JP2006223214A - 酒粕漬物床及び粕漬物の製造方法 - Google Patents
酒粕漬物床及び粕漬物の製造方法 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】 少なくとも酒粕と、鹹味料(食塩、塩化ナトリウムなど)と、第1の甘味料(カンゾウ抽出物又はその塩、ステビア抽出物、甘茶抽出物、羅漢果抽出物、ソーマチン、モネリン、サッカリン又はその塩、アスパルテーム、スクラロース、アセスルファム又はその塩から選択された少なくとも一種など)とで漬物床(粕床)を構成する。前記漬物床は、特に、金糸瓜などの野菜類を漬けるのに有用である。前記漬物床において、酒粕100重量部に対して、鹹味料の割合は0.1〜50重量部程度、第1の甘味料の割合は0.001〜100重量部程度であってもよい。前記漬物床は、さらに糖、糖アルコール類などの第2の甘味料、旨味料、防腐剤、保存料、酸化防止剤などを含有してもよい。
【選択図】 なし
Description
本発明の漬物床は、少なくとも酒粕と、特定の第1の甘味料と、鹹味料とを含んでいる。
本発明の粕漬物(粕漬け)は、前記漬物床に、被漬物を漬込むことにより製造できる。漬込みの期間は、漬物床に含まれる鹹味料及び甘味料(第1の甘味料、必要により第2の甘味料)の割合、被漬物の種類、形状、漬込み量、温度などに応じて適宜選択できる。例えば、数日(1日〜10日程度)であってもよく、少なくとも数日(例えば、1日乃至3年程度)、好ましくは1ヶ月以上(例えば、3ヶ月〜2年程度)、さらに好ましくは4ヶ月以上(例えば、6ヶ月以上)であってもよく、通常、少なくとも8ヶ月(8〜9ヶ月以上)漬込む場合が多い。
(1)踏み込み粕の調製
吟醸酒の醸造で得られた吟醸酒粕を、仕込み樽に10cm程度の深さになるよう充填し、この酒粕を踏み固めた。踏み込んだ粕の上に、さらに10cm程度の高さの吟醸酒粕を充填し、再度踏み固めた。このような作業を数回繰り返し、仕込み樽を吟醸酒粕で充填した。最後に、仕込み樽の口をビニールシートで覆い、チューブで堅く締め、密封し、約3ヶ月熟成させたところ、ドロドロ状態で発酵した熟成酒粕(踏み込み粕)が得られた。
上記(1)の工程で得られた踏み込み粕5kgに対して、食塩400g及びサッカリンナトリウム8gとなるような割合で混合し、漬物床を調製した。
金糸瓜の両端を切り落とし、硬い皮の部分を5mm厚程度に剥いて、縦横半分にカットし、種子を取り出した。
カットした金糸瓜を、上記(2)の工程で得られた調合粕に混合し、調合粕の表面をビニールシートで覆い、漬物容器の口をビニールシートとチューブとにより密封して、約13〜16℃の温度で、約6ヶ月間漬込んだ。
食塩及びサッカリンナトリウムの割合を、食塩430g及びサッカリンナトリウム5gとし、約0〜25℃で漬込む以外は実施例1と同様に金糸瓜の粕漬けを製造した。
漬込み後、金糸瓜は、美しい黄金色を呈し、甘みを抑えた後味もよく、酒粕の風味及び食味のいずれにも優れていた。また、果肉の繊維も容易にほぐれ、しゃきしゃきとした歯触りであった。
吟醸酒粕に代えて、酒粕を用いる以外は、実施例1と同様に金糸瓜の粕漬けを製造した。
漬込み後、金糸瓜は、濃い琥珀色を呈し、酒粕の風味が強く、味に深みがあり、甘み及び塩味のバランスに優れ、食味に優れていた。また、果肉の繊維も容易にほぐれた。
比較例1として、サッカリンナトリウム8gに代えて、砂糖500gを用いる以外は、実施例1と同様に金糸瓜の粕漬けを製造した。得られた金糸瓜の漬物は、甘味及び塩味のバランスが悪く(特に、甘みが不十分であり)、実施例1の漬物に比べて食味に劣っていた。
また、比較例2は、酒粕、砂糖、塩、及びみりんを用いた市販の金糸瓜の粕漬けであり、比較例3は、酒粕、塩、みりん、砂糖、及びはちみつを用いた市販の金糸瓜の粕漬けである。
なお、食味及び食感の試験は、実施例1及び3、並びに比較例2及び3の粕漬けを、6人の被験者に試食させ、個々の評価結果を○△×の3段階に分類した。なお、被験者の評価基準は、以下の通りである。表1に、結果を被験者6人に対する人数比で示す。
(i)食味
○:美味しく、味に深みや甘みある
△:味が薄く、旨味が少ない
×:塩辛く、旨味が少ない
(ii)食感
○:シャリシャリとしており、歯触りがよい
△:柔らかい
×:柔らかく、歯応えがない
Claims (11)
- 酒粕と、第1の甘味料と、鹹味料とを含む粕漬け用の漬物床であって、前記第1の甘味料が、カンゾウ抽出物又はその塩、ステビア抽出物、甘茶抽出物、羅漢果抽出物、ソーマチン、モネリン、サッカリン又はその塩、アスパルテーム、スクラロース、及びアセスルファム又はその塩から選択された少なくとも一種である漬物床。
- 鹹味料が、食塩及び塩化ナトリウムから選択された少なくとも一種である請求項1記載の漬物床。
- さらに、旨味料又は旨味成分、防腐剤、保存剤及び酸化防止剤から選択された少なくとも一種を含有する請求項1記載の漬物床。
- 酒粕100重量部に対して、鹹味料の割合が0.1〜50重量部であり、第1の甘味料の割合が0.001〜100重量部である請求項1記載の漬物床。
- 第1の甘味料の割合が、鹹味料100重量部に対して、0.01〜500重量部である請求項1記載の漬物床。
- さらに、糖類及び糖アルコール類から選択された少なくとも一種の第2の甘味料を含有する請求項1記載の漬物床。
- 金糸瓜を漬けるために使用される請求項1記載の漬物床。
- 請求項1記載の漬物床に、野菜類、魚介類、肉類、果実類、きのこ類、及び海藻類から選択された少なくとも一種を漬け込む粕漬物の製造方法。
- 少なくとも3ヶ月の期間、常温で、金糸瓜を漬物床に漬け込む請求項8記載の製造方法。
- 請求項8記載の方法により得られる粕漬物。
- 漬物床に金糸瓜を漬け込んで得られる請求項10記載の粕漬物。
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---|---|---|---|---|
CN103250940A (zh) * | 2013-04-16 | 2013-08-21 | 蚌埠市金旺食品有限公司 | 一种葡萄雪梨黑米果酱及其制备方法 |
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KR20220103843A (ko) * | 2021-01-15 | 2022-07-25 | 농업회사법인 더불어실버팜 주식회사 | 비트 수국을 활용한 간장 절임류 제조 방법 |
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2005
- 2005-02-18 JP JP2005042307A patent/JP2006223214A/ja active Pending
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