JP2002354989A - 煮物及び煮物の煮くずれ並びに硬化防止方法 - Google Patents

煮物及び煮物の煮くずれ並びに硬化防止方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】煮くずれせず、また硬化しない煮物を提供す
る。 【解決手段】煮物中にスクラロースを煮物100重量部
中0.0002〜0.5重量部添加する。更には、糖ア
ルコールや増粘多糖類を併用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、煮くずれを起こさ
ず、硬化しない煮物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、煮物の一般的な製法として、甘味
付けとして、砂糖を用いる場合が多いが、甘味を十分に
浸透させるために加熱処理時間が長くなることによる野
菜、穀類、魚類等の煮くずれや、肉類の硬化が問題とな
っていた。
【0003】特に、豆類の煮物の場合、黒豆は選別や水
洗いをして異種の豆や夾雑物を取り除き、長時間水に漬
け込み、水戻しを行い、充分に軟化させた後、砂糖、水
あめ、食塩等及び少量の醤油で豆によく調味液が染みこ
むまで時間を掛けて調味を行う方法があり、この調味法
として、煮熟する方法や濃厚な糖液に漬け込む方法等が
行われている。しかし、前者の煮熟する方法によれば、
段階的に糖度を上げた溶液に投入して豆を煮熟していく
ことより、製造工程が複雑となり長時間を要するといっ
た問題点があり、また、後者の濃厚な糖液に漬け込む方
法によると、浸透圧の関係により豆が収縮して皮にしわ
が生じたり、皮が破れる、いわゆる腹割れの状態となっ
たり、また食感が固くなるといった問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる事情
に鑑みて開発されたものであり、煮くずれを起こさず、
硬化しない煮物に関する。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
技術の問題点に鑑み、鋭意研究を重ねていたところ、通
常煮物に使用される糖類の一部或いは全部の甘味をスク
ラロースに置換することにより、煮くずれを起こさず、
硬化しない煮物ができ、煮込み時間を短縮することがで
きることを見出した。
【0006】更に、スクラロースと、砂糖、水飴などの
非還元糖を併用する場合、その一部又は全部を糖アルコ
ール類に置換することにより、煮物の風味を改善するこ
とができ、食品の低カロリー化が可能となった。更に、
増粘多糖類を併用することにより、煮物の表面に照りを
付与することができ、光沢のある外観を付与することが
できることがわかった。
【0007】すなわち本発明は、かかる知見に基づいて
開発されたものであり、以下の態様を有するものであ
る; 項1.スクラロースを煮物100重量部中0.0002
〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物。 項2.更に、糖アルコールを併用する項1に記載の煮
物。 項3.更に、増粘多糖類を併用する項1又は2に記載の
煮物。 項4.煮物100重量部中スクラロースを0.0002
〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の煮くずれ防
止方法。 項5.煮物100重量部中スクラロースを0.0002
〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の硬化防止方
法。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明に係る煮物は、スクラロー
スを含むことを特徴とする。従来、煮物には砂糖や水あ
め等の甘味を有する成分を用いていたが、これらの一部
或いは全部をスクラロースに代えることにより、煮くず
れを起こさず、硬化しない煮物ができるようになったも
のである。また、スクラロースは他の高甘味度甘味料と
比べて甘味の質がショ糖に近いので、ショ糖に近い良好
な甘味を付与することができ、嗜好性の高い煮物を製造
することができる。
【0009】本発明では、スクラロースの添加量が煮物
100重量部中0.0002〜0.5重量部である。煮
物に対するスクラロースの具体的な配合量は、例えば、
豆類の煮物を調製する場合のスクラロースの配合量は、
豆類100重量部に対して、スクラロースを0.001
〜0.5重量部、好ましくは、0.005〜0.1重量
部を挙げることができる。肉、野菜類の煮物を調製する
場合は、肉、野菜類100重量部に対して、0.000
5〜0.50重量部、好ましくは0.002〜0.05
重量部を挙げることができる。
【0010】本発明に係る煮物に用いられる食品として
は、特に限定されるものではないが、豆類として、例え
ば、黒豆、ぶどう豆、昆布豆、五目豆、ざぜん豆等の大
豆類;金時豆、ウズラ豆等のインゲン豆類;エンドウ豆
等のウグイス豆類;お多福豆、富貴豆等のそら豆類;小
豆等の豆類や栗、きんかん、ゆず、青梅等の果物等を用
いることができる。中でも、皮の色沢が良好なものに好
適に用いられ、例えば、黒豆、金時豆が最も望ましい。
また、これら食品を煮たのちに各種加工を行った製品に
も適応でき、例えば、甘納豆やマロングラッセなどの食
品にも応用できる。
【0011】また、煮物に適用できる野菜類としては、
大根、根菜、白菜、キャベツ、人参、タマネギ、ジャガ
イモ、さつまいも、里芋、長芋、カボチャ等が挙げられ
る。更に、煮物に適用できる魚類として、サンマ、サワ
ラ、サバ、タラ、メバル、アコウダイ、カツオ、アジ、
ブリ、アユ、ハゼ、フナ等が挙げられる。また、肉類と
して、牛肉、豚肉、鶏肉等が挙げられ、また、ゆで卵等
も適用できる。
【0012】上記原材料を用いて、煮物を調製すること
ができる、例えば、筑前煮、卵の甘辛含め煮、切り干し
大根とアサリの煮物、根菜の甘酢炒め、肉じゃが、にん
じんのおかか煮、里芋の含め煮、長芋の甘煮、じゃがい
もの粉ふき煮、さつまいもの甘煮、栗きんとん、カボチ
ャとアズキの煮物、カボチャのそぼろ煮、揚げサンマと
里芋の煮っ転がし、サワラの味噌煮、サバの味噌煮、タ
ラの煮付け、メバルの煮付け、アコウダイの煮付け、カ
ツオのなまりの煮物、アジの山椒煮、ブリ大根等を挙げ
ることができる。
【0013】本発明では、スクラロースに加えて、糖ア
ルコールを併用することができる。使用する糖アルコー
ルとして、エリスリトール、ソルビトール、キシリトー
ル、マルチトール、マンニトール、ラクチトール、還元
パラチノース、還元水飴、マルトトリイトール、イソマ
ルトトリイトール等から挙げられる1種又は2種以上を
挙げることができる。中でも好ましくはエリスリトール
である。
【0014】また、本発明では、前記物質に加えて、ア
セスルファムカリウム(砂糖の約200倍の甘味、以下
砂糖の甘味度を1とした場合の甘味倍率を示す)、ソー
マチン(3000倍)、ステビア(150倍)及びアリ
テーム(2000倍)から選ばれる1種以上を併用して
もよい。これらを含むことにより、煮物食品の各々の調
味に適した甘味質に調製することができる。具体的に
は、スクラロース単独或いは、スクラロースとアセスル
ファムカリウムを併用することが好ましい。
【0015】また、高甘味度甘味料として、前記物質の
他に、カンゾウ抽出物(グリチルリチン)(250
倍)、サッカリン(300倍)、サッカリンナトリウム
(300倍)、シクラメート(50倍)、ズルチン(2
00倍)、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン(200
0倍)、アスパルテーム(200倍)、ネオテーム(8
000倍)等を含んでいてもよい。
【0016】また、本発明の煮物は、上記物質に加え
て、増粘多糖類を含むと、なお好ましい。増粘多糖類を
含むことによって、煮くずれや硬化を防止し、柔らかい
食感を有しつつも、煮物食品の表面に照りを付与するこ
とができ、光沢のある外観を付与することができる。増
粘多糖類としては、キサンタンガム、グアーガム、プル
ラン、カラギナン及びアラビアガム等から選ばれる1種
以上を好ましく用いることができる。
【0017】上記増粘多糖類の煮豆に対する添加量であ
るが、使用する増粘多糖類の種類や、煮物に用いる食品
の種類によって適宜調整することができるが、例えば、
煮豆の場合、煮豆100重量部に対して、増粘多糖類
0.002〜3重量部を添加することができる。
【0018】本発明に係る煮物であるが、上述の物質の
他に、本発明の効果を妨げない限りにおいて、砂糖、水
あめ、デキストリン、澱粉、異性化糖等の糖質、酢酸、
クエン酸、乳酸等の有機酸、食塩、硫酸鉄等の鉄塩、リ
ン酸塩、ミョウバン、重曹、重炭酸ナトリウム等の有機
酸・無機酸塩、ソルビン酸又はソルビン酸ナトリウム等
の保存料、グルタミン酸Na、イノシン酸Na、タウリ
ン等の調味料、アスコルビン酸Na、酵素処理ルチンな
どの酸化防止剤、プロテアーゼ、パパイン等の酵素、玉
ねぎ色素、赤キャベツ色素、ベニバナ色素、クチナシ色
素、カラメル色素等の着色料、香料、植物蛋白加水分解
物、動物蛋白加水分解物等を適宜用いることができる。
【0019】本発明に係る煮物の製法であるが、スクラ
ロースを一定量含む以外は通常の煮物の製造方法で調製
することができる。
【0020】煮豆を調製する場合は、スクラロースを一
定量添加することにより、調製する際、調味液の糖度を
段階的に上げて漬け込む必要がないので、製造工程も簡
略化され、効率も上がる。具体的には、選別した豆を一
晩水に浸漬し、充分に吸水させた後、煮沸により豆が踊
らないように火加減に注意するか、金網籠につめるかな
どして、ゆっくりと豆の中心部まで熱が通るように煮
る。豆が柔らかくなったところで、スクラロースを含む
調味料を加えて金網籠毎浸漬して仕上げる。ここで、従
来は、順次濃度の濃い調味液に浸漬していたが、本発明
では、調味液につける工程が一回で済むので作業効率が
向上し、なおかつ、食感が柔らかく、なおかつ、柔らか
く皮が破れず、しわのない煮物が出来るようになったも
のである。
【0021】本発明により、煮くずれを起こさず、硬化
しない煮物となった。また、本発明は煮込み時間を短縮
でき、製造工程を簡便にしかも効率的に製造できるよう
になった。
【0022】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例、比較例
等を用いて具体的に説明するが、本発明はこれらに何ら
限定されるものではない。特に断りのない限り、「部」
は「重量部」を示すものとし、文中「*」は三栄源エフ
・エフ・アイ株式会社製を示す。
【0023】実施例1:筑前煮の調製 下記処方表1のうち、1、3〜7を2cm角に切り、2
は戻してそぎ切りにし、5〜7は85℃・7分間ボイル
し、鍋を熱して9を加え、1〜7を入れて130℃で5
分間炒めた後、10〜16を加えて75℃・30分間煮
込んだ後、塩ゆでした8を入れて、実施例1及び比較例
1乃至3の筑前煮を調製した。なお、比較例も実施例と
同様にして筑前煮を調製するが、比較例1のみはスタン
ダードとして、砂糖を用いて甘味を肉に十分に染み込ま
せたものを調製する目的で、75℃・60分間煮込ん
だ。
【0024】実施例1と比較例1〜3の筑前煮を官能評
価し、その結果を表2に示す。官能評価は10名のパネ
ラーにより、比較例1をスタンダードとし、実施例1、
比較例2及び3について、検体名を伏せてランダムに並
べ、それぞれの項目について下記の基準に従い評点付け
を行いその合計点を集計した。(以下、本願実施例中の
官能評価方法はこの方法に準ずる。実施例毎にスタンダ
ードとした比較例を記載する)。
【0025】(評点) 3点:スタンダードと比較して、非常に優れている。 2点:スタンダードと比較して、優れている。 1点:スタンダードと比較して、若干優れている。 0点:スタンダードと同等 −1点:スタンダードと比較して、若干劣っている。 −2点:スタンダードと比較して、劣っている。 −3点:スタンダードと比較して、非常に劣っている。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表2より、実施例1の煮物(筑前煮)は、
食感の柔らかさ、肉への甘味の浸透性共に高評価であ
り、総合的評価が最も高かった。
【0029】実施例2:カボチャの煮物 下記表3処方のうち、種を取った1を、電子レンジ(6
00ワット)で40秒加熱し、4cm角に切り、2に加
え、80℃達温後、3〜7を加え、70℃・20分間ボ
イルし、カボチャの煮物を調製した。比較例として、ス
クラロース製剤の代わりに種々の甘味を用い、砂糖を用
いた物(比較例5)、アスパルテームを使用したもの
(比較例6)、および煮詰め後にアスパルテームを添加
した物(比較例7)を調製した。
【0030】なお、スタンダードとして、砂糖を用い、
70℃・40分間にボイル時間を延長し、甘味を充分し
み込ませたものを調製した(比較例4)。実施例と比較
例のカボチャの煮物を官能評価した。結果を表4に示
す。
【0031】
【表3】
【表4】
【0032】甘味料として砂糖を使用した場合、ボイル
時間を40分間に延長すれば、甘味は浸透するが、かぼ
ちゃが煮崩れを起こし、商品価値が低下してしまう(比
較例4)。また、ボイル時間が20分間(比較例5)で
は甘味の浸透が不充分で美味しさに欠ける。更に甘味料
としてアスパルテームを使用した場合には、ボイル前に
添加すると甘味が低下してしまい(比較例6)、ボイル
後に添加した場合(比較例7)には甘味の浸透が不充分
で美味しさに欠ける。実施例2では甘味が十分に浸透
し、かつ煮崩れの少ない商品価値の高いかぼちゃの煮物
を製造することができた。
【0033】実施例3:肉じゃがの調製 下記処方のうち、1の皮をむき、4cm角に切り、2は
長さ5cmに切る。3の皮をむき、1cm幅のくし型に
切り分ける。10で4を120℃・30秒間炒め、前記
切断した3を120℃・1分間炒め、更に1,2を加え
て120℃・3分間炒めたものに、11、続いて5〜9
を加えて、75℃・15分間ボイルして、肉じゃがを調
製した。
【表5】
【0034】実施例3の肉じゃがは、比較例8の肉じゃ
がと比較して、甘味の浸透性が良く、美味しく感じた。
また、甘味を浸透させるために比較例8のボイル時間を
更に15分間延長して、肉じゃがを調製したが、牛肉が
硬くなり、ジャガイモと玉ねぎは煮崩れが起こった。ま
た、比較例8よりも実施例3の方が上記処方中で120
kcalのカロリーをカットできた。
【0035】実施例4:ブリ大根の調製 下記処方のうち、1、2はそれぞれ厚さ3cm、長さ1
0cmに切り分け、10をまぶす。1は沸騰水中に20
秒通して引き上げ、2は沸騰水中に20秒通した後、冷
水にとり、汚れを取り除く。3は皮をむき、3cm角に
する。なべに2と4、5を入れて火にかけ、90℃達温
後、浮いてくるあくをすくい取り、80℃で5〜6分煮
たものに3を加え、再び90℃達温後、あくをすくい取
る。火が通ったら、6〜9を加えてしばらく煮込む。3
に味がしみ込んだら、1を加えて15分間煮込みブリ大
根を調製した。
【0036】
【表6】
【0037】実施例4のブリ大根は比較例9のブリ大根
と比べて、甘味の浸透性が良好で、美味しく感じられ
た。また、魚の煮崩れも起こらなかった。
【0038】実施例5:金時豆の煮物(1) 下記表7の処方例のうち、1を1000部の水に1晩浸
漬したものを、水切り後50℃15分間煮込み、その
後、95℃で10分間煮込んだ後、火を止める。この煮
液を捨て、水480部を加え、50℃・30分間煮込ん
だ後、過剰な煮液約80部を捨て、2〜5を加えて、6
0℃・30分間煮つめて、実施例5の金時豆を調製し
た。
【0039】比較例として、最後の弱火で煮つめる時間
を60分間にしたもの(比較例10:スタンダード)及
び30分間としたもの(比較例11)以外は同様の方法
で金時豆を調製した。実施例と比較例の金時豆につい
て、官能評価した。結果を表7に示す。
【0040】
【表7】
【表8】
【0041】実施例6:金時豆の煮物(2) 大正金時豆100gを一夜(12時間)水に浸漬し、下
記添加量の甘味料及び適量の水を加えて全量を1000
gとして、還流装置を付けて、100℃、1時間加熱
し、煮物を調製した。得られた煮物の歩留まり(水分保
持性:水分が多いほど柔らかい食感となる)を見るた
め、一夜浸漬後と1時間加熱後の豆の重量及び1時間加
熱後の豆の大きさを測定した。結果を表9に記す。
【0042】
【表9】
【0043】表1より、実施例6の豆は、比較例と比べ
て水分の増加量も多く、豆の直径も大きく、食してみて
も柔らかいふっくらとした金時豆となった。
【0044】実施例7:金時豆の煮物(3) 金時豆(乾物)250部を1000部の水に一晩浸漬し
たものを、加熱し、沸騰後10分間更に加熱する。一旦
煮液を捨て、水480部を加え、加熱し、食塩1.67
部、砂糖46.7部、スクラロース0.1部及びキサン
タンガム1.5部を添加し、更に30分加熱して、金時
豆の煮物を調製した。この金時豆の煮物は、良好な甘味
を有し、なおかつ柔らかい食感であり、外観もしわのな
い、つやのある美しい外観であった。
【0045】実施例8:黒豆の煮物(1) 黒豆100部を水に浸漬後、水にて100℃1時間加熱
したのち、スクラロース0.05部を下記の量添加し、
全量を水で1000部に補正し、更に、100℃2時
間、5分毎に差し水で全量補正しながら煮て、黒豆の煮
物を調製した。比較例として、スクラロースの代わりに
砂糖30部を用いた以外は、上記と同じ方法で黒豆の煮
物を調製した。
【0046】実施例のスクラロース添加の黒豆は、腹割
れもなく、大きく長楕円形の外観を有し、食しても柔ら
かくふっくらとしたものだったが、比較例の砂糖添加の
黒豆は、しわがより、小さな外観となっており、食して
もこりこりとした固い食感であった。
【0047】実施例9:黒豆の煮物(2) 黒豆(乾物)100部を500部の水に一晩浸漬し、い
ったん水を換え、全量500部に対し、スクラロース
0.2部、アセスルファムカリウム0.1部を加え、1
時間煮て、全量400部とし、豆を液から上げる。一
方、水100部に対し、キサンタンガム0.3部、砂糖
10部を加え、80℃10分間加熱攪拌溶解し、スクラ
ロース0.04部、アセスルファムカリウム0.02
部、しょうゆ2部を加え、いったん沸騰させ、調味液を
調製した。
【0048】できあがった煮豆と調味液を1:1の割合
で瓶に詰め、80℃30分間湯浴で加熱殺菌し、黒豆の
煮物を調製した。この黒豆の煮物は、良好な甘味を有
し、なおかつ柔らかい食感であり、外観もしわのない、
つやのある美しい外観であった。しかも、上記の殺菌で
も甘味が減少することはなかった。
フロントページの続き Fターム(参考) 4B020 LB27 LG09 LK05 LK06 LP04 4B035 LC16 LG19 LG20 LK04 LP06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スクラロースを煮物100重量部中0.0
    002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物。
  2. 【請求項2】更に、糖アルコールを併用する請求項1に
    記載の煮物。
  3. 【請求項3】更に、増粘多糖類を併用する請求項1又は
    2に記載の煮物。
  4. 【請求項4】煮物100重量部中スクラロースを0.0
    002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の煮く
    ずれ防止方法。
  5. 【請求項5】煮物100重量部中スクラロースを0.0
    002〜0.5重量部含むことを特徴とする煮物の硬化
    防止方法。
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