JP2003102420A - 澱粉加工食品又は魚肉加工食品の呈味改善剤及び呈味改善方法 - Google Patents

澱粉加工食品又は魚肉加工食品の呈味改善剤及び呈味改善方法

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JP2003102420A
JP2003102420A JP2001303682A JP2001303682A JP2003102420A JP 2003102420 A JP2003102420 A JP 2003102420A JP 2001303682 A JP2001303682 A JP 2001303682A JP 2001303682 A JP2001303682 A JP 2001303682A JP 2003102420 A JP2003102420 A JP 2003102420A
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taste
processed
food
vegetable extract
starch
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JP2001303682A
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Yoshie Yamana
美江 山名
Yuki Yamada
夕希 山田
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Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
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Maruzen Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 香味野菜、トマト、香辛料及びきのこ類
から選ばれる1種又は2種以上を原材料とする野菜エキ
スを含有する澱粉加工食品の呈味改善剤であって、前記
呈味改善剤を澱粉加工食品又は魚肉加工食品に添加して
澱粉特有の臭い又は魚肉特有の臭みを低減又は除去し得
る呈味改善剤。 【効果】 本発明によれば、香味野菜、トマト、香辛料
及びきのこ類から選ばれる1種又は2種以上を原材料と
する野菜エキスが、澱粉加工食品の澱粉特有の臭み又は
魚肉加工食品の魚肉特有の臭みに対して優れた呈味改善
効果を有し、澱粉加工食品及び魚肉加工食品の旨味を向
上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、澱粉加工食品又は
魚肉加工食品の呈味改善剤及び呈味改善方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、澱粉加工食品の澱粉特有の臭い
(香り)を消したり、旨みやコクを付与するには、グル
タミン酸Na等の合成品を用いたり、或いは天然調味料
においても分解物(酵素分解、酸分解)に頼っていた。
一方、魚肉加工食品においては、魚肉特有の臭みを香辛
料などを添加して消していた。
【0003】しかしながら、上記呈味の改善方法はいず
れも充分な効果がなく、更なる安全かつ効果的な呈味改
善剤の提供が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達
成することを課題とする。即ち、本発明は、澱粉加工食
品の澱粉特有の臭み又は魚肉加工食品の魚肉特有の臭み
に対して優れた呈味改善効果を有する天然系の澱粉加工
食品又は魚肉加工食品の呈味改善剤及び呈味改善方法を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するため鋭意検討を重ねた結果、香味野菜、トマ
ト、香辛料及びきのこ類から選ばれる1種又は2種以上
を原材料とする野菜エキスが、澱粉加工食品の澱粉特有
の臭み又は魚肉加工食品の魚肉特有の臭みに対して優れ
た呈味改善効果を有し、澱粉加工食品及び魚肉加工食品
の旨味を向上させることができることを知見し、本発明
をなすに至った。
【0006】即ち、本発明は、前記課題を解決するた
め、下記の澱粉加工食品又は魚肉加工食品の呈味改善剤
及び呈味改善方法を提供する。
【0007】請求項1の発明は、香味野菜、トマト、香
辛料及びきのこ類から選ばれる1種又は2種以上を原材
料とする野菜エキスを含有する澱粉加工食品の呈味改善
剤であって、前記呈味改善剤を澱粉加工食品に添加して
澱粉特有の臭いを低減又は除去し得ると共に、コクを付
与し得ることを特徴とする澱粉加工食品の呈味改善剤で
ある。
【0008】請求項2の発明は、香味野菜、トマト、香
辛料及びきのこ類から選ばれる1種又は2種以上を原材
料とする野菜エキスを含有する魚肉加工食品の呈味改善
剤であって、前記呈味改善剤を魚肉加工食品に添加して
魚肉特有の臭いを低減又は除去し得ることを特徴とする
魚肉加工食品の呈味改善剤である。
【0009】請求項3の発明は、香味野菜として、玉ね
ぎ、ねぎ、人参、セロリ、ガーリック、パセリ、キャベ
ツ、ブロッコリー及びカリフラワーから選ばれる1種又
は2種以上を用いる請求項1又は2記載の呈味改善剤で
ある。
【0010】請求項4の発明は、香辛料として、ジンジ
ャー、レッドペッパー、バジル、ベイリーフ、オールス
パイス、ディル、ローズマリー、タイム、ローレル、セ
ージ、パプリカ、ケイヒ、ホワイトペッパー、ブラック
ペッパー及びセロリーシードから選ばれる1種又は2種
以上を用いる請求項1又は2記載の呈味改善剤である。
【0011】請求項5の発明は、原材料として、玉ね
ぎ、ねぎ、人参、セロリーシード、ガーリック、ジンジ
ャー、レッドペッパー、バジル、ベイリーフ、オールス
パイス、ディル、ローズマリー、パセリ及び干し椎茸を
用いる請求項1乃至4のいずれか1項記載の呈味改善剤
である。
【0012】請求項6の発明は、香味野菜、トマト、香
辛料及びきのこ類から選ばれる1種又は2種以上を原材
料とする野菜エキスを含有する澱粉加工食品の呈味改善
剤を、澱粉加工食品に対して0.02〜10質量%添加
し、澱粉特有の臭いを低減又は除去すると共に、コクを
付与することを特徴とする澱粉加工食品の呈味改善方法
である。
【0013】請求項7の発明は、香味野菜、トマト、香
辛料及びきのこ類から選ばれる1種又は2種以上を原材
料とする野菜エキスを含有する魚肉加工食品の呈味改善
剤を、魚肉加工食品に対して0.02〜10質量%添加
し、魚肉特有の臭いを低減又は除去することを特徴とす
る魚肉加工食品の呈味改善方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。本発明の澱粉加工食品又は魚肉加工食品の呈
味改善剤は、香味野菜、トマト、香辛料及びきのこ類か
ら選ばれる1種又は2種以上を原材料とする野菜エキス
を含有するものである。なお、これら野菜エキスの原材
料は生原料であっても乾燥したものであっても構わな
い。
【0015】前記香味野菜としては、例えば、玉ねぎ、
ねぎ、人参、セロリ、ガーリック、パセリ、キャベツ、
ブロッコリー、カリフラワーなどが挙げられ、これらの
1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることが
できる。これらの中でも、玉ねぎ、ねぎ、人参、セロ
リ、ガーリック、パセリが好ましい。前記香味野菜の配
合量は、野菜エキスの原材料全量に対して乾燥品の場合
には、10〜60質量%、好ましくは20〜60質量%
である。また、生の香味野菜を用いた場合には、野菜エ
キスの原材料全量に対して40〜80質量%である。
【0016】前記トマトとしては、生トマト、乾燥トマ
ト以外にもトマトペーストを用いることもできる。
【0017】前記香辛料としては、例えば、ジンジャ
ー、レッドペッパー、バジル、ベイリーフ、オールスパ
イス、ディル、ローズマリー、タイム、ローレル、セー
ジ、パプリカ、ケイヒ、ホワイトペッパー、ブラックペ
ッパー、セロリーシードなどが挙げられ、これらの1種
を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ
る。前記香辛料の配合量は、野菜エキスの原材料全量に
対して0.5〜10質量%、好ましくは1〜7質量%で
ある。
【0018】前記きのこ類としては、例えば、椎茸、マ
ッシュルーム、エノキ、マイタケ、マッタケ、エリン
ギ、シメジ、ナメコなどが挙げられ、これらの1種を単
独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
これらの中でも、椎茸が好ましい。前記キノコ類の配合
量は、野菜エキスの原材料全体に対して0.05〜40
質量%、好ましくは0.1〜30質量%である。
【0019】前記野菜エキスの原材料の中でも、玉ね
ぎ、ねぎ、人参、セロリーシード、ガーリック、ジンジ
ャー、レッドペッパー、バジル、ベイリーフ、オールス
パイス、ディル、ローズマリー、パセリ、及び干し椎茸
を用いることが好ましい。
【0020】この場合、各野菜エキスの原材料の好適な
配合処方及び配合量は、以下の通りである。
【0021】<配合処方1>玉ねぎ(生)50〜300
g、ねぎ(生)10〜70g、人参(生)50〜300
g、セロリーシード0.1〜50g、ガーリック0.0
1〜50g、ジンジャー0.1〜50g、レッドペッパ
ー0.01〜50g、バジル0.01〜50g、ベイリ
ーフ0.01〜50g、オールスパイス0.01〜50
g、ディル0.01〜50g、ローズマリー0.01〜
50g、パセリ0.01〜50g、干し椎茸0.01〜
5gである。
【0022】<配合処方2>玉ねぎ(乾燥品)3〜30
g、ねぎ(乾燥品)0.5〜7g、人参(乾燥品)3〜
30g、セロリーシード0.1〜50g、ガーリック
0.01〜50g、ジンジャー0.1〜50g、レッド
ペッパー0.01〜50g、バジル0.01〜50g、
ベイリーフ0.01〜50g、オールスパイス0.01
〜50g、ディル0.01〜50g、ローズマリー0.
01〜50g、パセリ0.01〜50g、干し椎茸0.
01〜5gである。
【0023】本発明の野菜エキスの製造方法は、通常の
野菜エキスの製造方法に準じて抽出−分離−濃縮−乾燥
の各工程を経て製造することができる。なお、野菜エキ
スは液状又はパウダー状に調製することができる。この
場合、本発明の野菜エキスには、野菜エキス全量に対し
て食塩を0.05〜3質量%、好ましくは0.1〜2質
量%添加することが、野菜エキスの旨味向上効果を高め
る観点から好ましい。
【0024】本発明の呈味改善剤である野菜エキスは、
澱粉加工食品に対して0.02〜10質量%、好ましく
は0.1〜5質量%添加することにより、澱粉特有の臭
いを低減又は除去すると共に、コクを付与することがで
きるものである。
【0025】この場合、澱粉加工食品としては、クッキ
ー、食パン、うどん、パスタ、菓子パン、マッシュポテ
ト、ドーナツ、スポンジケーキ、クラッカー、そば(日
本)、そば(中華)などが挙げられる。
【0026】また、本発明の呈味改善剤である野菜エキ
スは、魚肉加工食品に対して0.02〜10質量%、好
ましくは0.05〜5質量%添加することにより、魚肉
特有の臭いを低減又は除去することができるものであ
る。
【0027】この場合、魚肉加工食品としては、ハム、
ソーセージ、シーチキン、貝の煮付、コンビーフ、サバ
缶、ハンバーグ、ミートボールなどが挙げられる。
【0028】
【実施例】以下、製造例、実施例及び比較例を示し、本
発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に何ら
制限されるものではない。
【0029】〔製造例1〕 野菜エキスパウダー(1) 表1に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
1の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て乾燥したものを用いた。
【0030】
【表1】
【0031】 〔製法〕 原材料 ↓ 水(食塩1.0g):2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火:30分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液1352.4g(固形5.1% 68.97g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加(固形:デキストリン=1:1) 68.97g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 134.1g
【0032】〔製造例2〕 野菜エキスパウダー(2) 表2に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
2の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て乾燥したものを用いた。
【0033】
【表2】
【0034】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩10g/20L) ↓ 加熱(沸騰後とろ火:30分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 14,377g(固形3.8% 546g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 454g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 1000g
【0035】〔製造例3〕 野菜エキスパウダー(3) 表3に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
3の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て生原料を用いた。
【0036】
【表3】
【0037】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g):2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火:40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1634.6g (固形2.6% 42.5g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 57.5g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0038】〔製造例4〕 野菜エキスパウダー(4) 表4に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
4の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は玉
ねぎ以外は生原料を使用した。
【0039】
【表4】
【0040】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g):2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火 40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1526.8g (固形3.2% 48.9g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 51.1g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0041】〔製造例5〕 野菜エキスパウダー(5) 表5に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
5の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て生原料を使用した。
【0042】
【表5】
【0043】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g) 2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火 40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1740.0g(固形2.5% 48.9g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 56.1g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0044】〔製造例6〕 野菜エキスパウダー(6) 表6に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
6の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て生原料を使用した。
【0045】
【表6】
【0046】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g) 2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火 40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1680.1g (固形2.8% 47.0g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 53.0g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0047】〔製造例7〕 野菜エキスパウダー(7) 表7に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
7の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て生原料を使用した。
【0048】
【表7】
【0049】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g) 2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火 40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1767.4g (固形2.2% 38.2g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 61.8g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0050】〔製造例8〕 野菜エキスパウダー(8) 表8に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
8の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て生原料を使用した。
【0051】
【表8】
【0052】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g) 2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火 40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1696.6g (固形2.5% 42g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 58g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0053】〔製造例9〕 野菜エキスパウダー(9) 表9に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造例
9の野菜エキスパウダーを製造した。なお、原材料は全
て生原料を使用した。
【0054】
【表9】
【0055】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g) 2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火 80分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1604.8g (固形2.7% 43.3g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 56.7g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0056】〔製造例10〕 野菜エキスパウダー(1
0) 表10に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造
例10の野菜エキスパウダーを製造した。なお、玉ねぎ
は生原料、それ以外は乾物を用いた。
【0057】
【表10】
【0058】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g) 2000mL ↓ 加熱(沸騰後とろ火 40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1468.4g (固形1.2% 26.4g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 73.6g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0059】〔製造例11〕 野菜エキスパウダー(1
1) 表11に示した原材料を用いて、下記製法に従って製造
例11の野菜エキスパウダーを製造した。なお、玉ねぎ
は生原料、それ以外は乾物を用いた。
【0060】
【表11】
【0061】〔製法〕 原材料 ↓ 食塩水(食塩1.0g/2000mL) ↓ 加熱(沸騰後とろ火 40分) ↓ 200メッシュ濾過 ↓ 濾液 1415.9g (固形2.7% 38.2g) ↓ 濃縮 ↓ デキストリン添加 61.8g ↓ 濃縮・乾固 ↓ 野菜エキスパウダー 100g
【0062】〔実施例1,2、比較例1〕 マッシュポ
テト 市販のマッシュポテト100gに製造例1の野菜エキス
パウダー1.0g(実施例1)及び2.5g(実施例
2)を熱湯を加えて練り込んだ。比較例1として、野菜
エキスパウダーを添加しないマッシュポテトを用意し
た。これらについて、パネラー6名による味覚試験を行
った。その結果、比較例1比べて実施例1は味にボリュ
ーム感がでた。また、比較例1に比べて実施例2は、コ
クが付与されると共に、野菜エキスパウダーの香りがつ
いた。
【0063】実施例1,2及び比較例1のマッシュポテ
トをそれぞれ油で揚げた後、同様に味覚試験を行った。
その結果、比較例1比べて実施例1は味にボリューム感
がでた。また、比較例1に比べて実施例2は、野菜エキ
スパウダーの香りは失われたが、味にコクがあった。
【0064】以上の結果から、製造例1の呈味改善剤を
添加することにより、マッシュポテトに過剰な味付けを
することなく、コクが付与され、明らかに呈味が向上す
ることが認められた。
【0065】[実施例3,4、比較例2] 食パン 下記表12の原料配合で、常法により実施例3,4、比
較例2の食パンを製造した。
【0066】
【表12】
【0067】得られた各食パンについて、パネラー6名
による味覚試験を行った。その結果、6名全員が比較例
2に比べて実施例3,4の食パンは、小麦特有の匂いが
なくなるだけでなく、コクも付与され、明らかに食パン
としての呈味が向上したとの評価を得た。
【0068】〔実施例5、比較例3〕 うどん 下記表13の原料配合で、常法により実施例5及び比較
例3のうどんを製造した。
【0069】
【表13】
【0070】得られた各うどんについて、パネラー6名
による味覚試験を行った。その結果、6名全員が比較例
3に比べて実施例5のうどんは、小麦特有の匂いがなく
なるだけでなく、コクも付与され、明らかにうどんとし
ての呈味が向上したとの評価を得た。
【0071】〔実施例6,7及び比較例4〕 コンビー
市販のコンビーフ100gに製造例4の野菜エキスパウ
ダー0.2g(実施例6)、0.5g(実施例7)を添
加した。比較例4として、野菜エキスパウダーを添加し
ないコンビーフを用意した。これらについて、パネラー
6名による味覚試験を行った。その結果、比較例4比べ
て実施例6は後半の塩辛さがややマイルドに変化した。
また、比較例4に比べて実施例7は、後半の塩辛さがマ
イルドになった。以上の結果から、製造例4の呈味改善
剤を添加することにより、明らかに呈味のバランスが向
上することが認められた。
【0072】〔実施例8,9及び比較例5〕 シーチキ
市販の市販のシーチキン(マグロ油漬けフレーク)10
0gに製造例5の野菜エキスパウダー0.2g(実施例
8)、0.5g(実施例9)を添加した。比較例5とし
て、野菜エキスパウダーを添加しないシーチキンを用意
した。これらについて、パネラー6名による味覚試験を
行った。その結果、比較例5比べて実施例8は味に影響
はないものの、後から発現する魚特有の臭いが弱まっ
た。また、比較例5に比べて実施例9は、味に影響を与
えることなく、魚特有の臭いが更に弱まった。以上の結
果から、製造例5の呈味改善剤を添加することにより、
明らかにシーチキン特有の臭いを弱め、呈味が向上する
ことが認められた。
【0073】〔実施例10、比較例6〕 有明煮赤貝 市販の有明煮赤貝味付100gに製造例6の野菜エキス
パウダー0.2g(実施10)を添加した。比較例6と
して、野菜エキスパウダーを添加しない有明煮赤貝味付
を用意した。これらについて、パネラー6名による味覚
試験を行った。その結果、比較例6比べて実施例10は
シーチキン同様、赤貝特有の臭いが弱まった。以上の結
果から、製造例6の呈味改善剤を添加することにより、
明らかに赤貝特有の臭いが弱まることにより、呈味が向
上することが認められた。
【0074】なお、以上実施例1〜10の結果は、製造
例1〜11のいずれの野菜エキスパウダーを用いても同
様の呈味改善効果が得られた。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
香味野菜、トマト、香辛料及びきのこ類から選ばれる1
種又は2種以上を原材料とする野菜エキスが、澱粉加工
食品の澱粉特有の臭み又は魚肉加工食品の魚肉特有の臭
みに対して優れた呈味改善効果を有し、澱粉加工食品及
び魚肉加工食品の旨味を向上させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4B032 DB02 DK29 DK30 4B042 AC03 AD22 AD39 AG12 AG30 AG56 AH01 AK11 4B046 LA02 LC17 LG25 LG33 LG35 4B047 LB03 LE06 LF02 LF04 LG39 LG43 LP01 LP05 LP07

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 香味野菜、トマト、香辛料及びきのこ類
    から選ばれる1種又は2種以上を原材料とする野菜エキ
    スを含有する澱粉加工食品の呈味改善剤であって、 前記呈味改善剤を澱粉加工食品に添加して澱粉特有の臭
    いを低減又は除去し得ると共に、コクを付与し得ること
    を特徴とする澱粉加工食品の呈味改善剤。
  2. 【請求項2】 香味野菜、トマト、香辛料及びきのこ類
    から選ばれる1種又は2種以上を原材料とする野菜エキ
    スを含有する魚肉加工食品の呈味改善剤であって、 前記呈味改善剤を魚肉加工食品に添加して魚肉特有の臭
    いを低減又は除去し得ることを特徴とする魚肉加工食品
    の呈味改善剤。
  3. 【請求項3】 香味野菜として、玉ねぎ、ねぎ、人参、
    セロリ、ガーリック、パセリ、キャベツ、ブロッコリー
    及びカリフラワーから選ばれる1種又は2種以上を用い
    る請求項1又は2記載の呈味改善剤。
  4. 【請求項4】 香辛料として、ジンジャー、レッドペッ
    パー、バジル、ベイリーフ、オールスパイス、ディル、
    ローズマリー、タイム、ローレル、セージ、パプリカ、
    ケイヒ、ホワイトペッパー、ブラックペッパー及びセロ
    リーシードから選ばれる1種又は2種以上を用いる請求
    項1又は2記載の呈味改善剤。
  5. 【請求項5】 原材料として、玉ねぎ、ねぎ、人参、セ
    ロリーシード、ガーリック、ジンジャー、レッドペッパ
    ー、バジル、ベイリーフ、オールスパイス、ディル、ロ
    ーズマリー、パセリ及び干し椎茸を用いる請求項1乃至
    4のいずれか1項記載の呈味改善剤。
  6. 【請求項6】 香味野菜、トマト、香辛料及びきのこ類
    から選ばれる1種又は2種以上を原材料とする野菜エキ
    スを含有する澱粉加工食品の呈味改善剤を、澱粉加工食
    品に対して0.02〜10質量%添加し、澱粉特有の臭
    いを低減又は除去すると共に、コクを付与することを特
    徴とする澱粉加工食品の呈味改善方法。
  7. 【請求項7】 香味野菜、トマト、香辛料及びきのこ類
    から選ばれる1種又は2種以上を原材料とする野菜エキ
    スを含有する魚肉加工食品の呈味改善剤を、魚肉加工食
    品に対して0.02〜10質量%添加し、魚肉特有の臭
    いを低減又は除去することを特徴とする魚肉加工食品の
    呈味改善方法。
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