JP2006262851A - 調味料およびその製造法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、調味料の製造、保管、流通および該調味料を使用した食品の製造、保管、流通に至る各段階において、様々な風味劣化ストレスに対し魚節や畜肉や野菜と言った風味原料のフレッシュな風味を保持し、風味劣化を防止した魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料を提供するものである。
【解決手段】通常の鰹だし汁に「ひじき」を添加することにより、鰹だし汁の風味が長時間劣化しないと言う現象を見出し、様々な魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料の製造、流通、保管、さらには該調味料を使用した食品の製造、保管、流通に至る各段階において、該調味料にひじきを添加することにより風味劣化を防止することができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、魚節類、畜肉類、野菜類などを風味原料とした調味料において、「ひじき」または「ひじき抽出物」が添加されることにより、加熱時や保存時の風味劣化が防止された魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料に関する。さらに詳しくは、風味を大切にする魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料の製造時に「ひじき」または「ひじき抽出物」を添加することにより該調味料の製造、殺菌、保管、流通における風味劣化を防止し、「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物を添加することにより、「ひじき」の風味劣化防止の効果を持続させ、該調味料を使用した食品の殺菌、保管、流通の各段階における加熱や経時的な風味劣化までも防止する魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料およびその製法に関する。
鰹節、煮干、昆布等を風味原料とした風味調味料、だし類、エキス類等の魚介系調味料およびポーク、チキン、ビーフおよびそれらの骨等を風味原料とした抽出エキス、ブイヨン、コンソメ等の畜肉系調味料、ねぎ、人参、ガーリック、エシャロット等の野菜を風味原料とした野菜エキス、ブイヨン、コンソメ等の野菜系調味料は、原料のフレッシュな風味が重要で本物感、高級感を創出するため、様々に工夫が成されてきた。
例えば、抽出時の抽出溶媒に超臨界二酸化炭素を用いる方法、濃縮時に逆浸透膜を用いた非加熱濃縮法,低温下で濃縮できる凍結濃縮法、殺菌時にメンブランフィルターを用いた非加熱除菌法およびそれらの発展法が知られている。これら方法を単独であるいは組み合わせることにより、風味系調味料の製造直後には、風味原料のフレッシュな風味を保持することが出来る。しかしながら、これらは、特殊な装置を必要とし、エネルギーコストも高価なものとなり、しかも製造後の保管、流通における経時的劣化および調味料を使用した食品の加熱殺菌、保管、流通等様々な風味劣化ストレスに対しては、なんら効果を示さない。
一方、糖とアミノ酸にグルタチオンやシステインを添加し加熱した反応物により、調味料の加熱や保管時に起きるメイラード反応を抑制して、風味の安定化を図る方法(特許3458514号公報(特許文献1))が知られている。これらの発明は、メイラード反応により生成したメラノイジンを有効成分としているため、もともと着色しているだし醤油等の限定された用途にしか用いることが出来ない。
また、「ひじき」について、「海藻からの抗酸化性物質の製造法」(特開平3-294384号公報(特許文献2))や「抗酸化性物質の製造法」(特開平5-311167号公報(特許文献3))あるいは「ムコ多糖類断片化抑制剤、活性酸素消去剤、抗酸化剤および化粧料」(特開平6-24937号公報(特許文献4))などが関連技術として知られている。
しかしながら、これら従来技術は、食品の風味劣化防止効果に関する技術ではなく、かつこれら知見は、不飽和脂肪酸の自動酸化抑制、紫外線における皮脂の酸化等、生体内酸化のような非常に温和な酸化反応抑制に関する知見である。
さらに、本発明者らが先に出願した「香味強化された魚節類」(特願2005-002291号(特許文献5))は、魚節類の香気改善目的であり、肉感強化のため「ひじき」を用い、枯節香気付与目的で、「アオノリ」を用いた。これらは、「ひじき」および「アオノリ」由来の香気成分を魚節類に付与することに関する発明で、「香味強化された魚節類」を風味原料とした魚介系調味料へ肉感や枯れ節香気を付与し、香気を改善するが、該調味料の製造、保管、流通等の加熱や経時的な風味劣化ストレスに対し劣化防止効果を現すものではなく、さらには該調味料を使用した食品の製造、保管、流通に風味劣化防止効果を現すものでもない。
特許3458514号公報 特開平3-294384号公報 特開平5-311167号公報 特開平6-24937号公報 特願2005-002291号
本発明は、従来技術の問題点を克服し、該調味料の製造、保管、流通および該調味料を使用した食品の製造、保管、流通に至る各段階において、様々な風味劣化ストレスに対し魚節や畜肉や野菜と言った風味原料のフレッシュな風味を保持し、風味劣化を防止した魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料を提供するものである。
本発明者は、通常の鰹だし汁に「ひじき」を添加することにより、鰹だし汁の風味が長時間劣化しないと言う現象を見出し、鋭意検討した結果、様々な魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料の製造、流通、保管、さらには該調味料を使用した食品の製造、保管、流通に至る各段階において風味劣化を防止する本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)「魚節類、煮干類、甲殻類、頭足類、海藻類、貝類」のうち少なくとも1種以上を風味原料とした調味料で、「ひじき」または「ひじき抽出物」が添加されたことを特徴とした魚介系調味料、
(2)「畜肉類、家禽類、畜肉骨類、家禽骨類」のうち少なくとも1種以上を風味原料とした調味料で、「ひじき」または「ひじき抽出物」が添加されたことを特徴とした畜肉系調味料、
(3)「野菜類、根菜類、キノコ類」のうち少なくとも1種以上を風味原料とした調味料で、「ひじき」または「ひじき抽出物」が添加されたことを特徴とした野菜系調味料、
(4)「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物を含むことを特徴とした(1)〜(3)記載の魚介系調味料、畜肉系調味料および又は野菜系調味料、
(5)ひじきと共に風味原料を抽出することを特徴とした(1)〜(3)記載の魚介系調味料、畜肉系調味料および又は野菜系調味料の製造方法、
(6)「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上と風味原料をエタノール抽出することを特徴とする(4)記載の魚介系調味料、畜肉系調味料および又は野菜系調味料の製造方法。
(7)風味原料粉末と「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物」および「ひじきの水抽出物」を混合することを特徴とした風味調味料の製造方法に関する。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における「魚節類」とは、食用可能な鰹類や、鯖類、ムロアジ類、鰯類、鮪類、アゴ類等の魚肉を熱水により煮熟したものや蒸気により蒸煮したものをクヌギやナラ等の薪で薫乾したものを言い、あるいはさらに、これらをカビ付けしたものが挙げられる。
魚種や魚肉の形状、性状、加熱方法、薪の種類、薫乾方法、カビ付け方法等特に限定されるものではなく、魚肉を薄片状にしたり、ミンチ状にし再成型したり、他の成分を混合したり、それら魚肉を煮熟する際、煮熟液に他成分を混合したり、熱水や蒸気の代わりに、過熱水蒸気やマイクロウェーブ、通電加熱を用いたり、あるいは前記の本発明者らが先に出願した「香味強化された魚節類」(特願2005-002291号)に記載された魚節類等を用いることができる。
「煮干類」とは、食用可能な鰯類等を熱水により煮熟したものや蒸気で蒸煮したものを天日や乾燥機で乾燥したものが挙げられ、魚種や魚肉の形状、性状、加熱方法、乾燥方法等、魚節類と同様、特に限定されるものではない。
「甲殻類」とは、食用可能な蟹類や海老類、シャコ類およびそれらの殻等が挙げられ、魚節類同様、それらの形状、性状、加工度合い等、特に限定されるものではない。
「頭足類」とは、食用可能な烏賊類や蛸類およびそれらの皮等が挙げられ、それらの性状、形状、加工度合い等、魚節類同様、特に限定されるものではない。
「海藻類」とは、食用可能なコンブ類やワカメ類、ノリ類等が挙げられ、それらの性状、形状、加工度合い等、魚節類同様、特に限定されるものではない。
「貝類」とは、食用可能なホタテ類、シジミ類、アサリ類、ムール貝類等が挙げられ、それらの性状、形状、加工度合い等、魚節同様、特に限定されるものではない。
また、これら「魚節類、煮干類、甲殻類、頭足類、海藻類、貝類」等を加工する際に発生する煮汁等を用いることも可能である。
「魚介系調味料」とは、上記に挙げた魚介系特有の風味を持った風味原料の風味を付与した調味料で、例えば、魚介系だし類、魚介系エキス類、魚介系スープ類、魚介系コンソメ類、魚介系ブイヨン類などが挙げられる。
本発明における「畜肉類、家禽類、畜肉骨類、家禽骨類」とは、食用可能なチキン、ポーク、ビーフの肉部、内臓およびこれらの骨等が挙げられ、それらの性状、形状、加工度合い等、特に限定されるものではない。
「畜肉系調味料」とは、上記に挙げた畜肉系特有の風味を持った風味原料の風味を付与した調味料で、例えば、畜肉系だし類、畜肉、家禽肉あるいは畜肉骨、家禽骨のスープ類、ブロス類やエキス類、コンソメ類、ブイヨン類等が挙げられる。
本発明における「野菜類、根菜類、キノコ類」とは、玉ねぎ、長ねぎ、生姜、ガーリック、エシャロット、セロリ等の香味野菜、人参、かぼちゃ等の緑黄色野菜、キャベツ等の葉物野菜、ごぼう等の根菜、椎茸、松茸、アガリスク等のキノコ類が挙げられ、それらの性状、形状、加工度合い等、特に限定されるものではない。
「野菜系調味料」としては、上記に挙げた野菜系特有の風味を持った風味原料の風味を付与された調味料で、例えば野菜系だし類、野菜類やキノコ類のスープ、野菜類やキノコ類のエキス、野菜類やキノコ類のコンソメ、野菜類やキノコ類のブイヨン等が挙げられる。
これら魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料の形態としては、特に限定されること無く、液体、ペースト、粉末、顆粒等、所望の形態とすることが出来る。また、これら魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料は、風味原料を2種以上組み合わせたり、他の調味料と組み合わせることも可能である。
本発明における「ひじき」とは、褐藻類ヒバマタ目の海藻で産地、部位、加工の度合い等何ら限定されるものではないが、好ましくは、一般に食用として流通している「芽ひじき」や「姫ひじき」と呼ばれる乾燥された小枝から葉の部分を用いるのが好ましい。
添加できる「ひじき」の形態としては、特に限定されること無く、「ひじき」そのまま、粉末にしたものでも良い。
「ひじき抽出物」とは、「ひじき」を溶媒で抽出し、固液分離した抽出液で抽出条件のうち、抽出溶媒としては、水が好ましく、含水アルコールなども風味劣化防止効果を得られるが、調味料の種類等によっては、保管中に薬品的な異臭を発生するものもある。
抽出温度としては、物理的に可能な範囲であれば良いが、好ましくは5〜120℃で、抽出効率および風味の点から、さらに好ましくは、40〜100℃の範囲が良い。
抽出時のpHは、pH5〜7が最も好ましいが特に限定するものではない。
また、抽出した抽出物を特に限定されない方法で濃縮または粉末化しても何ら差し支えない。「ひじき」および「ひじき抽出物」の添加量としては、風味原料の風味を阻害しない範囲であれば、特に限定されないが、好ましくは、風味原料100重量部に対して「ひじき」由来の固形分が0.01重量部から50重量部、さらに好ましくは、0.1重量部から10重量部である。
添加時期については、風味劣化ストレスを受ける前できるだけ早い時期が望ましく、風味原料を抽出する前や調味料を殺菌する前に添加しておくことが好ましい。
添加方法については、特に限定されない方法で添加できる。
魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料の風味劣化は、製造、保管、流通の際に受ける風味劣化ストレスつまりは、抽出時の熱、加熱殺菌や保管、流通中に受けるヒートショックなど急激にあるいは徐々に進行するアミノカルボニル反応に起因する各種ラジカルやその他ラジカルが風味原料の風味成分を取り込んだ形で、分解、縮合、脱水、加水等の反応を繰り返すことによって起こると考えられる。「ひじき」は、これらラジカルを早期に捕捉し、連鎖反応を抑制すると共に、「ひじき」の持つ多糖類などが、風味成分特に香気成分を保護し、風味劣化を防止しているものと考えられる。
また、風味原料に魚節類を用いた魚介系調味料においては、「ひじき」の風味劣化防止効果すなわちラジカル捕捉能が相乗的に上がり、さらに強力に風味劣化を防止する。
本発明における「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のうち、「アオサ科」とは、緑藻類アオサ目アオサ科の海藻を示す。特に限定するものではないが、一般に食用とされるアオサや青のりが好ましい。アオサ属と青のり属は、一般に区別されることが少なく、双方の属を合わせて、「青のり」とよばれ市販されている。
「コンブ科」とは、褐藻類コンブ目コンブ科の海藻を示す。特に限定するものではないが、一般に食用とされる昆布やワカメが好ましい。
「スギノリ科」とは、紅藻類スギノリ目スギノリ科の海藻を示す。特に限定するものではないが一般に海藻サラダ等で食用とされる柳のり、つのまた、すぎのり、かえでのり、とさかのりが好ましい。
「ミリン科」とは、紅藻類スギノリ目ミリン科の海藻を示す。特に限定するものではないが一般に海藻サラダ等で食用とされる白みりんのりが好ましい。
これら海藻類の形態については、特に限定することなく、一般的な海藻サラダに用いる程度の乾燥された大きさで、単独でも混合されていても、または粉末状態でも良い。
本発明におけるエタノール抽出物とは、無水または含水エタノールで、好ましくはエタノール含量40%以上の含水エタノールが良く、さらに好ましくは、60%以上の含水エタノールを溶媒とし、「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上を抽出し、固液分離した液体を言う。抽出条件、抽出方法、固液分離方法等、「ひじき抽出物」と同様に、特に限定するものではない。
また、特に限定された方法によらず、濃縮または粉末化しても何ら差し支えない。
「ひじき」を含んだ魚介系調味料、畜肉系調味料、野菜系調味料にこれら海藻類のエタノール抽出物を添加することにより、該調味料の製造、保管、流通のみならず該調味料を使用した食品の製造、保管、流通にまで「ひじき」の風味劣化防止効果を持続させることが出来る。
これら海藻のエタノール抽出物の添加量は、調味料の風味を阻害しない範囲であれば特に限定されるのもではないが、好ましくは風味原料100重量部に対し、海藻由来の固形分が0.01〜50重量部、さらに好ましくは、0.1〜10重量部が良い。
添加時期については、「ヒジキ」と同様に、加熱殺菌前や抽出前といった出来るだけ早い時期が良い。
これら海藻類には、「ひじき」のような強いラジカル捕捉能は無く、また、「ひじき」のラジカル捕捉効果の力価を上げるのものでもない。「ひじき」のラジカル捕捉効果を長期に渡り、持続的に補足するものである。
さらに風味原料を魚節類とし、「コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物が含まれる場合には、相乗的に上がった「ひじき」の風味劣化防止効果を持続させることが出来る。
つぎに本発明の製造方法について説明をする。
風味原料から特に限定された方法によらず、抽出されただし汁や抽出エキス等に「ひじき抽出物」あるいは、さらに「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物を単に添加することでも、本発明の効果は、十分得られる。
しかしながら、もっとも安価で一般的な抽出方法である熱水抽出においては、抽出時の熱が風味原料のフレッシュな風味を劣化させてしまう。
したがって、好ましくは、風味原料を熱水抽出する際に「ひじき」と同時に抽出することにより、抽出時の熱による風味劣化をも防止することが可能となり、さらに「ひじき」自体の特有の風味が風味原料の風味によりマスキングされる。抽出後、特に限定された方法によらず、一般的な真空濃縮や膜濃縮、および加熱殺菌することができ、風味劣化が防止される。その後、特に限定された方法によらず、一般的なスプレードライや真空乾燥、フリーズドライ法などを用いて粉末化あるいは顆粒化、キューブ化しても良い。
さらにまた、風味原料のフレッシュな香気成分を抽出するため、エタノール抽出を行うことが良く知られているが、エタノール抽出の際、「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上と風味原料を同時に抽出することで、海藻の独特の風味が、風味原料によりマスキングされ、さらに「ひじき」の風味劣化防止効果を該調味料の使用および使用した食品の製造、保管、流通にまで持続させることが出来る。
本発明における「風味調味料」とは、鰹や昆布、煮干と言った風味原料粉末と食塩やグルタミン酸ソーダ、酵母エキス粉末などと混合し、所望により造粒し、乾燥したものや、さらにキューブ化したものを言い、「ひじき抽出物」および「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物を混合することで、造粒時の摩擦熱や乾燥などの加熱における風味劣化防止および該調味料の保管、流通時および該調味料を使用した食品の製造、保管、流通におけるの経時的風味劣化を防止することができる。
本発明は、風味原料の風味付与を目的とした調味料において、「ひじき」を含有させることにより、調味料の製造、保管、流通時における様々な風味劣化ストレスを捕捉し、風味の劣化を防止することができる。
さらに「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物を含有させることにより、「ひじき」の風味劣化防止効果を持続させ、該調味料を使用した食品の製造、保管、流通にまで風味劣化防止効果を発揮するものである。
また、風味原料として魚節類を用いた場合には、「ひじき」の風味劣化防止効果が相乗的に高められ、風味が繊細で、和食に無くてはならない「だし類」や鰹節エキス類には、非常に有効である。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
風味の変化については、良く訓練されたパネラー16名により、官能評価を実施した。
また、比較的安定したラジカルを発生させる1,1-Diphenyl-2-picrylhydrazyl(以下DPPH)のラジカルを波長514nmの吸光度(以下OD514)を測定し、ラジカル捕捉能(以下RC%)およびDPPHラジカル30μMを50%減少させるのに必要な物質量(以下RD50値)を以下の数式により算出し、風味劣化防止効果の相乗作用や持続性について補完的に評価した。
算出式RC%
RC%=((Blank OD514−Sample OD514)/BlankOD514)×100
算出式RD50
RD50=(50−b)/ΔT
ΔT=(Sample RC%−10倍希釈RC%)/(Sampleひじき量−10倍希釈ひじき量)
b=Sample RC%−ΔT×ひじき量
[比較例1]
φ5mmに粗砕した鰹節(株式会社マルモ)15Kgを水500Kgに入れ90℃20分間熱水抽出し、遠心分離機により固液分離した液体を鰹だし汁とし、糖度計による固形分量を1.5に調製した。
[実施例1]
φ5mmに粗砕した鰹節(株式会社マルモ)15Kgと「ひじきNo.1」(株式会社 山忠)1Kgを水500Kgに入れ90℃20分間熱水抽出し、遠心分離機により固液分離した液体を鰹だし汁とし、糖度計による固形分量を1.5に調製した。
風味原料におけるひじき固形分量は、6.7重量部であった。
比較例1と実施例1に対し60℃の温度で官能評価を実施した。結果を下記表に示す。
なお、表中数値は、選択した人数を示す。
Figure 2006262851
[比較例2]
比較例1を真空濃縮機で糖度計による固形分量を15になるまで濃縮した。
[実施例2]
実施例1を真空濃縮機で糖度計による固形分量を15になるまで濃縮した。
比較例2および実施例2を10倍希釈し、60℃で官能評価を行った。結果を下記表に示す。
なお、表中数値は、選択した人数を示す。
Figure 2006262851
[比較例3]
比較例2を90℃30分間加熱殺菌した。
[実施例3]
実施例2を90℃30分間加熱殺菌した。
比較例3および実施例3を10倍希釈し、60℃で官能評価を行った。結果を下記表に示す。
なお、表中数値は、選択した人数を示す。
Figure 2006262851
比較例1〜3および実施例1〜3の比較により、鰹だしの抽出、濃縮、殺菌の各工程において、「ひじき」添加区は、良く風味の劣化を防止していることがわかる。
[比較例4]
国産ひじき(株式会社山忠)5Kgを水150Kgで90℃20分間熱水抽出し、遠心分離機で固液分離し、ひじき熱水抽出物を得た。
[実施例4]
φ5mmに粗砕した鯖節2.5Kg(株式会社マルモ)と国産ひじき2.5Kgを比較例4と同様熱水抽出し、だし汁を得た。風味原料に対するひじき量は、50%である。
比較例4および実施例4のDPPHに対するラジカル捕捉能をOD514で測定し、算出式RC%および算出式RD50によりDPPHラジカルを50%減少させるのに必要な「ひじき」量を算出した。
この数値は、数値が小さいほど強いラジカル捕捉能RC%を持つことを意味する。すなわち、風味の劣化が少ないことを示している。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
実施例4に対する比較例4のRD50は、1.9倍となるが、実際のひじきの添加量は、比較例4に比べ、実施例4は、半分量である。したがって、ひじきにおけるRD50は、倍の3.8倍となり、ひじきが鰹節の風味の劣化防止に相乗的に作用していることがわかる。
なお、比較例4の「ひじき」の代わりに鯖節を用い鯖節だし汁を同様に評価した場合のRD50値は、260(mg/dl)となり、節類のラジカル捕捉能が強くはなく、さらにこれらが相加的に働いていることもないことは明らかである。
[比較例5]
φ5mmに粗砕した鰹節50Kgを50%エタノール溶液50Kgで室温2時間のエタノール抽出を行い、遠心分離機で固液分離し、鰹節エタノール抽出物を得た。
次に粗砕した鰹節100Kgを水1500Kgで90℃30分間熱水抽出し、遠心分離機で固液分離した液体を糖度計による固形分が10になるまで真空濃縮機により濃縮した。
先の鰹節エタノール抽出物と濃縮液を混合し、90℃30分間加熱殺菌後、糖度計による固形分14.0に調整し鰹節エキスを作成した。
[実施例5]
比較例5の鰹節熱水抽出時に国産ひじき3Kgを加え、熱水抽出した。風味原料に対するひじき量は、2%であった。ひじき添加以外は、比較例65と同様に鰹節エキスを作成した。
[実施例6]
実施例5の鰹節エタノール抽出時に国産青のり(株式会社 山忠)を0.5Kg添加した。
風味原料に対する青のり量は、0.3%であった。青のり添加以外は、実施例5と同様に鰹節エキスを作成した。
良く訓練されたパネラー16名にて、比較例5、実施例5および実施例6の3%溶液を官能評価した。結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
比較例5と実施例5の比較により、鰹節エキス中の濃縮および殺菌工程における加熱等の風味劣化ストレスに対して「ひじき」は、風味劣化防止効果を発揮している。青のりを添加した実施例6は、この時点で実施例5と有為な差は、見られない。
実施例4と同様にDPPHによるラジカル捕捉能測定により、RD50を算出した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
DPPHによるRD50値についても実施例5と実施例6については、大きな差が見られなかった。また、実施例5および実施例6のラジカル捕捉能RC%評価液中のひじき含量は、0.523(mg/dl)であり、このひじき量に相当するラジカル捕捉能RC%は、0.92%であった。
(実施例5−比較例5)のラジカル捕捉能RC%差は、6.0%であり、(実施例6−比較例5)のラジカル捕捉能RC%差は、6.9%であった。したがって、ひじきのラジカル捕捉能RC%は、実施例5で6.5倍(6.0÷0.92)、実施例6で7.5倍(6.9÷0.92)になり、ラジカル捕捉能RC%が相乗的に作用していることがわかる。
上記をまとめ下記表に示す。
Figure 2006262851
次に比較例5、実施例5および実施例6を50℃の恒温槽に入れ、保存した。10日後および30日後に3%希釈液による官能評価およびRD50値を測定した。結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
Figure 2006262851
上記結果の通り、青のりを添加された実施例6については、50℃30日の保管においても鰹風味が高く、ラジカル捕捉能RC%効果が持続していることがわかる。
[比較例6]
φ5mmに粗砕した鰹節(株式会社マルモ)15Kgを水500Kgに入れ90℃20分間熱水抽出し、遠心分離機により固液分離した液体を鰹だし汁とした。
下記配合により、「めんつゆ」を作成し、120℃10分間レトルト殺菌した。
Figure 2006262851
[実施例7]
比較例6と同様に鰹だし汁を抽出する際、鰹節と共に国内産ひじき0.1Kgを加え、抽出し、固液分離後、鰹だし汁とした。風味原料の鰹節に対するひじき量は、0.67%に相当する。
比較例6と同様に「めんつゆ」を作成し、レトルト殺菌した。
[実施例8]
ワカメ0.01Kgを60%エタノール0.1Kgで静置抽出し固液分離後、ワカメのエタノール抽出液を0.09Kg得た。
このワカメエタノール抽出液を実施例7と同様、鰹だし汁を作成する際、ひじきと共に加え、抽出し、固液分離後、鰹だし汁とした。風味原料の鰹節に対するワカメ固形分量は、0.07%であった。
実施例7と同様に「めんつゆ」を作成し、レトルト殺菌した。
比較例6、実施例7および実施例8について官能評価した。結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
Figure 2006262851
上記結果から、鰹だし汁を使用した食品である「めんつゆ」製造直後、「ひじき」添加区の実施例7および実施例8では、鰹節のフレッシュな風味を保持しつつ、不快なレトルトでの蒸れ臭の発生を抑えていた。
50℃保管30日後、実施例8の「ワカメ」添加区では、風味劣化防止効果が持続し、比較例6および実施例7と有為に風味劣化を防止していた。
[比較例7]
煮干(株式会社マルモ)10Kgと国産ひじき0.5Kgを水100Kgで90℃30分間熱水抽出し、遠心分離機により固液分離した。得られただし汁に対し、食塩およびエタノールをそれぞれ10%および5%となるよう添加した。このだし汁に95%エタノールを1%になるように混合した。
[実施例9]
以下に示す海藻類を乾燥重量で10%になるよう95%エタノールで抽出し、遠心分離機で固液分離し、海藻類のエタノール抽出物を得た。
このエタノール抽出物を比較例7のだし汁に1%となるよう添加し、官能評価およびDPPHによるRD50値をもとめた。50℃2週間保管後再び官能評価およびRD50値を測定した。
なお、官能評価基準を以下のように定め、評価した。
Figure 2006262851
結果を下記表に一覧した。
Figure 2006262851
結果からアオサ科、コンブ科の海藻がRD50の増加率が低く、かつ官能評価も高いことから、非常に優れた風味劣化防止の持続性効果があり、次にミリン科、スギノリ科にも効果が見られたことがわかる。
[比較例8]
下記表の原料を混合し、流動層造粒乾燥機(フロイント産業株式会社)により、造粒し、昆布風味調味料とした。
乾燥温度は、80℃で造粒バインダーは、α化澱粉を用いた。
Figure 2006262851
[実施例10]
比較例8の原料混合時にひじき10%の熱水抽出物を比較例8の配合に1.0%添加し、比較例8と同様に造粒し、昆布風味調味料とした。
[実施例11]
実施例10の原料混合時に95%エタノールで昆布パウダー(上田昆布株式会社)10%を抽出し、固液分離した抽出物を比較例8の配合に0.5%添加し、実施例10と同様に造粒し、昆布風味調味料とした。
比較例9、実施例10および実施例11を熱水1%溶液とし官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
上記結果から「ひじき熱水抽出物」を添加した実施例10および実施例11は、流動層造粒時の乾燥加熱による風味劣化ストレスから昆布風味の劣化を防止していることがわかる。
この時点で実施例10と実施例11に有為な差は、見られない。
次に50℃1ヶ月保管し、再び官能評価した。結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
この結果から明らかなように、比較例8と実施例11には、同様の昆布が含まれているが、アルコール抽出物を添加した実施例11に高い風味劣化防止効果の持続性が認められた。
[比較例9]
下記表の原料を混合し、流動層造粒乾燥機(フロイント産業株式会社)により、造粒し、海老風味調味料とした。
乾燥温度は、80℃で造粒バインダーは、α化澱粉を用いた。
Figure 2006262851
[実施例12]
比較例9の原料混合時にひじき10%の熱水抽出物を1.0%添加し、比較例10と同様に造粒し、海老風味調味料とした。
[実施例13]
実施例12の原料混合時にトサカノリ(株式会社山忠)10%を95%エタノールで抽出し、固液分離した抽出物を0.5%添加し、実施例12と同様に造粒し、海老風味調味料とした。
比較例9、実施例12および実施例13を熱水1%溶液とし官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
上記結果から「ひじき熱水抽出物」を添加した実施例12および実施例13は、流動層造粒時の乾燥加熱による風味劣化ストレスから海老風味の劣化を防止していることがわかる。
この時点で実施例12と実施例13に有為な差は、見られない。
次に50℃1ヶ月保管し、再び官能評価した。 結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
この結果から明らかなように、海老風味調味料の製造中における風味劣化ストレスは、実施例12の「ひじき抽出物」で十分捕捉されているが、トサカノリのアルコール抽出物を添加した海老風味原料である実施例13とすることで、さらに風味劣化防止効果の持続性が認められた。
[実施例14]
比較例5および実施例5、実施例6の鰹節エキスを白味噌(宮坂醸造株式会社)に5%添加し、90℃20分間加熱殺菌して、だし入り味噌とした。37℃3ヶ月間保管し、官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
Figure 2006262851
Figure 2006262851
上記結果から明らかのように、「ひじき」を添加された実施例5の鰹節エキスでは、調味料を使用した食品である「だし入り味噌」の製造直後までは、風味劣化を良く防止している。さらに「ひじき」と共に「青のりエタノール抽出物」が添加された鰹節エキスである実施例6を使用した「だし入り味噌」では、風味劣化防止効果を持続させ、該調味料を使用した食品の製造、保管、流通にいたるまで風味原料のフレッシュな風味を保持していることがわかる。
[比較例10]
下記配合によりトンコツスープを作成した。
Figure 2006262851
材料を鍋に入れ、灰汁を取りながら5時間ボイルした。ボイル後、200Meshの篩で固液を分離し、得られたスープを糖度計による固形分で3.5に調整したものをトンコツスープとした。
[実施例15]
比較例10の配合に0.1Kgの国産乾燥ひじき(株式会社 山忠)を加え、同様に灰汁を取りながら5時間ボイルした。ボイル後、200Meshの篩で固液を分離し、得られたスープを糖度計による固形分で3.5に調整したものをトンコツスープとした。ひじき添加量としては、風味原料のトンコツに対して、5%に相当した。
比較例10で得たトンコツスープと実施例15で得たトンコツスープを官能評価した。
結果を下記表に示した。
Figure 2006262851
トンコツスープに重要なトンコツ風味、コク味および野菜のまろやかな風味が、5時間の長時間加熱抽出においても、ひじきが添加された実施例15では、良く保たれ抽出時の加熱による風味劣化を防止し、トンコツスープらしいと評価された。
[比較例11]
下記配合により鶏がらスープを作成した。
材料を鍋に入れ、灰汁を取りながら2時間ボイルした。
ボイル後、200Meshの篩で固液を分離し、得られたスープを糖度計による固形分で3.5に調整したものを鶏がらスープとした。
Figure 2006262851
[実施例16]
比較例11に0.1Kgの中国産乾燥ひじき(株式会社 山忠)を加え、同様に灰汁を取りながら2時間ボイルした。ボイル後、200Meshの篩で固液を分離し、得られたスープを糖度計による固形分で3.5に調整したものを鶏がらスープとした。ひじき添加量としては、風味原料の鶏がらに対して、5%に相当する。
比較例11で得た鶏がらスープと実施例16で得た鶏がらスープを官能評価した。
結果を下記表に示した。
Figure 2006262851
鶏がらスープに重要な鶏ガラ風味、コク味および野菜のまろやかな風味が、長時間加熱抽出においても、ひじきが添加された実施例16では、良く保たれ抽出時の加熱による風味劣化を防止し鶏がらスープらしいと評価された。
[比較例12]
長ねぎ5Kgを長さ3cm程度に切り、水50Kgに入れて、90℃で1時間、長ねぎエキスを抽出した。抽出後、200Meshの篩で固液を分離し、得られたエキスを糖度計による固形分で0.5に調整したものを長ねぎエキスとした。
[実施例17]
韓国産ひじき(株式会社 山忠)50gを40%エタノール溶液500gに入れ、室温で2時間静置抽出し、200Meshの篩で固液分離したひじきエタノール抽出物を比較例12の長ねぎエキスに0.1Kg添加した。
[実施例18]
韓国産ひじき(株式会社 山忠)50gを水500gに入れ、90℃30分間熱水抽出し、200Meshの篩で固液分離したひじき熱水抽出物を比較例3の長ねぎエキスに0.1Kg添加した。
風味原料に対するひじき熱水抽出物のひじき相当量は、0.2%である。
比較例12の長ねぎエキスと実施例17および実施例18の長ねぎエキスを90℃30分間加熱殺菌し、官能評価した。
Figure 2006262851
風味原料を「長ねぎ」とした場合においても、ひじきの風味劣化防止効果は有為であった。また、「ひじき」の含水エタノール抽出では、風味の劣化防止効果は、見られるものの薬品的な異臭を感じ、好ましくなかった。
[比較例13]
イカの皮10Kgを水100Kgで90℃30分に出し、遠心分離した後、抽出液に30%のデキストリン(松谷化学株式会社)を添加して、スプレードライヤー(ニロジャパン)により粉末化した。スプレードライヤーの条件は、熱風温度140℃、出口温度90℃とした。
得られたイカエキス粉末を下記配合により調味液として、焼いたせんべい生地を漬け込み80℃30分間乾燥させ、せんべいを作成した。
Figure 2006262851
[実施例19]
比較例13のイカの皮を熱水抽出する際、中国産長ひじき(株式会社山忠)1Kgを添加した。
その後、比較例13と同様にせんべいを作成した。
[実施例20]
40%含水エタノール1.0Kgに「柳のり」(株式会社山忠)0.1Kgを入れ、攪拌しながら室温で2時間抽出し、遠心分離後、「柳のり」エタノール抽出物0.9Kgを得た。
実施例19の熱水抽出時に上記「柳のり」エタノール抽出物を0.9Kg入れ、その後実施例19と同様にせんべいを作成した。
比較例13と実施例19および実施例20の調味液およびせんべいを官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
調味液の段階で、比較例13は、既にイカ風味がほとんど無くなり、生臭味だけが見られるが、実施例19および実施例20は、イカ風味を良く保持していた。
Figure 2006262851
調味液にせんべい生地を漬け込み、乾燥した後には、ひじきを添加した実施例19においても風味の残存が少なくなっているが、ひじきの他に「柳のり」エタノール抽出物を添加した実施例20では、該調味料を使用した食品にも風味劣化防止効果が持続している。
Figure 2006262851
該調味料を使用した食品をさらに保存すると、風味劣化防止効果の持続効果がより明確に現れていることがわかる。
[比較例14]
下記配合の粉末を混合し、3%の水を加水して押し出し造粒機(畑製作所株式会社)により造粒した。
造粒物を流動乾燥機(フロイント産業株式会社)により80℃10分間乾燥し、ゴボウ風味調味料を作成した。
Figure 2006262851
[実施例21]
国産ひじき0.1Kgを水1Kgで90℃30分間熱水抽出し、遠心分離後、抽出液として、ひじき熱水抽出物を得た。
比較例14の加水に代え、上記「ひじき熱水抽出物」を添加し、比較例14と同様にゴボウ風味調味料を作成した。
[実施例22]
白みりんのり(株式会社山忠)0.1Kgを85%含水エタノール0.5Kgで室温静置抽出し、遠心分離機により固液分離し、抽出液として「白みりんのりエタノール抽出物」を得た。
実施例21の「ひじき熱水抽出物」に「白みりんのりエタノール抽出物」を添加し、実施例21と同様にゴボウ風味調味料を作成した。
比較例14および実施例21、実施例22を熱水1%溶液とし、官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
ゴボウ風味に対しても、実施例21および実施例22は、造粒時の摩擦熱や乾燥時の熱に対して、風味劣化防止効果が良く得られていた。
次に50℃3ヵ月後、同様に官能評価した。
Figure 2006262851
白みりんのりのエタノール抽出物を添加した実施例22では、「ひじき」の風味劣化防止効果の持続効果が良く現れていた。
[比較例15]
下記配合の粉末を混合し、3%の水を加水して押し出し造粒機(畑製作所株式会社)により造粒した。
造粒物を流動乾燥機(フロイント産業株式会社)により80℃10分間乾燥し、シイタケ風味調味料を作成した。
Figure 2006262851
[実施例23]
国産ひじき0.1Kgを水1Kgで90℃30分間熱水抽出し、遠心分離後、抽出液として、ひじき熱水抽出物を得た。
比較例15の加水に代え、上記「ひじき熱水抽出物」を添加し、比較例15と同様にシイタケ風味調味料を作成した。
[実施例24]
かえでのり(株式会社山忠)0.1Kgを50%含水エタノール0.5Kgで室温静置抽出し、遠心分離機により固液分離し、抽出液として「かえでのりエタノール抽出物」を得た。
実施例23の「ひじき熱水抽出物」に「かえでのりエタノール抽出物」を添加し、実施例23と同様にシイタケ風味調味料を作成した。
比較例15および実施例23、実施例24を熱水1%溶液とし、官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
シイタケ風味に対しても、実施例23および実施例24は、造粒時の摩擦熱や乾燥時の熱に対して、風味劣化防止効果が良く得られていた。
次に50℃3ヵ月後、同様に官能評価した。
Figure 2006262851
かえでのりエタノール抽出物を添加した実施例24では、「ひじき」の風味劣化防止効果の持続効果が良く現れていた。
[比較例16]
下記配合の粉末を混合し、3%の水を加水して押し出し造粒機(畑製作所株式会社)により造粒した。
造粒物を流動乾燥機(フロイント産業株式会社)により80℃10分間乾燥し、ひじき風味調味料を作成した。
[実施例25]
国産ひじき0.1Kgを水1Kgで90℃30分間熱水抽出し、遠心分離後、抽出液として、ひじき熱水抽出物を得た。
比較例16の加水に代え、上記「ひじき熱水抽出物」を添加し、比較例16と同様にひじき風味調味料を作成した。
[実施例26]
真昆布(株式会社山忠)0.1Kgを無水エタノール0.5Kgで室温静置抽出し、遠心分離機により固液分離し、抽出液として「昆布エタノール抽出物」を得た。
実施例25「ひじき熱水抽出物」に「昆布エタノール抽出物」を添加し、実施例25と同様にひじき風味調味料を作成した。
比較例16および実施例25、実施例26を熱水1%溶液とし、官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
上記結果から明らかなように、比較例16のひじきパウダーでは、風味劣化防止効果が見られず、「ひじき熱水抽出物」を添加した実施例25および実施例26は、造粒時の摩擦熱や乾燥時の熱に対して、風味劣化防止効果が良く得られていた。
次に50℃3ヵ月後、同様に官能評価した。
Figure 2006262851
昆布の無水エタノール抽出物を添加した実施例26では、「ひじき」の風味劣化防止効果の持続効果が良く現れていた。
[比較例17]
下記配合の粉末を混合し、3%の水を加水して押し出し造粒機(畑製作所株式会社)により造粒した。
造粒物を流動乾燥機(フロイント産業株式会社)により80℃10分間乾燥し、ホタテスープの素を作成した。
Figure 2006262851
[実施例27]
国産長ひじき0.1Kgを水1Kgで90℃30分間熱水抽出し、遠心分離後、抽出液として、ひじき熱水抽出物を得た。
比較例17の加水に代え、上記「ひじき熱水抽出物」を添加し、比較例17と同様にひじき風味調味料を作成した。
[実施例28]
わかめ(株式会社山忠)0.1Kgを50%含水エタノール0.5Kgで室温静置抽出し、遠心分離機により固液分離し、抽出液として「わかめエタノール抽出物」を得た。
実施例27「ひじき熱水抽出物」に「昆布エタノール抽出物」を添加し、実施例27と同様にひじき風味調味料を作成した。
比較例17および実施例27、実施例28を下記配合でワカメスープとし、官能評価した。
Figure 2006262851
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
上記結果から「ひじき熱水抽出物」が添加された実施例27および実施例28は、ホタテ風味を良く保持し、風味劣化を防止している。
次に50℃3ヵ月後、同様に官能評価した。
結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
さらに「ワカメエタノール抽出物」が添加された実施例28は、50℃3ヵ月後においてもホタテ風味を良く保持し、ワカメスープとして好ましいと評価された。
[比較例18]
鰹節製造工程中に発生した糖度計による固形分が4.0の鰹煮汁を遠心分離で油脂分や固形分を除き、得られた煮汁を90℃30分間殺菌し、真空濃縮機(イズミフードマシナリ株式会社)で濃縮温度60℃にて、糖度計による固形分が50になるまで濃縮し、その後90℃30分間殺菌して、鰹煮汁エキスを作成した。
[実施例29]
国産ひじき1Kgを水10Kgに添加し、90℃30分間熱水抽出し、遠心分離して固形分を除き「ひじき熱水抽出物」を9Kg得た。
比較例18の遠心分離後の煮汁100Lに対して上記「ひじき熱水抽出物」を添加し、比較例18同様に鰹煮汁エキスを作成した。
[実施例30]
青のり(株式会社山忠)0.1Kgを75%含水エタノール1Kgに添加し、遠心分離して固形分を除き「青のりエタノール抽出物」を0.9Kg得た。
この「青のりエタノール抽出物」を実施例29で作成した鰹煮汁エキスに添加した。
比較例18および実施例29、実施例30を官能評価した。結果を下記表に示す。
Figure 2006262851
上記結果から、煮汁エキス等で発生し易い不快な生臭味の発生をも抑制していることがわかる。
50℃1ヵ月後、同様に官能評価した結果を下記に示す。
Figure 2006262851
「ひじき熱水抽出物」のみ添加された実施例29では、若干生臭味の発生が見られるが、実施例29に「青のりエタノール抽出物」を添加した実施例30においては、生臭味抑制についても持続していることがわかる。

Claims (7)

  1. 「魚節類、煮干類、甲殻類、頭足類、海藻類、貝類」のうち少なくとも1種以上を風味原料とした調味料で、「ひじき」または「ひじき抽出物」が添加されたことを特徴とした魚介系調味料。
  2. 「畜肉類、家禽類、畜肉骨類、家禽骨類」のうち少なくとも1種以上を風味原料とした調味料で、「ひじき」または「ひじき抽出物」が添加されたことを特徴とした畜肉系調味料。
  3. 「野菜類、根菜類、キノコ類」のうち少なくとも1種以上を風味原料とした調味料で、「ひじき」または「ひじき抽出物」が添加されたことを特徴とした野菜系調味料。
  4. 「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物を含むことを特徴とした請求項1〜請求項3記載の魚介系調味料、畜肉系調味料および又は野菜系調味料。
  5. ひじきと共に風味原料を抽出することを特徴とした請求項1〜請求項3記載の魚介系調味料、畜肉系調味料および又は野菜系調味料の製造方法。
  6. 「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上と風味原料をエタノール抽出することを特徴とする請求項4記載の魚介系調味料、畜肉系調味料および又は野菜系調味料の製造方法。
  7. 風味原料粉末と「アオサ科、コンブ科、スギノリ科、ミリン科の海藻」のいずれか1種以上のエタノール抽出物」および「ひじきの水抽出物」を混合することを特徴とした風味調味料の製造方法製造方法。
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