JPH11332516A - 練り製品及びその風味改良法 - Google Patents
練り製品及びその風味改良法Info
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- JPH11332516A JPH11332516A JP10149428A JP14942898A JPH11332516A JP H11332516 A JPH11332516 A JP H11332516A JP 10149428 A JP10149428 A JP 10149428A JP 14942898 A JP14942898 A JP 14942898A JP H11332516 A JPH11332516 A JP H11332516A
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Abstract
製品、魚肉練り製品など)で、それらの安価な原材料由
来の好ましくない風味の改良・低減が出来る製造法とそ
の練り製品の提供。 【解決手段】湯葉を練り込み風味を改良することを特徴
とする練り製品の製造法により、上記の課題を達成出来
た。更に詳しくは、豚ペースト、チキンペースト、魚肉
の落とし身、いわしすり身、植物性たん白等の風味の強
い原材料を含む練り製品の生地を調製するに当たり、湯
葉を必要により0.5〜50重量%練り込むことによ
り、原材料由来の強い風味を改良・低減させることが出
来た。これにより、安価な食用資源の有効利用と食品の
安価化などの社会貢献が出来る。
Description
込み、風味を改良させる為の製造法及び練り製品に関す
るものである。
を主要な目的に使用する、豚ペースト、チキンペース
ト、魚肉の落し身などは、安価だが独特の獣臭、魚臭が
あり、使用量が制限される。また、魚肉すり身でもいわ
しすり身等は、独特の風味がある。また、植物性たん白
も機能性材として物性改良の他に、増量材としてコスト
ダウンの目的で、食肉製品、魚肉練り製品に使用される
が、無味無臭でなく、利用加工で風味改良の余地が有
り、使用量が制限されている。これらの強い(悪い)風
味を低減する方法として、これらの原材料の使用量を少
なくしたり、調味料等で味付けを濃くしたり、風味の強
い他の原材料を使用したりしている。しかし、これらの
方法だと商品の味が濃くなり、多くの量を食べられない
等の問題がある。
れている。従来、湯葉またはその類似物の製造方法、製
造装置は数多く知られているが、湯葉を混合することに
よる風味改良については知られていない。
1号は、練り惣菜の製造法についてであり、練り惣菜に
湯葉を練り込むことによる、滑らかでソフト感の良い食
感とテリを付与する製造法である。また、特公昭48−
35460号公報では膜状たん白質から積層食品を製造
する方法であり、膜状たん白を食塩水浸漬、脱水を2度
行い、チップ状としたものを主原料(例えば68%)に
調味料(例えば4%)、野菜(例えば15%)、魚畜肉
(例えば4%)を加えた膜状たん白を原料とした積層食
品の製造方法である。一方、特開平4−99465号公
報では粉末湯葉を含む食品材料であり、湯葉の副産物の
経済性向上と用途(粉末湯葉を50%以上含むせんぺ
い、クッキー、スープなど)に関するものである。しか
し、これらの従来技術は本発明の湯葉による風味改良と
は異なるものである。
品で原材料のコストダウンを行う方法として、安価な豚
ペースト、チキンペースト、魚肉の落し身などを配合す
る方法、または植物性たん白の使用がある。しかし、こ
れらの原材料は、安価だが独特の獣臭、魚臭、植物性た
ん白としての臭があり、使用量が制限されてしまう。こ
れらの原材料を高配合で使用して、強い(悪い)風味を
低減出来れば、より良い風味の商品を安価で消費者に提
供できる。また、魚肉すり身でもいわしすり身等は、独
特の風味があるが、この強い(悪い)風味を低減出来れ
ば、健康イメージの高いいわし製品を食べ易い風味で消
費者に提供できる。
込み風味を改良することを特徴とする練り製品の製造法
である。更に詳しくは、豚ペースト、チキンペースト、
魚肉落し身、いわしすり身、植物性たん白等の風味の強
い(悪い)原材料を含む練り製品の生地に湯葉を練り込
むことを特徴とする練り製品の製造法である。湯葉を練
り上がり生地中に0.5〜50重量%(以下、同様)、
好ましくは3〜15%を含み、それにより原材料由来の
強い風味を低減させるものである。湯葉の練り込みで、
これらの原材料の特臭味が低減・消失するという意外な
発明に至ったものである。
(ゆば)は日本の伝統的な大豆加工食品であり、豆乳を
静かに加熱すると(約80℃)液面に皮膜が生成し、こ
の皮膜をすくいあげたものが生ゆば、巻いたものが巻き
ゆば、乾燥したものが乾燥ゆばである。本発明で用いる
湯葉は、上記の何れの湯葉であってもよく、更にそれら
の細片、破砕片などであってもよい。練り製品とは、食
肉、魚肉、或いは植物性たん白のたん白質の物性を巧み
に利用した加工食品のことである。食肉製品とは、畜肉
および家禽肉を原料にして調製される加工食品のことを
言う。ハム類、ソーセージ、ベーコン類、ハンバーガー
パティ、ハンバーグ、ミートボールが含まれる。本願で
は湯葉を練り込むことを特長としている為、ハム類、ベ
ーコン類等、肉塊にピックル液をインジェクションする
製品は含まない。ただし、混合プレスハム等、湯葉が練
り込めるものは当然含まれる。魚肉練り製品とは、水産
練り製品ともいうが、魚肉に食塩(2〜3%)を加えて
すりつぶし加熱凝固させたものである。かまぼこ、ちく
わ、魚肉ソーセージ、フィツシュハンバーグ、はんぺ
ん、だて巻き等がある。これら以外にも、野菜などをす
り身でつないだ練り製品も含まれる。豚ペーストとは、
主に顔部の皮、肉をすり身状に擂(す)ったものであ
る。チキンペーストとは、むね肉、もも肉等の主要な部
位を取り除いた後の、胴がらなどの髄(ずい)などをす
り身状に擂ったものである。魚肉の落し身とは原料魚を
採肉機を通して得られる魚肉のことで、骨、皮が除かれ
ている。いわしすり身とは、いわし落し身を水洗して水
溶性たん白質、脂質などの大部分を除いたものである。
植物性たん白とは、日本農林規格に定められており、大
豆等の採油用の種実若しくはその脱脂物又は小麦等の穀
類の粉末を加工して、植物たん白質含有率を高めたもの
で、粉末状植物性たん白、粒状植物性たん白、繊維状植
物性たん白、ペースト状植物性たん白、調味植物性たん
白などがある。
身、いわしすり身、植物性たん白を単独、或いは複数種
含む練り製品に湯葉を練り込むことにより、これらの原
材料由来の強い(悪い)風味を低減できる。湯葉の練り
込みによる、これらの風味の低減効果の発生メカニズム
は現在不明であるがマスキングや抱合などによる効果も
あろうと推測される。その解明と利用は今後の課題とな
るものである。湯葉の練り込み方法は、サイレントカッ
ターでつなぎを調製する最後に湯葉を投入し、1〜10
mmの大きさにカットするか、予め1〜10mmにカッ
トした湯葉をニーダー中で混合する方法とある。この際
の湯葉の使用量は、生地中に水戻しした湯葉(その水分
は55〜80%程度。以下、同様)として0.5〜50
%、好ましくは3〜15%の使用が効果的である。0.
5%未満の使用量では風味改良の効果が認められず、5
0%越えるの使用量では風味改良の効果は充分であるが
混合物である生地が柔らかくなり、成型が困難になり、
現実的ではない。豚ペースト、チキンペースト、魚肉落
し身、いわしすり身、植物性たん白などの使用量はこれ
らの内、いずれか一種類を単独で使用する場合、最終生
地に対して5〜50%、好ましくは10〜30%の使用
量が効果的である。又、上記の安価原料の二種類以上の
複数種を使用する場合は、合わせて5〜70%、好まし
くは10〜50%の使用が効果的である。因みに、例示
として後で述べる実施例1、同2などは三種類の使用で
あり、実施例3は二種類の使用である。
的に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例にその
技術範囲が限定されるものではない。
説明する。鶏むね肉10重量部( 以下、部と記す) 、チ
キンペースト30部、豚脂9部、粉末状大豆たん白3部
を加え混合した後に食塩0.8部を加えミキサーで粘り
がでるまで塩ずりした。更に、湯葉7部、水戻しした粒
状大豆たん白8部、調味料2.2部を加え混合し、玉ね
ぎ20部、パン粉6部、でん粉4部を加え混合し、生地
を得た。この生地を80gに成型し、230℃のオーブ
ンで6分間焼成してチキンハンバーグを調製した。比較
例1では、実施例1の配合で湯葉7部に代えて水戻しし
た粒状大豆たん白を用いて生地を得た。すなわち、比較
例1では水戻しした粒状大豆たん白を15部配合した。
この生地を、実施例1と同様に成型、焼成してチキンハ
ンバーグを調製した。使用した湯葉は半乾燥湯葉で水戻
し後使用した。水戻し後の湯葉の水分は約60%、たん
白質20%、脂質15%、厚み約0.5mmであった
(また、湯葉を製造する際に生じるくず湯葉も使用可能
である)。粉末状大豆たん白は不二製油株式会社製の
「フジプロ−E 」、粒状大豆たん白は不二製油株式会社
製「ベジテックス7100」で1.5倍の水で戻して使
用した。
(5点良い、4点やや良い、3点普通、2点やや悪い、
1点悪い)で行い、その平均点を採った結果を表2に示
した。以下の表4、表6の風味評価も同様である。
べ、明らかに鶏臭さが解消された。また、食感も実施例
1の方が、比較例1より良好であった。
施例2ではサイレントカッターで粉末状大豆たん白3
部、大豆油3部、水12部をカッティングしエマルジョ
ンを調製後、いわし落し身32部投入し軽く混合後、食
塩0.8部を加え塩ずりしてつなぎを得た。ミキサーに
水戻しした湯葉7部と水戻しした粒状大豆たん白8部、
調味料2.2部を加え混合し、更に上記のつなぎ50.
8部、豚脂7部、玉ねぎ15部、パン粉6部、でん粉4
部を加え混合し、生地を得た。この生地を80gに成型
し、230℃のオーブンで6分間焼成していわしハンバ
ーグを調製した。比較例2では、実施例2の配合で湯葉
7部に代えて実施例1と同様に水戻しした粒状大豆たん
白を用いて生地を得た。すなわち、比較例2では水戻し
した粒状大豆たん白を15部配合した。この生地を、実
施例2と同様に成型、焼成していわしハンバーグを調製
した。
べ難かったが、実施例2のそれは明らかにいわし臭さが
解消され、いわし本来のおいしさがあった。また、食感
も実施例2の方が、比較例2より良好であった。
ん白で作った植物性ハンバーグの実施例について説明す
る。実施例3ではサイレントカッターで粉末状大豆たん
白7部、大豆油7部、水27部をカッティングしエマル
ジョンを調製した。ミキサーに水戻しした湯葉10部と
水戻しした粒状大豆たん白20部、調味料3部を加え混
合し、更に上記のつなぎ41部、高融点の植物油脂「メ
ラノメロー300」(不二製油株式会社製。融点33°
C)6部、玉ねぎ20部、パン粉6部、でん粉4部を加
え混合し生地を得た。この生地を80gに成型し、23
0℃のオーブンで6分間焼成して植物性ハンバーグを調
製した。比較例3では、実施例3の配合で湯葉10部を
除いた配合で生地を得た。
例3のそれは明らかに大豆臭さが解消されていた。ま
た、食感も実施例3の方が比較例3より良好であった。
た練り製品でそれらの原材料由来の風味の改良を、湯葉
を練り込むことにより達成出来た。これにより、例えば
豚ペースト、チキンペースト、魚肉の落とし身、いわし
すり身、植物性たん白、などの資源有効利用や食品の低
廉化などに貢献出来る。
Claims (5)
- 【請求項1】湯葉を練り込み風味を改良することを特徴
とする練り製品の製造法。 - 【請求項2】練り製品がハンバーグ、ミートボール等の
食肉製品である請求項1に記載の製造法。 - 【請求項3】練り製品がフィッシュハンバーグ、魚肉ソ
ーセージ等の魚肉練り製品である請求項1に記載の製造
法。 - 【請求項4】練り製品が植物性たん白を主体とする惣菜
である請求項1に記載の製造法。 - 【請求項5】請求項1から請求項4のいずれかに記載の
製造法による練り製品。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP14942898A JP3582362B2 (ja) | 1998-05-29 | 1998-05-29 | 練り製品及びその風味改良法 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11332516A true JPH11332516A (ja) | 1999-12-07 |
JP3582362B2 JP3582362B2 (ja) | 2004-10-27 |
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Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007236229A (ja) * | 2006-03-06 | 2007-09-20 | Nonaka Kamaboko Kk | 魚肉すり身入りドーナツ |
JP2017147952A (ja) * | 2016-02-23 | 2017-08-31 | 伊藤ハム株式会社 | 食肉加工食品の製造方法 |
JP2017212930A (ja) * | 2016-05-31 | 2017-12-07 | 日清オイリオグループ株式会社 | 澱粉含有畜肉加工食品 |
JP2018057373A (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-12 | キッコーマン株式会社 | 植物性食材用組成物及び植物性食材の調理方法 |
JP2021045173A (ja) * | 2020-12-23 | 2021-03-25 | 日清オイリオグループ株式会社 | 澱粉含有畜肉加工食品の澱粉によるゴム様の弾力感の減少方法 |
-
1998
- 1998-05-29 JP JP14942898A patent/JP3582362B2/ja not_active Expired - Fee Related
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