JP2003174850A - 食品の含浸処理方法 - Google Patents

食品の含浸処理方法

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JP2003174850A JP2002339747A JP2002339747A JP2003174850A JP 2003174850 A JP2003174850 A JP 2003174850A JP 2002339747 A JP2002339747 A JP 2002339747A JP 2002339747 A JP2002339747 A JP 2002339747A JP 2003174850 A JP2003174850 A JP 2003174850A
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Munehiko Kuwa
宗 彦 桑
Soichiro Kuwa
総一郎 桑
Kiyoshi Yamano
野 清 山
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明の食品の含浸処理方法は、食品
を、減圧処理した後または減圧状態で、液体成分または
気体成分と接触させて、食品中に液体成分を含浸させる
ことを特徴としている。 【効果】 本発明によれば、簡素な方法により、食品に
液体成分あるいは気体成分を短時間で含浸することがで
きる。また、加熱あるいは冷却をせずに常温で含浸処理
することもできるため、食品の食感、形状、硬度などを
損なわずに含浸処理を施すことができる。さらに本発明
によれば、漬物や煮物用の食材の味付けを、高速で行う
ことができ、工業規模での食品加工に有効な食品の含浸
処理方法を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、食品の含浸処理方法に関
する。詳しくは、食品に液体成分または気体成分を含浸
させる、食品の含浸処理方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】食品に調味料などをしみ込ませた
食品は、多く知られており、たとえば野菜、肉、魚など
の食品を、調味料を含む湯中で煮る、調味料に漬け込む
などの調理方法により得られていた。しかしながら、食
品を煮る方法では、加熱によって食品が凝固もしくは軟
化する場合が多く、加熱前の食品とは異なる食感となる
ことが避けられなかった。また、食品を煮る方法では、
調味料などが食品中に充分にしみ込むには長時間を要
し、しかも加熱に多くの熱エネルギーを必要とするとい
う問題があった。
【0003】食品を煮ることによる味付け時間を短縮す
るものとして、調理用の素材と調味成分を収容した鍋の
内部を減圧することにより、素材内部まで味を早く浸透
させる、鍋減圧調理による味付け方法が提案されている
(特公平7−112453号公報)。しかしながら、水分を多
く含有する食品を調味液中に浸漬して減圧した場合に
は、食品中の水分と調味液とは浸透圧の差によって置換
されるだけであるため、味付け時間の短縮は依然として
不十分であった。
【0004】また、食品を調味料などに漬け込む方法で
は、常温もしくは低温で食品に調味料などをしみ込ませ
ることもできるが、食品内部まで調味料などを染み込ま
せるには、煮る方法よりもさらに長時間を要するという
問題があった。これらの通常の調理法以外の方法で、食
品に液体をしみ込ませる方法としては、たとえば、牛肉
に液体を注射し、マッサージなどの方法で組織中に分散
させることが提案されている(特開平4−287665号公
報)。しかしながら、この方法では、組織中に液体を均
一に分散することは困難であり、また、マッサージによ
り組織を破壊するという問題があった。また、このよう
な方法は、柔軟性に乏しい食品には適用できないという
問題があった。
【0005】また、漬物などの製造において、容器内部
を減圧することにより、気圧差で容器内の漬物が加圧し
て重しをのせた状態とし、同時に漬物周囲の酸素を除去
することで酸化を防ぐ方法が提案されていた(特開平6
−205638号公報)。この方法は、いわゆる真空パック内
で漬物を製造するものであるが、含浸効果は重しをのせ
た状態と同程度であり、調味量などの含浸には長期間を
要するものであった。
【0006】このため、簡便な方法により、短時間で食
品に液体成分を含浸する方法の出現が強く望まれてい
た。一方、食品を窒素充填パックするなど、食品の保存
環境の気体を、通常の空気から他の気体に置換すること
は従来から行われていた。しかしながら、食品組織内部
の気体もしくは液体を他の気体で置換して、食品に気体
を含浸することは知られていなかった。
【0007】本発明者は、このような状況に鑑みて鋭意
研究したところ、食品を減圧処理し、液体または気体と
接触させることにより、食品の組織内部に液体または気
体を短時間で好適に含浸し得ることを見出し、本発明を
完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、簡便な方法により、短時間で
食品に液体成分または気体成分を含浸する方法を提供す
ることを目的とする。
【0009】
【発明の概要】本発明の第一の食品の含浸処理方法は、
食品を、減圧処理した後または減圧状態で、液体成分と
接触させて、食品中に液体成分を含浸させることを特徴
としている。このような食品の含浸処理方法において
は、含浸を、食品を減圧処理し、減圧状態に保ちながら
液体成分と接触し、次いで昇圧して行うことも好まし
く、また含浸を、食品を液体成分と接触し、減圧処理
し、次いで昇圧して行うことも好ましく、さらに液体成
分が、調味料などの食品添加成分を含有することも好ま
しい。
【0010】また、本発明の第二の食品の含浸処理方法
は、食品を、減圧処理した後または減圧状態で、気体成
分と接触させて、食品中に気体成分を含浸させることを
特徴としている。このような食品の含浸処理方法におい
ては、含浸を、食品を減圧処理し、次いで含浸する気体
成分で昇圧して行うことも好ましい。これらの食品の含
浸処理方法では、減圧処理または減圧状態の圧力が、1
0〜50,000Paであることも好ましく、また、含
浸を、−20〜180℃の温度条件下で行うことも好ま
しく、真空含浸装置または真空−加圧含浸装置を用いて
行うことも好ましく、また、含浸処理中に、超音波処理
またはマイクロ波照射処理を行うことも好ましい。
【0011】このような食品の含浸処理方法で用いる食
品は、穀物、肉、魚、卵、野菜、果物および加工食品か
ら選ばれることも好ましい。
【0012】
【発明の具体的説明】以下、本発明について具体的に説
明する。本発明の食品の含浸処理方法は、食品に、液体
成分または気体成分を減圧下で含浸するものである。本
発明では、特に限定することなく、種々の食品を含浸処
理することができる。たとえば、本発明で用いることの
できる食品としては、葉菜、根菜、きのこなどの野菜、
果物、穀物、豆、肉、魚、皮、卵、卵殻、骨、練り製
品、これらの加工品、家畜用の餌などが挙げられ、この
うち穀物、肉、魚、野菜、果物および加工食品から選ば
れる食品が好ましく用いられる。これらの食品は、含浸
処理の際に、生の状態であってもよく、適宜切断されて
いてもよく、粉砕されていてもよく、乾燥されていても
よく、加熱が施されていてもよく、また、冷凍されてい
てもよい。
【0013】これらの食品は、一般に多くの細孔、空隙
または管状組織を有しており、その内部には、水分、低
揮発成分または空気が存在している。本発明では、食品
の有する細孔、空隙または管状組織中に存在する水分、
低揮発成分または空気と、導入する液体成分または気体
成分とを物理的に置換する含浸を行うことにより、液体
成分または気体成分を食品内部に導入することができ
る。
【0014】まずは、食品に、液体成分を含浸する、本
発明の第一の食品の含浸処理方法について説明する。本
発明では、含浸する液体成分として、液体、溶液、スラ
リー液、分散液など、含浸時に液状で取り扱い可能な成
分をいずれも用いることができる。このような液体成分
としては、例えば以下のような成分を必要に応じて液体
に分散あるいは溶解して用いることができ、また、これ
らを単独であるいは適宜混合して用いることができる。
【0015】水、アルコール、食用油、キレート性液体
などの液体;醤油、味噌などの発酵調味料;果汁、肉汁
などの食品抽出成分;酒類、ジュース、茶などの飲料;
塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化
マグネシウム塩化鉄などの無機塩類;ヨウ素などの必須
無機元素;蔗糖、果糖、ブドウ糖、水あめ、蜂蜜、メー
プルシロップ、その他の天然甘味料および人口甘味料な
どの甘味料;各種食酢、酢酸、リン酸、乳酸、リンゴ
酸、クエン酸、酒石酸、グルコン酸などの酸味料;苦味
成分;胡椒、唐辛子、からし、わさび、ニンニク、生姜
などの香辛料、または香辛料抽出成分;香料;油性成
分;各種酵素および発酵菌;グリセリン、みりん、カゼ
イン、糖類などの保湿剤;ソルビン酸、安息香酸塩、タ
ンニン、ポリフェノールなどの保存剤;殺菌剤、抗菌
剤、静菌剤;木酢液、燻油などの燻製成分;天然および
合成の色素および着色剤;発色剤;寒天、こんにゃく液
などの食物繊維成分;にかわ、ゼラチンなどのゼラチン
質;カテキン、エリソルビン酸などの酸化防止剤;ビタ
ミン類、アミノ酸などの栄養剤;薬効成分および医療用
薬剤;ポリリン酸塩などの品質改良剤;その他の食品添
加物。
【0016】また、本発明で用いることのできる液体成
分は、含浸時に液体であればよく、牛脂、バター、チョ
コレートなど、常温で固体であっても、温度などの含浸
条件を調整することにより液体として取り扱いの可能な
原料もまた、好適に用いることができる。これらの液体
成分のうち、本発明では、調味料などの食品添加成分を
含む液体成分および食用油が特に好ましく用いられる。
【0017】本発明では、減圧処理した後または減圧状
態の食品と、液体成分とを接触させて、食品中に液体成
分を含浸させる。液体成分を食品に含浸する方法として
は、食品中に液体を含浸する過程で、少なくとも一度減
圧がなされる方法をいずれも採用することができ、食品
を減圧処理した後に液体成分と接触するか、または減圧
状態で食品と液体成分とを接触するかのいずれかである
のがよい。このような方法としては、好ましくは、
(A)食品を減圧処理(ドライバキューム)し、減圧状
態に保ちながら液体成分と接触(ウェットバキューム)
し、次いで昇圧することにより液体成分を食品に含浸す
る方法(以下、(A)法ともいう)と、(B)食品を液
体成分と接触し、減圧処理(ウェットバキューム)し、
次いで昇圧することにより液体成分を食品に含浸する方
法(以下、(B)法ともいう)とが挙げられる。
【0018】また、本発明では、食品を減圧処理した
後、液体成分と接触させることにより、食品中に液体成
分を含浸させてもよい。たとえば、食品を減圧処理し、
食品内の減圧状態が保たれているうちなどに速やかに液
体成分と接触する態様などにおいては、減圧処理後液体
成分と接触するまでに、食品が短時間常圧に晒される場
合があっても差し支えない。
【0019】まずは、(A)法、すなわち、食品を減圧
処理(ドライバキューム)し、減圧状態に保ちながら液
体成分と接触(ウェットバキューム)し、次いで昇圧す
ることにより液体成分を食品に含浸する方法について説
明する。(A)法において、食品を減圧処理する工程、
すなわち食品と含浸する液体成分とが接触しない状態で
食品を減圧するいわゆるドライバキューム工程では、減
圧装置内に食品を収容し、食品周囲を通常10〜50,
000Pa、好ましくは100〜10,000Pa、特
に好ましくは100〜5,000Pa程度まで減圧する
ことができる。この減圧処理により、食品の細孔、空隙
または管状組織中に存在する、水分、低揮発成分または
空気が、食品の外部に排出され、食品が有する細孔、空
隙または管状組織中が食品周囲と同等の減圧状態とな
る。減圧処理時の圧力は、温度条件および所望の含浸程
度などにより、適宜調整することができる。
【0020】このような、食品を減圧処理する工程で
は、圧力が低く減圧度が高いほど、食品中の水分、低揮
発成分または空気が排出されやすく、高度な含浸を行う
ことができるが、食品中の水分などを充分に排出するた
めの圧力条件は、温度によっても異なるものであり、高
温度においては比較的小さい減圧度でもよく、低温度に
おいては大きな減圧度を必要とする傾向がある。
【0021】次いで、食品を減圧状態に保ちながら、液
体成分と接触する。食品と液体成分との接触は、その方
法を特に限定するものではなく、減圧下で食品の含浸部
位が充分に液体成分と接触されればよく、浸漬などの方
法が挙げられ、たとえば、容器に入った食品を減圧装置
内に収容している場合には、減圧処理による減圧状態を
保持したまま、食品の入った容器に液体成分を注入する
などの方法により行うことができる。
【0022】減圧処理および減圧状態における圧力条件
は、大気圧よりも低い圧力であればよく、減圧状態で
は、減圧処理による減圧度をできるだけ保持した圧力条
件であるのが好ましく、通常10〜50,000Pa、
好ましくは100〜10,000Pa、特に好ましく
は、含浸する液体成分が水または水溶液の場合で1,0
00〜10,000Pa、含浸する液体成分が油または
油溶液の場合で100〜5,000Pa程度の圧力条件
であるのが望ましい。
【0023】このようにして減圧処理した食品を、減圧
状態に保ちながら液体成分と接触した後、減圧装置内の
圧力を昇圧することによって、液体成分が食品中に含浸
される。昇圧は、液体成分と接触した食品の雰囲気圧力
が、通常10,000Pa〜1.1MPa、好ましくは
0.1MPa(大気圧)〜0.9MPa程度の圧力まで
上昇する条件で行うのが望ましい。
【0024】昇圧は、通常、エアパージなどで減圧状態
を解除するなどの方法により、大気圧(0.1MPa)
程度まで圧力を上昇させることにより行うことができる
が、さらに加圧を行ってもよい。大気圧よりもさらに加
圧を行う場合には、適宜加圧装置を用いることができ
る。このような加圧は、たとえば、減圧操作を行う容器
に耐圧容器を採用して減圧処理した後、液体成分中に食
品が浸漬された状態で、装置内に、空気、窒素ガス、炭
酸ガスなどの気体を導入して所望の加圧状態まで昇圧す
ることにより行うことができる。このとき、導入する気
体として水蒸気、アルコール蒸気などを用いて加圧する
と、同時に加熱を行うこともできる。
【0025】このような(A)法によれば、含浸前の食
品の細孔、空隙または管状組織中に、水分、低揮発成分
などの液体成分あるいは空気などの気体成分のいずれが
含まれている場合であっても、含浸する液体成分と好適
に置換して、含浸処理を好適に達成することができる。
次に(B)法、すなわち、食品を液体成分と接触し、減
圧処理し、次いで昇圧することにより、食品中に液体成
分を含浸させる方法について説明する。
【0026】(B)法では、まずは、含浸処理前の食品
を液体成分に浸漬するなどの方法で接触した後減圧処理
する、いわゆるウェットバキューム工程を行う。この工
程は、たとえば、容器中に食品および液体成分を入れ
て、食品が液体成分に浸漬された状態とし、この容器を
減圧装置中に導入して減圧することにより行うことがで
きる。このような減圧処理は、通常10〜50,000
Pa、好ましくは100〜10,000Pa、特に好ま
しくは、含浸する液体成分が水または水溶液の場合で
1,000〜10,000Pa、含浸する液体成分が油
または油溶液の場合で100〜5,000Pa程度の圧
力条件で行うのが望ましい。(B)法では、このように
して、食品を減圧状態で液体成分と接触させる。
【0027】次いで、減圧装置内の圧力を昇圧すること
によって、食品と接触している液体成分が、食品中に含
浸される。昇圧は、上述した(A)法と同様、通常1
0,000Pa〜1.1MPa、好ましくは0.1MP
a〜0.9MPa程度の圧力条件まで、液体成分に浸漬
した食品の雰囲気圧力が上昇する条件で行うのが望まし
く、通常、減圧条件を解除するなどの方法により、大気
圧程度まで圧力を上昇させることにより行うことができ
るが、さらに加圧を行ってもよい。
【0028】このような(B)法によれば、含浸前の食
品の細孔、空隙または管状組織中に空気などの気体成分
が含まれている場合には特に好適に液体成分の含浸を行
うことができる。また、含浸前の食品の細孔、空隙また
は管状組織中に液体成分が含まれており、該液体成分の
沸点が、含浸する液体成分の沸点よりも低い沸点である
場合にも好適に液体成分の含浸を行うことができる。
【0029】たとえば、沸点の低い揮発成分あるいは水
分を組織中に含む肉あるいは魚の切り身に、塩水や醤油
などの水性液体成分あるいは油や油性調味料などの油性
成分を含浸する場合などには、食品中の揮発成分あるい
は水分が沸騰し、かつ、含浸する水性液体成分あるいは
油性成分が沸騰しない圧力まで減圧処理することによ
り、食品から揮発成分あるいは水分が排出され、その後
の昇圧により液体成分が良好に含浸される。
【0030】特に、含浸する液体成分が油や油性調味料
などの油性成分である場合には、食品中の水分が沸騰
し、かつ、含浸する油性成分が沸騰しない状態が容易に
達成されるため好ましく、このような状態は、たとえば
食品が冷凍品である場合など、含浸が常温以下などの低
温度条件で行われる場合であっても、減圧条件により容
易に達成することができる。たとえば、水分を含有する
食品を、油に浸した状態で減圧して含浸処理する際に
は、食品中の水分のみが沸騰し、てんぷらを揚げている
ような状態が観察され、油分が良好に含浸されることが
わかる。
【0031】このような、食品に液体成分を含浸する、
本発明の第一の食品の含浸処理方法では、上述した種々
の成分を液体成分として食品に含浸することができるた
め、味付け、風味および食感の改良、殺菌消毒、薬効お
よび栄養の添加、着色、各種添加剤の添加などを行うこ
とができる。次に、食品に、気体成分を含浸する、本発
明の第二の食品の含浸処理方法について説明する。この
方法においては、食品を、減圧処理した後または減圧状
態で、気体成分と接触させて、食品中に気体成分を含浸
させる。
【0032】本発明において、含浸する気体成分として
は、たとえば、水蒸気、アルコール蒸気、揮発性物質蒸
気など、液体を蒸発させた気体;香料、各種添加剤を含
有する気体;酸素、二酸化炭素、エチレン、窒素、希ガ
ス、空気などの各種気体を挙げることができ、これらを
単独でまたは適宜混合して用いることができる。減圧処
理した後または減圧状態の食品と、気体成分との接触
は、減圧処理した後または減圧状態の食品を収容してい
る減圧装置内で行うのが好ましく、減圧装置内に、含浸
する気体成分を導入する方法がいずれも好ましく採用さ
れる。減圧装置内に含浸する気体成分を導入するには、
たとえば、減圧処理後の減圧装置内に気体を直接導入し
てもよく、減圧処理後の減圧装置内に液体を導入して気
化させてもよく、あるいは、食品と液体とを接触しない
状態で減圧装置内に収容し、減圧処理することによって
液体を気化させてもよい。これらの方法により、減圧処
理した後または減圧状態で、食品と含浸する気体成分と
を好適に接触させることができる。なお、液体を減圧で
気化し、その気体と食品とを接触して含浸する場合に
は、用いる液体は適宜加熱されていてもよい。
【0033】本発明では、気体成分の食品への含浸は、
食品中に気体を含浸する過程で、少なくとも一度減圧が
なされる方法をいずれも採用することができるが、好ま
しくは、食品を減圧処理し、次いで含浸する気体成分で
昇圧することにより気体成分を含浸処理するのが望まし
い。このような方法において、食品を減圧処理する工程
では、上述した(A)法と同様に、減圧装置内に食品を
収容し、食品周囲を通常10〜50,000Pa、好ま
しくは100〜10,000Pa、特に好ましくは10
0〜5000Pa程度まで減圧する。このとき、減圧装
置内をあらかじめ含浸する気体成分で置換しておくのが
より好ましい。この減圧処理により、食品の細孔、空隙
または管状組織中に存在する、水分、低揮発成分または
空気が、食品の外部に排出され、食品が有する細孔、空
隙または管状組織中が食品周囲と同等の減圧状態とな
る。減圧処理時の圧力は、所望の含浸程度により適宜調
整することができるが、圧力が低く減圧度が高いほど、
食品中の水分、低揮発成分または空気が排出されやす
く、高度な含浸を行うことができる。
【0034】次いで、減圧処理された食品周囲を、含浸
する気体成分で昇圧することによって、食品に気体成分
を含浸する。この昇圧方法としては、上述したような方
法で、減圧装置内で食品と接触させた気体成分を、通常
100Pa〜2MPa、好ましくは10,000Pa〜
1.1MPa、特に好ましくは0.1〜0.9MPa程
度の圧力条件まで昇圧する方法が挙げられる。昇圧は、
含浸する気体成分で、減圧装置内の圧力を大気圧程度ま
で上昇させることにより行うことができるが、さらに加
圧を行ってもよい。
【0035】このようにして、食品に気体成分を含浸す
る方法は、たとえば、酸素を含浸してキムチ、漬物など
の発酵を促す、窒素などの不活性ガスを含浸して、酸化
などの品質劣化を防ぐ、エチレンガスを導入して発芽の
抑制あるいは熟成の促進を行う、食品内部の気体と空気
との置換など、種々の目的で用いることができる。液体
成分または気体成分をを食品に含浸する、本発明の食品
の含浸処理方法では,含浸処理中に、超音波処理などの
振動を与える処理を行うこともできる。超音波処理等の
振動を与える処理は、含浸処理の全工程で継続して行っ
てもよく、また、一部の工程で行ってもよい。減圧処理
の段階でこのような処理を行うと、食品内の水分、低揮
発成分または空気の排出がより円滑になされるため好ま
しい。また、昇圧の段階で、超音波処理などの振動を与
える処理を行うと、液体成分または気体成分の含浸がよ
り円滑になされるため好ましい。
【0036】また、本発明の食品の含浸処理は、温度条
件を特に限定するものではなく、所望の温度条件で適宜
行うことができるが、通常−20〜180℃、好ましく
は−10〜150℃、特に好ましくは−5〜120℃で
行うのが望ましい。さらに、本発明の食品の含浸処理で
は、含浸を、真空含浸装置または真空−加圧含浸装置を
用いて行うことが好ましい。このうち、含浸処理を真空
−加圧含浸装置を用いて行うと、昇圧時に加圧を伴う場
合にも、操作が簡便で円滑に処理できるためより好まし
い。
【0037】さらに本発明の食品の含浸処理では、含浸
処理中に加熱、保温あるいは冷却を行ってもよく、マイ
クロ波照射処理を行ってもよい。マイクロ波照射処理
は、凍結した食品の解凍を目的として行ってもよく、減
圧下に水分の蒸発潜熱を奪われることによる温度低下を
避けて保温を行う目的で行ってもよく、加熱調理を目的
として行ってもよく、また、殺菌を目的として行っても
よい。マイクロ波照射処理は、含浸処理の全工程で継続
して行ってもよく、また、一部の工程で行ってもよい。
【0038】さらにまた、本発明の食品の含浸処理方法
では、含浸処理中に攪拌を行ってもよい。減圧条件下で
の攪拌は、重なり合った食品から、食品が含有する液体
成分あるいは気体成分を均一に排出する目的で行っても
よく、また、液体成分あるいは気体成分を均一に含浸す
る目的で行ってもよい。含浸処理中に攪拌を行うと、含
浸処理がより均一に施されるため好ましい。攪拌は、含
浸処理の全工程で継続して行ってもよく、また、一部の
工程で行ってもよい。
【0039】このような本発明の食品の含浸処理方法に
おいては、含浸処理を行う前に、食品に前処理を施して
もよい。前処理としては、切断、冷凍、解凍、加熱、乾
燥、調味、攪拌、加圧、減圧および薬品処理など、食品
に施すことのできる処理をいずれも行うことができる。
特に本発明を実施するに際しては、凍結した食品は、半
解凍もしくは解凍して用いるのが、含浸効率がよく好ま
しい。
【0040】さらにまた、本発明の食品の含浸方法にお
いては、含浸処理を行った後に後処理を行ってもよい。
後処理としては、切断、冷凍、解凍、加熱、乾燥、調
味、攪拌、加圧、減圧および薬品処理など、食品に施す
ことのできる処理をいずれも行うことができるほか、含
浸された成分のうち余分な成分を除去することもでき
る。たとえば、液体成分を含浸した後に、乾燥または脱
水処理を行うことにより、余分な液体成分を除去するこ
とができる。
【0041】本発明の食品の含浸処理方法では、減圧程
度などの制御により、含浸の程度を制御することがで
き、所望の含浸程度を達成した食品を製造することがで
きる。たとえば、中心部まで均一に含浸処理を施された
食品を製造することもでき、また、表面部のみを含浸処
理した食品を製造することもできる。具体的には、たと
えば、卵の殻の殺菌や、食品表面の着色などの場合に
は、減圧処理時の減圧度を制御することにより、食品の
表面のみの含浸処理を達成することもできる。
【0042】このような含浸処理方法によれば、ごく短
時間で食品に液体成分あるいは気体成分を含浸すること
ができる。また、加熱あるいは冷却をせずに常温で含浸
処理することもできるため、生鮮食品などに含浸を行っ
た場合であっても、食感を損なわずに含浸処理を施すこ
とができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、簡素な方法により、食
品に液体成分あるいは気体成分を短時間で含浸すること
ができる。また、加熱あるいは冷却をせずに常温で含浸
処理することもできるため、食品の食感、形状、硬度な
どを損なわずに含浸処理を施すことができる。さらに本
発明によれば、漬物や煮物用の食材の味付けを、高速で
行うことができ、工業規模での食品加工に有効な食品の
含浸処理方法を提供することができる。
【0044】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
【0045】
【実施例1】冷凍マグロの赤身部を、100mm×10
0mm×15mmに切断して試料とした。試料重量は8
6.800gであった。この試料を300mlビーカー
内に入れ、このビーカーを超音波洗浄槽内に設置した。
ついで、この超音波洗浄槽を真空−加圧含浸タンク
((株)プラセラム製)内に設置し、真空引き(ドライ
バキューム)を行い、真空−加圧含浸タンク内を200
0Paまで減圧し、続いて10分間真空引きを継続した
ところ、圧力は100Paに達した。
【0046】続いて、真空引きを一時停止し、試料が完
全に浸漬されるまでビーカー内に菜種油(日清製油
(株)製、日清キャノーラ油)を注入し、超音波洗浄槽
を25W、40kHzで作動開始させた。このとき圧力
は1000Pa程度まで上昇していた。続いて、さらに
真空引き(ウェットバキューム)を10分間行ったとこ
ろ、圧力は100Paに達した。ウェットバキューム中
には、サンプルから大量の気泡の発生が見うけられ、試
料中の水分と含浸する油分とが置換される様子が確認で
きた。
【0047】真空引きを終了し、その後、真空−加圧含
浸タンクをエアパージし、続いて圧搾空気を導入してタ
ンク内を加圧して、0.8MPaで10分間保持した後
エアパージした。試料をタンクおよびビーカーから取り
出し、表面の油をスクレーパーで除去して、菜種油含浸
マグロ赤身(A)を得た。得られた菜種油含浸マグロ赤
身(A)は、解凍状態であって、重量は88.870g
であり、処理前の試料と比較して2.070g(2.4
%)の重量増加が見られた。
【0048】得られた菜種油含浸マグロ赤身(A)を一
口大に切り、パネラー13名による試食評価を行い、外
観、匂い、食感、味および総合の5項目について、以下
の基準により評価して、各パネラーごとに全項目の合計
点を求めた。全パネラー(13名)の合計点数を評価結
果とし、未処理のマグロ赤身(解凍状態)についての評
価結果と併せて表1に示す。
【0049】<評価基準> 非常によい :+5点 まあまあよい:+3点 普 通 : 0点 やや悪い :−3点 非常に悪い :−5点
【0050】
【実施例2】実施例1において、冷凍マグロの赤身部の
代わりに、冷凍マグロの赤身部を常温にて解凍したもの
(86.115g)を試料として用いたことの他は、実
施例1と同様にして、菜種油含浸マグロ赤身(B)を得
た。得られた菜種油含浸マグロ赤身(B)の重量は8
9.850gであり、処理前の試料と比較して3.73
5g(4.3%)の重量増加が見られた。ついで、得ら
れた菜種油含浸マグロ赤身(B)を実施例1と同様に評
価した。結果を表1に示す。
【0051】
【表1】
【0052】以上の試食評価の結果、実施例1および実
施例2で得られた菜種油含浸マグロ赤身は、未処理の赤
身マグロと比較して、バサバサ感が少なく、歯ごたえが
あり、食感が良好であるという評価が多く得られた。こ
れらの結果より、実施例1および実施例2で得られた菜
種油含浸マグロ赤身は、切断した際の外観が均質であっ
て、菜種油が良好に含浸されていることが確認された。
また、実施例1および実施例2で得られた菜種油含浸マ
グロ赤身は、未処理のマグロ赤身と比較して風味が改善
されており、食用に好適であることがわかった。
【0053】さらに実施例1および実施例2の結果よ
り、凍結品および解凍品のいずれの食品にも良好に液体
を含浸できることがわかり、同条件の処理では、凍結品
よりも解凍品の方が、含浸率が高いことが示された。
【0054】
【実施例3】4リットルのガラスビーカーの底にポリ網
を置き、試料として、重量204.369gの生牛肉
(牛もも肉塊、60mm×60mm×60mm、6℃に
冷却のもの)を入れて実施例1で用いたのと同じ真空−
加圧含浸タンク内に設置した。次いで真空引き(ドライ
バキューム)を行い、真空−加圧含浸タンク内を850
Paまで減圧した後、10分間真空引きを継続したとこ
ろ、生牛肉試料表面に液体の浸出が見うけられた。続い
て、ビーカー内の生牛肉試料が完全に浸漬されるまで、
ビーカー内に牛乳(濃厚型、めいらんアスペル牛乳)を
注入し、さらに真空引き(ウェットバキューム)を10
分間行った。
【0055】その後、真空−加圧含浸タンクをエアパー
ジし、続いて圧搾空気を導入してタンク内を加圧して、
0.6MPaで10分間保持した後エアパージした。試
料をビーカーから取り出し、表面に付着した牛乳をスク
レーパーで除去して、牛乳含浸生牛肉を得た。得られた
牛乳含浸生牛肉の209.266gであり、処理前の試
料と比較して4.897g(2.4%)の重量増加が見
られた。また、得られた牛乳含浸生牛肉は、全体に牛乳
を含浸したことによる色の変化が見うけられ、内部まで
好適に含浸が達成されていることが確認された。
【0056】
【実施例4】約1mm厚さで皮をむき、輪切り状および
扇型状に切断し、表2に示す形状に切断した生大根をそ
れぞれ試料とした。4リットルのガラスビーカーの底に
ポリ網を置き、各試料を入れて実施例1で用いたのと同
じ真空−加圧含浸タンク内に設置した。
【0057】次いで真空引き(ドライバキューム)を行
い、真空−加圧含浸タンク内を1000Paまで減圧し
た後、10分間真空引きを継続した。続いて、ビーカー
内の各資料が完全に浸漬されるまで、キムチ浅漬けの素
(販売者:エバラ食品工業株式会社)または、つゆ
((株)ミツカンT製、煮物用)原液1に対して水5の
割合で混合した希釈つゆを注入し、さらに真空引き(ウ
ェットバキューム)を10分間行った。なお、用いたキ
ムチ浅漬けの素は、調味料溶液に細砕状の唐辛子などが
懸濁されたものであった。
【0058】その後、真空−加圧含浸タンク内をエアパ
ージし、続いて圧搾空気を導入してタンク内を加圧し
て、0.6MPaで10分間保持した後エアパージし
た。試料をビーカーから取り出し、表面に付着した浅漬
けの素または希釈つゆをスクレーパーで除去して各生大
根試料の含浸物を得た。重量測定結果を表2に示す。ま
た、希釈つゆ含浸前後の写真を図1に示す。
【0059】
【表2】
【0060】この実施例では、含浸による重量の減少が
見られたが、いずれの例においても、浅漬けの素または
希釈つゆが、内部までほぼ均一に含浸されていることが
確認された。
【0061】
【実施例5】表3に示す重量の生卵(殻が白色の鶏卵)
を試料とし、2000mlのガラスビーカー内に入れ、
上に重しとして金属網を載せて、このビーカーを実施例
1で用いたのと同じ真空−加圧含浸タンク内に設置し
た。次いで真空引き(ドライバキューム)を行い、真空
−加圧含浸タンク内を1300Paまで減圧した後、1
0分間真空引きを継続した。
【0062】続いて試料が完全に浸漬されるまでビーカ
ー内に醤油(希釈なし、キッコーマン(株)製、キッコ
ーマンしょう油)を注入し、さらに真空引き(ウェット
バキューム)を10分間行った。その後、真空−加圧含
浸タンク内をエアパージし、続いて圧搾空気を導入して
タンク内を加圧して、0.6MPaで10分間保持した
後エアパージした。
【0063】試料をビーカーから取り出し、表面の醤油
を軽く水洗して、醤油含浸生卵を得た。得られた醤油含
浸生卵は、殻表面が醤油の含浸により薄いコーヒー色を
呈しており、これを割ったところ、殻の内側も同様に薄
いコーヒー色を呈していた。また、図2に示すように、
割った生卵本体(白味および黄味部)は、醤油含浸をし
ていないものと比較して褐色を呈しており、試食したと
ころ醤油風味が感じられ、内部まで醤油が含浸されてい
ることが確認された。重量測定結果を表3に示す。
【0064】
【表3】
【0065】また、得られた醤油含浸生卵を茹でたとこ
ろ、得られたゆで卵は、白味部がコーヒー色を呈してお
り、醤油風味を有していた。
【0066】
【実施例6】実施例5において、生卵を用いる代わり
に、沸騰時間10分間の条件で調製したゆで卵を用いた
ことの他は、実施例5と同様にして醤油の含浸処理を行
い、醤油含浸ゆで卵を得た。得られた醤油含浸ゆで卵
は、殻表面が醤油の含浸により薄いコーヒー色を呈して
おり、これを割ったところ、白味部も薄いコーヒー色を
呈しており、黄味部もやや褐色味を帯びていた。また、
これを試食したところ醤油風味が感じられ、内部まで醤
油が含浸されていることが確認された。
【0067】
【実施例7】実施例5において、生卵を用いる代わり
に、皮をむいた生ジャガイモを試料としたことの他は、
実施例5と同様にして醤油の含浸処理を行い、醤油含浸
生ジャガイモを得た。得られた醤油含浸生ジャガイモ
は、表面が醤油の含浸によりコーヒー色を呈しており、
これを切断して観察したところ、図3に示すように、断
面全体がコーヒー色を呈し、中心部までほぼ均一に醤油
が含浸されていることが確認された。また、これを試食
したところ、内部まで醤油の風味を有することが確認さ
れた。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例4による、希釈つゆ含浸前後の
生大根の写真を示す。
【図2】図2は、実施例5による、醤油含浸前後の生卵
(殻を割った白味および黄味部)の写真を示す。
【図3】図3は、実施例7で試料とした生ジャガイモお
よび実施例7で得られた醤油含浸生ジャガイモの断面写
真を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 1/325 A23L 1/325 A Fターム(参考) 4B016 LC02 LG06 LK20 LP13 4B035 LC01 LG12 LG32 LG34 LG42 LG43 LG44 LG48 LK01 LP16 LP25 LP55 LP59 4B042 AC02 AC03 AD29 AD39 AD40 AG02 AG30 AH09 AK06 AK15 AK17 AP06 AP07 4B069 DA01 DA15 DB16 HA02

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】食品を、減圧処理した後または減圧状態
    で、液体成分と接触させて、食品中に液体成分を含浸さ
    せることを特徴とする食品の含浸処理方法。
  2. 【請求項2】含浸を、食品を減圧処理し、減圧状態に保
    ちながら液体成分と接触し、次いで昇圧して行う、請求
    項1に記載の食品の含浸処理方法。
  3. 【請求項3】含浸を、食品を液体成分と接触し、減圧処
    理し、次いで昇圧して行う、請求項1に記載の食品の含
    浸処理方法。
  4. 【請求項4】液体成分が、食品添加成分を含有する、請
    求項1〜3のいずれかに記載の食品の含浸処理方法。
  5. 【請求項5】食品を、減圧処理した後または減圧状態
    で、気体成分と接触させて、食品中に気体成分を含浸さ
    せることを特徴とする食品の含浸処理方法。
  6. 【請求項6】含浸を、食品を減圧処理し、次いで含浸す
    る気体成分で昇圧して行う、請求項5に記載の食品の含
    浸処理方法。
  7. 【請求項7】減圧処理または減圧状態の圧力が、10〜
    50,000Paである、請求項1〜6のいずれかに記
    載の食品の含浸処理方法。
  8. 【請求項8】含浸を、−20〜180℃の温度条件下で
    行う、請求項1〜7のいずれかに記載の食品の含浸処理
    方法。
  9. 【請求項9】含浸を、真空含浸装置または真空−加圧含
    浸装置を用いて行う、請求項1〜8のいずれかに記載の
    食品の含浸処理方法。
  10. 【請求項10】含浸処理中に、超音波処理を行う、請求
    項1〜9のいずれかに記載の食品の含浸処理方法。
  11. 【請求項11】含浸処理中に、マイクロ波照射処理を行
    う、請求項1〜10のいずれかに記載の食品の含浸処理
    方法。
  12. 【請求項12】食品が、穀物、肉、魚、卵、野菜、果物
    および加工食品から選ばれる、請求項1〜11のいずれ
    かに記載の食品の含浸処理方法。
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