JP2009181387A - 記録システム、記録装置及び記録装置における記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】記録ヘッド部の数や配置パターン、記録方式等に起因するコントローラの大きな
改変を回避できる記録システム、記録装置及び記録装置における記録方法を提供する。
【解決手段】プリンタ13は、記録ヘッド♯1〜♯4に対応するコントローラC♯1〜C
♯4を備える。印刷データは通信I/F15により複数に分けられコントローラC♯1〜
C♯4に分配される。コントローラC♯1〜C♯4はその分配データに基づき生成された
記録ヘッド♯1〜♯4用の吐出データをそれぞれ格納する。コントローラC♯1〜C♯n
は、他のコントローラで使用される吐出データを、他のコントローラを宛先として、同期
用コントローラ17からの同期信号に基づき受信ユニット23及び送信ユニット25を介
して一斉に転送する。転送により行き渡った吐出データに基づいてコントローラC♯1〜
C♯4は各記録ヘッド♯1〜♯4に対して吐出データに基づく吐出動作を行わせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の記録ヘッド部と、各記録ヘッド部を制御する複数のコントローラとを
備えた記録システム、記録装置及び記録装置における記録方法に関する。
従来、記録装置としてのプリンタには、例えばインクジェットプリンタが知られている
。この種のインクジェットプリンタには、その記録方式の違いによりシリアルプリンタと
ラインプリンタが知られている。シリアルプリンタは、記録ヘッドを搭載するキャリッジ
を主走査方向に往復移動させ、その移動過程で記録紙に対してインク滴を吐出して印刷を
行う(例えば特許文献1等)。
また、ラインプリンタは、最大用紙幅全域に渡りノズルが配置されるように例えば複数
の記録ヘッドを千鳥配置したもの(例えば特許文献2、3)や、最大用紙幅全域に渡る長
尺の記録ヘッドを備えたもの(例えば特許文献4)などが知られている。
従来、複数の記録ヘッドを備えたプリンタにおいては、複数の記録ヘッドを制御するコ
ントローラは一個設けられていた(例えば特許文献2〜4等)。
特開2007−229953号公報 特開2006−263931号公報 特開2007−69448号公報 特開平11−245383号公報
しかし、特許文献2〜4等に記載された記録装置のように、複数の記録ヘッドを備えた
構成の場合、記録ヘッドの配置パターンに合わせて記録ヘッド毎に吐出データを生成する
データ生成処理や、生成した吐出データを各記録ヘッドに振り分けるデータ転送処理をコ
ントローラが行う必要がある。特にラインプリンタなどではその大型化のため、使用され
る記録ヘッドが多数個(例えば数10個)にも及び、記録ヘッド毎の吐出データを生成す
るデータ生成処理や、吐出データを各記録ヘッドへ振り分ける転送処理が複雑になり、そ
のような複雑な処理を行うコントローラの設計・製造が非常に面倒な作業になり、これを
プリンタの新機種投入時や機種の改良ごとに行うのは、開発・製造作業上においてかなり
負担となるという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、記録ヘッ
ド部の数や配置パターン、記録方式等に起因するコントローラの大きな改変を回避できる
記録システム、記録装置及び記録装置における記録方法を提供することにある。
本発明は、ターゲットに記録を施す記録装置に搭載して用いられる記録システムであっ
て、前記ターゲットに記録を施すための複数の記録ヘッド部と、前記複数の記録ヘッド部
に対応して設けられるとともに、対応する前記記録ヘッド部に記録データを出力して記録
動作を行わせる複数のコントローラと、記録装置に与えられる記録指示データを前記記録
ヘッドの数で分けた分配データずつ各コントローラに分配するデータ分配手段と、前記分
配データに基づいて前記複数の記録ヘッド部のそれぞれへ出力すべき複数の記録データを
生成する処理を前記分配データごとに行うデータ生成手段とを備え、前記コントローラは

前記複数の記録データのうち他のコントローラに対応する記録ヘッドへ出力されるべき
記録データを当該他のコントローラへ転送する転送手段と、記録の開始のための転送が終
わった記録開始条件が成立したことを確認する確認手段と、前記記録開始条件の成立を確
認すると、前記記録ヘッド部に前記記録データに基づく記録動作の実行を開始させる実行
手段と、を備えたことを要旨とする。なお、コントローラの数は記録ヘッド部の数と等し
いことに限定されず、例えば記録ヘッド部二個につきコントローラが一個の対応関係でも
よい。
この発明によれば、記録指示データが記録ヘッドの数で分けた分配データずつ各コント
ローラに分配される。分配データに基づいて複数の記録ヘッド部のそれぞれへ出力すべき
複数の記録データを生成する処理が分配データごとに行われる。コントローラは、複数の
記録データのうち他のコントローラに対応する記録ヘッドへ出力されるべき記録データを
転送手段により他のコントローラへ転送する。確認手段によって、記録の開始のための転
送が終わった記録開始条件が成立したことが確認されると、記録ヘッド部に記録データに
基づく記録動作の実行を開始させる。このように本発明では、記録指示データを記録装置
に与えさえすれば、記録装置の内部で記録指示データから各記録ヘッドへ出力すべき記録
データが生成され、コントローラ間の記録データが転送されることにより必要な記録デー
タが各コントローラに行き渡る。よって、コントローラと記録ヘッド部との組み合わせか
らなる部品ユニットを必要な数だけ組み付ければ、記録システムを比較的簡単に構成でき
る。従って、記録ヘッド部の数や配置パターン、記録方式等に起因するコントローラの大
きな改変を回避することができる。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図14に従って説明する。
図1は、プリンタシステムの斜視図を示す。プリンタシステム11は、ホストコンピュ
ータ12と、記録装置としてのプリンタ13とを備えている。ホストコンピュータ12と
プリンタ13は通信ケーブル14を介して通信可能に接続されている。ホストコンピュー
タ12は、本体12a、表示装置12b及び入力装置12cを備え、本体12aには、プ
リンタドライバPRが内蔵されている。プリンタドライバPRは、表示装置12bの画面
に表示された画像の印刷の実行が入力装置12cの操作により指示されると、画像描画用
ソフトウェアから印刷対象の画像データを取得する。そして、この画像データに対し、表
示装置12bの画面に表示された印刷条件入力画面でユーザが入力装置12cを操作して
入力指定した印刷条件情報に基づく画像処理を施すことで、その画像の印刷データを作成
する。そして、作成された印刷データはプリンタドライバPRからプリンタ13へ送信さ
れる。印刷データは、例えばCMYK表色系の印刷用画像データ(ラスタデータ)と印刷
コマンド等を含むデータである。
プリンタ13は、ホストコンピュータ12のプリンタドライバPRから通信インターフ
ェイス15(通信I/F)を介して印刷データを受信する。その印刷データ中の印刷用画
像データ(ラスタデータ)は、印刷処理用のコントローラC♯1〜C♯n(n≧2の自然
数)(図1の例ではn=4)に送られ、コントローラC♯1〜C♯nが印刷用画像データ
に基づいて対応する記録ヘッド♯1〜♯nを吐出駆動制御する。記録ヘッド♯1〜♯nは下
面(ノズル開口面)に複数列のノズルを有し、記録ヘッド♯1〜♯nが吐出駆動制御され
ることでノズルからインク滴が吐出され、記録紙P(図6、図10参照)にインクドット
による画像が描画される。
本実施形態のヘッドシステム20は、複数個(n個)のコントローラC♯1〜C♯nと
、各コントローラC♯1〜C♯nに個々に対応する複数個(図4では例えば4個)の記録
ヘッド♯1〜♯nと、各コントローラC♯1〜C♯nに同期信号を出力する同期用コントロ
ーラ17とを備えている。
本実施形態では、通信I/F15は、印刷データをコントローラ数と同数の分配データ
に分け、それぞれ各コントローラC♯1〜C♯nに分配する。各コントローラC♯1〜C♯
nに分配された分配データは、プリンタ13内のCPU18へ一旦転送される。そして、
CPU18はコントローラC♯kからの分配データを基に、記録ヘッド♯1〜♯n用の吐
出データをそれぞれ生成する。この吐出データ生成処理が、各コントローラC♯1〜C♯
nからの分配データ毎に行われ、記録ヘッド♯1〜♯nと同数の各吐出データは、その分
配データの転送元のコントローラC♯1〜C♯nへそれぞれ返送される。
なお、ヘッドシステム20は、シリアルプリンタにもラインプリンタにも共通に使用さ
れ、コントローラC♯kと記録ヘッド♯kとの対からなるヘッド部品ユニット19を複数
組と、一つの同期用コントローラ17とを、組み合わせて構成されている。これは、プリ
ンタ13の機種によって必要となる記録ヘッド個数が異なる場合でも、記録ヘッド♯1〜
♯nの必要個数に応じた複数のヘッド部品ユニット19を組み付けることでどのような機
種に対しても対応可能となっている。
そして、ホストコンピュータ12のプリンタドライバPRは、印刷データ(記録指示デ
ータ)を複数の記録ヘッド♯1〜♯nが一単位の印刷をするための一単位ずつ送信する。
プリンタ13内において印刷データは、コントローラ数と等しい数の分配データに分けら
れて各コントローラC♯1〜C♯nに分配される。
各分配データSD1〜SDnは各コントローラC♯1〜C♯nからCPU18へ一旦転
送された後、CPU18がソフトウェアによる画像処理を行って、一つの分配データSD
k(k=1,2,…,n)をベースに、分配データを共有し合う関係にあるm個(但しm
≦n)の記録ヘッド♯1〜♯m用の吐出データDk1〜Dkmを生成する。生成した吐出デー
タDk1〜DkmはCPU18から分配データ転送元のコントローラC♯kへ返送される。そ
して、各コントローラC♯1〜C♯mは、他のm−1個のコントローラ用の吐出データを
順次隣のコントローラへ一つずつ順番に一方向へ転送する転送処理を行う。初回から計数
して転送回数計数値が規定値に達すると、搬送方向最上流に位置する記録ヘッド♯1と対
応するコントローラC♯1に最初の記録を行うための吐出データが準備され、このタイミ
ングで印刷を開始する。なお、吐出データの転送される一群のコントローラC♯1〜C♯
mを、本明細書では「転送対象コントローラ」と呼ぶことがある。
図1に示すヘッドシステム20は、シリアルプリンタにもラインプリンタにも共通に使
用される複数のヘッド部品ユニット19を組み合わせて構成されている。すなわち、イン
クジェット式プリンタにおいて、シリアル記録方式やライン記録方式など記録方式の違い
やプリンタサイズ(つまり印刷対応可能な最大用紙サイズ)の違いに応じて、必要となる
記録ヘッド♯1〜♯nの個数が異なり、これらの諸条件に応じて決まる必要数のヘッド部
品ユニット19を所定の配列で組み付けることで、ヘッドシステム20は構築されている
。ヘッド部品ユニット19は、一個の記録ヘッド♯kにつき一個のコントローラC♯kが
設けられている。なお、以下において、個々のコントローラを区別する必要がない場合は
単に「コントローラC」と記し、個々の記録ヘッドを区別する必要がない場合は単に「記
録ヘッド♯」と記すことにする。
図2はヘッド部品ユニットの斜視図を示す。図1、図2に示すように、コントローラC
は、基板21、基板21上に実装された、印刷データ受信インターフェイス(以下、印刷
データ受信I/F22と記す)、受信ユニット23、処理回路24、送信ユニット25及
びヘッドインターフェイス(以下、「ヘッドI/F26」と記す)を備える。記録ヘッド
♯kはその所定部位に一端部が接続されたフレキシブル配線板27の他端部が、基板21
上のヘッドI/F26に接続されることで、コントローラC♯kと電気的に接続されてい
る。
処理回路24は、印刷データに基づく画像をドットで描画できるように記録ヘッド♯1
〜♯nのノズルからインク滴を吐出させる吐出順序を規定する吐出データを、ヘッドI/
F26を介して対応する記録ヘッド♯kへ出力する。この場合、そのコントローラC♯k
自身に対応する記録ヘッド♯kのための吐出データに加え、他のコントローラC♯1,C
♯2,…,C♯k-1,C♯k+1,…C♯nに対応する記録ヘッド♯1,♯2,…,♯k-1,♯k+
1,…♯n(但し、n≧2)のための吐出データも処理回路24内の後述するバッファに
格納されるようになっている。
また、図1に示すように、各コントローラC♯k(但し、k=1,…,n)の送信ユニ
ット25は、隣のコントローラC♯k+1(但し、n+1は「1」))の受信ユニット23
と転送路としての信号線34(バス線)を介して接続されており、隣のコントローラC♯
k+1への一方向(転送方向下流側方向)のデータ転送が可能となっている。コントローラ
C♯kは、バッファに格納されるn個の吐出データDkj(j=1〜n)のうち自身に対
応する記録ヘッド♯k以外の他の記録ヘッド♯1,♯2,…,♯k-1,♯k+1,…♯n用の吐出
データを、対応する他のコントローラC♯1,C♯2,…,C♯k-1,C♯k+1,…C♯nへ
転送する転送処理を行う。このように、印刷データ受信I/F22、受信ユニット23、
処理回路24、送信ユニット25及びヘッドI/F26により、転送ユニット28が構成
されている。
また、ヘッドシステム20には、システム一個につき一個の同期用コントローラ17が
設けられている。同期用コントローラ17は、各コントローラC♯1〜C♯n間で行われ
る一方向のデータ転送処理を各コントローラC♯1〜C♯nに同時(一斉)に行わせるた
めの同期信号Sを、各コントローラC♯1〜C♯nにシリアルに送信するものである。同
期用コントローラ17は、その基板29上に実装された、受信ユニット30、同期回路3
1及び送信ユニット32を備えている。同期回路31はCPU18から受信ユニット30
を介して同期信号生成指令信号を入力すると、所定周期のパルス信号からなる同期信号を
生成する。送信ユニット32は、一番端部に配置されたコントローラC♯1の受信ユニッ
ト23と信号線33を介して電気的に接続されており、信号線33を通じて同期信号をコ
ントローラC♯1の受信ユニット23に送信する。さらに、コントローラC♯1に供給さ
れた同期信号は、各コントローラC♯1〜C♯n間の送信ユニット25と受信ユニット2
3とを接続する信号線34を介して各コントローラC♯1〜C♯nに順次供給される。な
お、図1では、n個の記録ヘッド♯1〜♯nは単に一列に配列されているが、シリアル記
録方式かライン記録方式かなどプリンタの記録方式に応じた所定の配置パターンで配列さ
れる。その他、処理回路24の詳細な構成及び処理内容については後で詳しく説明する。
図2に示すように、記録ヘッド♯kには、インク色(例えばシアン(C)、マゼンタ(
m)、イエロー(Y)、黒(K))ごとの複数個(4個)のサブタンク35を備えている
。図示しないインクカートリッジ又はインクタンクなどのインク供給源からインクチュー
ブ36を通じてサブタンク35に供給されたインクがサブタンク35内の弁を介して各記
録ヘッド♯kへ供給され、インク色別の各ノズルから対応する色のインク滴が吐出される
ように構成されている。
図3はプリンタにおいてヘッド駆動制御に係る部分の電気的構成を示すブロック図であ
る。図3に示すように、プリンタ13は、CPU18、ROM41、RAM42及びn個
のコントローラC♯1〜C♯nを備えている。コントローラCは、詳しくはASIC(Ap
plication Specific IC)より構成されており、前述の転送ユニット28を構成する印
刷データ受信I/F22、受信ユニット23、処理回路24、送信ユニット25、ヘッド
I/F26の他、データ解凍部43及び二値化処理部44を備えている。
ホストコンピュータ12(図1参照)から受信する印刷データは、例えばRGB表色系
やCMYK表色系の連続階調データ(ラスタデータ)である。印刷データPDは例えば一
転送単位の所定データサイズずつ通信I/F15に受信される。通信I/F15は、一単
位の印刷データPDをn個の分配データに分けてn個のコントローラC♯1〜C♯nに分
配する。この場合、通信I/F15が印刷データPDを各コントローラC♯1〜C♯nに
所定データサイズ分ずつ機械的に順番に分配してもよい。また、プリンタドライバPRが
予め宛先のコントローラC♯1〜C♯nが指定された複数の分配データを含む印刷データ
を送信し、通信I/F15が宛先に応じて分配データを各コントローラC♯1〜C♯nに
分配する構成や、印刷データは全てのコントローラC♯1〜C♯nに送られて各コントロ
ーラC♯1〜C♯nが自宛であるかどうかを確認して自宛の分配データであれば受け付け
る構成でもよい。なお、上記の例において、(a)通信I/F15、(b)プリンタドライバP
R及び通信I/F15、(c)プリンタドライバPR及びコントローラC♯1〜C♯nの自
宛確認機能が、データ分配手段に相当する。
また、プリンタ13は、ホストコンピュータ12や携帯端末(図示せず)からJPEG
やランレングス圧縮手法などで圧縮された画像データ等を印刷データPDとして受信する
場合もある。データ解凍部43は、その種の圧縮データをコントローラCが受信した場合
にその解凍処理を行う。なお、印刷データが圧縮データである場合は、プリンタ13内に
コントローラC♯1〜C♯nとは独立して設けられた解凍部で解凍処理を終えてから、解
凍後の画像データを各コントローラC♯1〜C♯nに所定データサイズずつ分配する構成
も採用できる。
分配データを共有する記録ヘッド♯1〜♯mと対応するコントローラC♯1〜C♯mが
、吐出データを転送し合う転送対象となる一群をなす。転送対象となるコントローラの群
は、シリアルプリンタの場合は一群のみ(つまりn=m)で、ラインプリンタの場合はN
個の群(つまりn=N・m(但しNは二以上の自然数))がある。
各コントローラC♯1〜C♯nが受け取った分配データは、前述のようにCPU18へ
順次転送される。CPU18は、コントローラC♯kから受け取った一つの分配データS
Dkから同一群の各記録ヘッド♯1〜♯m用の吐出データDk1〜Dkmを生成するデータ生
成処理を、分配データSDk(但しk=1,2,…,m)を替えつつm回繰り返して、各
記録ヘッド♯1〜♯m用の吐出データD11〜D1m,D21〜D2m,…,Dm1〜Dmmを生成す
る。なお、コントローラC♯1〜C♯nが複数群の場合は、さらにこの処理を群毎に行う
CPU18は、同一の分配データSDkから生成した記録ヘッド♯1〜♯m用の吐出デ
ータDk1〜Dkmを、その分配データSDkの転送元のコントローラC♯kへ返送する。こ
の返送された吐出データDk1〜Dkmは、ノズルからの吐出順序に合わせてドット配列の並
び替え処理も行われている。また、カラー画像の場合は、シアン、マゼンタ、イエローの
色毎に吐出データが生成される。なお、解凍処理で得られた所定表色系の画像データをC
MYK表色系へ変換する色変換処理はCPU18がデータ生成処理の一処理として行う。
また、二値化処理部44は、連続階調値のCMYK系ドットデータである吐出データの二
値化処理を行う。
二値化後の吐出データは、処理回路24へ送られる。そして、処理回路24は各吐出デ
ータDk1〜Dkmのうち自身の対応する記録ヘッド♯k(但しk=1,2,…,m)へ出力
すべき吐出データDkkか、他のコントローラC♯1,…,C♯k-1,C♯k+1,…,C♯m
が対応する記録ヘッド♯1,…,♯k-1,♯k+1,…,♯m(但しk=1の場合は、♯2,…
♯m)へ出力すべき吐出データDk1,…,Dkk-1,Dkk+1,…,Dkmかを選別する。そし
て、同一群に属するコントローラC♯1〜C♯mは、他のコントローラが出力すべき吐出
データを、一つ隣のコントローラへ一つずつ順番に転送するリレー転送を行う。
本実施形態では、吐出データはそのヘッダに転送先コントローラの宛先を持ち、宛先を
指定して、コントローラ番号の降順となる方向へ、つまり、C♯n→C♯n-1→ … →
C♯2→C♯1→C♯nの方向へ宛先をシフトさせながら転送すべき吐出データを選択す
る。そして、転送方向は、コントローラ番号の昇順となる方向に設定されており、コント
ローラ番号で♯1→♯2→…→♯m→♯1の方向へ循環経路で吐出データはリレー転送さ
れる。転送回数計数値が記録開始条件が整う規定値に達すると、コントローラC♯1〜C
♯nによる吐出データに基づく記録ヘッド♯1〜♯nの記録動作が開始される。その後は
、1回転送が行われる度に、コントローラC♯1〜C♯nによる次の吐出データに基づく
記録ヘッド♯1〜♯nの記録動作が行われる。
図4は、転送ユニットの回路構成を示す。図4に示すように、CPU18、ROM41
、RAM42が接続されたバス46は、DMAコントローラ47を内蔵するバスブリッジ
48を介してコントローラC内のバス49に接続されている。コントローラC内において
バス49には、印刷データ受信I/F22、ヘッドI/F26及び処理回路24が接続さ
れている。
処理回路24は、転送バッファ51、大データブロックバッファ(以下、単に「大バッ
ファ52」という)、分配先カウンタ53、自アドレス識別ユニット54,55、出力バ
ッファ56、転送回数カウンタ57、出力順カウンタ58、及び複数のマルチプレクサ5
9〜63を備えている。なお、分配先カウンタ53及びマルチプレクサ59により転送デ
ータ選択手段が構成される。また、自アドレス識別ユニット54及びマルチプレクサ60
により転送データ格納手段が構成される。また、自アドレス識別ユニット55及び複数の
マルチプレクサ61,62により自宛データ取得手段が構成される。さらに転送回数カウ
ンタ57により計数手段が構成され、出力順カウンタ58及びマルチプレクサ63により
実行手段が構成される。
ホストコンピュータ12のプリンタドライバPR(図1参照)は、プリンタの記録方式
に応じて一単位ずつ印刷データPDをプリンタ13へ送信する。通信I/F15は、例え
ば受信した印刷データPDを先頭から所定データサイズ分ずつ機械的に各コントローラC
♯1〜C♯nに分配し、その分配された分配データは印刷データ受信I/F22を介して
コントローラC内に受信される。
コントローラC♯kが受信した分配データは、バス49及びバスブリッジ48を介して
RAM42内の各コントローラC1〜Cnに対応する所定記憶領域(受信バッファ)に格
納される。そして、CPU18はROM41に記憶された所定プログラムを実行して、ソ
フトウェア処理(吐出データ生成処理)により、一つの分配データSDkから各記録ヘッ
ド用のn個の吐出データDk1〜Dkmを生成する。このとき、CPU18は、吐出データD
k1〜Dkmに、転送元コントローラのアドレス「♯k」(以下、「転送元アドレス」という
)と、転送先コントローラのアドレス「♯1」〜「♯m」(以下、「転送先アドレス(宛
先)」という)を含むヘッダをそれぞれ付す。これらの吐出データDk1〜Dkmは、1パス
分又は所定の複数ライン分に相当するデータサイズであり、本例では、小データブロック
分のデータサイズである。これらの吐出データDk1〜Dkmは、分配データSDkの転送元
のコントローラC♯kへ返送される。なお、コントローラC♯kにおいて吐出データDk1
〜Dkmのヘッダに含まれる転送元アドレスは自アドレス「♯k」を指す。
ここで、印刷データPDがカラー画像データの場合は、分配データSDkから各色(C
,M,Y,K)ごとの吐出データDk1〜Dkmが生成される。図4では、1色のインク滴吐
出に関する構成を説明しているが、一つのコントローラに、合計4色分の同様の回路が構
築されている。そして、記録ヘッド♯kへは色別の各吐出データがそれぞれ出力される。
但し、宛先が同じ複数色の各吐出データをまとめて一つの吐出データとして管理する構成
とした場合は、図4の構成でカラー印刷にも対応できる。この場合、転送先のコントロー
ラCで各色の吐出データに分離すればよい。
図4に示すように、コントローラC♯kへ返送された吐出データDk1〜Dkmは、転送バ
ッファ51に格納される。転送バッファ51は、小データブロックのデータサイズを格納
可能な小データブロックバッファ(以下、単に「小バッファBk」(但しk=1,2,…
,m)という)が、宛先♯1〜♯m別に計m個設けられている。CPU18はDMAコン
トローラ47に指示して吐出データDk1〜Dkmを、それぞれの宛先♯1〜♯mに応じた小
バッファB1〜Bmへ格納させる。
処理回路24は、転送バッファ51に格納された吐出データDk1〜Dkmのうち他のコン
トローラ宛のものをその宛先のコントローラC♯1,…,C♯k-1,C♯k+1,…C♯mへ
転送する処理を行う。このとき各コントローラC♯1〜C♯mは同期信号Sに基づいて一
つ隣のコントローラへ一斉に吐出データを転送する。ここで、記録ヘッド♯kの1パス分
又は所定の複数ライン分のデータサイズをもつ吐出データ(小データブロック)を2個分
格納できる大データブロック単位のパケットとして転送は行われる。
よって、各コントローラC♯1〜C♯mによる一つ隣のコントローラへの一斉転送が繰
り返し行われることで、吐出データは大データブロック単位(2個単位)で、コントロー
ラを一つずつ順番にリレー転送される。この転送処理時には、受信ユニット23に小デー
タブロック2個分の大データブロックが入力され、これと同時に、送信ユニット25から
は同じく小データブロック2個分の大データブロックが出力される。受信ユニット23が
受信した大データブロックは大バッファ52に格納される。
小バッファB1〜Bmの各格納データは、マルチプレクサ59に入力されるようになっ
ている。マルチプレクサ59には分配先カウンタ53からの選択信号が入力される。ここ
で、分配先カウンタ53は、他のコントローラへ転送すべき吐出データをその宛先により
選択する選択信号をマルチプレクサ59に出力する。マルチプレクサ59では、その選択
信号で示された宛先の吐出データが選択されて出力されるようになっている。分配先カウ
ンタ53は、最初に初期の宛先番号「m」がセットされ、宛先の番号を1つ減らす方向へ
順番にシフト(デクリメント)させ、最小の宛先番号までデクリメントされると、次に初
期の宛先番号「m」が再びセットされるようになっている。つまり、吐出データを選択す
るための宛先は、♯m→♯m−1→ … →♯2→♯1→♯m→ の順(降順)で変化す
る。これは、各コントローラC♯1〜C♯m内の全ての分配先カウンタ53で同じ設定と
なっている。この宛先遷移の順番は、吐出データが各コントローラC♯1〜C♯nを順番
に転送される転送方向(コントローラ番号で昇順の方向)と逆方向となっている。
大バッファ52と送信ユニット25との間に設けられたマルチプレクサ60には、大バ
ッファ52の格納データ(大データブロック)と、マルチプレクサ59の出力データとが
入力される。マルチプレクサ60には、自アドレス識別ユニット54から自アドレス宛の
吐出データの出力を遮断する選択信号が入力される。このため、マルチプレクサ60では
、選択信号で示される自アドレスを宛先とする吐出データの出力が遮断され、自アドレス
と異なる番号を宛先とする吐出データの出力のみ許容される。このマルチプレクサ60か
ら出力された吐出データは、送信ユニット25から隣のコントローラの受信ユニット23
へ送信(転送)される。なお、マルチプレクサ60で遮断された吐出データは消去される
また、受信ユニット23から受信されて大バッファ52に格納されるものと同じ大デー
タブロックを構成する二つの小ブロックデータが、マルチプレクサ61に入力される。ま
た、マルチプレクサ62にはマルチプレクサ59の出力データが入力される。各マルチプ
レクサ61,62には、自アドレス識別ユニット55の選択信号がそれぞれ入力される。
マルチプレクサ61,62は入力データのうち選択信号で指定された自アドレスを宛先と
する吐出データのみを出力する。その出力された自アドレスの吐出データは、出力バッフ
ァ56に格納される。出力バッファ56は、複数の自アドレス用の吐出データを格納可能
に、複数個の小データブロックバッファ(以下、単に「小バッファb」をいう)を備えて
いる。
転送回数カウンタ57は、各コントローラC♯1〜C♯nが一斉に行う転送の回数(転
送回数計数値)をカウントするものであり、転送回数計数値が規定値に達するとカウント
アップ信号を出力順カウンタ58に出力する。最初の記録を行うために必要な吐出データ
が、最初の記録を行うべき記録ヘッド♯に対応するコントローラC♯へ行き渡る転送回数
は予め分かっており、その転送回数以上であって、かつその後、転送一回毎に訪れる吐出
データの出力時期においてコントローラC♯1〜C♯mに出力すべき吐出データが転送済
みの状態となりうる転送回数が転送回数カウンタ57のカウントアップ値に設定されてい
る。
すなわち、分配先カウンタ53の初期値を宛先番号「m」とし、以後順番に1つずつ減
らす方法、つまりコントローラの付番の方向(本例では昇順方向)と逆方向(本例では降
順方向)に分配先カウンタ53の宛先番号をシフトさせている。各コントローラC♯1〜
C♯nでこのような宛先順で吐出データの転送処理を行うことにより、記録開始までの転
送回数をなるべく少なくし、かつ記録開始後に次回の記録に必要な吐出データがコントロ
ーラCに行き渡っていないデータの滞りが発生しにくい効率のよいリレー転送が可能であ
る。
転送回数カウンタ57の初期値は、コントローラC♯1〜C♯n毎に設定されている。
これは記録ヘッド♯1〜♯nの搬送方向における各位置(列)により記録開始タイミング
が異なるからである。例えば搬送方向最上流に位置する記録ヘッド♯1は記録紙に対して
最初に記録を開始し、その後、搬送方向により下流側に位置する記録ヘッド♯2〜♯nほ
ど遅れて記録を開始する。このため、転送回数カウンタ57のカウントアップ値は記録開
始時期の早いコントローラCほど小さな値に設定されている。本実施形態では、搬送方向
最上流に位置して記録開始時期の最も早い記録ヘッド♯1に対応するコントローラC♯1
内の転送回数カウンタ57のカウントアップ値が例えば「m」に設定されており、以下順
に搬送方向下流側の記録ヘッドほどカウントアップ値が「1」ずつ増えるように設定され
ている。
出力順カウンタ58は、カウントアップ信号を入力すると、対応する記録ヘッド♯kへ
出力すべき吐出データを選択する選択信号のマルチプレクサ63への出力を開始する。こ
こで、出力バッファ56に格納されている吐出データ(小データブロック)には、そのヘ
ッダに転送先アドレス(宛先)と共に転送元アドレスが付与されている。出力順カウンタ
58は、次回出力すべき吐出データの転送元アドレスの番号を計数値として計数するよう
に構成されている。本例では、出力順カウンタ58の初期値は「m」であり、マルチプレ
クサ63が吐出データを一回出力する度に「1」ずつデクリメントされる。なお、吐出デ
ータへの転送元アドレスの付与は、吐出データ返送後に処理回路24が自アドレスをヘッ
ダに書き込んでもよい。
マルチプレクサ63には、出力バッファ56を構成する全ての小バッファbの格納デー
タが入力される。マルチプレクサ63は、その入力データのうち選択信号で選択された番
号を、転送元アドレスとする吐出データの出力のみを許容する。出力順カウンタ58から
マルチプレクサ63への選択信号の入力タイミングは、同期信号Sに基づいて全てのコン
トローラC♯1〜C♯nで同期がとれており、マルチプレクサ63からヘッドI/F26
を介した各記録ヘッド♯kへの次回吐出データの出力は各コントローラで一斉に行われる
。これにより、転送回数カウンタ57がカウントアップ信号を出力したときから、出力バ
ッファ56に格納された吐出データ(小データブロック)の出力が開始され、出力順カウ
ンタ58の「m」からデクリメントされる計数値の番号で転送元アドレスが指定された所
定の出力順で出力される。
なお、受信ユニット23から入力された同期信号Sは、各マルチプレクサ59〜63等
に入力されるとともに、送信ユニット25から各コントローラCへ順次送信される。これ
により各コントローラC♯1〜C♯mでは、同期信号Sに基づき、他のコントローラCへ
の吐出データの転送タイミングと、記録ヘッド♯kへの吐出データの出力タイミングとの
同期がとられるようになっている。
コントローラC♯1〜C♯m間を接続する転送路としての信号線34(バス)(図1参
照)は、「二つのコントローラ間の所要転送速度(小データブロック転送速度)×転送対
象コントローラ個数(図4の例では「4」)/2」の転送速度をもつように構成されてい
る。よって、信号線34を転送される所定サイズの大データブロックは、転送対象コント
ローラ個数/2の値に等しい数(本例では2個)のスロットに分割されている。スロット
には一つの吐出データが格納可能であり、二個のスロットをもつ大データブロック(パケ
ット)には最大二個の吐出データを格納して転送することが可能である。
図5は、転送対象コントローラ間で行われる吐出データのリレー転送の手順を示す説明
図である。図5では、横方向にn個(本例では4個)のコントローラC♯1〜C♯4を転
送順序で配列し、縦方向に転送回数をとっている。図5は、データ転送がコントローラ番
号「♯1→♯2→♯3→♯4→♯1」の順に循環して行われるリレー転送の例を示してい
る。
また、図5における最上段には、各コントローラC♯1〜C♯4内の転送バッファ51
内に格納された吐出データを示している。図5の例では、吐出データを、そのヘッダに含
まれる転送元アドレス(自アドレス)「♯i)と、転送先アドレス(宛先アドレス)「♯
j)の各番号を、矢印を用いて、「♯i→♯j」のように示している。コントローラC♯
kの転送バッファ51には、転送対象コントローラの全てを宛先とする4つの吐出データ
「♯k→♯1」「♯k→♯2」「♯k→♯3」「♯k→♯4」が格納される(但し、kは
、1,2,…,m)。このうち図5において網掛けした自アドレス宛の吐出データ「♯1
→♯1」「♯2→♯2」「♯3→♯3」「♯4→♯4」以外が、転送対象の吐出データと
なる。
図5に示すように、転送パケットは、小データブロックを格納可能な二つのスロットに
分割された大データブロックからなり、これが転送単位となる。また、図5の最右列には
分配先カウンタ53の計数値(アドレス番号)を示している。この計数値で示された番号
を宛先とする吐出データがその回に転送されるべきものとして指定される。分配先カウン
タ53の計数値は、全てのコントローラで同じ値をとり、転送回数が進むに連れて図5に
示す順番「♯4→♯3→♯2→♯1→♯4→…」で循環する。なお、図5では、空スロッ
トに追加した追加パケットを薄い網掛けで示し、大バッファ52からマルチプレクサ61
により抜き取った自アドレス宛の消費パケットを濃い網掛けで示している。
印刷開始前の初期状態では、大バッファ52の大データブロックの2つのスロットが共
に空になっている。まず転送1回目では、分配先カウンタ53が宛先「♯4」を計数して
いる。分配先カウンタ53は、コントローラCの付番の順序(つまり転送順序)と逆方向
にその計数値を「m」からカウントダウンする。転送対象コントローラ数mがm=4であ
る図5の例では、分配先カウンタ53は、最初「4」から転送回数「1回」進むに連れて
「1」ずつデクリメントされる。このため、転送1回目は、分配先カウンタ53は初期値
「4」を示す。
各コントローラでは、宛先「♯4」の吐出データが転送バッファ51からマルチプレク
サ59を介して出力され、それが自アドレス宛でなければマルチプレクサ60により遮断
されることなく、大データブロックの空スロットに格納される。このため、コントローラ
C♯1〜C♯3では吐出データ「♯1→♯4」「♯2→♯4」「♯3→♯4」がそれぞれ
空スロットに格納される。このとき、コントローラC♯4では、宛先「♯4」の吐出デー
タが自アドレス宛であるので、マルチプレクサ60によりその出力が遮断され、空スロッ
トに格納されることはない。そして、大データブロックのパケットの1回目の転送が行わ
れ、図5に示すように右方向に一つ隣のコントローラへそれぞれ転送される。
この1回目の転送の結果、コントローラC♯4では自アドレス宛の吐出データ「♯3→
♯4」がマルチプレクサ61により抜き取られ、消費パケットとして出力バッファ56に
格納される。
転送2回目では、図5に示すように、分配先カウンタ53が「♯3」を示す。このため
、各コントローラC♯1〜C♯nでは、宛先「♯3」の吐出データが、それが自アドレス
宛でなければ、空きスロットに格納される。このため、コントローラC♯1,C♯2,C
♯4では吐出データ「♯1→♯3」「♯2→♯3」「♯4→♯3」がそれぞれ空スロット
に格納される。このとき、コントローラC♯3では、宛先「♯3」の吐出データが自アド
レス宛であるので、マルチプレクサ60によりその出力が遮断され、空スロットへの吐出
データの追加はない。そして、大データブロックのパケットを図5に示すように循環経路
上一つ隣のコントローラへ転送する2回目の転送が行われる。この2回目の転送の結果、
コントローラC♯3が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯2→♯3」、コントローラ
C♯4が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯2→♯4」は、マルチプレクサ61によ
り抜き取られ、消費パケットとしてそれぞれの出力バッファ56に格納される。
転送3回目では、図5に示すように、分配先カウンタ53が「♯2」を示す。このため
、各コントローラC♯1〜C♯nでは、宛先「♯2」の吐出データが、それが自アドレス
宛でなければ、空きスロットに格納される。このため、コントローラC♯1,C♯3,C
♯4では吐出データ「♯1→♯2」「♯3→♯2」「♯4→♯2」がそれぞれ空スロット
に格納される。このとき、コントローラC♯2では、宛先「♯2」の吐出データが自アド
レス宛であるので、マルチプレクサ60によりその出力が遮断され、空スロットへの吐出
データの追加はない。そして、大データブロックのパケットを図5に示すように循環経路
上一つ隣のコントローラへ転送する3回目の転送が行われる。この3回目の転送の結果、
コントローラC♯2が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯1→♯2」、コントローラ
C♯3が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯1→♯3」、さらにコントローラC♯4
が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯1→♯4」が、マルチプレクサ61により抜き
取られ、それぞれ消費パケットとして出力バッファ56に格納される。
転送4回目では、分配先カウンタ53が「♯1」を示す。このため、各コントローラC
♯1〜C♯nでは、宛先「♯1」の吐出データが、それが自アドレス宛でなければ、空き
スロットに格納される。このため、コントローラC♯2,C♯3,C♯4では吐出データ
「♯2→♯1」「♯3→♯1」「♯4→♯1」がそれぞれ空スロットに格納される。この
とき、コントローラC♯1では、宛先「♯1」の吐出データが自アドレスであるので、マ
ルチプレクサ60によりその出力が遮断され、空スロットへの吐出データの追加はない。
そして、大データブロックのパケットを図5に示すように循環経路上一つ隣のコントロー
ラへ転送する4回目の転送が行われる。この4回目の転送の結果、コントローラC♯1,
C♯2,C♯3が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯4→♯1」「♯4→♯2」「♯
4→♯3」が、マルチプレクサ61により抜き取られ、それぞれ消費パケットとして出力
バッファ56に格納される。
転送5回目では、分配先カウンタ53が再び「♯4」を示す。このため、各コントロー
ラC♯1〜C♯nでは、宛先「♯4」の吐出データが、それが自アドレス宛でなければ、
空きスロットに格納される。このため、コントローラC♯1,C♯2,C♯3では吐出デ
ータ「♯1→♯4」「♯2→♯4」「♯3→♯4」がそれぞれ空スロットに格納される。
このとき、コントローラC♯4では、宛先「♯4」の吐出データが自アドレスであるので
、マルチプレクサ60によりその出力が遮断され、空スロットへの吐出データの追加はな
い。そして、大データブロックのパケットを図5に示すように循環経路上一つ隣のコント
ローラへ転送する5回目の転送が行われる。この5回目の転送の結果、コントローラC♯
1,C♯2,C♯4が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯3→♯1」「♯3→♯2」
「♯3→♯4」が、マルチプレクサ61により抜き取られ、それぞれ消費パケットとして
出力バッファ56に格納される。
そして、転送6回目では、分配先カウンタ53が再び「♯3」を示す。このため、各コ
ントローラC♯1〜C♯nでは、宛先「♯3」の吐出データが、自アドレス宛でなければ
、空きスロットに格納される。このため、コントローラC♯1,C♯2,C♯4では吐出
データ「♯1→♯3」「♯2→♯3」「♯4→♯3」がそれぞれ空スロットに格納される
。このとき、コントローラC♯3では、宛先「♯3」の吐出データが自アドレスであるの
で、マルチプレクサ60によりその出力が遮断され、空スロットへの吐出データの追加は
ない。そして、大データブロックのパケットを図5に示すように循環経路上一つ隣のコン
トローラへ転送する6回目の転送が行われる。この6回目の転送の結果、コントローラC
♯1,C♯3,C♯4が受信した自アドレス宛の吐出データ「♯2→♯1」「♯2→♯3
」「♯2→♯4」が、マルチプレクサ61により抜き取られ、それぞれ消費パケットとし
て出力バッファ56に格納される。
以下、同様の手順でリレー転送が進められる。このリレー転送の過程において、転送回
数カウンタ57は転送回数をカウントしており、その転送回数計数値がコントローラC♯
1〜C♯m毎の規定値Gkに達すると、出力順カウンタ58にカウントアップ信号を出力
する。その結果、出力順カウンタ58は、出力すべき吐出データの転送元アドレスの番号
を指定する選択信号のマルチプレクサ63への出力を開始する。転送元アドレスを指定す
る番号の出力順は全てのコントローラC♯1〜C♯nで共通である。本例では、出力順カ
ウンタ58が選択信号で指定する出力順序は、「♯4」を初期値とし、「♯4→♯3→♯
2→♯1→♯4→…」のように循環する。この出力順の番号は、転送回数が「1」進む度
、つまり吐出データがマルチプレクサ63から出力される度に更新される。そして、その
番号を転送元アドレスにもつ吐出データ(小データブロック)がマルチプレクサ63から
出力される。
ここで、転送回数カウンタ57の規定値Gkはコントローラ毎に設定されており、本例
では、コントローラC♯kの転送回数カウンタ57の規定値Gkは、G=k+3に設定さ
れている。例えば転送回数カウンタ57の規定値Gkは、コントローラC♯1では規定値
G1=4、コントローラC♯2では規定値G2=5、コントローラC♯3では規定値G3
=6、コントローラC♯4では規定値G4=7に設定されている。転送回数カウンタ57
が規定値Gkをカウントした時点で、対応する記録ヘッド♯kへの吐出データが出力され
、この記録ヘッド♯kの記録動作が開始される。
図5において、消費パケットの近傍に示した( )内の数字は、記録回数を示す。記録
回数は、シリアルプリンタであれば何パス目の記録であるかを示し、ラインプリンタであ
れば、所定複数ラインを一単位とする何回目の記録であるかを示す。
図5において転送4回目が終了すると、コントローラC♯1では転送回数カウンタ57
がその計数値が規定値G1=4に達してカウントアップし、出力順カウンタ58が初期値
「♯4」を選択信号としてマルチプレクサ63に出力する。このとき他のコントローラC
♯2〜C♯4では転送回数カウンタ57の計数値がまだ規定値G2(=5),G3(=6
),G4(=7)に達していない。この結果、転送4回目が終了すると、コントローラC
♯1から記録ヘッド♯1へ吐出データ「♯4→♯1」(図5において「(1)」が付された
もの)が出力されて、最初(1回目)の記録が行われる。
次いで転送5回目が終了すると、コントローラC♯2では転送回数カウンタ57がその
計数値が規定値G2=5に達してカウントアップし、出力順カウンタ58が初期値「♯4
」を選択信号としてマルチプレクサ63に出力する。このとき、コントローラC♯1では
、出力順カウンタ58が転送元アドレス「♯3」を選択信号としてマルチプレクサ63に
出力する。この結果、転送5回目が終了すると、コントローラC♯1,C♯2から、吐出
データ「♯3→♯1」「♯4→♯2」(図5において「(2)」が付されたもの)がそれぞ
れ出力され、2回目の記録が行われる。
そして、転送6回目が終了すると、コントローラC♯3では転送回数カウンタ57がそ
の計数値が規定値G3=6に達してカウントアップし、その出力順カウンタ58が初期値
「♯4」を選択信号としてマルチプレクサ63に出力する。このとき、コントローラC♯
1,C♯2では、出力順カウンタ58が転送元アドレス「♯2」「♯3」をそれぞれ選択
信号として各々のマルチプレクサ63に出力する。この結果、転送6回目が終了すると、
コントローラC♯1,C♯2,C♯3から、吐出データ「♯2→♯1」「♯3→♯2」「
♯4→♯3」(図5において「(3)」が付されたもの)がそれぞれ出力され、3回目の記
録が行われる。
以下、同様に転送7回目が終了すると、コントローラC♯1〜C♯4から吐出データ「
♯1→♯1」「♯2→♯2」「♯3→♯3」「♯4→♯4」がそれぞれ出力され、4回目
の記録が行われる。さらに転送8回目が終了すると、コントローラC♯1〜C♯4から吐
出データ「♯4→♯1」「♯1→♯2」「♯2→♯3」「♯3→♯4」がそれぞれ出力さ
れ、5回目の記録が行われる。そして転送9回目が終了すると、コントローラC♯1〜C
♯4から吐出データ「♯3→♯1」「♯4→♯2」「♯1→♯3」「♯2→♯4」がそれ
ぞれ出力され、6回目の記録が行われる。こうして転送が1回進む毎に、各コントローラ
C♯1〜C♯nから吐出データがそれぞれ出力されて記録ヘッド♯1〜♯4による記録が
進められる。
各記録ヘッド♯kへは、エンコーダパルス信号に基づき生成された吐出タイミング信号
が入力されており、吐出タイミング信号に基づく所定吐出時期になると、各吐出データに
基づき吐出/非吐出が選択され、吐出すべきノズルに対応する吐出素子に対して吐出駆動
波形の電圧が印加され、そのノズルからインク滴が吐出される。
次に、本実施形態におけるヘッドシステム20を、シリアルプリンタとラインプリンタ
に適用した例をそれぞれ説明する。まずプリンタ13がシリアルプリンタである例を、図
6〜図9を用いて説明する。
<シリアルプリンタ>
図6は、シリアルプリンタの構成示す斜視図である。図6に示すように、プリンタ13
がシリアルプリンタである場合、ガイド軸71に沿って主走査方向Xに移動可能に設けら
れたキャリッジ72の下面側に記録ヘッド♯が取着されている。キャリッジモータ73の
駆動によりタイミングベルト74を介してキャリッジ72が主走査方向Xに往復移動する
過程で、記録ヘッド♯kから記録紙Pに向かってインク滴を吐出させる印刷動作と、紙送
りモータ75の駆動により記録紙Pを搬送方向Y(副走査方向)へ紙送りピッチだけ搬送
する紙送り動作とが交互に行われることで印刷は進められる。キャリッジ72の位置は、
リニアエンコーダ76の出力パルスの計数に基づき把握され、キャリッジ72の速度制御
はキャリッジ位置に応じた目標速度となるようにキャリッジモータ73を制御することで
行われる。また、各インクカートリッジ77,78から供給されたインクを記録ヘッド♯
kのノズルから吐出させる吐出タイミングは、リニアエンコーダ76の出力パルスから生
成される吐出タイミング信号に基づき決定される。
図7は、シリアルプリンタにおける記録ヘッド配列及びデータ分配方法の説明図である

図7に示すように、シリアルプリンタのキャリッジ72には、複数個(4個)の記録ヘ
ッド♯1〜♯4が記録紙Pの搬送方向Yに位置をずらした状態で千鳥に配置されている。
シリアルプリンタでは、記録紙Pに印刷された複数本の主走査ライン(1つのノズルに
よって形成される主走査方向に並ぶドット群)(ラスタライン)のうち隣同士のものが、
いつも同じ組合せのノズルで形成されないように、搬送方向に並ぶノズル群のうち所定間
隔おきの所定個数のノズルを使用して、所定の主走査ライン形成順序で記録を行うインタ
レース印刷方式(ドット補完記録方式)が採用される。本例のインタレース印刷では、一
の記録ヘッドが記録した主走査ラインの隙間(行間)を埋めるように次回の主走査(パス
)で他の記録ヘッドが主走査ラインを記録し、4個の記録ヘッド♯1〜♯4が互いの行間
を埋めるように主走査ラインを記録することで4回の主走査(4パス)で画像を完成させ
てゆく。このインタレース印刷では、4個の記録ヘッド♯1〜♯4は一画像における異な
る行の主走査ラインを描画するため、各記録ヘッド用の吐出データは共通の印刷データP
Dを用いて生成される。
ホストコンピュータのプリンタドライバPRから一単位ずつ印刷データPDはプリンタ
13に送信される。通信I/F15は印刷データPDを記録ヘッド♯1〜♯nの配置位置
に応じた分配データSD1〜SD4ずつに分けて、対応するコントローラC♯1〜C♯4
に分配する。
分配方法の制御は、前述のとおり、通信I/F15が所定データサイズずつ機械的に分
配する方法や、プリンタドライバPRが予め分割した分割データを各コントローラC♯1
〜C♯nを宛先として送信する方法などで行われる。こうしてコントローラC♯1〜C♯
4へは分配データSD1〜SD4がそれぞれ分配される。なお、スタンドアロン型のプリ
ンタでは、画像データから内部処理で印刷データを生成する点が異なるだけで、一単位の
印刷データを複数に分けてコントローラC♯1〜C♯nに分配する。
各コントローラC♯1〜C♯4は、受信した分配データをCPU18(図1、図3、図
4参照)へ転送する。CPU18は吐出データ生成処理により、分配データに基づいて各
記録ヘッド♯1〜♯4用の吐出データを生成する。つまり、分配データSD1から4つの
吐出データD11〜D14、分配データSD2から4つの吐出データD21〜D24、分配データ
SD3から4つの吐出データD31〜D34、分配データSD4から4つの吐出データD41〜
D44をそれぞれ生成する。このとき、CPU18は、吐出データDk1〜Dk4(但しk=1
,…,4)に転送元アドレスと転送先アドレス(宛先)を含むヘッダを付ける。ちなみに
吐出データDijで表記される符号うち「i」が転送元アドレス「♯i」、「j」が転送先
アドレス「♯j」を指している。
そして、生成された4つずつの吐出データDk1〜Dk4は、CPU18から転送元のコン
トローラC♯kへそれぞれ返送され、転送バッファ51(図4参照)に格納される。
この後、コントローラC♯k(但しk=1,…,4)は、図7に矢印で示す方向へ他ア
ドレス宛の3つの吐出データDkj(但しk≠j)を転送するリレー転送を行う。なお、搬
送方向最下流に位置する記録ヘッド♯4に対応する末端のコントローラC♯n(=C♯4
)の送信ユニット25が、搬送方向最上流に位置する記録ヘッド♯1に対応する第1のコ
ントローラC♯1の受信ユニット23に図1に示すものと同様の信号線34(転送路)を
介して接続されている。これは、インタレース印刷をするためには、搬送方向最上流以外
の分配データSD2〜SD4からそれぞれ生成した記録ヘッド♯1用の吐出データD21,
D31,D41を、末端のコントローラC♯4を経由して第1のコントローラC♯1に渡す必
要があるからである。
リレー転送は、図5に示すように行われる。転送バッファ51には、コントローラC♯
kの場合、♯k→♯1、♯k→♯2、♯k→♯3、♯k→♯4の4個の吐出データが格納
される。分配先カウンタ53は、♯4→♯3→…→♯1→♯4→…の順に計数値を変化さ
せる。その他の転送ルールは前述のとおりである。この場合、転送を4回行うと記録が開
始され、その後一回の転送が進む度に、吐出データを各記録ヘッド♯1〜♯4へ送信する
。その後、キャリッジ72が走行を開始し、その走行途中で吐出タイミングに達すると、
各記録ヘッド♯1〜♯6からインク滴が吐出される。この印刷処理が記録紙Pの紙送り動
作と交互に実施される。
図8は、リレー転送により各記録ヘッド♯1〜♯4に送信される吐出データを、ヘッド
に対応付けて描いた模式図である。「♯4→♯1」の吐出データが転送によりコントロー
ラC♯1へ行き渡ると、1パス目で記録ヘッド♯1による吐出データ「♯4→♯1」に基
づく吐出処理が施される。
次に、「♯3→♯1」の吐出データがコントローラC♯1へ、「♯4→♯2」の吐出デ
ータがコントローラC♯2へそれぞれ転送により行き渡ると、2パス目で記録ヘッド♯1
による吐出データ「♯3→♯1」に基づく吐出処理、及び記録ヘッド♯2による「♯4→
♯2」に基づく吐出処理が実施される。つまり、♯4を送信元アドレスとする吐出データ
「♯4→♯k」を受信した記録ヘッド♯kが、そのヘッドにとって最初のパスで吐出処理
を実施し、♯3を送信元アドレスとする吐出データ「♯3→♯k」を受信した記録ヘッド
♯kが2パス目の吐出処理を実施し、さらに次に♯2を送信元アドレスとする吐出データ
「♯2→♯k」を受信した記録ヘッド♯kが3パス目の吐出処理を実施する。そして、♯
1を送信元アドレスとする吐出データを受信した記録ヘッド♯kが4パス目(1巡の最終
回)の吐出処理を実施する。このようにリレー転送の結果、各記録ヘッドには、図8に示
すように吐出データが順次行き渡る。
このリレー転送により各記録ヘッド♯1〜♯4に行き渡った図8に示す吐出データに基
づき順次各パスで吐出処理が実施されることにより、図9に示すように印刷が進められる
。ここで、記録紙Pは搬送方向Yに間欠的に紙送りされ、この紙送り動作と交互にキャリ
ッジ72の主走査方向Xへの走査が実施され、その走査の途中で各記録ヘッド♯1〜♯4
から吐出データに基づくインク滴吐出が行われて、図9に示すように記録紙Pへの印刷が
進められる。この例では、7パスで画像の印刷が完了する。
<ラインプリンタ>
次にプリンタ13がラインプリンタである例を、図10〜図14を用いて説明する。
図10は、ラインプリンタの模式平面図である。図10に示すように、プリンタ13が
ラインプリンタである場合、複数本のローラ81〜83に巻き掛けられた搬送ベルト84
上へローラ85を介して記録紙Pは搬入される。搬送ベルト84の搬送方向略中央部にそ
のベルト面から上方(図10では紙面直交方向手前側)へ所定のギャップを隔てた位置に
は記録ユニット86が配置されている。記録ユニット86は、複数の記録ヘッド♯1〜♯
n(図12参照)が最大用紙幅全域に渡って配置された、所謂マルチヘッドタイプの記録
ユニットである。図10に示す制御装置87が搬送モータ88を駆動することで搬送ベル
ト84上を記録紙Pは搬送方向Y下流側(図10では左側)へ一定速度で搬送され、この
記録紙Pに対して記録ユニット86の各記録ヘッド♯1〜♯nからインク滴が吐出される
ことで、記録紙Pへの印刷が行われる。なお、搬送ベルト84の側縁部にはリニアエンコ
ーダ89が設けられ、リニアエンコーダ89のセンサ90から出力されるエンコーダパル
スから生成された吐出タイミング信号に基づいて記録ヘッド♯1〜♯nの吐出タイミング
が制御されるようになっている。
このようなラインプリンタでは、制御装置87内に複数のコントローラC♯1〜C♯n
が内蔵され、各コントローラC♯1〜C♯nが記録ユニット86を構成する各記録ヘッド
♯1〜♯nと電気的に接続されてヘッドシステム20が構築される。
記録ユニットにおける記録ヘッド配列及びノズル配列について図12に基づいて説明す
る。図12(a)は記録ユニットの記録ヘッド配列を示す底面図である。図12(a)に
示すように、記録ユニット86は、複数個(本例では14個)の記録ヘッド♯1〜♯n(
本例ではn=14)が複数列(本例では4列)千鳥に配置されて構成されている。記録ヘ
ッド♯1〜♯nは、そのノズル開口面にインク色(K,C,M,Y)毎に一列ずつ設けら
れた計4列のノズル列91K,91C,91M,91Yを有している。複数のノズル列9
1K,91C,91M,91Yは、記録ヘッド♯1〜♯nの千鳥配置により最大用紙幅全
域に渡り位置している。
図12(b)は、各記録ヘッドのノズルの位置関係を説明する模式図である。但し、同
図では記録ヘッドにおける4列(4色)のうち一列(一色)のノズル列のみを示している
。4列の記録ヘッド♯1〜♯nはノズルピッチNPが共に等しく形成され、記録ヘッドの
列毎にノズルの位置がノズルピッチNPの1/4ピッチΔPずつノズル列方向(用紙搬送
方向と直交する方向(紙幅方向))にずれている。すなわち、1列目の記録ヘッド♯1の
ノズル位置に対して2列目の記録ヘッド♯2,♯3のノズル位置が図12(b)の右方向
へ1/4ピッチΔPだけずれており、3列目の記録ヘッド♯4のノズル位置が同図右方向
へさらに1/4ピッチΔPだけずれ、4列目の記録ヘッド♯5,♯6のノズル位置が同図
右方向へさらに1/4ピッチΔPだけずれている。このように各列の記録ヘッドは、ノズ
ル位置がノズル列方向に1/4ピッチΔPずつずれて配列されているので、各列の記録ヘ
ッド♯1〜♯n間で紙幅方向に補完し合う異なる位置にドットを形成でき、ノズルピッチ
NPから決まる解像度の4倍の印刷解像度で印刷することが可能となっている。
ラインプリンタでは、搬送される用紙の同じ部分を印刷する複数個の記録ヘッドが、搬
送方向Yに配列されており、図12(a)の例では6個の記録ヘッド♯1〜♯6が搬送方
向に投射した際にノズル列が少なくとも一部重複する条件(但しノズルは重なる必要はな
いし、同一列同士は重複していなくてもよい条件)を満たす。このように記録ヘッドを搬
送方向に投射した際にノズル列が少なくとも一部重複する条件を満たすm個の記録ヘッド
が、データ共有関係にある一群の記録ヘッドとなる。このデータ共有関係にある一群の記
録ヘッドに対応するコントローラC♯1〜C♯mが、分配された分配データに基づき吐出
データを生成し合う関係にあり(但し本例では吐出データの生成はCPU18が行う)、
かつ生成した吐出データを転送し合う関係にある。
図11はラインプリンタにおける印刷処理を説明するための説明図である。但し、図1
1では説明を簡単にするため、6個の記録ヘッド♯1〜♯6を用いて印刷可能なサイズの
画像を印刷する場合を例にする。そのため、図11では6個の記録ヘッド♯1〜♯6のみ
示している。
図11に示すように、プリンタドライバPRは、一単位ずつ印刷データPDをプリンタ
13へ送信する。ここで、一単位の印刷データPDとは、記録紙Pが記録ヘッド♯1〜♯
nのノズル群の搬送方向幅(最上流ノズルから最下流ノズルまでの幅)に相当する距離だ
け搬送される間に印刷可能な記録範囲に相当するドットデータである。
通信I/F15は、印刷データPDを各記録ヘッド♯1〜♯nの配置位置に対応してn
個(14個)に分配データSD1〜SDnに分け、分配データSD1〜SDnを対応する
各コントローラC♯1〜C♯nに送信(分配)する。図11の例では、コントローラC♯
1〜C♯6へは分配データSD1〜SD6がそれぞれ分配される。このとき、記録すべき
画像のない記録ヘッド♯7〜♯nに対応するコントローラC♯7〜C♯nへは例えばヌル
データが分配される。
各コントローラC♯1〜C♯6は受信した分配データSD1〜SD6をCPU18(図
1、図3、図4参照)へ送る。CPU18はデータ生成処理により、分配データに基づい
て各記録ヘッド♯1〜♯6用の吐出データを生成する。ここで、CPU18が一つの分配
データSDk(但しk=1,…,n)に基づき生成する複数の吐出データは、データ共有
関係にあるm個の記録ヘッド♯1〜♯m用の吐出データDk1〜Dkmに限られる。ラインプ
リンタの場合、データ共有関係にあるm個で一群をなす記録ヘッド群が紙幅方向に複数群
備えられる。例えば図12の記録ユニット86では、搬送方向Yに投射した場合にノズル
列が少なくとも一部重複する関係にある一群の記録ヘッドと対応する一群(6個)のコン
トローラが3群ある。すなわち、その3群とは、第1群のコントローラC♯1〜C♯6、
第2群のコントローラC♯7,C♯3,C♯8,C♯9,C♯6,C♯10、第3群のコ
ントローラC♯11,C♯8,C♯12,C♯13,C♯10、C♯14である。このよ
うな群ごとに上記の吐出データ生成処理が行われる。
例えば図11に示す一群の記録ヘッド♯1〜♯6に着目すると、分配データSD1から
記録ヘッド♯1〜♯6用のm個(6つ)の吐出データD11〜D1mを生成する。このとき、
記録ヘッド♯2,♯3,♯5,♯6については、約半分の一部のノズルを使用して印刷す
るだけなので、それぞれの印刷領域分のみの吐出データを生成する。このとき、CPU1
8は、吐出データDk1〜Dkmに転送元アドレスと転送先アドレス(宛先)を含むヘッダを
付す。ちなみに吐出データDijで表記される符号うち「i」が転送元アドレス「♯i」、
「j」が転送先アドレス「♯j」を指している。こうして生成されたm個ずつの吐出デー
タD11〜D1m,…,Dm1〜Dmmは、CPU18から転送元のコントローラへそれぞれ返送
される。m個の吐出データDk1〜DkmはコントローラC♯k内において転送バッファ51
(図4参照)に格納される。
この後、各コントローラC♯1〜C♯6は、図11に矢印で示す方向へ他アドレス宛の
吐出データをリレー転送する。なお、ラインプリンタの場合、隣同士の記録ヘッド群は一
部の記録ヘッドを共有する。例えば第1群の記録ヘッド♯1〜♯6と、第2群の記録ヘッ
ド♯7,♯3,♯8,♯9,♯6,♯10とは、記録ヘッド♯3,♯6を共有する。また
、第2群の記録ヘッド♯7,♯3,♯8,♯9,♯6,♯10と、第3群の記録ヘッド♯
11,♯8,♯12,♯13,♯10,♯14とは、記録ヘッド♯8,♯10を共有する
。よって、二つの群に共有される記録ヘッドに対応するコントローラC♯3,C♯6,C
♯8,C♯10は、それぞれが属する二つの群における転送が可能に構成されている。
すなわち、図11では第1群のコントローラC♯1〜C♯6が直列に接続されて循環経
路で転送可能に構成される他、第2群のコントローラC♯7,C♯3,C♯8,C♯9,
C♯6,C♯10と、第3群のコントローラC♯11,C♯8,C♯12,C♯13,C
♯10、C♯14とがそれぞれ直列に接続されてそれぞれ循環経路での転送が可能に構成
されている。そして、二つの群に属するコントローラC♯3,C♯6とコントローラC♯
8,C♯10で転送経路が結合しており、これらのコントローラC♯3,C♯6,C♯8
,C♯10は、それぞれが属する二つの群に属する他のコントローラと二本ずつの信号線
34で接続されている。例えば第1群と第2群に共有されるコントローラC♯3,C♯6
は、第1の転送経路C♯1→C♯2→C♯3→C♯4→C♯5→C♯6→C♯1→…と、
第2転送経路C♯7→C♯3→C♯8→C♯9→C♯6→C♯10→C♯7→…とを転送
される二つの転送経路に属する。
なお、転送対象コントローラ個数が「6個」である図11に示す例においては、コント
ローラC♯1〜C♯6間をそれぞれ接続する信号線34の転送速度は、「二つのコントロ
ーラ間の所要転送速度(小データブロック転送速度)×転送対象コントローラ個数(図1
1の例では「6」)/2」として規定するのが好ましい。そして、信号線34を転送可能
な所定サイズの大データブロックで転送するとともに、大データブロックは「転送対象コ
ントローラの個数/2」の値に等しい数(本例では「3」)の吐出データを格納可能なス
ロットに分割されている構成を採用するのが好ましい。このように信号線34の転送速度
及び大データブロックのスロット数を、転送対象コントローラ個数に応じて決めることで
、転送対象コントローラ個数が多くなっても転送所要時間を短く済ませられ、吐出タイミ
ングの遅れの回避が可能となる。
リレー転送は、図5において1群当たりのコントローラ数が6個に増えただけで、各群
ごとに図5に示した規則に沿って同様に行われる。転送開始前の段階では、転送バッファ
51には、コントローラC♯kの場合、♯k→♯1、♯k→♯2、♯k→♯3、♯k→♯
4、♯k→♯5、♯k→♯6の6個の吐出データが格納される。分配先カウンタ53は、
転送先アドレス(宛先)の計数値を、転送が1回行われる度に、♯6→♯5→…→♯1→
♯6→…の順に変化させる。その他の転送ルールは前述のとおりである。この場合、転送
を6回行って転送回数カウンタ57の計数値が規定値である「6」に達すると、最初に記
録を行う記録ヘッド、つまり最上流に位置する記録ヘッド(図12の例では符号♯1,♯
7,♯11)に対応するコントローラC♯1,C♯7,C♯11に最初の記録のための吐
出データが行き渡り、それらの吐出データを対応する各記録ヘッド♯1〜♯6へ送信する
図13は、リレー転送により各記録ヘッド♯1〜♯6に送信される吐出データを示して
いる。なお、この例では、出力順カウンタ58(図4参照)は二つの計数値を同時に出力
可能なデュアルカウンタであり、詳しくは(5,6)→(4,4)→(2,3)→(1,
1)の順に出力されるように構成されている。
6回の転送によって、「♯5→♯1」、「♯6→♯1」の各吐出データがコントローラ
C♯1へ転送されており、転送回数カウンタ57の計数値が規定値である「6」に達する
と、出力順カウンタ58の計数値「5」「6」を転送元アドレスにもつ吐出データ「♯5
→♯1」、「♯6→♯1」が1列目の記録ヘッド♯1へ送信される。このとき、まだ記録
を行わない2列目以降の記録ヘッドにはヌルデータが送信されるかデータが送信されない
そして、記録紙Pが印刷開始位置に達して1行目の吐出タイミングに達すると、転送元
アドレスが4列目の♯5,♯6である吐出データ「♯5→♯1」、「♯6→♯1」に基づ
き1列目の記録ヘッド♯1によるインク滴の吐出動作が開始されて、記録紙Pへの印刷が
開始される。この結果、記録紙Pが印刷開始位置から図14の位置Y1に搬送される過程
で、1列目の記録ヘッドによる記録動作が実施され、同図の位置Y1の記録紙Pに示す印
刷が施される。
この間に次回の転送が進められており、「♯4→♯1」の吐出データがコントローラC
♯1へ、「♯5→♯2」の吐出データがコントローラC♯2へ、「♯6→♯3」の吐出デ
ータがコントローラC♯3へそれぞれ転送されている。そして、出力順カウンタ58の計
数値を転送元アドレスにもつ吐出データが記録ヘッドへ送信される。すなわち、図13に
示すように、吐出データ「♯4→♯1」が1列目の記録ヘッド♯1へ送信され、「♯5→
♯2」、「♯6→♯3」の各吐出データが2列目の記録ヘッド♯2,♯3にそれぞれ送信
される。このとき、まだ記録を行わない3列目以降の記録ヘッドにはヌルデータが送信さ
れるかデータが送信されない。
そして、2列目の記録ヘッド♯2,♯3が記録を開始する吐出タイミングに達すると、
転送元が3列目の♯4である吐出データ「♯4→♯1」に基づく吐出データに基づく1列
目の記録ヘッド♯1によるインク滴の吐出動作と、転送元が4列目の♯5,♯6である吐
出データ「♯5→♯2」、「♯6→♯3」に基づく2列目の記録ヘッド♯2,♯3による
インク滴の吐出動作とが同時に開始される。この結果、記録紙Pが図14の位置Y1から
位置Y2へ搬送される過程で、1列目と2列目の記録ヘッド♯1〜♯3による記録動作が
実施され、同図の位置Y2の記録紙Pに示す印刷が施される。
この間に次回の転送が進められており、「♯2→♯1」、「♯3→♯1」の吐出データ
がコントローラC♯1へ、「♯4→♯2」、「♯4→♯3」の吐出データがコントローラ
C♯2,C♯3へ、「♯5→♯4」「♯6→♯4」の吐出データがコントローラC♯4へ
それぞれ転送されている。そして、出力順カウンタ58の計数値を転送元アドレスにもつ
吐出データが記録ヘッドへ送信される。すなわち、図13に示すように、吐出データ「♯
2→♯1」、「♯3→♯1」が1列目の記録ヘッド♯1へ送信され、「♯4→♯2」、「
♯4→♯3」の各吐出データが2列目の記録ヘッド♯2,♯3へ送信され、「♯5→♯4
」「♯6→♯4」の吐出データが3列目の記録ヘッド♯4にそれぞれ送信される。このと
き、まだ記録を行わない4列目の記録ヘッドにはヌルデータが送信されるかデータが送信
されない。
そして、3列目の記録ヘッド♯4が記録を開始する吐出タイミングに達すると、転送元
アドレスが2列目の♯2,♯3である吐出データ「♯2→♯1」、「♯3→♯1」に基づ
く1列目の記録ヘッド♯1によるインク滴の吐出動作と、転送元アドレスが3列目の♯4
である吐出データ「♯4→♯2」、「♯4→♯3」に基づく2列目の記録ヘッド♯2,♯
3によるインク滴の吐出動作と、転送元アドレスが4列目の♯5,♯6である吐出データ
「♯5→♯4」、「♯6→♯4」に基づく3列目の記録ヘッド♯2,♯3によるインク滴
の吐出動作とが同時に開始される。この結果、記録紙Pが図14の位置Y2から位置Y3
へ搬送される過程で、1列目〜3列目の記録ヘッド♯1〜♯4による記録動作が実施され
、同図の位置Y3の記録紙Pに示す印刷が施される。
さらに次回の転送後、図13に示すように、吐出データ「♯1→♯1」が1列目の記録
ヘッド♯1へ送信され、「♯2→♯2」、「♯3→♯3」の各吐出データが2列目の記録
ヘッド♯2,♯3へ送信され、「♯4→♯4」の吐出データが3列目の記録ヘッド♯4へ
送信され、「♯5→♯5」、「♯6→♯6」の各吐出データが4列目の記録ヘッド♯5,
♯6にそれぞれ送信される。そして、記録紙Pが図14の位置Y3から位置Y4へ搬送さ
れる過程で、1列目〜4列目の記録ヘッド♯1〜♯6による記録動作が実施され、同図の
位置Y4の記録紙Pに示す印刷が施される。
以下、同様に、1回転送が進む度に、図13に示す吐出データが記録ヘッドへ送信され
、図14に示すように記録紙Pが搬送されるに連れて各位置に応じた印刷が施される。な
お、図11、図13、図14においては6個の記録ヘッド♯1〜♯6に着目したが、他の
記録ヘッド♯7〜♯nについても6個ずつの記録ヘッド群ごとに、分配データの分配処理
、吐出データ生成処理、リレー転送等が同様に行われることで、記録ヘッド群単位でのラ
イン印刷が実施される。なお、図13及び図14は模式図のため、搬送方向Yに異なる位
置にドットを形成してドットの補完が行われるように描いているが、実際は図12(b)
のノズル位置から明らかなように、紙幅方向(図13,図14における左右方向)に異な
る位置にドットを形成してドットの補完が行われる。
以上詳述したように、この実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。
(1)ヘッド部品ユニット19を複数個組み付けることで、シリアルプリンタにもライ
ンプリンタにも共通の部品を使用してプリンタ13を構成することができる。また、ライ
ンプリンタにおいてプリンタサイズが異なって最大用紙幅全域に配置すべき記録ヘッドの
個数が異なっても、ヘッド部品ユニット19の組み付け個数の選択で対応できる。すなわ
ち、記録ヘッドの個数の異なるプリンタ間で個別にプリンタドライバの開発・製造を行う
必要がない。プリンタドライバPRは、プリンタへ印刷データPDを送信するだけ、ある
いは印刷データを分配データに分けて宛先を指定する程度の簡単な処理後にプリンタへ送
信するだけでよい。プリンタへ送信すれば、プリンタ13側で各コントローラへの分配デ
ータの分配処理、分配データから各記録ヘッド♯1〜♯n用の吐出データを生成するデー
タ生成処理、吐出データを適切なコントローラへ転送する転送処理を行って、必要な吐出
データを記録ヘッドへ出力する。よって、プリンタの機種や記録方式の違いに応じてプリ
ンタドライバPRの大きな製造変更を伴わずに済む。
さらに、プリンタのヘッド構成に対する柔軟性の効果に加え、従来のシステムに対する
システム構成の容易さ、コスト対応力の改善の効果も得られる。例えば、従来の一例とし
て、複数のコントローラをデータ交換機に接続するスター型システムの場合、データ交換
機が必要なうえ、データ交換機までの配線が長くなる傾向があったが、本実施形態によれ
ば、データ交換機が不要であるうえ、配線も比較的短く済ませられる。また、従来の他の
一例として、複数のコントローラをバスに接続するバス型システム構成の場合、バス競合
によりバンド幅が低くなりやすいが、本実施形態によれば、バス競合がない分、必要なバ
ンド幅を確保しやすい。また、従来のさらに他の一例として、各コントローラC♯1〜C
♯nをそれぞれ他の全てのコントローラと結線する対等結線型システム構成の場合、送信
先のコントローラへの直接転送が可能なため転送回数(例えば1回)を少なく抑えられる
ものの、基板面積増大及び配線複雑化の問題がある。本実施形態の構成であれば、このよ
うな基板面積増大及び配線複雑化の問題も回避できる。
(2)シリアルプリンタとでもラインプリンタでもコントローラ間の転送処理は同じル
ールなので、シリアルプリンタとラインプリンタでコントローラCの部品の共通化を図る
ことができる。
(3)コントローラの転送順序(コントローラの付番順序「C♯1→C♯2→…→C♯
n」)と逆の順序(「♯n→…→♯2→♯1」)で、分配先カウンタ53により、転送す
べき吐出データの宛先番号を指定してリレー転送する方式を採用した。よって、必要な吐
出データを全てのコントローラに行き渡るまでに要する転送回数を最少回数(一定値)に
済ませることができる。この結果、転送対象コントローラ数が多い場合でも、その数にと
って最少の転送回数で済ませられるので、記録ヘッドの吐出遅れを防止できる。
(4)最初の記録を行う吐出データが、対応するコントローラに行き渡るまでに要する
転送回数が一定値であることから、転送回数カウンタ57の転送回数計数値が規定値(一
定値)に達したときを、記録開始タイミングとすることができる。このため、吐出データ
の対応するコントローラへの転送の完了を、吐出データの宛先情報を調べるなどして取得
する面倒な処理をしなくても、転送回数カウンタ57の計数値を管理するだけで記録開始
タイミングを知ることができる。よって、面倒な確認処理が不要なだけでなく、適切な記
録開始タイミングで記録ヘッド♯による記録を開始させることができる。
(5)第1のコントローラC♯1と末端のコントローラC♯nとを信号線34で接続し
、吐出データを末端のコントローラ♯nから第1のコントローラC♯1へも転送できるよ
うにしたので、吐出データをコントローラC♯1〜C♯n間で循環させるリレー転送を行
うことができる。よって、シリアルプリンタにおけるインタレース印刷や、ラインプリン
タのライン印刷のようなドット補完記録方式の印刷にも対応できる。
(6)一群の転送対象コントローラは、二つのコントローラ間の所要転送速度(吐出デ
ータ(小データブロック)を転送可能な転送速度)×転送対象コントローラ個数/2の転
送速度をもつ信号線34(転送路)でそれぞれ接続されている。転送単位である大データ
ブロックには、転送対象コントローラ個数/2に等しい数のスロットが設けられ、スロッ
トに、転送先のコントローラの宛先を持つ吐出データを格納する構成とした。よって、転
送対象コントローラ個数に応じた数のスロットが用意されるので、転送対象コントローラ
個数が多くなっても、転送所要時間をある程度の範囲内に短く収めることができる。
なお、前記実施形態に限定されず、以下の形態も採用できる。
(変形例1)前記実施形態では、リレー転送を、コントローラC♯1〜C♯n間を一方
向に転送させる一方向転送方式としたが、コントローラC♯1〜C♯n間において吐出デ
ータを双方向に転送する双方向転送方式としてもよい。すなわち、コントローラC♯1〜
C♯n間を双方向転送可能な転送路としての双方向用の信号線で接続し、二つのコントロ
ーラC間を互いに逆方法となる方向へ同時に吐出データを転送する。各コントローラC♯
1〜C♯n内には双方向の転送を可能にする受信ユニット及び送信ユニットを二組備える
。この場合、一転送当たりのデータサイズは、吐出データ一つ分の小データブロックでも
よいし、吐出データ二つ分の大データブロックでもよい。双方向転送方式を採用すれば記
録開始までに必要な転送回数を減らし印刷開始までの待ち時間を短くして、早期に印刷を
開始できる。
(変形例2)コントローラCを1つずつ転送させるリレー転送に限定されない。例えば
複数のコントローラを共通のバスに接続し、各コントローラC♯1〜C♯nが指定の宛先
へバスを介した1回の転送で受け渡す方法も採用できる。
(変形例3)記録開始条件を満たす転送の完了を確認する確認手段は、転送回数カウン
タ57が規定値に達したときに出力されるカウントアップ信号により確認する構成に限定
されない。例えば最初の記録を行う記録ヘッドに対応するコントローラが自宛の吐出デー
タの転送元アドレスを確認して、記録の開始に必要な転送が完了したとする確認でもよい
(変形例4)転送すべき吐出データの宛先の指定順序は、転送方向と逆方向の順番に限
定されない。記録開始までの転送回数(規定値)を少回数(例えばm回以下)に抑えられ
、かつ一回の転送ごとに必ず次回の吐出データが全て揃っているリレー転送が可能であれ
ば、宛先を指定する順番は適宜採用できる。例えば最初に指定する宛先は♯m以外でもよ
いし、宛先の指定順序を前回と同じ番号が選択されないことを条件にランダムに変更する
構成でもよい。さらに全てのコントローラC♯1〜C♯nで同じ宛先を指定するのではな
く、コントローラC♯1〜C♯n毎に異なる宛先が指定されても構わない。
(変形例5)吐出データがコントローラを一つずつ移動するリレー転送方向は、搬送方
向上流側の記録ヘッドに対応するコントローラC♯1から、搬送方向下流側の記録ヘッド
に対応するコントローラC♯mへ向かう昇順の方向に限定されない。例えばその逆に搬送
方向下流側の記録ヘッドに対応するコントローラC♯mから、搬送方向上流側の記録ヘッ
ドに対応するコントローラC♯1へ向かう降順の方向であってもよい。つまり、時間的に
先の記録に用いられる吐出データを、それより後に記録を行う記録ヘッドに対応するコン
トローラから、前記先に記録を行う記録ヘッドに対応するコントローラへ転送する構成も
採用できる。先の記録の実施時期に先立ち早期に転送処理を終えれば問題はない。
(変形例6)記録ヘッド部は、複数設けられた各記録ヘッド♯に限定されない。例えば
一個の長尺状の記録ヘッドを所定個数のノズルを含む複数のヘッド領域に分け、各ヘッド
領域を記録ヘッド部とすることもできる。この場合、一個の記録ヘッドに対し記録ヘッド
部(記録ヘッド領域)に対応する複数のコントローラを設けた構成とする。
(変形例7)データ生成手段は、データ生成処理用のプログラムを実行するCPU18
に限定されない。例えばコントローラC♯1〜C♯nがデータ生成手段を兼ね、コントロ
ーラC♯kが分配データSDkに基づいて吐出データDk1〜Dkmを生成する構成でもよい
(変形例8)印刷データを分配データに分ける方法は、データの重複部分のない分割に
限定されない。境界付近の一部のデータが重複する複数の分配データに分けてもよい。
(変形例9)前記実施形態では、一個のコントローラに一個の記録ヘッドを対応付けて
一つのヘッド部品ユニット19を構成したが、一個のコントローラに複数個の記録ヘッド
が対応付けられていても構わない。例えば一個のコントローラC♯k(但しk=1,2,
…n,)につき二個の記録ヘッド♯2k-1,♯2k-2を対応付けて一つのヘッド部品ユニット
19を構成したり、一個のコントローラC♯kにつき四個の記録ヘッド♯4k-3,♯4k-2,
♯4k-1,♯4kを対応付けて一つのヘッド部品ユニット19を構成したりしてもよい。この
場合、コントローラ間で転送処理を行うとき、処理回路は記録ヘッドごと個別に設けるこ
とが好ましい。
(変形例10)シリアルプリンタが採用するインタレース印刷方式は、記録ヘッド♯1
〜♯n毎に主走査ラインの位置(行)をずらす記録方式に限定されない。例えば、副走査
方向に沿ってドットピッチの整数倍のピッチとなるノズルを使用し、1回の主走査の後、
記録ヘッド群と記録紙Pとを副走査方向へピッチと互いに素の関係にある整数分だけ相対
移動させ、再び主走査を行う記録方式でもよい。
(変形例11)シリアルプリンタの場合、インクジェット記録方式に限定されず、ドッ
トインパクト記録方式や熱転写記録方式にも適用できる。
(変形例12)記録装置はプリンタに限定されない。インク以外の液体を噴射するその
他の液体噴射式の記録装置にも適用できる。ここで、「記録」は、印刷による記録以外に
、例えば所定の特性を有する材料を含む液状体を、媒体としての回路基板上に噴射して配
線パターンや画素などを描画する記録をも含む。例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレ
クトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電
極材や色材などの材料が分散または溶解された液状体を噴射する液体噴射装置(記録装置
)であってもよい。
以下、前記実施形態及び変形例から把握される技術的思想を以下に記載する。
(1)前記データ生成手段は、前記分配データに基づいて前記コントローラに対応する
記録ヘッド部が前記ターゲット上の異なる位置にドットを記録しうる前記記録データを生
成することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の記録システム。
(2)前記確認手段は、前記二以上の記録ヘッド部のうち最初に記録を行うべき記録ヘ
ッド部に対応するコントローラに最初の記録に用いられる記録データが行き渡るまでの転
送が完了したことを確認することを特徴とする請求項1に記載の記録システム。
一実施形態におけるプリンタシステムの斜視図。 ヘッド部品システムを示す模式斜視図。 プリンタの電気的構成を示すブロック図。 コントローラの詳細な電気的構成を示すブロック図。 リレー転送処理を説明するタイミングチャート。 シリアルプリンタの斜視図。 シリアルプリンタにおけるヘッド部品システムの模式構成図。 シリアルプリンタにおける吐出データの転送処理を説明する模式図。 シリアルプリンタにおける印刷処理を示す模式図。 ラインプリンタの模式平面図。 ラインプリンタにおけるヘッド部品システムの模式構成図。 (a)ヘッドユニットを示す模式底面図、(b)記録ヘッドのノズル位置を説明する模式図。 ラインプリンタにおける吐出データの転送処理を説明する模式図。 ラインプリンタにおける印刷処理を示す模式図。
符号の説明
11…プリンタシステム、12…ホストコンピュータ、13…記録装置としてのプリン
タ、15…データ分配手段を構成する通信I/F、17…転送同期手段を構成する同期用
コントローラ、18…データ生成手段を構成するCPU、19…ヘッド部品ユニット、2
1…基板、22…印刷データ受信I/F、23…転送手段を構成するとともに受信部とし
ての受信ユニット、24…処理回路、25…転送手段を構成するとともに送信部としての
送信ユニット、26…ヘッドI/F、27…フレキシブル配線板、28…転送ユニット、
29…基板、30…受信ユニット、31…同期回路、32…送信ユニット、41…ROM
、42…RAM、43…データ解凍部、44…二値化処理部、51…転送バッファ、52
…大データブロックバッファ(大バッファ)、53…転送データ選択手段を構成する分配
先カウンタ、54…転送データ格納手段を構成する自アドレス識別ユニット、55…自宛
データ取得手段を構成する自アドレス識別ユニット、56…出力バッファ、57…計数手
段としての転送回数カウンタ、58…実行手段を構成する出力順カウンタ、59…転送デ
ータ選択手段を構成するマルチプレクサ、60…転送データ格納手段を構成するマルチプ
レクサ、61…自宛データ取得手段を構成するマルチプレクサ、62…、63…実行手段
を構成するマルチプレクサ、75…搬送手段を構成する紙送りモータ、88…搬送手段を
構成する搬送モータ、♯1〜♯n…記録ヘッド部としての記録ヘッド、C♯1〜C♯n…
コントローラ、C♯1…第二コントローラとしてのコントローラ、C♯n…第一コントロ
ーラとしてのコントローラ、PR…プリンタドライバ、PD…記録指示データとしての印
刷データ、Dk1〜Dkm…吐出データ、S…同期信号、SD1〜SDm…分配データ、Dk1
〜Dkm…記録データとしての吐出データ、Gk…規定値、P…ターゲットとしての記録紙

Claims (8)

  1. ターゲットに記録を施す記録装置に搭載して用いられる記録システムであって、
    前記ターゲットに記録を施すための複数の記録ヘッド部と、
    前記複数の記録ヘッド部に対応して設けられるとともに、対応する前記記録ヘッド部に
    記録データを出力して記録動作を行わせる複数のコントローラと、
    記録装置に与えられる記録指示データを前記記録ヘッドの数で分けた分配データずつ各
    コントローラに分配するデータ分配手段と、
    前記分配データに基づいて前記複数の記録ヘッド部のそれぞれへ出力すべき複数の記録
    データを生成する処理を前記分配データごとに行うデータ生成手段とを備え、
    前記コントローラは、
    前記複数の記録データのうち他のコントローラに対応する記録ヘッドへ出力されるべき
    記録データを当該他のコントローラへ転送する転送手段と、
    記録の開始のための転送が終わった記録開始条件が成立したことを確認する確認手段と

    前記記録開始条件の成立を確認すると、前記記録ヘッド部に前記記録データに基づく記
    録動作の実行を開始させる実行手段と、
    を備えたことを特徴とする記録システム。
  2. 前記転送手段は、前記複数のコントローラを直列に接続する転送路を通じて当該コント
    ローラ間を一つずつ順番に前記記録データを転送するものであり、
    前記転送手段と前記他のコントローラの前記転送手段との各転送を同期させる転送同期
    手段を更に備え、
    前記確認手段は、前記転送手段の転送回数を計数する計数手段を備え、当該計数手段の
    転送回数計数値が、最初に記録を行う前記記録ヘッド部と対応する前記コントローラに行
    き渡ったことを示す規定値に達したことをもって前記記録開始条件の成立を確認可能に構
    成され、
    前記実行手段は、前記計数手段の転送回数計数値が前記規定値に達すると、前記記録ヘ
    ッド部に前記記録データに基づく記録動作を実行させることを特徴とする請求項1に記載
    の記録システム。
  3. 前記コントローラは、前記コントローラ間を一つずつ順番に転送される前記記録データ
    の転送方向と、転送先コントローラの宛先を順番に変更する宛先変更方向とが逆方向とな
    るように、転送すべき記録データを前記宛先を指定して選択する転送データ選択手段を更
    に備えたことを特徴とする請求項2に記載の記録システム。
  4. 前記記録装置は、前記複数の前記記録ヘッド部が記録ドットを補完し合って一の画像を
    記録するドット補完記録方式を採用しており、
    前記複数のコントローラのうちターゲット搬送方向最下流に位置する記録ヘッド部に対
    応する末端コントローラからターゲット搬送方向最上流に位置する記録ヘッド部に対応す
    る第一コントローラへ前記記録データを転送可能に、前記第一コントローラ及び末端コン
    トローラの各転送手段が転送路を通じて接続され、少なくとも前記ドット補完記録方式で
    記録を実施する際は、前記記録データは前記各コントローラを循環する経路で転送される
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の記録システム。
  5. 前記記録装置は、前記記録ヘッド部がターゲット搬送方向と交差する方向へ移動しなが
    ら前記ターゲットに記録を施すシリアル記録方式であり、
    前記ドット補完記録方式は、前記複数の記録ヘッド部がターゲットへの記録行を補完し
    合うインタレース記録方式であることを特徴とする請求項4に記載の記録システム。
  6. 前記コントローラは、二つのコントローラ間の所要転送速度×転送対象コントローラ個
    数/2の転送速度をもつ転送路でそれぞれ接続されており、
    前記転送路を転送可能な所定サイズの大データブロックで転送するとともに、該大デー
    タブロックは転送対象コントローラ個数/2の値に等しい数の前記記録データを格納可能
    なスロットに分割され、
    前記スロットには、転送先のコントローラの宛先を持つ前記記録データが格納され、
    前記転送手段は、記録データを受信する受信部と、記録データを送信する送信部とを備
    え、
    前記コントローラは、
    前記受信部が受信した前記大データブロックに宛先が自宛である前記記録データが存在
    するかどうかを識別して自宛があれば当該自宛の記録データを取得する自宛データ取得手
    段と、
    前記受信部が受信した前記大データブロックを前記送信部へ送る際に、前記大データブ
    ロックに宛先が自宛である前記記録データが存在するかどうかを識別して自宛があれば当
    該自宛の記録データをスロットから除去するとともに、当該大データブロックに空スロッ
    トがあれば前記転送データ選択手段が指定した宛先の記録データを当該空スロットに格納
    して前記送信部へ送る転送データ格納手段と、
    を更に備えたことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか一項に記載の記録システム。
  7. ターゲットに記録を施す記録装置であって、
    ターゲットを搬送する搬送手段と、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の記録システムと、
    を備えたことを特徴とする記録装置。
  8. ターゲットに記録を施す記録装置における記録方法であって、
    前記記録装置は、前記ターゲットに記録を施すための複数の記録ヘッド部と、前記複数
    の記録ヘッド部に対応して設けられるとともに対応する前記記録ヘッド部に記録データを
    出力して記録動作を行わせる複数のコントローラとを備え、
    前記記録装置に与えられる記録指示データを、前記複数の記録ヘッド部に対応する領域
    ごとの分配データずつ前記各コントローラに分配するデータ分配ステップと、
    前記複数の記録ヘッド部のそれぞれへ出力すべき複数の記録データを前記分配データに
    基づいて生成する処理を当該分配データごとに行う記録データ生成ステップと、
    前記コントローラが前記複数の記録データのうち他のコントローラに対応する前記記録
    ヘッドへ出力されるべき記録データを当該他のコントローラへ転送する転送ステップと、
    記録の開始に必要な記録データが対応するコントローラに少なくとも転送し終わった記
    録開始条件の成立を確認する確認ステップと、
    前記記録開始条件の成立を確認すると、前記記録ヘッド部に前記記録データに基づく記
    録動作の実行を開始させる実行ステップと、
    を備えたことを特徴とする記録装置における記録方法。
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