JP2008155399A - 印刷装置及び印刷方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画質向上と印刷の高速化とを適切に両立する。
【解決手段】インクジェット方式の印刷装置10であって、ノズル列を有する印刷ヘッド108と、ノズル列の一部に連続して並ぶ複数のノズルを選択するノズル選択部206と、ノズル選択部206に選択された複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルからインク滴を吐出させつつ、主走査方向へ印刷ヘッドを走査させる主走査制御部202と、インク滴が吐出される媒体30に対して相対的に、副走査方向へ印刷ヘッド108を移動させる副走査制御部204とを備え、主走査制御部202が主走査方向へ印刷ヘッド108を走査させる場合、選択したノズルが予め設定された回数インク滴を吐出する毎に、ノズル選択部206は、連続して並ぶ複数のノズルとして選択するノズルを変更する。
【選択図】図1
【解決手段】インクジェット方式の印刷装置10であって、ノズル列を有する印刷ヘッド108と、ノズル列の一部に連続して並ぶ複数のノズルを選択するノズル選択部206と、ノズル選択部206に選択された複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルからインク滴を吐出させつつ、主走査方向へ印刷ヘッドを走査させる主走査制御部202と、インク滴が吐出される媒体30に対して相対的に、副走査方向へ印刷ヘッド108を移動させる副走査制御部204とを備え、主走査制御部202が主走査方向へ印刷ヘッド108を走査させる場合、選択したノズルが予め設定された回数インク滴を吐出する毎に、ノズル選択部206は、連続して並ぶ複数のノズルとして選択するノズルを変更する。
【選択図】図1
Description
本発明は、印刷装置及び印刷方法に関する。
インクジェット方式の印刷装置において、例えば媒体の搬送に送り誤差がある場合、印刷ヘッドの主走査(スキャン)によって印刷されるバンドの境界が縞状に目立つバンディングが生じる場合がある。従来、バンディングを軽減する方法として、媒体上の各位置に対して複数の印刷パスにより印刷を行うマルチパス印刷を用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。この方法では、各回の印刷パスで印刷する画素を間引いてスキャン濃度を落とすことにより、誤差の影響を分散して、バンディングを軽減する。
特開2006−62375号公報
この方法において、バンディングを更に軽減して印刷結果をより高画質化するためには、印刷パスのパス数を増やすよりほかない。しかし、パス数を増やすと印刷速度が低下することとなる。そのため、従来、バンディングを軽減しようとすると印刷時間の点で不利を発生することとなっていた。
また、従来、印刷パスの数は整数とする必要があった。そのため、印刷パスの数の設定を柔軟に行うことができず、印刷速度が低下してしまう場合があった。例えば、従来の一般的な制御の下では、パス数を2のn乗の数に限定することが必要であった。この場合、パス数を増やそうとすると、パス数を2倍にすることが必要になる。そのため、バンディングを軽減するために印刷パスを増やそうとすると、印刷速度が大きく低下することとなる。
このように、従来、印刷速度を大きく低下させることなくバンディングを軽減することは困難であった。また、そのため、画質向上と印刷の高速化とを適切に両立することは困難であった。そこで、本発明は、上記の課題を解決できる印刷装置及び印刷方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下の構成を有する。
(構成1)ノズルからインク滴を吐出するインクジェット方式の印刷装置であって、複数のノズルが並ぶノズル列を有する印刷ヘッドと、ノズル列の一部に連続して並ぶ複数のノズルを選択するノズル選択部と、ノズル選択部に選択された複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルからインク滴を吐出させつつ、ノズル列と交差する主走査方向へ印刷ヘッドを走査させる主走査制御部と、インク滴が吐出される媒体に対して相対的に、ノズル列が伸びる方向と平行な副走査方向へ印刷ヘッドを移動させる副走査制御部とを備え、主走査制御部が主走査方向へ印刷ヘッドを走査させる場合、選択したノズルが予め設定された回数インク滴を吐出する毎に、ノズル選択部は、連続して並ぶ複数のノズルとして選択するノズルを変更する。ノズル選択部は、例えば、主走査方向へ予め設定された距離を印刷ヘッドが進む毎に、選択するノズルを変更する。主走査方向の各位置において、主走査制御部は、例えば、ノズル選択部に選択されている複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルから、インク滴を吐出させる。
(構成1)ノズルからインク滴を吐出するインクジェット方式の印刷装置であって、複数のノズルが並ぶノズル列を有する印刷ヘッドと、ノズル列の一部に連続して並ぶ複数のノズルを選択するノズル選択部と、ノズル選択部に選択された複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルからインク滴を吐出させつつ、ノズル列と交差する主走査方向へ印刷ヘッドを走査させる主走査制御部と、インク滴が吐出される媒体に対して相対的に、ノズル列が伸びる方向と平行な副走査方向へ印刷ヘッドを移動させる副走査制御部とを備え、主走査制御部が主走査方向へ印刷ヘッドを走査させる場合、選択したノズルが予め設定された回数インク滴を吐出する毎に、ノズル選択部は、連続して並ぶ複数のノズルとして選択するノズルを変更する。ノズル選択部は、例えば、主走査方向へ予め設定された距離を印刷ヘッドが進む毎に、選択するノズルを変更する。主走査方向の各位置において、主走査制御部は、例えば、ノズル選択部に選択されている複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルから、インク滴を吐出させる。
このように構成した場合、一回の主走査(スキャン)によって印刷される領域であるバンドの副走査方向前端及び後端の境界は、直線状にならず、副走査方向の前後に分散する。これにより、印刷パスの数を増やすことなく、バンドの境界を目立たなくできる。そのため、このように構成すれば、印刷速度を大きく低下させることなく、バンディングを軽減できる。また、例えばこの印刷装置がマルチパス印刷を行う印刷装置である場合も、より少ない印刷パスの数での高画質を実現できるため、作図時間と画質について、よりよいバランスを選択できる。また、これにより、画質向上と印刷の高速化とを適切に両立できる。
尚、主走査時における印刷ヘッドの各位置において、主走査制御部は、例えば、当該位置でノズル選択部に選択されている全てのノズルからインク滴を吐出させる。また、例えばこの印刷装置がマルチパス印刷を行う印刷装置である場合、主走査制御部は、当該位置でノズル選択部に選択されているうちの一部のノズルからインク滴を吐出させてもよい。この場合、例えば、各回の印刷パスで印刷する画素を間引いてスキャン濃度を落とす方法を併用することにより、画質を更に向上させることができる。
(構成2)ノズル選択部は、選択したノズルが一回インク滴を吐出する毎に、連続して並ぶ複数のノズルとして選択するノズルを変更する。この場合、印刷ヘッドが主走査方向へ1ドット進む毎に、ノズル選択部は選択するノズルを変更する。そのため、このように構成すれば、バンドの境界が直線状に続く範囲をより小さくできる。また、これにより、バンドの境界をより目立たなくして、バンディングを適切に軽減できる。
(構成3)選択する複数のノズルを変更する場合、ノズル選択部は、変更前と同数のノズルを選択する。このように構成すれば、主走査方向の各位置において、バンド幅を一定に保つことができる。そのため、制御を過度に複雑化させることなく、バンドの境界を適切に分散させることができる。
(構成4)選択される複数のノズルが変更される毎に、選択される複数のノズルがノズル列中で占める領域が副走査方向の前方及び後方のそれぞれへ交互にずれるように、ノズル選択部は選択する複数のノズルを変更する。
例えば、選択される複数のノズルがノズル列中で占める領域が副走査方向の一方の方向へ順次ずれるとすると、バンドの境界が斜め方向へ伸びるように見えてしまうおそれもある。この場合、境界が目立ってしまい、画質を十分に向上させることができないおそれもある。これに対し、構成4のように構成した場合、バンドの境界は、副走査方向の前方及び後方のそれぞれへ交互に分散することとなる。そのため、このように構成すれば、バンドの境界をより適切に目立たなくできる。また、これにより、バンディングをより適切に軽減して、画質を向上させることができる。
(構成5)印刷装置は、媒体上の各位置に対して複数の印刷パスにより印刷を行う印刷装置であり、主走査制御部は、ノズル選択部に選択された複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルからインク滴を吐出させることにより、主走査方向へ印刷ヘッドを一回走査させる毎に、印刷ヘッドに複数の印刷パスの印刷を行わせる。このように構成すれば、マルチパス印刷を行う場合に、印刷パスの境界を、副走査方向の前後に分散させることhができる。そのため、印刷パスの境界を適切に目立たなくできる。また、これにより、画質を更に適切に向上させることができる。尚、マルチパス印刷とは、例えば、2以上の印刷パスにより印刷を行う印刷である。
(構成6)ノズルからインク滴を吐出するインクジェット方式で印刷を行う印刷方法であって、複数のノズルが並ぶノズル列を有する印刷ヘッドにおけるノズル列の一部に連続して並ぶ複数のノズルを選択し、選択された複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルからインク滴を吐出させながら、ノズル列と交差する主走査方向へ印刷ヘッドを走査させつつ、選択された複数のノズルが予め設定された回数インク滴を吐出する毎に、連続して並ぶ複数のノズルとして選択するノズルを変更し、インク滴が吐出される媒体に対して相対的に、ノズル列が伸びる方向と平行な副走査方向へ印刷ヘッドを移動させる。このようにすれば、構成1と同様の効果を得ることができる。
本発明によれば、例えば、画質向上と印刷の高速化とを適切に両立できる。
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る印刷装置10の構成の一例を示す。印刷装置10は、インクジェット方式の印刷装置(インクジェットプリンタ)であり、印刷ヘッド108、駆動ローラ102、従動ローラ104、テーブル106、及び印刷制御部110を備える。
印刷ヘッド108は、複数のノズルが並ぶノズル列を有するモノクロ印刷用のヘッドであり、印刷制御部110の指示に応じてノズル列と交差する主走査方向へ媒体(メディア)30上を走査することにより、媒体30上にインク滴を吐出する。駆動ローラ102は、印刷制御部110の指示に応じて回転するローラである。従動ローラ104は、駆動ローラ102との間に媒体30を挟み、駆動ローラ102の回転に応じて回転するローラである。これにより、駆動ローラ102及び従動ローラ104は、媒体30上において主走査方向と直交する搬送方向へ、印刷制御部110の指示に応じて媒体30を搬送する。テーブル106は、媒体30を挟んで印刷ヘッド108と対向する位置に設けられており、印刷ヘッド108の位置に搬送された媒体30を、例えば吸着により固定する。
印刷制御部110は、ノズル選択部206、主走査制御部202、及び副走査制御部204を有する。ノズル選択部206は、印刷ヘッド108のノズル列から、インク滴を吐出させる複数のノズルを選択する。また、本例において、ノズル選択部206は、印刷ヘッド108の主走査時に、印刷ヘッド108の位置に応じて、選択するノズルを変更する。
主走査制御部202は、印刷ヘッド108を主走査方向へ移動させつつ印刷ヘッド108のノズルからインク滴を吐出させる。また、本例おいて、主走査制御部202は、主走査方向の各位置において、ノズル選択部206に選択された複数のノズルのうちの少なくとも一部のノズルからインク滴を吐出させる。
副走査制御部204は、搬送方向への媒体30の搬送を制御する。本例において、副走査制御部204は、駆動ローラ102及び従動ローラ104に搬送方向へ媒体30を搬送させることにより、媒体30の搬送方向と反対の副走査方向へ、媒体30に対して相対的に印刷ヘッド108を移動させる。
尚、副走査制御部204は、一回当たりの搬送量をバンド幅と等しく設定して、駆動ローラ102及び従動ローラ104に、媒体30を搬送を繰り返させる。バンド幅とは、例えば、一回の主走査で印刷ヘッド108が印刷する領域の副走査方向の幅である。また、主走査制御部202は、駆動ローラ102及び従動ローラ104による媒体30の搬送の合間に、印刷ヘッド108に主走査を行わせる。これにより、印刷装置10は、媒体30に対する印刷ヘッド108の相対移動と主走査とを繰り返して、媒体30に対して印刷を行う。媒体30に対する印刷ヘッド108の相対移動は、例えば、媒体30を吸着したテーブル106を移動させることにより行ってもよい。また、媒体30を固定して印刷ヘッド108を移動させることによって行ってもよい。
図2は、印刷ヘッド108のノズル列304の構成の一例を示す。本例において、印刷ヘッド108は、副走査方向に複数のノズル306が一列に並ぶノズル列304を有する。
このようなノズル列304に対して、ノズル選択部206は、副走査方向におけるノズル列304の先端部にダミー領域402、後端部にダミー領域404を設定する。そして、ダミー領域402、404内のノズル306を、インク滴を吐出しないダミーノズルに設定する。ダミー領域402、404内のノズル306の本数は、0であってもよい。
また、ノズル選択部206は、ダミー領域402とダミー領域404との間に、インク吐出領域406を設定する。そして、インク吐出領域406内に連続して並ぶ複数のノズル306を、インク滴を吐出する有効なノズル306として選択する。
また、本例において、ノズル選択部206は、主走査時における印刷ヘッド108の位置に応じて、ダミー領域402、404、及びインク吐出領域406の設定を変更する。これにより、ノズル選択部206は、印刷ヘッド108の位置に応じて、有効なノズル306の選択を変更する。主走査制御部202は、各位置においてノズル306に選択されているノズル306の全て又は一部から、インク滴を吐出させる。
尚、印刷ヘッド108は、それぞれにノズル列が形成されたノズルユニットを複数組み合わせた集合ヘッド(スタガヘッド)であってもよい。この場合、ノズル選択部206は、例えば、各ノズルユニットのノズル列を副走査方向に連結した仮想的なノズル列を印刷ヘッド108のノズル列304として扱い、ダミー領域402、404、及びインク吐出領域406を設定する。
また、印刷ヘッド108は、主走査方向に並ぶ複数のノズル列304を有してもよい。この場合、ノズル選択部206は、例えば、各ノズル列304の同じ位置に、ダミー領域402、404、及びインク吐出領域406を設定する。また、この場合、複数のノズル列304は、各ノズル列304のノズル306が他のノズル列304におけるノズル306の合間に位置するように、副走査方向の位置をずらして形成されることが好ましい。例えば、印刷ヘッド108が2列のノズル列304を有する場合、一方のノズル列304のノズル306の位置と、他方のノズル列304のノズル306の位置とは、ノズル列304内のノズル306の間隔(ノズルピッチ)の半ピッチ分ずれていることが好ましい。このように構成すれば、ノズルピッチよりも高い精度で印刷を行うことができる。また、ノズル選択部206は、それぞれのノズル列304に対して、独立にダミー領域402、404、及びインク吐出領域406を設定してもよい。
図3は、ノズル選択部206がノズル306の選択を変更する方法の一例を示す。本例において、ノズル選択部206は、ノズル306が一回インク滴を吐出して、印刷ヘッド108が主走査方向へ1ドット進む毎に、選択するノズル306を変更する。
例えば、図示した場合、主走査の開始から主走査方向へnドット目の位置(Y=n)に印刷ヘッド108がある状態おいて、ノズル選択部206は、0本のノズル306を含むダミー領域402と、8本のノズル306を含むダミー領域404とを設定する。また、その間の領域を、インク吐出領域406に設定する。これにより、ノズル選択部206は、インク吐出領域406内のノズル306を、インク滴を吐出する有効なノズル306として選択する。
そして、印刷ヘッド108が、n+1ドット目〜n+3ドット目(Y=n+1〜n+3)へ移動するのに応じて、ノズル選択部206は、ダミー領域402、404、及びインク吐出領域406の設定を、図示したように順次変更する。これにより、主走査時において、ノズル選択部206は、印刷ヘッド108の位置に応じて、選択するノズル306を順次変更する。
このようにした場合、インク吐出領域406内のノズル306がインク滴を吐出することにより形成されるバンドの位置は、主走査方向における印刷ヘッド108の位置に応じて、副走査方向の前後に移動する。そのため、このようにすれば、一回の主走査によって印刷されるバンドの副走査方向前端及び後端の境界を、副走査方向の前後に分散させることができる。また、これにより、バンドの境界を目立たなくできる。
また、このようにしてバンドの境界を目立たなくする場合、印刷パスの数を増加させる必要もない。そのため、本例によれば、印刷速度を大きく低下させることなく、バンディングを軽減できる。また、これにより、画質向上と印刷の高速化とを適切に両立できる。
ここで、本例において、ノズル選択部206は、ノズル306の選択を変更する場合に、ダミー領域402に含まれるノズル306の本数とダミー領域404に含まれるノズル306の数との和を一定に保つ。これにより、インク吐出領域406に含まれるノズル306の数も一定になるため、ノズル306の選択を変更する場合、ノズル選択部206は、変更前と同数の複数のノズル306を選択する。このように構成すれば、主走査方向の各位置において、バンド幅を一定に保つことができる。そのため、制御を過度に複雑化させることなく、バンドの境界を適切に分散させることができる。
また、本例において、ノズル選択部206は、インク吐出領域406が副走査方向の前方及び後方のそれぞれへ交互にずれるように、ダミー領域402、404、及びインク吐出領域406の設定を順次変更する。例えば、印刷ヘッド108がY=n+1へ移動するタイミングで、ノズル選択部206は、ダミー領域402を広げる変更をして、インク吐出領域406を副走査方向後方へずらす。次に、印刷ヘッド108がY=n+2へ移動するタイミングで、ノズル選択部206は、ダミー領域402を狭める変更をして、インク吐出領域406を副走査方向前方へずらす。次に、印刷ヘッド108がY=n+3へ移動するタイミングで、ノズル選択部206は、ダミー領域402を広げる変更をして、インク吐出領域406を副走査方向後方へずらす。
このようにすれば、バンドの境界を、副走査方向の前方及び後方のそれぞれへ交互に分散させることができる。また、これにより、バンドの境界をより適切に目立たなくできる。そのため、本例によれば、バンディングをより適切に軽減できる。
図4は、印刷装置10の印刷動作について更に詳しく説明する図である。図4(a)は、主走査方向の各位置において選択されるノズル306(図2参照)を示すマスクパターンである。
このマスクパターンにおいて、Y方向は、主走査方向であり、Y方向に並ぶ各列の位置は、主走査の開始点から印刷ヘッド108が移動したドット数を示す。また、マスクパターンのY方向のサイズは、ノズル306の選択の仕方の主走査方向における周期に対応している。本例において、マスクパターンのY方向のサイズは、8ビットである。そのため、ノズル選択部206は、8ドット周期で変化するパターンに従ってノズル306の選択を変更する。
また、マスクパターンにおいて、X方向は、副走査方向であり、ノズル列(図2参照)が並ぶ方向(ノズル列方向)と平行である。また、マスクパターンのX方向サイズは、ノズル列304に含まれるノズル306の数に対応している。本例において、ノズル列304に含まれるノズル306の数は16個である。また、これに対応して、マスクパターンのX方向サイズは、16ビットである。
そして、マスクパターンの各座標における値は、そのY座標に対応する主走査方向位置における、そのX座標に対応するノズル306の選択の状態を示す。本例において、値1は、選択されるノズル306を、値0は、選択されないノズル306(ダミーノズル)を示す。このマスクパターンに基づき、ノズル選択部206は、主走査方向の各位置において、ノズル306の選択を変更する。また、本例のマスクパターンは、Y方向に並ぶ各列において、X方向に連続して1が並ぶ領域を有する。この領域に対応して、各列に対応する主走査方向位置において、ノズル選択部206は、インク吐出領域406を設定する。
尚、このマスクパターンは、説明を簡単にするために簡略化したものである。実用上、印刷ヘッド108は、より多くのノズル306が並んだノズル列304を有することが好ましい。ノズル列304のノズル306の数は、例えば500〜1500個程度であってよい。このような印刷ヘッドとしては、例えば、150DPIのノズルピッチで318個のノズル306が並んだノズルユニットを2つ又は4つ組み合わせた集合ヘッド等を用いることができる。この場合、印刷ヘッド108ヘッド全体のノズル列304は、636個又は1272個のノズル306を有する。また、マスクパターンのY方向サイズも、より大きくてもよい。例えば、実用上、Y方向サイズが32〜64ビット(例えば32ビット又は64ビット)程度のマスクパターンを用いることが好ましい。
図4(b)は、主走査の繰り返しによって印刷される複数のバンドの様子を示す。図中において、値1の領域は、図示したうちの一回目の主走査でインク滴が吐出されるバンド506−1を示す。値2の領域は、二回目の主走査でインク滴が吐出されるバンド506−2を示す。値3の領域は、三回目の主走査でインク滴が吐出されるバンド506−3を示す。
印刷装置10は、例えば、一回目の主走査で、領域502−1を作図範囲として印刷を行う。そして、バンド506−1の幅分の搬送量だけ媒体30を送ることにより、媒体30に対して相対的に印刷ヘッド108を副走査方向へ移動させ、二回目の主走査で、領域502−2を作図範囲として印刷を行う。そして、更に、バンド506−2の幅分の搬送量だけ媒体30を送り、三回目の主走査で、領域502−3を作図範囲として印刷を行う。
この印刷動作において、主走査の合間に搬送される媒体30の送り量であるバンド506−1、2の幅は、マスクデータにおいてX方向に1が並ぶ領域に対応するインク吐出領域406の副走査方向における長さと等しい。また、各回の主走査において作図範囲となる領域502−1〜3の副走査方向における長さは、ダミー領域402、404とインク吐出領域406とを合わせたノズル列304全体の副走査方向における長さと等しい。
そのため、例えば、一回目及び二回目の主走査で印刷される領域502−1と領域502−2とは、二つのダミー領域402、404(図2参照)の副走査方向における長さを合わせた幅の領域504−1で重なる。そして、図4(a)に示したマスクデータに基づいてインク吐出領域406を設定することにより、作図範囲が重なっている領域502−1において、一回目の主走査のバンド506−1と、二回目の主走査のバンド506−2の境界は、副走査方向の位置を分散して形成される。
また、同様に、二回目及び三回目の主走査で印刷される領域502−2と領域502−3とは、領域504−2で重なる。そして、領域504−2において、二回目の主走査のバンド506−2と、三回目の主走査のバンド506−3の境界は、副走査方向の位置を分散して形成される。
そのため、本例によれば、画質向上のために印刷パスの数を増やすことなく、バンドの境界を適切に目立たなくできる。また、これにより、印刷速度を大きく低下させることなく、バンディングを軽減できる。従って、本例によれば、画質向上と印刷の高速化とを適切に両立できる。
尚、本例において、ノズル列304全体のノズル306の数に対応するマスクパターンのX方向サイズをNC、インク吐出領域406に含まれるノズル306の数に対応する各Y座標においてX方向に連続して並ぶ数(マスクパターン長)をMLとすれば、MLとNCとの比により、パス数Pを、例えばP=NC/MLと定義できる。例えば、図4(a)に示したマスクパターンを用いる場合、ML=8、NC=16であるため、パス数P=2の状態であると考えることができる。
このようにパス数を定義した場合、本例によれば、例えば、ノズル列304全体に対するインク吐出領域406の割合をより大きくすることで、1より大きく2より小さな、小数点以下の成分を有する印刷パス数を考えることができる。そのため、本例によれば、印刷パスのパス数を、整数値に限らず、柔軟に設定できる。また、例えばパス数の小数点以下の成分を適宜調整することにより、印刷速度を大きく変えることなく、画質を調整できる。そのため、本例によれば、印刷時間と画質とをより柔軟にバランスさせることが可能になる。
図5は、印刷ヘッド108のノズル列304の構成の変形例を示す。本例は、2より大きなパス数で印刷を行う場合における印刷ヘッド108のノズル列304の構成の一例である。以下に説明する点を除き、図5において、図3と同じ符号を付した構成は、図3における構成と同一又は同様のものである。
本例において、パス数Pは、n(nは2以上の整数)より大きく、かつn+1以下である。パス数Pのうち、整数値nの成分は、ノズル列304におけるインク吐出領域406内に設定されるn個の印刷パス602−1〜nに対応する成分である。また、1以下の値の成分(P−n)は、主走査時にインク吐出領域406が副走査方向前後に動く幅に対応する成分であり、インク吐出領域406において一の印刷パスに対応づけられるノズル306の数に対する、インク吐出領域406の前後に設定されるダミー領域402、404に含まれるノズル306の数の割合と等しい。
また、本例において、主走査制御部202(図1参照)は、主走査方向へ印刷ヘッド108(図1参照)を一回走査させる毎に、印刷ヘッド108に、複数の印刷パス602−1〜nの領域へインク滴を吐出させる。また、主走査が行われる毎に、副走査制御部204(図1参照)は、一つの印刷パス602の幅と等しい搬送量だけ媒体30(図1参照)を搬送して、媒体30に対して相対的に印刷ヘッド108を移動させる。
また、主走査時において、ノズル選択部206は、印刷ヘッド108の位置に応じてダミー領域402、404、及びインク吐出領域406の設定を変更することにより、選択するノズル306を変更する。これにより、本例では、一回の主走査でインク滴が吐出される領域全体の境界だけでなく、各印刷パスの境界も、副走査方向の前後に分散する。そのため、本例によれば、マルチパス印刷を行う場合に、印刷パスの境界を適切に目立たなくできる。また、これにより、バンディングを適切に軽減できる。
尚、本例においては、例えば、副走査時の媒体30の送り量の解像度をノズル列304におけるノズル306の間隔であるノズルピッチより小さくすることが好ましい。このようにしてマルチパス印刷を行うことにより、ノズル分解能以上の高分解能で作図を行うことができる。この場合、媒体30上の各位置は、例えば送り量の解像度分だけ副走査方向の位置をずらした複数の印刷パスにより重ねて印刷される。例えば、ノズルピッチが150DPIである場合、副走査時の媒体30の送り量の解像度を1200DPIとして、パス数8のマルチパス印刷を行うことにより、1200DPIの作図を行うことが可能である。
以上、本発明を実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
本発明は、例えば印刷装置に好適に利用できる。
10・・・印刷装置、30・・・媒体、102・・・駆動ローラ、104・・・従動ローラ、106・・・テーブル、108・・・印刷ヘッド、110・・・印刷制御部、202・・・主走査制御部、204・・・副走査制御部、206・・・ノズル選択部、304・・・ノズル列、306・・・ノズル、402・・・ダミー領域、404・・・ダミー領域、406・・・インク吐出領域、502・・・領域、504・・・領域、506・・・バンド、602・・・印刷パス
Claims (6)
- ノズルからインク滴を吐出するインクジェット方式の印刷装置であって、
複数のノズルが並ぶノズル列を有する印刷ヘッドと、
前記ノズル列の一部に連続して並ぶ複数の前記ノズルを選択するノズル選択部と、
前記ノズル選択部に選択された前記複数のノズルのうちの少なくとも一部の前記ノズルからインク滴を吐出させつつ、前記ノズル列と交差する主走査方向へ前記印刷ヘッドを走査させる主走査制御部と、
前記インク滴が吐出される媒体に対して相対的に、前記ノズル列が伸びる方向と平行な副走査方向へ前記印刷ヘッドを移動させる副走査制御部と
を備え、
前記主走査制御部が前記主走査方向へ前記印刷ヘッドを走査させる場合、選択した前記ノズルが予め設定された回数前記インク滴を吐出する毎に、前記ノズル選択部は、前記連続して並ぶ複数のノズルとして選択する前記ノズルを変更することを特徴とする印刷装置。 - 前記ノズル選択部は、選択した前記ノズルが一回前記インク滴を吐出する毎に、前記連続して並ぶ複数のノズルとして選択する前記ノズルを変更することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
- 選択する前記複数のノズルを変更する場合、前記ノズル選択部は、変更前と同数の前記ノズルを選択することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
- 選択される前記複数のノズルが変更される毎に、選択される前記複数のノズルが前記ノズル列中で占める領域が前記副走査方向の前方及び後方のそれぞれへ交互にずれるように、前記ノズル選択部は選択する前記複数のノズルを変更することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の印刷装置。
- 前記印刷装置は、前記媒体上の各位置に対して複数の印刷パスにより印刷を行う印刷装置であり、
前記主走査制御部は、前記ノズル選択部に選択された前記複数のノズルのうちの少なくとも一部の前記ノズルからインク滴を吐出させることにより、前記主走査方向へ前記印刷ヘッドを一回走査させる毎に、前記印刷ヘッドに複数の印刷パスの印刷を行わせることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の印刷装置。 - ノズルからインク滴を吐出するインクジェット方式で印刷を行う印刷方法であって、
複数のノズルが並ぶノズル列を有する印刷ヘッドにおける前記ノズル列の一部に連続して並ぶ複数の前記ノズルを選択し、
選択された前記複数のノズルのうちの少なくとも一部の前記ノズルからインク滴を吐出させながら、前記ノズル列と交差する主走査方向へ前記印刷ヘッドを走査させつつ、選択された前記複数のノズルが予め設定された回数前記インク滴を吐出する毎に、前記連続して並ぶ複数のノズルとして選択する前記ノズルを変更し、
前記インク滴が吐出される媒体に対して相対的に、前記ノズル列が伸びる方向と平行な副走査方向へ前記印刷ヘッドを移動させることを特徴とする印刷方法。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2006344417A JP2008155399A (ja) | 2006-12-21 | 2006-12-21 | 印刷装置及び印刷方法 |
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JP2006344417A JP2008155399A (ja) | 2006-12-21 | 2006-12-21 | 印刷装置及び印刷方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2008155399A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US9370927B2 (en) | 2012-11-30 | 2016-06-21 | Mimaki Engineering Co., Ltd. | Inkjet printing device and printing method |
US9776426B2 (en) | 2013-03-07 | 2017-10-03 | Mimaki Engineering Co., Ltd. | Inkjet printing device and printing method |
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-
2006
- 2006-12-21 JP JP2006344417A patent/JP2008155399A/ja active Pending
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