JP2005262788A - 記録ヘッド制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 1ヘッド分の記録データを複数のヘッドに分配して記録を行い、ヘッド寿命を長くし、高速、高画質印刷を実現する。
【解決手段】 記録データは記録ヘッドに転送される直前に設けられた記録ヘッドセレクタ回路もしくはマスク回路を通過する。記録ヘッドセレクタ回路は、複数ヘッドの中からキャリッジ位置によって最適なヘッドを選択し、記録データを転送する。マスク回路は、複数ヘッドによる記録時に、記録データにキャリッジ位置によって最適なマスクを適用させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 記録データは記録ヘッドに転送される直前に設けられた記録ヘッドセレクタ回路もしくはマスク回路を通過する。記録ヘッドセレクタ回路は、複数ヘッドの中からキャリッジ位置によって最適なヘッドを選択し、記録データを転送する。マスク回路は、複数ヘッドによる記録時に、記録データにキャリッジ位置によって最適なマスクを適用させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、複数ノズル列を持つ記録ヘッドを搭載するインクジェット記録装置において、1色に複数色分けのノズル列数を与えて高速、高画質印刷を実現する技術に属する。
インクジェット記録装置に関して、インクを吐出させるためのノズルとヒータを持ち、ヒータを加熱することによって気泡を発生させ、気泡の成長によって記録媒体上に向けてインクを吐出し、記録を行うサーマルインクジェットプリントがある。1つのノズルから吐出されるインク滴は微小なため、通常記録を行う場合には、記録ヘッド内にノズル列を複数個設け、各ノズルのヒータをスイッチング制御することによって記録シート上に画像記録を行う。インクを複数使用する記録については、各色ごとに独立したノズル列が設けられた記録ヘッドを使用し、記録データに基づいて各色の各ノズルから吐出されたインク滴が、記録シート上で決められた位置に着弾することにより記録シート上で記録が実現する。記録ヘッドは、各色独立したノズル列を有しているため、記録データは記録ヘッドが有する色成分に分解され、それぞれの色に対応した独立データとして生成され、各ノズル列に対応した記録データとして記録ヘッドに転送される。
各色を同じ頻度で使用する場合、各色同じ数のノズル列を配置し、それぞれのノズル列に対応した記録データ処理回路を有する。一方、テキストやある特定の色の割合が多い記録データの印刷を行う場合、インクの使用頻度はその色に集中する。しかしながら、同一ノズル列を連続して頻繁に吐出させつづけると、インク供給が不安定な状態に陥り、画質の悪化を招く。また、記録ヘッドの温度が上昇してインク滴の吐出体積や吐出速度が不安定になり、結果として画質の劣化を招き、同時に記録ヘッド寿命にも悪影響を与えるという問題があった。このような状態を避けるために、1色のインクに対して複数のノズル列を設ける方法がある。この場合、ノズル列の増加と共に処理を行う記録データも増加する。そのため、記録データ処理部分の回路規模が増大してしまうという問題があった。そのため、特許文献1では、記録濃度の向上と高速化を実現するために、吐出量の異なる2つのブラックヘッドを備え、黒文字を記録するモードでは、より吐出量の多い記録ヘッドのみに駆動データを送り、これにより黒文字濃度を向上させつつ、高速記録を行うときは、1ライン毎に両方の記録ヘッドに交互に駆動データを送り、各記録ヘッドの駆動周波数をそのままに記録速度を2倍にする方法について示している。
特開平09−193416号公報
しかしながら、更なる高速化や長寿命化を実現しようとする場合、上記の特許文献1に開示の技術では不十分である。
本発明は、以上の状況に鑑みてなされたものであり、回路規模の増大を最小限に抑えつつも、更なる高速化・長寿命化を実現しえる画像記録装置を提供することを目的とする。
本発明による方法では、6色のインクに対して設けられた複数のノズル列に対して、記録データ生成回路において4色分けの記録データのみを生成する。2色分けの余分なノズル列に対しては、使用頻度が高い色などから判断し、あらかじめ与えておく。余分なノズルに与えられる色は常に一定であり、生成された記録データは、記録モードや記録速度によって選択的に残り2色分けのノズル列に振り分けられる。
記録データは記録ヘッドに転送される前段に設けられた記録ヘッドセレクタ回路とマスク回路を通過する。記録ヘッドセレクタ回路は、どのノズル列に記録データを転送するかを選択する機能のほか、複数のノズル列を選択することにより、複数のノズル列に同じデータを転送することが可能である。その場合には、各ノズル列に転送される記録データはマスク回路によって最適なマスクがかけられる。これらの選択回路により、データ処理部の回路規模の増加を最小限に押さえることができる。また記録ヘッドセレクタ回路、マスク回路における選択の組み合わせを変更することにより、印字モード等に応じて所望の速度や画質を実現できる。
以上で示したように、本発明による方式によれば、4色インクを使用して印刷を行う場合、6色対応ヘッドを使用しても、データ処理量はヘッド送信の直前段まで4色対応ヘッドを使用した場合と同じである。これにより、ホストコンピュータから記録データを受信してから画像処理段階を経てヒートデータバッファに格納されるまでの信号処理系では、回路規模が増大することはない。また、1色分けの記録データを複数の記録ヘッドに振り分けて印刷を行うため、Dutyが高い場合には、3つのヘッドを使用してヘッド昇温を抑えることができ、キャリッジ速度が速い場合には3つのヘッドを使用してカスレを少なくすると同時にヒート周波数が低い場合でも高速印字が可能である。また、記録シートのキャリッジ往復距離に平行した印字領域に関して、用紙端部において記録ヘッドを振り分けるため、キャリッジ往復距離を最短にすることができ、印字速度が向上する。すなわち、本発明はサーマルインクジェット記録方式において、ヘッドの寿命を伸ばす点、低コストで高速化を図る点においても利点のある発明である。
<装置本体の概略説明>
図7は本発明の実施例に記載の記録装置の主要な部分の構成を示す斜視図、図8は同断面図である。本実施例において、記録ヘッドはインクジェット方式が採用されている。72は画像を形成するための記録ヘッド1を支持するキャリッジ72であり、73はキャリッジ72を記録シートの搬送方向と直交する方向に案内するガイド軸である。74は記録ヘッドから吐出するためのインクを充填してあるインクタンクであり、インクはインクガイド75によりインクタンク74から記録ヘッド1まで導かれる。また、76は不図示のプーリーと、プーリー77間に張架されたタイミングベルトであり、このタイミングベルト76の一部はキャリッジ72に固定されている。なお、他方のプーリー77は不図示のキャリッジ72モータ71(以下CRモータと呼ぶ)に固定されており、CRモータ71を駆動させることによりキャリッジ72をガイド軸73と平行に移動させることが可能である。スケール79はキャリッジ72の絶対位置を示すスケールである。80は複数枚のシートを積載する給紙カセットであり、給紙カセット内部にはシート方向の幅を規制する不図示のサイドガイドが内蔵されている。シートは不図示の自動給送装置によって一枚ずつ分離、給送される。81は記録シートを搬送するために搬送モータ82(以下LFモータと呼ぶ)によって駆動される搬送ローラであり、83は不図示のバネにより搬送ローラにシートを密接するピンチローラである。
図7は本発明の実施例に記載の記録装置の主要な部分の構成を示す斜視図、図8は同断面図である。本実施例において、記録ヘッドはインクジェット方式が採用されている。72は画像を形成するための記録ヘッド1を支持するキャリッジ72であり、73はキャリッジ72を記録シートの搬送方向と直交する方向に案内するガイド軸である。74は記録ヘッドから吐出するためのインクを充填してあるインクタンクであり、インクはインクガイド75によりインクタンク74から記録ヘッド1まで導かれる。また、76は不図示のプーリーと、プーリー77間に張架されたタイミングベルトであり、このタイミングベルト76の一部はキャリッジ72に固定されている。なお、他方のプーリー77は不図示のキャリッジ72モータ71(以下CRモータと呼ぶ)に固定されており、CRモータ71を駆動させることによりキャリッジ72をガイド軸73と平行に移動させることが可能である。スケール79はキャリッジ72の絶対位置を示すスケールである。80は複数枚のシートを積載する給紙カセットであり、給紙カセット内部にはシート方向の幅を規制する不図示のサイドガイドが内蔵されている。シートは不図示の自動給送装置によって一枚ずつ分離、給送される。81は記録シートを搬送するために搬送モータ82(以下LFモータと呼ぶ)によって駆動される搬送ローラであり、83は不図示のバネにより搬送ローラにシートを密接するピンチローラである。
一方、84は記録ヘッド1によって画像が形成されたシートを記録装置外へ排出する排出ローラ、85は不図示のバネによって排出ローラ84とシートを密接させるための拍車ローラである。この排出ローラ84にはプーリー86により搬送モータ82に駆動回転される。87は搬送ローラと排出ローラ84の回転方向の絶対位置を示すスケールである。88は排出されたシートを収納する排出トレイである。
一方、図9において、95はCPU34の制御プログラム等を納めたROM、96はCPU94の制御実行時のワークエリアや、キャリッジ72の速度等の情報を備えるRAM、97は記録装置の電源がOFFされても情報の保持が可能なEEPROMである。98は記録ヘッド1を所望の記録情報に応じて駆動するための記録ヘッドドライバ、103はLFモータドライバであり、搬送ローラ81を駆動する搬送モータ104を駆動制御するものである。105は記録ヘッド1を搭載したキャリッジ72を駆動するためのCRモータドライバである。
さらに、93はホストコンピュータ等の電子機器92と接続するI/F(インターフェース)部であり、I/F部93を介して記録装置は電子機器92と情報交換が可能になっている。
次に、このように構成された記録装置における記録シート搬送制御について説明する。記録動作を行う際に、まずCPU94は給送(LF)モータドライバ93を介して給送(LF)モータ72を駆動する。これにより給紙カセット80にセットされた記録シートが繰り出され、その後不図示の分離手段によって1枚ずつ分離されて搬送ローラ方向に給送される。搬送ローラ71により搬送された記録シートが記録位置に達するとキャリッジ72(CR)モータドライバ105を介してキャリッジ72モータ106を駆動すると共にキャリッジ72をシート給送方向と交差する方向に走査させながら記録ヘッドドライバ98を介して記録ヘッド1を駆動し、記録シートに1行目の記録を行う。
1行目の記録が終了すると、搬送モータを駆動して搬送ローラにより記録シートを次の記録位置まで移動させ、再度キャリッジ72モータ106と記録ヘッド1を駆動させて次の行の記録を行う。この動作を1ページのデータ分繰り返すことにより記録シートへの記録が完了する。記録完了後、さらに搬送モータ104を駆動すると記録シートの後端が排出ローラ84と拍車ローラ85によってのみ支持され、排出ローラ84の回転動作によって搬送される。そして、排出ローラ84をさらに駆動すると、記録シートの後端が排出ローラ84を通過して記録シートは記録装置外へ排出される。記録装置外へ排出された記録シートは、記録シートの収納手段である排出トレイ88上に収納される。
以下、図を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の構成を示す概略図であり、6色分けのノズル列を持つ記録ヘッド1を用いてBk、C、M、Yの4色で印刷を行う構成で、余り2色分けの記録ヘッドにBkを割り当てた場合の構成図である。本実施例においては、余り記録ヘッドにBkを割り当てるが、余り記録ヘッドには、印字に使用しているどの色を割り当ててもよい。
画像処理部2はホストコンピュータ92から受信した記録データを印字モードに応じて記録ヘッド1の個々のノズルに対応するデータ形式に変換する部分であり、内部では要求される印字モードに対応する形で圧縮データの解凍やスムージング処理等が実行される。これらの処理は色別に処理され、記録ヘッドに転送される前段で、色別にアドレッシングされてバッファ3に格納される。
バッファ3に格納されたデータは、記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部4にて、記録ヘッド1に転送される。読み出しは、ヒートタイミングコントロールブロック6から受け取るトリガ9によって実行される。トリガ9が入力されると、色別にアドレッシングされたバッファ3内から、キャリッジ72の位置から読み出しアドレスを算出し、キャリッジ72位置に対応した位置に所望のデータを記録できるように、記録ヘッドに転送する値を読み込み、読み込んだデータを記録ヘッドに向けて転送する。データと同時に、クロックと記録ヘッドにデータをラッチするためのラッチ信号を転送する。
記録ヘッド1は記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部6から転送されてくるデータを受け取り、ラッチ信号により、個々のノズルに対応したヒータのON/OFFが確定する。ラッチ後、ヒートパルスコントロール部から転送されてくるヒートパルス10によって各ノズルのヒータがONされ、吐出されたインク滴が記録シート上に記録される。
ヒートパルスコントロール部は、キャリッジ72位置とキャリッジ72の進行方向及び速度から、記録データが記録シート状で所望の位置に記録されるよう、適切なタイミングでヒートパルス10を記録ヘッド1に向けて送信する。
位置カウント部7は、キャリッジ72からCRエンコーダパルスを受け取り、キャリッジ72の位置を管理する。キャリッジ72の位置が所定の位置に到達したら画像、データ処理トリガ9を画像処理部2に転送し、画像処理部2にてデータ処理を開始する。同様に、キャリッジ72位置をカウントしながら、記録ヘッドデータ読出/転送コントロール部4に位置情報としてのトリガ9を転送する。
記録ヘッド1は、複数のノズル列からなっており、記録ヘッドデータ読出/転送コントロール部4によって転送される各ノズルに対応するデータを受信し、ヒートパルス10をトリガとしてインク滴を吐出する。ヒートパルス10は、ノズル列ごとに独立して記録ヘッドに転送される。各ノズル列におけるインクの吐出タイミングは、キャリッジ72の絶対位置とキャリッジ速度によって決定する。
記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部4には、記録ヘッド1の複数個独立した読込/転送回路5が備わっており、バッファ3からそれぞれの記録ヘッド1に対応したデータを読み込み、記録ヘッドにデータの転送を行う。
11は、セレクタ回路であり、本実施例においては、3色分けの記録ヘッドが割り当てられているBkの記録ヘッドデータコントロール回路12内にあり、各Bk記録ヘッドの読込/転送回路5に接続されている。キャリッジ72位置とあらかじめ設定された印字モードから、各Bk記録ヘッドの読込/転送回路5をセレクトし、バッファ3からのデータ読込と記録ヘッドへのデータ転送のトリガ信号を与える。セレクタ回路11は、位置カウント回路7から転送される記録ヘッド位置トリガによって、トリガ信号を生成する。記録ヘッドのセレクトは、1記録ヘッドもしくは2記録ヘッド以上のセレクタ回路が可能であり、記録ヘッド切替え箇所における2記録ヘッド以上の記録ヘッドを使用したオーバーラップ記録が可能である。このオーバーラップ記録によってキャリッジ72移動中に記録ヘッド切り替えを実行しても途切れの無い記録が可能になる。セレクタ回路11には、あらかじめ印字モードを設定し、セレクタ回路11自体がキャリッジ72の位置と使用する記録ヘッドを判別することが可能であるほか、キャリッジ72の位置と使用する記録ヘッドを直接外部から設定する方法も可能である。セレクタ回路11には、この他に記録ヘッド切り替えと同時に切り替えるべきバッファ3からの読出しアドレス値もしくはアドレスの差を指定しておく。読出しアドレスは、記録ヘッド間の距離d[inch]と解像度にa[dpi]よって決定される。記録ヘッド切り替え時にバッファ3からのデータ読み出しアドレスを切り替えることにより、記録ヘッド切り替えによる記録ヘッド間の距離分の印字ずれを吸収する。このため、バッファ3には、複数カラム分の記録データが保存されており、各記録ヘッドがODD側、EVEN側に分割されている場合、1色分けを3記録ヘッドに割り当てる場合には両者のバッファ3に対して2a×d[column]以上のバッファデータが必要である。
次に、実際の動作について図2及び3を参照しながら説明する。図2はキャリッジ72進行方向に平行で、かつ記録シートの記録面に垂直に見た簡易図である。図中の72は記録ヘッドが搭載されたキャリッジ72であり、各色の記録ヘッドは図のようにキャリッジ72進行方向に対して水平に距離を持って配置されている。本実施例では、図2に示すようにBk、C、M、Yの順で記録ヘッドが並んで配置されており、3色分けに相当する記録ヘッド列がBkに割り当てられている。複数個の記録ヘッドが割り当てられる色は、Bkに限らず他の色でもよいが、複数個並ぶ記録ヘッドを記録ヘッド並びの外側に配置し、キャリッジ往復時に外側以外の記録ヘッドを使用することによってキャリッジ72の往復距離が短縮可能である。また、同じ色の記録ヘッドを隣り合って並べることにより、記録データが保存されるバッファ3内のデータ量を隣り合っていない場合よりも少なくすることが可能である。図2で示すような記録ヘッド並びの場合、キャリッジ往復移動距離を極力少なくするためには、Bk記録ヘッドを使用する範囲制限をそれぞれの記録ヘッドに持たせることにより実現可能である。図2には、図示の配列で記録ヘッドが配置され、キャリッジ往復移動距離を最短距離にする場合のBk1〜Bk3の記録可能領域を示している。キャリッジ72を最短距離で往復させるためには、アウェイポジション側では、Bk1のみを、ホームポジション側では、グレースケールの場合はBk3のみを使用して記録を行う方法が最も効率的である。本発明による実施例では、キャリッジ72の移動距離に応じて同色の複数の記録ヘッドの中から使用する記録ヘッドを選択し、使用する。図2でBk記録ヘッドの記録可能距離を示す図において白抜きされている四角部分が各記録ヘッドが記録を担う領域である。図示のように記録領域を分割することによって、キャリッジ72を最短距離で往復させることが可能であり記録速度の向上に繋がる他、個々の記録ヘッドの記録使用頻度が減少することにより、記録ヘッドの高寿命化にも寄与する。カラー記録ヘッドを使用しないグレースケール印字の場合、キャリッジ72の往復最短距離はBk記録ヘッドの幅のみで決定する。つまり、図2で示される記録ヘッド配置の場合、Position1ではBk3が紙の印刷端部の真上に来たときに反転し、Position4では、Bk1記録ヘッドが紙の印刷端部の真上に来たときに反転する動作を繰り返すことによってキャリッジ72移動距離が最短になる。そして、各記録ヘッドの利用率をより平均化するためには各記録ヘッドの記録領域を等しくなるように(y1=y2=y3)、y1、y2、y3を決定すればよい。または、記録ヘッドの実利用率により平均化するためには、1スキャン間の記録データを参照し、各記録ヘッドから吐出されるドット数が1スキャンの間に全記録ヘッドからと出されるドット数の約1/3になるようにスキャン領域y1、y2、y3を決定すればよい。この場合には、記録データを処理する最終段において、バッファ3に記録するデータをドットカウントし、ドットの分散割合からスキャン領域を決定する。
次に、図3に1スキャンにおける記録ヘッドの切り替え動作について説明する。Step1の記録スタート状態では、1ページ分の印字が開始される状態であり、バッファ3には、a×d[column]以上のバッファデータが記録されている状態である。本図の説明においては、バッファ3よりも前段の動作についての詳細については述べないが、記録データとしてバッファ3には、スキャンの中で次の記録ヘッド切り替え時までに、次の記録ヘッドが記録するデータ(a×d[column]以上のデータ)が保存されている状態であればよい。図3におけるステップでは、グレースケール印字の1ページ分の記録についての動作ステップを示す。1ページ以上の記録については、図3の全ステップを繰り返し行うことで実行できる。ステップ1で記録が開始され、ステップ2においてキャリッジ72の進行方向を判別する。これは、進行方向によってBk1〜Bk3記録ヘッドの使用順序が違うためであり、進行方向1の場合にはBk1→Bk2→Bk3の順で使用し、進行方向2の場合にはその逆順の使用順序になる。ステップ2でキャリッジ72の進行方向を判別し、進行方向1の場合にはステップ3に進み、Bk3記録ヘッドを選択し、キャリッジ72動作を開始する。ステップ2でキャリッジ72進行方向が2の場合にはステップ4に進み、Bk1記録ヘッドを選択し、キャリッジ72動作を開始する。ステップ7では、3つのBk記録ヘッドの真ん中に配置されているBk2を選択し、さらに記録を進める。ここで、記録ヘッドの切り替え後も、以前に選択されていた記録ヘッドが新しく選択された記録ヘッドが記録開始する場所までの間(a×d[column])は記録を行っている。つまり、記録ヘッド切り替え後、a×d[column]分の記録は2個の記録ヘッドが受け持つ。ステップ7で記録ヘッドの切り替えを行った後、Position2あるいはPosition3で記録ヘッドを切り替えるかを判別する(ステップ8)。キャリッジ72進行方向が1の場合、ステップ11にて記録ヘッドBk1が選択され、進行方向が2の場合には記録ヘッドBk3が選択される。進行方向が2の場合にはBk3が選択される。その後、キャリッジ72がキャリッジ72進行方向端部に来ると、実行したスキャンが終了であるかを判定し、印字が終了の場合、記録プロセスはステップ16に移り、記録終了となる。印字が最終スキャンではない場合はステップ15に移り、キャリッジ72動作を反転させて再度スキャンに移る。ステップ15及び16のキャリッジ72停止、反転位置はキャリッジ72進行位置が1の場合にはPosition4の真上にBk1が来た場合、進行方向2の場合はPosition1の真上にBk3がきたときである。詳細の説明は省略するが、カラー印字の場合も同様に3つのBk記録ヘッドを選択的に使用して同様の記録を行うことが可能である。ただし、カラー印字の場合、記録に使用する記録ヘッドが6ヘッドになるため、図2のような記録ヘッド構成の場合、キャリッジ72反転位置は最短でも進行方向1が1の場合のキャリッジ72反転位置は、Position4の真上にY記録ヘッドが、進行方向が2の場合にはPosition1の真上にBk3となる。以上、本実施例による方法を使用することによって、3つのBk記録ヘッドを利用率やスキャン距離によって1/3ずつ振り分けて使用するため、Bk記録ヘッドの項寿命化、記録ヘッド昇温による画質の悪化とスキャン時間の低下を防ぐことができる。グレースケール、カラー印刷を問わず、Bkの割合が多く、高速な印字が求められるテキスト文書やカラー図入り文書などには最適な記録方法である。また、記録ヘッドに転送される前段のバッファ3までの回路構成は4ヘッド用の回路構成で実現できるため、コスト面でも有利な発明である。
次に、本発明による第二の実施例について図を参照しながら説明する。
図4は、本発明の構成を示す概略図であり、6色分けのノズル列を持つ記録ヘッドを用いてBk、C、M、Yの4色で印刷を行う構成で、余り2色分けの記録ヘッド1にBkを割り当てた場合の構成図である。本実施例においては、余り記録ヘッドにBkを割り当てるが、余り記録ヘッドには、印字に使用しているどの色を割り当ててもよい。特に記録シート状で濃い色を発色させたい場合や、使用頻度が多い記録ヘッドに割り当てると発明により得られる効果が高い。
画像処理部2はホストコンピュータ92から受信した記録データを印字モードに応じて記録ヘッド1の個々のノズルに対応するデータ形式に変換する部分であり、内部では要求される印字モードに対応する形で圧縮データの解凍やスムージング処理等が実行される。これらの処理は色別に処理され、記録ヘッドに転送される前段で、色別にアドレッシングされてバッファ3に格納される。
バッファ3に格納されたデータは、記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部13にて、記録ヘッド1に転送される。読み出しは、ヒートタイミングコントロールブロック6から受け取るトリガによって実行される。トリガが入力されると、色別にアドレッシングされたバッファ3内から、キャリッジ72の位置から読み出しアドレスを算出し、キャリッジ72位置に対応した位置に所望のデータを記録できるように、記録ヘッドに転送する値を読み込み、読み込んだデータを記録ヘッドに向けて転送する。データと同時にクロックと記録ヘッドにデータをラッチするためのラッチ信号を転送する。記録ヘッドは記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部13から転送されてくるデータを受け取り、ラッチ信号により、個々のノズルに対応したヒータのON/OFFが確定する。ラッチ後、ヒートパルスコントロール部8から転送されてくるヒートパルス10によって各ノズルのヒータがONされ、吐出されたインク滴が記録シート上に記録される。
ヒートパルスコントロール部8は、キャリッジ72位置とキャリッジ72の進行方向及び速度から、記録データが記録シート状で所望の位置に記録されるよう、適切なタイミングでヒートパルスを記録ヘッドに向けて送信する。
位置カウント部7は、キャリッジ72からCRエンコーダパルスを受け取り、キャリッジ72の位置を管理する。キャリッジ72の位置が所定の位置に到達したら画像、データ処理トリガを画像処理部に転送し、画像処理部にてデータ処理を開始する。同様に、キャリッジ72位置をカウントしながら、記録ヘッドデータ読出/転送コントロール部13に位置情報としてのトリガ9を転送する。
記録ヘッド1は、複数のノズル列からなっており、記録ヘッドデータコントロール部8によって転送される各ノズルに対応するデータを受信し、ヒートパルスをトリガとしてインク滴を吐出する。ヒートパルスは、ノズル列ごとに独立して記録ヘッドに転送される。各ノズル列におけるインクの吐出タイミングは、キャリッジ72の絶対位置とキャリッジ速度によって決定する。
記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部13には、記録ヘッドの個数分の独立した読込/転送回路14が備わっており、バッファ3からそれぞれの記録ヘッドに対応したデータをバッファ3から読み込み、記録ヘッドにデータの転送を行う。
15は、マスク回路であり、本実施例においては、3色分けの記録ヘッドが割り当てられているBkの記録ヘッドデータコントロール回路内にあり、各Bk記録ヘッドの読込/転送回路14に接続されている。キャリッジ72位置とあらかじめ設定された印字モードから、各Bk記録ヘッドの読込/転送回路14からヘッドに転送されるデータに関してマスク処理を行う。マスク回路によって他の記録ヘッドが記録した場所に同じ記録を行わないようマスクする機能や印字Dutyを上げ、記録シート状でのコントラストをあげる目的等により他の記録ヘッドが記録を行った同じ場所に重ねて同じ記録データを記録することも可能である。また、キャリッジ72の位置によってマスクパターンを変化させる場合には、用紙右端、左端でパターンを変化させることにより高速化が可能である。3色分けのノズル列を割り当てた場合、ノズル列全体の幅は1色分けのノズル列を割り当てた場合と比較してキャリッジ72移動方向と平行な方向に長くなる。3色分けのノズル列のうち、記録シートの左端、右端において、記録シート中央から最も距離の離れたノズル列のみを使用して記録を行うことにより、キャリッジ72は1色分けのノズル列を割り当てた場合と比較して、記録シート中央に近い位置で反転が可能なため、キャリッジ往復距離が短縮され、記録シート全体での記録時間が短縮される。読出/転送回路には、記録ヘッド切り替えと同時に切り替えるべきバッファ3からの読出しアドレス値もしくはアドレスの差を指定しておく。読出しアドレスは、記録ヘッド間の距離d[inch]と解像度にa[dpi]よって決定される。記録ヘッド切り替え時にバッファ3からのデータ読み出しアドレスを切り替えることにより、記録ヘッド切り替えによる記録ヘッド間の距離分の印字ずれを吸収する。このため、バッファ3には、複数カラム分の記録データが保存されており、各記録ヘッドがODD側、EVEN側に分割されている場合、1色分けを3記録ヘッドに割り当てる場合には両者のバッファ3に対して2a×d[column]以上のバッファデータが必要である。
マスク回路は、記録ヘッド読込/転送回路が記録ヘッドに対してデータを転送する後段に接続されており、記録データのマスク処理を実行する部分である。記録ヘッドセレクタ回路により、2記録ヘッド以上の記録ヘッドが選択された状態で、各Bk記録ヘッドの読込/転送がバッファ3からデータを読み出した際、両方の記録ヘッドがそのまま記録シートに記録を行うと、両方の記録ヘッドによって同じ場所に同じ記録データを記録してしまう。この上書きデータをマスクして記録しないようにするための目的で、マスク処理を行う回路である。高Duty記録を行う場合、通常1記録ヘッドの同じノズルを使用して記録シートの同じ場所に対して記録を行うが、本実施例による方法であれば、マスクをかけずに記録を行うことによって異なる記録ヘッドの同じノズルによる上書記録が可能である。通常、高Duty記録を行う場合、各記録ヘッドのノズル利用率が高いため、サーマル記録ヘッドによるインクジェット記録ではDutyが上がるほど記録ヘッドの温度上昇問題やインク供給問題などが大きくなり、記録に時間がかかる。一方、本実施例による方法では、1記録ヘッド分の記録データを3記録ヘッドに分散させて記録を行うため、温度上昇、インク供給によるネックも1記録ヘッドの場合と比較して1/3に低減され、高速な高Duty記録が実現可能である。また、1記録ヘッド分のデータを3記録ヘッドに振り分けることによって、1記録ヘッドにかかる吐出割合を減らすことができるため、記録ヘッドの長寿命化が図れると共に、同じ記録データを3記録ヘッドに振り分けるため、吐出割合が減ることによってヒート周波数を上げることが可能となる。つまり、これまでの1記録ヘッドのみを用いた印字の場合、高速で印字を行おうとして、キャリッジ速度を上げても、ヒートパルスの幅制限(ヒート周期の制限)によって一定以上の速さに上げることが不可能であった。本発明による方法では、1記録ヘッド分のデータを複数記録ヘッドに分割するため、n個の記録ヘッドを使用する場合では、ヒート周期を最大1/nまで減らすことができる。この場合、マスク処理を利用して3記録ヘッドへの振り分けを最適化する。あるノズルnから吐出されるドットに注目した場合、マスクデータが「Mn_Bk1 or Mn_Bk2 or Mn_Bk3 =1」であれば、記録シート上にインク滴が吐出され、データを間引く場合、マスクデータを「Mn_Bk1 or Mn_Bk2 or Mn_Bk3 =0」にすることにより実現可能である。マスクデータは、キャリッジ72位置、キャリッジ速度によって変化させることにより、高速な印字が可能となる。
次に、実際の動作について図5及び6を参照しながら説明する。図5はキャリッジ72進行方向に平行で、かつ記録シートの記録面に垂直に見た簡易図である。図中の72は記録ヘッドが搭載されたキャリッジであり、各色の記録ヘッドは図のようにキャリッジ72の進行方向に対して水平に距離を持って配置されている。本実施例では、図5に示すようにBk、C、M、Yの順で記録ヘッドが並んで配置されており、3色分けの記録ヘッドがBkに割り当てられている。Bk1−Bk2間距離とBk2−Bk3間距離は等しいものとする。複数個の記録ヘッドが割り当てられる色は、Bkに限らず他の色でもよいが、複数個並ぶ記録ヘッドを記録ヘッド並びの外側に配置し、キャリッジ往復時に外側以外の記録ヘッドを使用することによってキャリッジ72の往復距離が短縮可能である。また、同じ色の記録ヘッドを隣り合って並べることにより、記録データが保存されるバッファ3内のデータ量を隣り合っていない場合よりも少なくすることが可能である。図5で示すような記録ヘッド並びの場合、キャリッジ往復移動距離を極力少なくするためには、Bk記録ヘッドを使用する範囲制限をそれぞれの記録ヘッドに持たせることにより実現可能である。図5には、図示の配列で記録ヘッドが配置され、キャリッジ往復移動距離を最短距離にする場合のBk1〜Bk3の記録可能領域を示している。キャリッジ72を最短距離で往復させるためには、アウェイポジション側では、Bk1のみを、ホームポジション側では、グレースケールの場合はBk3のみを使用して記録を行う方法が最も効率的である。本発明による実施例では、キャリッジ72の移動距離に応じて同色の複数の記録ヘッドの中から使用する記録ヘッドを選択し、使用する。図5でBk記録ヘッドの記録可能距離を示す図において白抜きされている四角部分が各記録ヘッドが記録を担う領域である。印字領域の両端において、図示のように記録領域を分割することによって、キャリッジ72を最短距離で往復させることが可能であり記録速度の向上に繋がる。カラー記録ヘッドを使用しないグレースケール印字の場合、キャリッジ72の往復最短距離はBk記録ヘッドの幅のみで決定する。つまり、図5で示される記録ヘッド配置の場合、Position1ではBk3が紙の印刷端部の真上に来たときに反転し、Position4では、Bk1記録ヘッドが紙の印刷端部の真上に来たときに反転する動作を繰り返すことによってキャリッジ72移動距離が最短になる。
さらに、印字領域中央部分で3つの記録ヘッドが同時に印字を受け持つ領域になっている。この領域では記録データを3つの記録ヘッドに振り分けて記録を行うことにより、個々の記録ヘッドの記録使用頻度が減少し、記録ヘッドの高寿命化に寄与すると同時に、各記録ヘッドにおける一定時間内の吐出頻度を小さくすることが可能であり、3記録ヘッド全体として吐出周波数を上げることが可能になり、印字領域中央部分でキャリッジ速度を高くすることができる。キャリッジ速度をv[inch/sec]、記録解像度をa[dpi]とすると、記録ドット間の周期は1/av[sec]となる。つまり、この条件内で記録を行うには、記録ヘッドへのデータ転送とヒートパルスを1/av[sec]以内に収めなければいけない。この時間はキャリッジ速度、解像度の両方に反比例するため、高速高解像度記録を行う場合、記録ヘッドへのデータ転送時間を短時間に行い、ヒートパルス幅を短くする必要がある。しかしながら、本実施例による方法によれば、1記録ヘッド分の記録データを3記録ヘッドに分散させて記録を行うため、記録ヘッドへのデータ転送とヒートパルスを3/av[sec]内に収めればよい。そのため、記録解像度を高く保ったままキャリッジ72を高速化できるため、結果として、高速高解像度記録が可能になる。例えば、24ブロックに分けて1カラムのデータを記録する記録ヘッドの場合、1ブロック目の記録をBk1に割り当て、2ブロック目の記録をBk2、3ブロック目をBk3記録ヘッドというようにブロック駆動を行うことによって前記の方法を実現できる。
次に、図6に1スキャンにおける記録ヘッドの切り替え動作について説明する。ステップ21の記録スタート状態では、1ページ分の印字が開始される状態であり、バッファ3には、a×d[column]以上のバッファデータが記録されている状態である。本図の説明においては、バッファ3よりも前段の動作についての詳細については述べないが、記録データとしてバッファ3には、スキャンの中で次の記録ヘッド切り替え時までに、次の記録ヘッドが記録するデータ(a×d[column]以上のデータ)が保存されている状態であればよい。図6におけるステップでは、グレースケール印字の1ページ分の記録についての動作ステップを示す。1ページ以上の記録については、図6の全ステップを繰り返し行うことで実行できる。ステップ1で記録が開始され、ステップ22においてキャリッジ72の進行方向を判別する。これは、進行方向によってBk1〜Bk3記録ヘッドの使用順序が違うためであり、進行方向1の場合にはBk1→Bk2→Bk3の順で使用し、進行方向2の場合にはその逆順の使用順序になる。
ステップ22でキャリッジ72の進行方向を判別し、進行方向1の場合にはステップ23に進み、Bk3がPosition1に到達するとステップ24に進んでマスク設定を行い、キャリッジ72動作を開始する。キャリッジ72動作開始時には、Bk1記録ヘッドに転送される記録データはPosition3に記録されるべきデータをバッファ3から読み出して転送し、Bk2記録ヘッドに転送される記録データは、Position2に記録されるべきデータをバッファ3から読み出して転送する。Bk3は印字開始位置であるPosition1に記録されるべきデータをバッファ3から読み出し、記録ヘッドに向けて転送する。つまり、Position1−Position2間はBk3記録ヘッドのみが記録を行い、Position2−Position3間はBk2、Bk3が記録を行う、そしてPosition3−Position4間はBk1、Bk2、Bk3の全記録ヘッドを用いて記録を行う。ステップ24におけるマスク設定では、Bk1については記録ヘッドのブロック駆動順の(3n−2)番目以外をマスクするように設定され、後からPosition3に到達して記録を進めるBk1、Bk2が記録を担う部分にマスクをかける。Bk2記録ヘッドのマスクは、ブロック駆動順の奇数番目の記録データをマスクするように設定される。これは、Bk3記録ヘッドがPosition2に到達した後、Bk2記録ヘッドがブロック駆動順の奇数番目の記録を受け持つためである。Bk3に関しては、Position1−Position2間はBk1記録ヘッドのみで記録を行うため、ステップ24ではマスク処理を行わない。キャリッジ72が進み、記録が進行してステップ25でBk2記録ヘッドがPosition3に到達すると、ステップ26に進み、Bk2のマスクが記録ヘッドのブロック駆動順の(3n−1)番目以外をマスクするように設定され、Bk1記録ヘッドのマスクは、ブロック駆動順の偶数番目の記録データをマスクするように設定される。さらに記録が進み、ステップ27でBk3がPosition3に到達すると、ステップ28に進み、再度マスク設定を行う。ステップ27におけるマスク設定では、Bk3のマスクが記録ヘッドのブロック駆動順の3n番目以外をマスクするように設定される。そして、ステップ29でBk1記録ヘッドがPosition4に到達するまでは、3つの記録ヘッドがそれぞれブロック駆動を3つに分割して記録を進める。つまり、Position3からPosition4までの間は1色分けの記録データ、つまり1記録ヘッド分のデータを3つに振り分ける。各記録ヘッドは、Bk1記録ヘッドが3nのブロックを受け持ち、Bk2記録ヘッドが(3n−1)ブロックを、Bk3記録ヘッドが(3n−2)ブロックを受け持つ。ここでnは自然数である。ステップ29で、Bk1記録ヘッドがPosition4に到達すると、ステップ30に進み、Bk1のマスクは、ブロック駆動順の奇数番目の記録データをマスクするように設定される。さらにBk1記録ヘッドがPosition5に到達すると、ステップ31に進んでBk1記録ヘッドはマスク処理を行わないように設定される。その後、Bk1がキャリッジ72進行方向端部(Position6)に来ると、ステップ32に進み、実行したスキャンが終了であるかを判定し、印字が終了の場合、記録プロセスはステップ45に移り、記録終了となる。印字が最終段ではない場合はステップ44に移り、キャリッジ72動作を反転させて再度スキャンに移る。キャリッジ72進行方向が進行方向2の場合、進行方向1の場合と逆に記録ヘッドを駆動する。すなわち、Bk1を基準とすると、Position6(ステップ34、35)においては、Bk1はマスク処理を行わず、Bk2は偶数番目以外のブロックをマスク処理によって吐出しないように設定される。Bk3は(3n−2)番目のブロック以外をマスク処理され、吐出しないように設定される。Bk1がPosition5(ステップ36、37)に到達すると、Bk2が(3n−1)番目のブロック以外をマスクし、Bk1は奇数番目以外のブロックの吐出をマスクする。さらに、Position4に到達すると(ステップ38、39)、Bk1は3N番目のブロック以外をマスク処理され、Position3までの間、3つの記録ヘッドで1色分けの記録データを振り分けてる。そして、Bk3がPosition3に到達すると(ステップ40、41)、Bk2は偶数番目以外のブロックをマスクされ、Bk3はき数番目以外のブロックをマスクされる。そして、Bk3がPosition2に到達するまでの間、Bk2及びBk3で記録を行う。次にBk3がPosition2に到達すると(ステップ42、43)、Bk3のマスク処理は解除され、Position1までの間をBk1記録ヘッドのみで記録を行う。Bk3がPosition1に到達すると、ステップ33に進んで、印字終了もしくは次のパスに進むかによってステップ44もしくはステップ45に進む。ステップ44及び45のキャリッジ72停止、反転位置はキャリッジ72進行位置が1の場合にはBk1がPosition6の真上、進行方向2の場合はPosition1の真上にBk3がきたときである。詳細の説明は省略するが、カラー印字の場合も同様に3つのBk記録ヘッドを選択的に使用して同様の記録を行うことが可能である。ただし、カラー印字の場合、記録に使用する記録ヘッドが6ヘッドになるため、図5のような記録ヘッド構成の場合、キャリッジ72反転位置は最短でも進行方向1が1の場合のキャリッジ72反転位置は、Position6の真上にY記録ヘッドが、進行方向が2の場合にはPosition1の真上にBk3となる。以上、本実施例による方法を使用することによって、3つのBk記録ヘッドを利用率やスキャン距離によって1/3ずつ振り分けて使用するため、Bk記録ヘッドの項寿命化、記録ヘッド昇温による画質の悪化とスキャン時間の低下を防ぐことができる。グレースケール、カラー印刷を問わず、Bkの割合が多く、高速な印字が求められるテキスト文書やカラー図入り文書などには最適な記録方法である。また、記録ヘッドに転送される前段のバッファ3までの回路構成は4ヘッド用の回路構成で実現できるため、コスト面でも有利な発明である。
1 記録ヘッド
2 画像処理部
3 バッファ
4 記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部
5 読込/転送回路
6 ヒートタイミングコントロールブロック
7 キャリッジ位置カウント回路
8 ヒートパルスコントロール回路
9 位置カウントトリガ
10 ヒートパルス
11 ヘッドセレクタ回路
12 記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部
13 記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部
14 読込/転送回路
2 画像処理部
3 バッファ
4 記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部
5 読込/転送回路
6 ヒートタイミングコントロールブロック
7 キャリッジ位置カウント回路
8 ヒートパルスコントロール回路
9 位置カウントトリガ
10 ヒートパルス
11 ヘッドセレクタ回路
12 記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部
13 記録ヘッドデータ読込/転送コントロール部
14 読込/転送回路
Claims (8)
- 1ヘッド分の記録データを生成する画像処理回路と、記録モードを選択するための記録モード選択手段と、前記記録データを複数の記録ヘッドに対して転送する回路を搭載する画像記録装置において、記録ヘッドを搭載するキャリッジの位置によって前期記録データを前記複数の記録ヘッドのいずれか1つの記録ヘッドに転送するヘッド選択手段を具えることを特徴とした画像記録装置。
- 1ヘッド分の記録データを生成する画像処理回路と、記録モードを選択するための記録モード選択手段と、前記記録データを複数の記録ヘッドに対して転送する回路を搭載するインクジェット記録装置において、前期記録データを前記複数の記録ヘッドに転送する転送手段と、記録ヘッドを搭載するキャリッジの位置によって記録ヘッドに転送する記録データをマスクする手段を具えることを特徴とした画像記録装置。
- 前記複数ヘッドはブラック色のドットを形成するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項2記載の画像記録装置。
- 前記複数の記録ヘッドは、熱エネルギーを利用してインク滴を記録シート上に吐出して、ドットを記録することによって画像を形成することを特徴とする請求項1ないし請求項2記載の記録装置。
- 前記複数ヘッドに割り当てられた単色のみを使用した印刷時には、前記ヘッド選択手段は、キャリッジ進行方向と記録シートの直行する方向に関して、記録シート端部では、前記複数ヘッドの中で最も記録シート端部に近いヘッドのみを選択して記録を行い、キャリッジ往復距離を最短にするようにヘッドを選択することを特徴とした請求項1記載の画像記録装置。
- 前記複数ヘッドに割り当てられた単色のみを使用した印刷時には、前記マスク手段は、キャリッジ進行方向と記録シートの直行する方向に関して、記録シート端部では、前記複数ヘッドの中で最も記録シート端部に近いヘッド以外をマスクして記録を行い、キャリッジ往復距離を最短にするようにヘッドにマスクすることを特徴とした請求項2記載の画像記録装置。
- 複数色による印刷時には、前記ヘッド選択手段は、キャリッジ進行方向と記録シートの直行する方向に関して、前記複数ヘッドに割り当てられた単色側の記録シート端部では、前記複数ヘッドの中で最も記録シート端部に近いヘッドのみを選択して記録を行い、複数色のヘッドが隣り合う側の記録シート端部では、最も端のヘッドが記録シート端部に到達したときにキャリッジを往復させ、全ての色を記録シートの記録可能領域上に記録でき、かつキャリッジ往復距離を最短にするようにヘッドを選択することを特徴とした請求項1記載の画像記録装置。
- 複数色による印刷時には、前記ヘッド選択手段は、キャリッジ進行方向と記録シートの直行する方向に関して、前記複数ヘッドに割り当てられた単色側の記録シート端部では、前記複数ヘッドの中で最も記録シート端部に近いヘッド以外をマスクして記録を行い、複数色のヘッドが隣り合う側の記録シート端部では、最も端のヘッドが記録シート端部に到達したときにキャリッジを往復させ、全ての色を記録シートの記録可能領域上に記録でき、かつキャリッジ往復距離を最短にするようにヘッドにマスクをすることを特徴とした請求項2記載の画像記録手段。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004081958A JP2005262788A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 記録ヘッド制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004081958A JP2005262788A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 記録ヘッド制御装置 |
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Family
ID=35087819
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004081958A Withdrawn JP2005262788A (ja) | 2004-03-22 | 2004-03-22 | 記録ヘッド制御装置 |
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JP (1) | JP2005262788A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007176158A (ja) * | 2005-12-01 | 2007-07-12 | Canon Inc | インクジェット記録装置および記録方法 |
JP2008068578A (ja) * | 2006-09-15 | 2008-03-27 | Dainippon Screen Mfg Co Ltd | 描画装置 |
US7469985B2 (en) | 2006-04-11 | 2008-12-30 | Canon Kabushiki Kaisha | Data processing apparatus, printing apparatus and method of creating mask |
-
2004
- 2004-03-22 JP JP2004081958A patent/JP2005262788A/ja not_active Withdrawn
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