JP2007069448A - インクジェット記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 記録の際に記録に関与しない記録ヘッドの目詰りの発生を低減する。
【解決手段】 第1の搬送ベルト27と第2の搬送ベルト28とをY方向に交互に並べて架設した構成を有する用紙搬送部と、ヘッドユニットHU1〜HU4を第1の搬送ベルト27とはY方向に交互に並ぶように配設した第1記録ヘッド7と、ヘッドユニットHU5〜HU9を第2の搬送ベルト28とはY方向に交互に並ぶように配設した第2記録ヘッド9と、ヘッドユニットHU1〜HU9ごとに個別に設けられ、記録用紙Pの搬送経路を挟んで各ヘッドユニットHU1〜HU9に対向し、各ヘッドユニットHU1〜HU9のノズルを覆うキャップとを備え、前記用紙搬送部で搬送される記録用紙Pには対向しない非対向ヘッドユニットが存在するときに、この非対向ヘッドユニットに対応する前記キャップを非対向ヘッドユニットのノズル面に当接させるようにした。
【選択図】 図4
【解決手段】 第1の搬送ベルト27と第2の搬送ベルト28とをY方向に交互に並べて架設した構成を有する用紙搬送部と、ヘッドユニットHU1〜HU4を第1の搬送ベルト27とはY方向に交互に並ぶように配設した第1記録ヘッド7と、ヘッドユニットHU5〜HU9を第2の搬送ベルト28とはY方向に交互に並ぶように配設した第2記録ヘッド9と、ヘッドユニットHU1〜HU9ごとに個別に設けられ、記録用紙Pの搬送経路を挟んで各ヘッドユニットHU1〜HU9に対向し、各ヘッドユニットHU1〜HU9のノズルを覆うキャップとを備え、前記用紙搬送部で搬送される記録用紙Pには対向しない非対向ヘッドユニットが存在するときに、この非対向ヘッドユニットに対応する前記キャップを非対向ヘッドユニットのノズル面に当接させるようにした。
【選択図】 図4
Description
本発明は、インクジェット記録装置に関し、特に、記録ヘッドのキャップに関する。
近年、ノズルからインク滴を吐出して記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置において、記録速度の高速化の要望から、多数のノズルが記録媒体の幅以上の長さに亘って配列された記録領域を有するライン型の記録ヘッド(以下、ラインヘッドという)を備えたインクジェット記録装置(以下、ライン型インクジェット記録装置という)が実用化されている。
このライン型インクジェット記録装置では、従来、記録媒体が載置され、この記録媒体を搬送する無端状の搬送ベルトと、搬送ベルトの外周面に対向して配設され、搬送ベルトによって搬送される記録媒体にインク滴を吐出して記録を行う記録ヘッドと、搬送ベルトを挟んで記録ヘッドの吐出口(ノズル)面に対向するように搬送ベルトの内側に配置されるヘッド回復装置とを備え、搬送ベルトに記録ヘッドの吐出口(ノズル)面が通過可能な大きさの開口部を形成し、記録ヘッドを移動させることなく記録ヘッドの回復を可能とした構成が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ところで、インクジェット記録装置は、一般的に、例えばA4サイズやはがきサイズなど、種々のサイズを有する記録媒体に対して記録を行うことが可能なように構成されていることが多い。このような場合、前述したラインヘッドにおける記録領域では、記録媒体のサイズによって記録に関与しない領域が存在することになる。
上記特許文献1に記載された従来例では、搬送ベルトが回転駆動されていると、記録ヘッドとヘッド回復装置との間が搬送ベルトによって遮蔽されてしまうため、ノズルから記録とは無関係にインク滴を吐出するフラッシングや、記録ヘッドの吐出口(ノズル)面をキャップすることができない。換言すれば、搬送ベルトに形成された開口部が記録ヘッドの吐出口(ノズル)面に対向している状態でなければ、記録ヘッドを回復させることができない。つまり、この従来例では、記録を行っている間は、記録に関与しない領域におけるすべての吐出口(ノズル)が、フラッシングすることもできずに大気にさらされた状態になる。
ここで、記録ヘッドは、フラッシングすることなくノズルが大気にさらされると、このノズルからインクの溶媒が蒸発してノズル内のインクの粘度が上昇し、ノズルに目詰りが発生してインク滴を適正に吐出することができなくなってしまうことがある。
すなわち、上記特許文献1に記載された従来例では、記録に関与しない領域において、ノズルに目詰りが発生しやすくなるという未解決の課題がある。
本発明は、上記の未解決の課題に着目してなされたものであり、記録の際に記録に関与しない記録ヘッドの目詰りの発生を低減することができるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、無端状の搬送ベルトの外周面に載置されて搬送される記録媒体の前記搬送ベルトに載置される側の面とは反対側の記録面に、ノズルからインク滴を吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、前記記録媒体の搬送方向に沿って架設され、前記記録媒体を前記搬送方向に沿った搬送経路で搬送する第1の前記搬送ベルトと、平面視で、前記第1の搬送ベルトとは前記搬送方向に互い違いになるように架設され、前記搬送経路に連接して当該搬送経路を延長する延長搬送経路を形成する第2の搬送ベルトと、前記記録面に隙間を介して対向する複数の前記ノズルが前記搬送方向とは交差する方向に沿って配列形成されたヘッドユニットの複数個を、前記複数のノズルが前記搬送経路に対向するように、且つ平面視で前記複数個のヘッドユニットのそれぞれと前記第1の搬送ベルトとが、前記搬送方向とは交差する方向に交互に並ぶように配設した構成を有する第1の記録ヘッドと、複数個の前記ヘッドユニットを、前記複数のノズルが前記延長搬送経路に対向するように、且つ平面視で当該複数個のヘッドユニットのそれぞれと前記第2の搬送ベルトとが、前記搬送方向とは交差する方向に交互に並ぶように配設した構成を有する第2の記録ヘッドと、前記搬送経路及び前記延長搬送経路のそれぞれを挟んで各前記ヘッドユニットに対向する位置に配設され、前記ヘッドユニットに当接した状態で前記複数のノズルを前記ヘッドユニットごとに覆うキャップと、すべての前記ヘッドユニットのうち、前記第1の搬送ベルト及び前記第2の搬送ベルトによって搬送される前記記録媒体には対向しない非対向ヘッドユニットが存在するときに、前記非対向ヘッドユニットに前記キャップを当接させるように、前記非対向ヘッドユニット及び当該非対向ヘッドユニットに対応する前記キャップのうちの少なくとも一方を移動させる相対移動手段と、を備えることを特徴とする。
この第1の発明では、平面視で、第1の記録ヘッドにおける各ヘッドユニットと第1の搬送ベルトとが、搬送方向とは交差する方向に交互に並び、第2の記録ヘッドにおける各ヘッドユニットと第2の搬送ベルトとが、搬送方向とは交差する方向に交互に並んでいる。また、各ヘッドユニットの複数のノズルをヘッドユニットごとに覆うキャップが、搬送経路及び延長搬送経路のそれぞれを挟んで各ヘッドユニットに対向する位置に配設されている。そして、すべてのヘッドユニットのうちで第1及び第2の搬送ベルトによって搬送される記録媒体には対向しない非対向ヘッドユニットが存在するときに、相対移動手段が非対向ヘッドユニット及びこの非対向ヘッドユニットに対応するキャップのうちの少なくとも一方を移動させることにより、非対向ヘッドユニットの複数のノズルがキャップによって覆われる。
これにより、非対向ヘッドユニットが存在するときに、第1及び第2の搬送ベルトの回転を阻害することなく、非対向ヘッドユニットの複数のノズルを覆うことができ、これらのノズルからインクの溶媒が蒸発してしまうのを低く抑えることができる。従って、記録の際に記録に関与しないヘッドユニットの目詰りの発生を低く抑えることが可能となる。
第2の発明は、第1の発明において、前記記録媒体のサイズを検出するサイズ検出手段と、前記サイズ検出手段によって検出された前記記録媒体のサイズに基づいて、前記非対向ヘッドユニットを検出する非対向ヘッド検出手段と、前記非対向ヘッド検出手段が前記非対向ヘッドユニットを検出したことに基づいて、前記非対向ヘッドユニットと前記キャップとが当接するように、前記相対移動手段を制御する相対移動制御手段と、を備えることを特徴とする。
この第2の発明では、非対向ヘッドユニットは、サイズ検出手段が検出した記録媒体のサイズに基づいて、非対向ヘッド検出手段によって検出される。そして、非対向ヘッドユニットが検出されると、相対移動制御手段が、非対向ヘッドユニットとキャップとが当接するように相対移動手段を制御する。
これにより、非対向ヘッドユニットを、記録媒体のサイズに基づいて検出することが可能となるとともに、検出された非対向ヘッドユニットの複数のノズルをキャップで覆うことが可能となる。
これにより、非対向ヘッドユニットを、記録媒体のサイズに基づいて検出することが可能となるとともに、検出された非対向ヘッドユニットの複数のノズルをキャップで覆うことが可能となる。
本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置1は、正面図である図1に示すように、用紙供給部3と、用紙搬送部5と、第1記録ヘッド7と、第2記録ヘッド9と、第1ヘッド保護部11と、第2ヘッド保護部13とを備えている。なお、この図1において、X方向は、記録用紙Pの搬送方向を示している。
このインクジェット記録装置1は、記録の際に、第1記録ヘッド7及び第2記録ヘッド9の移動をともなわずに記録を完了する所謂ライン型インクジェット記録装置である。
本発明の実施形態におけるインクジェット記録装置1は、正面図である図1に示すように、用紙供給部3と、用紙搬送部5と、第1記録ヘッド7と、第2記録ヘッド9と、第1ヘッド保護部11と、第2ヘッド保護部13とを備えている。なお、この図1において、X方向は、記録用紙Pの搬送方向を示している。
このインクジェット記録装置1は、記録の際に、第1記録ヘッド7及び第2記録ヘッド9の移動をともなわずに記録を完了する所謂ライン型インクジェット記録装置である。
ここで、上記の各構成の詳細を説明する。
用紙供給部3は、図1に示すように、記録用紙Pを収容する用紙カセット14と、記録用紙Pを後述するフィードローラ17に供給するピックアップローラ15と、記録用紙Pのサイズを検出するサイズ検出部16と、記録用紙Pを後述するゲートローラ18に送り渡すフィードローラ17と、フィードローラ17によって送り渡された記録用紙Pを用紙搬送部5に供給するゲートローラ18と、ピックアップローラ15を駆動するPUモータ19とフィードローラ17を駆動するFRモータ20と、ゲートローラ18を駆動するGRモータ21とを備えている。
用紙供給部3は、図1に示すように、記録用紙Pを収容する用紙カセット14と、記録用紙Pを後述するフィードローラ17に供給するピックアップローラ15と、記録用紙Pのサイズを検出するサイズ検出部16と、記録用紙Pを後述するゲートローラ18に送り渡すフィードローラ17と、フィードローラ17によって送り渡された記録用紙Pを用紙搬送部5に供給するゲートローラ18と、ピックアップローラ15を駆動するPUモータ19とフィードローラ17を駆動するFRモータ20と、ゲートローラ18を駆動するGRモータ21とを備えている。
用紙カセット14は、用紙供給部3へ着脱自在に装着され、斜視図である図2(a)に示すように、複数の記録用紙Pを収容可能なカセット本体141と、カセット本体141内に設けられ、X方向とは直交する方向であるY方向における記録用紙Pの位置を規制する用紙ガイド142と、用紙ガイド142に連接しているとともに、カセット本体141の側面よりX方向下流側に突出している突起部143とを備えている。
サイズ検出部16は、図2(a)に示すように、Y方向に沿って並んで配設される4つのスイッチSW1、SW2、SW3及びSW4を備えている。各スイッチSW1〜SW4は、例えばマイクロスイッチで構成され、用紙カセット14が用紙供給部3へ図2(a)中の矢印方向に装着されて突起部143が当接したときに、ON状態となり、突起部143が当接しないときに、OFF状態となる。
ここで、用紙カセット14は、図2(b)に示すように、サイズが異なる4種類の記録用紙P1、P2、P3及びP4のそれぞれを収容可能になっている。そして、この用紙カセット14は、記録用紙P1〜P4のサイズに応じて、用紙ガイド142がY方向に移動可能に構成されているとともに、用紙ガイド142に連動して突起部143がY方向に移動するように構成されている。
また、サイズ検出部16の各スイッチSW1〜SW4は、図2(b)に示すように、記録用紙P1〜P4のそれぞれに対応した用紙ガイド142のY方向における位置で、突起部143に対向する位置に配設されている。
つまり、スイッチSW1は、用紙カセット14に記録用紙P1が収容されているときに、突起部143に対向する位置に配設されている。スイッチSW2は用紙カセット14に記録用紙P2が収容されているときに、スイッチSW3は用紙カセット14に記録用紙P3が収容されているときに、スイッチSW4は用紙カセット14に記録用紙P4が収容されているときに、それぞれ突起部143に対向する位置に配設されている。
上記の構成を有する用紙カセット14及びサイズ検出部16により、下記表1に示すように、記録用紙P1〜P4の種類を検出することができる。
すなわち、サイズ検出部16は、スイッチSW1がON状態であり、スイッチSW2〜SW4がOFF状態のときに、記録用紙Pの種類として記録用紙P1を検出する。同様に、スイッチSW2がON状態でスイッチSW1、SW3及びSW4がOFF状態のときには、記録用紙P2が検出され、スイッチSW3がON状態でスイッチSW1、SW2及びSW4がOFF状態のときには、記録用紙P3が検出され、スイッチSW4がON状態でスイッチSW1〜SW3がOFF状態のときには、記録用紙P4が検出される。
ピックアップローラ15は、図1に示すように、用紙カセット14に収容される記録用紙Pの上方に配設され、この図で見て略半月状の形状を有している。このピックアップローラ15は、PUモータ19からの動力により、図1で見て時計方向に回転駆動される。そして、回転駆動されたピックアップローラ15は、図1に示す円弧部分の外周面が用紙カセット14に収容されている記録用紙Pに当接しながら回転し、フィードローラ17に記録用紙Pを1枚ずつX方向に送り出して供給する。
フィードローラ17は、図1に示すように、用紙カセット14よりX方向下流側に配設され、記録用紙Pの記録が行われる面である記録面6及びこの記録面6とは反対側の面である載置面8のそれぞれに当接して記録用紙Pを挟持しつつ、回転可能に構成された一対のローラを備えている。このフィードローラ17は、FRモータ20からの動力で駆動され、ピックアップローラ15によって用紙カセット14から記録用紙Pが供給されると、一対のローラが記録用紙Pを挟持した状態で回転し、この記録用紙Pをゲートローラ18に送り渡す。
ゲートローラ18は、図1に示すように、フィードローラ17よりX方向下流側で、且つ用紙搬送部5のX方向上流側に配設され、記録用紙Pの記録面6及び載置面8のそれぞれに当接して記録用紙Pを挟持しつつ、回転可能に構成された一対のローラを備えている。このゲートローラ18は、GRモータ21からの動力で駆動され、フィードローラ17によって記録用紙Pがゲートローラ18における一対のローラ間に突き当てられるように送り渡されると、この記録用紙PのX方向に対する傾き及びY方向の位置ずれを補正するスキュー補正を行ってから、この記録用紙Pを用紙搬送部5に供給する。
なお、フィードローラ17及びゲートローラ18は、互いに記録用紙Pのスキュー補正を阻害しないように、すなわち図1に示すように、フィードローラ17及びゲートローラ18間で記録用紙Pにたるみが発生するように駆動が制御される。
用紙搬送部5は、平面図である図3(a)に示すように、用紙搬送部5を駆動するための動力を発生する搬送モータ26と、搬送モータ26から動力が伝達される駆動ローラ22と、駆動ローラ22のX方向上流側に配設される第1従動ローラ23と、駆動ローラ22のX方向下流側に配設される第2従動ローラ24と、駆動ローラ22及び第1従動ローラ23間に張設される第1の搬送ベルト27と、駆動ローラ22及び第2従動ローラ24間に張設される第2の搬送ベルト28とを備えている。
第1の搬送ベルト27は、駆動ローラ22と第1従動ローラ23との間に架設された5本のベルトV1、V2、V3、V4及びV5で構成されている。これらのベルトV1〜V5は、図3(a)に示すように、駆動ローラ22及び第1従動ローラ23のそれぞれに設けられているフランジ部31によって、それぞれY方向の位置が規制され、互いにH1なる隙間が保たれている。
第2の搬送ベルト28は、駆動ローラ22と第2従動ローラ24との間に架設された4本のベルトV6、V7、V8及びV9で構成されている。これらのベルトV6〜V9は、駆動ローラ22及び第2従動ローラ24のそれぞれに設けられているフランジ部31によって、それぞれY方向の位置が規制されて互いにH1なる隙間が保たれている。
さらに、第1の搬送ベルト27における各ベルトV1〜V5と第2の搬送ベルト28における各ベルトV6〜V9とは、駆動ローラ22上でY方向に交互に並ぶように架設されている。すなわち、第1の搬送ベルト27の各ベルトV1〜V5と第2の搬送ベルト28の各ベルトV6〜V9とは、図3(a)に示すように、X方向に互い違いになるように架設されている。なお、各フランジ部31の厚みは、記録用紙Pの搬送が妨げられないようにベルトV1〜V9の厚みより薄く設定されている。
上記の構成を有する用紙搬送部5は、駆動ローラ22が搬送モータ26の動力によって、正面図である図3(b)で見て反時計方向に回転駆動され、この図3(b)に示すように、記録用紙Pを、この記録用紙Pの先端部32が第1の搬送ベルト27の外周面に載置される位置である載置位置33から、記録用紙Pの後端部34が第2の搬送ベルト28の外周面から分離される位置である分離位置35まで、X方向に搬送する。
ここで、用紙搬送部5は、図3(b)に示すように、第1従動ローラ23と駆動ローラ22との間で第1の搬送ベルト27によって形成されている第1搬送経路PL1と、駆動ローラ22と第2従動ローラ24との間で第2の搬送ベルト28によって形成されている第2搬送経路PL2とを有している。
第1搬送経路PL1及び第2搬送経路PL2は、駆動ローラ22上で第1の搬送ベルト27と第2の搬送ベルト28とが、図3(b)で見て重なっている領域KR内にある連接位置36で連接している。すなわち、第2搬送経路PL2は、連接位置36で第1搬送経路PL1に連接して、この第1搬送経路PL1をX方向に延長している。
つまり、載置位置33で第1の搬送ベルト27の外周面に載置された記録用紙Pは、第1の搬送ベルト27によって第1搬送経路PL1を搬送され、連接位置36で第1の搬送ベルト27の外周面から第2の搬送ベルト28の外周面に送り渡される。そして、この記録用紙Pは、第2の搬送ベルト28によって第2搬送経路PL2を搬送され、分離位置35で第2の搬送ベルト28の外周面から分離される。
なお、記録用紙Pを各ベルトV1〜V9上で滑り無く把持する方法として、静電気による吸着力を用いる方法、または記録用紙Pを拍車(所謂ギザローラ)で各ベルトV1〜V9に押下する方法などの公知の技術を用いる。
なお、記録用紙Pを各ベルトV1〜V9上で滑り無く把持する方法として、静電気による吸着力を用いる方法、または記録用紙Pを拍車(所謂ギザローラ)で各ベルトV1〜V9に押下する方法などの公知の技術を用いる。
第1記録ヘッド7は、平面図である図4(a)に示すように、4つのヘッドユニットHU1、HU2、HU3及びHU4を備えている。また、第2記録ヘッド9は、図4(a)に示すように、5つのヘッドユニットHU5、HU6、HU7、HU8及びHU9を備えている。
第1記録ヘッド7及び第2記録ヘッド9は、正面図である図4(b)に示すように、第1記録ヘッド7が前述した第1搬送経路PL1を挟んで第1の搬送ベルト27の上側に、且つ記録用紙Pの記録面6とは隙間を保って配設され、第2記録ヘッド9が第2搬送経路PL2を挟んで第2の搬送ベルト28の上側に、且つ記録面6とは隙間を保って配設されている。
ここで、各ヘッドユニットHU1〜HU9に形成されているノズルの配列について説明する。なお、ヘッドユニットHU1〜HU9は、それぞれ同様の構成を有している。従って、ここでは、ヘッドユニットHU1を例に、ノズルの配列を説明する。
ヘッドユニットHU1は、底面図である図5に示すように、ノズル面38にイエロー色のインク滴を吐出するノズル39y、マゼンタ色のインク滴を吐出するノズル39m、シアン色のインク滴を吐出するノズル39c及びブラック色のインク滴を吐出するノズル39kが、互いに隙間を有してX方向上流側から下流側に向かって配列形成されている。
さらに、これらのノズル39y、39m、39c及び39kは、Y方向に沿って所定間隔で距離H2に亘って配列形成され、各色のノズル列を構成している。この距離H2と前述したベルトV1〜V9同士間の隙間H1とは、H2<H1なる関係を有している。
なお、この図5において、構成をわかりやすく示すため、ノズル39y、39m、39c及び39kの大きさを誇張して且つ個数を減じて図示している。また、ヘッドユニットHU1〜HU9としては、圧電素子、加熱素子等によりインクに圧力を付与してインク滴を吐出するヘッドユニットを採用することができる。
第1記録ヘッド7におけるヘッドユニットHU1〜HU4のそれぞれは、ノズル面38を第1搬送経路PL1側に向けて、且つ図4(a)に示すように、第1の搬送ベルト27における各ベルトV1〜V5とはY方向に交互に並ぶように配設されている。
これらヘッドユニットHU1〜HU4は、ヘッドユニットHU1がベルトV1及びV2間に対向する位置に、ヘッドユニットHU2がベルトV2及びV3間に対向する位置に、ヘッドユニットHU3がベルトV3及びV4間に対向する位置に、ヘッドユニットHU4がベルトV4及びV5間に対向する位置に配設されている。
第2記録ヘッド9におけるヘッドユニットHU5〜HU9のそれぞれは、ノズル面38を第2搬送経路PL2側に向けて、且つ第2の搬送ベルト28における各ベルトV6〜V9とはY方向に交互に並ぶように配設されている。
これらヘッドユニットHU5〜HU9のうち、ヘッドユニットHU6〜HU8は、図4(a)に示すように、ヘッドユニットHU6がベルトV6及びV7間に対向する位置に、ヘッドユニットHU7がベルトV7及びV8間に対向する位置に、ヘッドユニットHU8がベルトV8及びV9間に対向する位置に配設されている。そして、ヘッドユニットHU5及びHU9は、図4(a)に示すように、ヘッドユニットHU5がベルトV6を挟んでヘッドユニットHU6に隣り合う位置に配設され、ヘッドユニットHU9がベルトV9を挟んでヘッドユニットHU8に隣り合う位置に配設されている。
つまり、ヘッドユニットHU1〜HU9は、平面視でノズル39y、39m、39c及び39kがベルトV1〜V9に重ならないように配設されている。さらに、ヘッドユニットHU5〜HU9をX方向上流側に平行移動して、すべてのヘッドユニットHU1〜HU9をY方向に仮想的に整列させると、図6に示すように、各色1本のノズル列が構成される。すなわち、第1記録ヘッド7及び第2記録ヘッド9は、Y方向に各色1列に整列するドット列を記録用紙Pに形成することが可能なように構成されている。
上記の構成を有する第1記録ヘッド7及び第2記録ヘッド9は、用紙搬送部5によってX方向に搬送される記録用紙Pの記録面6に、パーソナルコンピュータやデジタルスチルカメラなどのホストコンピュータからの記録情報に基づいて、ヘッドユニットHU1〜HU9におけるすべてのノズル39y、39m、39c及び39kから選択的にインク滴を吐出して記録を行う。
この記録では、まず、第1記録ヘッド7が、第1の搬送ベルト27によって第1搬送経路PL1をX方向に搬送される記録用紙Pに、ヘッドユニットHU1〜HU4における複数のノズル39y、39m、39c及び39kから選択的にインク滴を吐出して第1の記録を行う。次いで、第2記録ヘッド9が、第2の搬送ベルト28によって第2搬送経路PL2をX方向に搬送される記録用紙Pに、ヘッドユニットHU5〜HU9における複数のノズル39y、39m、39c及び39kから選択的にインク滴を吐出して第2の記録を行い、1枚の記録用紙Pに対する記録が完了する。
第1ヘッド保護部11は、図1中のA−A断面図である図7に示すように、第1搬送経路PL1を挟んで各ヘッドユニットHU1〜HU4に対向するキャップCP1、CP2、CP3及びCP4と、キャップCP1〜CP4ごとにこれらキャップCP1〜CP4の下側から各キャップCP1〜CP4の底面に当接して設けられるカム41と、キャップCP1〜CP4ごとにカム41を駆動するための動力を発生するカム駆動モータCM1、CM2、CM3及びCM4とを備えている。
また、第2ヘッド保護部13は、図1中のB−B断面図である図8に示すように、第2搬送経路PL2を挟んで各ヘッドユニットHU5〜HU9に対向するキャップCP5、CP6、CP7、CP8及びCP9と、キャップCP5〜CP9ごとにこれらキャップCP5〜CP9の下側から各キャップCP5〜CP9の底面に当接して設けられるカム41と、キャップCP5〜CP9ごとにカム41を駆動するための動力を発生するカム駆動モータCM5、CM6、CM7、CM8及びCM9とを備えている。
各キャップCP1〜CP9は、Y方向の幅がベルトV1〜V9同士間の隙間H1よりも狭い寸法に設定されており、各ベルトV1〜V9とはY方向に隙間を保って配設されている。
ここで、各キャップCP1〜CP9の構成について説明する。なお、キャップCP1〜CP9は、それぞれ同様の構成を有している。従って、ここでは、キャップCP1を例に、構成の詳細を説明する。
キャップCP1は、図9(a)に示すように、第1搬送経路PL1を挟んでヘッドユニットHU1のノズル面38に対向するキャップ部42と、キャップ部42内の底面に配置されるインク吸収体43と、キャップ部42を支持する枠体44と、枠体44を支持する支持板45とを備えている。
キャップ部42は、図9(a)で見て上方の先端部がゴムなどの弾性部材で構成され、キャップ部42の内側底面が、平面視でヘッドユニットHU1に形成されているすべてのノズル39y、39m、39c及び39kを覆うことができる面積に設定されている。
インク吸収体43は、液体を吸収して保持する能力が高いポリビニルアルコール等の材料から形成された親水性多孔質体で構成され、ノズル39y、39m、39c及び39kから吐出されたインク滴を吸収する。
カム41は、図9(a)に示すように、支持板45の下側底面にこの支持板45の下側から当接するように設けられている。このカム41は、カム駆動モータCM1からの動力で回転駆動される。
そして、キャップCP1は、カム41が回転駆動されることにより、キャップ部42が第1搬送経路PL1を挟んでノズル面38に対向している図9(a)に示す退避位置と、キャップ部42の先端部が第1搬送経路PL1を超えてノズル面38に当接する図9(b)に示す当接位置との間を往復移動可能に構成されている。
つまり、各キャップCP1〜CP9は、当接位置でキャップ部42が各ヘッドユニットHU1〜HU9のノズル39y、39m、39c及び39kを覆ってノズル面38をキャップする。なお、キャップ部42の先端部は、平面視でノズル面38の周縁部より内側でこのノズル面38に当接するように、大きさ及び形状が設定されている。
また、インクジェット記録装置1は、図10に示すように、上述した各構成の動作を制御する制御回路51を備えている。この制御回路51は、制御部52と、PUモータ19を制御するPUモータドライバ53と、FRモータ20を制御するFRモータドライバ54と、GRモータ21を制御するGRモータドライバ55と、搬送モータ26を制御する搬送モータドライバ56と、各カム駆動モータCM1〜CM9を制御するカム駆動モータドライバ57と、第1記録ヘッド7及び第2記録ヘッド9における各ヘッドユニットHU1〜HU9を制御する記録ヘッドドライバ58と、パーソナルコンピュータやデジタルスチルカメラなどのホストコンピュータ59から入力される画像データなどの記録情報を受け取るインタフェース部60とを備えている。
制御部52は、例えば、マイクロコンピュータで構成され、記録処理等の各種処理を実行するCPU(Central Processing Unit)521と、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)522と、RAM(Random Access Memory)523と、ROM(Read-Only Memory)524とを備えている。
SDRAM522は、ホストコンピュータ59からの記録情報を格納する。RAM523は、記録処理等がCPU521によって実行される際に、各種データを一時的に格納したり、記録処理等のアプリケーションプログラムを一時的に展開したりする。ROM524は、不揮発性半導体メモリで構成され、CPU521が実行する制御プログラムや後述する退避キャップ選択テーブルを格納する。
上述した構成を有するインクジェット記録装置1における記録処理及び記録動作の流れについて説明する。
インクジェット記録装置1は、制御部52がインタフェース部60を介してホストコンピュータ59から記録情報を受け取ると、CPU521が図11に示す記録処理を開始する。
インクジェット記録装置1は、制御部52がインタフェース部60を介してホストコンピュータ59から記録情報を受け取ると、CPU521が図11に示す記録処理を開始する。
この記録処理では、まず、ステップS1において、ホストコンピュータ59から受け取った記録情報に含まれる用紙種類データを読み込んでステップS2に移行する。ここで、用紙種類データは、前述した4種類の記録用紙P1〜P4のうちのいずれか1種類を指定するデータである。
ステップS2において、用紙種類データで指定された記録用紙P1〜P4に対応したスイッチSWn(nは1〜4の整数)がONになっているか否かを判定し、ONになっている(YES)と判定されると、ステップS3に移行し、なっていない(NO)と判定されると、ステップS17に移行してホストコンピュータ59にエラー警告を出力してから処理を終了する。
ここで、スイッチSWnは、前述した表1に示すように、用紙種類データで指定された用紙種類が記録用紙P1のときに、これに対応するのがスイッチSW1であり、用紙種類が記録用紙P2のときに、これに対応するのがスイッチSW2であり、用紙種類が記録用紙P3のときに、これに対応するのがスイッチSW3であり、用紙種類が記録用紙P4のときに、これに対応するのがスイッチSW4である。
つまり、用紙種類データで指定された記録用紙P1〜P4に対応したスイッチSWnがONになっているか否かを判定するのは、用紙種類データが指定する用紙種類と用紙カセット14に収容されている記録用紙Pの種類とが一致しているか否かを確認するためである。そして、これらの用紙種類が異なっている場合には、エラー警告を出力してから処理を終了するようになっている。
ステップS3において、ROM524に格納されている退避キャップ選択テーブルを読み込んでステップS4に移行する。
ここで、退避キャップ選択テーブルは、下記表2に示すように、4種類の記録用紙P1〜P4ごとに、キャップCP1〜CP9のうちで退避位置に退避させるものを指定するデータである。この表2では、退避位置に退避させるものを“OFF”とし、当接位置でノズル面38に当接させるものを“ON”として表記した。
この退避キャップ選択テーブルにおいて、記録用紙Pの種類が記録用紙P1であるとき、キャップCP1〜CP9のすべてを退避位置に退避させるデータになっている。これは、図12に示すように、記録用紙P1が用紙搬送部5によって搬送されるとき、すべてのヘッドユニットHU1〜HU9がこの記録用紙P1に対向するためである。
記録用紙P2が用紙搬送部5によって搬送されるとき、ヘッドユニットHU1〜HU8がこの記録用紙P2に対向し、ヘッドユニットHU9は記録用紙P2には対向しない。このときのヘッドユニットHU1〜HU8を対向ヘッドユニットと呼び、ヘッドユニットHU9を非対向ヘッドユニットと呼ぶ。
同様に、記録用紙P3が搬送されるとき、ヘッドユニットHU1〜HU3及びHU5〜HU8が対向ヘッドユニットとなり、ヘッドユニットHU4及びHU9が非対向ヘッドユニットとなる。また、記録用紙P4が搬送されるとき、ヘッドユニットHU1、HU2、HU5,HU6及びHU7が対向ヘッドユニットとなり、ヘッドユニットHU3、HU4、HU8及びHU9が非対向ヘッドユニットとなる。
つまり、退避キャップ選択テーブルは、キャップCP1〜CP9のうちで対向ヘッドユニットに対応したものを退避位置に退避させることを示すデータになっている。
なお、キャップCP1〜CP9は、記録処理が開始されて後述するキャップ退避指令が出力されるまでは、いずれも当接位置にあり、ヘッドユニットHU1〜HU9のノズル面38を保護している。
ステップS4において、上記表2に示す退避キャップ選択テーブルに基づいて、カム駆動モータドライバ57にキャップ退避指令を出力して、カム駆動モータCM1〜CM9を駆動させ、対向ヘッドユニットに対応するキャップCP1〜CP9を退避位置に退避させてステップS5に移行する。
このステップS5において、搬送モータドライバ56に搬送部駆動指令を出力し、第1の搬送ベルト27及び第2の搬送ベルト28が図3(b)で見て反時計方向に回転するように搬送モータ26を駆動させてステップS6に移行する。
このステップS6において、FRモータドライバ54にフィードローラ駆動指令を出力し、フィードローラ17が図1で見て記録用紙PをX方向に送り出す方向に回転するようにFRモータ20を駆動させてステップS7に移行する。
このステップS7において、PUモータドライバ53に給紙指令を出力して、ピックアップローラ15が図1で見て時計方向に回転するようにPUモータ19を駆動させ、1枚の記録用紙Pをフィードローラ17に供給させてステップS8に移行する。
このとき、フィードローラ17は、回転駆動が維持されている。従って、ピックアップローラ15によってフィードローラ17に供給された記録用紙Pは、回転しているフィードローラ17の一対のローラ間に挟み込まれて、ゲートローラ18に送り渡される。そして、この記録用紙Pは、ゲートローラ18の一対のローラ間に突き当たってスキュー補正が行われる。
ステップS8において、ゲートローラ18に送り渡された記録用紙Pをスキュー補正するのにかかる時間であるスキュー補正時間が経過したか否かを判定し、経過した(YES)と判定されると、ステップS9に移行し、経過していない(NO)と判定されると、スキュー補正時間が経過するまで待機する。
ステップS9において、GRモータドライバ55に用紙供給指令を出力して、ゲートローラ18が図1で見て記録用紙PをX方向に送り出す方向に回転するようにGRモータ21を駆動させ、記録用紙Pを用紙搬送部5における第1の搬送ベルト27の外周面に供給させてステップS10に移行する。
このステップS10において、第1記録ヘッド7による第1の記録を開始するタイミングに達したか否かを判定し、開始タイミングに達した(YES)と判定されると、ステップS11に移行し、開始タイミングに達していない(NO)と判定されると、開始タイミングに達するまで待機する。
ステップS11において、記録ヘッドドライバ58に第1記録指令を出力して、ヘッドユニットHU1〜HU4を駆動させ、第1記録ヘッド7に記録情報に基づく第1の記録を開始させてステップS12に移行する。
このステップS12において、第2記録ヘッド9による第2の記録を開始するタイミングに達したか否かを判定し、開始タイミングに達した(YES)と判定されると、ステップS13に移行し、開始タイミングに達していない(NO)と判定されると、開始タイミングに達するまで待機する。
ステップS13において、記録ヘッドドライバ58に第2記録指令を出力して、ヘッドユニットHU5〜HU9を駆動させ、第2記録ヘッド9に記録情報に基づく第2の記録を開始させてステップS14に移行する。
このステップS14において、図示しない排紙部に排紙指令を出力し、この排紙部に記録が終了した記録用紙Pをインクジェット記録装置1外へ排出させてステップS15に移行する。
このステップS15において、記録情報のすべてに対する記録が終了したか否かを判定し、終了した(YES)と判定されると、ステップS16に移行し、終了していない(NO)と判定されると、ステップS6に移行する。
ステップS16において、カム駆動モータドライバ57にキャップ当接指令を出力して、カム駆動モータCM1〜CM9を駆動させ、退避位置に退避しているキャップCP1〜CP9を当接位置に移動させて処理を終了する。つまり、この記録処理は、すべてのキャップCP1〜CP9が当接位置に保たれた状態で終了される。
本実施形態において、第1搬送経路PL1が搬送経路に対応し、第2搬送経路PL2が延長搬送経路に対応し、サイズ検出部16及び記録処理におけるステップS2の処理がサイズ検出手段に対応し、カム41及びカム駆動モータCM1〜CM9が相対移動手段に対応し、記録処理におけるステップS3の処理が非対向ヘッド検出手段に対応し、ステップS4の処理が相対移動制御手段に対応している。
本実施形態のインクジェット記録装置1では、各ヘッドユニットHU1〜HU9と各ベルトV1〜V9とが、Y方向に交互に並ぶように配設されている。そして、各キャップCP1〜CP9が、各ベルトV1〜V9とはY方向に隙間を有した状態で、各ヘッドユニットHU1〜HU9のノズル面38に対向して配設されている。従って、各キャップCP1〜CP9を当接位置に保った状態でベルトV1〜V9を回転させることが可能となる。
また、インクジェット記録装置1は、各キャップCP1〜CP9が個別に昇降可能に構成されているとともに、キャップCP1〜CP9を退避位置と当接位置との間を往復移動させるカム駆動モータCM1〜CM9を各キャップCP1〜CP9ごとに備えている。
従って、インクジェット記録装置1で記録用紙Pに記録を行う際に、この記録を阻害することなく、非対向ヘッドユニットのノズル面38にキャップ部42を当接させて、この非対向ヘッドユニットにおけるノズル39y、39m、39c及び39kをキャップ部42で覆うことが可能となる。これにより、ノズル39y、39m、39c及び39kからのインクの溶媒の蒸発が極めて低く抑えられ、記録に関与しないノズル39y、39m、39c及び39kの目詰りの発生を低く抑えることが可能となる。
このとき、キャップ部42内に収容されているインク吸収体43に向けて記録とは無関係にインク滴を吐出するようにすると、キャップ部42内が湿潤状態となり、ノズル39y、39m、39c及び39kからのインクの溶媒の蒸発を一層低く抑えることが可能となる。
また、インクジェット記録装置1は、用紙カセット14に収容されている記録用紙Pのサイズを検出するサイズ検出部16を備えているため、このサイズ検出部16の検出結果に基づいて、非対向ヘッドユニットを容易に検出することが可能となる。
さらに、インクジェット記録装置1における記録処理は、記録を行うべき記録用紙Pの種類が指定されている用紙種類データを読み込むステップ(ステップS1)と、用紙種類データで指定されている記録用紙Pの種類とサイズ検出部16の検出結果に基づく記録用紙Pの種類とが同じ種類であるか否かを判定するステップ(ステップS2)と、を有している。そして、この記録処理を有するインクジェット記録装置1は、用紙種類データで指定されている記録用紙Pの種類とサイズ検出部16の検出結果に基づく記録用紙Pの種類とが異なる種類であると判定されたことに基づいて、記録用紙Pを用紙搬送部5へ供給することなく記録処理を終了するようになっている。
従って、用紙種類データで指定されている記録用紙Pの種類とは異なる種類の記録用紙Pが用紙搬送部5に供給されてしまうことを抑制することが可能となる。つまり、用紙種類データで指定されている記録用紙Pよりも小さいサイズの記録用紙Pが用紙搬送部5に供給されてしまい、供給された記録用紙Pに対して非対向ヘッドユニットであるにもかかわらず、ノズル39y、39m、39c及び39kがキャップ部42で覆われないということを回避することができる。従って、ノズル39y、39m、39c及び39kの目詰りの発生を回避することが可能となる。
また、用紙種類データで指定されている記録用紙Pよりも大きいサイズの記録用紙Pが用紙搬送部5に供給されてしまい、供給された記録用紙Pに対して対向ヘッドユニットであるにもかかわらず、ノズル39y、39m、39c及び39kがキャップ部42で覆われてしまうということを回避することができる。従って、記録用紙Pの搬送がキャップCP1〜CP9によって阻害されて、記録用紙Pが詰まってヘッドユニットHU1〜HU9が破損してしまったりすることを回避することが可能となる。
なお、本実施形態のインクジェット記録装置1では、用紙カセット14に用紙ガイド142に連動する突起部143を備え、この突起部143をマイクロスイッチで構成されるスイッチSW1〜SW4で検出することにより、記録用紙Pの種類を検出するようにしたが、各スイッチSW1〜SW4はマイクロスイッチに限定されず、光学式センサ、静電容量センサ等、種々のセンサを採用することができる。さらに、突起部143を省略して、記録用紙Pのサイズを直接的に検出するようにしてもよい。さらに、用紙カセット14を、サイズが異なる複数種類の記録用紙Pを同時に収容可能とし、用紙種類データで指定された種類の記録用紙Pを複数種類の中から選択して供給するように構成すれば、図11に示す記録処理において、ステップS2及びS17の処理を省略してもよい。
また、本実施形態では、各キャップ部42内にインク吸収体43を備える構成としたが、インク吸収体43を省略した構成としてもよい。また、キャップCP1〜CP9ごとに、図13に示すように、キャップ部42内の大気圧を下げる吸引ポンプ46と、キャップ部42内に排出されたインクを収容する排インクタンク47と、可撓性を有するチューブ48とを備えるようにしてもよい。この場合、キャップ部42と吸引ポンプ46と排インクタンク47とが、連通するようにチューブ48によって接続される。
この構成によれば、各ヘッドユニットHU1〜HU9のノズル39y、39m、39c及び39kに目詰りが発生したときに、各キャップCP1〜CP9を当接位置に移動してから吸引ポンプ46を駆動して、目詰りを回復させることが可能となるとともに、吸引やフラッシングによって排出されたインクを排インクタンク47に回収することが可能となる。
また、本実施形態では、各カム41を各カム駆動モータCM1〜CM9で回転駆動して、各キャップCP1〜CP9を退避位置と当接位置との間で往復移動させるようにしたが、動力伝達機構はこれに限定されず、歯車伝達機構、ラック及びピニオン、ベルト伝達機構等、種々の動力伝達機構を採用することができる。また、カム41及びカム駆動モータCM1〜CM9を省略し、各キャップCP1〜CP9を電磁ソレノイドで往復移動させるようにしてもよい。
また、本実施形態では、各キャップCP1〜CP9のみを昇降可能に構成し、各キャップCP1〜CP9を退避位置から上昇させて各キャップ部42をノズル面38に当接させるようにしたが、これに限定されない。すなわち、各ヘッドユニットHU1〜HU9のみを昇降可能に構成し、各ヘッドユニットHU1〜HU9を退避位置にある各キャップCP1〜CP9に向けて下降させて、各ノズル面38を各キャップ部42に当接させるようにしてもよい。また、各キャップCP1〜CP9及び各ヘッドユニットHU1〜HU9の両方を昇降可能に構成し、各キャップCP1〜CP9を退避位置から上昇させるとともに各ヘッドユニットHU1〜HU9を下降させて、各キャップ部42と各ノズル面38とが当接するようにしてもよい。
1…インクジェット記録装置、7…第1記録ヘッド、9…第2記録ヘッド、HU1〜HU9…ヘッドユニット、39y,39m,39c,39k…ノズル、16…サイズ検出部、27…第1の搬送ベルト、28…第2の搬送ベルト、PL1…第1搬送経路、PL2…第2搬送経路、CP1〜CP9…キャップ、41…カム、CM1〜CM9…カム駆動モータ。
Claims (2)
- 無端状の搬送ベルトの外周面に載置されて搬送される記録媒体の前記搬送ベルトに載置される側の面とは反対側の記録面に、ノズルからインク滴を吐出して記録を行うインクジェット記録装置であって、
前記記録媒体の搬送方向に沿って架設され、前記記録媒体を前記搬送方向に沿った搬送経路で搬送する第1の前記搬送ベルトと、
平面視で、前記第1の搬送ベルトとは前記搬送方向に互い違いになるように架設され、前記搬送経路に連接して当該搬送経路を延長する延長搬送経路を形成する第2の搬送ベルトと、
前記記録面に隙間を介して対向する複数の前記ノズルが前記搬送方向とは交差する方向に沿って配列形成されたヘッドユニットの複数個を、前記複数のノズルが前記搬送経路に対向するように、且つ平面視で前記複数個のヘッドユニットのそれぞれと前記第1の搬送ベルトとが、前記搬送方向とは交差する方向に交互に並ぶように配設した構成を有する第1の記録ヘッドと、
複数個の前記ヘッドユニットを、前記複数のノズルが前記延長搬送経路に対向するように、且つ平面視で当該複数個のヘッドユニットのそれぞれと前記第2の搬送ベルトとが、前記搬送方向とは交差する方向に交互に並ぶように配設した構成を有する第2の記録ヘッドと、
前記搬送経路及び前記延長搬送経路のそれぞれを挟んで各前記ヘッドユニットに対向する位置に配設され、前記ヘッドユニットに当接した状態で前記複数のノズルを前記ヘッドユニットごとに覆うキャップと、
すべての前記ヘッドユニットのうち、前記第1の搬送ベルト及び前記第2の搬送ベルトによって搬送される前記記録媒体には対向しない非対向ヘッドユニットが存在するときに、前記非対向ヘッドユニットに前記キャップを当接させるように、前記非対向ヘッドユニット及び当該非対向ヘッドユニットに対応する前記キャップのうちの少なくとも一方を移動させる相対移動手段と、を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。 - 前記記録媒体のサイズを検出するサイズ検出手段と、
前記サイズ検出手段によって検出された前記記録媒体のサイズに基づいて、前記非対向ヘッドユニットを検出する非対向ヘッド検出手段と、
前記非対向ヘッド検出手段が前記非対向ヘッドユニットを検出したことに基づいて、前記非対向ヘッドユニットと前記キャップとが当接するように、前記相対移動手段を制御する相対移動制御手段と、を備えることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
Priority Applications (1)
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