JP2000198200A - 液体噴射記録装置 - Google Patents

液体噴射記録装置

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JP2000198200A
JP2000198200A JP236699A JP236699A JP2000198200A JP 2000198200 A JP2000198200 A JP 2000198200A JP 236699 A JP236699 A JP 236699A JP 236699 A JP236699 A JP 236699A JP 2000198200 A JP2000198200 A JP 2000198200A
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driver
circuit
recording apparatus
power supply
jet recording
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Kunihito Sato
邦仁 佐藤
Toru Mihara
徹 三原
Kota Nakayama
広太 中山
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Fuji Xerox Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 回路およびレイアウト規模が小さく、しかも
噴射滴量を不均一にすることなく、またコストアップを
抑えた液体噴射記録装置を提供する。 【解決手段】 発熱素子2の一端はすべて共通電極1に
接続され、他端はそれぞれドライバ素子3に接続されて
いる。ドライバ素子3は、プリドライバ4からの駆動信
号に従って、対応する発熱素子2を駆動する。プリドラ
イバ4は、8bitカウンタ5からのブロック選択駆動
信号と、64bitラッチ6からの記録データと、印字
イネーブル信号ENABLEが入力され、さらに、プリ
ドライバ電源回路8または9から中間電位MV1または
MV2が供給されているとき、ドライバ素子3に対して
駆動信号を出力する。このように、プリドライバ電源回
路8,9のON/OFF制御を併用することにより発熱
素子2を選択駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ノズル内に保持さ
れた液体に対し、噴射エネルギーを印加して液体を噴射
する液体噴射記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、大きく注目されている記録技術と
して液体噴射記録方式がある。液体噴射記録方式は、普
通紙への記録が可能であり、高品位記録、カラー化が容
易であり、さらに静粛性に優れ、記録スピードと価格の
バランスに優れているという特徴がある。さらに、構造
が単純であるという利点も有している。
【0003】一方、構造が単純であるといっても、現在
でも記録ヘッドや液体の取り扱いに課題を残している。
特に、液体を扱うことによる信頼性、耐久性の確保が課
題となっている。信頼性、耐久性を損なう要因として
は、液体による目詰まり、液体流路への気泡の混入、記
録ヘッド材料の液体による劣化などが挙げられる。
【0004】最近の液体噴射記録装置には、安価であっ
ても写真画質に迫る高画質の画像を記録できるものも増
えてきた。6色以上の多色インクを使用したり、1ヶ所
に液体を重ね打ちするなどの工夫で色調表現を豊かに
し、画像のざらざらした感じが少なくなった。このよう
な液体噴射記録装置は、会社や広告等の専門業だけでな
く、パーソナルコンピュータの普及に伴い一般家庭でも
普通に使用されるようになった。例えば、家族の写真を
入れてはがきを作るなどといったことが日常的に行われ
るようになった。このような用途では、人物の顔がかな
り小さくなる場合もあり、少ないドットの集まりで表現
しなければならない。このような場合、性能が低いと目
の表情が変わってしまったり、肌にドットが目立って荒
れた感じになってしまう。しかし最近の高機能化によっ
て画質が向上し、このような用途にも十分利用可能にな
っている。
【0005】液体噴射方式には、発熱素子によって液体
を急激に加熱し、液体中に発生した気泡により液体を吐
出させるサーマル(バブル)方式と、電圧を印可すると
変形するセラミックを用いて液体を吐出させるピエゾ方
式がある。特にサーマル方式では、液体に噴射エネルギ
ーを加えるための発熱素子が比較的単純な薄膜プロセス
で作成できることから、発熱素子と同一基板上に同一薄
膜プロセスで作成された電子回路を搭載する構成が増え
ている。発熱素子のみならず、ドライバや、低電圧の論
理機能素子などを、発熱素子を搭載した基板に集積化す
ることも行われている。これによって、配線を簡略化
し、駆動ICの負荷を低減し、さらには電気的接続のた
めのパッド数を削減してチップサイズを小さくすること
ができ、ノズルの高密度化や多ノズル化、およびコスト
面で効果をあげている。このように発熱素子が搭載され
た基板上に各種の回路を構成することは、例えば特開平
9−300620号公報などに記載されている。
【0006】ここで、発熱素子を流れる電流は、例えば
300dpi程度の記録密度で印字が可能な発熱素子で
は、印加電圧が約40Vで約200mA程度の電流が駆
動中流れるものが存在する。このような発熱素子を5個
同時に駆動したとすると、約1Aもの大電流が流れる。
例えば記録ヘッドには64個、128個、256個とい
った多数の発熱素子が設けられている。これらの発熱素
子を同時に駆動することは、電流容量からして困難であ
る。そのため、数個の発熱素子ごとに時分割的に駆動
し、一時に大電流が流れるのを防止している。
【0007】図11は、従来の発熱素子駆動方式の一例
を示す概念図である。61,61a,61bは共通電
極、62は発熱素子、63はドライバ、64,64a,
64bは接地線、65は信号線である。図11(A)に
示す構成では、複数の発熱素子62は、1本の共通電極
61に接続されており、対応するドライバ63が2本の
接地線64aまたは64bのいずれかに接続されてい
る。そして、接地線64aまたは接地線64bのうちい
ずれかをスイッチングして接地することによって、駆動
する発熱素子62を選択することができる。
【0008】また、図11(B)に示す構成では、発熱
素子62が2本の共通電極61aあるいは61bのいず
れかに接続され、ドライバ63は共通の接地線64に接
続されている。そして、共通電極61aまたは共通電極
61bのうちいずれかをスイッチングして高電圧の電源
と接続することによって、駆動する発熱素子62を選択
することができる。
【0009】通常、発熱素子62を駆動するために消費
される電力は上述のように大きいので、図11に示すよ
うに大電流が流れる共通電極や接地線をスイッチングす
ることは構成を複雑にし、コストアップを助長する。ま
た、配線の引き回しやスイッチングのために余分な寄生
抵抗を付加してしまうことになり、発熱素子に生じるエ
ネルギーがそれだけ小さくなり、噴射滴量の不均一によ
る画質劣化を引き起こすという問題がある。
【0010】図12は、従来の発熱素子駆動方式の別の
例を示す概念図である。図中、66はプリドライバ、6
7はデータ線である。この例では、共通電極61および
接地線64とも1本とし、ドライバ63のゲートに入力
される駆動信号だけで発熱素子を選択駆動する方式を示
している。このような方式は、例えば上述の文献(特開
平9−300620号公報)などにおいても採用されて
いる。
【0011】この方式では、プリドライバ66の論理回
路に入力される駆動のための信号線65によってそれぞ
れの発熱素子62を選択するため、信号線65の本数が
増大してレイアウト規模が大きくなる。また、信号線6
5を順次選択するための回路規模も大きくなるという問
題がある。例えば図12に示した例では、図11に示し
た例に比べて信号線65の数は2倍が必要である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、回路およびレイアウト規模
が小さく、しかも噴射滴量を不均一にすることなく、ま
たコストアップを抑えた液体噴射記録装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、液体に噴射エ
ネルギーを印加する複数の噴射素子と、噴射素子をそれ
ぞれ駆動するための複数のドライバ素子と、ドライバ素
子をそれぞれ駆動する複数のプリドライバ回路を有して
おり、プリドライバ回路に電力を供給するプリドライバ
電源を複数系統設置している。そして、プリドライバ電
源をON/OFF制御することによって、プリドライバ
回路を選択的に駆動可能とし、発熱素子の駆動を制御す
ることができる。
【0014】これにより、信号線だけで選択駆動する場
合より信号線および回路を簡略化でき、回路規模および
レイアウト規模を小さくすることができる。また、プリ
ドライバ回路に流れる電流は、噴射素子に流れる電流の
通常百分の一程度であり、容易にスイッチングを行うこ
とができる。そのため、共通電極のON/OFFで噴射
素子の駆動を制御する場合より、回路を簡略化してコス
トを低減でき、また、噴射素子の電源系統に寄生抵抗が
生じないため、噴射素子の駆動を均一化することができ
る。さらに、プリドライバ電源線には寄生抵抗が挿入さ
れていても特性に影響を与えることはないため、例えば
交差する場所においては一方のプリドライバ電源線を配
線層以外のポリシリコンまたは拡散層を使用して配線す
ることが可能であり、二重にAlなどの配線層を設ける
必要がなく、製造プロセスを簡略化し、コストを低減す
ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の液体噴射記録装
置の実施の一形態において発熱素子が搭載された基板に
設けられた回路の一例を示す構成図である。図中、1は
共通電極、2は発熱素子、3はドライバ素子、4はプリ
ドライバ、5は8bitカウンタ、6は64bitラッ
チ、7は64bitシフトレジスタ、8,9はプリドラ
イバ電源回路である。この例では、サーマル方式の液体
噴射記録装置について示し、噴射素子として発熱素子を
用いた例を示している。
【0016】また、この例では64個の発熱素子2を搭
載している。厳密には64個分の発熱素子の領域を持っ
ているということを示し、発熱素子をおく領域だけがあ
って実際には発熱素子がなかったり、通常の記録には使
用しない特性の異なる素子であったり、いわゆるダミー
素子である場合も含んでいる。例えば、一つの基板を使
用して異なる色の液体を噴射させて記録を行う場合、異
なる色の境界にいくつかのダミー素子を設けることが多
い。以下の説明では、以上のことを踏まえて、発熱素子
の配置可能数を発熱素子数と呼ぶことにする。もちろ
ん、発熱素子数は任意であり、64個に限られるもので
はない。
【0017】64個の発熱素子2の一端は、すべて共通
電極1を介して高電圧の電源HVDDに接続されてい
る。共通電極1に印加される発熱素子2の動作電圧は、
例えば34〜40V程度である。また、発熱素子2の他
端は、それぞれ、ドライバ素子3に接続されている。な
お、図1に示した例では、後述するように64個の発熱
素子2を、4つずつ、16回に分割駆動する。
【0018】ドライバ素子3は、例えばMOS−FET
やバイポーラトランジスタなどで構成することができ、
プリドライバ4からの駆動信号に従って、対応する発熱
素子2を駆動する。
【0019】プリドライバ4は、対応する発熱素子2の
駆動信号を生成するとともに、昇圧してドライバ素子3
の制御電極、例えばMOS−FETではゲート電極に入
力する。プリドライバ4には、8bitカウンタ5から
のブロック分割駆動信号の1本と、印字イネーブル信号
ENABLEと、64bitラッチ6からのデータ信号
が入力されており、これらの信号をAND合成すること
によって駆動信号を生成する。さらにプリドライバ4
は、プリドライバ電源8またはプリドライバ電源9のい
ずれかと接続されて中間電圧MV1またはMV2を受け
ており、プリドライバ電源回路8または9によってON
/OFF制御されている。すなわち、8bitカウンタ
5により対応する発熱素子2を含むブロックが選択さ
れ、記録すべきデータが存在し、さらに印字イネーブル
信号ENABLEが入力され、さらに、プリドライバ電
源回路8または9から中間電位MV1またはMV2が供
給されているとき、ドライバ素子3に対して駆動信号を
出力する。
【0020】8bitカウンタ5は、ブロック転送用ク
ロックBCLKをカウントしてブロック分割駆動信号を
発生し、複数のプリドライバ4に入力する。ここで、1
つのブロック分割駆動信号が供給される複数のプリドラ
イバ4、およびそれらのプリドライバに対応する発熱素
子2を1つのブロックとする。すなわち、8bitカウ
ンタ5は、各グループごとにブロック分割駆動信号を、
そのグループに含まれる複数のプリドライバ4に対して
出力する。この例では、64個の発熱素子2を8個ずつ
8個のブロックに分割して、ブロックごとにブロック分
割駆動信号を出力する。もちろん、ブロック内の発熱素
子2の数は任意である。また8bitカウンタ5は、ブ
ロック転送方向信号BDIRにより、ブロック分割駆動
信号を発生する方向、すなわちこの例ではブロック1か
らブロック16の方向か、あるいはブロック16からブ
ロック1の方向かを切り換えることができる。なお、ブ
ロックリセット信号BRSTによりリセットされる。
【0021】64bitラッチ6は、データラッチ用ク
ロックLCLKに従って各発熱素子2に対応した64b
itの記録データをラッチして保持し、それぞれ対応す
るプリドライバ4に対して出力する。なお、データリセ
ット信号DRSTによってリセットされる。
【0022】64bitシフトレジスタ7は、データ転
送用クロックDCLKとともにデータ信号DATAとし
てシリアル入力された記録データを順次保持する。ま
た、保持した64bitの記録データを、64bitラ
ッチ6に対してパラレルに転送する。
【0023】プリドライバ電源回路8,9は、プリドラ
イバ4に対して給電するための電源である。上述のよう
にプリドライバ4は低電圧の論理機能素子よりも高い電
圧で動作させるため、共通電極1に供給されている高電
圧電源HVDDの電圧を低下させてプリドライバ4に供
給している。このプリドライバ電源8,9は、それぞ
れ、制御信号MVOFF1,MVOFF2によってON
/OFF制御可能である。この例では、プリドライバ電
源回路8とプリドライバ電源回路9は、各ブロックの8
個のプリドライバ4のうち、半数の4個ずつが接続され
ている。図1に示した例では、発熱素子No.が奇数の
ものがプリドライバ電源回路8に接続され、偶数のもの
がプリドライバ電源回路9に接続されている。これによ
って8bitカウンタ5から同じブロック分割駆動信号
が出力されていても、プリドライバ電源回路のON/O
FF制御によって、駆動する発熱素子2を選択すること
ができる。
【0024】このような構成において、発熱素子2は、
プリドライバ4に入力される3つの信号、すなわち、8
bitカウンタ5から出力されるブロック分割駆動信号
と、印字イネーブル信号ENABLEと、64bitラ
ッチ6から出力される記録データによって選択される。
このとき、8bitカウンタ5から出力されるブロック
分割駆動信号によって8個のプリドライバ4が選択され
る。しかし、4個ずつ別のプリドライバ電源回路8また
は9に接続されている。そのため、ON制御されたプリ
ドライバ電源回路に接続されているプリドライバ4のみ
が駆動信号をドライバ素子3に出力する。これによって
発熱素子2は、記録データにもよるが、最大で4個ずつ
同時に駆動されることになる。このようにして図1に示
した64個の発熱素子2は、8bitカウンタ5による
ブロック分割駆動信号と、プリドライバ電源回路8,9
のON/OFF制御によって、4個ずつ16に分割して
駆動することが可能である。もちろん、記録モードによ
っていずれか一方のプリドライバ電源回路のみを動作さ
せて記録したり、共通電極1上の電流量は多くなるが両
方のプリドライバ電源回路8,9をON制御して8個ず
つ同時駆動してもよい。
【0025】もし、プリドライバ電源回路を全て共通に
して、64個の発熱素子を4個ずつ16個のブロックに
分割して駆動する場合には、図1の8bitカウンタ5
を16bitカウンタにして、ブロック分割駆動信号の
ための配線を16本引き回す必要がある。あるいは、プ
リドライバ4を選択するためのプリドライバ・アクティ
ブ用信号線を付加してプリドライバ4を4入力にする等
の回路構成も考えられる。しかし、いずれにしても回路
が複雑になってしまう。上述のような本発明の構成によ
り、回路構成を簡素化し、また配線量を低減することが
できる。また、その際に発熱素子2に対する影響はな
く、噴射される液滴量が変化して画質が劣化することは
ない。
【0026】図2は、本発明の液体噴射記録装置の実施
の一形態における動作の一例を示すタイミングチャート
である。最初の記録を行う前に、予め各発熱素子2に対
応した64個の記録データを64bitシフトレジスタ
7にシリアルに入力する。その後、データリセット信号
DRSTで64bitラッチ6をリセットし、データラ
ッチ用クロック信号LCLKにより64bitシフトレ
ジスタ7内の全ての記録データを64bitラッチ6に
転送してラッチさせる。64bitラッチ6は、記録デ
ータをそれぞれのプリドライバ4に出力している。
【0027】8bitカウンタ5は、ブロックリセット
信号BRSTでリセットされ、ブロック転送方向信号B
DIRで駆動順序が選択された後、ブロック転送用クロ
ック信号BCLKをカウントしてブロック分割駆動信号
を選択的に送出する。ここではブロック転送方向信号B
DIRが‘L’で順方向記録、‘H’で逆方向記録を選
択する。図2では、ブロック転送方向信号BDIRとし
て‘L’が入力され、順方向記録を行うものとする。
【0028】8bitカウンタ5は、まず最初のブロッ
ク転送用クロック信号BCLKによりブロック1に対す
るブロック分割駆動信号を1〜8番目のプリドライバ4
に対して出力する。このとき、プリドライバ電源回路8
に制御信号MVOFF1として‘L’が入力されている
場合には中間電圧MV1が供給され、プリドライバ電源
回路9に制御信号MVOFF2として‘L’が入力され
ている場合には中間電圧MV2がプリドライバ4に対し
て供給される。図2に示す信号シーケンス例では、ブロ
ック転送用クロック信号BCLKの最初(1st)の
‘H’の部分では、制御信号MVOFF1が‘L’で制
御信号MVOFF2が‘H’である。そのため、プリド
ライバ電源回路8から中間電圧MV1のみがプリドライ
バ4に供給されている。従って、ブロック転送用クロッ
ク信号BCLKの最初(1st)の‘H’の部分では、
8bitカウンタ5により1〜8番目のプリドライバ4
が選択されるが、そのうち中間電圧MV1が供給されて
いるNo.1,3,5,7のプリドライバ4のみが動作
する。
【0029】さらにプリドライバ4には外部よりプレパ
ルス(PREと表記)およびメインパルス(MAINと
表記)を有する印字イネーブル信号ENABLEと、6
4bitラッチ6から記録データが入力されている。動
作する4個のプリドライバ4のうち、64bitラッチ
6から記録データが出力されているもののみが、印字イ
ネーブル信号ENABLEに従った駆動信号を出力す
る。これにより、プリドライバ4を介してドライバ素子
3が駆動され、1〜4番目の発熱素子2のうち記録デー
タが存在するものに電流が流れ、発熱素子2が発熱す
る。このとき、プレパルス(PRE)では液体は吐出さ
れず、発熱素子2の発熱による昇温のみが行われ、次の
メインパルス(MAIN)で発熱素子2の発熱によって
液体中に気泡が発生し、液体が吐出して記録が行われ
る。
【0030】続いて8bitカウンタ5は、次のブロッ
ク転送用クロック信号BCLKをカウントしてブロック
2に対するブロック分割駆動信号を9〜16番目のプリ
ドライバ4に対して出力し、そのうちプリドライバ電源
回路8から中間電圧MV1が供給されているNo.9,
11,13,15のプリドライバ4のみが動作し、その
うち記録データが存在するものが印字イネーブル信号E
NABLEに従った駆動信号を出力する。これによって
発熱素子2が通電して発熱し、記録が行われる。
【0031】以下、順にブロック8までの駆動動作を行
う。これによって、発熱素子2のうち、発熱素子No.
が奇数のものが順に4個ずつ駆動される。
【0032】ブロック8までの駆動が終了すると、制御
信号MVOFF1を‘H’にしてプリドライバ電源回路
8をOFFにし、制御信号MVOFF2を‘L’にして
プリドライバ電源回路9をONにする。これによって中
間電圧の供給をMV1からMV2に切り替える。そし
て、ブロック転送用クロック信号BCLKの9回目(9
th)の‘H’の部分では、8bitカウンタ5により
1〜8番目のプリドライバ4が選択されるが、そのうち
中間電圧MV2が供給されているNo.2,4,6,8
のプリドライバ4のみが動作する。そのうち記録データ
が存在するものが印字イネーブル信号ENABLEに従
った駆動信号を出力する。これによって発熱素子2が通
電して発熱し、記録が行われる。
【0033】以下、順にブロック8まで(ブロック転送
用クロック信号BCLKの16thまで)駆動して記録
を行なう。これによって、後半の8回の駆動によって、
発熱素子2のうち発熱素子No.が偶数のものが順に4
個ずつ駆動される。このようにして、各ブロックを2回
ずつ駆動することによって、64個の発熱素子2を駆動
することができる。
【0034】以上のように、ブロック転送用クロック信
号BCLKが16回‘H’となる間に、次の64個分の
記録データをシリアルに64bitシフトレジスタ7に
入力する。16回のブロックの駆動が終了すると、ブロ
ックリセット信号BRSTにより8bitカウンタ5が
リセットされ、ブロック転送方向信号BDIRにより駆
動方向が設定される。ここでは順方向記録を連続してい
るが、もちろん、順方向記録と逆方向記録を連続して行
ったり、逆方向記録を連続して行ってもよい。
【0035】また、データリセット信号DRSTによっ
て64bitラッチ6がリセットされ、データラッチ用
クロック信号LCLKによって64bitシフトレジス
タ7内の記録データが64bitラッチ6にラッチされ
る。以後、1番目のブロックから順に駆動される。これ
ら一連の動作を繰り返し、記録を行なう。
【0036】図3は、プリドライバ電源回路の一例を示
す回路構成図である。図中、11,14はE−MOSト
ランジスタ、12は第1の抵抗体、13は第2の抵抗体
である。プリドライバ4に供給する電源電圧を外部から
供給するとコストアップを招くので、この例ではプリド
ライバ電源回路8または9を同一基板内部に構成し、プ
リドライバ4へ給電している。なお、プリドライバ電源
回路8とプリドライバ電源回路9は同一の構成で実現で
きるので、1つのみを図示している。
【0037】NチャネルのE−MOSトランジスタ11
は、ソースホロワ回路であり、共通電極1からの高圧の
発熱素子駆動用の電源電圧HVDDを、第1の抵抗体1
2と第2の抵抗体13の分圧比に応じた中間電圧MV1
またはMV2をプリドライバ4へ供給する。E−MOS
トランジスタ14は、制御信号MVOFF1または制御
信号MVOFF2を入力してONとなり、第2の抵抗体
13を短絡して、E−MOSトランジスタ11を遮断さ
せてプリドライバ4への電源供給を停止させる。
【0038】E−MOSトランジスタ11、14は、高
耐圧NチャネルMOSトランジスタを使用している。高
耐圧N−MOSトランジスタには、ドレイン領域にオフ
セット領域としてシート抵抗が5kΩ程度のn- 領域が
3μm程度の長さで入っている。発熱素子2の共通電極
1の印字動作電圧が34〜40Vであり、ソースホロワ
MOSトランジスタが飽和領域で動作することから、第
1,第2の抵抗体12,13は、n+ をドープした発熱
素子2と同一の工程で作られ、シート抵抗が40〜60
Ω程度のポリシリコン層からなる。
【0039】また、回路記号の横に付した数値は、W
(μm)/L(μm)の値を示している。第1の抵抗体
12のW/Lは5/4800で抵抗値が36〜48k
Ω、第2の抵抗体13のW/Lは5/3200で抵抗値
が24〜36kΩである。したがって、第1の抵抗体1
2と第2の抵抗体13との抵抗比は、1.5:1であ
る。第1の抵抗体12,第2の抵抗体13を拡散層を用
いて作ると、配線面積が大きくなりサブストレートへの
リークの原因にもなるため、ポリシリコン層の方がよ
い。一例では、第1,第2の抵抗体12,13とも同一
成分で構成したが、第1,第2の抵抗体12,13の代
わりに、MOSトランジスタを用いてもよい。
【0040】このような構成により、制御信号MVOF
F1,MVOFF2を用いてプリドライバ電源回路8,
9を制御することによって、ブロック中の駆動するプリ
ドライバ4を選択することが可能となる。
【0041】図4は、プリドライバの一例を示す回路図
である。図中、21,25は負荷D−MOSトランジス
タ、22〜24,26〜28は駆動E−MOSトランジ
スタである。初段ゲートは、負荷D−MOSトランジス
タ21と駆動E−MOSトランジスタ22〜24の直列
接続によるED−MOSトランジスタ構成の3入力NA
NDゲートである。印字イネーブル信号ENABLEが
駆動E−MOSトランジスタ22のゲート電極に入力さ
れる。また、8bitカウンタ5から出力される8本の
ブロック分割駆動信号のうちの1本が駆動E−MOSト
ランジスタ23のゲート電極に入力される。さらに、6
4bitラッチ6から出力される記録データが駆動E−
MOSトランジスタ24のゲート電極に入力される。
【0042】2段目のゲートは、負荷D−MOSトラン
ジスタ25と駆動E−MOSトランジスタ26の直列接
続によるED−MOSトランジスタ構成のインバータで
あり、初段ゲートの負荷D−MOSトランジスタ21と
駆動E−MOSトランジスタ22の接続点が駆動E−M
OSトランジスタ26のゲート電極に接続される。
【0043】3段目のゲートは、駆動E−MOSトラン
ジスタ27,28の直列接続EE−MOSトランジスタ
構成のプッシュプル駆動である。2段目のゲートの負荷
D−MOSトランジスタ25と駆動E−MOSトランジ
スタ26の接続点が駆動E−MOSトランジスタ27の
ゲート電極に接続され、2段目のゲートの駆動E−MO
Sトランジスタ26のゲート電極が駆動E−MOSトラ
ンジスタ28のゲート電極に接続される。
【0044】3段目のゲートの駆動E−MOSトランジ
スタ27と駆動E−MOSトランジスタ28の接続点は
プリドライバ4の出力端となり、ドライバ3のゲート電
極に接続される。なお、ドライバ3のゲートがフローテ
ィングになるのを防止するために、駆動E−MOSトラ
ンジスタ27と駆動E−MOSトランジスタ28の接続
点とドライバ3のゲートの間にD−MOSトランジスタ
等によりプル・ダウン抵抗を設けてもよい。
【0045】プリドライバ4の電源電圧は、プリドライ
バ電源回路8あるいはプリドライバ電源回路9から中間
電圧MV1またはMV2が供給される。この中間電圧M
V1,MV2は、上述のようにON/OFF制御されて
いる。また発熱素子2の電源電圧は、共通電極1から高
電圧の電源電圧HVDDが供給される。
【0046】全てのMOSトランジスタは、Nチャネル
型であり、回路記号の横に付した数値は、W(μm)/
L(μm)の値を示している。Wはゲート幅(チャネル
幅)、Lはゲート長(チャネル長)である。W(μm)
/L(μm)の値は、負荷D−MOSトランジスタ21
が5/10、駆動E−MOSトランジスタ22〜24が
23/4、負荷D−MOSトランジスタ25が7/3
0、駆動E−MOSトランジスタ26が7/10、駆動
E−MOSトランジスタ27が35/4、駆動E−MO
Sトランジスタ28が35/4としている。なお、これ
らの数値は、性能上許容できる範囲であれば、必要に応
じて最適化すればよい。
【0047】E−MOSトランジスタに関しては、閾値
電圧Vthd =1V、D−MOSトランジスタに関して
は、閾値電圧Vthd =−4Vである。ゲート酸化膜厚
は、E−MOSトランジスタ,D−MOSトランジスタ
ともに90nm程度である。また、ドライバ3のE−M
OS高耐圧トランジスタのW(μm)/L(μm)の値
は、3200/4程度である。
【0048】上述のように、駆動E−MOSトランジス
タ22〜24のゲートには、それぞれ印字イネーブル信
号ENABLE、ブロック分割駆動信号、記録データが
入力されている。プリドライバ電源回路8または9から
例えば約13Vの電圧が供給されているときに、これら
の信号がすべて‘H’であった場合にだけ、ドライバ3
のゲートが‘H’になり、発熱素子2が駆動される。発
熱素子2を駆動していない場合でも、プリドライバ電源
(約13V)が供給されていれば、負荷D−MOSトラ
ンジスタ25および駆動E−MOSトランジスタ26に
貫通電流が約50μA程度流れる。例えば図2に示した
ようにプリドライバ電源回路8または9のいずれか一方
を遮断することによって、プリドライバ電源が遮断され
たプリドライバ4における負荷D−MOSトランジスタ
25および駆動E−MOSトランジスタ26における電
力消費をなくすことができる。特にサーマル方式では問
題となる発熱も抑えることができる。
【0049】図5は、ドライバトランジスタの動作点の
説明図、図6は、ドライバトランジスタの動作特性を表
すグラフである。図中、VDSはドレインソース間電圧、
Gはゲート電圧、Iはソース電流であり、発熱素子を
流れる負荷電流でもある。図6に示したVDS−I特性
は、ドライバ3のMOSトランジスタのドレインソース
間電圧VDSとソース電流Iとの関係を、ゲート電圧VG
をパラメータとして表したものである。負荷直線は、発
熱素子2の抵抗値をパラメータとして、発熱素子2の負
荷特性を、ドレインソース間電圧VDSと負荷電流Iとの
関係で表したものである。ソース電流Iは負荷電流に等
しいため、両特性線の交点が動作点となる。
【0050】ドライバ3は、W/Lの値が大きい方がO
N抵抗が小さくなるが、図から明らかなように、非飽和
領域動作ならその効果が少ない。同様に、ゲート電圧V
G が高いほどON抵抗が小さいが、非飽和領域動作なら
その効果が少ない。また、ゲート電圧VG が多少変動し
ても、発熱素子2に流れるソース電流Iはほとんど変わ
らない。また、ドライバ3のVth等の製造バラツキの
影響も、非飽和領域で動作させた方が、飽和領域で動作
させた時より少ない。このように、ドライバ3は非飽和
領域で動作するように構成するとよい。
【0051】図7は、プリドライバのマスクレイアウト
構成の一例を示す平面図、図8は、図7におけるA−B
断面図である。図中、図4と同様の部分には同じ符号を
付してある。31はMV1配線、32はMV2配線、3
3は交差配線、34は接地線である。また、図7に示し
たレイアウト構成では、太線がAlによる配線層を、破
線がポリシリコン層を、ハッチングを施した部分が拡散
層をそれぞれ示し、黒く塗りつぶした部分はコンタクト
部分であり、これらの部分のみを記してある。D−MO
Sトランジスタ用デプリーションマスクや、拡散層への
+ インプラ用マスク、基板へのコンタクト及び基板コ
ンタクト用P+ マスクは割愛してある。
【0052】プリドライバ4の電源ラインは、MV1配
線31およびMV2配線32の2系統存在する。それぞ
れ、MV1配線31はプリドライバ電源回路8に、MV
2配線32はプリドライバ電源回路9に接続されてい
る。MV1配線31とMV2配線32は並行して配置し
ているので、いずれか一方は他方をまたぐ必要がある。
そのために、例えば図8に示すようにポリシリコン層に
よる交差配線33を用いている。この例では、MV1配
線31をMV2配線32がまたぐ構成としている。
【0053】交差配線33に用いるポリシリコン層は、
MOSトランジスタのゲートに使用するものと同じもの
でよく、シート抵抗が数十Ω程度である。なお、交差配
線33は、拡散層によって形成してもよい。交差配線3
3をポリシリコン層や拡散層によって形成すると、MV
2配線32がMV1配線31をまたぐ際に数十Ω程度の
抵抗が生じる。しかし、プリドライバ4に流れる電流は
僅かであり、数十Ω程度の抵抗が生じても全体の特性に
与える影響は極めて少なく、実質問題が無い。特に、ド
ライバ3が図6に示す非飽和領域で動作している場合に
は、この数十Ω程度の抵抗の影響は特性として現れて来
ないくらいに少ない。従って、交差配線33のために二
層のAl配線を使用して交差をさせる必要がなく、構造
を簡略化することができる。また、二層のAl配線プロ
セスが不必要となることによるプロセス・コストを削減
することができる。
【0054】図9は、本発明の液体噴射記録装置の実施
の一形態における全体構成の概略のレイアウト例を示す
平面図である。図中、41は発熱素子部、42はドライ
バ部、43はプリドライバ電源部、44はプリドライバ
部、45はロジック部、46はパッド部である。基板上
には、その長手方向に延在する方向に発熱素子部41が
設けられ、以下短手方向にドライバ部42、プリドライ
バ部44、ロジック部45、パッド部46の順で各領域
が設けられている。発熱素子部41は、解像度300d
ots/25.4mmの64個の発熱素子2を持ち、各
発熱素子2は、シート抵抗40〜60Ω程度のポリシリ
コン層から構成されている。
【0055】プリドライバ電源部43は、発熱を分散さ
せるために基板の長手方向の両端部に設けられている。
この基板の長手方向の両端部は、基板の接着や図示しな
いマニホールドとの接合などのために比較的大きな領域
が空いており、この空き領域にプリドライバ電源部43
を配置することによって基板面積を有効に利用すること
ができる。特にプリドライバ電源回路が2個や4個など
の場合には、この配置は有効である。
【0056】上述の例においては、64個の発熱素子2
を配置した場合について説明したが、もちろん100
個、200個等さらに多数の発熱素子2を搭載した場合
に関しても同様に適用できる。また、分割ブロック数や
同時に駆動する発熱素子の数なども任意である。
【0057】また、上述の例ではプリドライバ電源が2
系統の場合に関して述べたが、さらに多系統に分割する
ことも可能である。さらに、上述の例ではドライバ3と
してMOSトランジスタを使用したがバイポーラトラン
ジスタであってもよい。バイポーラトランジスタの場
合、プリドライバ電源を5V程度の低電圧で使用するこ
とができる。また、各系統のプリドライバ電源から供給
を受ける発熱素子2は、奇数番目、偶数番目に分ける構
成に限られるものではなく、例えば1〜32番目と33
〜64番目に分けるなど、発熱素子2の駆動順序に応じ
て任意に構成することが可能である。なお、上述の例の
ように発熱素子2を奇数番目と偶数番目に分けて駆動す
る方法では、隣接するドットが接触して生じるブリーデ
ィングなどの画質劣化を低減することができる。
【0058】また、ブロックに分割せずに次の駆動の立
ち上りを所定時間だけずらして順次駆動して行く駆動方
法の場合についても、複数系統のプリドライバ電源につ
いてONにするタイミングをずらすことによって、同様
にして分割駆動を行うことができる。例えば奇数番目の
発熱素子2(No.1,3,5,…)を順次駆動して行
き、次に偶数番目の発熱素子2(No.2,4,6,
…)を順次駆動するような場合には、奇数番目の発熱素
子を駆動する時は偶数番目のプリドライバ4に給電する
プリドライバ電源をOFFにし、偶数番目の発熱素子を
駆動する時は奇数番目のプリドライバ4に給電するプリ
ドライバ電源をOFFにすることにより順次駆動するこ
とができる。
【0059】本発明の応用例として、例えば1本のノズ
ル内に複数の発熱素子を隣接させて設け、それらを選択
駆動して噴射量を変えて階調制御する場合に適用でき
る。この場合、濃淡の記録をプリドライバ電源の制御に
よって行うことが可能である。また、隣接した複数の発
熱素子を同一の記録データで駆動できるようにして、隣
接した1ないし複数ドットを選択的に駆動することによ
り階調表現を表すこと可能である。さらに、高速記録時
にノズル数の半分のデータで、隣接2ドットを同時に同
じデータで記録するドラフト印字を行う回路構成にも適
用できる。この場合、いずれかのプリドライバ電源のみ
をONの状態にして記録動作を行えばよい。
【0060】なお、図1に示した構成例では、各発熱素
子2に対応する64個の記録データを64bitラッチ
6に保持する構成を示した。本発明では、記録データの
保持方法やブロック駆動の方法などは任意である。例え
ば、上述の特開平9−300620号公報に示すよう
に、1ブロック分の記録データのみをラッチさせる構成
としてもよい。
【0061】さらに、上述の説明では、例えばインクな
どの液体を噴射する噴射素子として発熱素子を用いたサ
ーマル方式の液体噴射記録装置について説明した。しか
し本発明はこれに限られるものではなく、例えばピエゾ
素子を用いた方式など、各種の方式の液体噴射記録装置
に適用可能である。
【0062】図10は、本発明の液体噴射記録装置の応
用例を示す概略構成斜視図である。図中、51は被記録
媒体、52は記録ヘッド、53はキャリッジ、54はイ
ンクカートリッジ、55はガイド軸、56はガイドレー
ル、57はフレキシブルケーブルである。被記録媒体5
1は、例えば紙、ハガキ、布など、あらゆる記録可能な
媒体で構成される。被記録媒体51は、搬送機構によっ
て記録ヘッド52と対向する位置に搬送される。
【0063】記録ヘッド52には、例えば上述の図1な
どに示した本発明の構成が実現されており、噴射素子に
よって対向する被記録媒体51へインクを噴射し、記録
を行う。記録ヘッド52にはインクカートリッジ54が
装着されており、噴射するインクはこのインクカートリ
ッジ54から供給される。
【0064】記録ヘッド52およびインクカートリッジ
54はキャリッジ53に搭載されている。この例では、
2組の記録ヘッド52およびインクカートリッジ54が
キャリッジ53に搭載されている。キャリッジ53は、
被記録媒体51の搬送方向と直交する方向に延在するガ
イド軸55およびガイドレール56に沿って摺動可能に
構成されている。
【0065】矢印A方向から被記録媒体51が搬送され
る。記録ヘッド52はキャリッジ53がガイド軸55お
よびガイドレール56に沿って摺動することによって、
矢印Aの方向とはほぼ直交する方向に移動する。このと
き、フレキシブルケーブル57を介して記録データや制
御信号、それに電力が供給され、記録ヘッド52に噴射
素子が配列されている幅の帯状の領域に記録を行う。こ
のような帯状領域ごとの記録動作を繰り返し行うことに
よって、被記録媒体51上に画像を形成する。
【0066】本発明は、このような構成の装置に限ら
ず、例えば被記録媒体の幅以上の幅を有する記録ヘッド
を有し、記録ヘッドを移動させずに被記録媒体を移動さ
せて記録を行う構成や、被記録媒体を停止させておいて
記録ヘッドのみが移動する構成など、各種の構成に対し
て応用することが可能である。
【0067】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、駆動回路とともにプリドライバ素子への電源
をON/OFF制御して噴射素子の選択を行うので、信
号線だけで選択駆動する場合より回路を簡略化できると
ともにレイアウトを小さくでき、さらに共通電極のON
/OFFによって発熱素子の駆動を制御するよりも製造
プロセスを簡略化でき、発熱素子に対する駆動を均一化
することができる。さらに、階調制御やドラフト印字に
も簡単に適用することが可能であるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の液体噴射記録装置の実施の一形態に
おいて発熱素子が搭載された基板に設けられた回路の一
例を示す構成図である。
【図2】 本発明の液体噴射記録装置の実施の一形態に
おける動作の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】 プリドライバ電源回路の一例を示す回路構成
図である。
【図4】 プリドライバの一例を示す回路図である。
【図5】 ドライバトランジスタの動作点の説明図であ
る。
【図6】 ドライバトランジスタの動作特性を表すグラ
フである。
【図7】 プリドライバのマスクレイアウト構成の一例
を示す平面図である。
【図8】 図7におけるA−B断面図である。
【図9】 本発明の液体噴射記録装置の実施の一形態に
おける全体構成の概略のレイアウト例を示す平面図であ
る。
【図10】 本発明の液体噴射記録装置の応用例を示す
概略構成斜視図である。
【図11】 従来の発熱素子駆動方式の一例を示す概念
図である。
【図12】 従来の発熱素子駆動方式の別の例を示す概
念図である。
【符号の説明】
1…共通電極、2…発熱素子、3…ドライバ素子、4…
プリドライバ、5…8bitカウンタ、6…64bit
ラッチ、7…64bitシフトレジスタ、8,9…プリ
ドライバ電源回路、11,14…E−MOSトランジス
タ、12…第1の抵抗体、13…第2の抵抗体、21,
25…負荷D−MOSトランジスタ、22〜24,26
〜28…駆動E−MOSトランジスタ、31…MV1配
線、32…MV2配線、33…交差配線、34…接地
線、41…発熱素子部、42…ドライバ部、43…プリ
ドライバ電源部、44…プリドライバ部、45…ロジッ
ク部、46…パッド部、51…被記録媒体、52…記録
ヘッド、53…キャリッジ、54…インクカートリッ
ジ、55…ガイド軸、56…ガイドレール、57…フレ
キシブルケーブル、61,61a,61b…共通電極、
62…発熱素子、63…ドライバ、64,64a,64
b…接地線、65…信号線、66…プリドライバ、67
…データ線。
フロントページの続き (72)発明者 中山 広太 神奈川県海老名市本郷2274番地 富士ゼロ ックス株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA23 EA24 EC03 EC08 FA03 2C057 AF24 AF35 AG12 AG82 AG94 AM03 AM19 AR05 AR17 BA13 2C061 AQ05 HJ01

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体を噴射させて記録を行う液体噴射記
    録装置において、液体に噴射エネルギーを印加する複数
    の噴射素子と、該噴射素子をそれぞれ駆動するための複
    数のドライバ素子と、該ドライバ素子をそれぞれ駆動す
    る複数のプリドライバ回路と、該プリドライバ回路に電
    力を供給する複数系統のプリドライバ電源と、複数の前
    記噴射素子を複数のブロックに分割して該ブロックごと
    に駆動信号を前記プリドライバ回路に対して出力する駆
    動回路を有し、前記駆動回路から同時に駆動信号を受け
    るブロックに対応する複数の前記プリドライバ回路には
    異なる前記プリドライバ電源から電力が供給されている
    ものが存在し、前記プリドライバ電源のON/OFF制
    御によって前記駆動回路から駆動信号を受けるブロック
    に対応する複数の前記プリドライバ回路を選択的に駆動
    可能に構成されていることを特徴とする液体噴射記録装
    置。
  2. 【請求項2】 前記噴射素子と、前記ドライバ回路と、
    前記プリドライバ回路は、同一基板上に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体噴射記録装置。
  3. 【請求項3】 複数の前記プリドライバ電源と前記プリ
    ドライバ回路を接続するそれぞれの電源配線は互いに交
    差する場所を有し、一方の電源配線が配線層以外のポリ
    シリコンまたは拡散層を使用して他方の電源配線と交差
    することを特徴とする請求項2に記載の液体噴射記録装
    置。
  4. 【請求項4】 複数の前記プリドライバ電源は、前記噴
    射素子と同一基板上に形成されていることを特徴とする
    請求項2または請求項3に記載の液体噴射記録装置。
  5. 【請求項5】 複数の前記プリドライバ電源は、前記発
    熱素子、前記ドライバ回路を挟んで前記基板の両側に配
    置されていることを特徴とする請求項4に記載の液体噴
    射記録装置。
  6. 【請求項6】 複数の前記プリドライバ電源は、前記発
    熱素子に供給される電源線に接続され、電圧を低下させ
    て前記プリドライバ回路に供給することを特徴とする請
    求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の液体噴射
    記録装置。
  7. 【請求項7】 複数の前記プリドライバ電源は、それぞ
    れが等しい数の前記プリドライバ回路に接続されている
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1
    項に記載の液体噴射記録装置。
  8. 【請求項8】 前記ドライバ回路はNチャネルMOSト
    ランジスタで構成されており、前記発熱素子への通電中
    は該ドライバ回路は非飽和領域で動作することを特徴と
    する請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の液
    体噴射記録装置。
  9. 【請求項9】 前記駆動回路は、ブロックごとに時分割
    して駆動信号を出力するブロック分割駆動回路と、印字
    データを保持するデータ保持回路を有し、前記プリドラ
    イバ回路は、前記ブロック分割駆動回路からの駆動信号
    と前記データ保持回路からの印字データを合成すること
    を特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に
    記載の液体噴射記録装置。
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