JP2007229953A - 印刷ヘッドの駆動制御装置、これを備えているプリンタ、及びプリンタ制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】コストの上昇を抑えつつも、印刷解像度を向上させる。
【解決手段】PTSに同期させるヘッド駆動信号の波形データとして、基準とする波形データAの他に、この波形データAが示す波形を含み位相がズレている波形を規定した波形データBを予め登録しておく。そして、PTSに同期させて、波形データAを用いたヘッド駆動信号と、波形データBを用いたヘッド駆動信号を出力して、印刷ヘッドを駆動する。波形データAの波形に対する波形データBの波形の位相ズレに相当する印刷解像度が実現できる。
【選択図】 図2
【解決手段】PTSに同期させるヘッド駆動信号の波形データとして、基準とする波形データAの他に、この波形データAが示す波形を含み位相がズレている波形を規定した波形データBを予め登録しておく。そして、PTSに同期させて、波形データAを用いたヘッド駆動信号と、波形データBを用いたヘッド駆動信号を出力して、印刷ヘッドを駆動する。波形データAの波形に対する波形データBの波形の位相ズレに相当する印刷解像度が実現できる。
【選択図】 図2
Description
本発明は、印刷ヘッドを駆動させて、該印刷ヘッドから印刷媒体に対してインクを吐出させる印刷ヘッドの駆動制御装置、これを備えているプリンタ、プリンタ制御プログラムに関する。
従来より、プリンタの印刷解像度の向上のために各種技術が開発されており、その一つとして、例えば、以下の特許文献1に記載されている技術がある。
この技術は、印刷ヘッドに設けられているエンコーダからの信号を複数に分割し、この分割により得られた信号を、印刷ヘッドの駆動タイミング信号として利用するというものである。この技術では、この駆動タイミング信号に同期させたヘッド駆動信号を印刷ヘッドへ出力して、印刷ヘッドを駆動させている。
また、この駆動タイミング信号に同期させるヘッド駆動信号に関しては、以下の特許文献2に開示されているように、インク滴の大きさを打ち分けるために、各種波形のヘッド駆動信号を予め記憶しておき、各種波形のヘッド駆動信号のうちから、目的の大きさのインク滴を吐出させることができる駆動信号を選ぶ技術もある。
上述の特許文献1には、シリアルプリンタの印刷解像度の向上を図る技術が開示され、この技術を利用した製品が存在するものの、依然として、ユーザからは、プリンタの印刷解像度をより高めてもらいたいという要望が多い。
本発明は、このような要望に応えるべく、シリアルプリンタの印刷解像度を高めることができる印刷ヘッドの駆動制御装置、これを備えているプリンタを提供することを目的とする。
前記目的を達成するための印刷ヘッドの駆動制御装置に係る発明は、
印刷ヘッドの駆動タイミング信号を生成する駆動タイミング信号生成部と、前記駆動タイミング信号に同期した前記印刷ヘッドの駆動信号を生成する駆動信号生成部と、前記駆動信号に関する複数種類の波形データが記憶されている波形データ記憶領域と、前記駆動信号生成部に対して、前記波形データ記憶領域に記憶されている複数種類の波形データのうちのいずれの波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきかを指示する信号生成制御手段と、を備え、
前記波形データ記憶領域には、第一の波形データと第二の波形データとが記憶され、該第一の波形データで生成された第一駆動信号による前記印刷ヘッドの駆動タイミングに対して、該第二の波形データで生成された第二駆動信号による該印刷ヘッドの駆動タイミングが、該第一駆動信号が同期する前記駆動タイミング信号に該第二駆動信号が同期した場合でも、ズレることを特徴とする。
印刷ヘッドの駆動タイミング信号を生成する駆動タイミング信号生成部と、前記駆動タイミング信号に同期した前記印刷ヘッドの駆動信号を生成する駆動信号生成部と、前記駆動信号に関する複数種類の波形データが記憶されている波形データ記憶領域と、前記駆動信号生成部に対して、前記波形データ記憶領域に記憶されている複数種類の波形データのうちのいずれの波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきかを指示する信号生成制御手段と、を備え、
前記波形データ記憶領域には、第一の波形データと第二の波形データとが記憶され、該第一の波形データで生成された第一駆動信号による前記印刷ヘッドの駆動タイミングに対して、該第二の波形データで生成された第二駆動信号による該印刷ヘッドの駆動タイミングが、該第一駆動信号が同期する前記駆動タイミング信号に該第二駆動信号が同期した場合でも、ズレることを特徴とする。
以上の発明によれば、第一の波形データで生成された第一駆動信号による前記印刷ヘッドの駆動タイミングに対して、該第二の波形データで生成された第二駆動信号による該印刷ヘッドの駆動タイミングが、該第一駆動信号が同期する前記駆動タイミング信号に該第二駆動信号が同期した場合でも、ズレるので、このズレ量に相当する高解像度の印刷を実現することができる。しかも、波形データ記憶領域に第一及び第二の波形データを記憶しておけば、高解像度の印刷を実現できるので、ハードウェアー的な変更が不要で、製造コストの上昇も抑えることができる。
ここで、前記波形データ記憶領域に記憶されている前記第二の波形データは、前記第一の波形データで規定される第一の波形を含み、該第一の波形に対して位相ズレしている第二の波形を規定するデータであることが好ましい。また、前記第一の波形データで生成された前記第一駆動信号による駆動タイミングに対する、前記第二の波形データで生成された前記第二駆動信号による駆動タイミングの前記ズレ量は、該第二の駆動信号により印刷媒体上に形成されるインクドットの位置が、該第一駆動信号により形成される最小間隔のインクドットの間になり得る量であるべきである。
また、前記信号生成制御手段は、1ラインの印刷に、前記印刷ヘッドを複数回走査させる場合に、複数回の走査のうちの一の走査のときに、前記第一の波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきである旨を指示し、該一の走査と異なる走査のときに前記第二の波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきである旨を指示してもよい。
前記目的を達成するためのプリンタに係る発明は、
以上の印刷ヘッドの駆動制御装置と、該印刷ヘッドと、該印刷ヘッドを移動させる移動機構と、を備えていることを特徴とする。
以上の印刷ヘッドの駆動制御装置と、該印刷ヘッドと、該印刷ヘッドを移動させる移動機構と、を備えていることを特徴とする。
また、前記目的の達成に好ましいプリンタ制御プログラムに係る発明は、
印刷解像度を取得する解像度取得ステップと、
前記シリアルプリンタの印刷ヘッドを駆動させるヘッド駆動信号の複数種類の波形のうちから、前記解像度取得ステップで取得した前記印刷解像度に応じて、いずれの波形を用いるかを示す波形種別情報を作成する波形種別情報生成ステップと、
前記波形種別情報を前記印刷コマンドに含めるコマンド生成ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
印刷解像度を取得する解像度取得ステップと、
前記シリアルプリンタの印刷ヘッドを駆動させるヘッド駆動信号の複数種類の波形のうちから、前記解像度取得ステップで取得した前記印刷解像度に応じて、いずれの波形を用いるかを示す波形種別情報を作成する波形種別情報生成ステップと、
前記波形種別情報を前記印刷コマンドに含めるコマンド生成ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とする。
このプリンタ制御プログラムを用いて印刷コマンドを作成すると、プリンタ側では、印刷解像度に応じて、ヘッド駆動信号の波形としていずれの波形を用いればよいのかを判断処理する必要がなくなり、プリンタ側の負荷を軽減することができる。
以下、本発明に係るプリンタシステムの一実施形態について、図面を用いて説明する。
本実施形態のプリンタシステムは、図1に示すように、ホストコンピュータHと、このホストコンピュータHによって制御されるインクジェットプリンタ1とを備えている。
プリンタ1は、インクジェット方式の印刷機構10と、これを駆動させる印刷機構駆動回路19と、印刷機構10の動作を制御するコントローラ20とを備えている。コントローラ20は、ホストコンピュータHとの間で通信を行う通信インタフェース回路21と、各種プログラムを実行するCPU24と、各種データが一時的に記憶されるRAM22と、CPU24が実行するプログラムやデータ等が記憶されているROM23と、印刷ヘッドの駆動タイミング信号(Print Timing Signal)を生成するPTS生成回路26と、このPTS生成回路26により生成されたPTSに同期させてヘッド駆動信号を出力するヘッド駆動信号生成回路27と、を備えている。
RAM22には、ホストコンピュータHから送信されてきた印刷コマンドが一時的に格納されるバッファ22aと、この印刷コマンドが示すイメージが展開されるビットマップ領域22bとが設定されている。ROM23には、CPU24が実行する印刷制御プログラム23aや、前述のヘッド駆動信号の波形データ23b等が記憶されている。CPU24には、基準クロック信号CLを発するクロック25が内蔵されている。また、このCPU24は、機能的に、バッファ22aに格納された印刷コマンドを解釈して、ビットマップ領域22bに印刷コマンドが示すイメージを展開する解釈部24aと、ビットマップ領域22bに展開されたイメージに基づいてイメージデータ信号を生成するイメージデータ信号生成部24bとを有している。なお、これらの機能部24a,24bは、いずれも、ROM23に記憶されている印刷制御プログラム23aをCPU24が実行することで機能する。
PTS生成回路26には、後述の印刷機構10内に組み込まれているラインエンコーダ12dからのエンコーダ信号ECと、クロック25からの基準クロック信号CLと、解釈部24aからのPTS生成情報とが入力する。このPTS生成情報には、PTS間隔の情報と、PTSのズラシ量の情報とが含まれている。
ここで、図6を用いてPTSについて説明する。仮に、ラインエンコーダ12dからのエンコーダ信号ECの周期が1/sであるとする。この1/s時間は、印刷実行時に印刷ヘッドが1/sインチ移動する時間である。したがって、このエンコーダ信号ECの周期に同期してドットと形成すると、ドット間隔が1/sインチとなる。
PTS生成回路26は、解釈部24aからのPTS生成情報に含まれているPTS間隔の情報に基づいて、エンコーダ信号ECを分割する。例えば、PTS間隔の情報が1/2sであれば、エンコーダ信号ECを2分割して、1/2s周期の基準PTSを生成する。また、PTS間隔の情報が1/4sであれば、図6に示すように、エンコーダ信号ECを4分割して、1/4s周期の基準PTSを生成する。これら1/2s周期の基準PTS、1/4s周期の基準PTSに同期してドットを形成した場合、それぞれ、ドット間隔が1/2sインチ、1/4sインチになる。
PTS生成回路26は、さらに、解釈部24aからのPTS生成情報に含まれているPTSのズラシ量の情報に基づいて、このズラシ量分だけ基準PTSの位相をズラしたPTS、さらにこのズラしたPTSからズラシ量分だけ位相をズラしたPTSも、生成する。基準PTSの位相をズラす際には、PTS生成回路26に入力する基準クロック信号CLに基づいて行う。例えば、1/4s周期の基準PTSに関して、ズラシ量が1/16sの場合には、この1/4周期の基準PTSに対して1/16s位相をズラしたPTS、この1/4周期のPTSに対して2/16s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して3/16s位相をズラしたPTSを生成する。
また、1/4s周期の基準PTSに関して、同図に示すように、ズラシ量が1/32sの場合には、この1/4s周期の基準PTSに対して1/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して2/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して3/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して4/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して5/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して6/32sズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して7/32s位相をズラしたPTSを生成する。この結果、ズラシ量が1/32sの場合、各ズラシ量のPTSを全て用い、各PTSに同期してドットを形成すると、ドット間隔が1/32sインチになる。
ヘッド駆動信号生成回路27は、ROM23に記憶されている二種類の波形データA,Bを用いて、PTSに同期したヘッド駆動信号を生成する。各波形データA,Bが示す波形は、図3に示すように、上辺が底辺よりも大きな台形に、上辺が底辺よりも小さな台形をつなげたような形状を成している。これら波形データA,Bを用いてドットを形成する場合、上辺が底辺よりも大きな台形から、上辺が底辺よりも小さな台形へ移る位置のタイミングで、ドットが形成される。波形データBの波形は、波形データAが示す波形を含み、この波形データAが示す波形を1/64sだけ位相ズレした形状である。このため、PTSの立ち上がりタイミングに合わせて、波形データAを用いたヘッド駆動信号を生成した場合に、PTSの立ち上がりからhaでドットが形成されるとすると、波形データBを用いたヘッド駆動信号を生成した場合には、PTSの立ち上がりからhb(=ha+1/64s)でドットが形成される。したがって、同一のPTSに、波形データAを用いたヘッド駆動信号と、波形データBを用いたヘッド駆動信号とをそれぞれ同期させると、ドット間隔を1/64sインチにすることができる。
以上のような波形データA,Bは、図3及び図4に示すように、各波形データA,Bが示す波形の両端点、及び複数の屈曲点の相互間隔を規定することで、定義されている。例えば、波形データBに関しては、この波形データBが示す波形の端点から次の屈曲点までのa区間が傾き0で間隔1/64s、次の区間bが傾きbで間隔2/64s,次の区間cが傾きcで間隔1/64s、…と規定されている。また、波形データAに関しては、a区間の間隔が0、次の区間bが傾きbで間隔2/64s,次の区間cが傾きcで間隔1/64s、…と規定されている。このように、波形データBは、波形データAに区間a部分を加えたのみで、その他は波形データAと同一である。以上の波形データA,Bは、前述したように、ROM23に記憶されている。
印刷機構10は、図1に示すように、シアン・マゼンタ・イエロー・ライトシアン・ライトマゼンタ及びブラックの各色のインクを個別に収容したインクカートリッジ16と、このインクカートリッジ16内のインクを印刷媒体である用紙Pに吐出する印刷ヘッド15と、この印刷ヘッド15を移動させるキャリッジ11と、用紙Pを搬送する搬送ローラ18と、キャリッジ11による印刷ヘッド15の移動を検知するためのラインエンコーダ12dと、を備えている。キャリッジ11は、図2に示すように、駆動輪12aと、従動輪12bと、両輪12a,12bの間に架け渡されたタイミングベルト12cと、印刷ヘッド15が設けられると共にインクカートリッジ16が搭載されるヘッドベース13と、このヘッドベース13の移動方向を規制するガイド14とを有している。なお、前述のラインエンコーダ12dは、図1に示すように、ガイド14に対向するよう、ヘッドベース13に固定されている。
印刷機構10は、更に、ガイド14の左端近傍に形成されたフラッシング領域Fと、ガイド14の右端近傍に形成されたキャップCとを備えている。フラッシング領域Fは、印刷ヘッド15の先端でインクが乾燥して固化するのを防止するために定期的又は所定のタイミングで印刷データとは無関係にインク滴を吐出させる、いわゆるフラッシング動作を行うときに利用されるものである。このフラッシング領域Fは、印刷ヘッド15が左端まで移動したときに、印刷ヘッド15のノズルと対向するように設けられている。このため、フラッシング動作を行う場合には、印刷ヘッド15を左端まで移動させた後に行う。また、キャップCは、印刷休止中などに印刷ヘッド15のノズルが乾燥するのを防止するために、このノズルを封止するときに利用されるものである。このキャップCは、印刷が終了し、印刷ヘッド15が右端(ホームポジションという)まで移動したときに、この印刷ヘッド15のノズルを覆う。
次に、以上で説明したプリンタシステムの動作について説明する。
ホストコンピュータHのプロセッサは、プリンタ制御プログラムを実行することで、印刷コマンドを作成し、この印刷コマンドをインクジェットプリンタ1へ送信する。
具体的に、ホストコンピュータHのプロセッサは、図8のフローチャートに示すように、アプリケーションプログラムから印刷指令を受信すると(S10)、印刷データ及び印刷条件を取得し(S11))、印刷データに基づいて印刷データコマンドを作成すると共に(S12)、印刷条件に基づいて印刷条件コマンドを作成し(S13)、これら印刷データコマンド及び印刷条件コマンドをまとめて印刷コマンドとした後(S14)、この印刷コマンドの送信処理を行う(S15)。
印刷条件コマンドを作成する際(S13)には、各種印刷条件のうち、印刷解像度に関しては、解像度情報変換テーブルTを用いて、解像度情報に変換し、この解像度情報を印刷条件コマンドに含める。
解像度情報変換テーブルTは、図5に示すように、各解像度毎に、PTS間隔、PTSのズラシ量、1ライン当たりの走査回数であるパス数、ヘッド駆動信号の波形データの種別が格納されている。前述の解像度情報には、これらPTS間隔、PTSのズラシ量、1ライン当たりの走査回数であるパス数、ヘッド駆動信号の波形データの種別が含まれる。この変換テーブルTのデータは、プリンタ制御プログラムと共にプリンタドライバに納められている。プリンタ制御プログラムを実行するプロセッサは、この変換テーブルTを参照して、印刷条件に含まれている印刷解像度を、前述したように、解像度情報に変換して、これを印刷コマンドに含める。
なお、図5からは、プリンタドライバにより制御されるプリンタ1が、設定可能なPTS間隔の最小値が1/4sであり、設定可能なPTSズラシ量の最小値が1/32sであることが理解できる。すなわち、本実施形態のインクジェットプリンタ1に搭載されているPTS生成回路26は、ハードウェアー的に、PTS間隔の最小値として1/4sが限界であり、PTSズラシ量の最小値として1/32sが限界である。
次に、図9に示すフローチャートに従って、インクジェットプリンタ1の動作について説明する。なお、同図は、インクジェットプリンタ1のCPU24の印刷制御プログラムの実行動作を示している。
CPU24の解釈部24aは、まず、バッファ22aに印刷コマンドがあるか否かを判断する(S20)。印刷コマンドがある場合には、この印刷コマンドに含まれている印刷条件コマンドを解釈する(S21)。解釈部24aは、この際、印刷条件コマンド中に含まれている前述の解像度情報を取得し、PTS間隔及びPTSのズラシ量を含むPTS生成情報をPTS生成回路26に与え、PTSの生成を指示する(S22)。さらに、解像度情報に含まれているヘッド駆動信号の波形データ種別を把握し、この種別が示す波形データをROM23から取得し、この波形データをヘッド駆動信号生成回路27に与え、ヘッド駆動信号の生成を指示する(S23)。
解釈部24aは、以上のステップ22,23と並行して、または前後して、印刷コマンドに含まれている印刷データコマンドを解釈して(S24)、その結果をビットマップ領域22bにイメージデータとして展開する(S25)。イメージデータ信号生成部24bは、このビットマップ領域22bに展開されたイメージデータに基づいて、ヘッド駆動信号に同期したイメージデータ信号を印刷機構駆動回路19へ出力する(S26)。以上のステップ20〜ステップ26までの処理を、ステップ20で印刷コマンドが無いと判断されるまで繰り返す。
印刷ヘッド15は、「0」と「1」との組み合わせであるイメージデータ信号と、ヘッド駆動信号とのアンド条件を満たしたとき、つまり、イメージデータ信号が「1」で、ヘッド駆動信号が入力したときに、インクを吐出する。
ここで、ホストコンピュータHからの印刷コマンド中に、印刷解像度が64s(dpi)のときの解像度情報(図5)が含まれている場合を例にして、具体的に説明する。
印刷解像度が64s(dpi)のときの解像度情報には、PTS間隔として1/4s、PTSのズラシ量として1/32sの情報が含まれている。PTS生成回路26は、これらの情報を受け取った場合、図6を用いて前述したように、エンコーダ信号CLを4分割して、1/4s周期の基準PTSを生成すると共に、この1/4s周期の基準PTSに対して1/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して2/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して3/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して4/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して5/32s位相をズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して6/32sズラしたPTS、この1/4s周期の基準PTSに対して7/32s位相をズラしたPTSを生成する。
また、ヘッド駆動信号生成回路27は、前述したように、解釈部24aから与えられたヘッド駆動信号の波形データを用いて、PTSに同期したヘッド駆動信号を生成し、これを印刷機構駆動回路19へ出力する。
具体的に、印刷解像度が64s(dpi)のときの解像度情報には、図5に示すように、バス数として16、波形データ種別として、奇数パスには波形データAとし、偶数パスには波形データBとする情報が含まれている。ヘッド駆動信号生成回路27は、奇数パスの印刷時には解釈部24aから波形データAが与えられ、この波形データAを用いて、PTSに同期したヘッド駆動信号を生成し、これを印刷機構駆動回路19へ出力する。また、偶数パスの印刷時には解釈部24aから波形データBが与えられ、この波形データBを用いて、PTSに同期したヘッド駆動信号を生成し、これを印刷機構駆動回路19へ出力する。
印刷解像度が64s(dpi)のときの解像度情報をプリンタ1が取得し、これを実行した場合、図7に示すように、1ライン当たり16パスの印刷が実行される。なお、各パスのうち、奇数パスの印刷ヘッド15の移動方向に対して、偶数パスの際には、印刷ヘッド15が逆向きに移動する。
1パス目では、1/4s周期の基準PTSに同期して、波形データAを用いたヘッド駆動信号が出力され、このヘッド駆動信号に応じたタイミングでインク(同図中の黒丸)が印刷ヘッド15から吐出される。2パス目では、1/4s周期の基準PTSに同期して、波形データBを用いたヘッド駆動信号が出力され、このヘッド駆動信号に応じたタイミングでインク(同図中の白丸)が印刷ヘッド15から吐出される。なお、同図での波形データBが示す波形は、図3を用いて説明した波形データBの波形の反転形状であるが、これは、ヘッドの移動方向が1パス目に対して逆向きで、時間経過方向を逆向きに描いているためであり、時間経過方向が同じであれば、同図での波形データBが示す波形と図3を用いて説明した波形データBの波形とは同一である。
3パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して1/32s位相をズラしたPTSに同期して、波形データAを用いたヘッド駆動信号が出力され、このヘッド駆動信号に応じたタイミングでインクが印刷ヘッド15から吐出される。3パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して1/32s位相をズラしたPTSに同期して、波形データBを用いたヘッド駆動信号が出力され、このヘッド駆動信号に応じたタイミングでインクが印刷ヘッド15から吐出される。
以下、5,6パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して2/32s位相をズラしたPTSが使用され、7,8パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して3/32s位相をズラしたPTSが使用され、9,10パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して4/32s位相をズラしたPTSが使用され、11,12パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して5/32s位相をズラしたPTSが使用され、13,14パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して6/32s位相をズラしたPTSが使用され、15,16パス目では、1/4s周期の基準PTSに対して7/32s位相をズラしたPTSが使用される。
また、奇数パスでは、波形データAを用いたヘッド駆動信号が出力され、偶数パスでは、波形データBを用いたヘッド駆動波形が出力される。
この結果、印刷媒体上には、1/64sインチの間隔でドットが形成される、言い換えると、1インチ当たり64sドットのドットが形成される。
以上のように、本実施形態では、波形データAが示す波形と、波形データBが示す波形との位相差に応じた高解像度の印刷を行うことができる。しかも、本実施形態では、PTS生成回路26及びヘッド駆動信号生成回路27のハードウェア構成を変更することなく、ROM23に、二つの波形データA,Bを登録し、これをソフトウェア的に使い分けることで、高解像度印刷を実現しているので、製造コストの増加を抑えることができる。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に
属する限り種々の態様で実施し得ることは言うまでもない。
属する限り種々の態様で実施し得ることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、本実施形態では、64s(dpi)の解像度で印刷する場合を除いて、波形データAのみを使用しているが、逆に、64s(dpi)の解像度で印刷する場合を除いて、波形データBのみを使用するようにしてもよい。また、ここでは、二種類の波形データを使用しているが、三種類以上の波形データを用いてもよいことは言うまでもない。この場合、例えば、以上の波形データA,Bの他に、波形データAの波形に対して、1/128sだけ位相をズラした波形の波形データCも用いることで、64s(dpi)、128(dpi)の解像度も実現可能である。
また、本実施形態では、印刷解像度に基づいて、PTS間隔等の情報を含む解像度情報をホストコンピュータH側で生成しているが、ホストコンピュータHから印刷解像度を取得し、プリンタ側で、PTS間隔等の情報を含む解像度情報を生成するようにしてもよい。
1:インクジェットプリンタ、10:印刷機構、11:キャリッジ、12d:ラインエンコーダ、15:印刷ヘッド、16:インクカートリッジ、19:印刷機構駆動回路、20:コントローラ、21:通信インタフェース回路、22:RAM、22a:バッファ、22b:ビットマップ領域、23:ROM、23a:印刷制御プログラム、23b:波形データA,B、24:CPU、24a:解釈部、24b:イメージデータ信号生成部、26:PTS生成回路、27:ヘッド駆動信号生成回路
Claims (7)
- 印刷ヘッドを駆動させて、該印刷ヘッドから印刷媒体に対してインクを吐出させる印刷ヘッドの駆動制御装置において、
前記印刷ヘッドの駆動タイミング信号を生成する駆動タイミング信号生成部と、
前記駆動タイミング信号に同期した前記印刷ヘッドの駆動信号を生成する駆動信号生成部と、
前記駆動信号に関する複数種類の波形データが記憶されている波形データ記憶領域と、
前記駆動信号生成部に対して、前記波形データ記憶領域に記憶されている複数種類の波形データのうちのいずれの波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきかを指示する信号生成制御手段と、
を備え、
前記波形データ記憶領域には、第一の波形データと第二の波形データとが記憶され、該第一の波形データで生成された第一駆動信号による前記印刷ヘッドの駆動タイミングに対して、該第二の波形データで生成された第二駆動信号による該印刷ヘッドの駆動タイミングが、該第一駆動信号が同期する前記駆動タイミング信号に該第二駆動信号が同期した場合でも、ズレる、
ことを特徴とする印刷ヘッドの駆動制御装置。 - 請求項1に記載の印刷ヘッドの駆動制御装置において、
前記波形データ記憶領域に記憶されている前記第二の波形データは、前記第一の波形データで規定される第一の波形を含み、該第一の波形に対して位相ズレしている第二の波形を規定するデータである、
ことを特徴とする印刷ヘッドの駆動制御装置。 - 請求項1及び2のいずれか一項に記載の印刷ヘッドの駆動制御装置において、
前記第一の波形データで生成された前記第一駆動信号による駆動タイミングに対する、前記第二の波形データで生成された前記第二駆動信号による駆動タイミングの前記ズレ量は、該第二の駆動信号により印刷媒体上に形成されるインクドットの位置が、該第一駆動信号により形成される最小間隔のインクドットの間になり得る量である、
ことを特徴とする印刷ヘッドの駆動制御装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の印刷ヘッドの駆動制御装置において、
前記信号生成制御手段は、1ラインの印刷に、前記印刷ヘッドを複数回走査させる場合に、複数回の走査のうちの一の走査のときに、前記第一の波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきである旨を指示し、該一の走査と異なる走査のときに前記第二の波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきである旨を指示する、
ことを特徴とする印刷ヘッドの駆動制御装置。 - 請求項1から4のいずれか一項に記載の印刷ヘッドの駆動制御装置において、
前記信号生成制御手段は、前記波形データ記憶領域に記憶されている複数種類の波形データのうち、外部から入力した印刷解像度に応じて、いずれの波形データを用いて前記駆動信号を生成すべきかを指示する、
ことを特徴とする印刷ヘッドの駆動制御装置。 - 請求項1から5のいずれか一項に記載の印刷ヘッドの駆動制御装置と、
前記印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドを移動させる移動機構と、
を備えていることを特徴とするプリンタ。 - シリアルプリンタへ与える印刷コマンドを生成するプリンタ制御プログラムにおいて、
印刷解像度を取得する解像度取得ステップと、
前記シリアルプリンタの印刷ヘッドを駆動させるヘッド駆動信号の複数種類の波形のうちから、前記解像度取得ステップで取得した前記印刷解像度に応じて、いずれの波形を用いるかを示す波形種別情報を作成する波形種別情報生成ステップと、
前記波形種別情報を前記印刷コマンドに含めるコマンド生成ステップと、
をコンピュータに実行させることを特徴とするプリンタの制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006051019A JP2007229953A (ja) | 2006-02-27 | 2006-02-27 | 印刷ヘッドの駆動制御装置、これを備えているプリンタ、及びプリンタ制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006051019A JP2007229953A (ja) | 2006-02-27 | 2006-02-27 | 印刷ヘッドの駆動制御装置、これを備えているプリンタ、及びプリンタ制御プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2007229953A true JP2007229953A (ja) | 2007-09-13 |
Family
ID=38551041
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2006051019A Pending JP2007229953A (ja) | 2006-02-27 | 2006-02-27 | 印刷ヘッドの駆動制御装置、これを備えているプリンタ、及びプリンタ制御プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007229953A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7874630B2 (en) | 2008-01-31 | 2011-01-25 | Seiko Epson Corporation | Recording system having a plurality of controllers arranged respectively for a plurality of recording heads |
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2006
- 2006-02-27 JP JP2006051019A patent/JP2007229953A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7874630B2 (en) | 2008-01-31 | 2011-01-25 | Seiko Epson Corporation | Recording system having a plurality of controllers arranged respectively for a plurality of recording heads |
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