JP2004338215A - プリンタ - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリッジの加減速時間を短縮し、印字中の騒音を軽減する。
【解決手段】走査手段の制御を行う走査制御手段と、搬送手段の制御を行う搬送制御手段と、走査手段と搬送手段が並行して動作させ、被記録媒体に対して、キャリッジが斜めに走査するように走査制御手段と搬送制御手段が制御して、記録を行う。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリアルスキャン型プリンタのキャリッジとラインフィードの制御方法、並びに印字用データの生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばワードプロセッサ、パーソナルコンピュータ、ファクシミリ等に於ける情報出力装置として、所望される文字や画像等の情報を用紙やフィルム等シート状の記録媒体に記録を行う画像記録装置がある。
【0003】
画像記録装置の記録方式としては様々な方式が知られているが、用紙等の記録媒体に非接触記録が可能である、カラー化が容易である、静粛性に富む、等の理由でインクジェット方式が近年特に注目されており、又その構成としては所望される記録情報に応じてインクを吐出する記録ヘッドを装着すると共に用紙等の記録媒体の送り方向と直角な方向に往復走査しながら記録を行うシリアル記録方式が安価で小型化が容易などの点から一般的に広く用いられている。
【0004】
以下においては、キャリッジの走査方向を主走査方向と称し、ラインフィードの走査方向を副走査方向と称す。記録媒体は、紙と称し、ラインフィードは紙送りと称す。
【0005】
従来のインクジェット方式の画像記録装置では、キャリッジ駆動と紙送りはシリアルに行われ、キャリッジ速度が一定の状態で記録(以下印字と称す)を行う。非印字時のキャリッジの減速時に紙送りを開始し、紙送りが終了後にキャリッジを加速し、
定速状態で印字を行う。又は、キャリッジの減速後の停止を待ち、キャリッジの停止時に紙送りを行っていた。
【0006】
図12(a)で示すように記録ヘッド1を搭載したキャリッジが(ア)の位置よりA方向に移動し、キャリッジが(イ)の位置で停止する。記号1a、1b、1c、1dは、ヘッド1が移動した時のヘッド位置を表している。例えば、ヘッド1は、副走査方向の印字密度でノズル密度が設計され、主走査方向は、1回のスキャン印字(走査記録)で必要インク量が満足される印字密度で設計されている。(イ)の位置でヘッド1の全ノズル距離分の紙送りを行い、次にキャリッジは(イ)の位置よりB方向に移動し、(ア)の位置に到達する。印字は、キャリッジの位置(ア)から位置(イ)の領域の一部で行われている。
【0007】
図12(b)は、図12(a)に対して、2回のスキャンで印字を行うように構成された2パス印字と呼ばれているものである。紙送り量が、図12(a)に対して半分の量となっている。図12(a)に対して、同一領域に対して2倍のインク量が印字されるので、1回のスキャンで半分のインク量となるように印字している。半分のインク量にするために、例えば、主走査方向の印字密度が1/2の低解像度になるように列を間引いて印字を行う。往復で間引く位置を変えて、全領域を全て埋めるように印字する、また、乱数を用いて、印字領域に対して、1/2の確立の印字になるように印字マスクAを生成する。往復印字の往印時で印字マスクAを用いる場合、復印字においては、印字マスクAと補完関係のマスクで印字する。
【0008】
図13は、図12(a)の1パス印字の詳細な説明である。図13(a)は、用紙2の印字領域に、印字する場合を示している。本説明でのヘッドのノズル数は4ノズルで、副走査方向のノズル密度は印字密度となっており、主走査方向の印字は印字密度で印字を行っている。1スキャン毎にノズル4個分の距離の紙送りを行っている。図12(b)は、時間に対するキャリッジ速度と紙送り速度を表し、キャリッジ速度と紙送り速度の関係を表している。キャリッジは加速して定速状態となり、定速状態で印字を行い、印字を終了後、減速状態に入る。減速状態に入ると、紙送りを開始し、紙送りの終了を待つ。キャリッジ減速中に紙送りが終了している場合は、キャリッジの停止後、逆方向に加速を開始する。紙送りが終了していない場合は、キャリッジは停止して待ち、紙送り終了後、キャリッジを逆方向に加速する。
【0009】
図14は2パス印字の説明図で、副走査方向のノズル数は4ノズルで、副走査方向のノズル密度は印字密度となっており、主走査方向の印字は印字密度で印字を行っているが、副走査方向に対して1/2の間引き印字を行っている、奇数と偶数列で列方向に間引く、間引き方は交互になるように構成されている。スキャン後の副走査方向の紙送り量は、2ノズル分の距離の紙送りを行っている。そして、往印字と復印字時で互いに補完関係で構成され、2回の印字で、図13の1パス印字と同一インク量を印字する構成となっている。図13と同一記号、同一名称は、同一動作であるので説明を省略する。
【0010】
また、特開平10−315541で提案されていることは、キャリッジの往復スキャン中に紙送りを停止させることなく、常に一定速度で紙送りを行っている。
【0011】
【特許文献1】
特開平10−315541号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の画像記録装置のようにキャリッジの加減速及び停止時間内を利用して紙送りを行う装置の場合、印字に寄与しないキャリッジの加減速時及び紙送り時は、印字速度を大幅に低下させるので、短縮する必要がある。その結果、急激な紙送りによる衝撃音及び用紙とメカ部材との摩擦音が騒音となっている。
【0013】
特開平10−315541で提案されているような、紙送りを一定速度とし、紙送りをページ内で常に一定の速度で行いつつ、キャリッジのスキャンにより印字を行う装置においては、騒音を軽減することができるが、ページ内で停止させないために、ページメモリが必要となる。
【0014】
また、キャリッジのスキャン領域に対して、印字領域の割合を大きくするためには、キャリッジの加減速状態において印字するか、キャリッジの加減速時間を短縮する必要がある。紙送り速度がページ内で一定の場合、キャリッジの加減速状態での印字は、紙送り速度とキャリッジ速度比が変化するのでキャリッジ速度が低下していくと、ドットの位置が紙送り方向に曲がる形となる。曲がる形に沿うように印字データを生成する必要があり、従って、キャリッジの加減速領域を印字領域とする場合には、非常に困難が伴う。また、キャリッジの加減速時間を短縮することは、キャリッジの衝撃音の増加ともなる。
【0015】
本発明は、上記説明した従来技術の問題点を解決するためになされたものでありその目的は、廉価な装置で、キャリッジの加減速時間を短縮し、印字中の騒音を軽減する方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための本発明のプリンタは、記録ヘッドを搭載するキャリッジを移動させる走査手段と前記キャリッジの移動方向と略直交する向きに被記録媒体を搬送する搬送手段とを備えたプリンタであって、前記走査手段の制御を行う走査制御手段と、前記搬送手段の制御を行う搬送制御手段と、前記走査手段と前記搬送手段が並行して動作することで、前記被記録媒体に対して、前記キャリッジが斜めに走査するように前記走査制御手段と前記搬送制御手段に指示する指示手段と、該指示手段による前記指示に従って、前記キャリッジの走査中に前記被記録媒体に対して、記録を行う記録制御手段とを備える。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、詳細に説明する。
【0018】
[装置本体の概略説明]
図9は、本発明の代表的な実施の形態のインクジェット記録装置であるインクジェットプリンタIJRAの構成の概要を示す外観斜視図である。
【0019】
図9において、駆動モータ5013の正逆回転に連動して、駆動力伝達ギア5009〜5011を介して、回転するリードスクリュー5005の螺旋溝5004に対して係合するキャリッジHCは、ピン(不図示)を有し、ガイドレール5003に支持されて矢印a、b方向を往復移動する。
【0020】
キャリッジHCには、記録ヘッドIJHとインクタンクITとを内蔵した一体型インクジェットカートリッジIJCとが、搭載されている。
【0021】
5002は、紙押え板であり、キャリッジHCの移動方向にわたって記録用紙(被記録媒体)Pをプラテン5000に対して押圧する。
【0022】
5007、5008は、フォトカプラで、キャリッジのレバー5006のこの域での存在を確認して、モータ5013の回転方向切り換え等を行うためのホームポジション検知器である。
【0023】
5016は、記録ヘッドIJHの前面をキャップするキャップ部材5022を支持する部材で、5015はこのキャップ内を吸引する吸引器で、キャップ内開口5023を介して記録ヘッドの吸引回復を行う。
【0024】
5017は、クリーニングブレードで、5019は、このブレードを前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板5018にこれらが支持されている。なお、ブレードは、この本実施形態ばかりでなく、周知のクリーニングブレードが本実施形態としても適用できるのは、言うまでもない。
【0025】
又、5021は、吸引回復の吸引を開始するためのレバーで、キャリッジと係合するカム5020の移動に伴って移動し、駆動モータからの駆動力がクラッチ切り換え等の公知の伝達機構で移動制御される。
【0026】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジがホームポジション側の領域に来た時にリードスクリュー5005の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで、所望の動作を行うように設定すれば、本例はいずれの設定でも適用できるのは、言うまでもない。
【0027】
[制御構成の説明]
次に、上述したインクジェット記録装置の記録制御を実行する制御構成について説明する。
【0028】
図10は、インクジェットプリンタIJRAの制御回路の構成を示すブロック図である。図10において、1700は、記録信号を入力するインターフェースであり、1701は、MPUであり、1702は、MPU1701が実行する制御プログラムを格納するROMであり、1703は、各種データ(上記記録信号やヘッドに供給される記録データ等)を保存しておくRAM(例えばDRAM)である。
【0029】
1704は、記録ヘッドIJHに対する記録データの供給制御を行うゲートアレイ(G.A.)であり、インターフェース1700、MPU1701、RAM1703間のデータ転送制御も行う。
【0030】
1710は、記録ヘッドIJHを移動させるためのキャリアモータ、1709は、記録紙(被記録媒体)を搬送するための搬送モータである。1705は、記録ヘッドを駆動するヘッドドライバ、1706、1707は、それぞれ搬送モータ1709、キャリアモータ1710を駆動するためのモータドライバである。
【0031】
上記制御構成の動作を説明すると、インターフェース1700に記録信号が入ると、ゲートアレイ1704とMPU1701との間で記録信号がプリント用の記録データに変換される。そして、モータドライバ1706、1707が駆動されると共に、ヘッドドライバ1705に送られた記録データに従って、記録ヘッドが駆動し、記録が行われる。
【0032】
ここでは、MPU1701が実行する制御プログラムをROM1702に格納するものとしたが、EEPROM等の消去/書き込みが可能な記憶媒体を更に追加して、インクジェットプリンタIJRAと接続されたホストコンピュータから制御プログラムを変更できるように構成することもできる。
【0033】
なお、上述のように、インクタンクITと記録ヘッドIJHとは一体的に形成されて交換可能なインクカートリッジIJCを構成しても良いが、これらインクタンクITと記録ヘッドIJHとを分離可能に構成して、インクがなくなったときにインクタンクITだけを交換できるようにしても良い。
【0034】
図11は、インクタンクとヘッドとが分離可能なインクカートリッジIJCの構成を示す外観斜視図である。
【0035】
インクカートリッジIJCは、図11に示すように、境界線K(ブラック)の位置でインクタンクITと記録ヘッドIJHとが分離可能である。インクカートリッジIJCにはこれがキャリッジHCに搭載されたときには、キャリッジHC側から供給される電気信号を受け取るための電極(不図示)が設けられており、この電気信号によって、前述のように記録ヘッドIJHが駆動されてインクが吐出される。
【0036】
なお、図11において、500は、インク吐出口列である。また、インクタンクITには、インクを保持するために繊維質状もしくは多孔質状のインク吸収体が設けられている。
【0037】
[印字]
次に、上記説明したインクジェット記録装置における印字(記録)について説明する。本発明においては、2パス以上にて効果があり、本実施例においては、2パス印字の場合について図1を用いて説明を行う。3パス印字以上は、基本的には2パス印字の拡張展開であり、簡単に触れるのみとする。
【0038】
本実施例のヘッド(記録ヘッド)のノズル密度と印字密度との関係は、ヘッドのノズル密度と印字密度は同一で、1回のスキャン印字(走査記録)でドットが埋まるような液滴量となっている。従って、1パス印字の場合は、各スキャンで印字後、ヘッド1の全ノズル距離分の紙送りを行うことにより所定のインク量の打ち込みが可能となっている。本実施例の2パス印字の場合は、キャリッジのスキャン中に印字を行い、同時に紙送りも行っている。キャリッジが反転する位置にて紙送り量が全ノズル距離分の半分となるようになっている。nパス印字の場合は、紙送り量は、ノズル距離の1/nとなっている。ただし、nは自然数。
【0039】
キャリッジと用紙と紙送りの位置関係は、図1(a)で表す関係となっている。キャリッジに搭載されたヘッド1aが(ア)の位置より(イ)の位置に移動する間に印字を行い、用紙は全ノズルの半分の距離分紙送りを行う。キャリッジの位置と紙送りの位置は対応関係をもっている、理想的には、線形関係とし、線形関係とすることにより、往復で同様な構成、同様な動作とすることが可能となる。
【0040】
図1(b)は、キャリッジ位置(横軸)と紙送りの位置(縦軸)関係を表している。キャリッジの往復で印字を行い、キャリッジの停止位置である(ア)と(イ)の間は、キャリッジと紙送り位置は比例関係となっている。記録用紙に対して、図1(a)の破線で示すように、ヘッドは斜めに走査する状態である。
【0041】
図1(c)は、キャリッジ位置に対するキャリッジ速度を表している。キャリッジ速度が図1(c)の場合、紙送り速度は図1(d)で示すようにキャリッジ速度と比例関係となっている。又、時間に対するキャリッジ速度と紙送り速度の関係は、次のようになる。
【0042】
1スキャンにおけるキャリッジと紙送りの位置関係は、比例関係(線形)にあり、
キャリッジ位置=キャリッジ速度の時間積分
紙送り位置=紙送り速度の時間積分
キャリッジ位置=K×紙送り位置 (K:係数)
となるように、時間に対するキャリッジ速度と紙送り速度が決定される。
【0043】
本実施例の場合は、台形駆動で説明しているが、立ち上がりのスムーズなS字駆動等であってもかまわない。キャリッジがS字駆動の場合、紙送りは図1(b)で示す位置関係になるように駆動され、紙送りもS字駆動となる。
【0044】
図2を用いて、2パス印字における、往復印字での重なり方を説明する。図2(b)の記号11(a)はヘッドをA方向に移動させて印字した場合の往印字で印字した領域であり。記号11(b)はヘッドをB方向に移動させて印字した場合の復印字で印字した領域である。記号11(c)は、往印時と復印字を重ね合せた場合を示し、往復印字を表した図である。記号(ア)と記号(イ)の位置の間でキャリッジはスキャンを行い、安定した領域を印字領域とする。
【0045】
図3は、図2の説明に追加して説明するための図である。図(a)は往印字の片方向印字の場合と同様であり、図(b)は復印字の片方向印字の場合と同様である。図(c)の往復印字の場合は、図(a)、図(b)を重ね合わせた形となっている。従って、図(c)は往復印字の場合を表している。印字領域12(b)は、往印字の後で、復印字が行われている。
【0046】
印字領域12(a)は、復印字の後で往印時が行われている。領域により往復の重なる順序が異なっているため、カラー印刷時、色の重なる順序が異なり、色ムラの発生原因となるが、ヘッドの配置として、主走査方向に一例としてシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック、イエロー、マゼンタ、シアンのヘッドを配置することにより、ブラックを中心として対称に配列されることになり、往復印字において、色の重なり順序は常に同一となる。従って、往復印字でも色ムラは発生しない。
【0047】
図4は、時間に対してキャリッジ速度が台形に駆動される場合である。図4(a)は、時間に対するキャリッジ速度を表し、図4(b)は時間に対する紙送り速度を表している。図4(c)は時間に対するキャリッジ位置を表し、図4(d)は、時間に対する紙送り位置を表している。
【0048】
1スキャンにおけるキャリッジと紙送りの位置関係は、比例関係にあり、
キャリッジ位置=キャリッジ速度の時間積分
紙送り位置=紙送り速度の時間積分
キャリッジ位置=K×紙送り位置
となる。図4(a)、(b)の斜線部の面積は、キャリッジ位置と紙送り位置を示している。本実施例の場合も、台形駆動で説明しているが、立ち上がりのスムーズなS字駆動等であってもかまわない。キャリッジがS字駆動の場合、紙送りは図1(b)で示す位置関係になるように駆動され、紙送りもS字駆動となる。
【0049】
上記実施例においては、時間とキャリッジ位置に対して、キャリッジ速度の台形波駆動と、S字駆動について述べたが、他の周知の手段を用いても、本発明の目的を達成することができる。
【0050】
次に、キャリッジの移動動作と紙送り動作に対してどのように指令(指示)を発するかについて述べる。指令装置(指示手段)より、キャリッジ位置制御装置(キャリッジ制御手段)と紙送り位置制御装置(搬送制御手段)に対して独立に指令(指示)を出力し、それぞれ独立に制御される。指令装置からの指令は、図1(b)の関係を保つように指示している。
【0051】
指令装置より、キャリッジ駆動制御装置(例えばキャリッジ速度制御装置)に対して指令を発生し、キャリッジ位置に対応して、キャリッジ位置と紙送り位置とが、図1(b)の関係を保つように、紙送り位置制御装置に指示している。
【0052】
指令装置より、紙送り駆動制御装置(例えば紙送り速度制御装置)に対して指令を発生し、紙送り位置に対応して、キャリッジ位置と紙送り位置とが、図1(b)の関係を保つように、キャリッジ位置制御装置に指示している。
【0053】
図5は、印字データ生成方法を説明するための図である。キャリッジの移動に連動して紙送りが行われているので印字は斜め印字となる。往復印字の場合、往印字のために元データを左(反時計方向)に回転し、主走査方向の印字データを生成する。復印字の場合、元データを右(時計方向)に回転し、主走査方向の印字データを生成する。往復それぞれの印字データのために、元データを往印字用と復印字用のデータに分けてから、印字データの生成を行う。図5(a)は、図1(a)で主走査方向のA方向に印字する場合である。
【0054】
図5(b)は、A方向印字の場合で、CCW方向(反時計方向)に原データを回転し、回転したデータを印字用データに変換している。印字用データとは、印字用ヘッドに対して印字か非印字かを決定する2値データである。図5(c)は、CCWに回転したデータを本発明によって用紙に印字した場合の画像である。
【0055】
図6は、図5で説明した他の実施例で、多値の原データを印字データ用に変換する場合の一例で、記号71のラインに沿って印字が行われる。従って原データから印字用データを作成する必要がある。例えば、原データに対して、記号72の位置が印字位置になる場合、データを作成する手段は、周辺画素のデータより補間してデータを作成する。その作成したデータより、印字用2値データを作成する。図6(b)は、周辺4画素の原データの多値データより、周知の手段により注目画素のデータを補間している。補間したデータを用いて周知の手段により2値化している。
【0056】
次に、印字データ生成手段の他の実施例について説明を行う。まず、通常の原データを2値化してデータを作成し、作成したデータに対して、印字位置に対応したデータを作成する。印字データ生成用の処理として、例えば、データ印字の場合を255とし、非印字を0とし、図6で説明してように、多値で補間を行い、補間データを更に2値化する。2値化する方法とし、閾値は、固定でもよく、あるいは、ディザマトリックス、ブルーノイズマトリックを用いてもよい。また、ED法により2値化してもよい。本実施例の手順は以下のように行われる。
▲1▼原データを通常の方法で2値化する。
▲2▼2値化したデータは、例えば、印字(=255)、非印字(=0)とする。
▲3▼注目画素に対して、周辺4画素からの距離に対応したデータ値に変換する。
▲4▼次に、▲3▼のデータ値を2値化する。
▲5▼中心値(128)に対して2値化する。ディザマトリックスで2値化する。ブルーノイズマトリックで2値化する。ED法により2値化する。
▲6▼2値化データで印字する。
【0057】
(他の実施の形態)
装置の主走査方向のサイズは、印字領域、キャリッジの加減速領域(非印字領域)とキャリッジサイズ等で決定される。その中で、キャリッジの加減速領域(非印字領域)に注目する。加減速領域においても、キャリッジ位置と紙送りの位置とが、印字のドット位置に対応するように常にキャリッジ位置と紙送り位置が制御されているので、印字領域として使用することができる。加減速領域を印字領域とすることにより、装置サイズを縮めることが可能となる。
【0058】
しかし、インクジェットプリンタのように、インク滴を飛翔させて印字する場合、インク滴はノズルと記録用紙との間をキャリッジ速度とインク速度のベクトル合成で移動する。従ってキャリッジの速度が変化すると着弾位置が異なってくる。故に、速度に従って、タイミングを調整する必要がある。
【0059】
図7を用いて、キャリッジの速度により用紙への着弾位置が異なる現象について説明する。ヘッド1のノズルよりインク滴80が吐出されて用紙2に着弾する。記号81a、記号82aはキャリッジの速度ベクトルを表し、記号81b、82bはインク滴の飛翔速度を表している。
【0060】
図7(b)、(c)で表されるように、キャリッジ速度が異なり、インク滴速度が同一であるので、合成ベクトルが異なり、図7(a)で表されるように着弾位置が異なるようになる。上述したように、着弾位置が同一にするには、吐出タイミングをずらせることにより対応できる。
【0061】
更に大きな問題は、紙送り方向の複数のノズルに対して、同時に全てのノズルを駆動するのではなく、電力を分配するために、複数のノズルをグループ化して、分割して駆動する場合がある。
【0062】
周知の例として、16分割駆動の場合、リニアセンサのコストを廉価とするために、主走査方向の印字密度でリニアセンサから信号を出力し、信号間を時間で分割するのが知られている。この場合、時間で分割しているために、速度が変化することにより、ドットの着弾位置が異なることになる。キャリッジ速度が一定の場合は、正確な位置となるように、分割時間を設定することが可能である。速度が変化する場合は、リニアセンサの出力から速度を検出し、その速度に対応した、分割時間になるように設定を行う。
【0063】
図8は、ノズル数が4個で、4分割駆動の場合を表している。記号93a、93b、93c、93dはノズルで、主走査方向にずれて配置されている。ずれ量aは、分割数n(例えばn=4)を乗算すると、印字間隔=a×n(例えば、4a)となる。94はリニアセンサから生成した信号で、分割駆動分の位置信号も発生することができる場合の例を示している。信号94aの立ち上がり信号によりヘッド1は駆動され、信号92a、92b、92c、92dのタイミングでヘッド1のノズル93a、93b、93c、93dが分割駆動される。その結果、実線○が印字され、真直ぐな線となる。
【0064】
図8(b)の記号94はリニアセンサにより生成された信号で、記号95は、信号94の立ち上りから時間で生成したものである。図8(b)の記号95は、印字に関しては、図8(a)の記号94と同一動作となるので説明は省略する。図8(b)の場合は、時間で間隔を生成しているので、ノズルずれ量の全体a×n(nは分割数)が、印字間隔以下であれば本発明も目的を達成することができる。図8(c)は、信号94aの時間間隔Tnを測定し、信号94bの位置での分割駆動の時間間隔に反映させている実施零を示している。
【0065】
以上説明したように、キャリッジが走査して印字を行っている間に紙送りを行うことにより、紙送り時間を大幅に確保できるので、紙送りを低速で行うことができ、大幅な騒音の低下となる。
【0066】
また、本発明においてはキャリッジを停止状態にして待機させることが可能な構成を特徴としているので、例えば、ダムプリンタのような廉価なプリンタに対して特に有効である。ダムプリンタとは、パソコンでの印字データの展開と、プリンタへのデータ転送と印字を並行して行なわせるプリンタである。本発明においては、印字中にパソコンからプリンタへのデータ転送が間に合わなくても、キャリッジを待機状態にし、データの受信が終了後、再度キャリッジを走査して印字を行うことができる。従って、プリンタ側に1ページ分のメモリを設けなくても、1スキャン分のバンドメモリを設けて、スキャン内で印字しながら印字終了したメモリに次のデータを書き込み、データ転送が間に合わない場合、キャリッジを停止させることで対応でき、ページメモリに対してバンドメモリでよく、メモリ容量を大幅に削減することができる。
【0067】
また、キャリッジの加減速状態にて印字することにより、キャリッジの走査幅において、印字領域の割合を大きく(非印字の領域を小さく)することができ、主走査方向の装置サイズを小さくできる。
【0068】
以上のように、本発明の実施態様の例を以下に列挙する。
[実施態様1] 記録ヘッドを搭載するキャリッジを移動させる走査手段と前記キャリッジの移動方向と略直交する向きに被記録媒体を搬送する搬送手段とを備えたプリンタであって、前記走査手段の制御を行う走査制御手段と、前記搬送手段の制御を行う搬送制御手段と、前記走査手段と前記搬送手段が並行して動作することで、前記被記録媒体に対して、前記キャリッジが斜めに走査するように前記走査制御手段と前記搬送制御手段に指示する指示手段と、該指示手段による前記指示に従って、前記キャリッジの走査中に前記被記録媒体に対して、記録を行う記録制御手段とを備えたことを特徴とするプリンタ。
[実施態様2] 前記指示手段は、キャリッジ速度の時間積分と搬送速度の時間積分とが比例関係になるように指示することを特徴とする実施態様1に記載のプリンタ。
【0069】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、キャリッジに搭載した記録ヘッドによる印字中に、キャリッジの移動と同時に紙送りを行うことにより、高い速度での紙送りの処理が不要となり、騒音を低減することができる。
【0070】
また、キャリッジの停止を可能とすることにより、プリンタ側にフレームメモリが必要なくなり廉価な構成が可能となる。更に、データを受信中に印字を行うことにより、1枚目のプリントも高速に印字が可能なプリンタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態である2パス印字の全体を説明するための図である。
【図2】図1の印字の重なり方を説明するための図である。
【図3】図1の印字の重なり方を詳細に説明するための図である。
【図4】キャリッジと紙送りの時間に対する位置関係を示す図である。
【図5】データ生成を説明するための図である。
【図6】データ生成の他の実施例を説明するための図である。
【図7】キャリッジ速度が異なる時の着弾位置のズレを説明するための図である。
【図8】キャリッジの加減速印字を説明するための図である。
【図9】記録装置の構成の概要を示す外観斜視図である。
【図10】記録装置の構成を示す全体ブロック図である。
【図11】インクカートリッジの構成の概要を示す外観斜視図である。
【図12】従来の技術におけるパス印字を説明するための図である。
【図13】従来の技術における1パス印字を詳細に説明するための図である。
【図14】従来の技術における2パス印字を詳細に説明するための図である。
【符号の説明】
1 ヘッド
2 用紙
1701 MPU
1702 ROM
1703 RAM
1704 ゲートアレイ
1709 搬送モータ
1710 キャリアモータ

Claims (1)

  1. 記録ヘッドを搭載するキャリッジを移動させる走査手段と前記キャリッジの移動方向と略直交する向きに被記録媒体を搬送する搬送手段とを備えたプリンタであって、
    前記走査手段の制御を行う走査制御手段と、
    前記搬送手段の制御を行う搬送制御手段と、
    前記走査手段と前記搬送手段が並行して動作することで、前記被記録媒体に対して、前記キャリッジが斜めに走査するように前記走査制御手段と前記搬送制御手段に指示する指示手段と、
    該指示手段による前記指示に従って、前記キャリッジの走査中に前記被記録媒体に対して、記録を行う記録制御手段とを備えることを特徴とするプリンタ。
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