JPH10315541A - シリアル型印刷装置、方法及びシリアル型印刷方式 - Google Patents

シリアル型印刷装置、方法及びシリアル型印刷方式

Info

Publication number
JPH10315541A
JPH10315541A JP9130099A JP13009997A JPH10315541A JP H10315541 A JPH10315541 A JP H10315541A JP 9130099 A JP9130099 A JP 9130099A JP 13009997 A JP13009997 A JP 13009997A JP H10315541 A JPH10315541 A JP H10315541A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
print
scanning direction
print head
printing
main scanning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9130099A
Other languages
English (en)
Inventor
Hikonosuke Uei
彦之介 上井
Hiroshi Togawa
博 外川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP9130099A priority Critical patent/JPH10315541A/ja
Publication of JPH10315541A publication Critical patent/JPH10315541A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/001Mechanisms for bodily moving print heads or carriages parallel to the paper surface
    • B41J25/005Mechanisms for bodily moving print heads or carriages parallel to the paper surface for serial printing movements superimposed to character- or line-spacing movements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/205Ink jet for printing a discrete number of tones
    • B41J2/2052Ink jet for printing a discrete number of tones by dot superpositioning, e.g. multipass doubling
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2132Print quality control characterised by dot disposition, e.g. for reducing white stripes or banding

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Quality & Reliability (AREA)
  • Dot-Matrix Printers And Others (AREA)
  • Character Spaces And Line Spaces In Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 副走査方向の印刷解像度を向上し、高品位印
刷を実現すること。 【解決手段】 印刷記録媒体12を副走査方向に所定の
媒体搬送速度で連続的に搬送させる。また、これと共
に、印刷ヘッド2を主走査方向に駆動して、印刷記録媒
体12上にドットを形成する。従って、印刷ヘッド2の
印刷記録媒体12に対する走査領域は、主走査方向の印
刷ヘッドの移動速度ベクトルと副走査方向の相対移動速
度ベクトルとの合成ベクトルがなす角度θだけ主走査方
向に対して傾斜する。この傾斜する走査領域に応じて印
刷イメージデータを印刷ヘッド2に供給することによ
り、連続搬送印刷を行うことができ、副走査方向の印刷
解像度を高めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のドット形成
要素が副走査方向に配設された印刷ヘッドを印刷記録媒
体に対して主走査方向に走査しつつ印刷を行うシリアル
型印刷装置及びシリアル型印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、インクジェット式プリンタ、熱
転写式プリンタ、ドットマトリクス式プリンタのよう
に、従来技術によるシリアル型印刷装置は、用紙等の印
刷記録媒体を搬送する紙送り(副走査)と印刷ヘッドに
よるドット形成(主走査)とを交互に行うようになって
いる。
【0003】即ち、従来技術によるシリアル型印刷装置
では、定ピッチで印刷記録媒体を搬送した後に、印刷ヘ
ッドを移動させつつドットを形成し、印刷ヘッドの主走
査が終了した後に再び印刷記録媒体を所定量だけ搬送す
る。これにより、印刷記録媒体には、一文字ずつシリア
ルに印刷が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術によ
るシリアル型印刷装置では、印刷ヘッドの移動と印刷記
録媒体の搬送とを交互に繰り返すため、副走査方向の印
刷解像度を高めることができないという問題がある。
【0005】つまり、従来技術によるものでは、主走査
と副走査とを交互に繰り返すために、媒体搬送モータ
(紙送りモータ)を間欠駆動することになる。しかし、
印刷記録媒体搬送機構(紙送り機構)に生じるバックラ
ッシ等の影響により、間欠駆動を行うと、印刷記録媒体
の搬送開始時及び搬送終了時の双方で微少なずれが発生
し易くなる。
【0006】従って、かかる間欠駆動の開始時及び終了
時に生じる微少なずれの影響を受けるため、副走査方向
の印刷解像度を高めることが難しく、近年の高密度印刷
・高品位印刷という市場要求を満たすことができない。
【0007】また、一方、印刷記録媒体を間欠的に搬送
するため、媒体搬送機構の作動音が大きくなり易く、作
業環境が低下するという問題もある。
【0008】本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み
てなされたもので、その目的は、印刷記録媒体を連続的
に搬送しつつ印刷ヘッドによるドット形成を行うことに
より、副走査方向の印刷解像度を向上できるようにした
シリアル型印刷装置及びシリアル型印刷方法を提供する
ことにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係るシリアル型
印刷装置及びシリアル型印刷方法では、印刷記録媒体を
連続的に搬送しつつ、走査領域に応じた印刷イメージデ
ータを印刷ヘッドに供給することにより所望の印刷を実
現している。
【0010】即ち、請求項1に係るシリアル型印刷装置
は、複数のドット形成要素が配設された印刷ヘッドと、
前記印刷ヘッドを印刷記録媒体に対して主走査方向に駆
動する主走査駆動部と、前記印刷記録媒体を前記主走査
方向と直交する副走査方向に所定の媒体搬送速度をもっ
て連続的に搬送させる副走査駆動部と、前記主走査駆動
部及び前記副走査駆動部を制御することにより、前記印
刷記録媒体を前記副走査方向に連続的に搬送させつつ前
記印刷ヘッドを前記主走査方向に移動させる駆動部制御
部と、印刷イメージデータに基づいて前記印刷ヘッドを
駆動する印刷ヘッド駆動部と、前記印刷ヘッドの前記印
刷記録媒体に対する走査領域を検出する走査領域検出手
段と、前記走査領域に応じた前記印刷イメージデータを
前記印刷ヘッド駆動部に供給する印刷イメージデータ供
給手段と、を備えたことを特徴としている。
【0011】ここで、「ドット形成要素」とは、印刷記
録媒体に対してドットを形成するための手段または機構
を意味し、例えば、圧電振動子や発熱素子等による圧力
変化によってインク滴をノズルから吐出させる手段また
は機構が含まれる。「走査領域」とは、印刷ヘッドによ
って走査される領域を意味する。本発明では、副走査方
向に連続的に搬送される印刷記録媒体上を、印刷ヘッド
が主走査方向に移動するため、印刷ヘッドの印刷記録媒
体に対する相対的移動は、主走査方向の移動速度ベクト
ルと副走査方向の相対移動速度ベクトルとの合成ベクト
ルに従い、水平な主走査方向に対して所定角度だけ傾斜
する。従って、従来技術によるシリアル型印刷装置で
は、印刷ヘッドが走査する走査領域は、主走査方向に平
行な矩形状になるのに対し、本発明の走査領域は、主走
査方向に対して前記合成ベクトルのベクトル角だけ傾斜
した平行四辺形状となる。
【0012】従って、走査領域検出手段によって走査領
域を検出し、印刷イメージデータ供給手段によって走査
領域に応じた印刷イメージデータを印刷ヘッドに供給す
ることにより、印刷記録媒体を連続的に搬送しつつ印刷
することができる。
【0013】請求項2に係る発明では、前記駆動部制御
部は、前記主走査方向の一側から前記主走査方向の他側
に向けて前記印刷ヘッドが移動するときに印刷を行う単
方向印刷モードで前記主走査駆動部及び前記副走査駆動
部を制御し、前記印刷ヘッドの主走査方向移動量をW、
前記印刷ヘッドの印刷時移動速度をVa、前記印刷ヘッ
ドの空走速度をVb、前記印刷ヘッドの高さをh、ドッ
トラインの走査回数をnとしたときに、Vp=(h・V
a・Vb)/(n・W(Va+Vb))として得られる
速度Vpを、前記媒体搬送速度として設定することを特
徴とする。
【0014】本発明では、印刷記録媒体を連続的に搬送
するため、副走査方向にドットを密に形成するために
は、印刷ヘッドが印刷開始位置に復帰したときの走査領
域と前回の主走査パス時の走査領域とが少なくとも連続
している必要がある。従って、印刷ヘッドが主走査方向
の一側から他側に移動するときの印刷時の速度Vaと、
印刷ヘッドが主走査方向の他側から一側に復帰するとき
の空走時の速度Vbと、印刷ヘッドの主走査方向移動量
Wと、印刷ヘッドの高さhと、ドットラインの走査回数
nとに基づいて、印刷記録媒体を搬送するための媒体搬
送速度Vpを設定している。ここで、ドットを形成しつ
つ移動する印刷時移動速度Vaよりも無印刷で復帰する
空走速度Vbの方が大きくなる。また、「ドットライン
の走査回数n」とは、ドットラインを形成するために必
要な走査回数である。例えば、シングリングやオーバー
ラップのように、所定回数の主走査によってドットライ
ンを形成する場合にnは2以上の数値となり、1回の主
走査によってドットラインを形成する場合には、n=1
となる。これにより、印刷記録媒体を連続的に搬送しつ
つ効率的な単方向印刷を行うことができる。
【0015】請求項3に係る発明では、前記駆動部制御
部は、前記主走査方向の一側から前記主走査方向の他側
に向けて前記印刷ヘッドが移動する場合及び前記主走査
方向の他側から前記主走査方向の一側に向けて前記印刷
ヘッドが移動する場合の両方で印刷を行う双方向印刷モ
ードで前記主走査駆動部及び前記副走査駆動部を制御
し、前記印刷ヘッドの主走査方向移動量をW、前記印刷
ヘッドの印刷時移動速度をVa、前記印刷ヘッドの高さ
をh、ドットラインの走査回数をnとしたときに、Vp
=(h・Va)/(2n・W)として得られる速度Vp
を、前記媒体搬送速度として設定することを特徴として
いる。
【0016】双方向印刷モードの場合は、主走査方向の
他側から一側に戻る場合にも印刷を実行する。この双方
向印刷モードの場合には、媒体搬送速度Vpを、Vp=
(h・Va)/(2n・W)として設定することによ
り、印刷記録媒体を連続的に搬送しつつ効率的な双方向
印刷を行うことができる。
【0017】請求項4に係る発明では、前記印刷ヘッド
は、前記副走査方向に複数のドット形成要素がそれぞれ
配設されてなる複数のドット形成要素アレイを前記主走
査方向に離間させて配設してなり、前記各ドット形成要
素アレイは、前記走査領域に沿うように、前記主走査方
向の一側から前記主走査方向の他側に向かうにつれて前
記副走査方向に所定量ずつ変位して配設したことを特徴
としている。
【0018】印刷ヘッドは、主走査方向に離間して配設
された複数のドット形成要素アレイを有し、該各ドット
形成要素アレイには、それぞれ複数のドット形成要素が
副走査方向に配設されている。例えば、シアン、マゼン
タ、イエロー等の複数色のインクを用いる場合は、各色
にそれぞれ対応したドット形成要素アレイが印刷ヘッド
に形成される。各ドット形成要素アレイは、機械的強度
等の要請により、主走査方向に離間させて配置する必要
があるため、この離間距離の分だけ各ドット形成要素ア
レイが印刷開始位置に達するまでに時間差が生じる。
【0019】つまり、主走査方向の一側に位置するドッ
ト形成要素アレイと主走査方向他側に位置するドット形
成要素アレイとでは、その離間距離の分だけ印刷開始位
置に到達するまでの時間が異なる。一方、印刷記録媒体
は連続的に搬送されるため、前記時間差の分だけ移動す
ることになる。従って、ドット形成要素アレイが印刷開
始位置に到達したときには、時間差の分だけ印刷記録媒
体が移動しているため、一部のドット形成要素が走査領
域から外れてしまうことになる。換言すれば、前記時間
差に起因する副走査方向のずれをカバーするために、不
要なドット形成要素を形成する必要がある。従って、請
求項4に係る発明では、予め各ドット形成要素アレイの
形成位置を、前記時間差に基づくずれ量の分だけ副走査
方向に変位させてオフセットを与えることにより、無駄
なドット形成要素の発生を防止し、効率的な印刷を行う
ようにしている。なお、カラー印刷に限らず、複数のド
ット形成要素アレイに同一のインクをセットしてもよい
ことは明らかである。
【0020】請求項5に係る発明では、前記印刷ヘッド
は、前記副走査方向に複数のドット形成要素がそれぞれ
配設されてなる複数のドット形成要素アレイを前記主走
査方向に離間させて配設してなり、前記印刷ヘッドが前
記主走査方向の一側から前記主走査方向の他側に向けて
移動する場合の第1の走査領域及び前記主走査方向の他
側から前記主走査方向の一側に向けて移動する場合の第
2の走査領域の両走査領域にそれぞれ沿うように、前記
印刷ヘッドの中央部から前記主走査方向の両側に向かう
につれて、隣接するドット形成要素アレイのドット形成
要素数が増加していることを特徴としている。
【0021】請求項4に係る発明と同様に、双方向印刷
モードの場合も、各ドット形成要素アレイ間の離間距離
に応じて、各ドット形成要素アレイが印刷開始位置に到
達するまでの時間に差が生じる。また、双方向印刷モー
ドの場合は、主走査方向の両側から印刷を行うため、印
刷開始位置が主走査方向の一側と主走査方向の他側とで
交互に反転する。従って、中央部から主走査方向の両側
に向かうにつれて各ドット形成要素アレイを構成するド
ット形成要素の数を増加させることにより、ドット形成
要素を効率的に配置した印刷ヘッドによって双方向印刷
を行うことができる。
【0022】請求項6に係る発明では、前記印刷ヘッド
が1回の主走査毎に副走査方向に相対移動する副走査方
向移動量Rは、前記印刷ヘッドの高さhよりも小さくな
るように設定されていることを特徴としている。
【0023】印刷記録媒体は連続的に搬送されているた
め、印刷ヘッドが1回の主走査を終了すると、印刷ヘッ
ドは相対的に副走査方向に移動することになる。この副
走査方向の移動量をRとすると、R<hが成立するよう
に設定する必要がある。印刷ヘッドが主走査方向に往復
移動している間も、印刷記録媒体は、副走査方向に連続
的に移動している。従って、印刷ヘッドが印刷開始位置
を出発してから再び印刷開始位置に戻るまでの時間内に
印刷記録媒体が移動する移動量を考慮しないと、印字不
能の領域が副走査方向に発生することになる。換言すれ
ば、R>hとすることにより、両者の差(h−R)だけ
の余裕を作りだし、これにより走査領域を副走査方向に
連続させることができる。なお、双方向印刷の場合は、
R>h/2となる。
【0024】請求項7に係る発明では、前記印刷イメー
ジデータ供給手段は、前記印刷ヘッドが前記主走査方向
移動量Wだけ移動した場合の副走査方向位置と副走査方
向の印刷開始位置とを結ぶ線が主走査方向に対してなす
所定角度θだけ傾斜した傾斜バンドで前記印刷イメージ
データを読み出して前記印刷ヘッドに供給することを特
徴としている。
【0025】印刷ヘッドが印刷開始位置から主走査方向
に主走査方向移動量Wだけ移動した場合、該印刷ヘッド
の副走査方向位置は、最初の位置である副走査方向の印
刷開始位置からRだけ変位する。例えば、主走査方向を
X軸、副走査方向をY軸にとり、印刷開始位置の座標を
(X,Y)とすると、1回の主走査が終了した場合の印
刷ヘッドの座標は、(X+W,Y+R)となる。従っ
て、印刷開始位置の座標(X,Y)と主走査パス終了時
の座標(X+W,Y+R)とを結ぶ線が主走査方向に対
してなす角度が所定角度θとなり、走査領域の傾きに一
致する。そこで、所定角度θだけ傾斜した傾斜バンドで
印刷イメージデータを読み出して印刷ヘッドに供給する
ことにより、走査領域に応じた印刷を行うことができ
る。
【0026】請求項8に係るシリアル型印刷方法では、
印刷記録媒体を副走査方向に連続的に搬送しつつ印刷ヘ
ッドを主走査方向に移動させることにより所定の印刷を
行うシリアル型印刷方法であって、前記印刷ヘッドの前
記印刷記録媒体に対する走査領域を検出するステップ
と、前記印刷記録媒体を供給するステップと、前記印刷
記録媒体を所定の媒体搬送速度で連続的に搬送するステ
ップと、前記印刷ヘッドが印刷対象領域内に入ったか否
かを検出するステップと、前記印刷記録媒体が前記印刷
対象領域内に入った場合には、前記走査領域に応じた印
刷イメージデータを供給しつつ前記印刷ヘッドを前記主
走査方向に移動させることにより印刷を行う印刷ステッ
プと、前記印刷ヘッドが前記印刷対象領域から外れた場
合には、前記印刷記録媒体を排出するステップとを含ん
でなることを特徴としている。
【0027】即ち、印刷記録媒体が供給(給紙)される
と、この印刷記録媒体は所定の媒体搬送速度によって連
続的に搬送される。ここで、印刷ヘッドは主走査方向に
移動し、印刷記録媒体は副走査方向に連続的に搬送され
るため、印刷ヘッドの印刷記録媒体に対する相対的移動
量は、主走査方向の速度ベクトルと副走査方向の相対速
度ベクトルとの合成ベクトルに従う。従って、印刷ヘッ
ドが印刷記録媒体上を走査する領域、即ち、走査領域
は、主走査方向に対して副走査方向に所定角度だけ傾斜
した平行四辺形状となる。印刷記録媒体が搬送されて印
刷ヘッドが印刷対象領域に入ると、印刷ヘッドは主走査
方向に移動を開始する。このとき、印刷ヘッドには走査
領域に応じた印刷イメージデータが供給される。これに
より、印刷ヘッドは、印刷記録媒体上の所定位置にドッ
トを形成しつつ移動し、印刷が行われる。そして、印刷
記録媒体が印刷対象領域から外れると、印刷記録媒体は
排紙受け口等に排出(排紙)される。
【0028】請求項9に係る発明では、前記印刷ステッ
プは、前記主走査方向の一側から前記主走査方向の他側
に向けて前記印刷ヘッドが移動するときに印刷を行う単
方向印刷モードで印刷を行うものであり、前記印刷ヘッ
ドの主走査方向移動量をW、前記印刷ヘッドの印刷時移
動速度をVa、前記印刷ヘッドの空走速度をVb、前記
印刷ヘッドの高さをh、ドットラインの走査回数をnと
したときに、Vp=(h・Va・Vb)/(n・W(V
a+Vb))として得られる速度Vpを、前記媒体搬送
速度として設定することを特徴としている。
【0029】これにより、請求項2に係る発明と同様の
作用を得ることができる。
【0030】請求項10に係る発明では、前記印刷ステ
ップは、前記主走査方向の一側から前記主走査方向の他
側に向けて前記印刷ヘッドが移動する場合及び前記主走
査方向の他側から前記主走査方向の一側に向けて前記印
刷ヘッドが移動する場合の両方で印刷を行う双方向印刷
モードで印刷を行うものであり、前記印刷ヘッドの主走
査方向移動量をW、前記印刷ヘッドの印刷時移動速度を
Va、前記印刷ヘッドの高さをh、ドットラインの走査
回数をnとしたときに、Vp=(h・Va)/(2n・
W)として得られる速度Vpを、前記媒体搬送速度とし
て設定することを特徴としている。
【0031】これにより、請求項3に係る発明と同様の
作用を得ることができる。
【0032】請求項11に係る発明では、前記印刷ヘッ
ドが1回の主走査毎に副走査方向に相対移動する副走査
方向移動量Rは、前記印刷ヘッドの高さhよりも小さく
なるように設定されていることを特徴としている。
【0033】これにより、請求項6に係る発明と同様の
作用を得ることができる。
【0034】請求項12に係る発明では、複数のドット
形成要素を有する印刷ヘッドを主走査しつつ印刷記録媒
体の副走査を行うシリアル型印刷装置であって、水平バ
ンドに展開された印刷イメージデータを、所定角度傾斜
した傾斜バンドで読み出して前記印刷ヘッドに供給する
印刷イメージデータ供給手段を備えたことを特徴として
いる。
【0035】印刷イメージデータ供給手段は、水平バン
ドに展開された印刷イメージデータを所定角度傾斜した
傾斜バンドで読み出して印刷ヘッドに供給する。従っ
て、印刷記録媒体を連続的に副走査しつつ主走査を行う
場合に、主走査方向に対して所定角度傾斜した走査領域
に応じた印刷イメージデータを印刷ヘッドに供給するこ
とができる。
【0036】請求項13に係る発明では、前記印刷ヘッ
ドの移動速度と前記印刷記録媒体の移動速度とを記憶す
る管理テーブルを設け、前記印刷イメージデータ供給手
段は、前記管理テーブルを参照して前記所定角度を決定
し、水平バンドに展開された印刷イメージデータを前記
所定角度に応じた傾斜バンドで読み出して前記印刷ヘッ
ドに供給することを特徴としている。
【0037】請求項14から請求項17に係る発明は、
印刷記録媒体の副走査を1ページに渡って停止させるこ
と無く一定速度で行いつつ、ホストコンピュータで生成
した印刷データを通信手段を介してプリンタで受け取
り、該印刷データにしたがって複数のドット形成要素を
有する印刷ヘッドを主走査に合わせて駆動しながら印刷
を実行するシリアル型印刷方式である。
【0038】印刷記録媒体を副走査方向に連続的に搬送
しつつ主走査を行う場合、印刷ヘッドが印刷記録媒体上
を走査する範囲、即ち、走査領域が主走査方向に対して
所定角度だけ傾斜することになる。この所定角度は、印
刷ヘッドの移動速度(印刷時移動速度)のベクトルと印
刷記録媒体の移動速度(媒体搬送速度)のベクトルとの
合成ベクトルの傾きとして求めることができる。そこ
で、印刷ヘッドの移動速度と印刷記録媒体の移動速度と
を管理する管理テーブルを設けることにより、前記所定
角度を容易に決定することができる。なお、請求項1に
係る発明では、前記走査領域検出手段が前記管理テーブ
ルを参照することにより、前記走査領域を容易に検出す
ることができる。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。
【0040】1.第1の実施の形態 1−1 プリンタの構成 図1〜図8は、本発明の第1の実施の形態に係り、図1
は、シリアル型印刷装置としてのインクジェットプリン
タの構成を示すブロック図である。このインクジェット
プリンタ1は、それぞれ後述するように、印刷ヘッド2
と、主走査駆動部3と、副走査駆動部4と、駆動部制御
部5と、データ格納部6と、印刷ヘッド駆動部7と、解
釈部8と、中間バッファ9と、データ供給部10と、走
査領域検出部11とを備えている。
【0041】印刷ヘッド2には、「ドット形成要素」と
しての複数のノズル2aが副走査方向(図1中の上下方
向)に所定のノズルピッチをもって配設されている。こ
こで、各ノズル2aは、例えば、インクタンクからイン
ク供給路を介して圧力室に供給されたインクを、圧電振
動子の伸縮により発生させた圧力変化によってノズル穴
から外部に吐出させるようになっている。なお、これに
限らず、マイクロヒータ等の発熱体によって気泡を発生
させ、この気泡による圧力変化によってインク滴を吐出
させるように構成してもよく、熱転写式印刷ヘッドやイ
ンパクトドットマトリクス式印刷ヘッドを用いてもよ
い。
【0042】主走査駆動部3は、印刷ヘッド2を、例え
ばシート状の印刷用紙等からなる印刷記録媒体12に対
して所定の主走査方向(図1中の左右方向)に往復移動
させるものである。
【0043】副走査駆動部4は、主走査方向に対して直
交する副走査方向に、印刷記録媒体12を搬送するよう
に駆動するものである。ここで、本発明の特徴的構成と
して、副走査駆動部4は、例えば、ステッピングモータ
やサーボモータ等の紙送りモータ等により、一定の媒体
搬送速度Vpで、印刷記録媒体12を連続的に搬送する
ようになっている。ここで、「連続的に搬送する」と
は、副走査を開始した後は、印刷が終了するまで副走査
を停止させないことを意味する。なお、連続搬送用のモ
ータとしては、ステッピングモータ等のロータリ型モー
タに限らず、例えば、超音波式リニアモータ等のリニア
型モータを用いることもできる。
【0044】駆動部制御部5は、主走査駆動部3及び副
走査駆動部4による駆動量及び駆動タイミング等を制御
することにより、印刷記録媒体12を副走査方向に連続
的に搬送させつつ印刷ヘッド2を主走査方向に移動させ
るものである。この制御は、後述の印刷ヘッド駆動部7
によるインク滴の吐出タイミングに合わせて行われるも
のであり、言い替えれば、データ格納部6のイメージデ
ータに同期して動作するということになる。その同期の
とり方については後述する。
【0045】データ格納部6は、例えばRAM等のメモ
リに設定されるもので、印刷イメージデータを格納して
いる。なお、後述する他の実施の形態のように、複数の
ノズル群による各主走査によってドットラインを形成す
る場合や各色毎にノズルアレイを備えている場合には、
各ノズル群または各ノズルアレイにそれぞれ対応したデ
ータブロックがデータ格納部6に形成される。
【0046】印刷ヘッド駆動部7は、データ格納部6に
格納される印刷イメージデータに基づいて印刷ヘッド2
に通電することにより、各ノズル2aからインク滴を吐
出させるものである。即ち、所定の位置においてノズル
に与えられた印刷イメージデータが「1」の場合は、該
ノズルからインク滴が吐出され、一方、与えられた印刷
イメージデータが「0」の場合は、インク滴が吐出され
ない。
【0047】解釈部8は、ホストコンピュータ等の印刷
データ生成手段から入力された印刷データを解釈するも
のである。印刷すべき文字データやイメージデータ等の
情報は、解釈部8によって解釈され、中間バッファ9に
印刷イメージデータとして展開される。なお、解釈部8
によって解釈される印刷データは、典型的には主走査駆
動部3及び副走査駆動部4に対する改行や改頁等の制御
情報を含んでいない。
【0048】「印刷イメージデータ供給手段」としての
データ供給部10は、中間バッファ9に展開された印刷
イメージデータを、後述する走査領域検出部11が検出
した走査領域に応じて読み出し、この走査領域毎の印刷
イメージデータをデータ格納部6に転送するものであ
る。換言すれば、データ供給部10は、水平なバンドに
展開されたラスタイメージデータを、本発明に特有の平
行四辺形状のバンドに変換するものである。なお、印刷
データの生成については、図5及び図6と共に後述す
る。
【0049】「走査領域検出手段」としての走査領域検
出部11は、所定のパラメータに基づいて、印刷ヘッド
2の印刷記録媒体12に対する走査領域を検出するもの
であり、この検出された走査領域に基づいて、データ供
給部10は、中間バッファ9に記憶された印刷イメージ
データを切り取り、データ格納部6に入力するようにな
っている。この走査領域検出部11には、「管理テーブ
ル」としてのパラメータ管理テーブル11aが接続され
ている。このパラメータ管理テーブル11aは、後述す
る印刷時移動速度Va、媒体搬送速度Vp等の各パラメ
ータが登録されている。
【0050】1−1−2 印刷の概略 図2は、本実施の形態による印刷の概略を示す説明図で
ある。本実施の形態では、所定の一方向からのみ印刷す
るという単方向印刷モードを採用すると共に、1回の主
走査によってドットラインを形成するというシングルス
キャンモードを採用している。
【0051】即ち、本明細書においてシングルスキャン
モードとは、1回の主走査によって対象とするイメージ
を完成させるモードである。つまり、1回の走査範囲内
に含まれる全てのイメージが当該走査によって完成する
モードである。
【0052】本発明では、印刷記録媒体12は、所定の
媒体搬送速度によって連続的に副走査方向に搬送され、
印刷ヘッド2は、副走査方向と直交する主走査方向に移
動しつつインク滴を吐出し、印刷記録媒体12上にドッ
トを形成する。従って、印刷ヘッド2の印刷記録媒体1
2に対する相対的移動は、印刷ヘッド2の主走査方向の
移動速度ベクトルと副走査方向の相対移動速度ベクトル
との合成ベクトルに基づく。これにより、印刷ヘッド2
が印刷記録媒体12を走査する範囲、即ち、走査領域
は、図2中に斜線部で示すように、主走査方向から所定
角度θだけ傾斜した平行四辺形状となる。
【0053】そして、本実施の形態では、一方向からの
み印刷を行う単方向印刷モードを採用するため、印刷ヘ
ッド2は、図2中の左側の印刷開始位置からスタートし
て主走査方向右側に移動しつつインク滴を吐出する(主
走査パスP)。このインク滴を吐出しつつ主走査方向に
移動する場合の印刷ヘッド2の速度が印刷時移動速度V
aである。そして、印刷ヘッド2は、所定の折り返し点
に到達すると、移動方向を反転し、印刷開始位置に向け
て戻り始める(空走パスB)。印刷開始位置へ復帰する
移動は、インク滴を吐出しない空走状態であり、この復
帰速度が空走速度Vbとなる。ここで、空走時には、イ
ンク滴を吐出しないため、空走速度Vbの方が印刷時移
動速度Vaよりも速くなる。
【0054】このように、主走査パスを繰り返すことに
より、連続的に搬送される印刷記録媒体12上にインク
滴が着弾し、所定の印刷が行われる。この印刷可能な最
大領域13を、図2中に太枠で示す。
【0055】ここで、印刷ヘッド2のヘッド幅をGと
し、印刷ヘッド2の主走査方向移動量をWとすると、図
2に示すように、印刷対象領域の主走査方向の長さ、即
ち、印刷対象領域の横幅は(W−G)となる。
【0056】1−1−3 各パスの詳細 次に、図3は、本実施の形態による印刷を各パス毎に示
す説明図である。図3中の(a)に示すように、最初の
主走査パスP1によって、印刷対象領域の上側に示す三
角形状の範囲が印刷される。そして、図3中の(b)に
示すように、主走査パス終端の折り返し点に到達する
と、印刷ヘッド2は、印刷開始位置に向けて空走する
(B1)。
【0057】印刷ヘッド2が移動する間も印刷記録媒体
12は連続的に搬送されており、印刷ヘッド2が再び印
刷開始位置に復帰したときには、印刷ヘッド2の副走査
方向の論理的位置は、前回の主走査パスP1に隣接する
位置となっている。換言すれば、主走査パスによる走査
領域が副走査方向に連続するように、媒体搬送速度が設
定されているのである。そして、図3中の(c)に示す
ように、印刷ヘッド2による2回目の主走査パスP2に
よって、前記三角形状の範囲に続く平行四辺形状の範囲
が印刷される。この主走査パスP2が終了すると、図3
中の(d)に示すように、印刷ヘッド2は印刷開始位置
に向けて空走する(B2)。このようにして、図中の左
側から右側に印刷ヘッド2が移動するときに、印刷ヘッ
ド2の各ノズル2aからインク滴が吐出され、連続的に
搬送される印刷記録媒体12上に所定の印刷が行われ
る。
【0058】1−1−4 媒体搬送速度Vpの設定 次に、印刷記録媒体12の媒体搬送速度Vpの設定につ
いて、図4を参照しつつ説明する。ここで、印刷ヘッド
2の主走査方向移動量をW、印刷ヘッド2の高さをh、
印刷時の速度をVa、空走時の速度をVbとする。
【0059】本発明では、印刷記録媒体12を副走査方
向に連続的に搬送しつつ印刷ヘッド2を主走査方向に移
動させる。従って、図4中の(a)に示すように、走査
領域は、主走査方向に対して角度θだけ傾斜し、同様
に、空走時の通過領域は、主走査方向に対して角度αだ
け傾斜することになる。
【0060】走査領域の主走査方向に対する傾斜角度θ
は、図4中の(b)に示すように、印刷時移動速度Va
のベクトルと媒体搬送速度Vpのベクトルとにより得ら
れる合成ベクトルの角度である。従って、 tanθ=Vp/Va…(式1) を得る。
【0061】同様に、空走時の通過領域が主走査方向に
対してなす傾斜角度αは、図4中の(c)に示すよう
に、空走速度Vbのベクトルと媒体搬送速度Vpとによ
り得られる合成ベクトルの角度である。従って、 tanα=Vp/Vb…(式2) を得る。ここで、空走時はドットを形成しないため、V
b>Vaとなり、従って、印刷時の傾斜角θの方が空走
時の傾斜角αよりも大きくなる(α<θ)。
【0062】次に、走査領域の副走査方向長さである印
刷ヘッド2の高さhは、図4(a)中に示すように、 h=Q+R…(式3) として求められる。また、Q,Rは、それぞれ以下のよ
うに求められる。
【0063】Q=W・tanα…(式4) R=W・tanθ…(式5) 従って、式3に式4,式5を代入すると、 h=W(tanα+tanθ)…(式6) となる。この式6に式1,式2を代入すると、 h=W((Vp/Vb)+(Vp/Va))…(式7) を得る。従って、この式7をVpについてまとめると、 Vp=(h・Va・Vb)/(W(Va+Vb))…(式8) となる。本実施の形態では、1回の主走査によってドッ
トラインを形成する単方向シングルスキャンモード駆動
を行うため、式8によって定まるVpを印刷記録媒体1
2の媒体搬送速度として設定することにより、高密度印
刷を速やかに行うことができる。後述の実施の形態のよ
うに、複数回の主走査によってドットラインを形成する
場合を考慮し、この走査回数をnとすれば、 Vp=(h・Va・Vb)/(n・W(Va+Vb))…(式9) として式8を一般化することができる。
【0064】ここで、前記Rは、印刷ヘッド2が1回の
主走査を終えたときに、副走査方向への相対的移動量で
ある。この副走査方向移動量Rは、印刷ヘッド2の高さ
hよりも小さくなるように設定されるものである(R<
h)。即ち、主走査方向の右端から印刷開始位置に復帰
するまでの間に印刷記録媒体12が移動する移動量Qを
考慮しなければ、走査領域が副走査方向に連続せず、印
刷不能領域が発生するためである。なお、後述する双方
向印刷の場合は、R<h/2となるように設定される。
【0065】1−1−5 印刷イメージデータの生成・
供給 次に、図5は、印刷ヘッド2に供給する印刷イメージデ
ータの生成等について示す説明図である。
【0066】ホストコンピュータから入力される印刷デ
ータが、ラスタデータ、ビットイメージデータの場合
は、図5(a)に示すように、中間バッファ9に通常の
水平なバンドでビットイメージデータを展開する。各バ
ンドは、印刷ヘッド2の高さhに対応するデータ高さを
有する。ここで、印刷対象領域の主走査方向長さは、印
刷ヘッド2の主走査方向の移動量Wよりもヘッド幅Gだ
け短くなる。従って、図5中では、印刷イメージデータ
が格納される領域を斜線で示してある。
【0067】主走査と副走査とを交互に繰り返す通常の
シリアルプリンタの場合は、この水平なバンドデータを
順次転送することによって印刷を行うことができる。し
かし、本発明では、上述した通り、連続的に副走査しつ
つ主走査を実行するため、走査領域が主走査方向から所
定角度θだけ傾くことになる。そこで、図5(b)に示
すように、データ供給部10は、水平に展開されたバン
ドデータを走査領域に応じて平行四辺形状に切り取るよ
うに読み出し、図5(c)に示すように、この読み取っ
たデータをデータ格納部6に入力する。従って、データ
格納部6には、水平なバンドデータとして格納されるた
め、このバンドデータを順次読み出して印刷ヘッド2に
転送することにより、所望の印刷を行うことができる。
【0068】ここで、注意すべきは、中間バッファ9内
の水平バンドデータ(図5(a))とデータ格納部6内
の水平バンドデータ(図5(c))とは、その記憶内容
が異なるという点である。即ち、図5(a)中に太い横
線として示すイメージデータは、図5(c)に示すよう
に、傾斜したバンドに合わせて変換される。
【0069】なお、本実施の形態では、いったん水平な
バンドデータとして展開し、次に走査領域に応じて平行
四辺形状に読み出すものとして説明しているが、本発明
はこれに限らない。例えば、解釈部8によって、図5
(c)に示すように、走査領域に応じたバンドデータと
して展開させることもできる。あるいは、解釈部8によ
って、図5(b)に示すように、走査領域に応じた平行
四辺形状の傾斜バンドデータとして展開させ、これを水
平バンドに変換せず、直接傾斜バンドからデータを読み
出すように構成してもよい。
【0070】一方、ホストコンピュータから入力される
印刷データがテキストデータの場合は、まず、中間バッ
ファ9に中間コードデータとして展開される。次に、中
間バッファ9から走査領域に対応する部分の中間コード
データを読み出し、この読み出された中間コードデータ
を走査領域に応じたビットイメージデータに展開してデ
ータ格納部6に供給する。つまり、走査領域内に含まれ
る中間コードデータを中間バッファ9から取り出し、こ
れを走査領域の形状である平行四辺形状のバンドでビッ
トイメージデータに変換する。
【0071】ところで、ホストコンピュータから送られ
てくるデータがページ単位で情報を扱うページ記述言語
で記載されている場合は、ページ単位あるいはバンド単
位でイメージを生成しながら、その中から図5(b)に
示すような1回の走査で印刷可能な領域に応じた平行四
辺形状の傾斜バンドデータを各々切り出し、保存してい
けばよい。
【0072】その様な場合、データ格納部6と駆動部制
御部5を統括する制御部を設け、この制御部によりデー
タ格納部6からヘッドへの傾斜バンドのデータの転送に
合わせて駆動部制御部5へ制御信号を送り、これにした
がって主走査を行うにすればよい。また、各傾斜バンド
毎のデータを記憶する際に、その最後に印字起動コマン
ドを挿入しておく様にしてもよい。このような場合、印
字起動コマンドを挿入する処理は解釈部8で行うのがよ
い。これにより、印刷実行時に紙送り量の情報に合わせ
て所望の傾斜バンドのデータがデータ格納部6からヘッ
ドに転送されるのに合わせて印字起動コマンドにしたが
って主走査が行われるため、印字すべきデータが有るか
どうかを都度判断する必要はなくなる。
【0073】1−1−6 印刷イメージデータのホスト
コンピュータ側における生成 本発明を実施する場合、ホストコンピュータ側において
は予め図5(b)に示すような1回の走査で印刷可能な
領域に応じた平行四辺形状の傾斜バンドデータを各々切
り出し、それらを従来のラスタ形式の印刷データとして
プリンタに転送するのがプリンタにとっては最も処理量
が少なく、楽である。
【0074】しかし、従来から知られているページ記述
言語の形式で印刷イメージデータの生成を行ってもよ
い。この形式でホストからプリンタにデータが送られる
場合、上記1−1−5で述べたようにプリンタ側で1回
の走査で印刷可能な領域に応じた平行四辺形状の傾斜バ
ンド単位でデータを切り出すことになる。
【0075】また、ページ単位の情報ではなく、矩型の
1走査ライン毎の単位で情報を扱う言語で記述する場合
でも対応可能である。ただし、その場合は、1走査ライ
ン分のデータの区切りにおいてキャリッジを走査させる
ために従来から挿入していた印字起動のコマンドやある
いは紙送りコマンドを典型的にはホスト側で挿入する必
要はない。これは、本発明では1枚の紙の印刷の途中
に、紙送りを停止させることも、速度を変えることもな
いためである。ただし、それらをホスト側で生成するこ
とは何ら問題ではない。すなわち、従来のプリンタ制御
言語を利用しても問題は無いということである。その場
合は、プリンタ側の解釈部8でそれらのデータを読み捨
てればよい。
【0076】このように、本発明はホスト側でどのよう
な形式で印刷データを生成しようと問題なく対応可能で
ある。どのような形式の印刷データをホスト側で生成し
ようと、プリンタ側の解釈部8で各形式の違いを吸収
し、印刷の際には紙送り量を参照しながらデータ格納部
6からヘッドにデータを転送し、それに合わせてキャリ
ッジを駆動していくことになる。
【0077】1−2 印刷方法 次に、図6〜図8に基づいて本実施の形態による印刷方
法を説明する。
【0078】1−2−1 印刷イメージデータ生成・供
給処理 図6は、入力された印刷データを中間コードに変換する
ことなく、直接プリントエンジンに供給するデータに変
換する場合を示し、典型的には、入力された印刷データ
がビットイメージデータ、ラスタイメージデータである
場合のデータ生成・供給処理を示すフローチャートであ
る。
【0079】まず、ステップ(以下、「S」と略記)1
では、ホストコンピュータから入力されたビットイメー
ジデータ等の印刷データを解釈部8によって解釈し、図
5(a)に示すように、中間バッファ9に水平バンドデ
ータとして展開する。
【0080】次に、パラメータ管理テーブル11aから
印刷時移動速度Va、空走速度Vb、印刷ヘッド2の主
走査方向移動量W、印刷ヘッド2の高さh、走査回数n
を読み出し、走査領域検出部11に入力する(S2)。
【0081】これにより、走査領域検出部11は、上述
した式9に各パラメータを入力して傾斜角θを求め、走
査領域を検出する(S3)。そして、データ供給部10
は、図5(b)に示すように、検出された走査領域に応
じて中間バッファ9からビットイメージデータを読み出
し(S4)、この読み出されたビットイメージデータ
は、データ供給部10からデータ格納部6に入力される
(S5)。
【0082】次に、図7は、入力された印刷データがテ
キストデータである場合あるいは入力された印刷データ
を一旦中間コードに変換する場合のデータ生成・供給処
理を示すフローチャートである。
【0083】まず、解釈部8は、入力されたテキストデ
ータを解釈し、このテキストデータを中間コードデータ
に展開して中間バッファ9に記憶させる(S11)。次
に、パラメータ管理テーブル11aから各パラメータV
a,Vb等を読み出し(S12)、走査領域検出部11
は、これら各パラメータに基づいて走査領域を検出する
(S13)。そして、データ供給部10は、この検出さ
れた走査領域に合わせて、中間コードデータをビットイ
メージデータに展開する(S14)。つまり、平行四辺
形状の走査領域内に含まれる中間コードデータを中間バ
ッファ9から読み出し、この中間コードデータをビット
イメージデータに変換する。これにより得られたイメー
ジデータは、データ格納部6に入力される。なお、中間
コードデータは、典型的には、イメージデータを圧縮し
たものである。
【0084】1−2−2 印刷処理 次に、図8は、印刷記録媒体12を連続的に搬送しつつ
印刷を行うための印刷処理を示すフローチャートであ
る。
【0085】まず、印刷記録媒体12を給紙トレイ等か
ら印刷機構に供給し(S21)、副走査方向の論理位置
の原点を確認する(S22)。次に、紙送りモータ等の
搬送機構を連続的に駆動させることにより、印刷記録媒
体12の連続的な搬送を開始する(S23)。
【0086】次に、例えば、リニアエンコーダ等の位置
検出センサからの検出信号に基づいて、現在の副走査方
向の論理位置を検出し(S24)、印刷対象領域内に入
ったか否かを判定する(S25)。なお、位置検出セン
サによって直接的に論理位置を検出する構成に限らず、
例えば、ステッピングモータに供給した駆動パルス数を
カウント等することで間接的に副走査方向の論理位置を
検出してもよい。
【0087】印刷記録媒体12が未だ印刷対象領域に入
っていない場合は、S24、S25及び後述するS28
の処理が繰り返される。印刷記録媒体12が印刷対象領
域に入った場合は、現在の論理位置で印刷すべきデータ
があるか否かを判定する(S26)。印刷データが存在
する場合は、印刷ヘッド2による主走査を行う必要がな
いため、「NO」と判定して前記S24に戻る。現在の
副走査方向の論理位置において、印刷すべきデータがあ
る場合には、印刷ヘッド2の主走査を開始し、所定位置
にドットを形成させる。印刷ヘッド2の各パスと印刷さ
れる範囲との関係は、図3とと共に上述した通りであ
る。
【0088】印刷対象領域内に含まれる全てのビットイ
メージデータを印刷するまで、前記S24,S25,S
26,S27の処理が繰り返され、各処理が繰り返され
る間も、印刷記録媒体12は所定の媒体搬送速度Vpで
連続的に搬送される。
【0089】そして、副走査方向の論理位置が印刷対象
領域から外れた場合には、印刷記録媒体12が排紙位置
に到達したか否かを判定する(S28)。排紙位置に到
達した場合には、排紙受け口に印刷記録媒体12を排出
し、搬送機構による搬送を停止させる(S29)。
【0090】このように構成される本実施の形態によれ
ば、以下の効果を奏する。
【0091】第1に、印刷記録媒体12を連続的に搬送
しつつ印刷を実行するため、バックラッシ等による微少
なずれの発生を大幅に抑制することができ、副走査方向
の印刷解像度を高めることができる。即ち、従来技術で
は、間欠駆動によって生じる微少なずれが蓄積されるた
め、副走査方向の印刷解像度には限界があり、高品位印
刷を行うのが難しい。これに対し、本実施の形態では、
連続駆動によってずれの発生を未然に防止しているた
め、副走査方向の印刷解像度を大幅に向上することがで
き、高品位印刷を実現することができる。
【0092】第2に、印刷記録媒体12を連続的に搬送
するため、従来技術による間欠駆動に比較して、媒体搬
送時の作動音を低減することができ、静粛な印刷環境を
実現することができる。
【0093】第3に、所定の式9に基づいて媒体搬送速
度Vpを定めているため、最大速度で印刷記録媒体12
を連続的に搬送することができ、印刷速度を向上するこ
とができる。
【0094】第4に、印刷ヘッド2の主走査毎の副走査
方向移動量Rを、印刷ヘッド2の高さhよりも小さくな
るように設定しているため、走査領域を副走査方向に連
続させることができる。
【0095】2.第2の実施の形態 次に、図9及び図10に基づき本発明の第2の実施の形
態を説明する。なお、以下の各実施の形態では、上述し
た第1の実施の形態と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。本実施の形態の特
徴は、単方向からの複数回の主走査によってドットライ
ンを形成する単方向マルチスキャンモード駆動を採用し
た点にある。
【0096】ここで、本明細書においてマルチスキャン
モードとは、複数回(n回)の主走査によって対象とす
るイメージを完成させる印刷モードをいう。即ち、マル
チスキャンモードには、副走査方向のインターレース駆
動(副走査方向にドットを間引き印刷し、複数回の走査
によって副走査方向に連続するドットラインを完成する
もの)、主走査方向のインターレース駆動(いわゆるシ
ングリングであり、主走査方向にドットを間引き印刷
し、複数回の走査によって主走査方向に連続するドット
ラインを完成するもの)及びオーバーラップ駆動(既に
形成されたドットの上に新たなドットを重ねて形成する
もの)を含む概念である。
【0097】図9は、本実施の形態による印刷の概略を
説明図である。本実施の形態による印刷ヘッド21に
も、副走査方向に複数のノズル22が所定のノズルピッ
チをもって形成されている。しかし、本実施の形態によ
る印刷ヘッド21には、副走査方向下側に位置する第1
ノズル群21aと、副走査方向上側に位置する第2ノズ
ル群21bとが設けられている点で前記第1の実施の形
態と相違する。
【0098】即ち、複数のノズル22は、第1ノズル群
21aと第2ノズル群21bとにグループ分けされてお
り、各ノズル群21a,21bは、それぞれドットを形
成するようになっている(マルチスキャンモード駆
動)。従って、本実施の形態では、各ノズル群21a,
21bによる各主走査によってドットラインが形成され
るため、ドットラインの走査回数nは「2」となる。換
言すれば、ドットラインをn回走査することにより、対
象としている領域のイメージを完成させている。つま
り、対象とする領域のイメージを副走査方向に1/nず
つ増加させながら印刷を行っている。なお、上記定義の
通り、マルチスキャンモードには、副走査方向インター
レース、主走査方向インターレース及びオーバーラップ
を含んでいるため、複数のノズル群21a,21bは必
ずしも必須の構成要素ではない。それが必要とされる限
りにおいて、必要になるものである。
【0099】各ノズル群21a,21bの高さを、それ
ぞれha,hbとすると、前記式6により、 ha=W(tanα+tanθ)…(式10) hb=W(tanα+tanθ)…(式11) としてha,hbを得ることができる。ここで、 h=ha+hb…(式12) であるから、式12に式10、式11を代入すると、 h=2W(tanα+tanθ)…(式13) を得る。式13に式1,式2を代入し、Vpについてま
とめると、 Vp=(h・Va・Vb)/(2W(Va+Vb))…(式14) となり、式9と一致する(n=2)。
【0100】従って、本実施の形態では、式14により
定まる媒体搬送速度Vpをもって印刷記録媒体12を連
続的に搬送することにより単方向マルチスキャンモード
駆動で印刷することができる。
【0101】図10は、本実施の形態による各パスの動
作をそれぞれ示す説明図である。図10(a)に示すよ
うに、最初の主走査パスP1では、第1ノズル群21a
によって印刷対象領域上部の三角形状の範囲が印刷され
る。そして、図10(b)に示すように、空走パスB1
によって印刷開始位置に復帰する。次に、図10(c)
に示すように、2回目の主走査パスP2では、第1ノズ
ル群21aによって前記三角形状の範囲に続く平行四辺
形状の範囲が印刷されると共に、第2ノズル群21bに
よって前記三角形状の範囲が印刷される。同様に、図1
0(d),(e)に示すように、前記平行四辺形状の範
囲も各ノズル群21a,21bが同一範囲をそれぞれ走
査することにより、印刷が完了する。
【0102】このように構成される本実施の形態でも、
上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。
【0103】3.第3の実施の形態 次に、図11,図12に基づいて本発明の第3の実施の
形態を説明する。本実施の形態の特徴は、主走査方向の
両方向から印刷を行う双方向印刷モードであってシング
ルスキャンモード駆動を行う場合に適用した点にある。
【0104】図11は、本実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。本実施の形態では、印刷ヘッド2
が図中の左側から右側に移動する場合及び右側から左側
に移動する場合の両方でドットを形成する。また、1回
の主走査でドットラインを形成するシングルスキャンモ
ード駆動を採用している。
【0105】双方印刷を採用する場合、主走査方向の左
側から右側に移動する場合の速度と主走査方向の右側か
ら左側に移動する場合の速度とは、ともに印刷時移動速
度Vaである。従って、副走査方向にドットを密に形成
するためには、副走査方向の論理位置が印刷ヘッド2の
高さhの半分に達した時点で反転させる必要がある。左
→右の速度と右→左の速度とが等しいためである。
【0106】従って、印刷ヘッド2の高さhは、以下の
ように表すことができる。
【0107】 h=(h/2)+(h/2) =(W・tanθ)+(W・tanθ) =2W・tanθ…(式15) この式15に式1を代入すると、 h=2W・(Vp/Va)…(式16) を得る。従って、式16をVpについてまとめると、 Vp=(h・Va)/(2W)…(式17) この式17によって得られるVpを媒体搬送速度として
用いることにより、印刷記録媒体12を連続的に搬送し
つつ効率的な双方向印刷を実行できる。
【0108】後述する実施の形態のように複数回の主走
査によってドットラインを形成する場合を考慮すると、
式17は、 Vp=(h・Va)/(2n・W)…(式18) として一般化することができる。
【0109】図12は、本実施の形態による各パスの動
作を示す説明図である。図12(a)に示すように、最
初の主走査P1によって、印刷対象領域上部の台形状の
範囲が印刷される。逆方向に向かう2回目の主走査パス
P2では、前記台形状の範囲に続く平行四辺形状の範囲
が印刷される。しかし、本実施の形態では、シングルス
キャンモード駆動を採用するため、最初の主走査P1に
よって印刷される範囲は、2回目の主走査P2から除か
れる。従って、主走査P2によって実際に印刷される領
域は、三角形状の範囲となる。以下同様に、図12
(c),(d)に示すように、双方向で印刷が行われて
いく。
【0110】このように構成される本実施の形態でも、
上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。これに加えて、本実施の形態では、双方向印刷を
行うため、印刷速度を向上することができる。
【0111】4.第4の実施の形態 次に、図13,図14に基づいて本発明の第4の実施の
形態を説明する。本実施の形態の特徴は、双方向マルチ
スキャンモード駆動を採用した点にある。
【0112】本実施の形態では、前記第2の実施の形態
と同様に、各ノズル群21a,21bによるそれぞれの
主走査によってドットラインを完成させるマルチスキャ
ンモード駆動を行う。但し、本実施の形態では、前記第
3の実施の形態と同様に、主走査方向の両側から印刷を
行う双方向印刷モードを採用している。
【0113】各ノズル群21a,21bの高さha,h
bは、それぞれ以下の式により求められる。
【0114】 ha=ha/2+ha/2 =W・tanθ+W・tanθ =2W・tanθ…(式19) hb=hb/2+hb/2 =W・tanθ+W・tanθ =2W・tanθ…(式20) 従って、式12に式19,式20を代入すると、 h=2・2W・tanθ…(式21) を得る。そして、式21に式1を代入し、Vpについて
まとめると、 Vp=(h・Va)/(2・2・W)…(式22) となり、式18に一致する。走査回数n=2だからであ
る。従って、本実施の形態では、式22によって媒体搬
送速度Vpが設定される。
【0115】図14は、本実施の形態による各パスの動
作を示す説明図である。図14(a)に示すように、最
初の主走査パスP1では、第1ノズル群21aによって
三角形状の範囲が印刷され、図14(b)に示すよう
に、2回目の主走査パスP2では、前記三角形状の範囲
に続く三角形状の範囲が印刷される。そして、図14
(c),(d)に示すように、後続する第2ノズル群2
1bによって同一の範囲が重ねて走査されることによ
り、当該範囲の印刷が完了する。
【0116】このように構成される本実施の形態でも、
上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。
【0117】5.第5の実施の形態 次に、図15〜図17に基づいて本発明の第5の実施の
形態を説明する。本実施の形態の特徴は、各色のノズル
アレイを備えたカラー印刷ヘッドによって単方向シング
ルスキャンモード駆動を行う点にある。
【0118】即ち、図15の印刷概略説明図に示すよう
に、本実施の形態は、第1の実施の形態をカラー印刷に
拡張したものであり、基本的な印刷動作は同一である。
本実施の形態が第1の実施の形態と異なる特徴的な点
は、その印刷ヘッド31の構成にある。
【0119】印刷ヘッド31について図16に基づき説
明する。図16(a)は4色インクのカラー印刷ヘッド
として構成した場合を示している。
【0120】印刷ヘッド31には、各色のインクに対応
した「ドット形成要素アレイ」としてのノズルアレイ3
2,33,34,35が主走査方向に所定ピッチdで離
間して配設されている。ここで、ノズルアレイ32のイ
ンク色はイエロー(Y)、ノズルアレイ33のインク色
はマゼンタ(M)、ノズルアレイ34のインク色はシア
ン(C)、ノズルアレイ35のインク色はブラック
(B)である。各ノズルアレイ32,33,34,35
には、それぞれ所定数のノズル31aが所定のノズルピ
ッチで副走査方向に配設されている。
【0121】各ノズルアレイ32,33,34,35
は、主走査方向の右側から左側に向かうにつれて副走査
方向に所定量δずつ変位するように、配設されている。
例えば、ノズルアレイ33の上端位置は、隣接するノズ
ルアレイ32の上端位置よりも所定量δだけ下側に変位
しており、ノズルアレイ34の上端位置は、隣接するノ
ズルアレイ33の上端位置よりも所定量δだけ下側に位
置する。
【0122】即ち、換言すれば、主走査方向に対して角
度θだけ傾斜する走査領域と各ノズルアレイ32,3
3,34,35の配置とを一致させるべく、各ノズルア
レイ32,33,34,35の同一順位のノズルを結ぶ
線と主走査方向とがなす角度がθとなるように、所定量
δずつ変位させて配設している。この所定量δは、 δ=d・tanθ…(式23) として求めることができる。従って、式23に式1を代
入すると、 δ=d(Vp/Va)…(式24) を得る。
【0123】同様に、図16(b)に示す6色インクの
印刷ヘッド31も、副走査方向に所定量δずつ変位しな
がら主走査方向にピッチdをもって配設されている。図
16(b)中に示すノズルアレイ36は、ライトマゼン
タ(m)のインクを吐出するためのものであり、ノズル
アレイ37は、ライトシアン(c)のインクを吐出する
ためのものである。
【0124】図17は、本実施の形態による各パスの動
作を示す説明図である。図3とと共に上述した第1の実
施の形態と同様に、主走査パスPと空走パスBとを交互
に繰り返しつつシングルスキャンモード駆動によって印
刷が行われる。なお、各ノズルアレイ32,33,3
4,35には、それぞれのインク色に対応するデータが
データ格納部6から与えられる。即ち、データ格納部6
には、各インク色毎にデータブロックが形成されてい
る。
【0125】このように構成される本実施の形態でも、
上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。これに加えて、本実施の形態では、各ノズルアレ
イ32,33,34,35を、走査領域に沿うように、
主走査方向の一側から他側に向かうにつれて副走査方向
に所定量δずつ変位させて配設しているため、効率的な
ノズル配置で印刷ヘッド31を形成することができる。
【0126】例えば、単に、各ノズルアレイ32,3
3,34,35に所定量δのオフセットを与えない場合
は、一部のノズルが使用されないことになる。何故な
ら、本発明では、印刷記録媒体12を連続的に搬送しつ
つ印刷を実行するため、走査領域が主走査方向に角度θ
だけ傾斜するからである。これに対し、本実施の形態で
は、走査領域に沿うようにノズルアレイ32,33,3
4,35を配置しているため、不要なノズルが発生せ
ず、効率的な印刷を行うことができる。但し、本発明
は、図16に示す傾斜配置の印刷ヘッド31に限定され
ない。ノズルアレイを水平に配置した通常のカラー印刷
ヘッドも本発明の範囲に含まれる。
【0127】また、本実施の形態は、カラー印刷ヘッド
に限定されない。同一色のインクを吐出させてもよい。
【0128】6.第6の実施の形態 次に、図18,図19に基づいて本発明の第6の実施の
形態を説明する。本実施の形態の特徴は、複数のノズル
アレイを備えた多ノズル列ヘッドの一例としてのカラー
印刷ヘッドを用いて、単方向マルチスキャンモード駆動
により印刷を行う点にある。
【0129】図18は、本実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。本実施の形態は、第2の実施の形
態をカラー印刷に拡張したものであり、その基本的な印
刷動作は同一である。
【0130】また、本実施の形態では、前記第5の実施
の形態で述べた印刷ヘッド31を採用するが、各ノズル
アレイ32,33,34,35は、副走査方向下側に位
置する第1ノズル群aと副走査方向上側に位置する第2
ノズル群bとにそれぞれグループ分けされている。図示
を省略しているが、各ノズルアレイ32,33,34,
35にノズル群の属性を示すaまたはbの符号を付すこ
とにより、各ノズル群を区別することができる。即ち、
ノズルアレイ32は第1ノズル群32aと第2ノズル群
32bとを有し、ノズルアレイ33は第1ノズル群33
aと第2ノズル群33bとを有し、ノズルアレイ34は
第1ノズル群34aと第2ノズル群34bとを有し、ノ
ズルアレイ35は第1ノズル群35aと第2ノズル群3
5bとを有している。
【0131】図19は、本実施の形態による各パスの動
作を示す説明図である。図19(a)〜(e)に示すよ
うに、本実施の形態でも、印刷対象領域の全体を各ノズ
ルアレイの各ノズル群によってそれぞれ走査することに
より、ドットラインを完成させていく。
【0132】このように構成される本実施の形態でも、
前記第5の実施の形態と同様の効果を得ることができ
る。
【0133】7.第7の実施の形態 次に、図20〜図23に基づいて本発明の第7の実施の
形態を説明する。本発明の特徴は、多ノズル列の印刷ヘ
ッドを用いて双方向印刷を行う点にある。
【0134】図20は、本実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。本実施の形態は、図11と共に上
述した第3の実施の形態と同様に、主走査方向の両側か
ら印刷を行うと共に、1回の主走査によってドットライ
ンを形成するシングルスキャンモード駆動を採用してい
る。
【0135】本実施の形態に特徴的な印刷ヘッド41に
ついて図21に基づき説明する。図21(a)には4色
カラー印刷ヘッドとして構成した場合が示されており、
図21(b)には6色カラー印刷ヘッドとして構成した
場合が示されている。
【0136】図21(a)に示すように、印刷ヘッド4
1には、各色のインクにそれぞれ対応した「ドット形成
要素アレイ」としてのノズルアレイ42,43,44,
45が主走査方向に所定ピッチd1だけ離間して配設さ
れている。ノズルアレイ42のインク色はイエロー
(Y)、ノズルアレイ43のインク色はマゼンタ
(M)、ノズルアレイ44のインク色はシアン(C)、
ノズルアレイ45のインク色はブラック(B)である。
各ノズルアレイ42,43,44,45には、各色のノ
ズル41aが副走査方向に所定のノズルピッチδ1で配
設されている。
【0137】ここで、各ノズルアレイ42,43,4
4,45は、印刷ヘッド41の中央部から主走査方向の
左右両側に向かうにつれて、ノズル数が増大するように
構成されている。即ち、ノズルアレイ43の主走査方向
左側に位置するノズルアレイ42は、ノズルアレイ43
よりもノズル数が2個多く、同様に、ノズルアレイ44
の主走査方向右側に位置するノズルアレイ45は、ノズ
ルアレイ44よりもノズル数が2個多くなっている。換
言すれば、各ノズルアレイ42,43,44,45は、
主走査方向の両側に向かうにつれて、アレイ長さが2・
δ1だけ増大するように配設されている。この結果、各
ノズルアレイ42,43,44,45は、上下左右対称
に配置されて、全体的に、バタフライ形状あるいは横倒
しにした砂時計形状を形成している。
【0138】ここで、ノズルアレイ間ピッチd1,ノズ
ルピッチδ1との間には、前記式23と同様に、以下の
関係が成立するように設定されている。
【0139】δ1=d1・tanθ…(式25) 式25に式1を代入すると、 δ1=d1(Vp/Va)…(式26) を得る。式26を変形すると、 δ1・Va=d1・Vp…(式27) となる。従って、δ1及びd1が既に定まっている場合
には、前記式27を満たすように印刷時移動速度Va及
び媒体搬送速度Vpを決定し、逆に、印刷時移動速度V
a及び媒体搬送速度Vpが定まっている場合には、前記
式27を満たすようにノズルアレイ間ピッチd1及びノ
ズルピッチδ1を決定すればよい。
【0140】同様に、図21(b)に示す双方向6色カ
ラー印刷用ヘッドとして構成した場合も、上述した通
り、式27を満たすように各パラメータが設定される。
なお、図21(b)において、ノズルアレイ47はライ
トマゼンタ(m)のインク色を担当するものであり、ノ
ズルアレイ48はライトシアン(c)のインク色を担当
するものである。
【0141】図21では、ノズルアレイが偶数個の場合
を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されず、
奇数個のノズルアレイにも容易に適用できる。例えば、
イエロー、マゼンタ、シアンの3色のみでカラー印刷を
行う場合には、3個のノズルアレイのうち1個のノズル
アレイを、図21中の軸線X−X上に配置し、その主走
査方向両側に他の2個のノズルアレイをそれぞれ配置す
ればよい。
【0142】図22は、印刷方向による駆動ノズルのパ
ターンを示す説明図であり、駆動されうるノズルを黒丸
印で示してある。印刷ヘッド41が主走査方向左側から
右側に移動する場合には、図22(a)に示すように、
第1の主走査領域に対応する第1のゾーン内のノズル4
1aのみが駆動される。また、印刷ヘッド41が主走査
方向右側から左側に移動する場合には、図22(b)に
示すように、第2の主走査領域に対応する第2のゾーン
内のノズル41aのみが駆動される。
【0143】このように構成される本実施の形態でも、
上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることがで
きる。これに加えて、本実施の形態では、各ノズルアレ
イ42,43,44,45,46,47を、各走査領域
に沿うようにバタフライ形状に配置したため、印刷に使
用されない無駄なノズルの発生を防止でき、効率的なノ
ズル配置で印刷ヘッド41を形成することができる。
【0144】但し、図23に示すように、各ノズルアレ
イ52,53,54,55,56,57の副走査方向両
側のノズル51aのみを駆動し、残余のノズル51aを
休止させるように印刷ヘッド51を構成してもよい。こ
こで、各色のノズルアレイ52,53,54,55,5
6,57は、印刷ヘッド51の中心部から主走査方向の
両側に向かうにつれてk個(図示例では、k=8)ずつ
ノズル数が増加するように配設されている。より詳しく
は、副走査方向にk/2個ずつノズルが増大している。
この場合は、 (k/2)・δ2=d2・tanθ…(式28) (k/2)・δ2=d2(Vp/Va)…(式29) (k/2)・δ2・Va=d2・Vp…(式30) を得るため、式30を満たすように各パラメータを設定
すればよい。
【0145】なお、本実施の形態では、シングルスキャ
ンモード駆動の場合を例示したが、これに限定されな
い。図13,図14と共に上述した第4の実施の形態と
同様に、マルチスキャンモード駆動を採用することもで
きる。
【0146】また、本実施の形態では、印刷ヘッド41
の中央部に位置するノズルアレイが最も効率よいノズル
配置となっている。即ち、中央部のノズルアレイ44,
45は最小のノズル数で構成できる。従って、中央部に
配置されるノズルアレイ44,45に使用頻度の高いイ
ンク色(例えば、ブラック)を割り当てることにより、
インク使用量を節約することができる。使用ノズル数が
少ないため、ノズル表面の固化を防止するためのリフレ
ッシュ動作によって吐出廃棄されるインク量が減少する
からである。また、本実施の形態もカラー印刷ヘッドに
限定されず、同一色のインクを吐出させてもよい。
【0147】なお、当業者であれば、前記各実施の形態
に記載された本発明の要旨の範囲内で、種々の追加、変
更、削除等を行うことができる。例えば、図24(a)
に示すように、3個のノズル群61a,61b,61c
を有する印刷ヘッド61を用い、マルチスキャンモード
駆動を行ってもよい。この場合は、先行するノズル群に
よって形成されたドットの上に、後続ノズル群によって
新たなドットを重ねて形成してもよい。あるいは、図2
4(b)に示すように、各ノズル群61a,61b,6
1cによるドットを所定間隔毎に形成してもよい。いわ
ゆるシングリングである。マルチスキャンモードでカラ
ー印刷を行う場合は、各色毎にドットを形成する順序を
違えることにより、着弾したインク滴同士が混じり合う
のを防止することができる。
【0148】また、前記各実施の形態では、シリアル型
印刷装置としてインクジェット式プリンタを例示した
が、本発明は、これに限らず、例えば、熱転写式、イン
パクトドットマトリクス式の印刷装置にも適用できる。
また、例えば、スキャナ機能と印刷機能とを兼ね備えた
複合機にも適用することができる。
【0149】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、印
刷記録媒体を所定の媒体搬送速度で連続的に搬送しつ
つ、印刷ヘッドを主走査方向に駆動してドットを形成す
る構成のため、バックラッシ等による微少なずれの発生
を防止でき、副走査方向の印刷解像度を向上して高品位
印刷を実現することができる。また、印刷記録媒体を連
続的に搬送するため、印刷時の作動音を低減することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るシリアル型印
刷装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】印刷の概略を示す説明図である。
【図3】各パスによる動作を示す説明図である。
【図4】媒体搬送速度等を設定するための数学的モデル
を示す説明図である。
【図5】印刷ヘッドに供給するイメージデータのハンド
リングを示す説明図である。
【図6】印刷データとしてラスタデータ等が入力された
場合のデータ生成・供給処理を示すフローチャートであ
る。
【図7】印刷データとしてテキストデータが入力された
場合のデータ生成・供給処理を示すフローチャートであ
る。
【図8】印刷記録媒体を連続搬送しつつ印刷するための
印刷処理を示すフローチャートである。
【図9】本発明の第2の実施の形態による印刷の概略を
示す説明図である。
【図10】各パスによる動作を示す説明図である。
【図11】本発明の第3の実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。
【図12】各パスによる動作を示す説明図である。
【図13】本発明の第4の実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。
【図14】各パスによる動作を示す説明図である。
【図15】本発明の第5の実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。
【図16】印刷ヘッドの構成を示し、(a)は4色カラ
ー印刷ヘッドとして構成した場合、(b)は6色カラー
印刷ヘッドとして構成した場合をそれぞれ示す。
【図17】各パスによる動作を示す説明図である。
【図18】本発明の第6の実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。
【図19】各パスによる動作を示す説明図である。
【図20】本発明の第7の実施の形態による印刷の概略
を示す説明図である。
【図21】印刷ヘッドの構成を示し、(a)は4色カラ
ー印刷ヘッドとして構成した場合、(b)は6色カラー
印刷ヘッドとして構成した場合をそれぞれ示している。
【図22】印刷ヘッドの各走査方向によってそれぞれ駆
動されるノズルの範囲を示す説明図である。
【図23】他の印刷ヘッドの構成を示す説明図である。
【図24】本発明の変形例に係り、シングリングを行う
場合の説明図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 2 印刷ヘッド 3 主走査駆動部 4 副走査駆動部 5 駆動部制御部 6 データ格納部 7 印刷ヘッド駆動部 8 解釈部 9 中間バッファ 10 データ供給部 11 走査領域検出部 11a 管理テーブル 21 印刷ヘッド 31 印刷ヘッド 41 印刷ヘッド 51 印刷ヘッド 61 印刷ヘッド

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のドット形成要素が配設された印刷
    ヘッドと、前記印刷ヘッドを印刷記録媒体に対して主走
    査方向に駆動する主走査駆動部と、前記印刷記録媒体を
    前記主走査方向と直交する副走査方向に所定の媒体搬送
    速度をもって連続的に搬送させる副走査駆動部と、前記
    主走査駆動部及び前記副走査駆動部を制御することによ
    り、前記印刷記録媒体を前記副走査方向に連続的に搬送
    させつつ前記印刷ヘッドを前記主走査方向に移動させる
    駆動部制御部と、印刷イメージデータに基づいて前記印
    刷ヘッドを駆動する印刷ヘッド駆動部と、前記印刷ヘッ
    ドの前記印刷記録媒体に対する走査領域を検出する走査
    領域検出手段と、前記走査領域に応じた前記印刷イメー
    ジデータを前記印刷ヘッド駆動部に供給する印刷イメー
    ジデータ供給手段と、を備えたことを特徴とするシリア
    ル型印刷装置。
  2. 【請求項2】 前記駆動部制御部は、前記主走査方向の
    一側から前記主走査方向の他側に向けて前記印刷ヘッド
    が移動するときに印刷を行う単方向印刷モードで前記主
    走査駆動部及び前記副走査駆動部を制御し、 前記印刷ヘッドの主走査方向移動量をW、前記印刷ヘッ
    ドの印刷時移動速度をVa、前記印刷ヘッドの空走速度
    をVb、前記印刷ヘッドの高さをh、ドットラインの走
    査回数をnとしたときに、 Vp=(h・Va・Vb)/(n・W(Va+Vb)) として得られる速度Vpを、前記媒体搬送速度として設
    定することを特徴とする請求項1に記載のシリアル型印
    刷装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動部制御部は、前記主走査方向の
    一側から前記主走査方向の他側に向けて前記印刷ヘッド
    が移動する場合及び前記主走査方向の他側から前記主走
    査方向の一側に向けて前記印刷ヘッドが移動する場合の
    両方で印刷を行う双方向印刷モードで前記主走査駆動部
    及び前記副走査駆動部を制御し、 前記印刷ヘッドの主走査方向移動量をW、前記印刷ヘッ
    ドの印刷時移動速度をVa、前記印刷ヘッドの高さを
    h、ドットラインの走査回数をnとしたときに、 Vp=(h・Va)/(2n・W) として得られる速度Vpを、前記媒体搬送速度として設
    定することを特徴とする請求項1に記載のシリアル型印
    刷装置。
  4. 【請求項4】 前記印刷ヘッドは、前記副走査方向に複
    数のドット形成要素がそれぞれ配設されてなる複数のド
    ット形成要素アレイを前記主走査方向に離間させて配設
    してなり、前記各ドット形成要素アレイは、前記走査領
    域に沿うように、前記主走査方向の一側から前記主走査
    方向の他側に向かうにつれて前記副走査方向に所定量ず
    つ変位して配設されていることを特徴とする請求項2に
    記載のシリアル型印刷装置。
  5. 【請求項5】 前記印刷ヘッドは、前記副走査方向に複
    数のドット形成要素がそれぞれ配設されてなる複数のド
    ット形成要素アレイを前記主走査方向に離間させて配設
    してなり、前記印刷ヘッドが前記主走査方向の一側から
    前記主走査方向の他側に向けて移動する場合の第1の走
    査領域及び前記主走査方向の他側から前記主走査方向の
    一側に向けて移動する場合の第2の走査領域の両走査領
    域にそれぞれ沿うように、前記印刷ヘッドの中央部から
    前記主走査方向の両側に向かうにつれて、隣接するドッ
    ト形成要素アレイのドット形成要素数が増加しているこ
    とを特徴とする請求項3に記載のシリアル型印刷装置。
  6. 【請求項6】 前記印刷ヘッドが1回の主走査毎に副走
    査方向に相対移動する副走査方向移動量Rは、前記印刷
    ヘッドの高さhよりも小さくなるように設定されている
    ことを特徴とする請求項2〜請求項5のいずれかに記載
    のシリアル型印刷装置。
  7. 【請求項7】 前記印刷イメージデータ供給手段は、前
    記印刷ヘッドが前記主走査方向移動量Wだけ移動した場
    合の副走査方向位置と副走査方向の印刷開始位置とを結
    ぶ線が主走査方向に対してなす所定角度θだけ傾斜した
    傾斜バンドで前記印刷イメージデータを読み出して前記
    印刷ヘッドに供給することを特徴とする請求項6に記載
    のシリアル型印刷装置。
  8. 【請求項8】 印刷記録媒体を副走査方向に連続的に搬
    送しつつ印刷ヘッドを主走査方向に移動させることによ
    り所定の印刷を行うシリアル型印刷方法であって、 前記印刷ヘッドの前記印刷記録媒体に対する走査領域を
    検出するステップと、 前記印刷記録媒体を供給するステップと、 前記印刷記録媒体を所定の媒体搬送速度で連続的に搬送
    するステップと、 前記印刷ヘッドが印刷対象領域内に入ったか否かを検出
    するステップと、 前記印刷記録媒体が前記印刷対象領域内に入った場合に
    は、前記走査領域に応じた印刷イメージデータを供給し
    つつ前記印刷ヘッドを前記主走査方向に移動させること
    により印刷を行う印刷ステップと、 前記印刷ヘッドが前記印刷対象領域から外れた場合に
    は、前記印刷記録媒体を排出するステップと、を含んで
    なることを特徴とするシリアル型印刷方法。
  9. 【請求項9】 前記印刷ステップは、前記主走査方向の
    一側から前記主走査方向の他側に向けて前記印刷ヘッド
    が移動するときに印刷を行う単方向印刷モードで印刷を
    行うものであり、 前記印刷ヘッドの主走査方向移動量をW、前記印刷ヘッ
    ドの印刷時移動速度をVa、前記印刷ヘッドの空走速度
    をVb、前記印刷ヘッドの高さをh、ドットラインの走
    査回数をnとしたときに、 Vp=(h・Va・Vb)/(n・W(Va+Vb)) として得られる速度Vpを、前記媒体搬送速度として設
    定することを特徴とする請求項8に記載のシリアル型印
    刷方法。
  10. 【請求項10】 前記印刷ステップは、前記主走査方向
    の一側から前記主走査方向の他側に向けて前記印刷ヘッ
    ドが移動する場合及び前記主走査方向の他側から前記主
    走査方向の一側に向けて前記印刷ヘッドが移動する場合
    の両方で印刷を行う双方向印刷モードで印刷を行うもの
    であり、 前記印刷ヘッドの主走査方向移動量をW、前記印刷ヘッ
    ドの印刷時移動速度をVa、前記印刷ヘッドの高さを
    h、ドットラインの走査回数をnとしたときに、 Vp=(h・Va)/(2n・W) として得られる速度Vpを、前記媒体搬送速度として設
    定することを特徴とする請求項8に記載のシリアル型印
    刷方法。
  11. 【請求項11】 前記印刷ヘッドが1回の主走査毎に副
    走査方向に相対移動する副走査方向移動量Rは、前記印
    刷ヘッドの高さhよりも小さくなるように設定されてい
    ることを特徴とする請求項9または請求項10のいずれ
    かに記載のシリアル型印刷方法。
  12. 【請求項12】 複数のドット形成要素を有する印刷ヘ
    ッドを主走査しつつ印刷記録媒体の副走査を1ページに
    渡って停止させること無く、一定速度で行うシリアル型
    印刷装置であって、 水平バンドに展開された印刷イメージデータを、所定角
    度傾斜した傾斜バンドで読み出して前記印刷ヘッドに供
    給する印刷イメージデータ供給手段を備えたことを特徴
    とするシリアル型印刷装置。
  13. 【請求項13】 前記印刷ヘッドの移動速度と前記印刷
    記録媒体の移動速度とを記憶する管理テーブルを設け、
    前記印刷イメージデータ供給手段は、前記管理テーブル
    を参照して前記所定角度を決定し、水平バンドに展開さ
    れた印刷イメージデータを前記所定角度に応じた傾斜バ
    ンドで読み出して前記印刷ヘッドに供給することを特徴
    とする請求項12に記載のシリアル型印刷装置。
  14. 【請求項14】 印刷記録媒体の副走査を1ページに渡
    って停止させること無く一定速度で行いつつ、ホストコ
    ンピュータで生成した印刷データを通信手段を介してプ
    リンタで受け取り、該印刷データにしたがって複数のド
    ット形成要素を有する印刷ヘッドを主走査に合わせて駆
    動しながら印刷を実行するシリアル型印刷方式。
  15. 【請求項15】 前記ホストコンピュータで生成される
    印刷データはページ記述言語で記述されていることを特
    徴とする請求項14に記載のシリアル型印刷方式。
  16. 【請求項16】 前記ホストコンピュータで生成される
    印刷データには主走査の実行を命令する印字起動コマン
    ドが含まれていないことを特徴とする請求項14に記載
    のシリアル型印刷方式。
  17. 【請求項17】 プリンタで受信された印刷データを解
    釈し、前記印刷ヘッドの移動速度と前記印刷記録媒体の
    移動速度とにより決定される傾斜バンド単位で印刷イメ
    ージデータを保存していくシリアル型印刷方式におい
    て、保存の際、各傾斜バンドの印刷イメージデータの最
    後には印字起動命令を記憶することを特徴とする請求項
    14に記載のシリアル型印刷方式。
JP9130099A 1997-05-20 1997-05-20 シリアル型印刷装置、方法及びシリアル型印刷方式 Pending JPH10315541A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9130099A JPH10315541A (ja) 1997-05-20 1997-05-20 シリアル型印刷装置、方法及びシリアル型印刷方式

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9130099A JPH10315541A (ja) 1997-05-20 1997-05-20 シリアル型印刷装置、方法及びシリアル型印刷方式

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10315541A true JPH10315541A (ja) 1998-12-02

Family

ID=15025929

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9130099A Pending JPH10315541A (ja) 1997-05-20 1997-05-20 シリアル型印刷装置、方法及びシリアル型印刷方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10315541A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2217448A2 (en) * 2007-10-31 2010-08-18 Xennia Holland B.V. Print head arrangement and method of depositing a substance
WO2012032127A1 (en) 2010-09-08 2012-03-15 Ten Cate Advanced Textiles B.V. Print head module
US9004647B2 (en) 2009-04-29 2015-04-14 Xennia Holland B.V. Print carriage
JP2015112716A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 株式会社リコー インク吐出式印刷装置、インク吐出式印刷制御方法及びインク吐出式印刷制御プログラム
JP2018039223A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 ブラザー工業株式会社 印刷装置
US10065423B2 (en) 2015-12-17 2018-09-04 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge device, liquid discharge control method, and recording medium

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2217448A2 (en) * 2007-10-31 2010-08-18 Xennia Holland B.V. Print head arrangement and method of depositing a substance
US8557340B2 (en) 2007-10-31 2013-10-15 Xennia Holland B.V. Print head arrangement and method of depositing a substance
US20140011005A1 (en) * 2007-10-31 2014-01-09 Xennia Holland B.V. Print head arrangement and method of depositing a substance
US9217224B2 (en) 2007-10-31 2015-12-22 Xennia Holland B.V. Print head arrangement and method of depositing a substance
US9004647B2 (en) 2009-04-29 2015-04-14 Xennia Holland B.V. Print carriage
WO2012032127A1 (en) 2010-09-08 2012-03-15 Ten Cate Advanced Textiles B.V. Print head module
US8960855B2 (en) 2010-09-08 2015-02-24 Ten Cate Advanced Textiles B.V. Print head module
JP2015112716A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 株式会社リコー インク吐出式印刷装置、インク吐出式印刷制御方法及びインク吐出式印刷制御プログラム
US10065423B2 (en) 2015-12-17 2018-09-04 Ricoh Company, Ltd. Liquid discharge device, liquid discharge control method, and recording medium
JP2018039223A (ja) * 2016-09-09 2018-03-15 ブラザー工業株式会社 印刷装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7625065B2 (en) Ink jet print head and ink jet printing apparatus
EP0995607A2 (en) Printing apparatus and method for correcting print positions
US8070256B2 (en) Ink jet head
JP3458515B2 (ja) 印字制御方法
JP2008221729A (ja) 記録装置及びレジストレーション調整方法
JP4880259B2 (ja) 記録装置、記録システム、記録方法、およびプログラム
JP2000043382A (ja) 印字装置およびテストパタ―ン印字方法
JPH1086450A (ja) プリント装置およびプリント方法
JPH11208029A (ja) 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体
JPH1128827A (ja) 印刷装置および印刷方法
CN109318591B (zh) 图像形成装置以及图像形成方法
JPH10315541A (ja) シリアル型印刷装置、方法及びシリアル型印刷方式
JP2006231930A (ja) 印刷方法、印刷装置およびコンピュータ読み取り可能な記録媒体
US6712440B2 (en) Ink-jet printing apparatus and print timing setting method for the apparatus
JPH11254712A (ja) 印刷装置および印刷方法並びに記録媒体
JP2005246642A (ja) 記録装置及びその制御方法
US20040165033A1 (en) Ink jet printing apparatus and printing position setting method of the apparatus
EP0551763B1 (en) Dual directional recording apparatus and recording system
JP3744273B2 (ja) 記録方法および記録装置、並びに、そのためのプログラムを記録した可読媒体
JP2001293851A (ja) インクジェット記録方法、及びインクジェット式記録装置
JP4259965B2 (ja) 画像形成装置
JP2001180018A (ja) 往復走査によって記録を行なうインクジェット記録方法およびインクジェット記録装置
JP2003285430A (ja) 周囲の画素のドット記録状態によって変わるドットの大きさを考慮して行う印刷
JP3293707B2 (ja) インクジェット記録装置
JP3375983B2 (ja) 記録装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040317

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040323

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040810