JP2007148399A - トナー - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、高速現像システム及び定着軽圧システムにおいても低温定着性、透明性に優れ、高グロスであると共に、耐オフセット性、保存性、現像安定性に優れるトナーを提供する。
【解決手段】 トナーを25℃で24時間テトラヒドロフラン(THF)溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rtは、1.0nm〜3.8nmであり、該Rtは、該トナーのメインピーク値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖状ポリスチレンを25℃で24時間THF溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rpとの関係においてRt/Rp<0.
85を満足することを特徴とするトナー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真,静電荷像を顕像化するための画像形成方法に使用されるトナーに関する。
従来、画像形成法としては、静電記録法、磁気記録法、トナージェット法など多数の方法が知られている。例えば、電子写真法として多数の方法が知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。この方法は一般に、まず、光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで、該潜像をトナーで現像を行って、可視像とし、必要に応じて紙などの転写材料にトナーを転写させる。その後、熱・圧力等により転写材上にトナー画像を定着して複写物を得るものである。そして転写せず感光体上に残ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工程が繰り返される。
上述の最終工程であるトナー画像を紙の如きシートに定着する工程に関して種々の方法や装置が開発されているが、現在最も一般的な方法は、加熱ローラーによる圧着加熱方式である。この加熱ローラーによる圧着加熱方式は、トナーに対し離型性を有する熱ローラーの表面と転写材上のトナー像面を、加圧下で接触させながら転写材を通過せしめることによりトナー像の定着を行うものである。この方法は、加熱ローラーの表面と被転写材上のトナー像とが加圧下で接触する為、トナー像を転写材上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行うことが出来る。
ところで、複写機やプリンターは機種により、種々異なったトナーが用いられている。これは、主に定着速度及び定着温度の違いによるものであり、加熱ローラー表面とトナー像とが溶融状態、加圧下で接触するので、定着性や定着画像の光沢度(グロス)が、定着速度や温度の影響を大きく受ける為である。一般に定着速度が遅い場合は、加熱ローラー表面温度は低く、定着速度が早い場合は、加熱ローラー表面温度は高く設定されている。これは、トナーを転写材上に定着させる為には、加熱ローラーがトナーに与える熱量を、定着速度によらずほぼ一定にする必要があることによる。
そのような状況下、特に光沢度(グロス)は、画像によってユーザの嗜好が異なるため、ユーザによって光沢の度合いを選択できることが望まれる。グロスコントロールを行う手法として損失弾性率G”とその時の温度との関係が記載されている(例えば、特許文献4、5参照)。しかし、所望のグロスを得られる温度領域が十分とは言えず、未だ改良の余地がある。
また、転写材上にかかる熱量が異なる場合に、得られる画像にグロス差が生じる。例えば転写材を定着器に通した際に加熱ローラーの温度が低下し、定着開始時と終了時とで転写材の先端部と後端部にかかる熱量が異なる場合に、得られた画像の端部間でグロス差が生じてしまう。特にフルカラー画像の場合に違和感を生じやすい。更に、連続的に多数枚の画出しをした場合には、加熱ローラーの温度低下が起こり、画出しの開始時の画像と終了時で得られる画像との間でグロスの差が生じてしまう場合がある。
また、最近ではクイックスタート性と省エネルギーの観点から、フィルム加熱方式の定着装置が実用化されている(例えば、特許文献6、7参照)。しかし、大きな熱量が要求されるフルカラー画像形成装置や高速機種用の定着装置としては熱量的に難点があり、また定着ニップ部の加圧力をあまり大きくすることが出来ないため、高グロス化、高速化には問題があった。
さらに定着においては、トナー画像を紙に確実に密着させると共に定着ロールにオフセットなどを発生させずに、かつ、定着後にストレスにより画像欠損を起こすことがないトナーが要望されている。
これに対し、マクロモノマーを用いることで、ビニル樹脂のポリマーの分岐度を高める方法(例えば、特許文献8、9参照)や、ε′−カプロラクトン変性ヒドロキシビニル系モノマーを用いる方法(例えば、特許文献10参照)が提案されている。しかし、これらの方法で分岐度を高める為に多くのマクロモノマーを使用すると、樹脂のガラス転移温度が低下し、保存安定性が低下する。トナーの保存安定性を良好に保つ為にはポリマーの主鎖の分子量を上げて、ポリマーの主鎖のガラス転移温度を高くするか、或いは、ポリマーの主鎖のモノマー組成を変えて、分子量を変えずにガラス転移温度のみを高くする方法が挙げられる。しかし、これらのどちらの方法でも定着温度が上がり、分岐度を高めることによるトナーの低温定着化の効果は少なく、高グロス化は困難である。
ポリエステル樹脂においては、その分岐度を高める方法としては、三価以上の多価カルボン酸又は多価アルコールを用いたり、側鎖を有するジカルボン酸又は側鎖を有するジオールを用いる方法が、提案されている(例えば、特許文献11、12参照)。しかし、三価以上の多価カルボン酸又は多価アルコールを用いる方法では、分岐度は高くなるが、ゲル分(THF不溶分)が多くなり、耐高温オフセット性は改良されるが、定着温度が上がる。
また、トナー結着樹脂のTHF可溶分におけるGPCの分子量分布における5万以下を示す成分の光散乱法により測定される重量平均分子量とGPCにより測定される重量平均分子量との関係が記載されている(例えば、特許文献13参照)。また、分子量2000〜100000の領域のトナー結着樹脂における光散乱法により測定される重量平均分子量と慣性半径との関係が記載されている(例えば、特許文献14参照)。さらに、分子量が5万以下であり且つ分岐インデックスが1未満である低分子量重合体成分を含有するトナーに関する記載がある(例えば、特許文献15)。しかし、これらに記載のトナー結着樹脂は、分岐度が低く、また、分子量範囲が限定されているために、低温定着性と耐オフセット性・高グロス性を高度なレベルでバランスをとることが不十分である。
さらに、フルカラー用複写機やプリンターに登載されているトナーでは色再現性の向上やオーバーヘッドプロジェクター(OHP)画像の透明性を損なうことなく加熱加圧定着工程で各トナーが充分混色する必要がある。
例えば、低温定着性及び高グロス性・OHP画像透過性に優れた線状ポリマーを結着樹脂として含有するトナーが記載されているが(例えば、特許文献16参照)、近年の高速現像システムにおいては、未だ改良の余地がある。
このように高速現像システムにおいて、定着後にストレスにより画像欠損を起こすことなく、良質な画像を得、さらに幅広い温度域でかつ定着器構成によらず一定のグロス幅の画像が得られるトナーが要望されている。
米国特許第2297691号明細書 特公昭42−23910号公報 特公昭43−24748号公報公報 特開2002−099110号公報 特開2004−151438号公報 特開平4−44075号公報 特開平4−204980号公報 特開平3−87753号公報 特開平3−203746号公報 特開平4−24648号公報 特開昭59−228658号公報 特開昭62−195678号公報 特開平9−6050号公報 特開平9−146305号公報 特開平7-230188号公報 特開2002-072555号公報
本発明は、高速現像システム及び定着軽圧システムにおいても低温定着性、透明性に優れ、高グロスであると共に、耐オフセット性、保存性、現像安定性に優れるトナーを提供することを課題とする。
上記目的を達成する為、本発明者らは研究を重ねた結果、分岐型の低分子量樹脂成分を含む結着樹脂からなるトナーを用いることで、高速現像システムにおいても優れた低温定着性と高グロス性を示すトナーが提供できることを見出した。そこで、トナーを25℃でテトラヒドロフラン(THF)溶媒に溶解させた時のTHF可溶分におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rtの値、及びこのRtの値とメインピーク値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖状ポリスチレンにおける慣性二乗半径Rpとの割合を規定することにより、適度に分岐した低分子量樹脂成分を含む結着樹脂を提供し、それにより上記課題を解決することとした。
すなわち本発明は、以下のとおりである。
(1)少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナーにおいて、
該トナーを25℃で24時間テトラヒドロフラン(THF)溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rtは、1.0nm〜3.8nmであり、該Rtは、該トナーのメインピーク値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖状ポリスチレンを25℃で24時間THF溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rpとの関係において下記式1を満足することを特徴とするトナー。
Rt/Rp<0.85 (式1)
(2)GPC−RALLS−粘度計分析における前記トナーの全ピーク面積に占める慣性二乗半径5nm以下の割合は60〜100質量%であることを特徴とする(1)に記載のトナー。
(3)前記結着樹脂は少なくともポリエステルユニットを含有することを特徴とする(1)又は(2)に記載のトナー。
(4)前記結着樹脂はポリエステルユニットとビニル系重合ユニットが化学的に結合したハイブリッド樹脂を含有することを特徴とする(1)〜(3)の何れかに記載のトナー。(5)前記トナーの示差走査熱量計により測定されるDSC曲線における昇温時の吸熱メインピークの生成熱ΔH1(J/g)と、該トナーをソックスレー抽出により16時間抽出した時のTHF可溶分の生成熱ΔH2(J/g)との関係が以下の関係式2を満たすことを特徴とする(1)〜(4)の何れかに記載のトナー。
1.5<ΔH2/ΔH1<2.5 (式2)
本発明により、高速現像においても長期の使用においても、高い現像性及び高品位な画像を維持し、軽圧定着システムにおいても低温定着性及び高グロス性に優れ、且つカラー印刷時の透明性に優れたトナーを提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナーにおいて、該トナーを25℃で24時間THF溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rtが、1.0nm〜3.8nmであり、該Rtは、該トナーのメインピーク値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖状ポリスチレンを25℃で24時間THF溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rpとの関係において、Rt/Rpが0.85より小さいことに特徴を有する。
従来より低温定着性を伸ばすために、溶融粘度の低いトナーを用いてきた。通常、トナーを低粘度化する方法として、ポリマーのガラス転移点を下げるか、ポリマーの分子量を下げる方法が挙げられる。しかし、前者の方法では保存安定性が低下し、後者の方法では耐高温オフセット性及び摩擦帯電特性の低下、さらには感光体へのトナーの融着が発生しやすくなる等の問題があった。そこで、本発明では、低分子量成分を適度に分岐させることとした。これにより、低分子化を行っても、従来のような保存安定性の低下やオフセット性の悪化、摩擦帯電性の低下等の問題を起こさせずに、低温定着性及び高グロス性を達成できる。つまり、低分子量成分が適度に分岐されていることで、主鎖のみならす側鎖も他原材料とのからまりに関与し、材料分散性がよくなる。さらに定着性に寄与する低分子量成分が分岐していることで、分子末端に帯電点が増加し、定着時に転写剤との帯電安定性が増す。また、低分子量成分が分岐していることで、定着時にトナーと転写剤との接触面積が増加する。その結果、定着性能が向上し、かつ軽圧定着システムにおいても良好な高グロス性が達成できる。
また、従来のような分散性が不十分な低分子量成分は減るため、保存安定性や耐オフセット性能への悪影響は少なくなることから、これまで以上に低分子化(低軟化点化)が可能となる。その結果、定着性能の向上へとつながり、また溶融粘度が下がることで、これまで以上の高グロス化も可能となる。さらに、低分子量成分を分岐させることで、分子量及び分岐度のコントロールが行いやすく、溶融粘度最適化により、幅広い定着温度に対応したグロスコントロールも可能となる。
また、高速現像システムにおいて多数枚画だしを行った場合でも、画だし初期の加熱ローラ高温時には低分子体の主鎖が、画出し終了時の加熱ローラ低温時では側鎖が優先的に溶融していくことで、加熱ローラの温度変化を受け難く、安定した画像を提供することができる。
本発明では、慣性二乗半径や絶対分子量を測定する装置として、GPC−RALLS−粘度計分析装置を用いる。この装置は、屈折検出器、光散乱検出器、及び粘度検出器の3つの異なる検出器を有しており、この装置を用いることにより、ポリマーの分子サイズ(慣性二乗半径)やポリマー種に由来しない絶対分子量、分岐の状態まで測定することができる。
従来用いられてきたGPC装置で測定される分子量分布は、分子サイズによる換算分子
量である。そのため、特に分岐ポリマーに対し、そのポリマー本来の分子量を正確に表すことはできない。同じ分子量でも低温定着・耐オフセット性能等が異なるという問題点が生じ、トナー設計に支障をきたす場面も生じている。
しかし、GPC−RALLS−粘度計分析装置は、ポリマーの絶対的な分子量が測定できるため、この装置を用いると得られる情報が低温定着及び耐オフセット性能等の結果とうまくとマッチングする。
本発明において、メインピークのピークトップにおける慣性二乗半径を規定したのは、トナー中に含まれるポリマー成分のうち一番トナーに含有される量が多い成分がトナー性能を大きく左右し、さらにその成分の慣性二乗半径が定着性・高グロス特性等トナー性能にダイレクトに反映することを見出したことによる。メインピークのピークトップの慣性二乗半径Rtが大きいということは、トナーがより大きいポリマーに支配されていることを表し、反対にRtが小さい場合にはトナーがより小さいポリマーに支配されていることを表している。
また、トナーのメインピーク値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖状ポリスチレンのメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rpと比較することにより、トナーにおける分岐したポリマーの占める割合がわかる。この比(Rt/Rp)が小さければ小
さいほど、トナーがより分岐したポリマーに支配されていることを表している。
そこで、本発明では、RtとRt/Rpの値を規定することにより、適度に分岐された低分子量樹脂成分を含む結着樹脂からなるトナーを規定することができる。
尚、本発明では、GPC−RALLS−粘度計分析を40℃という比較的低温で行っているため、Rtの測定結果は、ワックス成分を含まない樹脂成分のみの測定結果が反映されたものとなっている。
本発明では、慣性二乗半径Rtは1.0nm〜3.8nm、好ましくは1.5nm〜3.7nm、より好ましくは1.5nm〜3.5nm、さらに好ましくは2.0nm〜3.5nmであることが低温定着性及び高グロスを得る上で好ましい。Rtが1.0nm未満の場合は分子が小さくなり過ぎ、他原料との混ざりが悪化し、保存性が悪化する。一方、3.8nmよりも大きい場合、定着時の溶融速度が低下し、特に高速現像システムにおいて、定着画像にざらつき感が目立ち、グロスの均一性及び耐久安定性が悪化する。
Rt/Rpは、0.85より小さい値であり、好ましくは0.10〜0.80、より好
ましくは0.40〜0.80、さらに好ましくは0.50〜0.70であることが、本発明のトナー性能を得る上で好ましい。0.10未満の場合は、トナーが分岐度の高い成分により支配的となるため、主鎖と側鎖との量的バランスが崩れ、他原料との混ざり悪化により、耐久現像性能が低下することがある。一方、0.85以上の場合にはトナーが直鎖状ポリマーにより支配的となるため、定着時に転写材との接触面積が減ることがある。その結果、定着はしているもの、その付着力が弱いために、定着後ストレスを受けた場合、画像欠損を起こすことがある。さらに分岐度が低いために、定着時にトナーと転写剤との接触面積が減り、軽圧定着システムにおいて所望のグロス値が得られない。
トナーのTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析によるピーク分子量Mpは、5000〜30000(好ましくは9000〜19000、より好ましくは11000〜18000)であることが好ましい。5000より低い時は耐オフセット性能が悪化し、30000よりも大きい時は定着性能が劣るとともに所望のグロスが得られない。
さらに、全ピーク面積に占める慣性二乗半径5nm以下の割合は、60.0〜100.0質量%であることが好ましい。これはトナー全体の分子サイズを表す指標の一つであり
、トナーの高グロスを得る上で重要な指標となる。慣性二乗半径5nm以下の割合が60.0〜100.0質量%、好ましくは62.0〜100.0質量%、より好ましくは65.0〜100.0質量%であるとよい。この割合が60.0質量%よりも小さい場合は、トナー全体が大きい分子もしくは高分子成分により支配的になるため、溶融粘度が上がり、所望のグロス値が得られない。
また、ピーク全体の慣性二乗半径Rgwは15.0nm以下(好ましくは13.0nm以下、より好ましくは12.0nm以下)であることが好ましい。15.0nm以上の場合は、トナー全体の分子サイズが大きくなるため、上記Rtが大きい場合と同様にグロスの均一性及び耐久安定性が悪化する。
さらにピーク全体における分子量2万以下の割合が20.0〜90.0質量%(好ましくは30.0〜80.0質量%、より好ましくは35.0〜70.0質量%)であることが好ましい。20.0質量%未満の場合には低分子量成分が少ないために、トナー溶融粘度が上昇し、定着性が悪化し、また高グロス化が困難となる。90.0質量よりも多い場合には耐オフセット性能が低下する。
また、粘度検出器から得られる固有粘度IVwが0.01〜0.60dl/g(好ましくは0.15〜0.40dl/g、より好ましくは0.15〜0.30dl/g)であることが好ましい。固有粘度IVwが0.01dl/g未満の場合にはオフセット性能が悪化し、0.60dl/gより大きい場合には高グロスを得ることが困難となる。
本発明のトナーは、ガラス転移温度(Tg)が40〜70℃(好ましくは45〜65℃、より好ましくは50〜60℃)であることが好ましい。Tgが40℃未満の場合、耐ブロッキング性が悪化しやすく、70℃を超える場合は定着性が低下しやすい。
また、定着性及び高グロス化、耐オフセット性の両立の観点からトナーの軟化点(Tm)は90.0〜140.0℃(好ましくは95〜130℃、より好ましくは95〜125℃)であることが好ましい。
本発明に使用される結着樹脂は、少なくともポリエステルユニットを含有しているとよい。一般的に低温定着性に優れるポリエステルユニットと、耐高温オフセット性に優れ、且つ離型剤との相溶性の高いビニル系重合ユニットを化学的に結合したハイブリッド樹脂である方が、所望の分岐構造を作製しやすいので好ましい。
ポリエステルユニットとビニル系重合ユニットの混合比は50/50〜90/10質量比であることが好ましい。ポリエステルユニットが50質量%より多いと求める低温定着性が得られやすく、またポリエステルユニットが90質量%より多いと保存性が悪化しやすくなり、離型剤の分散状態を制御するのも困難となるからである。
結着樹脂として上記のような樹脂を単独で使用しても良いが、軟化点の異なる2種以上の結着樹脂を混合して、具体的には、低分子量樹脂と高分子量樹脂とを混合して使用するのが好ましい。RtとRt/Rpの値を本発明で規定する範囲とするには、2種以上の結着樹脂のうち、特に低分子量樹脂のピーク分子量、ピークトップでの慣性二乗半径、及び直鎖ポリスチレンの慣性二乗半径との比をコントロールするとよい。
低分子量樹脂としては、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析によるピーク分子量MpLが5000〜20000(好ましくは9000〜18000、より好ましくは10000〜16500)であることが、ピークトップの慣性二乗半径RgLが1.0〜5.0nm(好ましくは2.0〜4.0nm、より好ましくは
2.5〜3.5nm)、上記ピーク分子量値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖ポリスチレンにおけるピークトップでの慣性二乗半径との比RgL/Rgpが0.30〜0.95(好ましくは0.40〜0.90、より好ましくは0.50〜0.80)であることがグロス・保存安定性、定着オフセット性とのバランスを取る上で好ましい。また、低分子量樹脂を得るためには分子量コントロールが重要であり、ピーク全体における分子量2万以下の割合が60.0〜100.0質量%(好ましくは75.0〜100.0質量%、より好ましくは80.0〜100.0質量%、さらに好ましくは85.0〜100.0質量%)であることが好ましい。ピーク全体における分子量2万以下の割合が60.0質量%より小さい場合は、所望のグロスが得られない。
また、ピーク全体における慣性二乗半径RgwLが2.0〜6.0nm(好ましくは3.0〜5.0nm、より好ましくは3.0〜4.0nm)、さらにピーク全体に占める5nm以下の分子の割合が70.0〜100.0質量%(好ましくは80.0〜100.0質量%、より好ましくは82.0〜100.0質量%)であることが高分子量樹脂との混合性という観点から好ましい。
また、粘度検出器から得られる固有粘度IVwLが0.10〜0.18dl/g(好ましくは0.10〜0.16dl/g)であることが好ましい。固有粘度IVwLが0.10dl/g未満の場合にはオフセット性能が悪化し、0.18dl/gより大きい場合には高グロスを得ることが困難となる。
また、低分子量樹脂のフローテスターによる軟化温度は80.0〜105.0℃、より好ましくは90.0℃〜100.0℃が定着性とグロスコントロール・耐オフセット性のバランスを取るために良い。
また、低分子量樹脂のガラス転移温度は定着性,保存性の観点から45.0〜60.0℃、より好ましくは45.0〜58.0℃が良い。
また低分子量樹脂の酸価及び水酸基価は分岐ポリマーを形成し、グロス等所望の性能を得る上でも酸価は10〜50mgKOH/g、好ましくは20〜40mgKOH/g,水酸基価は40〜70mKOH/g、好ましくは50〜65mgKOH/gが好ましい。
高分子量樹脂としては、THF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析によるピーク分子量MpHが10000〜40000、ピークトップの慣性二乗半径RgHが3.0〜7.0nm、上記ピーク分子量値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖ポリスチレンにおけるピークトップでの慣性二乗半径との比RgH/Rgpが0.30〜0.95であることが好ましい。又、ピーク全体における分子量2万以下の割合が0.0〜50.0質量%(好ましくは10.0〜40.0質量%、より好ましくは20.0〜40.0質量%)であることが低分子量樹脂との混合性で向上させる上で好ましい。
また、ピーク全体における慣性二乗半径RgwHが5.0〜15.0nm(好ましくは7.0〜13.0nm)、さらにピーク全体に占める5nm以下の分子の割合が0.0〜50.0質量%(好ましくは30.0〜50.0質量%)であることが低分子量樹脂との混合性という観点から好ましい。
また、粘度検出器から得られる固有粘度IVwHが0.20から0.70dl/g(好ましくは0.30〜0.50dl/g)であることが好ましい。固有粘度IVwHが0.20dl/g未満の場合にはオフセット性能が悪化したり保存性が悪化する。一方、0.70dl/gより大きい場合には定着性が悪化する。
さらに、高分子量樹脂のフローテスターによる軟化温度は110〜150℃、より好ま
しくは120〜140℃が低分子量樹脂との混合性を向上させるために良い。
また、高分子量樹脂のガラス転移温度は定着性,保存性の観点から45〜65℃、より好ましくは45〜60℃が良い。
また、高分子量樹脂の酸価及び水酸基価は帯電性安定及び耐オフセット性維持の観点からも酸価は10〜40mgKOH/g、好ましくは10〜30mgKOH/g,水酸基価は10〜40mgKOH/g、好ましくは20〜40mgKOH/gが好ましい。
これら2種類の樹脂を混合して使用する場合、低分子量樹脂と高分子量樹脂との比率は、グロスコントロール,オフセット性,ポリマー混合性の観点から100:0〜20:80の質量比が好ましい。
以下に本発明で用いられる結着樹脂中のポリエステルユニットに用いられるモノマーについて説明する。ポリエステルの原料モノマーとしては、2価もしくは3価以上のアルコールと、2価もしくは3価以上のカルボン酸もしくはその酸無水物、低級アルキルエステルが用いられる。ここで、分岐ポリマーを作製する場合には、結着樹脂の分子内において部分架橋することが有効であり、3価以上の多官能化合物を使用することにより、それが達せられる。従って、本発明では、原料モノマーとして、3価以上のカルボン酸もしくはその酸無水物、低級アルキルエステル、及び/又は3価以上のアルコールを含むことが好ましい。
2価のカルボン酸成分としては、例えばマレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、イソドデシルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、イソオクテニルコハク酸、イソオクチルコハク酸、及びこれらの酸の無水物、もしくは低級アルキルエステル等が挙げられる。これらのうち、好ましくは、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸、n−ドデセニルコハク酸が用いられる。
3価以上のカルボン酸もしくはその酸無水物、低級アルキルエステルとしては、例えば1,2,4 −ベンゼントリカルボン酸、2,5,7 −ナフタレントリカルボン酸、1,2,4 −ナフタレントリカルボン酸、1,2,4 −ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸
、1,3 −ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4 −シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ (メチレンカルボキシル) メタン、1,2,7,8 −オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸及びこれらの酸無水物、低級アルキルエステル等が挙げられる。これらのうち、特に1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、すなわちトリメリット酸又はその誘導体が安価で、反応制御が容易であるため、好ましく用いられる。
本発明においては、これらの2価のカルボン酸等及び3価以上のカルボン酸等から、単独であるいは複数を併用して用いることができる。
2価アルコール成分としては、例えばポリオキシプロピレン(2.2) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシエチレン(2.0) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0) −ポリオキシエチレン(2.0) −2,2 −ビス
(4−ヒドロキシフェニル) プロパン、ポリオキシプロピレン(6) −2,2 −ビス (4−ヒドロキシフェニル) プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2 −プロピレングリコール、1,3 −プロピレングリコール、1,4 −ブタンジオール、ネオペンチルグリコール
、1,4 −ブテンジオール、1,5 −ペンタンジオール、1,6 −ヘキサンジオール、1,4 −シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA等が挙げられる。
これらのうち、好ましくはビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ネオペンチルグリコールが用いられる。特にエチレングリコールは樹脂のシャープメルト性を高める上でも好ましい。
3価以上のアルコール成分としては、例えばソルビトール、1,2,3,6 −ヘキサンテトロール、1,4 −ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4 −ブタントリオール、1,2,5 −ペンタントリオール、グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4 −ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5 −トリヒドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。これらのうち、好ましくはグリセロール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが用いられる。
本発明においては、これらの2価のアルコール及び3価以上のアルコールから単独であるいは複数を併用して用いることができる。
また、触媒としては、通常ポリエステル化に用いられる触媒、例えばスズ、チタン、アンチモン、マンガン、ニッケル、亜鉛、鉛、鉄、マグネシウム、カルシウム、ゲルマニウム等の金属;およびこれら金属含有化合物(ジブチルスズオキサイド、オルソジブチルチタネート、テトラブチルチタネート、酢酸亜鉛、酢酸鉛、酢酸コバルト、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモンなど)が挙げられる。
本発明の結着樹脂に用いられるビニル系重合ユニットを生成するためのビニル系モノマーとしては次のようなスチレン系モノマー及びアクリル酸系モノマーが挙げられる。
スチレン系モノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレンの如きスチレン及びその誘導体が挙げられる。
アクリル酸系モノマーとしては、アクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸−2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアクリル酸及びアクリル酸エステル類や、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸及びそのエステル類や、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体等が挙げられる。
さらに、ビニル系重合ユニットのモノマーとしては、2−ヒドロキシルエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシルエチルメタクリレート、2−ヒドロキシルプロピルメタクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシル基を有するモノマーが挙げられる。
ビニル系重合ユニットには、ビニル重合が可能な種々のモノマーを必要に応じて併用することができる。このようなモノマーとしては、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフィン類;ブタジエン、イソプレンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、フッ化ビニルの如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエーテル類:ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−ビニル化合物;ビニルナフタリン類;さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエステルの如き不飽和塩基酸のハーフエステル;ジメチルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和塩基酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸の酸無水物;該α,β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカルボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
また、前記ビニル系重合ユニットは、必要に応じて以下に例示するような架橋性モノマーで架橋された重合体であってもよい。架橋性モノマーには、例えば芳香族ジビニル化合物、アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類、ポリエステル型ジアクリレート類、及び多官能の架橋剤等が挙げられる。
芳香族ジビニル化合物としては、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン等が挙げられる。
アルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えばエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,5−ペンタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの等が挙げられる。
エーテル結合を含むアルキル鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例えばジエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール#400ジアクリレート、ポリエチレングリコール#600ジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの等が挙げられる。
芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類としては、例え
ばポリオキシエチレン(2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、ポリオキシエチレン(4)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンジアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの等が挙げられる。ポリエステル型ジアクリレート類としては、例えば商品名MANDA(日本化薬)が挙げられる。
多官能の架橋剤としては、例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、オリゴエステルアクリレート、及び以上の化合物のアクリレートをメタクリレートに代えたもの;トリアリルシアヌレート、トリアリルトリメリテート;等が挙げられる。
これらの架橋性モノマーは、他のモノマー成分100質量%に対して、0.01〜10質量%(さらに好ましくは0.03〜5質量%)用いることができる。またこれらの架橋性モノマーのうち、定着性、耐オフセット性の点から好適に用いられるものとして、芳香族ジビニル化合物(特にジビニルベンゼン)や、芳香族基及びエーテル結合を含む鎖で結ばれたジアクリレート化合物類が挙げられる。
前記ビニル系重合ユニットは、重合開始剤を用いて製造された樹脂であっても良い。これらの開始剤は、効率の点からモノマー100質量部に対し0.05〜10質量部で用いるのが好ましい。
このような重合開始剤としては、例えば2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)、2−カーバモイルアゾイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)、メチルエチルケトンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイドの如きケトンパーオキサイド類、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、イソブチルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロビルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシカーボネート、ジメトキシイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシカーボネート、アセチルシクロヘキシルスルホニルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシネオデカノエイト、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエイト、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチルパーオキシアリルカーボネート、t−アミルパーオキシ−2−エチルヘキサノエイト、ジ−t−ブチルパーオキシヘキサハイドロテレフタレート、ジ−t−ブチルパーオキシアゼレートが挙げられる。
本発明における結着樹脂としてより好ましく用いられるハイブリッド樹脂は、ポリエス
テルユニット及びビニル系重合ユニットが直接又は間接的に化学的に結合している樹脂である。
そのため、両樹脂のモノマーのいずれとも反応しうる化合物(以下「両反応性化合物」という)を用いて重合を行う。このような両反応性化合物としては、前記の縮重合系樹脂のモノマー及び付加重合系樹脂のモノマー中の、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、シトラコン酸、マレイン酸、及びフマル酸ジメチル等の化合物が挙げられる。これらのうち、フマル酸、アクリル酸、及びメタクリル酸が好ましく用いられる。
両反応性化合物の使用量は、全原料モノマー中0.1〜20重量%、好ましくは0.2〜10重量%である。
ハイブリッド樹脂を得る方法としては、ポリエステルユニットの原料モノマーとビニル系重合ユニットの原料モノマーを同時に、もしくは順次反応させることにより得ることができる。本発明においては、ビニル系重合体モノマーや不飽和ポリエステル樹脂を付加重合反応させた後、ポリエステルユニットの原料モノマーを縮重合反応させることが好ましい。特に縮重合反応においては、温度を2段階に分け、途中で架橋モノマーを添加することが本発明の分岐型低分子ポリマーを作製する上で好ましい形態である。
付加重合を第一に行う目的としては、所望の低分子量を有する主鎖を得ることである。この主鎖の分子量をコントロールすることで所望のグロスが得られやすくなる。次に縮重合の第一ステップでは主鎖のポリマーに側鎖のモノマーを重合させ、分岐ポリマーを作製する。この段階ではある程度の分岐度を有するポリマーを作製できる。さらに縮重合の第二ステップではより高温で縮重合反応を行うことで、さらに分岐度を上げた均一な分岐ポリマーを作製する。この段階で初めて他原料との混合性に優れた低分子ポリマーが作製できる。第二段階のない製法により作製した低分子樹脂を有するトナーは、離型剤等との混合性が悪いために、高速現像システムにおいてグロスの均一性が劣ったり、原材料分散悪化による耐久現像性悪化につながったりする。
また、本発明のトナーは、トナーの示差走査熱量計により測定されるDSC曲線における昇温時の吸熱メインピークの生成熱ΔH1(J/g)と、該トナーをソックスレー抽出により16時間抽出した時のTHF可溶分の生成熱ΔH2(J/g)との関係が以下の関係式2
1.5<ΔH2/ΔH1<2.5 (式2)
を満たすことが好ましく、より好ましくは1.6<ΔH2/ΔH1<2.4、更に好ましくは1.8<ΔH2/ΔH1<2.4である。
このようなトナーは、排紙接着抑制性、クリーニング性に優れ、又、大量に連続印刷を行った場合においても安定した画像を得ることができるため好ましい。
即ち、本発明者らは、トナー中に存在する結着樹脂(ポリマー)成分の慣性二乗半径、つまり分子サイズと、同じくトナー中に存在する離型剤のソックスレー抽出有無における生成熱比とを制御することで、トナー中における離型剤の優れた分散状態を得ることを見出した。つまり、特定の分子サイズを有するポリマーへの離型剤の取り込まれ状態を分子レベルで制御することで、トナー中及びトナー表面における離型剤の存在状態を最適化でき、その結果、排紙接着抑制性やクリーニング性の大幅な良化、及び、大量連続印刷を行った場合に安定した画像を得ることができるトナーの製造を可能にした。
通常、トナー中の離型剤分散性を向上させるためには、分散助剤を添加する等の方法が用いられる。しかし、本発明では特定の分子サイズを持つポリマーを用いることで、従来品に比べ、ポリマーと離型剤との分子サイズの差を小さくし、ポリマーと離型剤の相溶性を高めることを可能にし、離型剤分散性に優れたトナーを得ることが出来た。
ΔH2/ΔH1の比が大きいということは、熱を加えた場合に離型剤が溶出しやすい状
態であることを示し、逆に小さい時は熱を加えても離型剤が溶出しにくいことを表す。
熱を加えて抽出した場合において、離型剤の溶出のし易さは、離型剤分散性の良し悪しと相関性がある。つまり、離型剤の分散性が良いと本発明特有の分子サイズの小さい樹脂ポリマーとの分子運動が連動して起こり、全体として熱が均一に伝わりやすく、溶出し易い状態となる。一方、離型剤が偏在する場合、樹脂ポリマー部分と離型剤部分の全体に熱が伝わる際に、熱伝導率の違いにより、分子運動が連鎖しにくく、熱の伝達速度が低下する。
また、従来のような比較的慣性二乗半径の大きい(分子の広がりの大きい)ポリマーの場合、トナーの内部から離型剤が溶出する際に、広がったポリマーに阻害され、溶出しにくいのに対し、本発明のように分子の広がりの小さいポリマーは、離型剤のトナー内部からの溶出を阻害しないため、定着時に、より表面に溶出し易くなる。
つまり、1.5<ΔH2/ΔH1<2.5となるような離型剤の分散状態を作りあげることで熱伝導速度が向上し、特に定着ローラーでの加圧高温時には、トナー内部の離型剤がトナー定着表面へ染み出す量を増加させることが可能になり、離型剤の離型効果を十分にトナー表面に発揮することができる。
また、従来では定着時の加熱ローラーに転写材を通す際に、先端と後端で温度差が生じることにより濃度ムラが生じることがあったが、本発明のトナーでは、離型剤成分と樹脂成分の分布が均一であるため、優れたシャープメルト性を示し、定着時に多少の温度差に関わらず均一な定着面を得ることが可能となる。
これまで述べてきた通り、トナー内部の離型剤分散性が飛躍的に向上したことから、熱や圧がかからない状態においても、トナー表面に露出した状態で存在する離型剤の分散均一性も比例して高くなる。つまり、トナー内部の樹脂との電気的反発はトナー表面でも同様に起こり、表面での離型剤の分散も均一になると考えられる。
また、離型剤のトナー表面での均一性を適正値に制御する、つまり1.5<ΔH2/ΔH1<2.5に制御することで、クリーニングブレードとの摩擦を最適に調整し、大量に連続印刷したような過酷な使用状況においても良好なクリーニング性を発揮する。つまり、クリーニングブレードとトナーとの摩擦が大きすぎる場合に起こるブレード欠けや、摩擦が小さすぎる場合にブレードをすり抜けることにより起こるクリーニング不良に起因するドラム融着などを起こさない、良好なクリーニング安定性を得られるのである。
また、本発明のトナーは、熱や圧がかからない場合にも離型剤特有の適度な摩擦特性(すべり性)を得ることができる。例えばSiドラムのようなクリーニングブレードとの摩擦が少ない系において、通常意図的に摩擦を大きくする(付与する)システム、例えばマグネットローラーのようなドラムに摩擦付与剤を均一に載せるような機構が必要となる。しかしながら、本発明のようにトナー自体の摩擦特性を最適化することにより、所望の摩擦特性を得ることが可能となり、クリーニング性に優位なトナーを提供できるため、このようなクリーニング機構を省くことができる。
更に、離型剤が表面に露出した状態により、トナーの吸湿性を減少させることが可能となるため、トナー性能の吸湿による劣化を防ぐこともできる。
本発明のトナーは、示差走査型熱量計(DSC)測定による昇温時の吸熱ピーク温度で規定される融点が60〜120℃である離型剤を含有することができる。離型剤の融点は好ましくは70〜115℃、であることが良い。融点が60℃未満の場合はトナーの粘度が低下して離型効果が低下し、耐久による現像部材・クリーニング部材への汚染が発生してしまい、融点が120℃を超える場合は求める低温定着性が得られにくい。
該離型剤は結着樹脂100質量部に対して、1〜20質量部添加することが好ましい。1質量部未満の場合は望まれる離型効果が十分に得られず、20質量部を超える場合はトナー中での分散も悪く、感光体へのトナー付着や、現像部材・クリーニング部材の表面汚染などが起こり、トナー画像が劣化するなどの問題を引き起こし易くなる。
該離型剤としては例えば、低分子ポリエチレン、低分子ポリプロピレン、マイクロクリ
スタリン離型剤及びパラフィン離型剤の如き脂肪族炭化水素系離型剤;酸化ポリエチレン離型剤の如き脂肪族炭化水素系離型剤の酸化物;それら脂肪族炭化水素系離型剤のブロック共重合物;カルナバ離型剤、サゾール離型剤及びモンタン酸エステル離型剤の如き脂肪酸エステルを主成分とする離型剤類;脱酸カルナバ離型剤の如き脂肪酸エステル類を一部または全部を脱酸化したものが挙げられる。さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルカルボン酸類の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリンアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコール、あるいは更に長鎖のアルキル基を有する長鎖アルキルアルコール類の如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール類:ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれているもの);脂肪族炭化水素系離型剤にスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマーを用いてグラフト化させた離型剤類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂の水素添加によって得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物;炭素数12以上の長鎖アルキルアルコール又は長鎖アルキルカルボン酸;等が挙げられる。
本発明において特に好ましく用いられる離型剤としては、脂肪族炭化水素系離型剤が挙げられる。このような脂肪族炭化水素系離型剤としては、例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合し、又は低圧下でチーグラー触媒を用いて重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から得られる合成炭化水素離型剤及びそれを水素添加して得られる合成炭化水素離型剤;これらの脂肪族炭化水素系離型剤をプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により分別したもの;が挙げられる。
前記脂肪族炭化水素系離型剤の母体としての炭化水素としては、例えば、金属酸化物系触媒(多くは二種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの(例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物);離型剤状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレン等のアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素;が挙げられる。このような炭化水素の中でも、本発明では、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であることが好ましく、特にアルキレンの重合によらない方法により合成された炭化水素がその分子量分布からも好ましい。
使用できる具体的な例としては、ビスコール(登録商標)330−P、550−P、660−P、TS−200 (三洋化成工業社)、ハイ離型剤400P、200P、100P、410P、420P、320P、220P、210P、110P(三井化学社)、サゾールH1、H2、C80、C105、C77(シューマン・サゾール社)、HNP−1、HNP−3、HNP−9、HNP−10、HNP−11、HNP−12(日本精鑞株式会社)、ユニリン(登録商標)350、425、550、700、ユニシッド(登録商標)、ユニシッド(登録商標)350、425、550、700(東洋ペトロライト社)、木ろう、蜜ろう、ライス離型剤、キャンデリラ離型剤、カルナバ離型剤(株式会社セラリカNODAにて入手可能)等があげられる。
該離型剤を添加するタイミングは、トナー製造中の溶融混練時において添加しても良いが結着樹脂製造時であっても良く、既存の方法から適宜選ばれる。又、これらの離型剤は単独で使用しても併用しても良い。
本発明のトナーは磁性トナーであっても非磁性トナーであっても良いが、高速機における耐久安定性などの点から磁性トナーであることが好ましい。
本発明で用いられる磁性材料としては、マグネタイト、マグヘマイト、フェライトなどの酸化鉄、及び他の金属酸化物を含む磁性酸化鉄;Fe,Co,Niのような金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Pb,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bf,Cd,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との合金、及びこれらの混合物等が挙げられる。従来、四三酸化鉄(Fe34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe512)、酸化鉄カドミウム(Cd3
24)、酸化鉄ガドリニウム(Gd3Fe512)、酸化鉄銅(CuFe24)、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ニッケル(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe2
3)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マグネシウム(MgFe24)、酸
化鉄マンガン(MnFe24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(Fe)、コバ
ルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知られている。特に好適な磁性材料は四三酸化鉄又はγ三二酸化鉄の微粉末である。また上述した磁性材料を単独で或いは2種以上の組合せで選択使用することもできる。
これらの磁性体は795.8kA/m印加での磁気特性が抗磁力1.6〜12.0kA/m飽和磁化、50〜200Am2/kg(好ましくは50〜100Am2/kg)、残留磁化2〜20Am2/kgのものが好ましい。磁性材料の磁気特性は、25℃,外部磁場
795.8kA/mの条件下において振動型磁力計、例えばVSM P−1−10(東英工業社製)を用いて測定することができる。
該磁性体は、結着樹脂100質量部に対して、10〜200質量部添加するのが好ましい。
また、本発明のトナーに含有される着色剤としては、カーボンブラックやその他従来より知られているあらゆる顔料や染料の一種又は二種以上を用いることができる。
染料としては、C.I.ダイレクトレッド1,C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド1,C.I.べーシックレッド1,C.I.モーダントレッド30,C.I.ダイレクトブルー1,C.I.ダイレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.I.アシッドブルー15,C.I.べーシックブルー3,C.I.べーシックブルー5,C.I.モーダントトブルー7,C.I.ダイレクトグリーン6,C.I.べーシックグリーン4、C.I.べーシックグリーン6等がある。
顔料としては、黄鉛、カドミウムイエロー、ミネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
本発明のトナーをフルカラー画像形成用トナーとして使用する場合には、次の様な着色剤が挙げられる。マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,49,50,51,52,53,54,55,57,58,60,63,64,68,81,
83,87,88,89,90,112,114,122,123,163,202,206,207,209、C.I.ピグメントバイオレット19、C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35等が挙げられる。
上記マゼンタ顔料を単独で使用しても構わないが、染料と顔料を併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。マゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121、C.I.ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27、C.I.ディスパースバイオレット1などの油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40、C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28などの塩基性染料が挙げられる。
シアン用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,16,17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッドブルー45又は下記構造を有するフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料などである。
Figure 2007148399
イエロー用着色顔料としては、C.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,23,35,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20などが挙げられる。
着色剤は結着樹脂成分100質量部に対して、0.1〜60質量部が好ましく、より好ましくは0.5〜50質量部である。
本発明のトナーには、その帯電性を安定化させるために電荷制御剤を用いることができる。電荷制御剤は、その種類や他のトナー粒子構成材料の物性等によっても異なるが、一般に、トナー粒子中に結着樹脂100質量部当たり0.1〜10質量部含まれることが好ましく、0.1〜5質量部含まれることがより好ましい。このような電荷制御剤としては、トナーを負帯電性に制御するものと、正帯電性に制御するものとが知られており、トナーの種類や用途に応じて種々のものを一種又は二種以上用いることができる。
トナーを負帯電性に制御するものとしては、例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効で、その例としては、モノアゾ金属錯体;アセチルアセトン金属錯体;芳香族ヒドロキシカルボン酸又は芳香族ジカルボン酸の金属錯体又は金属塩;が挙げられる。その他にも、トナーを負帯電性に制御するものとしては、例えば芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩や無水物;エステル類やビスフェノール等のフェノール誘導体;等が挙げられる。
トナーを正帯電性に制御するものとしては、例えば、ニグロシン及び脂肪酸金属塩等による変性物;トリブチルベンジルアンモニウム−1−ヒドロキシ−4−ナフトスルホン酸塩、テトラブチルアンモニウムテトラフルオロボレート等の四級アンモニウム塩、及びこれらの類似体であるホスホニウム塩等のオニウム塩及びこれらのレーキ顔料;トリフェニルメタン染料及びこれらのレーキ顔料(レーキ化剤としては、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、リンタングステンモリブデン酸、タンニン酸、ラウリン酸、没食子酸、フェリシアン酸、フェロシアン化合物等);高級脂肪酸の金属塩;ジブチルスズオキサイド、ジオクチルスズオキサイド、ジシクロヘキシルスズオキサイド等のジオルガノスズオキサイド;ジブチルスズボレート、ジオクチルスズボレート、ジシクロヘキシルスズボレート等のジオルガノスズボレート;等が挙げられる。本発明ではこれらの一種又は二種以上組み合わせて用いることができる。トナーを正帯電性に制御するものとしては、これらの中でもニグロシン系化合物、四級アンモニウム塩等の電荷制御剤が特に好ましく用いられる。
使用できる具体的な例としては、Spilon Black TRH、T−77、T−95(保土谷化学社)、BONTRON(登録商標)S−34、S−44、S−54、E−84、E−88、E−89 (オリエント化学社)があげられ、正帯電用としては好ましいものとしては、例えばTP−302、TP−415 (保土谷化学社)、BONTRON(登録商標) N−01、N−04、N−07、P−51(オリエント化学社)、コピーブルーPR(クラリアント社)が例示できる。
また、電荷制御樹脂も用いることができ、上述の電荷制御剤と併用することもできる。
本発明のトナーの帯電性は正負どちらでも構わないが、結着樹脂であるポリエステル樹脂自体は負帯電性が高いため、負帯電性トナーであることが好ましい。
本発明のトナーに流動性向上剤として無機微粉末を使用しても良い。該流動性向上剤としては、トナー粒子に外添することにより、流動性が添加前後を比較すると増加し得るものならば使用可能である。例えば、フッ化ビニリデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等のフッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等の微粉末シリカ、それらシリカをシランカップリング剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等により表面処理を施した処理シリカ等がある。好ましい流動性向上剤としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称されるもので、従来公知の技術によって製造されるものである。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸素、水素中における熱分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次の様なものである。
SiCl4+2H2+O2→SiO2+4HCl
また、この製造工程において、例えば塩化アルミニウム又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリカと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であり、それらもシリカとして包含する。その粒径は、平均の一次粒径として、0.001〜2μmの範囲内であることが好ましく、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲内のシリカ微粉体を使用するのが良い。
ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体としては、例えば以下の様な商品名で市販されているものがある。
AEROSiL(日本アエロジル杜)130、200、300、380、TT600、MOX170、MOX80、COK84;Ca−O−SiL(CABOT Co.社)M−5、MS−7、MS−75、HS−5、EH−5;Wacker HDK N 20(WACKER−CHEMIE GNBH社)V15、N20E、T30、T40;D−CFine Silica(ダウコーニングCo.社)、Fransol(Francil社)
さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処理シリカ微粉体を用いることが好ましい。該処理シリカ微粉体において、メタノール滴定試験によって滴定された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシリカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処理することによって付与される。好ましい方法としては、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成されたシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。そのような有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、アリルフエニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロルシラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、β−クロルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレート、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、1−ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニルテトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞれ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポリシロキサン等が挙げられる。これらは1種あるいは2種以上の混合物で用いられる。
該無機微粉体は、シリコーンオイル処理されても良く、また、上記疎水化処理と併せて処理されても良い。
好ましいシリコーンオイルとしては、25℃における粘度が30〜1000mm2/s
のものが用いられ、例えば、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、α−メチルスチレン変性シリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等が特に好ましい。
シリコーンオイル処理の方法としては、例えばシランカップリング剤で処理されたシリカ微粉体とシリコーンオイルとをヘンシェルミキサーの如き混合機を用いて直接混合する方法;べースとなるシリカ微粉体にシリコーンオイルを噴霧する方法;あるいは適当な溶剤にシリコーンオイルを溶解あるいは分散せしめた後、シリカ微粉体を加え混合し溶剤を除去する方法;を用いることが可能である。シリコーンオイル処理シリカは、シリコーンオイルの処理後にシリカを不活性ガス中で200℃以上(より好ましくは250℃以上)に加熱し表面のコートを安定化させることがより好ましい。
窒素原子を有するアミノプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリエトキシシン、ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジプロピルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルトリメ
トキシシラン、モノブチルアミノプロピルトリメトキシシラン、ジオクチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルジメトキシシラン、ジブチルアミノプロピルモノメトキシシラン、ジメチルアミノフェニルトリエトキシシラン、トリメトキシシリル−γ−プロピルフェニルアミン、トリメトキシシリル−γ−プロピルベンジルアミンの如きシランカップリング剤も単独あるいは併用して使用される。好ましいシランカップリング剤としては、ヘキサメチルジシラザン(HMDS)が挙げられる。
本発明においては、シリカをあらかじめ、カップリング剤で処理した後にシリコーンオイルで処理する方法、または、シリカをカップリング剤とシリコーンオイルで同時に処理する方法によって処理されたものが好ましい。
流動性向上剤は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上、好
ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を与える。トナー粒子100質量部に対し
て流動性向上剤0.01〜8質量部、好ましくは0.1〜4質量部使用するのが良い。
また、本発明のトナーには必要に応じて帯電性向上剤以外の外部添加剤を添加しても良い。
例えば、帯電補助剤、導電性付与剤、流動性付与剤、ケーキング防止剤、離型剤、滑剤、研磨剤などの働きをする樹脂微粒子や無機微粒子などである。このようなものとしては、例えば、テフロン(登録商標)、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンの如き滑剤、中でもポリフッ化ビニリデンが好ましい。あるいは、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤、中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。あるいは、酸化チタン、酸化アルミニウムなどの流動性付与剤、中でも特に疎水性のものが好ましい。あるいはケーキング防止剤や、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズなどの導電性付与剤、また、逆極性の微粒子を現像性向上剤として少量用いることもできる。
トナーと混合される樹脂微粒子または無機微粉体または疎水性無機微粉体などは、トナー100質量部に対して、0.1〜5質量部使用するのが好ましい。
また本発明のトナーは、画像濃度、解像度などの点から、重量平均粒径が3〜9μmであることが好ましい。
本発明のトナーは、結着樹脂、着色剤、その他の添加剤等を、ヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーのような熱混練機を用いて溶融混練し、冷却固化後粉砕及び分級を行い、更に必要に応じて所望の添加剤をヘンシェルミキサー等の混合機により十分混合することで得ることができる。
上記製造条件の中でも溶融混練工程は、本発明のワックスの分散状態を最適化するための重要な工程である。図2は、本発明において用いることができる混練装置の概略図を示している。また、図3は、混練装置におけるパドルの詳細図を示している。図2に示すようにニーディング部は2か所以上有することが好適であり、2か所以上のニーディング部を通過させることによって混練物を完全に溶融状態にすることができる。このように混練することにより、最適なトナー原材料とワックスとの分散状態を得ることができる。
ここで本発明のトナーを得るためには、供給口に近い方の第1ニーディング部を高温にし、押出口に近い方の第2ニーディング部を低温にする事がより好ましい。特に、両ニーディング部間の温度差が10℃以上である事が好ましい。このような構成にする事で、ワックス成分をトナー中により均一に微分散させることができ、本発明の効果を得られやすくなる。つまり高温の第1ニーディング部では離型剤が一旦完全に溶融しトナー全体に広がり、低温の第2ニーディング部ではある程度の広がりと分散状態を保ったままトナー中に取り込むことができるため、本発明特有の離型剤の分散状態を得易くなるのである。
この温度差が無い場合、トナー中に取り込んだ状態でも比較的動くことができる状態にあるため、微分散したワックス同士が引き寄せあい、トナー中で偏在しやすくなる。
例えば混合機としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサ一(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられ、混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられ、粉砕機としては、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボエ業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)が挙げられ、分級機としては、クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボプレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチックエ業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)が挙げられ、粗粒などをふるい分けるために用いられる篩い装置としては、ウルトラソニック(晃栄産業社製);レゾナシーブ、ジャイロシフター(徳寿工作所社);バイブラソニックシステム(ダルトン社製);ソニクリーン(新東工業社製);ターボスクリーナー(ターボエ業社製);ミクロシフター(槙野産業社製);円形振動篩い等が挙げられる。
以下に、本発明に係る物性の測定方法を示す。
(1)GPC−RALLS−粘度計分析
(i)前処理
試料(トナーの場合0.1g、結着樹脂の場合0.05g)を、THF 10mlとともに20ml試験管に入れる。これを25℃で24時間溶解させる。その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.2〜0.5μm、例えばマイショリディスクH−25−2(東ソー社製)などが使用できる。)を通過させたものをGPCの試料とする。
(ii)分析条件
装置 :HLC−8120GPC 東ソー(株)社製
DAWN EOS(Wyatt Technology社製)
高温差圧粘度検出器(Viscotek社製)
カラム:KF-807,806M,805,803(昭和電工社製)の4連カラムの組合

検出器1 :多角度光散乱検出器 Wyatt DAWN EOS
検出器2 :高温差圧粘度検出器
検出器3 :ブライス型示差屈折計
温度:40℃
溶媒:THF
流速:1.0ml/min
注入量 :400μl
本測定においては、絶対分子量に基く分子量分布及び慣性二乗半径、固有粘度が、直接出力されるが、その測定理論は以下の通りである。
[測定理論]
M90=R(θ90)/KC・・・レイリー方程式
M90:90°における分子量
R(θ90):散乱角90°でのレイリー比
K:光学定数(=2π22/λ0 4A・(dn/dc)2
C:溶液濃度
Rg=(1/6)1/2([η]M90/Φ)1/3・・・Flory Fox式
Rg:慣性半径
η:固有粘度
Φ:形状要素
絶対分子量:M=R(θ0)/KC
R(θ0)= R(θ90)/P(θ90)
P(θ90)=2/X2・(e-X−(1−X)) (X=4πn/λ・Rg
λ:波長
ここで(dn/dc)値は、ハイブリット樹脂含有トナーでは0.089ml/g、ポリエステル樹脂のみ含有トナーでは0.078ml/g、直鎖ポリスチレンでは0.185ml/gとした。なお、直鎖状ポリスチレンのメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rpは、TSK standard POLYSTYRENE(東ソー(株)社製)のポリスチレンであるA-2500,A-5000,F-1,F-2,F-4,F-10及びF-40を用い、それぞれのポリスチレンのピークトップの分子量と慣性二乗半径から検量線を作成し、この検量線より求めた。
(2)樹脂及びトナーの軟化点測定方法
JIS K 7210にのっとり、高架式フローテスターにより測定されるものを指す。具体的には、高架式フローテスター(製品名:CFT−500D、島津製作所製)を用いて1cmの試料を昇温速度4℃/minで加熱しながら、プランジャーにより980N/m
10kg/cm)の荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これにより、プランジャー降下量(流れ値)−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするとき、h/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
(3)樹脂及びトナーのガラス転移温度(Tg)及び離型剤の融点、生成熱ΔH1及びΔH2の測定
測定装置 :示差走査型熱量計(DSC)、MDSC−2920(TA Instruments社製)
ASTM D3418-82に準じて測定する。
測定試料は2〜10mg、好ましくは3mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用いて、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下測定を行う。2回目の昇温過程で得られる、温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線をもって解析を行う。
ガラス転移温度(Tg)については、得られたDSC曲線より中点法で解析を行った値を用いる。また、離型剤の融点ついては、得られたDSC曲線の吸熱メインピークの温度値を用いる。また、ΔH1及びΔH2については吸熱メインピークの面積を積分した値を用いる。吸熱メインピークの面積とは、図1でいえば斜線部に示される面積のことである。
(4)樹脂及びトナーの酸価
本発明において、樹脂及びトナーの酸価(JIS酸価)は、以下の方法により求める。尚、樹脂及びトナーの酸価は、原料樹脂及びトナーのTHF可溶分の酸価を意味する。
基本操作はJIS K−0070に準ずる。
1)試料は予めトナー及び樹脂のTHF不溶分を除去して使用する。試料の粉砕品0.5
〜2.0(g)を精秤し、可溶成分の重さをW(g)とする。
2)300mlのビーカーに試料を入れ、トルエン/エタノール(4/1)の混合液150mlを加え溶解する。
3)0.1mol/lのKOHのエタノール溶液を用いて、電位差滴定装置を用いて滴定する(例えば、京都電子株式会社製の電位差滴定装置AT−400(win workstation)とABP−410電動ビュレットを用いての自動滴定が利用できる。)。4)この時のKOH溶液の使用量をS〔ml〕とする。また、同時に試料を用いないブランク試験を行い、この時のKOH溶液の使用量をB〔ml〕とする。
5)次式により酸価を計算する。fはKOHのファクターである。
酸価(mgKOH/g)={(S−B)×f×5.61}/W
(5)水酸基価
基本操作はJ1S K 0070に準じる。
[装置及び器具]
メスシリンダー(100ml)
全量ピペット(5ml)
平底フラスコ(200ml)
グリセリン浴
[試薬]
アセチル化試薬(無水酢酸25gを全量フラスコ100mlに取り、ピリジンを加えて全量を100mlにし、十分に振り混ぜる。)
フェノールフタレイン溶液
0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液
[測定法]
(a)試料を0.5〜6.0g平底フラスコに精秤し、これにアセチル化試薬5mlを全量ピペットを用いて加える。
(b)フラスコの口に小さな漏斗を置き、温度95〜100℃のグリセリン浴中に底部約1cmを浸して加熱する。フラスコの首がグリセリン浴の熱を受けて温度が上がるのを防ぐために、中に丸い穴をあけた厚紙の円板をフラスコの首の付け根にかぶせる。
(c)1時間後フラスコをグリセリン浴から取り出し、放冷後漏斗から水1mlを加えて振り動かして無水酢酸を分解する。
(d)更に、分解を完全にするため、再びフラスコをグリセリン浴中で10分間加熱し、放冷後エタノール(95%)5mlで漏斗及びフラスコの壁を洗う。
(e)フェノールフタレイン溶液数滴を指示薬として加え、0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液で滴定し、指示薬の薄い紅色が約30秒間続いたときを終点とする。(f)空試験は、試料を入れないで(a)〜(e)を行う。
(g)試料が溶解しにくい場合は、少量のピリジンを追加するか、キシレン又はトルエンを加えて溶解する。
[計算]
A=[{(B−C)×28.05×f}/S]+D
ただし、A:水酸基価(mgKOH/g)
B:空試験に用いた0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)
C:滴定に用いた0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液の量(ml)
f:0.5mol/l水酸化カリウムエタノール溶液のファクター
S:試料の質量(g)
D:酸価
28.05:水酸化カリウムの式量56.11×1/2
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの具体例にのみ限定されるものではない。
<結着樹脂aの製造例>
ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物(2.2mol付加物):
46.4mol%
エチレングリコール:3.3mol%
テレフタル酸:43.0mol%
無水トリメリット酸:3.0mol%
アクリル酸:3.3mol%
上記ポリエステルモノマー(PL−1)を4口フラスコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて160℃で攪拌する。そこに、ビニル系重合モノマー(SL−1、 (スチレン:90.0mol%
と2エチルヘキシルアクリレート:8.0mol%))と重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド(BPO)2.0mol%を混合したものを滴下ロートから4時間かけて滴下した。その後、160℃で5時間反応した後、230℃に昇温してジブチル錫オキシド(DBO)を0.2質量%添加し、6時間縮重合反応を行った。さらに240℃に温度を上昇させ、無水トリメリット酸1.0mol%を添加し、さらに2時間縮重合反応を行った。反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂aを得た。なお、表1に低分子体組成一覧(ポリエステル部)、表2に低分子体組成一覧(スチレンアクリル部)、表3に低分子樹脂の重合法による製造時の条件を示した。
上記のような製法にするのは、本発明の特徴である分岐型低分子ポリマーを得る上で最良の形態であるためである。
まずビニル系重合体モノマーや不飽和ポリエステル樹脂を付加重合反応させるのは、グロスコントロールをする上で必要な低分子量の主鎖を得るためである。この主鎖の分子量をコントロールすることで所望のグロスが得られやすくなる。
次にポリエステルユニットの原料モノマーを2段階に分け、縮重合反応させる。第一ステップでは主鎖のポリマーに側鎖のモノマーを重合させ、分岐度の低い分岐ポリマーを作製する。第二ステップではより高温で縮重合反応を行うことで、さらに分岐度を上げた均一な分岐ポリマーを作製する。このように2段階に分け縮重合を行うことでより均一でかつ分岐度を上げた低分子ポリマーが得られるのである。
この結着樹脂aの諸物性については表4に示した通りである。
<結着樹脂b〜gの製造例>
表1〜2に記載のモノマーを表3に記載の製造条件を用い、結着樹脂b〜gを得た。これらの諸物性については表4に示した通りである。
<結着樹脂hの製造例>
ビスフェノールAプロピレンオキサイド付加物(2.2mol付加物):
52.3mol%
テレフタル酸:18.0mol%
アジピン酸:5.7mol%
イソフタル酸:24.0mol%
上記ポリエステルモノマー(PL−6)及びジブチル錫オキシド0.2質量%を4口フラ
スコに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて230℃に昇温して縮重合反応を行った。反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕してポリエステル樹脂を得た。このポリエステル樹脂70質量部を再度フラスコに入れ、180℃に昇温して溶解したところにビニル系重合モノマー(SL
−5(スチレン:29.8質量部と重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイド0.2質量部を混合したもの)を滴下ロートから4.8時間かけて滴下した。180℃に保持したまま2時間反応を行った後、150℃で3時間かけて減圧蒸留することで残存するモノマーを除去すると同時にスチレンアクリル樹脂と不飽和ポリエステル間のエステル結合によるハイブリッド化を行い、反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕して結着樹脂hを得た。
この結着樹脂hの諸物性については表4に示した通りである。
<結着樹脂i〜jの製造例>
表1〜2に記載のモノマーを表3の製造条件にて、結着樹脂hと同様にして、結着樹脂i〜jを得た。これらの樹脂の諸物性については表4に示した通りである。
<結着樹脂kの製造例>
ポリエステルモノマー(PL−8) 及びジブチル錫オキシド0.2質量%を4口フラス
コに仕込み、減圧装置、水分離装置、窒素ガス導入装置、温度測定装置及び攪拌装置を装着して窒素雰囲気下にて230℃に昇温して縮重合反応を行った。反応終了後容器から取り出し、冷却、粉砕してポリエステル樹脂kを得た。
この結着樹脂の諸物性については表4に示した通りである。
Figure 2007148399

Figure 2007148399

Figure 2007148399

Figure 2007148399
<結着樹脂Aの製造例>
表5〜6に記載のモノマーを表7の製造方法にて、結着樹脂Aを得た。これらの樹脂の諸物性については表8に示した通りである。
<結着樹脂Bの製造例>
表5に記載のモノマーを表7の製造方法にて、結着樹脂Bを得た。これらの樹脂の諸物性については表8に示した通りである。
Figure 2007148399

Figure 2007148399

Figure 2007148399
Figure 2007148399

Figure 2007148399
<実施例1>
結着樹脂a 60質量部
結着樹脂A 40質量部
磁性酸化鉄粒子A(平均粒径0.14μm、抗磁力(Hc)=11.5kA/m、飽和磁化(σs)=90Am2/kg、残留磁化(σr)=16Am2/kg)
90質量部
ワックス1 3質量部
ワックス2 2質量部
荷電制御剤−1(下記) 2質量部
Figure 2007148399

荷電制御剤−1
上記材料をヘンシェルミキサーで前混合した後、二軸混練押し出し機によって、溶融混練した。この時、第1ニーディング部の加熱温度を150℃、第2ニーディング部の加熱温度を130℃、パドルの回転数を200rpmで溶融混練した。この混練条件を混練条件1とする。
得られた混練物を冷却し、ハンマーミルで粗粉砕した後、ターボミルで粉砕し、得られた微粉砕粉末をコアンダ効果を利用した多分割分級機を用いて分級し、重量平均粒径7.3μmのトナー粒子を得た。トナー粒子100質量部に対し、疎水性シリカ微粉体(BET140m/g)を1.0質量部とチタン酸ストロンチウム3.0質量部を外添混合し目開き150μmのメッシュで篩い、トナーNo.1を得た。
トナー内添処方及び物性値を表10、11に記す。また、図4にGPC−RALLS−粘度計分析装置によって測定されたトナーNo.1の慣性二乗半径の対数と重量平均分子量の対数との関係を示した。
このトナーNo.1を、市販の複写機(IR−6010 キヤノン製)を1.7倍のプリントスピードに改造し、23℃,5%RHの環境と23℃,60%RHの環境と32℃,80%RHの環境で印字比率4%のテストチャートを用いて、30万枚の連続プリント試験を行った。又、市販の複写機(IR−105 キヤノン製)の定着器を外部へ取り出し、複写機外でも動作し、定着ローラー温度,プロセススピード,加圧力を任意に設定可能になるように改造した外部定着器を用い、定着性,耐オフセット性の評価を行った。定着性はプロセススピードを600mm/sec、加圧力30kgf/cmの条件で90g/m紙を用い、ベタ黒の未定着画像を通紙することにより評価した。オフセット性はプロセススピードを50mm/sec、加圧力50kgf/cmの条件で50g/m紙を用いた未定着画像を通紙することにより評価した。
(1)定着性:
ベタ黒の画像を140℃に温調した定着器に通し、50g/cmの荷重をかけ、シルボン紙によりその定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率(%)で評価した。
A:10%未満
B:10%以上、20%未満
C:20%以上
(2)定着画像の折り曲げ耐性:
上記方法と同様にして定着画像を作製し、その後、定着画像に折り曲げストレスを加え、画像の欠損の度合いを目視で判定した。判定基準は以下のとおりである。
A:定着画像に欠損は発生しない。
B:折り目に極微量の欠損が認められたが、実用上問題の無いレベルである。
C:目視ではっきりと確認できる程度の画像欠損が発生する。
D:折り目を中心に著しい画像欠落が発生する。
(3)耐オフセット性:
画像面積率約5%のサンプル画像をプリントアウトし、240℃に温調した定着器に通し、画像上の汚れの程度により評価した。
A:良好
B:わずかに汚れる程度
C:画像に影響する汚れ発生
(4)軽圧定着装置でのグロス評価:
フィルムを介して記録材を該加熱体に密着させる加圧部材とからなる定着装置を使用している市販のLBPプリンター(Laser Jet 4300,HP社製)の定着器を外部へ取り出し、プリンター外でも動作し、定着フィルム温度を任意に設定可能にし、プロセススピードを350mm/secとなるように改造した外部定着器を用い、A4普通紙(64g/m)を用い、画像形成装置の定着ニップ部Nの設定温度を170℃で、一辺20mmの正方形を3段3列で9個並べた画像をプリントした。
この画像のグロスを、ハンディ光沢度計グロスメーターPG−3D(東京電色工業社製)を用いて、光の入射角75°の条件で測定し、9個の正方形の平均のグロス値を求めた。グロス値が高いほど画像表面が平滑でつやのある彩度の高いカラー品質と判断され、逆にグロス値が低いと、くすんだ彩度のとぼしい、画像表面があれたものと判断される。
(5)グロス耐久安定性:
市販の複写機(IR−6010 キヤノン製)を1.7倍のプリントスピードに改造し、23℃,60%RHの環境で一辺20mmの正方形を3段3列で9個並べた画像を用いて、30万枚の連続プリント試験を行った。この画像のグロスを、ハンディ光沢度計グロスメーターPG−3D(東京電色工業社製)を用いて、光の入射角75°の条件で測定した。1枚の画像における平均グロスを耐久初期及び30万枚目とで比較し、グロス値の変化の差により以下の基準により評価した。
A:初期と耐久後の平均グロスの差が5以内
B:初期と耐久後の平均グロスの差が10以内
C:初期と耐久後の平均グロスの差が10より大きい
(6)画像濃度:
マクベス濃度計(マクベス社製)でSPIフィルターを使用して、反射濃度測定を行い、5mm角の画像を測定した。カブリは反射濃度計(リフレクトメーター モデル TC−6DS 東京電色社製)を用いて行い、画像形成後の白地部反射濃度最悪値をDs、画像
形成前の転写材の反射平均濃度をDrとし、Ds−Drをカブリ量としてカブリの評価を行った。数値の少ない方がカブリ抑制が良い。これらの評価を、初期、300000枚時に行った。
(7)保存性:
現像剤10Ggを50ccのポリカップに計りとり、50gの重りを載せた状態で50℃の恒温槽に7日間放置した後のブロッキング性を以下の評価基準を用いて目視評価を行
った。
A: 全く固まっている様子がない
B: カップを回すとすぐほぐれる
C: 塊があるが、カップを回すうちに小さくなってほぐれてくる
D: カップを回してほぐしても塊が残る
E: 大きな塊があり、カップを回してもほぐれない
(8)排紙接着性:
温度35℃、湿度80%RH環境下で100枚印刷した時の100枚目の5点の透過濃度をマクベス濃度計で測定した時の平均値をD1とした。次に、10000枚耐久後積み重なった紙の中から100枚目をはがしとり、上記と同様に濃度測定した。これをD2とする。
このD1−D2の値を計算し、その差に応じ、ランク分けを行った。
A:濃度低下0.1未満
(A1:剥がれ白抜け点無し、A2:1mm以下の剥がれ白抜け点が一点有り、A3:2mm以下の白抜け点が一点あり)
B:濃度低下0.1以上0.2未満
C:濃度低下0.2以上
(9)ドラム融着:
温度32℃、湿度80%RH環境下における画像評価において、ドラムヒーターを49℃まで高めた状態で40万枚耐久を行なった後のベタ黒画像上に生ずる白点の発生程度を評価した。
A:全く発生しなかった。
B:10点未満発生。
C:10点以上発生。
(10)クリーニングブレード欠け:
温度23℃、湿度5%RH環境下でA4用紙30万枚の耐刷試験を行った後、クリーニングブレードの状態とそれに起因する黒スジ等の画像不良とから、ブレード欠けを判定した。ブレード欠けの判定基準は、下記の通りである。
A:ブレード欠け無し。
B:ブレード欠けが3箇所以下。
C:ブレード欠けが4箇所以上。
<実施例2〜8>
表10に記載の処方で実施例1と同様にして、トナーNo.2〜8を作製した。このようにして得られたトナーの物性値を表11に示し、同様の試験をした結果を表12〜15に示す。なお、表10に記載の混練条件2とは、第1ニーディング部の加熱温度を150℃、第2ニーディング部の加熱温度を150℃、パドルの回転数を200rpmという混練条件を意味する。
<比較例1〜5>
表10に記載の処方で実施例1と同様にして、トナーNo.9〜13を作製した。このようにして得られたトナーの物性値を表11に示し、同様の試験をした結果を表12〜15に示す。
<実施例9>
(トナー14の調製)
結着樹脂a 60質量部
結着樹脂A 40質量部
荷電制御剤−2(下記) 2質量部
カーボンブラック 5質量部
ワックス1 5質量部
Figure 2007148399

荷電制御剤−2
上記処方で実施例1と同様にして、トナーNo.14を作製した。さらに、カーボンブラックの代わりにピグメントレッド57を用いたこと以外はトナーNo.14と同様の方法でマゼンタトナー1を作製した。また、カーボンブラックの代わりにピグメントイエロー74を用いたこと以外はトナーNo.14と同様の方法でイエロートナー1を作製した。また、カーボンブラックの代わりにピグメントブルー15:3を用いたこと以外はトナーNo.14と同様の方法でシアントナー1を作製した。上記のマゼンタトナー1、イエロートナー1、シアントナー1、及び、トナーNo.14を用いて、YMCKフルカラー一成分現像評価を行った。
上記実施例1で行った評価項目に関しても良好であった。さらにトランスペアレンシーフィルムに形成したカラー画像をオーバーヘッドプロジェクター(OHP)に投影したOHP画像の透明性も良好なものであった。
Figure 2007148399
Figure 2007148399
Figure 2007148399
Figure 2007148399
Figure 2007148399
Figure 2007148399
図1は、DSC曲線の吸熱ピークを示す図である。 図2は、混練装置の概略図である。 図3は、混練装置におけるパドルの詳細図である。 図4は、GPC−RALLS−粘度計分析装置によって測定されたトナーNo.1の慣性二乗半径の対数と重量平均分子量の対数との関係を示す図である。

Claims (5)

  1. 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するトナーにおいて、
    該トナーを25℃で24時間テトラヒドロフラン(THF)溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rtは、1.0nm〜3.8nmであり、該Rtは、該トナーのメインピーク値と同じ値に絶対ピーク分子量値を有する直鎖状ポリスチレンを25℃で24時間THF溶媒に溶解させた時のTHF可溶分のGPC−RALLS−粘度計分析におけるメインピークのピークトップでの慣性二乗半径Rpとの関係において下記式1を満足することを特徴とするトナー。
    Rt/Rp<0.85 (式1)
  2. GPC−RALLS−粘度計分析における前記トナーの全ピーク面積に占める慣性二乗半径5nm以下の割合は60.0〜100.0質量%であることを特徴とする請求項1に記載のトナー。
  3. 前記結着樹脂は少なくともポリエステルユニットを含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記結着樹脂はポリエステルユニットとビニル系重合ユニットが化学的に結合したハイブリッド樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のトナー。
  5. 前記トナーの示差走査熱量計により測定されるDSC曲線における昇温時の吸熱メインピークの生成熱ΔH1(J/g)と、該トナーをソックスレー抽出により16時間抽出した時のTHF可溶分の生成熱ΔH2(J/g)との関係が以下の関係式2を満たすことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載のトナー。
    1.5<ΔH2/ΔH1<2.5 (式2)
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