JP2007056164A - 発光層形成用基材、発光体及び発光物質 - Google Patents

発光層形成用基材、発光体及び発光物質 Download PDF

Info

Publication number
JP2007056164A
JP2007056164A JP2005244354A JP2005244354A JP2007056164A JP 2007056164 A JP2007056164 A JP 2007056164A JP 2005244354 A JP2005244354 A JP 2005244354A JP 2005244354 A JP2005244354 A JP 2005244354A JP 2007056164 A JP2007056164 A JP 2007056164A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light emitting
layer
emitting layer
substrate
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005244354A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshio Honda
善央 本田
Nobuhiko Sawaki
宣彦 澤木
Yasuyuki Yanase
康行 柳瀬
Masayuki Ichiyanagi
昌幸 一柳
Hiroya Inaoka
宏弥 稲岡
Rentaro Mori
連太郎 森
Akira Kiyama
明 木山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nagoya University NUC
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Nagoya University NUC
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nagoya University NUC, Toyota Motor Corp filed Critical Nagoya University NUC
Priority to JP2005244354A priority Critical patent/JP2007056164A/ja
Priority to CN200680030865.6A priority patent/CN101248536A/zh
Priority to PCT/JP2006/317157 priority patent/WO2007024017A1/ja
Priority to US11/990,924 priority patent/US8338853B2/en
Priority to DE112006002192T priority patent/DE112006002192T5/de
Publication of JP2007056164A publication Critical patent/JP2007056164A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/005Processes
    • H01L33/0062Processes for devices with an active region comprising only III-V compounds
    • H01L33/0066Processes for devices with an active region comprising only III-V compounds with a substrate not being a III-V compound
    • H01L33/007Processes for devices with an active region comprising only III-V compounds with a substrate not being a III-V compound comprising nitride compounds
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/20Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a particular shape, e.g. curved or truncated substrate
    • H01L33/24Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a particular shape, e.g. curved or truncated substrate of the light emitting region, e.g. non-planar junction
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L33/00Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof
    • H01L33/02Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies
    • H01L33/16Semiconductor devices having potential barriers specially adapted for light emission; Processes or apparatus specially adapted for the manufacture or treatment thereof or of parts thereof; Details thereof characterised by the semiconductor bodies with a particular crystal structure or orientation, e.g. polycrystalline, amorphous or porous

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Led Devices (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

【課題】結晶品質等を向上させるのに有利な気相成長法を利用しつつ、発光層を微結晶化することで発光効率の向上も図ることのできる発光層形成用基材、発光体及び発光物質を提供する。
【解決手段】発光層形成用基材4は、単結晶基材1と、単結晶基材1上に形成された配向微結晶層3とからなる。配向微結晶層3を構成する各結晶のある結晶軸は単結晶基材1に対して特定方向に配向しており、かつ、配向微結晶層3を構成する各結晶の結晶粒径の平均が1〜1000nmとされている。発光体8は、この発光層形成用基材4の配向微結晶層3上にそれそれ気相成長法により形成された窒化物半導体よりなる、中間層5、発光層6及びクラッド層7を備えている。発光層6は、平均粒径が1〜1000nmの微結晶粒により構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光層形成用基材、発光体及び発光物質に関し、より詳しくは窒化物半導体よりなる発光層を気相成長法により形成する発光層形成用基材、発光体及び発光物質に関する。
蛍光体の材料として、ZnSなどのII−VI族化合物半導体が古くから研究されてきた。
しかし、II−VI族化合物半導体は、高輝度を達成すべく、電子線を利用して高励起状態に
すると、寿命が低下するという問題があった。このため、高耐性な材料の開発が望まれていた。
高耐性な蛍光体材料としては、窒化物半導体を挙げることができる。窒化物半導体は、物理的及び化学的に非常に安定であるため、電子線などにより強励起状態とされても、寿命が低下するようなことがなく、高耐性な蛍光体材料として期待できるものである。しかし、窒化物半導体は、融液からのバルク単結晶の作製が困難である。このため、窒化物半導体を用いた蛍光体の作製には、従来、多結晶粉末の成長を利用する方法(例えば、特許文献1参照)や、気相成長法を利用する方法(例えば、特許文献2参照)が採用されていた。
この特許文献1には、酸素を含まないガリウム化合物としての硫化ガリウムと、酸素を含まないインジウム化合物としての硫化インジウムと、酸素を含まないドープ物質としてのZn又はMgの硫化物とからなる原料粉末を、アンモニア雰囲気で加熱することにより、粒状蛍光体を製造する方法が開示されている。
一方、特許文献2には、絶縁基板上に導電膜を形成し、有機金属気相成長法(MOCVD法)により、Inx Gay Al1-x-y N:Zn,Siからなる多結晶状態の蛍光結晶膜を導電膜上に成長させ、その後アニール処理により蛍光結晶膜における結晶軸を配向させる技術が開示されている。
特開平9−235548号公報 特開平11−339681号公報
上記特許文献1に開示された粉末を利用する方法では、低コストで、多量の窒化物半導体を得ることができる。しかし、硫化ガリウムや酸化ガリウム等をアンモニア雰囲気で加熱する方法では、結晶品質が劣るという問題があり、窒素欠損により黒化(結晶自体が黒く見える)して、輝度の上昇が困難になる。また、原料供給の制御性が低く、原料種の制約もあるので、発光効率を向上させることには限界がある。
一方、上記特許文献2に開示された気相成長法を利用する方法によれば、黒化により結晶品質が低下するという問題がない。また、原料供給の制御が容易であることから、混晶の作製制御や不純物の濃度制御が可能となり、演色性や発光効率の改善が可能となる。しかし、気相成長法により膜状の蛍光結晶膜を形成していることから、微結晶化させることが困難で、発光効率を極端に向上させることができないという問題がある。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、結晶品質等を向上させるのに有利な気相成長法を利用しつつ、発光層を微結晶化することで発光効率の向上も図ることのできる発光層形成用基材、発光体及び発光物質を提供することを解決すべき技術課題とするものである。
上記課題を解決する請求項1記載の発光層形成用基材は、単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された配向微結晶層とからなり、窒化物半導体よりなる発光層が該配向微結晶層上に気相成長法により形成される発光層形成用基材であって、前記配向微結晶層を構成する各結晶のある結晶軸が前記単結晶基材に対して特定方向に配向しており、かつ、該配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が1〜1000nmとされていることを特徴とするものである。
上記課題を解決する請求項2記載の発光体は、請求項1記載の発光層形成用基材と、該発光層形成用基材の前記配向微結晶層上に気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる発光層とを備え、前記発光層は、平均粒径が1〜1000nmの微結晶粒により構成されていることを特徴とするものである。
請求項2記載の発光体は、好適な態様において、前記配向微結晶層上に気相成長法により形成された、前記発光層が成長する際の起点となる核物質を含む窒化物半導体よりなる中間層をさらに備え、該発光層は該中間層上に形成されている。
請求項3記載の発光体の好適な態様において、前記中間層は、前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きい。
請求項3又は4記載の発光体の好適な態様において、前記単結晶基材はシリコン基材よりなり、前記中間層はAlx Gay N(x+y=1、0<x≦1、0≦y<1)よりなり、前記発光層はInz Alx Gay N(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)よりなる。
請求項2、3、4又は5記載の発光体は、好適な態様において、前記発光層上に気相成長法により形成された、該発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい窒化物半導体よりなるクラッド層をさらに備えている。
上記課題を解決する請求項7記載の発光物質は、請求項6に記載された発光体の前記発光層形成用基材から剥離されてなり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含むことを特徴とするものである。
上記課題を解決する請求項8記載の発光層形成用基材は、Siの単結晶基材よりなり、窒化物半導体よりなる発光層が該単結晶基材上に気相成長法により形成される発光層形成用基材であって、前記単結晶基材の表面を微細加工して形成された、最長部の長さの平均が1〜1000nmである複数の(n11)Si面部(ただし、nは0〜6の整数)を有していることを特徴とするものである。
上記課題を解決する請求項9記載の発光体は、請求項8記載の発光層形成用基材と、該発光層形成用基材の前記(n11)Si面部上に気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる発光層とを備え、前記発光層は、平均粒径が1〜1000nmの微結晶粒により構成されていることを特徴とするものである。
請求項9記載の発光体は、好適な態様において、前記(n11)Si面部上に気相成長法により形成された、前記発光層が成長する際の起点となる核物質を含む窒化物半導体よりなる中間層をさらに備え、該発光層は該中間層上に形成されている。
請求項10記載の発光体の好適な態様において、前記中間層は、前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きい。
請求項10又は11記載の発光体の好適な態様において、前記中間層はAlx Gay N(x+y=1、0<x≦1、0≦y<1)よりなり、前記発光層はInz Alx Gay N(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)よりなる。
請求項9、10、11又は12記載の発光体は、好適な態様において、前記発光層上に気相成長法により形成された、該発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい窒化物半導体よりなるクラッド層をさらに備えている。
上記課題を解決する請求項14記載の発光物質は、請求項13に記載された発光体の前記発光層形成用基材から剥離されてなり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含むことを特徴とするものである。
(1)請求項1記載の発明に係る発光層形成用基材は、単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された配向微結晶層とからなり、窒化物半導体よりなる発光層が該配向微結晶層上に気相成長法により形成されるものである。
前記単結晶基材の材質としては、配向微結晶層、中間層や発光層の形成時に安定なものであれば特に限定されない。例えば、Si、MgO、Al2 3 、SiC、GaAsやGeを採用することができるが、Siとすることが好ましい。Siよりなる単結晶基材であれば、大面積基板を安価かつ容易に入手でき、また化学的な加工が容易なため基材上に形成した発光層等を容易に剥離することができる。また、単結晶基材の構造としては、単一の材質よりなる単層構造としてもよいし、複数種の材質よりなる複層構造としてもよい。
前記単結晶基材の形状や大きさは特に限定されず、適宜設定可能である。
前記配向微結晶層の種類としては、容易にサイズを制御できかつ、成長条件下における安定性を有するものであれば特に限定されず、ZnO、Si、SiO2 、SiNX やInAlGaN等を好適に採用することができる。
また、前記配向微結晶層の厚さは5〜1000nmとすることが好ましい。配向微結晶層の厚さが5nm未満であると、配向微結晶層を形成することによる効果を十分に発揮させることができなくなる。一方、配向微結晶層の厚さが1000nmを超えると、単結晶基材への配向が困難となる。かかる観点より、配向微結晶層の厚さは、50〜200nmとすることがより好ましい。
また、前記配向微結晶層を構成する各結晶は、結晶粒径ができるだけ均一であること、すなわち結晶粒径の分布ができるだけ小さいことが好ましい。配向微結晶層における結晶粒径が均一であれば、この上に形成される中間層及び発光層において均一に微結晶化させるのに有利となる。
この配向微結晶層の形成方法としては、特に限定されず、配向微結晶層の種類に適した種々の方法を採用可能である。例えば、配向微結晶層として、ZnO又はSiを採用する場合は、スパッタリングやCVD法などの方法により所定の厚さの多結晶層を前記単結晶基材上に形成する多結晶層形成工程を実施した後、該多結晶層を表面改質処理して前記配向微結晶層とする表面改質処理工程を実施することにより、所定厚さの配向微結晶層を形成することができる。この表面改質処理工程においては、例えば、真空、大気又は不活性ガスなどの雰囲気、300〜1200℃程度の温度、及び5〜120分程度の時間の条件で、アニール処理を行うことができる。また、配向微結晶層として、SiO2 を採用する場合は、Siの単結晶基板に対して、大気などの酸素含有雰囲気、1000℃程度の温度、及び102 〜105 秒程度の時間の条件で、熱酸化処理を施すことにより、所定厚さの配向微結晶層をSi基板上に形成することができる。配向微結晶層として、SiNX を採用する場合は、Siの単結晶基板に対して、N2 やNH3 雰囲気、1000℃程度の温度、及び102 〜105 秒程度の時間の条件で、熱窒化処理を施すことにより、所定厚さの配向微結晶層をSi基板上に形成することができる。配向微結晶層として、InAlGaNを採用する場合は、CVD装置やMBE装置などの既知の合成法により、所定厚さの配向微結晶層を単結晶基材上に形成することができる。
そして、この配向微結晶層においては、該配向微結晶層を構成する各結晶のある結晶軸が前記単結晶基材に対して特定方向に配向しており、かつ、該配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が1〜1000nmとされている。
ここに、「単結晶基材に対して特定方向に配向する」とは、単結晶基材を構成する単結晶におけるある結晶軸に対して、配向微結晶層を構成する各結晶のある結晶軸が特定方向に配向していることを意味する。ただし、配向微結晶層を構成する全ての結晶のある結晶軸が単結晶基材に対して特定方向に配向していることを要する趣意ではない。
前記配向微結晶層においては、配向微結晶層を構成する結晶のうち、5〜9割程度(好ましくは8〜9割程度)の結晶のある結晶軸が単結晶基材に対して特定方向に配向していることが好ましい。配向微結晶層において、単結晶基材に対して特定方向に配向する結晶の割合が低くなると、配向微結晶層の成長密度が低下して結晶成長の起点となる核が減少することから、一つの核への原料集中が起こって結晶の成長速度が急増してしまい、その結果、配向微結晶層上に形成される中間層及び発光層の微結晶化を図ることが困難になる。一方、配向微結晶層において、単結晶基材に対して特定方向に配向する結晶の割合が9割程度を超えると、単結晶膜になるため、微結晶として成長できなくなる。
前記配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が1nm未満のものは、現段階では形成すること自体が困難である。また、配向微結晶層の結晶粒径が小さいと、それに伴いこの配向微結晶層の上に形成される中間層及び発光層の結晶粒径も小さくなるが、発光層を構成する微結晶粒の結晶粒径が小さすぎると、発光層の体積不足により所望の発光量が得られなくなるおそれがある。一方、配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が1000nmを超えると、この配向微結晶層の上に形成される中間層及び発光層における微結晶化を図ることが困難になる。かかる観点より、配向微結晶層における結晶粒径の平均は、5〜500nmであることが好ましく、5〜200nmであることがより好ましい。
ここに、この配向微結晶層上に前記中間層を介して又は直接形成される、発光層を構成する各結晶の結晶粒径の平均は、配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が1〜1000nmである場合は1〜1000nm程度とすることができ、配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が5〜500nmである場合は5〜500nm程度とすることができ、配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が5〜200nmである場合は5〜200nm程度とすることができる。
このように、特定の配向微結晶層を有する請求項1記載の発明に係る発光層形成用基材によれば、配向微結晶層上に気相成長法により形成される発光層を効果的に微結晶化することができる。このように発光層が微結晶化されるのは、下地層である配向微結晶層の結晶サイズに倣って発光層が微結晶化されるためと考えられる。
請求項2記載の発明に係る発光体は、請求項1記載の発光層形成用基材と、該発光層形成用基材の前記配向微結晶層上に、必要に応じて気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる中間層と、該中間層が形成されている場合は該中間層上に、該中間層が形成されていない場合は前記配向微結晶層上に、気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる発光層と、該発光層上に、必要に応じて気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなるクラッド層とを備えているものである。
この請求項2記載の発明に係る発光体は、請求項1記載の発光層形成用基材の前記配向微結晶層上に、必要に応じて、窒化物半導体よりなる中間層を気相成長法により形成する中間層形成工程と、該中間層が形成されている場合は該中間層上に、該中間層が形成されていない場合は前記配向微結晶層上に、窒化物半導体よりなる発光層を気相成長法により形成する発光層形成工程と、必要に応じて、該発光層上に、窒化物半導体よりなるクラッド層を気相成長法により形成するクラッド層形成工程とを実施することにより、製造することができる。
前記中間層は、発光層が成長する際の起点となる核物質を含む窒化物半導体よりなるものである。このため、配向微結晶層上に発光層を成長させることが困難な場合は、配向微結晶層上にまず中間層を形成し、この中間層上に発光層を形成することが好ましい。一方、配向微結晶層上に発光層を容易に成長させることができる場合は、中間層を形成することなく、この配向微結晶層上に直接発光層を形成すればよい。ただし、配向微結晶層上に発光層を容易に成長させることができる場合であっても、配向微結晶層上に中間層を形成し、この中間層上に発光層を形成してもよいことは勿論である。
前記中間層は、前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きいものであることが好ましい。発光層よりもバンドギャップエネルギが大きい中間層上に発光層が形成されて積層状態とされることで、発光層から中間層への電子の移動を回避することができる。これにより、量子閉じ込め効果を有する発光体となって、発光効率を効果的に向上させることが可能となる。また、発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい中間層は、一般に、発光層よりも屈折率が小さくなる。このため、発光層よりも屈折率の小さな中間層上に発光層が形成されて積層状態とされることで、発光層から中間層への光の移動を回避することができる。これにより、発光層で発光した光を発光層内により長時間留まらせることができ、発光の長寿命化を図ることが可能となる。
前記中間層の厚さは5〜500nmとすることが好ましい。前記閉じ込め効果を考慮した場合、中間層が薄すぎると、前記閉じ込め効果が十分に得られない。一方、中間層の厚さが厚すぎると、発光層の微結晶化が困難となる。かかる観点より、中間層の厚さは10〜100nmmとすることがより好ましい。
前記発光層は、平均粒径が1〜1000nmの微結晶粒により構成されているものである。このような微結晶粒により構成された発光層は、各発光層が独立してドット状に分布した形態で発光層形成用基材上に形成されている。なお、一部の発光層同士が隣接した形態で発光層形成用基材上に形成されていてもよい。
発光層を構成する微結晶粒の平均粒径が1nm未満のものは、現段階では形成すること自体が困難である。また、発光層を構成する微結晶粒の平均粒径が小さすぎると、発光層の体積不足により所望の発光量が得られなくなるおそれがある。一方、発光層を構成する微結晶粒の平均粒径が1000nmを超えると、発光層の発光効率を効果的に向上させることができなくなる。かかる観点より、発光層を構成する微結晶粒の平均粒径は、5〜500nmであることが好ましく、5〜200nmであることがより好ましい。
このように請求項2記載の発明に係る発光体では、発光層が微結晶粒により構成されているため、発光層の微結晶化により発光効率を効果的に向上させることが可能となる。また、この発光層は、気相成長法により形成されていることから、窒素欠損により黒化して結晶品質が低下するという問題もない。さらに、気相成長法によれば、原料供給の制御が容易であることから、混晶の作製制御や不純物の濃度制御が可能となり、演色性や発光効率の改善も可能となる。
請求項2記載の発明に係る発光体において、前記単結晶基材の種類や前記中間層及び発光層の組成は、それぞれが所定の機能を果たしうるものであれば特に限定されず、種々の組み合わせを採用可能であるが、好ましい態様の一例として、前記単結晶基材がシリコン基材よりなり、前記中間層がAlx Gay N(x+y=1、0<x≦1、0≦y<1)よりなり、前記発光層がInz Alx Gay N(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)よりなるものを挙げることができる。この発光層における組成比は、必要とする発光波長に応じて種々設定することができる。また、中間層における組成比は、中間層上に形成される発光層が成長する際の起点となる核物質を含むように、種々設定することができるが、発光層よりもバンドギャップが大きくなるように設定することが好ましい。
また、請求項2記載の発明に係る発光体において、前記発光層は、適切な(例えば発光強度を向上させるのに適切な)不純物を含んでいることが好ましい。例えば、Si、OやC等のドナー不純物と、Zn、MgやC等のアクセプター不純物とを含む発光層は、ドナー・アクセプター対の発光を得ることができ、好ましい。このようなドナー不純物及びアクセプター不純物の双方を含む発光層によれば、発光強度を著しく増加させることが可能になるとともに、ブロードな発光波長を得ることが可能になる。なお、発光層中の不純物濃度が低すぎると、ドナー・アクセプター対で発光する確率が低下する。一方、発光層中の不純物濃度が高すぎると、発光層の結晶中に欠陥が生じて非発光中心が発生し、その結果、発光強度が低下する。このため、前記発光層を構成する各微結晶粒中に、ドナー不純物及びアクセプター不純物の双方が所定の濃度で含有されていることが好ましい。なお、発光層中の不純物の最適濃度範囲は、母材としての発光層の組成比によって変動する。
さらに、請求項2記載の発明に係る発光体は、前記発光層上に気相成長法により形成された、該発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい窒化物半導体よりなるクラッド層をさらに備えていることが好ましい。発光層よりもバンドギャップエネルギが大きいクラッド層が発光層上に形成されて積層状態とされることで、発光層からクラッド層への電子の移動を回避することができる。これにより、量子閉じ込め効果を有する発光体となって、発光効率を効果的に向上させることが可能となる。また、発光層よりもバンドギャップエネルギの大きいクラッド層は、一般に、発光層よりも屈折率が小さくなる。このため、発光層よりも屈折率の小さなクラッド層が発光層上に形成されて積層状態とされることで、発光層からクラッド層への光の移動を回避することができる。これにより、発光層で発光した光を発光層内により長時間留まらせることができ、発光の長寿命化を図ることが可能となる。また、発光層形成用基材の配向微結晶層上に前記中間層が形成されている場合は、発光層よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、屈折率が小さい中間層及びクラッド層間に発光層が挟まれた積層状態とされるため、電子及び光をより効果的に発光層内に留まらせることができ、発光効率の向上及び発光の長寿命化をより効果的に達成することが可能となる。
前記クラッド層の厚さは5〜500nmとすることが好ましい。前記閉じ込め効果を考慮した場合、クラッド層が薄すぎると、前記閉じ込め効果が十分に得られない。一方、クラッド層の厚さが厚すぎると、クラッド層における電子線の透過率が低下する。かかる観点より、クラッド層は10〜100nmとすることがより好ましい。
また、このクラッド層は、前記発光層を完全に覆うように形成されていることが好ましい。こうすることで、クラッド層により発光層を確実に保護することができる。
前述のとおり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層は、いずれも気相成長法により形成される。この気相成長法の条件等は特に限定されないが、所定の有機金属を原料として用いる有機金属気相成長法(MOCVD法)を好適に利用することができる。
請求項7記載の発明に係る発光物質は、請求項6に記載された発光体の前記発光層形成用基材から剥離されてなり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含むことを特徴とするものである。この発光物質は、発光層よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、屈折率が小さい中間層及びクラッド層間に発光層が挟まれた積層状態とされている。このため、この発光物質によれば、電子及び光をより効果的に発光層内に留まらせることができ、発光効率の向上及び発光の長寿命化をより効果的に達成することが可能となる。
発光層形成用基材から前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含む発光物質を剥離する方法としては、特に限定されないが、例えばウェットエッチングやドライエッチングを利用することができる。
このように、微結晶粒よりなる発光層をもつ請求項2記載の発明に係る発光体や、微結晶粒よりなる発光層が中間層及びクラッド層で挟持された請求項7記載の発明に係る発光物質は、電子線や紫外線励起により発光する蛍光材料として、プラズマディスプレイや蛍光灯などに利用したりすることができる。また、請求項7記載の発明に係る発光物質は、可視光を吸収して発光効率を低下させるSi基板等の上に形成されていないので、可視光により発光する蛍光材料として応用が可能である。
(2)請求項8記載の発明に係る発光層形成用基材は、Siの単結晶基材よりなり、窒化物半導体よりなる発光層が該単結晶基材上に気相成長法により形成されるものである。
前記単結晶基材はSiよりなるものである。この単結晶基材の形状や大きさは特に限定されず、適宜設定可能である。
そして、この発光層形成用基材は、単結晶基材の表面を微細加工することにより形成された、最長部の長さの平均が1〜1000nmである複数の(n11)Si面部(ただし、nは0〜6の整数)を有している。
前記(n11)Si面部は、nが0、1、2、3、4、5又は6のもの、すなわち(011)Si面部、(111)Si面部、(211)Si面部、(311)Si面部、(411)Si面部、(511)Si面部又は(611)Si面部である。
前記(n11)Si面部の大きさは、最長部の長さの平均が1〜1000nmとされている。(n11)Si面部の最長部の長さの平均が1nm未満になると、(n11)Si面部上に中間層や発光層を形成すること自体が困難になる。一方、(n11)Si面部の最長部の長さの平均が1000nmを超えると、この(n11)Si面部の上に形成される中間層及び発光層における微結晶化を図ることが困難になる。かかる観点より、(n11)Si面部の最長部の長さの平均は、5〜500nmであることが好ましく、5〜200nmであることがより好ましい。
ここに、この(n11)Si面部上に前記中間層を介して又は直接形成される、発光層を構成する各結晶の結晶粒径の平均は、(n11)Si面部の最長部の長さの平均が1〜1000nmである場合は1〜1000nm程度とすることができ、(n11)Si面部の最長部の長さの平均が5〜500nmである場合は5〜500nm程度とすることができ、(n11)Si面部の最長部の長さの平均が5〜200nmである場合は5〜200nm程度とすることができる。
このように、特定の(n11)Si面部を有する請求項9記載の発明に係る発光層形成用基材によれば、(n11)Si面部上に気相成長法により形成される発光層を効果的に微結晶化することができる。このように発光層が微結晶化されるのは、(n11)Si面部のみに結晶が成長するため、この結晶のサイズが(n11)Si面部のサイズで決まるためと考えられる。
また、各(n11)Si面部の大きさはきるだけ均一であることが好ましい。各(n11)Si面部の大きさが均一であれば、この各(n11)Si面部の上に形成される中間層及び発光層において均一に微結晶化させるのに有利となる。
この(n11)Si面部の形成方法としては、特に限定されない。ただし、Si基材の表面を微細加工して前記(n11)Si面部を形成するには、(111)Si面以外のSi面を微細加工する必要がある。例えば、(001)Si面や(011)Si面を、KOH(水酸化カリウム)やTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド、(CH3 4 NOH)等の異方性エッチング溶液を用いて異方性エッチングしたり、あるいは機械的な加工を施したりすることにより、前記(n11)Si面部を形成することができる。なお、異方性エッチングにより(n11)Si面部を形成する場合は、異方性エッチング溶液への浸漬時間、異方性エッチング溶液の温度や濃度等を調整することで、(n11)Si面部の大きさを制御することができる。
請求項9記載の発明に係る発光体は、請求項8記載の発光層形成用基材と、該発光層形成用基材の前記(n11)Si面部上に、必要に応じて気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる中間層と、該中間層が形成されている場合は該中間層上に、該中間層が形成されていない場合は前記(n11)Si面部上に、気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる発光層と、該発光層上に、必要に応じて気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなるクラッド層とを備えているものである。
この請求項9記載の発明に係る発光体は、請求項8記載の発光層形成用基材の前記(n11)Si面部上に、必要に応じて、窒化物半導体よりなる中間層を気相成長法により形成する中間層形成工程と、該中間層が形成されている場合は該中間層上に、該中間層が形成されていない場合は前記(n11)Si面部上に、窒化物半導体よりなる発光層を気相成長法により形成する発光層形成工程と、必要に応じて、該発光層上に、窒化物半導体よりなるクラッド層を気相成長法により形成するクラッド層形成工程とを実施することにより、製造することができる。
前記中間層は、発光層が成長する際の起点となる核物質を含む窒化物半導体よりなるものである。このため、(n11)Si面部上に発光層を成長させることが困難な場合は、(n11)Si面部上にまず中間層を形成し、この中間層上に発光層を形成することが好ましい。一方、(n11)Si面部上に発光層を容易に成長させることができる場合は、中間層を形成することなく、この(n11)Si面部上に直接発光層を形成すればよい。ただし、(n11)Si面部上に発光層を容易に成長させることができる場合であっても、(n11)Si面部上に中間層を形成し、この中間層上に発光層を形成してもよいことは勿論である。なお、Gaを含む発光層を直接(n11)Si面部上に形成すると、SiとGaとが高温で反応することによりSiが腐食されて、Si基材の表面にミクロンオーダーの穴が形成されてしまう。このため、Gaを含む発光層を形成する場合は、(n11)Si面部上に中間層を形成し、この中間層の上にGaを含む発光層を形成することが好ましい。
前記中間層は、前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きいものであることが好ましい。発光層よりもバンドギャップエネルギが大きい中間層上に発光層が形成されて積層状態とされることで、発光層から中間層への電子の移動を回避することができる。これにより、量子閉じ込め効果を有する発光体となって、発光効率を効果的に向上させることが可能となる。また、発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい中間層は、一般に、発光層よりも屈折率が小さくなる。このため、発光層よりも屈折率の小さな中間層上に発光層が形成されて積層状態とされることで、発光層から中間層への光の移動を回避することができる。これにより、発光層で発光した光を発光層内により長時間留まらせることができ、発光の長寿命化を図ることが可能となる。
前記中間層の厚さは5〜500nmとすることが好ましい。前記閉じ込め効果を考慮した場合、中間層が薄すぎると、前記閉じ込め効果が十分に得られない。一方、中間層の厚さが厚すぎると、発光層の微結晶化が困難となる。かかる観点より、中間層の厚さは10〜100nmmとすることがより好ましい。
前記発光層は、平均粒径が1〜1000nmの微結晶粒により構成されているものである。このような微結晶粒により構成された発光層は、各発光層が独立してドット状に分布した形態で発光層形成用基材上に形成されている。なお、一部の発光層同士が隣接した形態で発光層形成用基材上に形成されていてもよい。
発光層を構成する微結晶粒の平均粒径が1nm未満のものは、現段階では形成すること自体が困難である。また、発光層を構成する微結晶粒の平均粒径が小さすぎると、発光層の体積不足により所望の発光量が得られなくなるおそれがある。一方、発光層を構成する微結晶粒の平均粒径が1000nmを超えると、発光層の発光効率を効果的に向上させることができなくなる。かかる観点より、発光層を構成する微結晶粒の平均粒径は、5〜500nmであることが好ましく、5〜200nmであることがより好ましい。
このように請求項9記載の発明に係る発光体では、発光層が微結晶粒により構成されているため、発光層の微結晶化により発光効率を効果的に向上させることが可能となる。また、この発光層は、気相成長法により形成されていることから、窒素欠損により黒化して結晶品質が低下するという問題もない。さらに、気相成長法によれば、原料供給の制御が容易であることから、混晶の作製制御や不純物の濃度制御が可能となり、演色性や発光効率の改善も可能となる。
請求項9記載の発明に係る発光体において、前記単結晶基材の種類や前記中間層及び発光層の組成は、それぞれが所定の機能を果たしうるものであれば特に限定されず、種々の組み合わせを採用可能であるが、好ましい態様の一例として、前記単結晶基材がシリコン基材よりなり、前記中間層がAlx Gay N(x+y=1、0<x≦1、0≦y<1)よりなり、前記発光層がInz Alx Gay N(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)よりなるものを挙げることができる。この発光層における組成比は、必要とする発光波長に応じて種々設定することができる。また、中間層における組成比は、中間層上に形成される発光層が成長する際の起点となる核物質を含むように、種々設定することができるが、発光層よりもバンドギャップが大きくなるように設定することが好ましい。
また、請求項9記載の発明に係る発光体において、前記発光層は、適切な(例えば発光強度を向上させるのに適切な)不純物を含んでいることが好ましい。例えば、Si、OやC等のドナー不純物と、Zn、MgやC等のアクセプター不純物とを含む発光層は、ドナー・アクセプター対の発光を得ることができ、好ましい。このようなドナー不純物及びアクセプター不純物の双方を含む発光層によれば、発光強度を著しく増加させることが可能になるとともに、ブロードな発光波長を得ることが可能になる。なお、発光層中の不純物濃度が低すぎると、ドナー・アクセプター対で発光する確率が低下する。一方、発光層中の不純物濃度が高すぎると、発光層の結晶中に欠陥が生じて非発光中心が発生し、その結果、発光強度が低下する。このため、前記発光層を構成する各微結晶粒中に、ドナー不純物及びアクセプター不純物の双方が所定の濃度で含有されていることが好ましい。なお、発光層中の不純物の最適濃度範囲は、母材としての発光層の組成比によって変動する。
さらに、請求項9記載の発明に係る発光体は、前記発光層上に気相成長法により形成された、該発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい窒化物半導体よりなるクラッド層をさらに備えていることが好ましい。発光層よりもバンドギャップエネルギが大きいクラッド層が発光層上に形成されて積層状態とされることで、発光層からクラッド層への電子の移動を回避することができる。これにより、量子閉じ込め効果を有する発光体となって、発光効率を効果的に向上させることが可能となる。また、発光層よりもバンドギャップエネルギの大きいクラッド層は、一般に、発光層よりも屈折率が小さくなる。このため、発光層よりも屈折率の小さなクラッド層が発光層上に形成されて積層状態とされることで、発光層からクラッド層への光の移動を回避することができる。これにより、発光層で発光した光を発光層内により長時間留まらせることができ、発光の長寿命化を図ることが可能となる。また、発光層形成用基材の(n11)Si面部上に前記中間層が形成されている場合は、発光層よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、屈折率が小さい中間層及びクラッド層間に発光層が挟まれた積層状態とされるため、電子及び光をより効果的に発光層内に留まらせることができ、発光効率の向上及び発光の長寿命化をより効果的に達成することが可能となる。
前記クラッド層の厚さは5〜500nmとすることが好ましい。前記閉じ込め効果を考慮した場合、クラッド層が薄すぎると、前記閉じ込め効果が十分に得られない。一方、クラッド層の厚さが厚すぎると、クラッド層における電子線の透過率が低下する。かかる観点より、クラッド層は10〜100nmとすることがより好ましい。
また、このクラッド層は、前記発光層を完全に覆うように形成されていることが好ましい。こうすることで、クラッド層により発光層を確実に保護することができる。
前述のとおり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層は、いずれも気相成長法により形成される。この気相成長法の条件等は特に限定されないが、所定の有機金属を原料として用いる有機金属気相成長法(MOCVD法やMOVPE法)を好適に利用することができる。
請求項14記載の発明に係る発光物質は、請求項13に記載された発光体の前記発光層形成用基材から剥離されてなり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含むことを特徴とするものである。この発光物質は、発光層よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、屈折率が小さい中間層及びクラッド層間に発光層が挟まれた積層状態とされている。このため、この発光物質によれば、電子及び光をより効果的に発光層内に留まらせることができ、発光効率の向上及び発光の長寿命化をより効果的に達成することが可能となる。
発光層形成用基材から前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含む発光物質を剥離する方法としては、特に限定されないが、例えばウェットエッチングやドライエッチングを利用することができる。
このように、微結晶粒よりなる発光層をもつ請求項2記載の発明に係る発光体や、微結晶粒よりなる発光層が中間層及びクラッド層で挟持された請求項7記載の発明に係る発光物質は、電子線や紫外線励起により発光する蛍光材料として、プラズマディスプレイや蛍光灯などに利用したりすることができる。また、請求項7記載の発明に係る発光物質は、可視光を吸収して発光効率を低下させるSi基板等の上に形成されていないので、可視光により発光する蛍光材料として応用が可能である。
以下、本発明の実施例について具体的に説明する。
(実施例1)
本実施例は、請求項1乃至7記載の発明を具現化したものである。
図1(c)の模式断面図に示される本実施例に係る発光層形成用基材4は、Siの単結晶基板よりなる単結晶基材1と、この単結晶基材1上に形成された厚さが100nm程度の配向微結晶層3とから構成されている。
この配向微結晶層3は、配向微結晶層3を構成する各結晶のある結晶軸が単結晶基材1に対して特定方向に配向している。具体的には、配向微結晶層3を構成する各結晶のc軸が単結晶基材1に対して垂直方向に配向している。なお、配向微結晶層3においては、配向微結晶層3を構成する結晶のうち、5割程度以上の結晶のc軸が単結晶基材1に対して垂直方向に配向している。
また、この配向微結晶層3は、配向微結晶層3を構成する各結晶の結晶粒径の平均が50nm程度とされている。
また、図1(f)の模式断面図に示される本実施例に係る発光体8は、前記発光層形成用基材4と、この発光層形成用基材4の前記配向微結晶層3上に気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる複数の中間層5と、各中間層5上にそれぞれ気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる複数の発光層6と、各発光層6上にそれぞれ気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる複数のクラッド層7とから構成されている。
中間層5は、AlNの組成式を有し、発光層6が成長する際の起点となる核物質としてのAlを含むものである。また、中間層5は、発光層6よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、発光層6よりも屈折率が小さくされている。そして、この中間層5の厚さは10nm程度とされている。
発光層6は、GaNの組成式を有している。各発光層6は、それぞれ平均粒径が150nmの単一の微結晶粒により構成されている。また、大部分の発光層6は、隣接する発光層6と隔てて独立している。そして、各発光層6は、ドナー不純物としてのSiを8.0×1018/cm3 の濃度で含み、かつ、アクセプター不純物としてのZnを4.0×1019/cm3 の濃度で含んでいる。
クラッド層7は、AlNの組成式を有している。また、クラッド層7は、発光層6よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、発光層6よりも屈折率が小さくされている。そして、このクラッド層7は、発光層6の全体を覆うように、10nmの厚さで形成されている。
また、図1(g)の模式断面図に示される本実施例に係る発光物質9は、前記発光体8の発光層形成用基材4から剥離されてなり、前記中間層5と、前記発光層6と、前記クラッド層7とから構成されている。
この発光物質9は、発光層6よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、屈折率が小さい中間層5及びクラッド層7間に発光層6が挟まれた積層状態とされている。そして、この発光物質9の平均粒径は100〜200nmとされている。
かかる構成を有する本実施例に係る発光層形成用基材4、発光体8及び発光物質9は、以下のようにして製造した。
<配向微結晶層形成工程>
Siの単結晶基板よりなる単結晶基材1を準備した(図1(a)参照)。なお、この単結晶基材1は、(111)Si面が化学研磨されて、二乗平均高さで表される表面粗さが0.1nm以下とされたものである。
前記単結晶基材1の(111)Si面に対して、6mTorr程度のAr雰囲気下でZnOをスパッタリングすることにより、厚さが100nm程度の多結晶層2を単結晶基材1上に形成した(図1(b)参照、多結晶層形成工程)。
そして、多結晶層2が形成された単結晶基材1を図示しない石英管に入れ、N2 雰囲気、800℃、30分間の条件でアニール処理を施すことにより、多結晶層2を前記配向微結晶層3とした(図1(c)参照、表面改質処理工程)。
こうして、単結晶基材1と、この単結晶基材1上に形成された配向微結晶層3とからなる本実施例に係る発光層形成用基材4を製造した。
次に、得られた発光層形成用基材4に対して、以下に示すMOVPE法を利用した中間層形成工程、発光層形成工程及びクラッド層形成工程を連続的に実施した。なお、これらのMOVPE法では、Inの供給源としてトリメチルインジウム(TMIn、In(CH3 3 )を、Alの供給源としてトリメチルアルミニウム(TMAl、Al(CH3 3 )を、Gaの供給源としてトリメチルガリウム(TMGa、Ga(CH3 3 )を、Nの供給源としてアンモニア(NH3 )を、Znの供給源としてジエチルジンク(DEZn)を、Siの供給源としてモノメチルシラン(MMSi、SiCH3 )を用いた。
<中間層形成工程>
前記発光層形成用基材4の前記配向微結晶層3上に、以下の条件で行うMOVPE法により、前記中間層5を形成した(図1(d)参照)。
基材温度 :1200℃
TMAl供給量:2μmol/min
NH3 供給量 :2リットル/min
成長時間 :1min
<発光層形成工程>
前記中間層形成工程と連続して、以下の条件でMOVPE法を行うことにより、前記中間層5上に、Si及びZnを所定濃度で含む前記発光層6を形成した(図1(e)参照)。
基材温度 :1050℃
TMGa供給量:17.6μmol/min
NH3 供給量 :2.5リットル/min
DEZn供給量:10.3μmol/min
MMSi供給量:7.4nmol/min
成長時間 :6min
<クラッド層形成工程>
前記発光層形成工程と連続して、以下の条件でMOVPE法を行うことにより、前記発光層6上に、前記クラッド層7を形成した(図1(f)参照)。
基材温度 :1050℃
TMAl供給量:2μmol/min
NH3 供給量 :2.5リットル/min
成長時間 :1min
こうして、前記発光層形成用基材4と、この発光層形成用基材4の前記配向微結晶層3上に形成された中間層5と、この中間層5上に形成された発光層6と、この発光層6上に形成されたクラッド層7とからなる本実施例に係る発光体8を製造した。
<剥離工程>
最後に、フッ酸と硝酸の混合溶液を用いたウエットエッチング処理により、得られた発光体8の前記発光性形成用基材4から前記中間層5、発光層6及びクラッド層7の一体物を剥離して、これら中間層5、発光層6及びクラッド層7からなる本実施例に係る発光物質9を得た(図1(g)参照)。
(実施例2)
本実施例は、請求項8乃至14記載の発明を具現化したものである。
図2(b)の模式断面図に示される本実施例に係る発光層形成用基材13は、Siの単結晶基板よりなる単結晶基材11により構成されており、この単結晶基材11の表面を微細加工(異方性エッチング処理)して形成された、複数の(111)Si面部12を有している。
各(111)Si面部12は、最長部の長さの平均が150nmとされている。
また、図2(e)の模式断面図に示される本実施例に係る発光体16は、前記発光層形成用基材13と、この発光層形成用基材13の前記(111)Si面部12上に気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる複数の中間層14と、各中間層14上にそれぞれ気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる複数の発光層15と、各発光層15上にそれぞれ気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる複数のクラッド層16とから構成されている。
中間層14は、AlNの組成式を有し、発光層15が成長する際の起点となる核物質としてのAlを含むものである。また、中間層14は、発光層15よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、発光層15よりも屈折率が小さくされている。そして、この中間層14の厚さは10nm程度とされている。
発光層15は、GaNの組成式を有している。各発光層15は、それぞれ平均粒径が150nmの単一の微結晶粒により構成されている。また、大部分の発光層15は、隣接する発光層15と隔てて独立している。そして、各発光層15は、ドナー不純物としてのSiを8.0×1018/cm3 の濃度で含み、かつ、アクセプター不純物としてのZnを4.0×1019/cm3 の濃度で含んでいる。
クラッド層16は、AlNの組成式を有している。また、クラッド層16は、発光層15よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、発光層15よりも屈折率が小さくされている。そして、このクラッド層16は、発光層15の全体を覆うように、10nmの厚さで形成されている。
また、図2(f)の模式断面図に示される本実施例に係る発光物質18は、前記発光体17の発光層形成用基材13から剥離されてなり、前記中間層14と、前記発光層15と、前記クラッド層16とから構成されている。
この発光物質18は、発光層15よりもバンドギャップエネルギが大きく、かつ、屈折率が小さい中間層14及びクラッド層16間に発光層15が挟まれた積層状態とされている。そして、この発光物質18の平均粒径は100〜200nmとされている。
かかる構成を有する本実施例に係る発光層形成用基材13、発光体17及び発光物質18は、以下のようにして製造した。
<微細加工工程>
Siの単結晶基板よりなる単結晶基材11を準備した(図2(a)参照)。なお、この単結晶基材11は、被加工面を研磨処理等していないもので、二乗平均高さで表される表面粗さが25nmである(001)Si面11aを有している。
そして、この単結晶基材11に対して、以下に示す条件で、異方性エッチング処理を施すことにより、前記(001)Si面11aを微細加工して、前記(111)Si面部12を形成した(図2(b)参照)。
異方性エッチング溶液の種類:KOH水溶液
異方性エッチング溶液の濃度:25wt%
異方性エッチング溶液の温度:40℃一定(±2℃程度)
浸漬時間 :7.5分
こうして、Siの単結晶基材11よりなり、複数の(111)Si面部12を有する本実施例に係る発光層形成用基材13を製造した。
次に、得られた発光層形成用基材13に対して、以下に示すMOVPE法を利用した中間層形成工程、発光層形成工程及びクラッド層形成工程を連続的に実施した。なお、これらのMOVPE法では、前記実施例1と同様、Inの供給源としてTMInを、Alの供給源としてTMAlを、Gaの供給源としてTMGaを、Nの供給源としてNH3 を、Znの供給源としてDEZnを、Siの供給源としてMMSiを用いた。
<中間層形成工程>
前記発光層形成用基材13の前記(111)Si面部12上に、以下の条件で行うMOVPE法により、前記中間層14を形成した(図2(c)参照)。
基材温度 :1200℃
TMAl供給量:2μmol/min
NH3 供給量 :2リットル/min
成長時間 :1min
<発光層形成工程>
前記中間層形成工程と連続して、以下の条件でMOVPE法を行うことにより、前記中間層14上に、Si及びZnを所定濃度で含む前記発光層15を形成した(図2(d)参照)。
基材温度 :1050℃
TMGa供給量:17.6μmol/min
NH3 供給量 :2.5リットル/min
DEZn供給量:10.3μmol/min
MMSi供給量:7.4nmol/min
成長時間 :6min
<クラッド層形成工程>
前記発光層形成工程と連続して、以下の条件でMOVPE法を行うことにより、前記発光層15上に、前記クラッド層16を形成した(図2(e)参照)。
基材温度 :1050℃
TMAl供給量:2μmol/min
NH3 供給量 :2.5リットル/min
成長時間 :1min
こうして、前記発光層形成用基材13と、この発光層形成用基材13の前記(111)Si面部12上に形成された中間層14と、この中間層14上に形成された発光層15と、この発光層15上に形成されたクラッド層16とからなる本実施例に係る発光体17を製造した。
<剥離工程>
最後に、フッ酸と硝酸の混合溶液を用いたウエットエッチング処理により、得られた発光体17の前記発光性形成用基材13から前記中間層14、発光層15及びクラッド層16の一体物を剥離して、これら中間層14、発光層15及びクラッド層16からなる本実施例に係る発光物質18を得た(図2(f)参照)。
(参考例)
単結晶基材として、(111)Si基板を準備した。そして、MOVPE法を利用して、(111)Si基板上に、GaNテンプレート層、AlN緩衝層、InGaN発光層を、この順で形成した。このとき、InGaN発光層を形成する際に、ZnとSiの供給量を種々変更することで、InGaN発光層中に含まれるZn濃度及びSi濃度を、Zn:0.34×1019/cm3 〜9.2×1019/cm3 、Si:2.3×1018/cm3 〜9.2×1018/cm3 と種々変更した。これらのZn濃度及びSi濃度は、SIMS(Secondary Ionization Mass Spectrometer、二次イオン質量分析計)により測定した。
なお、上記MOVPE法では、前記実施例1と同様、Inの供給源としてTMInを、Alの供給源としてTMAlを、Gaの供給源としてTMGaを、Nの供給源としてNH3 を、Znの供給源としてDEZnを、Siの供給源としてMMSiを用いた。
また、GaNテンプレート層の厚さは200nm、AlN緩衝層の厚さは50nmである。また、InGaN発光層は、厚さが200nmで、In0.1 Ga0.9 Nの組成式を有するものである。
そして、InGaN発光層中に含まれるZn濃度及びSi濃度によって、InGaN発光層の発光特性(発光強度や発光効率等)がどのように変化するのかを調べた。
図3は、Si濃度を4.6×1018cm3 で一定とし、Zn濃度を種々変更した場合の、InGaN発光層のCL(Cathodoliminescence)スペクトル(室温)を示すものである。図3より、SiのみをドーピングしたInGaN発光層のCLスペクトルは、ピーク波長が400nmであった。また、Siと共にZnをドーピングすることにより、InGaN発光層のCLスペクトルは、ピーク波長が482nmに移った。また、Si:4.6×1018/cm3 及びZn:4.0×1019/cm3 がドーピングされたInGaN発光層では、Siのみがドーピングされている場合と比べて、発光強度が5倍になった。さらに、Siと共にZnをドーピングすることにより、スペクトルの幅が広がり、ブロードな発光波長が得られた。
図4は、Si濃度を4.6×1018/cm3 で一定とし、Zn濃度を種々変更した場合の、InGaN発光層の発光強度を示すものである。図5は、Zn濃度を4.0×1019/cm3 で一定とし、Si濃度を種々変更した場合の、InGaN発光層の発光強度を示すものである。図4及び図5より、Zn及びSiのドーピングにより発光強度が増大した。すなわち、組成式がIn0.1 Ga0.9 NのInGaN発光層においては、ドナー不純物としてSiを4.6×1018/cm3 〜9.2×1018/cm3 の濃度で含み、かつ、アクセプター不純物としてZnを2×1019/cm3 〜8×1019/cm3 の濃度で含むことで、発光強度を効果的に増大させることができる。特に、Siを8×1018/cm3 の濃度で含み、かつ、Znを4×1019/cm3 の濃度で含むIn0.1 Ga0.9 N発光層は、発光強度が最大となり、Siのみを4.6×1018/cm3 の濃度で含むIn0.1 Ga0.9 N発光層の発光強度の23倍となった。
本発明の実施例1に係り、発光層形成用基材、発光体及び発光物質の製造工程を模式的に示す断面図である。 本発明の実施例2に係り、発光層形成用基材、発光体及び発光物質の製造工程を模式的に示す断面図である。 参考例に係り、Si濃度を4.6×1018cm3 で一定とし、Zn濃度を種々変更した場合の、InGaN発光層のCLスペクトルを示す図である。 参考例に係り、Si濃度を4.6×1018cm3 で一定とし、Zn濃度を種々変更した場合の、InGaN発光層の発光強度を示す図である。 参考例に係り、Zn濃度を4.0×1019/cm3 で一定とし、Si濃度を種々変更した場合の、InGaN発光層の発光強度を示す図である。
符号の説明
1…単結晶基材 2…多結晶層
3…配向微結晶層 4…発光層形成用基材
5…中間層 6…発光層
7…クラッド層 8…発光体
9…発光物質
11…単結晶基材 12…(111)Si面部
13…発光層形成用基材 14…中間層
15…発光層 16…クラッド層
17…発光体 18…発光物質

Claims (14)

  1. 単結晶基材と、該単結晶基材上に形成された配向微結晶層とからなり、窒化物半導体よりなる発光層が該配向微結晶層上に気相成長法により形成される発光層形成用基材であって、
    前記配向微結晶層を構成する各結晶のある結晶軸が前記単結晶基材に対して特定方向に配向しており、かつ、該配向微結晶層を構成する各結晶の結晶粒径の平均が1〜1000nmとされていることを特徴とする発光層形成用基材。
  2. 請求項1記載の発光層形成用基材と、該発光層形成用基材の前記配向微結晶層上に気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる発光層とを備え、
    前記発光層は、平均粒径が1〜1000nmの微結晶粒により構成されていることを特徴とする発光体。
  3. 前記配向微結晶層上に気相成長法により形成された、前記発光層が成長する際の起点となる核物質を含む窒化物半導体よりなる中間層をさらに備え、該発光層は該中間層上に形成されていることを特徴とする請求項2記載の発光体。
  4. 前記中間層は、前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きいことを特徴とする請求項3記載の発光体。
  5. 前記単結晶基材はシリコン基材よりなり、前記中間層はAlx Gay N(x+y=1、0<x≦1、0≦y<1)よりなり、前記発光層はInz Alx Gay N(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)よりなることを特徴とする請求項3又は4記載の発光体。
  6. 前記発光層上に気相成長法により形成された、該発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい窒化物半導体よりなるクラッド層をさらに備えていることを特徴とする請求項2、3、4又は5記載の発光体。
  7. 請求項6に記載された発光体の前記発光層形成用基材から剥離されてなり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含むことを特徴とする発光物質。
  8. Siの単結晶基材よりなり、窒化物半導体よりなる発光層が該単結晶基材上に気相成長法により形成される発光層形成用基材であって、
    前記単結晶基材の表面を微細加工して形成された、最長部の長さの平均が1〜1000nmである複数の(n11)Si面部(ただし、nは0〜6の整数)を有していることを特徴とする発光層形成用基材。
  9. 請求項8記載の発光層形成用基材と、該発光層形成用基材の前記(n11)Si面部上に気相成長法により形成された、窒化物半導体よりなる発光層とを備え、
    前記発光層は、平均粒径が1〜1000nmの微結晶粒により構成されていることを特徴とする発光体。
  10. 前記(n11)Si面部上に気相成長法により形成された、前記発光層が成長する際の起点となる核物質を含む窒化物半導体よりなる中間層をさらに備え、該発光層は該中間層上に形成されていることを特徴とする請求項9記載の発光体。
  11. 前記中間層は、前記発光層よりもバンドギャップエネルギが大きいことを特徴とする請求項10記載の発光体。
  12. 前記中間層はAlx Gay N(x+y=1、0<x≦1、0≦y<1)よりなり、前記発光層はInz Alx Gay N(x+y+z=1、0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z≦1)よりなることを特徴とする請求項10又は11記載の発光体。
  13. 前記発光層上に気相成長法により形成された、該発光層よりもバンドギャップエネルギの大きい窒化物半導体よりなるクラッド層をさらに備えていることを特徴とする請求項9、10、11又は12記載の発光体。
  14. 請求項13に記載された発光体の前記発光層形成用基材から剥離されてなり、前記中間層、前記発光層及び前記クラッド層を含むことを特徴とする発光物質。
JP2005244354A 2005-08-25 2005-08-25 発光層形成用基材、発光体及び発光物質 Pending JP2007056164A (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005244354A JP2007056164A (ja) 2005-08-25 2005-08-25 発光層形成用基材、発光体及び発光物質
CN200680030865.6A CN101248536A (zh) 2005-08-25 2006-08-24 用于形成发光层的基材、发光体以及发光物质
PCT/JP2006/317157 WO2007024017A1 (ja) 2005-08-25 2006-08-24 発光層形成用基材、発光体及び発光物質
US11/990,924 US8338853B2 (en) 2005-08-25 2006-08-24 Substrate for forming light-emitting layer, light emitter and light-emitting substance
DE112006002192T DE112006002192T5 (de) 2005-08-25 2006-08-24 Substrat zur Ausbildung einer Lichtemissionsschicht, Lichtemissionsvorrichtung und Lichtemissionsmaterial

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005244354A JP2007056164A (ja) 2005-08-25 2005-08-25 発光層形成用基材、発光体及び発光物質

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2007056164A true JP2007056164A (ja) 2007-03-08

Family

ID=37771743

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005244354A Pending JP2007056164A (ja) 2005-08-25 2005-08-25 発光層形成用基材、発光体及び発光物質

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8338853B2 (ja)
JP (1) JP2007056164A (ja)
CN (1) CN101248536A (ja)
DE (1) DE112006002192T5 (ja)
WO (1) WO2007024017A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102008035784A1 (de) * 2008-07-31 2010-02-11 Osram Opto Semiconductors Gmbh Optoelektronischer Halbleiterchip und Verfahren zu dessen Herstellung
US9012253B2 (en) 2009-12-16 2015-04-21 Micron Technology, Inc. Gallium nitride wafer substrate for solid state lighting devices, and associated systems and methods
US8129205B2 (en) * 2010-01-25 2012-03-06 Micron Technology, Inc. Solid state lighting devices and associated methods of manufacturing
KR102192086B1 (ko) 2014-03-14 2020-12-16 삼성전자주식회사 질화물 양자점을 갖는 소자 및 그 제조방법
WO2016051890A1 (ja) * 2014-09-29 2016-04-07 日本碍子株式会社 窒化ガリウム自立基板、発光素子及びそれらの製造方法
KR20170059243A (ko) 2015-11-20 2017-05-30 삼성전자주식회사 질화물 양자점을 갖는 발광 소자 및 그 제조방법

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005071720A1 (en) * 2004-01-26 2005-08-04 Showa Denko K.K. Group iii nitride semiconductor multilayer structure

Family Cites Families (30)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08310900A (ja) * 1995-05-10 1996-11-26 Sumitomo Electric Ind Ltd 窒化物薄膜単結晶及びその製造方法
JPH09219540A (ja) * 1996-02-07 1997-08-19 Rikagaku Kenkyusho GaN薄膜の形成方法
JP2947156B2 (ja) 1996-02-29 1999-09-13 双葉電子工業株式会社 蛍光体の製造方法
JP3306578B2 (ja) 1996-10-24 2002-07-24 昭和電工株式会社 化合物半導体エピタキシャルウエハ
JP3707211B2 (ja) 1997-07-24 2005-10-19 富士電機ホールディングス株式会社 Iii族窒化物半導体薄膜の製造方法
JPH11339681A (ja) 1998-05-26 1999-12-10 Toyota Central Res & Dev Lab Inc 蛍光表示板およびその製造方法
JP4352473B2 (ja) * 1998-06-26 2009-10-28 ソニー株式会社 半導体装置の製造方法
JP3648386B2 (ja) 1998-07-08 2005-05-18 株式会社東芝 半導体素子およびウェーハならびにそれらの製造方法
EP0975027A2 (en) * 1998-07-23 2000-01-26 Sony Corporation Light emitting device and process for producing the same
SG94712A1 (en) * 1998-09-15 2003-03-18 Univ Singapore Method of fabricating group-iii nitride-based semiconductor device
JP4126812B2 (ja) * 1999-07-07 2008-07-30 富士ゼロックス株式会社 光半導体素子
JP2001122693A (ja) * 1999-10-22 2001-05-08 Nec Corp 結晶成長用下地基板およびこれを用いた基板の製造方法
JP4651161B2 (ja) * 2000-07-03 2011-03-16 宣彦 澤木 半導体素子およびその製造方法
JP3882539B2 (ja) * 2000-07-18 2007-02-21 ソニー株式会社 半導体発光素子およびその製造方法、並びに画像表示装置
JP4712241B2 (ja) 2000-12-15 2011-06-29 宣彦 澤木 半導体レーザ素子およびその製造方法
JP4743989B2 (ja) 2000-12-15 2011-08-10 宣彦 澤木 半導体素子およびその製造方法ならびに半導体基板の製造方法
WO2002065556A1 (fr) * 2001-02-15 2002-08-22 Sharp Kabushiki Kaisha Element de source lumineuse a semi-conducteur a base de nitrure et son procede de realisation
US6541799B2 (en) * 2001-02-20 2003-04-01 Showa Denko K.K. Group-III nitride semiconductor light-emitting diode
JP3956941B2 (ja) 2001-06-15 2007-08-08 日亜化学工業株式会社 窒化物半導体発光素子及びそれを用いた発光装置
JP2003037287A (ja) * 2001-07-26 2003-02-07 Sanken Electric Co Ltd 発光素子
JP2003209062A (ja) * 2002-01-17 2003-07-25 Sony Corp 化合物半導体層の結晶成長方法及び半導体素子
JP3884969B2 (ja) 2002-02-15 2007-02-21 宣彦 澤木 半導体発光素子およびその製造方法
JP4307113B2 (ja) * 2002-03-19 2009-08-05 宣彦 澤木 半導体発光素子およびその製造方法
JP3843245B2 (ja) * 2002-06-26 2006-11-08 宣彦 澤木 半導体発光素子および半導体発光装置
JP3859148B2 (ja) * 2002-10-31 2006-12-20 信越半導体株式会社 Zn系半導体発光素子の製造方法
KR100507610B1 (ko) * 2002-11-15 2005-08-10 광주과학기술원 질화물 반도체 나노상 광전소자 및 그 제조방법
WO2004051718A1 (ja) * 2002-11-29 2004-06-17 Sumitomo Chemical Company, Limited 3−5族化合物半導体およびその製造方法
JP2004193498A (ja) 2002-12-13 2004-07-08 Sanken Electric Co Ltd 半導体発光素子及びその製造方法
JP5194334B2 (ja) * 2004-05-18 2013-05-08 住友電気工業株式会社 Iii族窒化物半導体デバイスの製造方法
JP4771510B2 (ja) * 2004-06-23 2011-09-14 キヤノン株式会社 半導体層の製造方法及び基板の製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005071720A1 (en) * 2004-01-26 2005-08-04 Showa Denko K.K. Group iii nitride semiconductor multilayer structure

Also Published As

Publication number Publication date
US20090250711A1 (en) 2009-10-08
CN101248536A (zh) 2008-08-20
DE112006002192T5 (de) 2008-06-12
US8338853B2 (en) 2012-12-25
WO2007024017A1 (ja) 2007-03-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN102403428B (zh) Ⅲ族氮化物纳米棒发光装置及其制造方法
KR101485890B1 (ko) 3족 질화물계 백색 발광 다이오드 및 양자 우물 구조
JP5028226B2 (ja) 金属層上に成長した化合物半導体基板、その製造方法、及びそれを用いた化合物半導体素子
CN102047450B (zh) 化合物半导体发光元件、采用该化合物半导体发光元件的照明装置以及化合物半导体发光元件的制造方法
US7646027B2 (en) Group III nitride semiconductor stacked structure
JP4631884B2 (ja) 閃亜鉛鉱型窒化物半導体自立基板、閃亜鉛鉱型窒化物半導体自立基板の製造方法、及び閃亜鉛鉱型窒化物半導体自立基板を用いた発光装置
JP2001160627A (ja) Iii族窒化物系化合物半導体発光素子
JP2001160627A5 (ja)
CN107004745A (zh) 第iii族氮化物半导体发光器件的制造方法
CN109075224B (zh) 半导体晶片
JP2007056164A (ja) 発光層形成用基材、発光体及び発光物質
TW201347227A (zh) 紫外發光元件及其製造方法
JP2010532560A (ja) 発光素子とその製造方法
CN104916748A (zh) 光半导体元件
WO1999038218A1 (fr) Element luminescent a semiconducteur et procede de fabrication
US20060076878A1 (en) Phosphor, manufacturing method thereof and light emitting device using the same
JPH11112030A (ja) 3−5族化合物半導体の製造方法
JP2005213075A (ja) GaN単結晶基板およびその製造方法ならびに発光デバイス
JP2005085932A (ja) 発光ダイオード及びその製造方法
US9054234B2 (en) Method of manufacturing nitride semiconductor device
WO2008050479A1 (fr) Couche de zno et dispositif électroluminescent à semi-conducteur
JPH0936429A (ja) 3−5族化合物半導体の製造方法
JPH09116130A (ja) 3−5族化合物半導体とその製造方法および発光素子
WO2014030516A1 (ja) 窒化物半導体素子用基板とその製造方法、および赤色発光半導体素子とその製造方法
JP5008631B2 (ja) 蛍光体、その製造方法およびこれを用いた発光装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110929

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20120216