JP4712241B2 - 半導体レーザ素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、窒化物半導体を用いた半導体レーザ素子およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
GaN,InN,AlNおよびそれらの混晶半導体からなる窒化物半導体材料を用いて、これまで、サファイア基板、GaN基板、SiC基板もしくはシリコン(111)基板上にInxGa1-xN結晶を発光層として用いた発光素子が作製されている。
【0003】
特にシリコン基板は、他の基板と比較して大面積で品質の一定したものが安価に得られるため、これを採用することにより低コストで上記発光素子を製造できるのではないかと期待されている。また、これらの混晶半導体からなる窒化物半導体材料を用いて、半導体レーザ素子の試作も試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところがシリコン(111)基板を用い、窒化物半導体の成長を行うとC面を成長面として有する窒化物半導体膜が得られるものの、このエピタキシャル半導体膜は、原子レベルでの平坦性があまり良くなかった。
【0005】
例えばこれらの基板上にn型のクラッド層、量子井戸型のInxGa1-xNからなる発光層、p型のクラッド層を積層し微細構造のLD(レーザダイオード)を作製した場合、膜の非平坦性が与える影響から、発光層の厚みやIn組成の不均一が生じるため、その発光に影響を及ぼしす。そのため、40nmと半値幅の広い発光スペクトルを有するため誘導放出光を得にくく、よって発振閾値が高い半導体レーザ素子しか得られにくく、サファイア基板あるいはSiC基板上の素子と比較すると劣るものしか得られていなかった。そのため、駆動電流の小さい半導体レーザ素子を得ることは困難であった。
【0006】
また、窒化物半導体材料を用いたレーザの問題として、活性層の上下に形成されるクラッド層の双方にエネルギーギャップの大きい、Alを含有する窒化物半導体材料を用いないと、活性層に充分に光および電子を閉じ込め、高効率の発光を行わせ、もって駆動電流の低い半導体レーザ素子を製造することが不可能であることがわかった。
【0007】
しかしながら、Alを含有する窒化物半導体材料は結晶成長するにしたがってクラックを生じやすい問題があり、半導体レーザの閾値等の初期特性の向上また寿命の悪化を防止するために、活性層の上下に形成されるクラッド層の双方にAlを含有する窒化物半導体材料を用いた場合、クラックの発生を防止することが求められていた。特に、シリコン基板を用いた場合には、シリコンは窒化物半導体と比較して熱膨張係数が小さく、よって成長後、常温に戻した際に、成長した窒化物半導体が引張り応力を受けるため、サファイア基板等と比べて非常にクラックが生じやすいという問題があった。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するものであり、クラックの発生を抑制し、かつ優れた光電特性を有する半導体レーザ素子およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る半導体レーザ素子は、1つの局面では、基板と、基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有し、上記基板は、基板の主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を備え、化合物半導体層はこの斜面上に形成されるとともに、化合物半導体層上に、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を有し、かつ活性層は、上記主面に概略一致した面方位をもつことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る半導体レーザ素子は、他の局面では、基板と、該基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有し、上記基板は、基板の主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を備え、化合物半導体層はこの斜面上に形成されるとともに、化合物半導体層上に、窒化物半導体で構成される下部クラッド層、窒化物半導体で構成される活性層、上部クラッド層を有し、かつ下部クラッド層および上部クラッド層は、Alを含有する窒化物半導体で構成されることを特徴とする。
【0011】
上記基板は、シリコンで構成されることが好ましい。
本発明に係る半導体レーザ素子は、さらに他の局面では、シリコン基板と、該シリコン基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有し、シリコン基板は、シリコン基板の主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を備え、化合物半導体層は上記斜面上に形成されるとともに、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を有することを特徴とする。
【0012】
本発明に係る半導体レーザ素子は、さらに他の局面では、シリコン基板と、該シリコン基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有し、化合物半導体層が、(100)面を[01−1]軸のまわりで7.3度回転した面もしくはこの面から任意の方向に3度以内傾けた範囲にある面で構成される主面を有するシリコン基板を用いて形成され、シリコン基板は(111)面を斜面として有する溝を備え、化合物半導体層はこの斜面上に形成されるとともに、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を有することを特徴とする。
【0013】
上部クラッド層および下部クラッド層は、好ましくは、Alを含有する窒化物半導体で構成される。また、上記活性層は、基板の主面と概略一致した面方位をもつものであってもよい。
【0014】
さらに、上記化合物半導体層の<0001>方向は、上記斜面に略垂直であってもよい。また、上記活性層は、(1−101)面を面方位として有するものであってもよい。
【0015】
上記溝は、活性層を構成する窒化物半導体の、[11−20]方向に沿って延伸するものであってもよい。また、該溝に沿ってレーザ光の導波ストライプ構造が形成されるものであってもよい。
【0016】
また、上記斜面以外の基板の表面の少なくとも一部に、窒化物半導体の成長が抑制される膜が形成されるものであってもよい。
【0017】
本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、1つの局面では、基板の主面に、該主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を形成する工程と、上記斜面上に窒化物半導体を結晶成長し、化合物半導体層を形成する工程と、該化合物半導体層上に、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を順次積層する工程とを備える。
【0018】
本発明に係る半導体レーザ素子の製造方法は、他の局面では、(100)面を[01−1]軸のまわりで7.3度回転した面もしくはこの面から任意の方向に3度以内傾けた範囲内にある面で構成される主面を有するシリコン基板の主面に、(111)面を斜面として有する溝を形成する工程と、上記斜面上に窒化物半導体を結晶成長し、化合物半導体層を形成する工程と、該化合物半導体層上に、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を順次積層する工程とを備える。
【0019】
上記半導体レーザ素子の製造方法は、化合物半導体層を形成する前に、斜面以外の基板の表面の少なくとも一部に、窒化物半導体の成長が抑制される膜を形成する工程を備えるものであってもよい。
【0020】
上記溝は基板上に複数設けられる。この場合、上述の半導体レーザ素子の製造方法において、溝の斜面上に形成された化合物半導体層を、結晶成長にしたがって合体させる。
【0021】
上記化合物半導体層形成後に、基板を除去する工程を備えるものであってもよい。また、化合物半導体層の<0001>方向が前記斜面に略垂直であるように結晶成長させることが好ましい。また、上部クラッド層および下部クラッド層を、Alを含有する窒化物半導体で形成するものであってもよい。
【0022】
上記活性層を、基板の主面と概略一致した面方位をもつように結晶成長させることが好ましい。また、該活性層は、(1−101)面を面方位として有することが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明について、以下に実施の形態を示しつつ説明する。
【0024】
<実施の形態1>
図1は本実施の形態における窒化物半導体膜の(1−101)ファセット面70を形成するための概念図、図2は、本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子の構造を示す概略断面図である。
【0025】
本実施の形態の窒化物半導体レーザ素子は、[0−1−1]方向への7.3度(001)Siオフ基板1上に形成される。該基板1は、その主面60から62度の角度の斜面を(111) ファセット面61として有するストライプ状の溝を有しており、そのファセット面61から下記の説明の通りに順次平坦化されて積層されていくn−AlGaInN層10、n−GaN層102を有している。
【0026】
n−GaN層102の上面は、ほぼ基板主面と平行であり、(1−101)面となっている。その上に、順次、n−AlX1Ga1-X1N(X1=0.1)下部クラッド層103(膜厚1.2μm)、n−GaN下部ガイド層104(膜厚0.1μm)、InWGa1-WN(0<W<1)井戸層とInVGa1-VN(0≦V<W)障壁層との交互多層構造からなる3重量子井戸活性層105(発光波長400nm、総膜厚40nm)、AlGaNキャップ層106(膜厚20nm)、p−GaN上部ガイド層107(膜厚0.1μm)、p−AlX2Ga1-X2N(X2=0.1)クラッド層108(膜厚0.4μm)、p−AlaInbGa1-a-bN(a=0,b=0.1)コンタクト層109(膜厚0.03μm)の各窒化物半導体層が形成されている。
【0027】
さらに、p−AlaInbGa1-a-bNコンタクト層109の上面には、金属電極110が形成され、シリコン基板の裏面には金属電極111が形成されている。pクラッド層108の一部およびp−AlaInbGa1-a-bNコンタクト層109は、リッジストライプ形状に形成され、半導体レーザの横方向光閉じ込め構造を構成している。
【0028】
図2のように、本実施の形態の半導体レーザでは、金属電極110をストライプ状に形成したが、金属電極110は、リッジストライプ部分のみ半導体層と接し、その他の部分には半導体層(pクラッド層108)との間に絶縁膜が介在されるようにして、リッジストライプ部分以外まで延びていてもよい。この場合も、電流がリッジストライプ部分のみを流れることとなり、電流狭窄構造を実現することができる。
【0029】
n型半導体を形成するためのドーパントとしては、好ましくはSi,Ge,O,S,Seが用いられる。また、p型半導体を形成するためのドーパントとしては、好ましくはBe,Cd,Mgが用いられる。Be,Cd,Mgと同時にSi,Ge,O,S,Seのいずれかを添加することも、低抵抗、ドーパント拡散の少ないp型層を得るために有効であった。
【0030】
次に、本実施形態の半導体レーザ装置の製造方法について図4ないし図8も参照しつつ説明する。
【0031】
まず、[0−1−1]方向へ7.3度オフした(001)シリコン基板を洗浄し、その上に、スパッタリングもしくはCVD(Chemical Vapor Deposition)技術を用い、シリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜52を、100nm堆積させる。その後、図4に示すように、フォトリソグラフィを行なうことで、シリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜52をストライプ状に除去する。このときのストライプの方向は、Si[01−1]方向に沿っている。
【0032】
さらにそのウエハーを、KOH等のアルカリのエッチャント、バッファードフッ酸などの酸エッチャントによって、図5に示すようにSi(111)ファセット面61をもつ溝を形成する。この溝は、Si[01−1]方向に延伸したストライプ状の溝である。図1に示すように、(111)ファセット面61は、シリコン基板の主面60に対して62度の関係を有しているものであった。この面は、上記エッチングにより得られる平坦なファセット面であり、エッチャントの温度、エッチング速度を適宜調整することで容易に形成できる。
【0033】
このとき、溝の形状自体は、V字もしくは底部が平坦になっている略V字形状を有し、もう一方の斜面は、(1−1−1)ファセット面となる。なお、シリコン基板がオフ基板であるので、V字形状は左右対称ではない。そのため、(111)斜面は基板主面に対して約62度傾斜した面であるが、(1−1−1)斜面は基板主面に対して約47度傾斜した面である。
【0034】
この基板をスパッタリング装置内で傾けた状態とすることで、(111)ファセット面61上に膜が形成されないように製膜を行い、図6に示すように、(1−1−1)ファセット面を覆うようにシリコン酸化膜もしくはシリコン窒化膜からなるマスク52を形成する。これを、窒化物半導体基板作成用の基板とする。図8に、この際のシリコン基板とファセット面等との方位関係について示す。
【0035】
そして、MOCVD(有機金属化学気相成長)法を用いて、以下の成長条件で窒化物半導体膜を成長する。
【0036】
上記のプロセスを経たシリコン基板のファセット面61上に、n−AlGaInN中間層10、n−GaN層102(化合物半導体層)を結晶成長することで、図7(a)〜(b)のような成長過程を経て、上面に平坦なGaN(1−101)面をもったGaN結晶膜を作製することができる。ここで、中間層10はバッファ層としての役割を果たす、膜厚数100nm程度以下の薄い膜である。
【0037】
結晶成長は、露出する(111)ファセット面上から開始する。具体的には、図7(a)および(b)に示すように、成長する窒化物半導体は、斜面に対して<0001>方向が垂直に配向する。成長した結晶の上面には、基板主面にほぼ平行にGaN(1−101)面70が現れ、そのため成長途中の段階ではストライプ状に延びた三角柱のような形状の結晶となる。
【0038】
図3に、窒化物半導体の成長進行方向を示す。この図3において、80は、窒化物半導体のc軸を示し、81は窒化物半導体の成長進行方向を示す。なお、成長初期に用いた中間層としては、AlInN中間層、AlGaN中間層、AlN中間層を用いても同様の結果が得られた。
【0039】
シリコン基板を用いた場合、窒化物半導体膜は、基板に対してc軸配向の結晶成長が行われやすいが、本発明では、ファセットと基板のオフ角の関係が62度からなる基板を用いることで、平坦な窒化物半導体の(1−101)ファセット面を有する結晶膜を用いることができる。
【0040】
続いて、n−AlX1Ga1-X1N(X1=0.1)下部クラッド層103、n−GaN下部ガイド層104、InWGa1-WN(0<W<1)井戸層とInVGa1 -VN(0≦V<W)障壁層との交互多層構造からなる3重量子井戸活性層105、AlGaNキャップ層106、p−GaN上部ガイド層107、p−AlX2Ga1-X2N(X2=0.1)クラッド層108、p−AlaInbGa1-a-bN(a=0,b=0.1)コンタクト層109を、MOCVD(有機金属化学気相成長)法により、順次積層形成する。
【0041】
その後、エッチングにより、p−AlX2Ga1-X2N(X2=0.1)クラッド層108、p−AlaInbGa1-a-bN(a=0,b=0.1)コンタクト層109を、幅2μmのストライプ状の部分を残して除去することにより、図2に示す素子構造を作製する。
【0042】
その後、上記の選択成長技術によって作製したエピタキシャル膜に部分的にマスクを形成し、RIBE(リアクティブ・イオンビーム・エッチング)等によるエッチング技術を用いることでミラー端面を形成する。なお、ミラー端面の形成は、へき開技術によってもよい。
【0043】
p−AlaInbGa1-a-bNコンタクト層109の上面に、金属電極110を形成する。金属電極110としては、Pd/Au,Ni/Pd/Au,Pd/Pt/Au,Pd/Mo/Au,Pd/W/Auのいずれを用いてもよく、総膜厚として0.05〜3μm程度とすればよい。その後、基板裏面に金属電極111を形成する。金属電極111としては、Ti/Al,Zr/Al,Hf/Al,W/Alのいずれを用いてもよく、総膜厚として0.05〜3μm程度とすればよい。
【0044】
さらに、金属電極111を覆って、Mo/Au,Mo/Ni,W/Au,Cr/Ni等の積層構造を形成し、ワイヤボンディングあるいはダイボンディングが容易に行えるように工夫してもよい。
【0045】
ここで用いたシリコン基板は、(001)面から7.3度[0−1−1]方向に傾けた、すなわち(001)面から[01−1]軸のまわりで7.3度回転した主面60を持つものであり、これより活性層は(1−101)を面方位としてもち、また、これがシリコン基板の主面60とほぼ同じ面方位を持つことができる。この面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた場合も、(1−101)面に近い面方位を有する極めて平坦な窒化物半導体界面が得られた。
【0046】
本実施の形態は、図1のように溝上にのみ、窒化物半導体膜を成長し、窒化物半導体膜の(1−101)ファセット面70の上につづけてレーザ構造を形成することで、図2に示すように、個々の三角柱形状の結晶体に分離した半導体発光素子を別個に形成し、個別に半導体レーザ素子を作製するものである。
【0047】
そして、作製した半導体素子の特性を測定したところ、発振閾値15mAと極めて低い半導体レーザ素子が得られた。これは、上記所定の面方位を持つ活性層としたことで、極めて平坦性の高く、その層厚のゆらぎが少ない量子井戸構造が得られたこと、またGaN膜のc軸が活性層面から傾くことで、活性層内の井戸および障壁層界面にピエゾ効果によって生じる電流が減少するため、電子正孔対のキャリア再結合確率が上がるので、発光効率が上がること、さらには結晶成長方向が結晶初期から途中で(1−101)方向に変化することから、基板界面付近から延びる貫通転移が活性層に達しなくなり、非発光再結合が減少したこと等の複合的効果によるものと考えられる。
【0048】
さらに、本発明においては、有効にクラックの発生を抑制することができた。これは、AlGaNクラッド層の結晶成長が[1−101]方向に進むこと、また基板主面から相当に傾斜した傾斜面上から窒化物半導体の成長を開始し、成長方向が途中より(1−101)方向に変化する効果によるものと考えられる。
【0049】
通常、シリコン基板上に本実施の形態と同様のレーザ構造を作製すると、数百本/mmものクラックが発生するが、本発明によりクラックの発生はほぼ皆無となった。これは、サファイア基板上に本実施の形態と同様のレーザ構造を作製した場合と比べてもクラックが発生しにくく、クラックの抑制効果は顕著である。
【0050】
以上より、半導体レーザ素子において閾値が低減し、またクラックが抑制されたことにより、素子寿命も向上した。
【0051】
本実施の形態をはじめとして、以下の実施の形態において、成長初期に用いた中間層としては、AlGaInN中間層の他に、AlInN中間層、AlGaN中間層を用いてもよく、AlNを用いてもよい。中間層の組成を選定するにあたっては、成長初期時の基板の荒れを抑制するためにはGa組成を小さくすることがよく、またシリコン基板を通じて電流を流す場合に、界面の抵抗を減少させる目的には、Al組成を小さくし、またSi等のn型不純物を1017cm-3以上ドープすることが望ましい。
【0052】
また、本実施の形態では、n電極をシリコン基板に設け、窒化物半導体から基板に電流を流す構成としたが、窒化物半導体とシリコン基板との界面で、電圧効果を生じやすい問題がある。この問題を回避するために、n電極をn型窒化物半導体に直接設けたり、n型窒化物半導体とシリコン基板とを接続する電極を設けることも有効であり、これは成長抑制膜と兼用することもできる。
【0053】
<実施の形態2>
実施の形態1においては、(001)面より7.3度傾けたシリコン基板上に直接レーザ素子構造の作製を行なったが、このシリコンオフ基板をGaN基板作製のための下地基板として用い、連続膜からなるGaN基板を作製した後に半導体レーザ素子を形成することも可能である。
【0054】
実施の形態1と同様の処理を行ったシリコン基板に、MOCVD(有機金属気相成長)法を用い、AlInN中間層の成長を行い、続いてGaNの成長を行なうことで、図7(a)〜(d)のような成長過程を経て、連続膜からなるGaN基板を作製することができる。
【0055】
具体的には、図7(a)に示すように、結晶成長は(111)ファセット上から開始する。成長する窒化物半導体は、斜面に対して<0001>方向が垂直となるように配向する。成長した結晶の上面には、図7(b)に示すように基板主面にほぼ平行にGaN(1−101)面70が現れ、そのため成長途中の段階ではストライプ状に延びた三角柱のような形状の結晶となる。さらに、成長が進むにしたがって三角柱の径は大きくなり、図7(c)に示すように、ついには隣接する三角柱状結晶同士が接触するようになる。これからさらに成長を続けると、分離していた各三角柱状結晶は合体し、図7(d)に示すように、表面に平坦なGaN(1−101)面72をもったGaN結晶膜が得られる。
【0056】
成長初期に用いた中間層としては、AlInN中間層、AlGaN中間層、AlGaInN中間層を用いても同様の結果が得られた。
【0057】
そのウェハをHVPE(ハイドライドVPE)装置内に導入する。N2キャリアガスとNH3を、それぞれ5l/min.流しながら、基板の温度を約1050℃まで昇温する。その後、基板上にGaClを100cc/min.導入してGaNの厚膜の成長を開始する。GaClは約850℃に保持されたGa金属にHClガスを流すことにより生成される。また、基板近傍まで単独で配管してある不純物ドーピングラインを用いて不純物ガスを流すことにより、任意に成長中に不純物のドーピングを行なうことができる。本実施例ではSiをドーピングする目的で、成長を開始すると同時に、モノシラン(SiH4)を200nmol/min.供給(Si不純物濃度約3.8x1018cm-3)してSiドープGaN膜を成長した。
【0058】
上記方法で、8時間の成長を行ない、膜厚の合計が約350μmの厚さのGaNをシリコン基板上に成長した。成長後、研磨乃至はエッチングによりシリコン基板を除去し、(1−101)面を有する極めて平坦なGaN基板を得る。こうして、本実施の形態によれば、(1−101)面を表面に有するGaN基板を得ることができる。
【0059】
このn−GaN基板(膜厚100μm)上に、実施の形態1と同様に、n−AlX1Ga1-X1N下部クラッド層103、n−GaN下部ガイド層104、3重量子井戸活性層105、AlGaNキャップ層106、p−GaN上部ガイド層107、p−AlX2Ga1-X2Nクラッド層108、p−AlaInbGa1-a-bNコンタクト層109を、MOCVD法により、順次積層形成し、半導体レーザ素子ウェハを得る。ただし、n−GaN基板の裏面に、n側の金属電極を形成する。良好なへき開端面を得やすくするためには、ウェハの厚みを70〜300μmに調整しておくことが好ましく、本実施の形態では150μmとした。
【0060】
スクライビング法、ダイシング法などの分割手法を用いて、適宜連なったレーザ素子をバーから切り出すことにより、個々の半導体レーザ素子(チップ)を製造した。得られた半導体レーザ素子は、ステム、リードフレームなどの基台の上に金属電極110を下にして設置し、n側の金属電極にワイヤを接続するか、もしくはn側の金属電極を下にして設置し、金属電極110にワイヤを接続して外部からの電力供給を行い動作させる。
【0061】
そして、作製した半導体レーザ素子の特性を測定したところ、発振閾値20mAと極めて低い半導体レーザ素子が得られた。これは、上記所定の面方位を持つ活性層としたことで、極めて平坦性の高く、その層厚のゆらぎが少ない量子井戸構造が得られたこと、またGaN膜のc軸が活性層面から傾くことで、活性層内の井戸および障壁層界面にピエゾ効果によって生じる電流が減少するため、電子正孔対のキャリア再結合確率が上がるので、発光効率が上がること、さらには結晶成長方向が結晶初期から途中で(1−101)方向に変化することから、シリコン基板界面付近から延びる貫通転位が活性層に達しなくなり、非発光再結合が減少したこと等の複合的効果によるものと考えられる。
【0062】
さらに、本実施の形態においても、有効にクラックの発生を抑制することができた。これは、AlGaNクラッド層の結晶成長が[1−101]方向に進むこと、またAlGaNクラッド層の成長時にはシリコン基板が除去されていることの効果によるものと考えられる。
【0063】
以上より、半導体レーザ素子において閾値が低減し、またクラックが抑制されたことにより素子寿命も向上した。
【0064】
<実施の形態3>
実施の形態1においては、Si(111)面が、エッチャントを用いたエッチング法(湿式エッチング)により容易に形成される性質を利用し、シリコン主面から約62度傾斜した傾斜面を得ていた。こうして得られた斜面は、いわゆる結晶ファセットであり、加工精度が安定しているだけでなく、平坦性にも優れており、窒化物半導体を成長させる下地として非常に優れている。
【0065】
しかしながら、本発明の適用範囲はこれだけに限られるものではない。発明者の数々の実験より(001)面より7.3度傾けたシリコン基板を主面として用いるだけでなく、他の面においてもシリコン主面に実施の形態1と同様に、部分的にマスク52を施し、さらにエッチングの温度、速度を変えることで、主面に対して62度からなる傾斜溝を形成することが可能となった。
【0066】
そこで、その面を用い検討を行ったところ、同様の結果が得られた。つまり、実施の形態1と同様に、GaN(1−101)面が、基板主面とほぼ平行になるような結晶成長が可能であり、このような成長を続ける結果、平坦なGaN(1−101)面を表面に有する連続した結晶膜が得られた。GaNは配向性の強い結晶であり、通常の方法では主面に垂直にc軸配向し、よって得られる結晶はC面を主面とするものしか得られず、C面とは異なる面を有する結晶を得ることは困難であった。しかし、本発明によりGaN(1−101)面を表面にもつ結晶が容易に得られるようになった。
【0067】
例えばこの場合、(2−1−1)面から[100]方向に8.6度オフしたシリコン基板上に、[01−1]方向に延伸したストライプ状溝を作製することで(211)ファセット面を主面から62度傾斜した傾斜面として形成することができ、これによっても上記と同様な表面が平坦なGaN結晶膜が得られた。
【0068】
これは、窒化物半導体結晶が、この(211)ファセット面に対しても垂直軸をc軸として成長し、この場合にも(211)面から62度の角度の関係を有するシリコンオフ基板を用いることで、同様に平坦なGaN基板が得られるものと考えられる。
【0069】
このように本発明では、シリコン基板を用いた場合、窒化物半導体膜は基板に対してc軸配向の結晶成長が行われやすく、ファセットと基板のオフ角の関係が62度からなる基板を用いることで、平坦な窒化物半導体の(1−101)ファセット面を有する結晶膜を用いることができる。
【0070】
このようにして得られた連続膜からなる窒化物半導体膜上に、実施の形態1と同様にして図2の半導体レーザ素子を形成することで、シリコン基板上への高輝度の半導体レーザ素子の作製が可能となった。この半導体レーザ素子では、発光層(活性層)が(1−101)面を主面として有している。これは、従来、サファイア基板、SiC基板、Si(111)基板を用いて形成されていた素子が(0001)を主面としていたのと異なっている。ウルツ鉱構造結晶である窒化物半導体の(0001)を主面としていた薄膜は、その主面に平行な方向では、バンド構造的に等価であるが、本発明のように(1−101)面を主面とした薄膜は、その主面に平行な方向もバンド構造的に等価ではない。よって、本発明を応用した発光素子は、発光層(活性層)に平行な方向のバンドの縮退が解けており、よって発光効率が高く、また半導体レーザ素子に応用した場合に格段の低閾値を実現することができる。
【0071】
さらには、基板はシリコンだけに限られるものではない。たとえばGaAs等の他の立方晶基板を用い、面方位の関係を実施の形態1ないし3のシリコンの場合と同様としても、半導体レーザ素子を構成できる。ただし、実施の形態1ないし3で説明したシリコン基板は、比較的窒化物半導体を成長する際の成長雰囲気に対して安定であり、結晶成長時に成長面を平坦なままに保ちやすく本発明の効果が安定して得られやすい利点がある。
【0072】
また、立方晶に限らず、任意の材料を基板として用い、溝の形状を本明細書で規定するとおりに加工してもよい。ただし、実施の形態1ないし3で説明したシリコン基板に溝を形成する手法では、いわゆるファセット面を斜面として用いているので、平坦性、窒化物半導体を成長する際の成長雰囲気に対する安定性が優れており、本発明の効果が安定して得られやすいという利点がある。
【0073】
<実施の形態4>
本実施の形態は、実施の形態1の応用例であり、実施の形態1の半導体レーザ素子の構造の周りを、図9に示すとおりにしたものである。シリコン基板の溝のエッチングを実施の形態1よりもさらに深く施し、選択成長部つまり半導体レーザ構造部をシリコン基板表面から下側に形成し、さらにそのレーザ端面に対して平行に45度の角度をなしてシリコン基板をエッチングすることで、レーザ出射光を反射する反射面201を形成する。
【0074】
この構造とすることで、半導体レーザから放出されたレーザ光をシリコン基板から容易に垂直に取り出すことが可能となった。
【0075】
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0076】
【発明の効果】
本発明によれば、シリコン基板上に作製する窒化物半導体素子に関し、シリコン基板(001)面より<1−10>軸に沿って7.3度回転した基板、もしくは、この面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を用いることで、(1−101)エピタキシャル面を有する極めて平坦な高品質結晶膜を得ることが可能となり、そのエピタキシャル面を用いることで界面の急峻な、クラックの発生が抑制された、優れた光電特性を有する半導体レーザ素子を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 窒化物半導体膜の(1−101)ファセット面を形成するための概念図である。
【図2】 本発明の実施の形態の半導体レーザ素子を示す断面図である。
【図3】 本発明に用いた基板と窒化物半導体膜の関係を示す図である。
【図4】 本発明の半導体レーザ素子の製造方法の第1工程を説明するための図である。
【図5】 本発明の半導体レーザ素子の製造方法の第2工程を説明するための図である。
【図6】 本発明の半導体レーザ素子の製造方法の第3工程を説明するための図である。
【図7】 (a)〜(d)は、本発明の半導体レーザ素子の製造方法の第4工程を説明するための図である。
【図8】 実施の形態1のシリコン基板における結晶方位関係を説明するための図である。
【図9】 実施の形態4の半導体レーザ素子構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 Si(001)オフ基板、10 n−AlGaInN中間層、52 マスク(シリコン酸化膜、もしくはシリコン窒化膜)、53 窒化物半導体結晶、60 シリコンの(001)面、61 シリコンの(111)ファセット面、70窒化物半導体の(1−101)ファセット面、71 窒化物半導体の(0001)ファセット面、72 連続膜の状態になった窒化物半導体の(1−101)面、80 窒化物半導体のc軸、81 窒化物半導体の成長進行方向、102 n−GaN層、103 n−AlX1Ga1-X1N下部クラッド層、104 n−GaN下部ガイド層、105 量子井戸活性層、106 AlGaNキャップ層、107 p−GaN上部ガイド層、108 p−AlX2Ga1-X2N上部クラッド層、109 p−AlaInbGa1-a-bNコンタクト層、110,111 金属電極、201 反射面。
Claims (21)
- 基板と、前記基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有する半導体レーザ素子であって、前記基板は、前記基板の主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を備え、前記化合物半導体層は前記斜面上に形成されるとともに、前記化合物半導体層上に、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を有し、かつ前記活性層は、前記主面に概略一致した面方位をもつことを特徴とする半導体レーザ素子。
- 基板と、前記基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有する半導体レーザ素子であって、前記基板は、前記基板の主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を備え、前記化合物半導体層は前記斜面上に形成されるとともに、前記化合物半導体層上に、窒化物半導体で構成される下部クラッド層、窒化物半導体で構成される活性層、上部クラッド層を有し、かつ前記下部クラッド層および上部クラッド層は、Alを含有する窒化物半導体で構成されることを特徴とする半導体レーザ素子。
- シリコン基板と、前記シリコン基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有する半導体レーザ素子であって、前記シリコン基板は、前記シリコン基板の主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を備え、前記化合物半導体層は前記斜面上に形成されるとともに、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を有することを特徴とする半導体レーザ素子。
- シリコン基板と、前記シリコン基板上に形成された窒化物半導体で構成される化合物半導体層とを有する半導体レーザ素子であって、前記化合物半導体層が、(100)面を[01−1]軸のまわりで7.3度回転した面もしくはこの面から任意の方向に3度以内傾けた範囲にある面で構成される主面を有するシリコン基板を用いて形成され、前記シリコン基板は(111)面を斜面として有する溝を備え、前記化合物半導体層は前記斜面上に形成されるとともに、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を有することを特徴とする半導体レーザ素子。
- 前記基板は、シリコンで構成される、請求項1または2に記載の半導体レーザ素子。
- 前記上部クラッド層および前記下部クラッド層は、Alを含有する窒化物半導体で構成される、請求項1,3,4のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
- 前記活性層は、前記基板の主面と概略一致した面方位をもつ、請求項2から4のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
- 前記化合物半導体層の<0001>方向は、前記斜面に略垂直である、請求項1から7のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
- 前記活性層は、(1−101)面を面方位として有する、請求項1から7のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
- 前記溝は、前記活性層を構成する窒化物半導体の、[11−20]方向に沿って延伸する、請求項1から7のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
- 前記溝に沿ってレーザ光の導波ストライプ構造が形成される、請求項1から10のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
- 前記斜面以外の基板の表面の少なくとも一部に、窒化物半導体の成長が抑制される膜が形成された、請求項1から11のいずれかに記載の半導体レーザ素子。
- 基板の主面に、該主面より62度の傾斜した面か、もしくはこの面から任意の方向に3度以内の範囲で傾いた面を斜面として有する溝を形成する工程と、
前記斜面上に窒化物半導体を結晶成長し、化合物半導体層を形成する工程と、
該化合物半導体層上に、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を順次積層する工程と、
を備えた、半導体レーザ素子の製造方法。 - (100)面を[01−1]軸のまわりで7.3度回転した面もしくはこの面から任意の方向に3度以内傾けた範囲内にある面で構成される主面を有するシリコン基板の前記主面に、(111)面を斜面として有する溝を形成する工程と、
前記斜面上に窒化物半導体を結晶成長し、化合物半導体層を形成する工程と、
該化合物半導体層上に、各々窒化物半導体で構成される下部クラッド層、活性層、上部クラッド層を順次積層する工程と、
を備えた、半導体レーザ素子の製造方法。 - 前記化合物半導体層を形成する前に、前記斜面以外の前記基板の表面の少なくとも一部に、窒化物半導体の成長が抑制される膜を形成する工程を備えた、請求項13または14に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記溝は前記基板上に複数設けられ、前記溝の斜面上に形成された前記化合物半導体層を、結晶成長にしたがって合体させる、請求項13から15のいずれかに記載の半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記化合物半導体層形成後に、前記基板を除去する工程を備える、請求項16に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記化合物半導体層の<0001>方向が前記斜面に略垂直であるように結晶成長させる、請求項13から17のいずれかに記載の半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記上部クラッド層および前記下部クラッド層を、Alを含有する窒化物半導体で形成する、請求項13から18のいずれかに記載の半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記活性層を、前記基板の主面と概略一致した面方位をもつように結晶成長させる、請求項13から19のいずれかに記載の半導体レーザ素子の製造方法。
- 前記活性層は、(1−101)面を面方位として有する、請求項20に記載の半導体レーザ素子の製造方法。
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