JP2003293083A - 熱延鋼板並びに熱延鋼板及び冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
熱延鋼板並びに熱延鋼板及び冷延鋼板の製造方法Info
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Abstract
板、冷延鋼板を提供する。 【解決手段】C:0.0002〜0.2%、Si:0.003〜3.0%、M
n:0.003〜3.0%、Al:0.002〜2.0%を含有し、フェラ
イト相の平均結晶粒径が20μm以下で、その面積割合
が70%以上で、フェライト相のアスペクト比が3以下
であり、フェライト粒界の70%以上が大角粒界からな
り、しかも、大角粒界で形成されたフェライト相の最大
径が30μm以下であり、かつ最小径が5nm以上の析
出物の面積割合が金属組織の2%以下で、フェライト相
と析出物とを除く残部相のなかで面積割合が最大である
第二相の平均結晶粒径が20μm以下であり、最も近い
第二相間にフェライト相の大角粒界が存在する熱延鋼板
とその製造方法、及びそれから製造される冷延鋼板。
Description
延鋼板及び冷延鋼板の製造方法に関し、詳しくは、自動
車、家電製品、鋼構造物などに使用される成形性、なか
でも延性や深絞り性に優れた熱延鋼板とその製造方法、
及び前記熱延鋼板を冷間圧延の素材として用いる成形性
に優れた冷延鋼板の製造方法に関する。
れる熱延鋼板や冷延鋼板には、優れた成形性、特に、良
好な延性と同時に深絞り性が要求される。なお、延性は
引張試験における破断伸びで代表され、深絞り性は板状
試験片を用いた引張試験におけるランクフォード値(以
下、「r値」という)で代表される特性であり、破断伸
びやr値は鋼板の引張強さが大きくなるにつれて減少す
る傾向を有する。
元素を低減すれば、熱延鋼板の延性が向上することが知
られているが、これらの不純物の低減によって、フェラ
イト粒が極端に粗大化する。その結果、高い延性が安定
して得られないばかりか、鋼板を成形する際に表面肌荒
れが生じやすくなることがある。更に、前記の不純物元
素を低減すると、鋼の鋳込み時にオーステナイト粒が粗
大化するため、例えば、鋼の連続鋳造時や鋼塊を加熱後
粗圧延する際に、オーステナイト粒界割れを呈し、表面
割れが生じ易くなる。加えて、製銑や製鋼の段階で不純
物を低減するには、真空脱ガス処理の時間を長くした
り、脱硫処理剤の添加量を増やしたりする必要があるこ
とから、製造コストを高める要因になる。
板を得る技術が提案されている。例えば、特開平10−
8139号公報では、連続鋳造直後のスラブをAe3
点以下に冷却することなく直ちに粗圧延を施して粗バー
とした後、この粗バーを特定温度域に冷却し、冷却後の
粗バーを特定の加熱速度で特定の温度上昇量が生じるま
で加熱し、次いで熱間圧延(以下、単に「熱延」という
場合がある)で仕上げを行う製造方法が提案されてい
る。この製造方法は、溶融FeSの形成及びMn系硫化
物の微細析出を抑制することにより、熱延時の表面割れ
防止と鋼板の局部伸びの改善を図ろうとするものであ
る。
ではなく、被圧延材の結晶粒径、なかでも表面の結晶粒
径に大きく依存し、表面の結晶粒径が大きいほど表面割
れが発生し易い。しかし、前記公報で提案された製造方
法では、連続鋳造時に鋼スラブの結晶粒が粗大化し易い
低炭素鋼(C含有量が0.01〜0.07質量%)を用
いているにも拘らず、結晶粒の粗大化防止、特に、連続
鋳造スラブの表面結晶粒の粗大化防止については何ら配
慮がなされていない。このため、前記公報で提案された
製造方法を用いても、表面性状に優れた熱延鋼板を安定
して得ることができない。
の特性に大きく依存する。このため、近年、成形性に優
れた冷延鋼板を得るために、熱延段階での製造条件に関
する検討が行われている。その結果、面内異方性が小さ
く、且つ高いr値を示す「成形性に優れた冷延鋼板」を
得るためには、再結晶焼鈍後のフェライト相(以下、単
に「フェライト」という)において{111}集合組織
を発達させればよいことが報告されている。
45゜、90゜の各方向のr値であるr0 、r45、
r90のうちの最大値(rmax )と最小値(r
min )との差が小さいことを意味する。さらに、以
下の説明において、フェライト相を単に「フェライト」
というと同様に、以下の説明においては、組織における
「相」を省略して、オーステナイト相を「オーステナイ
ト」、パーライト相を「パーライト」等という。
から生じる。このため、{111}集合組織を発達させ
るには、熱延時にオーステナイトからの変態で生じるフ
ェライトの結晶粒径を小さくして、フェライト粒界面積
を大きくすることが必要である。
l.3(1990)786及び特開平1−177321号公報では、
高成形性冷延鋼板の実現につながる「フェライト粒径の
小さな熱延鋼板」を製造するために、鋼をオーステナイ
ト域で仕上げ圧延した後急冷する技術が報告されてい
る。この技術は、オーステナイトからフェライト変態で
生じるフェライト粒を細粒化しようとするもので、これ
によって比較的微細なフェライト粒組織を有する熱延鋼
板が得られる。
合組織を発達させるには、熱延鋼板のフェライト粒界を
所謂「大角粒界」にすることが有効である。そのため、
フェライト粒を微細化しても、所謂「小角粒界」を有す
る亜結晶粒界が増えたのでは、{111}再結晶集合組
織を効果的に発達させることはできない。したがって、
上記のCAMP-ISIJ Vol.3(1990)785、CAMP-ISIJ Vol.3(19
90)786及び特開平1−177321号公報で報告された
技術では、大角粒界や小角粒界といった粒界性状につい
ては何ら配慮がなされておらず、単に変態後のフェライ
ト粒を細粒化しようとするものであるから、これらの技
術を用いて製造された熱延鋼板を素材としても、得られ
た冷延鋼板は、必ずしも面内異方性が小さく、十分に高
く、均一なr値を確保できるものではない。
鋼板や冷延鋼板の成形性改善技術では、延性や深絞り性
の向上や表面性状の改善が安定して得られないという問
題があった。
延鋼板及び冷延鋼板に関する問題点に鑑みてなされたも
のであり、成形性、なかでも延性や深絞り性に優れると
ともに、表面性状も良好であり、自動車、家電製品、鋼
構造物などの用途に好適な熱延鋼板並びに熱延鋼板及び
冷延鋼板の製造方法を提供することを目的としている。
(2)の熱延鋼板並びに(3)〜(7)の熱延鋼板の製
造方法及び(8)の冷延鋼板の製造方法を要旨とする。 (1)質量%で、C:0.0002〜0.25%、S
i:0.003〜3.0%、Mn:0.003〜3.0
%及びAl:0.002〜2.0%を含有し、残部はF
e及び不純物からなり、不純物中のPは0.15%以
下、Sは0.05%以下及びNは0.01%以下であ
り、面積割合で金属組織の70%以上がフェライト相
で、その平均結晶粒径が20μm以下、アスペクト比が
3以下であり、さらにフェライト粒界の70%以上が大
角粒界からなり、大角粒界で形成されたフェライト相の
最大径が30μm以下であり、かつ最小径が5nm以上
の析出物の面積割合が金属組織の2%以下で、フェライ
ト相と析出物とを除く残部相のなかで面積割合が最大で
ある第二相の平均結晶粒径が20μm以下であり、最も
近い第二相間にフェライト相の大角粒界が存在すること
を特徴とする熱延鋼板。
相と第二相それぞれの平均結晶粒径が5μm以下にする
のが望ましい。 (2)さらに、上記(1)の熱延鋼板は、必要に応じ
て、下記の各群のうちから1種以上の元素を含有させる
ものであってもよい。
0.005〜1.0%、 第3群:Cr、Mo、Cu及びNi:1種以上を合計で
0.005〜3.0%、 第4群:Ca:0.0001〜0.005%及びREM
(希土類元素):0.0001〜0.20%のうちの1
種以上 (3)上記(1)または(2)に記載の化学組成を有す
る鋼を連続鋳造するに際し、溶鋼の凝固開始から凝固殻
表面から10mmの位置の凝固部が1300℃になるま
での間を、凝固殻の表面から10mm以内の凝固層が冷
却速度10℃/秒以上となるように冷却して鋳片とし、
次いで鋳片を950〜1280℃の温度範囲で粗圧延し
た後、(Ae3点+100℃)〜Ae3点の温度範囲で
合計圧下率が70%以上、仕上げ温度がAe3点以上
で、かつ下記式(1)及び(2)を満足する条件、又は
下記式(3)を満足する条件で仕上げ圧延し、仕上げ圧
延終了後2秒以内に平均冷却速度30℃/秒以上で60
0〜800℃の温度範囲まで水冷し、次いで3〜15秒
の間空冷した後、さらに平均冷却速度30℃/秒以上で
水冷して巻き取ることを特徴とする熱延鋼板の製造方
法。 △FT≦0.8×△RT ・・・ (1) 50℃<△FT≦100℃ ・・・ (2) △FT≦50℃ ・・・(3) ここで、△FTは熱間での仕上げ圧延完了温度の変動幅
(℃)であり、△RTは熱間での粗圧延完了温度の変動
幅(℃)である。 (4)上記(3)の同様に、粗圧延後に仕上げ圧延して
熱延鋼板を製造する方法であって、上記(1)または
(2)に記載の化学組成を有する鋼を連続鋳造するに際
し、鋳片を粗圧延した後、(Ae3点+100℃)〜A
e3点の温度範囲で合計圧下率が70%以上、仕上げ温
度Ae3点以上で、かつ下記式(4)及び(5)を満足
する条件で熱間仕上げ圧延し、仕上げ圧延終了後2秒以
内に平均冷却速度30℃/秒以上で600〜800℃の
温度範囲まで水冷し、次いで3〜15秒の間空冷した
後、さらに平均冷却速度30℃/秒以上で水冷して巻き
取ることを特徴とする熱延鋼板の製造方法。 △FT(Σ0.8n−1×εi)≦300 ・・・(4) △FT≦100℃ ・・・ (5) ここで、△FTは熱間仕上げ圧延終了温度の変動幅
(℃)であり、nは整数で、被圧延材の仕上げ圧延スタ
ンドの出側温度がAe3点〜Ae3点+100℃にある
仕上げ圧延スタンド数を示し、εiはn台の圧延スタン
ドのうちの上流からi番目のスタンドにおける圧下時の
真歪みを示している。 (5)上記(3)または(4)に記載の製造方法で巻取
った熱延鋼板を圧下率50%以上で冷間圧延し、次いで
600〜950℃の温度範囲内で焼鈍することを特徴と
する冷延鋼板の製造方法。
ト比とは、その相の各結晶粒の(最大径)/(最小径)
の値のうち最大となる値をいう。
における最も長い径を、結晶粒の「最小径」とはその結
晶粒における最も短い径を指し、例えば、光学顕微鏡又
は走査電子顕微鏡(SEM)によって組織を数視野撮影
し、この組織写真を用いて直線切断法により求めた「最
大径」、「最小径」を1.13倍したものをそれぞれ結
晶粒の「最大径」、結晶粒の「最小径」とした。同様
に、相の平均結晶粒径は、例えば、光学顕微鏡又は走査
電子顕微鏡(SEM)によって組織を数視野撮影し、こ
の組織写真を用いて直線切断法により測定した平均切片
長さを1.13倍した値を採用した。
間の方位差が15゜以上であるものを指す。なお、この
隣接するフェライト結晶粒間の結晶方位差は、例えば、
電子線後方散乱法(EBSP)によって測定することが
できる。
走査電子顕微鏡(SEM)によって組織を数視野撮影
し、画像解析装置を用いて上記の組織写真を解析し、そ
れらの平均値から求めた。析出物とは、炭化物(セメン
タイトを除く)、窒化物、硫化物、酸化物、燐化物、硼
化物及びこれらの複合生成物を指し、その最小径とは、
上述の通り、最も短い径をいう。なお、析出物の最小径
は、例えば、透過電子顕微鏡(TEM)で組織を数視野
撮影し、この組織写真から直接に求め、析出物の面積割
合も、透過電子顕微鏡(TEM)で組織を数視野撮影
し、この組織写真を画像解析し、前述した相の面積割合
の場合と同様にして求める。
ト、パーライト、ベイナイト、マルテンサイト、変態せ
ずに残ったオーステナイト(以下「残留オーステナイ
ト」という)等の各種の相を指す。さらに、本発明で規
定する各温度は、いずれも被測温材の表面温度を指す。
ーステナイト相からフェライト相が生成し始める温度を
指すが、測定には非常に長い時間を要するため、本発明
では変態点測定装置(例えば、富士電波工機製のフォー
マスター)を用いて、1.0℃/sでAc3点(オース
テナイト化完了温度)+50℃に加熱した後、0.1℃
/sで冷却したときのフェライト相が生成し始める温度
と定めた。
て、Ac3点+50℃に加熱した後、平衡状態にほぼ相
当する0.001℃/sで冷却した場合と0.1℃/s
で冷却した場合のフェライト相が生成し始める温度を比
較した結果、いずれの鋼種でも差は10℃以内であり、
0.1℃/sで冷却する場合のフェライト相が生成し始
める温度をAe3点と定めることは、実用上問題になら
ないことを確認している。
を改善するため、鋼の化学組成、組織形態及び熱間圧延
条件等に関して種々研究を行った。その結果、下記の知
見を得ることができた。 (a)特定の化学組成を有し、金属組織としてフェライ
ト相の平均結晶粒径が20μm以下で、面積割合で金属
組織の70%以上で、アスペクト比が3以下であり、さ
らにフェライト粒界の70%以上が大角粒界からなり、
大角粒界で形成されたフェライト相の最大径が30μm
以下であり、かつ最小径が5nm以上の析出物の面積割
合が金属組織の2%以下で、フェライト相と析出物とを
除く残部相のなかで面積割合が最大である第二相の平均
結晶粒径が20μm以下であり、最も近い第二相間にフ
ェライト相の大角粒界が存在する熱延鋼板は、優れた成
形性を示す。
相それぞれの平均結晶粒径が5μm以下である熱延鋼板
は、疲労特性に優れる。また、この熱延鋼板に溶融亜鉛
めっきを施した後、熱処理でめっき相を合金化するとき
合金化反応が促進される。このため、優れた成形性を有
するが、難合金化材である高Si系鋼でも、合金化する
ことができる。これにより、高成形性の特性を有する高
Si系合金化溶融亜鉛めっき鋼板を得ることができる。 (b)上記熱延鋼板を特定の条件で冷間圧延し、焼鈍す
ることにより成形性および疲労特性に優れた冷延鋼板お
よびめっき鋼板を得ることができる。 (c)粗圧延に供する鋳片が、その表面から10mm深
さまでの表層部における結晶粒の最大径が10mm以下
で、しかも、前記表層部における結晶粒のアスペクト比
が20以下であれば、熱延鋼板の表面性状が良好にな
る。 (d)上記(c)の鋳片は、鋼の凝固時に液相線温度
(TL)〜1300℃の温度域における平均冷却速度を
10℃/秒以上とすることによって得ることができる。 (e)熱間での仕上げ圧延完了温度の変動幅(△FT
(℃))と熱間での粗圧延完了温度の変動幅(△RT
(℃))の関係が特定の条件を満たせば、熱延鋼板の圧
延長手方向と幅方向のミクロ組織と特性が均一になる。 (f)仕上げ圧延スタンド群において、スタンドの出側
温度が被圧延鋼板のAe 3 点と関連する特定温度範囲
にある場合、各スタンドでの圧下時の真歪みであるεi
と熱間での仕上げ圧延完了温度の変動幅△FT(℃)
との関係が一定の条件を満たせば、オーステナイト域で
歪みを効果的に累積させることができ、この結果、熱延
鋼板における成形性を高めることができる。 (g)粗圧延材を再加熱、又は保熱して、仕上げ圧延を
開始する直前の粗圧延材の圧延長手方向と幅方向におけ
る温度差を140℃以下とすることにより、仕上げ圧延
完了温度の変動とその後の冷却過程での温度変動に起因
するミクロ組織の変動を大幅に抑制することができ、そ
の結果鋼板の長手方向と幅方向の特性を均一化できる。 (h)鋳片を再加熱することなく直接熱間で粗圧延を開
始する場合には、鋳片を1280〜950℃まで冷却し
た後粗圧延することによって、又、鋳片を再加熱する場
合には、950〜1280℃に再加熱した後粗圧延する
ことによって、鋼塊中に存在する析出物が再固溶して熱
間圧延時に微細析出する析出量を低減できるとともに、
再加熱時のオーステナイト粒の粗大化を抑制して熱延鋼
板のフェライト粒の粗大化を抑制できるので、熱延鋼板
の成形性を高めることができる。
った実験結果を、系統的に整理して説明する。各化学組
成の鋼板が有する特性を把握するため、表1に示す化学
組成の鋼を種々の条件で溶解して鋼塊とし、熱間圧延し
て厚さ4.0mm及び2.6mmの熱延鋼板を作製し
た。なお、上記各鋼について、鋼塊段階での表面から1
5mm深さまでの表層部の結晶粒径とそのアスペクト比
を調査した。
鋼板を用いて、熱延鋼板としての表面性状、すなわち、
表面疵の発生状況と表面凹凸状態、フェライトが組織に
占める面積割合、フェライトの平均結晶粒径とアスペク
ト比、隣接フェライト粒間の結晶方位差、析出物が組織
に占める面積割合と最小径、残部相の面積割合、及び第
二相の平均結晶粒径を調査した。
験片を圧延方向に対して0°、45°、90°の方向か
ら採取して引張試験を行い、降伏強さ(YS)、引張強
さ(TS)、破断伸び(EL)及びr値を測定した。穴
拡げ率(λ)は、直径10mmの打ち抜き穴のバリをダ
イ側にして、頂角が60°の円錐ポンチを打ち抜き穴に
圧入し、クラックが板厚を貫通するまで押し拡げた時の
穴径dを測定し、初期穴径d0 に対する比として下記
式(a)で求めた。
0mm深さまでの表層部の結晶粒の最大径が10mm以
下で、且つアスペクト比が20以下の鋼塊を素材とする
ものについてだけ、上記の厚さ2.6mmの熱延鋼板と
同様の項目について調査した。更に、その後、通常の方
法で酸洗し、圧下率50〜80%の冷間圧延を行い、そ
の後800℃で60秒焼鈍して厚さ0.8〜2.0mm
の冷延鋼板にした。この冷延鋼板からJIS Z 2201に規定
される5号引張試験片を圧延方向に対して0°、45
°、90°の方向から採取して引張特性を調査した。
び引張試験後の鋼板の「表面荒さ指数」で評価した。こ
こで、「表面疵指数」は、表面疵発生面積比、すなわ
ち、疵が発生した面積を鋼板表面の総面積で除して10
0倍した%表示の値に基づき、表面疵発生面積比が5%
未満の場合を表面疵指数1、表面疵発生面積比が5%以
上で15%未満の場合を表面疵指数2、表面疵発生面積
比が15%以上で30%未満の場合を表面疵指数3、表
面疵発生面積比が30%以上の場合を表面疵指数4と定
めた。
数」は、JIS B 0601で規定された最大高さ(Ry)が2
0μm未満の場合を表面荒さ指数1、Ryが20μm以
上で40μm未満の場合を表面荒さ指数2、Ryが40
μm以上で60μm未満の場合を表面荒さ指数3、Ry
が60μm以上の場合を表面荒さ指数4と定めた。
の積(以下、「TS×ELバランス」という)が160
00MPa・%以上で、且つTSとλの積(以下、「T
S×λバランス」という)が45000MPa・%以上
であれば、一般的な成形方法であるプレス成形において
問題なく成形できるので、優れた成形性を有すると評価
される。
S×ELバランスが15000MPa・%以上で、且つ
TSとr値の積(以下、「TS×rバランス」という)
が500MPa以上であれば、優れた成形性を有すると
評価される。
晶粒径及びフェライトと析出物とを除く残部相のなかで
面積割合が最大である第二相の平均結晶粒径は、光学顕
微鏡又は走査電子顕微鏡(SEM)によって組織を10
視野撮影し、この組織写真を用いて直線切断法により測
定した平均切片長さを1.13倍した値とした。
ライトと析出物とを除く残部相が組織に占める面積割合
は、画像解析装置を用いて上記の10視野の組織写真を
解析し、それらの平均値から求めた。隣接するフェライ
ト結晶粒間の結晶方位差は、電子線後方散乱法(EBS
P)によって測定した。
いてX線回析により測定した。Mo−Kd線を入射X線
として使用し、残留オーステナイトの{220}面、
{311}面、{200}面、{111}面の各面のX
線強度比を測定し、平均値から残留オーステナイトの体
積率を求めた。本発明では、この体積率を残留オーステ
ナイトの面積割合とした。
微鏡(TEM)で組織を10視野撮影し、この組織写真
を画像解析して求めた。なお、面積割合にはその平均値
を用いた。さらに、引張試験と穴拡げ試験は前記の方法
で行い、引張特性と穴拡げ率を測定した。
ぼす鋳片表層部の結晶粒の最大径とアスペクト比の影響
を示す図である。用いられた熱延鋼板は、組織に占める
フェライトの面積割合が70%以上で、フェライトと第
二相の平均結晶粒径がいずれも20μm以下である。
好な表面性状および優れた成形性を有する熱延鋼板を示
している。すなわち、表面疵指数が2以下、且つ表面荒
さ指数が2以下で、良好な表面性状であり、TS×EL
バランス値が16000MPa・%以上、且つTS×λ
バランス値が45000MPa・%以上で、優れた成形
性である。一方、白抜きのものは、表面疵指数が3以
上、又は表面荒さ指数が3以上のいずれかに該当して表
面性状が劣るか、又は、TS×ELバランス値が160
00MPa・%未満、又はTS×λバランス値が450
00MPa・%未満で成形性が劣る熱延鋼板であること
を示す。
層部の結晶粒の最大径が10mm以下、且つ前記表層部
の結晶粒のアスペクト比が20以下の鋳片を熱間圧延し
た熱延鋼板であれば、表面性状及び成形性に優れること
がわかる。
フェライトと第二相の平均結晶粒径がいずれも20μm
以下、且つ組織に占めるフェライトの面積割合が70%
以上であっても、フェライト粒界のうち大角粒界が70
%未満の場合、又はフェライト粒のアスペクト比が3を
超える場合には、表面性状又は成形性が劣ることが確認
できる。図2は、熱延鋼板の成形性に及ぼすフェライト
粒径と第二相粒径の影響を示す図である。用いられた熱
延鋼板は、表面から10mm深さまでの表層部の結晶粒
の最大径が10mm以下、且つ前記表層部の結晶粒のア
スペクト比が20以下の鋳片を熱間圧延して、組織に占
めるフェライトの面積割合が70%以上のものである。
S×ELバランス及びTS×λバランスともに良好で、
優れた成形性を有する熱延鋼板を示す。一方、白抜きの
ものは、TS×ELバランス値が16000MPa・%
未満、又はTS×λバランス値が45000MPa・%
未満のいずれかに該当し、成形性が劣る熱延鋼板を示
す。
0μm以下で、且つ第二相の平均結晶粒径が20μm以
下の場合にTS×ELバランスとTS×λバランスが良
好であることがわかる。
粒径が20μm以下で、且つ第二相の平均結晶粒径が2
0μm以下であっても、フェライト粒界のうち大角粒界
が70%未満の場合、フェライト粒のアスペクト比が3
を超える場合、又は最小径が5nm未満、或いは最小径
が5nmの析出物の面積割合が2%を超える場合には、
TS×ELバランス値が16000MPa・%未満、又
はTS×λバランス値が45000MPa・%未満とな
り、成形性が劣ることがわかる。
イト相の面積割合と第二相の面積割合の影響を示す図で
ある。用いられた熱延鋼板は、表面から10mm深さま
での表層部の結晶粒の最大径が10mm以下、且つ前記
表層部の結晶粒のアスペクト比が20以下の鋼塊を熱間
圧延して、フェライトの平均結晶粒径が0.5〜45μ
m、第二相の平均結晶粒径が0.3〜40μmである。
S×ELバランス値が16000MPa・%以上、且つ
TS×λバランス値が45000MPa・%以上であ
る、優れた成形性を有する熱延鋼板を示す。一方、白抜
きのものは、TS×ELバランス値が16000MPa
・%未満、又はTS×λバランス値が45000MPa
・%未満となり、成形性が劣る熱延鋼板であることを示
す。
割合が70%以上の場合に、成形性に優れることがわか
る。さらに、図3から、フェライトが組織に占める面積
割合が70%以上であっても、フェライト粒界のうち大
角粒界が70%未満の場合、フェライト粒のアスペクト
比が3を超える場合、又は最小径が5nm未満、或いは
最小径が5nm以上の析出物の面積割合が2%を超える
場合には、TS×ELバランス値は16000MPa・
%未満、又はTS×λバランス値が45000MPa・
%未満となり、成形性が劣ることが確認できる。
表面から10mm深さまでの表層部の結晶粒の最大径が
10mm以下、且つアスペクト比が20以下の鋼塊を素
材にして、熱間圧延された厚さ4mmの熱延鋼板を酸洗
して冷間圧延の後、焼鈍して厚さ0.8mmの冷延鋼板
を作製した。得られた冷延鋼板を用いて、引張試験を実
施した。
板でのフェライト粒径と第二相粒径の影響を示す図であ
る。用いた冷延鋼板は、組織に占めるフェライトの面積
割合が70%以上である熱延鋼板から作製したものであ
る。前述の通り、冷延鋼板の成形性は、TS×ELバラ
ンス値が15000MPa・%以上、且つTS×rバラ
ンス値が500MPa以上を満たすか否かで評価する。
S×ELバランス及びTS×rバランスともに良好で、
優れた成形を有する冷延鋼板を示す。一方、白抜きのも
のは、TS×ELバランス値が15000MPa・%未
満、又はTS×rバランス値が500MPa未満であ
り、成形性が劣る冷延鋼板を示している。
平均結晶粒径が20μm以下、且つ第二相の平均結晶粒
径が20μm以下であれば、冷延鋼板においてTS×E
Lバランス及びTS×rバランスともに良好であること
がわかる。
ライトの平均結晶粒径が20μm以下、且つ第二相の平
均結晶粒径が20μm以下であっても、熱延鋼板におい
てフェライト粒界のうち大角粒界が70%未満の場合、
フェライト粒のアスペクト比が3を超える場合、又は最
小径が5nm未満、或いは最小径が5nm以上の析出物
の面積割合が2%を超える場合には、冷延鋼板のTS×
ELバランス値が15000MPa・%未満、又はTS
×rバランス値が500MPa未満で、冷延鋼板の成形
性が劣ることがわかる。
板でのフェライト相の面積割合と第二相の面積割合の影
響を示す図である。用いられた冷延鋼板は、フェライト
の平均結晶粒径が0.5〜45μmであり、第二相の平
均結晶粒径が0.3〜40μmである熱延鋼板を素材と
して製造されたものである。
形性に優れた冷延鋼板である。一方、白抜きのものは、
TS×ELバランス値が15000MPa・%未満、又
はTS×rバランス値が500MPa未満のいずれかに
該当し、成形性に劣る冷延鋼板であることを示してい
る。
組織に占める面積割合が70%以上の場合に、TS×E
Lバランス及びTS×rバランスが良好であることがわ
かる。さらに、図5から、熱延鋼板においてフェライト
が組織に占める面積割合が70%以上であっても、熱延
鋼板においてフェライト粒界のうち大角粒界が70%未
満の場合、フェライト粒のアスペクト比が3を超える場
合、又は最小径が5nm未満、或いは最小径が5nm以
上の析出物の面積割合が2%を超える場合には、冷延鋼
板のTS×ELバランス値が15000MPa・%未
満、又はTS×rバランス値が500MPa未満で、冷
延鋼板の成形性が劣ることが明らかである。
階での金属ミクロ組織を適正化することにより、熱延鋼
板の表面性状が良好になり、更に、TS×ELバランス
値も向上して成形性を高めることができる。更に、上述
の適正組織を有する熱延鋼板を用いて冷間圧延及び焼鈍
することにより、冷延焼鈍鋼板のTS×ELバランス値
及びTS×rバランス値ともに高めて、冷延鋼板は優れ
た成形性を具備することが可能になる。
の変動幅、すなわち、仕上げ圧延完了の最高温度と最低
温度の差である△FT(℃)は、熱間での粗圧延完了温
度の変動幅△RT(℃)の影響を受ける。
と仕上げ圧延完了温度の変動(△FT)が熱延鋼板の成
形後の寸法精度等に及ぼす影響を示す図である。ここで
は、仕上げ圧延完了温度がAe3点以上の場合を示して
いる。また、熱延鋼板の成形後の寸法精度等は、TS×
ELバランスの変動(以下、△(TS×EL)で示す)
とTS×λバランスの変動(以下、△(TS×λ)で示
す)で評価する。
△(TS×EL)が200MPa・%を超えるか、又は
△(TS×λ)が1500MPa・%を超えると、熱延
鋼板(熱延コイル)内の特性変動が大きくなり、各種プ
レス成形法で成形した場合に問題が発生する。具体的に
は、プレス成形後に発生するスプリングバック量の変動
が大きくなって、寸法精度良くプレス成形することが困
難になる、または、プレス成形時に割れが発生すること
である。したがって、プレス成形後の寸法精度を良好に
し、割れを防止するためには、△(TS×EL)を20
0MPa・%以下、且つ△(TS×λ)を1500MP
a・%以下を満足する必要がある。
形後の寸法精度等が良好である熱延鋼板を示す。一方、
白抜きのものは、△(TS×EL)が200MPa・%
を超えるか、又は△(TS×λ)が1500MPa・%
を超える熱延鋼板であることを示す。
(2)を満足する場合に、△(TS×EL)を200M
Pa・%以下、且つ△(TS×λ)が1500MPa・
%以下の条件を具備し、成形後の寸法精度等が良好であ
ることがわかる。 △FT≦0.8×△RT ・・・ (1) 50℃<△FT≦100℃ ・・・ (2) 同様に、図6に示す結果から、上記式(1)及び(2)
を満足しない場合であっても、下記式(3)を満足する
場合に、成形後の寸法精度等が良好であることがわか
る。 △FT≦50℃ ・・・ (3) 熱間での仕上げ圧延における低温オーステナイト領域で
の歪みは、仕上げ圧延完了後の冷却工程で生じる相変態
を通じて、フェライト、第二相及び析出物の生成挙動に
影響を及ぼす。すなわち、低温のオーステナイト領域で
の歪み、特にAe3点+100℃〜Ae3点の温度域で
の歪みが大きいほど、フェライト変態の駆動力と核生成
速度が増加するため、フェライトの結晶粒径とアスペク
ト比の低減、組織に占めるフェライトの面積割合とフェ
ライト粒界に占める大角粒界が存在し、残部層がフェラ
イト粒間に均一に微細分布したフェライト主相の均一微
細複相組織が得られる。
界の割合が増加し、隣接フェライト粒間の結晶方位差の
大半が15度以下で、大角粒界に囲まれたフェライト粒
としては最大径で30μmを超えるほどの粗大になるこ
とはない。これらの特徴を有するフェライト主相の均一
微細複相組織は、高成形性を得るには最適である。
ど、仕上げ圧延完了温度がAe3点に近いほど、鋼板表
面層の歪みも増加する。鋼板表面層は、鋼板のその他の
部分に比べて歪みが大きいだけでなく、冷却開始が早
く、同じ冷却速度で冷却しても冷却速度が大きくなる。
このため、鋼板最表層の仕上完了温度をAe3点直上と
すれば、鋼板最表層のフェライト相と第二相それぞれの
平均結晶粒径は、鋼板のその他の部分に比べてより一層
小さくすることができる。
圧下率が大きいほど顕著に得られる。70%以上の合計
圧下率を得る温度域の上限温度は、Ae3点+70℃と
すればより好ましい。さらに、Ae3点+50℃とすれ
ば極めて好ましい。
3点が非常に重要となる。従来技術では、Ar3点を仕
上げ圧延完了温度の基準(例えば、Ar3点+50℃)
としていたが、一般にAr3点は冷却速度によって異な
るフェライト変態開始温度であるため、冷却速度による
差が大きく、一義的に定めることができない。したがっ
て、管理温度の指標としては適当ではない。
た結果、以下のことを明らかにした。 1)本発明の鋼板を製造する温度域で仕上げ圧延を完了
する場合、仕上げ圧延完了前では累積歪みが非常に高
く、Ae3点以下になれば直ちにフェライト相が生成し
始める状態にあるため、管理温度としては、一義的に決
まらないAr3点よりAe3点の方が、冶金的にも実用
的にもより適切であること、 2)冷却速度が小さい場合のAr3点を仕上げ圧延完了
温度の指標にとると、一般に冷却速度が大きい場合のA
r3点より高いため、冷却速度が大きい鋼板最表層では
仕上げ圧延完了前にフェライト相が生成し始め、圧延に
よって伸長・粗大化してしまうこと。
術と異なり、化学組成によって一義的に定まるAe3点
を仕上げ圧延完了温度の基準とした。なお、本発明でい
うAe3点は、前述の方法で測定される温度を指す。
域で生成する析出物のサイズを大きくし、高温域からフ
ェライト変態が開始してフェライト温度域で生成する析
出物が一層高温から生成するようになって粗大化する。
Tを低減することにより、上述の低温オーステナイト領
域であるAe3点+100℃〜Ae3点の温度域での仕
上げ圧延の合計圧下率を増加させ、この温度域での累積
歪みを増加させることが容易になる。図7は、仕上げ圧
延完了温度の変動△FTと仕上げ圧延時の累積歪みが熱
延鋼板の成形性に及ぼす影響を示す図である。具体的に
は、同図では、スタンドの出側温度が被圧延鋼板のAe
3点〜Ae3点+100℃にある仕上げ圧延スタンド数
をnとし、前記n台のスタンドのうちi番目のスタンド
における圧下時の真歪みをεi としたとき、熱間での
仕上げ圧延完了温度の変動幅△FTとεi とが、熱延
鋼板のTS×ELバランス値とTS×λバランス値に及
ぼす影響を整理している。なお、仕上げ圧延完了温度が
Ae3点以上の場合の結果を示している。
S×ELバランス値が16000MPa・%以上、且つ
TS×λバランス値が45000MPa・%以上で、優
れた成形性を有する熱延鋼板である。一方、白抜きのも
のは、TS×ELバランス値が16000MPa・%未
満、又はTS×λバランス値が45000MPa・%未
満であり、成形性が劣る熱延鋼板である。
係が下記式(4)及び(5)を満たすようにすること
で、熱延鋼板のTS×ELバランスとTS×λバランス
を高めることができる。これは、この条件を満たすよう
に熱間圧延することにより、比較的容易にオーステナイ
ト域で歪みを効果的に累積させることができるからであ
る。 △FT(Σ0.8n−1×εi)≦300 ・・・(4) △FT≦100℃ ・・・ (5) さらに、この熱延鋼板を適正な条件で酸洗し冷間圧延の
後、焼鈍することによって、TS×ELバランス及びT
S×rバランスが良好な冷延鋼板が得られることを確認
している。
鋼板の化学組成、鋼板の金属組織および鋼板の製造方法
に区分して説明する。以下の説明において、各元素の含
有量の%表示は、質量%を意味する。 (A)鋼板の化学組成 C:0.0002〜0.25%、 C含有量が多いほどフェライトの面積割合が減少し、硬
質な残部相の面積割合が増加して、延性や深絞り性に悪
影響を及ぼすので、Cの含有量は少ない方がよく、0.
2%以下とする必要がある。一方、C含有量が0.00
02%未満では、フェライト粒が極端に粗大化し、高い
延性を安定して得られず、鋼板の成形時に表面肌荒れが
生じ易くなる。更に、C含有量を0.0002%未満に
低下させるには、特殊な製鋼技術を必要とするのでコス
トも嵩む。したがって、Cの含有量を0.0002〜
0.25%とする。なお、C含有量の上限は、0.15
%とすることが好ましく、0.1%とすれば一層好まし
い。
る作用を有する。更に、フェライトの生成を促進して、
フェライト量を増加させる作用もある。こうした効果を
発揮させるためには、少なくとも0.003%を含有さ
せる必要がある。しかし、その含有量が3.0%を超え
ると、鋼の加工性が低下するし、鋼の表面性状も劣化す
る。したがって、Siの含有量を0.003〜3.0%
とする。なお、Si含有量の上限は1.5%とすること
が好ましく、1.0%とすれば一層好ましい。
る。更に、鋼を固溶強化する作用もある。こうした効果
を発揮させるためには、少なくとも0.003%を含有
させる必要がある。Mnは0.01%以上含有させるの
が好ましく、0.05%以上含有させるのが一層好まし
い。
が劣化してしまうだけでなく、熱延後の冷却過程で十分
なフェライトを生成させることが困難になり、延性と溶
接性が損なわれることがあり、特に、Mn含有量が3.
0%を超えるとその弊害が顕著になる。したがって、M
nの含有量を0.003〜3.0%とする。なお、Mn
含有量の上限は2.5%とすることが好ましく、2.0
%とするのが一層好ましい。
進して、フェライト量を増加させるために0.002%
以上含有させる必要がある。Alを含有させることで、
後述のTiなど任意添加元素の歩留りを高めることもで
きる。一方、2.0%を超えて含有させても、前記の効
果は飽和し、コストが嵩むばかりである。したがって、
Alの含有量を0.002〜2.0%とした。なお、A
l含有量の上限は1.2%とすることが好ましく、0.
1%とすれば極めて好ましい。
て更に、下記の第1群〜第4群のうちの1群以上を含ん
でもよい。
でフェライト相や残部相の結晶粒径や面積割合を制御す
る際に活用してもよい。又、Ae3 点を低下させる作
用があるので、オーステナイト温度域で仕上げ圧延を完
了するのが困難な場合にBを含有させることは有効で、
特に厚さが2.0mm以下の薄物の熱延鋼板を製造する
場合に極めて効果的である。
発生するおそれがある「二次加工割れ」を防止する作用
もある。このため、前記した目的でBを含有させてもよ
いが、B含有量が0.0002%未満ではその効果が得
難い。しかし、Bを0.01%を超えて含有させるとフ
ェライトの生成が著しく抑制されたり、二次加工割れを
防止する作用が飽和するうえ、却って鋼板を脆くするこ
とがある。したがって、Bを添加する場合には、その含
有量を0.0002〜0.01%とする。なお、Bを添
加する場合、B含有量の上限は0.007%とすること
が好ましく、0.005%とすれば一層好ましい。
上を合計で0.005〜1.0% Ti、Nb、V及びZrには、鋼に含有される固溶C、
固溶N、固溶Sを析出物として固定して無害化する作用
があり、特に冷延焼鈍鋼板の深絞り性を向上するのに有
効である。更に、延性や深絞り性をそれほど損なうこと
なく、鋼の強度を高める作用を有する。したがって、鋼
の深絞り性や強度を効率よく高めるために、Ti、N
b、V、Zrを1種以上含有させてもよいが、その含有
量が合計で0.005%未満ではその効果が得難い。
は飽和するので、逆に延性や深絞り性が低下し、降伏比
が高くなり、プレス成形時の形状凍結性が劣化する。し
たがって、Ti、Nb、V及びZrを添加する場合に
は、1種以上を合計で0.005〜1.0%含有させ
る。なお、合計含有量の下限は0.01%とするのがよ
く、0.02%とすれば一層よい。又、合計含有量の上
限は0.5%とするのがよく、0.3%とすれば一層よ
い。
以上を合計で0.005〜3.0% Cr、Mo、Cu、Niには焼入れ性を向上させる作用
があるので、冷却過程でのフェライトや残部相の結晶粒
径や面積割合を制御するのが容易になる。上記焼入れ性
を高めることに加えて、Cuには耐食性を高める作用も
ある。このため、前記した目的でCr、Mo、Cu、N
iを1種以上含有させてもよいが、その含有量が合計で
0.005%未満ではその効果が得難く、一方、合計で
3.0%を超えると上記効果は飽和するうえ、逆に延性
が低下する。したがって、Cr、Mo、Cu、Niを添
加する場合には、1種以上を合計で0.005〜3.0
%含有させるのがよい。なお、合計含有量の下限は0.
05%とするのがよく、0.1%とすれば一層よい。
又、合計含有量の上限は2.0%とするのがよく、1.
0%とすれば一層よい。
%及びREM(希土類元素):0.0001〜0.20
%のうちの1種以上 Ca及びREMには介在物の形状を調整して冷間加工性
を改善する作用があるので、冷間加工性を高める目的で
含有させてもよいが、Ca、REMともにその含有量が
0.0001%未満ではその効果が得難い。一方、Ca
を0.005%を超えて、REMを0.20%を超えて
含有させてもその効果は飽和し、コストが嵩むばかりで
ある。したがって、Ca、REMの1種以上を添加する
場合には、Caの含有量は0.0001〜0.005
%、REMの含有量は0.0001〜0.20%とする
のがよい。本発明においては、不純物元素としてのP、
S、及びNの含有量を次の通り規定する。 P:0.15%以下 Pは、結晶粒界に偏析して鋼を脆化させ、特にその含有
量が0.15%を超えると鋼の脆化が著しくなる。した
がって、不純物としてのPの含有量を0.15%以下と
した。なお、P含有量は0.12%以下とすることが好
ましく、0.10%以下とすれば一層好ましい。なお、
例えばC含有量が0.02%程度以下の極低C鋼の場合
には、不純物としてのPを0.0002%以上含有して
おれば、フェライト粒が極端に粗大化することを抑制で
きるので微量のPを含有していてもよい。
特にその含有量が0.05%を超えると加工性の低下が
著しくなる。したがって、不純物としてのSの含有量を
0.05%以下とした。なお、S含有量は0.03%以
下とすることが好ましく、0.01%以下とすれば一層
好ましい。なお、例えばC含有量が0.02%程度以下
の低C鋼や極低C鋼の場合には不純物としてのSを0.
0002%以上含有しておれば、フェライト粒が極端に
粗大化することを抑制できるので微量のSを含有してい
てもよい。
0.01%以下であれば本発明においては影響が小さ
い。したがって、不純物としてのNの含有量を0.01
%以下とした。なお、N含有量は0.007%以下とす
ることが好ましく、0.005%以下とすれば一層好ま
しい。なお、例えばC含有量が0.02%程度以下の極
低C鋼の場合には、不純物としてのNを0.0005%
以上含有しておれば、フェライト粒が極端に粗大化する
ことを抑制できるので微量のNを含有してもよい。 (B)鋼板の金属組織 熱延鋼板の組織に占めるフェライトの面積割合が70%
に満たない場合には、フェライトよりも強度が高い第二
相が増えるため高強度が得られるが、熱延鋼板の延性や
冷延焼鈍鋼板の延性、深絞り性などの成形性が大幅に劣
化してしまう。したがって、熱延鋼板の組織に占めるフ
ェライトの面積割合を70%以上とする。なお、フェラ
イトの面積割合は80%以上とするのが好ましく、90
%以上とすれば一層好ましい。なお、熱延鋼板の組織に
占めるフェライトの面積割合は100%に近い値であっ
てもよい。
0μmを超えると、たとえ組織に占めるフェライトの面
積割合が70%以上であっても、熱延鋼板の表面がプレ
ス成形などの加工時に肌荒れを起こし、表面荒さが大き
くなって表面性状が低下し、高延性を安定して得ること
ができない。
粒径が大きくなり、特に20μmを超えると、冷間圧延
後の焼鈍時に旧熱延板粒界近傍から生成する{111}
再結晶集合組織の発達が抑制され、高いr値が得られな
い。したがって、熱延鋼板のフェライトの平均結晶粒径
を20μm以下とした。なお、フェライトの平均結晶粒
径は10μm以下とすることが好ましく、5μm以下と
すれば一層好ましい。このフェライトの平均結晶粒径は
小さいほどよいが、フェライトの平均結晶粒径を0.5
μm以下にするには極めて特殊な技術が必要となってコ
ストが嵩むので、工業的規模での下限は0.5μm程度
である。前記の図1〜5で示したように、熱延鋼板のフ
ェライト粒界のうち大角粒界の割合が70%未満の場
合、フェライトのアスペクト比が3を超える場合には、
熱延鋼板において所望の表面性状と成形性が得られず、
更に、冷延鋼板においても優れた成形性が得られない。
したがって、熱延鋼板のフェライト粒界のうち大角粒界
の割合を70%以上、フェライトのアスペクト比を3以
下とした。
合は80%以上とすることが好ましく、90%以上とす
れば一層好ましい。フェライト粒界のうち大角粒界の割
合は100%に近い値であっても構わない。
所謂「等軸フェライト」であることを必要とする。等軸
フェライトのなかでも、アスペクト比が2以下の場合が
一層好ましく、アスペクト比が1に近い値であれば極め
て好ましい。前記の図2及び図4で示したように、熱延
鋼板において、フェライトと析出物(セメンタイトを除
く)を除く残部相のなかで面積割合が最大である第二相
の平均結晶粒径が20μmを超えると、熱延鋼板におい
て優れた成形性が得られず、冷延鋼板においても所望の
成形性が得られない。
mを超えると、熱延鋼板においては、引張変形時や穴拡
げ変形時にフェライトと第二相の界面から発生するクラ
ックがフェライト粒界で伝播を阻止され難くなり、しか
も変形が局在化しやすくなる。このため、延性や穴拡げ
性が低下する。又、冷延焼鈍鋼板においては、熱延板の
第二相が大きくなると、第二相近傍でのすべり系のラン
ダム化により冷間圧延後の焼鈍時に{111}再結晶集
合組織の発達が困難になり、TS×ELバランス値とT
S×rm バランス値が低下する。
20μm以下とした。なお、前記第二相の平均結晶粒径
は10μm以下とすることが好ましく、5μm以下とす
れば一層好ましい。この第二相の平均結晶粒径は小さい
ほどよいが、第二相の平均結晶粒径を0.1μm以下に
するには、特殊な技術が必要でコストが嵩むので、工業
的規模での下限は0.1μm程度である。
より、熱延鋼板ではTS×ELバランス値とTS×λバ
ランス値をともに向上させ、冷延鋼板ではTS×ELバ
ランスとTS×rバランスをともに向上させることがで
きる。特に、フェライト相と第二相の平均結晶粒径をと
もに5μm以下とし、さらに、フェライト相の面積割合
を80%以上、フェライト粒界の80%以上を大角粒界
とし、同時にアスペクト比を3以下とし、残部層として
残留オーステナイトを含むベイナイトやマルテンサイト
を均一微細に分散させることによって、上述のバランス
値を一層向上させることができる。前記の図2〜5で示
したように、熱延鋼板において、析出物の最小径が5n
mを超えるか、或いは最小径が5nm以上の析出物の面
積割合が2%を超える場合には、熱延鋼板において所望
の成形性が得られず、冷延鋼板においても所望の成形性
が得られない。ここで、面積割合を2%以下と限定して
いるのは、析出強化による強度上昇に起因する成形性の
劣化を抑制するためである。
5nm以上の析出物の面積割合が組織の2%以下と規定
した。なお、析出物の最小径は10nm以上とすること
が好ましく、100nm以上とすれば一層好ましい。析
出物の最小径の上限は2μm程度であっても構わない。
又、析出物の最大径は5μm程度とすることが好まし
い。析出物が占める面積割合の下限は0.0001%で
あることが好ましい。一方、析出物が占める面積割合の
上限は1%であることが好ましく、0.5%であれば一
層好ましい。
に、フェライト粒界の70%以上が大角粒界で、面積割
合で組織の70%以上が平均結晶粒径1μm以下の等軸
フェライトであり、フェライト相と析出物を除く残部相
のなかで面積割合が最大である第二相の平均結晶粒径が
1μm以下であれば、熱延鋼板の延性や冷延焼鈍鋼板の
延性や深絞り性が飛躍的に向上する。このため、極めて
優れた成形性を確保したい場合には、熱延鋼板の組織を
フェライト粒界の70%以上が大角粒界で、面積割合で
組織の70%以上が平均結晶粒径1μm以下の等軸フェ
ライトとし、面積割合が最大である第二相の平均結晶粒
径が1μm以下とするのがよい。
層のフェライト相と第二相の平均結晶粒径をともに5μ
m以下にするのが望ましい。ここで、鋼板最表層と規定
するのは、鋼板表面から板厚中心に向かって2結晶粒入
った板厚方向の位置までと定義し、最大で鋼板表面から
40μmまでとなる。なお、粗圧延に供する鋼塊の表面
から10mm深さまでの表層部の結晶粒の最大径が10
mmを超えると表面割れ感受性が高くなって、例えば、
オーステナイト粒界割れである連続鋳造時の縦割れや横
割れ、熱間圧延時の横割れといった表面割れが発生し易
くなり、熱延鋼板において表面疵が発生して表面性状が
劣化する場合がある。又、前記表層部の結晶粒のアスペ
クト比が20を超えると、上記表面割れが発生しやすく
なって、熱延鋼板において表面疵が発生して表面性状が
劣化する場合がある。更に、表層部の結晶粒方位は主と
して{100}集合組織であるため熱間圧延で再結晶が
生じにくくなり、熱間圧延による微細化や結晶粒界の大
角化が困難になる場合もある。
表面から10mm深さまでの表層部において最大径が1
0mm以下の結晶粒であり、しかも、前記表層部の結晶
粒のアスペクト比が20以下であることが望ましい。上
記の表層部組織を有する鋼塊は、例えば、鋼の凝固時に
液相線温度〜1300℃の温度域における平均冷却速度
を10℃/秒以上とすることによって得ることができ
る。なお、上記結晶粒の最大径は5mm以下であれば更
に好ましく、3mm以下であれば極めて好ましい。又、
結晶粒のアスペクト比は10以下であれば更に好まし
く、5以下であれば極めて好ましい。 (C)鋼板の製造方法 本発明の製造方法を、粗圧延、熱間圧延及び冷間圧延に
分けて説明する。 (C−1)鋳片の粗圧延 前記の化学組成を有する鋼を凝固させた鋳片は、その温
度が1280℃を超える場合には、一旦1280〜95
0℃に冷却してから、直接に熱間での粗圧延を行う。
又、粗圧延前に鋳片を再加熱する場合には、950〜1
280℃に再加熱し、次いで粗圧延を行う必要がある。
する際の上限温度が1280℃を上回れば、鋼の鋳込み
時に粗大析出しているMnS、AlN、TiS、Ti4
C 2 S2 などの析出物が再固溶し、熱間圧延時に微
細析出して成形性が低下することがある。一方、鋳片を
冷却する際の温度が950℃を下回ったり、再加熱する
際の加熱温度が950℃を下回れば、所望のミクロ組織
が得られずに成形性が低下する場合がある。
冷却してから直接に熱間での粗圧延を行うか、粗圧延前
に鋳片を再加熱する場合には、950〜1280℃に再
加熱する必要がある。なお、鋳片を冷却する際の上限温
度、又は再加熱する際の上限温度は1250℃とするの
が好ましく、1150℃とすれば更に好ましい。再加熱
する時間は、オーステナイト結晶粒が粗大にならない範
囲で鋳片の寸法に応じて適宜選定すればよい。
を、Ae3 点〜1150℃の温度域で行うことが望ま
しい。更に、粗圧延の合計圧下率は40%以上とするの
が望ましい。これは、オーステナイト結晶粒が微細化し
て、オーステナイトからのフェライト変態後のフェライ
ト結晶粒も微細化するからである。更に、粗圧延の合計
圧下率は、50%以上確保するのが好ましい。
開始するまでに再加熱、又は保熱処理を行い、仕上げ圧
延を開始する直前の粗圧延材の圧延長手方向と幅方向に
おける温度差を140℃以下とするのがよい。これによ
って、仕上げ圧延完了温度の変動幅(△FT(℃))と
その後の冷却過程での温度変動に起因するミクロ組織の
変動を抑制することができ、その結果鋼板の長手方向と
幅方向の特性を均一化できる。
の開始までに再加熱、又は保熱処理を行うことで、熱間
での仕上げ圧延完了温度の変動幅△FT(℃)が小さく
なって、熱延鋼板の圧延長手方向と幅方向のミクロ組織
と特性が均一になるし、熱延鋼板における成形性も高ま
る。なお、仕上げ圧延を開始する直前の粗圧延材の圧延
長手方向と幅方向における温度差は120℃以下とすれ
ばより好ましく、100℃以下とすれば極めて好まし
い。
までに再加熱、又は保熱処理を行うことにより、仕上げ
圧延をオーステナイト域で完了する場合には△FTを低
減することができる。これにより、仕上げ圧延完了温度
をAe3 点の直上にしても、鋼板全体に亘ってAe3
点以下に温度低下させることなく圧延することが容易に
なり、低温オーステナイト域での累積歪みを増加させる
ことができる。
には、前記のように粗圧延材を仕上げ圧延の開始までに
再加熱、又は保熱処理を行うことにより、フェライト域
での累積歪みを増加させることができ、フェライトを熱
間圧延のままで再結晶させるか、又は熱間圧延後の熱処
理、例えば、連続焼鈍、箱焼鈍、溶融亜鉛めっきや合金
化溶融亜鉛めっき前の焼鈍などの熱処理で再結晶させる
ことが可能になる。このような組織のフェライトを冷間
圧延、焼鈍することにより冷延鋼板の成形性を一層高め
ることができる。
テナイト域とフェライト域のいずれの場合にも、粗圧延
材を仕上げ圧延の開始までに再加熱、又は保熱処理を行
うことで、表面性状が良好な高成形性の熱延鋼板と冷延
鋼板を比較的容易に得ることができる。
又は保熱処理することにより、粗圧延前の鋳片温度を低
温にしても、仕上げ圧延完了温度を大幅に低下させるこ
となく圧延できるので、仕上げ圧延時の熱間変形抵抗の
増加も抑制でき、熱間圧延機に過負荷をかけることなく
圧延することができる。すなわち、前記の処理により粗
圧延前のスラブ温度を低温にすることができるため、熱
間圧延時の微細析出や鋳片表層部の粒界酸化の抑制も可
能になり、表面性状の良好な高成形性の熱延鋼板や冷延
鋼板を得ることが容易になる。
コイル状に巻き取った後で巻き戻して仕上げ圧延を行う
プロセス、又は粗圧延材の先端部を先行する粗圧延材の
後端部と接合した後で仕上げ圧延を行う連続仕上げ圧延
プロセスは、コイルまたは鋼板内の特性を均一化するの
に有効であるが、これらのプロセスと仕上げ圧延前に粗
圧延材を再加熱、又は保熱する処理を組み合わせること
により、特性をより均一化することが可能になる。
ーステナイトからフェライトに変態させた状態から、仕
上げ圧延前に粗圧延材を再加熱又は保熱する処理によっ
てオーステナイトに逆変態させることで、この鋼板表層
部の逆変態したオーステナイトから、再び変態生成する
フェライトの粒径を効率的に微細化し粒界を大角化する
ことができる。
熱又は保熱する手段は、粗圧延材を高周波誘導加熱で加
熱する方式、ロールを通じて粗圧延材に直接電流を流し
て加熱する直接通電加熱方式、燃焼ガスを用いるガスバ
ーナーで粗圧延材を加熱するガス加熱方式等どんな方法
を用いることができる。 (C−2)熱間仕上げ圧延 前記の金属組織を得るために、粗圧延後にその圧延完了
温度がAe3点以上で、前記式(1)及び(2)又は前
記式(3)を満足する条件で仕上げ圧延をし、若しくは
前記式(4)及び(5)を満たす条件で熱間仕上げ圧延
する必要がある。これは、前記の図6及び図7で示した
ように、これらの条件を満たさない場合には、良好な成
形性を有する熱延鋼板が得られないからである。
回ると、仕上げ圧延後に所望の鋼板組織が得られない場
合があり、変形抵抗が大きくなって圧延自体が困難とな
る場合がある。したがって、仕上げ圧延の完了温度をA
e3点以上として、熱間仕上げ圧延する必要がある。
〜Ae3点の温度範囲で合計圧下率が70%以上確保す
る必要がある。これにより、低温のオーステナイト領域
での累積加工歪みを増加させ、フェライト変態の駆動力
と核生成速度を促進して、フェライトの結晶粒径とアス
ペクト比を小さくし、組織に占めるフェライトの面積割
合の増加と、それによる未変態オーステナイト相へのC
濃化を図るとともに、フェライト粒界に占める大角粒界
の割合を増加させることとしている。
て圧延ロールと被圧延材との間の摩擦係数が0.2以下
となるようにして圧延してもよい。これにより板厚方向
の加工変形が均一化されるので、熱延鋼板や冷延鋼板の
板厚表層部のELやr値がより向上する。この結果、板
全体のELやr値を一層向上させることができる。熱間
潤滑剤は慣用されるものでよく、例えば摩擦係数の低減
が可能な機械油などを用いればよい。
先行する被圧材の後端と接合して粗圧延材を連続して圧
延する、所謂「仕上げ連続圧延法」により圧延すれば、
熱間潤滑圧延を行う際に発生する恐れがある被圧延材と
ロール間のスリップ現象や噛み込み不良を防止できるの
で、特性が均一化されるし、歩留りも向上する。
却速度30℃/秒以上で600〜800℃の温度範囲内
まで水冷する必要がある。すなわち、最終圧延パス終了
後冷却開始までの時間を短くして、仕上げ圧延での累積
歪みの開放を抑制して、フェライトの結晶粒径とアスペ
クト比が小さくし、組織に占めるフェライトの面積割合
が増加するとともに、フェライト粒界に占める大角粒界
の割合を増加させる。
速度を30℃/秒以上にする必要がある。更に、600
〜800℃の温度範囲で冷却停止するのは、600℃未
満まで冷却すると、フェライトがベイニティックフェラ
イト化して、延性が低下する。冷却が800℃を超えた
範囲で停止すると、フェライト粒が生成しても粗大化
し、又中間空冷時に第二相へのC濃化が進まないため、
延性も低下する。
平均冷却速度30℃/秒以上で水冷して巻き取ることに
している。3〜15秒の間空冷を必要としているのは、
フェライトの生成を促進するとともに、第二相へのC濃
化を進展させて、延性の向上を図るためである。その
後、平均冷却速度30℃/秒以上で水冷して巻き取るこ
とにしているのは、平均冷却速度30℃/秒未満では、
第二相中に炭化物が析出して、微細なフェライトに対す
る最適な第二相としてのベイナイト、残留オーステナイ
ト及びマルテンサイトが得られない。
残留オーステナイト及びマルテンサイトを用いる場合に
は、それぞれの組織を得るための適正な温度を選択す
る。ベイナイトを得る場合には、巻取温度は300〜5
50℃、残留オーステナイトを得る場合には、巻取温度
は350〜500℃、マルテンサイトを得る場合には、
巻取温度は200℃以下をそれぞれ選択する。
温度の熱延鋼板(熱延コイル)内での変動は、特性変動
を抑制するため、望ましくは100℃以下、より望まし
くは60℃以下にするのがよい。 (C−3)冷間圧延び再結晶焼鈍 熱延鋼板は、酸洗などの方法で表面の酸化物や汚れを除
去した後冷間圧延され再結晶焼鈍される。冷間圧延後の
焼鈍時に{111}再結晶集合組織を発達させるため
に、冷間圧延前に熱延鋼板を650〜900℃に加熱し
て焼鈍を施し、熱延鋼板に{111}集合組織を発達さ
せてもよい。
結晶焼鈍工程でr値の向上と面内異方性の最小化に好ま
しい{111}集合組織を発達させるために、圧下率5
0%以上として最終板厚に加工する。
圧延集合組織から、深絞り性に好ましい集合組織を発達
させるために、600〜950℃の温度範囲で行う必要
がある。焼鈍温度が600℃より低いと、長時間の焼鈍
でも再結晶が十分に進行しない場合があり、一方、95
0℃を超えると、r値が低下する場合がある。
箱焼鈍法や連続焼鈍法、又は、溶融亜鉛メッキ処理や合
金化溶融亜鉛メッキ処理の際に通常おこなわれる連続焼
鈍法など任意の方法で行えばよい。
より、圧下率が10%未満の調質圧延(スキンパス)を
行ったり、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、電
気めっき、有機被覆コーティング等の表面処理を施して
もよい。これらの処理を受けた鋼板は、プレス加工を施
された後、例えば自動車、家電製品、鋼構造物などに使
用される。
2、3に示す化学組成の鋼種AA〜CDを真空溶解炉を
用いて鋳造し、熱間鍛造により70mm厚の鋳片を作製
した。これらの鋳片を用いて熱延鋼板を製造した。な
お、表1には参考値として液相線温度(TL)、Ae3
点の温度を示している。
件に基づき、実験室規模で鋳片加熱、粗圧延及び仕上げ
圧延を行い、厚さ2.6mm、幅250mmの熱延鋼板
を製造した。粗圧延材の加熱は、実験室規模の誘導加熱
装置を用いて行なった。
では600℃巻取後800℃で焼鈍するという条件で熱
延鋼板を製造した。フェライト域熱延は、鋼板と圧延ロ
ール間の摩擦係数が0.12という高潤滑条件で行っ
た。
I、鋼CA、鋼AKについては表4、5に示す条件で熱
間圧延を行い、3.5〜5.3mmの熱間圧延鋼板も製
造した。この3.5〜5.3mm厚の熱延鋼板について
は更に酸洗し、後述する表8に示す条件で冷間圧延した
後、さらに再結晶焼鈍及び圧下率0.6%の調質圧延を
施して厚さ0.8〜1.3mm、幅250mmの冷間圧
延鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、及び合金化溶融亜鉛めっ
き鋼板を製造した。再結晶のための焼鈍は連続焼鈍法、
及び溶融亜鉛めっきと合金化溶融亜鉛めっきの際に通常
おこなわれる連続焼鈍法で行った。
て、トップ部、ミドル部及びボトム部の3箇所の両エッ
ジ部、1/2幅の合計9箇所から、JIS Z 2201 の5号
試験片(0°、45°、90°の3方向)及び穴拡げ試
験片を採取して、降伏強さ、引張強さ、破断伸び、穴拡
げ率、r値、及びそれらの変動を調査した。各特性は鋼
板内の最小値として、TS×ELバランス値、TS×λ
バランス値及びTS×r値の変動は鋼板内の最大値から
最小値を引いた値として求めた。調査結果を表4〜7と
表8に示す。
に、本発明で規定する化学組成、金属組織及び製造条件
で製造した鋼板は、本発明で規定する条件を外れて製造
した鋼板に比較して高い成形性を有し、特性値の鋼板内
変動が小さく、表面性状に優れるという特徴を有してい
る。
あり、特性値の鋼板内変動が小さく、更に成形性に優れ
るので、自動車、家電製品、鋼構造物などの用途に好適
である。本発明の製造方法によれば、表面性状が良好で
あり、且つ成形性に優れる熱延鋼板及び冷延鋼板を効率
的に製造することができる。
部の結晶粒の最大径とアスペクト比の影響を示す図であ
る。
二相粒径の影響を示す図である。
割合と第二相の面積割合の影響を示す図である。
イト粒径と第二相粒径の影響を示す図である。
イト相の面積割合と第二相の面積割合の影響を示す図で
ある。
完了温度の変動(△FT)が熱延鋼板の成形後の寸法精
度等に及ぼす影響を示す図である。
時の累積歪みが熱延鋼板の成形性に及ぼす影響を示す図
である。
Claims (9)
- 【請求項1】質量%で、C:0.0002〜0.25
%、Si:0.003〜3.0%、Mn:0.003〜
3.0%及びAl:0.002〜2.0%を含有し、残
部はFe及び不純物からなり、不純物中のPは0.15
%以下、Sは0.05%以下及びNは0.01%以下で
あり、面積割合で金属組織の70%以上がフェライト相
で、その平均結晶粒径が20μm以下、アスペクト比が
3以下であり、さらにフェライト粒界の70%以上が大
角粒界からなり、大角粒界で形成されたフェライト相の
最大径が30μm以下であり、かつ最小径が5nm以上
の析出物の面積割合が金属組織の2%以下で、フェライ
ト相と析出物とを除く残部相のなかで面積割合が最大で
ある第二相の平均結晶粒径が20μm以下であり、最も
近い第二相間にフェライト相の大角粒界が存在すること
を特徴とする熱延鋼板。 - 【請求項2】さらに、鋼板最表層のフェライト相と第二
相それぞれの平均結晶粒径が5μm以下である請求項1
に記載の熱延鋼板。 - 【請求項3】Feの一部に代えて、Bを0.0002〜
0.01%を含有する請求項1または2に記載の熱延鋼
板。 - 【請求項4】Feの一部に代えて、Ti、Nb、V及び
Zrのうちの1種以上を合計で0.005〜1%を含有
する請求項1〜3に記載の熱延鋼板。 - 【請求項5】Feの一部に代えて、Cr、Mo、Cu及
びNiの1種以上を合計で0.005〜3%を含有する
請求項1〜4のいずれかに記載の熱延鋼板。 - 【請求項6】Feの一部に代えて、Ca:0.0001
〜0.005%及びREM(希土類元素):0.000
1〜0.2%のうちの1種または2種を含有する請求項
1〜5のいずれかに記載の熱延鋼板。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれかに記載の化学組成
を有する鋼を連続鋳造するに際し、溶鋼の凝固開始から
凝固殻表面から10mmの位置の凝固部が1300℃に
なるまでの間を、凝固殻の表面から10mm以内の凝固
層が冷却速度10℃/秒以上となるように冷却して鋳片
とし、次いで鋳片を950〜1280℃の温度範囲で粗
圧延した後、(Ae3点+100℃)〜Ae3点の温度
範囲で合計圧下率が70%以上、仕上げ温度がAe3点
以上で、かつ下記式(1)及び(2)を満足する条件、
又は下記式(3)を満足する条件で仕上げ圧延し、仕上
げ圧延終了後2秒以内に平均冷却速度30℃/秒以上で
600〜800℃の温度範囲まで水冷し、次いで3〜1
5秒の間空冷した後、さらに平均冷却速度30℃/秒以
上で水冷して巻き取ることを特徴とする熱延鋼板の製造
方法。 △FT≦0.8×△RT ・・・ (1) 50℃<△FT≦100℃ ・・・ (2) △FT≦50℃ ・・・(3) ここで、 △FT:熱間での仕上げ圧延完了温度の変動幅(℃) △RT:熱間での粗圧延完了温度の変動幅(℃) - 【請求項8】請求項1〜6のいずれかに記載の化学組成
を有する鋼を連続鋳造するに際し、溶鋼の凝固開始から
凝固殻表面から10mmの位置の凝固部が1300℃に
なるまでの間を、凝固殻の表面から10mm以内の凝固
殻を冷却速度が10℃/秒以上となるように冷却して鋳
片とし、次いで鋳片を950〜1280℃の温度範囲で
粗圧延した後、(Ae3点+100℃)〜Ae3点の温
度範囲で合計圧下率が70%以上、仕上げ温度Ae3点
以上で、かつ下記式(4)及び(5)を満足する条件で
熱間仕上げ圧延し、仕上げ圧延終了後2秒以内に平均冷
却速度30℃/秒以上で600〜800℃の温度範囲ま
で水冷し、次いで3〜15秒の間空冷した後、さらに平
均冷却速度30℃/秒以上で水冷して巻き取ることを特
徴とする熱延鋼板の製造方法。 △FT(Σ0.8n−1×εi)≦300 ・・・(4) △FT≦100℃ ・・・ (5) ここで、 △FT:熱間仕上げ圧延終了温度の変動幅 n:整数で、被圧延材の仕上げ圧延スタンドの出側温度
がAe3点〜Ae3点+100℃にある仕上げ圧延スタ
ンド数 εi:n台の圧延スタンドのうちの上流からi番目のス
タンドにおける圧下時の真歪み - 【請求項9】請求項7または8に記載の製造方法で巻取
った熱延鋼板を圧下率50%以上で冷間圧延し、次いで
600〜950℃の温度範囲内で焼鈍することを特徴と
する冷延鋼板の製造方法。
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