JP2003104753A - プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、誘電体層の黄変および絶縁破壊の
発生を抑制することができるプラズマディスプレイパネ
ルを提供することを目的とする。 【解決手段】 誘電体層13を構成するガラスに、ガラ
ス中において3価あるいは4価のイオン配置を取ること
ができる金属酸化物MO2を含むガラスを用いる。これ
により、Agからなる電極12a2,12b2からAg
がイオン化して誘電体層13に拡散したとしても、Ag
が凝集してコロイド化することなくイオン化した状態を
保持することができる。したがって、Agのコロイド化
に起因する黄変および絶縁破壊を抑制することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンピュータおよ
びテレビ等の画像表示に用いるプラズマディスプレイパ
ネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、画像表示に用いられる、CRTデ
ィスプレイ(CRT),液晶ディスプレイ(LCD),
プラズマディスプレイパネル(PDP)に代表されるデ
ィスプレイデバイスにおいては、ハイビジョンテレビを
はじめとする高品位かつ大画面を実現することが期待さ
れている。
【0003】これらのディスプレイデバイスの中におい
て最も普及しているCRTは、解像度や画質の点におい
て優れているが、奥行きと重量の面から40インチ以上
の大画面を実現するデバイスとしては不向きである。一
方、LCDにおいては、消費電力が少なく、駆動電圧も
低いという優れた性能を有しているが、大画面化が困難
であり、視野角にも限界がある。これに対して、PDP
は、視野角が広いうえ、薄型化および大画面化が比較的
容易であり、すでに40インチクラスの製品が開発され
ている(例えば、機能材料1996年2月号体積.1
6,No.27ページ)。
【0004】PDPは、ガス放電パネルの一種であり、
一般に前面ガラス基板と背面ガラス基板が隔壁を介して
対向配置された構成を有する。前面ガラス基板の対向面
には、AgやCr/Cu/Crからなる導電性の金属電
極が複数対列設され、当該金属電極を絶縁被覆するよう
に誘電体層が形成され、その上にMgOなどからなる保
護層が被覆される。背面ガラス基板においてもその対向
面上に金属電極が複数列設されるとともにこれを被覆す
る誘電体層が形成され、さらにその上には隔壁が列設さ
れるとともに隔壁と隔壁の間には蛍光体層が塗布されて
いる。前面ガラス基板と背面ガラス基板との間には希ガ
スなどからなる放電ガスが封入されている。PDPの駆
動時には、前面ガラス基板に形成された電極対にパルス
電圧を印加することによって封入された放電ガスから紫
外線が放射され、この紫外線が背面ガラス基板に設けら
れた蛍光体層を励起発光させる。この蛍光体層から発光
した光は、誘電体層および前面ガラス基板などを通過し
てユーザに視認される。
【0005】ここで、前面ガラス基板に形成される誘電
体層は、一般に低融点ガラスから構成され、その特性と
しては、透明度が高いこと、焼成温度が500〜600
℃程度であること、十分な耐電圧を有することなどが求
められている。従来の誘電体層においては、十分な耐圧
を有するPbOやBi23系ガラスが用いられていた。
しかし、これらは、比誘電率が10〜12と大きいた
め、放電時に流れる電流量を大きくしてしまい、PDP
における消費電力が多くなる傾向があった。
【0006】そこで、誘電体層として、比誘電率が比較
的低いSiO2を用いることが考えられた。しかし、S
iO2は、蒸着法やスパッタリング法によって成膜され
るので、誘電体層として必要な厚み(20〜30μm程
度)まで形成することが困難であるうえ、形成された膜
にはクラックが生じやすく、十分な耐圧を確保すること
が困難であった。
【0007】他方、誘電体層に用いるガラスとして、上
述のようなPbOやBi23を含まず、比誘電率が従来
よりも低い上、軟化点が500〜600℃であるNa2
O−B23−SiO2系ガラス,Na2O−B23−Zn
O系ガラスが開発されている(例えば、特開平9−19
9037号公報,特開平9−278482号公報参
照。)。これらのガラスには、Na2O(酸化ナトリウ
ム),K2O(酸化カリウム),Li2O(酸化リチウ
ム)などのガラスの軟化点を低下させるための、アルカ
リ金属酸化物からなる軟化点低下成分が加えられてお
り、これらによってガラスの軟化点が降下するので、誘
電体層の焼成を比較的低い温度において行うことができ
る。
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
軟化点低下成分が加えられたガラスを誘電体層に用いる
場合には、誘電体層や前面ガラス基板が黄変してしまう
可能性がある。この黄変が発生するメカニズムは、次の
ように考えられる。
【0008】前面ガラス基板に設けられる表示電極に
は、AgやCuが用いられており、誘電体層を形成する
際に行われる焼成時において、AgやCuがイオン化し
て誘電体層や前面ガラス基板の中に溶け出して拡散する
場合がある。この拡散したAgイオンやCuイオンは、
誘電体層中の軟化点低下成分がイオン化したNaイオン
などのアルカリ金属のイオンや、前面ガラス基板に含ま
れるSnイオン(2価)によって還元されやすく、その
場合にはコロイド化してしまう。このようにAgやCu
がコロイド化した場合、誘電体層や前面ガラス基板にお
いては黄色や褐色に変色される、いわゆる黄変が生じる
(例えばJ.E. SHELBY and J.VITKO. Jr Journal
of Non Crystalline Solides vol50 (1982) 107
−117)。このような黄変したガラスは波長400nm
の光を吸収するため、PDPにおいては、青色の輝度が
低下したり、色度の悪化が生じたりする。また、Agや
Cuのコロイドは、導電性であるため、誘電体層の絶縁
耐圧を低下させたり、イオンよりもはるかに大きなコロ
イド粒子として折出するため、誘電体層を透過する光を
反射してPDPの輝度を低下させたりする原因となるこ
のような誘電体層における絶縁耐圧の低下や黄変の発生
を抑制するために、誘電体層を、表示電極と直接接触す
る部分に軟化点低下成分を含まないPbO系ガラスを用
いて被膜した後、その上に、誘電率の低いNa2O−B2
3−SiO2系ガラスを積層した二層構造の誘電体層と
する方法も考えられるが、誘電体層の製造工程数が増加
してコストが高くなるため、好ましくない。また、環境
保護の観点から鉛(Pb)を不使用にしたいという要望
もある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題に鑑
み、誘電率を低くするためにPbOを含まず、かつ耐圧
が高い誘電体層を備え、前面ガラス基板や誘電体層自体
の黄変を抑制するとともに絶縁破壊のない信頼性の高い
プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法を提供
することを目的とする。
【0010】上記目的を達成するために、本発明に係る
プラズマディスプレイパネルは、金属電極と、当該金属
電極を被覆する誘電体層を備えるプラズマディスプレイ
パネルであって、誘電体層が、酸化亜鉛と、酸化硼素
と、R2Oと、MO2とからなるガラスによって構成され
ていることを特徴とする。ただし、R2Oは、酸化リチ
ウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化ルビジウ
ム、酸化セシウム、酸化銅、酸化銀の群から選択される
一つの物質であり、MO2は、酸化マンガン(IV)、
酸化セリウム(IV)、酸化スズ(IV)、酸化アンチ
モン(IV)の群から選択される一または二以上の物質
である。
【0011】これによれば、金属電極に一般的に使用さ
れる銀や銅がイオンして誘電体層や前面ガラス基板に拡
散したとしても、これらの金属をイオン化した状態に保
持することができる。したがって、銀や銅が凝集してコ
ロイド化することを抑制できるので、コロイド化に起因
する誘電体層や前面ガラス基板の黄変や絶縁破壊を抑制
することができる。
【0012】ここで、アルカリ金属酸化物R2Oは、ガ
ラスの軟化点を低下させるとともに誘電体層の耐圧を向
上することができる。このアルカリ金属酸化物R2Oの
添加によって、ガラスを溶融したときの表面張力が下が
って流動性が向上するので、誘電体層中にピンホールや
クラックが形成されることが抑制され、誘電体層の耐圧
が向上するからである。ただし、軟化点低下成分である
アルカリ金属酸化物R 2Oは、黄変を促進する物質であ
り、その添加量が10重量%を超えると誘電体層などを
激しく黄変させるため10重量%以下に制限することが
好ましい。
【0013】しかしながら、このような組成を有するガ
ラスを誘電体層に用いたとしても、もしその組成にMO
2が含まれていなければ、誘電体層においては、目視に
おいては黄変が目立たない(ガラスの黄変を示すb*値
は、5前後を示す。)ものの、実際には黄変が発生する
ため、PDPにおいては、色温度が大きく低下し、表示
画像の画質低下を招く。
【0014】そこで、さらに上記MO2を含むガラスを
誘電体層に用いることによって、誘電体層や前面ガラス
基板においては、耐圧を高く保持して絶縁破壊を抑制し
つつ、黄変の発生を抑制することができる。これによ
り、誘電率を低くするためにPbOやBi23を含ま
ず、かつ耐圧を高くするためにアルカリ金属酸化物(R
2O)を含んでいる、P25系ガラスあるいはZnO系
ガラスからなり、前面ガラス基板や誘電体層自体の黄変
を抑制するとともに絶縁破壊のない信頼性の高い誘電体
層を備えたプラズマディスプレイパネルおよびその製造
方法を提供することができる。
【0015】また、具体的には、誘電体層を構成するガ
ラスの組成比が、酸化亜鉛:35〜44重量%、酸化硼
素:35〜55重量%、酸化ケイ素:5〜15重量%、
2O:1〜5重量%、MO2:0.5〜10重量%のも
のにおいて、PDPの黄変および絶縁破壊の発生を抑制
できることを確認している。また、誘電体層を構成する
ガラスには、さらに、酸化アルミニウムが加えられてい
るものについても適用することができる。この酸化アル
ミニウムは、誘電体層の分相を抑制する働きがある。
【0016】具体的には、誘電体層を構成するガラスの
組成比が、酸化亜鉛:20〜43重量%、酸化硼素:3
8〜55重量%、酸化ケイ素:5〜17重量%、酸化ア
ルミニウム:1〜10重量%、R2O:1〜5重量%、
MO2:0.2〜5重量%であるものにおいて、PDP
の黄変および絶縁破壊を抑制することができることを確
認している。
【0017】また、誘電体層を構成するガラスには、さ
らに、酸化燐(V)が加えられているものについても適
用することができる。具体的には、誘電体層を構成する
ガラスは、その組成比が、酸化亜鉛:20〜35重量
%、酸化硼素:30〜55重量%、酸化ケイ素:5〜1
2重量%、酸化燐(V):15〜25重量%、R2O:
0.1〜5重量%、MO2:0.5〜10重量%である
ものにおいて、PDPの黄変および絶縁破壊を抑制する
ことができる。
【0018】また、R2Oが、酸化カリウムであり、誘
電体層を構成するガラスの組成比が、酸化亜鉛:10〜
25.5重量%、酸化硼素:20〜40重量%、酸化ケ
イ素:10〜30重量%、酸化アルミニウム:5〜25
重量%、酸化カリウム:3〜10重量%、MO2:0.
5〜5重量%であるものにおいて、PDPの黄変および
絶縁破壊を抑制することができることを確認している。
【0019】また、R2Oが、酸化リチウムであり、誘
電体層を構成するガラスの組成比が、酸化亜鉛:10〜
19重量%、酸化硼素:20〜40重量%、酸化ケイ
素:10〜30重量%、酸化アルミニウム:5〜25重
量%、酸化リチウム:3〜10重量%、MO2:1〜5
重量%であるものにおいてもPDPの黄変および絶縁破
壊を抑制することができる。
【0020】また、誘電体層は、PbOおよびBi23
を含まず、アルカリ金属の酸化物(R2O:Rは、L
i,K,Na,Cu,Ag,Cs,Rbの群から選択さ
れる一つの物質。)の含有量が10重量%以下である、
ZnO−B23−SiO2−Al23−R2O系ガラス,
25−ZnO−B23−SiO2−R2O系ガラス、あ
るいはZnO−B23−SiO2−MO−R2O系ガラス
(ただし、Mは、Mg,Ca,Sr,Baの群から選択
される一または二以上の物質)に対して、ガラス中で3
価あるいは4価のイオン配置を取ることができる金属酸
化物MO2を0.5〜5重量%加えたガラスによって構
成されているものについても適用することができる。
【0021】特に、金属電極としては、銀電極あるいは
クロム/銅/クロム電極を用いたものにおいて、黄変防
止および絶縁破壊の抑制効果が高い。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るPDPの一実
施の形態について図面を参照しながら説明する。本願発
明の以下に示す実施の形態および各図面は例示を目的と
し、本発明は、これらに限定されるものではない。 (PDPの構成)まず、PDPの構成について説明す
る。
【0023】図1は、本実施の形態に係るPDP(AC
型)の部分斜視図であり、図2は、図1におけるPDP
をx軸方向に沿って見た断面図であり、図3は、図1に
おけるPDPをy軸方向に沿って見た断面図である。図
1に示すように、PDPは、前面パネル10と背面パネ
ル20とを備え、前面パネル10における前面ガラス基
板11と背面パネル20における背面ガラス基板21と
が、隔壁24などを介して互いに平行に配され、各基板
11,21における外周部がフリットガラス(不図示)
などにより封止された構成を有する。
【0024】前面パネル10は、図1および図3に示す
ように、前面ガラス基板11の対向面上に、ストライプ
状の走査電極12a及び維持電極12bが互いに平行に
形成され、各電極12a,12bを被覆する誘電体層1
3が設けられるとともに、誘電体層13に保護層14が
被覆されている。図1および図3においては、走査電極
12aと維持電極12bとを1対しか図示していない
が、実際には走査電極12aと維持電極12bとが対に
なった電極対が複数設けられている。
【0025】前面ガラス基板11は、フロート法により
形成された硼珪酸ナトリウム系ガラスからなる。走査電
極12aおよび維持電極12bは、図3に示すように、
ITOやSnO2からなる透明電極12a1,12b1
と、その一部に積層された、バスラインとして機能する
AgやCr/Cu/Crからなる金属電極12a2,1
2b2とから構成される。なお、ここでは、走査電極1
2aおよび維持電極12bが透明電極12a1,12b
1を備えているが、各電極12a,12bは、透明電極
のない金属電極12a2,12b2のみからなる構成と
してもよい。
【0026】誘電体層13は、誘電体ガラスからなる膜
厚が15〜40μmの層であり、走査電極12aおよび
維持電極12bを絶縁する働きを有する。保護層14
は、酸化マグネシウム(MgO)からなる層であり、P
DPの駆動時における放電によるスパッタリングから誘
電体層13を保護する働きを有する。
【0027】背面パネル20は、図1および図2に示す
ように、背面ガラス基板21と、背面ガラス基板21上
にストライプ状に列設されたアドレス電極22と、アド
レス電極22を被覆する誘電体層23と、誘電体層23
の上にアドレス電極22と並行に列設された隔壁24
と、隔壁24と隔壁24との間に被覆されたRGB各色
の蛍光体層25を備える。
【0028】前面ガラス基板11と背面ガラス基板21
との間隙には、隔壁24によって100〜200μm程
度の間隔に仕切られた放電空間30が形成されており、
ここにはNe−Xeなどからなる放電ガスが封入されて
いる。PDPの駆動時においては、前面パネル10にお
ける走査電極12aと背面パネル20におけるアドレス
電極22とに、放電ガスの放電開始電圧以上となる電圧
を印加することにより、前面パネル10における保護層
14の表面近傍において放電を生じさせる。ここで、放
電ガスの放電開始電圧は、走査電極12aとアドレス電
極22との距離、放電ガスの種類と封入圧力、誘電体層
13,23および保護層14の厚みなどによって異な
る。保護層14の表面近傍において放電が生じると、電
離によって陽イオンや電子が発生し、これらがその極性
と反対極性を有する走査電極12aおよび維持電極12
bに向けて移動する。これにより、抵抗値の高いMgO
からなる保護層14表面が帯電するのであるが、その抵
抗値が高いために帯電は減衰せず、保護層14にはいわ
ゆる壁電荷が形成される。この壁電荷によって、放電空
間内には、走査電極12aおよび維持電極12bに印加
される電圧とは逆極性の電界が形成されるので、放電空
間における電界が弱められて上記放電は直ちに停止す
る。
【0029】次に、走査電極12aと維持電極12bと
に放電維持パルスを印加することによって放電が開始・
維持される。ここで放電空間においては上記壁電荷によ
って放電が起こりやすい状態となっており、放電維持パ
ルスの電圧は、放電開始電圧以下の電圧でよい。このよ
うに放電維持パルスが印加されることにより、間欠的に
放電が維持され、この放電によって放電ガスから紫外線
が発生する。この紫外線が背面パネル20における蛍光
体層25を励起発光させ、この発光された光が前面パネ
ル10を透過し、PDPにおいては画像表示が行われ
る。
【0030】(誘電体層13の組成)本発明において
は、前面ガラス基板11および誘電体層13の黄変を抑
制することができる誘電体層13の組成を見いだした点
に特徴を有している。たとえば、誘電体層13の形成に
使用する誘電体ガラスとしては、ZnO−B 23−Si
2−Al23−R2O−MO2系誘電体ガラス、ZnO
−B23−SiO2−R2O−MO2系誘電体ガラス、P2
5−ZnO−B23−SiO2−R2O−MO2系誘電体
ガラス、ZnO−B23−SiO2−CuO−R2O−M
2系誘電体ガラスを挙げることができる。なお、上記
各ガラスに含まれるMO2は、MnO2,CeO2,Sn
2,SbO2の群から選択される一または二以上の物質
であり、R2Oは、Li2O,Na2O,K2O,Rb
2O,Cs2O,Cu2O,Ag2Oの群から選択される一
つの物質である。
【0031】これらの誘電体ガラスには、ガラス中にお
いて3価あるいは4価のイオン配置を取ることができる
金属M(Mは、Mn,Ce,Sn,Sbの群から選択さ
れる一または二以上の物質)の酸化物MO2が含まれて
いる。ここで、3価あるいは4価のイオン配置を取るこ
とができる金属酸化物MO2が誘電体ガラスに含まれて
いれば、走査電極12aおよび維持電極12bから溶け
だしたAgイオンやCuイオンが誘電体層13に拡散し
て一旦はAgやCuに還元されたとしても、3価や4価
の金属イオンがAgやCuの電子を引き抜きつつ、自身
が2価の金属イオンに還元されることにより、Ag+
Cu2+イオンの状態に戻すことができる。そのため、誘
電体層13の中においては、AgやCuは、イオン化し
た状態に保持されると考えられ、各電極12a,12b
から拡散してきたAgやCuは、凝集してコロイド化す
ることが抑制される。これによって、誘電体層13にお
いては黄変が抑制されるとともに、絶縁破壊も発生しな
い。さらに、誘電体層13に含まれた金属酸化物MO2
は、これと接触する前面ガラス基板11にも拡散すると
考えられるので、前面ガラス基板11においても黄変の
発生が抑制される。
【0032】具体的な組成としては、ZnO−B23
SiO2−Al23−R2O−MO2系誘電体ガラスにお
いては、ZnOが20〜43重量%、B23が38〜5
5重量%、SiO2が5〜17重量%、Al23が1〜
10重量%、R2Oが1〜5重量%、MO2が0.5〜5
重量%のものを使用することができる。また、ZnO−
23−SiO2−R2O−MO2系誘電体ガラスにおい
ては、ZnOが35〜44重量%、B23が35〜55
重量%、SiO2が5〜15重量%、R2Oが1〜5重量
%、MO2が0.5〜10重量%のものを使用すること
ができる。
【0033】P25−ZnO−B23−SiO2−R2
−MO2系誘電体ガラスにおいては、P25が15〜2
5重量%、ZnOが20〜35重量%、B23が30〜
55重量%、SiO2が5〜12重量%、R2Oが0.1
〜5重量%、MO2が0.5〜10重量%のものを使用
することができる。ZnO−B23−SiO2−CuO
−R2O−MO2系誘電体ガラスにおいては、ZnOが3
5〜45重量%、B23が20〜35重量%、SiO2
が5〜20重量%、CuOが0.1〜5重量%、R2
が0.1〜5重量%、MO2が0.5〜10重量%のも
のを使用することができる。
【0034】ここで、ZnOは、ガラスの軟化点を大き
く上げることなく熱膨張係数を下げる作用を有する。ま
た、B23はガラスの主成分であり、軟化点を下げる作
用を有し、その含有量が55重量%を超えるとガラスが
分相し透過率が低下しやすくなる。SiO2は、ガラス
構造体として不可欠であり、その含有量が5重量%を下
回るとガラス化しにくく、20重量%を越えるとガラス
の軟化点が高くなりすぎる。Al23は、ガラスの分相
を抑制する作用を有し、その含有量が10重量%を超え
ると、ガラス中に結晶が生じて透過率が低下する。R2
Oは、ガラスの軟化点を低下させ、ガラスの溶融時にお
ける流動性を向上させる作用を有し、10重量%を超え
る含有量となると、熱膨張係数が増加するとともに、ガ
ラスの耐圧も低下するため、1〜5重量%の範囲が好ま
しい。MO2は、パネルの黄変を防止する作用を有し、
その含有量は0.5重量%以上、10重量%以下が好ま
しい。0.5重量%未満であると黄変を防止できず、1
0重量%を超えると、ガラスを着色してしまうからであ
る。
【0035】上記各組成を有する誘電体ガラスは、その
誘電率が6〜7程度と酸化鉛(PbO)系ガラスや酸化
ビスマス(Bi23)系ガラス(誘電率が10〜13程
度)に比べて低い値をとる。そのため、これらの誘電体
ガラスをPDPの誘電体層に用いることによって、その
駆動時に流れる電流量を小さくすることができるので、
消費電力を抑制することができる。また、誘電体層に3
価あるいは4価のイオン配置を取る金属酸化物MO2
含まれているので、パネルの黄変を抑制することができ
る。さらに、誘電体層中にピンホールやクラックの発生
を抑制するR2Oを含むとともに、誘電体層中の導電性
を有する銀や銅のコロイド発生を抑制できるMO2を含
むので、絶縁破壊が起こらない。この絶縁破壊について
は、背面パネル20における誘電体層23においても同
様の組成の誘電体ガラスを用いているので、前面パネル
10と同様に背面パネル20においても起こらないと考
えられる。なお、R2Oは、従来のPbO系ガラスに添
加するよりも本願のZnO系ガラスに添加するほうが、
誘電体層の耐圧向上性において著しい効果を有すること
を確認している。
【0036】さらに、PbOやBi23を含まず、アル
カリ金属の酸化物(R2O:Rは、Li,K,Na,C
u,Ag,Cs,Rbの群から選択される一つの物質で
ある。)含有量が10重量%以下である、ZnO−B2
3−SiO2−Al23−R2O系ガラス,P25−Z
nO−B23−SiO2−R2O系ガラスやZnO−B2
3−SiO2−MO−R2O系ガラス(ただし、Mは、
Mg,Ca,Sr,Baの群から選択される一または二
以上の物質である。)に対して、3価あるいは4価のイ
オン配置を取ることができる金属酸化物MO2を加える
ようにしても、上記と同様の理由により、本実施の形態
と同様の効果を得ることができると考えられる。この場
合には、ガラスに金属酸化物MO2を加える量が0.5
〜5重量%の範囲が好ましい。その含有量が0.5重量
%を下回ると、黄変を抑制する効果がなく、5重量%を
超えると、ガラスがMO2によって着色してしまうから
である。
【0037】(PDPの製造方法) 〈前面パネル10の作成〉前面パネル10は、前面ガラ
ス基板11に走査電極12aおよび維持電極12bを形
成した後、上記組成を有する誘電体ガラス粉末を使用し
て誘電体層13を被覆し、この上に保護層14を被覆す
ることによって形成される。
【0038】(1)走査電極12aおよび維持電極12
bの形成 走査電極12aおよび維持電極12bの形成方法を、図
4を用いて説明する。図4(a)〜図4(h)は、前面
ガラス基板11上に走査電極12aおよび維持電極12
bを形成する際の各工程における前面ガラス基板11の
側面図である。
【0039】まず、図4(a)に示すように、前面ガラ
ス基板11を用意する。次に、図4(b)に示すよう
に、前面ガラス基板11の一方の表面に対してITO
(酸化インジウムと酸化スズとからなる透明導体)を
0.12μmの厚みとなるまでスパッタリング法を用い
て被膜する。次に、図4(c)に示すように、ITO膜
の上にフォトレジスト層を形成する。そして、図4
(d)に示すように、電極形状の孔122aが開けられ
たマスク122を用いてフォトレジスト層121を覆
い、光を露光させる。これにより、マスク122におけ
る孔122aと対応するフォトレジスト層121は硬化
するとともに、それ以外のところは未硬化のままとな
る。そしてこのフォトレジスト層121を現像液を用い
て現像することによって、未硬化のフォトレジスト層1
21が洗い流される。その後、サンドブラストやエッチ
ングを行うことによって、図4(e)に示すように、フ
ォトレジスト層121が洗い流された部分のITO膜が
取り除かれ、走査電極12aおよび維持電極12bにお
ける各透明電極12a2,12b2が形成される。な
お、透明電極12aと透明電極12bとの距離は、40
インチクラスのPDPに適合するように0.08mmと
している。また、フォトリソグラフ法を用いて透明電極
を形成する以外にも、レーザ加工法を用いて形成するこ
ともできる。
【0040】そして、この上に感光性の銀ペーストを前
面に塗布した後、上記と同様にフォトリソグラフ法を用
いて幅40μmのAgバスライン電極を形成する。その
後、550℃程度の温度に加熱して焼成を行うことによ
って、図4(f)に示すように走査電極12a,維持電
極12bが形成される。 (2)誘電体層13および保護層14の形成 次に、図4(g)に示すように、各電極12a、12b
が形成された前面ガラス基板11上に、誘電体ガラスペ
ーストを塗布する。
【0041】この誘電体ガラスペーストは、次にように
して作成される。まず、上記のような組成を有する誘電
体ガラスをジェットミルを用いて平均粒径が0.5〜
2.5μmとなるように粉砕し、誘電体ガラス粉末を作
成する。次に、この誘電体ガラス粉末を35〜70重量
%と、エチルセルローズ、エチレンオキサイド樹脂、あ
るいはアクリル樹脂を1〜20重量%と、バインダー成
分としてターピネオール、ブチルカルビトールアセテー
ト、あるいはペンタンジオールを30〜65重量%含む
溶液を作成し、3本ロールあるいはホモナイザーを用い
て混練する。これに、可塑剤として、たとえばフタル酸
ジオクチル、フタル酸ジブチル、およびグリセリン、分
散剤として、グリセロールモノオレート、ソルビタンセ
スキオレート、ホモゲノール(Kaoコーポレーション
社製)等をバインダー成分に対して0.1〜10重量%
添加させることにより、誘電体ガラス粉末がペースト内
で沈降することを防止することができる。
【0042】このようにして塗布された誘電体ガラスペ
ーストを乾燥後、500〜600℃の温度において焼成
を行うことにより、バインダー成分などの有機成分が分
解されるとともに、誘電体ガラス粉末が軟化・溶融す
る。これを徐冷することによって、誘電体層13が形成
される。次に、誘電体層13の表面上に酸化マグネシウ
ム(MgO)からなる保護層14を形成する。本実施の
形態においては、CVD法(熱CVD法やプラズマCV
D法)を用いることにより、耐スパッタ性に優れる(1
00)面あるいは(110)面配向したMgOからなる
保護層14(厚み1.0μm)を形成している。また、
CVD法の他に、イオンプレーティング法や真空蒸着法
を用いることもできる。
【0043】〈背面パネル20の作製〉まず、背面ガラ
ス基板21にリフトオフ法を用いてアドレス電極22を
形成する。具体的には、背面ガラス基板21の表面上に
フォトレジスト層を被覆した後、アドレス電極22とな
る部分をカバーするマスクを用いてフォトレジスト層を
硬化させたのち、現像することにより、フォトレジスト
層におけるアドレス電極22となる部分に凹部を形成す
る。このフォトレジスト層の上に銀ペーストを前面に塗
布し、銀ペーストを硬化させた後、フォトレジスト層を
剥離させる。これにより、背面ガラス基板21の上に
は、フォトレジスト層の凹部と対応する部分にアドレス
電極22が形成される。
【0044】このアドレス電極22が形成された背面ガ
ラス基板21上に、前面パネル10における誘電体層1
3の形成方法と同様の方法(焼成温度540〜600
℃)を用いて誘電体層23を形成する。この誘電体層2
3の形成に用いる誘電体ガラスペーストは、前面パネル
10の誘電体層13の形成に使用した誘電体ガラスペー
ストと同様の組成(ただし、誘電体ガラス粉末の平均粒
径が0.2〜2.5μm)と同じものに、平均粒径が
0.1〜0.5μmの酸化チタンTiO2を10重量%
添加した白色のものを使用した。
【0045】そして、この誘電体層23の上に、スクリ
ーン印刷法やプラズマ溶射法を用いて隔壁24を所定の
ピッチ(たとえば40インチクラスのPDPに適合する
ピッチとして0.2mm)を有するように形成する。そ
して、隔壁24と隔壁24との間に、たとえばインクジ
ェット法を用いて赤(R)、緑(G)、青(B)の各色
蛍光体インクを順に塗布する。
【0046】蛍光体インクに使用される蛍光体として
は、たとえば、赤色蛍光体としては、Y23:Eu3+
緑色蛍光体としては、Zn2SiO4:Mn、青色蛍光体
としては、BaMgAl1017:Eu2+など、一般的に
PDPに用いられている蛍光体を使用することができ
る。図5は、インクジェット装置70の概略図である。
【0047】同図に示すように、蛍光体インクペースト
を貯留するサーバー71と、サーバー71から供給され
る蛍光体インクペーストを加圧してノズル73に送出す
る加圧ポンプ72と、加圧ポンプ72から送られてきた
蛍光体インクペーストを噴射させるノズル部73とを備
える。蛍光体インクペーストを背面パネル20における
隔壁24と隔壁24との間にたとえば、赤色蛍光体イン
クペーストを塗布する際には、まず、サーバー71の中
に赤色蛍光体であるY23:Eu3+の粉末(平均粒径
2.0μm)を50重量%と、エチルセルローズを1.
0重量%と、α―ターピネオールとブチルカルビトール
の混合液からなる溶剤を49重量%となるように投入
し、サンドミルを用いて混合撹拌する。これにより、5
5センチポアズ(CP)の粘度を有する蛍光体インクペ
ーストが形成される。この蛍光体インクペーストをポン
プ72を用いてサーバー71からノズル部73に加圧送
出する。ノズル部73に送られた蛍光体インクペースト
は、ノズル孔73a(ノズル径60μm)から噴出され
る。この吐出された赤色蛍光体インクペースト74は、
背面パネル20の隔壁24と隔壁24との間に塗布され
る。このときに、背面パネル20を隔壁24の長手方向
に沿って移動させることにより、赤色蛍光体インクペー
スト74は、隣接する二つの隔壁24の間に直線状に塗
布される。緑色、青色についても赤色と同様の方法を用
い、蛍光体の種類を変更することによって蛍光体インク
ペーストを塗布することができる。すべての色について
蛍光体インクペーストを塗布した後、背面パネル20を
500℃の温度で10分間焼成することによって背面パ
ネル20が形成される。
【0048】〈前面パネル10と背面パネル20の張り
合わせ〉上記のようにして形成された前面パネル10と
背面パネル20と対向させて配置した後、両パネルの周
囲を封着用ガラスを用いて封着させる。このとき、隔壁
24と隔壁24との間の放電空間を真空排気(1×10
-4Pa)した後、放電ガスを所定の圧力で封入すること
により、PDPが形成される。ここで、放電ガスとして
は、従来から用いられているNe−Xe系ではあるが、
Xeの含有率を5体積%以上、放電ガスの封入圧力を6
6.5〜100kPaとすることにより、PDPの輝度
を向上させることができる。
【0049】(実施例)次に、上記実施の形態に係るP
DPの実施例サンプル1〜36、比較例サンプル37〜
40を作製し、前面パネルの色度、輝度、色温度などに
ついて比較検討を行った。各実施例サンプルおよび比較
例サンプルのPDPとしては、42インチのVGAタイ
プ(走査電極と維持電極が480対、アドレス電極が2
556本)のものを作製した。PDPのセルサイズとし
ては、隔壁の高さが0.15mm、隔壁同士の間隔(セ
ルピッチ)が0.36mm、表示電極と維持電極との間
の電極間距離が0.08mmとした。ここで、表示電
極、および維持電極には、透明電極の上にバス電極とし
て銀電極を配したものを用い、アドレス電極には、銀電
極を用いた。
【0050】前面パネルおよび背面パネルの誘電体層
は、上記実施の形態において説明した、4価のイオン配
置を取ることができる金属酸化物を含む誘電体ガラスか
らなるように形成した。誘電体層を形成する際に用いる
誘電体ガラス粉末としては、平均粒径:0.5〜2.5
μmのものを用い、これに溶剤と、可塑剤と、分散剤と
を混在させた誘電体ガラスペースト(20000〜50
000センチポアズ)を、ダイコート法を用いて塗布
し、焼成して誘電体層を形成した。誘電体層の厚みは、
25〜30μmに形成した。なお、背面パネルの誘電体
層形成に用いる誘電体ガラスペーストとしては、前面パ
ネルの誘電体層形成に用いるペーストと同じ組成のもの
に酸化チタンを加えたものを使用した。
【0051】放電ガスとしては、Ne−Xe系の混合ガ
ス(Xeの含有量が5体積%)を用い、79.8kPa
(600torr)の圧力となるように封入した。前面
パネルにおける保護層は、Magnesium Ace
tylacetone〔Mg(C5722〕あるいは
Magnesium Dipivaloyl Meth
ane〔Mg(C111922〕をソースとして、プラ
ズマCVD法を用いて形成した。プラズマCVD法にお
ける保護層形成方法としては、気化器の温度を125
℃、前面パネルの加熱温度を250℃とし、Arガスお
よび酸素をそれぞれ1L/分、2L/分の供給量で前面
パネル上に供給しながら1.33kPa(10tor
r)に減圧し、高周波電源から13.56MHzの高周
波電界を300W、20秒間印加する方法を用いた。こ
れにより、厚み:1.0μmのMgOからなる保護層を
膜形成速度1.0μm/分で形成した。このようにして
形成された保護層は、いずれのソースを用いた場合にお
いてもX線回折による解析によって(100)面に配向
していることが確認された。
【0052】(1)実施例サンプル1〜8 誘電体層を形成するガラス粉末として、上記実施の形態
で説明した4価のイオン配置を取る金属酸化物を含むP
25−ZnO−B23−SiO2−MO2−R2O系ガラ
ス粉末を用いた。各サンプルにおけるガラスの組成、お
よび誘電体ガラスペーストに用いたバインダー等の種
類、誘電体層の焼成温度などについて、表1に示す。
【0053】
【表1】 (2)実施例サンプル9〜16 誘電体層を形成するガラス粉末として、上記実施の形態
で説明した4価のイオン配置を取る金属酸化物を含むZ
nO−B23−SiO2−MO2−R2O系ガラス粉末を
用いた。各サンプルにおけるガラスの組成、および誘電
体ガラスペーストに用いたバインダー等の種類、誘電体
層の焼成温度などについて、表2に示す。
【0054】
【表2】 (3)実施例サンプル17〜24 誘電体層を形成するガラス粉末として、上記実施の形態
で説明した4価のイオン配置を取る金属酸化物を含むZ
nO−B23−SiO2−Al23−MO2−R 2O系ガ
ラス粉末を用いた。各サンプルにおけるガラスの組成、
および誘電体ガラスペーストに用いたバインダー等の種
類、誘電体層の焼成温度などについて、表3に示す。
【0055】
【表3】 (4)実施例サンプル25〜32 誘電体層を形成するガラス粉末として、上記実施の形態
で説明した4価のイオン配置を取る金属酸化物を含むZ
nO−B23−SiO2−Al23−MO2−K 2O系ガ
ラス粉末を用いた。各サンプルにおけるガラスの組成、
および誘電体ガラスペーストに用いたバインダー等の種
類、誘電体層の焼成温度などについて、表4に示す。
【0056】
【表4】 (5)実施例サンプル33〜36 誘電体層を形成するガラス粉末として、上記実施の形態
で説明した4価のイオン配置を取る金属酸化物を含むZ
nO−B23−SiO2−Al23−MO2−Li2O系
ガラス粉末を用いた。各サンプルにおけるガラスの組
成、および誘電体ガラスペーストに用いたバインダー等
の種類、誘電体層の焼成温度などについて、表5に示
す。
【0057】
【表5】 (6)比較例サンプル37〜40 誘電体層を形成するガラス粉末として、上記実施の形態
で説明した4価のイオン配置を取る金属酸化物MO
2(M=Mn,Ce,Sn,Sb)含まない、ZnO系
およびP25系ガラス粉末を用いた。各サンプルにおけ
るガラスの組成、および誘電体ガラスペーストに用いた
バインダー等の種類、誘電体層の焼成温度などについ
て、表6に示す。
【0058】
【表6】 (7)実験 実験方法 上記実施例サンプル1〜36および比較例サンプル37
〜40について、前面パネルにおける一対の走査電極お
よび維持電極の間の着色具合を色差計(日本電色工業
(株)NF777)を用いて測定した。測定項目として
は、ガラスの着色具合を示すa*値およびb*値をJI
SZ8730に規定された色差表示方法に基づいて測定
した。
【0059】また、各PDPサンプルを全白表示させ
て、そのときの輝度を測定するとともに、色温度をマル
チチャンネル分光計(大塚電子(株)MCPD−700
0)を用いて測定した。このPDPを全白表示させると
きには、絶縁破壊を起こしにくい、電圧が180V,周
波数50kHzの放電維持パルスを印加させている。な
お、各サンプル1〜40においては、パネルを封着する
前に、前面パネルにおける誘電体層の誘電率を測定し
た。この誘電率の測定方法としては、前面パネルの誘電
体層に銀ペーストを塗布して乾燥させることにより、こ
れを一方の電極とし、他方の電極としてアドレス電極を
利用し、これらの電極間における誘電率をL,C,Rメ
ータを用いて測定した。この誘電率の測定結果について
は、表1〜表6に記載している (8)結果と考察 実施例サンプル1〜8についての各測定結果を表7に、
実施例サンプル9〜16についての各測定結果を表8
に、実施例サンプル17〜24についての各測定結果を
表9に、実施例サンプル25〜32についての各測定結
果を表10に、実施例サンプル33〜36についての各
測定結果を表11に、比較例サンプル37〜40につい
ての各測定結果を表12に示す。なお、各表におけるa
*値は、プラス方向に大きくなると赤色が強まり、マイ
ナス方向に大きくなると緑色が強まることを示す。b*
値は、プラス方向に大きくなると黄色が強まり、マイナ
ス方向に大きくなると青色が強まることを示す。一般
に、a*値が−5〜+5の範囲であり、かつb*値が−5
〜+5の範囲であれば、前面パネルの着色は観察されな
い。特に、黄変については、b*値の大きさが影響する
ため、b*値が−5〜+5の範囲であれば観察されない
が、b*値が+10を超えると目立ち始めてくる。
【0060】
【表7】
【0061】
【表8】
【0062】
【表9】
【0063】
【表10】
【0064】
【表11】
【0065】
【表12】 表7に示すように、3価あるいは4価のイオン配置を取
る金属酸化物MO2が含まれるP25−ZnO−B23
−SiO2−MO2−R2O系ガラスからなる誘電体層を
備えるPDPにおいては、黄変を示すb*値が0.8〜
2.0となる。これは、表12に示す比較例サンプル3
7〜40のb*値(5.1〜7.0)と比べて低く押さ
えられていることがわかる。特に、誘電体層において、
MnO2の有無を除けば同じ組成である実施例サンプル
1と比較例サンプル38とを比較しても、明らかに黄変
が改善していることが確認される。
【0066】また、PDPにおける輝度においても、比
較例サンプル37〜40は500cd/m2以下である
のに対し、実施例サンプル1〜8は、537cd/m2
以上と高い値を示す。これは、実施例サンプル1〜8に
おいては、銀が誘電体層中に拡散したとしても、光を反
射するコロイドの発生が抑制されているためであると考
えられる。加えて、本実施例サンプル1〜8において
は、黄変が発生しないため、パネルの色温度も良好であ
る。
【0067】表8に示す、ZnO−B23−SiO2
MO2−R2O系ガラスからなる誘電体層を備えるPDP
においても、黄変を示すb*値が0.5〜2.0とな
り、上記と同様、比較例サンプル37〜40と比べて低
く押さえられていることがわかる。特に、誘電体層にお
いて、MnO2の有無を除けば同じ組成である実施例サ
ンプル9(b*値:0.5)と比較例サンプル39(b*
値:6.5)とを比較しても、明らかに黄変が改善して
いることが確認される。
【0068】また、PDPにおける輝度においても、比
較例サンプル37〜40は500cd/m2以下である
のに対し、実施例サンプル9〜16は、538cd/m
2以上と高い値を示す。加えて、本実施例サンプル9〜
16におけるパネルの色温度も比較例サンプル37〜4
0に比べて良好である。表9に示す、ZnO−B23
SiO2−Al23−MO2−R2O系ガラスからなる誘
電体層を備えるPDPにおいても、黄変を示すb*値が
0.9〜1.9となり、上記と同様、比較例サンプル3
7〜40と比べて低く押さえられていることがわかる。
特に、誘電体層において、MnO2の有無を除けば同じ
組成である実施例サンプル17(b*値:0.9)およ
び実施例サンプル24(b*値:1.2)と、比較例サ
ンプル37(b*値:7.0)とを比較すれば、明らか
に黄変が改善していることが確認される。
【0069】また、PDPにおける輝度においても、比
較例サンプル37〜40は500cd/m2以下である
のに対し、実施例サンプル17〜24は、510cd/
2以上と高い値を示す。加えて、本実施例サンプル1
7〜24におけるパネルの色温度も比較例サンプル37
〜40に比べて良好である。表10に示す、ZnO−B
23−SiO2−Al23−MO2−K2O系ガラスから
なる誘電体層を備えるPDPにおいても、黄変を示すb
*値が0.6〜2.0となり、上記と同様、比較例サン
プル37〜40と比べて低く押さえられていることがわ
かる。特に、誘電体層において、MnO2の有無を除け
ば同じ組成である比較例サンプル40(b*値:7.
0)とを比較すれば、明らかに黄変が改善していること
が確認される。
【0070】また、PDPにおける輝度においても、比
較例サンプル37〜40は500cd/m2以下である
のに対し、実施例サンプル25〜32は、527cd/
2以上と高い値を示す。加えて、本実施例サンプル2
5〜32におけるパネルの色温度も比較例サンプル37
〜40に比べて良好である。表11に示す、ZnO−B
23−SiO2−Al23−MO2−Li2O系ガラスか
らなる誘電体層を備えるPDPにおいても、黄変を示す
b*値が1.2〜1.6となり、上記と同様、比較例サ
ンプル37〜40と比べて黄変が低く押さえられている
ことがわかる。
【0071】また、PDPにおける輝度においても、比
較例サンプル37〜40は500cd/m2以下である
のに対し、実施例サンプル33〜36は、546cd/
2以上と高い値を示す。加えて、本実施例サンプル2
5〜32におけるパネルの色温度も比較例サンプル37
〜40に比べて良好である。
【0072】
【発明の効果】以上述べてきたように、金属電極を被覆
する誘電体層に、3価あるいは4価のイオン配置をとる
ことができる金属酸化物が含まれるようにすることによ
り、PDPの黄変発生を抑制し、絶縁破壊のない信頼性
の高いPDPを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】PDPの要部斜視図である。
【図2】図1におけるPDPをx軸方向に沿って見た側
面図である。
【図3】図1におけるPDPをy軸方向に沿って見た側
面図である。
【図4】各製造工程における前面パネルの側面図であ
る。
【図5】インクジェット装置の概略図である。
【符号の説明】
10 前面パネル 11 前面ガラス基板 12a 走査電極 12b 維持電極 12a1,12b1 透明電極 12a2,12b2 金属電極 13,23 誘電体層 14 保護層 20 背面パネル 21 背面ガラス基板 22 アドレス電極 24 隔壁
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年11月18日(2002.11.
18)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤谷 守男 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 4G062 AA09 BB05 BB08 CC08 DA03 DA04 DB01 DB02 DB03 DB04 DC04 DC05 DC06 DD01 DD02 DD03 DD04 DE04 DE05 DF01 EA01 EA02 EA03 EA04 EB01 EB02 EB03 EC01 EC02 EC03 EC04 ED01 EE01 EF01 EG01 FA01 FB01 FC01 FD01 FE01 FE02 FE03 FF01 FG01 FH01 FJ01 FK01 FL01 FL02 FL03 GA01 GB01 GC01 GD01 GE01 HH01 HH02 HH03 HH04 HH05 HH07 HH09 HH11 HH13 HH15 HH17 HH20 JJ01 JJ03 JJ04 JJ05 JJ07 JJ10 KK01 KK03 KK05 KK07 KK10 MM05 MM08 MM13 MM27 MM40 NN26 NN32 NN34 5C027 AA06 5C040 FA01 FA04 GB03 GB14 GC18 GD07 GD09 JA02 KA10 KB03 KB13 KB19 KB28 MA03 MA05 MA09 MA30

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属電極と、当該金属電極を被覆する誘
    電体層を備えるプラズマディスプレイパネルであって、 前記誘電体層は、 酸化亜鉛と、 酸化硼素と、 酸化ケイ素と、 R2Oと、 MO2とからなるガラスによって構成されていることを
    特徴とするプラズマディスプレイパネル。ただし、R2
    Oは、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウム、
    酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸化銅、酸化銀の群か
    ら選択される一つの物質であり、MO2は、酸化マンガ
    ン(IV)、酸化セリウム(IV)、酸化スズ(I
    V)、酸化アンチモン(IV)の群から選択される一ま
    たは二以上の物質である。
  2. 【請求項2】 前記誘電体層を構成するガラスは、その
    組成比が、酸化亜鉛:25〜44重量%、酸化硼素:3
    5〜55重量%、酸化ケイ素:5〜15重量%、R
    2O:1〜5重量%、MO2:0.5〜10重量%である
    ことを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレ
    イパネル。
  3. 【請求項3】 前記誘電体層を構成するガラスには、そ
    の組成にさらに酸化アルミニウムが加えられていること
    を特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパ
    ネル。
  4. 【請求項4】 前記誘電体層を構成するガラスは、その
    組成比が、酸化亜鉛:20〜43重量%、酸化硼素:3
    8〜55重量%、酸化ケイ素:5〜17重量%、酸化ア
    ルミニウム:1〜10重量%、R2O:1〜5重量%、
    MO2:0.5〜5重量%であることを特徴とする請求
    項3に記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 【請求項5】 前記誘電体層を構成するガラスには、そ
    の組成にさらに酸化燐(V)が加えられていることを特
    徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネ
    ル。
  6. 【請求項6】 前記誘電体層を構成するガラスは、その
    組成比が、酸化亜鉛:20〜35重量%、酸化硼素:3
    0〜55重量%、酸化ケイ素:5〜12重量%、酸化燐
    (V):15〜25重量%、R2O:0.1〜5重量
    %、MO2:0.5〜10重量%であることを特徴とす
    る請求項3に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 【請求項7】 前記R2Oは、酸化カリウムであり、前
    記誘電体層を構成するガラスの組成比が、酸化亜鉛:1
    0〜25.5重量%、酸化硼素:20〜40重量%、酸
    化ケイ素:10〜30重量%、酸化アルミニウム:5〜
    25重量%、酸化カリウム:3〜10重量%、MO2
    0.5〜5重量%であることを特徴とする請求項3に記
    載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 【請求項8】 前記R2Oは、酸化リチウムであり、前
    記誘電体層を構成するガラスの組成比が、酸化亜鉛:1
    0〜19重量%、酸化硼素:20〜40重量%、酸化ケ
    イ素:10〜30重量%、酸化アルミニウム:5〜25
    重量%、酸化リチウム:3〜10重量%、MO2:1〜
    5重量%であることを特徴とする請求項3に記載のプラ
    ズマディスプレイパネル。
  9. 【請求項9】 金属電極と、当該金属電極を被覆する誘
    電体層を備えるプラズマディスプレイパネルであって、 前記誘電体層は、 PbOおよびBi23を含まず、かつR2Oの含有量が
    10重量%以下である、ZnO−B23−SiO2−A
    23−R2O系ガラス,P25−ZnO−B23−S
    iO2−R2O系ガラス、あるいはZnO−B23−Si
    2−MO−R2O系ガラスに対して、ガラス中で3価あ
    るいは4価のイオン配置を取ることができる金属酸化物
    MO2を0.5〜5重量%加えたガラスによって構成さ
    れていることを特徴とするプラズマディスプレイパネ
    ル。ただし、R2Oは、酸化リチウム、酸化ナトリウ
    ム、酸化カリウム、酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸
    化銅、酸化銀の群から選択される一つの物質であり、M
    2は、酸化マンガン(IV)、酸化セリウム(I
    V)、酸化スズ(IV)、酸化アンチモン(IV)の群
    から選択される一または二以上の物質である。
  10. 【請求項10】 前記金属電極は、銀電極あるいはクロ
    ム/銅/クロム電極であることを特徴とする請求項1〜
    9のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル。
  11. 【請求項11】 金属電極上に誘電体ガラス粉末を配し
    て焼成することにより、誘電体ガラスからなる誘電体層
    を金属電極に被覆する工程を有するプラズマディスプレ
    イパネルの製造方法であって、 前記誘電体ガラス粉末は、酸化亜鉛と、酸化硼素と、酸
    化ケイ素と、R2Oと、MO2とからなることを特徴とす
    るプラズマディスプレイパネルの製造方法。ただし、R
    2Oは、酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カリウ
    ム、酸化ルビジウム、酸化セシウム、酸化銅、酸化銀の
    群から選択される一つの物質であり、MO2は、酸化マ
    ンガン(IV)、酸化セリウム(IV)、酸化スズ(I
    V)、酸化アンチモン(IV)の群から選択される一ま
    たは二以上の物質である。
  12. 【請求項12】 前記誘電体ガラス粉末の組成は、酸化
    亜鉛:25〜44重量%、酸化硼素:35〜55重量
    %、酸化ケイ素:5〜15重量%、R2O:1〜5重量
    %、MO2:0.5〜10重量%からなることを特徴と
    する請求項11に記載のプラズマディスプレイパネルの
    製造方法。
  13. 【請求項13】 前記誘電体ガラス粉末には、さらにそ
    の組成に酸化アルミニウムが加えられており、その組成
    比が、酸化亜鉛:20〜43重量%、酸化硼素:38〜
    55重量%、酸化ケイ素:5〜17重量%、酸化アルミ
    ニウム:1〜10重量%、R2O:1〜5重量%、M
    2:0.2〜5重量%であることを特徴とする請求項
    11に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  14. 【請求項14】 前記誘電体ガラス粉末には、さらにそ
    の組成に酸化燐(V)が加えられており、その組成比
    が、酸化亜鉛:20〜35重量%、酸化硼素:30〜5
    5重量%、酸化ケイ素:5〜12重量%、酸化燐
    (V):15〜25重量%、R2O:0.1〜5重量
    %、MO2:0.5〜10重量%であることを特徴とす
    る請求項11に記載のプラズマディスプレイパネルの製
    造方法。
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