JPWO2008117797A1 - 無鉛ガラス組成物 - Google Patents

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一郎 内山
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Abstract

フラットディスプレイパネル用途などに適した無鉛ガラス組成物の提供を課題としている。SiO2、B2O3及びZnOを主成分として含有する無鉛ガラス組成物であって、SeO2とCoOとの少なくとも一方をさらに含有し、しかも、SeO2とCoOとの含有量の合計が0.01〜5質量%であることを特徴とする無鉛ガラス組成物を提供する。

Description

本発明は、無鉛ガラス組成物に関する。
近年の省スペース化、省エネルギー化需要の高まりにより、陰極線管式画像表示装置(以下「CRT」ともいう)に代わり、フラットディスプレイパネルが用いられるようになってきている。
例えば、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」ともいう)や電界放出型ディスプレイ(以下「FED」ともいう)が広く用いられている。
このPDPやFEDには、表面に電極が形成されたガラス板が互いに電極面を対向させて前面側と背面側とに2枚用いられている。
PDPでは通常、背面側のガラス板(以下「背面板」ともいう)表面にストライプ状に電極が形成されており、この電極間にはガラスで形成された隔壁が立設されている。また、前面側ガラス板(以下「前面板」ともいう)表面の電極は、背面板の電極と直交する方向にストライプ状に形成されており、この前面板の電極と背面板の電極とは、通常、誘電体層とよばれるガラス層により被覆されている。そして、この前面板と背面板とが前記隔壁を介して対向配置されることにより表示セルが画定され、該表示セルに配した蛍光体を、電極間のプラズマ放電により発光させて画像などを表示させている。
また、FEDでは、画素ごとに背面板の電極(陰極)から前面板の電極(陽極)へと電子を放出させて陽極に塗布した蛍光体に衝突させて発光させて画像を表示させている。通常、陰極は、ガラス板上に形成された誘電体層上に形成され、また陰極以外の電極は、誘電体層で被覆されている。この誘電体層は、電極やその引き出し線を被覆することで放電を防止する絶縁膜となる。この誘電体層は、一般にガラスペーストなどを用いた成膜方法により形成されている。
このようなフラットディスプレイパネルにおける誘電体層は、通常、粉末状のガラスを有機バインダーなどに分散させたペーストや、有機バインダーと粉末ガラスとを含むシート(グリーンシート)をガラス基板上で焼結することにより形成されている。そのため、これらの誘電体層や隔壁に用いられるガラスは、ガラス基板上で焼結し得る低い軟化温度(軟化点)を有することが必要であり、通常、これらに用いられるガラスは600℃以下の軟化点を有している。
また、この誘電体層、特に、前面板の誘電体層(以下「前面誘電体層」ともいう)においては、低い温度で焼成できることのみならず、透明性(光透過率)が高い状態に焼成し得ることが求められている。
このようなフラットディスプレイパネルにおいては、導電率に優れた銀が電極材料に用いられている。
しかし、このような銀が用いられた電極上でガラスの焼結を行うと、銀がガラス中に拡散してガラスを形成する組成物中の成分と反応して焼結後のガラスに黄変を生じやすいことから各種の対策が検討されている。
ところで、従来、ガラス基板上で焼結し得るような低い軟化点を有する低軟化点ガラスとして酸化鉛を多く含んだガラスが知られている。しかし、近年においては、環境意識の高まりから、廃棄処理、作業環境における問題を抑制することのできる無鉛系の低軟化点ガラスが望まれている。
この無鉛系の低軟化点ガラスを形成するための無鉛ガラス組成物として、近年、酸化ビスマス(Bi)と酸化ホウ素(B)とを主たる成分とするビスマス系の無鉛ガラス組成物が用いられるようになってきている。
しかし、ビスマスは、希少金属であるとともに、近年、ビスマスも鉛ほどではないが環境に悪影響を及ぼすことが懸念されるようになってきており、ビスマスの使用も低減させることが要望されるようになっている。
このようなことから、近年、二酸化ケイ素(SiO)、酸化ホウ素(B)及び酸化亜鉛(ZnO)を主成分として含有する無鉛ガラス組成物が検討されている。
このSiO、B及びZnOを主成分とする無鉛ガラス組成物は、通常、SiO、B及びZnOが、その合計量が全体の40質量%以上の状態とされており、ビスマスを全く含まないか、含んだとしてもごく僅かの含有量で、低軟化点のガラスを形成させ得ることから広く検討が行われている。
そして、このSiO、B及びZnOを主成分として含有する無鉛ガラス組成物においても銀との反応による黄変を防止することが検討されている(下記特許文献1参照)。
しかし、SiO、B及びZnOを主成分とする無鉛ガラス組成物においては、フラットディスプレイパネルの誘電体層用として十分安定した組成が見出されていないことから光透過性を低下させやすく、また、黄変を十分抑制させることについても十分検討がされているとはいえない状態である。
すなわち、従来の無鉛ガラス組成物においては、低ビスマス化、光透過性低下の抑制、黄変の抑制などといったフラットディスプレイパネル用途などに求められる要望を満足させることが困難であるという問題を有している。
日本国特開2000−313635号公報
本発明は、上記問題点に鑑み、フラットディスプレイパネル用途などに適した無鉛ガラス組成物の提供を課題としている。
本発明は、前記課題を解決すべく、SiO、B及びZnOを主成分として含有する無鉛ガラス組成物であって、SeOとCoOとの少なくとも一方をさらに含有し、しかも、SeOとCoOとの含有量の合計が0.01〜5質量%であることを特徴とする無鉛ガラス組成物を提供する。
本発明によれば、無鉛ガラス組成物がSiO、B及びZnOを主成分としていることからビスマスの使用量を抑制させ得る。
しかも、SeOとCoOとの少なくとも一方が含有されていることから、銀との反応を抑制させることができ、該無鉛ガラス組成物を用いて形成されるガラスに黄変が生じることを抑制させ得る。
さらに、SeOとCoOとの含有量が合計で0.01〜5質量%とされていることから該無鉛ガラス組成物を用いて形成されるガラスの光透過性の低下を抑制させ得る。
すなわち、無鉛ガラス組成物をフラットディスプレイパネル用途などに好適なものとさせ得る。
以下に、本発明の好ましい実施の形態についてプラズマディスプレイパネル(PDP)の前面誘電体層の形成などに用いられる無鉛ガラス組成物を説明する。
本実施形態における無鉛ガラス組成物には、SiO、B及びZnOが含有され、SeO及びCoOのいずれか1種以上がさらに含有されている。
また、本実施形態における無鉛ガラス組成物には、Alが含有されており、LiO、NaO及びKOの何れか1種以上がさらに含有されている。
また、本実施形態における無鉛ガラス組成物には、MgO、CaO及びBaOの何れか1種以上が含有され、ZrOがさらに含有されている。
前記SiOは、ガラスの安定化に必要な必須成分であり、その含有量は、1〜21質量%とされる。
このSiOの含有量がこのような範囲であるのは、1質量%未満の場合には、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうためである。21質量%を超えて含有される場合には、ガラスの粘度が高くなり、粉末ガラスを用いて誘電体層を形成する場合などにおいて泡が抜け難くなって光透過性を低下させてしまうおそれがある。
このような点において、SiOの含有量は、4.5〜21質量%であることが好ましく、5〜21質量%であることがより好ましく、10〜21質量%であることがさらに好ましい。
前記Bも、ガラスの安定化に必要な必須成分であり、その含有量は、30〜60質量%とされる。
このBの含有量がこのような範囲であるのは、30質量%未満の場合には、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうおそれがあるためである。また、60質量%を超えて含有される場合には、600℃以下での焼成が困難となり、ガラス基板上での焼成が困難となるおそれがある。しかも、ガラスの化学的耐久性を低下させてしまうおそれがある。
このような点において、Bの含有量は、35〜60質量%であることが好ましく、40〜60質量%であることがさらに好ましく、43〜60質量%とされることが特に好ましい。
前記ZnOは、ガラスの熱膨張係数が変化することを抑制しつつガラスを低融化させるために必要な必須成分であり、その含有量は、9〜45質量%とされる。
しかし、このZnOは、量を多く含有させると無鉛ガラス組成物を不安定にさせて、形成されるガラスの結晶化をまねくおそれがあり、光透過性を低下させるおそれがある。
したがって、その含有量は、9〜40質量%であることが好ましく、9〜30質量%であることがさらに好ましく、10〜17質量%であることが特に好ましい。
前記SeO及びCoOは、銀との反応による黄変の抑制に有効な成分であり、SeO及びCoOのいずれか1種以上が必須であり、その含有量は、合計0.01〜5質量%とされる。
SeO及びCoOのいずれか1種以上の含有量が、このような範囲とされるのは、0.01質量%未満の場合には、前記黄変抑制効果が発揮されず、5質量%を超えて含有される場合には、該無鉛ガラス組成物を用いて形成されるガラスの光透過性を低下させるためである。
したがって、その含有量は、0.1〜1質量%であることが好ましい。
特に、SeOは、CoOに比べて、光透過性の低下を防止しつつ黄変抑制効果が発揮されやすいことから、CoOよりもSeOを積極的に採用することが好ましい。
すなわち、SeOの含有量をXSe質量%、CoOの含有量をXCo質量%としたときに、XSe>XCoとなるようにSeOが含有されることで、この無鉛ガラス組成物が用いられて形成されるガラスの光透過率をよりいっそう向上させ得る。
特にSeOの含有量を0.3〜3.0質量%とし、CoOを0.3質量%未満とすることが好ましく、SeOの含有量を0.3〜3.0質量%とし、CoOを含有させないことがさらに好ましい。
前記Alは、ガラスの安定化に有効な成分であり、その含有量は、0.5〜10質量%であることが好ましい。
このAlの含有量がこのような範囲であるのが好ましいのは、0.5質量%未満の場合には、無鉛ガラス組成物が不安定になり、形成されるガラスが結晶化して光透過性を低下させてしまうおそれがあるためである。10質量%を超えて含有される場合には、600℃以下での焼成が困難となり、ガラス基板上での焼成が困難となる。
このような点において、Alの含有量は、4〜10質量%であることがより好ましい。
前記LiO、NaO及びKOは、ガラスの低融化に有効な成分であり、その一種以上を合計5〜14質量%含有させることが好ましい。LiO、NaO及びKOの一種以上の含有量がこのような範囲であるのが好ましいのは、含有量が5質量%未満の場合は、無鉛ガラス組成物の軟化点が600℃を超えてしまい、ガラス基板上での焼成が困難となるおそれを有するためである。
一方、14質量%を超えて含有される場合には、熱膨張係数が大きくなりすぎて焼成時に反り、割れを発生させたりして焼成自体が困難となるためである。
しかも、14質量%を超えて含有される場合には、誘電体層を形成する場合に、銀電極との反応によって黄色く着色(黄変)するおそれがある。
このような点において、LiO、NaO及びKOの何れか1種以上の含有量は、合計で8〜14質量%であることが好ましく、12〜14質量%であることがより好ましい。
また、ガラスの透明性(光透過性)を黄変抑制効果と共に考慮するとLiO、NaO及びKOの何れか1種以上の含有量は、7〜13質量%であることが好ましい。
前記MgO、CaO及びBaOは、ガラスの安定性、透過率の向上、低軟化点化、熱膨張係数の適正化、空気中の水分など環境による変質改質に対する耐久性(化学的耐久性)の向上などにおいてバランスの取れた無鉛ガラス組成物を形成するのに有効な成分である。
このMgO、CaO及びBaOの含有量は、これらの内、何れか1種以上を合計0〜15質量%含有させることが好ましく、0〜8質量%含有させることがより好ましい。
なお、化学的耐久性と共にガラスに優れた透明性(光透過性)を付与させうる点においてはMgO、CaO及びBaOの何れか1種以上を合計1〜15質量%含有させることが好ましい。
前記ZrOは、SeO及びCoOと同様に銀との反応による黄変の抑制に有効な成分であり、ガラスの光透過性の向上に有効な成分である。
その含有量は、0〜8質量%であることが好ましい。
ZrOの含有量がこのような範囲であるのが好ましいのは、含有量が8質量%を超える場合には、無鉛ガラス組成物が不安定になり、該無鉛ガラス組成物を用いて形成されるガラスが結晶化して光透過率を低下させるおそれがあるためである。
また、本実施形態の無鉛ガラス組成物には、上記以外の成分を本発明の効果を損ねない範囲において含有させることができる。
このような成分としては、SrO、TiO、Fe、SnO、Sb、V、CeO、NiO、Cr、TeO、MnO、CuOなどを例示し得る。
なお、本実施形態の無鉛ガラス組成物に含有されるSeOやCoOは、無機酸化剤として作用し誘電体層の焼成工程において、価数を変動することによって誘電体層中に拡散した銀イオンの還元を抑制し、誘電体層の黄色化を防止するものである。
この無機酸化剤としては、上記MnOなどのマンガン化合物や、上記Crなどのクロム酸化合物なども知られているが本実施形態の無鉛ガラス組成物のようにSiO、B及びZnOを主成分としている場合には、マンガン化合物やクロム酸化合物などのSeOとCoO以外の無機酸化剤では黄変を防止することが困難である。
したがって、本実施形態の無鉛ガラス組成物には、SeOとCoO以外の無機酸化剤を含有させないことが好ましい。
また、前述のように、特にSeOは、CoOに比べて、光透過性の低下を防止しつつ黄変抑制効果が発揮されやすいことから、本実施形態の無鉛ガラス組成物には、SeO以外の無機酸化剤を含有させないことが特に好ましい。
本発明の無鉛ガラス組成物を上記のような組成とすることにより、Biを全く含有させないか、含有させるとしても、例えば、5質量%以下のわずかな含有量としつつ、無鉛ガラス組成物を600℃以下の低軟化点とさせ得る。
しかも、光透過性に優れ、黄変抑制効果に優れたものとし得る。
これらの無鉛ガラス組成物を用いてガラスを形成する場合は、すべての原料を、例えば1000〜1300℃の温度で、混合溶融して均一なガラスを作製し、該ガラスをボールミルなどの粉砕手段により粉末とすることで均一な性状のガラス粉末を得ることができる。
このとき、無鉛ガラス組成物の個々の成分の元となる原料どうしを混合して用いたり、あるいは、複数の成分の元となる複合原料を用いたりすることができ、この個々の原料、あるいは、複合原料としては、例えば、酸化物、水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、硫酸塩、金属などを採用することができる。
また、上記のように作製された粉末を、一般的なバインダー樹脂ならびに溶剤などを用いてペースト化し、スクリーン印刷法などによりガラス基板上に塗布、乾燥して焼結することで均一な厚みのガラス膜を形成させることができる。
さらに、上記のように作製された粉末ガラスを用いてグリーンシートを作製し、ガラス基板上に圧着させて焼結することで均一な厚みのガラス膜を形成させることができる。
本実施形態においては、無鉛系でありながら、ガラス基板上で焼結し得る低軟化点を有することが強く要望され、しかも、光透過性の向上が強く求められていることから、本発明の効果を顕著に発揮させ得る点において無鉛ガラス組成物をPDPの前面誘電体層用無鉛ガラスに用いる場合を例に説明したが、本発明の無鉛ガラス組成物は、PDP前面誘電体層用に限定されるものではなく、PDP背面誘電体層用や隔壁に用いることもできる。
このPDP背面板の誘電体層用や隔壁には、例えば、無鉛ガラス組成物とともに酸化物セラミックスフィラーを混合して用いることにより強度や外観の調整を行うことができる。この酸化物セラミックスフィラーとしては、シリカ、アルミナ、チタニア、ジルコニアなどを単独または複数混合したものを用いることができる。
なお、本発明においては、無鉛ガラス組成物を上記のようにPDP用途に限定するものでもなくFEDなどの他のフラットディスプレイパネルの前面誘電体層においてもPDPの場合と同様に本発明の効果を顕著に発揮させ得る。
さらには、フラットパネルディスプレイ用途にも限定されることなく用いることができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜11、比較例1〜6)
<配合原料>
各実施例、比較例の無鉛ガラス組成物を作製すべく用いた配合原料は、以下の通り。
配合原料:SiO、HBO、Al(OH)、ZnO、Mg(OH)、CaCO、BaCO、LiCO、NaCO、KCO、SeO、CoO、ZrO、MnO、Cr、CuO
<無鉛ガラス組成物の作製>
表1、2に示す組成となるように上記配合原料を調合し、混合の後、白金ルツボを用いて約1000〜1300℃の温度で1〜2時間溶融した。該溶融したガラスをステンレス製の冷却ロールにて急冷し、ガラスフレークを作製した。
次いで、ガラスフレークを粉砕して気流分級により平均粒径1〜3μmの粉末ガラスを作製した。
<評価試料の作製>
上記粉末ガラスを示差熱分析(DTA)用試料とした。
また、上記粉末ガラスをプレス成型し、焼成した後、直径5mm×長さ15mmの円柱状試料を作製し、熱膨張係数測定用試料とした。
また、上記粉末ガラスとエチルセルロース、ターピネオールを主成分とするビヒクルとによりガラスペーストを作製した。
得られた、ガラスペーストをガラス基板上に、焼結後に30μmの厚さとなるようにスクリーン印刷して、各実施例、比較例の無鉛ガラス組成物の軟化点よりも5℃高い温度で30分間焼成して厚さ30μmの光透過率測定試料とした。
さらに、予めAgペーストを表面に焼結させたガラス基板上に、焼結後に30μmの厚さとなるようにガラスペーストをスクリーン印刷して、各実施例、比較例の無鉛ガラス組成物の軟化点よりも5℃高い温度で30分間焼成して厚さ30μmの黄変観察用試料とした。
また、実施例3の無鉛ガラス組成物が用いられてなる粉末ガラスを加熱溶融させて予め熱しておいた鉄板上に広げて5.25±0.1mmの厚みのガラス板を作製し、ガラス板を青み評価用試料とした。
また、実施例3の無鉛ガラス組成物の「SeO」に代えて「CoO」を0.1質量%含有させた無鉛ガラス組成物(実施例11と同配合)、「SeO」に代えて「MnO」を0.1質量%含有させた無鉛ガラス組成物(比較例4と同配合)、「SeO」に代えて「Cr」を0.1質量%含有させた無鉛ガラス組成物(比較例5と同配合)、「SeO」に代えて「CuO」を0.1質量%含有させた無鉛ガラス組成物(比較例6という)を用いて上記と同様に青み評価用試料を作製した。
(評価)
1)軟化点
各実施例、比較例の無鉛粉末ガラスを用いた粉末ガラス試料を、理学電機(株)社製DTA(型名「TG−8120」)を用いて、大気雰囲気下において20℃/分の昇温速度で示差熱分析測定を行い、軟化時の吸熱ピークが終了した点を接線法により求め軟化点とした。結果を、表1、2に併せて示す。
2)熱膨張係数
各実施例、比較例の無鉛粉末ガラスを用いたロッド状試料と石英ガラスにより形成された標準試料とを、理学電機(株)社製の熱機械分析装置(商品名「TMA8310」)を用いて、室温から10℃/minで昇温して熱膨張曲線の測定を行い、50℃から350℃までに観測される熱膨張係数の値を平均して各実施例、比較例の無鉛粉末ガラスの熱膨張係数とした。結果を、表1、2に併せて示す。
3)光透過率
上記の30μmの光透過率測定試料を(株)日立ハイテクノロジーズ社製分光光度計(型名「U−3010(積分球なし)」)を用いて、550nmの光透過率を求めた。結果を、表1、2に併せて示す。
4)黄変
上記の30μmの黄変観察用試料をスガ試験機社製ハンディーカラーテスター(型名「H−CT」)にてb*値(L*a*b*表色系)を測定した。
結果を、表1、2に併せて示す。
5)青み評価
上記青み評価用試料をスガ試験機社製ハンディーカラーテスター(型名「H−CT」)にてb*値(L*a*b*表色系)を測定した。
結果を、表3に示す。
Figure 2008117797
上記の結果からもわかるように、実施例1、2、4、5は、他の実施例に比べて黄変ならびに光透過性に優れている。
すなわち、SiOが4.5〜21質量%、Bが43〜60質量%、ZnOが10〜17質量%、Alが4.0〜10質量%、SeOが0.3〜3質量%、CoOが0.3質量%未満、LiO、NaO及びKOの何れか1種以上が合計7〜13質量%、MgO、CaO及びBaOの何れか1種以上が合計1〜15質量%、ZrOが0〜8質量%となる組成とすることで、無鉛ガラス組成物を光透過性ならびに黄変の抑制効果に優れたものとし得ることがわかる。
Figure 2008117797
Figure 2008117797
この表1、2に示された結果からも、本発明によれば、光透過率の低下を抑制しつつ黄変が生じることを抑制させることができ、無鉛ガラス組成物をPDPなどのフラットディスプレイパネル用途に好適なものとさせ得ることがわかる。
また、表3からは、本発明によれば、黄変のみならず青色の着色をも抑制しうることがわかる。
特に、「SeO」を無機酸化剤として作用させることにより、着色の殆ど無いガラスを形成させることができフラットディスプレイパネルの誘電体層の形成に好適であることもわかる。

Claims (5)

  1. SiO、B及びZnOを主成分として含有する無鉛ガラス組成物であって、
    SeOとCoOとの少なくとも一方をさらに含有し、しかも、SeOとCoOとの含有量の合計が0.01〜5質量%であることを特徴とする無鉛ガラス組成物。
  2. SiOが1〜21質量%、Bが30〜60質量%、ZnOが9〜45質量%、Alが0.5〜10質量%、SeO及びCoOのいずれか1種以上が合計0.01〜5質量%、LiO、NaO及びKOの何れか1種以上が合計5〜14質量%、MgO、CaO及びBaOの何れか1種以上が合計0〜15質量%、ZrOが0〜8質量%となる組成である請求項1記載の無鉛ガラス組成物。
  3. 前記SeOと前記CoOの内、少なくともSeOが含有されており、しかも、SeOの含有量をXSe質量%、CoOの含有量をXCo質量%としたときに、XSe>XCoとなるようにSeOが含有されている請求項1又は2に記載の無鉛ガラス組成物。
  4. SiOが4.5〜21質量%、Bが43〜60質量%、ZnOが10〜17質量%、Alが4.0〜10質量%、SeOが0.3〜3質量%、CoOが0.3質量%未満、LiO、NaO及びKOの何れか1種以上が合計7〜13質量%、MgO、CaO及びBaOの何れか1種以上が合計1〜15質量%、ZrOが0〜8質量%となる組成である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の無鉛ガラス組成物。
  5. フラットディスプレイパネルの誘電体層の形成に用いられる請求項1乃至4のいずれか1項に記載の無鉛ガラス組成物。
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