JP2006342018A - リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物 - Google Patents

リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2006342018A
JP2006342018A JP2005169299A JP2005169299A JP2006342018A JP 2006342018 A JP2006342018 A JP 2006342018A JP 2005169299 A JP2005169299 A JP 2005169299A JP 2005169299 A JP2005169299 A JP 2005169299A JP 2006342018 A JP2006342018 A JP 2006342018A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
glass
zinc phosphate
glass composition
based lead
free glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005169299A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisafumi Yamamoto
寿文 山元
Hidekazu Sakae
秀和 栄
Satoshi Kumano
聡 熊野
Ichiro Uchiyama
一郎 内山
Tomoyuki Taguchi
智之 田口
Hideyuki Kuribayashi
秀行 栗林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nihon Yamamura Glass Co Ltd
Original Assignee
Nihon Yamamura Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nihon Yamamura Glass Co Ltd filed Critical Nihon Yamamura Glass Co Ltd
Priority to JP2005169299A priority Critical patent/JP2006342018A/ja
Priority to PCT/JP2006/310680 priority patent/WO2006132102A1/ja
Publication of JP2006342018A publication Critical patent/JP2006342018A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/12Silica-free oxide glass compositions
    • C03C3/16Silica-free oxide glass compositions containing phosphorus
    • C03C3/21Silica-free oxide glass compositions containing phosphorus containing titanium, zirconium, vanadium, tungsten or molybdenum
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/062Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
    • C03C3/064Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron
    • C03C3/066Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron containing zinc
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/04Glass compositions containing silica
    • C03C3/062Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight
    • C03C3/064Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron
    • C03C3/068Glass compositions containing silica with less than 40% silica by weight containing boron containing rare earths
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03CCHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
    • C03C3/00Glass compositions
    • C03C3/12Silica-free oxide glass compositions
    • C03C3/16Silica-free oxide glass compositions containing phosphorus
    • C03C3/19Silica-free oxide glass compositions containing phosphorus containing boron

Abstract

【課題】 600℃以下の低い軟化点を有するリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を提供することにある。
【解決手段】 酸化物換算の質量%で、P25が1〜25%、ZnOが30〜50%、B23が20〜45%、BaOが5〜30%含有され、さらに、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されてなることを特徴とするリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物と、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物が用いられるプラズマディスプレイパネル隔壁、誘電体層用低軟化点ガラス組成物に関する。
近年の高画質化、省スペース化、省エネルギー化の流れの中で、陰極線管式画像表示装置(以下「CRT」ともいう)に代わり、フラットパネルディスプレイが用いられている。
特に、プラズマディスプレイパネル(以下「PDP」ともいう)は、発色がよく画像も鮮明であり、大画面化が比較的容易であるという点から広く用いられている。
このPDPには、例えば、ソーダガラスなどのガラス基板上に多数本の線状電極が平行に形成されたガラス板がPDPの前面側と背面側との2枚用いられ、この2枚のガラス板は、PDPを正面から見た場合に電極が格子状となるよう互いの電極を直交させて配されている。また、この2枚のガラス板は、互いの電極面を対面させ且つ間隙を設けて配され、該間隙に蛍光体が配され、さらに希ガスが導入されている。そしてこの前面側と背面側の電極間に電位を発生させることにより、電極の格子点となる位置でプラズマ放電を生じさせ、蛍光体を発光させている。
なお、このPDPに用いられる2枚のガラス板には、通常、前記電極上に該電極を覆うように誘電体層と呼ばれるガラス層が形成されており、また、背面側のガラス板には、この誘電体層のさらに上に、前記蛍光体を画素ごとに区切る隔壁が形成されている。この誘電体層は、通常、粉末ガラスを含むペーストやグリーンシートをガラス基板(電極)上で焼結して形成される。また、前記隔壁は、誘電体層と同様に粉末ガラスを含むペーストあるいはグリーンシートを焼結して形成される。そのため、これらの誘電体層や隔壁に用いられる粉末ガラスは、ガラス基板上で焼結し得る低い軟化温度(軟化点)を有することが必要であり、通常、これらに用いられるガラスは600℃以下の軟化点を有している。
ところで、従来、上記のような低い軟化点を有する低軟化点ガラスとして鉛を多く含んだガラスが知られている。しかし、近年においては、環境意識の高まりから、廃棄処理、作業環境における問題を抑制することのできる無鉛系の低軟化点ガラスが望まれている。
前述のようなPDP用粉末ガラスにおいても同様に無鉛系の低軟化点ガラスが望まれており、特許文献1には、酸化ビスマスと酸化ホウ素とを主たる成分とするビスマス系ガラス組成物をPDPに用いることが記載されている。しかし、ビスマスは、希少金属であるとともに、近年、ビスマスも鉛ほどではないが環境に悪影響を及ぼすことが懸念されるようになってきており、ビスマスの使用も低減させることが要望されるようになっている。
このようなことから、近年、鉛含有ガラスに比べて環境負荷が低いリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を用いることが検討されてきている。しかし、このリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物については、特許文献2に実施例3として記載されているように620℃もの高い軟化点のものしか得られておらず、鉛含有ガラスやビスマス系ガラス組成物と同等の低軟化点を示すものが得られていない。すなわち、従来のリン酸亜鉛系無鉛ガラスではPDP用粉末ガラスのごとくガラス基板上で焼結し得るような600℃以下の低軟化点とすることが困難であるという問題を有している。
特開2003−128430号公報 特開2000−327367号公報
本発明の課題は、上記問題点に鑑み、600℃以下の低い軟化点を有するリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を提供することにある。
本発明者らは、PDPなどに用いられるリン酸亜鉛系ガラスの低軟化点化について鋭意検討を行った結果、リン酸亜鉛系ガラスにK2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計で所定の量含有されている場合には、このリン酸亜鉛系ガラスの軟化点を600℃以下とし得ることを見出し本発明の完成に到ったのである。
すなわち本発明は、前記課題を解決すべく、酸化物換算の質量%で、P25が1〜25%、ZnOが30〜50%、B23が20〜45%、BaOが5〜30%含有され、さらに、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されてなることを特徴とするリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を提供する。また本発明は、酸化物換算の質量%で、P25が1〜25%、ZnOが30〜50%、B23が20〜45%、BaOが5〜30%含有され、さらに、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されてなるリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物が用いられているプラズマディスプレイパネル用低軟化点ガラス組成物を提供する。
なお、本明細書におけるプラズマディスプレイパネル用低軟化点ガラス組成物とは、PDPの誘電体層や隔壁などのガラス基板上で焼結され用いられる600℃以下の軟化点を有するガラス組成物を意図している。
本発明によれば、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物にK2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されていることから、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物の軟化点を600℃以下とし得る。
したがって、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物をPDP用低軟化点ガラスのごとくガラス基板上で焼結し得るものとすることができる。また、ガラス組成物としてリン酸亜鉛系無鉛ガラスを用いるため、ガラス組成物を無鉛にすることができる。さらに、ビスマス系無鉛ガラスに比べてビスマスの使用を低減させることができる。すなわち、ガラス組成物を600℃以下の低い軟化点を有し且つ環境負荷を低減させたものとし得る。
以下に、本発明の好ましい実施の形態についてPDP用粉末ガラスとして用いられる場合のリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を説明する。
本実施形態におけるリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物は、P25、ZnO、B23およびBaOが含有され、さらにK2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が含有されている。
また、本実施形態のリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物は、任意成分としてTiO2が含有されている。
また、本実施形態のリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物は、任意成分として、Cu、V、Sb、Mn、Fe、Co、Ceの何れかの酸化物が含有されている。
さらに、本実施形態のリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物は、任意成分として、Bi23、CaO、MgO、SrO、SiO2、Al23、SnO2が含有されている。
前記P25は、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に必須な成分で含有量は、酸化物換算の質量%で1〜25%である。P25の含有量がこのような範囲とされるのは、1%未満の場合は、得られるリン酸亜鉛系無鉛ガラスが不安定となり、600℃以下の焼結温度では緻密に焼結することができず、一方、25%を超えて含有されると得られるリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物がガラス化しないためである。
このような点において、P25の含有量は、2〜20%であることがより好ましく、2〜15%であることがさらに好ましい。
前記ZnOも、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に必須な成分で含有量は、酸化物換算の質量%で30〜50%である。ZnOの含有量がこのような範囲とされるのは、含有量が30%未満の場合は、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物がガラス化せず、一方、50%を超えて含有されるとリン酸亜鉛系無鉛ガラスが不安定となり、600℃以下の焼結温度では緻密に焼結することができないためである。
このような点において、ZnOの含有量は、30〜47%であることがより好ましく、33〜44%であることがさらに好ましい。
前記B23も、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に必須な成分でリン酸亜鉛系無鉛ガラスをガラスとして安定化させる効果を有し、その含有量は、酸化物換算の質量%で、20〜45%である。B23の含有量がこのような範囲とされるのは、含有量が20%未満の場合は、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物がガラス化せず、一方、45%を超えて含有されるとリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物の軟化点が600℃を超えてしまうためである。
このような点において、B23の含有量は、20〜41%であることがより好ましく、20〜35%であることがさらに好ましく、23〜35%であることがさらに好ましい。
前記BaOも、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に必須な成分で含有量は、酸化物換算の質量%で、5〜30%である。BaOの含有量がこのような範囲とされるのは、含有量が5%未満の場合は、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物の軟化点が600℃を超えてしまい、一方、30%を超えて含有されるとリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物が600℃以下の焼結温度では緻密に焼結することができなくなるためである。
このような点において、BaOの含有量は、6〜27%であることがより好ましい。
前記K2O、Na2O、Li2Oの一種以上もリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に必須な成分で含有量は、酸化物換算の質量%で合計0.05〜15%である。K2O、Na2O、Li2Oの一種以上がこのような範囲とされるのは、含有量が0.05%未満の場合は、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物の軟化点が600℃を超えてしまい、一方、15%を超えて含有されるとリン酸亜鉛系無鉛ガラスが焼結された場合に結晶化してガラスにならないためである。
なおK2O、Na2O、Li2Oは、PDPの電極材料として用いられる銀と反応してリン酸亜鉛系無鉛ガラスが焼結されたときにガラスを黄変させるおそれがあることから、特に、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物がPDPの誘電体層に用いられる場合には、この黄変を防止して、透明性を高め、PDPパネルの輝度の低下あるいはバラツキを防止し得る点において0.05〜0.1%の範囲とされることが好ましい。
前記TiO2は、任意成分でありリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物が焼結時に黒変することを抑制する効果を有し、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物をPDP用粉末ガラスに用いる場合には、酸化物換算の質量%で0.05〜5%含有されることが好ましい。
TiO2の含有量として、このような範囲であることが好ましいのは、0.05%未満の場合には、黒変を抑制する効果が十分なものとならず、一方、5%を超えて含有された場合には、それ以上黒変を抑制する効果が期待できないばかりかリン酸亜鉛系無鉛ガラスが緻密に焼結されることを阻害するおそれが生じるためである。
このような点において、0.05〜3%の含有量とされることがより好ましい。
また、前記Cu、V、Sb、Mn、Fe、Co、Ceの何れかの酸化物も任意成分でありリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物が焼結時に黒変することを抑制する効果を有し、前記TiO2に加えてリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に酸化物換算の合計質量%で0.05〜3%含有されることが好ましい。Cu、V、Sb、Mn、Fe、Co、Ceの何れかの酸化物のなかでも、CuO、CeO2、V25は、TiO2との併用によりガラスの黒変抑制効果がTiO2単独の場合に比べてより顕著なものとなる。
また、CuO、CeO2、CoOは、K2O、Na2O、Li2OとPDPの電極材料として用いられる銀とが反応してガラスを黄変させるおそれを抑制する効果も有し、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物がPDPの誘電体層に用いられる場合には、これらがリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に含有されていることが好ましい。
また、前記Bi23は任意成分であり、網目元素であるため、P25、B23の一部をこのBi23に置き換えて使用することも可能であるが、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物の環境負荷低減の観点から、このBi23の含有量は、酸化物換算の質量%で5%以下とされることが好ましい。
前記CaO、MgO、SrOは、任意成分でありいずれもリン酸亜鉛系無鉛ガラスをガラスとして安定化させる効果を有し、その含有量は、酸化物換算の合計質量%で0.05〜5%とされることが好ましく、0.05〜3%とされることがより好ましい。
これらの含有量の合計がこのような範囲であることが好ましいのは、0.05%未満の場合には、ガラスの安定化効果が十分なものとならず、一方、5%を超えて含有された場合には、それ以上ガラスの安定化効果が期待できないばかりか分相して均質なガラスを得られなくなるおそれを有するためである。
前記SiO2、Al23は、任意成分でありいずれもリン酸亜鉛系無鉛ガラスの結晶化を抑制させる効果を有し、その含有量は、酸化物換算の合計質量%で0.1〜10%とされることが好ましく、0.1〜8%とされることがより好ましい。
これらの含有量の合計がこのような範囲であることが好ましいのは、0.1%未満の場合には、リン酸亜鉛系無鉛ガラスの結晶化を抑制させる効果が十分なものとならず、一方、10%を超えて含有された場合には、添加量に見合う結晶化抑制効果が得られないためである。
また、前記SnO2は、任意成分であり、リン酸亜鉛系無鉛ガラスの結晶化を抑制させる効果ならびにガラスの黒変抑制効果を有する。その含有量は、酸化物換算の合計質量%で0.1〜2%とされることが好ましい。このSnO2の含有量がこのような範囲であることが好ましいのは、0.1%未満の場合には、リン酸亜鉛系無鉛ガラスの結晶化を抑制させる効果ならびにガラスの黒変抑制効果が十分なものとならず、一方、2%を超えて含有された場合には、分相して均質なガラスを得られなくなるおそれを有するためである。
なお、本実施形態においては、本発明の効果を損ねない範囲において上記に示した材料以外の成分をリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物に含有させることも可能である。
これらのリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を用いてガラスを形成する場合は、すべての原料を、例えば1000〜1200℃の温度で、混合溶融して均一なガラスを作成し、該ガラスをミルなどの粉砕手段により粉末とすることで均一な性状のガラスを得ることができる。
また、上記のように作成された粉末を、一般的なバインダー樹脂ならびに溶剤などを用いてペースト化し、スクリーン印刷法などによりガラス基板上に塗布、乾燥して焼結することで均一な厚みのガラス膜を形成させることができる。
また、上記のように作成された粉末を用いてグリーンシートを作成し、ガラス基板上に圧着させて焼結することで均一な厚みのガラス膜を形成させることができる。
なお、本実施形態においては、無鉛系でありながら、ガラス基板上で焼結し得る低軟化点を有することが強く要望され、しかも、環境負荷低減が求められている点、さらには、ガラスの変色抑制が要望されている点において、本発明のリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物を好適に用い得ることからPDP用低軟化点ガラスについて説明したが、本発明のリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物は、PDP用低軟化点ガラス以外の用途にも使用することができる。
次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1〜18、比較例1〜9)
表1〜表4に示す配合組成となるよう原料を調合し、混合の後、約1100℃の温度で1〜2時間溶融した。該溶融したガラスをステンレス製の冷却ロールにて急冷し、ガラスフレークを作成した。
次いで、ガラスフレークを粉砕して平均粒径1〜3μmの粉末を作成し、該粉末とエチルセルロースを主成分とするビヒクルとによりガラスペーストを作成した。
得られた、ガラスペーストをソーダライムガラス基板上に、焼結後に30μmの厚さとなるようスクリーン印刷して、ソーダライムガラス基板が熱変形を生じるおそれのない600℃以下の温度で焼結し、ソーダライムガラス基板上に、厚さ30μmのガラス膜を形成した。
(評価)
1)軟化点
各実施例、比較例のガラス試料を、理学電機(株)社製DTA(型名「TG−8120」)を用いて、大気雰囲気下において20℃/分の昇温速度で示差熱分析測定を行い、溶融時の吸熱ピークが終了した点を接線法により求め軟化点とした。
2)黒変・黄変
黒変については、0.2〜0.5gの試料を96%アルミナ基板(厚さ0.8mm)の上で焼結し、変色度合いを肉眼にて観察した。
また、黄変については各実施例、比較例で作成した厚さ30μmの焼結品を肉眼で観察した。
各評価結果を表1〜表4にあわせて示す。
Figure 2006342018
この表からP25が1〜25%、ZnOが30〜50%、B23が20〜45%、BaOが5〜30%含有され、さらに、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されることでリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物の軟化点を600℃以下とし得ることがわかる。
Figure 2006342018
この表から、0.05〜5.0%のTiO2がさらに含有されることでガラスに黒変が生じることを抑制できリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物をPDP用粉末ガラスとして好適なものとし得ることがわかる。また、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上の前記合計が0.05〜0.1%とされることでガラスに黄変が生じることを抑制できリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物をPDPの誘電体層用粉末ガラスとして好適なものとし得ることがわかる。
Figure 2006342018
この表からも、P25が1〜25%、ZnOが30〜50%、B23が20〜45%、BaOが5〜30%含有され、さらに、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されることでリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物の軟化点を600℃以下とし得ることがわかる。
Figure 2006342018
※ 焼結時にガラスとして緻密に焼結されずに失透してしまったことを表す。
※※ 焼結時に結晶化されガラス化されなかったことを表す。
この表から、リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物として、含有される、P25が1〜25%、ZnOが30〜45%、B23が20〜40%、BaOが10〜30%、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%のいずれの条件が欠けても600℃以下の軟化点を有するリン酸亜鉛系無鉛ガラスが得られないことがわかる。

Claims (6)

  1. 酸化物換算の質量%で、P25が1〜25%、ZnOが30〜50%、B23が20〜45%、BaOが5〜30%含有され、さらに、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されてなることを特徴とするリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物。
  2. 酸化物換算の質量%で、P25が1〜25%、ZnOが30〜50%、B23が20〜45%、BaOが5〜30%含有され、さらに、K2O、Na2O、Li2Oの一種類以上が合計0.05〜15%含有されてなるリン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物が用いられているプラズマディスプレイパネル用低軟化点ガラス組成物。
  3. 2O、Na2O、Li2Oの一種類以上の前記合計が0.05〜0.1%とされ、プラズマディスプレイパネルの誘電体層に用いられる請求項2に記載のプラズマディスプレイパネル用低軟化点ガラス組成物。
  4. 酸化物換算の質量%で0.05〜5.0%のTiO2がさらに含有されてなる請求項2または3に記載のプラズマディスプレイパネル用低軟化点ガラス組成物。
  5. Cu、V、Sb、Mn、Fe、Co、Ceの何れかの酸化物の少なくとも1種類以上がさらに含有され、該含有される酸化物の合計が酸化物換算の質量%で0.05〜3.0%である請求項4に記載のプラズマディスプレイパネル用低軟化点ガラス組成物。
  6. 前記酸化物として、CuO、CeO2、CoO及びV25の何れか1種類以上が酸化物換算の質量%で合計0.05〜3.0%含有されてなる請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル用低軟化点ガラス組成物。
JP2005169299A 2005-06-09 2005-06-09 リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物 Pending JP2006342018A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005169299A JP2006342018A (ja) 2005-06-09 2005-06-09 リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物
PCT/JP2006/310680 WO2006132102A1 (ja) 2005-06-09 2006-05-29 リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005169299A JP2006342018A (ja) 2005-06-09 2005-06-09 リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006342018A true JP2006342018A (ja) 2006-12-21

Family

ID=37498304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005169299A Pending JP2006342018A (ja) 2005-06-09 2005-06-09 リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2006342018A (ja)
WO (1) WO2006132102A1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009019851A1 (ja) * 2007-08-06 2009-02-12 Panasonic Corporation プラズマディスプレイパネル
JP2010076993A (ja) * 2008-09-29 2010-04-08 Nihon Yamamura Glass Co Ltd 無鉛無ビスマスガラス組成物
JP2010097921A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Samsung Sdi Co Ltd プラズマディスプレイパネル
US8013531B2 (en) 2007-11-21 2011-09-06 Panasonic Corporation Plasma display panel having a plurality of layers containing calcium oxide and barium oxide
KR101159787B1 (ko) 2010-09-08 2012-06-26 주식회사 동진쎄미켐 ZnO계 글래스 프릿 조성물 및 이를 이용한 태양전지의 후면 전극용 알루미늄 페이스트 조성물

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5343717A (en) * 1976-09-30 1978-04-20 Matsushita Electric Works Ltd Composite of glass
JP2001139344A (ja) * 1999-11-05 2001-05-22 Asahi Glass Co Ltd 無鉛低融点ガラスおよびガラスフリット
JP2004284934A (ja) * 2002-04-24 2004-10-14 Central Glass Co Ltd 無鉛低融点ガラス
JP2006008496A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Samsung Sdi Co Ltd プラズマディスプレイパネル隔壁用無鉛ガラス組成物,及びプラズマディスプレイパネル

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3389243B1 (ja) * 2001-07-03 2003-03-24 松下電器産業株式会社 プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5343717A (en) * 1976-09-30 1978-04-20 Matsushita Electric Works Ltd Composite of glass
JP2001139344A (ja) * 1999-11-05 2001-05-22 Asahi Glass Co Ltd 無鉛低融点ガラスおよびガラスフリット
JP2004284934A (ja) * 2002-04-24 2004-10-14 Central Glass Co Ltd 無鉛低融点ガラス
JP2006008496A (ja) * 2004-06-29 2006-01-12 Samsung Sdi Co Ltd プラズマディスプレイパネル隔壁用無鉛ガラス組成物,及びプラズマディスプレイパネル

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009019851A1 (ja) * 2007-08-06 2009-02-12 Panasonic Corporation プラズマディスプレイパネル
WO2009019853A1 (ja) * 2007-08-06 2009-02-12 Panasonic Corporation プラズマディスプレイパネル
WO2009019852A1 (ja) * 2007-08-06 2009-02-12 Panasonic Corporation プラズマディスプレイパネル
JP2009059691A (ja) * 2007-08-06 2009-03-19 Panasonic Corp プラズマディスプレイパネル
US7956541B2 (en) 2007-08-06 2011-06-07 Panasonic Corporation Plasma display panel having front panel with bismuth trioxide-containing dielectric layer
US7965041B2 (en) 2007-08-06 2011-06-21 Panasonic Corporation Plasma display panel
US8179043B2 (en) 2007-08-06 2012-05-15 Panasonic Corporation Plasma display panel free from yellowing
US8013531B2 (en) 2007-11-21 2011-09-06 Panasonic Corporation Plasma display panel having a plurality of layers containing calcium oxide and barium oxide
JP2010076993A (ja) * 2008-09-29 2010-04-08 Nihon Yamamura Glass Co Ltd 無鉛無ビスマスガラス組成物
JP2010097921A (ja) * 2008-10-20 2010-04-30 Samsung Sdi Co Ltd プラズマディスプレイパネル
US8125150B2 (en) 2008-10-20 2012-02-28 Samsung Sdi Co., Ltd. Lead free plasma display panel and method of manufacturing the same
KR101159787B1 (ko) 2010-09-08 2012-06-26 주식회사 동진쎄미켐 ZnO계 글래스 프릿 조성물 및 이를 이용한 태양전지의 후면 전극용 알루미늄 페이스트 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
WO2006132102A1 (ja) 2006-12-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050242725A1 (en) Glass composition and paste composition suitable for a plasma display panel, and plasma display panel
JP5212884B2 (ja) ビスマス系封着材料およびビスマス系ペースト材料
JP2007039269A (ja) 電極被覆用ガラスおよびプラズマディスプレイ装置
JP2005041734A (ja) 誘電体形成用ガラス及びプラズマディスプレーパネル用誘電体形成材料
JP2006282467A (ja) ガラス組成物およびガラスペースト組成物
JP2007297265A (ja) 電極被覆用ガラス、電気配線形成ガラス板およびプラズマディスプレイ装置
JP4791746B2 (ja) 無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペースト
JP2006342018A (ja) リン酸亜鉛系無鉛ガラス組成物
JP2008030994A (ja) ビスマス系無鉛粉末ガラス
JP2005053770A (ja) プラズマディスプレーパネル用ガラス組成物及びその製造方法
JP2005336048A (ja) ガラス組成物、ペースト組成物及びプラズマディスプレイパネル
JP2000226229A (ja) 誘電体形成材料及び誘電体形成ペースト
JP4324965B2 (ja) 表示管用絶縁材料
JP2007126319A (ja) ビスマス系無鉛ガラス組成物
JP2008060064A (ja) プラズマディスプレイパネル用誘電体材料
JP2007217271A (ja) 電極被覆用ガラスおよびプラズマディスプレイ装置
JP2007246382A (ja) プラズマディスプレイパネル用誘電体材料
JP2005231989A (ja) プラズマディスプレイ用無鉛ガラス組成物
JP2008088046A (ja) 支持枠形成用ガラス組成物および支持枠形成材料
JP2008019145A (ja) 無鉛ガラス組成物
JP2005314201A (ja) 無鉛ガラス、電極被覆用ガラス粉末およびプラズマディスプレイ装置
JP5025209B2 (ja) 絶縁層を形成するための無鉛硼珪酸塩ガラスフリット及びそのガラスペースト
JP2006182589A (ja) ビスマス系無鉛ガラス組成物
KR20080044771A (ko) 디스플레이 장치용 유전체 분말
JP2008050252A (ja) 隔壁付きガラス基板の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080423

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20080624

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20110805

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20111202