JP2003096070A - 脂環式テトラカルボン酸二無水物、その製造法及びポリイミド - Google Patents

脂環式テトラカルボン酸二無水物、その製造法及びポリイミド

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JP2003096070A
JP2003096070A JP2002172103A JP2002172103A JP2003096070A JP 2003096070 A JP2003096070 A JP 2003096070A JP 2002172103 A JP2002172103 A JP 2002172103A JP 2002172103 A JP2002172103 A JP 2002172103A JP 2003096070 A JP2003096070 A JP 2003096070A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 電子材料に使われるポリイミドの原料モ
ノマーである脂環式テトラカルボン酸二無水物及びその
ポリイミドの提供にある。 【解決手段】 式1で表されるヘキサシクロ[6.6.0.
12,7.03,6.19,1 4.010,13]ヘキサデカン-4,5,11,12-テト
ラカルボン酸-4,5:11,12-二無水物(HHAA)、又そ
の中間体であるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカ-4,11-ジエン-4,5,11,12-テトラカル
ボン酸、及びヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカン-4,5,11,12-テトラカルボン酸、更
にヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]ヘキサ
デカ-4,11-ジエン-4,5,11,12-テトラカルボン酸テトラ
アルキル及びヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカン-4,5,11,12-テトラカルボン酸テト
ラアルキル、更にそれらの製造法に関する。 (式中、R及びR1は炭素数1〜10のアルキル基を表
し、破線は単結合又は二重結合を表す。mは整数を表
す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、式[1]
【0002】
【化21】
【0003】で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,
12−テトラカルボン酸−4,5:11,12−二無水
物(以下、HHAAと略記する。)、又その製造持の中
間体である式[2]
【0004】
【化22】
【0005】(式中、破線部の炭素間結合は単結合又は
二重結合を表す。)で表されるヘキサシクロ[6.6.0.
2,7.03,6.19,14.010,13] ヘキサデカ−4,11−
ジエン−4,5,11,12−テトラカルボン酸、及び
ヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]
ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラカルボン酸
(以下、HHEC及びHHACと略記する。)及び式
[3]
【0006】
【化23】
【0007】(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基
を表す。)で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.0
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−
4,5,11,12−テトラカルボン酸テトラアルキル
及びヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラカル
ボン酸テトラアルキル、更にそれらの製造法に関する。
【0008】また、前記テトラカルボン酸無水物から誘
導されるポリアミック酸及びポリイミドに関する。
【0009】HHAAは、ポリイミドやエポキシ硬化剤
等のモノマーとして使用でき、溶媒に対する溶解性や光
透過性等の点で新しい用途が期待される。
【0010】
【従来の技術】HHAAは、従来合成されたことのない
新規な化合物である。 本発明により得られるテトラカ
ルボン酸二無水物は、芳香族ジアミンとの重縮合反応に
よりポリアミド酸とした後、熱もしくは触媒を用いた脱
水閉環反応により対応するポリイミドとすることができ
る。
【0011】一般に、ポリイミド樹脂はその特徴である
高い機械的強度、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性のために、
液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料など
の電子材料として広く用いられている。また、最近では
光導波路用材料等の光通信用材料としての用途も期待さ
れている。
【0012】近年、この分野の発展は目覚ましく、それ
に対応して、用いられる材料に対しても益々高度な特性
が要求される様になっている。即ち、単に耐熱性、耐溶
剤性に優れるだけでなく、用途に応じた性能を多数あわ
せもつことが期待されている。
【0013】しかし、特に、全芳香族ポリイミド樹脂に
おいては、濃い琥珀色を呈し着色するため、高い透明性
を要求される用途においては問題が生じてくる。また、
全芳香族ポリイミドは有機溶剤に不溶であるため、実際
にはその前駆体であるポリアミド酸を熱による脱水閉環
によって得る必要がある。
【0014】透明性を実現する一つの方法として、脂環
式テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮
合反応によりポリイミド前駆体を得て、該当前駆体をイ
ミド化しポリイミドを製造すれば、比較的着色が少な
く、高透明性のポリイミドが得られることは知られてい
る(特公平2−24294号公報、特開昭58−208
322号公報)。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】近年、光を用いた電子
材料分野等にも耐熱性の高いポリイミドの使用が要望さ
れて来た。本発明の目的は、紫外線領域に吸収がなく光
透過性が高く、更に加工性が改善された溶媒に対する溶
解性に優れたポリイミドの原料モノマーとなり得る脂環
式テトラカルボン酸二無水物とそれを用いたポリイミド
の提供にある。
【0016】
【発明が解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、シクロジオ
レフィンとアセチレンジカルボキシレートから一挙にシ
クロテトラカルボン酸テトラエステルを得、新規なシク
ロテトラカルボン酸二無水物であるHHAAを製造でき
る方法を見い出した。
【0017】即ち,本発明は、式[1]
【0018】
【化24】
【0019】で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,
12−テトラカルボン酸−4,5:11,12−二無水
物に関する。又、本発明は式[1]の中間体である式
[2]
【0020】
【化25】
【0021】(式中、破線部の炭素間結合は単結合又は
二重結合を表す。)で表されるヘキサシクロ[6.6.0.
2,7.03,6.19,14.010,13] ヘキサデカ−4,11−
ジエン−4,5,11,12−テトラカルボン酸、及び
ヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]
ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラカルボン酸
に関する。更に式[3]
【0022】
【化26】
【0023】(式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基
を表す。)で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.0
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−
4,5,11,12−テトラカルボン酸テトラアルキル
及びヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラカル
ボン酸テトラアルキルに関する。
【0024】また、本発明は、式[4]
【0025】
【化27】
【0026】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で
表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.
10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
1,12−テトラカルボン酸テトラアルキルを還元して
式[5]
【0027】
【化28】
【0028】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で
表される得、続いて、この化合物を加水分解させること
により、式[6]
【0029】
【化29】
【0030】で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,
12−テトラカルボン酸テトラアルキルを得、更に、こ
の化合物を脱水して、式[1]
【0031】
【化30】
【0032】で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,
12−テトラカルボン酸−4,5:11,12−二無水
物を得ることを特徴とする脂環式テトラカルボン酸二無
水物の製造法に関する。
【0033】更に、式[4]
【0034】
【化31】
【0035】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で
表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.
10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
1,12−テトラカルボン酸テトラアルキルを、加水分
解させることにより、式[7]
【0036】
【化32】
【0037】で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン
−4,5,11,12−テトラカルボン酸を得、続い
て、この化合物を還元して、式[6]
【0038】
【化33】
【0039】で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,
12−テトラカルボン酸テトラアルキルを得、更に、こ
の化合物を脱水して、式[1]
【0040】
【化34】
【0041】で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.
3,6.19,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,
12−テトラカルボン酸−4,5:11,12−二無水
物を得ることを特徴とする脂環式テトラカルボン酸二無
水物の製造法に関する。
【0042】又、式[11]
【0043】
【化35】
【0044】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で
表されるペンタシクロ[6.4.0.12,7.03,6.19,12]
テトラデカ−4,10−ジエン−4,5−ジカルボン酸
ジアルキルに関する。
【0045】更に、テトラシクロ[4.4.0.
2,5.17,10]ドデカ−3,8−ジエン(TCDE)
と式[8]
【0046】
【化36】
【0047】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で
表されるアセチレンジカルボン酸ジアルキルとをルテニ
ウム金属又はルテニウム化合物を触媒とし反応させるこ
とを特徴とする式[11]
【0048】
【化37】
【0049】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で
表されるるペンタシクロ[6.4.0.12,7.03,6.
9,12]テトラデカ−4,10−ジエン−4,5−ジカ
ルボン酸ジアルキルの製造法に関する。
【0050】更に本発明は、式[12]
【0051】
【化38】
【0052】(式中、R1は2価の有機基を表し、mは
整数を表す。)で表される繰り返し単位を少なくとも1
0モル%含有し、数平均分子量が少なくとも5000で
あるポリアミック酸及び、前記のポリアミック酸を熱ま
たは化学的に脱水閉環することにより得られる式[1
3]
【0053】
【化39】
【0054】(式中、R1及びmは前記と同じ意味を表
す。)で表される繰り返し単位を少なくとも10モル%
含有するポリイミドに関する。以下本発明を詳細に説明
する。
【0055】
【発明の実施の形態】本発明のHHAAの製造法は、下
記のルートで表される。
【0056】
【化40】
【0057】(式中、Rは前記と同じ意味を表す。) 第1工程から以下に順に説明する。TCDEは、市販の
ノルボルナジエンとジシクロペンタジエンのディールズ
・アルダー反応によって得られる。蒸留精製で得られた
TCDEは、エンド体とエキソ体の立体異性体比が、8
3:17であった。
【0058】式[8]で表されるアセチレンジカルボン酸
ジアルキル化合物(DMA化合物と略す)のRは炭素数
1〜10のアルキル基であり、例えば、具体的には、ジ
メチルアセチレンジカルボキシレート、ジエチルアセチ
レンジカルボキシレート、ジプロピルアセチレンジカル
ボキシレート、ジブチルアセチレンジカルボキシレー
ト、ジペンチルアセチレンジカルボキシレート、ジヘキ
シルアセチレンジカルボキシレート、ジシクロペンチル
アセチレンジカルボキシレート及びジシクロヘキシルア
セチレンジカルボキシレート等が挙げられる。
【0059】触媒として用いる周期律表第8族金属とし
ては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金、鉄、
ニッケル及びコバルト等である。特に好ましいのはルテ
ニウムである。触媒の形態としては、金属錯体、金属
塩、金属単身、担持金属及び金属酸化物等が使用でき
る。
【0060】金属錯体としては、ヒドリドカルボニルト
リス(トリフェニルホスフィン)金属、ジヒドリドテト
ラキス(トリフェニルホスフィン)金属、ジヒドリドカ
ルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)金属、ハロ
ゲノヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィ
ン)金属、ジハロゲノトリス(トリフェニルホスフィ
ン)金属、ジハロゲノテトラキス(トリフェニルホスフ
ィン)金属、ジハロゲノビスベンゾニトリル金属、トリ
ス(アセチルアセトナト)金属、ジハロゲノシクロジエ
ン金属、ホルマトジカルボニル金属、ドデカカルボニル
三金属、カルボニルビス(トリフェニルホスフィン)金
属及びテトラキストリフェニルホスフィン金属等が使用
できる。
【0061】金属塩としては、塩酸、硫酸、硝酸及び燐
酸等の鉱酸塩、蟻酸、酢酸及びプロピオン酸等の有機酸
塩が挙げられる。担持金属としては、炭素、アルミナ及
び珪藻土等の担体に担持させた金属が使用できる。
【0062】更に、具体的にはジヒドリドテトラキス
(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリドカ
ルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウ
ム、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホ
スフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニル
ホスフィン)ルテニウム、ジブロモトリス(トリフェニ
ルホスフィン)ルテニウム、ジヨウドトリス(トリフェ
ニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロテトラキス(ト
リフェニルホスフィン)ルテニウム、トリス(アセチル
アセトナト)ルテニウム、ジクロロ(η−1,5−シク
ロオクタジエン)ルテニウム、ホルマトジカルボニルル
テニウム及びドデカカルボニル三ルテニウム、ヒドリド
カルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウ
ム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、カル
ボニルビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テト
ラキストリフェニルホスフィンパラジウム、三塩化ルテ
ニウム、三臭化ルテニウム、三沃化ルテニウム、ルテニ
ウム/活性炭、ルテニウム/アルミナ、パラジウム/活
性炭、ルテニウム黒及び酸化ルテニウム等が挙げられ
る。
【0063】これらの中で特に好ましいものは、空気中
でも安定で経済的な、ジクロロトリス(トリフェニルホ
スフィン)ルテニウム、ジブロモトリス(トリフェニル
ホスフィン)ルテニウム、ジヨウドトリス(トリフェニ
ルホスフィン)ルテニウム、ジクロロテトラキス(トリ
フェニルホスフィン)ルテニウム、ジブロモテトラキス
(トリフェニルホスフィン)ルテニウム及びジヨウドテ
トラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等と、
実用的に安価な三塩化ルテニウム及び三臭化ルテニウム
等である。
【0064】その使用量は、原料のTCDEに対し0.
1〜30モル%、特には0.5〜20モル%が好ましい。
三塩化ルテニウム及び三臭化ルテニウムは、トリフェニ
ルホスフィン存在下で使用することもできる。その際の
トリフェニルホスフィンの添加量は、トリハロゲン化ル
テニウムに対して1〜10モル当量が好ましく、特には
3〜6モル当量が好ましい。
【0065】本反応では溶媒を使用しなくとも、反応は
進行するが、使用する事もできる。溶媒としては例え
ば、ベンゼン、トルエン、キシレン及びキュメン等の芳
香族炭化水素類及びテトラヒドロフラン、1,4−ジオ
キサン、12−クラウン−4−エーテル、15−クラウ
ン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテル、ジ
ベンゾ−18−クラウン−6−エーテル及び1,2−ジ
メトキシエタン等のエーテル類等が特に好ましいが、他
の溶媒例えばヘキサンやヘプタン等の脂肪族炭化水素類
でも進行する。更にこれらの溶媒を組み合わせて使用す
ることもできる。
【0066】その使用量は、溶媒量が多くなると反応進
行が遅くなるが、無溶媒では、反応進行に伴い高粘稠に
なることから、ノルボルナジエンに対し1〜20質量
倍、特には1〜10質量倍が経済的にも好ましい。ま
た、本反応の原料であるノルボルナジエンやジアルキル
アセチレンジカルボキシレートの反応中の重合を抑制す
るために重合禁止剤を添加することもできる。
【0067】重合禁止剤としては例えば、ジフェニルピ
クリルヒドラジン、トリ−p−ニトロフェニルメチル、
N−(3−N−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチ
リデン)アニリンオキシド、p−ベンゾキノン、p−t
ert−ブチルカテコール、ニトロベンゼン、ピクリン
酸、ジチオベンゾイルジスルフィド、ヒドロキノン、p
−メトキシフェノール、2,4−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール及び塩化銅(II)等が挙げられる。
【0068】重合禁止剤の添加量は、TCDEやジアル
キルアセチレンジカルボキシレートに対して0.01〜
1モル%が好ましい。
【0069】反応温度は、高温ほど反応が速いが重合等
の副反応を伴うので、通常50〜180℃の範囲、好ま
しくは60〜160℃の範囲である。
【0070】このTCDE1モルとジアルキルアセチレ
ンジカルボキシレート2モルの付加反応で得られる目的
の前記式[4]で表されるヘキサシクロ[6.6.0.1
2,7.03,6.19,14.010,13]ヘキサデカ−4,11
−ジエン−4,5,11,12−テトラカルボン酸テト
ラアルキル(以下HHEE化合物と略す)とTCDE1
モルとジアルキルアセチレンジカルボキシレート1モル
から得られるHHEE化合物の中間体である前記式[1
1]で表されるペンタシクロ[6.4.0.12, 7.0
3,6.19,12]テトラデカ−4,10−ジエン−4,5
−ジカルボン酸ジアルキル(PCAE化合物と略す)の
分離は、再結晶やカラムクロマトグラフィーで精製した
後、次の第2工程の還元反応に用いられる。尚、分離し
たPCAE化合物は、ジアルキルアセチレンジカルボキ
シレートと反応させてHHEE化合物を製造することも
できる。
【0071】第2工程のHHEE化合物の前記式[5]で
表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.1
9,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−
テトラカルボン酸テトラアルキル(HHAM化合物と略
す)への還元反応は、二重結合を単結合に変換する種々
の一般的還元法が適用できる。
【0072】例えば、(1)金属および金属塩による還
元(2)金属水素化物による還元(3)金属水素錯化合
物による還元(4)ジボランおよび置換ボランによる還
元(5)ヒドラジンによる還元(6)ジイミド還元
(7)リン化合物による還元(8)電解還元(9)接触
還元等を挙げることができる。
【0073】これらの中で、最も実用的方法は接触還元
方法である。本発明で採用できる接触還元法は以下の通
りである。触媒金属としては、周期律表第8族のパラジ
ウム、ルテニウム、ロジウム、白金、ニッケル、コバル
ト及び鉄、又は第1族の銅等が使用できる。これらの金
属は単独で、又は、他の元素と複合させた多元系で使用
される。それらの使用形態は、各金属単身、ラネー型触
媒、ケイソウ土、アルミナ、ゼオライト、炭素及びその
他の担体に担持させた触媒及び錯体触媒等が挙げられ
る。
【0074】具体的には、パラジウム/炭素、ルテニウ
ム/炭素、ロジウム/炭素、白金/炭素、パラジウム/
アルミナ、ルテニウム/アルミナ、ロジウム/アルミ
ナ、白金/アルミナ、還元ニッケル、還元コバルト、ラ
ネーニッケル、ラネーコバルト、ラネー銅、酸化銅、銅
クロマト、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロ
ジウム、クロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィ
ン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフ
ィン)ルテニウム及びヒドリドカルボニルトリス(トリ
フェニルホスフィン)イリジウム等が挙げられる。これ
らの中で特に好ましいものはパラジウム/炭素及びルテ
ニウム/炭素等である。
【0075】触媒の使用量は、5%金属担持触媒として
基質に対し0.1〜30質量%が、特には、0.5〜2
0質量%が好ましい。溶媒は、メタノール、エタノール
及びプロパノール等に代表されるアルコール類、ジオキ
サン、テトラヒドロフラン及びジメトキシエタン等に代
表されるエーテル類及び酢酸エチル及び酢酸プロピル等
に代表されるエステル類等が使用できる。
【0076】その使用量は、原料に対し1〜50質量倍
の範囲が、特には3〜10質量倍の範囲が好ましい。水
素圧は常圧から10MPa(100kg/cm2)の範
囲が、特には常圧から3MPa(30kg/cm2)の
範囲が好ましい。反応温度は、0〜150℃の範囲が、
特には10〜100℃の範囲が好ましい。
【0077】反応は、水素吸収量によって追跡すること
ができ、理論水素量の吸収後サンプリングしガスクロマ
トグラフィーで分析し確認することができる。本反応
は、回分式でも連続反応でも可能である。反応後は、濾
過により触媒を除いた後、濃縮後、再結晶又は、カラム
クロマトグラフィー法で精製することができる。
【0078】又、第6工程の前記式[7]で表されるヘキ
サシクロ[6.6.0.12,7.03 ,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
1,12−テトラカルボン酸(HHECと略記)の還元
反応も同様に行うことができ前記式[6]で表されるヘキ
サシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]ヘキ
サデカン−4,5,11,12−テトラカルボン酸テト
ラアルキル(HHACと略す)が高収率で得られる。
【0079】次に第3工程のHHAM化合物よりHHA
Cへの加水分解反応条件は、通常のアルキルエステルを
加水分解してアルキルカルボン酸にする方法が適用でき
る。酸による方法も可能であるが、一般には、塩基によ
る方法が高収率である。塩基としては、アルカリ金属及
びアルカリ土類金属の水酸化物を用いるのが経済的に好
ましい。具体的には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水酸化カルシウム及び水酸化バリウム等であり、特
には、水酸化ナトリウムが最も好ましい。
【0080】その使用量は、基質に対し2〜3当量が、
特には2〜2.4当量が好ましい。溶媒としては、アル
コールと水の混合系が一般的である。アルコールの種類
としては、メタノール、エタノール及びプロパノール等
の低級アルコールが好ましい。その使用量は、基質に対
し1〜20質量倍が、特には2〜10質量倍が好まし
い。水の添加量は、基質に対し0.1〜20質量倍が、
特には1〜10質量倍が好ましい。アルコールと水の混
合比は、質量比で1:20から20:1の間で選択で
き、特には1:5から5:1の間で選択するのが好まし
い。
【0081】反応後は、アルコールを留去した後、水を
加えてから酸沈させてHHACの粗結晶が得られる。こ
れを再結晶法で精製することにより、HHACの純品が
得られる。
【0082】又、第5工程のHHEE化合物のHHEC
への加水分解反応も同様にして行うことができ、HHE
Cが高収率で得られる。
【0083】次に、第4工程のHHACからHHAAへ
の脱水法について述べる。脱水剤としては、脂肪族カル
ボン酸無水物、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミ
ド(DCCと略記)、2−クロロ−1,3−ジメチルイ
ミダゾリニウムクロライド(DMCと略記)が用いられ
るが、好ましくは安価な脂肪族カルボン酸無水物、特に
無水酢酸が用いられる。使用量は、HHACに対し1〜
20当量、好ましくは1〜5当量である。
【0084】溶媒は、脱水剤自身を過剰量加えて使用す
る場合もあるが、反応に直接関与しない有機溶媒を用い
ることもできる。例えば、トルエン、キシレン等の炭化
水素類、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプ
ロパン等のハロゲン化炭化水素類、更に1,4−ジオキ
サン等が挙げられる。使用量は、HHACに対し1−2
0重量倍、好ましくは1〜10重量倍である。
【0085】反応温度は、通常脱水剤又は溶媒の沸点付
近で行うのが一般的であるが、50〜200℃間で行う
ことができる。より好ましくは、60〜150℃であ
る。反応時間は、反応温度との相関になるが、実用的に
は、1〜20時間、より好ましくは2〜10時間であ
る。本反応は、常圧又は加圧で行うこともでき、又回分
式又は連続式でも可能である。
【0086】反応後、脱水剤を、場合により溶媒も一緒
に留去すると高純度のHHAAが得られる。必要に応
じ、再結晶法により精製することもできる。
【0087】次にHHAAの重合評価結果について述べ
る。本発明により得られるテトラカルボン酸二無水物
は、ジアミンとの重縮合反応によりポリアミド酸とした
後、熱もしくは触媒を用いた脱水閉環反応により対応す
るポリイミドとすることができる。
【0088】一般に、ポリイミド樹脂はその特徴である
高い機械的強度、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性のために、
液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料など
の電子材料として広く用いられている。また、最近では
光導波路用材料等の光通信用材料としての用途も期待さ
れている。
【0089】近年、この分野の発展は目覚ましく、それ
に対応して、用いられる材料に対しても益々高度な特性
が要求される様になっている。即ち、単に耐熱性、耐溶
剤性に優れるだけでなく、用途に応じた性能を多数合わ
せ持つことが期待されている。
【0090】しかし、特に、全芳香族ポリイミド樹脂に
おいては、濃い琥珀色を呈し着色するため、高い透明性
を要求される用途においては問題が生じてくる。また、
全芳香族ポリイミドは有機溶剤に不溶であるため、実際
にはその前駆体であるポリアミド酸を熱による脱水閉環
によって得る必要がある。
【0091】透明性を実現する一つの方法として、脂環
式テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮
合反応によりポリイミド前駆体を得て、該当前駆体をイ
ミド化しポリイミドを製造すれば、比較的着色が少な
く、高透明性のポリイミドが得られることは知られてい
る(特公平2−24294号公報、特開昭58−208
322号公報)。
【0092】これに対して、本発明者らの本発明により
得られる式[1]化合物を用いて得られるポリイミド
は、脂環式構造を有しているため、従来の脂環式ポリイ
ミドと同様、比較的高い耐熱性と良好な透明性を有する
と考えられる。更に、本発明により得られるテトラカル
ボン酸二無水物は、特定の脂環式構造を有しているた
め、従来の脂環式ポリイミド樹脂よりも複屈折が低くか
つ優れた低誘電率等の特性を有するものと期待される。
【0093】以上述べた観点から、高透明性、高耐熱
性、低複屈折性、低誘電性に優れたポリイミド樹脂を見
出すべく、鋭意検討を進めた結果、新規なポリイミド樹
脂を完成させるに至った。
【0094】即ち、一般式[14]
【0095】
【化41】
【0096】(式中、Aは4価の有機基を、Rは2価
の有機基を表す。また、pは整数を表す。)で表される
ポリイミド樹脂において、繰り返し単位の少なくとも1
0mol%が下記式[13]
【0097】
【化42】
【0098】(式中、Rは2価の有機基を表し、mは
整数を表す。)の構成単位からなる新規なポリイミド樹
脂を提供するものであり、更には、一般式[14]で表さ
れるポリイミド樹脂において、少なくとも10mol%
の式[1]で表されるHHAAを含むテトラカルボン酸二
無水物と、ジアミンとを重縮合させ、次いで、脱水閉環
反応により得られる繰り返し単位の少なくとも10mo
l%が上記式[13]で示されるポリイミド樹脂の製造方
法を提供するものである。
【0099】本発明において使用されるテトラカルボン
酸二無水物の全モル数のうち、少なくとも10mol%
は式[1]のHHAAでなければならない。更には、本
発明の目的である高い透明性と低い複屈折を達成するた
めには、望ましくは、テトラカルボン酸二無水物のうち
90mol%以上はHHAAでなければならない。
【0100】本発明において用いられる式[1]のHHA
A以外のテトラカルボン酸二無水物としては、通常のポ
リイミドの合成に使用されるテトラカルボン酸及びその
誘導体を用いることは、何ら差し支えない。
【0101】その具体例としては、1,2,3,4−テ
トラカルボン酸、2,3,4,5−テトラヒドロフラン
テトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサン
酸、3,4−ジカルボキシ−1−シクロヘキシルコハク
酸、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒ
ドロ−1−ナフタレンコハク酸、ビシクロ[3.3.0]
オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸などの脂
環式テトラカルボン酸及びこれら二無水物並びにこれら
のジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物などが挙げられる。
【0102】更には、ピロメリット酸、2,3,6,7
−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフ
タレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレン
テトラカルボン酸、2,3,6,7−アントラセンテト
ラカルボン酸、1,2,5,6−アントラセンテトラカ
ルボン酸、3,3‘,4,4’−ビフェニルテトラカル
ボン酸、2,3,3‘,4−ビフェニルテトラカルボン
酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、
3,3‘,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン
酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、
2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパ
ン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2
−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビ
ス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、
ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラ
ン、2,3,4,5−ピリジンテトラカルボン酸、2,
6−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ピリジンな
どの芳香族テトラカルボン酸及びこれらの二無水物並び
にこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物なども挙げら
れる。
【0103】本発明において用いられるジアミンは、本
発明の目的を損なわない限り、特に限定されるものでは
ない。その代表例を挙げれば、p−フェニレンジアミ
ン、m−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノトルエ
ン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノビ
フェニル、3,3’−ジメチル −4,4’−ジアミノ
ビフェニル、3,3’−ジメトキシ −4,4’−ジア
ミノビフェニル、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノ
ジフェニルエーテル、2,2’−ジアミノジフェニルプ
ロパン、ビス(3,5−ジエチル−4−アミノフェニ
ル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベ
ンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−ア
ミノフェニル)ベンゼン、9,10−ビス(4−アミノ
フェニル)アントラセン、1,3−ビス(4−アミノフ
ェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェ
ノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス[4−(4
−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’−
トリフルオロメチルー4,4’−ジアミノビフェニル等
の芳香族ジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)
メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシ
ル)メタン等の脂環式ジアミン及びテトラメチレンジア
ミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン等が
挙げられる。また、これらのジアミンの1種類または2
種類以上を混合して使用することもできる。
【0104】本発明の新規ポリイミドは、酸二無水物と
ジアミンを溶媒中で反応させたポリアミド酸を経由し、
その熱イミド化により用いることができる。また、ポリ
アミド酸を溶媒中でイミドに転化させ、溶剤可溶性のポ
リイミドとして用いることも可能である。
【0105】本発明のポリイミド前駆体を得る方法は、
その製造法は特に限定されるものではないが、該テトラ
カルボン酸二無水物およびその誘導体と前記ジアミンを
反応、重合させて得ることができる。この際のテトラカ
ルボン酸二無水物とジアミンのモル数の比は0.8から
1.2であることが好ましい。通常の重縮合反応同様
に、このモル比が1に近いほど生成する重合体の重合度
は大きくなる。重合度が小さすぎるとポリイミド塗膜の
強度が不十分であり、また重合度が大きすぎるとポリイ
ミド塗膜形成時の作業性が悪くなる場合がある。従っ
て、本反応における生成物の重合度は、ポリアミド酸溶
液の還元粘度換算で、0.05〜5.0dl/g(温度
30℃のN−メチルピロリドン中、濃度0.5g/d
l)が好ましい。
【0106】溶液重合に使われる溶剤の具体例として
は、m−クレゾール、N−メチル−2−ピロリドン、
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、N−メチルカプトラクタム、ジメチルスルホ
キシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホ
ン、ヘキサメチルホスホルアミド、およびブチルラクト
ンなどを挙げることができる。これらは、単独でも、ま
た混合して使用してもよい。さらに、ポリイミド前駆体
を溶解しない溶剤であっても、均一な溶液が得られる範
囲内で上記溶媒に加えて使用してもよい。溶液重合の反
応温度は、−20℃から150℃、好ましくは−5℃か
ら100℃の任意の温度を選択することができる。
【0107】本発明の有機溶媒可溶性ポリイミドを得る
方法は、その製造方法は特に限定されるものではない
が、該テトラカルボン酸二無水物及びその誘導体とジア
ミンを反応、重合させた得られたポリアミド酸前駆体
を、通常は加熱により脱水閉環させる方法が採用され
る。また、公知の脱水閉環触媒を使用して化学的に閉環
する方法も採用することができる。加熱による方法で
は、100℃から300℃、好ましくは120℃から2
50℃の任意の温度を選択できる。化学的に閉環する方
法では、たとえばピリジン、トリエチルアミンなどを無
水酢酸など存在下で使用することができ、このときの温
度は、−20℃から200℃の任意の温度を選択するこ
とができる。
【0108】このようにして得られたポリイミド溶液は
そのまま使用することも出来、また、メタノール、エタ
ノールなどの貧溶媒に沈殿単離させポリイミドを粉末と
して、あるいはそのポリイミド粉末を適当な溶媒に再溶
解させて使用することができる。再溶解させる溶媒は、
得られたポリイミドを溶解させるものであれば特に限定
されないが、その具体例を挙げるならば、m−クレゾー
ル、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−エチ
ルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−
ブチロラクトンなどが挙げられる。
【0109】また、単独ではポリマーを溶解させない溶
液であっても、溶解性を損なわない範囲であれば上記溶
媒に加えて使用することができる。その具体例として
は、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカル
ビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールア
セテート、エチレングリコール、1−メトキシ−2−プ
ロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−ブ
トキシ−2−プロパノール、1−フェノキシ−2−プロ
パノール、プロピレングリコールモノアセテート、プロ
ピレングリコールジアセテート、プロピレングリコール
−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、プロピレ
ングリコール−1−モノエチルエーテル−2−アセテー
ト、ジプロピレングリコール、2−(2−エトキシプロ
ポキシ)プロパノール、乳酸メチルエステル、乳酸エチ
ルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチ
ルエステル、乳酸イソアミルエステルなどが挙げられ
る。また、ポリイミド膜と基板の密着性を更に向上させ
る目的で、得られたポリイミド溶液にカップリング剤等
の添加剤を加えることはもちろん好ましい。
【0110】この溶液を基板に塗布し、溶媒を蒸発させ
ることにより基板上にポリイミド被膜を形成させること
ができる。この際の温度は通常100℃から300℃で
十分である。以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説
明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0111】
【実施例】実施例1
【0112】
【化43】
【0113】300ml四つ口ガラス反応器にアセチレ
ンジカルボン酸ジメチル62.5g(0.44mo
l)、トリストリフェニルホスフィンルテニウムジクロ
ライド(RuCl2(PPh333.03g(4mmo
l;2mol%)及び1,4−ジオキサン176gを仕
込み、撹拌下に50〜90℃(油浴を60〜100℃に
徐々に昇温)で、テトラシクロ[4.4.0.12,5.1
7,10]ドデカ−3,8−ジエン(TCDE)(エンド体
とエキソ体の立体異性体比83:17)31.6g
(0.2mol)を2時間かけて滴下した。しだいに結
晶が析出した。更に100℃(浴温120℃)で6時間
撹拌した。この反応物を、ガスクロマトグラフィー(G
C)で分析すると主生成物が65.3面積%、二種の副
生成物がそれぞれ6.3面積%、13.9面積%であっ
た。反応停止後、濃縮してからその残渣にメタノールを
加えて一旦加熱後、一夜室温静置した。翌日濾過、メタ
ノール洗浄、乾燥すると 結晶49.4g(主生成物G
C純度94.7面積%)が得られた(収率55.4
%)。
【0114】この結晶5gを1,4−ジオキサンから再
結晶させると主生成物純度100面積%の結晶3.8g
が得られた。
【0115】この物質は以下に示す分析結果よりヘキサ
シクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14
10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
1,12−テトラカルボン酸テトラメチル(HHEM)
であることを確認した。
【0116】MASS(FAB+,m/e(%)) : 443([M+H]+,77),411
(98),154(100),136(94).1 H-NMR(500MHz,CDCl3,δppm) : 1.09(t,J=10.6Hz,2H),
1.35(d,J=10.6Hz,1H),1.44(d,J=12.9Hz,1H),1.73(s,2
H),2.16(s,2H),2.31(s,2H),2.52(s,2H),1.95(s,2H),3.6
6(s,6H),3.67(s,6H).13 C-NMR(125MHz,CDCl3,δppm) : 25.79,32.22,(2本分),
32.99,36.38,38.22,38.39(2),38.56(2),38.73(2),38.90
(2),39.06(2),39.23,42.66,46.63,46.98,50.26,139.68,
140.69.159..64,159.73.
【0117】実施例2 200mlガラス製四つ口反応器に、ジメチルアセチレン
ジカルボキシレート(DMA)1.80g(12.7m
mol)、RuCl30.39g(1.88mmo
l)、トリフェニルホスフィン1.49g(5.68m
mol)、4−tert−ブチルカテコール(TBC)
0.10g、及びジメチルホルムアミド(DMF)2
8.00gを仕込んだ後、撹拌を開始しながら70℃ま
で昇温した。70℃で1時間撹拌した後、テトラシクロ
ドデカジエン(TCDE;endo−exo体:end
o−endo体=83:17)10.00g(63.2
mmol)とジメチルアセチレンジカルボキシレート
(DMA)9.88g(69.5mmol)の混合溶液
をゆっくり滴下し、3時間撹拌した。さらにこの溶液に
ジメチルアセチレンジカルボキシレート(DMA)1
0.78g(75.9mmol)を滴下した後、溶液を
120℃に加熱し3時間反応させた。その後、温度を1
20℃に保ったままジメチルアセチレンジカルボキシレ
ート(DMA)0.99g(6.95mmol)を滴下
しそれを1時間撹拌させることで反応を終了した。反応
終了後、100℃減圧下で反応液を濃縮し、得られた残
渣にメタノールを加えることにより結晶を析出させた。
得られた結晶を濾別後乾燥させることにより、淡黄色結
晶17.0g(38.4mmol)(収率60.7%)
が得られた。構造は、下記の分析結果からテトラメチル
ヘキサシクロ[6.6.1.02,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
1,12−テトラカルボキシレート(HHEM)である
ことを確認した。
【0118】1H-NMR(300MHz, CDCl3,δppm):1.13(d,J=
4.5Hz,1H), 1.17(d,J=6.3Hz,1H), 1.43(d,J=11.1Hz,1
H), 1.53(d,J=20.4Hz,1H), 1.76(s,2H), 2.23(s, 2H),
2.38(s, 2H), 2.56(s, 2H), 3.00(s, 2H), 3.75(s, 6H)
(2本分). 13C-NMR(75MHz,CDCl3,δppm):27.18, 33.64, 34.44, 3
7.83, 44.07, 48.19, 48.42, 51.71, 51.73, 141.21, 1
42.21, 161.30, 161.40. 10%重量減少温度307℃ Mp.(℃):141.
【0119】実施例3 50ml四つ口ガラス反応器にTCDE1.58g(1
0mmol)、アセチレンジカルボン酸ジメチル3.1
2g(22mmol)、三塩化ルテニウム3水和物(R
uCl3・3H2O)0.14g(0.4mmol;4m
ol%)、トリフェニルホスフィン0.315g(1.
2mmol;12mol%)及び1,4−ジオキサン
7.9gを仕込み撹拌下に、100℃(油浴120℃)
で、4時間撹拌した。この反応物を、ガスクロマトグラ
フィー(GC)で分析するとHHEMが58.8面積
%、二種の副生成物がそれぞれ8.9面積%、10.8
面積%であった。
【0120】実施例4 50ml四つ口ガラス反応器にTCDE7.9g(50
mmol)、アセチレンジカルボン酸ジメチル15.6
g(110mmol)、三塩化ルテニウム3水和物(R
uCl3・3H2O)0.392g(1.5mmol;3
mol%)及び1,4−ジオキサン23.7gを仕込み
撹拌下に、100℃(油浴130℃)で、7時間撹拌し
た。この反応物を、ガスクロマトグラフィー(GC)で
分析するとHHEMが61.2面積%、二種の副生成物
がそれぞれ3.0面積%、12.4面積%であった。反
応停止後、濃縮してからその残渣にメタノールを加えて
一旦加熱後、一夜室温静置した。翌日濾過、メタノール
洗浄、乾燥すると 結晶12.0g(HHEM:GC純
度93.3面積%)が得られた(収率50.7%).更
に、ろ液を濃縮すると結晶2.64g(HHEM:GC
純度99.0面積%)(収率11.9%)が得られた。
【0121】実施例5 50ml四つ口ガラス反応器にTCDE1.58g(1
0mmol)、アセチレンジカルボン酸ジメチル1.5
6g(11mmol)、トリストリフェニルホスフィン
ルテニウムジクロライド(RuCl2(PPh33)0.
192g(0.2mmol;2mol%)及び1,4−
ジオキサン8gを仕込み撹拌下に、100℃(浴温12
0℃)で2時間撹拌した。この反応物を、ガスクロマト
グラフィー(GC)で分析するとHHEMが16.9面
積%、二種の副生成物がそれぞれ15.9面積%、4
8.2面積%であった。反応停止後、濃縮しシリカゲル
カラムクロマトグラフィーで精製すると、二種の副生成
物がそれぞれ21.3面積%と67.4面積%である油
状物1.13gが得られた。
【0122】この物質は以下に示す分析結果よりペンタ
シクロ[6.4.0.12,7.03,6.19,12]テトラデ
カ−4,10−ジエン−4,5−ジカルボン酸ジメチル
(PTEM)であることを確認した。 MASS(FAB+,m/e(%)) : 301([M+H]+,76),269(89),203(7
5),115(100),95(78).1 H-NMR(500MHz, CDCl3,δppm) : 1.18(d,J=7.94Hz,1H),
1.28(d,J=6.11Hz,1H),1.85(s,2H),2.01(s,2H),2.49(s,2
H),2.65(s,2H),2.81(s,2H),3.68(s,6H),5.91(d,J=1.83H
z,2H).13 C-NMR(125MHz, CDCl3,δppm) : 24.95,35.40,(2),46.
35(2),47.80(2),49.22(2),51.62,51.65,53.91,134.26,1
35.78,140.72,141.51,161.50,161.56.[( )は、複数
本の重なりを表す。] 実施例6
【0123】
【化44】
【0124】50ml四つ口ガラス反応器にテトラシク
ロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3,8−ジ
エン(TCDE)1.58g(10mmol)、アセチ
レンジカルボン酸ジエチル(DEA)6.81g(40
mmol)、テトラキストリフェニルホスフィンルテニ
ウムジヒドリド(RuH2(PPh34)0.46g
(0.4mmol;1mol%)及び1,4−ジオキサ
ン21gを仕込み撹拌下に、90℃(油浴100℃)で
24時間撹拌した。この反応物を、ガスクロマトグラフ
ィー(GC)で分析すると主生成物が39.0面積%、
二種の副生成物がそれぞれ3.1面積%、12.9面積
%及び未反応TCDE21.0面積%であった。反応停
止後、濃縮してからその残渣9.8gを、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィーで2回精製すると、GC44.
1面積%の留分1.4gとGC68.1面積%の留分
3.2gが得られた。両者を混合してヘプタン/酢酸エ
チル=9/1に加温溶解後、室温放置すると結晶が析出
した。濾過、ヘプタン/酢酸エチル=9/1混合液で洗
浄後乾燥すると、白色結晶2.1g(GC100面積
%)(収率42.2%)が得られた。
【0125】この物質は以下に示す分析結果よりヘキサ
シクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14
10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
1,12−テトラカルボン酸テトラエチル(HHEE)
であることを確認した。 MASS(FAB+,m/e(%)) : 499([M+H]+,453(21),425(21),84
(100).1 H-NMR(500MHz,CDCl3,δppm) : 1.18(dd,J1=12.0Hz,J2=
17.5Hz,2H),1.31(m,12H),1.49(dd,J1=12.0Hz,J2=15.7H
z,2H),1.79(s,2H),2.25(s,2H),2.41(s,2H),2.58(s,2H),
3.03(s,2H),4.21〜4.26(m,8H).13 C-NMR(125MHz, CDCl3,δppm) : 14.20(2),27.33,33.8
3(2),34.62,38.05(2),44.18(2),48.42(2),48.53(2),60.
76(2),60.80(2),141.31(2),142.33(2),161.20(2),161.2
9(2).[( )は、複数本の重なりを表す。] 実施例7
【0126】
【化45】
【0127】100mlハステロイ製オートクレーブに
HHEM8.84g(20mmol)、5%Pd/C
(N.E.ケムキャット製BNA−Type:水分5
1.39%)0.909g(5wt%)及び1,4−ジ
オキサン50gを仕込み、水素圧900−500kPa
で撹拌下に、内温110℃で6時間撹拌した。反応終了
後、室温に戻してから 残余水素を排気してから反応物
を取り出し、セライト濾過により触媒を除去したろ液を
ガスクロマトグラフィー(GC)で分析すると、原料H
HEMは消失し、新たな単一のピークが出現した。
【0128】このろ液を濃縮・乾燥すると淡黄色結晶
9.1gが得られた。その5gを酢酸エチル/ヘプタン
から再結晶すると白色結晶3.3gが得られた。
【0129】この物質は以下に示す分析結果よりヘキサ
シクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラ
カルボン酸テトラメチル(HHAM)であることを確認
した。 MASS(FAB+,m/e(%)) : 447([M+H]+,25),415(62),113(10
0).1 H-NMR(500MHz, CDCl3,ppm) :1.18(d,J=11.0Hz,1H),1.4
4(s,2H),1.45(d,J=12.2Hz,1H),1.70(d,J=12.8Hz,1H),2.
00(d,J=11.3Hz,1H),2.24〜2.25(m,2H),2.38(s,2H),2.53
(s,2H),2.78〜2.79(m,2H),3.46〜3.52(m,4H),3.60(d,J=
11.7Hz,12H).13 C-NMR(125MHz, CDCl3,δppm) :30.04,37.01,37.17,
(2),39.12(2),39.23(2),39.41(2),41.56(2),44.47(2),4
8.44(2),51.20(2),51.24(2),171.58(2),171.69(2).
【0130】実施例8 200mlガラス製四つ口反応器に、テトラメチルヘキサ
シクロ[6.6.1.02,7.03,6.19,14
10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
1,12−テトラカルボキシレート(HHEM)16.
98g(38.4mmol)、5%Pd/C(54.2
2%含水品)1.85g(5重量%)、及び1,4−ジ
オキサン67.9gを仕込んだ後、オートクレーブ中、
0.9MPa水素雰囲気下で撹拌を開始しながら昇温し、
内温120℃で4時間反応させた。室温まで冷却すると
結晶が出始めたので、アセトニトリルを加えて溶解して
から、濾過により触媒を除去し濃縮した。その残査にメ
タノール40mlを加え68℃に加熱した後、氷冷し
た。晶析させた結晶を、濾過・メタノール洗浄・乾燥さ
せると、淡黄色結晶16.2g(36.3mmol)
(収率94.3%)が得られた。この結晶の構造は、下
記の分析結果からテトラメチルヘキサシクロ[6.6.
1.02,7.03,6.19,14.010,13]ヘキサデカン−
4,5,11,12−テトラカルボキシレート(HHA
M)であることを確認した。
【0131】1H-NMR(300MHz,CDCl3,δppm):1.22(d,J=1
1.1Hz,1H), 1.48(s,2H), 1.50(d,J=11.1Hz,1H), 1.74
(d,J=12.6Hz,1H), 2.04(d,J=11.4Hz,1H), 2.28(dd,J1=
2.3Hz,J2=6Hz,2H), 2.43(s,2H), 2.57(s,2H), 2.83(d
d,J1=2.9Hz,J2=6.3Hz,2H), 3.52(dd,J1=3.9Hz,J2=
5.4Hz,2H), 3.55(dd,J1=2.9Hz,J2=6.3Hz,2H), 3.63(s
×2,6H×2). 13C-NMR(75MHz, CDCl3,δppm):29.99, 36.98, 37.13, 3
9.08, 39.18, 39.37, 41.52, 44.44, 48.40, 51.15, 5
1.19, 171.53, 171.64. 10%重量減少温度293℃ Mp.(℃) : 170. 実施例9
【0132】
【化46】
【0133】300ml四つ口ガラス反応器にHHAM
4.46g(10mmol)、エタノール20g及び水
酸化ナトリウム3.20g(80mmol)を水10g
に溶かした溶液を仕込み撹拌下に、100℃(油浴13
0℃)で10時間撹拌した。
【0134】濃縮後水を加えてから35%塩酸9gで酸
性にして、晶析させた。一夜室温静後、翌日濾過、洗
浄、乾燥するとガム状固体を得た。この固体をアセトニ
トリル30gに入れ、加熱しながらスラリー化させた。
室温に戻してから濾過、洗浄、乾燥させると白色結晶
3.10g(収率79.6%)が得られた。
【0135】この物質は以下に示す分析結果よりヘキサ
シクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラ
カルボン酸(HHAC)であることを確認した。 MASS(FAB-,m/e(%)) : 389([M-H]+,100),371(31),345(2
3),343(19),299(27),65(48).1 H-NMR(500MHz, CDCl3,δppm) : 1.10(d,J=10.6Hz,1H),
1.39(s,2H),1.41〜1.48(m,2H),1.69(d,J=10.7Hz,1H),2.
02(d,J=8.86Hz,1H),2.07(dd,J1=3.66Hz,J2=10.4Hz,1H),
2.17〜2.20(m,3H),2.32(s,1H),2.49〜2.52(m,1H),2.68
(dd,J1=9.78Hz,J2=15.9Hz,1H),2.73〜2.78(m,2H),3.35
〜3.44(m,2H),11.1(brs,4H).13 C-NMR(125MHz, CDCl3,δppm) : 27.44,34.29,35.12,
35.35,36.58,38.38,38.54,38.71,39.96,40.02,42.13,4
2.45,42.87,45.47,45.52,45.95,172.58,172.61,174.54
(2本分). Mp.(℃) : 256〜257. 実施例10
【0136】
【化47】
【0137】200mlガラス製四つ口反応器に、テト
ラメチルヘキサシクロ[6.6.1.02,7.03,6.1
9,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−
テトラカルボキシレート(HHAM)21.69g(4
8.6mmol)、パラトルエンスルホン酸0.87g
(4重量%)、及びギ酸108.5gを仕込んだ後、撹
拌を開始しながら90℃に昇温した。撹拌を続けている
うちに白色の結晶が生成してくるが、同時にギ酸メチル
が生成するので冷却器を通してトラップした。3時間撹
拌した後25℃に冷却し、濾取・乾燥することにより白
色結晶17.4g(44.6mmol)(収率91.8
%)を得た。この結晶の構造は、下記の分析結果からヘ
キサシクロ[6.6.1.02,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラカ
ルボン酸(HHAC)であることを確認した。
【0138】1H-NMR(300MHz, d6-DMSO,δppm):1.09(d,J
=10.8Hz,1H), 1.43(s, 2H), 1.43(d,1H), 1.78(d,J=12.
3Hz,1H), 2.08(d,J=11.1Hz,1H), 2.18(dd, 2H), 2.29
(s, 2H), 2.45(s, 2H), 2.67(dd, 2H), 3.48(dd, 2H),
3.51(dd, 2H). 13C-NMR(75MHz, d6-DMSO,δppm):30.02, 36.91, 37.44,
39.08, 39.96, 41.70,44.32, 48.26, 169.23, 169.32. 10%重量減少温度225℃ 実施例11
【0139】
【化48】
【0140】300ml四つ口ガラス反応器にHHAC
3.90g(10mmol)、1,4−ジオキサン30
g及び無水酢酸20g(150mmol)を仕込み、1
00℃(油浴130℃)で4時間撹拌した。
【0141】濃縮後、得られた粗結晶にアセトニトリル
を加えて加熱し、そのまま濾過し、ろ液を濃縮すると結
晶3.5gが得られた。更に、この結晶にトルエンを加
えて加熱した後濾過し、不溶な結晶を除去した後、濾液
を冷却すると結晶が析出した。この結晶を濾取後酢酸エ
チルを加えて加熱・濾過し、その濾液を濃縮・乾燥させ
ると白色結晶1.1g(収率31.0%)が得られた。
【0142】この物質は以下に示す分析結果よりヘキサ
シクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラ
カルボン酸−4,5:11,12−二無水物(HHA
A)であることを確認した。
【0143】MASS(FAB-,m/e(%)) : 353(M-,50),282(3
0),153(100).1 H-NMR(500MHz,d6-DMSO,δppm) : 1.50(dd,J=11.9Hz,J=
26.2Hz,2H),1.72(d,J=12.2Hz,1H),1.80(s,2H),1.81(d,J
=11.0Hz,1H),2.38(s,1H),2.44(s,1H),1.47(brs,2H),2.5
2(s,1H),2.56(brs,2H),2.92(t,J=4.89Hz,1H),3.09(dd,J
1=5.20Hz,J2=10.4Hz,1H),3.15〜3.21(m,2H),3.80〜3.90
(m,2H).13 C-NMR(125MHz d6-DMSO,δppm) : 28.41,35.22,36.07,
37.40,38.41,38.94,39.04,39.11,39.59,40.21,40.95,4
2.95,43.33,43.62,46.26,46.73,173.20(2),175.00(2). Mp.(℃) : 220〜222.
【0144】実施例12 200mlガラス製四つ口反応器に、テトラメチルヘキ
サシクロ[6.6.1.02,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラカ
ルボン酸(HHAC)17.41g(44.6mmo
l)、及び無水酢酸87.1g(0.85mol)(1
9eq.)を仕込んだ後、撹拌を開始しながら120℃
に昇温した。このスラリー溶液を3時間撹拌した後25
℃に冷却し、濾過した。これを少量のアセトニトリルで
洗浄し、更に乾燥させると、白色結晶11.4g(3
2.1mmol)(収率72.1%、純度99%以上)
が得られた。この結晶の構造は、下記の分析結果からヘ
キサシクロ[6.6.1.02,7.03,6.19,14.0
10,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−テトラカ
ルボン酸−4,5:11,12−二無水物(HHAA)
であることを確認した。
【0145】1H-NMR(500MHz, d6-DMSO,δppm):1.20(d,J
=12.5Hz,1H), 1.25(d,J=13.8Hz,1H),1.48(s,2H), 1.54
(d,J=14.1Hz,1H), 1.58(d,J=12.5Hz,1H), 2.18(s,2H),
2.29(s,2H), 2.53(d,J=9.8Hz,2H), 3.01(d,J=10.1Hz,2
H), 3.62(d,J=10.4Hz,2H), 3.64(d,J=10.4Hz,2H). 13C-NMR(75MHz, d6-DMSO,δppm):29.06, 35.28, 35.84,
39.05, 39.94, 40.22,40.54, 43.75, 47.55, 173.25,
173.41. 10%重量減少温度360℃ 実施例13 (HHAA含有ポリアミド酸及びポリイミドの合成)
【0146】
【化49】
【0147】攪拌機、および窒素導入管を設けたフラス
コに、HHAA2.049g(5.91mmol)、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン(以下DDMと略す)
1.190g(6.0mmol)、N−メチルピロリド
ン(以下NMPと省略する)18.6gを用い、室温で
24時間攪拌し重合反応を行なうことにより、固形分1
5wt%のポリアミド酸溶液を得た。この溶液を用い、
GPC(Gel Permeration Chromatography)法により分子
量を測定した結果、数平均分子量は29,600であっ
た。
【0148】上記の溶液をガラス基板上に塗布し、30
0℃で熱処理することによりポリイミド膜を形成した。
【0149】得られたポリイミド膜について以下の測定
をした。 1)赤外吸収スペクトル ニコレットインストルメント製NEXUS 670FT
−IRを用い、ポリイミド膜を用いてKBrペレットを
作成し測定を行った。 2)分子量測定 センシュー科学常温GPC測定装置SSC−7200を
用い、DMFを溶離液として用い分子量の測定を行っ
た。 3)5%重量減少温度 リガク社製熱重量分析装置Thermo Plus2
TG8120を用い、窒素気流下、昇温速度10℃/分
の条件にて測定を行った。 1)赤外分析:KBrにて測定:添付チャート参照 1703.04, 1761.74 cm-1 (5員環イミド) 2)熱分解温度:重量減少温度にて算出。 条件:10℃/min、窒素気流下、5%の重量減少温度を測定
結果:HHAA/DDM: 381.1℃. 以上の結果からHHAAとDDMからなるポリイミドを
確認した。 3)屈折率はプリズムカップラーで測定した。その結果
を下表に示す。複屈折率Ndが、極めて小さい値を示し
た。尚ポリミドは250℃で1時間焼成しポリイミド膜
を形成したものである。
【0150】
【表1】 表1 ────────────────────────────── ベーク温度 N(TE) N(TM) N平均 Nd 膜厚 ────────────────────────────── 250℃ 1.6114 1.6070 1.6092 0.0044 1.3233μm ────────────────────────────── 複屈折率(Nd)が、極めて小さい値を示した。
【0151】尚、屈折率はプリズムカップラー法で測定
した波長633nmでの値である。TE方向とは入射す
る偏波の電界ベクトルが基板表面に平行な方向であり、
TM方向とは偏波面がこれに垂直な方向である。複屈折
率は、TE方向の屈折率からTM方向の屈折率を差し引
いた値の絶対値で示した。 実施例14
【0152】
【化50】
【0153】攪拌機、および窒素導入管を設けたフラス
コに、HHAA0.708g(2.00 mmol)、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下DDEと
略す)0.400g(2.00mmol)、NMP2.
58gを用い、窒素フロー下室温で24時間攪拌し重合
反応を行なうことにより、固形分30wt%のポリアミ
ド酸溶液を得た。この溶液を用い、GPC(Gel Permera
tion Chromatography)法により分子量を測定した結果、
数平均分子量は185,180及び重量平均分子量は3
91,938であった。
【0154】上記の溶液をガラス基板上にスピンコート
し、250℃及び300℃で1時間焼成することにより
ポリイミド膜を形成した。そして実施例13と同様にし
て屈折率を測定した。結果を以下の表2に示す。
【0155】
【表2】 表2 ────────────────────────────── ベーク温度 N(TE) N(TM) N平均 Nd 膜厚 ────────────────────────────── 250℃ 1.610 1.603 1.608 0.007 3.62μm 300℃ 1.625 1.621 1.624 0.004 3.48μm ──────────────────────────────
【0156】
【効果】紫外線領域に吸収がなく光透過性が高く、溶媒
に対する溶解性に優れ加工性が改善された液晶表示素子
や半導体における保護材料、絶縁材料などの電子材料、
更に光導波路等の光通信用材料としての用途が期待され
る光学材料用ポリイミドの原料モノマーとなり得る新規
脂環式テトラカルボン酸二無水物及びそのポリイミドを
提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は実施例13で得られたポリイミドの赤
外線吸収スペクトルである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08G 73/10 C08G 73/10 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4C037 UA02 4H006 AA01 AA02 AB46 AC28 BA23 BA37 BA48 BB11 BB25 BC10 BJ30 BS20 4H039 CA40 CH40 4J043 PA02 QB24 QB26 QB31 RA05 RA34 SA06 TA14 TA22 UA082 UA121 UA122 UA131 UA132 UA251 UA252 UA261 UA262 UA362 UB021 UB022 UB121 UB301 UB312 ZA12 ZA52 ZB21

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式[1] 【化1】 で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−
    テトラカルボン酸−4,5:11,12−二無水物。
  2. 【請求項2】 式[2] 【化2】 (式中、破線部の炭素間結合は単結合又は二重結合を表
    す。)で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13] ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,
    5,11,12−テトラカルボン酸、及びヘキサシクロ
    [6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]ヘキサデカン
    −4,5,11,12−テトラカルボン酸。
  3. 【請求項3】 式[3] 【化3】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表し、破線
    部の炭素間結合は単結合又は二重結合を表す。)で表さ
    れるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.0
    10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,11,
    12−テトラカルボン酸テトラアルキル及びヘキサシク
    ロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]ヘキサデカ
    ン−4,5,11,12−テトラカルボン酸テトラアル
    キル。
  4. 【請求項4】 式[4] 【化4】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で
    表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.
    10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
    1,12−テトラカルボン酸テトラアルキルを、還元し
    て式[5] 【化5】 (式中、Rは前記と同じ意味を表す。)で表されるヘキ
    サシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]ヘキ
    サデカン−4,5,11,12−テトラカルボン酸テト
    ラアルキルを得、続いて、この化合物を加水分解させる
    ことにより、式[6] 【化6】 で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−
    テトラカルボン酸を得、更に、この化合物を脱水して、
    式[1] 【化7】 で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−
    テトラカルボン酸−4,5:11,12−二無水物を得
    ることを特徴とする脂環式テトラカルボン酸二無水物の
    製造法。
  5. 【請求項5】 式[4] 【化8】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で
    表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.
    10,13]ヘキサデカー4,11−ジエン−4,5,1
    1,12−テトラカルボン酸テトラアルキルを、加水分
    解させることにより、式[7] 【化9】 で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,
    5,11,12−テトラカルボン酸を得、続いて、この
    化合物を還元して、式[6] 【化10】 で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−
    テトラカルボン酸を得、更に、この化合物を脱水して、
    式[1] 【化11】 で表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13]ヘキサデカン−4,5,11,12−
    テトラカルボン酸−4,5:11,12−二無水物を得
    ることを特徴とする脂環式テトラカルボン酸二無水物の
    製造法。
  6. 【請求項6】 テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]
    ドデカ−3,8−ジエンと式[8] 【化12】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で
    表されるアセチレンジカルボン酸ジアルキルとをルテニ
    ウム金属又はルテニウム化合物を触媒とし反応させるこ
    とを特徴とする式[4] 【化13】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。) 表されるヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.19,14.
    10,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,5,1
    1,12−テトラカルボン酸テトラアルキルの製造法。
  7. 【請求項7】 触媒が、式[9]又は[10] 【化14】 (式中、Xはハロゲン原子を表し、nは3又は4の整数
    を表す。)で表されるトリストリフェニルホスフィンル
    テニウムジハライド、テトラキストリフェニルホスフィ
    ンルテニウムジハライド又は三ハロゲン化ルテニウムを
    用いる請求項6記載のヘキサシクロ[6.6.0.12,7.0
    3,6.19,14.010,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−
    4,5,11,12−テトラカルボン酸テトラアルキル
    の製造法。
  8. 【請求項8】 反応溶媒が、なし、1,4−ジオキサン
    又は芳香族炭化水素である請求項6記載のヘキサシクロ
    [6.6.0.12,7.03,6.19,14.010,13]ヘキサデカ−
    4,11−ジエン−4,5,11,12−テトラカルボ
    ン酸テトラアルキルの製造法。
  9. 【請求項9】 反応温度が、60〜180℃である請求
    項6記載のヘキサシクロ[6.6.0.12,7.03,6.
    9,14.010,13]ヘキサデカ−4,11−ジエン−4,
    5,11,12−テトラカルボン酸テトラアルキルの製
    造法。
  10. 【請求項10】 式[11] 【化15】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で
    表されるペンタシクロ[6.4.0.12,7.03,6.19,12]
    テトラデカ−4,10−ジエン−4,5−ジカルボン酸
    ジアルキル。
  11. 【請求項11】 テトラシクロ[4.4.0.12,5.
    7,10]ドデカ−3,8−ジエンと式[8] 【化16】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で
    表されるアセチレンジカルボン酸ジアルキルとをルテニ
    ウム金属又はルテニウム化合物を触媒とし反応させるこ
    とを特徴とする、式[11] 【化17】 (式中、Rは炭素数1〜10のアルキル基を表す。)で
    表されるペンタシクロ[6.4.0.12,7.03,6.19,12]
    テトラデカ−4,10−ジエン−4,5−ジカルボン酸
    ジアルキルの製造法。
  12. 【請求項12】 触媒が、式[9]又は[10] 【化18】 (式中、Xはハロゲン原子を表し、nは3又は4の整数
    を表す。)で表されるトリストリフェニルホスフィンル
    テニウムジハライド、テトラキストリフェニルホスフィ
    ンルテニウムジハライド又は三ハロゲン化ルテニウムで
    ある請求項11記載のペンタシクロ[6.4.0.12,7.0
    3,6.19,12]テトラデカ−4,10−ジエン−4,5−
    ジカルボン酸ジアルキルの製造法。
  13. 【請求項13】 式[12] 【化19】 (式中、R1は2価の有機基を表し、mは整数を表
    す。)で表される繰り返し単位を少なくとも10モル%
    含有し、数平均分子量が少なくとも5000であるポリ
    アミック酸。
  14. 【請求項14】 式[13] 【化20】 (式中、R1は2価の有機基を表し、mは整数を表
    す。)で表される繰り返し単位を少なくとも10モル%
    含有するポリイミド。
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