JP7203082B2 - ポリイミド前駆体樹脂組成物 - Google Patents
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Description
分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種とジアミンとの重合体であるポリイミド前駆体樹脂と;
トリフェニルホスフィン、トリパラトリルホスフィン、テトラメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、及び、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライドからなる群から選択される少なくとも1種の添加化合物と;
溶媒と;
を含有し、かつ、前記ポリイミド前駆体樹脂100質量部に対する前記添加化合物の含有量が0.1~25質量部であるものである。
で表される化合物;下記一般式(2):
で表される化合物;下記一般式(3):
で表される化合物;下記一般式(4):
で表される4価の基;下記一般式(I-2):
で表される4価の基;下記一般式(I-3):
で表される4価の基からなる群から選択される少なくとも1種を示し、
R10は炭素数6~50のアリーレン基を示し、
Y1及びY2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基及び炭素数3~9のアルキルシリル基よりなる群から選択される1種を示す。]
で表される繰り返し単位;及び下記一般式(II)~(III):
で表される繰り返し単位;からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有することが好ましい。
本発明のポリイミド前駆体樹脂組成物は、
分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種とジアミンとの重合体であるポリイミド前駆体樹脂(第一成分)と;
分子内にリン原子と炭素原子が直接結合する式:C-Pで表される構造を含む3級リン化合物、分子内にリン原子と炭素原子が直接結合する式:C-Pで表される構造を含む4級リン化合物、及び4級アミン化合物からなる群から選択される少なくとも1種の添加化合物(第二成分)と;
溶媒(第三成分)と;
を含有するものである。以下、各成分を分けて説明する。
本発明にかかるポリイミド前駆体樹脂組成物(第一成分)は、分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種とジアミンとの重合体である。ここで、重合体のモノマー成分として利用されるテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体、並びに、ジアミンについて分けて説明する。
前記重合体のモノマー成分として利用するテトラカルボン酸二無水物は、分子内に2つのノルボルナン骨格を有するものである。ここで、ノルボルナン骨格とは、下記一般式(i):
上記一般式(1)で表される化合物に関して、上記一般式(1)中のR1、R2、R3はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~10のアルキル基及びフッ素原子よりなる群から選択される1種を示し、nは0~12の整数を示す。
上記一般式(2)で表される化合物に関して、上記一般式(2)中、Aは置換基を有していてもよくかつ芳香環を形成する炭素原子の数が6~30である2価の芳香族基よりなる群から選択される1種を示し、R4はそれぞれ独立に水素原子及び炭素数1~10のアルキル基よりなる群から選択される1種を示し、R5はそれぞれ独立に水素原子及び炭素数1~10のアルキル基よりなる群から選択される1種を示す。
上記一般式(3)で表される化合物に関して、上記一般式(3)中、R6はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1~10のアルキル基、水酸基及びニトロ基よりなる群から選択される1種を示すか、又は、同一の炭素原子に結合している2つのR6が一緒になってメチリデン基を形成していてもよく、R7はそれぞれ独立に水素原子及び炭素数1~10のアルキル基よりなる群から選択される1種を示す。
このような一般式(4)で表される化合物としては、特に制限されず、市販品を適宜利用してもよい。また、このような一般式(4)で表される化合物を製造するための方法としては、特に制限されず、公知の方法を適宜採用することができる。
上記一般式(1)~(4)で表される化合物の誘導体としては、特に制限されないが、上記一般式(1)~(4)で表される化合物の変性物であるジエステルジカルボン酸、及び、ジエステルジカルボン酸ジクロライドがより好ましい。すなわち、上記一般式(1)~(4)で表される化合物の誘導体を利用する場合、上記一般式(1)~(4)で表される化合物を、対応するジエステルジカルボン酸、または、ジエステルジカルボン酸ジクロライドに変性してから使用することが好ましい。
このようなジアミンとしては、ポリイミドの製造に利用することが可能なものであればよく、特に制限されず、脂肪族ジアミンであってもあるいは芳香族ジアミンであってもよい。このようなジアミンとしては、耐熱性、及び、重合方法の簡便さの観点から、芳香族ジアミンが好ましく、中でも、下記一般式(ii):
HY1N-R10-NY2H (ii)
[式(ii)中、R10は炭素数6~50のアリーレン基を示し、Y1及びY2はそれぞれ独立に、水素原子及び炭素数3~9のアルキルシリル基よりなる群から選択される1種を示す。]
で表される芳香族ジアミンがより好ましい。
で表される基;からなる群から選択される1種を示す。]
で表される基のうちの少なくとも1種であることが好ましい。
本発明にかかるポリイミド前駆体樹脂は、前記分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種と前記ジアミンとの重合体である。このような重合体としては、上記一般式(I)~(III)で表される繰り返し単位からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有するものがより好ましい。
このような一般式(I)で表される繰り返し単位に関して、前記一般式(I)中のX1は上記一般式(I-1)~(I-3)で表される4価の基である。このような一般式(I-1)中のR1、R2、R3、nは前記一般式(1)中のR1、R2、R3、nと同義であり(その好適なものも前記一般式(1)中のR1、R2、R3、nと同義である)、また、前記一般式(I-2)中のA、R4、R5は前記一般式(2)中のA、R4、R5と同義である(その好適なものも前記一般式(2)中のA、R4、R5と同義である)。更に、前記一般式(I-3)中のR6、R7は前記一般式(3)中のR6、R7と同義である(その好適なものも前記一般式(3)中のR6、R7と同義である)。
このような一般式(II)で表される繰り返し単位及び一般式(III)で表される繰り返し単位に関して、これらの式(II)~(III)中のR10は炭素数6~50のアリーレン基を示し、Y1及びY2はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基及び炭素数3~9のアルキルシリル基よりなる群から選択される1種を示す。このような一般式(II)中のR10、Y1、Y2は前記一般式(I)中のR10、Y1、Y2と同義である(その好適なものも前記一般式(I)中のR10、Y1、Y2と同義である)。
本発明にかかる添加化合物(第二成分)は、分子内にリン原子と炭素原子が直接結合する式:C-Pで表される構造を含む3級リン化合物、分子内にリン原子と炭素原子が直接結合する式:C-Pで表される構造を含む4級リン化合物、及び、4級アミン化合物からなる群から選択される少なくとも1種の化合物である。
本発明にかかる溶媒(第三成分)としては特に制限されず、例えば、ポリアミド酸の樹脂溶液に利用することが可能なものを好適に利用することができる。このような溶媒としては、例えば、N-メチル-2-ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、γ-バレロラクトン、γ-カプロラクトン、δ―バレロラクトン、γ-カプロラクトン、ε―カプロラクトン、α―メチル-γ-ブチロラクトン、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、トリエチレングリコール、テトラメチル尿素、1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、ピリジンなどの非プロトン系極性溶媒;m-クレゾール、p-クレゾール、キシレノール、フェノール、ハロゲン化フェノールなどのフェノール系溶媒;テトラハイドロフラン、ジオキサン、セロソルブ、グライムなどのエーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶媒;シクロペンタノンやシクロヘキサノン等のケトン系溶媒;アセトニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、プロピレングリコールメチルアセテート等の酢酸エステル系溶媒、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶媒などが挙げられる。
本発明のポリイミド前駆体樹脂組成物は、前記ポリイミド前駆体樹脂(第一成分)と、前記添加化合物(第二成分)と、前記溶媒(第三成分)とを含むものである。
このような本発明のポリイミド前駆体樹脂組成物を製造するための方法は特に制限されず、上記ポリイミド前駆体樹脂(第一成分)と、上記添加化合物(第二成分)と、上記溶媒(第三成分)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を製造することが可能な方法であればよく特に制限されず、例えば、溶媒の存在下、上記分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物(必要に応じて上記分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物以外の他のテトラカルボン酸二無水物を含んでいてもよい)及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種と;上記ジアミン(好ましくは上記式(ii)で表される化合物(HY1N-R10-NY2H)、更に好ましくは式:H2N-R10-NH2で表される化合物)と;を反応(重合反応を進行)させて、上記テトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種と上記ジアミンとの重合体を形成せしめる工程を含み、かつ、前記工程において、上記テトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種と上記ジアミンとを反応させる際のいずれかの段階[反応前、反応中(なお、ここにいう反応中とは、上記テトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種と上記ジアミンとを一度反応せしめた後に得られた反応液を利用して重合反応を更に進行せしめる場合においてその反応液を利用した重合反応の前又はその途中の段階も含む)、反応後のいずれかの段階]において、上記添加化合物を添加する工程を含む方法(以下、かかる方法を、便宜上、単に「方法(I)」と称する)を好適に採用することができる。なお、このような方法(I)に用いるテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体、ジアミン、溶媒、及び、添加化合物は既に説明したものと同様のものである(その好適なものも同様のものである)。
で表される繰り返し単位を有するポリイミドを得ることができる。なお、上記一般式(I’)中のX1及びR10は、上記一般式(I)中のX1及びR10と同義であり、その好適なものも同様である。
で表される繰り返し単位を有するポリイミドを得ることができる。なお、上記一般式(II’)中のR10は、上記一般式(II)中のR10と同義であり、その好適なものも同様である。
国際公開第2011/099518号の合成例1、実施例1及び実施例2に記載された方法に準拠して、下記一般式(A):
国際公開第2017/030019号の実施例1~2に記載された方法に準拠して、下記一般式(B):
国際公開第2015/163314号の実施例1に記載された方法に準拠して、下記一般式(C):
1994年に発行されたMacromolecules誌(第27巻)の1117頁~1123頁に記載された方法に準拠して、下記一般式(D):
以下の実施例等において用いたテトラカルボン酸二無水物、芳香族ジアミン、及び、添加化合物について、略称等を以下に記載する。なお、実施例中の記載には、場合により下記略称等を利用する。
CpODA :上記一般式(A)で表されるテトラカルボン酸二無水物(合成例1)
BNBDA :上記一般式(B)で表されるテトラカルボン酸二無水物(合成例2)
6FDA :4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物(東京化成工業株式会社製)
BzDA :上記一般式(C)で表されるテトラカルボン酸二無水物(合成例3)
DNDA :上記一般式(D)で表されるテトラカルボン酸二無水物(合成例4)
(2)芳香族ジアミン
DABAN :4,4’-ジアミノベンズアニリド(日本純良薬品株式会社製)
PPD :1,4-パラフェニレンジアミン(東京化成工業株式会社製)
TFMB :2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(セイカ工業株式会社製)
DDE :4,4’-ジアミノジフェニルエーテル(東京化成工業株式会社製)
m-Tol :m-トリジン(別名;2,2’-ジメチルベンジジン、東京化成工業株式会社製)
(3)添加化合物
3級リン化合物(A) :トリフェニルホスフィン(商品名「TPP」:北興化学工業製)
3級リン化合物(B) :トリパラトリルホスフィン(商品名「TPTP」:北興化学工業製)
4級アミン化合物(A) :テトラメチルアンモニウムブロミド(東京化成工業株式会社製)
4級リン化合物(A):ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド(商品名「U-cat 5003」:サンアプロ株式会社製)。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、100mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてDABAN4.54g(20.00mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてCpODA7.69g(20.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を48.9g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を5.92g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、前記反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.99g及び前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.118gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとDABANとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
実施例1の第一工程で得られた反応液を用いて、該反応液を3.07g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.01g及びトリパラトリルホスフィン(3級リン化合物(B))0.029gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとDABANとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(B)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてDABAN1.70g(7.50mmol)及びPPD0.27g(2.50mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてCpODA3.84g(10.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を23.3g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を3.91g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.30g及び前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.077gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとDABAN及びPPDとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてDABAN1.14g(5.00mmol)及びPPD0.541g(5.00mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてCpODA3.84g(10.0mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を22.1g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を4.41g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.48g及び前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.086gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとDABAN及びPPDとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてDABAN1.14g(5.00mmol)及びTFMB1.60g(5.00mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてCpODA3.84g(10.0mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を26.3g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を3.52g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.28g及び前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.073gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとDABAN及びTFMBとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてDABAN0.909g(4.00mmol)及びDDE0.200g(1.00mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてBNBDA1.65g(5.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を11.0g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を4.65g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.69g及び前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.093gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、BNBDAとDABAN及びDDEとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてDABAN0.909g(4.00mmol)及びTFMB0.320g(1.00mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてBNBDA1.65g(5.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を11.5g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を4.65g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.50g及び前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.099gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、BNBDAとDABAN及びTFMBとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
実施例1の第一工程で得られた反応液をそのまま、比較のためのポリイミド前駆体樹脂組成物として利用した。
実施例1の第一工程で得られた反応液を用いて、該反応液を4.53g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.65g及び亜リン酸トリメチル0.091gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとDABANとの重合体であるポリアミド酸と、亜リン酸トリメチルと、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
<ポリイミドの調製>
実施例1~7及び比較例1~2で得られたポリイミド前駆体樹脂組成物をそれぞれポリイミド製造用のポリアミド酸ワニスとして利用して、以下のようにしてポリイミドからなるフィルムを調製した。すなわち、先ず、前記ポリイミド前駆体樹脂組成物を大型スライドグラス(松浪硝子工業株式会社製の商品名「S9213」、縦:76mm、横52mm、厚み1.3mm)上にスピンコートし、ガラス板上に前記ポリイミド前駆体樹脂組成物の塗膜を形成した。その後、前記塗膜の形成されたガラス板をオーブンに投入し、温度条件を70℃として、窒素雰囲気下において2時間静置し、次いで、温度条件を135℃に変更して30分間静置し、更に、温度条件をポリイミド前駆体樹脂組成物の種類ごとに、表1に示す最終加熱温度(実施例1及び比較例1:370℃、実施例2~7及び比較例2:350℃)に変更して、該最終加熱温度の温度条件下において30分間静置することにより、前記塗膜を硬化せしめ、前記ガラス基板上にポリイミドからなる薄膜(ポリイミドからなるフィルム)がコートされたポリイミドコートガラスを得た。次いで、このようにして得られたポリイミドコートガラスをオーブンから取り出し、該ポリイミドコートガラスを90℃のお湯の中に0.5時間浸け、前記ガラス基板からフィルムを剥離して回収することにより、ポリイミドからなるフィルムを得た。なお、得られたポリイミドからなるフィルムはいずれも、その色を目視にて確認したところ、無色透明であることが確認された。また、得られたポリイミドからなるフィルムの厚みを表1に示す。
上述のようにして実施例1~7及び比較例1~2で得られたポリイミド前駆体樹脂組成物をそれぞれ利用して得られたポリイミドからなるフィルム(ポリイミド前駆体樹脂組成物のイミド化物)をそれぞれ用いて、得られたポリイミドの線膨張係数を以下のようにして測定した。すなわち、先ず、前記ポリイミドからなるフィルムから、縦:20mm、横:5mmの大きさの測定用のフィルムを形成した(なお、表1に示すような厚みの範囲であれば、厚みは、測定値に特に影響するものではないため各実施例のフィルムの厚みをそのまま採用した)。次に、得られた測定用のフィルムを真空乾燥(120℃、1時間)した後、窒素雰囲気下で200℃で1時間熱処理することにより、測定試料(乾燥フィルム)を調製した。次いで、得られた測定試料(乾燥フィルム)を用い、測定装置として熱機械的分析装置(リガク製の商品名「TMA8311」)を利用して、窒素雰囲気下、引張りモード(49mN)、昇温速度5℃/分の条件を採用して、50℃~200℃における前記試料の長さの変化を測定して、100℃~200℃の温度範囲における1℃あたりの長さの変化の平均値を求めることにより測定した。
上述のようにして実施例1~7及び比較例1~2で得られたポリイミド前駆体樹脂組成物をそれぞれ利用して得られたポリイミドからなるフィルム(ポリイミド前駆体樹脂組成物のイミド化物)をそれぞれ用いて、得られたポリイミドのガラス転移温度(Tg)の値(単位:℃)を以下のようにして測定した。すなわち、測定試料として前記ポリイミドからなるフィルムから切り出した縦20mm、横5mmの大きさの試料(かかる試料の厚みは測定値に影響するものではないため、実施例で得られたフィルムの厚みのままとした)を用い、かつ、測定装置として熱機械的分析装置(リガク製の商品名「TMA8311」)を用いて、窒素雰囲気下、引張りモード(49mN)、昇温速度5℃/分の条件で測定を行ってTMA曲線を求め、ガラス転移に起因するTMA曲線の変曲点に対し、その前後の曲線を外挿することにより、各実施例で得られたフィルムを構成するポリイミドのガラス転移温度(Tg)の値(単位:℃)を求めた。得られた結果を表1に示す。
ポリイミドの5%重量減少温度は、実施例1~4、実施例6並びに比較例1~2で得られたポリイミド前駆体樹脂組成物をそれぞれ利用して得られたポリイミドからなるフィルム(ポリイミド前駆体樹脂組成物のイミド化物)をそれぞれ用いて、10mg前後の試料を準備し、これをアルミ製サンプルパンに入れ、測定装置として熱重量分析装置(エスアイアイ・ナノテクノロジー株式会社製の商品名「TG/DTA7200」)を使用して、窒素ガス雰囲気下、走査温度を40℃から550℃に設定し、昇温速度10℃/分の条件で加熱して、用いた試料の重量が5%減少する温度を測定することにより求めた。
上述のようにして実施例1~7及び比較例1~2で得られたポリイミド前駆体樹脂組成物をそれぞれ利用して得られたポリイミドからなるフィルム(ポリイミド前駆体樹脂組成物のイミド化物)をそれぞれ用いて、得られたポリイミドの全光線透過率(単位:%)及び黄色度(YI)を、以下のようにして測定した。すなわち、前記ポリイミドからなるフィルムをそのまま測定用の試料として用い、測定装置として日本電色工業株式会社製の商品名「ヘーズメーターNDH-5000」、日本電色工業株式会社製の商品名「分光色彩計SD6000」をそれぞれ用いて測定を行うことにより、各実施例等で得られたフィルムを構成するポリイミド樹脂組成物の全光線透過率(単位:%)及び黄色度(YI)をそれぞれ求めた。なお、かかる測定に際しては、日本電色工業株式会社製の商品名「ヘーズメーターNDH-5000」で全光線透過率を測定し、日本電色工業株式会社製の商品名「分光色彩計SD6000」で黄色度を測定した。また、全光線透過率は、JIS K7361-1(1997年発行)に準拠した測定を行うことにより求め、また、黄色度(YI)はASTM E313-05(2005年発行)に準拠した測定を行うことにより求めた。得られた結果を表1に示す。
上述のようにして実施例1~7及び比較例1~2で得られたポリイミド前駆体樹脂組成物をそれぞれ利用して得られたポリイミドからなるフィルム(ポリイミド前駆体樹脂組成物のイミド化物)をそれぞれ用いて、触感により強靭性の判定を行った。判定の指標を以下に示す。また、判定結果を表1に示す。
(靭性の評価)
A:触感からフィルムが非常に強靭なものであると判断でき、靱性が非常に高いものであると認められる。
B:触感からフィルムがそれなりに丈夫であると判断でき、靱性が中程度であると認められる。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてm-Tol2.12g(10.0mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてCpODA3.84g(10.0mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を24.9g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を5.67g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.083gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとm-Tolとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてTFMB3.20g(10.0mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてCpODA1.92g(5.00mmol)及び6FDA2.22g(5.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を29.5g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を7.20g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液に前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))0.143gを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODA及び6FDAとTFMBとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてTFMB3.2023g(10.00mmol)を導入するとともに、CpODA3.8438g(10.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を28.18g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で6時間撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を4.7316g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、該反応液にテトラメチルアンモニウムブロミド(4級アミン化合物(A))0.0941gを添加した添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとTFMBとの重合体であるポリアミド酸と、4級アミン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
先ず、実施例1で採用している第一工程と同様の工程を採用して反応液を得た。次いで、得られた反応液を5.21g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、前記反応液に溶媒であるジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)1.76g及び前記添加化合物であるベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド(4級リン化合物(A))104mgを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、CpODAとDABANとの重合体であるポリアミド酸と、4級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を9.8g、芳香族ジアミンとしてDDE1.00g(5.00mmol)を導入して80℃に加熱した。次に、前記スクリュー管内に、テトラカルボン酸二無水物としてBzDA2.03g(5.00mmol)を添加した後、3.5gのジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を、スクリュー管の壁面に着いたBzDAを洗って流し込むようにしながら添加し、混合液を得た。その後、前記混合液を、窒素雰囲気下、80℃で3.5時間撹拌したところ、均一な溶液となった。次いで、得られた溶液を室温に冷却し、更に1日撹拌を継続して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を2.75g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))55.0mgを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、BzDAとDDEとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてDDE1.00g(5.00mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてDNDA1.51g(5.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を10.0g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、室温の温度条件下で1日撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を2.21g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))44.1mgを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、DNDAとDDEとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
〈第一工程〉
窒素雰囲気下において、50mLのスクリュー管内に、芳香族ジアミンとしてTFMB1.60g(5.00mmol)を導入するとともに、テトラカルボン酸二無水物としてDNDA1.51g(5.00mmol)を導入した。次いで、前記スクリュー管内に、ジメチルアセトアミド(N,N-ジメチルアセトアミド)を12.5g添加して混合液を得た。次に、得られた混合液を、窒素雰囲気下、60℃の温度条件で30分撹拌したところ、均一な溶液となった。次いで、得られた溶液を室温に冷却し、1日撹拌して反応液を得た。
上記第一工程で調製した反応液を2.43g取り分けて10mLのスクリュー管に導入した後、前記添加化合物であるトリフェニルホスフィン(3級リン化合物(A))48.7mgを添加した後、室温の温度条件下で6時間撹拌することにより、DNDAとDDEとの重合体であるポリアミド酸と、3級リン化合物(A)と、溶媒(ジメチルアセトアミド)とを含むポリイミド前駆体樹脂組成物を得た。
Claims (4)
- 分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種とジアミンとの重合体であるポリイミド前駆体樹脂と;
トリフェニルホスフィン、トリパラトリルホスフィン、テトラメチルアンモニウムブロミド、ベンジルトリフェニルホスホニウムブロマイド、及び、ベンジルトリフェニルホスホニウムクロライドからなる群から選択される少なくとも1種の添加化合物と;
溶媒と;
を含有し、かつ、前記ポリイミド前駆体樹脂100質量部に対する前記添加化合物の含有量が0.1~25質量部である、ポリイミド前駆体樹脂組成物。 - 前記分子内に2つのノルボルナン骨格を有するテトラカルボン酸二無水物及びその誘導体からなる群から選択される少なくとも1種が、下記一般式(1):
で表される化合物;下記一般式(2):
で表される化合物;下記一般式(3):
で表される化合物;下記一般式(4):
- 前記ポリイミド前駆体樹脂が、下記一般式(I):
で表される4価の基;下記一般式(I-2):
で表される4価の基;下記一般式(I-3):
で表される4価の基からなる群から選択される少なくとも1種を示し、
R10は炭素数6~50のアリーレン基を示し、
Y1及びY2は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~6のアルキル基及び炭素数3~9のアルキルシリル基よりなる群から選択される1種を示す。]
で表される繰り返し単位;及び下記一般式(II)~(III):
で表される繰り返し単位;からなる群から選択される少なくとも1種の繰り返し単位を有する、請求項1又は2に記載のポリイミド前駆体樹脂組成物。 - 前記添加化合物がトリフェニルホスフィンである、請求項1~3のうちのいずれか一項に記載のポリイミド前駆体樹脂組成物。
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