JP5807741B2 - 側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水物、その製造法及びポリイミド - Google Patents

側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水物、その製造法及びポリイミド Download PDF

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Description

本発明は、側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水物、その製造法およびポリイミドに関し、さらに詳述すると、例えば、電子材料用として好適なポリイミドおよびその原料モノマーである側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水物に関する。
一般に、ポリイミド樹脂はその特長である高い機械的強度、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性のために、液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料、カラーフィルターなどの電子材料として広く用いられている。また、最近では光導波路用材料等の光通信用材料としての用途も期待されている。
近年、この分野の発展は目覚ましく、それに対応して、用いられる材料に対しても益々高度な特性が要求される様になっている。即ち、単に耐熱性、耐溶剤性に優れるだけでなく、用途に応じた性能を多数合わせ有することが期待されている。
しかしながら、ポリイミド、特に全芳香族ポリイミド樹脂の代表例として多用されているピロメリット酸無水物(PMDA)と4,4’−オキシジアニリン(ODA)から製造されるポリイミド(カプトン:商品名)に於いては、溶解性が乏しく溶液として用いることは出来ないため、ポリアミック酸と呼ばれる前駆体を経て、加熱し脱水反応させることにより得られている。
また溶媒溶解性を有するポリイミド(以下可溶性ポリイミド)に於いては、従来多用されて来た溶解度の高いN−メチル−2−ピロリドン(NMP)やγ―ブチロラクトン等のアミド系やラクトン系有機溶媒は高沸点のため、溶媒を除去するためには高温焼成が避けられなかった。
液晶表示素子分野では、近年プラスチック基板を用いたフレキシブル液晶表示素子の研究開発が行われており、高温焼成になると素子構成成分の変質が問題になってくるため、近年低温焼成が望まれるようになった。
一方で、高い溶媒溶解性を示すポリアミック酸では十分な液晶表示特性が得られずイミド化に起因した体積変化も起こり易いという問題点もあり、沸点の低い有機溶媒類に対して可溶であるポリイミドが望まれるようになって来ている。
その解決策として、有機溶媒溶解性に有利な脂環式ジカルボン酸無水物を利用したテトラカルボン酸二無水物の合成法が考えられる。その一例として、無水核水添トリメリット酸クロライドとヒドロキノンから得られるジエステル型酸二無水物が知られている(特許文献1)。しかし、「この酸二無水物と4,4’−オキシジアニリン(ODA)から得られるポリイミドは、シクロヘキサノンに溶解せず、加工性に劣るものである。」との記載があった(特許文献2)。そこで、無水核水添トリメリット酸クロライドとエチレングリコールから得られるエチレングリコール水素化トリメリット酸エステルが知られている(特許文献2)。この酸無水物と4,4’−オキシジアニリン(ODA)から得られるポリイミドは、「DMAc、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトン、シクロヘキサノン等の有機溶媒に室温で高い溶解性を示し」との記載はあるが、沸点が100℃以下の有機溶媒への溶解性は不明であった。
一方、液晶表示素子分野に於いて、液晶配向膜は液晶を一定の方向に配向させるという役割を担っている。現在、工業的に利用されている主な液晶配向膜は、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸(ポリアミック酸とも言われる。)やポリイミドの溶液からなるポリイミド系の液晶配向処理剤を、基板に塗布し成膜することにより作製される。また、基板面に対して液晶を平行配向又は傾斜配向させる場合は、成膜した後、更にラビングによる表面延伸処理が行われている。
これまで数々の技術が提案されて来ており、例えばプレチルト角を付与する方法として側鎖を含有するジアミンなどが提案されており、プレチルト角の付与が液晶配向膜の開発に於いて重要な課題となって来ている(特許文献3〜6)。
これまで無水核水添トリメリット酸クロライドと経済的に低廉で有利な側鎖置換エチレングリコールから得られる側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水物は知られていなかった。
WO2006/129771 特開2008/163088 特開平10−104633号公報 特開平02−223916号 特開平04−281427号公報 特開平05−043687号公報
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、有機溶媒類に対して溶解性に優れ、更に液晶配向処理剤として液晶のプレチルト角付与が可能な側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水物、その製造法およびポリイミドを提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、有機溶媒溶解性に有利な脂環式ジカルボン酸無水物として、無水核水添トリメリット酸ハライドと側鎖置換エチレングリコールから得られる側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水物の製造方法を確立し、そのポリイミドへの誘導を図り本発明を完成させた。得られたテトラカルボン酸二無水物及びそのポリイミドは新規化合物である。
すなわち、本発明は、
1.下記式[1]で表される化合物、
Figure 0005807741
(式中、R1、R及びRは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、R、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数1〜20のハロアルキル基を表し、但し、R、R、R及びRのうち少なくとも1つは炭素数1〜20のアルキル基及び炭素数1〜20のハロアルキル基から選ばれる置換基を表す。)
2.前記R1、R、R、R、R及びRが、水素原子であり、Rが、炭素数1〜20のアルキル基である1記載の化合物、
3.下記式[2]
Figure 0005807741
(式中、R、R、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
で表されるジオール化合物と下記式[3]
Figure 0005807741
(式中、R1、R及びRは、前記と同じ意味を表し、Xは、ハロゲン原子を表す。)
で表される無水核水添トリメリット酸ハライドとを、塩基の存在下で反応させることを特徴とする下記式[1]
Figure 0005807741
(式中、R1、R、R、R、R、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
で表されるテトラカルボン酸二無水物化合物の製造法、
4.前記R1、R、R、R、R及びRが、水素原子であり、Rが、炭素数1〜20のアルキル基である3記載の製造法、
5.式[4]で表される繰り返し単位を含有するポリアミック酸、
Figure 0005807741
(式中、R1、R、R、R、R、R及びRは、前記と同じ意味を表し、Aは、2価の有機基を表し、nは、2以上の整数を表す。)
6.前記R1、R、R、R、R及びRが、水素原子であり、Rが、炭素数1〜20のアルキル基である5記載のポリアミック酸、
7.式[5]で表される繰り返し単位を含有するポリイミド、
Figure 0005807741

(式中、R1、R、R、R、R、R、R、A及びnは、前記と同じ意味を表す。)
8.前記R1、R、R、R、R及びRが、水素原子であり、Rが、炭素数1〜20のアルキル基である7記載のポリイミドを提供する。
本発明によれば、本発明のテトラカルボン酸二無水物化合物は、有機溶媒溶解性に有利な二つの脂環式酸無水物構造と側鎖置換エチレンジエステル型化学構造により、モノマー自身の有機溶媒溶解性に優れ、又各種ジアミン化合物とからなるそのポリイミドも、高い有機溶媒溶解性の発現が期待される。
また、本発明ポリイミドは、ポリイミド主鎖に側鎖置換基を有し、液晶配向処理剤として液晶のプレチルト角付与が期待される。
実用場面としては、液晶表示素子の他に半導体における保護材料、絶縁材料などの電子材料等として好適に用いることが期待される。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
上記式[1]で表される側鎖置換エチレンジエステル型酸二無水化合物(以下、ABDCと略記する)の製造法は、下記の反応スキームで表される。
Figure 0005807741
(式中、R1、R、R、R、R、R、R及びXは、上記と同じ意味を表す。)
即ちジオール化合物(DLC)と2モル倍の無水核水添トリメリット酸ハライド(DOCH)を、塩基の存在下で縮合させることにより、目的のABDCが製造される。
DLCに対するDOCHの使用量は、2.0〜3.0モル倍が好ましく、2.0〜2.5モル倍がより好ましい。
塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン及びトリプロピルアミン等の有機塩基または炭酸リチウム、炭酸ナトリウム及び炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩等を用いることができるが、特には、ピリジン及びトリエチルアミンが好ましい。その使用量は、DLCに対し、2.0〜3.0モル倍が好ましく、2.0〜2.5モル倍がより好ましく、2.0〜2.3モル倍が特に好ましい。
反応溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、テトラヒドロフラン(THF)及び1,4−ジオキサン等が好ましい。それらの使用量は、DLCに対し3〜50質量倍が好ましく、5〜30質量倍がより好ましい。
反応温度は、−30〜150℃程度であるが、0〜120℃が好ましい。
反応時間は、1〜50時間が好ましく、特には、2〜30時間が好ましい。
反応後は、副生した塩をろ過により除去して、そのろ液を濃縮すると反応粗物が得られる。これを、酢酸エチルに加温溶解してから、室温に冷却し、この溶液を水洗後濃縮してから減圧乾燥すると目的化合物の粗物が得られる。
精製は、この粗物をトルエンに溶解後、n−ヘキサン又はn−ヘプタン中に添加し生成した油状物を減圧乾燥させることにより目的化合物の純度が向上する。
更に純度を上げる場合は、この目的化合物に無水酢酸を加えて100〜150℃湯浴で10〜60分攪拌させてから濃縮するとガム状粗物が得られる。この粗物にトルエンを加えて加温溶解させてから、n−ヘキサン又はn−ヘプタン中に添加し生成した油状物を減圧乾燥させることにより目的化合物の純度が向上する。
本反応は、常圧または加圧下で行うことができ、また回分式でも連続式でもよい。
本反応の原料の一つであるDLCは、各種の置換基を導入することが可能である。ここで、R、R、R及びRは、それぞれ独立に水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数1〜20のハロアルキル基を表し、但し、R、R、R及びRのうち少なくとも1つは炭素数1〜20のアルキル基及び炭素数1〜20のハロアルキル基から選ばれる置換基を表す。
炭素数1〜20のアルキル基としては、直鎖及び分岐のいずれでもよい。
その具体例としては、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、i−ブチル、s−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、1−メチル−n−ブチル、2−メチル−n−ブチル、3−メチル−n−ブチル、1,1−ジメチル−n−プロピル、n−ヘキシル、1−メチル−n−ペンチル、2−メチル−n−ペンチル、1,1−ジメチル−n−ブチル、1−エチル−n−ブチル、1,1,2−トリメチル−n−プロピル、n−ヘプチル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシル及びn−エイコシル基等が一例として挙げられる。
なお、nはノルマルを、iはイソを、sはセカンダリーを、tはターシャリーを、それぞれ表す。
炭素数1〜20のハロアルキル基としては、CF3−、CF3CH2−、CF3CF2−、CF3CH2−、CF3(CF2)2−、CF3CF2CH2−、CF3(CF2)3−、CF3CF2(CH2)2−、CF3(CF2)4−、CF3(CF2)2(CH2)2−、CF3(CF2)5−、CF3(CF2)3(CH2)2−、CF3(CF2)6−、CF3(CF2)4(CH2)2−、CF3(CF2)7−、CF3(CF2)5(CH2)2−、CF3(CF2)8−、CF3(CF2)6(CH2)2−、CF3(CF2)9−、CF3(CF2)7(CH2)2−、CF3(CF2)10−、CF3(CF2)8(CH2)2−、CF3(CF2)11−、CF3(CF2)12−、CF3(CF2)13−、CF3(CF2)14−、CF3(CF2)15−、CF3(CF2)16−、CF3(CF2)17−、CF3(CF2)18−及びCF3(CF2)19−基等が一例として挙げられる。
具体的化合物としては、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ヘキサンンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール及び1,2−ヘキサデカンジオール等が一例として挙げられる。
もう一方の原料は、無水核水添トリメリット酸ハライド(DOCH)であり、Xは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素の各原子を表す。
DOCHは、無水核水添トリメリット酸を各種のハロゲン化剤でハライド化することによって得られる。一例として、ハロゲン化剤をオキザリルクロライドを用いることにより温和な反応条件で高収率で目的のDOCHが得られる。
オキザリルクロライドの使用量は、DOCHに対し、1.0〜2.0モル倍が好ましく、特には、1.0〜1.5モル倍が好ましい。反応温度は、0〜50℃が好ましい。
以上説明した本発明のテトラカルボン酸二無水物であるABDCは、ジアミンとの重縮合反応によりポリアミック酸とした後、熱または脱水剤を用いた脱水閉環反応により対応するポリイミドに導くことができる。
本発明のテトラカルボン酸二無水物であるABDCは、ジアミンの種類により有機溶媒溶解性が異なるポリイミドを与え、低沸点有機溶媒に対しても優れた溶解性を有するポリイミドを与える。
ジアミンとしては、特に限定されるものではなく、従来ポリイミド合成に用いられている各種ジアミンを用いることができる。その具体例としては、p−フェニレンジアミン(以下、p−PDAと略記する)、m−フェニレンジアミン(以下、m−PDAと略記する)、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、4,4’−メチレンジアニリン(以下、MDAと略記する)、4,4’−オキシジアニリン(以下、ODAと略記する)、2,2’−ジアミノジフェニルプロパン、ビス(3,5−ジエチル−4−アミノフェニル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、4,4’−(1,3−フェニレンジオキシ)ジアニリン(以下、PODAと略記する)、3,5−ジアミノ−1,6−ジメトキシベンゼン、3,5−ジアミノ−1,6−ジメトキシトルエン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’−トリフルオロメチル−4,4’−ジアミノビフェニル等の芳香族ジアミン;4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(以下、MBCAと略記する)、4,4’−メチレンビス(2−メチルシクロヘキシルアミン)、ビス(4−アミノシクロヘキシル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)エーテル、ビス(4−アミノシクロヘキシル)スルフィド、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)スルフィド、ビス(4−アミノシクロヘキシル)スルホン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)スルホン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)プロパン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)ジメチルシラン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)ジメチルシラン等の脂環式ジアミン;テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン及び3,3’−(ジメチルシランジイル)ビス(オキシ)ジプロパン−1−アミン(MSPA)等の脂肪族ジアミン等が挙げられる。これらのジアミンは、単独で、または2種類以上を混合して用いることができる。
なお、上記式[4]および[5]におけるAは、使用したジアミンに由来する2価の有機基である。
本発明においては、使用されるテトラカルボン酸二無水物の全モル数のうち、少なくとも10mol%は式[1]のABDCであることが好ましい。
なお、通常のポリイミドの合成に使用されるテトラカルボン酸化合物およびその誘導体を同時に用いることもできる。
その具体例としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,3−ジメチル−1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、3,4−ジカルボキシ−1−シクロヘキシルコハク酸、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸、ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン等の脂環式テトラカルボン酸およびこれらの酸二無水物、並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物等が挙げられる。
また、ピロメリット酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸、1,2,5,6−アントラセンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4−ビフェニルテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、2,3,4,5−ピリジンテトラカルボン酸、2,6−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ピリジン等の芳香族テトラカルボン酸およびこれらの酸二無水物、並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物等も挙げられる。なお、これらのテトラカルボン酸化合物は、それぞれ単独で用いても、2種以上混合して用いてもよい
本発明のポリアミック酸を得る方法は特に限定されるものではなく、テトラカルボン酸二無水物およびその誘導体とジアミンとを公知の手法によって反応、重合させればよい。
ポリアミック酸を合成する際の全テトラカルボン酸二無水物化合物のモル数と全ジアミン化合物のモル数との比は、カルボン酸化合物/ジアミン化合物=0.8〜1.2であることが好ましい。通常の重縮合反応と同様に、このモル比が1に近いほど生成する重合体の重合度は大きくなる。重合度が小さすぎるとポリイミドを製膜した際の強度が不十分となり、また重合度が大きすぎるとポリイミド塗膜を形成する際の作業性が悪くなる場合がある。
したがって、本反応における生成物の重合度は、ポリアミック酸溶液の還元粘度換算で、0.05〜5.0dl/g(30℃のN−メチル−2−ピロリドン中、濃度0.5g/dl)が好ましい。
ポリアミック酸合成に用いられる溶媒としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略記する)、N,N−ジメチルホルムアミド(以下、DMFと略記する)、N,N−ジメチルアセトアミド(以下、DMAcと略記する)、m−クレゾール、N−メチルカプロラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミド、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。これらは、単独で使用しても、混合して使用してもよい。さらに、ポリアミック酸を溶解しない溶媒であっても、均一な溶液が得られる範囲内で上記溶媒に加えて使用してもよい。
重縮合反応の温度は、−20〜150℃、好ましくは−5〜100℃の任意の温度を選択することができる。
本発明のポリイミドは、以上のようにして合成したポリアミック酸を、加熱により脱水閉環(熱イミド化)して得ることができる。なお、この際、ポリアミック酸を溶媒中でイミドに転化させ、溶剤可溶性のポリイミドとして用いることも可能である。
また、公知の脱水閉環触媒を使用して化学的に閉環する方法も採用することができる。
加熱による方法は、100〜350℃、好ましくは120〜300℃の任意の温度で行うことができる。
化学的に閉環する方法は、例えば、ピリジンやトリエチルアミン等と、無水酢酸等との存在下で行うことができ、この際の温度は、−20〜200℃の任意の温度を選択することができる。
このようにして得られたポリイミド溶液は、そのまま使用することもでき、また、メタノール、エタノール及び水等の貧溶媒を加えてポリイミドを沈殿させ、これを単離してポリイミド粉末として、あるいはそのポリイミド粉末を適当な溶媒に再溶解させて使用することができる。
再溶解用溶媒は、得られたポリイミドを溶解させるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、m−クレゾール、2−ピロリドン、NMP、N−エチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、DMAc、DMF、γ−ブチロラクトン、1,4−ジオキサン、THF、アセトニトリル、酢酸エチル及びクロロホルム等が挙げられる。
また、単独ではポリイミドを溶解しない溶媒であっても、溶解性を損なわない範囲であれば上記溶媒に加えて使用することができる。その具体例としては、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、プロピレングリコール−1−モノエチルエーテル−2−アセテート、ジプロピレングリコール、2−(2−エトキシプロポキシ)プロパノール、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステル等が挙げられる。
以上のようにして調製したポリアミック酸(ポリイミド前駆体)溶液を基板に塗布し、加熱により溶媒を蒸発させながら脱水閉環させることで、あるいは、ポリイミド溶液を基板に塗布して加熱により溶媒を蒸発させることで、ポリイミド膜を製造することができる。
この際、加熱温度は、通常100〜300℃程度である。
なお、ポリイミド膜と基板との密着性を更に向上させる目的で、ポリアミック酸溶液やポリイミド溶液に、カップリング剤等の添加剤を加えてもよい。
以下、合成例、実施例および比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。実施例における各物性の測定装置は以下のとおりである。
[1][1H NMR]
機種:Varian社製NMR System 400NB(400MHz)
測定溶媒:CDCl3、DMSO−d6
標準物質:tetramethylsilane(TMS)
[2][融点(m.p.)]及び[軟化点(PMT)]
機種:微量融点測定装置(MP−S3)(ヤナコ機器開発研究所社製))
[3]数平均分子量および重量平均分子量の測定:GPC(Gel Permeation Chromatography)法
ポリマーの重量平均分子量(以下Mwと略す)と分子量分布は、日本分光(株)製GPC装置(Shodex(登録商標)カラムKF803LおよびKF805L)を用い、溶出溶媒としてDMFを流量1mL/分、カラム温度50℃の条件で測定した。なお、Mwはポリスチレン換算値とした。

[参考例1] DOCCの合成
Figure 0005807741

200mLの四つ口反応フラスコに無水核水添トリメリット酸(DOCA)9.91g(50mmol)及びTHF60gを仕込み、氷浴上で5℃に冷却しながらマグネティクスタラーで攪拌・溶解させた。続いて、DMF100mgを添加した後、オキザリルクロライド8.25g(65.0mmol)を10分かけて滴下した。更に氷浴を外して20〜25℃で1時間攪拌した。その後、この反応液を50℃で減圧濃縮・乾燥することにより淡黄色油状物11.4gが得られた。続いてこの生成物をトルエン27gに溶解してからn−ヘキサン60gの攪拌中に滴下した。生成した固体をろ過し、n−ヘキサン洗浄後30℃で減圧乾燥すると白色結晶9.93g(収率91.4%)(m.p.:54−55℃)が得られた。
この生成物は、H NMRから目的の1,3−ジオキソオクタヒドロイソベンゾフラン−5−カルボニルクロライド(DOCC)であることを確認した。

[実施例1] HDBCの合成
Figure 0005807741
200mLの四つ口反応フラスコに1,2−ヘキサデカンジオール(HDDL)5.91g(純度90%)(20.6mmol)、ピリジン4.35g(55.0mmol)及びTHF105gを仕込み、氷浴上5℃に冷却下にマグネティクスタラーで攪拌しながら、参考例1で合成したDOCC9.88g(45.6mmol)を20分かけて添加した。続いて氷浴を外して25℃で24時間攪拌し反応を停止させた。
続いて、ろ過後残渣をTHFで3回洗浄してからろ液と洗液を混合した溶液を濃縮し、更に減圧乾燥すると油状物14.8gが得られた。この粗物に酢酸エチル60gを加えて70℃で加温溶解後、室温に冷却してから水30gを加えて洗浄してから再び有機層を濃縮した後120〜130℃油浴で減圧乾燥すると油状物14.0gが得られた。
続いて、この油状物をトルエン28gに溶解させてからn−ヘキサン100gに滴下すると下層に油状物が沈降した。上澄み液をデカンテーションで除いてから120〜130℃油浴で減圧乾燥するとガム状物A10.5gが得られた。
このガム状物A7.5gに無水酢酸21gを加えて130〜140℃湯浴で20分攪拌させた。この反応液を濃縮して得られた油状粗物にトルエンを加えて加温溶解させてから、n−ヘプタンを加えると二層になったので上澄み液をデカンテーションで除いてから下層の油状物をn−ヘプタンで3回洗浄してから120℃湯浴で減圧乾燥すると透明ガム状物B7.16g(収率56.2%)が得られた。
このガム状物Bは、H NMRから目的のヘキサデカン−1,2−ジイルビス(1,3−ジオキソオクタヒドロイソベンゾフラン−5−カルボキシレート)(HDBC)であることを確認した。
1H NMR ( CDCl3, δppm ) : 0.880 ( t, J=6.8Hz, 3H ), 1.432 ( s, 24H ), 1.432-1.543 ( m, 5H ), 1.617-1.679 ( m, 2H ), 1.763-1.844 ( m, 2H ), 1.951 ( t, J=4.8Hz, 2H ), 2.272-2.449 ( m, 6H ), 3.115-3.188 ( m, 1H ), 3.226-3.261 ( m, 2H ), 3.942-4.026 ( m, 1H ), 4.283-4.332 ( m, 1H ), 5.081 ( t, J=6.8Hz, 1H )

[実施例2] TDBCの合成
Figure 0005807741
200mLの四つ口反応フラスコに1,2−テトラデカンジオール(TDDL)5.12g(純度90%)(20.0mmol)、ピリジン4.11g(52.0mmol)及びTHF60gを仕込み、氷浴上5℃に冷却下にマグネティクスタラーで攪拌しながら、参考例1と同様にして合成したDOCC9.63g(44.4mmol)を15分かけて添加した。続いて氷浴を外して28℃で26時間攪拌し反応を停止させた。
続いて、ろ過後残渣をTHFで3回洗浄してからろ液と洗液を混合した溶液を濃縮し、更に減圧乾燥すると油状物14.7gが得られた。この粗物に酢酸エチル50gを加えて70℃で加温溶解後、室温に冷却してから水30gを加えて洗浄してから再び有機層を濃縮した後120〜130℃油浴で減圧乾燥すると油状物13.0gが得られた。
続いて、このガム状物に無水酢酸33gを加えて130〜140℃湯浴で50分攪拌させた。この反応液を濃縮して得られた油状粗物にトルエン24gを加えて溶解させてからn−ヘキサン72gに滴下すると下層にガム状物が沈降した。上澄み液をデカンテーションで除いてから120〜130℃油浴で減圧乾燥するとガム状物10.1g(収率84.6%)が得られた。
このガム状物は、H NMRから目的のテトラデカン−1,2−ジイルビス(1,3−ジオキソオクタヒドロイソベンゾフラン−5−カルボキシレート)(TDBC)であることを確認した。
1H NMR ( CDCl3, δppm ) : 0.880 ( t, J=6.8Hz, 3H ), 1.452 ( s, 21H ), 1.452-1.614 ( m, 4H ), 1.643-1.731 ( m, 2H ), 1.770-1.818 ( m, 2H ), 1.940-2.091 ( m, 2H ), 2.348-2.375 ( m, 6H ), 3.118-3.175 ( m, 1H ), 3.248 ( s, 2H ), 3.960-4.025 ( m, 1H ), 4.286 (dd, J1=3.2Hz, J2=5.6Hz, 1H ), 5.068 ( d, J=4.0Hz, 1H )

[実施例3] ODBCの合成
Figure 0005807741
200mLの四つ口反応フラスコに1,2−オクタンジオール(ODDL)3.28g(純度98%)(22.0mmol)、ピリジン4.53g(57.2mmol)及びTHF60gを仕込み、氷浴上5℃に冷却下にマグネティクスタラーで攪拌しながら、参考例1と同様にして合成したDOCC10.5g(48.4mmol)を15分かけて添加した。続いて氷浴を外して28℃で24時間攪拌し反応を停止させた。
続いて、ろ過後残渣をTHFで3回洗浄してからろ液と洗液を混合した溶液を濃縮し、更に減圧乾燥すると油状物13.6gが得られた。この粗物に酢酸エチル50gを加えて70℃で加温溶解後、室温に冷却してから水30gを加えて洗浄してから再び有機層を濃縮した後120〜130℃油浴で減圧乾燥すると油状物13.2gが得られた。
続いて、このガム状物に無水酢酸40gを加えて130〜140℃湯浴で1時間攪拌させた。この反応液を濃縮して得られた油状粗物にトルエン25gを加えて溶解させてからn−ヘキサン75mlに滴下すると下層にガム状物が沈降した。上澄み液をデカンテーションで除いてから120〜130℃油浴で減圧乾燥するとガム状物9.51g(収率85.3%)が得られた。
このガム状物は、H NMRから目的のオクタン−1,2−ジイルビス(1,3−ジオキソオクタヒドロイソベンゾフラン−5−カルボキシレート)(ODBC)であることを確認した。
1H NMR ( CDCl3, δppm ) : 0.849 ( t, J=6.8Hz, 3H ), 1.234 ( s, 10H ), 1.472-1.593 ( m, 3H ), 1.667-1.918 ( m, 5H ), 1.974-2.009 ( m, 2H ), 2.151-2.165 ( m, 2H ), 2.446 ( brs, 2H ), 3.235-3.309 ( m, 2H ), 3.521 ( brs, 2H ), 3.993-4.060 ( m, 1H ), 4.204 ( t, J=10Hz, 1H ), 4.968 ( s, 1H )

[実施例4]HDBC−ODAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例1で得られたHDBC(ガム状物B)1.34g(2.1mmol)及びNMP11.5gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−オキシジアニリン(ODA)0.391g(1.95mmol)を添加し、攪拌溶解させた。更に、28℃で24時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度15質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、67mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP17.3gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は14,263で、重量平均分子量(Mw)は82,311であり、Mw/Mnは5.77であった。
続いて、この固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.05g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、メタノール110ml攪拌中に反応溶液を滴下し、さらに1時間攪拌して固形物を析出させた。これを濾過後、メタノール50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で3時間減圧乾燥し、HDBC−ODAポリイミドの淡紫色粉末1.36g(収率89.3%)を得た。
PMT:125〜127℃

[実施例5]HDBC−PODAポリアミック酸およびポリイミドの合成(1)
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例1で得られたHDBC(ガム状物A)1.38g(2.23mmol)及びNMP4.63gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−(1,3−フェニレンジオキシ)ジアニリン(PODA)0.585g(2.00mmol)(0.90当量)を添加した。4時間攪拌すると高粘度になったので、NMP3.30gを加えて固形分濃度を30質量%から20質量%に希釈した。更に、28℃で17時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度20質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、300mPa・sであった。
この溶液に、NMP23gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は8,007で、重量平均分子量(Mw)は87,340であり、Mw/Mnは10.91であった。
続いて、この固形分6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水126ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して白色固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、70℃で2時間減圧乾燥し、HDBC/PODAポリイミドの肌色粉末1.68g(収率86.3%)を得た。
PMT:72〜75℃

[実施例6]HDBC−PODAポリアミック酸およびポリイミドの合成(2)
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例1で得られたHDBC(ガム状物A)1.28g(2.07mmol)及びNMP4.32gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、PODA0.576g(1.97mmol)(0.95当量)を添加した。更に、28℃で24時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液を得た。高粘度であったので、NMP3.10gを加えて固形分濃度を30質量%から20質量%に希釈した重合液の粘度は、166mPa・sであった。
この溶液に、NMP22gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は7,218で、重量平均分子量(Mw)は56,725であり、Mw/Mnは7.86であった。
続いて、この固形分6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水110ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して肌色固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、70℃で2時間減圧乾燥し、HDBC/PODAポリイミドの肌色粉末1.66g(収率95.1%)を得た。
PMT:80〜85℃

[実施例7]HDBC−MDAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例1で得られたHDBC(ガム状物B)1.37g(2.2mmol)及びNMP4.13gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−メチレンジアニリン(MDA)0.397g(2.0mmol)を添加した。28℃で1時間攪拌するとゲル化したので、NMP2.95gを添加し固形分濃度を30質量%から20質量%に希釈した。続いて、28℃で4時間30分攪拌して重合反応を終了させた。高粘度のためNMP2.95gを添加し固形分濃度を15質量%に希釈したポリアミック酸溶液の粘度は、480mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP18gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は12,368で、重量平均分子量(Mw)は142,359であり、Mw/Mnは11.5であった。
続いて、この固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水115ml攪拌中に反応溶液を滴下し、さらに1時間攪拌して固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で3時間減圧乾燥し、HDBC/MDAポリイミドの白色粉末1.40g(収率89.9%)を得た。
PMT:88〜90℃

[実施例8]HDBC−m−PDAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例1で得られたHDBC(ガム状物B)1.37g(2.2mmol)及びNMP3.70gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、m−フェニレンジアミン(m−PDA)0.216g(2.0mmol)を添加した。続いて、28℃で8時間攪拌して重合反応を終了させた。この固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液の粘度は、240mPa・sであった。
この溶液に、NMP21gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は4,063で、重量平均分子量(Mw)は10,569であり、Mw/Mnは2.60であった。
続いて、この固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水110ml攪拌中に反応溶液を滴下し、さらに1時間攪拌して白色固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから80℃で2時間減圧乾燥し、HDBC/m−PDAポリイミドの白色粉末1.25g(収率90.7%)を得た。
PMT:93〜95℃

[実施例9]HDBC−p−PDAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例1で得られたHDBC(ガム状物A)1.03g(1.66mmol)及びNMP4.76gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、p−フェニレンジアミン(p−PDA)0.162g(1.50mmol)(0.90当量)を添加した。更に、28℃で21時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度20質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、77mPa・sであった。
この溶液に、NMP14gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は6,234で、重量平均分子量(Mw)は19,739であり、Mw/Mnは3.17であった。
続いて、この固形分6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸1.54g(15mmol)およびピリジン0.71g(90mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、メタノール80ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して白色固形物を析出させた。これを濾過後、メタノール50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で2時間減圧乾燥し、HDBC/p−PDAポリイミドの白色粉末0.91g(収率88.0%)を得た。
PMT:205〜210℃

[実施例10]HDBC−MBCAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例1で得られたHDBC(ガム状物B)1.37g(2.2mmol)及びNMP4.18gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)(MBCA)0.421g(2.0mmol)を添加し、攪拌溶解させた。塩を形成したので、20分後にNMP2.98gを添加し、固形分濃度を30質量%から20質量%に希釈し、50℃で3時間攪拌して溶解させた。続いて28℃で19時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度20質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、185mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP21gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は6,425で、重量平均分子量(Mw)は25,223であり、Mw/Mnは3.93であった。
続いて、この固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水120ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから80℃で2時間減圧乾燥し、HDBC/MBCAポリイミドの肌色粉末1.41g(収率89.1%)を得た。
PMT:95〜97℃

[実施例11]TDBC−ODAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例2で得られたTDBC1.31g(2.2mmol)及びNMP4.00gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−オキシジアニリン(ODA)0.400g(2.0mmol)を添加した。続いて、28℃で16時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液を得た。この粘度は、590mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP20gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は6,115で、重量平均分子量(Mw)は19,418であり、Mw/Mnは3.18であった。
続いて、この固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水115ml攪拌中に反応溶液を滴下し、さらに1時間攪拌して固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で3時間減圧乾燥し、TDBC/ODAポリイミドの肌色粉末1.38g(収率97.8%)を得た。
PMT:94〜96℃

[実施例12]TDBC−PODAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例2で得られたTDBC1.31g(2.2mmol)及びNMP4.43gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−(1,3−フェニレンジオキシ)ジアニリン(PODA)0.585g(2.0mmol)を添加し、攪拌溶解させた。更に、28℃で5時間30分攪拌して重合反応を行い、固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、664mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP25.3gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は7,622で、重量平均分子量(Mw)は25,368であり、Mw/Mnは3.33であった。
続いて、この固形分6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水125ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して白色固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で2時間減圧乾燥し、TDBC/PODAポリイミドの白色粉末1.59g(収率93.9%)を得た。
PMT:83〜86℃

[実施例13]TDBC−MDAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例2で得られたTDBC1.31g(2.2mmol)及びNMP4.38gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−メチレンジアニリン(MDA)0.397g(2.0mmol)を添加した。更に、28℃で5時間30分攪拌して重合反応を行い、固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、306mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP22.6gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は5,736で、重量平均分子量(Mw)は15,747であり、Mw/Mn2.75であった。
続いて、この固形分6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水110ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して白色固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で2時間減圧乾燥し、TDBC/MDAポリイミドの白色粉末1.48g(収率98.2%)を得た。
PMT:83〜85℃

[実施例14]TDBC−m−PDAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例2で得られたTDBC1.31g(2.2mmol)及びNMP3.56gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、m−フェニレンジアミン(m−PDA)0.216g(2.0mmol)を添加した。続いて、28℃で16時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液を得た。この粘度は、406mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP20gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は5,934で、重量平均分子量(Mw)は21,199であり、Mw/Mnは3.57であった。
続いて、この固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.04g(20mmol)およびピリジン0.95g(12mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水100ml攪拌中に反応溶液を滴下し、さらに1時間攪拌して固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で3時間減圧乾燥し、TDBC/m−PDAポリイミドの白色粉末1.21g(収率91.3%)を得た。
PMT:98〜100℃

[実施例15]ODBC−ODAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例3で得られたODBC1.35g(2.7mmol)及びNMP4.27gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−オキシジアニリン(ODA)0.480g(2.4mmol)を添加し、攪拌溶解させた。更に、28℃で23時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、455mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP24.4gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は4,304で、重量平均分子量(Mw)は9,479であり、Mw/Mnは2.20であった。
続いて、この固形分6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.40g(24mmol)およびピリジン1.20g(15mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水116ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して白色固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で2時間減圧乾燥し、ODBC/ODAポリイミドの白色粉末1.26g(収率94.0%)を得た。
PMT:97〜100℃

[実施例16]ODBC−PODAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741

28℃の室温に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、実施例3で得られたODBC1.13g(2.2mmol)及びNMP4.27gを仕込み、攪拌溶解させた。続いて、この溶液の攪拌中に、4,4’−(1,3−フェニレンジオキシ)ジアニリン(PODA)0.585g(2.0mmol)を添加し、攪拌溶解させた。更に、28℃で24時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度30質量%のポリアミック酸溶液を得た。この重合液の粘度は、229mPa・sであった。
この溶液に、更にNMP23gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は3,878で、重量平均分子量(Mw)は6,404であり、Mw/Mnは1.65であった。
続いて、この固形分6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸2.40g(24mmol)およびピリジン1.20g(15mmol)を加えて100℃で5時間攪拌した。室温に戻してから、水110ml攪拌中に反応溶液を滴下し、更に1時間攪拌して白色固形物を析出させた。これを濾過後、水50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で2時間減圧乾燥し、ODBC/PODAポリイミドの肌色粉末1.31g(収率85.9%)を得た。
PMT:107〜110℃

以上の様に本発明ポリイミドは、ジアミン種により軟化点(PMT)が100℃前後で、成型加工性に優れることが判明した。

[比較例1]PMDA−ODAポリアミック酸およびポリイミドの合成
Figure 0005807741
22℃の室温に設置した攪拌機付き50ml四つ口反応フラスコに、ODA1.00g(5.0mmol)およびNMP18.2gを仕込み溶解させた。続いて、この溶液を攪拌中、ピロメリット酸二無水物(PMDA)1.03g(4.75mmol)を溶解させながら分割添加した。さらに、20℃で23時間攪拌して重合反応を行い、固形分濃度10質量%のポリアミック酸溶液を得た。この溶液に、NMP14gを加えて固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に希釈して、GPC測定した結果、数平均分子量(Mn)は2,173で、重量平均分子量(Mw)は4,310であり、Mw/Mnは1.98であった。
続いて、この固形分濃度6質量%のポリアミック酸溶液に無水酢酸5.1g(50mmol)およびピリジン2.37g(30mmol)を加えて100℃で4時間攪拌した。室温に戻してから、メタノール147ml攪拌中に反応溶液を滴下し、さらに1時間攪拌して橙色固形物を析出させた。これを濾過後、メタノール50mlで3回洗浄を繰り返してから、80℃で2時間減圧乾燥し、PMDA−ODAポリイミドの橙色粉末1.55g(収率86%)を得た。
PMT: >300℃

上記実施例4〜16で得られたHDBC/TDBC/ODBC−各ジアミンポリイミド及び比較例1で得られたPMDA−ODAポリイミドの有機溶媒溶解性を下記手法によって評価した。その結果を表1及び表2に示す。
(測定法)
各ポリイミド5mgを、有機溶媒100mgに添加し、所定温度で撹拌し、その溶解性を確認した。
DMSO:ジメチルスルホオキシド、DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、THF:テトラヒドロフラン、EDC:1,2−ジクロロエタン
Figure 0005807741

Figure 0005807741

表1及び表2に示されるように、実施例4〜16で得られた本発明のポリイミドは、高沸点の極性有機溶媒やシクロヘキサノンはもとより、各種の100℃以下の低沸点有機溶媒類にも溶解する優れた可溶性ポリイミドであることが明らかになった。一方、PMDA−ODAポリイミドは、低分子量にも拘わらず有機溶媒に不溶であった。
本発明で提供される新規化合物から得られる新規なポリアミック酸及びポリイミドは低沸点の有機溶媒を始めとした各種有機溶媒に対する溶解性が高い。そのため、低温での焼成が必要な各種電子デバイスへの利用が期待される。
更に、ポリイミド主鎖に側鎖置換を有するところから、液晶配向処理剤として液晶のプレチルト角付与が期待される。

Claims (4)

  1. 下記式[1]で表される化合物。
    Figure 0005807741



    (式中、R1、R及びRは、それぞれ独立に水素原子を表し、R はn−ヘキシル基を表し、、R及びRは水素原子を表す。)
  2. 下記式[2]
    Figure 0005807741



    (式中、R はn−ヘキシル基を表し、、R及びRは水素原子を表す。)
    で表されるジオール化合物と下記式[3]
    Figure 0005807741



    (式中、R1、R及びRは、それぞれ独立に水素原子を表す。)
    で表される核水添無水トリメリット酸ハライドとを、塩基の存在下で反応させることを特徴とする下記式[1]
    Figure 0005807741



    (式中、R1、R、R、R、R、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
    で表されるテトラカルボン酸二無水物化合物の製造法。
  3. 式[4]で表される繰り返し単位を含有するポリアミック酸。
    Figure 0005807741



    (式中、R1、R及びRは、それぞれ独立に水素原子を表し、R はn−ヘキシル基を表し、、R及びRは水素原子を表し、Aは、2価の有機基を表し、nは、2以上の整数を表す。)
  4. 式[5]で表される繰り返し単位を含有するポリイミド。

    Figure 0005807741


    (式中、R1、R及びRは、それぞれ独立に水素原子を表し、R はn−ヘキシル基を表し、、R及びRは水素原子を表し、Aは、2価の有機基を表し、nは、2以上の整数を表す。)
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