JP4535233B2 - 脂環式テトラカルボン酸二無水物、その製造法及びポリイミド - Google Patents

脂環式テトラカルボン酸二無水物、その製造法及びポリイミド Download PDF

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Description

本発明は、電子材料用のモノマー及びそのポリイミドに関する。
(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物(TCNDA)は、従来合成されたことのない新規な化合物である。
本発明により得られるテトラカルボン酸二無水物は、芳香族ジアミン及び脂環式ジアミンとの重縮合反応によりポリアミド酸とした後、熱もしくは触媒を用いた脱水閉環反応により対応するポリイミドとすることができる。
一般に、ポリイミド樹脂はその特徴である高い機械的強度、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性のために、液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料、カラーフィルターなどの電子材料として広く用いられている。また、最近では光導波路用材料等の光通信用材料としての用途も期待されている。
近年、この分野の発展は目覚ましく、それに対応して、用いられる材料に対しても益々高度な特性が要求される様になっている。即ち、単に耐熱性、耐溶剤性に優れるだけでなく、用途に応じた性能を多数あわせもつことが期待されている。
しかし、特に、全芳香族ポリイミド樹脂においては、濃い琥珀色を呈し着色するため、高い透明性を要求される用途においては問題が生じてくる。また、全芳香族ポリイミドは有機溶剤に不溶であるため、実際にはその前駆体であるポリアミド酸を熱による脱水閉環によって得る必要がある。
透明性を実現する一つの方法として、脂環式テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合反応によりポリイミド前駆体を得て、該当前駆体をイミド化しポリイミドを製造すれば、比較的着色が少なく、高透明性のポリイミドが得られることは知られている(特許文献1、2参照)。
一方、TCNDA異性体としては、下記スキームに示される様にRが水素原子の場合に、無水マレイン酸(MA)とビシクロ[2.2.1]ヘプテ−2−エン−5−エンド,6−エンド−5,6−ジカルボン酸無水物(BHCA)から光反応によってトリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エキソ,4−エキソ,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物を得る方法(特許文献3参照。)が知られている。
Figure 0004535233
(式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
しかし、大量の光増感剤のアセトフェノンを存在させてもTCNDA異性体の光効率が0.15mol%/(kW・h)と極めて低い結果になっている。従って、工業的には、生産性の低いコスト高の方法で実用的ではなかった。
また下記スキームで示されるBHCA誘導体とアセチレンジカルボン酸ジアルキル化合物をルテニウム触媒下反応させて(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物を製造し、これを水和した後還元してから塩基により加水分解し、更に脱水閉環して(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エキソ,4−エキソ,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物(TCNDA異性体)を得る方法(特許文献4参照。)が知られている。
Figure 0004535233
(式中、Rは前記と同じ意味を表し、Rは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
しかし、本法は、塩基による加水分解工程で、原料の3−エンド,4−エンド−ビス(アルコキシカルボニル)基が、3−エンド,4−エキソ−ジカルボキシル基に異性化し、次の脱水閉環工程で酸無水物になるためには再度異性化が必要で、得られる3−エキソ,4−エキソ体のTCNDA異性体収率は、50%以下の実用的には経済性上不利な製造法であった。
特開昭60−188427号公報(特許請求の範囲) 特開昭58−208322号公報(特許請求の範囲) 米国特許第3423431号明細書(特許請求の範囲) 特開2003−137843号公報(特許請求の範囲)
近年、光を用いた電子材料分野等にも耐熱性の高いポリイミドの使用が要望されて来た。本発明の目的は、紫外線領域に吸収がなく光透過性が高く、更に加工性が改善され、溶媒に対する溶解性に優れた液晶配向膜、カラーフィルターや光通信用光導波路等の光学材料用ポリイミドの原料モノマーとなり得る脂環式テトラカルボン酸二無水物、その経済的な製造法及びそのポリイミドの提供を課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を行って、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、新規テトラカルボン酸化合物として、以下の(1)〜(3)の化合物に関する。
(1) 式[1]
Figure 0004535233
(式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物(TCNDA)。
(2) 式[2]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸。
(3) 式[3]
Figure 0004535233
(式中、R、Rは、それぞれ独立に水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−無水物及び(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド−ビスアルコキシカルボニル−7−エンド,8−エンド−ジカルボン酸無水物。
また、以下の(4)及び(5)の製造法に関する。
(4) 式[4]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)ビシクロ[2.2.1]ヘプテ−2−エン−5−エンド,6−エンド−5,6−ジカルボン酸無水物と式[5]
Figure 0004535233
(式中、Rは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
で表されるアセチレンジカルボン酸ジアルキル化合物をルテニウム触媒下反応させることを特徴とする式[6]
Figure 0004535233
(式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物を製造し、これを有機酸又は無機酸によって、式[7]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ジカルボキシ−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物を製造し、又は式[8]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−7−エンド,8−エンド−3,4,7,8−テトラカルボン酸を製造し、続いてこれを還元することにより式[9]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−ジカルボン酸無水物、又は式[2]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸を製造し、更にこれを脱水剤により閉環することを特徴とする式[1]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物の製造法。
(5) 式[6]
Figure 0004535233
(式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、Rは、炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物を還元し、式[8]
Figure 0004535233
(式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7,8−ジカルボン酸無水物を製造し、これを有機酸又は無機酸によって式[9]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−ジカルボン酸無水物、又は式[2]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸を製造し、続いてこれを脱水閉環することを特徴とする式[1]
Figure 0004535233
(式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物の製造法。
更にまた、以下の(6)及び(7)の重合物に関する。
(6) 式[10]
Figure 0004535233
(式中、Rは2価の有機基を表し、mは整数を表す。)
で表される繰り返し単位を少なくとも10モル%含有し、数平均分子量が少なくとも5000であるポリアミック酸。
(7) 式[11]
Figure 0004535233
(式中、Rは2価の有機基を表し、mは整数を表す。)
で表される繰り返し単位を少なくとも10モル%含有するポリイミド。
紫外線領域に吸収がなく光透過性が高く、溶媒に対する溶解性に優れ加工性が改善された液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料などの電子材料、更に光導波路等の光通信用材料としての用途が期待される光学材料用ポリイミドの原料モノマーとなり得る新規脂環式テトラカルボン酸二無水物及びそのポリイミドを提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の(置換)TCNDAの製造法は、下記の反応スキームで表される。
Figure 0004535233
(式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
Figure 0004535233
(式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
即ち、(置換)ビシクロ[2.2.1]ヘプテ−2−エン−5−エンド,6−エンド−5,6−ジカルボン酸無水物(BHCAと略す)とDMA化合物をルテニウム触媒下反応させることにより(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物(TNEAと略す)を製造し、これを有機酸又は無機酸によって(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ジカルボキシ−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸(TNECと略す)、又は(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ジカルボキシ−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物(TNTAと略す)とし、後還元により(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸(TNTCと略す)、又は(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−酸無水物(TNTAと略す)にさせ、これを脱水閉環することを特徴とする(置換)TCNDAの製造法に関する。
また、(置換)TNEAを還元し(置換)TNAAを得た後、これを有機酸又は無機酸によって反応させることを特徴とする(置換)TNTC又は(置換)TNTAの製造法に関する。
第1工程から順に説明する。
先ず原料である(置換)BHCAとしては、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、エチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、n−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、i−プロピルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、n−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、i−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、t−ブチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、n−オクチルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物、n−デシルビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物等を挙げることができる。
もう一方の原料であるDMA化合物としては、種々の化合物が使用できる。例えば、具体的には、ジメチルアセチレンジカルボキシレート、ジエチルアセチレンジカルボキシレート、ジプロピルアセチレンジカルボキシレート、ジブチルアセチレンジカルボキシレート、ジペンチルアセチレンジカルボキシレート、ジヘキシルアセチレンジカルボキシレート、ジシクロペンチルアセチレンジカルボキシレート及びジシクロヘキシルアセチレンジカルボキシレート等が挙げられる。
触媒として用いる周期律表第8族金属としては、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金、鉄、ニッケル及びコバルト等である。特に好ましいのはルテニウムである。触媒の形態としては、金属錯体、金属塩、金属単身、担持金属及び金属酸化物等が使用できる。
金属錯体としては、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)金属、ジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)金属、ジヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)金属、ハロゲノヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)金属、ジハロゲノトリス(トリフェニルホスフィン)金属、ジハロゲノテトラキス(トリフェニルホスフィン)金属、ジハロゲノビスベンゾニトリル金属、トリス(アセチルアセトナト)金属、ジハロゲノシクロジエン金属、ホルマトジカルボニル金属、ドデカカルボニル三金属、カルボニルビス(トリフェニルホスフィン)金属及びテトラキストリフェニルホスフィン金属等が使用できる。
金属塩としては、塩酸、硫酸、硝酸及び燐酸等の鉱酸塩、蟻酸、酢酸及びプロピオン酸等の有機酸塩が挙げられる。担持金属としては、炭素、アルミナ及び珪藻土等の担体に担持させた金属が使用できる。
更に、具体的にはジヒドリドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジブロモトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヨウドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、トリス(アセチルアセトナト)ルテニウム、ジクロロ(η−1,5−シクロオクタジエン)ルテニウム、ホルマトジカルボニルルテニウム及びドデカカルボニル三ルテニウム、ヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム、カルボニルビス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム、三塩化ルテニウム、三臭化ルテニウム、三沃化ルテニウム、ルテニウム/活性炭、ルテニウム/アルミナ、パラジウム/活性炭、ルテニウム黒及び酸化ルテニウム等が挙げられる。
これらの中で特に好ましいものは、空気中でも安定で経済的な、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジブロモトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジヨウドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジブロモテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム及びジヨウドテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム等と、実用的に安価な三塩化ルテニウム及び三臭化ルテニウム等である。
その使用量は、原料のBHCA化合物に対し0.1〜30モル%、特には0.5〜20モル%が好ましい。三塩化ルテニウム及び三臭化ルテニウムは、トリフェニルホスフィン存在下で使用することもできる。その際のトリフェニルホスフィンの添加量は、トリハロゲン化ルテニウムに対して1〜10モル当量が好ましく、特には3〜6モル当量が好ましい。
本反応では溶媒を使用しなくとも、反応は進行するが、使用する事もできる。溶媒としては例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン及びキュメン等の芳香族炭化水素類、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)及びN−メチルピロリドン(NMP)等のアミド類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、12−クラウン−4−エーテル、15−クラウン−5−エーテル、18−クラウン−6−エーテル、ジベンゾ−18−クラウン−6−エーテル及び1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類等が特に好ましいが、他の溶媒例えばヘキサンやヘプタン等の脂肪族炭化水素類でも進行する。更にこれらの溶媒を組み合わせて使用することもできる。
その使用量は、溶媒量が多くなると反応進行が遅くなるが、無溶媒では、反応進行に伴い高粘稠になることから、(置換)BHCAに対し1〜20質量倍、特には1〜5質量倍が経済的にも好ましい。
また、本反応の原料である(置換)BHCAやDMA化合物の反応中の重合を抑制するために重合禁止剤を添加することもできる。
重合禁止剤としては例えば、ジフェニルピクリルヒドラジン、トリ−p−ニトロフェニルメチル、N−(3−N−オキシアニリノ−1,3−ジメチルブチリデン)アニリンオキシド、p−ベンゾキノン、p−t−ブチルカテコール、ニトロベンゼン、ピクリン酸、ジチオベンゾイルジスルフィド、ヒドロキノン、p−メトキシフェノール、2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール及び塩化銅(II)等が挙げられる。重合禁止剤の添加量は、(置換)BHCAやDMA化合物に対して0.01〜1モル%が好ましい。
反応温度は、高温ほど反応が速いが重合等の副反応を伴うので、通常50〜180℃の範囲、好ましくは70〜120℃の範囲であり、特には80〜100℃の範囲で行うことにより高収率で目的物が得られる。
反応終了後は、濃縮により溶媒を留去してからその残渣をそのままシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製するか、トルエンを加えて加温溶解後、室温静置すると結晶が析出するので、これを1,4−ジオキサンや酢酸エチルとn−ヘプタンの混合溶媒系から再結晶させることにより、目的の(置換)TNEAが得られる。
第2工程の(置換)TNEAより(置換)TNEC又は(置換)TETAへの反応は、通常の有機酸又は無機酸によってアルキルエステルをカルボン酸にする方法が適用できる。酸としては、蟻酸や酢酸等に代表される脂肪酸類、メタンスルホン酸やp−トルエンスルホン酸等に代表されるスルホン酸類燐酸、燐酸、塩酸及び硫酸等に代表される無機酸類が挙げられる。これらの中で、蟻酸を用いる方法が簡便である。反応条件は、過剰の酸を加えて100℃前後で加熱攪拌することにより目的物が生成する。反応後は、析出した結晶を濾取し、溶媒中で再結晶させることにより目的の(置換)TNEC又は、(置換)TETAを精製することができる。
第3工程の(置換)TNEC又は、(置換)TETAから(置換)TNTC又は、(置換)TNTAへの還元反応は、二重結合を単結合に変換する種々の一般的還元法が適用できる。
例えば、(1)金属および金属塩による還元(2)金属水素化物による還元(3)金属水素錯化合物による還元(4)ジボランおよび置換ボランによる還元(5)ヒドラジンによる還元(6)ジイミド還元(7)リン化合物による還元(8)電解還元(9)接触還元等を挙げることができる。
これらの中で、最も実用的方法は接触還元方法である。本発明で採用できる接触還元法は以下の通りである。触媒金属としては、周期律表第8族のパラジウム、ルテニウム、ロジウム、白金、ニッケル、コバルト及び鉄、又は第1族の銅等が使用できる。これらの金属は単独で、又は他の元素と複合させた多元系で使用される。それらの使用形態は、各金属単身、ラネー型触媒、ケイソウ土、アルミナ、ゼオライト、炭素及びその他の担体に担持させた触媒及び錯体触媒等が挙げられる。
具体的には、パラジウム/炭素、ルテニウム/炭素、ロジウム/炭素、白金/炭素、パラジウム/アルミナ、ルテニウム/アルミナ、ロジウム/アルミナ、白金/アルミナ、還元ニッケル、還元コバルト、ラネーニッケル、ラネーコバルト、ラネー銅、酸化銅、銅クロマト、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、クロロヒドリドトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム及びヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)イリジウム等が挙げられる。これらの中で特に好ましいものはパラジウム/炭素及びルテニウム/炭素等である。
触媒の使用量は、5%金属担持触媒として基質に対し0.1〜30質量%が、特には、0.5〜20質量%が好ましい。溶媒は、メタノール、エタノール及びプロパノール等に代表されるアルコール類、ジオキサン、テトラヒドロフラン及びジメトキシエタン等に代表されるエーテル類及び酢酸エチル及び酢酸プロピル等に代表されるエステル類等が使用できる。
その使用量は、原料に対し1〜50質量倍の範囲が、特には3〜10質量倍の範囲が好ましい。水素圧は常圧から10MPa(100kg/cm)の範囲が、特には常圧から3MPa(30kg/cm)の範囲が好ましい。反応温度は、0〜150℃の範囲が、特には10〜100℃の範囲が好ましい。
反応は、水素吸収量によって追跡することができ、理論水素量の吸収後サンプリングしガスクロマトグラフィーで分析し確認することができる。反応後は、濾過により触媒を除いた後、濃縮後、再結晶、又はカラムクロマトグラフィー法で精製することができる。
次に、第4工程の(置換)TNTC又は(置換)TNTAから(置換)TCNDAへの脱水法について述べる。脱水剤としては、脂肪族カルボン酸無水物、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCと略記)、2−クロロ−1,3−ジメチルイミダゾリニウムクロライド(DMCと略記)が用いられるが、好ましくは安価な脂肪族カルボン酸無水物、特に無水酢酸が用いられる。使用量は、(置換)TNTC又は(置換)TNTAに対し1〜20当量、好ましくは1〜5当量である。
溶媒は、脱水剤自身を過剰量加えて使用する場合もあるが、反応に直接関与しない有機溶媒を用いることもできる。例えば、トルエン、キシレン等の炭化水素類、1,2−ジクロロエタン、1,2−ジクロロプロパン等のハロゲン化炭化水素類、更に1,4−ジオキサン等が挙げられる。使用量は、(置換)TNTC化合物又は(置換)TNTA化合物に対し1〜20質量倍、好ましくは1〜10質量倍である。
反応温度は、通常脱水剤又は溶媒の沸点付近で行うのが一般的であるが、50〜200℃間で行うことができる。より好ましくは、60〜150℃である。反応時間は、反応温度との相関になるが、実用的には、1〜20時間、より好ましくは2〜10時間である。
反応後、脱水剤を、場合により溶媒も一緒に留去すると高純度の(置換)TCNDAが得られる。必要に応じ、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)と酢酸エチルの混合溶媒系から再結晶法により精製することもできる。
また、第5工程の(置換)TNEAを還元し(置換)TNAAを製造する方法は、第3工程と同様に行うことができる。また、第6工程の(置換)TNAAから(置換)TNTC又は、(置換)TNTAを製造法する方法も第2工程と同様に行うことが出来る。
以上述べた各工程の反応は、いずれも常圧又は加圧で行うこともでき、また回分式又は連続式でも可能である。
次に(置換)TCNDAの重合評価結果について述べる。本発明により得られるテトラカルボン酸二無水物は、ジアミンとの重縮合反応によりポリアミド酸とした後、熱もしくは触媒を用いた脱水閉環反応により対応するポリイミドとすることができる。
一般に、ポリイミド樹脂はその特徴である高い機械的強度、耐熱性、絶縁性、耐溶剤性のために、液晶表示素子や半導体における保護材料、絶縁材料などの電子材料として広く用いられている。また、最近では光導波路用材料等の光通信用材料としての用途も期待されている。
近年、この分野の発展は目覚ましく、それに対応して、用いられる材料に対しても益々高度な特性が要求される様になっている。即ち、単に耐熱性、耐溶剤性に優れるだけでなく、用途に応じた性能を多数合わせ持つことが期待されている。
しかし、特に、全芳香族ポリイミド樹脂においては、濃い琥珀色を呈し着色するため、高い透明性を要求される用途においては問題が生じてくる。また、全芳香族ポリイミドは有機溶剤に不溶であるため、実際にはその前駆体であるポリアミド酸を熱による脱水閉環によって得る必要がある。
透明性を実現する一つの方法として、脂環式テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合反応によりポリイミド前駆体を得て、該当前駆体をイミド化しポリイミドを製造すれば、比較的着色が少なく、高透明性のポリイミドが得られることは知られている(特公平2−24294号公報、特開昭58−208322号公報)。
これに対して、本発明者らの本発明により得られる式[1]化合物を用いて得られるポリイミドは、脂環式構造を有しているため、従来の脂環式ポリイミドと同様、比較的高い耐熱性と良好な透明性を有すると考えられる。更に、本発明により得られるテトラカルボン酸二無水物は、特定の脂環式構造を有しているため、従来の脂環式ポリイミド樹脂よりも複屈折が低くかつ優れた低誘電率等の特性を有するものと期待される。
以上述べた観点から、高透明性、高耐熱性、低複屈折性、低誘電性に優れたポリイミド樹脂を見出すべく、鋭意検討を進めた結果、新規なポリイミド樹脂を完成させるに至った。
即ち、式[11]
Figure 0004535233
(式中、Aは4価の有機基を、Rは2価の有機基を表す。また、pは整数を表す。)
で表されるポリイミド樹脂において、繰り返し単位の少なくとも10mol%が下記式[10]
Figure 0004535233
(式中、Rは2価の有機基を表し、mは整数を表す。)
の構成単位からなる新規なポリイミド樹脂を提供するものであり、更には、一般式[11]で表されるポリイミド樹脂において、少なくとも10mol%の式[1]で表される(置換)TCNDAを含むテトラカルボン酸二無水物と、ジアミンとを重縮合させ、次いで、脱水閉環反応により得られる繰り返し単位の少なくとも10mol%が上記式[10]で示されるポリイミド樹脂の製造方法を提供するものである。
本発明において使用されるテトラカルボン酸二無水物の全モル数のうち、少なくとも10mol%は式[1]の(置換)TCNDAでなければならない。更には、本発明の目的である高い透明性と低い複屈折を達成するためには、望ましくは、テトラカルボン酸二無水物のうち90mol%以上は(置換)TCNDAでなければならない。
本発明において用いられる式[1]の(置換)TCNDA以外のテトラカルボン酸二無水物としては、通常のポリイミドの合成に使用されるテトラカルボン酸及びその誘導体を用いることは、何ら差し支えない。
その具体例としては、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、2,3,4,5−テトラヒドロフランテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサン酸、3,4−ジカルボキシ−1−シクロヘキシルコハク酸、3,4−ジカルボキシ−1,2,3,4−テトラヒドロ−1−ナフタレンコハク酸、ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4,6,8−テトラカルボン酸などの脂環式テトラカルボン酸及びこれら二無水物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物などが挙げられる。
更には、ピロメリット酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸、1,2,5,6−アントラセンテトラカルボン酸、3,3‘,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3‘,4−ビフェニルテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、3,3‘,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ−2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、2,3,4,5−ピリジンテトラカルボン酸、2,6−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ピリジンなどの芳香族テトラカルボン酸及びこれらの二無水物並びにこれらのジカルボン酸ジ酸ハロゲン化物なども挙げられる。
本発明において用いられるジアミンは、本発明の目的を損なわない限り、特に限定されるものではない。その代表例を挙げれば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,5−ジアミノトルエン、2,6−ジアミノトルエン、4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルエーテル、2,2’−ジアミノジフェニルプロパン、ビス(3,5−ジエチル−4−アミノフェニル)メタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノナフタレン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、ビス(4−アミノフェノキシ)ペンタン、9,10−ビス(4−アミノフェニル)アントラセン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、3,5−ジアミノ−1,6−ジメトキシベンゼン、3,5−ジアミノ−1,6−ジメトキシトルエン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2’−トリフルオロメチルー4,4’−ジアミノビフェニル等の芳香族ジアミン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン等の脂環式ジアミン及びテトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン等が挙げられる。また、これらのジアミンの1種類又は2種類以上を混合して使用することもできる。
本発明の新規ポリイミドは、酸二無水物とジアミンを溶媒中で反応させたポリアミド酸を経由し、その熱イミド化により用いることができる。また、ポリアミド酸を溶媒中でイミドに転化させ、溶剤可溶性のポリイミドとして用いることも可能である。
本発明のポリイミド前駆体を得る方法は、その製造法は特に限定されるものではないが、該テトラカルボン酸二無水物およびその誘導体と前記ジアミンを反応、重合させて得ることができる。この際のテトラカルボン酸二無水物とジアミンのモル数の比は0.8から1.2であることが好ましい。通常の重縮合反応同様に、このモル比が1に近いほど生成する重合体の重合度は大きくなる。重合度が小さすぎるとポリイミド塗膜の強度が不十分であり、また重合度が大きすぎるとポリイミド塗膜形成時の作業性が悪くなる場合がある。従って、本反応における生成物の重合度は、ポリアミド酸溶液の還元粘度換算で、0.05〜5.0dl/g(温度30℃のN−メチルピロリドン中、濃度0.5g/dl)が好ましい。
溶液重合に使われる溶剤の具体例としては、m−クレゾール、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルカプトラクタム、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、ピリジン、ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミド、およびブチルラクトンなどを挙げることができる。これらは、単独でも、また混合して使用してもよい。さらに、ポリイミド前駆体を溶解しない溶剤であっても、均一な溶液が得られる範囲内で上記溶媒に加えて使用してもよい。溶液重合の反応温度は、−20℃から150℃、好ましくは−5℃から100℃の任意の温度を選択することができる。
本発明の有機溶媒可溶性ポリイミドを得る方法は、その製造方法は特に限定されるものではないが、該テトラカルボン酸二無水物及びその誘導体とジアミンを反応、重合させて得られたポリアミド酸前駆体を、通常は加熱により脱水閉環させる方法が採用される。また、公知の脱水閉環触媒を使用して化学的に閉環する方法も採用することができる。加熱による方法では、100℃から300℃、好ましくは120℃から250℃の任意の温度を選択できる。化学的に閉環する方法では、たとえばピリジン、トリエチルアミンなどを無水酢酸など存在下で使用することができ、このときの温度は、−20℃から200℃の任意の温度を選択することができる。
このようにして得られたポリイミド溶液はそのまま使用することも出来、また、メタノール、エタノールなどの貧溶媒に沈殿単離させポリイミドを粉末として、あるいはそのポリイミド粉末を適当な溶媒に再溶解させて使用することができる。再溶解させる溶媒は、得られたポリイミドを溶解させるものであれば特に限定されないが、その具体例を挙げるならば、m−クレゾール、2−ピロリドン、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−ビニルピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、γ−ブチロラクトンなどが挙げられる。
また、単独ではポリマーを溶解させない溶液であっても、溶解性を損なわない範囲であれば上記溶媒に加えて使用することができる。その具体例としては、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、エチルカルビトールアセテート、エチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノール、1−フェノキシ−2−プロパノール、プロピレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールジアセテート、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテル−2−アセテート、プロピレングリコール−1−モノエチルエーテル−2−アセテート、ジプロピレングリコール、2−(2−エトキシプロポキシ)プロパノール、乳酸メチルエステル、乳酸エチルエステル、乳酸n−プロピルエステル、乳酸n−ブチルエステル、乳酸イソアミルエステルなどが挙げられる。
また、ポリイミド膜と基板の密着性を更に向上させる目的で、得られたポリイミド溶液にカップリング剤等の添加剤を加えることはもちろん好ましい。
この溶液を基板に塗布し、溶媒を蒸発させることにより基板上にポリイミド被膜を形成させることができる。この際の温度は通常100℃から300℃で十分である。
以下に実施例を挙げ、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
尚、実施例で用いた分析法は以下の通りである。
[1] [ガスクロマトグラフィー(GC)]
機種:Shimadzu GC−17A,Column:キャピラリカラム CBP1−W25−100(25m×0.53mmφ×1μm),カラム温度:100℃(保持2min.)−8℃/min.(昇温速度)−290℃(保持10min.),注入口温度:290℃,検出器温度:290℃,キャリアガス:ヘリウム,検出法:FID法.
[2] [質量分析(MASS)]
機種:LX−1000(JEOL Ltd.),検出法:FAB法.
[3] [H−NMR]
機種:INOVA500(VARIAN Corp.),測定溶媒:CDCl
標準物質:tetramethylsilane(TMS).
[4] [13C−NMR]
機種:INOVA500(VARIAN Corp.),測定溶媒:CDCl
標準物質:CDCl(δ:77.1ppm).
[5] [融点(Mp)]
機種:MP−J3(ヤナコ機器開発研究所製)
[6] [液体クロマトグラフィー(LC)]
機種:Shimadzu LC−10A,Column:YMC−Pack ODS−AM(S−5μm,120A,AM−303,AM12S05−2546WT)(250mm×4.6mmφ),カラム温度:40℃,検出器波長:UV230nm,溶離液:HO/CHCN=1/2,流速:0.5ml/min。
[7] [赤外吸収スペクトル]
機種:NEXUS 670FT−IR(ニコレットインストルメント製)
測定方法:ポリイミド粉末のKBrペレットを作成し測定を行った。
[8][X線]
機種:単結晶X線構造解析装置 M18XHF(マックサイエンス製)
実施例1(第1工程)
Figure 0004535233
100mL四つ口反応フラスコにビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−エン−5エキソ,6−エキソ−ジカルボン酸無水物(ハイミック酸:BHCA)8.20g(50mmol )、1,4−ジオキサン33g、トリストリフェニルホスフィンルテニウムジクロライド(RuCl(PPh)(合成品)1.921g(2mmol)を仕込んだ。この反応溶液を87℃(浴温90℃)に加温し、ジメチルアセチレンジカルボキシレート(DMA)10.7g(75mmol)を20分かけて滴下した。内温を徐々に103℃(浴温120℃)に上げ17時間撹拌したところで、更ににDMA7.10g(50mmol)を滴下し、24時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、粗油状物にメタノール加え加温後室温静置すると不溶物が沈降したので濾過除去し、濾液を濃縮してから、この粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘプタン=1/5〜1/0)で精製すると結晶11.9g(39.1mmol;単離収率78.1%)が得られた。この物質は以下に示す分析結果よりトリシクロ[4.2.1.02,5]ノナ−3−エン−3,4−ビス(メトキシカルボニル)−7−エンド,8−エンド−ジカルボン酸無水物(TNEA)であることを確認した。
MASS(FAB+, m/z(%)) : 307([M+H]+, 100), 275(73).
1H-NMR(CDCl3,δppm) : 1.47(d, J=11.6Hz, 1H), 1.74(d, J=11.3 Hz,1H), 2.87(d, J=28.7Hz,4H), 3.51(d, J=2.14Hz,2H), 3.72(d, J=1.22Hz,6H) .
13C-NMR(CDCl3,δppm) : 34.23, 37.05(2C), 42.18(2C), 48.39(2C), 52.05(2C) , 140.96(2C),160.33(2C) 170.77(2C).
Mp(℃):159〜160。
実施例2(第1工程)
100mL四つ口反応フラスコに1,4−ジオキサン33g、トリフェニルホスフィン1.57g(6mmol)及び三塩化ルテニウム・3水和物0.523g(2mmol)を仕込み浴温120℃で30分還流させた。この反応溶液を80℃(浴温90℃)にしてから、BHCA8.20g(50mmol )を仕込み、続いてDMA10.7g(75mmol)を20分かけて滴下した。内温を徐々に100℃(浴温120℃)に上げ17時間撹拌したところで、更ににDMA7.10g(50mmol)を滴下し、24時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、粗油状物にメタノール加え加温後室温静置すると不溶物が沈降したので濾過除去し、濾液を濃縮してから、この粗物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:酢酸エチル/ヘプタン=1/5〜1/0)で精製すると結晶10.1g(33.0mmol;単離収率66.0%)が得られた。
実施例3(第1工程)
500mL四つ口反応フラスコにBHCA49.3g(300mmol )、1,4−ジオキサン197g、トリストリフェニルホスフィンルテニウムジクロライド(RuCl(PPh)(合成品)11.5g(12mmol)を仕込んだ。この反応溶液を80℃(浴温90℃)に加温し、ジメチルアセチレンジカルボキシレート(DMA)63.9g( 45mmol)を2時間かけて滴下した。内温を徐々に103℃(浴温110℃)に上げ7時間撹拌したところで、更ににDMA42.6g(300mmol)を1時間で滴下し、24時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、粗油状物にトルエンを加え加温後室温静置すると固形物が沈降したので濾過し、トルエンで3回洗浄後乾燥すると結晶67.8g(GC純度98.5%,単離収率69.6%)が得られた。
実施例4(第1工程)
500mL四つ口反応フラスコにBHCA49.3g(300mmol )、1,4−ジオキサン197g、トリストリフェニルホスフィンルテニウムジクロライド(RuCl(PPh)(合成品)11.5g(12mmol)を仕込んだ。この反応溶液を80℃(浴温90℃)に加温し、DMA63.9g( 45mmol)を2時間かけて滴下した。内温を徐々に90〜95℃(浴温100℃)に上げ8時間撹拌したところで、更にDMA21.3g(150mmol)を10分で滴下し、14時間撹拌した。GC分析の結果原料BHCAが残余していたので、更にDMA8.53g(60mmol)を滴下し、24時間撹拌した。反応終了後、溶媒を減圧下留去し、粗油状物にトルエンを加え加温後室温静置すると固形物が沈降したので濾過し、トルエンで3回洗浄後乾燥すると結晶67.8g(GC純度98.5%,単離収率69.6%)が得られた。
実施例5(第1工程)
50mLの四つ口反応フラスコにBHCA1.64g(10mmol)、ニトロメタン9.4g、三塩化ルテニウム・3水和物0.104g(4mmol)を仕込み、80℃でDMA 2.13g(15mmol)を滴下した。この反応溶液を内温を徐々に90〜95℃(浴温100℃)に上げ24時間撹拌した。更に三塩化ルテニウム・3水和物0.104g(4mmol)とDMA2.13g(15mmol)を加え103℃(浴温120℃)に上げ15時間撹拌した。反応液を分析の結果、TNEA42.6%、未反応BHCA50.7%であった。
実施例6(第2工程)
Figure 0004535233
水分離器付き200mL四つ口反応フラスコにTNEA21.5g(66.4mmol)、蟻酸108g(5質量倍)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物1.08g(5質量%)を仕込み、130℃湯浴で副生する蟻酸メチルを留去しながら5時間還流した。反応液は均一になった後、結晶が析出しスラリー状態になった。一夜室温静置後、濾過し、酢酸エチルで洗浄後、減圧乾燥すると白色結晶15.0g(LC純度95.3%、収率74.7%)が得られた。この結晶は、下記の分析結果からトリシクロ[4.2.1.02,5]ノナ−3−エン−3,4−ジカルボキシ−7−エンド,8−エンド−ジカルボン(TNEC)であることを確認した。
MASS(FAB-, m/z(%)) : 295([M-H]-, 8), 277(100), 171(75).
1H-NMR(500MHz, d6-DMSO,δppm) : 1.49(d, J=11.0Hz, 1H), 1.58(d, J=11.3 Hz,1H), 2.62(s,2H), 2.70(s,2H), 3.63 (t, J=2.34Hz,2H), 10.3(brs,4H) .
13C-NMR(125MHz, d6-DMSO,δppm) : 33.43, 36.67(2C), 41.63(2C), 48.52(2C), 141.94(2C),162.15(2C) 172.28(2C).
Mp(℃):261〜262。
実施例7(第3工程)
Figure 0004535233
100mLハステロイ製オートクレーブにTNEC4.38g(14.8mmol)、1,4−ジオキサン35g及び5%Pd/C(53.3%含水品)0.188g(2質量%)を仕込み、窒素置換後水素初圧4MPaで撹拌を開始しながら昇温し、100℃で5時間反応させた。室温まで冷却してから反応物を取り出すと結晶が析出していたので、DMFを加えて溶解してから、濾過により触媒を除去してから濃縮すると粗結晶が得られた。酢酸エチルを加えて加温後、室温静置すると結晶が沈降した。これを濾取・酢酸エチルでの洗浄・乾燥させると、HPLC分析で単一成分の白色結晶3.82g(12.8mmol)(収率86.6%)が得られた。
この結晶の構造は、下記の分析結果からトリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸(TNTC)であることを確認した。
MASS(FAB-, m/z(%)) : 297([M-H]-, 100), 279(53).
1H-NMR(500MHz, d6-DMSO,δppm) : 1.61(d, J=11.3 Hz,1H ), 2.42(d, J=11.0Hz, 1H), 2.46-2.48 (m, 2H), 2.92(d, J=1.22Hz, 2H), 3.47 (dd, d1=2.00Hz,d2=4.43Hz, 2H), 3.63-3.66 (m, 2H), 12.07(brs,4H) .
13C-NMR(125MHz, d6-DMSO,δppm) : 37.44, 37.60(2C), 39.01(2C), 40.20(2C) , 49.22(2C),171.69(2C) 172.73(2C).
Mp(℃):268〜269。
実施例8(第4工程)
Figure 0004535233
50mL四つ口反応フラスコにTNTC3.64g(12.2mmol)、無水酢酸31.5g及びトルエン26.2gを仕込み、130℃油浴で2時間攪拌した。反応終了後、室温に戻してから濾過を行ない、酢酸エチルで洗浄することにより、HPLCとGCで共に単一ピークの白色結晶3.20g(12.2mmol,収率100%)を得た。この結晶は下記の分析結果からトリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物(TCNDA)であることを確認した。
MASS(FAB+, m/z):261([M+H]+, 40), 255(51), 253(45), 227(25), 183(100).
1H-NMR(300MHz, d6-DMSO, δppm): 1.72(d, J=2.82Hz, 1H), 1.82(d, J=2.82Hz, 1H), 2.82(dd, J1=4.28Hz, J2=5.20, 2H), 3.54(dd, J1=1.98Hz, J2=3.51, 2H), 3.78-3.80(m, 2H).
13C-NMR(125MHz, d6-DMSO, δppm):36.01, 38.19(2C), 39.19(2C), 40.64(2C), 49.08(2C), 171.76(2C), 172.48(2C).
Mp(℃):251〜252。
アセトニトリル中自然濃縮により再結晶したTCNDA単結晶のX線測定結果を以下に示す。
TCNDA単結晶X線測定結果
Formula C13H10O6
Fw 262.217
Crystal color, habit colorless, plate
Crystal dimensions 0.90 x 0.50 x 0.20 mm3
Crystal system Monoclinic
Lattic type Primitive
Lattic parameters a=12.123(2) Å, b=7.5870(10) Å, c=13.503(2) Å
α=90.00 °, β=116.291(4) °, γ=90.00 °
V=1113.5(3) Å3
Z value = 4
Dcalc = 1.564 Mg/m3
Mo K<α> radiation
λ(MoKa)= 0.70926, μ(MoKa)= 0.12 cm-1
Space group = P21/c
No. of measured reflections = 2686
No. of observed reflections = 2360
R(gt) = 0.057
WR(gt) = 0.160
Temp. = 297 K 。
実施例9(第6工程)
Figure 0004535233
水分離器接続100mL四つ口反応フラスコにTNAA7.62g(23.6mmol)、蟻酸39g(5質量倍)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物0.39g(5質量%)を仕込み、130℃湯浴で副生する蟻酸メチルを留去しながら7時間還流した。反応液は均一になった後、結晶が析出しスラリー状態になった。一夜室温静置後、濾過し、酢酸エチルで洗浄後、減圧乾燥すると白色結晶4.7g(収率66.8%)が得られた。この結晶は、MASS、H−NMR及び13C−NMRの分析結果からトリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸(TNTC)であることを確認した。
実施例10(第6工程)
Figure 0004535233
水分離器接続100mL四つ口反応フラスコにTNAA5.10g(15.8mmol)、蟻酸31g(6質量倍)及びp−トルエンスルホン酸・一水和物0.26g(5質量%)を仕込み、130℃湯浴で副生する蟻酸メチルを留去しながら16時間還流した。反応液は均一になった後、結晶が析出しスラリー状態になった。室温静置後、濾過し、酢酸エチルで洗浄し、減圧乾燥すると白色結晶2.1g(LC純度95.6%、収率53.4%)が得られた。この結晶は、MASS、H−NMR及び13C−NMRの分析結果からトリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−酸無水物(TNTA)であることを確認した。
MASS(FAB-, m/z):279([M-H]-, 100), 261(6), 153(27).
1H-NMR(500MHz, d6-DMSO, δppm): 1.64(d, J=11.3Hz, 1H), 1.92(d, J=11.0Hz, 1H), 2.34(t, J=5.65Hz, 1H), 2.44-2.50(m, 2H), 2.64(d, J=5.20Hz, 1H), 2.70(d, J=5.20Hz, 1H), 2.87(dd, J1=4.89Hz, J2=7.94, 1H), 3.44-3.55(m, 3H), 12.5(brs, 2H).
13C-NMR(125MHz, d6-DMSO, δppm):36.03, 36.73, 37.60, 39.33, 40.06, 41.22, 41.52, 48.36, 48.85, 172.33, 172.46, 172.54, 174.22.
Mp(℃):275〜277。
実施例11(TCNDA−DDEポリアミド酸及びポリイミドの合成)
Figure 0004535233
25℃の水浴中に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(以下DDEと省略する)2.00g(10mmol)とN,N−ジメチルアセトアミド(以下DMAcと省略する)26.8gを仕込み溶解させた。続いて、その攪拌中にTCNDA2.75g(10.5mmol)を溶解させながら分割添加した。 更に、25℃で45時間攪拌し重合反応を行なうことにより、固形分15wt%のポリアミド酸溶液を得た。この溶液にDMAcを加えて固形分5wt%にし、GPC(Gel Permeration Chromatography)法により分子量を測定した結果、数平均分子量(Mn)は11,141で、重量平均分子量(Mw)は22,130であり、Mw/Mnは1.9863であった。
この溶液に無水酢酸2.45gを加え5分間攪拌した後、ピリジン3.64gを加えて100℃で2時間攪拌した。このDMAc溶液を室温に戻してから、3.5容量倍のメタノール中に滴下し、更に1時間攪拌して白色粉末を析出させた。白色粉末を濾過後、DMAc溶液の4容量倍のメタノールで洗浄してから、60℃で3時間減圧乾燥した。4.53gのTCNDA−DDEポリイミドが得られ、GPC測定の結果、数平均分子量(Mn)は13,601で、重量平均分子量(Mw)は29,902であり、Mw/Mnは2.1984であった。
この白色粉末の赤外吸収スペクトル(ニコレットインストルメント製NEXUS:670FT−IRを用い、ポリイミド粉末のKBrペレットを作成し測定を行った。:添付チャート参照)から1709.82cm−1(5員環イミド)を確認した。また、H−NMRからイミド化率45.1%を算出した。
実施例12(TCNDA−DDMポリアミド酸及びポリイミドの合成)
Figure 0004535233
25℃の水浴中に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、4,4’−ジアミノジフェニルメタン(以下DDMと省略する)1.98g(10mmol)とDMAc26.8gを仕込み溶解させた。続いて、その攪拌中にTCNDA2.75g(10.5mmol)を溶解させながら分割添加した。更に、25℃で40時間攪拌し重合反応を行なうことにより、固形分15wt%のポリアミド酸溶液を得た。この溶液にDMAcを加えて固形分5wt%にし、GPC法により分子量を測定した結果、数平均分子量(Mn)は7,560で、重量平均分子量(Mw)は13,496であり、Mw/Mnは1.7851であった。
この溶液に無水酢酸2.45gを加え5分間攪拌した後、ピリジン3.64gを加えて100℃で2時間攪拌した。このDMAc溶液を室温に戻してから、3.5容量倍のメタノール中に滴下し、更に1時間攪拌して白色粉末を析出させた。白色粉末を濾過後、DMAc溶液の4容量倍のメタノールで洗浄してから、60℃で3時間減圧乾燥した。4.14gのTCNDA−DDMポリイミドが得られ、GPC測定の結果、数平均分子量(Mn)は8,998で、重量平均分子量(Mw)は14,808であり、Mw/Mnは1.6457であった。
この白色粉末の赤外吸収スペクトル(添付チャート参照)から1706.52cm−1(5員環イミド)を確認した。また、H−NMRからイミド化率43.5%を算出した。
実施例13(TCNDA−DA4Pポリアミド酸及びポリイミドの合成)
Figure 0004535233
25℃の水浴中に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、1,3−ビス(4,4’−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下DA4Pと省略する)2.92g(10mmol)とDMAc32.1gを仕込み溶解させた。続いて、その攪拌中にTCNDA2.76g(10.5mmol)を溶解させながら分割添加した。更に、25℃で43時間攪拌し重合反応を行なうことにより、固形分15wt%のポリアミド酸溶液を得た。この溶液にDMAcを加えて固形分5wt%にし、GPC法により分子量を測定した結果、数平均分子量(Mn)は7,013で、重量平均分子量(Mw)は14,028であり、Mw/Mnは2.0002であった。
この溶液に無水酢酸2.45gを加え5分間攪拌した後、ピリジン3.64gを加えて100℃で2時間攪拌した。このDMAc溶液を室温に戻してから、3.5容量倍のメタノール中に滴下すると乳化したので、濃縮し、得られたガム状物に再びDMAcを加えて合計71gのDMAc溶液にしてから、再度249ml(3.5容量倍)のメタノールに滴下すると、白色粉末が沈降した。更に1時間攪拌して白色粉末を析出させた後濾取し、DMAc溶液の284ml(4容量倍)のメタノールで洗浄してから、60℃で3時間減圧乾燥した。4.95gのTCNDA−DA4Pポリイミドが得られ、GPC測定の結果、数平均分子量(Mn)は8,770で、重量平均分子量(Mw)は15,964であり、Mw/Mnは1.8203であった。
この白色粉末の赤外吸収スペクトル(ニコレットインストルメント製NEXUS 670FT−IRを用い、ポリイミド粉末のKBrペレットを作成し測定を行った。:添付チャート参照)から1705.48cm−1(5員環イミド)を確認した。また、H−NMRからイミド化率37.8%を算出した。
実施例14(TCNDA−PDAポリアミド酸及びポリイミドの合成)
Figure 0004535233
25℃の水浴中に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、p−フェニレンジアミン(以下PDAと省略する)0.971g(9mmol)とDMAc19.3gを仕込み溶解させた。続いて、その攪拌中にTCNDA2.48g(9.45mmol)を溶解させながら分割添加した。更に、25℃で24時間攪拌し重合反応を行なうと、固形分15wt%の白濁ポリアミド酸溶液を得た。そこで、DMAc25.8gを追加し(固形分7wt%)25℃で24時間攪拌し重合反応を続けた。重合を停止させてからこの溶液にDMAcを加えて固形分5wt%にし、続いて無水酢酸2.45gを加え5分間攪拌した後、ピリジン3.64gを加えて100℃で2時間攪拌した。このDMAc溶液を室温に戻してから、3.5容量倍のメタノール中に滴下したがゲル状になったので、濃縮し、得られた固形分にメタノールを加えて加温後冷却してから濾過し、更にメタノール洗浄してから、60℃で3時間減圧乾燥した。3.14gのTCNDA−PDAポリイミドが得られた。
この白色粉末の赤外吸収スペクトル(添付チャート参照)から1708.81cm−1(5員環イミド)を確認した。また、H−NMRからイミド化率52.6%を算出した。
実施例15(TCNDA−DA5MGポリアミド酸及びポリイミドの合成)
Figure 0004535233
25℃の水浴中に設置した攪拌機付き50mL四つ口反応フラスコに、4,4’−ジアミノ−1,5−フェノキシペンタン(以下DA5MGと省略する)2.00g(7.0mmol)とDMAc22.9gを仕込み溶解させた。続いて、その攪拌中にTCNDA2.04g(7.7mmol)を溶解させながら分割添加した。更に、25℃で40時間攪拌し重合反応を行なうことにより、固形分15wt%のポリアミド酸溶液を得た。この溶液にDMAcを加えて固形分5wt%にし、GPC法により分子量を測定した結果、数平均分子量(Mn)は5,117で、重量平均分子量(Mw)は9,737であり、Mw/Mnは1.9028であった。
この溶液に無水酢酸1.72gを加え5分間攪拌した後、ピリジン2.55gを加えて100℃で2時間攪拌した。このDMAc溶液を室温に戻してから、3.5容量倍のメタノール中に滴下すると白濁し、暫くの後、ガム状物質がフラスコ底に沈降した。上澄みの白濁液をデカンテーションで除去してから残った固形分にメタノールを加えてスパチュで粉砕してから加温攪拌した。室温に戻してから濾過し、更にメタノール洗浄してから、60℃で3時間減圧乾燥し、1.75gのTCNDA−DA5MGポリイミドが得られた。このポリマーをGPC測定の結果、数平均分子量(Mn)は7,566で、重量平均分子量(Mw)は12,160であり、Mw/Mnは1.6071であった。
この白色粉末の赤外吸収スペクトル(添付チャート参照)から1702.42cm−1(5員環イミド)を確認した。また、H−NMRからイミド化率34.5%を算出した。
実施例16(TCNDA−各ジアミンポリイミドの溶解性)
Figure 0004535233
本発明のポリイミドは、下表からわかる様に各種の有機溶媒に溶解する可溶性ポリイミドである。
Figure 0004535233
実施例11で得られたTCNDA−DDEポリイミドの赤外線吸収スペクトルである。 実施例12で得られたTCNDA−DDMポリイミドの赤外線吸収スペクトルである。 実施例13で得られたTCNDA−DA4Pポリイミドの赤外線吸収スペクトルである。 実施例14で得られたTCNDA−PDAポリイミドの赤外線吸収スペクトルである。 実施例15で得られたTCNDA−DA5MGポリイミドの赤外線吸収スペクトルである。

Claims (12)

  1. 式[1]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物。
  2. 式[2]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸。
  3. 式[3]
    Figure 0004535233
    (式中、 は、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、R は、メチル基を表す。
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−無水物及び(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド−ビスアルコキシカルボニル−7−エンド,8−エンド−ジカルボン酸無水物。
  4. 式[4]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。)
    で表される(置換)ビシクロ[2.2.1]ヘプテ−2−エン−5−エンド,6−エンド−5,6−ジカルボン酸無水物と式[5]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、メチル基を表す。)
    で表されるアセチレンジカルボン酸ジアルキル化合物をルテニウム触媒下反応させて、式[6]
    Figure 0004535233
    (式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物を製造し、これを蟻酸とp−トルエンスルホン酸によって、p−トルエンスルホン酸存在下、副生する蟻酸メチルを留去して、式[7]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ジカルボキシ−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物、又は式[8]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−7−エンド,8−エンド−3,4,7,8−テトラカルボン酸を製造し、続いてこれを還元することにより式[9]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−ジカルボン酸無水物、又は式[2]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸を製造し、更にこれを脱水剤により閉環することを特徴とする式[1]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物の製造法。
  5. 式[6]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表し、Rは、メチル基を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7−エンド,8−エンド−7,8−ジカルボン酸無水物を還元し、式[8]
    Figure 0004535233
    (式中、R及びRは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7,8−ジカルボン酸無水物を製造し、これを蟻酸とp−トルエンスルホン酸によって、p−トルエンスルホン酸存在下、副生する蟻酸メチルを留去して、式[9]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−7,8−ジカルボン酸無水物、又は式[2]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸を製造し、続いてこれを脱水閉環することを特徴とする式[1]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは、前記と同じ意味を表す。)
    で表される(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノナン−3−エンド,4−エンド,7−エンド,8−エンド−テトラカルボン酸−3:4,7:8−二無水物の製造法。
  6. ルテニウム触媒が、ハロゲン化ルテニウムを用いることを特徴とする請求項4記載の(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3−エンド,4−エンド−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7,8−ジカルボン酸無水物の製造法。
  7. ルテニウム触媒が、ハロゲン化ルテニウムを用いトリフェニルホスフィンを添加することを特徴とする請求項4記載の(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3−エンド,4−エンド−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7,8−ジカルボン酸無水物の製造法。
  8. ルテニウム触媒が、ジハロゲノトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム、又はジハロゲノテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウムを用いることを特徴とする請求項4記載の(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3−エンド,4−エンド−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7,8−ジカルボン酸無水物の製造法。
  9. 反応温度が、70〜120℃であることを特徴とする請求項4記載の(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3−エンド,4−エンド−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7,8−ジカルボン酸無水物の製造法。
  10. 反応終了液を濃縮して得られる粗物にトルエンを加えて加温溶解後晶析させることを特徴とする請求項4記載の(置換)トリシクロ[4.2.1.02,5]ノネ−3−エン−3−エンド,4−エンド−3,4−ビス(アルコキシカルボニル)−7,8−ジカルボン酸無水物の製造法。
  11. 式[10]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは2価の有機基を表し、mは整数を表す。)
    で表される繰り返し単位を少なくとも10モル%含有し、数平均分子量が少なくとも5000であるポリアミック酸。
  12. 式[11]
    Figure 0004535233
    (式中、Rは2価の有機基を表し、mは整数を表す。)
    で表される繰り返し単位を少なくとも10モル%含有するポリイミド。
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