JP2002020345A - trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法 - Google Patents

trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法

Info

Publication number
JP2002020345A
JP2002020345A JP2000207834A JP2000207834A JP2002020345A JP 2002020345 A JP2002020345 A JP 2002020345A JP 2000207834 A JP2000207834 A JP 2000207834A JP 2000207834 A JP2000207834 A JP 2000207834A JP 2002020345 A JP2002020345 A JP 2002020345A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dicyclohexyl
water
tetracarboxylic acid
trans
cis
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000207834A
Other languages
English (en)
Inventor
Akinori Shiotani
陽則 塩谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP2000207834A priority Critical patent/JP2002020345A/ja
Publication of JP2002020345A publication Critical patent/JP2002020345A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミド樹脂の新規な出発原料であるジシ
クロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸異
性体の製造法を提供する。 【解決手段】 ビフェニル‐3,3’4,4’‐テトラ
カルボン酸テトラメチルを水素還元して得た生成物を再
結晶して、優先的にcis構造の異性体を分離し、これ
をオ−トクレ−ブを用いて水中にて、200〜250℃
にて加熱し、脱離したメタノ−ルおよび水を反応系から
抜きながら加水分解することによって(1R,1’S,
3R,3’S,4R,4’S)‐ジシクロヘキシル‐
3,3’4,4’‐テトラカルボン酸(trans‐D
CTA‐1)などのtrans‐ジシクロヘキシル‐
3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法を提供す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ポリイミド前駆
体として好適なtrans‐ジシクロヘキシル‐3,
3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法に関し、さら
に詳しくは(1R,1’S,3R,3’S,4R,4’
S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカ
ルボン酸、(1S,1’S,3S,3’S,4S,4’
S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカ
ルボン酸、および/または(1R,1’R,3R,3’
R,4R,4’R)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,
4’‐テトラカルボン酸からなるtrans‐ジシクロ
ヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造
法に関する。
【0002】
【従来の技術】テトラカルボン酸類は耐熱性に優れたポ
リイミド樹脂の原料であるテトラカルボン酸ジ無水物の
前駆体として有用な化合物である。ベンゼン環を水素還
元して対応のシクロヘキサン環へ変換することは、よく
知られており、例えば,synthetic comm
unication,25,2079(1995)、特
開平10‐36320号、特開平11‐189568
号、特開平11‐349535号、特開平10‐204
002号、特公平8‐30045号などが報告されてい
る。
【0003】ビフェニル‐3,3’4,4’‐テトラカ
ルボン酸テトラメチル(BPTMと略記)を水素還元す
ると、生成物には6個の不斉炭素が存在し、従って,2
6個の異性体が可能である。BPTMの水素還元につい
ても、特開平7‐215912号、特開平8‐3251
96号、特開平8‐325201号などが報告されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの報告ではこの
異性体について一切ふれておらず、混合物のみについて
言及している。この発明は、多数の異性体混合物から特
定の異性体を単離することを目的として、鋭意検討し
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、ビフェニル
‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチルを
水素還元して得た生成物を再結晶して、優先的にcis
構造の異性体を分離し、これをオ−トクレ−ブを用いて
水中にて、200〜250℃にて加熱し、脱離したメタ
ノ−ルおよび水を反応系から抜きながら加水分解するこ
とを特徴とする(1R,1’S,3R,3’S,4R,
4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テト
ラカルボン酸(以下、trans‐DCTA‐1と略記
することもある)、(1S,1’S,3S,3’S,4
S,4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐
テトラカルボン酸(以下、trans‐DCTA‐2と
略記することもある)、および/または(1R,1’
R,3R,3’R,4R,4’R)‐ジシクロヘキシル
‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸(以下、tra
ns‐DCTA‐3と略記することもある)からなるt
rans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テト
ラカルボン酸の製造法に関する。
【0006】また、この発明は、ビフェニル‐3,3’
4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチルを水素還元し
て得た生成物を再結晶して、優先的にcis構造の異性
体を分離し、そのろ過残を用いて、これをオ−トクレ−
ブを用いて水中にて、200〜250℃にて加熱し、脱
離したメタノ−ルおよび水を反応系から抜きながら加水
分解する前記のtrans‐ジシクロヘキシル‐3,
3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法に関する。
【0007】さらに、この発明は、ビフェニル‐3,
3’4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチルを水素還
元して得た生成物をそのまま用いて、これをオ−トクレ
−ブを用いて水中にて、200〜250℃にて加熱し、
脱離したメタノ−ルおよび水を反応系から抜きながら加
水分解する請求項1に記載のtrans‐ジシクロヘキ
シル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法。
【0008】この発明の出発原料であるcis‐ジシク
ロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸テト
ラメチルの各異性体:(1R,1’S,3R,3’S,
4S,4’R)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’
‐テトラカルボン酸テトラメチル(cis‐DCTM‐
xと略記)、(1R,1’R,3R,3’R,4S,
4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テト
ラカルボン酸テトラメチル(cis‐DCTM‐yと略
記)、および(1S,1’S,3S,3’S,4R,
4’R)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テト
ラカルボン酸テトラメチル(cis‐DCTM‐zと略
記)の単離および確認についてはすでに特願2000−
191050号として出願済みである。
【0009】このcis‐ジシクロヘキシル‐3,3’
4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチルの各異性体
は、好適にはビフェニル‐3,3’4,4’‐テトラカ
ルボン酸テトラメチル(以下、BPTMと略記すること
もある)を水素還元して得た生成物(DCTM)を再結
晶して、優先的にcis構造の異性体を分離し、これを
さらに優先晶出法により、各異性体を単離することによ
って得ることができる。
【0010】前記のBPTMを水素還元してDCTMと
して、異性体が生成する反応式を次に示す。
【化1】
【0011】前記の出発物質として用いるBPTMは、
例えば特公昭60‐33379号公報に記載のフタル酸
ジメチルを酸素、パラジウム塩および1,10−フェナ
ントロリンまたはビピリジルの存在下にカップリングさ
せてビフェニル化合物を製造する方法によって容易に合
成することができる。
【0012】前記の水素還元は公知の方法が適用でき
て、溶媒としてはメタノ−ル、エタノ−ル、ブタノ−
ル、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどの通常の有機
溶媒が使用できる。溶媒の使用量はBPTMが十分溶解
する量であれば特定されないが、通常、10gのBPT
Mに対して25〜100mLである。
【0013】前記水素還元には、触媒として0.1〜1
0重量%担持のRu/C(カ−ボン)、Rh/C、Pd
/C、あるいは、これらのアルミナ担持体、シリカ担持
体などを使用できる。触媒量は10gのBPTMに対し
て0.1〜0.5gで十分である。反応条件としては、
常圧でも進行するが、速度をあげるためには、加圧下に
行う方がよく、2〜100気圧、好ましくは10〜50
気圧で十分である。反応温度は50〜250℃、好まし
くは100〜200℃で行う。反応を完結するために1
〜10時間の反応を行う。反応は水素の吸収が終了する
まで行い、通常、100℃では5時間程度で終了する。
反応方法に限定されないが、水素を連続的に追加供給す
るとよい。
【0014】反応液から濾過などの操作で触媒を除いた
後、溶媒を除去すると粘凋な固体が生成物として残る。
この生成混合物から,cis‐ジシクロヘキシル‐3,
3’4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチル(cis
‐DCTM)は適当な溶媒中にて再結晶、または、減圧
下に蒸留して、特定留分を集めることで得られる。前記
の再結晶に使用する溶媒はメタノ−ル、エタノ−ル、ブ
タノ−ル、酢酸エチル、テトラヒドロフランなどの通常
の有機溶媒が使用できる。その使用量は、この生成物1
00g当たり200〜1000mLである。
【0015】この際、cis異性体が優先的に析出す
る。キャピラリ−クロマトグラフィ−(CGC)では、
単一ピ−クを示すが、高速液体クロマトグラフィ−(H
PLC)ではChiralcelODカラムを用いて分
析すると3本のピ−クを示した。そこで、このcis異
性体を通常の優先晶出法により分割する。この分離に使
用する溶媒はメタノ−ル、エタノ−ル、ブタノ−ル、酢
酸エチル、テトラヒドロフランなどを使用できる。使用
量に限定はないが、100g当たり200〜500mL
程度で繰り返し晶析して、純品の異性体を得ることがで
きる。結晶の純度を上げるためには、20〜40℃程度
の温度で晶析するのが良い。構造は単結晶を生長させる
ことにより、最終的にはX線解析から決定することがで
きる。
【0016】この1R,1’S,3R,3’S,4S,
4’R)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テト
ラカルボン酸テトラメチル(cis‐DCTM‐x)の
化学式を次に示す。
【0017】
【化2】
【0018】また、(1R,1’R,3R,3’R,4
S,4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐
テトラカルボン酸テトラメチル(cis‐DCTM‐
y)は、次の化学式で表わすことができる。
【0019】
【化3】
【0020】また、(1S,1’S,3S,3’S,4
R,4’R)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐
テトラカルボン酸テトラメチル(cis‐DCTM‐
z)は、次の化学式で表わすことができる。
【0021】
【化4】
【0022】これらのcis‐DCTMは、無触媒、水
中で高温下にこれらのテトラメチルを加水分解すると、
元のエステルとは異なったtrans‐テトラカルボン
酸が得られるのである。これに対し、アルカリ加水分解
または酸加水分解すると、対応のcis‐テトラカルボ
ン酸に変換する。
【0023】そして、この発明は好適には、cis‐D
CTMを10g当たり水200〜1000mL使用し、
反応温度を200〜250℃にて加熱すると水蒸気の圧
力が立ち、15〜40kg/cm2程度となる。反応温
度がこれより低いと加水分解の進行が遅く、また、これ
より高いと分解反応が起こる。反応の進行につれて脱離
したメタノ−ルを除去することが必要であり、これはス
チ−ムと一緒に系外へ抜く。抜き出した水と同量の熱水
を圧入する操作を繰り返して、エステルから酸を得た。
このとき、原因は現在、明瞭ではないが出発のcis‐
テトラカルボン酸ではなくて、trans‐テトラカル
ボン酸が得られる。これはシクロヘキサン環系に特有な
反応と考えられる。
【0024】前記の反応時間は1時間〜20時間程度を
要し、メタノ−ルが検出されなくなるまで行う。反応終
了後は水から析出したtrans‐DCTAを分離する
が、そのときの水の量は通常、10gのtrans‐D
CTA当たり30〜100mL程度は必要である。水量
が少ないと生成物の純度が低下し、多すぎると収量が低
下する。なお、出発原料にcis‐DCTMを分離した
ろ過残および還元生成物そのままを使用しても、同様に
trans‐DCTAが得られる。
【0025】この発明によって得られる(1R,1’
S,3R,3’S,4R,4’S)‐ジシクロヘキシル
‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸(trans‐
DCTA‐1)の化学式を次に示す。
【0026】
【化5】
【0027】この発明によって得られる(1S,1’
S,3S,3’S,4S,4’S)‐ジシクロヘキシル
‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸(trans‐
DCTA‐2)の化学式を次に示す。
【0028】
【化6】
【0029】この発明によって得られる(1R,1’
R,3R,3’R,4R,4’R)‐ジシクロヘキシル
‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸(trans‐
DCTA‐3)の化学式を次に示す。
【0030】
【化7】
【0031】
【実施例】以下、実施例によってこの発明を具体的に説
明するが、この発明はこれらの実施例に限定されるもの
ではない。
【0032】以下の実施例において、キャピラリ−クロ
マトグラフィ−(CGC)は日立GC263−70、カ
ラム:DB−5(J&W Scientific)5%
Phenyl−95%methylpolysilox
ane0.25μm厚さ,0.25mmφ、60m、カ
ラム温度275℃、にて測定した。高速液体クロマトグ
ラフィ−は島津SCL−10A、カラム:Chiral
cel OD(ダイセル化学工業社製)0.46cm
φ、25cm、20℃、EtOH/n−hexane
(10/90)、0.5mL/minにて測定した。1
HNMRスペクトル(400MHz)は日本電子 JE
OL 400X、DMSO溶液、25℃にて測定した。
【0033】(合成例1)500mL回転式オ−トクレ
−ブに100gのBPTM、2.5gの5%Rh/C、
およびテトラヒドロフラン200mLを仕込み、水素3
0kg/cm2の定圧下に100℃で、300rpmに
て5.5時間加熱した(約5時間で水素の吸収が終
了)。反応液をNo5cのろ紙を用いて濾過した後、テ
トラヒドロフランを留去して101.8g(収率99
%)の粘凋な生成物を得た。これを400mLのメタノ
−ルに溶解させて晶析させて、72gのcis‐DCT
Mを得た。HPLCの分析より、cis‐DCTM‐x
/cis‐DCTM‐y/cis‐DCTM‐z=51
/28/21であった。
【0034】実施例1 1L回転式オ−トクレ−ブに30gの合成例1で得たc
is‐DCTMをとり、水500mLを添加して220
℃に加熱した。水圧が約30kg/cm2となり、反応
の進行とともに約40mLの水(MeOHを含む)を抜
き、この操作を繰り返した。6.5時間攪拌し、このと
き総量で約400mLの水を抜いた。さらに、翌日、こ
の反応系へ水500mLを添加して、同様な反応を6.
5時間続行した(計13時間)。内容物は約110gで
あり、析出していた結晶をろ過、100mLの水で洗
浄、乾燥して、12.00gの生成物を得た。
【0035】この濾液および洗浄液を合一して、さらに
水を添加し、500mLとして、上記のオ−トクレ−ブ
に詰め、水を抜きながら220℃、6.5時間加熱し
た。内容物は約60gであり、析出していた結晶をろ
過、50mLの水で洗浄、乾燥して、6.30gの生成
物を得た。合計18.3g(収率71%)。濾液はさら
に同様な処理をすれば,trans‐DCTAを得るこ
とができる。trans‐DCTAをトリメチルシリル
ジアゾメタンを用いてメチルエステルへ変換し、CGC
およびHPLC分析した。
【0036】出発に用いたcis‐DCTMのCGCを
図1aに、加水分解生成物(エステル)のCGCを図1
bに示す。図2に加水分解生成物(エステル)のHPL
Cを示す。これらの結果、trans‐DCTA‐1/
trans‐DCTA‐2/trans‐DCTA‐3
が50/25/25の割合で存在する。図3に加水分解
生成物(カルボン酸)のシクロヘキサン部の1HNMR
スペクトルを示す。2.36および2.29ppmに
3,4‐および3’,4’‐位の4個のアキシャル水素
が観測され、これはtrans構造であることを明瞭に
示唆した(COOH部のプロトンは12.08ppmに
観測される)。
【0037】実施例2 1L回転式オ−トクレ−ブにcis‐DCTMを分離し
たろ過残30gをとり、水500mLを添加して220
℃に加熱した。水圧が約30kg/cm2となり、反応
の進行とともに40mLの水(MeOHを含む)を抜
き、この操作を繰り返した。6.5時間攪拌し、このと
き総量で約400mLの水を抜いた。さらに、翌日、こ
の反応系へ水500mLを添加して、同様な反応を6.
5時間続行した(計13時間)。内容物は約116gで
あり、結晶をろ過、100mLの水で洗浄、乾燥して、
7.06gの生成物を得た。
【0038】この濾液および洗浄液を合一して、さらに
水を添加し、500mLとして、上記のオ−トクレ−ブ
に詰め、水を抜きながら220℃、6.5時間加熱し
た。内容物は約60gであり、析出していた結晶をろ
過、50mLの水で洗浄、乾燥して、7.35gの生成
物を得た。合計14.41g(収率56%)。
【0039】実施例3 1L回転式オ−トクレ−ブに合成例1で得た還元反応物
そのまま25gをとり、水400mLを添加して220
℃に加熱した。水圧が約30kg/cm2となり、反応
の進行とともに40mLの水(MeOHを含む)を抜
き、この操作を繰り返した。6.5時間攪拌し、このと
き総量で約350mLの水を抜いた。さらに、翌日、こ
の反応系へ水350mLを添加して、同様な反応を6.
5時間続行した(計13時間)。内容物は約102gで
あり、結晶をろ過、100mLの水で洗浄、乾燥して、
9.60gの生成物を得た。
【0040】この濾液および洗浄液を合一して、さらに
水を添加し、400mLとして、上記のオ−トクレ−ブ
に詰め、水を抜きながら220℃、6.5時間加熱し
た。内容物は約60gであり、析出していた結晶をろ
過、50mLの水で洗浄、乾燥して、3.86gの生成
物を得た。合計13.46g(収率63%)。
【0041】
【発明の効果】この発明は、ポリイミド前駆体として好
適なtrans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’
‐テトラカルボン酸である、(1R,1’S,3R,
3’S,4R,4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’
4,4’‐テトラカルボン酸、(1S,1’S,3S,
3’S,4S,4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’
4,4’‐テトラカルボン酸、および(1R,1’R,
3R,3’R,4R,4’R)‐ジシクロヘキシル‐
3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、 実施例で使用した出発原料であるc
is‐DCTMおよび加水分解生成物(エステル化物)
のCGCである。
【図2】図2は、実施例で得られた加水分解生成物(エ
ステル化物)のHPLCである。
【図3】図3は、実施例で得られた加水分解生成物(カ
ルボン酸)のシクロヘキサン部の1HNMRスペクトル
である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ビフェニル‐3,3’4,4’‐テトラカ
    ルボン酸テトラメチルを水素還元して得た生成物を再結
    晶して、優先的にcis構造の異性体を分離し、これを
    オ−トクレ−ブを用いて水中にて、200〜250℃に
    て加熱し、脱離したメタノ−ルおよび水を反応系から抜
    きながら加水分解する(1R,1’S,3R,3’S,
    4R,4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’
    ‐テトラカルボン酸、(1S,1’S,3S,3’S,
    4S,4’S)‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’
    ‐テトラカルボン酸、および/または(1R,1’R,
    3R,3’R,4R,4’R)‐ジシクロヘキシル‐
    3,3’4,4’‐テトラカルボン酸からなるtran
    s‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカル
    ボン酸の製造法。
  2. 【請求項2】ビフェニル‐3,3’4,4’‐テトラカ
    ルボン酸テトラメチルを水素還元して得た生成物を再結
    晶して、優先的にcis構造の異性体を分離し、そのろ
    過残を用いて、これをオ−トクレ−ブを用いて水中に
    て、200〜250℃にて加熱し、脱離したメタノ−ル
    および水を反応系から抜きながら加水分解する請求項1
    に記載のtrans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,
    4’‐テトラカルボン酸の製造法。
  3. 【請求項3】ビフェニル‐3,3’4,4’‐テトラカ
    ルボン酸テトラメチルを水素還元して得た生成物をその
    まま用いて、これをオ−トクレ−ブを用いて水中にて、
    200〜250℃にて加熱し、脱離したメタノ−ルおよ
    び水を反応系から抜きながら加水分解する請求項1に記
    載のtrans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’
    ‐テトラカルボン酸の製造法。
JP2000207834A 2000-07-10 2000-07-10 trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法 Pending JP2002020345A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000207834A JP2002020345A (ja) 2000-07-10 2000-07-10 trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000207834A JP2002020345A (ja) 2000-07-10 2000-07-10 trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002020345A true JP2002020345A (ja) 2002-01-23

Family

ID=18704531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000207834A Pending JP2002020345A (ja) 2000-07-10 2000-07-10 trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002020345A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005170818A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Nissan Chem Ind Ltd 脂環式テトラカルボン酸二無水物、その製造法及びポリイミド
CN114096508A (zh) * 2021-08-23 2022-02-25 河北海力香料股份有限公司 一种3,3’,4,4’-二环己基四甲酸的制备方法、酸性废水的处理方法
CN115894512A (zh) * 2022-12-21 2023-04-04 大连奇凯医药科技有限公司 一种1,2,4,5-环己烷四羧酸二酐的合成及检测方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005170818A (ja) * 2003-12-10 2005-06-30 Nissan Chem Ind Ltd 脂環式テトラカルボン酸二無水物、その製造法及びポリイミド
JP4535233B2 (ja) * 2003-12-10 2010-09-01 日産化学工業株式会社 脂環式テトラカルボン酸二無水物、その製造法及びポリイミド
CN114096508A (zh) * 2021-08-23 2022-02-25 河北海力香料股份有限公司 一种3,3’,4,4’-二环己基四甲酸的制备方法、酸性废水的处理方法
WO2023023883A1 (zh) * 2021-08-23 2023-03-02 河北海力香料股份有限公司 一种3,3',4,4'-二环己基四甲酸的制备方法、酸性废水的处理方法
CN114096508B (zh) * 2021-08-23 2023-08-15 河北海力恒远新材料股份有限公司 一种3,3′,4,4′-二环己基四甲酸的制备方法、酸性废水的处理方法
CN115894512A (zh) * 2022-12-21 2023-04-04 大连奇凯医药科技有限公司 一种1,2,4,5-环己烷四羧酸二酐的合成及检测方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2003053929A1 (fr) Procede de production de derives de cis-piperidine optiquement actifs
EP2914574B1 (en) New process
JPH0285273A (ja) キラル原子を有機残基中に含む新規なエーテルを使用するアルコール類、フェノール類又はラクトン構造を持つ化合物の分割方法
TW200831478A (en) Chromane derivatives, synthesis thereof, and intermediates thereto
JP2002020345A (ja) trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製造法
JP2002030029A (ja) トランス‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の製法
JP4258103B2 (ja) cis‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチル
JP4633400B2 (ja) 脂環式多価カルボン酸及びその酸無水物の製造方法
US4987231A (en) Optical resolution method for 3R-(3-carboxybenzyl)-6-(5-fluoro-2-benzothiazolyl)methoxy-4R-chromanol
JP4258104B2 (ja) trans‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチルおよびテトラエチル
JP3358281B2 (ja) 光学活性な(z)−5−ヒドロキシ−7−デセン酸の製造法及び光学活性なジャスミンラクトンの製造法
JP4057088B2 (ja) ピロリジン誘導体の製造方法
WO2008072773A1 (ja) (1r,2r)-2-アミノ-1-シクロペンタノールの製造方法
CN112341340B (zh) 一种治疗阿尔兹海默症药物的绿色高效制备方法
JP3134786B2 (ja) 2−アザビシクロ[3.3.0]オクタン誘導体とその製造法およびジオールまたはアミノアルコール類の光学分割法
JP4081619B2 (ja) 光学活性な5−ヒドロキシ−2−デセン酸の製造方法および光学活性なマソイヤラクトンの製造方法
JP2002030031A (ja) トランス‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸の精製法
JP4604380B2 (ja) cis‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸テトラメチルの分離法
JPH03200739A (ja) 光学活性2−ヒドロキシ−4−フェニル酪酸アルキルエステルの製造法
JPS63239238A (ja) 光学的活性カルボニル化合物の製造法
JP2003137835A (ja) (r)−3−ヒドロキシ−3−(2−フェニルエチル)ヘキサン酸の製造方法
JP2002030033A (ja) シス‐ジシクロヘキシル‐3,3’4,4’‐テトラカルボン酸、ジ無水物およびその製法
WO1998032727A1 (fr) Procede de production d'un acide benzylsuccinique optiquement actif et de substances intermediaires dudit acide
JP2003342259A5 (ja)
JP4543575B2 (ja) rac−trans−ジシクロヘキシル−3,3’,4,4’−テトラカルボン酸、ジ無水物およびそれらの製法