JP2003091028A - 補正手段の位置制御装置 - Google Patents

補正手段の位置制御装置

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JP2003091028A
JP2003091028A JP2001284230A JP2001284230A JP2003091028A JP 2003091028 A JP2003091028 A JP 2003091028A JP 2001284230 A JP2001284230 A JP 2001284230A JP 2001284230 A JP2001284230 A JP 2001284230A JP 2003091028 A JP2003091028 A JP 2003091028A
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camera
driving force
shake
correction means
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JP2001284230A
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Inventor
Koichi Washisu
晃一 鷲巣
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型、軽量な補正手段でありながら、該補正
手段の駆動範囲を有効に利用することができると共に、
大きな振れを補正する際に必要とする該補正手段の駆動
電力を小さなものにする。 【解決手段】 振れを補正する補正手段に、補正光学系
を駆動する駆動部と、前記補正光学系を固定部材に対し
て弾性支持する弾性部材とを具備し、該補正手段の重力
に起因する位置ずれを補正する為に、前記駆動部に所定
の駆動力を重畳させる駆動力重畳手段(#1003)を
有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コンパクトカメラ
等の光学機器に具備される防振システムに好適な補正手
段の位置制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合せ等
の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性
は非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタの
レリーズ時点においてこのような手振れを起こしても像
振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。
従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を
撮影するためには、第1に、カメラの振動を正確に検出
し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必
要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、加速度、角加速度、角速度、角変位等を検出
する振れ検出センサと、カメラ振れ補正の為にその出力
を適宜演算処理する演算部を具備した振動検出装置をカ
メラに搭載することによって行うことができる。そし
て、この検出情報に基づき、撮影光軸を偏心させる補正
手段を駆動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】図9は防振システムを有するコンパクトカ
メラの外観斜視図であり、光軸41に対して矢印42
p,42yで示すカメラ縦振れ及び横振れに対し振れ補
正を行う機能を有している。
【0008】尚、カメラ本体43の中で、43aはレリ
ーズボタン、43bはモードダイヤル(メインスイッチ
を含む)、43cはリトラクタブルストロボ、43dは
ファインダ窓である。
【0009】図10は、図9に示したカメラの内部構成
を示す斜視図であり、44はカメラ本体、51は補正手
段、52は補正レンズ、53は補正レンズ52を図中5
8p,58y方向に自在に駆動して図9の矢印42p,
42y方向の振れ補正を行う支持枠であり、詳細につい
ては後述する。45p,45yは各々矢印46p,46
y回りの振れを検出する角速度計や角加速度計等の振動
検出装置である。
【0010】振動検出装置45p,45yの出力は後述
する演算装置47p,47yを介して振れ補正光学装置
51内の補正レンズの駆動目標値に変換され、該振れ補
正光学装置51に含まれるコイルに入力して振れ補正を
行う。尚、54は地板である。56p,56yは永久磁
石、510p,510yはコイルであり、これらは前記
補正レンズ52を駆動する駆動装置の構成要素の一部を
成す)。
【0011】図11は前記演算装置47p,47yの詳
細を示すブロック図であり、これらは同様な構成である
為に同図では演算装置47pのみを用いて説明する。
【0012】演算装置47pは、一点鎖線にて囲まれ
る、DCカットフィルタ48p、ローパスフィルタ49
p、アナログ・ディジタル変換回路(以下、A/D変換
回路と記す)410p、駆動装置419p及び破線で示
すカメラマイコン411より構成される。また、前記カ
メラマイコン411は、記憶回路412p、差動回路4
13p、DCカットフィルタ414p、積分回路415
p、記憶回路416p、差動回路417p、PWMデュ
ーティ変更回路418pで構成される。
【0013】ここでは、振動検出装置45pとして、カ
メラの振れ角速度を検出する振動ジャイロを用いてお
り、該振動ジャイロはカメラのメインスイッチのオンと
同期して駆動され、カメラに加わる振れ角速度の検出を
開始する。
【0014】振動検出装置45pの出力信号は、アナロ
グ回路で構成されるDCカットフィルタ48pにより該
出力信号に重畳しているDCバイアス成分がカットされ
る。このDCカットフィルタ48pは 0.1Hz以下の周
波数の信号をカットする周波数特性を有しており、カメ
ラに加わる1〜10Hzの手振れ周波数帯域には影響が
及ばないようになっている。しかしながら、この様に
0.1Hz以下をカットする特性にすると、振動検出装置
45pから振れ信号が入力されてから完全にDCがカッ
トされるまでには10秒近くかかってしまうという問題
がある。そこで、カメラのメインスイッチがオンされて
から例えば 0.1秒まではDCカットフィルタ48pの時
定数を小さく(例えば10Hz以下の周波数の信号をカ
ットする特性にする)しておく事で、 0.1秒位の短い時
間でDCをカットし、その後に時定数を大きくして(
0.1Hz以下の周波数のみカットする特性にして)DC
カットフィルタ48pにより振れ角速度信号が劣化しな
い様にしている。
【0015】DCカットフィルタ48pの出力信号は、
アナログ回路で構成されるローパスフィルタ49pによ
りA/D変換回路410pの分解能にあわせて適宜増幅
されると共に、振れ角速度信号に重畳する高周波のノイ
ズをカットされる。これは、振れ角速度信号をカメラマ
イコン411に入力する時のA/D変換回路410pの
サンプリングが振れ角速度信号のノイズにより読み誤り
が起きるのを避ける為である。また、ローパスフィルタ
49pの出力信号は、A/D変換回路410pによりサ
ンプリングされてカメラマイコン411に取り込まれ
る。
【0016】DCカットフィルタ48pによりDCバイ
アス成分はカットされている訳であるが、その後のロー
パスフィルタ49pの増幅により再びDCバイアス成分
が振れ角速度信号に重畳している為に、カメラマイコン
411内において再度DCカットを行う必要がある。
【0017】そこで、例えばカメラのスイッチのオンか
ら 0.2秒後にサンプリングされた振れ角速度信号を記憶
回路412pで記憶し、差動回路413pにより記憶値
と振れ角速度信号の差を求めることでDCカットを行
う。尚、この動作では大雑把なDCカットしか出来ない
為に(カメラのメインスイッチのオンから 0.2秒後に記
憶された振れ角速度信号の中にはDC成分ばかりでな
く、実際の手振れも含まれている為)、後段でデジタル
フィルタにより構成されたDCカットフィルタ414p
にて十分なDCカットを行っている。このDCカットフ
ィルタ414pの時定数もアナログのDCカットフィル
タ48pと同様に変更可能になっており、カメラのメイ
ンスイッチのオンから 0.2秒後から更に 0.2秒費やして
その時定数を徐々に大きくしている。具体的には、この
DCカットフィルタ414pはメインスイッチのオンか
ら 0.2秒経過した時には10Hz以下の周波数をカット
するフィルタ特性を有しており、その後50msec毎にフ
ィルタでカットする周波数を5Hz,1Hz, 0.5H
z, 0.2Hzと下げていく。
【0018】但し、上記動作の間に撮影者がレリーズボ
タン43aを半押し(sw1をオン)して測光,測距を
行った時は直ちに撮影を行う可能性があり、時間を費や
して時定数変更を行う事が好ましくない場合もある。そ
こで、その様な時は撮影条件に応じて時定数変更を途中
で中止する。例えば、測光結果により撮影シャッタスピ
ードが1/60秒となる事が判明し、撮影焦点距離が1
50mmの時には防振の精度はさほど要求されない為に、
DCカットフィルタ414pは 0.5Hz以下の周波数を
カットする特性まで時定数変更した時点で完了とする
(シャッタスピードと撮影焦点距離の積により時定数変
更量を制御する)。これにより、時定数変更の時間を短
縮でき、シャッタチャンスを優先する事が出来る。勿
論、より速いシャッタスピード、或いはより短い焦点距
離の時は、DCカットフィルタ414pの特性は1Hz
以下の周波数をカットする特性まで時定数変更した時点
で完了とし、より遅いシャッタスピード,長い焦点距離
の時は、時定数が最後まで変更完了するまで撮影を禁止
する。
【0019】積分回路415pは、カメラのレリーズボ
タン43aの半押し(sw1のオン)に応じてDCカッ
トフィルタ414pの出力信号の積分を始め、角速度信
号を角度信号に変換する。但し、前述した様にDCカッ
トフィルタ414pの時定数変更が完了していない時に
は時定数変更が完了するまで積分動作を行わない。尚、
図12では省略しているが、積分された角度信号はその
時の焦点距離,被写体距離情報により適宜増幅され、振
れ角度に応じて適切な量補正レンズ52を駆動するよう
に変換される(ズームフォーカスにより撮影光学系が変
化し、補正レンズ52の駆動量に対し光軸偏心量が変わ
る為、この補正を行う必要がある)。
【0020】レリーズボタン43aの押し切り(sw2
のオン)で補正レンズ52を振れ角度信号に応じて駆動
し始める訳であるが、この時、補正レンズ52の振れ補
正動作が急激に始まらない様に注意する必要がある。記
憶回路416p及び差動回路417pは、この対策の為
に設けられている。記憶回路416pは、レリーズボタ
ン43aの押し切り(sw2のオン)に同期して積分回
路415pの振れ角度信号を記憶する。差動回路417
pは、積分回路415pの信号と記憶回路416pの信
号の差を求める。その為、スイッチsw2のオン時の差
動回路417pの二つの信号入力は等しく、該差動回路
417pの補正レンズ52に対する駆動目標値信号はゼ
ロであるが、その後ゼロより連続的に出力が行われる
(記憶回路416pはスイッチsw2のオン時点の積分
信号を原点にする役割となる)。これにより、補正レン
ズ52は急激に駆動される事が無くなる。
【0021】差動回路417pからの目標値信号は、P
WMデューティ変更回路418pに入力される。振れ補
正光学装置51に含まれるコイル510p(図10参
照)には振れ角度に対応した電圧或いは電流を印加すれ
ば、補正レンズ52はその振れ角度に対応して駆動され
る訳であるが、補正レンズ52の駆動消費電力及びコイ
ルの駆動トランジスタの省電力化の為にはPWM駆動が
望ましい。
【0022】そこで、PWMデューティ変更回路418
pは、目標値に応じてコイル駆動デューティを変更して
いる。例えば、周波数が20KHzのPWMにおいて、
差動回路417pの目標値が「2048」の時にはデュ
ーティ「0」とし、「4096」の時にはデューティ
「100」とし、その間を等分にしてデューティを目標
値に応じて決定していく。尚、デューティの決定は目標
値ばかりではなく、その時のカメラの撮影条件(温度や
カメラの姿勢,電源の状態)によって細かく制御して精
度良い振れ補正が行われるようにする。
【0023】PWMデューティ変更回路418pの出力
は、PWMドライバ回路や前記コイル510p等より成
る駆動装置419pに入力される。これにより、該駆動
装置419p内の前記コイル510p(図10参照)に
前記出力が印加されて補正レンズ52が駆動されて振れ
補正が行われる。該駆動装置419はスイッチsw2の
オンに同期してオンされ、フィルムへの露光が終了する
とオフされる。又、露光が終了してもレリーズボタン4
3aが半押し(sw1のオン)されている限り積分回路
415pは積分を継続しており、次のスイッチsw2の
オンで再び記憶回路416pが新たな積分出力を記憶す
る。
【0024】レリーズボタン43aの半押しを止める
と、積分回路415pはDCカットフィルタ414pの
出力の積分を止め、該積分回路415pのリセットを行
う。リセットとは、今まで積分してきた情報をすべて空
にする事である。
【0025】メインスイッチのオフで振動検出装置45
pがオフされ、防振シーケンスは終了する。
【0026】尚、積分回路415pの出力信号が所定値
より大きくなった時にはカメラのパンニングが行われた
と判定して、DCカットフィルタ414pの時定数を変
更する。例えば 0.2Hz以下の周波数をカットする特性
であったものを1Hz以下をカットする特性に変更し、
再び所定時間で時定数をもとに戻していく。この時定数
変更量も積分回路415pの出力の大きさにより制御さ
れる。即ち、出力信号が第1の閾値を超えた時には、D
Cカットフィルタ414pの特性を 0.5Hz以下をカッ
トする特性にし、第2の閾値を超えた時は、1Hz以下
をカットする特性とし、第3の閾値を超えた時は、5H
z以下をカットする特性にする。
【0027】又、積分回路415pの出力が非常に大き
くなった時には、該積分回路415pを一旦リセットし
て演算上の飽和(オーバーフロー)を防止している。
【0028】図11において、DCカットフィルタ41
4pはメインスイッチのオンから 0.2秒後に作動を開始
する構成になっているが、これに限るものではなく、レ
リーズボタン43aの半押しより作動を開始しても良
い。この場合はDCカットフィルタの時定数変更が完了
した時点より積分回路415pを作動させる。
【0029】又、積分回路415pもレリーズボタン4
3aの半押し(sw1のオン)で作動を開始させていた
が、レリーズボタン43aの押し切り(sw2のオン)
より作動を開始する構成にしても良い。この場合には、
記憶回路416p及び差動回路417pは必要無くな
る。
【0030】図11では、演算装置47p内に、DCカ
ットフィルタ48p及びローパスフィルタ49pを設け
ているが、これらは振動検出装置45p内に設けられて
も良いのは言うまでもない。
【0031】図12〜図14は、補正手段51(その駆
動を行う駆動装置419p(コイル510p、永久磁石
56p等)を含むものとする)の詳細を示す図であり、
詳しくは、図12はこれら装置の正面図、図13(a)
は図12の矢印B方向より見た側面図、図13(b)は
図12のA−A断面図、図14は各装置の斜視図であ
る。
【0032】図12において、補正レンズ52(図13
(b)に示す様に、この補正レンズ52は、支持枠53
に固定される二枚のレンズ52a,52bと、地板54
に固定されるレンズ52cにより成り、撮影光学系の群
を構成している)は、支持枠53に固定される。
【0033】支持枠53には強磁性材料のヨーク55が
取付けられ、該ヨーク55の同図の裏面にはネオジウム
等の永久磁石56p,56yが吸着固定(かくれ線で示
す)されている。又、支持枠53から放射状に延出する
3本の支持軸53aは地板54の側壁54bに設けられ
た長孔54aに嵌合している。
【0034】図13(a),図14に示す様に、支持軸
53aと長孔54aは、補正レンズ52の光軸57方向
には嵌合してガタは生じないが、光軸57と直交する方
向には長孔54aが延びているため、支持枠53は地板
54に対し光軸57方向には移動規制されるが、光軸と
直交する平面内には自由に移動できる(矢印58p,5
8y,58r)。但し、図13に示す様に支持枠53上
のピン53bと地板上のピン54c間に引っ張りコイル
バネ59が掛けられている為に各々の方向(58p,5
8y,58r)に弾性的に規制されている。
【0035】地板54には永久磁石56p,56yに対
向してコイル510p,510yが取付けられている
(一部かくれ線)。ヨーク55、永久磁石56p、コイ
ル510pの配置は図8(b)の様になっており(永久
磁石56y、コイル510yも同じ配置)、コイル51
0pに電流を流すと支持枠53は矢印58p方向に駆動
され、コイル510yに電流を流すと、前記支持枠53
は矢印58y方向に駆動される。
【0036】そして、その駆動量は各々の方向における
引っ張りコイルバネ59のバネ定数とコイル510p,
510yと永久磁石56p,56yの関連で生じる推力
との釣り合いで求まる。即ち、コイル510p,510
yに流す電流量に基づいて補正レンズ52の偏心量を制
御できる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】上記の防振システムに
おいて、図12〜図14で説明した補正手段51を移動
させる場合、上述したように補正レンズ52及び支持枠
53を弾性支持する弾性部材である引っ張りコイルバネ
59のバネ力に応じた力を駆動部(永久磁石56p,5
6y及びコイル510p,510yで構成)に与えるこ
と、具体的にはコイル510p,510yに印加する電
流は駆動力に比例するので、該補正手段51を移動させ
たい量に等しい引っ張りコイルバネ59のバネ力と相応
する電流を各々のコイル510p,510yに印加する
ことで、該補正手段51を駆動制御しており、振動検出
装置が検出した振れを補正する為の該補正手段51の移
動量が演算により得られることにより、その移動量に応
じた引っ張りコイルバネ59のバネ力に相応する電流を
コイル510p,510yに印加して振れ補正を行って
いる。
【0038】そのために、補正手段51には位置制御駆
動を行う為の位置検出手段やその処理回路を省くことが
出来、小型化を図ることが出来ている。しかし、補正手
段51の位置を検出する手段がないことから、以下のよ
うな問題があった。
【0039】補正レンズ52は対の引っ張りコイルバネ
59により引っ張られてその中心位置が決まっている
が、その位置は重力方向により変化する。それは、補正
レンズ52、支持枠53、永久磁石56p,56y、及
びヨーク55の重さで引っ張りコイルバネ59が撓むた
めである。
【0040】ビデオカメラのように、撮影姿勢が殆ど一
定で、カメラを縦位置に構えなおす事の無い機種におい
ては、例えば引っ張りコイルバネ59の重力による撓み
を予め見込んで機構設計すれば、補正レンズ52の中心
は常に光軸の中心と一致し、それを中心にして振れ補正
駆動が行われるが、スチルカメラのように、該カメラを
縦位置に構える場合もある機種においては、カメラ横位
置ではビデオカメラと同様に補正レンズ52を中心に位
置させる事が出来るが、カメラを縦に構えたときは、重
力方向が変化するので補正レンズ52の中心位置がずれ
てしまう。
【0041】そのために、ずれた位置を中心にして振れ
補正を始める訳であるが、その場合には以下の様な問題
がある。
【0042】それは、ずれた位置とその後の振れ補正ス
トローク分だけの駆動範囲を補正手段に設定する必要が
あり、これは補正手段51を大型化させてしまう。又、
それに伴い、永久磁石56p,56yやコイル510
p、510yが大型化するので補正手段51の重量が増
してしまい、重力の変化で更に引っ張りコイルバネ59
が撓んでしまう。
【0043】上記の点に鑑み、小型で軽量の補正手段を
実現する方法として、引っ張りコイルバネ59のバネ定
数を大きくすることが考えられる。バネ定数を大きく設
定すると、カメラの姿勢の変化でも引っ張りコイルバネ
59の撓み量が少なくなり、補正ストローク範囲が狭く
て済む。しかしこの場合には、バネ定数が大きくなった
分、別の問題が生じてくる。
【0044】それは、バネ定数が大きくなると、大きな
振れを補正する為に補正レンズ52を大きく移動させる
時に生ずる引っ張りコイルバネ59のバネ力が大きくな
る事である。そのためにコイル510p,510yに流
す印加電流量を増やす必要が出てくる。
【0045】しかしながら、カメラに搭載される電池の
電力には制限があり、しかも振れ補正を行っている最中
にはシャッタ駆動などの他のアクチュエータも駆動させ
る必要があるので大きな電力を補正手段に与えることは
出来ない。そのために振れ補正範囲が少なくなってしま
うと云う問題があった。
【0046】(発明の目的)本発明の目的は、小型、軽
量な補正手段でありながら、該補正手段の駆動範囲を有
効に利用することができると共に、大きな振れを補正す
る際に必要とする該補正手段の駆動電力を小さなものに
することのできる補正手段の位置制御装置を提供しよう
とするものである。
【0047】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、振れを検出する振動検出手段の出力を演
算する演算手段の演算値に基づいて前記振れを補正する
補正手段と、該補正手段の位置を制御する位置制御手段
とを有し、前記補正手段は、補正光学系を駆動する駆動
部と、前記補正光学系を固定部材に対して弾性支持する
弾性部材とを具備する、補正手段の位置制御装置であっ
て、前記位置制御手段は、前記補正手段に加わる重力の
影響による該補正手段の位置ずれを補正する為に、前記
駆動部に所定の駆動力を重畳させる駆動力重畳手段を有
する、補正手段の位置制御装置とするものである。
【0048】詳しくは、該位置制御装置が搭載される光
学機器の使用時の重量方向を検出する姿勢検出手段を有
し、該姿勢検出手段の出力に基づいて前記駆動部に所定
の駆動力を重畳させたり、前記姿勢検出手段により検出
された重力の方向に略沿う方向の駆動軸を持つ前記駆動
部に対して、前記所定の駆動力を重畳させるようにして
いる。
【0049】また、前記光学機器に具備される外部操作
手段の出力に基づいて前記駆動部に所定の駆動力を重畳
させるようにしている。
【0050】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0051】図1は本発明の実施の一形態に係るカメラ
の主要部分を示すブロック図でありカメラの他の構成要
素については説明を簡単にする為に省いてある。
【0052】図1において、カメラマイコン11は、カ
メラメインスイッチ114からの信号が入力されると、
撮影鏡筒を沈胴状態から撮影可能位置まで繰り出し、同
時にレンズバリアを開ける。又この時、振動検出装置1
9も起動させる。
【0053】撮影モード入力部材112からは撮影者が
選択した撮影モードがカメラマイコン11に入力され
る。撮影モードは、例えば動き回る被写体を撮影する時
に適したスポーツモード、人物をアップで撮影するのに
適したポートレートモード、被写体をクローズアップし
て撮影するのに適したマクロモード、夜景を撮影するの
に適した夜景モードがある。
【0054】ストロボモード入力部材111からはスト
ロボモードがカメラマイコン11に入力される。ストロ
ボモードには、ストロボを使用しないストロボオフモー
ド、強制的にストロボを発光するストロボオンモード、
被写体の輝度や光線の方向等でストロボを発光させるか
否かを制御するストロボオートモードがあり、又、スト
ロボ発光時に赤目緩和機能を動作させるか否かを決める
事が出来る。
【0055】撮影者が防振スイッチ18を操作して撮影
時に振れ補正を行うか否かを決めると、その情報はカメ
ラマイコン11に入力される。又、撮影者がカメラを構
えてからズーム操作部材15を操作すると、ズーム信号
がカメラマイコン11に入力され、該カメラマイコン1
1はこのズーム信号に基づいてズーム駆動装置16を制
御して撮影焦点距離を変更させる。
【0056】撮影者が撮影焦点距離を決定した後、図9
のレリーズボタン43aに相当するレリーズ部材113
を半押し(sw1のオン)すると、このタイミングで測
距装置13は被写体までの距離を測定し、その情報をカ
メラマイコン11に送る。すると、カメラマイコン11
はAF駆動装置115を制御して測距情報を基に撮影鏡
筒の一部或いは全部を駆動して撮影光学系の焦点調節を
行う。
【0057】この時、振動検出装置19からの振れ情報
もカメラマイコン11に入力され、その振れ状態からカ
メラが手持ちなのか、或いは、三脚や地面に固定されて
いるかを判定する。
【0058】尚、振動検出装置19はレリーズ部材11
3の半押し時から起動させてもよいが、該振動検出装置
19はその起動直後の振れ検出信頼性が低いので、本実
施の形態ではカメラメインスイッチ114のオンに同期
して起動を始めている。
【0059】又、測光装置12は被写体輝度を測定し、
その情報をカメラマイコン11に出力する。すると、カ
メラマイコン11はその情報とフィルム感度や種類、防
振システムの使用状態、撮影焦点距離及びその時のレン
ズの明るさ、撮影モード、振れ補正の選択、被写体まで
の距離情報、振れ情報等、今までに決定された撮影情報
を基に露光時間を演算すると同時に閃光装置17を使用
するか否かを決める。
【0060】レリーズ部材113の押し切り(sw2の
オン)が行われると、カメラマイコン11は振動検出装
置19の信号を基に、補正手段110を制御して振れ補
正を始める。その後、シャッタ駆動装置14を制御して
フィルムへの露光を行い、状況に応じて閃光装置17を
発光させる。
【0061】姿勢検出装置116はカメラの傾斜角を検
出するものであり、加速度センサや水銀スイッチ、スチ
ールボールと非接触式スイッチなどの公知のセンサによ
り構成される。この姿勢検出装置116は、レリーズ部
材113の半押しに応答して起動を始め、カメラが正位
置に構えられているか、或いは縦位置に構えられている
かを検出し、その信号をカメラマイコン11に送る。そ
して、この姿勢検出装置116は、図2に示す様に、カ
メラ43の背面に配置されている。
【0062】尚、図2において、11はカメラマイコ
ン、42p,42yは振れ補正方向を示す矢印(図9と
同様)である。45p,45yは図10等と同様の振動
検出装置(図1の振動検出装置19に相当)、46p,
46yは振動検出装置45p,45yの振動検出方向を
示す。110は補正手段(図10の補正手段51に相
当)、52は補正レンズである。
【0063】従来例で述べたように、補正レンズの位置
を検出する位置検出手段を補正手段に設ければ、カメラ
の姿勢変化による該補正手段の位置変化は前記位置検出
手段で検出でき、補正手段を公知の位置制御駆動する場
合には、カメラの姿勢で重力方向が変化しても補正手段
の位置ずれは自動的に補正される。しかしその場合に
は、補正手段の駆動方向(この場合2方向)に各々位置
検出手段を設ける必要がある。
【0064】ところが、コンパクトカメラの撮影鏡筒は
きわめて複雑であり、鏡筒内に二つの位置検出手段を設
けることは鏡筒外径をかなり大型化させてしまう。
【0065】本実施の形態のように姿勢検出装置116
を設ける構成にすることにより、直接補正手段110の
状態を検出するのではないので、姿勢検出装置116を
補正手段110とは別個の位置(本実施の形態では、図
2に示すように、補正手段110を撮影鏡筒内、姿勢検
出装置116をカメラの背面)に配置でき、カメラのデ
ッドスペースを姿勢検出装置116の収納の為に効率よ
く利用できる。
【0066】尚、図2においては、補正手段110の駆
動部の配置を、図12等に示す従来例と多少変更してい
る。
【0067】これについて、図3を用いて説明する。
【0068】図3において、補正手段110を矢印58
p(振動検出装置45pの振れ検出方向)に移動させる
為には、コイル510a,510bともに同じ位相の信
号を入力させる。
【0069】補正手段110の各駆動部(永久磁石56
aとコイル510aで構成される駆動部511aと永久
磁石56bとコイル510bで構成される駆動部511
b)はその駆動方向は各々矢印512a,512b方向
である。そのために、矢印512a,512b方向に各
々同じ方向の駆動力を与えると、補正手段110は図3
の58p方向に駆動される。
【0070】また、矢印512a方向と512b方向に
各々逆方向の駆動力を与えると、補正手段110は図3
の58y方向(振動検出装置45yの振れ検出方向)に
駆動される。そのために振動検出装置45pの信号をカ
メラマイコン11内の演算部118p(図11の47p
に相当)で演算した後に、各々の駆動部511a,51
1bの駆動装置119a,119b(図11の419p
(419yは不図示)に相当)に均等に加わるように、
あるいは、振動検出装置45yの信号は演算部118p
(図11の47yに相当)で演算された後に駆動手段1
19a,119bに互いに方向が逆転されて加わる(反
転部120による)ようにしてある。
【0071】姿勢検出装置116の信号もカメラマイコ
ン11に入力しており、その信号によりカメラの姿勢は
判定され、その結果に応じて、所定の電流がコイル51
0a,510bに加えられて姿勢変化による補正手段1
10(補正レンズ52)の位置ずれを解消している。
【0072】例えばカメラが正位置である事を姿勢検出
装置116が検出した場合には、コイル510a,51
0bには共に位置ずれ解消の為の電流を印加しない。こ
れは補正手段110は設計上正位置を基本に考えて、こ
のときの引っ張りコイルバネ59の撓みを考慮して補正
レンズ52の位置を設定しているからである。なお、本
実施の形態での補正手段110に具備される引っ張りコ
イルバネ59、図2等に示す様に、120度おきに、3
個具備されているものとする。
【0073】一方、カメラが縦位置である事を姿勢検出
装置116が検出した場合には、カメラマイコン11は
その姿勢の方向に応じてコイル510a,510bに位
置ずれ解消方向の電流を与える。例えば重力方向117
が図3において右方向(矢印58y方向に相当)になる
様にカメラを構えたとする。このとき、補正レンズ52
等の被駆動部の重量により引っ張りコイルバネ59は撓
み、該補正手段110は図3中、右方向に位置ずれを起
こす。
【0074】また、この補正手段110を設計する際、
重力方向117の方向の引っ張りコイルバネ59の撓み
(補正手段110の位置ずれ)を考慮されているので、
重力の方向が変化し、重力方向117の重力が開放され
るとその方向の引っ張りコイルバネ59の撓みがなくな
るので、補正レンズ52は図3中、上方向にも位置ずれ
を起こす。
【0075】この2方向の位置ずれにより、補正手段1
10は斜め方向に位置ずれを起こす事になる。
【0076】そして、上記2方向の位置ずれ量は同じで
ある為に、位置ずれの方向は矢印512b方向になる。
そのために図3中、右側に重力方向が変化した時にはそ
れを打ち消すように駆動部511bのコイル510bに
電流を所定量(引っ張りコイルバネ59の撓みによるバ
ネ力分)を与え、補正手段110の位置ずれを解消す
る。
【0077】また、重力方向117が図3中、左方向に
なる様にカメラを構えたとする。このとき補正レンズ5
2等の被駆動部の重量により引っ張りコイルバネ59は
撓み、補正手段110は、図3中、左方向に位置ずれを
起こす。上記の様に補正手段110を設計する際、重力
方向117の方向の引っ張りコイルバネ59の撓み(補
正手段110の位置ずれ)を考慮されているので、重力
の方向が変化し、重力方向117の重力が開放されると
その方向の引っ張りコイルバネ59の撓みがなくなるの
で、補正レンズ52は図3中、上方向にも位置ずれを起
こす。
【0078】この2方向の位置ずれにより、補正手段1
10は斜め方向に位置ずれを起こす事になる。
【0079】そして、上記2方向の位置ずれ量は同じで
ある為に、位置ずれの方向は矢印512a方向になる。
そのために図3中、左側に重力方向が変化した時にはそ
れを打ち消すように駆動部511aのコイル510aに
電流を所定量(引っ張りバネ59の撓みによるバネ力
分)を与え、補正手段110の位置ずれを解消する。
【0080】図4は以上の動作を実現する為のフローチ
ャートであり、このフローはカメラのレリーズ部材11
3の半押し(sw1のオン)でスタートする。
【0081】まず、ステップ#1001にて、姿勢検出
装置116の信号をカメラマイコン11に入力し、その
信号よりカメラが正位置(横位置)に構えられているの
か、或いは縦位置に構えられているのかを判定する。そ
して、次のステップ#1002にて、レリーズ部材11
3の押し切り(sw2のオン)まで待機する。
【0082】勿論このフローの途中でレリーズ部材11
3の半押しが解除された場合は、このフローは終了する
し、カメラメインスイッチ114が切られた場合も、こ
のフローは終了する。
【0083】上記ステップ#1002にてレリーズ部材
113の押し切りがなされたことを検知するとステップ
#1003へ進み、ここでは判定したカメラの姿勢が縦
位置である場合は、その方向(図2のカメラのレリーズ
部材113が上側に構えられているか、下側に構えられ
ているか)により、露光中に補正手段110の補正目標
値(振動検出装置からの演算結果)に重畳する位置ずれ
を相殺させるコイル電流値を設定し、このフローを終了
する。
【0084】尚、このフローは防振システムを使用する
時ばかりでなく、防振システムを使用しない場合(撮影
中、振れ補正を行わない場合)にもスタートする。なぜ
ならば、振れ補正を行わない場合でも補正レンズ52は
カメラの姿勢によりその位置が変化するからであり、そ
の重力方向の撓みを相殺する為にコイル510a,51
0bに補正電流を流している。
【0085】勿論防振システムを使用しない場合は重力
による補正レンズの位置制御の為だけにコイル510
a,510bに電流を流し、振動検出装置の出力に基づ
いた振れ補正の為のコイル電流は印加しない。
【0086】ここで防振システムを使用しない場合に
は、振れ補正の為の駆動ストロークが不要なので補正レ
ンズ52の位置が重力により光軸からずれていても実際
の撮影像精度に殆ど問題はないわけであるが、それでも
補正レンズが光軸と揃っている方が光学性能は更に向上
するので、撮影時には補正レンズ52を光軸に揃えるよ
うにコイルに重力補正電流を印加している。
【0087】このように振れ補正を行うか否かにかかわ
らず、撮影時にはカメラの姿勢に応じてコイル510
a,510bに重力補正電流を印加することで、補正レ
ンズ52の位置調整を行っており、且つ振れ補正を行う
時にはそれに加えて振れ補正電流を印加するようにして
いる。
【0088】以上の実施の第1の形態によれば、補正手
段110に、補正レンズ52を駆動する駆動部511
a,511b(永久磁石56a,56b及びコイル51
0a,510bで構成される)と、補正レンズ52を固
定部材(図12等の地板54に相当)に対して弾性支持
する弾性部材(引っ張りコイルバネ59)とを具備する
と共に、前記駆動部511a,511bに所定の駆動力
を重畳させる駆動力重畳手段(カメラマイコン11)
と、カメラは重量方向を検出する姿勢検出装置116と
を有し、前記駆動力重畳手段(カメラマイコン11)は
前記姿勢検出装置116の出力に基づいて前記駆動部5
11a,511bに所定の駆動力を重畳させる構成にし
ている。
【0089】詳しくは、前記姿勢検出装置116により
重力の方向を検出し、重力の方向に略沿う方向の駆動軸
(58p又は58y)の駆動部511a又は511bに
対して、所定の駆動力を重畳させるようにしている。
【0090】これにより、引っ張りコイルバネ59のバ
ネ定数が弱く、カメラの姿勢変化による補正手段110
の位置ずれが大きくなっても、その位置ずれは駆動部5
11a,511bに与える駆動力で相殺されるので、カ
メラの姿勢が変化しても補正手段110の位置ずれは少
なくて済み、該補正手段110の駆動範囲(補正ストロ
ーク)を有効に使える。故に、補正手段110の駆動範
囲(補正ストローク)を大きく設定する必要が無く、該
補正手段110を小型、軽量に設計できる。
【0091】また、引っ張りコイルバネ59のバネ定数
を小さく出来るので、大きな振れを補正する場合(大き
な振れ補正ストロークが必要な場合)でも、少ない駆動
電力で済み、コンパクトカメラに適した構成にできる。
【0092】(実施の第2の形態)図5は本発明の実施
の第2の形態に係る図であり、上記実施の第1の形態に
おける図1と異なるのは、外部操作部材21が、図1の
姿勢検出装置116と入れ替わっている点である。
【0093】この実施の第2の形態においては、姿勢検
出装置116を用いないで、カメラの操作の仕方からカ
メラの姿勢を判定する構成になっており、図6において
も、図3の姿勢検出装置116が、外部操作部材21に
変更されている点のみが異なる。
【0094】図7は本発明の実施の第2の形態に係るカ
メラの外観斜視図であり、レリーズ部材113として、
カメラ43の上面113pと側面113yにそれぞれ設
けられている。
【0095】撮影者はカメラを正位置(図7の姿勢のよ
うなカメラ横位置)で構えて撮影を行う場合には、一般
的にレリーズ部材113pを操作する。そして、カメラ
を縦位置に構えて撮影を行う場合には、レリーズ部材1
13yを操作する。
【0096】したがって、レリーズ部材113pか11
3yのいずれが操作されたかによりカメラの姿勢を判定
できる。なお、レリーズ部材113p,113yの両者
が操作されている場合には、レリーズ部材113yは誤
操作と判定して、レリーズ部材113pを優先させてカ
メラは正位置に構えられていると判定する。
【0097】そこで、レリーズ部材113の押し切り
(sw2のオン)時に、上記の様な手法でカメラの姿勢
を判定し、露光時間中にカメラの姿勢変化による補正手
段110の位置ずれを相殺するように駆動部511
a,、511bに所定の電流を印加する。
【0098】以上の実施の第2の形態によれば、駆動部
511a,511bに所定駆動力を重畳させる駆動力重
畳手段(カメラマイコン11)と、カメラ外部操作部材
21(レリーズ部材113p,113y)とを有し、前
記駆動力重畳手段(カメラマイコン11)は前記外部操
作部材21の出力に基づいて前記駆動部511a,51
1bに所定の駆動力を重畳させる構成にしている。
【0099】詳しくは、前記外部操作部材21により重
力の方向を検出し、重力の方向に略沿う方向の駆動軸
(58p又は58y)の駆動部511a又は511bに
対して、所定の駆動力を重畳させるようにしている。
【0100】これにより、引っ張りコイルバネ59のバ
ネ定数が弱く、カメラの姿勢変化による補正手段110
の位置ずれが大きくなっても、その位置ずれは前記駆動
部511a,511bに与える駆動力で相殺されるの
で、カメラの姿勢が変化しても補正手段110の位置ず
れは少なくて済み、補正手段110の駆動範囲(補正ス
トローク)を有効に使える。故に、補正手段110の駆
動範囲(補正ストローク)を大きく設定する必要が無
く、該補正手段110を小型、軽量に設計できる。
【0101】又、引っ張りコイルバネ59のバネ定数を
小さく出来るので、大きな振れを補正する場合(大きな
振れ補正ストロークが必要な場合)でも、少ない駆動電
力で済み、コンパクトカメラに適した構成にできる。
【0102】(実施の第3の形態)図8は本発明の実施
の第3の形態に係るカメラ外観斜視図であり、図7等と
同じ部分は同一符号を付し、その説明は省略する。
【0103】本発明の実施の第3の形態においては、上
記実施の第2の形態の様にレリーズ部材113を2つ設
ける構成にはせず、カメラ43のグリップ側の下側に外
部操作部材31として、姿勢変更スイッチを設けてい
る。
【0104】この場合、上記実施の第2の形態のように
レリーズ部材113が2つ設けられていないので誤操作
による撮影は生じないが、カメラの撮影姿勢を変更する
ときには姿勢変更スイッチを操作してもらう必要があ
る。そこで、この姿勢変更スイッチをカメラのグリップ
下側に設け、カメラを構えた時に撮影者の小指が自然に
該姿勢変更スイッチのノブに掛かり、操作し易いように
している。
【0105】したがって、撮影者は小指でそのノブの方
向を知ることが出来、カメラの撮影姿勢を変更した場合
に、該姿勢変更スイッチ、外部操作部材31の操作を忘
れる事は無い。
【0106】外部操作部材31の状態信号は、レリーズ
部材113の押し切り(sw2のオン)時点で姿勢信号
として取り込まれ、露光時にその信号に合わせて補正手
段110の姿勢変化による位置ずれを相殺する電力を振
れ補正目標電流に重畳させる構成になっている。
【0107】これにより、引っ張りコイルバネ59のバ
ネ定数が弱く、カメラの姿勢変化による補正手段110
の位置ずれが大きくなっても、そのずれは前記駆動部5
11a,511bに与える駆動力で相殺されるので、カ
メラの姿勢が変化しても補正手段110の位置ずれは少
なくて済み、補正手段110の駆動範囲(補正ストロー
ク)を有効に使える。故に、補正手段110の補正スト
ロークを大きく設定する必要が無く、該補正手段110
を小型、軽量に設計できる。
【0108】又、引っ張りコイルバネ59のバネ定数を
小さく出来るので、大きな振れを補正する場合(大きな
振れ補正ストロークが必要な場合)でも、少ない駆動電
力で済み、コンパクトカメラに適した構成にできる。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型、軽量な補正手段でありながら、該補正手段の駆動
範囲を有効に利用することができると共に、大きな振れ
を補正する際に必要とする該補正手段の駆動電力を小さ
なものにすることができる補正手段の位置制御装置を提
供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要
部分の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの内部
構成の要部を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要
部分を示す構成図である。
【図4】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要
部分の動作を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの主要
部分の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの主要
部分を示す構成図である。
【図7】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの外観
を示す斜視図である。
【図8】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの外観
を示す斜視図である。
【図9】従来例の防振システムを搭載したカメラの全体
構成を示す斜視図である。
【図10】従来例の防振システムを搭載したカメラの内
部構成を示す斜視図である。
【図11】従来例の防振システムの電気的構成を示すブ
ロック図である。
【図12】従来例の振れ補正光学装置を示す正面図であ
る。
【図13】図12のA−A断面及び矢印B方向より見た
図である。
【図14】従来例の振れ補正光学装置を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
11 カメラマイコン(駆動力重畳手段) 19 振動検出装置(振動検出手段) 110 補正手段 116a 姿勢検出装置(姿勢検出手段) 21 外部操作部材(外部操作手段) 31 外部操作部材(外部操作手段) 51 補正手段 52 補正レンズ 56a 永久磁石 56b 永久磁石 59 引っ張りコイルバネ(弾性部材) 118p 演算部 118y 演算部 119a 駆動装置(駆動手段) 119b 駆動装置(駆動手段) 510a コイル 510b コイル

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振れを検出する振動検出手段の出力を演
    算する演算手段の演算値に基づいて前記振れを補正する
    補正手段と、該補正手段の位置を制御する位置制御手段
    とを有し、 前記補正手段は、補正光学系を駆動する駆動部と、前記
    補正光学系を固定部材に対して弾性支持する弾性部材と
    を具備する、補正手段の位置制御装置であって、 前記位置制御手段は、前記補正手段に加わる重力の影響
    による該補正手段の位置ずれを補正する為に、前記駆動
    部に所定の駆動力を重畳させる駆動力重畳手段を有する
    ことを特徴とする補正手段の位置制御装置。
  2. 【請求項2】 該装置が搭載される光学機器の使用時の
    重量方向を検出する姿勢検出手段を有し、 前記駆動力重畳手段は、前記姿勢検出手段の出力に基づ
    いて前記駆動部に所定の駆動力を重畳させることを特徴
    とする請求項1に記載の補正手段の位置制御装置。
  3. 【請求項3】 前記駆動力重畳手段は、前記姿勢検出手
    段により検出された重力の方向に略沿う方向の駆動軸を
    持つ前記駆動部に対して、前記所定の駆動力を重畳させ
    ることを特徴とする請求項2に記載の補正手段の位置制
    御装置。
  4. 【請求項4】 前記光学機器は外部操作手段を有し、 前記駆動力重畳手段は、前記外部操作手段の出力に基づ
    いて前記駆動部に所定の駆動力を重畳させることを特徴
    とする請求項1に記載の補正手段の位置制御装置。
  5. 【請求項5】 前記外部操作手段は、前記光学機器を作
    動させる為の二つのスイッチ部材より成り、一方のスイ
    ッチ部材は、前記光学機器を横位置で使用する際に、操
    作し易い位置に設けられ、他方のスイッチ部材は、前記
    光学機器を縦位置で使用する際に、操作し易い位置に設
    けられており、 前記駆動力重畳手段は、前記二つのスイッチ部材のうち
    の何れが操作されたかをその出力状態より検知し、該検
    知の結果に基づいて前記駆動部に所定の駆動力を重畳さ
    せることを特徴とする請求項4に記載の補正手段の位置
    制御装置。
  6. 【請求項6】 前記外部操作部材は、前記光学機器を横
    位置で使用しているか、縦位置で使用しているかを、使
    用者の操作により切り換えられるスイッチ部材であり、 前記駆動力重畳手段は、前記スイッチ部材の切り換え状
    態を示す出力に基づいて前記駆動部に所定の駆動力を重
    畳させることを特徴とする請求項4に記載の補正手段の
    位置制御装置。
  7. 【請求項7】 前記所定の駆動力とは、前記弾性部材が
    重力により撓んだ分を打ち消すだけの駆動力であること
    を特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の補正手段の
    位置制御装置。
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