JP3832981B2 - カメラ - Google Patents

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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Stroboscope Apparatuses (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被写体輝度等により算出される露光時間が所定の露光打ち切り時間よりも長い場合、所定の露光打ち切り時間に固定して露光を行わせる手段を有するカメラの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在のカメラは露出決定やピント合せ等の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているため、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性は非常に少なくなっている。
【0003】
また、最近では、カメラに加わる手振れを防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】
ここで、手振れを防ぐシステムについて簡単に説明する。
【0005】
撮影時のカメラの手振れは、周波数として通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタのレリーズ時点においてこのような手振れを起こしても像振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えとして、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を撮影するためには、第1に、カメラの振動を正確に検出し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必要となる。
【0006】
この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的にいえば、加速度,角加速度,角速度,角変位等を検出する振れ検出センサと、カメラ振れ補正の為にその出力を適宜演算処理する演算部を具備した振動検出装置をカメラに搭載することによって行うことができる。そして、この検出情報に基づき、撮影光軸を偏心させる補正手段を駆動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】
図8は防振システムを有するコンパクトカメラの外観斜視図であり、光軸41に対して矢印42p,42yで示すカメラ縦振れ及び横振れに対し振れ補正を行う機能を有している。
【0008】
尚、カメラ本体43の中で、43aはレリーズボタン、43bはモードダイヤル(メインスイッチを含む)、43cはリトラクタブルストロボ、43dはファインダ窓である。
【0009】
図9は、図8に示したカメラの内部構成を示す斜視図であり、44はカメラ本体、51は補正手段、52は補正レンズ、53は補正レンズ52を図中58p,58y方向に自在に駆動して図8の矢印42p,42y方向の振れ補正を行う支持枠であり、詳細については後述する。45p,45yは各々矢印46p,46y回りの振れを検出する角速度計や角加速度計等の振動検出装置である。
【0010】
振動検出装置45p,45yの出力は後述する演算装置47p,47yを介して補正手段51の駆動目標値に変換され、該補正手段51のコイルに入力して振れ補正を行う。尚、54は地板、56p,56yは永久磁石、510p,510yはコイルである。
【0011】
図10は前記演算装置47p,47yの詳細を示すブロック図であり、これらは同様な構成である為に同図では演算装置47pのみを用いて説明する。
【0012】
演算装置47pは、一点鎖線にて囲まれる、DCカットフィルタ48p,ローパスフィルタ49p,アナログ・ディジタル変換回路(以下、A/D変換回路と記す)410p,駆動装置419p及び破線で示すカメラマイコン411より構成される。また、前記カメラマイコン411は、記憶回路412p,差動回路413p,DCカットフィルタ414p,積分回路415p,記憶回路416p,差動回路417p,PWMデューティ変更回路418pで構成される。
【0013】
ここでは、振動検出装置45pとして、カメラの振れ角速度を検出する振動ジャイロを用いており、該振動ジャイロはカメラのメインスイッチのオンと同期して駆動され、カメラに加わる振れ角速度の検出を開始する。
【0014】
振動検出装置45pの出力信号は、アナログ回路で構成されるDCカットフィルタ48pにより該出力信号に重畳しているDCバイアス成分がカットされる。このDCカットフィルタ48pは 0.1Hz以下の周波数の信号をカットする周波数特性を有しており、カメラに加わる1〜10Hzの手振れ周波数帯域には影響が及ばないようになっている。しかしながら、この様に 0.1Hz以下をカットする特性にすると、振動検出装置45pから振れ信号が入力されてから完全にDCがカットされるまでには10秒近くかかってしまうという問題がある。そこで、カメラのメインスイッチがオンされてから例えば 0.1秒まではDCカットフィルタ48pの時定数を小さく(例えば10Hz以下の周波数の信号をカットする特性にする)しておく事で、 0.1秒位の短い時間でDCをカットし、その後に時定数を大きくして( 0.1Hz以下の周波数のみカットする特性にして)DCカットフィルタ48pにより振れ角速度信号が劣化しない様にしている。
【0015】
DCカットフィルタ48pの出力信号は、アナログ回路で構成されるローパスフィルタ49pによりA/D変換回路410pの分解能にあわせて適宜増幅されると共に、振れ角速度信号に重畳する高周波のノイズをカットされる。これは、振れ角速度信号をカメラマイコン411に入力する時のA/D変換回路410pのサンプリングが振れ角速度信号のノイズにより読み誤りが起きるのを避ける為である。また、ローパスフィルタ49pの出力信号は、A/D変換回路410pによりサンプリングされてカメラマイコン411に取り込まれる。
【0016】
DCカットフィルタ48pによりDCバイアス成分はカットされている訳であるが、その後のローパスフィルタ49pの増幅により再びDCバイアス成分が振れ角速度信号に重畳している為に、カメラマイコン411内において再度DCカットを行う必要がある。
【0017】
そこで、例えばカメラのスイッチのオンから 0.2秒後にサンプリングされた振れ角速度信号を記憶回路412pで記憶し、差動回路413pにより記憶値と振れ角速度信号の差を求めることでDCカットを行う。尚、この動作では大雑把なDCカットしか出来ない為に(カメラのメインスイッチのオンから 0.2秒後に記憶された振れ角速度信号の中にはDC成分ばかりでなく、実際の手振れも含まれている為)、後段でデジタルフィルタにより構成されたDCカットフィルタ414pにて十分なDCカットを行っている。このDCカットフィルタ414pの時定数もアナログのDCカットフィルタ48pと同様に変更可能になっており、カメラのメインスイッチのオンから 0.2秒後から更に 0.2秒費やしてその時定数を徐々に大きくしている。具体的には、このDCカットフィルタ414pはメインスイッチのオンから 0.2秒経過した時には10Hz以下の周波数をカットするフィルタ特性を有しており、その後50msec毎にフィルタでカットする周波数を5Hz,1Hz, 0.5Hz, 0.2Hzと下げていく。
【0018】
但し、上記動作の間に撮影者がレリーズボタン43aを半押し(sw1をオン)して測光,測距を行った時は直ちに撮影を行う可能性があり、時間を費やして時定数変更を行う事が好ましくない場合もある。そこで、その様な時は撮影条件に応じて時定数変更を途中で中止する。例えば、測光結果により撮影シャッタスピードが1/60となる事が判明し、撮影焦点距離が150mmの時には防振の精度はさほど要求されない為に、DCカットフィルタ414pは 0.5Hz以下の周波数をカットする特性まで時定数変更した時点で完了とする(シャッタスピードと撮影焦点距離の積により時定数変更量を制御する)。これにより、時定数変更の時間を短縮でき、シャッタチャンスを優先する事が出来る。勿論、より速いシャッタスピード、或いはより短い焦点距離の時は、DCカットフィルタ414pの特性は1Hz以下の周波数をカットする特性まで時定数変更した時点で完了とし、より遅いシャッタスピード,長い焦点距離の時は、時定数が最後まで変更完了するまで撮影を禁止する。
【0019】
積分回路415pは、カメラのレリーズボタン43aの半押し(sw1のオン)に応じてDCカットフィルタ414pの出力信号の積分を始め、角速度信号を角度信号に変換する。但し、前述した様にDCカットフィルタ414pの時定数変更が完了していない時には時定数変更が完了するまで積分動作を行わない。尚、図10では省略しているが、積分された角度信号はその時の焦点距離,被写体距離情報により適宜増幅され、振れ角度に応じて適切な量補正手段51を駆動するように変換される(ズームフォーカスにより撮影光学系が変化し、補正手段51の駆動量に対し光軸偏心量が変わる為、この補正を行う必要がある)。
【0020】
レリーズボタン43aの押し切り(sw2のオン)で補正手段51を振れ角度信号に応じて駆動し始める訳であるが、この時、補正手段51の振れ補正動作が急激に始まらない様に注意する必要がある。記憶回路416p及び差動回路417pは、この対策の為に設けられている。記憶回路416pは、レリーズボタン43aの押し切り(sw2のオン)に同期して積分回路415pの振れ角度信号を記憶する。差動回路417pは、積分回路415pの信号と記憶回路416pの信号の差を求める。その為、スイッチsw2のオン時の差動回路417pの二つの信号入力は等しく、該差動回路417pの補正手段51に対する駆動目標値信号はゼロであるが、その後ゼロより連続的に出力が行われる(記憶回路416pはスイッチsw2のオン時点の積分信号を原点にする役割となる)。これにより、補正手段51は急激に駆動される事が無くなる。
【0021】
差動回路417pからの目標値信号は、PWMデューティ変更回路418pに入力される。補正手段51のコイル510p(図9参照)には振れ角度に対応した電圧或いは電流を印加すれば、補正レンズ52はその振れ角度に対応して駆動される訳であるが、補正手段51の駆動消費電力及びコイルの駆動トランジスタの省電力化の為にはPWM駆動が望ましい。
【0022】
そこで、PWMデューティ変更回路418pは、目標値に応じてコイル駆動デューティを変更している。例えば、周波数が20KHzのPWMにおいて、差動回路417pの目標値が「2048」の時にはデューティ「0」とし、「4096」の時にはデューティ「100」とし、その間を等分にしてデューティを目標値に応じて決定していく。尚、デューティの決定は目標値ばかりではなく、その時のカメラの撮影条件(温度やカメラの姿勢,電源の状態)によって細かく制御して精度良い振れ補正が行われるようにする。
【0023】
PWMデューティ変更回路418pの出力は、PWMドライバ等の公知の駆動装置419pに入力され、該駆動装置419pの出力を補正手段51のコイル510p(図9参照)に印加して振れ補正を行う。駆動装置419pはスイッチsw2のオンに同期してオンされ、フィルムへの露光が終了するとオフされる。又、露光が終了してもレリーズボタン43aが半押し(sw1のオン)されている限り積分回路415pは積分を継続しており、次のスイッチsw2のオンで再び記憶回路416pが新たな積分出力を記憶する。
【0024】
レリーズボタン43aの半押しを止めると、積分回路415pはDCカットフィルタ414pの出力の積分を止め、該積分回路415pのリセットを行う。リセットとは、今まで積分してきた情報をすべて空にする事である。
【0025】
メインスイッチのオフで振動検出装置45pがオフされ、防振シーケンスは終了する。
【0026】
尚、積分回路415pの出力信号が所定値より大きくなった時にはカメラのパンニングが行われたと判定して、DCカットフィルタ414pの時定数を変更する。例えば 0.2Hz以下の周波数をカットする特性であったものを1Hz以下をカットする特性に変更し、再び所定時間で時定数をもとに戻していく。この時定数変更量も積分回路415pの出力の大きさにより制御される。即ち、出力信号が第1の閾値を超えた時には、DCカットフィルタ414pの特性を 0.5Hz以下をカットする特性にし、第2の閾値を超えた時は、1Hz以下をカットする特性とし、第3の閾値を超えた時は、5Hz以下をカットする特性にする。
【0027】
又、積分回路415pの出力が非常に大きくなった時には、該積分回路415pを一旦リセットして演算上の飽和(オーバーフロー)を防止している。
【0028】
図10において、DCカットフィルタ414pはメインスイッチのオンから 0.2秒後に作動を開始する構成になっているが、これに限るものではなく、レリーズボタン43aの半押しより作動を開始しても良い。この場合はDCカットフィルタの時定数変更が完了した時点より積分回路415pを作動させる。
【0029】
又、積分回路415pもレリーズボタン43aの半押し(sw1)で作動を開始させていたが、レリーズボタン43aの押し切り(sw2)より作動を開始する構成にしても良い。この場合には、記憶回路416p及び差動回路417pは必要無くなる。
【0030】
図10では、演算装置47p内に、DCカットフィルタ48p及びローパスフィルタ49pを設けているが、これらは振動検出装置45p内に設けられても良いのは言うまでもない。
【0031】
図11〜図13は、補正手段51の詳細を示す図であり、詳しくは、図11は補正手段51の正面図、図12(a)は図11の矢印B方向より見た側面図、図12(b)は図11のA−A断面図、図13は補正手段51の斜視図である。
【0032】
図11において、補正レンズ52(図12(b)に示す様に、この補正レンズ52は、支持枠53に固定される二枚のレンズ52a,52bと、地板54に固定されるレンズ52cにより成り、撮影光学系の群を構成している)は、支持枠53に固定される。
【0033】
支持枠53には強磁性材料のヨーク55が取付けられ、該ヨーク55の同図の裏面にはネオジウム等の永久磁石56p,56yが吸着固定(かくれ線で示す)されている。又、支持枠53から放射状に延出する3本のピン53aは地板54の側壁54bに設けられた長孔54aに嵌合している。
【0034】
図12(a),図13に示す様に、ピン53aと長孔54aは、補正レンズ52の光軸57方向には嵌合してガタは生じないが、光軸57と直交する方向には長孔54aが延びているため、支持枠53は地板54に対し光軸57方向には移動規制されるが、光軸と直交する平面内には自由に移動できる(矢印58p,58y,58r)。但し、図11に示す様に支持枠53上のフック53bと地板上のフック54c間に引っ張りバネ59が掛けられている為に各々の方向(58p,58y、58r)に弾性的に規制されている。
【0035】
地板54には永久磁石56p,56yに対向してコイル510p,510yが取付けられている(一部かくれ線)。ヨーク55,永久磁石56p,コイル510pの配置は図12(b)の様になっており(永久磁石56y,コイル510yも同じ配置)、コイル510pに電流を流すと支持枠53は矢印58p方向に駆動され、コイル510yに電流を流すと、前記支持枠53は矢印58y方向に駆動される。
【0036】
そして、その駆動量は各々の方向における引っ張りバネ59のバネ定数とコイル510p,510yと永久磁石56p,56yの関連で生じる推力との釣り合いで求まる。即ち、コイル510p,510yに流す電流量に基づいて補正レンズ52の偏心量を制御できる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】
上記の防振システムを搭載していない従来のカメラにおいては、手振れの対策の為に以下に述べる撮影制御を行っている。
【0038】
カメラは被写体の輝度と撮影レンズの明るさ(F値)とフィルム感度の条件から露光時間(シャッタスピード)を求めるが、この露光時間が所定の時間よりも長くなる場合、手振れによる像劣化の恐れがある為に露光時間を前記所定の時間に固定し(それよりも長い時間での露光は行わない)、この様に撮影制御した事による露出の不足分を補う為にストロボ装置を発光させるようにしている。具体的には、露光時間が1/60秒よりも長くなる被写体輝度(例えば1/15秒)の場合は、露光時間を1/60秒にして、ストロボ発光させて撮影を行うようにしている。これにより、撮影者の手振れが原因となる像劣化はある程度防ぐ事ができる。しかしながら、上記の様な撮影制御を行う場合、ストロボ光が主要被写体に届かない撮影シーンのような場合には良好な撮影ができない。例えば主要被写体が7メートルぐらい離れている際には、ストロボ光が届かない為に露光時間を前記所定の時間に固定してしまうと露出アンダーな写真となってしまう。又、主要被写体にストロボ光が届く場合においても、背景にはストロボ光が届かない為に背景は暗くなってしまう。
【0039】
この様な撮影制御を行うカメラに上記の様な防振システムを搭載し、防振機能を用いる事で、長い露光時間の撮影が可能になり(露光時間が長くても手振れの心配が少ない為)、主要被写体,背景とも適正な露出が得られる。
【0040】
従って、防振システムを具備する事により、暗い被写体でもカメラを手持ちで撮影する機会が圧倒的に多くなる。ところが、幾ら防振システムを機能させてもその能力には限度があり、防振システムを信頼するあまり超長秒時の撮影を手持ちで行い、逆に手振れによる撮影の失敗を招く恐れも出てくるという問題があった。
【0041】
(発明の目的)本発明の目的は、防振システムの使用による防振効果の過度の期待による撮影失敗を確実に防止することのできるカメラを提供しようとするものである。
【0045】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、撮影時の露光時間を算出する露光時間算出手段と、防振システムとを有するカメラにおいて、前記露光時間を第1の時間まで許容する第1の撮影モードと、前記第1の時間より長い第2の時間まで許容する第2の撮影モードとを備え、前記防振システムの使用時には、前記防振システム非使用時に比べて、前記第1の撮影モードにおいては、前記第1の時間をより長い時間に変更し、前記第2の撮影モードにおいては、前記第2の時間をより短い時間に変更する露光打切時間変更手段有するカメラとするものである。
【0053】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に基づいて詳細に説明する。
【0054】
図1は本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要部分の電気的構成を示すブロック図であり、カメラの他の要素については説明を簡単にする為に省いてある。なお、該カメラには、図9等で示した防振システムが搭載されているものとする。
【0055】
図1において、カメラマイコン11には、防振スイッチ(以下、ISスイッチと記す)12より撮影時に防振システム使用状態となるか,非使用状態になるかの信号が入力される。又、測光回路15より主要被写体の輝度情報が入力される。一方、カメラマイコン11は、前記測光回路15からの測光情報及びフィルム感度と撮影レンズの明るさ(F値)よりシャッタ装置13内の不図示のシャッタの露光時間や不図示のストロボ装置の使用,非使用を制御する。
【0056】
また、カメラマイコン11にはモード選択部材14より撮影モード選択状態が入力されており、これに基づいて撮影条件を制御する。ここで、撮影モードとしては、例えばスポーツモードや夜景モードが挙げられる。スポーツモードは動きの速い被写体を撮影する時に用いられ、この際、被写体の動きによる振れ(画面内での被写体の振れ)を防ぐ為にシャッタスピードを速く(例えば1/100秒)設定し、露出の不足分をストロボ発光で補う。夜景モードでは、暗い撮影条件において主要被写体も背景も適性に露光する為にスローシャッタを許容し(通常撮影モードの時には撮影時の振れを考慮してシャッタスピードは1/60秒より遅くはしないが、夜景モード時には主要被写体及び背景の輝度に応じて最長2秒のシャッタスピードを許容する)、主要被写体の輝度に応じてストロボ装置も使用(スローシンクロ撮影)する。
【0057】
又、カメラマイコン11には、温度検知回路17より撮影時の使用環境下の温度情報が、姿勢検知回路18よりカメラの撮影姿勢情報(カメラを横に構えているか縦に構えているかの情報)が、三脚穴に設けられたスイッチ等による三脚検知回路19より三脚使用か否かの情報が、それぞれ入力されている。
【0058】
さらに、カメラマイコン11には、振動検出装置16(図9の振動検出装置45p,45yに相当する)より振れ情報が入力されており、防振の為の制御に利用されるが、本実施の形態ではそればかりでなく、後述する様に撮影条件の制御にも該振れ情報を使用している。
【0059】
図2は、上記構成のカメラの主要部分の動作、具体的には撮影時の露光時間の制御について説明する為のフローチャートであり、このフローは撮影準備完了と同時にスタートする。
【0060】
まず、ステップ#1001において、カメラマイコン11は測光回路15からの測光情報等で算出した露光時間がTa(例えば1/100秒)より長いか否かを判定し、長くない場合はこのフローを終了し、上記算出した露光時間を基にシャッタ装置13を制御し、露光動作を行う。
【0061】
また、前記算出した露光時間がTaより長い場合は、ステップ#1001からステップ#1002へ進み、ここでは前記露光時間がTb(例えば1/60秒)より長いか否かの判定をする。この結果、長くなければ直ちにステップ#1004へ進むが、長かった場合はステップ#1003へ進み、前記露光時間をTbに固定し、それより長い露光時間での撮影は行わない様にして、ステップ#1004へと進む。そして、ステップ#1004においては、ストロボ装置を発光可能な状態にセットし、露光時にストロボを発光させるようにする。
【0062】
即ち、被写体が明るい場合(露光時間が1/100秒かそれよりも短い時)には、手振れの心配が無い為にそのままの撮影秒時で露光動作を行い、被写体が暗い場合(露光時間が1/60秒かそれよりも長くなる時)は手振れの心配がある為に露光時間をTbに固定し(固定したTbを「シャッタ打ち切り秒時」と記す)、撮影時には露出補正の為にストロボ発光を促す。
【0063】
実際には撮影モードや防振システムの使用状態により、上記のTa,Tbの値は変更される。この一例を示したのが図3のフローチャートであり、以下これにしたがって説明する。尚このフローは、カメラの撮影準備完了で、且つ、上記の図2のフローがスタートする前に実行される。
【0064】
図3において、撮影準備が完了すると、カメラマイコン11は、まずステップ#1005において、ISスイッチ12により防振システム使用が指示されているか否かを判定し、防振システムの使用が指示されていなければステップ#1006へ進み、ここではモード選択部材14により夜景モードが選択されているか否かの判定を行う。もし夜景モードが選択されていればステップ#1007へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを2秒にセットしてこのフローを終了し、図2のフローへと進む。
【0065】
この様に防振システムを使用しない夜景撮影時には、今までのカメラと同様にシャッタ打ち切り秒時を2秒に設定する。この際、撮影者は防振機能が働いていない事、及び、夜景モードを選択している事を当然知っているので、スローシャッタ撮影による手振れには十分気をつけて例えばカメラを三脚に固定する等の操作を行って振れ対策を行うことになる。
【0066】
また、上記ステップ#1006にて夜景モードが選択されていなかった場合はステップ#1008へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/60秒にセットしてこのフローを終了し、図2のフローへと進む。
【0067】
この際、夜景モードが選択されていない為に撮影者は手振れに対しては注意を払っておらず、又、防振システムの使用撮影でもない為にシャッタ打ち切り秒時Tbを1/60秒のように短く設定し、それより長い露光時間となる事を禁止し、露光時の手振れに対しての対策を行う。
【0068】
上記ステップ#1005にて防振システム使用が指示されていることを判定した場合はステップ#1009へ進み、ここでは上記ステップ#1006と同様に夜景モードが選択されているか否かを判定し、選択されていなければステップ#1010へ進み、上記ステップ#1008と同様に夜景モードが選択されていない事からシャッタ打ち切り秒時Tbを1/15秒にセットしてこのフローを終了し、図2のフローへと進むが、上記ステップ#1008と異なり、ステップ#1010でシャッタ打ち切り秒時Tbを1/15秒にしているのは、防振システム使用撮影の為に手振れの恐れが少なくなっている事による。
【0069】
また、上記ステップ#1009にて夜景モードが選択されていた場合はステップ#1011へ進み、ここでは三脚検出回路19からの信号より三脚がカメラに取り付けられているか(三脚が使用されているか)否かを判定し、三脚使用時であればステップ#1013へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを2秒に設定してこのフローを終了し、図2のフローへと進む。
【0070】
上記の様にステップ#1013にてシャッタ打ち切り秒時Tbを2秒に設定しているのは、三脚を使用している事で振れによる像劣化の恐れが無い為にシャッタ打ち切り秒時を長く設定して、出来るだけ適正露出を与えるようにする為である。
【0071】
上記ステップ#1011にて三脚使用時でないことを判定した場合はステップ#1012へ進み、ここでは振動検出装置16の出力より振れが所定の値よりも小さいか否かを判定し、小さい時はステップ#1015へ進む。この様に振れが小さくなるケースは、カメラを三脚に固定していないまでも地面に置いて撮影、或いは木に押し付けて撮影するような時であり、このような時には振れは極めて小さいのでステップ#1015へ進ませるようにしている。
【0072】
ステップ#1015においては、上記ステップ#1013と同様にシャッタ打ち切り秒時Tbを2秒に設定してこのフローを終了し、図2のフローへと進む。このようにシャッタ打ち切り秒時を2秒に設定しているのは、カメラを固定して撮影しているために三脚使用時と同様に振れによる像劣化の恐れが無いことによる。
【0073】
上記ステップ#1012にて振れが所定の値よりも大きいと判定した場合はステップ#1014へ進み、姿勢検知回路18からの信号よりカメラが横に構えられているか、それとも縦に構えられているの判別を行い、縦に構えられていた場合はステップ#1017へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/8秒に設定してこのフローを終了し、図2のフローへと進む。
【0074】
カメラは横に構えた時の方が構え易く設計されている為に、縦に構えた時は振れ易くなる。そこで、カメラが縦に構えられてた時には横に構えられた時に比べて、上記ステップ#1017においてシャッタ打ち切り秒時Tbを短く設定している。
【0075】
上記ステップ#1014にてカメラが横に構えられていると判定した場合はステップ#1016へ進み、ここでは温度検知回路17からの信号より撮影時の使用環境温度が低い(例えば0度以下)か否かを判定し、低い場合はステップ#1019へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/8秒に設定してこのフローを終了し、図2のフローへと進む。
【0076】
この様に撮影時の使用環境温度が低い時に、シャッタ打ち切り秒時Tbを上記ステップ#1017と同様に短く設定しているのは、使用環境温度が低い場合は手がかじかんで手振れの発生する可能性が高くなるからである。
【0077】
また、上記ステップ#1016にて撮影時の使用環境温度が低くないと判定した場合はステップ#1018へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/4秒に設定してこのフローを終了し、図2のフローへと進む。
【0078】
防振システム使用撮影で、且つ、夜景モードを選択している時には、通常はステップ#1017,#1018,#1019にフローが流れる事が多い(カメラを手持ちで撮影する事が多い為)。これらの場合と防振システムを使用しない撮影時の撮影モードが夜景モードであった場合のシャッタ打ち切り秒時Tb(#1007)を比べると、防振システムを使用しない時のシャッタ打ち切り秒時(2秒)の方が、防振システムを使用する時のシャッタ打ち切り秒時(1/4秒,1/8秒)より長い。
【0079】
通常考えると防振システムを使用することにより手振れの心配が少なくなる為にシャッタ打ち切り秒時を長く設定できるように思えるが、実際には防振システムに過剰の期待をかける事で真っ暗な中での被写体でも手持ちで撮影し、振れによる撮影失敗をしてしまう恐れがあるので、これを防ぐ為に上記の様に撮影条件を制御しているのである。
【0080】
勿論ストロボ発光は行われる為に主要被写体は適正に撮影され、背景はシャッタ打ち切り秒時が1/4秒,1/8秒の為に2秒に比べて若干の露出不足になるが、露光時間が2秒により生ずる大振れの失敗は防ぐ事が出来る。もしシャッタ打ち切り秒時を長くしたい時は、カメラに三脚に取り付けるか、或いはカメラを地面に置く等の操作をすれば良い。
【0081】
以上、図3のフローで説明したシャッタ打ち切り秒時Tbについてまとめたのが、図4である。
【0082】
上記実施の第1の形態によれば、測光情報(被写体輝度)等より算出された露光時間が所定のシャッタ打ち切り秒時(例えば1/60秒)よりも長い場合は、露光時間を前記所定のシャッタ打ち切り秒時に固定し(図2のステップ#1003)、撮影時にはストロボ発光を促す様にして、手振れを確実に防止している。更に、撮影時に防振システムが使用されていても、防振システムが使用されない撮影時よりも前記シャッタ打ち切り秒時Tbを短く設定(図3のステップ#1017,#1018,#1019)する(特に撮影モードが夜景モード(スローシンクロ撮影)であった場合)ことで、防振システムの防振効果を過信して真っ暗な中での被写体でも手持ちで撮影してしまって振れによる撮影失敗をしてしまうといった事を防止している。
【0083】
また、夜景モードであり、防振システム使用時であっても、カメラを地面に置く等による撮影時、又は三脚使用による撮影時の様に振れが小さくなるような場合には、防振システムを使用しない時と同様に、前記シャッタ打ち切り秒時Tbを長く設定(図3のステップ#1013,#1015)する様にして、より適正な撮影が行えるようにしている。尚このような場合には、上記防振システムが使用されていても、防振システム非使用時よりもシャッタ打ち切り秒時を短くするといった手段を機能させない様にする事でも、同様の効果を得ることができるものである。
【0084】
さらに、カメラが縦に構えられた場合や撮影時の周囲温度が低い場合には、手振れを生じ易くなるので、上記の様に防振システムの防振効果の過信による撮影失敗を防ぐ為、シャッタ打ち切り秒時を短くする(図3のステップ#1017,#1019)ようにしている。
【0085】
これらの撮影条件制御を行う事で、誰にでも簡単に振れのない撮影を行う事が可能になる。
【0086】
(実施の第2の形態) 上記実施の第1の形態では、三脚検知回路19や振動検出装置16の出力を利用して、撮影時にカメラがしっかり固定されているか否かを判定し、この判定結果に応じてシャッタ打ち切り秒時Tbを決定するようにしていたが、本発明の実施の第2の形態においては、コンパクトなカメラにする為に、上記三脚検知回路19を省いた構成にし、同様の効果を得るようにするものである。その他の構成は上記実施の第1の形態と同様であるものとする。
【0087】
本発明の実施の第2の形態では、モード選択部材14により選択可能な夜景モードとして、“手持ち夜景モード”と“三脚夜景モード”の何れかを選択可能にしている。そして、三脚夜景モードの時のみ、シャッタ打ち切り秒時を長くして、手持ち夜景モードの時にはシャッタ打ち切り秒時をあまり長くせず、手振れに備えている。
【0088】
図5は本発明の実施の第2の形態に係るカメラの主要部分の動作(図3のフローチャートに対応する動作)を示すフローチャートであり、このフローは撮影準備完了でスタートする。
【0089】
まず、ステップ#2001において、カメラマイコン11はモード選択部材14により撮影モードとして夜景モードが選択されているか否かを判定し、夜景モードが選択されていればステップ#2002へ進み、その他の撮影モードであればステップ#2003へ進む。
【0090】
ステップ#2002においては、選択した夜景モードが手持ち夜景モードか三脚夜景モードかを判定し、手持ち夜景モードであればステップ#2008へ進み、ここでは防振システム使用時か否かを判定する。この結果、防振システム使用時であればステップ#2010へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/4秒に設定してこのフローを終了し、図2のフローへ進む。
【0091】
即ち、手持ちで夜景撮影を行う時には、手振れ対策を行う必要がある為に防振システム使用時においてもあまりシャッタ打ち切り秒時を長くしないで、シャッタ打ち切り秒時を1/4秒に設定している。
【0092】
また、上記ステップ#2008にて防振システム非使用時であることを判定した場合はステップ#2009へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/15秒に設定する。
【0093】
即ち、防振システムを使用しない時は、更に手振れに対して注意が必要な事から、上記の様にシャッタ打ち切り秒時を1/15秒に設定している。
【0094】
また、上記ステップ#2002にて三脚夜景モードであることを判定した場合はステップ#2005へ進み、手振れの恐れが無い為にシャッタ打ち切り秒時Tbを2秒まで長くする。尚、三脚夜景モードの時は防振システムは不要になる為に強制的に防振オフにしても良い。
【0095】
上記ステップ#2001にて夜景モード以外であることを判定した場合は、前述した様にステップ#2003へ進み、ここでは上記ステップ#2008と同様、防振システム使用時か否かを判定し、防振システム使用時であればステップ#2007へ進み、そうでない時はステップ#2006へ進む。
【0096】
夜景モードでない為にシャッタ打ち切り秒時は長く設定する必要はないが、手振れの起こらない範囲でシャッタ打ち切り秒時を長くしておく事で、主要被写体及びその背景に適正露出が得られる。
【0097】
ステップ#2007においては、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/15秒に設定する。これは、防振システムを使用している為にこのシャッタ打ち切り秒時まで手振れの恐れがない為である。一方、ステップ#2006においては、シャッタ打ち切り秒時を1/60秒に設定して、防振システムを使用しない時の手振れ対策を行っている。
【0098】
以上のカメラの各撮影モード及び防振システムとシャッタ打ち切り秒時の関係をまとめたのが、図6である。
【0099】
上記実施の第2の形態によれば、夜景モードとして、手持ち夜景モードと三脚夜景モードとを具備し、手持ち夜景モードの場合は、シャッタ打ち切り秒時を通常撮影モードよりは長くし、三脚夜景モードの場合は、手振れの恐れが少ないのでシャッタ打ち切り秒時を長くするようにしている。この様にすることにより、上記実施の第1の形態では必要であった三脚検知回路を不要にすることができ、カメラを簡素化でき、コンパクト化、低コスト化を図ることができるに、撮影者は自由にシャッタ打ち切り秒時を選ぶ事が出来るので、自身での手振れ対策も可能になる。
【0100】
(実施の第3の形態) 上記実施第1,第2の形態では、防振システムの使用,非使用やカメラの撮影モード,カメラの構え方等でシャッタ打ち切り秒時Tbを変更するようにしていた。しかしながら、カメラが振れ易くなる状態と云うのはこれらに限られない。例えば、カメラを構えてすぐに撮影を行う場合、カメラをしっかりホールドしていない事が多く、このような時には振れが生じ易くなってしまう。
【0101】
そこで、本発明の実施の第3の形態においては、カメラを構えてから撮影を行うまでの時間が短い時には、シャッタ打ち切り秒時を短く設定することで、振れ対策を行い、その事による露出不足はストロボの発光で補う事にしようとするものである。例えば、レリーズボタンの半押し(s1のオン)からタイマを作動させ、その時間が所定時間を経過するまではシャッタ打ち切り秒時Tbを長くしないようにするものである。
【0102】
図7は、本発明の実施の第3の形態に係るカメラにおいて、シャッタ打ち切り時間変更を行う部分の動作を示すフローチャートであり、このフローは、レリースボタンの押し切り(s2のオン)でスタートする。尚、レリーズボタンの半押し(s1のオン)でタイマが作動しているものとする。
【0103】
ステップ#3001において、カメラマイコン11は、レリーズボタンの半押し時に作動したタイマのカウント秒時tが 0.4秒を経過しているか否かを判定し、経過している時はステップ#3002へ進み、ここでは前記タイマのカウント秒時tが1秒より経過しているか否かを判定する。この結果、経過していればステップ#3003へ進み、シャッタ打ち切り秒時Tbを1/4秒に設定して、このフローを終了する。また、前記タイマのカウント秒時tが1秒を経過していない場合はステップ#3005へ進み、ここではシャッタ打ち切り秒時Tbを1/8秒に設定して、このフローを終了する。
【0104】
また、上記ステップ#3001にて前記タイマのカウント秒時tが 0.4秒を経過していない場合はステップ#3004へ進み、前記シャッタ打ち切り秒時Tbを1/15秒に設定して、このフローを終了する。
【0105】
この様にして求められたシャッタ打ち切り秒時Tbと被写体輝度等から求まる露光時間(シャッタスピード)より、図2で説明したフローを基に撮影シャッタ秒時を求め、ストロボ装置を使用するか否かを決定する。
【0106】
上記実施の第3の形態によれば、カメラを構えて(レリーズボタンを半押しして)からすぐに撮影する(レリーズボタンを押し切る)様な場合には、シャッタ打ち切り秒時Tbが短くなるので(図7のステップ#3004)、手振れによる失敗を少なくする事が出来る。
【0107】
尚、ここではレリーズボタンの半押し時にタイマを作動させているが、例えば振動検出装置の出力が所定値に収まった事でカメラを構えたと判定して、前記タイマを作動させ、そこからレリーズボタンの押し切りまでの経過時間でシャッタ打ち切り秒時Tbを変更しても良い(尚、タイマのカウント中に振動検出装置の出力が所定値よりも大きくなったら、タイマをリセットする)。
【0108】
また、上記実施の第3の形態では、前記タイマのカウント秒時tが 0.4秒を経過していない場合はステップ#3004へ進み、前記シャッタ打ち切り秒時Tbを1/15秒に設定する様にしていたが、前記タイマを作動させてからレリーズボタンの押し切りがなされるまでの経過時間を刻々と調べ、この経過時刻が長くなるにつれ、前記シャッタ打ち切り秒時Tbを長くするようにしても良い。
【0109】
(発明と実施の形態の対応)上記実施の形態において、被写体輝度等により露出時間を算出するカメラマイコン11が本発明の露光時間算出手段に、例えば図9や図10等に示した防振システムが本発明の防振システムに、カメラマイコン11内の例えば図3のステップ#1010,#1017〜#1019の動作を実行する部分が本発明の露光打切時間変更手段に、それぞれ相当する。
【0110】
以上が実施の形態の各構成と本発明の各構成の対応関係であるが、本発明は、これら実施の形態の構成に限定されるものではなく、請求項で示した機能、又は実施の形態がもつ機能が達成できる構成であればどのようなものであってもよいことは言うまでもない。
【0111】
(変形例)
本発明は、レンズシャッタカメラに適用した例を想定しているが、一眼レフカメラや電子スチルカメラ等の種々の形態のカメラに対しても適用できるものである。
【0112】
また、防振システムとして、図9等に示した、光軸に対して直交する方向に補正レンズを移動させて防振を行う機構のものを想定していたが、これに限定されるものではなく、可変頂角プリズムを利用して防振を図るものや、電気的な処理により防振を図るものであっても良い。
【0113】
また、本発明は、以上の実施の各形態、又はそれらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよい。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、防振システムの使用による防振効果の過度の期待による撮影失敗を確実に防止することができるカメラを提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の各形態に係るカメラの主要部分の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の各形態に係るカメラの主要部分の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の第1の形態に係るカメラのシャッタ打ち切り秒時変更動作を示すフローチャートである。
【図4】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの撮影条件制御例をまとめて示す図である。
【図5】本発明の実施の第2の形態に係るカメラのシャッタ打ち切り秒時変更動作を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの撮影条件制御例をまとめて示す図である。
【図7】本発明の実施の第2の形態に係るカメラのシャッタ打ち切り秒時変更動作を示すフローチャートである。
【図8】防振システムを有した従来のコンパクトカメラの外観図である。
【図9】図8のカメラの内部機構を示す斜視図である。
【図10】図9の演算装置の内部構成を示すブロック図である。
【図11】図8のカメラに具備される補正手段の正面図である。
【図12】図11の矢印B方向より見た図及びA−A断面を示す図である。
【図13】図11に示す補正手段の斜視図である。
【符号の説明】
11 カメラマイコン
14 モード選択部材
16 振動検出装置
17 温度検知回路
18 姿勢検知回路
19 三脚検知回路

Claims (2)

  1. 撮影時の露光時間を算出する露光時間算出手段と、防振システムとを有するカメラにおいて、
    前記露光時間を第1の時間まで許容する第1の撮影モードと、前記第1の時間より長い第2の時間まで許容する第2の撮影モードとを備え、
    前記防振システムの使用時には、前記防振システム非使用時に比べて、前記第1の撮影モードにおいては、前記第1の時間をより長い時間に変更し、前記第2の撮影モードにおいては、前記第2の時間をより短い時間に変更する露光打切時間変更手段有することを特徴とするカメラ。
  2. 前記第2の撮影モードには少なくとも夜景モードが含まれることを特徴とする請求項1に記載のカメラ。
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