JP2002365686A - 防振制御装置 - Google Patents

防振制御装置

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JP2002365686A
JP2002365686A JP2001177305A JP2001177305A JP2002365686A JP 2002365686 A JP2002365686 A JP 2002365686A JP 2001177305 A JP2001177305 A JP 2001177305A JP 2001177305 A JP2001177305 A JP 2001177305A JP 2002365686 A JP2002365686 A JP 2002365686A
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JP2001177305A
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English (en)
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Koichi Washisu
晃一 鷲巣
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Canon Inc
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 振れ表示と振れ補正の制御を一つの演算手段
の出力を用いて行うと共に、両者を適正なタイミングで
良好に作動させ、撮影を円滑に進めさせる。 【解決手段】 防振制御装置が搭載される撮影装置に対
し、非撮影状態から撮影準備状態への移行を指示する操
作sw1が行われることにより、振動検出手段45pの
出力を演算する演算手段47pの時定数を第1の時定数
に変更し、撮影準備状態から撮影状態への移行を指示す
る操作が行われることにより、演算手段の時定数を第3
の時定数に変更し、その後第2の時定数まで変更する演
算時定数制御手段と、非撮影状態から撮影準備状態への
移行を指示する操作sw2が行われることにより、表示
手段11の駆動を開始し、撮影準備状態から撮影状態へ
の移行を指示する操作が行われることにより、前記表示
手段の駆動を停止すると共に、前記補正手段の駆動を開
始する手段411とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型の撮影装置に
具備される防振制御装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合せ等
の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性
は非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタの
レリーズ時点においてこのような手振れを起こしても像
振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。
従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を
撮影するためには、第1に、カメラの振動を正確に検出
し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必
要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、加速度、角加速度、角速度、角変位等を検出
する振れ検出センサと、カメラ振れ補正の為にその出力
を適宜演算処理する演算部を具備した振動検出装置をカ
メラに搭載することによって行うことができる。そし
て、この検出情報に基づき、撮影光軸を偏心させる補正
手段を駆動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】図7は防振システムを有するコンパクトカ
メラの外観斜視図であり、光軸41に対して矢印42
p,42yで示すカメラ縦振れ及び横振れに対し振れ補
正を行う機能を有している。
【0008】尚、カメラ本体43の中で、43aはレリ
ーズボタン、43bはモードダイヤル(メインスイッチ
を含む)、43cはリトラクタブルストロボ、43dは
ファインダ窓である。
【0009】図8は、図7に示したカメラの内部構成を
示す斜視図であり、44はカメラ本体、51は補正手
段、52は補正レンズ、53は補正レンズ52を図中5
8p,58y方向に自在に駆動して図7の矢印42p,
42y方向の振れ補正を行う支持枠であり、詳細につい
ては後述する。45p,45yは各々矢印46p,46
y回りの振れを検出する角速度計や角加速度計等の振動
検出装置である。
【0010】振動検出装置45p,45yの出力は後述
する演算回路47p,47yを介して補正手段51の駆
動目標値に変換され、該補正手段51のコイルに入力し
て振れ補正を行う。尚、54は地板、56p,56yは
永久磁石、510p,510yはコイルである。
【0011】図9は前記演算回路47p,47yの詳細
を示すブロック図であり、これらは同様な構成である為
に同図では演算回路47pのみを用いて説明する。
【0012】演算回路47pは、一点鎖線にて囲まれ
る、DCカットフィルタ48p、ローパスフィルタ49
p、アナログ・ディジタル変換回路(以下、A/D変換
回路と記す)410p、駆動手段419p及び破線で示
すカメラマイコン411より構成される。また、前記カ
メラマイコン411は、記憶回路412p、差動回路4
13p、DCカットフィルタ414p、積分回路415
p、記憶回路416p、差動回路417p、PWMデュ
ーティ変更回路418pで構成される。
【0013】ここでは、振動検出装置45pとして、カ
メラの振れ角速度を検出する振動ジャイロを用いてお
り、該振動ジャイロはカメラのメインスイッチのオンと
同期して駆動され、カメラに加わる振れ角速度の検出を
開始する。
【0014】振動検出装置45pの出力信号は、アナロ
グ回路で構成されるDCカットフィルタ48pにより該
出力信号に重畳しているDCバイアス成分がカットされ
る。このDCカットフィルタ48pは 0.1Hz以下の周
波数の信号をカットする周波数特性を有しており、カメ
ラに加わる1〜10Hzの手振れ周波数帯域には影響が
及ばないようになっている。しかしながら、この様に
0.1Hz以下をカットする特性にすると、振動検出装置
45pから振れ信号が入力されてから完全にDCがカッ
トされるまでには10秒近くかかってしまうという問題
がある。そこで、カメラのメインスイッチがオンされて
から例えば 0.1秒まではDCカットフィルタ48pの時
定数を小さく(例えば10Hz以下の周波数の信号をカ
ットする特性にする)しておく事で、 0.1秒位の短い時
間でDCをカットし、その後に時定数を大きくして(
0.1Hz以下の周波数のみカットする特性にして)DC
カットフィルタ48pにより振れ角速度信号が劣化しな
い様にしている。
【0015】DCカットフィルタ48pの出力信号は、
アナログ回路で構成されるローパスフィルタ49pによ
りA/D変換回路410pの分解能にあわせて適宜増幅
されると共に、振れ角速度信号に重畳する高周波のノイ
ズをカットされる。これは、振れ角速度信号をカメラマ
イコン411に入力する時のA/D変換回路410pの
サンプリングが振れ角速度信号のノイズにより読み誤り
が起きるのを避ける為である。また、ローパスフィルタ
49pの出力信号は、A/D変換回路410pによりサ
ンプリングされてカメラマイコン411に取り込まれ
る。
【0016】DCカットフィルタ48pによりDCバイ
アス成分はカットされている訳であるが、その後のロー
パスフィルタ49pの増幅により再びDCバイアス成分
が振れ角速度信号に重畳している為に、カメラマイコン
411内において再度DCカットを行う必要がある。
【0017】そこで、例えばカメラのスイッチのオンか
ら 0.2秒後にサンプリングされた振れ角速度信号を記憶
回路412pで記憶し、差動回路413pにより記憶値
と振れ角速度信号の差を求めることでDCカットを行
う。尚、この動作では大雑把なDCカットしか出来ない
為に(カメラのメインスイッチのオンから 0.2秒後に記
憶された振れ角速度信号の中にはDC成分ばかりでな
く、実際の手振れも含まれている為)、後段でデジタル
フィルタにより構成されたDCカットフィルタ414p
にて十分なDCカットを行っている。このDCカットフ
ィルタ414pの時定数もアナログのDCカットフィル
タ48pと同様に変更可能になっており、カメラのメイ
ンスイッチのオンから 0.2秒後から更に 0.2秒費やして
その時定数を徐々に大きくしている。具体的には、この
DCカットフィルタ414pはメインスイッチのオンか
ら 0.2秒経過した時には10Hz以下の周波数をカット
するフィルタ特性を有しており、その後50msec毎にフ
ィルタでカットする周波数を5Hz,1Hz, 0.5H
z, 0.2Hzと下げていく。
【0018】但し、上記動作の間に撮影者がレリーズボ
タン43aを半押し(sw1をオン)して測光,測距を
行った時は直ちに撮影を行う可能性があり、時間を費や
して時定数変更を行う事が好ましくない場合もある。そ
こで、その様な時は撮影条件に応じて時定数変更を途中
で中止する。例えば、測光結果により撮影シャッタスピ
ードが1/60秒となる事が判明し、撮影焦点距離が1
50mmの時には防振の精度はさほど要求されない為に、
DCカットフィルタ414pは 0.5Hz以下の周波数を
カットする特性まで時定数変更した時点で完了とする
(シャッタスピードと撮影焦点距離の積により時定数変
更量を制御する)。これにより、時定数変更の時間を短
縮でき、シャッタチャンスを優先する事が出来る。勿
論、より速いシャッタスピード、或いはより短い焦点距
離の時は、DCカットフィルタ414pの特性は1Hz
以下の周波数をカットする特性まで時定数変更した時点
で完了とし、より遅いシャッタスピード,長い焦点距離
の時は、時定数が最後まで変更完了するまで撮影を禁止
する。
【0019】積分回路415pは、カメラのレリーズボ
タン43aの半押し(sw1のオン)に応じてDCカッ
トフィルタ414pの出力信号の積分を始め、角速度信
号を角度信号に変換する。但し、前述した様にDCカッ
トフィルタ414pの時定数変更が完了していない時に
は時定数変更が完了するまで積分動作を行わない。尚、
図9では省略しているが、積分された角度信号はその時
の焦点距離,被写体距離情報により適宜増幅され、振れ
角度に応じて適切な量補正手段51を駆動するように変
換される(ズームフォーカスにより撮影光学系が変化
し、補正手段51の駆動量に対し光軸偏心量が変わる
為、この補正を行う必要がある)。
【0020】レリーズボタン43aの押し切り(sw2
のオン)で補正手段51を振れ角度信号に応じて駆動し
始める訳であるが、この時、補正手段51の振れ補正動
作が急激に始まらない様に注意する必要がある。記憶回
路416p及び差動回路417pは、この対策の為に設
けられている。記憶回路416pは、レリーズボタン4
3aの押し切り(sw2のオン)に同期して積分回路4
15pの振れ角度信号を記憶する。差動回路417p
は、積分回路415pの信号と記憶回路416pの信号
の差を求める。その為、スイッチsw2のオン時の差動
回路417pの二つの信号入力は等しく、該差動回路4
17pの補正手段51に対する駆動目標値信号はゼロで
あるが、その後ゼロより連続的に出力が行われる(記憶
回路416pはスイッチsw2のオン時点の積分信号を
原点にする役割となる)。これにより、補正手段51は
急激に駆動される事が無くなる。
【0021】差動回路417pからの目標値信号は、P
WMデューティ変更回路418pに入力される。補正手
段51のコイル510p(図8参照)には振れ角度に対
応した電圧或いは電流を印加すれば、補正レンズ52は
その振れ角度に対応して駆動される訳であるが、補正手
段51の駆動消費電力及びコイルの駆動トランジスタの
省電力化の為にはPWM駆動が望ましい。
【0022】そこで、PWMデューティ変更回路418
pは、目標値に応じてコイル駆動デューティを変更して
いる。例えば、周波数が20KHzのPWMにおいて、
差動回路417pの目標値が「2048」の時にはデュ
ーティ「0」とし、「4096」の時にはデューティ
「100」とし、その間を等分にしてデューティを目標
値に応じて決定していく。尚、デューティの決定は目標
値ばかりではなく、その時のカメラの撮影条件(温度や
カメラの姿勢,電源の状態)によって細かく制御して精
度良い振れ補正が行われるようにする。
【0023】PWMデューティ変更回路418pの出力
は、PWMドライバ等の公知の駆動手段419pに入力
され、該駆動手段419pの出力を補正手段51のコイ
ル510p(図8参照)に印加して振れ補正を行う。駆
動装置419はスイッチsw2のオンに同期してオンさ
れ、フィルムへの露光が終了するとオフされる。又、露
光が終了してもレリーズボタン43aが半押し(sw1
のオン)されている限り積分回路415pは積分を継続
しており、次のスイッチsw2のオンで再び記憶回路4
16pが新たな積分出力を記憶する。
【0024】レリーズボタン43aの半押しを止める
と、積分回路415pはDCカットフィルタ414pの
出力の積分を止め、該積分回路415pのリセットを行
う。リセットとは、今まで積分してきた情報をすべて空
にする事である。
【0025】メインスイッチのオフで振動検出装置45
pがオフされ、防振シーケンスは終了する。
【0026】尚、積分回路415pの出力信号が所定値
より大きくなった時にはカメラのパンニングが行われた
と判定して、DCカットフィルタ414pの時定数を変
更する。例えば 0.2Hz以下の周波数をカットする特性
であったものを1Hz以下をカットする特性に変更し、
再び所定時間で時定数をもとに戻していく。この時定数
変更量も積分回路415pの出力の大きさにより制御さ
れる。即ち、出力信号が第1の閾値を超えた時には、D
Cカットフィルタ414pの特性を 0.5Hz以下をカッ
トする特性にし、第2の閾値を超えた時は、1Hz以下
をカットする特性とし、第3の閾値を超えた時は、5H
z以下をカットする特性にする。
【0027】又、積分回路415pの出力が非常に大き
くなった時には、該積分回路415pを一旦リセットし
て演算上の飽和(オーバーフロー)を防止している。
【0028】図9において、DCカットフィルタ414
pはメインスイッチのオンから 0.2秒後に作動を開始す
る構成になっているが、これに限るものではなく、レリ
ーズボタン43aの半押しより作動を開始しても良い。
この場合はDCカットフィルタの時定数変更が完了した
時点より積分回路415pを作動させる。
【0029】又、積分回路415pもレリーズボタン4
3aの半押し(sw1のオン)で作動を開始させていた
が、レリーズボタン43aの押し切り(sw2のオン)
より作動を開始する構成にしても良い。この場合には、
記憶回路416p及び差動回路417pは必要無くな
る。
【0030】図9では、演算回路47p内に、DCカッ
トフィルタ48p及びローパスフィルタ49pを設けて
いるが、これらは振動検出装置45p内に設けられても
良いのは言うまでもない。
【0031】図10〜図12は、補正手段51の詳細を
示す図であり、詳しくは、図10は補正手段51の正面
図、図11(a)は図10の矢印B方向より見た側面
図、図11(b)は図10のA−A断面図、図12は補
正手段51の斜視図である。
【0032】図10において、補正レンズ52(図11
(b)に示す様に、この補正レンズ52は、支持枠53
に固定される二枚のレンズ52a,52bと、地板54
に固定されるレンズ52cにより成り、撮影光学系の群
を構成している)は、支持枠53に固定される。
【0033】支持枠53には強磁性材料のヨーク55が
取付けられ、該ヨーク55の同図の裏面にはネオジウム
等の永久磁石56p,56yが吸着固定(かくれ線で示
す)されている。又、支持枠53から放射状に延出する
3本の支持軸53aは地板54の側壁54bに設けられ
た長孔54aに嵌合している。
【0034】図11(a),図12に示す様に、支持軸
53aと長孔54aは、補正レンズ52の光軸57方向
には嵌合してガタは生じないが、光軸57と直交する方
向には長孔54aが延びているため、支持枠53は地板
54に対し光軸57方向には移動規制されるが、光軸と
直交する平面内には自由に移動できる(矢印58p,5
8y,58r)。但し、図10に示す様に支持枠53上
のピン53bと地板上のピン54c間に引っ張りコイル
バネ59が掛けられている為に各々の方向(58p,5
8y,58r)に弾性的に規制されている。
【0035】地板54には永久磁石56p,56yに対
向してコイル510p,510yが取付けられている
(一部かくれ線)。ヨーク55、永久磁石56p、コイ
ル510pの配置は図11(b)の様になっており(永
久磁石56y、コイル510yも同じ配置)、コイル5
10pに電流を流すと支持枠53は矢印58p方向に駆
動され、コイル510yに電流を流すと、前記支持枠5
3は矢印58y方向に駆動される。
【0036】そして、その駆動量は各々の方向における
引っ張りコイルバネ59のバネ定数とコイル510p,
510yと永久磁石56p,56yの関連で生じる推力
との釣り合いで求まる。即ち、コイル510p,510
yに流す電流量に基づいて補正レンズ52の偏心量を制
御できる。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したようなコ
ンパクトカメラに防振システムを搭載していく場合に
は、防振状態の表示は不可欠である。なぜならば、一眼
レフレックスカメラの場合やビデオカメラの場合では、
撮影レンズを通して被写体を観察しているので振れ状態
や防振状態をユーザーが認識できるが、コンパクトカメ
ラにおいてはファインダ光学系と撮影光学系は別個な為
に撮影光学系を防振しても、ユーザーは防振状態を認識
できない為である。
【0038】そして、表示を行う場合においても、例え
ば手振れの大きいときにはファインダ内のLEDを点滅
させてユーザーに注意を促したり、特開平1−1232
19号公報に開示されているように、ファインダ内に振
れ軌跡を投影して振れの状態を撮影者に知らせる方法が
ある。
【0039】ところで、このように表示についても振動
検出装置の出力を用いて駆動制御しようとすると、その
為の専用の演算回路が必要になり、回路が複雑になる問
題がある。
【0040】勿論、補正手段を駆動する駆動目標値を用
いて表示を制御しても良いが、実際には振れ補正を行う
為の振れ信号の特性と表示を行う為の振れ信号の特性は
異ならせないと表示が不安定になる虞があるので、別の
演算回路を用いた方が好ましいのである。
【0041】一般に手振れの周波数帯域は1〜10Hz
であり、このような帯域の振れを正確に演算する為に
は、 0.2〜50Hzの帯域での演算精度が求められる。
そして、その様な演算は極めて時定数が大きくなる(
0.2Hzと云う低い周波数の信号を処理する演算回路
を、時定数が大きい演算回路と云う)。
【0042】その様に大きな時定数を有する演算回路の
場合には、回路上の飽和などによる演算の非線形性が生
じた後のリカバリー動作が極めて遅くなる。よって、こ
のような演算により表示を制御した場合、急に大きな振
れが生じた場合には演算回路が飽和してしまい、暫くは
表示が不安定になる虞がある。その為に上述したように
表示用として、より時定数の小さい回路であり、例えば
2〜50Hzの帯域の演算精度で許容される演算回路を
別に設ける必要があった。(このように2Hzと云う周
波数の信号を処理する演算回路を、上述した 0.2Hzを
処理する演算回路に比べると“時定数が小さい演算回
路”と呼ぶ。) 尚、ここで“演算回路”と称しているが、これは実際に
は、図9のDCカットフィルタ48p、ローパスフィル
タ49pなどのアナログの“回路”ばかりでなく、DC
カットフィルタ414pや積分回路415pの様なデジ
タル演算処理も“回路”と呼んでいる。
【0043】更に表示手段を設けた場合には、ユーザー
はその表示に従って撮影を行う訳であるが、実際には防
振が不要な撮影条件(例えば焦点距離がワイドであり、
且つ被写体が明るい為に露光時間が短く手振れの虞がな
いとき)では振れ補正しないので、表示の駆動を行わな
いとユーザーは防振システムを設定しているのにもかか
わらず表示が行われないことに対し故障と誤解する虞が
あり、それにより撮影が円滑に進まくなる可能性もあ
る。
【0044】(発明の目的)本発明の目的は、振れ表示
と振れ補正の制御を一つの演算手段の出力を用いて行う
と共に、両者を適正なタイミングで良好に作動させ、撮
影を円滑に進めさせることのできる防振制御装置を提供
しようとするものである。
【0045】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1〜8に記載の発明は、振れを検出する振動
検出手段と、該振動検出手段の出力を演算する演算手段
と、該演算手段の出力を基に振れを補正する補正手段
と、前記演算手段の出力を基に振れの状態を表示する表
示手段とを有する防振制御装置において、該防振制御装
置が搭載される撮影装置に対し、非撮影状態から撮影準
備状態への移行を指示する操作が行われることにより、
前記演算手段の時定数を第1の時定数に変更し、前記撮
影準備状態から撮影状態への移行を指示する操作が行わ
れることにより、前記演算手段の時定数を第3の時定数
に変更し、その後第2の時定数まで変更する演算時定数
制御手段と、非撮影状態から撮影準備状態への移行を指
示する操作が行われることにより、前記表示手段の駆動
を開始し、前記撮影準備状態から撮影状態への移行を指
示する操作が行われることにより、前記表示手段の駆動
を停止すると共に、前記補正手段の駆動を開始する駆動
制御手段とを有する防振制御装置とするものである。
【0046】同じく上記目的を達成するために、請求項
9に記載の発明は、振れを検出する振動検出手段と、該
振動検出手段の出力を演算する演算手段と、該演算手段
の出力を基に振れを補正する補正手段と、前記演算手段
の出力を基に振れの状態を表示する表示手段とを有する
防振制御装置において、該防振制御装置が搭載される撮
影装置に対し、非撮影状態から撮影準備状態への移行を
指示する操作が行われることにより、前記演算手段を作
動状態にし、前記撮影準備状態から撮影状態への移行を
指示する操作が行われることにより、前記演算手段の演
算状態をリセットし、再び作動状態にする演算制御手段
と、非撮影状態から撮影準備状態への移行を指示する操
作が行われることにより、前記表示手段の駆動を開始
し、前記撮影準備状態から撮影状態への移行を指示する
操作が行われることにより、前記表示手段の駆動を停止
し、前記補正手段の駆動を開始する駆動制御手段とを有
する防振制御装置とするものである。
【0047】同じく上記目的を達成するために、請求項
10に記載の発明は、振れを検出する振動検出手段と、
該振動検出手段の出力を演算する演算手段と、該演算手
段の出力を基に振れを補正する補正手段と、前記演算手
段の出力を基に振れの状態を表示する表示手段とを有す
る防振制御装置において、該防振制御装置が搭載される
撮影装置に対し、非撮影状態から撮影準備状態への移行
を指示する第1の操作が行われた場合、該第1の操作か
ら遅れて前記表示手段を駆動し、該表示手段の駆動から
遅れて前記補正手段を駆動し、該補正手段の駆動から遅
れて前記撮影装置に設けられたシャッタ部材を駆動して
撮影を行わせる駆動制御手段を有する防振制御装置とす
るものである。
【0048】上記請求項1〜10に記載の発明は、小型
の撮影装置においては、振れ補正は撮影時のみ行えばよ
いので、表示駆動は撮影準備から撮影前までに限定し、
演算手段の時定数は撮影シーケンスに応じて適宜変更す
ることで、振れ補正と振れ表示を棲み分けできることに
着目して成された構成である。
【0049】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0050】図1は本発明の実施の一形態に係るカメラ
の主要部分の構成を示すブロック図であり、図9と異な
るのは、積分回路415pの出力が比較回路13に入力
し、基準信号12と比較されて、その結果により表示駆
動回路11が制御される点である。
【0051】尚、不図示の演算回路47yも演算回路4
7pと同様ではあるが、表示駆動回路11は省かれ、振
れの表示は演算回路47pの演算結果からのみ行われて
いる。これは回路構成を簡潔にするためである。
【0052】演算回路47pは、一点鎖線にて囲まれる
DCカットフィルタ48p、ローパスフィルタ49p、
A/D変換回路410p、駆動手段419p及びカメラ
マイコン411(記憶回路412p、差動回路413
p、DCカットフィルタ414p、積分回路415p、
記憶回路416p、差動回路417p、PWMデューテ
ィー変換回路418pを有する)で構成される。
【0053】ここでは振動検出装置45pとしてカメラ
の振れ角速度を検出する振動ジャイロを用いており、振
動ジャイロは非撮影状態から撮影準備状態にカメラを移
行させるための指示操作であるカメラのレリースボタン
半押し(以下、スイッチsw1のオンと記す)に応じて
駆動され、カメラに加わる振れ角速度の検出を開始す
る。
【0054】振動検出装置45pからの振れ信号はアナ
ログ回路で構成されるDCカットフィルタ48pにより
該信号に重畳しているDCバイアス成分がカットされ
る。図1のDCカットフィルタ48pは 0.2Hz以下の
周波数の信号はカットする周波数特性を有しており、カ
メラに加わる1ないし10Hzの手振れ周波数帯域には
影響が及ばないようになっている。しかしながら、この
様に 0.2Hz以下をカットする特性にすると、振動検出
装置45pより振れ信号が入力されてから完全にDCが
カットされるまでには5秒近くかかってしまう問題があ
る。
【0055】そこで、スイッチsw1のオンから例えば
0.05 秒まではDCカットフィルタ48pの時定数を小
さく(例えば10Hz以下の周波数の信号をカットする
特性にする)しておく事で 0.1秒位の短い時間でDC成
分をカットし、その後に時定数を大きくして( 0.1Hz
以下の周波数のみカットする特性)にして、DCカット
フィルタ48pにより振れ角速度信号が劣化しないよう
にしている。
【0056】前記DCカットフィルタ48pの出力はア
ナログ回路で構成されるローパスフィルタ49pにより
A/D分解能に合わせて適宜増幅されると共に、振れ角
速度信号に重畳する高周波のノイズがカットされる。こ
れは振れ角速度信号をカメラマイコン411に入力する
時のA/D変換回路410pのサンプリングが振れ角速
度信号のノイズにより読み誤りが起きるのを避ける為で
ある。
【0057】ローパスフィルタ49pの信号はA/D変
換回路410pによりサンプリングされてカメラマイコ
ン411に取り込まれる。DCカットフィルタ48pに
よりDCバイアス成分はカットされている訳であるが、
その後のローパスフィルタ49pの増幅により再びDC
バイアス成分が振れ角速度信号に重畳している為にカメ
ラマイコン411内において再度DCカットを行う必要
がある。そこで、例えばスイッチsw1のオンから 0.1
5 秒後にサンプリングされた振れ角速度信号を記憶回路
412pで記憶し、差動回路413pにより記憶値と振
れ角速度信号の差を求めることでDCカットを行う。
【0058】尚、この動作では大雑把なDCカットしか
出来ない為に(カメラメインスイッチのオンから 0.15
秒後に記憶された振れ角速度信号の中にはDC成分ばか
りでなく、実際の手振れも含まれている為)後段でデジ
タルフィルタで構成されたDCカットフィルタ414p
により十分なDCカットを行っている。
【0059】このDCカットフィルタ414pの時定数
もアナログのDCカットフィルタ48pと同様に変更可
能に成っており、スイッチsw1のオンから 0.2秒後か
ら更に 0.15 秒費やしてその時定数を徐々に大きくして
いる。具体的には、このDCカットフィルタ414pは
スイッチsw1のオンから 0.15 秒経過した時には10
Hz以下の周波数をカットするフィルタ特性であり、そ
の後50msec毎にフィルタでカットする周波数を5
Hz,2Hzと下げてゆく。
【0060】積分回路415pはDCカットフィルタ4
14pと同期してDCカットフィルタ414pの信号の
積分を始め、角速度信号を角度信号に変換する。
【0061】尚、図1では省略しているが、積分された
角度信号はその時の焦点距離、被写体距離情報により適
宜増幅され、振れ角度に応じて適切な量補正手段が駆動
するように変換される。(ズームフォーカスにより撮影
光学系が変化し、補正手段の駆動量に対し光軸偏心量が
変わる為この補正を行う必要がある)カメラマイコン4
11はスイッチsw1のオンから 0.35 秒経過してDC
カットフィルタ414p及び積分回路415pの時定数
切り換えが完全に終了するのを待ってから表示駆動回路
11を駆動し、撮影者に振れ状態を表示する。
【0062】ここで表示形態は、図2に示す様に、ファ
インダ14内に例えばLED15によりスーパーインポ
ーズされる手振れの表示16を、手振れの角度(積分回
路415pの出力)が所定以上になると点滅させるよう
にしており、積分回路415pの出力と基準信号12を
比較回路13で比較し、積分回路415pの出力が基準
信号12を超えるときには、カメラマイコン411は表
示駆動回路11を間欠駆動(例えば4Hz)する。
【0063】尚、図2において、マスク17はLED1
5の投光を所定形状に整える為に設けてある。このよう
に表示はDCカットフィルタ414p及び積分回路41
5pの特性を2Hzを境にDCカット及び積分する特性
に設定しているので、その演算時定数が小さく、大きな
振れが生じ、回路が飽和した場合においてもリカバリー
が早く、感触の良い表示が行われる。
【0064】次に、カメラを撮影準備状態から撮影状態
に移行させるための操作であるシャッタレリーズボタン
の押し切り(以下、スイッチsw2のオンと記す)が行
われると、始めにカメラマイコン411は表示駆動回路
11の駆動を止める。次いで、スイッチsw2のオンか
ら 0.05 秒後にDCカットフィルタ414p及び積分回
路415pの時定数を最小(10Hzを境にDCカッ
ト、積分を行う特性)に変更する。
【0065】この変更は前述したように時定数を小から
大に時間をかけて行ったのとは異なり、今までの特性で
ある2Hzを境にDCカット、積分を行う特性から一気
に10Hzを境にDCカット、積分を行う特性に変更す
る。これは、1〜10Hzの手振れの周波数帯域からみ
ると実質的に演算回路47pをリセットしたことに等し
い。
【0066】そして、その後再びフィルタ特性を時間を
かけて変更してゆき、スイッチsw2のオンから 0.3秒
後には 0.2Hzを境にDCカット、積分を行う特性にま
で変更する。即ち,スイッチsw1のオン時に最終的に
DCカットフィルタ414p及び積分回路415pに設
定されるフィルタ特性である2Hzに比べ大きな時定数
に設定され、手振れを補正するのに適した特性になる。
【0067】この後、補正手段(図8等の補正手段51
に相当)を振れ角度信号に応じて駆動し始める訳である
が、この時補正手段の振れ補正動作が急激に始まらない
様に注意する必要がある。記憶回路416p及び差動回
路417pはこの対策の為に設けられている。
【0068】記憶回路416pはスイッチsw2のオン
から 0.3秒後、即ちDCカットフィルタ414pと積分
回路415pの時定数変更が完了した時点に積分回路4
15pの振れ角度信号を記憶する。差動回路417p
は、積分回路415pの信号と記憶回路416pの信号
の差を求める。その為、スイッチsw2のオン時の差動
回路417pの2つの信号入力は等しく差動回路417
pの補正手段駆動目標値信号はゼロであるが、その後ゼ
ロより連続的に出力が行われる。(記憶回路416pは
スイッチsw2のオン時点の積分信号を原点にする役割
となる) これにより、補正手段は急激に駆動される事が無くな
る。
【0069】差動回路417pからの目標値信号はPW
Mデューティ変更手段418pに入力される。補正手段
のコイルには振れ角度に対応した電圧或いは電流を印加
すれば補正レンズはその振れ角度に対応して駆動される
訳であるが、補正手段の駆動消費電力及びコイルの駆動
トランジスタの省電力化の為にはPWM駆動が望まし
い。
【0070】そこで、PWMデューティ変更回路418
pは目標値に応じてコイル駆動デューティを変更してい
る。例えば周波数が20KHzのPWMにおいて差動回
路417pの目標値が「2048」の時にはデューティ
は「0」、「4096」の時にはデューティは「10
0」とし、その間を等分にしてデューティを目標値に応
じて決定していく。尚、デューティの決定は、目標値ば
かりではなくその時のカメラの撮影条件(温度やカメラ
の姿勢、バッテリーの状態)によって細かく制御して精
度良い振れ補正が行われる様にする。
【0071】PWMデューティ変更回路418pの出力
はPWMドライバ等の公知の駆動手段419pに入力さ
れ、該駆動手段419pの出力を補正手段のコイルに印
加して振れ補正を行う。駆動手段419pはスイッチs
w2のオンから 0.30 秒後に駆動を開始し、フィルムへ
の露光が終了すると駆動を停止する。即ち、差動回路4
17pの補正手段の駆動目標値信号がゼロより連続的に
出力が行われるのに同期して振れ補正が開始される。
【0072】露光後、補正手段を停止した後に積分回路
415pはDCカットフィルタ414pの出力の積分を
止め、リセットを行う。リセットとは、DCカットフィ
ルタ48pのフィルタ特性は10Hzを境にDCカット
する特性に変更し、DCカットフィルタ414p及び積
分器415pのフィルタ特性も10Hzを境にDCカッ
ト、積分する特性にすることである。又、このとき振動
検出装置45pがオフされ、防振シーケンスは終了す
る。
【0073】尚、スイッチsw2のオン操作直前の時点
で積分回路415pの信号が所定値より大きくなった時
には、カメラのパンニングが行われたと判定して、スイ
ッチsw2のオンではDCカットフィルタ414p及び
積分回路415pの最終到達時定数を変更する。例えば
最終的には 0.2Hz以下の周波数をカットする特性に変
更する予定であったものを1Hz以下をカットする特性
迄に制限にする。
【0074】この時定数変更量も、積分回路415pの
出力の大きさにより制御される。即ち、出力が第1の閾
値を超えた時にはDCカットフィルタ414pの特性を
0.5Hz以下をカットする特性に制限し、第2の閾値を
超えた時は1Hz以下をカットする特性に制限し、第3
の閾値を超えた時は5Hz以下をカットする特性に制限
する。又、積分回路415pの出力が非常に大きくなっ
た時には、該回路を一旦リセットして演算上の飽和(オ
ーバーフロー)を防止している。
【0075】又、上記構成においては、スイッチsw2
のオンから少なくとも 0.35 秒経過しないと駆動手段4
19pは駆動されず、露光はその時間より遅れてしま
い、レリーズタイムラグが大きくなる。そこで、その様
な時には撮影条件に応じて駆動手段419pの動作を早
くする。
【0076】この実施の形態においては、防振システム
がどの程度必要かを判定する手段を設けており、例えば
測光結果により撮影シャッタスピードが1/60となる
事が判明し、撮影焦点距離が150mmの時には、防振
の精度はさほど要求されない為にDCカットフィルタ4
14p及び積分回路415pは 0.5Hz以下の周波数を
カットする特性まで時定数変更した時点で駆動手段41
9pの作動を許可する。(シャッタスピードと撮影焦点
距離の積により駆動手段419pの駆動開始タイミング
を制御する)これにより、補正駆動までの時間を短縮で
き、シャッタチャンスを優先する事が出来る。
【0077】勿論より速いシャッタスピード、或いはよ
り短い焦点距離の時にはDCフィルタ414pの特性及
び積分回路415pの特性は1Hz以下の周波数をカッ
トする特性まで時定数変更した時点で駆動手段419p
の駆動を許可し、補正手段を作動させ、より遅いシャッ
タスピード、長い焦点距離の時には時定数が最後まで変
更完了するまで撮影を禁止する。
【0078】図3から図6は本発明の実施の一形態にお
けるカメラマイコン411の動作を示すフローチャート
であり、このフローは、カメラのメインスイッチをオン
にした状態から開始され、フローのループを常時循環し
ており、カメラのメインスイッチをオフにした時にこの
フローは終了する。
【0079】尚、このフローは説明のために要部のみを
示しており、実際にメインスイッチオンの時の沈胴位置
から鏡筒をスタンバイ位置まで繰り出す動作や、バッテ
リーチェック動作、ズーム操作等の本発明とは直接かか
わらない部分の動作は省いている。
【0080】図3において、ステップ#1001では、
スイッチsw1のオンを待機し、該スイッチsw1がオ
ンされた時点でステップ#1002へ進む。ここで、こ
の実施の形態では、スイッチsw1がオンされる事をカ
メラが非撮影状態から撮影状態に移行する操作と称して
いる。
【0081】次のステップ#1002では、被写体に対
し測光を行い、フィルムの感度や撮影光学系の明るさか
ら露光時間を演算、或いは測光値に対応する記憶値を引
き出して求める。又、被写体までの距離を測距する。更
に、スイッチsw1のオン操作時の撮影焦点距離と求め
た露光時間により露光時に振れ補正が必要か、又、必要
な場合にはその特性はどの程度が必要なのかを求める。
【0082】上述したように焦点距離が短く、露光時間
も短いときは、振れ補正は不要であり、又、振れ補正は
必要であるが、さほど精度がいらない場合(さほど露光
時間が長くないとき)はDCカットフィルタ414pや
積分回路415pのフィルタ特性は 0.2Hzを境にDC
カット、積分する特性にする必要はない。その為にスイ
ッチsw2のオンからDCカットフィルタ414pと積
分回路415pの時定数が完全に変更される( 0.2Hz
の特性)前に露光を行っても良い。
【0083】そこで、ステップ#1002では、単に振
れ補正の要否ばかりではなく、どの程度の振れ補正特性
が必要で、その為にはDCカットフィルタ414pと積
分回路415pの時定数をどの時点まで変更すればよい
のか(いつ露光動作に入るか)を求めている。
【0084】次のステップ#1003では、カメラが振
れ補正を行うモードであるか否かを判定し、撮影者が振
れ補正を行うモードを選択しているときにはステップ#
1004へ進み、そうでないときにはステップ#103
2へ進む。ステップ#1004へ進むと、振動検出装置
45p,45yである振動ジャイロに電力を供給し、角
速度検出を開始させる。又、このとき同時に,演算回路
47p,47yについても電力を供給し演算可能な状態
にする。(演算回路47p,47yはカメラのメインス
イッチのオンから演算可能な状態に設定しても良い)次
のステップ#1005では、その後 0.05 秒待機する。
これは、振動ジャイロの出力が安定するまで演算を行わ
ないようにするためである。続くステップ#1006で
は、DCカットフィルタ48pの時定数を小から大に変
更する。詳しくは、ステップ#1006まではDCカッ
トフィルタ48pを10Hz以下を減衰させる時定数の
小さい演算特性(フィルタ特性)にしておき、該ステッ
プ#1006で 0.2Hz以下を減衰させる演算特性(フ
ィルタ特性)に設定する。即ち、振動ジャイロの信号が
不安定な為に設けてある上記ステップ#1005の待機
時間においてDCカットフィルタ48pの特性を時定数
の小さな特性にすることで、振動ジャイロに重畳するD
Cオフセット成分を早期に減衰させている。
【0085】勿論DCカットフィルタ48p及びローパ
スフィルタ49pは公知のアナログリニア回路であるの
で、DCカットフィルタ48Pに信号が入力された時点
でローパスフィルタ49pからDC成分が減衰され、更
に高周波ノイズが減衰された角速度信号が出力される。
又、この時点からローパスフィルタ49pの信号はA/
D410pを通して量子化されてカメラマイコン411
に入力される。
【0086】次のステップ#1007では、更に 0.1秒
待機する。これはDCカットフィルタ48はアナログフ
ィルタであり、コンデンサの誘電吸収などの影響を排除
する為である。そして、次のステップ#1008にて、
カメラマイコン411に取り込まれた角速度信号の、こ
の時点での値を記憶回路412pで記憶する。そして上
述したように差動回路413pより、この時点での出力
をゼロにすることでDCカットフィルタ48p、及びロ
ーパスフィルタ49pの演算回路の固有のDCオフセッ
ト成分を大まかにカットする。次のステップ#1009
では、更に 0.05 秒待機する。これは上記記憶回路41
2pの動作と次のステップの動作が重ならないように設
けてある。
【0087】次に、図4のステップ#1010へ進み、
ここではスイッチsw2がオンされたか否か判定し、オ
ンしているときは図5のステップ#1022に進み、そ
うでないときはステップ#1011へ進む。この実施の
形態では、スイッチsw2のオンをカメラが撮影準備状
態から撮影状態に移行する操作と称している。
【0088】この後のフローは振れの表示を行うのに適
したステップに流れてゆくが、上記ステップ#1010
を設けたのは、例えばスイッチsw1のオンからスイッ
チsw2のオンまでの時間が短い場合(一気押し)に対
して、すぐに露光シーケンスに入れるようにする為であ
る。
【0089】ステップ#1011へ進むと、DCカット
フィルタ414p及び積分回路415pの時定数を変更
する。この変更の仕方は、上述したように10Hzを境
に低周波成分をカットし、高周波成分を積分するフィル
タ特性から、50msec毎にフィルタでカット、積分
する境の周波数を5Hz,2Hzと下げてゆく。そし
て、次のステップ#1012にて、 0.15秒待機する。
これは上記DCカットフィルタ414及び積分回路41
5pの時定数変更が終了するまで次のステップに行かな
い様にしている為である。次のステップ#1013で
は、表示駆動回路11を作動させて、振れ量に応じて表
示を点灯、点滅に制御する。
【0090】次にステップ#1014へ進み、ここでは
スイッチsw2のオンが行われるまで待機し、該スイッ
チSW2のオンでステップ#1017へ進む。尚、該ス
イッチsw2のオン操作が行われない場合はステップ#
1015へ進み、スイッチsw1がオフされたか否か判
定し、オフされた場合はステップ#1016へ進み、D
Cカットフィルタ48p、DCカットフィルタ414
p、積分器415pの時定数を初期状態にリセットする
と共に、振動ジャイロへの電力供給や表示の駆動を停止
し、図3のステップ#1001に戻る。又、上記ステッ
プ#1015でスイッチsw1がオフされていない場合
は、ステップ#1014→#1015を循環してスイッ
チsw2のオン入力を待機する。
【0091】上記ステップ#1014にてスイッチsw
2のオンを判定するとステップ#1017へ進み、上記
ステップ#1002で求めた測距値を基にピント調整用
のレンズを光軸方向に駆動して被写体にピントを合わせ
る動作を開始する。この動作を行っている最中に、ステ
ップ#1018へ進み、ここでは上記ステップ#100
2で求めた結果により振れ補正(IS)が必要か否かを
判定し、不要な場合にはステップ#1019へ進み、D
Cカットフィルタ48p、DCカットフィルタ414
p、積分器415pの時定数を初期状態にリセットする
と共に、振動ジャイロへの電力供給や表示の駆動を停止
し、図3のステップ#1032へ進む。
【0092】即ち、振れ補正が不要な場合には、撮影状
態(sw2のオン)以降防振システムはその機能を止め
て、振れ表示は停止され、又、撮影時に振れ補正が開始
されることはない。
【0093】また、振れ補正が必要な場合はステップ#
1018からステップ#1020へ進み、表示駆動回路
11の作動を止めて表示をオフする。そして、次のステ
ップ#1021にて、0.05秒待機する。これは次のステ
ップの作動と電気回路上の動作が重ならない様にするた
めである。
【0094】続く図5のステップ#1022では、DC
カットフィルタ414p及び積分回路415pの時定数
を最小(10Hzを境にDCカット、積分を行う特性)
に変更する。この変更は前述したように時定数を小から
大に時間をかけて行ったのとは異なり、今までの特性で
ある2Hzを境にDCカット、積分を行う特性から一気
に10Hzを境にDCカット、積分を行う特性に変更す
る。これは、1〜10Hzの手振れの周波数帯域からみ
ると実質的に演算回路47pをリセットしたことに等し
い。そして、その後再びフィルタ特性を時間をかけて変
更してゆき、スイッチsw2のオンから 0.3秒後には
0.2Hzを境にDCカット、積分を行う特性にまで変更
する。
【0095】次のステップ#1023では、時間t1だ
け待機する。ここでt1は、上記ステップ#1002で
求めた振れ補正特性にかかわっており、例えば精度の高
い振れ補正が必要な時(撮影焦点距離が長く、露光時間
も長いとき)は 0.25秒待機してDCカットフィルタ4
14p、積分回路415pのフィルタ特性を最後まで変
更し( 0.2Hzを境にDCカット、積分を行う特性)、
振れ補正精度が低いときはt1を例えば 0.1秒に設定
し、DCカットフィルタ414p、積分回路415pが
未だ時定数変更中であっても次のステップ#1024に
進ませる。これにより、振れの心配ないような明るい被
写体の場合にはレリーズタイムラグを少なく出来、暗い
被写体の時には逆にレリーズタイムラグが長くなるの
で、スイッチsw2のオン操作に伴う操作振れが収まっ
てから撮影が行われる。
【0096】次のステップ#1024では、上記ステッ
プ#1017で開始されたピント合わせの為のレンズ駆
動が終了するまで待機し、ピント合わせが終了した時点
でステップ#1025へ進む。そして、このステップ#
1025では、記憶回路416pによりこの時点で積分
回路415pの振れ角度信号を記憶する。そして、差動
回路417pにより積分回路415pの信号と記憶回路
416pの信号の差を求める。その為、この時点でのス
イッチsw2のオン時の差動回路417pの2つの信号
入力は等しく、差動回路417pの補正手段の駆動目標
値信号はゼロとなり、その後ゼロより連続的に出力が行
われる。(記憶回路416pはスイッチsw2のオン時
点の積分信号を原点にする役割となる)これにより、次
のステップでの補正手段の駆動時に補正手段53が急激
に駆動される事が無くなる。
【0097】次のステップ#1026では、差動回路4
17pの出力に基づいて補正手段の駆動を開始する。そ
して、次のステップ#1027にて、 0.05 秒待機す
る。これは、補正手段の駆動が安定するまで待機する為
である。続く図6のステップ#1028では、上記ステ
ップ#1002で求めた露光時間を基にシャッタを開閉
して露光を行う。そして、露光が終了した時点でステッ
プ#1029へ進み、補正手段の振れ補正駆動を停止す
る。ステップ#1030では、上記ステップ#1016
と同様に、DCカットフィルタ48p、DCカットフィ
ルタ414p、積分器415pの時定数を初期状態(1
0Hz等の小さな時定数)にリセットすると共に振動ジ
ャイロへの電力供給や表示の駆動を停止する。
【0098】次のステップ#1031では、スイッチs
w1がオフされるまで待機し、該スイッチsw1がオフ
すると、図3のステップ#1001に戻る。
【0099】また、図1にてステップ#1003で撮影
者が振れ補正を行うモードを選択していないときには、
前述した様にステップ#1032へ進み、上記ステップ
#1028と同様に、上記ステップ#1002で求めた
露光時間を基にシャッタを開閉して露光を行う。そし
て、露光が終了した時点でステップ#1033へ進み、
スイッチsw1まで待機し、該スイッチsw1がオフす
るとステップ#1001に戻る。
【0100】最後に、上記実施の形態の効果について、
各請求項に記載の本発明の各手段との対応を考慮しつ
つ、以下に説明する。
【0101】1)振れを検出する振動検出装置45p,
45yと、該振動検出装置45p,45y出力を演算す
る演算回路47p,47yと、該演算回路47p,47
yの出力を基に振れを補正する補正手段(図8様に示す
51)と、前記演算回路47p,47yの出力を基に振
れを表示する表示手段(表示駆動回路11や表示16の
表示を行う表示部(LED15等)より成る)とを有す
るカメラにおいて、スイッチsw1がオンされると、前
記演算回路47p,47yに設けられたDCカットフィ
ルタ48p、DCカットフィルタ414p、積分回路4
15pの時定数を小から大、具体的には2Hzを境に低
周波数は減衰させ、高周波数は積分するフィルタ特性を
有する第1の時定数に変更し、スイッチsw2がオンさ
れると、前記第1の時定数を該第1の時定数より小さい
第3の時定数(10Hzを境に低周波数は減衰させ、高
周波数は積分するフィルタ特性)に変更し、その後、再
び第1の時定数より大きい第2の時定数( 0.2Hzを境
に低周波数は減衰させ、高周波数は積分するフィルタ特
性)まで変更する演算時定数制御手段(カメラマイコン
411)と、スイッチsw1がオンされると、前記表示
手段を作動させて図2に示した表示16を行わせ、スイ
ッチsw2がオンされると、前記表示手段の作動は停止
して前記補正手段を駆動するようにしている。
【0102】詳しくは、誤った振れ表示が行われること
や誤った振れ補正が行われることを防ぐ為に、スイッチ
sw2がオンされると、前記表示手段の作動は停止し、
その後前記第1の時定数を該第1の時定数より小さい第
3の時定数に変更し、そして、前記補正手段を駆動する
ように、前記演算時定数制御手段と駆動制御手段の作動
順序を制御している。
【0103】そして、振れ補正(IS)が必要か否かを
判定し、不要な場合には、DCカットフィルタ48p、
DCカットフィルタ414p、積分器415pの時定数
を初期状態にリセットすると共に、表示手段での表示を
オフにし、かつ補正手段はオフのままとするようにして
いる。なお、上記振れ補正(IS)が必要か否かを判定
は、焦点距離、露光時間、カメラの振れ量の少なくとも
一つで判定するようにしている。
【0104】また、撮影が終了すると、前記第2の時定
数を初期の時定数、具体的には第3の時定数等(振動検
出装置の初期出力のDCカットを短時間で可能にする為
に)にすると共に、補正手段の駆動を停止するようにし
ている。
【0105】また、演算回路47p,47yに設けられ
るDCカットフィルタ414p、積分回路415pの時
定数を小さくするということは、手振れの周波数帯域を
考えると、前記DCカットフィルタ414p、積分回路
415pを実質的にリセットすることに等しいので、以
下のようにも言い換えられる。
【0106】つまり、スイッチsw1がオンされると、
前記演算回路47p,47yを作動状態にし、スイッチ
sw2がオンされると、前記演算回路47p,47yの
演算状態をリセットし、再び作動状態にする演算制御手
段(カメラマイコン411)と、又スイッチsw1がオ
ンされると、前記表示手段を駆動させ、スイッチsw2
がオンされると、前記表示手段の駆動を停止し、前記補
正手段を駆動する駆動制御手段(カメラマイコン41
1)を有する構成にしている。
【0107】更には、撮影シーケンスを各動作が重なら
ずに確実にする為に、非撮影状態から撮影準備状態への
移行を指示する第1の操作(スイッチsw1のオン)が
行われたときに、前記第1の操作(#1001)から遅
れて前記表示手段を作動させ(#1013)、その作動
から遅れて補正手段を駆動させ(#1026)、該補正
手段の駆動から遅れてシャッタを開き(#1028)、
駆動して撮影を行わせる駆動制御手段(カメラマイコン
411)を有する構成にしている。
【0108】これら構成により、振れ表示と振れ補正が
一つの演算回路で各々適正な特性で実現でき、且つ両者
が適正なタイミングで良好に作動でき、更に円滑な撮影
が進められるようになった。
【0109】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振れ表示と振れ補正の制御を一つの演算手段の出力を用
いて行うと共に、両者を適正なタイミングで良好に作動
させ、撮影を円滑に進めさせることがきる防振制御装置
を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要
部分の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のカメラにおいて振れ補正について説明す
る為の構成図である。
【図3】図1のカメラの主要部分の動作の一部を示すフ
ローチャートである。
【図4】図3の動作の続きを示すフローチャートであ
る。
【図5】図4の動作の続きを示すフローチャートであ
る。
【図6】図5の動作の続きを示すフローチャートであ
る。
【図7】従来例の防振システムを搭載したカメラの全体
構成を示す斜視図である。
【図8】従来例の防振システムを搭載したカメラの内部
構成を示す斜視図である。
【図9】従来例の防振システムを搭載したカメラの主要
部分の電気的構成を示すブロック図である。
【図10】従来例の振れ補正光学装置を示す正面図であ
る。
【図11】図10のA−A断面及び矢印B方向より見た
図である。
【図12】従来例の振れ補正光学装置を示す斜視図であ
る。
【符号の説明】
11 表示駆動回路 15 LED 45p(45y) 振動検出装置 47p(47y) カメラマイコン 48p(48y) DCカットフィルタ 49p(49y) ローパスフィルタ 414p(414y) DCカットフィルタ 419p(419y) 駆動手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振れを検出する振動検出手段と、該振動
    検出手段の出力を演算する演算手段と、該演算手段の出
    力を基に振れを補正する補正手段と、前記演算手段の出
    力を基に振れの状態を表示する表示手段とを有する防振
    制御装置において、 該防振制御装置が搭載される撮影装置に対し、非撮影状
    態から撮影準備状態への移行を指示する操作が行われる
    ことにより、前記演算手段の時定数を第1の時定数に変
    更し、前記撮影準備状態から撮影状態への移行を指示す
    る操作が行われることにより、前記演算手段の時定数を
    第3の時定数に変更し、その後第2の時定数まで変更す
    る演算時定数制御手段と、非撮影状態から撮影準備状態
    への移行を指示する操作が行われることにより、前記表
    示手段の駆動を開始し、前記撮影準備状態から撮影状態
    への移行を指示する操作が行われることにより、前記表
    示手段の駆動を停止すると共に、前記補正手段の駆動を
    開始する駆動制御手段とを有することを特徴とする防振
    制御装置。
  2. 【請求項2】 前記演算時定数制御手段は、非撮影状態
    から撮影準備状態への移行を指示する操作が行われるこ
    とにより、前記演算手段の時定数を小から大に変更して
    前記第1の時定数にし、前記撮影準備状態から撮影状態
    への移行を指示する操作が行われることにより、前記演
    算手段の時定数を前記第1の時定数より小さい前記第3
    の時定数に変更し、その後前記第1の時定数より大きい
    第2の時定数に変更することを特徴とする請求項1に記
    載の防振制御装置。
  3. 【請求項3】 前記撮影準備状態から撮影状態への移行
    を指示する操作が行われることにより、前記駆動制御手
    段が前記表示手段の駆動を停止し、その後に前記演算時
    定数制御手段が前記該演算手段の時定数を前記第2の時
    定数に変更し、該第2の時定数に変更されると、前記駆
    動制御手段が前記補正手段の駆動を開始するように、前
    記演算時定数制御手段と前記駆動制御手段を制御する制
    御手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の防振制御装置。
  4. 【請求項4】 前記演算時定数制御手段は、前記演算手
    段の構成要素であるDCカットフィルタと積分回路の時
    定数を変更するものであり、 前記第1の時定数は、2Hzを境に低周波数は減衰さ
    せ、高周波数は積分するフィルタ特性とするものであ
    り、前記第3の時定数は、10Hzを境に低周波数は減
    衰させ、高周波数は積分するフィルタ特性とするもので
    あり、前記第2の時定数は、 0.2Hzを境に低周波数は
    減衰させ、高周波数は積分するフィルタ特性とするもの
    であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の
    防振制御装置。
  5. 【請求項5】 前記撮影装置の現在の状態が前記補正手
    段を駆動して振れ補正することを必要とする状態か否か
    を判定する防振判定手段を有し、 前記防振判定手段が振れ補正は不要であると判定してい
    る場合に、非撮影状態から撮影準備状態への移行を指示
    する操作が行われることにより、前記演算時定数制御手
    段は前記演算手段の時定数を変更し、前記駆動制御手段
    は前記表示手段の駆動を開始し、前記撮影準備状態から
    撮影状態への移行を指示する操作が行われた場合に、前
    記防振判定手段が振れ補正は不要であると判定していれ
    ば、前記駆動制御手段は前記表示手段の駆動を停止し、
    該表示手段の駆動を停止した後も前記補正手段の駆動は
    行わないように、前記演算時定数制御手段と前記駆動制
    御手段を制御する制御手段を有することを特徴とする請
    求項1に記載の防振制御装置。
  6. 【請求項6】 前記防振判定手段は、前記撮影装置にお
    ける撮影焦点距離と露光時間と撮影準備状態の時の前記
    撮影装置の振れ量のいずれか或いはそれらの組み合わせ
    を基に、前記撮影装置の現在の状態が前記補正手段を駆
    動して振れ補正することを必要とする状態か否かを判定
    することを特徴とする請求項5に記載の防振制御装置。
  7. 【請求項7】 前記撮影装置での撮影が終了すると、前
    記演算時定数制御手段は前記演算手段の時定数を前記第
    1の時定数よりも小さい初期の時定数に変更し、前記駆
    動制御手段は前記補正手段の駆動を停止することを特徴
    とする請求項1〜6の何れかに記載の防振制御装置。
  8. 【請求項8】 前記初期の時定数は、前記振動検出手段
    の起動初期においてその出力に重畳するDC成分を短時
    間にカットできるような小さな時定数に設定されている
    ことを特徴とする請求項7に記載の防振制御装置。
  9. 【請求項9】 振れを検出する振動検出手段と、該振動
    検出手段の出力を演算する演算手段と、該演算手段の出
    力を基に振れを補正する補正手段と、前記演算手段の出
    力を基に振れの状態を表示する表示手段とを有する防振
    制御装置において、 該防振制御装置が搭載される撮影装置に対し、非撮影状
    態から撮影準備状態への移行を指示する操作が行われる
    ことにより、前記演算手段を作動状態にし、前記撮影準
    備状態から撮影状態への移行を指示する操作が行われる
    ことにより、前記演算手段の演算状態をリセットし、再
    び作動状態にする演算制御手段と、非撮影状態から撮影
    準備状態への移行を指示する操作が行われることによ
    り、前記表示手段の駆動を開始し、前記撮影準備状態か
    ら撮影状態への移行を指示する操作が行われることによ
    り、前記表示手段の駆動を停止し、前記補正手段の駆動
    を開始する駆動制御手段とを有することを特徴とする防
    振制御装置。
  10. 【請求項10】 振れを検出する振動検出手段と、該振
    動検出手段の出力を演算する演算手段と、該演算手段の
    出力を基に振れを補正する補正手段と、前記演算手段の
    出力を基に振れの状態を表示する表示手段とを有する防
    振制御装置において、 該防振制御装置が搭載される撮影装置に対し、非撮影状
    態から撮影準備状態への移行を指示する第1の操作が行
    われた場合、該第1の操作から遅れて前記表示手段を駆
    動し、該表示手段の駆動から遅れて前記補正手段を駆動
    し、該補正手段の駆動から遅れて前記撮影装置に設けら
    れたシャッタ部材を駆動して撮影を行わせる駆動制御手
    段を有することを特徴とする防振制御装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7596307B2 (en) 2002-12-25 2009-09-29 Nikon Corporation Blur correction camera system
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JP2019091063A (ja) * 2019-01-17 2019-06-13 株式会社ニコン ブレ補正装置、電子機器及びカメラ

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