JP2000075336A - 光学機器 - Google Patents

光学機器

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JP2000075336A
JP2000075336A JP25916498A JP25916498A JP2000075336A JP 2000075336 A JP2000075336 A JP 2000075336A JP 25916498 A JP25916498 A JP 25916498A JP 25916498 A JP25916498 A JP 25916498A JP 2000075336 A JP2000075336 A JP 2000075336A
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driving
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Koichi Washisu
晃一 鷲巣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 生産性,信頼性の高い駆動干渉抑制を行うと
共に、この光学機器に入力される振れ量に対する補正手
段の補正量変更を自在に行えるようにする。 【解決手段】 互いに異なる第1と第2の方向に変位し
て光軸を偏心させ、振れを補正する補正手段と、該補正
手段の駆動信号を生成する為の演算手段411とを有
し、前記演算手段は、前記補正手段を前記第1の方向に
駆動させる際に、前記第1の方向以外にも駆動される第
1の駆動干渉量と、前記第2の方向に駆動させる際に、
前記第2の方向以外にも駆動される第2の駆動干渉量と
を抑制する干渉抑制手段18p,18y,14p,14
yと、この光学機器の光学系に入力される振れ量に対す
る前記補正手段の補正量を変更する補正量変更手段15
p,15yとを具備し、前記干渉抑制手段の出力側に前
記補正量変更手段を配置し、前記干渉抑制手段による干
渉抑制演算後に前記補正量変更手段による補正量変更演
算を行う構成にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、互いに異なる第1
と第2の方向に変位して光軸を偏心させ、振れを補正す
る補正手段を有する光学機器の改良に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合せ等
の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性
は非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタの
レリーズ時点においてこのような手振れを起こしても像
振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。
従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を
撮影するためには、第1に、カメラの振動を正確に検出
し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必
要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、加速度,角加速度,角速度,角変位等を検出
する振れ検出センサと、カメラ振れ補正の為にその出力
を適宜演算処理する演算部を具備した振動検出装置をカ
メラに搭載することによって行うことができる。そし
て、この検出情報に基づき、撮影光軸を偏心させる補正
光学装置を駆動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】振動検出装置と補正光学装置等を有した防
振システムについては、特開平2−58037号に詳細
が公開されているが、ここでは図10を用いてその概略
について説明する。
【0008】図10(a)は防振システムを搭載したコ
ンパクトカメラの斜視図であり、61はカメラのカバ
ー、62はカメラの撮影レンズであり、撮影をしないと
きはレンズバリアで保護されている(図10(a)は撮
影状態のためにレンズバリアは待避して見えない)。6
3はカメラのメインスイッチで、図10(a)は防振シ
ステムがオンされた撮影可能状態であり、このメインス
イッチ63を指標“OFF”に合せると撮影不能状態に
なり、このメインスイッチ63をスポーツモード64
(高速シャッタモード)或いはストロボモード65に合
せたときは、防振システムがオフされた撮影可能状態に
切り換る(このようなモードでは防振システムは必要な
いため)。66はレリーズボタンであり、該レリーズボ
タン66を押し込むことでカメラは測光,測距を行い、
ピント合せ終了後に振れ補正を始め、フィルムへの露光
を行う。67は被写体が暗いとき等に自動的に発光、或
いは、強制的に発光するストロボ発光部である。
【0009】図10(b)は図10(a)の内部構成を
示す斜視図であり、68はカメラ本体、69は補正レン
ズ70を図中X,Y方向に自在に駆動して振れ補正を行
う補正手段、71p,71yは各々ピッチ方向の振れ7
2p,ヨー方向の振れ72yを検出する振れ検出センサ
である。73は前述したレンズバリアであり、図10
(a)に示したノブ74に連動して開閉する。ノブ74
は図10(a)に示す様にメインスイッチ63と隣接し
ており、このメインスイッチ63を操作すると該ノブ7
4も押されてレンズバリア73は開く構造になってい
る。レンズバリア73は閉状態の時に補正手段69を機
械的にロックして、携帯時等の撮影しないときに該補正
手段69が暴れて破損することを防いでいる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記図10に示した、
補正手段69は、図示される様に4本の弾性梁75(1
本は隠れて見えない)で支持されている。しかしこの4
本の弾性梁75の取り付け位置が僅かでも狂うと補正手
段69の駆動時の弾性抵抗力(バネ力)のバランスが大
きくくずれてしまう問題があった。
【0011】その様な時には前記補正手段69を駆動す
るコイル76pa,76pbに通電して該補正手段69
を図示Y方向に駆動しようとしても、Y方向ばかりでな
くX方向にも動いてしまう。同様に、コイル76ya,
76ybに通電して補正手段69を図示X方向に駆動し
た場合も、Y方向にも該補正手段69は動いてしまう。
これを駆動干渉と云い、Y方向の振れ補正を行おうとす
ると逆にX方向に像振れが出てしまい、同様にX方向の
振れを補正しようとすると、Y方向に像振れが生じ防振
精度が劣化してしまう。
【0012】従って、この種の構造の従来装置において
は、極めて厳密に弾性梁75の取り付け精度を管理する
必要があり、又、それらの経時的、或いは外乱衝撃に対
する信頼性も十分高くしなくてはならなかった。
【0013】(発明の目的)本発明の第1の目的は、生
産性,信頼性の高い駆動干渉抑制を行うと共に、この光
学機器に入力される振れ量に対する補正手段の補正量変
更を自在に行うことのできる光学機器を提供しようとす
るものである。
【0014】本発明の第2の目的は、駆動干渉の調整動
作により第1と第2の振動検出手段の感度補正が適正で
無くなることを防ぐことのできる光学機器を提供しよう
とするものである。
【0015】本発明の第3の目的は、駆動干渉の調整ス
ピードを早めることのできる光学機器を提供しようとす
るものである。
【0016】本発明の第4の目的は、光学機器使用時の
姿勢や周囲温度により変化する二方向の駆動干渉の調整
を独立に行うことで、駆動干渉量の抑制バランスを適正
に保つことのできる光学機器を提供しようとするもので
ある。
【0017】本発明の第5の目的は、駆動干渉の調整ス
ピードを早めることができ、かつ、駆動干渉抑制バラン
スを保つことのできる光学機器を提供しようとするもの
である。
【0018】本発明の第6の目的は、それぞれの駆動干
渉量を正確に求めることができ、しかもその駆動干渉量
を抑制する為の調整を適正に行うことのできる光学機器
を提供しようとするものである。
【0019】本発明の第7の目的は、生産性,信頼性の
高い駆動干渉抑制を行うことのできる光学機器を提供し
ようとするものである。
【0020】本発明の第8の目的は、この光学機器に入
力される振れ量に対する補正手段の補正量変更と駆動干
渉の調整を簡単に行うことのできる光学機器を提供しよ
うとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1〜4記載の本発明は、互いに異なる
第1と第2の方向に変位して光軸を偏心させ、振れを補
正する補正手段と、該補正手段の駆動信号を生成する為
の演算手段とを有する光学機器であって、前記演算手段
は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動させる際に、
前記第1の方向以外にも駆動される第1の駆動干渉量
と、前記第2の方向に駆動させる際に、前記第2の方向
以外にも駆動される第2の駆動干渉量とを抑制する干渉
抑制手段と、この光学機器の光学系に入力される振れ量
に対する前記補正手段の補正量を変更する補正量変更手
段とを有し、前記干渉抑制手段の出力側に前記補正量変
更手段を配置し、前記干渉抑制手段による干渉抑制演算
後に前記補正量変更手段による補正量変更演算を行うよ
うにした光学機器とするものである。
【0022】上記構成においては、第1の方向に対する
第2の方向の駆動干渉、及び、第2の方向に対する第1
の方向の駆動干渉の抑制を演算処理により行うと共に、
前記駆動干渉の抑制を行った後に、この光学機器の光学
系の状態変化に応じた補正手段の補正量変更を行うよう
にしている。
【0023】また、上記第2の目的を達成するために、
請求項3記載の本発明は、第1と第2の振動検出手段の
各々の出力感度を補正する感度補正手段を有し、該感度
補正手段を、前記第1,第2の振動検出手段と干渉抑制
手段の間に配置するようにした請求項2記載の光学機器
とするものである。
【0024】また、上記第3の目的を達成するために、
請求項5記載の本発明は、互いに異なる第1と第2の方
向の振れを検出する振動検出手段と、該振動検出手段の
出力に応答して第1と第2の軸方向に駆動され、振れを
補正する補正手段と、該補正手段の駆動信号を生成する
演算手段とを有する光学機器であって、前記演算手段
は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動させる際に、
前記第1の方向以外にも駆動される第1の駆動干渉量を
抑制する第1の干渉抑制手段と、前記第2の方向に駆動
させる際に、前記第2の方向以外にも駆動される第2の
駆動干渉量を抑制する第2の干渉抑制手段と、前記第1
と第2の干渉抑制手段の前記第1と第2の駆動干渉量を
同一比率で変更する干渉調整手段とを有する光学機器と
するものである。
【0025】また、上記第4の目的を達成するために、
請求項6〜8記載の本発明は、互いに異なる第1と第2
の方向の振れを検出する振動検出手段と、該振動検出手
段の出力に応答して第1と第2の軸方向に駆動され、振
れを補正する補正手段と、該補正手段の駆動信号を生成
する演算手段とを有する光学機器であって、前記演算手
段は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動させる際
に、前記第1の方向以外にも駆動される第1の駆動干渉
量を抑制する第1の干渉抑制手段と、前記第2の方向に
駆動させる際に、前記第2の方向以外にも駆動される第
2の駆動干渉量を抑制する第2の干渉抑制手段と、前記
第1の干渉抑制手段の前記第1の駆動干渉量を変更する
第1の干渉調整手段と、前記第1の干渉抑制手段とは独
立に前記第2の干渉抑制手段の前記第2の駆動干渉量を
変更する第2の干渉調整手段とを有することを特徴とす
る光学機器とするものである。
【0026】上記構成においては、光学機器の使用時の
姿勢や周辺温度により、第1と第2の干渉抑制手段の抑
制量を独立に変更可能にしている。
【0027】また、上記第5の目的を達成するために、
請求項9記載の本発明は、互いに異なる第1と第2の方
向の振れを検出する振動検出手段と、該振動検出手段の
出力に応答して第1と第2の軸方向に駆動され、振れを
補正する補正手段と、該補正手段の駆動信号を生成する
演算手段とを有する光学機器であって、前記演算手段
は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動させる際に、
前記第1の方向以外にも駆動される第1の駆動干渉量を
抑制する第1の干渉抑制手段と、前記第2の方向に駆動
させる際に、前記第2の方向以外にも駆動される第2の
駆動干渉量を抑制する第2の干渉抑制手段と、前記振動
検出手段の出力を調整して、この光学機器に入力される
振れ量に対する前記補正手段の補正量を変更する補正量
変更手段と、該補正量変更手段が前記振動検出手段の出
力を調整する際、前記第1と第2の干渉抑制手段の抑制
量を同一比率で変更する補正量対応干渉抑制量調整手段
を有する光学機器とするものである。
【0028】また、上記第6の目的を達成するために、
請求項10記載の本発明は、互いに異なる第1と第2の
方向に変位して光軸を偏心させ、振れを補正する補正手
段と、該補正手段の駆動信号を生成する演算手段とを有
する光学機器であって、前記演算手段は、前記補正手段
を前記第1の方向に駆動させる際に、前記第1の方向以
外にも駆動される第1の駆動干渉量と、前記第2の方向
に駆動させる際に、前記第2の方向以外にも駆動される
第2の駆動干渉量を抑制する干渉抑制手段と、該干渉抑
制手段の動作を一時的に禁止する干渉抑制禁止手段とを
有する光学機器とするものである。
【0029】上記構成においては、一方の駆動干渉量を
求める際やその駆動干渉量を抑制する為の調整時に、他
方の駆動干渉量が影響しないようにその駆動干渉系の動
作を一時的に禁止できるようにしている。
【0030】また、上記第7の目的を達成するために、
請求項11記載の本発明は、振れを補正する補正レン
ズ、該補正レンズを弾性支持する支持手段、前記補正レ
ンズを駆動するアクチュエータを具備した補正手段と、
前記支持手段による前記補正レンズの支持位置と前記支
持手段の弾性力により予め求められる前記アクチュエー
タの推力方向に対する前記補正レンズの駆動方向のずれ
量を初期補償値として記憶しているずれ量補償値記憶手
段とを有する光学機器とするものである。
【0031】また、上記第8の目的を達成するために、
請求項12及び13記載の本発明は、互いに異なる第1
と第2の方向に変位して光軸を偏心させ、振れを補正す
る補正手段と、該補正手段の駆動信号を生成する演算手
段とを有する光学機器であって、前記演算手段は、前記
補正手段を前記第1の方向に駆動させる際に、前記第1
の方向以外に駆動される第1の駆動干渉量と、前記第2
の方向に駆動させる際に、前記第2の方向以外に駆動さ
れる第2の駆動干渉量を抑制する干渉抑制手段と、この
光学機器に入力される振れ量に対する前記補正手段の補
正量を変更する補正量変更手段とを有し、前記補正量変
更手段の出力側に前記干渉抑制手段を配置し、前記補正
量変更演算後に干渉抑制演算を行うようにした光学機器
とするものである。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0033】図1は本発明の実施の第1の形態に係る防
振システムを有するコンパクトカメラの外観斜視図であ
り、光軸41に対して矢印42p,42yで示すカメラ
縦振れ及び横振れに対し振れ補正を行う機能を有してい
る。
【0034】尚、カメラ本体43の中で、43aはレリ
ーズボタン、43bはモードダイヤル(メインスイッチ
を含む)、43cはリトラクタブルストロボ、43dは
ファインダ窓である。
【0035】図2は、図1に示したカメラの内部構成を
示す斜視図であり、44はカメラ本体、51は補正手
段、52は補正レンズ、53は補正レンズ52を図中5
8p,58y方向に自在に駆動して図1の矢印42p,
42y方向の振れ補正を行う支持枠であり、詳細につい
ては後述する。45p,45yは各々矢印46p,46
y回りの振れを検出する角速度計や角加速度計等の振動
検出装置である。
【0036】振動検出装置45p,45yの出力は後述
する演算装置47p,47yを介して補正手段51の駆
動目標値に変換され、該補正手段51のコイルに入力し
て振れ補正を行う。尚、54は地板、56p,56yは
永久磁石、510p,510yはコイルである。
【0037】図3は前記演算装置47p,47yの詳細
を示すブロック図であり、これらは同様な構成である為
に同図では演算装置47pのみを用いて説明する。
【0038】演算装置47pは、一点鎖線にて囲まれ
る、DCカットフィルタ48p,ローパスフィルタ49
p,アナログ・ディジタル変換回路(以下、A/D変換
回路と記す)410p,駆動装置419p及び破線で示
すカメラマイコン411より構成される。また、前記カ
メラマイコン411は、記憶回路412p,差動回路4
13p,DCカットフィルタ414p,積分回路415
p,記憶回路416p,差動回路417p,PWMデュ
ーティ変更回路418pで構成される。
【0039】ここでは、振動検出装置45pとして、カ
メラの振れ角速度を検出する振動ジャイロを用いてお
り、該振動ジャイロはカメラのメインスイッチのオンと
同期して駆動され、カメラに加わる振れ角速度の検出を
開始する。
【0040】振動検出装置45pの出力信号は、アナロ
グ回路で構成されるDCカットフィルタ48pにより該
出力信号に重畳しているDCバイアス成分がカットされ
る。このDCカットフィルタ48pは 0.1Hz以下の周
波数の信号をカットする周波数特性を有しており、カメ
ラに加わる1〜10Hzの手振れ周波数帯域には影響が
及ばないようになっている。しかしながら、この様に
0.1Hz以下をカットする特性にすると、振動検出装置
45pから振れ信号が入力されてから完全にDCがカッ
トされるまでには10秒近くかかってしまうという問題
がある。そこで、カメラのメインスイッチがオンされて
から例えば 0.1秒まではDCカットフィルタ48pの時
定数を小さく(例えば10Hz以下の周波数の信号をカ
ットする特性にする)しておく事で、 0.1秒位の短い時
間でDCをカットし、その後に時定数を大きくして(
0.1Hz以下の周波数のみカットする特性にして)DC
カットフィルタ48pにより振れ角速度信号が劣化しな
い様にしている。
【0041】DCカットフィルタ48pの出力信号は、
アナログ回路で構成されるローパスフィルタ49pによ
りA/D変換回路410pの分解能にあわせて適宜増幅
されると共に、振れ角速度信号に重畳する高周波のノイ
ズをカットされる。これは、振れ角速度信号をカメラマ
イコン411に入力する時のA/D変換回路410pの
サンプリングが振れ角速度信号のノイズにより読み誤り
が起きるのを避ける為である。また、ローパスフィルタ
49pの出力信号は、A/D変換回路410pによりサ
ンプリングされてカメラマイコン411に取り込まれ
る。
【0042】DCカットフィルタ48pによりDCバイ
アス成分はカットされている訳であるが、その後のロー
パスフィルタ49pの増幅により再びDCバイアス成分
が振れ角速度信号に重畳している為に、カメラマイコン
411内において再度DCカットを行う必要がある。
【0043】そこで、例えばカメラのスイッチのオンか
ら 0.2秒後にサンプリングされた振れ角速度信号を記憶
回路412pで記憶し、差動回路413pにより記憶値
と振れ角速度信号の差を求めることでDCカットを行
う。尚、この動作では大雑把なDCカットしか出来ない
為に(カメラのメインスイッチのオンから 0.2秒後に記
憶された振れ角速度信号の中にはDC成分ばかりでな
く、実際の手振れも含まれている為)、後段でデジタル
フィルタにより構成されたDCカットフィルタ414p
にて十分なDCカットを行っている。このDCカットフ
ィルタ414pの時定数もアナログのDCカットフィル
タ48pと同様に変更可能になっており、カメラのメイ
ンスイッチのオンから 0.2秒後から更に 0.2秒費やして
その時定数を徐々に大きくしている。具体的には、この
DCカットフィルタ414pはメインスイッチのオンか
ら 0.2秒経過した時には10Hz以下の周波数をカット
するフィルタ特性を有しており、その後50msec毎にフ
ィルタでカットする周波数を5Hz,1Hz, 0.5H
z, 0.2Hzと下げていく。
【0044】但し、上記動作の間に撮影者がレリーズボ
タン43aを半押し(sw1をオン)して測光,測距を
行った時は直ちに撮影を行う可能性があり、時間を費や
して時定数変更を行う事が好ましくない場合もある。そ
こで、その様な時は撮影条件に応じて時定数変更を途中
で中止する。例えば、測光結果により撮影シャッタスピ
ードが1/60となる事が判明し、撮影焦点距離が15
0mmの時には防振の精度はさほど要求されない為に、D
Cカットフィルタ414pは 0.5Hz以下の周波数をカ
ットする特性まで時定数変更した時点で完了とする(シ
ャッタスピードと撮影焦点距離の積により時定数変更量
を制御する)。これにより、時定数変更の時間を短縮で
き、シャッタチャンスを優先する事が出来る。勿論、よ
り速いシャッタスピード、或いはより短い焦点距離の時
は、DCカットフィルタ414pの特性は1Hz以下の
周波数をカットする特性まで時定数変更した時点で完了
とし、より遅いシャッタスピード,長い焦点距離の時
は、時定数が最後まで変更完了するまで撮影を禁止す
る。
【0045】積分回路415pは、カメラのレリーズボ
タン43aの半押し(sw1のオン)に応じてDCカッ
トフィルタ414pの出力信号の積分を始め、角速度信
号を角度信号に変換する。但し、前述した様にDCカッ
トフィルタ414pの時定数変更が完了していない時に
は時定数変更が完了するまで積分動作を行わない。尚、
図3では省略しているが、積分された角度信号はその時
の焦点距離,被写体距離情報により適宜増幅され、振れ
角度に応じて適切な量補正手段51を駆動するように変
換される(ズームフォーカスにより撮影光学系が変化
し、補正手段51の駆動量に対し光軸偏心量が変わる
為、この補正を行う必要がある)。
【0046】レリーズボタン43aの押し切り(sw2
のオン)で補正手段51を振れ角度信号に応じて駆動し
始める訳であるが、この時、補正手段51の振れ補正動
作が急激に始まらない様に注意する必要がある。記憶回
路416p及び差動回路417pは、この対策の為に設
けられている。記憶回路416pは、レリーズボタン4
3aの押し切り(sw2のオン)に同期して積分回路4
15pの振れ角度信号を記憶する。差動回路417p
は、積分回路415pの信号と記憶回路416pの信号
の差を求める。その為、スイッチsw2のオン時の差動
回路417pの二つの信号入力は等しく、該差動回路4
17pの補正手段51に対する駆動目標値信号はゼロで
あるが、その後ゼロより連続的に出力が行われる(記憶
回路416pはスイッチsw2のオン時点の積分信号を
原点にする役割となる)。これにより、補正手段51は
急激に駆動される事が無くなる。
【0047】差動回路417pからの目標値信号は、P
WMデューティ変更回路418pに入力される。補正手
段51のコイル510p(図24参照)には振れ角度に
対応した電圧或いは電流を印加すれば、補正レンズ52
はその振れ角度に対応して駆動される訳であるが、補正
手段51の駆動消費電力及びコイルの駆動トランジスタ
の省電力化の為にはPWM駆動が望ましい。
【0048】そこで、PWMデューティ変更回路418
pは、目標値に応じてコイル駆動デューティを変更して
いる。例えば、周波数が20KHzのPWMにおいて、
差動回路417pの目標値が「2048」の時にはデュ
ーティ「0」とし、「4096」の時にはデューティ
「100」とし、その間を等分にしてデューティを目標
値に応じて決定していく。尚、デューティの決定は目標
値ばかりではなく、その時のカメラの撮影条件(温度や
カメラの姿勢,電源の状態)によって細かく制御して精
度良い振れ補正が行われるようにする。
【0049】PWMデューティ変更回路418pの出力
は、PWMドライバ等の公知の駆動装置419pに入力
され、該駆動装置419pの出力を補正手段51のコイ
ル510p(図2参照)に印加して振れ補正を行う。駆
動装置419はスイッチsw2のオンに同期してオンさ
れ、フィルムへの露光が終了するとオフされる。又、露
光が終了してもレリーズボタン43aが半押し(sw1
のオン)されている限り積分回路415pは積分を継続
しており、次のスイッチsw2のオンで再び記憶回路4
16pが新たな積分出力を記憶する。
【0050】レリーズボタン43aの半押しを止める
と、積分回路415pはDCカットフィルタ414pの
出力の積分を止め、該積分回路415pのリセットを行
う。リセットとは、今まで積分してきた情報をすべて空
にする事である。
【0051】メインスイッチのオフで振動検出装置45
pがオフされ、防振シーケンスは終了する。
【0052】尚、積分回路415pの出力信号が所定値
より大きくなった時にはカメラのパンニングが行われた
と判定して、DCカットフィルタ414pの時定数を変
更する。例えば 0.2Hz以下の周波数をカットする特性
であったものを1Hz以下をカットする特性に変更し、
再び所定時間で時定数をもとに戻していく。この時定数
変更量も積分回路415pの出力の大きさにより制御さ
れる。即ち、出力信号が第1の閾値を超えた時には、D
Cカットフィルタ414pの特性を 0.5Hz以下をカッ
トする特性にし、第2の閾値を超えた時は、1Hz以下
をカットする特性とし、第3の閾値を超えた時は、5H
z以下をカットする特性にする。
【0053】又、積分回路415pの出力が非常に大き
くなった時には、該積分回路415pを一旦リセットし
て演算上の飽和(オーバーフロー)を防止している。
【0054】図3において、DCカットフィルタ414
pはメインスイッチのオンから 0.2秒後に作動を開始す
る構成になっているが、これに限るものではなく、レリ
ーズボタン43aの半押しより作動を開始しても良い。
この場合はDCカットフィルタの時定数変更が完了した
時点より積分回路415pを作動させる。
【0055】又、積分回路415pもレリーズボタン4
3aの半押し(sw1)で作動を開始させていたが、レ
リーズボタン43aの押し切り(sw2)より作動を開
始する構成にしても良い。この場合には、記憶回路41
6p及び差動回路417pは必要無くなる。
【0056】図3では、演算装置47p内に、DCカッ
トフィルタ48p及びローパスフィルタ49pを設けて
いるが、これらは振動検出装置45p内に設けられても
良いのは言うまでもない。
【0057】図4〜図6は、補正手段51の詳細を示す
図であり、詳しくは、図4は補正手段51の正面図、図
5(a)は図4の矢印B方向より見た側面図、図5
(b)は図4のA−A断面図、図6は補正手段51の斜
視図である。
【0058】図4において、補正レンズ52(図5
(b)に示す様に、この補正レンズ52は、支持枠53
に固定される二枚のレンズ52a,52bと、地板54
に固定されるレンズ52cにより成り、撮影光学系の群
を構成している)は、支持枠53に固定される。
【0059】支持枠53には強磁性材料のヨーク55が
取付けられ、該ヨーク55の同図の裏面にはネオジウム
等の永久磁石56p,56yが吸着固定(かくれ線で示
す)されている。又、支持枠53から放射状に延出する
3本のピン53aは地板54の側壁54bに設けられた
長孔54aに嵌合している。
【0060】図5(a),図6に示す様に、ピン53a
と長孔54aは、補正レンズ52の光軸57方向には嵌
合してガタは生じないが、光軸57と直交する方向には
長孔54aが延びているため、支持枠53は地板54に
対し光軸57方向には移動規制されるが、光軸と直交す
る平面内には自由に移動できる(矢印58p,58y,
58r)。但し、図4に示す様に支持枠53上のフック
53bと地板上のフック54c間に引っ張りバネ59が
掛けられている為に各々の方向(58p,58y、58
r)に弾性的に規制されている。
【0061】地板54には永久磁石56p,56yに対
向してコイル510p,510yが取付けられている
(一部かくれ線)。ヨーク55,永久磁石56p,コイ
ル510pの配置は図27(b)の様になっており(永
久磁石56y,コイル510yも同じ配置)、コイル5
10pに電流を流すと支持枠53は矢印58p方向に駆
動され、コイル510yに電流を流すと、前記支持枠5
3は矢印58y方向に駆動される。
【0062】そして、その駆動量は各々の方向における
引っ張りバネ59のバネ定数とコイル510p,510
yと永久磁石56p,56yの関連で生じる推力との釣
り合いで求まる。即ち、コイル510p,510yに流
す電流量に基づいて補正レンズ52の偏心量を制御でき
る。
【0063】図7は、図3のブロック図を更に詳細に示
した図であり、図3のDCカットフィルタ48p,ロー
パスフィルタ49pは、ブロック11p及び11yとし
てまとめてあり、同様に、記憶回路412p,差動回路
413p,DCカットフィルタ414p,積分回路41
5pは、ブロック12p及び12yとして、又記憶回路
416p,差動回路417p,PWMデューティ変更回
路418pは、ブロック16p及び16yとして、それ
ぞれまとめてある。(符号の後の添え字pはカメラ縦振
れの、yは横振れの、それぞれ処理系を示す。)図7に
おいては、新たに感度補正回路13p,13y、加算回
路14p,14y、干渉調整回路18p,18y、干渉
抑制禁止回路19p,19yが設けられており、それら
の役割を以下に述べる。
【0064】振動検出装置45pの検出感度には固体差
があり、そのまま防振システムに組み込んでも感度のバ
ラツキ分だけ防振精度が劣化する。そこで、工場での組
立時に振動検出装置45pの検出感度を測定し(或い
は、振動検出装置一つ一つに検出感度を明記して納入す
る)、マイコン内の感度補正回路13p,13yに例え
ばEEPROMで感度補正値を初期値・調整値入力回路
115p,115yに記憶し、振れ検出感度を揃えてお
く。
【0065】同様に、補正手段51のコイルへの通電量
に対し補正レンズ52の駆動量にも固体差がある。これ
についても補正手段51のユニット状態でコイルへの通
電量に対する駆動量をチェックしておき、理想的な駆動
状態とのズレを初期値・調整値入力回路115p,11
5yに入れる。具体的には、コイルに 0.1アンペア流し
た時に補正レンズ52の駆動量が理想的には1mmなのに
現行のユニットが 0.8mmしか駆動しなかった時には、感
度補正値として係数 1.25 を与え、駆動目標値を 1.25
倍する。
【0066】カメラに防振システムが搭載され、稼働で
きる状態になってから防振の精度の調整に入る。カメラ
で点光源を狙った状態で一定の量の振動を与え、その時
フィルム面上の点光源の振れ量を例えば光電変換素子で
読み取る。この時、初期値・調整値入力回路115p,
115yの値を少しずつ変更していくとフィルム面上の
振れ量が変化していくが、この量が最小になった時に初
期値・調整値入力回路115p,115yの変更を止め
ることで、最も振れ抑制の大きい状態を求める事が出来
る。
【0067】干渉調整回路18p,18yは感度を補正
した振れ検出出力の所定の割合を互いの振れ検出出力と
して加算回路14p,14yにより加算させる。
【0068】図4の補正手段51において、引っ張りバ
ネ59は該補正手段51の駆動方向58p,58yに対
して互いに45度の角度を持っている。その為にコイル
510pに電流を流して支持枠53を矢印58pの方向
に駆動させようとしても、引っ張りバネ59の長さ,初
張力,バネ定数で求まる一定の割合だけ矢印58y方向
にも駆動される。この様に引っ張りバネ59を傾けて用
いる事で予め予想できる一定の割合の駆動干渉が生じ、
これは逆に一定の駆動力を58y方向に与える事で打ち
消す事が可能である。
【0069】よって、図7で、カメラ縦振れ補正用の駆
動目標値(感度補正回路13pの出力)の所定の割合
(例えば4分の1)をカメラ横振れ補正用の駆動目標値
(感度補正回路13yの出力)に加え、同様にカメラ横
振れ補正用の駆動目標値(感度補正回路13yの出力)
の所定の割合もカメラ縦振れ補正用の駆動目標値(感度
補正回路13pの出力)に加えて駆動干渉を相殺してい
る。(干渉調整回路18p,18y及び加算回路14
p,14yにより補正手段51の駆動干渉を抑制してお
り、これら各回路を合わせて干渉抑制手段と呼ぶ。)初
期値・調整値入力回路17p,17yは、初めは図4の
補正手段51の引っ張りバネと磁石,コイルのアライメ
ントで求まる駆動干渉を相殺する割合がデフォルト値で
入力してある(前述した“4分の1”)。よって、その
ままでも駆動の干渉は相当量抑えられているが、更に調
整値が微調整可能になっており、補正手段51のメカニ
ズムの固体差に伴う駆動干渉のバラツキを2軸(カメラ
縦振れ補正方向とカメラ横振れ補正方向)独立で補正で
きるようになっている(干渉調整の為に初期値・調整値
入力を17pと17yの2つ設けてある)。
【0070】この調整方法は、例えば振動検出装置45
pの代わりに所定の交番信号を入力して補正手段51を
矢印58p方向に駆動する。この時、振動検出装置45
yの代わりには何も信号を入力しなくても駆動干渉によ
り補正手段51は矢印58y方向にも動き始めるのでそ
の量を観察しつつ初期値・調整値入力回路17pの調整
値(EEPROMの値)を変更していき、矢印58y方
向の駆動量が最も少なくなる点で調整を終了する。初期
値・調整値入力回路17yについても同様に振動検出装
置45yの代わりに所定の交番信号を入力して(振動検
出装置45pの代わりには何も入力しない)調整値を変
更していく。
【0071】干渉抑制禁止回路19p,19yは、干渉
調整回路18p,18yの出力の加算回路14p,14
yへの接続の断続を行う。これは、各振れ補正軸(カメ
ラ縦振れ,横振れ)毎の調整を行う時に干渉調整回路1
8p,18yがあることで調整が煩雑になる時に利用す
る。前述したように防振の精度の調整はカメラで点光源
を狙い一定の量の振動を与え、その時フィルム面上の点
光源の振れ量を例えば光電変換素子で読み取ることで行
うが、この時駆動干渉の抑制が行われていると実際のフ
ィルム面上の振れ量が分かり難くなる為に精度良い調整
が出来ない。
【0072】そこで、干渉抑制禁止回路19p,19y
を作動させて駆動干渉の抑制を禁止する(カメラ縦振
れ,横振れ信号の所定の割合を互いの足しあわせる動作
を止める)。そして、初めにカメラを縦方向のみ加振し
て、フィルム面上のこの方向の振れ信号(光電変換素子
信号)が最も小さくなるように初期値・調整値入力回路
115pの値を変更していく。
【0073】次に、カメラを横方向のみ加振して、フィ
ルム面上のこの方向の振れ信号が最も小さくなるように
初期値・調整値入力手段115yの値を変更する。ま
た、干渉抑制禁止回路19p,19yは補正手段51の
駆動干渉量を求める時にも利用される(干渉調整回路1
8p,18yが接続されていると駆動干渉を相殺してし
まい、補正手段51の本当の駆動干渉量が分からなくな
る)。
【0074】補正手段51の駆動干渉量は、前述したよ
うにメカニズムが原因で生じている。そこで、周囲温度
が変化した時や補正手段51に加わる重力の方向(カメ
ラの姿勢)が変化する事で駆動干渉量も変化する。温度
検出・姿勢検出回路111の出力は干渉調整回路18
p,18yに入力しており、温度や姿勢により他軸(カ
メラ縦振れに対しては他軸は横振れ、カメラ横振れに対
しては他軸は縦振れ)への目標値の加算割合を変更する
(例えば、低温の時やカメラが上向きの時は加算割合を
4分の1から5分の1に変更する)。この値は現状調整
されている値に対し掛け算で行われ、調整で加算割合が
4分の1になっている時には常温、カメラ水平位置では
係数「1」、低温やカメラ上向きでは係数「 0.8」とす
る。尚、温度,姿勢による干渉調整は、カメラ縦振れ,
横振れとも同一に行われ、2軸独立して行う必要は無
い。
【0075】図7において、補正量変更回路15p,1
5yが設けられており、これはズーム,フォーカスに伴
う撮影光学系の変化で防振敏感度が変わるのを補正して
いる。防振敏感度とは、検出した振れ角に対しフィルム
面上での振れ補正量の割合をいい、前述のズーム,フォ
ーカスで撮影光学系が変化して、補正手段51の駆動量
に対して光軸の偏心量が変わる事が敏感度変化の原因と
なる。ズーム,フォーカス状態検出回路113からの各
状態による補正量の変更は求められた調整値に対して掛
け算することであり、例えばズームテレの時は係数
「2」(信号を増幅したことに相当)、ワイドでは係数
「 0.7」(信号を減衰したことに相当)、至近では係数
「 1.1」、無限では係数「 1.2」となる。
【0076】この様に補正量変更回路15p,15yに
よる動作を2軸(カメラ縦振れ,横振れ)の駆動干渉を
相殺した後に行っているのは、補正量変更前に加算回路
14p,14yで補正手段51の駆動目標値を出力して
おく事で、ズーム,フォーカスによる補正量変更を自在
に行えるからである。
【0077】又、振動検出装置45p,45y及び補正
手段51の固体差を吸収する感度補正回路13p,13
yは、駆動干渉の抑制を行う部分より前段にあるので、
駆動干渉の調整動作で感度が変化する事が無い。更に、
干渉調整回路18p,18yの干渉量変更は、補正手段
51の機構から求まる初期値及びその微調整の様な工場
出荷時の調整は2軸独立に行え、温度やカメラの姿勢
等、カメラ使用時に変化していく駆動干渉量の調整は2
軸同時に行っていくことで、カメラ使用時に駆動干渉量
の抑制バランスが崩れる事は無くなる。
【0078】(実施の第2の形態)上記実施の第1の形
態においては、加算回路14p,14yの出力を予め得
ておくことで、ズーム,フォーカスによりその出力を演
算加工をし易くしていた。
【0079】しかしながら、ズーム,フォーカスによる
補正量変更をあまり細かく行う必要が無い時には干渉抑
制の為の演算の前段で補正量の変更を行っても良い。
【0080】図8は本発明の実施の第2の形態に係るカ
メラの構成を示すブロック図であり、図7と異なるの
は、補正量変更回路15p,15yを無くし、ズーム,
フォーカス状態検出回路113の出力信号を感度補正回
路13p,13yに入力している点である。
【0081】感度補正回路13p,13yは今まで振動
検出装置45p,45y及び補正手段51の固体差を各
軸(縦振れと横振れ)毎に補正していたが、図8におい
ては、更にズーム,フォーカスの変化による防振敏感度
の補正も行っている。但し、この補正の割合は2軸同じ
割合であり、例えばズームテレになると、係数「 1.2」
を感度補正回路13p,13yの両方に乗じて感度の変
更を行う。この様に、2軸同時に補正量の変更を行う場
合には、初めに補正量を決定してから駆動干渉の抑制調
整を行うことで全体の構成を簡単に出来る。
【0082】実際の調整工程では前述のようにカメラを
加振してフィルム面上の振れを光電変換素子で観察して
行う。初めに、干渉抑制禁止回路19p,19yにより
駆動干渉の抑制動作をオフにした状態でフィルム面上の
振れが最小になる様に各軸(縦振れ,横振れ)毎に感度
補正回路13p,13yを調整する。次に、干渉抑制禁
止回路19p,19yのオフをやめ、駆動干渉の抑制動
作を始める。この時カメラを縦に加振することによりフ
ィルム面上の横振れも生じてくる。実際にはカメラを横
方向に加振していないのにこの方向にフィルム面上に横
振れが生じるのは、補正手段51の駆動干渉により縦振
れの抑制の為の該補正手段51の駆動により補正レンズ
が横方向にも動いているからである。
【0083】そこで、初期値・調整値入力回路17pに
よりカメラ縦振れ方向の駆動目標値の所定割合(例えば
4分の1)をカメラ横振れの駆動目標値に加算回路14
yで加算する。この割合を調整していく事で、フィルム
面上の横振れが少なくなっていき、最も横振れが少なく
なった時点で初期値・調整値入力回路17pの変更を終
了する。その後、カメラを横方向にのみ加振すると同様
にフィルム面上では縦方向に振れが生じている(同様に
補正手段51の駆動干渉による)。そこで、今度は初期
値・調整値入力回路17yを変更して縦振れを小さくし
ていき、調整を完了する。
【0084】尚、最も振れが目立ち易いズームテレの状
態で調整を行うことで、高い防振精度を得ることができ
る。
【0085】この様に補正手段51の互いに異なる2軸
の駆動干渉を抑制する干渉抑制手段(干渉調整回路18
p,18yと加算回路14p,14yより成る)よりも
前に、振れ補正量を調整する補正量変更手段(図8では
感度補正回路13p,13y)を設けることで、防振の
調整(振れ補正量及び駆動干渉の調整)が簡単に可能で
ある。
【0086】感度補正回路13p,13yは振動検出装
置45p,45y及び補正手段51の固体差を補正する
為にも設けてある為にその感度補正量は2軸とも異なっ
ており、もしも感度補正回路13p,13yが干渉抑制
手段より後段に設けてあると感度補正により駆動干渉の
抑制バランスが崩れ、又駆動干渉の抑制調整により振れ
補正量のバランスが崩れる。その為に防振の調整は振れ
補正量を干渉抑制の為の調整を交互に繰り返して精度を
追い込んでいく必要があり、調整の為に多くの時間がか
かってしまう。調整の簡略化の為に感度補正回路13
p,13yは干渉抑制手段より前段に必要である。
【0087】(実施の第3の形態)図9は本発明の実施
の第3の形態のカメラに係る主要部分の構成を示すブロ
ック図であり、図7と同じ部分は同一符号を付し、その
説明は省略する。
【0088】カメラの操作状態の中には、パンニングの
様に防振との相性の良くない動作がある。このような時
に防振が働いていると、撮影者がカメラをパンニングし
ようとしても振動検出装置がパンニングの振れを検出し
てしまい、補正手段51でパンニングを補正してしまう
為に好ましくない。そこで、パンニングのような大きな
振れが生じた時は振動検出装置がそのことを検出して、
その方向の振れ補正を少なくする。例えば、カメラ横振
れ方向にパンニングを行っていた時には振動検出装置4
5yがその動作を検出し、補正手段51のカメラ横振れ
方向の振れ抑制率を低くする。
【0089】ところで、単純に駆動装置419yへの駆
動目標値を小さくしてしまうと、カメラ縦振れ方向の振
れ補正の為に補正手段51を駆動した時に横振れ方向に
生ずる駆動の干渉の抑制も小さくなってしまい、横方向
に駆動干渉による振れが生じてしまう。そこで、図9に
示したようにバランス調整回路32を設けてある。
【0090】ズーム,フォーカス状態検出回路113に
は、図示していないがカメラのパンニング信号も入力し
ており、パンニング信号入力に応じて補正量変更回路1
5p,15yのいずれかの利得を変更する。この時、二
つの補正量変更回路の利得のバランスが崩れるのである
が、バランス調整回路32はこの変化を検出して、干渉
調整回路18p,18yのいずれかの利得を変更する。
具体的には、カメラが横方向にパンニングされた時に補
正量変更回路15yの利得を1/2にし、この時、干渉
調整回路18pの利得を2倍にして駆動干渉抑制のバラ
ンスが崩れるのを防ぐ。同様に、補正量変更回路15p
の利得を1/2にした時には干渉調整回路18yの利得
を2倍にすることで駆動干渉抑制のバランスが崩れるの
を防ぐ。
【0091】バランス調整回路32は、2軸のバランス
の変化と同一比率で干渉抑制手段の抑制量を変更する補
正量対応干渉抑制量調整の役割をする。
【0092】図9が図8と異なっているもう一つの点
は、初期値・調整値入力回路17p,17yの代わり
に、初期値・調整値入力回路,温度検出・姿勢検出回路
を2軸まとめたブロック31が設けられている点であ
る。
【0093】補正手段51の駆動干渉は個体差がある為
にユニット毎の調整が必要であるが、図4の補正手段5
1のメカニズムから解るように、2軸各々駆動干渉量は
殆ど変わらない(引っ張りバネ59は駆動軸58p,5
8yに対して均等に掛けられている為)。
【0094】そこで、駆動干渉抑制の調整は2軸同じ量
調整すればよく、図9のブロック31の様に、2軸いっ
ぺんに行うことで調整のスピードアップを行う事が出来
る。例えば、補正量の調整が完了し、駆動干渉の抑制調
整を行うとき、カメラを縦方向のみに加振し、この時フ
ィルム面上でカメラの横方向に生ずる振れ(カメラを縦
方向に加振するとその方向の振れ補正の為に補正手段5
1が駆動されるが、この時の駆動干渉で実際には加振し
ていない横方向に振れが生ずる)が最小になる様にブロ
ック31で調整値を求める。この動作により、カメラを
横方向に加振した時の駆動干渉の抑制の調整も同時に完
了してしまう為に横方向の駆動干渉抑制の調整工程は必
要なくなる。
【0095】尚、干渉調整の割合は2軸同一比率で行う
が、その極性は逆になっており、例えば感度補正回路1
3pの4分の1を加算回路14yに加える時、感度補正
回路13yのマイナス4分の1を加算回路に加えてい
る。ここで両者の極性が逆なのは、図4の補正手段51
のメカアライメント(バネの掛け方)によるもので、補
正手段51の構造が変われば同極性にもなる。
【0096】以上の様に、バランス調整回路(本発明の
補正量対応干渉抑制量調整手段に相当する)によってパ
ンニング等の時に防振の補正量(振動検出装置の出力)
を調整すると、同一比率で干渉抑制回路の抑制量を変更
することで干渉抑制バランスを保つ事が出来る。
【0097】また、2軸の干渉抑制回路の抑制量は同一
比率で調整変更されるようにしたことで、調整の工程を
簡略化できた。
【0098】(発明と実施の形態の対応)上記実施の各
形態において、振動検出装置45p,45yが本発明の
振動検出手段や第1,第2の振動検出手段に、カメラマ
イコン411が本発明の演算手段に、補正量変更回路1
5p,15y又は感度補正回路13p,13yが本発明
の補正量変更手段に、干渉調整回路18p,18y、加
算回路14p,14yが本発明の第1,第2の干渉抑制
手段や干渉抑制手段に、EEPROMが本発明の初期補
償値記憶手段に、バランス調整回路32が本発明の補正
量対応干渉抑制量調整手段に、それぞれ相当する。
【0099】以上が実施の形態の各構成と本発明の各構
成の対応関係であるが、本発明は、これら実施の形態の
構成に限定されるものではなく、請求項で示した機能、
又は実施の形態がもつ機能が達成できる構成であればど
のようなものであってもよいことは言うまでもない。
【0100】(変形例)本発明は、一眼レフカメラに適
用した例を述べているが、ビデオカメラや電子スチルカ
メラ等の種々の形態のカメラ、さらにはカメラ以外の光
学機器やその他の装置、更にはそれらカメラや光学機器
やその他の装置に適用される装置、又はこれらを構成す
る要素に対しても適用できるものである。
【0101】更に、本発明は、以上の実施の各形態、又
はそれらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよ
い。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜4記載
の本発明によれば、生産性,信頼性の高い駆動干渉抑制
を行うと共に、この光学機器に入力される振れ量に対す
る補正手段の補正量変更を自在に行うことができる光学
機器を提供できるものである。
【0103】また、請求項3記載の本発明によれば、駆
動干渉の調整動作により第1と第2の振動検出手段の感
度補正が適正で無くなることを防ぐことができる光学機
器を提供できるものである。
【0104】また、請求項5記載の本発明によれば、駆
動干渉の調整スピードを早めることができる光学機器を
提供できるものである。
【0105】また、請求項6〜8記載の本発明によれ
ば、光学機器使用時の姿勢や周囲温度により変化する二
方向の駆動干渉の調整を独立に行うことで、駆動干渉量
の抑制バランスを適正に保つことができる光学機器を提
供できるものである。
【0106】また、請求項9記載の本発明によれば、駆
動干渉の調整スピードを早めることができ、かつ、駆動
干渉抑制バランスを保つことができる光学機器を提供で
きるものである。
【0107】また、請求項10記載の本発明によれば、
それぞれの駆動干渉量を正確に求めることができ、しか
もその駆動干渉量を抑制する為の調整を適正に行うこと
ができる光学機器を提供できるものである。
【0108】また、請求項11記載の本発明によれば、
生産性,信頼性の高い駆動干渉抑制を行うことができる
光学機器を提供できるものである。
【0109】また、請求項12及び13記載の本発明に
よれば、この光学機器に入力される振れ量に対する補正
手段の補正量変更と駆動干渉の調整を簡単に行うことが
できる光学機器を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの外観
斜視図である。
【図2】図1のカメラの内部構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要
部分の回路構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の実施の第1の形態に係るカメラに具備
される補正手段の正面図である。
【図5】図4の矢印B方向及びA−A断面を示す図であ
る。
【図6】図4の補正手段の斜視図である。
【図7】図3の詳細を示すブロック図である。
【図8】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの主要
部分の詳細な回路構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの主要
部分の詳細な回路構成を示すブロック図である。
【図10】従来の防振システムを有したコンパクトカメ
ラを示す斜視図である。
【符号の説明】
13p,13y 感度補正回路 14p,14y 加算回路 18p,18y 干渉調整回路 32 バランス調整回路 45p,45y 振動検出装置 411 カメラマイコン

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに異なる第1と第2の方向に変位し
    て光軸を偏心させ、振れを補正する補正手段と、該補正
    手段の駆動信号を生成する為の演算手段とを有する光学
    機器であって、 前記演算手段は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動
    させる際に、前記第1の方向以外にも駆動される第1の
    駆動干渉量と、前記第2の方向に駆動させる際に、前記
    第2の方向以外にも駆動される第2の駆動干渉量とを抑
    制する干渉抑制手段と、この光学機器に入力される振れ
    量に対する前記補正手段の補正量を変更する補正量変更
    手段とを有し、 前記干渉抑制手段の出力側に前記補正量変更手段を配置
    し、前記干渉抑制手段による干渉抑制演算後に前記補正
    量変更手段による補正量変更演算を行うようにしたこと
    を特徴とする光学機器。
  2. 【請求項2】 前記第1の方向と前記第2の方向に対応
    した該光学機器に加わる第1の軸と第2の軸まわりの振
    動を検出する第1と第2の振動検出手段を有し、 前記干渉抑制手段は、前記第1と第2の振動検出手段か
    らの出力を所定の第1の比率で混合して前記第1の方向
    駆動用の第1の目標値を求めると共に、前記第1と第2
    の振動検出手段からの出力を所定の第2の比率で混合し
    て前記第2の方向駆動用の第2の目標値を求め、前記補
    正量変更手段は、前記第1,第2の目標値を増幅或いは
    減衰演算して補正量を変更することを特徴とする請求項
    1記載の光学機器。
  3. 【請求項3】 前記補正量変更手段は、前記第1,第2
    の目標値を同一割合で増幅或いは減衰演算することを特
    徴とする請求項2記載の光学機器。
  4. 【請求項4】 前記第1と第2の振動検出手段の各々の
    出力感度を補正する感度補正手段を有し、該感度補正手
    段は、前記第1,第2の振動検出手段と前記干渉抑制手
    段の間に配置されることを特徴とする請求項2記載の光
    学機器。
  5. 【請求項5】 互いに異なる第1と第2の方向の振れを
    検出する振動検出手段と、該振動検出手段の出力に応答
    して第1と第2の軸方向に駆動され、振れを補正する補
    正手段と、該補正手段の駆動信号を生成する演算手段と
    を有する光学機器であって、 前記演算手段は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動
    させる際に、前記第1の方向以外にも駆動される第1の
    駆動干渉量を抑制する第1の干渉抑制手段と、前記第2
    の方向に駆動させる際に、前記第2の方向以外にも駆動
    される第2の駆動干渉量を抑制する第2の干渉抑制手段
    と、前記第1と第2の干渉抑制手段の前記第1と第2の
    駆動干渉量を同一比率で変更する干渉調整手段とを有す
    ることを特徴とする光学機器。
  6. 【請求項6】 互いに異なる第1と第2の方向の振れを
    検出する振動検出手段と、該振動検出手段の出力に応答
    して第1と第2の軸方向に駆動され、振れを補正する補
    正手段と、該補正手段の駆動信号を生成する演算手段と
    を有する光学機器であって、 前記演算手段は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動
    させる際に、前記第1の方向以外にも駆動される第1の
    駆動干渉量を抑制する第1の干渉抑制手段と、前記第2
    の方向に駆動させる際に、前記第2の方向以外にも駆動
    される第2の駆動干渉量を抑制する第2の干渉抑制手段
    と、前記第1の干渉抑制手段の前記第1の駆動干渉量を
    変更する第1の干渉調整手段と、前記第1の干渉抑制手
    段とは独立に前記第2の干渉抑制手段の前記第2の駆動
    干渉量を変更する第2の干渉調整手段とを有することを
    特徴とする光学機器。
  7. 【請求項7】 前記第1,第2の干渉調整手段は、この
    光学機器の使用時の姿勢により前記第1,第2の干渉抑
    制手段の抑制量を変更することを特徴とする請求項6記
    載の光学機器。
  8. 【請求項8】 前記第1,第2の干渉調整手段は、この
    光学機器の使用時の周囲温度により前記第1,第2の干
    渉抑制手段の抑制量を変更することを特徴とする請求項
    6又は7記載の光学機器。
  9. 【請求項9】 互いに異なる第1と第2の方向の振れを
    検出する振動検出手段と、該振動検出手段の出力に応答
    して第1と第2の軸方向に駆動され、振れを補正する補
    正手段と、該補正手段の駆動信号を生成する演算手段と
    を有する光学機器であって、 前記演算手段は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動
    させる際に、前記第1の方向以外にも駆動される第1の
    駆動干渉量を抑制する第1の干渉抑制手段と、前記第2
    の方向に駆動させる際に、前記第2の方向以外にも駆動
    される第2の駆動干渉量を抑制する第2の干渉抑制手段
    と、前記振動検出手段の出力を調整して、この光学機器
    に入力される振れ量に対する前記補正手段の補正量を変
    更する補正量変更手段と、該補正量変更手段が前記振動
    検出手段の出力を調整する際、前記第1と第2の干渉抑
    制手段の抑制量を同一比率で変更する補正量対応干渉抑
    制量調整手段を有することを特徴とする光学機器。
  10. 【請求項10】 互いに異なる第1と第2の方向に変位
    して光軸を偏心させ、振れを補正する補正手段と、該補
    正手段の駆動信号を生成する演算手段とを有する光学機
    器であって、 前記演算手段は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動
    させる際に、前記第1の方向以外にも駆動される第1の
    駆動干渉量と、前記第2の方向に駆動させる際に、前記
    第2の方向以外にも駆動される第2の駆動干渉量を抑制
    する干渉抑制手段と、該干渉抑制手段の動作を一時的に
    禁止する干渉抑制禁止手段とを有することを特徴とする
    光学機器。
  11. 【請求項11】 振れを補正する補正レンズ、該補正レ
    ンズを弾性支持する支持手段、前記補正レンズを駆動す
    るアクチュエータを具備した補正手段と、前記支持手段
    による前記補正レンズの支持位置と前記支持手段の弾性
    力により予め求められる前記アクチュエータの推力方向
    に対する前記補正レンズの駆動方向のずれ量を初期補償
    値として記憶しているずれ量補償値記憶手段とを有する
    ことを特徴とする光学機器。
  12. 【請求項12】 互いに異なる第1と第2の方向に変位
    して光軸を偏心させ、振れを補正する補正手段と、該補
    正手段の駆動信号を生成する演算手段とを有する光学機
    器であって、 前記演算手段は、前記補正手段を前記第1の方向に駆動
    させる際に、前記第1の方向以外に駆動される第1の駆
    動干渉量と、前記第2の方向に駆動させる際に、前記第
    2の方向以外に駆動される第2の駆動干渉量を抑制する
    干渉抑制手段と、この光学機器に入力される振れ量に対
    する前記補正手段の補正量を変更する補正量変更手段と
    を有し、 前記補正量変更手段の出力側に前記干渉抑制手段を配置
    し、前記補正量変更演算後に干渉抑制演算を行うように
    したことを特徴とする光学機器。
  13. 【請求項13】 前記第1の方向と第2の方向に対応し
    た該光学機器に加わる第1の軸と第2の軸まわりの振動
    を検出する第1と第2の振動検出手段を有し、前記補正
    量変更手段は、前記第1と第2の振動検出手段の出力を
    各々該光学機器の動作状態に合わせて増幅或いは減衰演
    算して第1と第2の補正値を求め、前記干渉抑制手段
    は、前記第1と第2の補正値を所定の第1の比率で混合
    して前記第1の方向駆動用の第1の目標値を求めると共
    に、前記第1と第2の補正値を所定の第2の比率で混合
    して前記第2の方向駆動用の第2の目標値を求めること
    を特徴とする請求項12記載の光学機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003091028A (ja) * 2001-09-19 2003-03-28 Canon Inc 補正手段の位置制御装置
JP2008216764A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Canon Inc 撮像装置

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