JPH1183615A - 振動検出装置 - Google Patents

振動検出装置

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JPH1183615A
JPH1183615A JP26512697A JP26512697A JPH1183615A JP H1183615 A JPH1183615 A JP H1183615A JP 26512697 A JP26512697 A JP 26512697A JP 26512697 A JP26512697 A JP 26512697A JP H1183615 A JPH1183615 A JP H1183615A
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vibration
detecting
detecting means
vibration detecting
camera
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JP26512697A
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Koichi Washisu
晃一 鷲巣
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 小型化を達成しつつ、光学機器の使用姿勢に
関係なく正確な振動検出を行う。 【解決手段】 地磁気の方向を検出する地磁気検出器1
1p,11yを具備し、検出された地磁気の方向と光学
機器の光軸方向との相対角から振動を検出する第1の振
動検出手段12p,12y、13p,13y、14p,
14y(16p,16yにより11pa,11yaが選
択された時に機能する)と、慣性力或いは重力が加わる
ことによる質量部の変位に相当する値から振動を検出す
る第2の振動検出手段12p,12y、13p,13
y、14p,14y(16p,16yにより14pa,
14yaが選択された時に機能する)とを有し、前記第
2の振動検出手段の質量部として、前記第1の振動検出
手段に具備される地磁気検出器11p,11yを用いる
構成にしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地磁気の方向と光
学機器の光軸方向との相対角から振動を検出する手段を
有した振動検出装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合せ等
の撮影にとって重要な作業は全て自動化されているた
め、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性
は非常に少なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、手振れを防ぐシステムについて簡
単に説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタの
レリーズ時点においてこのような手振れを起こしても像
振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。
従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を
撮影するためには、第1に、カメラの振動を正確に検出
し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必
要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、加速度,角加速度,角速度,角変位等を検出
し、カメラ振れ補正の為にその出力を適宜演算処理する
振れ検出センサをカメラに搭載することによって行うこ
とができる。そして、この検出情報に基づき、撮影光軸
を偏心させる補正光学装置を駆動させて像振れ抑制が行
われる。
【0007】振れ検出センサと補正光学装置等を有した
防振システムについては、特開平2−58037号に詳
細が公開されているが、ここでは図4を用いてその概略
について説明する。
【0008】図4(a)は防振システムを搭載したコン
パクトカメラの斜視図であり、61はカメラのカバー、
62はカメラの撮影レンズであり、撮影をしないときは
レンズバリアで保護されている(図4(a)は撮影状態
のためにレンズバリアは待避して見えない)。63はカ
メラのメインスイッチであり、図4(a)は防振システ
ムがオンされた撮影可能状態であり、このメインスイッ
チ63を指標“OFF”に合せると撮影不能状態にな
り、このメインスイッチ63をスポーツモード64(高
速シャッタモード)或いはストロボモード65に合せた
ときは、防振システムがオフされた撮影可能状態に切り
換る(このようなモードでは防振システムは必要ないた
め)。66はレリーズボタンであり、該レリーズボタン
66を押し込むことでカメラは測光,測距を行い、ピン
ト合せ終了後に振れ補正を始め、フィルムへの露光を行
う。67は被写体が暗いとき等に自動的に発光、或い
は、強制的に発光するストロボ発光部である。
【0009】図4(b)は図4(a)の内部斜視図であ
り、68はカメラ本体、69は補正レンズ70を図中
X,Y方向に自在に駆動して振れ補正を行う補正機構
(補正光学装置の中で実際に振れ補正駆動する部分)、
71p,71yは各々ピッチ方向の振れ72p,ヨー方
向の振れ72yを検出する振れ検出センサである。73
は前述したレンズバリアであり、図4(a)に示したノ
ブ74に連動して開閉する。ノブ74は図4(a)に示
す様にメインスイッチ63と隣接しており、このメイン
スイッチ63を操作すると該ノブ74も押されてレンズ
バリア73は開く構造になっている。レンズバリア73
は閉状態の時に補正機構69を機械的にロックして、携
帯時等の撮影しないときに該補正機構69が暴れて破損
することを防いでいる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記の防振システムを
搭載したカメラにおいて、手振れ振動を検出する振動検
出手段は角速度計(レートジャイロ,振動ジャイロ等)
や角加速度計が用いられている。
【0011】しかしながら、これらの振動検出手段はあ
る程度大きくないと手振れを検出できない。何故なら
ば、これらの振動検出手段は総てそのマス(質量)に加
わるコリオリ力,慣性力を利用している為に手振れの様
な小さな振動の検出の為にはある程度大きなマスを必要
とするからである。
【0012】その為、この様な防振システムをカメラに
搭載することで該カメラ自体が大型化してしまい、一般
ユーザーにとって却って使い難いカメラになってしまう
という問題があった。
【0013】小型な振動検出手段としては、地磁気を利
用した地磁気センサが考えられる。しかし地磁気センサ
で手振れを検出する場合には、地磁気の軸まわりの振れ
は検出できないと云う問題点があった。この事を詳しく
説明する。
【0014】図5において、50はカメラの撮影光軸、
51はカメラ本体、52は鏡筒内に設けられ、矢印52
p,52y方向に駆動される事で像面での振れを補正す
る補正光学装置、53p,53yは各々軸54p,54
yまわりの回転方向55p,55yの地磁気の変化を検
出する地磁気センサであり、解り易い様にコンパスの形
状で図示しているがこの形に限定されるもので無い。
【0015】各々の地磁気センサ53p,53yの出力
信号53pa,53yaは補正光学装置52に入力さ
れ、その信号を基に該補正光学装置52(詳しくは補正
光学系及びその支持枠)が駆動される事で振れ補正が行
われる。
【0016】この様な構成において、カメラの姿勢と撮
影光軸と地磁気の方向をパラメータにして、上記問題点
について説明する。
【0017】(1)カメラを横位置に構えた時 図6(a),(b)はカメラを横位置に構えた時の撮影
光軸50と地磁気の方向41(41a,41b,41
c,41d)の関係を示す図であり、図6(a)はカメ
ラを上から見た(紙面垂直方向が重力方向)、図6
(b)はカメラを横から見た図である。
【0018】ここで、地磁気が矢印41aの方向の時
は、地磁気センサ53p,53yの各々の感度軸54
p,54yは地磁気の方向と直交している為、撮影光軸
50と地磁気の方向41aのなす角の手振れによる変化
は両方向とも検出可能である(つまり、撮影光軸50の
方向と地磁気の方向41aの相対角の変化より振れを検
出可能である)。
【0019】一方、地磁気の方向が矢印41bの方向の
時は、図5に示した地磁気センサ53pの感度軸54p
と地磁気の方向が平行な為に、地磁気センサ53pは地
磁気の方向と撮影光軸のなす角の手振れによる変化は検
出できない。
【0020】(2)カメラを縦方向に構えた時 カメラを縦方向に構えた時に、カメラを上から見ると図
7(a)の様に、横から見ると図7(b)の様になる。
そして、地磁気の方向が矢印41aの時は前述カメラを
縦位置に構えた時と同様に、地磁気センサ53p,53
yは両者とも撮影光軸と地磁気のなす角の変化を検出可
能である。
【0021】一方、地磁気の方向が矢印41bの時は、
地磁気センサ53yの感度軸54yは地磁気の方向41
bと平行になる為に、地磁気センサ53yは撮影光軸と
地磁気の方向のなす角の変化は検出できない。
【0022】(3)カメラが上向き或いは下向きの時 図8(a)〜(c)は、カメラが上向きの時を3方向
(上方,横2方向)から見た図である。この場合、地磁
気が矢印41a方向の時は、地磁気センサ53yは手振
れを検出できず、矢印41bの方向の時は、地磁気セン
サ53pは手振れを検出できない(各々感度軸が地磁気
と平行な為)。
【0023】又、どちらの地磁気センサが手振れ検出が
できないかを知る事ができない(それを知る為には撮影
光軸を感度軸とする第3の地磁気センサが必要な為)。
【0024】この様にカメラの向きによっては手振れを
検出できないと云う問題と共に、次の問題もある。
【0025】図6(b)において、カメラを水平に対し
やや下向きに構えた時は、地磁気は矢印41cの方向に
なる。この際、地磁気センサ53yの感度はカメラを水
平に構えた時に比べて低くなる。同様に、図6(a)の
地磁気の方向41dの時には、地磁気センサ53pの感
度は低くなる。
【0026】以上の様に、カメラの向きを変えてゆくと
地磁気センサの感度は減少してゆき、ついには振動検出
が不能になってしまう問題があった。
【0027】(発明の目的)本発明の目的は、小型化を
達成しつつ、光学機器の使用姿勢に関係なく正確な振動
検出を行うことのできる振動検出装置を提供しようとす
るものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1〜9記載の本発明は、地磁気の方向
を検出する地磁気検出器を具備し、検出された地磁気の
方向と光学機器の光軸方向との相対角から振動を検出す
る第1の振動検出手段と、慣性力或いは重力が加わるこ
とによる質量部の変位に相当する値から振動を検出する
第2の振動検出手段とを有し、前記第2の振動検出手段
の質量部として、前記第1の振動検出手段に具備される
地磁気検出器を用いる構成にした振動検出装置とするも
のである。
【0029】上記構成において、地磁気検出により振動
検出を可能とすると共に、大型化してしまうのを防ぐ為
に地磁気検出器を質量とする慣性センサを構成し、上記
地磁気検出により振動検出が出来ない場合は、慣性セン
サにより振動を検出するよう、適宜切換えて使用するよ
うにしている。
【0030】更に詳しくは、第1の振動検出手段を、揺
動可能に支持された前記地磁気検出器が検出する地磁気
の方向が常に一定となる様に、前記地磁気検出器を揺動
させる駆動手段と、該駆動手段により揺動された前記地
磁気検出器の位置を検出する位置検出手段とにより構成
し、いわゆる零位法と地磁気の検出との組み合わせによ
り、振動を検出する構成とし、第2の振動検出手段を、
地磁気検出器を質量として兼用する加速度計としたり、
同じく地磁気検出器を質量として兼用する角加速度計と
したり、同じく地磁気検出器を質量として兼用する振動
ジャイロとしたり、同じく地磁気検出器を質量として兼
用する傾斜計としたりして、つまり慣性センサとして、
振動を検出する構成にし、これらを組とする振動検出装
置を、光学機器の光軸と垂直な平面内の直交する位置に
それぞれ配置し、該光学機器の使用時の姿勢により、何
れを第1の振動検出手段として、又は第2の振動検出手
段として用いるかを、適宜切換え選択するようにしてい
る。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0032】図1は本発明の実施の第1の形態に係るカ
メラの主要部の構成を示す斜視図であり、同図におい
て、各々の地磁気センサ11p,11yはバネ15p,
15yにより矢印17p,17y方向に揺動可能に支持
されている。永久磁石12p,12yは地磁気センサ1
1p,11yに磁気バイアスを加えていると共に、コイ
ル13p,13yとの関連により、地磁気センサ11
p,11yを矢印17p,17y方向に駆動する。
【0033】コイル13p,13yの巻き中心にはホー
ル素子14p,14yが設けられており、永久磁石12
p,12yとの関連により、地磁気センサ11p,11
yの位置検出を行なっている。地磁気センサ11p,1
1yの出力信号11pa,11yaとホール素子14
p,14yの出力信号14pa,14yaは、スイッチ
16p,16yを介してコイル13p,13yに負帰還
入力され、コイル13p,13yに電流として供給され
る。
【0034】以上の構成において、バネ15p,15y
が支持手段を、永久磁石12p,12yとコイル13
p,13yが駆動手段を、信号11pa,11ya、信
号14pa,14ya、スイッチ16p,16y、入力
信号13pa,13yaが制御手段を、それぞれ構成し
ている。
【0035】地磁気センサ11p.11yの出力信号1
1ya,11paはスイッチ16p,16yにも入力し
ており、スイッチ16p,16yに、上記信号11p
a,11yaと信号14pa,14yaのいずれかを選
択的に接続させる働きを持つ。
【0036】初めは(例えば、カメラのレリーズボタン
を半押ししたとき)スイッチ16p,16yはホール素
子14p,14yの信号14pa,14yaを選択する
側に接続されおり、これにより公知のサーボ加速度計と
なる。このときの加速度はコイル13p,13yに流れ
る電流で検出できる訳であり、今、図1の様にカメラを
横位置に構えた時は、コイル13pは加速度を検出し
(地磁気センサ11pが質量となって重力方向(矢印1
9方向)に変位する為)、コイル13yは検出しない事
で、カメラが横位置の姿勢であることを検出できる。そ
して、この姿勢検出後、この場合は地磁気センサ11y
の信号を基にスイッチ16pを制御する事になる。
【0037】例えば、地磁気が矢印18aの方向の場合
には、地磁気センサ11pも振れ検出可能である為に、
不図示の制御手段にて、スイッチ16pは地磁気センサ
11の出力信号11paを選択する側(地磁気に基づい
て振れ検出を行う為)に接続され、地磁気の方向が18
bの場合には、地磁気センサ11pでは振れを検出でき
ない事が判っているので、スイッチ16pはホール素子
14pの出力信号14paを選択する側(加速度計とし
て機能させて振れ検出を行う為)に接続される。
【0038】詳しくは、地磁気の方向が矢印18aから
±45度の間(矢印18c等)はスイッチ16pは信号
11paを選択する側に、その範囲を越えると信号14
paを選択する側に、それぞれ接続されるよう、上記地
磁気センサ11yの出力信号11yaに基づいて不図示
の制御手段によって切り換えられる。又、この横位置姿
勢の時は姿勢検出後、スイッチ16yは地磁気センサ1
1yの出力信号11yaを選択する側に接続されてい
る。
【0039】振れの検出は、以下の様に行なわれる。
【0040】まず、地磁気が矢印18a±45度の範囲
内の時、つまりスイッチ16pが地磁気センサ11pの
出力信号11paを選択する側に接続されている時につ
いて述べる。
【0041】この時、コイル13p,13yは地磁気セ
ンサ11p,11yの出力で負帰還される。即ち、地磁
気センサ11p.11yの出力(振動検出開始の位置出
力をゼロとする様に予めリセットされているものとす
る)は手振れにより変化してゆく訳であるが、この出力
がゼロになる様に(地磁気センサ11p,11yの出力
をゼロにする様に)、該地磁気センサ11p,11yを
矢印17p,17yの方向に駆動する。
【0042】この様に地磁気センサ11p,11yの出
力を常にゼロになる様に駆動し、その駆動量をホール素
子14p,14yで検出して振れ出力とする手法は、従
来より知られている“零位法(ゼロメソッド)”を利用
したものであるが、この“零位法”を利用する事によ
り、地磁気センサの感度に依らず、つまり高価な地磁気
センサを用いずとも、正確な振れ検出が行なえる。
【0043】次に、地磁気の方向が矢印18a±45度
の範囲外の時、つまりスイッチ16pがホール素子14
pの出力信号14paを選択する側に接続されている時
について述べる。
【0044】この場合、地磁気センサ11pを用いて振
れ検出することは出来ないので、該地磁気センサ11p
を質量(重り)として利用したサーボ加速度計として機
能させ、同時に矢印19方向の重力の変化も精度良く検
出できる傾斜計としても利用できる。よって、この方向
の手振れは地磁気検出ではなく、カメラの傾斜角変化、
つまり加速度出力より検出可能である。
【0045】カメラを縦位置に構えた時は、レリーズ半
押し時等にコイル13yが重力を検出し、この場合は地
磁気センサ11pの出力信号11paを基に、スイッチ
16yを信号11ya、或いは、信号14yaを選択す
る側に接続し、スイッチ16pを信号11paを選択す
る側に接続し、以下カメラ横位置の場合と同様に、地磁
気の方向に応じてスイッチ16yを切り換えて振れ検出
を行なう。
【0046】以上の様に、地磁気検出が出来ない場合
は、地磁気センサを質量とする加速度センサを構成し
て、これ出力より手振れを検出可能とする事、及び、地
磁気センサで手振れを検出する場合は零位法で用い、地
磁気センサの感度変化を補う事、更に地磁気センサを傾
斜計としても使用することができ、カメラのどの様な姿
勢にも依らず、手振れを正確に検出できるようになる。
【0047】(実施の第2の形態)図2は本発明の実施
の第2の形態に係るカメラの主要部の構成を示す斜視図
であり、同図において、地磁気センサ21はバネ22に
より両吊りされ、矢印26方向に弾性的に回転可能に支
持されている。地磁気センサ21の両側にはバイアス用
永久磁石23が設けられ、コイル24との関連により、
矢印26方向に地磁気センサ21を回転可能にしてい
る。
【0048】位置検出手段としては、上記実施の第1の
形態と同様に、ホ−ル素子25が設けられており、その
出力信号25aと地磁気センサ21の出力信号21aの
切換え選択を行うスイッチ27も、上記実施の第1の形
態と同様に、他方(図2には図示していないが同様の振
動検出手段が感度軸を直交させて設けられている)の地
磁気センサの出力により制御されている。そして、地磁
気検出が可能な地磁気の方向の時には、スイッチ27を
信号21aを選択する側に接続し、零位法で地磁気変化
による手振れ検出を行なう。
【0049】又、磁気検出のできないカメラの向きの時
には、スイッチ27は信号25aを選択する側に接続
し、位置検出手段を成すホール素子25とコイル24の
間で負帰還を行なう。この時、矢印26まわりに手振れ
による角加速度が加わると、地磁気センサ21はそのま
わりに回転しようとする。
【0050】しかしながら、この回転力はホール素子2
5とコイル24間の負帰還ループで阻止され、この時に
コイル24に流れる電流は入力角加速度に比例する。よ
って、この角加速度を検出して2階積分することで、手
振れ角を求める事ができる。
【0051】この様に磁気検出が可能な時には、地磁気
センサを用いて零位法により正確に手振れを検出し、磁
気検出が不能の時は、地磁気センサを角加速度計として
利用する事で、手振れを精度良く検出できる。
【0052】(実施の第3の形態)図3は本発明の実施
の第3の形態に係るカメラの主要部の構成を示す斜視図
であり、上記実施の第2の形態と異なるのは、地磁気セ
ンサ21の端部に圧電部材で出来た舌片30が設けら
れ、その出力は差動増幅器31で差動増幅されている。
【0053】又、ホール素子25とコイル24の間は、
上記実施の第2の形態と異なり、正帰還構成になってい
る為、スイッチ27が信号25aを選択する側に接続さ
れると、地磁気センサ21は矢印26まわりに振動(バ
ネ22と地磁気センサ21の質量で決まる固有振動数f
0 で共振)を始める。この時、舌片30の先端部は矢印
35の方向に振動しており、ここで手振れが矢印37方
向に加わると舌片30の先端にはコリオリの力が矢印3
6の方向に生じる。
【0054】前記舌片30は圧電部材の為にこのコリオ
リの力による梁の撓みを検出し、この出力を差動増幅し
てバンドパスフィルタ32に入力する。バンドパスフィ
ルタ32は固有振動数f0 近傍のみ通過するフィルタで
あり、これによりノイズ成分等をカットした後、同期検
波回路33で地磁気センサ21の振動に同期して整流
し、最後にローパスフィルタ34で同期ノイズ分をカッ
トして手振れ角速度とする。即ち、地磁気センサ21を
利用して振動ジャイロを構成する。
【0055】スイッチ27が信号21aを選択する側に
接続されている時は、上記実施の第2の形態と同様に、
地磁気センサを利用して手振れ検出を行なう。
【0056】この様に、地磁気センサと振動ジャイロ
(角加速度計)を組み合わせることで、カメラの如何な
る向きにおいても、正確に手振れ検出を行なえる。
【0057】以上の実施の各形態によれば、地磁気セン
サを質量にして慣性センサ(加速度計,角加速度計,角
速度計)を構成することで、地磁気センサの感度変化を
補うことができると共に、不感帯においては上記慣性セ
ンサを用いて手振れ検出が可能になり、カメラの如何な
る姿勢においても、正確な手振れ検出が可能となる。
【0058】また、上記の様に地磁気センサを質量とし
て利用して慣性センサをも構成している為、それぞれを
独立に構成したものを具備して、縦,横方向の手振れを
検出する振動検出装置に比べ、遥かに該装置及びカメラ
をコンパクトなものに、さらには安価なもにする事がで
きる。
【0059】また、手振れ検出に地磁気センサを利用し
た為に、今迄慣性センサでは不可能であった低周波帯域
(例えば 0.5Hz)の手振れも精度良く検出できる様に
なり、長秒時の露光時(この様な時、低周波の振れによ
る像劣化が目立つ)における防振効果も高めることが可
能となった。
【0060】(発明と実施の形態の対応)上記実施の各
形態において、地磁気センサ12p,12y、21が本
発明の地磁気検出器に相当し、コイル13p,13y、
24が本発明の駆動手段に相当し、ホール素子14p,
14y、25が本発明の位置検出手段及び変位検出手段
に相当する。
【0061】また、第1及び第2の振動検出手段は、上
記の地磁気検出器、コイル、ホール素子の他に、永久磁
石12p,12y、23によりそれぞれ構成される。つ
まり、第1及び第2の振動検出手段は同一の構成部品に
よって構成される事に成る(但し、第2の振動検出手段
については舌片30等が更に追加される)が、不図示の
制御手段及びスイッチ16p,16y、27により切換
え選択される事により、いわゆる零位法と地磁気の検出
との組み合わせによる振動検出を行う第1の振動検出手
段として機能するか、慣性センサとして振動を検出する
第2の振動検出手段として機能するかが切り換えられる
事になる。
【0062】以上が実施の形態の各構成と本発明の各構
成の対応関係であるが、本発明は、これら実施の形態の
構成に限定されるものではなく、請求項で示した機能、
又は実施の形態がもつ機能が達成できる構成であればど
のようなものであってもよいことは言うまでもない。
【0063】(変形例)本発明は、一眼レフカメラ、ビ
デオカメラ、電子スチルカメラ等の種々の形態のカメ
ラ、さらにはカメラ以外の光学機器やその他の振れを必
要とする装置、更にはそれらカメラや光学機器やその他
の装置に適用される装置、又はこれらを構成する要素に
対しても適用できるものである。
【0064】更に、本発明は、以上の実施の各形態、又
はそれらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよ
い。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
地磁気検出により振動検出を可能とすると共に、大型化
してしまうのを防ぐ為に地磁気検出器を質量とする慣性
センサを構成し、上記地磁気検出により振動検出が出来
ない場合は、慣性センサにより振動を検出するよう、適
宜切換えて使用するようにした為、小型化を達成しつ
つ、光学機器の使用姿勢に関係なく正確な振動検出を行
うことができる振動検出装置を提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1の形態に係るカメラの主要
部の構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の第2の形態に係るカメラの主要
部の構成を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の第3の形態に係るカメラの主要
部の構成を示す斜視図である。
【図4】従来の防振システムを搭載したカメラの斜視図
である。
【図5】振動検出手段として地磁気センサを具備したカ
メラを構成した場合の欠点について説明する為のカメラ
の主要部分を示す斜視図である。
【図6】図5のカメラを横位置に構えた時の撮影光軸と
地磁気の方向との関係を示す図である。
【図7】図5のカメラを縦位置に構えた時の撮影光軸と
地磁気の方向との関係を示す図である。
【図8】図5のカメラを上向き或いは下向きに構えた時
の撮影光軸と地磁気の方向との関係を示す図である。
【符号の説明】
11p,11y、21 地磁気検出器 12p,12y、23 永久磁石 13p,13y、24 コイル 14p,14y、25 ホール素子 16p,16y、27 スイッチ 30 舌片 32 ハイパスフィルタ 33 同期検波回路 34 ローパスフィルタ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地磁気の方向を検出する地磁気検出器を
    具備し、検出された地磁気の方向と光学機器の光軸方向
    との相対角から振動を検出する第1の振動検出手段と、
    慣性力或いは重力が加わることによる質量部の変位に相
    当する値から振動を検出する第2の振動検出手段とを有
    し、前記第2の振動検出手段の質量部として、前記第1
    の振動検出手段に具備される地磁気検出器を用いる構成
    にしたことを特徴とする振動検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の振動検出手段は、揺動可能に
    支持された前記地磁気検出器が検出する地磁気の方向が
    常に一定となる様に、前記地磁気検出器を揺動させる駆
    動手段と、該駆動手段により揺動された前記地磁気検出
    器の位置を検出する位置検出手段とを有し、前記位置検
    出手段の出力を振動検出出力に変換するものであり、 前記第2の振動検出手段は、質量部として機能する前記
    地磁気検出器に加わる加速度を検出する加速度検出手段
    を有し、該加速度検出手段の出力を振動検出出力に変換
    するものであることを特徴とする請求項1記載の振動検
    出装置。
  3. 【請求項3】 前記位置検出手段は、前記加速度検出手
    段を兼用することを特徴とする請求項2記載の振動検出
    装置。
  4. 【請求項4】 前記第1の振動検出手段は、揺動可能に
    支持された前記地磁気検出器が検出する地磁気の方向が
    常に一定となる様に、前記地磁気検出器を揺動させる駆
    動手段と、該駆動手段により揺動された前記地磁気検出
    器の位置を検出する位置検出手段とを有し、前記位置検
    出手段の出力を振動検出出力に変換するものであり、 前記第2の振動検出手段は、質量部に角加速度が加わっ
    た際に該質量部の回転を電気的に阻止する回転阻止手段
    を有し、前記質量部の回転阻止の為に必要とする駆動電
    力を振動検出出力に変換するものであることを特徴とす
    る請求項1記載の振動検出装置。
  5. 【請求項5】 前記回転阻止手段は、前記位置検出手段
    及び前記駆動手段を構成要素とすることを特徴とする請
    求項4記載の振動検出装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の振動検出手段は、揺動可能に
    支持された前記地磁気検出器が検出する地磁気の方向が
    常に一定となる様に、前記地磁気検出器を揺動させる駆
    動手段と、該駆動手段により揺動された前記地磁気検出
    器の位置を検出する位置検出手段とを有し、前記位置検
    出手段の出力を振動検出出力に変換するものであり、 前記第2の振動検出手段は、質量部の回転に伴って振動
    する振動部材と、該振動部材の振動により生じるコリオ
    リ力を検出するコリオリ力検出手段とを有し、該コリオ
    リ力検出手段の出力を振動検出出力に変換するものであ
    ることを特徴とする請求項1記載の振動検出装置。
  7. 【請求項7】 振動検出装置は、前記第1の振動検出手
    段と前記第2の振動検出手段を対とする、第1の振動検
    出装置と第2の振動検出装置より成り、 前記第1の振動検出装置と第2の振動検出装置は、光学
    機器の光軸と垂直な平面内において、それぞれ直交する
    位置に配置されることを特徴とする請求項1,2,4又
    は6記載の振動検出装置。
  8. 【請求項8】 光学機器の姿勢を検出する姿勢検出手段
    を有し、該姿勢検出手段の出力により、前記第1と第2
    の振動検出装置の何れを第1の振動検出手段として、又
    は第2の振動検出手段として用いるかを切り換えること
    を特徴とする請求項7記載の振動検出装置。
  9. 【請求項9】 前記姿勢検出手段として、前記第1及び
    前記第2の振動検出装置の構成要素である、地磁気検出
    器を兼用することを特徴とする請求項8記載の振動検出
    装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006146930A (ja) * 2004-11-19 2006-06-08 Samsung Electro Mech Co Ltd 歩数測定装置および測定方法
JP2007079598A (ja) * 2006-11-02 2007-03-29 Mitsubishi Electric Corp カメラ付き携帯端末機器
CN100427999C (zh) * 2005-07-11 2008-10-22 索尼株式会社 图像稳定器的制造方法
JP2012256077A (ja) * 2012-09-20 2012-12-27 Canon Inc 像振れ補正装置及びそれを具備する光学機器、撮像装置、ならびに像振れ補正装置の制御方法

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