JP4659465B2 - 振れ補正装置および光学機器 - Google Patents

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Description

本発明は、手振れ等の振れを補正する振れ補正装置および該振れ補正装置を具備するカメラ等の光学機器に関するものである。
現在のカメラは露出決定やピント合わせ等の撮影にとって重要な作業は全て自動化され、カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性は非常に少なくなっている。また最近では、カメラに加わる手振れを防ぐ防振システムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘発する要因は殆ど無くなってきている。
ここで、防振システムについて簡単に説明する。撮影時のカメラの手振れは、周波数として通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタのレリーズ時点においてこのような手振れを起こしていても像振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えとして、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を撮影するためには、第1にカメラの振動を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変化を補正することが必要となる。
この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的にいえば、加速度、角加速度、角速度、角変位等を検出し、カメラ振れ補正の為にその出力を適宜演算処理する手段をカメラに搭載することによって行うことができる。そして、この検出情報に基づいて撮影光軸を偏心させる振れ補正装置を駆動させて像振れ抑制が行われる。
図12はデジタルコンパクトカメラの一例の外観図であり、カメラ本体43には、レリーズボタン43a、モードダイアル(メインスイッチを含む)43b、リトラクタブルストロボ43c、および、上記のような手振れを防ぐシステムを備えている。また、図12では見えないが、該カメラ本体43の背面には液晶モニターが設けられており、該液晶モニターにより後述する撮像素子で撮像される像を確認して、撮影を行えるようになっている。そして、この撮影の際等に上記防振システムを機能させることにより、光軸41に対してカメラ縦方向(ピッチ方向)42pの振れ及び横方向(ヨー方向)42yの振れに対して振れ補正を行うことが可能である。
図13は、図12のカメラ本体43内に具備される防振システムの主要部分の構成を示す斜視図であり、同図において、52は補正光学系であるところの補正レンズ、53は補正レンズ52を保持する保持枠である。50は補正レンズ52や保持枠53等より成り、矢印58p,58y方向に自在に駆動されて図12に示したピッチ方向42p、ヨー方向42yの振れ補正を行う振れ補正装置であり、詳細については後述する。45p,45yは各々矢印46p,46y回りの振れを検出する角速度計や角加速度計等の振動検出部である。また、44は撮像素子である。上記振動検出部45p,45yの出力は後述する演算回路47p,47yを介して振れ補正装置50の駆動目標値に変換され、該振れ補正装置53のコイルに入力されることで振れ補正が行われる。
図14は、図13に示した振動検出部45pおよび演算回路47pを示すブロック図であり、演算回路47yは演算回路47pと同様な構成の為にここでは演算回路47pのみを用いてその詳細を説明する。
演算回路47pは、一点鎖線にて囲まれる、DCカットフィルタ兼増幅部48p、ローパスフィルタ兼増幅部49p、アナログ信号をディジタル信号に変換するA/D変換部410p、カメラマイコン411、および、PWMドライバ等の公知の駆動回路部420pにより構成される。前記カメラマイコン411は、記憶部412p、差動部413p、DCカットフィルタ414p、積分部415p、敏感度調整部416p、記憶部417p、差動部418p、および、PWMデューティ変換部419pにより構成される。
ここで、上記振動検出部45pとして、カメラの振れ角速度を検出する振動ジャイロを用いており、振動ジャイロはカメラのメインスイッチのオンと同期して駆動され、該カメラに加わる振れ角速度の検出を開始する。振動検出部45pの出力信号は、演算回路47p内のアナログ回路で構成されるDCカットフィルタ兼増幅部48pにより信号に重畳しているDCバイアス成分がカットされると共に適宜信号の増幅が行われる。このDCカットフィルタ兼増幅部48pは0.1Hz以下の周波数の信号をカットする周波数特性を有しており、カメラに加わる1ないし10Hzの手振れ周波数帯域には影響が及ばないように構成されている。しかしながら、このように0.1Hz以下をカットする特性にすると、振動検出部45pから振れ信号が入力してから完全にDCがカットされるまでには10秒近くかかってしまう。そこで、カメラのメインスイッチがオンされてから例えば0.1秒まではDCカットフィルタ兼増幅部48pの時定数を小さく(例えば、10Hz以下の周波数の信号をカットする特性にする)しておく事で、0.1秒位の短い時間でDCをカットし、その後に時定数を大きくして(0.1Hz以下の周波数のみカットする特性にして)DCカットフィルタ兼増幅部48pにより振れ角速度信号が劣化しないようにしている。
DCカットフィルタ兼増幅部48pの出力は、アナログ回路で構成されるローパスフィルタ兼増幅部49pによりA/D分解能にあわせて適宜増幅されると共に振れ角速度信号に重畳する高周波のノイズがカットされる。これは、振れ角速度信号をカメラマイコン411に入力する時のA/D変換部410pのサンプリングにおいて振れ角速度信号のノイズにより読み誤りが起きるのを避ける為である。ローパスフィルタ兼増幅部49pの信号は、次段のA/D変換部410pによりサンプリングされてカメラマイコン411に取り込まれる。
以下、カメラマイコン411での信号処理について説明する。上記DCカットフィルタ兼増幅部48pによりDCバイアス成分はカットされている訳であるが、その後のローパスフィルタ兼増幅部49pの増幅により再びDCバイアス成分が振れ角速度信号に重畳している為に、カメラマイコン411内において再度DCカットを行う必要がある。そこで、例えばカメラメインスイッチのオンから0.2秒後にサンプリングされた振れ角速度信号を記憶部412pで記憶し、差動部413pにより記憶値と振れ角速度信号の差を求めることでDCカットを行う。尚、この動作では大雑把なDCカットしか出来ない為に(カメラメインスイッチのオンから0.2秒後に記憶された振れ角速度信号の中にはDC成分ばかりでなく、実際の手振れも含まれている為)、後段のディジタルフィルタで構成されたDCカットフィルタ414pにより十分なDCカットを行っている。このDCカットフィルタ414pの時定数も、アナログのDCカットフィルタ兼増幅部48pと同様に変更可能になっており、カメラのメインスイッチのオンから0.2秒後から更に0.2秒費やしてその時定数を徐々に大きくしている。具体的には、このDCカットフィルタ414pはメインスイッチのオンから0.2秒経過した時には10Hz以下の周波数をカットするフィルタ特性となっており、その後50msec毎にフィルタでカットする周波数を5Hz→1Hz→0.5Hz→0.2Hzと下げてゆく。但し、上記動作の間に撮影者がシャッタレリーズボタンを半押し(sw1をオン)して測光、測距の動作を開始させた場合には直ちに撮影を行う可能性があり、時間を費やして時定数変更を行う事が好ましくない場合もある。
そこで、その様な時には撮影条件に応じて時定数変更を途中で中止する。例えば測光結果により撮影シャッタスピードが1/60となることが判明し、撮影焦点距離が150mmの時には、防振の精度はさほど要求されない為に、DCカットフィルタ414pは0.5Hz以下の周波数をカットする特性まで時定数変更した時点で完了とする(シャッタスピードと撮影焦点距離の積により時定数変更量を制御する)。これにより時定数変更の時間を短縮でき、シャッタチャンスを優先する事が出来る。勿論より速いシャッタスピード、或いは、より短い焦点距離の時には、DCカットフィルタ414pの特性は1Hz以下の周波数をカットする特性まで時定数変更した時点で完了とし、より遅いシャッタスピード、長い焦点距離の時には、時定数が最後まで変更完了となるまで撮影を禁止する。
積分部415pはDCカットフィルタ414pからの信号の積分を始め、角速度信号を角度信号に変換する。次段の敏感度調整部416pは、積分された角度信号をその時のカメラの焦点距離、被写体距離情報に基づいて適宜増幅し、振れ角度に応じて適切な量、振れ補正装置を駆動可能なように変換する(ズーム、フォーカスにより撮影光学系が変化し、補正レンズ52の駆動量に対し光軸偏心量が変わる為、この補正を行う必要がある)。
シャッタレリーズボタンの半押し(sw1のオン)操作が行われることにより、振れ補正装置50が駆動し始める。尚、この時点で、振れ補正装置50の振れ補正動作が急激に始まらないように注意する必要がある。記憶部417p及び差動部418pはこの対策の為に設けられている。記憶部417pは上記シャッタレリーズボタンの半押し時点で積分部415pの振れ角度信号を記憶する。差動部418pは積分部415pからの信号と記憶部417pからの信号の差を求める。その為、シャッタレリーズボタンの半押し時点における差動部418pの2つの信号入力は等しく、差動部418pの振れ補正装置50の駆動目標値信号はゼロであるが、その後ゼロより連続的に出力されるようになる(記憶部417pはシャッタレリーズボタンの半押し時点の積分信号を原点にする役割となる)。これにより、振れ補正装置50は急激に駆動される事が無くなる。
差動部418pからの目標値信号はPWMデューティ変更部419pに入力される。振れ補正装置50に具備されるコイルには振れ角度に対応した電圧或いは電流を印加すれば該振れ補正装置50(補正レンズ52および保持枠53)はその振れ角度に対応して駆動される訳であるが、補正レンズ52の駆動消費電力及びコイルの駆動トランジスタの省電力化の為にはPWM駆動が望ましい。そこで、PWMデューティ変更部419pが目標値に応じてコイル駆動デューティを変更している。例えば周波数が20KHzのPWMにおいて、差動部418pの目標値が「2048」の時にはデューティ「0」、「4096」の時にはデューティ「100」とし、その間を等分にしてデューティを目標値に応じて決定していく。尚、デューティの決定は目標値ばかりではなく、その時のカメラの撮影条件(温度やカメラの姿勢、バッテリーの状態)によって細かく制御して精度良い振れ補正が行われるようにする。
PWMデューティ変更部419pの出力は、PWMドライバ等の公知の駆動回路部420pに入力され、該駆動回路部420pの出力が振れ補正装置50に具備されるコイルに印加され、振れ補正が行われる。駆動回路部420pはシャッタレリーズボタンの半押しより0.2秒経過した時点に同期して駆動を開始する。
図14のブロック図では示していないが、撮影者がカメラのシャッタレリーズボタンの押し切り(sw2のオン)操作を行い、露光が開始されたときも、このまま振れ補正は継続して行われているので、撮影像の振れによる画質劣化を防ぐことが出来る。また、振れ補正装置50による振れ補正はシャッタレリーズボタンの半押し(sw1のオン)が継続されている限り継続して行われ、半押しが解除されると、記憶部417pが敏感度調整部416pの信号の記憶を止める(サンプリング状態になる)ので、差動部418pに入力される敏感度調整部416p及び記憶部417pの信号が等しくなり、差動部418pの出力はゼロになる。そのために、振れ補正装置50にはゼロの駆動目標値が入力され、振れ補正が停止される。
カメラのメインスイッチをオフにしない限り、積分部415pでは積分が継続されており、次のシャッタレリーズボタンの半押し(sw1のオン)で再び記憶部417pが新たな積分出力を記憶(信号ホールド)する。メインスイッチのオフで振動検出部45pがオフされ、防振シーケンスは終了する。
尚、積分部415pの信号が所定値より大きくなった時には、カメラのパンニングが行われたと判定してDCカットフィルタ414pの時定数を変更する。例えば0.2Hz以下の周波数をカットする特性であったものを、1Hz以下をカットする特性に変更して、再び所定時間で時定数をもとに戻していく。この時定数変更量も積分部415pの出力の大きさにより制御される。即ち、出力が第1の閾値を超えた時にはDCカットフィルタ414pの特性を0.5Hz以下をカットする特性にし、第2の閾値を超えた時は1Hz以下をカットする特性、第3の閾値を超えた時は5Hz以下をカットする特性にする。また、積分部415pの出力が非常に大きくなった時(例えばカメラのパンニングなどの極めて大きな角速度が生じた場合)には、該積分部415pを一旦リセットして、演算上の飽和(オーバーフロー)を防止している。
図14では、演算回路47p内に、DCカットフィルタ兼増幅部48p及びローパスフィルタ兼増幅部49pを具備しているが、これらは振動検出部45p内に具備するようにしても良いのは言うまでもない。
図15は特許文献1等に開示されている振れ補正装置50の構成図であり、図15(a)は振れ補正装置50の正面図、図15(b)は図15(a)を矢印51方向より見た図、図15(c)は図15(a)のA−A断面図である。
図15において、補正レンズ52は保持枠53に固定される2枚のレンズ52a,52bと地板54に固定されるレンズ52cにより構成され、撮影光学系の群の一部を成す。
保持枠53には強磁性材料のヨーク55が取り付けられ、該ヨーク55の紙面裏面にはネオジウム等の永久磁石56p,56yが吸着固定されている(図15(c)参照)。また、保持枠53から3箇所等分に放射状に延出する三つ支持軸53aは地板54の側壁54bに設けられた長孔54aに嵌合している。
図15(b)に示すように、支持軸53aと長孔54aの関係は、補正レンズ52の光軸57の方向には嵌合してガタは生じないが、光軸57と直交する方向には長孔54aが延びている。よって、保持枠53は地板54に対し光軸57方向には移動規制されるが、光軸57と直交する平面内には自由に移動できる(矢印58p,58y,58r)。但し、保持枠53上のピン53bと地板54上のピン54c間に引っ張りコイルバネ59が掛けられている為に各々の方向(58p,58y,58r)に弾性的に規制されている。
地板54には永久磁石56p,56yに対向してコイル510p,510yが取り付けられている(一部かくれ線)。ヨーク55、永久磁石56p、コイル510pの配置は図15(c)のようになっており(永久磁石56y、コイル510yも同配置)、コイル510pに電流を流すと保持枠53は矢印58p方向に駆動され、コイル510yに電流を流すと保持枠53は矢印58y方向に駆動される。そして、その駆動量は各々の方向における引っ張りコイルバネ59のバネ定数とコイル510p,510yと永久磁石56p,56yの関連で生ずる推力との釣り合いで求まる。即ち、コイル510p,510yに流す電流量に基づいて補正レンズ52の変位(偏心)量を制御できる。
上述のような振れ補正装置50は、カメラに搭載する為に消費電力をなるべく抑えて効率よい駆動を行うことが望まれる。また、最近のデジタルカメラにおいては撮像素子44は非常に小型になってきている。このようにイメージサイズが小さくなってくると、その中における振れ補正装置50は高い駆動精度が要求されるようになってくる。
その他の従来例として、各方向の駆動力を最適に定めて、駆動効率を高めるように構成された振れ補正装置も提案(特許文献2)されている。また、2方向の駆動を120度等分に配置した駆動手段により行うものにおいて、その合力を方向によって異ならせ、例えば振れの大きな方向に上記合力を揃えることで効率の良い駆動を可能にした振れ補正装置(特許文献3)も提案されている。
特開平10−181343号公報 特開平10−174470号公報 特開平5−257088号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示の振れ補正装置では、該振れ補正装置の重量に起因する駆動負荷をバランスよく駆動手段に振り分けているが、対の駆動手段の駆動力や駆動手段の種類が異なるので、2軸方向に自由に駆動させる為に両駆動手段を駆動した際に精度の高い駆動を行うことができないといった課題を有していた。
また、特許文献3に開示の振れ補正装置では、モータと駆動レバーで補正レンズを付勢して移動(揺動)させる構成の為に、該補正レンズと駆動レバー間の飛び跳ねによる応答性劣化や、摩擦による駆動精度劣化が生じるといった課題を有していた。
また、上記特許文献2及び3の何れの振れ補正装置も、各駆動手段は補正レンズを保持する部材上に設けられて一体として駆動する構成でないため、高精度、高応答性に欠けるものであった。
(発明の目的)
本発明の第1の目的は、振れ補正を高精度に行うと共に、駆動効率を向上させることのできる振れ補正装置および光学機器を提供しようとするものである。
本発明の第2の目的は、小型化かつ振れ補正を高精度に行うことのできる振れ補正装置および光学機器を提供しようとするものである。
本発明の第3の目的は、駆動精度を向上させることのできる振れ補正装置および光学機器を提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本発明は、振れを補正するためのレンズを保持する保持部材と、前記保持部材を駆動する第1、第2、第3の駆動手段を有し、前記第1、第2、第3の駆動手段による駆動力の合力によって前記保持部材を光軸と直交する方向に駆動して前記振れを補正する振れ補正装置であって、互いに同じ極性の駆動信号によって前記第1の駆動手段および前記第2の駆動手段が同じ大きさの駆動力を前記保持部材に作用させた場合の合力と、互いに逆の極性の駆動信号によって前記第1の駆動手段および前記第2の駆動手段が同じ大きさの駆動力を前記保持部材に作用させた場合の合力の大きさが異なり、かつ方向が直交するように、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段を配置し、前記互いに同じ極性の駆動信号によって前記第1の駆動手段および前記第2の駆動手段が同じ大きさの駆動力を前記保持部材に作用させた場合の合力と、前記第3の駆動手段に駆動信号を与えることにより発生する駆動力が揃うように、前記第3の駆動手段を配置したことを特徴とする振れ補正装置とするものである。
本発明によれば、小型化を達成するとともに、高精度、高応答性の振れ補正を可能とし、しかも駆動効率を向上させることができる振れ補正装置または光学機器を提供できるものである。
本発明を実施するための最良の形態は、以下に記載の実施例1及び実施例2に示す通りである。
図1は本発明の実施例1に係わる振れ補正装置を示す正面図である。同図において、11(後述の図2に示すように、レンズ11a,11bより成る)は振れを補正する為の補正レンズ、12は補正レンズ11を保持する保持枠、13は振れ補正装置の地板である。
保持枠12には120度放射方向に腕12a,12b,12cが設けられており、この腕12a,12b,12cには、表面が平滑なステンレスなどの支持軸14a,14b,14cが圧入されている。地板13には3点の側壁13a,13b,13cが設けられており、保持枠12の腕12a,12b,12cから放射状に延出する3本の支持軸14a〜14cがこの側壁13a,13b,13cに設けられた長孔13d,13e,13fに嵌合している(図15(b)の長穴54aと同様の構成)。
図15(b)にも示したように、3本の支持軸14a,14b,14cと長孔13d,13e,13fの関係は、補正レンズ11の光軸方向(図1の紙面垂直方向)には嵌合してガタは生じないが、光軸と直交する方向(図1の地板13における周方向13g)には長孔13d〜13fが延びているので、保持枠12は地板13に対し光軸方向には移動規制されるが、光軸と直交する平面内には自由に移動できる(ピッチ方向19p、ヨー方向19y、ロール方向19r)。但し、保持枠12の腕先端部12d,12e,12fが圧縮コイルバネ15a,15b,15cの内径と嵌合しており、該圧縮コイルバネ15a,15b,15cの外径が側壁13a,13b,13cと嵌合している為に、各々の方向(ピッチ方向19p、ヨー方向19y、ロール方向19r)に弾性的に規制されている。
保持枠12の耳部12g,12hには強磁性材料のヨーク17a,17bが取り付けられ、このヨーク17a,17bの図1の紙面裏面側にはネオジウム等の永久磁石110a,110b(図2にて後述)が吸着固定されている(図1ではヨーク17a,17bに隠れて見えない)。地板13には、図2にて後述する永久磁石110a,110bに対向してコイル16a,16bが取り付けられている。
図2に、図1の点線で示す軸18a方向の断面図であり、ヨーク17a,17b、永久磁石110a,110b、コイル16a,16bの配置を図示している。
図2に示すように、永久磁石110aの磁束110cがコイル16aに向かっている為に、コイル16aに電流を流すと保持枠12は矢印18c方向に駆動され、同様に図1に示すように、コイル16bに電流を流すと保持枠12は矢印18d方向(図1参照)に駆動される。そして、その駆動量は、各々の方向における圧縮コイルバネ15a,15b,15cのバネ定数と、コイル16a,16bと、永久磁石110a,110bの関連で生ずる推力との釣り合いで求まる。即ち、コイル16a,16bに流す電流量に基づいて補正レンズ11の変位(偏心)量を制御できる。
コイル16aおよび16bの駆動力は各々支持軸14c,14bの延出方向および圧縮コイルバネ15c,15bの方向と同じ向きであり、駆動推力中心も各々支持軸14c,14bの延出方向および圧縮コイルバネ15c,15bと同軸になるように配置されている。そのために各々の駆動推力は、支持軸14c,14bと長穴13f,13eの間で生じる摩擦の抗力中心14d,14eや圧縮コイルバネ15c,15bのバネ力15d,15eと向き合っており、摩擦に対して精度良い駆動を実現できる。
図1に示すように、3方向放射状の支持軸14a,14b,14cは各々120度(矢印18e参照)等分間隔に配置されており、コイル16aが支持軸14a,14bの中央に配置され、同様にコイル16bが支持軸14c,14aの中央に配置されているので、振れ補正装置を無駄の無いコンパクトな大きさにまとめることができる。
ここで、対のコイル16a,16bに電流を供給して、保持枠12をピッチ方向19p、ヨー方向19yに駆動する仕方について説明する。
図3はピッチ方向19pおよびヨー方向19yに駆動する際に用いられる回路構成を示すブロック図を示しており、ピッチ目標値31pおよびヨー目標値31yは各々ピッチ方向19p、ヨー方向19y方向に振れ補正装置を駆動する目標値であり、図14における差動部418pの出力に相当する。この各々の目標値31p,31yは各駆動方向の振れ補正装置の駆動力に応じて、ピッチ駆動力調整部32p、ヨー駆動力調整部32yによりゲイン調整される。
ゲイン調整されたピッチ駆動力調整部32pの出力は、コイル16aを駆動する第1駆動回路部34a(図14におけるPWMデューティ変換部419p、駆動回路部420pに相当する)に入力され、コイル16aへの電流として供給される。また、上記ピッチ駆動力調整部32pの出力は、加算回路33bを介してコイル16bを駆動する第2駆動回路34b(図14におけるPWMデューティ変換部419p、駆動手段420pに相当する回路部に相当する)に入力され、コイル16bへの電流として供給される。即ち、ピッチ駆動目標値31pからの信号は、同相(コイル16aとコイル16bのいずれにも、正の電流もしくは負の電流、つまり同極性の電流を供給することを意味する)で同じ量の電流としてコイル16a,16bに供給される。
ゲイン調整されたヨー駆動力調整部32yの出力は、コイル16bを駆動する第2駆動回路部34bに入力され、コイル16bへの電流として供給される。また、上記ヨー駆動力調整部32yの出力は、反転回路33aを介してコイル16a用の第1の駆動回路部34aに入力され、コイル16aに電流として供給される。即ち、ヨー駆動目標値31yからの信号は、互いに逆相(例えばコイル16aに正の電流を供給し、コイル16bに負の電流を供給する、つまり逆極性の電流を供給することを意味する)で同じ量の電流としてコイル16a,16bに供給される。
コイル16a,16bに同相で同じ量の電流が供給された場合、図4で示すように、コイル16aは矢印18c方向に駆動推力を発生し、コイル16bは18d方向に駆動推力を発生するので、その合力は矢印18pのようにピッチ方向19pに沿った駆動力として作用する。また、このときの駆動力は二つのコイル16a,16bが120度配置になっていることから、互いのコイル16a,16bの駆動力の半分同士を合成して、コイル16a或いはコイル16bの何れかのコイル一つ分と同じ駆動力を発生する。
次に、コイル16a,16bに逆位相で同じ量の電流を供給した場合、図5で示すように、コイル16aは矢印18c方向に駆動推力を発生し、コイル16bは18d’方向に駆動推力を発生するので、その合力は矢印18yのようにヨー方向19yに沿った駆動力として作用する。また、このときの駆動力は二つのコイル16a,16bが120度配置になっていることから、互いのコイル16a,16bの駆動力の√(3)/2同士を合成してコイル16a或いはコイル16bの何れかのコイルの√(3)倍の駆動力を発生する。
このようにピッチ方向19pおよびヨー方向19yで駆動力(合力)が異なってくるので、それらを揃えるために前述したピッチ駆動力調整部32p、ヨー駆動力調整部32yを設けている。尚、これら各駆動力調整部32p,32yは、図3のように各目標値31p,31yの後段に設けるのではなく、図14で示した敏感度調整部416p(図14ではヨー方向は敏感度調整部は不図示)で調整を行っても良い。このような構成にすると、ヨー方向19yへの駆動の場合にはコイル16a,16bの√(3)倍の駆動力が発生し、この方向の駆動力が少なくて済む代わりにピッチ方向1pへの駆動の場合には駆動力の増加が無い。
図6は、コイル16a,16bに単位電流を与えた場合の駆動量を示しており、四角枠61が駆動量を示している。コイル16a,16bの発生する駆動推力と、コイルバネ15a,15b,15cのバネ力の釣り合いにより保持枠12の駆動量は決まる訳であるが、上述のようにコイル16a,16bは120度配置になっているので、ピッチ方向19pの駆動力が最も弱く、四角枠61の対角方向(支持軸14c,14bの軸18a,18b方向)の駆動力が最も大きくなり、四角枠61は長方形状になる。そのため、単位電流当たりのヨー方向19yの振れ補正量はピッチ方向19pの振れ補正量より多くなる。
ここで、カメラに加わる手振れの方向別の量を、図7に示す。図7でわかる様に、ヨー方向の手振れ量はピッチ方向に比べて2倍近く大きい。上記のようにピッチ方向に対してヨー方向の振れが大きくなる現象はデジタルカメラにおいて片手でカメラを構え、該カメラの背面の液晶モニターを観察して撮影する場合に特に顕著になる。
図7の傾向とカメラの保持方法から判断すると、実際にカメラに加わる振れによる像面での劣化量は図6の四角枠61と同じような形状になると考えられ、その形状に合わせた駆動量に調節した、本実施例1の振れ補正装置は効率よく振れ補正を行えることが分かる。
以上のように、上記実施例1においては、ヨーク17a,17b、永久磁石110a,110b、コイル16a,16bで構成される駆動手段と保持枠12を最適に配置することで、装置の小型化、駆動精度の向上、駆動効率アップの3つを同時に実現している。
詳しくは、同一部材により構成される、つまり同種同形状の第1の駆動手段(ヨーク17a、永久磁石110a、コイル16a)と第2の駆動手段(ヨーク17b、永久磁石110b、コイル16b)とを備え、前記第1および第2の駆動手段へ同相かつ同量の駆動信号を与えた際に補正レンズ11を保持する保持枠12に作用する合力と、前記第1および第2の駆動手段へ逆相かつ同量の駆動信号を与えた際に保持枠12に作用する合力の大きさが異なり、かつ方向が直交するように、これら駆動手段を保持枠12及び地板13上に配置している。
これにより、前記異なる合力のうちの大きな合力の方向を、図6および図7を用いて説明したように、大きな振れ補正力を必要とする方向(カメラの水平方向の移動時の振れを補正可能とする方向)と揃うように、前記第1および第2の駆動手段を保持枠12及び地板13上に配置することが可能である。よって、振れの大きな方向に対応した駆動を行え、振れ補正の駆動効率を向上させることができる。また、第1および第2の駆動手段を保持枠12及び地板13上に直接配置しているので、特許文献2や3の振れ補正装置に比べ、振れ補正の精度を高めることができる。
また、保持枠12から3箇所等分に放射方向に延出し、該保持枠12を前記放射方向へ移動可能に支持すると共に光軸方向の移動を規制する支持軸14a〜14cを備え、同一部材により構成される第1および第2の駆動手段を、前記保持枠12上の、隣り合う支持軸14aと支持軸14bの間の中央、および、支持軸14aと支持軸14cの間の中央に配置するようにしている(中央とは、略中央を含む)。これにより、デッドスペースとなる支持軸と支持軸の間の中央に各駆動手段を配置でき、振れ補正装置を小型化することができる。
また、第1および第2の駆動手段を、保持枠12及び地板13上に配置すると共にそれぞれの駆動推力の方向(矢印18c,18d,18d’の方向)が支持軸14b,14cが延出した放射方向と揃うように配置しているので、駆動手段の駆動推力の方向と支持軸の保持部材を支持する方向が揃い(一致し)、摩擦に対して精度良い駆動を実現できる。
また、振れ補正の方向に駆動された保持枠12を初期位置の方向へ付勢するコイルバネ15a〜15cの弾性方向が、支持軸14a〜14cが保持枠12を支持する方向と揃うように、該コイルバネ15a〜15cを配置しているので、振れ補正のための駆動の応答性を向上させることができる。
図8は本発明の実施例2に係わる振れ補正装置を示す正面図であり、図1に加えて、腕12b,12c、支持軸14b,14cの間にも耳部12iが設けられ、強磁性材料のヨーク17c、該ヨーク17cの図8の紙面裏面側にはネオジウム等の永久磁石110c(不図示)が吸着固定されている。更に、地板13には永久磁石110cに対向してコイル16cが取り付けられている。さらに、振れ補正装置全体がピッチ方向19p、ヨー方向19y方向に対して90度傾いており、第3の駆動手段を構成するヨーク17c、永久磁石110cおよびコイル16cを、ヨー方向19yに揃えている。その他は上記実施例1と同様の構成であるので、その説明は省略する。
図9は上記構成の振れ補正装置のピッチおよびヨー方向の駆動に必要な回路構成を示すブロック図である。
ピッチ目標値31pおよびヨー目標値31yは各々ピッチ方向19p、ヨー方向19y方向に振れ補正装置を駆動する駆動目標値であり、図14における差動部418pに相当する。この各々の目標値は各駆動方向の振れ補正装置の駆動力に応じてピッチ駆動力調整手段32p、ヨー駆動力調整手段32yでゲイン調整される。
ゲイン調整されたピッチ駆動力調整部32pの出力は、コイル16a用の第1の駆動回路部34a(図14におけるPWMデューティ変換部419p、駆動回路部420pに相当する)に入力され、コイル16aへの電流として供給される。また、上記ピッチ駆動力調整部32pの出力は、反転回路33aを介してコイル16b用の第2の駆動回路部34b(図14におけるPWMデューティ変換部419p、駆動回路部420pに相当する)に入力され、コイル16bへの電流として供給される。即ち、ピッチ駆動目標値31pからの信号は、逆相で同じ量の電流としてコイル16a,16bに供給される。
ヨー駆動力調整部段32yの出力は、コイル16b用の第2の駆動回路部34bに入力され、コイル16bへの電流として供給される。また、上記ヨー駆動力調整部32yの出力は、加算回路33bを介してコイル16a用の第1の駆動回路部34aに入力され、コイル16aへの電流として供給される。即ち、ヨー駆動目標値31yからの信号は、互いに同相で同じ量の電流としてコイル16a,16bに供給される。さらに、上記ヨー駆動力調整手段32yの出力は、直接コイル16c用の第3の駆動回路部34cにも入力され、コイル16cへの電流として供給される。
上記コイル16a,16bに逆位相で同じ量の電流が供給された場合、図10で示したように、コイル16aは矢印18c方向に駆動力を発生し、コイル16bは18d’方向に駆動力を発生するので、その合力は矢印18pのようにピッチ方向19pに沿った駆動力として作用する。また、このときの駆動力は二つのコイル16a,16bが120度配置になっていることから、互いのコイル16a,16bの駆動力の√(3)/2同士を合成して、コイル16a或いはコイル16bの何れかのコイルの√(3)倍の駆動力を発生する。
コイル16a,16bに同相で同じ量の電流が供給された場合、図11で示すように、コイル16aは矢印18c方向に駆動力を発生し、コイル16bは18d方向に駆動力を発生するので、その合力は矢印18yのようにヨー方向19yに沿った駆動力として作用する。また、このときの駆動力は二つのコイル16a,16bが120度配置になっていることから、互いのコイル16a,16bの駆動力の半分同士を合成して、コイル16a或いはコイル16bの何れかのコイル一つ分と同じ駆動力を発生する。但し、ヨー方向19yの駆動にはコイル16cの駆動力も同じ方向に同じ量だけ加わるので、ヨー方向19yの駆動力は2倍になる。
このような構成にすると、ピッチ方向19pへの駆動の場合にはコイル16a,16bの√(3)倍の駆動力が発生し、ヨー方向19yへの駆動の場合にはコイル16a,16b,16cにより2倍の駆動力が発生する。
上述したように、手振れの特性ではヨー方向の駆動力はピッチ方向より多く必要であり、上記実施例1でもヨー方向の駆動力を強くしていたが、本発明の実施例2においても同様に、ヨー方向の駆動力を強くするコイル配置にすると共に、第3の駆動手段(ヨーク17c、永久磁石110cおよびコイル16c)を追加したことで、ピッチ方向、ヨー方向とも駆動力の増強を図ることが可能となった。詳しくは、ピッチ方向19pに関しては、実施例1では、コイル16a,16bの何れか一つと同じ駆動力であったものが、実施例2では、コイル16a,16bの何れか一つの駆動力の√(3)倍となる。また、ヨー方向19yに関しては、コイル16a,16bの何れか一つの駆動力の√(3)倍であったものが、コイル16a,16bの何れか一つと同じ駆動力+コイル16cの駆動力(推力)、つまり2倍となる。
以上のように、ヨーク17a、永久磁石110a、コイル16aで構成される第1の駆動手段、ヨーク17b、永久磁石110b、コイル16bで構成される第2の駆動手段、および、ヨーク17c、永久磁石110c、コイル16cで構成される第3の駆動手段と保持枠12を最適に配置することで、装置の小型化、駆動精度の向上、駆動効率アップの3つを同時に実現している。さらに、空いているスペース(支持軸14b,14cの間)に第3の駆動手段を設け、各々のコイルに対して図9で示した様に最適な駆動バランスを与えることで、振れ補正装置全体の大きさを増やさずに駆動力を増強できた。
詳しくは、同一部材により構成される、つまり同種同形状の第1〜第3の駆動手段を備え、前記第1および第2の駆動手段へ同相かつ同量の駆動信号を与えた際に補正レンズ11を保持する保持枠12に作用する合力と、前記第1および第2の駆動手段へ逆相かつ同量の駆動信号を与えた際に保持部材12に作用する合力の大きさが異なり、かつ方向が直交するようにすると共に、第3の駆動手段に駆動信号を与えた際に発生する推力の方向が、前記大きさの異なる合力のうちの一方の合力の向と揃うように、前記第1〜第3の駆動手段を保持枠12及び地板13上に配置している。
これにより、前記第3の駆動手段の推力と前記大きさの異なる合力のうちの一方の合力の方向とが揃う方向を、図6および図7を用いて説明したように、大きな振れ補正力を必要とする方向(カメラの水平方向の移動時の振れを補正可能とする方向)に一致させ、前記第1〜第3の駆動手段を保持部材12上に配置することが可能である。よって、振れ補正の駆動効率を向上させることができる。また、第1〜第3の駆動手段を保持枠12及び地板13上に直接配置しているので、特許文献2や3の振れ補正装置に比べ、振れ補正の精度を高めることができる。
また、保持枠12から3箇所等分に放射方向に延出し、該保持枠12を前記放射方向へ移動可能を支持すると共に光軸方向の移動を規制する支持軸14a〜14cを備え、同一部材により構成される第1〜第3の駆動手段を、前記保持枠12上の、隣り合う支持軸14aと支持軸14bの間の略中央、支持軸14bと支持軸14cの間の中央、および、支持軸14cと支持軸14aの間の中央に、それぞれ配置するようにしている(中央とは、略中央を含む)。これにより、デッドスペースとなる支持軸と支持軸の間の中央に各駆動手段を配置でき、振れ補正装置を小型化することができる。
また、第1〜第3の駆動手段を、保持枠12及び地板13上に配置すると共にそれぞれの駆動推力の方向(矢印18c,18d,18d’の方向)が支持軸14a,14b,14cが延出した放射方向と揃うように配置しているので、各駆動手段の駆動推力の方向と支持軸の保持部材を支持する方向が揃い(一致し)、摩擦に対して精度良い駆動を実現できる。
また、振れ補正の方向に駆動された保持枠12を初期位置の方向へ付勢するコイルバネ15a〜15cの弾性方向が、支持軸14a〜14cが保持枠12を支持する方向と揃うように、該コイルバネ15a〜15cを配置しているので、振れ補正のための駆動の応答性を向上させることができる。
以上の各実施例では、デジタルカメラの防振システムを例にして説明を続けてきたが、本発明の振れ補正装置は電力の消耗を抑えて小型にまとめることが出来るのでデジタルカメラに限らず、デジタルビデオカメラや、監視カメラ、Webカメラ、携帯電話などにも展開できる。
本発明の実施例1に係わる振れ補正装置を示す正面図である。 図1の軸18a方向の断面図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正装置のピッチおよびヨー方向の駆動に必要な回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正装置においてピッチ方向の駆動バランスを示す図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正装置においてヨー方向の駆動バランスを示す図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正装置において単位入力時駆動力の範囲の説明図である。 本発明の実施例1に係わる振れ補正装置において手振れの特性の説明図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正装置を示す正面図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正装置のピッチおよびヨー方向の駆動に必要な回路構成を示すブロック図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正装置においてピッチ方向の駆動バランスを示す図である。 本発明の実施例2に係わる振れ補正装置においてヨー方向の駆動バランスを示す図である。 従来の防振システムを備えたカメラの斜視図である。 図12のカメラの主要部分の構成図である。 図12のカメラの防振システムに係わる回路構成を示すブロック図である。 図12のカメラの防振システムの一部である振れ補正装置を示す構成図である。
符号の説明
11 補正レンズ
12 保持枠
13 地板
14a,14b,14c 支持軸
15a,15b,15c 圧縮コイルバネ
16a,16b,16c コイル
17a,17b,17c ヨーク
110a,110b,110c 永久磁石
31p ピッチ目標値
31y ヨー目標値
32p ピッチ駆動力調整部
32y ヨー駆動力調整部
33a 反転器
33b 加算器
34a 第1駆動回路部
34b 第2駆動回路部
34c 第3駆動回路部

Claims (8)

  1. 振れを補正するためのレンズを保持する保持部材と、
    前記保持部材を駆動する第1、第2、第3の駆動手段を有し、
    前記第1、第2、第3の駆動手段による駆動力の合力によって前記保持部材を光軸と直交する方向に駆動して前記振れを補正する振れ補正装置であって、
    互いに同じ極性の駆動信号によって前記第1の駆動手段および前記第2の駆動手段が同じ大きさの駆動力を前記保持部材に作用させた場合の合力と、互いに逆の極性の駆動信号によって前記第1の駆動手段および前記第2の駆動手段が同じ大きさの駆動力を前記保持部材に作用させた場合の合力の大きさが異なり、かつ方向が直交するように、前記第1の駆動手段と前記第2の駆動手段を配置し
    前記互いに同じ極性の駆動信号によって前記第1の駆動手段および前記第2の駆動手段が同じ大きさの駆動力を前記保持部材に作用させた場合の合力と、前記第3の駆動手段に駆動信号を与えることにより発生する駆動力が揃うように、前記第3の駆動手段を配置したことを特徴とする振れ補正装置。
  2. 前記第3の駆動手段に駆動信号を与えることにより発生する駆動力が、大きな振れ補正力を必要とする方向に揃うように、前記第1、第2、第3の駆動手段を配置したことを特徴とする請求項1に記載の振れ補正装置。
  3. 前記大きな振れ補正力を必要とする方向は、当該振れ補正装置が搭載される光学機器使用時に振れが大きく振れる方向と一致することを特徴とする請求項に記載の振れ補正装置。
  4. 前記大きな振れ補正力を必要とする方向は、当該振れ補正装置が搭載される光学機器のヨー方向と一致することを特徴とする請求項2に記載の振れ補正装置。
  5. 互いに直交する方向の振れを検出する第1および第2の振動検出手段と、
    前記第1の振動検出手段から出力される信号に第1のゲインを与えて、振れ補正のための駆動目標である第1の駆動信号に変換する第1の変換部と、
    前記第2の振動検出手段から出力される信号に、前記第1のゲインとは異なる第2のゲインを与えて、振れ補正のための駆動目標である第2の駆動信号に変換する第2の変換部と、
    前記第1の駆動信号を互いに同じ極性で前記第1および第2の駆動手段に与える第1の駆動部と、前記第2の駆動信号を互いに逆の極性で前記第1および第2の駆動手段に与える第2の駆動部と、前記第1および第2の振動検出手段のうちの、大きな振れ補正力を必要とする方向の振れを検出する振動検出手段の出力を変換する前記第1もしくは前記第2の変換部からの前記駆動信号を、前記第3の駆動手段に与える第3の駆動部と、
    更に有することを特徴とする請求項1ないし4の何れか1項に記載の振れ補正装置。
  6. 前記保持部材から放射方向に延出し、前記保持部材を前記放射方向へ移動可能に支持すると共に光軸方向の移動を規制する複数の支持軸を更に有し、
    前記第1、第2、第3の駆動手段は、前記保持部材上の、隣り合う前記支持軸と前記支持軸の間の中央に配置されることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の振れ補正装置。
  7. 前記保持部材から放射方向に延出し、前記保持部材を前記放射方向へ移動可能を支持すると共に光軸方向の移動を規制する複数の支持軸を更に有し、
    前記第1、第2、第3の駆動手段に駆動信号を与えることにより発生する合力を利用して、前記保持部材を光軸と直交する方向に駆動して前記振れを補正する振れ補正装置であって、
    前記第1、第2、第3の駆動手段のうちの少なくとも一つの駆動手段は、その駆動力の方向が前記支持軸が延出した放射方向と揃うように配置されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れか1項に記載の振れ補正装置。
  8. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の振れ補正装置を具備したことを特徴とする光学機器。
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