JP2002303908A - 光学装置、レンズ鏡筒及びカメラ - Google Patents

光学装置、レンズ鏡筒及びカメラ

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JP2002303908A
JP2002303908A JP2001107912A JP2001107912A JP2002303908A JP 2002303908 A JP2002303908 A JP 2002303908A JP 2001107912 A JP2001107912 A JP 2001107912A JP 2001107912 A JP2001107912 A JP 2001107912A JP 2002303908 A JP2002303908 A JP 2002303908A
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magnetic body
optical device
movable magnet
camera
optical axis
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JP2001107912A
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Nobuhiro Fujinaga
伸広 藤永
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  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)
  • Reciprocating, Oscillating Or Vibrating Motors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レイアウトの自由度を損なわず、かつ、大型
化することなく、簡単な構成で精度の良い像振れ補正を
行えるようにする。 【解決手段】 補正手段に設けられた可動磁石56、該
可動磁石に対し光軸方向に乖離して設けられた固定コイ
ル510、前記可動磁石に対し光軸方向に乖離して設け
られた第1の磁性体67、前記可動磁石に対し光軸方向
に乖離し、前記第1の磁性体と反対面に設けられた第2
の磁性体63とを有し、前記第1の磁性体と前記可動磁
石間の吸着力F’と、前記第2の磁性体と前記可動磁石
の吸着力Fが略等しくなるように、前記第1の磁性体、
前記第2の磁性体および前記可動磁石を配置している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、像振れを補正する
為の補正手段を有する光学装置、レンズ鏡筒及びカメラ
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在のカメラは露出決定やピント合わせ
等の撮影にとって重要な作業は全て自動化され、カメラ
操作に未熟な人でも撮影失敗を起こす可能性は非常に少
なくなっている。
【0003】また、最近では、カメラに加わる手振れを
防ぐシステムも研究されており、撮影者の撮影ミスを誘
発する要因は殆ど無くなってきている。
【0004】ここで、防振システムについて説明する。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hzないし10Hzの振動であるが、シャッタの
レリーズ時点においてこのような手振れを起こしても像
振れの無い写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させなければならない。
従って、カメラ振れが生じても像振れが生じない写真を
撮影するためには、第1に、カメラの振動を正確に検出
し、第2に、手振れによる光軸変化を補正することが必
要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、加速度,角加速度,角速度,角変位等を検出
する振れ検出センサと、カメラ振れ補正の為にその出力
を適宜演算処理する演算部を具備した振動検出装置をカ
メラに搭載することによって行うことができる。そし
て、この検出情報に基づき、撮影光軸を偏心させる補正
手段を駆動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】図5は防振システムを有するコンパクトカ
メラの外観斜視図であり、光軸41に対して矢印42
p,42yで示すカメラ縦振れ及び横振れに対し振れ補
正を行う機能を有している。
【0008】尚、カメラ本体43の中で、43aはレリ
ーズボタン、43bはモードダイヤル(メインスイッチ
を含む)、43cはリトラクタブルストロボ、43dは
ファインダ窓である。
【0009】図6は、図5に示したカメラの内部構成を
示す斜視図であり、44はカメラ本体、51は補正手
段、52は補正レンズ、53は補正レンズ52を図中5
8p,58y方向に自在に駆動して図5の矢印42p,
42y方向の振れ補正を行う支持枠であり、詳細につい
ては後述する。45p,45yは各々矢印46p,46
y回りの振れを検出する角速度計や角加速度計等の振動
検出装置である。
【0010】振動検出装置45p,45yの出力は後述
する演算装置47p,47yを介して補正手段51の駆
動目標値に変換され、該補正手段51に具備されるコイ
ルに入力して振れ補正を行う。尚、54は地板、56
p,56yは永久磁石、510p,510yはコイルで
ある。
【0011】図7は前記演算装置47p,47yの詳細
を示すブロック図であり、これらは同様な構成である為
に同図では演算装置47pのみを用いて説明する。
【0012】演算装置47pは、一点鎖線にて囲まれ
る、DCカットフィルタ48p,ローパスフィルタ49
p,アナログ・ディジタル変換回路(以下、A/D変換
回路と記す)410p,駆動装置419p及び破線で示
すカメラマイコン411より構成される。また、前記カ
メラマイコン411は、記憶回路412p,差動回路4
13p,DCカットフィルタ414p,積分回路415
p,記憶回路416p,差動回路417p,PWM(パ
ルス幅変調)デューティ変更回路418pで構成され
る。
【0013】ここでは、振動検出装置45pとして、カ
メラの振れ角速度を検出するレーザージャイロを用いて
おり、該レーザージャイロはカメラのメインスイッチの
オンと同期して駆動され、カメラに加わる振れ角速度の
検出を開始する。
【0014】振動検出装置45pの出力信号は、アナロ
グ回路で構成されるDCカットフィルタ48pにより該
出力信号に重畳しているDCバイアス成分がカットされ
る。このDCカットフィルタ48pは 0.1Hz以下の周
波数の信号をカットする周波数特性を有しており、カメ
ラに加わる1〜10Hzの手振れ周波数帯域には影響が
及ばないようになっている。しかしながら、この様に
0.1Hz以下をカットする特性にすると、振動検出装置
45pから振れ信号が入力されてから完全にDCがカッ
トされるまでには10秒近くかかってしまうという問題
がある。そこで、カメラのメインスイッチがオンされて
から例えば 0.1秒まではDCカットフィルタ48pの時
定数を小さく(例えば10Hz以下の周波数の信号をカ
ットする特性にする)しておく事で、 0.1秒位の短い時
間でDCをカットし、その後に時定数を大きくして(
0.1Hz以下の周波数のみカットする特性にして)DC
カットフィルタ48pにより振れ角速度信号が劣化しな
い様にしている。
【0015】DCカットフィルタ48pの出力信号は、
アナログ回路で構成されるローパスフィルタ49pによ
りA/D変換回路410pの分解能にあわせて適宜増幅
されると共に、振れ角速度信号に重畳する高周波のノイ
ズをカットされる。これは、振れ角速度信号をカメラマ
イコン411に入力する時のA/D変換回路410pの
サンプリングが振れ角速度信号のノイズにより読み誤り
が起きるのを避ける為である。また、ローパスフィルタ
49pの出力信号は、A/D変換回路410pによりサ
ンプリングされてカメラマイコン411に取り込まれ
る。
【0016】DCカットフィルタ48pによりDCバイ
アス成分はカットされている訳であるが、その後のロー
パスフィルタ49pの増幅により再びDCバイアス成分
が振れ角速度信号に重畳している為に、カメラマイコン
411内において再度DCカットを行う必要がある。
【0017】そこで、例えばカメラのメインスイッチの
オンから 0.2秒後にサンプリングされた振れ角速度信号
を記憶回路412pで記憶し、差動回路413pにより
記憶値と振れ角速度信号の差を求めることでDCカット
を行う。尚、この動作では大雑把なDCカットしか出来
ない為に(カメラのメインスイッチのオンから 0.2秒後
に記憶された振れ角速度信号の中にはDC成分ばかりで
なく、実際の手振れも含まれている為)、後段でデジタ
ルフィルタにより構成されたDCカットフィルタ414
pにて十分なDCカットを行っている。このDCカット
フィルタ414pの時定数もアナログのDCカットフィ
ルタ48pと同様に変更可能になっており、カメラのメ
インスイッチのオンから 0.2秒後から更に 0.2秒費やし
てその時定数を徐々に大きくしている。具体的には、こ
のDCカットフィルタ414pはメインスイッチのオン
から 0.2秒経過した時には10Hz以下の周波数をカッ
トするフィルタ特性を有しており、その後50msec毎に
フィルタでカットする周波数を5Hz,1Hz, 0.5H
z, 0.2Hzと下げていく。
【0018】但し、上記動作の間に撮影者がレリーズボ
タン43aを半押し(S1をオン)して測光,測距を行
った時は直ちに撮影を行う可能性があり、時間を費やし
て時定数変更を行う事が好ましくない場合もある。そこ
で、その様な時は撮影条件に応じて時定数変更を途中で
中止する。例えば、測光結果により撮影シャッタスピー
ドが1/60となる事が判明し、撮影焦点距離が150
mmの時には防振の精度はさほど要求されない為に、DC
カットフィルタ414pは 0.5Hz以下の周波数をカッ
トする特性まで時定数変更した時点で完了とする(シャ
ッタスピードと撮影焦点距離の積により時定数変更量を
制御する)。これにより、時定数変更の時間を短縮で
き、シャッタチャンスを優先する事が出来る。勿論、よ
り速いシャッタスピード、或いはより短い焦点距離の時
は、DCカットフィルタ414pの特性は1Hz以下の
周波数をカットする特性まで時定数変更した時点で完了
とし、より遅いシャッタスピード,長い焦点距離の時
は、時定数が最後まで変更完了するまで撮影を禁止す
る。
【0019】積分回路415pは、カメラのレリーズボ
タン43aの半押し(S1のオン)に応じてDCカット
フィルタ414pの出力信号の積分を始め、角速度信号
を角度信号に変換する。但し、前述した様にDCカット
フィルタ414pの時定数変更が完了していない時には
時定数変更が完了するまで積分動作を行わない。尚、図
7では省略しているが、積分された角度信号はその時の
焦点距離,被写体距離情報により適宜増幅され、振れ角
度に応じて適切な量だけ補正手段51を駆動するように
変換される(ズームフォーカスにより撮影光学系が変化
し、補正手段51の駆動量に対し光軸偏心量が変わる
為、この補正を行う必要がある)。
【0020】レリーズボタン43aの押し切り(S2の
オン)で補正手段51を振れ角度信号に応じて駆動し始
める訳であるが、この時、補正手段51の振れ補正動作
が急激に始まらない様に注意する必要がある。記憶回路
416p及び差動回路417pは、この対策の為に設け
られている。記憶回路416pは、レリーズボタン43
aの押し切り(S2のオン)に同期して積分回路415
pの振れ角度信号を記憶する。差動回路417pは、積
分回路415pの信号と記憶回路416pの信号の差を
求める。その為、スイッチS2のオン時の差動回路41
7pの二つの信号入力は等しく、該差動回路417pの
補正手段51に対する駆動目標値信号はゼロであるが、
その後ゼロより連続的に出力が行われる(記憶回路41
6pはスイッチS2のオン時点の積分信号を原点にする
役割となる)。これにより、補正手段51は急激に駆動
される事が無くなる。
【0021】差動回路417pからの目標値信号は、P
WMデューティ変更回路418pに入力される。補正手
段51に具備されるコイル510p(図6参照)には振
れ角度に対応した電圧或いは電流を印加すれば、補正レ
ンズ52はその振れ角度に対応して駆動される訳である
が、補正手段51の駆動消費電力及びコイルの駆動トラ
ンジスタの省電力化の為にはPWM駆動が望ましい。
【0022】そこで、PWMデューティ変更回路418
pは、目標値に応じてコイル駆動デューティを変更して
いる。例えば、周波数が20KHzのPWMにおいて、
差動回路417pの目標値が「2048」の時にはデュ
ーティ「0」とし、「4096」の時にはデューティ
「100」とし、その間を等分にしてデューティを目標
値に応じて決定していく。尚、デューティの決定は目標
値ばかりではなく、その時のカメラの撮影条件(温度や
カメラの姿勢,電源の状態)によって細かく制御して精
度良い振れ補正が行われるようにする。
【0023】PWMデューティ変更回路418pの出力
は、PWMドライバ等の公知の駆動装置419pに入力
され、該駆動装置419pの出力を補正手段51に具備
されるコイル510p(図6参照)に印加して振れ補正
を行う。駆動装置419pはスイッチS2のオンに同期
してオンされ、フィルムへの露光が終了するとオフされ
る。又、露光が終了してもレリーズボタン43aが半押
し(S1のオン)されている限り積分回路415pは積
分を継続しており、次のスイッチS2のオンで再び記憶
回路416pが新たな積分出力を記憶する。
【0024】レリーズボタン43aの半押しを止める
と、積分回路415pはDCカットフィルタ414pの
出力の積分を止め、該積分回路415pのリセットを行
う。リセットとは、今まで積分してきた情報をすべて空
にする事である。
【0025】メインスイッチのオフで振動検出装置45
pがオフされ、防振シーケンスは終了する。
【0026】尚、積分回路415pの出力信号が所定値
より大きくなった時にはカメラのパンニングが行われた
と判定して、DCカットフィルタ414pの時定数を変
更する。例えば 0.2Hz以下の周波数をカットする特性
であったものを1Hz以下をカットする特性に変更し、
再び所定時間で時定数をもとに戻していく。この時定数
変更量も積分回路415pの出力の大きさにより制御さ
れる。即ち、出力信号が第1の閾値を超えた時には、D
Cカットフィルタ414pの特性を 0.5Hz以下をカッ
トする特性にし、第2の閾値を超えた時は、1Hz以下
をカットする特性とし、第3の閾値を超えた時は、5H
z以下をカットする特性にする。
【0027】又、積分回路415pの出力が非常に大き
くなった時には、該積分回路415pを一旦リセットし
て演算上の飽和(オーバーフロー)を防止している。
【0028】図7において、DCカットフィルタ414
pはメインスイッチのオンから 0.2秒後に作動を開始す
る構成になっているが、これに限るものではなく、レリ
ーズボタン43aの半押しより作動を開始しても良い。
この場合はDCカットフィルタの時定数変更が完了した
時点より積分回路415pを作動させる。
【0029】又、積分回路415pもレリーズボタン4
3aの半押し(S1のオン)で作動を開始させていた
が、レリーズボタン43aの押し切り(S2のオン)よ
り作動を開始する構成にしても良い。この場合には、記
憶回路416p及び差動回路417pは必要無くなる。
【0030】図7では、演算装置47p内に、DCカッ
トフィルタ48p及びローパスフィルタ49pを設けて
いるが、これらは振動検出装置45p内に設けられても
良いのは言うまでもない。
【0031】図8〜図10は、補正手段51の詳細を示
す図であり、詳しくは、図8は補正手段51の正面図、
図9(a)は図8の矢印B方向より見た側面図、図9
(b)は図8のA−A断面図、図10は補正手段51の
斜視図である。
【0032】図8において、補正レンズ52(図9
(b)に示す様に、この補正レンズ52は、支持枠53
に固定される二枚のレンズ52a,52bと、地板54
に固定されるレンズ52cにより成り、撮影光学系の群
を構成している)は、支持枠53に固定される。
【0033】支持枠53には強磁性材料のヨーク55が
取付けられ、該ヨーク55の同図の裏面にはネオジウム
等の永久磁石56p,56yが吸着固定(かくれ線で示
す)されている。又、支持枠53から放射状に延出する
3本のピン53aは地板54の側壁54bに設けられた
長孔54aに嵌合している。
【0034】図9(a),図10に示す様に、ピン53
aと長孔54aは、補正レンズ52の光軸57方向には
嵌合してガタは生じないが、光軸57と直交する方向に
は長孔54aが延びているため、支持枠53は地板54
に対し光軸57方向には移動規制されるが、光軸と直交
する平面内には自由に移動できる(矢印58p,58
y,58r)。但し、図8に示す様に支持枠53上のフ
ック53bと地板上のフック54c間に引っ張りバネ5
9が掛けられている為に各々の方向(58p,58y、
58r)に弾性的に規制されている。
【0035】地板54には永久磁石56p,56yに対
向してコイル510p,510yが取付けられている
(一部かくれ線)。ヨーク55,永久磁石56p,コイ
ル510pの配置は図9(b)の様になっており(永久
磁石56y,コイル510yも同じ配置)、コイル51
0pに電流を流すと支持枠53は矢印58p方向に駆動
され、コイル510yに電流を流すと、前記支持枠53
は矢印58y方向に駆動される。
【0036】そして、その駆動量は各々の方向における
引っ張りバネ59のバネ定数とコイル510p,510
yと永久磁石56p,56yの関連で生じる推力との釣
り合いで求まる。即ち、コイル510p,510yに流
す電流量に基づいて補正レンズ52の偏心量を制御でき
る。
【0037】
【発明が解決しようとする課題】最近のコンパクトカメ
ラは小型化が顕著に進んできており、それに伴い撮影レ
ンズを有する撮影鏡筒はその全長、直径ともかなり小さ
くなってきている。
【0038】その様な中で上述した防振システムを搭載
していこうとすると、図8〜図10で説明した補正手段
51をよりいっそう小型化していく事が望まれている。
【0039】しかし小型化していくと、補正手段51の
近傍に磁性体であるシャッタやレンズ駆動装置、バリア
などの機構が近づいてくることが予想され、特に補正手
段51に用いられている永久磁石に磁性体が近づくと前
記永久磁石と一体で動く補正レンズの動きが悪くなり、
防振性能が劣化する懸念がある。これはレイアウトによ
る工夫で予防するのが一番であるが、小型化を追求して
いくとレイアウトの工夫では逃げられない場合も発生し
てくる。
【0040】(発明の目的)本発明の目的は、補正手段
に具備される永久磁石の近傍の第1の磁性体による磁力
の影響を打ち消すために第2の磁性体を配置すること
で、レイアウトの自由度を損なわず、かつ、大型化する
ことなく、簡単な構成で精度の良い像振れ補正を行うこ
とのできる光学装置、レンズ鏡筒及びカメラを提供しよ
うとするものである。
【0041】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、光軸と直交する平面内で駆動されて像振
れを補正する為の補正手段を有する光学装置において、
前記補正手段に設けられた可動磁石、該可動磁石に対し
光軸方向に乖離して設けられた固定コイル、前記可動磁
石に対し光軸方向に乖離して設けられた第1の磁性体、
前記可動磁石に対し撮影光軸方向に乖離し、前記第1の
磁性体と反対面に設けられた第2の磁性体とを有し、前
記第1の磁性体と前記可動磁石間の吸着力と、前記第2
の磁性体と前記可動磁石の吸着力が略等しくなるよう
に、前記第1の磁性体、前記第2の磁性体および前記可
動磁石を配置した光学装置とするものである。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施の形態
に基づいて詳細に説明する。
【0043】図1は本発明の実施の一形態に係る像振れ
補正を行う補正手段及びシャッタを具備したカメラのレ
ンズ鏡筒の主要部分の分解斜視図、図2は図1のレンズ
鏡筒の斜視図、図3は第2の磁性体の働きを説明するた
めのレンズ鏡筒の簡易断面図、図4(a)は補正レンズ
の支持枠の支持方法を説明するための断面図、図4
(b)は支持枠の部分拡大図である。なお、図2では説
明の都合上、図1に示す地板54は省略して描いてい
る。
【0044】これらの図において、図10で説明した従
来例と異なるのは、圧縮コイルバネ59(図4(a)参
照)が支持軸60と同軸に放射状に3カ所設けられ、支
持枠53と支持軸60が撮影光軸と略直交する平面上で
相対的に摺動運動すること、及び、第2の磁性体である
カウンタ板(後述する)が配置されていることである。
【0045】圧縮コイルバネ59の両端部は、図4
(a)に示すように、一方が支持枠53のバネ受け部5
3bに、もう一方が支持軸60のバネ受け部60aにそ
のバネの内径が嵌合している。ここで、圧縮コイルバネ
59は圧縮されることでその内径は大きくなっていく
が、支持枠53が支持軸60上を摺動し、圧縮コイルバ
ネ59を最大圧縮した状態においてもそれぞれのバネ受
け部53b,60aに対しての該圧縮コイルバネ59の
内径が広がり、嵌合が崩れて支持枠53のバネ受け部5
3bと圧縮コイルバネ59、及び、支持軸60のバネ受
け部60aと圧縮コイルバネ59の間にガタが生ずるこ
とが無いように、圧縮コイルバネ59の内径と前記受け
部53b,60aの外径の寸法は設定されている。
【0046】支持軸60は地板54の側壁部54bに設
けられたネジ部54cから回転させながらコイルバネ5
9に挿入されるとともに、支持軸60の摺動部60dは
支持枠53の長孔部53a(図4(a)参照)に挿入さ
れる。支持軸60の摺動部60dと支持枠53の長孔部
53aは嵌合寸法に設定されており、支持軸60と支持
枠53は相対運動可能になっている。
【0047】前記支持枠53は地板54に対して3本の
圧縮コイルバネ59により弾性的に支持されている。従
って、支持枠53は支持軸60の摺動部60dと支持枠
53の長孔部53aによって地板54に対し、撮影光軸
方向(図9(a)の57で示す方向)に位置規制され、
又圧縮コイルバネ59により支持枠53は地板54に対
して矢印58p,58y,58r方向(図8参照)に弾
性支持されている。これにより、支持枠53は地板54
に対し撮影光軸方向にガタつくことなく、撮影光軸に直
交する平面上を自由に動くことが可能となっている。
【0048】前記支持枠53には永久磁石56y,56
p及び補正レンズ52が取り付けられており(図2参
照)、これらはコイル510p,510yへの通電によ
り支持枠53と一体で撮影光軸に垂直な平面で自由に移
動して像振れ補正を行う。
【0049】62はシャッタ地板であり、地板54にビ
ス止めされ、支持枠53の撮影光軸方向のガタを抑える
とともに、シャッタ羽根65及びシャッタ羽根66が該
シャッタ地板62上を摺動可能となっている。67は第
1の磁性体である、シャッタ羽根の位置を検出する手段
であり、この実施の形態では磁性体の金属端子が樹脂部
材にインサート成型された位置検出素子であるフォトイ
ンタラプタである。現在市中に出回っているフォトイン
タラプタは生産工程の合理化の目的で、磁性体の金属端
子を用いているものが主流となっている。該フォトイン
タラプタ67はシャッタ羽根65に複数設けてある矩形
形状のスリット65aのエッジを検出してシャッタの駆
動制御を行う信号を出力するものである。64は2枚の
シャッタ羽根65,66を駆動する駆動ピンであり、該
駆動ピン64は磁石でできており、不図示のシャッタコ
イルの通電により駆動され、回転運動を行う。
【0050】61はダンパ板であり、非磁性の金属板よ
り成り、前記永久磁石56p,56y,支持枠53、補
正レンズ52等から成る補正手段の例えば、自動車によ
る移動時の振動などの外乱による高周波側の動きを前記
永久磁石56p,56yとの相対運動によって該ダンパ
板61内に発生する渦電流の働きにより抑制して、装置
の破損を防止する働きをするとともに、前記コイル51
0p,510yの撮影光軸方向の位置決めの役割をして
おり、永久磁石とコイルのギャップの安定化を図って精
度の良い補正手段としている。
【0051】シャッタ(シャッタ地板、シャッタ羽根6
5,66,フォトインタラプタ67より成る)と補正手
段とは撮影光軸方向に並んで配置されており、第1の磁
性体であるフォトインタラプタ67と補正手段に具備さ
れた永久磁石56(56p,56y)も撮影光軸方向で
近接している。このために永久磁石56とフォトインタ
ラプタ67間で吸着力F’が発生して補正手段の動きを
阻害して防振性能の劣化を招くことになる。
【0052】そこで、第1の磁性体であるフォトインタ
ラプタ67と永久磁石56の間に働く吸着力F’とほぼ
同じ吸着力Fとなるように(図3参照)、永久磁石56
を挟んでフォトインタラプタ67に対向する位置、即ち
コイル510(510p,510y)の地板54側に鉄
系の金属板より成る第2の磁性体であるカウンタ板63
を配置している。
【0053】このカウンタ板63を設けることにより、
可動部である永久磁石56の磁力が及ぶエリア内にある
第1の磁性体(フォトインタラプタ67)と永久磁石5
6との間の吸着力F’をカウンタ板63と永久磁石56
間の吸着力Fで相殺することが可能であり、あたかも第
1の磁性体が無いかの如く補正手段を配置することが可
能となる。
【0054】前記カウンタ板63と永久磁石56との吸
着力Fの調整は、本実施の形態では、前記カウンタ板6
3の板厚を変更して調整する事を想定しているが、その
他の方法として、 1)カウンタ板63と永久磁石56の距離を変更する。
【0055】2)カウンタ板63の永久磁石56に対向
する面積を変更する。
【0056】3)カウンタ板63の材質を変更する。 等で吸着力を調整することも可能である。
【0057】上記の実施の形態によれば、補正手段に具
備された可動な永久磁石56、該永久磁石56に対し撮
影光軸方向に乖離して設けられた固定のコイル510、
前記永久磁石56に対し撮影光軸方向に乖離して設けら
れた第1の磁性体であるフォトインタラプタ67、前記
永久磁石56に対し撮影光軸方向に乖離し、前記フォト
インタラプタ67と反対面に設けられた第2の磁性体で
あるカウンタ板63とを有し、前記フォトインタラプタ
67と永久磁石56間の吸着力F’と前記カウンタ板6
3と永久磁石56の吸着力Fが略等しくなる様に、撮影
光軸方向に沿って、前記フォトインタラプタ67、永久
磁石56、コイル510、カウンタ板63の順に配置
(図3参照)する構成としている。
【0058】よって、第1の磁性体の像振れ補正を行う
補正手段への影響を相殺することができ、レイアウトの
自由度を増すとともに、簡単な構成で小型で精度の良い
像振れ補正機能を有するレンズ鏡筒とすることができ
る。
【0059】なお、上記実施の形態では、シャッタと補
正手段を内蔵したレンズ鏡筒に適用しているが、これに
限定されるものではなく、その他の磁性体と補正手段を
有する光学装置や、小型カメラへの適用も可能である。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
補正手段に具備される永久磁石の近傍の第1の磁性体に
よる磁力の影響を打ち消すために第2の磁性体を配置す
ることで、レイアウトの自由度を損なわず、かつ、大型
化することなく、簡単な構成で精度の良い像振れ補正を
行うことができる光学装置、レンズ鏡筒又はカメラを提
供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る像振れ補正用の補
正手段及びシャッタを具備したレンズ鏡筒の主要部分の
分解斜視図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係るレンズ鏡筒の斜視
図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る要部構成を示す断
面図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係る支持枠の部分拡大
図である。
【図5】従来の防振システム搭載のカメラ全体を示す斜
視図である。
【図6】従来の防振システム搭載カメラの詳細を示す構
成図である。
【図7】従来の防振システムの電気的構成を示すブロッ
ク図である。
【図8】従来の補正手段の正面図である。
【図9】従来の補正手段の側面及び側面を示す図であ
る。
【図10】従来の補正手段の斜視図である。
【符号の説明】
52 補正レンズ 53 レンズホルダ 54 地板 56p,56y 永久磁石(可動磁石) 41,57 撮影光軸(光軸) 61 ダンパ板 62 シャッタ地板 63 カウンタ板(第2の磁性体) 67 フォトインタラプタ(第1の磁
性体) 510,510p,510y コイル(固定コイル)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸と直交する平面内で駆動されて像振
    れを補正する為の補正手段を有する光学装置において、 前記補正手段に設けられた可動磁石、該可動磁石に対し
    光軸方向に乖離して設けられた固定コイル、前記可動磁
    石に対し光軸方向に乖離して設けられた第1の磁性体、
    前記可動磁石に対し光軸方向に乖離し、前記第1の磁性
    体と反対面に設けられた第2の磁性体とを有し、 前記第1の磁性体と前記可動磁石間の吸着力と、前記第
    2の磁性体と前記可動磁石の吸着力が略等しくなるよう
    に、前記第1の磁性体、前記第2の磁性体および前記可
    動磁石を配置したことを特徴とする光学装置。
  2. 【請求項2】 前記光軸方向に沿って、前記第1の磁性
    体、前記可動磁石、前記固定コイル、前記第2の磁性体
    の順に配置することを特徴とする請求項1に記載の光学
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の磁性体は、金属端子が樹脂部
    材にインサート成型された位置検出素子であることを特
    徴とする請求項1に記載の光学装置。
  4. 【請求項4】 前記位置検出素子は、フォトインタラプ
    タであることを特徴とする請求項3に記載の光学装置。
  5. 【請求項5】 前記第2の磁性体は、鉄系の金属板であ
    ることを特徴とする請求項1に記載の光学装置。
  6. 【請求項6】 前記吸着力のバランスを、前記第2の磁
    性体の大きさで調整することを特徴とする請求項1に記
    載の光学装置。
  7. 【請求項7】 前記第2の磁性体の可動磁石に向かう方
    向の厚みを変更することで、前記吸着力を調整すること
    を特徴とする請求項6に記載の光学装置。
  8. 【請求項8】 前記第2の磁性体の可動磁石に対向する
    面積を変更することで、前記吸着力を調整することを特
    徴とする請求項6に記載の光学装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の磁性体と前記可動磁石の吸着
    力のバランスを、前記第2の磁性体の前記可動磁石に向
    かう方向の距離を変更することで調整することを特徴と
    する請求項1に記載の光学装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の何れかに記載の光学装
    置を有することを特徴とするレンズ鏡筒。
  11. 【請求項11】 請求項1〜9の何れかに記載の光学装
    置を有することを特徴とするカメラ。
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JP2009125191A (ja) * 2007-11-21 2009-06-11 Fujishoji Co Ltd 遊技機
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