JP2003050204A - 親水性修飾剤を有するアクリジニウムエステル標識 - Google Patents

親水性修飾剤を有するアクリジニウムエステル標識

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 親水性修飾剤を有する検出可能な化学発光ア
クリジニウムエステル標識、そのような標識を含む組成
物、錯体、および/またはコンジュゲート、ならびにそ
のような標識を使用する標的分析物の生物分析アッセイ
の実施方法を提供すること。 【解決手段】 フォレート、テオフィリン、およびトブ
ラマイシンのアッセイ(そのような標識を非イオン性ポ
リエチレングリコール、ポリイオン性スペルミンジスル
ホナート、およびポリイオン性スペルミンジカルボキシ
ラートなどの親水性修飾剤と共に用いる)が詳述されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、生物分析の応用分
野で有用であり、一般に、親水性修飾剤を有する検出可
能な化学発光アクリジニウムエステル標識、そのような
標識を含む組成物、錯体、および/またはコンジュゲー
ト、ならびにそのような標識を使用する標的分析物の生
物分析アッセイを行うための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アクリジニウムエステルは、イムノアッ
セイおよび核酸アッセイの分野で広範に使用されてきた
非常に有用な化学発光標識である。以下の各特許文書
は、(a)それぞれの全体が参照により本明細書に合体
され、かつ(b)アクリジニウムエステル化合物の生物
分析への応用例の様々な態様に関する。EP02636
57、US4745181、EP0353971、EP
0361817、US4918192、US51109
32、US5227489、US5241070、EP
0617288、WO9421823、US53957
52、EP0661270、US5449556、WO
9527702、US5538901、US55958
75、EP0754178、US5656426、US
5656500、US5663074、US57028
87、WO9854574、US5879894、WO
9911813、WO0009487、EP09822
98、EP0988551、WO0031543、EP
1009852、US6080591、EP10499
33、US6165800、WO0109372、およ
びEP1104405。
【0003】親水性修飾剤を欠く、いくつかの特定の検
出可能な化学発光アクリジニウムエステル標識が、当該
技術分野で既知であり、例えば、2’,6’−ジメチル
−4’−[N−スクシンイミジルオキシカルボニル]フ
ェニル−10−メチル−9−アクリジンカルボキシラー
トおよび2’,6’−ジメチル−4’−[N−スクシン
イミジルオキシカルボニル]フェニル−10−スルホプ
ロピル−9−アクリジンカルボキシラート(各標識を、
以下それぞれ「DMAE−NHS」および「NSP−D
MAE−NHS」と呼ぶ)であり、それらはBayer
Corporation、Business Gro
up Diagnostics、511Benedic
t Avenue、Tarrytown、New Yo
rk10591−5097からイムノアッセイ機器シス
テム用に市販されている。読者の便宜のため、これらの
化合物の各構造を下記に示す。
【化1】
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のとおり、本発明
は、広く親水性修飾剤を有する検出可能な化学発光アク
リジニウムエステル標識を対象とする。本発明の標識の
いくつかの好ましい実施形態において、本発明者等は、
NSP−DMAEに2種類の構造要素を組み込み、これ
らの修飾がイムノアッセイにおいて向上した性能を示す
ユニークなハプテントレーサーの調製を可能にすること
を見出した。3種類の異なる臨床的に関連する分析物、
すなわち、ビタミンである葉酸塩、喘息薬であるテオフ
ィリン、およびアミノグリコシド抗生物質であるトブラ
マイシンを用いて、本発明者等の発見の普遍性を明らか
にする。
【0005】本発明の標識を深く考察する前に、アッセ
イフォーマットの簡単な概観を下記に示す。競合イムノ
アッセイは、共通して、(a)問題の分析物を蛍光また
は化学発光標識したコンジュゲートが、アッセイ中でト
レーサーとして使用されているフォーマットを用い、
(b)固体支持体を利用している。そのような競合アッ
セイの典型的な構成は、3種の要素、すなわち、トレー
サー、問題の分析物を含むサンプル、および結合した分
析物と結合していない分析物の分離方法からなる。(た
だし、均一イムノアッセイでは分離は行われないことに
注意されたい。)例えば、常磁性粒子などの固体支持体
上への葉酸結合タンパク質の固定化(以下、「PMP」
と呼ぶ)は、遊離した分析物と結合した分析物(この場
合の分析物は、葉酸である)のそのような分離(磁気)
を実施するための手段を提供する。トレーサーがアッセ
イに含まれるとき、固定化タンパク質に結合するために
サンプルからの分析物と競合する。アッセイ中の分析物
のレベルが上昇すると、結果として固定化タンパク質に
結合するトレーサーが減少する。
【0006】
【課題を解決するための手段】以下に詳述するとおり、
(また後でさらに例示するように)ハプテントレーサー
の分離に特に有用な2種のスペーサー、(a)非イオン
性ポリエチレングリコール、ならびに(b)ポリイオン
性スペルミンジスルホナートおよびポリイオン性スペル
ミンジカルボキシラートが開発された。
【0007】ポリエチレングリコール(以下、「PE
G」と呼ぶ)は、よく知られたポリマーである。それ
は、生体適合性であり、水性溶媒および有機溶媒のどち
らにも可溶性であり、無毒性であり、非免疫原性であ
る。従来技術では、低分子量の薬から大きなタンパク質
まで、さらにはリポソームなどの大きな集塊にいたるま
での様々な分子の修飾剤として広範に使用されている。
薬剤のPEGコンジュゲートは、向上した可溶性を示
し、血流中でより長く生存する。タンパク質とペプチド
のPEG修飾は、溶解性を向上させ、タンパク質分解に
対する抵抗性を与え、免疫原性を低下させる。オリゴヌ
クレオチドのPEG修飾は、溶解性を高め、ヌクレアー
ゼ安定性を与える。脂質のPEG修飾により、立体的に
安定で、向上した血液循環時間を示すPEGグラフトさ
れたリポソームの調製が可能となる。PEGの使用に関
する従来技術の優れた考案が、S.Zalipsky、
Bioconjugate Chemistry、19
95、6、pp.150〜165に記載されており、そ
の全体を参照により本明細書中に合体する。PEGを使
用して蛍光染料の性質を修飾することも従来技術に記載
されている。PEG修飾された蛍光ポルフィリンおよび
フタロシアニン染料は、水溶液中で凝集挙動の減少、な
らびにHSA(ヒト血清アルブミン)などのヒト血清の
成分への非特異的結合の低減を示すことが証明された。
これらのコンジュゲートはまた、長い蛍光減衰時間を示
す(PCT/US91/03424およびPCT/US
91/03426)。そのようなコンジュゲートの蛍光
イムノアッセイへの応用例、in vivoイメージン
グ、およびin vivo腫瘍療法が、同じ著者によっ
て提案されている。
【0008】PEGの上記の使用にもかかわらず、ポリ
エチレングリコールによるアクリジニウムエステルの修
飾はこれまで記載されていない。同様に、イオン性官能
基を導入するための足場としてポリアミンであるスペル
ミンを用いて考案されたポリイオン性スペーサーも報告
されていない。本発明者等は、これらの後者の分子もア
クリジニウムエステルの修飾に非常に有用であることを
見出した。これらの修飾アクリジニウムエステルの合成
および応用例は、次のとおりである。
【0009】上述したとおり、ビタミンである葉酸は、
臨床的に重要な分析物であり、一般にイムノアッセイ技
術を用いて測定される。密接に関連した化合物として、
プテロイン酸は、葉酸の単純化された構造変異体であ
り、これは葉酸に通常見られるグルタミン酸部分を欠い
ている。本発明者等は、プテロイン酸の2種の異なるN
SP−DMAEコンジュゲートを調製した。一方は、疎
水性脂肪族(ヘキサメチレン)スペーサーを含み、他方
は、親水性ヘキサエチレングリコールスペーサーを含む
(図1および図2参照)。最初のトレーサーの合成は、
NSP−DMAE−NHSを1,6−ヘキサンジアミン
と反応させることによって実施された(以下、「HD」
と呼ぶ)。次いで、得られたアクリジニウムエステル誘
導体(以下、「NSP−DMAE−HD」と呼ぶ)をN
10−トリフルオロアセチルプテロイン酸と縮合させ、次
いでコンジュゲートからトリフルオロアセチル保護基を
除去した。PEGスペーサーをもつ類似のトレーサーを
調製するために、短いジアミノヘキサエチレングリコー
ルを市販のヘキサエチレングリコールから合成した。ヘ
キサエチレングリコール中の2個のヒドロキシル基を、
メタンスルホン酸エステルに変換し、これを続いてアジ
ドで置き換えた。ジアジドヘキサエチレングリコールを
還元するとジアミノヘキサエチレングリコールが得ら
れ、次いで、これをNSP−DMAE−NHSと縮合さ
せた。得られたアクリジニウムエステル誘導体(以下、
「NSP−DMAE−HEG」と呼ぶ)を上記で議論し
たとおりプテロイン酸と結合させた。
【0010】次に、この2種の異なるNSP−DMAE
−プテロアート(pteroate)コンジュゲートを
フォレート(folate)イムノアッセイで評価した
(実施例5、表1〜3、および図3)。このアッセイフ
ォーマットにおいて、フォレート結合タンパク質は、P
MP上に固定化され、2種のトレーサーは、分析物であ
る葉酸と競合する。用量応答曲線を図3に示す。アッセ
イデータを得るために使用した方法および種々のアッセ
イパラメータの定義は、実施例5で説明する。表1〜3
は、アッセイの精度、アッセイの確度、およびアッセイ
の感度を要約したものである。アクリジニウムエステル
部分とプテロアート部分との間にヘキサエチレングリコ
ールスペーサーを導入すると、トレーサーの結合は2倍
を超える。それにより、B/Tと定義された結合したト
レーサーの画分は、PEGスペーサーをもつトレーサー
の場合、0.53%から1.15%に増加する(表
3)。明らかに、ポリエチレングリコールスペーサー
は、PEG含有トレーサーの結合に対する任意の立体干
渉を緩和する。次に、本発明者等は、これもまたヘキサ
エチレングリコールスペーサーを含むNSP−DMAE
−フォレートコンジュゲートを合成した(図4)。葉酸
中のα−カルボキシラートがフォレート結合タンパク質
によく結合するためには遊離したままでなければならな
いことは、従来技術で知られているので(Wang,
S.等、Bioconjugate Chem.199
6、7、pp.56〜62)、本発明者等は、まず特異
的ガンマリンクフォレートトレーサーを合成した。具体
的には、これは、N−tert−ブトキシカルボニルグ
ルタミン酸α−tert−ブチルエステルとNSP−D
MAE−HEGを縮合させることによって実施した(図
4)。得られたコンジュゲートから保護基を除去し、N
10−トリフルオロアセチルプテロイン酸とカップリング
させ、その後トリフルオロアセチル基を除去することに
より、短いポリエチレングリコールスペーサーを導入し
たガンマリンクフォレート−NSP−DMAEトレーサ
ーを得た。フォレートイムノアッセイでこのトレーサー
を評価すると、プテロアートトレーサーと比較して予想
していたよりも良好な結合(B/T 1.88%)が確
かに示された。本発明者等はまた、N−tert−ブト
キシカルボニルグルタミン酸γ−tert−ブチルエス
テルから出発し、上記の反応と同じシーケンスに従って
特異的アルファリンクフォレートトレーサーを調製した
(図5)。得られたアルファリンクフォレートトレーサ
ーをフォレートイムノアッセイで評価すると、遊離のα
−カルボキシル基が欠如しているために結合は減少して
いた。様々なトレーサー間にはアッセイの精度またはア
ッセイの確度に差異が認められないので、HEG含有ト
レーサーは、より低い非特異的結合を示した(表3)。
したがって、親水性修飾剤をもたないNSP−DMAE
−HD−プテロアートは、最も高い非特異的結合を有す
る。親水性スペーサーをもつ類似のHEG含有トレーサ
ーは、非特異的結合が2倍以上低かった。2種のフォレ
ートトレーサーは、親水性HEGスペーサーを有するた
めに、より低い非特異的結合も有する。HEG含有トレ
ーサーの非特異的結合がより少ない結合の増加はまた、
フォレートアッセイの動的範囲を拡大し、アッセイの感
度を向上させた(表3)。
【0011】アミノグリコシド抗生物質であるトブラマ
イシンのイムノアッセイで、本発明者等は、2種のトブ
ラマイシン−NSP−DMAEトレーサーのアッセイ性
能を比較した。そのうちの一方は(親水性)ヘキサエチ
レングリコールスペーサーを含み、他方は含まない。ト
ブラマイシンの抗体を生成する手順と、トブラマイシン
を他の小分子で部位特異的に修飾する手順は、以前に記
載されている(Singh,P.等、Can.J.Ch
em.、1984、62、pp.2471〜247
7)。トブラマイシンでは、6’−アミンが最も反応性
である(図6)。したがって、アミノグリコシドを1当
量のNSP−DMAE−NHSで処理すると、1:1ト
ブラマイシン−NSP−DMAEトレーサーを与える。
第2のトレーサーは、グルタル酸無水物と縮合させるこ
とによりNSP−DMAE−HEGをグルタル酸誘導体
に変換することによって調製された。次いで、得られた
付加物(以下、「NSP−DMAE−HEG−グルタラ
ート」と呼ぶ)中のカルボン酸をNHSエステルに変換
し、トブラマイシン1当量とカップリングさせるとトレ
ーサーが得られた。
【0012】トブラマイシンのイムノアッセイで2種の
トレーサーを検査すると、その2種のトレーサーのPM
P上のトブラマイシン抗体への全体的な結合は同様であ
るが、親水性PEG含有トレーサーの非特異的結合は通
常のトレーサーよりも2.5倍超低いことが明らかにな
った(実施例8の表4〜6、図7)。非特異的結合の増
加は、多くの場合疎水性と結びつき、それはトブラマイ
シンなどの高度に水溶性の分析物であっても顕著なの
で、トレーサー中にポリエチレングリコール修飾剤を導
入することは非常に有益である。2種のトレーサーに対
するアッセイの精度とアッセイの確度は同様であるが、
トブラマイシンアッセイの感度はHEG含有トレーサー
についてかなり良好であった(1.7倍低い、表6)。
【0013】喘息薬分析物テオフィリンの場合、炭素6
個のスペーサーとヘキサエチレングリコールスペーサー
を含む2種のNSP−DMAEテオフィリントレーサー
(図8および図9)に加え、本発明者等は、ポリイオン
性スペーサーを含む2種の新規なトレーサーを調製し
た。最初の2種のトレーサーは、8−カルボキシプロピ
ルテオフィリンのNHSエステルをNSP−DMAE−
HDまたはNSP−DMAE−HEGのいずれかと縮合
させて簡単に調製した。ポリイオン性スペーサーをポリ
アミンであるスペルミンから誘導し、最初にその2種の
第1級アミンをフタルイミド基に変換して調製した。得
られた化合物、ビス(フタルイミド)スペルミンをニー
トな1,3−プロパンスルトン中で加熱することにより
2個の第2級アミンでアルキル化し、または無水コハク
酸でアシル化した(図8)。ヒドラジンでフタルイミド
保護基を除去すると、スペルミンジスルホナート(以
下、「SPDS」と呼ぶ)およびスペルミンジカルボキ
シラート(以下、「SPDC」と呼ぶ)が得られた。こ
れらの新しいスペーサーをNSP−DMAE−NHSと
カップリングさせ、得られたNSP−DMAE誘導体を
8−カルボキシテオフィリンとカップリングさせた(図
9)。次いで、4種のテオフィリントレーサーをすべて
テオフィリンイムノアッセイで評価した(実施例13、
表7〜9、図10)。親水性PEGスペーサーを含むテ
オフィリントレーサーは、非親水性の炭素6個のスペー
サーをもつトレーサーと比べて、低い(2倍)非特異的
結合を示した。SPDSスペーサーとSPDCスペーサ
ーを含むトレーサーは、さらにより低い非特異的結合を
有する(それぞれ疎水性HDスペーサーより3.7倍お
よび3.1倍低い)。結合している間、4種のトレーサ
ーのアッセイの精度、およびアッセイの確度は同様であ
ったが、ポリカルボキシラートスペーサーSPDCを含
むトレーサーは、アッセイの感度を3倍以上高めた。ど
ちらのスペーサーもより低い非特異的結合を示したが、
その他の親水性スペーサーは、この特異的アッセイでそ
のような向上は示さなかった。
【0014】上記の一連の結果は、アクリジニウムエス
テル−ハプテンコンジュゲート中の親水性スペーサーの
有用性を明らかに示す。すべてのアッセイで有益なスペ
ーサーはないが、選択により、アッセイ性能に関してト
レーサーに最大の利益を与える親水性スペーサーは容易
に識別される。本発明者等は、この点に関して有用な2
つのタイプ(非イオン性およびポリイオン性)のスペー
サーを開示した。本発明により提供された方法から、当
業者は、異なる分析物と異なる標識を用いる様々なトレ
ーサーの調製に同方法を応用できることも明らかであ
る。したがって、本発明は、下記の一般構造のトレーサ
ーを開示している。 A−B−C 式中、Aは、プテロイン酸、葉酸、ステロイドなど問題
の分析物、テオフィリン、フェニトイン、ジゴキシンな
どの治療薬、トブラマイシン、フェノバルビタールなど
のアミノグリコシドであり、Bは、(a)分子量150
〜5000のポリエチレングリコール、または(b)ス
ペルミンまたは任意のポリアミン(必ずしもすべてでは
ないが、内部のアミンが、スルトン、無水物などの親水
性分子で修飾されている)から誘導されたポリイオン性
スペーサーであり、Cは、化学発光または蛍光標識であ
る。
【0015】親水性修飾剤の好ましいアクリジニウムエ
ステルコンジュゲートは、下記式の化合物を含む。
【化2】 式中、R1は、24個までの炭素ならびに窒素、酸素、
リン、および硫黄からなる群から選択された20個まで
のヘテロ原子を有する、アルキル、アルケニル、アルキ
ニル、アリール、スルホエチル、スルホプロピル、スル
ホブチル、またはアラルキルであり、R2、R3、R5
7は、水素、アミノ、ヒドロキシル、ハライド、ニト
ロ、−CN、−SO3H、−SCN、−OR、NHCO
R、−COR、−COOR、または−CONHRであ
り、Rは、24個までの炭素ならびに窒素、酸素、リ
ン、および硫黄からなる群から選択された20個までの
ヘテロ原子を有するアルキル、アルケニル、アルキニ
ル、アリール、アラルキルであり、R4およびR8は、8
個までの炭素を有し、側鎖基が2個を超える炭素をもつ
分枝は有しないアルキル、アルケニル、アルキニル、ア
ラルキル、またはアルコキシルであり、R6は、置換R6
=R−L−S−R10を表し、式中、Rは、場合により、
24個までの炭素ならびに窒素、酸素、リン、および硫
黄からなる群から選択された20個までのヘテロ原子を
有するアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、
アラルキルであり、Lは、エーテル、チオエーテル、ア
ミド、エステル、またはカルバマート結合であり、S
は、分子量300〜5000のポリエチレングリコール
であり、または以下の構造であり、
【化3】 あるいは、R6は、エステル結合にメタ位であるフェノ
キシ環の位置で結合することができ(この場合、R5
たはR7は、エステル結合にパラ位に結合している)、
10は、求電子基、脱離基、または求核基である。
【0016】プテロアートトレーサーとフォレートトレ
ーサーの好ましい実施形態は、以下の構造で示される。
【化4】 式中、Mは、R6が場合により、24個までの炭素、な
らびに窒素、酸素、リン、および硫黄からなる群から選
択された20個までのヘテロ原子を有するアルキル、ア
ルケニル、アルキニル、アリール、アラルキルであるこ
とを除いて、上記で定義したとおりのアクリジニウムま
たはベンズアクリジニウムエステル誘導体であり、L
は、アミド、エーテル、チオエーテル、エステル、また
はカルバマート結合であり、Sは、上記で定義したとお
りのスペーサーある。
【0017】トブラマイシントレーサーおよびテオフィ
リントレーサーの好ましい実施形態は、以下の構造で示
す。
【化5】 式中、S、L、およびMは、上記で定義したとおりであ
る。
【0018】
【発明の実施の形態】以下の非限定的、典型的実施例
は、例示のためのものにすぎず、本発明が受ける権利の
ある特許保護の範囲を制限する意味はなく、その保護
は、頭記の特許請求の範囲によってのみ限定される。
【0019】実施例1 NSP−DMAE−HDの合成を下記のとおり実施した
(図1)。DMF(1mL)と0.1Mカルボナートp
H9(1mL)中の1,6−ジアミノヘキサン(49m
g、0.42ミリモル)をDMF(1mL)中のNSP
−DMAE−NHS(25mg、0.042ミリモル)
で処理した。反応物を室温で16時間攪拌し、次いでC
18カラム(20×250mm)を使用し、それぞれ
0.05%トリフルオロ酢酸(TFA)を含むMeCN
/水の10%から60%の勾配(40分)を用いる調製
用HPLCで直接精製し、生成物を約21分で溶離し
た。生成物を含むHPLC画分を減圧下で濃縮し、次い
で、凍結乾燥させて黄色の固形物を得た。収量25mg
(定量的)、MALDI−TOF MS 591測定値
(591.73計算値)。
【0020】次に、NSP−DMAE−HD−プテロア
ートの合成を下記のとおり実施した(図1)。次に、D
MF(400μL)中のN10−トリフルオロアセチルプ
テロイン酸(2.5mg、6.13マイクロモル)をク
ロロギ酸エチル(3μL、5当量)およびジイソプロピ
ルエチルアミン(5.4μL、5当量)で処理した。反
応物を室温で1時間攪拌した。次いで、溶媒を減圧下で
除去し、残留物をNSP−DMAE−HD(1.4m
g、2.37マイクロモル)とジイソプロピルエチルア
ミン(2μL、11.3マイクロモル)で処理した。得
られた反応物を室温で4時間攪拌し、次いで濃縮した。
残留物をメタノールに溶解し、濾過した。C18カラム
(7.8mm×25cm)を使用し、それぞれ0.05
%TFAを含むMeCN/水の0%から60%の勾配
(40分)を用いるHPLCで精製した。Rt(生成
物)=約27分。生成物を含むHPLC画分を凍結乾燥
させて、黄色の固形物を得た。収量0.6mg(26
%)、MALDI−TOF MS983.47測定値
(982.01計算値)。
【0021】上記の材料を0.1Mピペリジン(500
μL)中、室温で4時間攪拌し、次いで、生成物を上記
のとおりHPLCで直接精製した。Rt(生成物)=約
26分。生成物を含むHPLC画分を凍結乾燥させて黄
色の固形物を得た。収量約0.2mg、MALDI−T
OF MS 889.48測定値(886計算値)。
【0022】実施例2 ヘキサエチレングリコールジメタンスルホナートの合成
を下記のとおり実施した。ヘキサエチレングリコール
(1g、3.54ミリモル)のクロロホルム(10m
L)溶液を氷浴中の窒素下で冷却し、塩化メタンスルホ
ニル(603μL、2.2当量)とジイソプロピルエチ
ルアミン(1.56mL、2.5当量)で処理した。反
応物を室温まで加温し、窒素下で攪拌した。2時間後、
追加の塩化メタンスルホニル(274μL、1.0当
量)とジイソプロピルエチルアミン(749μL、1.
2当量)を加えた。室温でさらに2時間後、反応物をク
ロロホルムで希釈し、得られた溶液を水性塩化アンモニ
ウム、次いでブラインで2回洗浄した。次いで、クロロ
ホルム溶液を硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減
圧下で濃縮した。淡黄色の油状物が得られた。収量1.
38g(89%)。TLC(10%メタノール、90%
クロロホルム)Rf(生成物)=0.64、Rf(出発
材料)=0.42。
【0023】次に、ジアジドヘキサエチレングリコール
の合成を下記のとおり実施した。ヘキサエチレングリコ
ールジメタンスルホナート(0.5g、1.14ミリモ
ル)のDMF(5mL)溶液をアジ化ナトリウム(0.
31g、4.76ミリモル)で処理した。反応物を油浴
中110℃、窒素雰囲気下で8時間加熱した。次いで、
反応物を室温に冷却し、さらに16時間攪拌した。次い
で、DMFを減圧下で除去し、残留物をクロロホルムと
ブラインの間で分配した。クロロホルム層を分離し、硫
酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して
油状物を得た。収量0.442g(定量的)、TLC
(5%メタノール、95%クロロホルム)Rf(生成
物)=0.59、Rf(出発材料)=0.35。
【0024】次に、ジアミノヘキサエチレングリコール
(以下、「ジアミノHEG」と呼ぶ)の合成を下記のと
おり実施した(図2)。次に、ジアジドヘキサエチレン
グリコール(0.44g、1.32ミリモル)の酢酸エ
チル(15mL)溶液を、活性炭素(95mg)に担持
させた10%Pdで処理し、黒色の反応混合物を室温で
水素化した。室温で16時間後、反応物を濾過し、濾液
を減圧下で濃縮して油状物を得た。収量0.26g(7
0%)、MALDI−TOF MS 280測定値 2
80計算値、TLC(45%メタノール、50%クロロ
ホルム、5%水酸化アンモニウム)Rf=0.29。
【0025】次に、NSP−DMAE−HEGの合成を
下記のとおり実施した(図2)。次に、1:1のDMF
と0.1MカルボナートpH9(2mL)中のジアミノ
HEG(33mg、0.12ミリモル)の溶液をNSP
−DMAE−NHS(10mg、17マイクロモル)で
処理した。反応物を室温で16時間攪拌した。生成物を
C18カラム(20mm×300cm)を使用し、それ
ぞれ0.05%TFAを含むMeCN/水の0%から6
0%の勾配(40分)を用いる調製用HPLCで直接精
製した。Rt(生成物)=約21分。生成物を含むHP
LC画分を凍結乾燥させて、黄色の固形物を得た。収量
10.6mg(83%)、MALDI−TOF MS
757.39測定値(755.89計算値)。
【0026】次に、NSP−DMAE−HEG−プテロ
アートの合成を下記のとおり実施した(図2のステップ
(III)参照)。次に、DMF(0.5mL)中のN
10−トリフルオロアセチルプテロイン酸(5.4mg、
13.2マイクロモル)をNHS(7.6mg、5当
量)とDCC(13.6mg、5当量)で処理した。反
応物を室温の窒素雰囲気下で攪拌した。2時間後、NS
P−DMAE−PEG(3.5mg、4.6マイクロモ
ル)のDMF(400μL)溶液とジイソプロピルエチ
ルアミン(2μL、11.3マイクロモル)で反応物を
処理した。得られた溶液を室温の窒素雰囲気下で16時
間攪拌した。次いで、反応混合物を上記で記載のとおり
C18カラム(7.8mm×300cm)の調製用HP
LCで直接精製した。Rt(生成物)=約24分。MA
LDI−TOF MS 1148.71.92測定値
(1146.17計算値)。
【0027】次に、上記のコンジュゲートを0.1Mピ
ペリジン400μL中、室温で1時間攪拌した。次い
で、反応物を凍結乾燥させて、黄色の固形物を得た。H
PLCRt=約21分、MALDI−TOF MS 1
051.92測定値、(1050.16計算値)。
【0028】実施例3 NSP−DMAE−HEG−γ−フォレートコンジュゲ
ートの合成を下記のとおり実施した。N−tert−ブ
トキシカルボニル−L−グルタミン酸α−tert−ブ
チルエステル(25mg、0.082ミリモル)をMe
CN(2mL)中に溶解し、NHS(14.2mg、
1.5当量)とDCC(25.5mg、1.5当量)で
処理した。反応物を室温で1.5時間攪拌した。この溶
液(0.54mL)をジイソプロピルエチルアミン(5
μL、1.5当量)を含むDMF(500μL)中のN
SP−DMAE−PEG(14mg、18.54マイク
ロモル)の溶液に加えた。2〜3時間後、追加のジイソ
プロピルエチルアミン(2.5μL)を上記からの追加
の活性エステル溶液540μLと一緒に加えた。得られ
た反応物を室温で16時間攪拌した。次いで、溶媒を減
圧下で除去し、残留物をMeCN2mLに溶解した。こ
れをガラスウールで濾過し、濾液を減圧下で濃縮した。
粗生成物を酢酸中の30%HBr1mL中で2時間攪拌
することによりデブロックした。エーテル(10mL)
の添加により生成物を沈殿させた。エーテルを傾瀉し、
残留物を上記と同じ溶媒系を用いてHPLCにより直接
精製した。Rt(生成物)=約20.5分。生成物を含
むHPLC画分を凍結乾燥させて、黄色の固形物として
生成物2.8mg(20%)を得た。MALDI−TO
FMS 888.67測定値(885.0計算値)。
【0029】次に、NSP−DMAE−HEG−γ−フ
ォレートの合成を下記のとおり実施した。DMF(1m
L)中のN10−トリフルオロアセチルプテロイン酸(5
mg、12.25マイクロモル)をクロロギ酸イソブチ
ル(4.7μL、3当量)およびジイソプロピルエチル
アミン(8μL、4当量)で処理した。反応物を室温で
1時間攪拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物をD
MF(0.5mL)に溶解し、この溶液170μLをジ
イソプロピルエチルアミン(1μL)と一緒にNSP−
DMAE−PEG−γ−グルタマート(1.8mg、
2.03マイクロモル)に加えた。反応物を室温で16
時間攪拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留物をDMF
(1mL)に溶解し、上記と同じ条件を用いてHPLC
により精製した。Rt(生成物)=約25.5分。生成
物を含むHPLC画分を凍結乾燥させて、黄色の固形物
を得た。MALDI−TOF MS 1276.34測
定値、(1275.28計算値)。
【0030】次に、コンジュゲート中のトリフルオロア
セチル基を、水とDMF(200μL)中の0.1Mピ
ペリジン(400μL)の混合物中室温で攪拌して除去
した。6時間後、生成物を上記と同じ条件を用いてHP
LCにより直接精製した。Rt(生成物)=約22.5
分。生成物を含むHPLC画分を凍結乾燥させて黄色の
固形物を得た。MALDI−TOF MS 1182.
95測定値(1179.27)。
【0031】実施例4 NSP−DMAE−HEG−α−フォレートコンジュゲ
ートの合成を下記のとおり実施した。N−tert−ブ
トキシカルボニル−L−グルタミン酸g−tert−ブ
チルエステル(20mg、0.065ミリモル)をMe
CN(約2mL)に溶解し、氷中窒素雰囲気下で冷却し
た。N−ヒドロキシスクシンイミド(11.4mg、
1.5当量)およびジシクロヘキシルカルボジイミド
(20.3mg、0.0985ミリモル)を加え、反応
物を室温に加温し、1時間攪拌した。DMF(0.5m
L)中のNSP−DMAE−HEG(14mg、0.0
185ミリモル)をジイソプロピルエチルアミン(7μ
L、約2当量)、次いで上記のMeCN溶液1.2mL
で処理した。得られた溶液を室温、窒素下で24時間攪
拌した。次いで、反応物を減圧下で濃縮した。残留物を
酢酸中の30%HBr2mLで処理した。室温で3時間
攪拌した後、エーテルを加えて生成物を沈殿させ、それ
を濾過により集め、追加のエーテルですすぎ、風乾し
た。粗生成物(28mg)を上記のとおり調製用HPL
Cにかけた。生成物を含むHPLC画分(Rt=約18
分)を凍結乾燥させた。収量4.7mg(29%)。M
ALDI−TOF MS 910.14(M+Na+
測定値(885計算値)。
【0032】次に、NSP−DMAE−HEG−α−フ
ォレートの合成を下記のとおり実施した。次に、DMF
(1mL)中のN10−トリフルオロアセチルプテロイン
酸(5mg、12.25マイクロモル)をイソブチルク
ロロホルマート(4.7μL、3当量)とジイソプロピ
ルエチルアミン(8μL、4当量)で処理した。反応物
を室温で1時間攪拌し、次いで減圧下で濃縮した。残留
物をDMF(0.5mL)に溶解し、再び蒸発乾固し
た。このように得られた化合物をDMF(0.5mL)
に溶解し、この溶液の一部(0.2mL)をNSP−D
MAE−HEG−α−グルタマート(2mg、0.00
23ミリモル)と混合した。反応物を室温で16時間攪
拌し、次いで上記のとおり調製用HPLCで直接精製し
た(Rt=約26分)。生成物を含むHPLC画分を凍
結乾燥させて、黄色の固形物を得た。MALDI−TO
F MS 1277.47測定値(1275.28計算
値)。
【0033】次に、HPLC精製された化合物をDMF
(0.1mL)に溶解し、水(0.2mL)中の0.1
Mピペリジンで処理した。反応物を室温で3時間攪拌
し、次いで上記のとおりHPLCで直接精製した(Rt
=約22分)。生成物を含むHPLC画分を凍結乾燥さ
せてコンジュゲートを得た。MALDI−TOF MS
1181.42測定値(1179.27計算値)。
【0034】実施例5 数種の競合アッセイパラメータをコンジュゲート(トレ
ーサー)結合機能の比較評価に関して試験した。具体的
には、これらの基準にはアッセイの精度、アッセイの確
度、アッセイの感度、分別非特異的結合、結合親和性、
および標準曲線の形が含まれる。
【0035】次に、特定の分析物濃度から得られたRL
U(相対発光量、後で定義する)の相加平均は、本明細
書ではμと表され、3回の実験から計算された。トレー
サーを含まないアッセイ試薬も、小さな、ただし時には
大きな数のRLUに寄与する。トレーサーを除くすべて
のアッセイ試薬を含む対照反応も平行して行って、トレ
ーサーを含まない試薬のバックグラウンド(本明細書
中、nと表す)を確認した。平均RLU、μをトレーサ
ーのみから得られたRLU(本明細書中Bと表す:B=
μ−n)を表すように補正した。分析物濃度が0.00
である場合、補正された相加平均RLU値をB0で表し
た。標準RLUの分析物濃度と検出されたRLUの間
に、非線形の相反関係(non−linear,inv
erse relationship)が存在する。結
果として、その対照をなす相関も分析物濃度と結果とし
て生じる%B/B0を関連づけ、
【数1】 として経験的に表すことができる。式中、xは分析物濃
度であり、yは%B/B0またはRLUのいずれかとし
て生成された測定されたシグナルである{[Rodba
rd,David、「Ligand Analysi
s」(1981)、Langon,J.、Clapp,
J.(Eds.)、Masson Publishin
g,Inc.、NewYork、pp.45〜10
1]、[Nix,Barry、「The Immuno
assay Handbook」(1994)、Wil
d,David(Ed.)、Stockton Pre
ss,Inc.、New York、pp.117〜1
23]、[Peterman,Jeffrey H.、
「Immunochemistry of Solid
−Phase Immunoassay」、(199
1)、Butler,J.(Ed.)、CRC Pre
ss,Inc.、Boca Raton、pp.47〜
65]}。
【0036】4個のパラメータ、すなわち回帰定数b、
回帰係数m、無限用量でプロジェクトされた漸近的非特
異的結合(NSB)(分析物濃度)y∞、および分析物
不在下での漸近的ゼロ用量応答y0をDOSECAL
C.EXE Rev.1.73プログラム(Bayer
Diagnostics Corp.、Walpol
e、MA)の反復の、重みをつけない、4パラメータロ
ジスティック(4PL)分析機能を用いて直接計算し
た。
【0037】アッセイの精度 精度は、変動係数率、%
C.V.としての標準偏差、σ(n-1 )から求めた。%
C.V.は、100×σ(n-1)/μである。10%未満
の値が望ましい(Feldkamp,Carolyn
S.、Smith,StuartW.、「Immuno
assay:A Practical Guide」
(1987)、Chan,Daniel W.、Per
lstein,MarieT.(Eds.)、Acad
emic Press,Inc.、San Dieg
o、California、pp.49〜95)。
【0038】アッセイの確度 4PLモデルに関する誤
差率(%S)として表された確度を%S=100×(B
−y)/yとして計算した。+5〜−5%の間の値が許
容できる(Feldkamp,Carolyn S.、
Smith,StuartW.、「Immunoass
ay:A Practical Guide」(198
7)、Chan,Daniel W.、Perlste
in,MarieT.(Eds.)、Academic
Press,Inc.、San Diego、Cal
ifornia、pp.49〜95)。
【0039】アッセイの感度 プロジェクトされた検出
可能な分析物の最低濃度を、本明細書中では感度と呼
び、ゼロ用量応答からの2個の標準偏差で予想される分
析物濃度として求めた。
【0040】分別非特異的結合 競合アッセイの分別非
特異的結合(fNSB)を、無限用量y∞でのyのプロ
ジェクトされた漸近的下限と合計化学発光シグナルイン
プットTとの商として計算した。分別NSBは、コンジ
ュゲートと固相上の結合タンパク質または抗体の間に特
に好ましい結合会合を含まない、固相に対するコンジュ
ゲートの結合相互作用の尺度である。高いfNSBは望
ましくなく、いくつかの異なる因子の1つまたは複数か
ら生じる可能性がある。その因子とは、コンジュゲート
の過度の疎水性により増強された疎水性相互作用、コン
ジュゲートの電荷密度または極性により促進されたイオ
ン性または極性相互作用、および/または特異的である
が、望ましくない生物結合相互作用である。NSBがか
なり上昇してもアッセイ精度が影響を受けない場合は、
用量応答曲線の外見上の傾きは、B0が検出器の線形限
界を超えるとより急激に減少する。
【0041】コンジュゲート結合親和性 コンジュゲー
ト結合機能を比較評価するために競合アッセイ%B0
Tを行った。得られた商を比較すると、各コンジュゲー
トが分析物結合タンパク質または抗体に有する相対的結
合親和性が示される。
【0042】フォレートアッセイ − フォレート結合
アッセイでのアクリジニウムエステル−フォレートおよ
びアクリジニウムエステル−プテロアートコンジュゲー
ト結合機能の評価 このアッセイでは、アクリジニウム
エステル−フォレートコンジュゲート(上記では、トレ
ーサーと呼んだ)とフォレート含有標準(BayerD
iagnostics Corp.、Walpole、
MA)からのフォレートは、常磁性粒子固相に共有結合
的に結合した、ウシフォレート結合タンパク質の制限量
をめぐって競合する。フォレート標準は、0.00、
2.66、6.52、12.8、24.7、52.7n
Mの濃度のフォレートを含有した。フォレート標準15
0μl、DTT試薬50μl、および放出剤75μlを
含む反応混合物を2.5分間37℃でインキュベートし
た。各反応物に固相200μlを加え、2.5分間37
℃でインキュベートした。最後にトレーサー100μl
(280fモル)を加え、2.5分間37℃でインキュ
ベートした。永久磁石のアレイ上に固相を集め、脱イオ
ン水で洗浄して結合していないトレーサーを除去した。
化学発光反応が上述のように開始した。化学発光データ
はACS:180によって検出した光子として集め、相
対発光量(RLU)で表した。
【0043】フォレートアッセイの精度 アッセイの
間、フォレートコンジュゲートのすべてについて精度は
十分であり、%C.V.は、用量応答曲線の全体にわた
り10%未満であった。コンジュゲート間の総体的な精
度に有意な差異はなかった。
【表1】
【0044】フォレートアッセイの確度 予想された4
PL値との誤差率(%S)として示される確度は、4種
のフォレートコンジュゲートすべてで許容可能であり、
用量応答曲線の全体にわたり±5%以内である。これら
のコンジュゲート間の全体的確度に差異はなかった。
【表2】
【0045】フォレートアッセイの感度 フォレートア
ッセイの最高感度は、NSP−DMAE−HEG−γ−
フォレートコンジュゲートで得られた。プロジェクトさ
れた検出可能な分析物の最低濃度は、0.00nMフォ
レート用量応答、B0−2σ( n-1)からの2個の標準偏差
での両方のフォレート濃度から決定された。NSP−D
MAE−HEG−γ−フォレートコンジュゲートは、検
出可能なフォレートの最低濃度を示し、次は、NSP−
DMAE−HEG−α−フォレートコンジュゲートであ
り、その次はNSP−DMAE−HEG−プテロアート
コンジュゲートであった。NSP−DMAE−HD−プ
テロアートトレーサーは、比較的低いB 0、削減された
動的範囲、および高い分別NSB(fNSB)の結果と
して、最低感度のコンジュゲートであった。トレーサー
構造の差異は、感度に対する影響度にしたがって、下記
のようにランク付けすることができる。トレーサー構造
中のプテロアートをフォレートで置き換えると、NSP
−DMAE−HEG−α−フォレートトレーサーの結果
とNSP−DMAE−HEG−プテロアートトレーサー
の結果を比較した場合、アッセイの感度は少なくとも
2.7倍上昇した。これは、フォレートアッセイの感度
に関するトレーサーと分析物の構造的類似性が相対的に
重要であることを反映している。NSP−DMAE−H
EG−アミンをグルタマートγ−カルボキシラートを介
してフォレートに結合させることは、α−カルボキシラ
ートを介するコンジュゲーションには好ましい。なぜな
ら、γ−カルボキシラート結合は、α−カルボキシラー
ト異性体と比較してアッセイの感度を2.2倍に上げる
からである。同様に、プテロアートトレーサーの疎水性
HD−スペーサーアームを親水性HEG−スペーサーア
ームに置き換えることにより、フォレートアッセイの感
度が1.4倍上昇した。
【表3】
【0046】NSP−DMAE−フォレートまたはプテ
ロアートコンジュゲート分別非特異的結合 分別NSB
(以下、「fNSB」と呼ぶ)は、親水性HEG−スペ
ーサーをコンジュゲート構造に導入することにより有意
に減少した。NSP−DMAE−HD−プテロアートコ
ンジュゲートのfNSBは、他のプテロアートまたはフ
ォレートベースのコンジュゲートのfNSBよりも少な
くとも2.2倍高かった。疎水性HDスペーサーは、N
SP−DMAE−HD−プテロアートコンジュゲートと
固相の非特異的疎水性相互作用を増強させた。親水性H
EG−スペーサーのコンジュゲート構造への導入はfN
SBを減少させ、それはNSPDMAE−HEG−プテ
ロアート、NSPDMAE−HEG−α−フォレート、
およびNSPDMAE−HEG−γ−フォレートで明ら
かである。後者2種のフォレートベースのコンジュゲー
トのfNSBのわずかな上昇は、グルタマート部分で導
入された疎水性のわずかな上昇を反映している可能性が
ある。
【0047】プテロアートおよびフォレートベースのコ
ンジュゲートのコンジュゲート結合親和性 親水性HE
G−スペーサーとフォレート部分全体の正しい配向は、
%B 0/Tを高めるために重要な構造的性質である。N
SPDMAE−HEG−γ−フォレートコンジュゲート
の%B0/Tは、NSPDMAE−HD−プテロアート
コンジュゲートの%B0/Tよりも3.5倍高く、親水
性HEG−スペーサーの導入とγ−グルタマートカルボ
キシルを介する結合のいずれもがより高い結合値に必要
なことを示している。NSPDMAE−HD−プテロア
ートとNSPDMAE−HEG−プテロアートの結合値
の比較は、HEG−スペーサーがHD−スペーサーに関
して全体で3.5倍の増加の2.2倍を与えたことを示
している。結合のさらなる1.6倍の増加は、フォレー
トに結合したγ−グルタマートカルボキシル導入の結果
である。α−グルタマートカルボキシル結合がγ−グル
タマートカルボキシル結合と置き換わったとき、1.2
倍のさらにわずかな増加が見られた。
【0048】フォレート用量応答曲線の形 %B/B0
対フォレート濃度の用量応答曲線は、HEG−スペーサ
ーの親水性の増大が、用量応答曲線の最初の傾きを増加
させることによってアッセイの感度を高めるために重要
であることを示している。高用量応答も同じ理由により
向上している。なぜなら、NSPDMAE−HD−プテ
ロアートコンジュゲートの高い%B/B0は、他の比較
したコンジュゲートより少なくとも10パーセントポイ
ント高いからである。
【0049】実施例6 NSP−DMAE−トブラマイシンコンジュゲートの合
成を下記のとおり実施した。トブラマイシン(1.45
mg、3.3マイクロモル)を1:1、DMF/0.1
MカルボナートpH9(1mL)に溶解し、5分間隔で
周期的に加えられるNSP−DMAE−NHSエステル
(2mg、3.3マイクロモル)のDMF(0.2m
L)溶液で処理した。反応物を室温で2時間、次いで4
℃でさらに24〜36時間攪拌した。生成物をC18カ
ラム(7.8mm×30cm)を使用し、MeCN/
0.1M TEAA pH5の10%から60%の勾配
(40分)を用いる調製用HPLCにより、流量2.3
mL/分および260nmのUV検出で精製した。コン
ジュゲートを17〜18分で溶離した。コンジュゲート
を含むHPLC画分を凍結乾燥させて、白色の無定形の
固形物を得た。ES MS 943.7測定値(943
計算値)。
【0050】実施例7 NSP−DMAE−HEGグルタラートNHSエステル
の合成を下記のとおり実施した。DMF(1〜2mL)
中のNSP−DMAE−HEG(20mg、23マイク
ロモル)をグルタル酸無水物(4.2mg、1.5当
量)とジイソプロピルエチルアミン(12μL、3当
量)で処理した。反応物を室温で攪拌した。約6時間
後、追加のグルタル酸無水物(3.2mg)を加え、反
応を一晩継続した。生成物をC18カラム(20×25
0mm)を使用し、それぞれ0.05%TFAを含むM
eCN/水の10%から60%の勾配(40分)を用い
る調製用HPLCにより、流量16mL/分および26
0nmのUV検出で精製した。生成物を含むHPLC画
分(Rt=約20〜21分)を凍結乾燥して、黄色の固
形物を得た。収量7.3mg(32%)。MALDI−
TOF MS 873.5測定値(870計算値)。
【0051】DMF(1mL)中のこの化合物(7.3
mg、8.4マイクロモル)をN−ヒドロキシスクシン
イミド(4.8mg、5当量)とジシクロヘキシルカル
ボジイミド(8.7mg、5当量)で処理した。反応物
を室温、窒素下で攪拌した。約16時間後、反応物をガ
ラスウールで濾過し、生成物を上述のとおりHPLCで
単離した(Rt=約23〜24分)。生成物を含むHP
LC画分を凍結乾燥させて、黄色の固形物を得た。収量
2.3mg(28%)。MALDI−TOFMS 97
0.82測定値(967.1計算値)。
【0052】次に、NSP−DMAE−HEG−グルタ
ラート−トブラマイシンコンジュゲートの合成を下記の
とおり実施した。0.1MカルボナートpH8.5
(0.3mL)中のトブラマイシン(1mg、2.14
マイクロモル)を毎分25μLのアリコートで添加され
たDMF(0.15mL)中のNSP−DMAE−HE
G−グルタラート−NHSエステル(0.5mg、0.
52マイクロモル)で処理した。反応物を室温で16時
間攪拌し、次いで、NSP−DMAE−トブラマイシン
コンジュゲートで前述したとおりにHPLC(Rt=約
18分)で直接精製した。収量約0.1mg。MALD
I−TOF MS 1323.38測定値(1320.
49計算値)。
【0053】実施例8 トブラマイシンアッセイ−トブラマイシン結合アッセイ
におけるアクリジニウムエステル−トブラマイシンコン
ジュゲート結合機能の評価 このアッセイでは、アクリ
ジニウムエステル−トブラマイシンコンジュゲート(上
記では、トレーサーと呼んだ)とトブラマイシン含有標
準(Bayer Diagnostics、Walpo
le、MA)からのトブラマイシンは、ネズミIgG、
常磁性固相に共有結合的に結合したモノクローナル抗体
の制限量をめぐって競合する。トブラマイシン標準は、
0.00、1.07、2.14、4.28、8.56、
17.1、25.7および34.2μMの濃度のトブラ
マイシンを含有した。トブラマイシン標準50μl、固
相400μl、およびトレーサー100μlを混合して
反応を開始した。反応混合物を7.5分間37℃でイン
キュベートした。永久磁石のアレイ上に固相を集め、脱
イオン水で洗浄して結合していないトレーサーを除去し
た。化学発光反応が上述のように開始した。データをA
CS:180によって検出した光子として集め、RLU
で表した。非線形の相反関係が、標準に存在するトブラ
マイシン濃度とACS:180で検出されたRLUとの
間に存在する。得られたデータをフォレートアッセイデ
ータ処理で上述したとおり処理した。
【0054】トブラマイシンアッセイの精度 アッセイ
の間、両方のトブラマイシントレーサーについて精度は
優れており、%C.V.は、標準曲線の全体にわたり十
分に10%未満であった。2つのコンジュゲート間の総
体的な精度に差異はなかった。
【表4】
【0055】トブラマイシンアッセイの確度 予想され
た4PL値との誤差率として示される確度は、両方のト
ブラマイシントレーサーで許容可能であり、ほとんどの
部分が標準曲線の全体にわたり±5%以内である。これ
らのコンジュゲートの総体的な確度に差異はなかった。
【表5】
【0056】トブラマイシンアッセイの感度 トブラマ
イシンアッセイの最高感度は、NSP−DMAE−HE
G−glut−トブラマイシンコンジュゲートを用いて
得られた。NSP−DMAE−HEG−glut−トブ
ラマイシンコンジュゲートを用いるアッセイ結果からの
予想感度は、NSP−DMAE−トブラマイシンコンジ
ュゲートを用いたものより1.7倍低かった。したがっ
て、本発明者等は、向上したトブラマイシンアッセイの
感度を得るためには、親水性HEG−glut−スペー
サーがトブラマイシンコンジュゲート構造に組み込まれ
なければならないと推断した。感度の向上は、HEG−
glut−スペーサーがコンジュゲートに組み込まれた
ときの勾配がより急になった結果である。
【表6】
【0057】NSP−DMAE−トブラマイシンコンジ
ュゲートの分別非特異的結合 分別NSBは、親水性H
EG−glut−スペーサーをコンジュゲート構造に導
入することにより有意に減少した。NSP−DMAE−
HEG−glut−トブラマイシンコンジュゲートの分
別NSBは、NSP−DMAE−トブラマイシンコンジ
ュゲートの分別NSBよりも2.7倍低かった。
【0058】トブラマイシンベースのコンジュゲートの
コンジュゲート結合親和性 親水性HEG−glut−
スペーサーの導入により、トブラマイシンコンジュゲー
トの%B0/Tは、8.9パーセントポイント低下し
た。
【0059】トブラマイシン用量応答曲線の形 %B/
0対トブラマイシン濃度の用量応答曲線は、HEG−
glut−スペーサーの親水性の増大が、用量応答曲線
の最初の傾きを増加させ、それによってアッセイの感度
を高めることを示している。
【0060】実施例9 NSP−DMAE−HD−テオフィリンコンジュゲート
の合成を下記のとおり実施した。DMF(3mL)中の
8−カルボキシプロピルテオフィリン(10mg、0.
038ミリモル)をN−ヒドロキシスクシンイミド(2
1.6mg、0.188ミリモル)とジシクロヘキシル
カルボジイミド(38.8mg、0.188ミリモル)
で処理した。得られた溶液を室温で16時間攪拌した。
C18カラム(4.6mm×300mm)を使用し、そ
れぞれ0.05%TFAを含むMeCN/水の10%か
ら60%の勾配(40分)を用いるHPLC分析によ
り、流量1mL/分、260nmのUV検出で、約50
%の変換が示された。Rt(出発材料)=10分。Rt
(生成物)=14分。この材料は、次のカップリング反
応に精製することなく使用された。次に、メタノール
(0.2mL)中のNSP−DMAE−HD(3.3m
g、0.00564ミリモル)をジイソプロピルエチル
アミン(2.95μL、0.0169ミリモル)と8−
カルボキシプロピルテオフィリンNHSエステル(1.
5mg、1当量)の上記DMF溶液0.9mLで処理し
た。反応物を室温で16時間攪拌し、次いで、C18カ
ラム(20×300mm)を使用し、それぞれ0.05
%TFAを含むMeCN/水の10%から60%の勾配
(40分)を用いるHPLCにより流量16mL/分お
よび260nmのUV検出で精製した。Rt(コンジュ
ゲート)=約23分。生成物を含むHPLC画分を凍結
乾燥させて、黄色の固形物を得た。収量4.3mg(9
1%)、MALDI−TOF MS 840.39測定
値(839.97計算値)。
【0061】実施例10 NSP−DMAE−SPDS−テオフィリンコンジュゲ
ートの合成を下記のとおり実施した。NSP−DMAE
−HEG(6.5mg、0.0086ミリモル)を、メ
タノール(0.2mL)に溶解し、ジイソプロピルエチ
ルアミン(3.93μL、3当量)、次いでDMF
(1.2mL)中のカルボキシテオフィリン(2mg、
1当量)のNHSエステルにより処理した。得られた反
応物を室温で16時間攪拌した。次いで、反応物をガラ
スウールで濾過し、上述のようにHPLCで直接精製し
た(Rt=22分)。生成物を含むHPLC画分を凍結
乾燥させて、黄色の固形物を得た。収量=3.6mg
(42%)、MALDI−TOFMS 1004.36
測定値(1002.11計算値)。
【0062】実施例11 ビス(フタルイミド)スペルミンの合成を下記のとおり
実施した。クロロホルム(5mL)中のスペルミン(2
75mg、0.00138モル)をN−カルブエトキシ
フタルイミド(0.608g、0.00278モル)で
処理した。反応物を室温で40分間攪拌し、そのときま
でにTLC分析(5%水酸化アンモニウム、95%メタ
ノール)は、完全な変換を示した(Rf=0.42)。
次いで、反応混合物を蒸発乾固させ、その粗製材料をそ
のまま次の反応に用いた。MALDI−TOF MS
463.8測定値(462.55計算値)。
【0063】次に、ビス(フタルイミド)スペルミンジ
スルホナートの合成を実施した。ビス(フタルイミド)
スペルミン(0.4g)を1,3−プロパンスルトン
(4g)と密封管中で混合し、混合物を油浴中、140
℃で16時間加熱した。次いで、反応混合物を室温に冷
却し、残留物を水と酢酸エチルの間に分配した。曇った
水性層を分離させ、酢酸エチルで2回抽出した。酢酸エ
チル抽出物を廃棄した。水性層を減圧下で濃縮し、粘着
性の固形物を得た。収量0.53g(87%)。MAL
DI−TOF MS 708.61測定値(706.8
4計算値)。
【0064】次に、スペルミンジスルホナート(SPD
S)の合成を下記のとおり実施した。ビス(フタルイミ
ド)スペルミンジスルホナート(0.53g)をメタノ
ール(15〜20mL)に溶解し、ヒドラジン(0.5
mL)で処理した。得られた溶液を室温で24時間攪拌
し、次いで減圧下で濃縮した。残留物を20%水酸化ア
ンモニウムと80%メタノール約5mLに溶解し、蒸発
乾固した。このプロセスを1回繰り返した。最後に、残
留物をメタノール(1mL)、水(1.5mL)、およ
びトリエチルアミン(1.5mL)の混合物に溶解し、
溶液を再び蒸発乾固した。この後に得られた粗生成物
を、溶離剤として10%水酸化アンモニウム90%メタ
ノールを用いるシリカゲルの調製用TLCにより精製し
た。化合物をメタノール中の25〜30%水酸化アンモ
ニウムを用いてTLCプレートから抽出し、蒸発乾固し
た。残留物をメタノール(5)、水(5)、およびトリ
エチルアミン(1)の溶液からもう1回蒸発乾固した。
このプロセスを2回繰り返した。最後に、白色の固形物
が得られた。収量0.2g(57%)。MALDI−T
OF MS 470.36(M+Na+)測定値(44
6.63)。
【0065】次に、NSP−DMAE−SPDSの合成
を下記のとおり実施した。スペルミンジスルホナート
(25mg、0.056ミリモル)を2.0mLの水/
0.2M炭酸水素ナトリウムpH8.5(1:4)に溶
解し、NSP−DMAE−NHS(4.7mg、1/7
当量)、次いでDMF0.5mLで処理した。反応物を
室温で16時間攪拌した。C18カラム(3.9×30
0mm)を使用し、それぞれ0.05%TFAを含むM
eCN/水の10%から60%の勾配(40分)を用い
るHPLC分析により、流量1mL/分および260n
mのUV検出でRt=14.5分での生成物が示され
た。これを25×300mmのカラムを使用し、同じ勾
配を用いる調製用HPLCにより単離した。生成物を含
むHPLC画分を凍結乾燥させて、黄色の固形物を得
た。収量2.4mg(33%)。MALDI−TOF
MS 926.9測定値(924.17計算値)。
【0066】次に、NSP−DMAE−SPDS−テオ
フィリンコンジュゲートの合成を下記のとおり実施し
た。NSP−DMAE−SPDS(5.2mg、0.0
0564ミリモル)をDMF(0.16mL)および
0.1MホスファートpH8(40μL)の混合物中に
溶解し、8−カルボキシプロピルテオフィリンNHSエ
ステル(1.5mg、1当量)のDMF(0.9mL)
溶液で処理した。反応物を室温で16時間攪拌した。コ
ンジュゲートを上記のC18カラムの調製用HPLCに
より単離した。Rt(コンジュゲート)=15分。生成
物を含むHPLC画分を凍結乾燥させた。収量5.6m
g(85%)、MALDI−TOF MS1171.8
9測定値(1172.41計算値)。
【0067】実施例12 スペルミンジカルボキシラートの合成を下記のとおり実
施した。クロロホルム(10mL)中のスペルミン(2
96mg、0.00146モル)をN−カルブエトキシ
フタルイミド(658mg、2.05当量)で処理し
た。反応物を室温、窒素下で攪拌した。1.5時間後、
ピリジン(353μL、3当量)およびジイソプロピル
エチルアミン(774μL、3当量)と共に無水コハク
酸(0.440g、2当量)を加えた。反応物を室温で
16時間攪拌した。TLC分析(90%クロロホルム、
9%メタノール、1%酢酸)により主要な生成物へのき
れいな変換が示された(Rf=0.43)。次いで、反
応混合物をヒドラジン(0.45mL、約10当量)お
よびメタノール(10mL)で処理した。反応物を室温
で攪拌した。1〜2時間後、結晶性の沈殿物が反応混合
物中に現れた。3〜4時間の全反応時間後、反応物を減
圧下で濃縮した。残留物をアセトンに懸濁し、濾過し
た。沈殿物をアセトンですすぎ、トリエチルアミン
(1.5mL)を含む水(50mL)に溶解した。これ
を減圧下で濃縮し、白色の粉末を得た。MALDI−T
OF MS 403.7測定値(402.49計算
値)。
【0068】次に、NSP−DMAE−SPDCの合成
を下記のとおり実施した。スペルミンジカルボキシラー
ト(45mg、0.112ミリモル)を0.1Mカルボ
ナートpH9(5N NaOHで調整)2mLに溶解
し、NSP−DMAE−NHSエステル(10.5m
g、0.0178ミリモル)のDMF(2mL)溶液で
処理した。反応物を室温で16時間攪拌した。生成物を
C18カラム(20×300mm)を使用し、それぞれ
0.05%TFAを含むMeCN/水の0%から40%
の勾配(40分)を用いる調製用HPLCにより、流量
16mL/分、260nmでのUV検出、Rt(生成
物)=18分で単離した。生成物を含むHPLC画分を
凍結乾燥させて、黄色の固形物を得た。収量6.7mg
(43%)、MALDI−TOF MS 877.53
測定値(878.01計算値)。
【0069】次に、NSP−DMAE−SPDC−テオ
フィリンコンジュゲートの合成を下記のとおり実施し
た。NSP−DMAE−SPDC(1mg、0.001
14ミルモル)をDMF0.1mLに溶解し、ジイソプ
ロピルエチルアミン(2μL、2当量)と共に8−カル
ボキシプロピルテオフィリン(1mg、0.00262
ミリモル)を加えた。反応物を室温で16時間攪拌し、
次いで、C18カラム(20×300mm)を使用し、
それぞれ0.05%TFAを含むMeCN/水の10%
から60%の勾配(40分)を用いるHPLCにより、
流量16mL/分、260nmでのUV検出、Rt(コ
ンジュゲート)=18分で直接精製した。生成物を含む
HPLC画分を凍結乾燥させた。収量1.9mg(定量
的)、MALDI−TOF MS 1127.24測定
値(1126.25計算値)。
【0070】実施例13 このアッセイでは、アクリジニウムエステル−テオフィ
リンコンジュゲート(上記では、トレーサーと呼ばれ
た)とテオフィリン含有標準(Bayer Diagn
ostics、Walpole、MA)からのテオフィ
リンは、常磁性粒子固相に共有結合的に結合した、制限
量のネズミIgG、モノクローナル抗テオフィリン抗体
をめぐって競合する。テオフィリン標準20μLを含む
反応混合物、固相450μL、およびトレーサー100
μL(59fモル)を37℃で7.5分間インキュベー
トした。テオフィリン標準は、0.00、6.94、1
3.9、27.7、55.5、111、および222μ
Mの濃度のテオフィリンを含有していた。永久磁石のア
レイ上に固相を集め、脱イオン水で2回洗浄して結合し
ていないトレーサーを除去した。化学発光反応が上述の
ように開始した。データをACS:180によって検出
した光子として集め、RLUで表した。非線形の相反関
係が、標準に存在するテオフィリン濃度とACS:18
0で検出されたRLUとの間に存在する。得られたデー
タをフォレートアッセイデータ処理で上述したとおり処
理した。
【0071】テオフィリンアッセイの精度 アッセイの
間、テオフィリントレーサーのすべてについて精度は十
分であり、%C.V.は、標準曲線の全体にわたり10
%未満であった。
【表7】
【0072】テオフィリンアッセイの確度 予想された
4PL値との誤差率として示される確度は、テオフィリ
ンコンジュゲートすべてで十分であり、標準曲線全体に
わたり十分に±5%以内である。これらのコンジュゲー
ト間の総体的な確度に差異はなかった。
【表8】
【0073】テオフィリンアッセイの感度 テオフィリ
ンアッセイの最高感度は、NSP−DMAE−SPDC
−テオフィリンコンジュゲートで得られた。NSP−D
MAE−HEG−テオフィリンおよびNSP−DMAE
−SPDS−テオフィリンは、検出可能な最小用量を与
え、それはNSP−DMAE−HD−テオフィリンの用
量よりも大きい。NSP−DMAE−HEG−テオフィ
リンとNSP−DMAE−SPDS−テオフィリンの場
合に感度が低下しているのは、ゼロ用量で不精度がわず
かに高い結果である可能性がある。
【表9】
【0074】NSP−DMAE−テオフィリンコンジュ
ゲート分別非特異的結合 分別NSBは、親水性スペー
サーをコンジュゲート構造に導入することにより有意に
減少した。NSP−DMAE−SPDS−テオフィリン
のfNSBは、総体的に最も低く、NSP−DMAE−
HD−テオフィリンコンジュゲートのfNSBよりも
3.7倍低かった。NSP−DMAE−SPDC−テオ
フィリンコンジュゲートとNSP−DMAE−HEG−
テオフィリンコンジュゲートは、それぞれ3.1倍と
2.0倍低いfNSBを有していた。より高い極性また
は荷電スペーサーはそれぞれのコンジュゲート上により
低いfNSBを与える。
【0075】テオフィリンベースのコンジュゲートのコ
ンジュゲート結合親和性 様々なコンジュゲートの%B
0/Tsに認め得るほどの差異は見られなかった。
【0076】テオフィリン用量応答曲線の形 %B/B
0対テオフィリン濃度の用量応答曲線は、スペーサーの
親水性の増大が、用量応答曲線の最初の傾きを増加さ
せ、それにより精度の当量を推定するアッセイの感度を
高めることを示している。NSP−DMAE−SPDC
−テオフィリンコンジュゲートは、最初の傾きで最も急
な下り勾配を示し、第1 NSP−DMAE−SPDS
−テオフィリン;第2NSP−DMAE−HEG−テオ
フィリン;第3 NSP−DMAE−HD−テオフィリ
ンがこの順番でそれに続く。
【図面の簡単な説明】
【図1】NSP−DMAE−HD−プテロアートの合成
を示す図である。
【図2】NSP−DMAE−HEG−プテロアートの合
成を示す図である。
【図3】DMAE−プテロアートコンジュゲートの用量
応答曲線を示す図である。
【図4】ヘキサエチレングリコールスペーサーを有する
NSP−DMAE−フォレートコンジュゲートの合成を
示す図である。
【図5】アルファリンクフォレートトレーサーの合成を
示す図である。
【図6】トブラマイシン−NSP−DMAEトレーサー
の合成を示す図である。
【図7】トブラマイシンコンジュゲートの用量応答曲線
を示す図である。
【図8】NSP−DMAE−テオフィリントレーサーの
合成を示す図である。
【図9】NSP−DMAE誘導体をカルボキシテオフィ
リンとカップリングさせてトレーサーを形成することを
示す図である。
【図10】テオフィリンコンジュゲートの用量応答曲線
を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイヴィド、シャープ アメリカ合衆国マサチューシッツ州02035、 フォクスバラ、クロス・ストリート 61番 (72)発明者 クインピン、ジァン アメリカ合衆国マサチューシッツ州01532、 ノースバラ、ストラトン・ウエイ 14番 Fターム(参考) 2G045 BB01 BB48 BB50 DA80 FB12 FB13 GC15 JA01 2G054 AA10 CA30 CE02 EA01 EA03 GA04 JA00 JA06

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)親水性修飾剤を有するアクリジニ
    ウムエステルを含む、検出可能な化学発光アクリジニウ
    ムエステル標識。
  2. 【請求項2】 (a)親水性修飾剤が、非イオン性ポリ
    エチレングリコール、ポリイオン性スペルミンジスルホ
    ナート、およびポリイオン性スペルミンジカルボキシラ
    ートからなる群から選択される修飾剤である、請求項1
    に記載の標識。
  3. 【請求項3】 (a)修飾剤がアクリジニウムエステル
    を競合部分と共有結合的に結合させる、請求項2に記載
    の標識。
  4. 【請求項4】 (a)競合部分が標的分析物、および標
    的分析物の誘導体または類似体からなる群から選択され
    る、請求項3に記載の標識。
  5. 【請求項5】 フォレートのアッセイを実施するように
    適合され、かつ実施することが可能な、検出可能な化学
    発光アクリジニウム標識。
  6. 【請求項6】 テオフィリンのアッセイを実施するよう
    に適合され、かつ実施することが可能である、検出可能
    な化学発光アクリジニウム標識。
  7. 【請求項7】 トブラマイシンのアッセイを実施するよ
    うに適合され、かつ実施することが可能である、検出可
    能な化学発光アクリジニウム標識。
  8. 【請求項8】 (a)請求項3に記載の標識、(b)競
    合部分の結合パートナー、および(c)標識中の競合部
    分が結合パートナーに結合していることを含む錯体。
  9. 【請求項9】 (a)標的分析物を含むと推測されるサ
    ンプルを、請求項4に記載の標識、および標的分析物の
    対応する結合パートナーにさらし、 (b)標識がサンプルからの標的分析物により、対応す
    る結合パートナーとの結合相互作用を形成することを競
    合的に妨げられ、かつ/または置き換えられる範囲を決
    定し、 (c)上記のステップ(b)での決定をサンプルからの
    標的分析物の存在または量と対応させることを含むアッ
    セイの実施方法。
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