JP2002355453A - 根巻きボタン付けミシン - Google Patents

根巻きボタン付けミシン

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JP2002355453A JP2001165275A JP2001165275A JP2002355453A JP 2002355453 A JP2002355453 A JP 2002355453A JP 2001165275 A JP2001165275 A JP 2001165275A JP 2001165275 A JP2001165275 A JP 2001165275A JP 2002355453 A JP2002355453 A JP 2002355453A
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    • D05B3/00Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing
    • D05B3/12Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing for fastening articles by sewing
    • D05B3/14Sewing apparatus or machines with mechanism for lateral movement of the needle or the work or both for making ornamental pattern seams, for sewing buttonholes, for reinforcing openings, or for fastening articles, e.g. buttons, by sewing for fastening articles by sewing perforated or press buttons

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボタンと布地を別々に搬送可能とし多様な縫
製に対応可能である根巻きボタン付けミシンを提供す
る。 【解決手段】 下端部に縫い針5を備えた針棒9を略水
平に設置された主軸7により上下に駆動する針上下動機
構10と、針棒をX方向に振らせる針振り機構11と、
上面に下ボタン及び縫製物を略水平に載置する下板56
をX方向に直交するY方向に駆動する下Y送り機構50
と、上ボタンを把持するチャック部90をY方向に駆動
する上Y送り機構30と、上ボタン把持部をX方向に平
行する方向に駆動するボタン差動機構70と、前記各駆
動手段を制御するCPU102とを備えるミシン1であ
る。ミシン1によれば、上ボタンと布地(下ボタン)を
それぞれ独立にXY方向に駆動することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、根巻きボタン付け
ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より自動的に布地上にボタン(以
下、上ボタン)を縫い付け、さらに上ボタンと布地の間
の縫い糸(以下、根糸という)の周りに糸を巻く根巻き
ボタン付けミシンが知られている。従来の根巻きボタン
付けミシンでは、ベッド部などにXY送り装置を取り付
け、該XY送り装置により布と上ボタンを一体に搬送し
ながら、針棒の上下運動とベッド部内のルーパとの協働
により布に上ボタンを縫い付けていた。また、他の例と
しては、例えば針棒をX方向に針振り駆動し、布地と上
ボタンをY送りにすることで、針棒に対して布地と上ボ
タンを相対的にXY方向に搬送するように構成されてい
るものもあった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように上ボタンと布地を一体に搬送するタイプであると
様々な制約が生じ、多様な縫製状況に十分に対応できな
かった。例えば以下の(1)〜(3)で示す問題があっ
た。 (1)コートなどでは、上ボタンとともに布地の裏側に
補強用の力ボタンを縫い付けることが多い。力ボタンは
上ボタンに比較して小さく形成され、よって一般的には
上ボタンと力ボタンそれぞれのボタン穴の大きさも、穴
間のピッチも異なる。しかし、上下ボタンも布地も一体
に搬送する従来のミシンでは、布地を介した状態でピッ
チが異なる上ボタンと力ボタンを同時に縫い付けるのは
不可能であった。そこで、わざわざ上ボタンと同じピッ
チの力ボタンを作製しそれを用いるといった方法もとら
れていたが、実際にはほとんど手縫いで縫い付けてお
り、作業性が悪かった。
【0004】以上の問題点を解決すべく、特開平8−1
17465号公報には、上ボタンと力ボタンをそれぞれ
独立に搬送するために、2台のXYテーブルを設けたミ
シンが記載されている。しかし、このように2台のXY
テーブルを設けると、両者を駆動した際の振動や騒音が
大きくなる上に、ミシン全体の重量が重くなり実用的で
はなかった。さらに、XYテーブルは縫い針が抜けてい
るときにのみ、つまり間欠的に動作することになるの
で、高速化に限界がある。
【0005】(2)布地に上ボタンを付ける際には、見
た目の良さから布地側の針落ち位置はほぼ一箇所である
ことが好ましい。つまり、手縫いの場合には図19
(a)に示すように、布地Sに対してはほぼ1箇所に針
を落とし、この状態で根巻きすれば図19(b)のよう
に布地から連なる糸は直線的になり見た目の風合いが良
い。しかし、従来のミシンで縫い付けると上ボタンと布
地の相対的な位置関係は常に同じであることから、結局
上ボタンの穴のピッチが、そのまま布の針落ち位置とな
っていた。つまり、図19(c)に示すように、ボタン
Bと布地Sとに連なる糸は、ボタン穴のピッチ幅Wに対
応して平行な状態になり、根巻きをすれば、図19
(d)に示すように根巻き部分の上下において縫い糸が
広がった状態になってしまい見た目が悪かった。
【0006】さらに、布地に対する針落ち位置を状況に
よっては少しずらしたいという場合がある。例えば、ボ
タン付け縫製の開始時や終了時には、同じ穴に複数回縫
い針を落とす「止め縫い」を行うが、同じ穴の全く同じ位
置に針を数回落とす場合と、布地の痛みを防ぐなどの理
由により同じ穴の少し異なる位置に落とすこともある。
前者の場合は従来のミシンでも問題はないが、後者の場
合には不都合が生じる。例えば、ボタン穴の直径2mm
に対して縫い針の直径が1mmであると、縫い針は計算
上0.5mm、実際には0.3mm程度しかずらすこと
ができない。よって、従来のミシンでは、1つのボタン
穴の中で布地の位置をずらしながら止め縫いを行うこと
は困難であった。
【0007】(3)通常、手作業で上ボタンを根巻きボ
タン付けする場合には、上ボタンと布地に連なる根糸が
布地の裏側に出ないように縫い付けるが、強度を保つた
め1針のみ布地裏側に通す。この裏側に通った糸を「力
糸」と言い、これにより上ボタンは布地に十分な強度を
もって縫い付けられる。そして、その後根巻きを行う。
一方、従来のミシンによる根巻きボタン付け縫製は、ま
ず、図20(a)に示すように、折り返した状態の布地
Sの上方にボタンBが半分かかるような状態で、穴h1
に針を落とすときには布地の中に針を落とし、穴h2に
針を落とすときには布地には針は落ちないように縫製す
る。前者を「すくい縫い」、後者を「空縫い」という。そし
て、すくい縫いと空縫いを繰り返すことでボタンBと布
地Sとの間に根糸Tを形成し、一旦糸を切る。
【0008】次いで、図20(b)に示すように、ボタ
ンBの向きを90度変え、この状態で根糸Tの周りに根
巻き糸を巻きつける。このとき、根巻き糸のうちの1針
分を力糸tとして布地Sの裏側に通す。よって、ここで
の力糸tは、本来の手縫い時の力糸とは異なり、ボタン
Bと布地Sを直接つなぐ根糸Tではなく、単に根糸に巻
き付いているに過ぎないので、強度が弱い。図20
(a)の縫製時に布地Sを移動させることができれば、
根糸を力糸とすることができるが、従来のミシンでは布
とボタンの位置関係が固定であることから、それは不可
能であった。なお、特公平2−45913号公報には、
根糸縫製時にシリンダで布地を移動させ力糸を形成する
ことが記載されているが、一定の距離しか移動できずボ
タンの大きさなどの縫製条件が変われば手作業で調節し
なければならず不便なものであった。
【0009】(1)〜(3)に加えて、従来の根巻きボ
タン付けミシンでは次のような問題もあった。縫製工場
のライン生産においてボタン付け縫製する場合、1つの
服で数種類のボタン付け縫製が行われる。例えば、1つ
のスーツでも、図20で示した「すくい根巻き縫製」、す
くい縫いのみ行う「すくいべた縫製」、上ボタン、布地、
力ボタン(下ボタン)を上下に配列して縫い付ける「下
ボタン付け縫製」などが混在する。これまでは、それぞ
れの縫製ごとに専用の機種を並べていた。したがって、
1着の服を縫製する場合に、ボタン付けの種類ごとに布
地を外して専用の機種にセットするといった作業を繰り
返すことになり、作業者による手扱いの工程が多くなり
作業効率が悪かった。また、ボタン付けの種類ごとに専
用機を揃えるため多額の設備投資が必要であった。
【0010】本発明の課題は、ボタンと布地を別々に搬
送可能とし多様な縫製条件に対応可能であって、作業効
率の向上を図ることができる根巻きボタン付けミシンを
提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、例えば図1〜図17に示
すように、下端部に縫い針(5)を備えた針棒(9)
を、略水平に設置された主軸(7)により上下に駆動す
る針上下駆動手段(針上下動機構10)と、主軸の長手
方向に対して平行または直交する面内において針棒を振
らせる針振り駆動手段(針振り機構11)と、上面に下
ボタン及び縫製物を載置する布送り板(下板56)を、
針振り駆動手段の針振り方向に直交する方向に駆動する
布送り駆動手段(下Y送り機構50)と、上ボタンを略
水平に把持する上ボタン把持部(チャック部90)を布
送り駆動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第
1ボタン送り駆動手段(上Y送り機構30)と、上ボタ
ン把持部を第1ボタン送り駆動手段の駆動方向に直交
し、かつ、針振り方向に平行する方向に駆動する第2ボ
タン送り駆動手段(ボタン差動機構70)と、前記各駆
動手段を制御する制御手段(CPU102)とを備える
ことを特徴とする根巻きボタン付けミシン(ミシン1)
である。
【0012】請求項1に記載の発明によれば、縫い針
は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、
平行または直交する面内において揺動運動する。また、
上ボタンに関しては、第1ボタン送り駆動手段により布
送り方向と同じ方向に、これに直交する第2ボタン送り
駆動手段によりに針振り方向と同じ方向に移動させるこ
とができる。さらに、下ボタン及び布地に関しては布送
り駆動手段により針振り方向とは直交する方向に移動さ
せることができる。縫い針の揺動運動を利用すれば、結
局下ボタン及び布地を上ボタンに対して相対的に布送り
駆動手段に直交する方向に移動させることができる。す
なわち、上ボタンと、布地(下ボタン)を、それぞれ、
水平面内において互いに直行する2方向に駆動可能とな
っている。よって、これらの駆動手段を組み合わせるこ
とで、上ボタンと、布地(下ボタン)の相対的な位置関
係を自由に変えることができ、従来は不可能であった各
種ボタン付けが可能となる。
【0013】そして、上記のように上ボタンと、布地
(下ボタン)をそれぞれ互いに直行する2方向に自在に
移動させることが可能でありながら、下ボタンについて
は針振り機構を利用しているので、従来の2台のXYテ
ーブルを設けこれらを駆動する場合に比較して、全体重
量を低減することができる。また、針棒の揺動もXYテ
ーブルの移動も、針が針板より上方に位置するときのみ
動作させるので、いずれにしても間欠的な運動ではある
が、実際の構成上、針棒の揺動運動の方がテーブルを駆
動するよりも速く、高速運転が可能となり、作業効率が
高い。
【0014】また請求項2に記載の発明は、例えば図1
8に示すように、下端部に縫い針を備えた針棒を、略水
平に設置された主軸により上下に駆動する針上下駆動手
段と、主軸の長手方向に対して平行または直交する面内
において針棒を振らせる針振り駆動手段と、上面に下ボ
タン及び縫製物を載置する布送り板を、針振り駆動手段
の針振り方向に直交する方向に駆動する布送り駆動手段
と、上ボタンを略水平に把持する上ボタン把持部を布送
り駆動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第1
ボタン送り駆動手段と、上ボタン把持部を第1ボタン送
り駆動手段の駆動方向に直交し、かつ、針振り方向に平
行する方向に駆動する第2ボタン送り駆動手段とのいず
れか一方と、前記各駆動手段を制御する制御手段とを備
えることを特徴とする根巻きボタン付けミシンである。
【0015】請求項2に記載の発明によれば、縫い針
は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、
平行または直交する面内において揺動運動する。上ボタ
ンに関しては、第1ボタン送り駆動手段あるいは第2ボ
タン送り駆動手段により、布送り方向あるいは針振り方
向と同じ方向に移動させることができる。また、下ボタ
ン及び布地に関しては布送り駆動手段により針振り方向
とは直交する方向に移動させることができる。すなわ
ち、上ボタン、布地(下ボタン)、縫い針をそれぞれ一
方向に駆動可能となっているので、これらの駆動手段を
組み合わせることで、上ボタンと、布地(下ボタン)の
相対的な位置関係をある程度自由に変えることができ、
従来は不可能であった各種ボタン付けが可能となる。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、布送り板
は、縫製物を折り曲げた状態で保持し、すくい縫いを可
能とする布保持部(布挟持部60、ポジションA)と、
縫製物の下方で下ボタンを保持し、下ボタン付け縫いを
可能とする下ボタン保持部(ポジションB)と、縫製物
の上面に、前記上ボタンをべた付けするべた付け縫いを
可能とする上ボタンべた付け部(ポジションC)とを備
え、布送り駆動手段は、布保持部と下ボタン保持部と上
ボタンべた付け部のそれぞれが、ほぼ縫い針の下方に位
置するように布送り板を駆動可能であることを特徴とす
る。
【0017】請求項3に記載の発明によれば、布送り板
に、各種ボタン付け縫いに対応したポジションとして布
保持部、下ボタン保持部、上ボタンべた付け部を設け、
布送り駆動手段により、布保持部と下ボタン保持部と上
ボタンべた付け部のそれぞれが、ほぼ縫い針の下方に位
置するように布送り板が駆動される。したがって、1つ
の服に、すくい縫い、下ボタン付け縫い、べた付け縫い
の3種類のボタン付けを施す場合に、1台のミシンで対
応でき、従来のようにボタン付けの種類ごとに作業者が
ミシンからミシンへ縫製物を移動させたりアタッチメン
トの交換などが不要になり、作業効率が向上する。ま
た、ボタン付けの種類ごとにミシンを購入することに比
べてコストを抑制することができる。
【0018】また、前述のように従来は、すくい縫いに
おいては力糸を形成することができず根巻き時に布地裏
側に通し力糸の代わりとしていた。しかし、請求項3の
ミシンでは、布保持部におけるすくい縫いで根糸を形成
する工程中に、上ボタンに対して布地を相対的に移動さ
せることで、すくい縫い中に布地裏側に縫い糸を通し力
糸を形成することができるので、上ボタンに十分な引張
り強度を持たせることができるようになる。
【0019】請求項3に記載の根巻きボタン付けミシン
であれば、請求項4に記載の発明のようにプログラム縫
製が可能となる。すなわち、請求項4に記載の発明は、
請求項3において、すくい縫い、下ボタン付け縫い、及
びべた付け縫いを含む異なる種類のボタン付け縫いの2
種類以上を連続して縫製するサイクル縫いのプログラム
を記憶する記憶手段(メモリ102a)を備え、制御手
段は、前記サイクル縫いのプログラムに従って、サイク
ル縫いを行うように前記各駆動手段を制御すること特徴
とする。
【0020】請求項4に記載の発明によれば、制御手段
の制御の下、記憶手段に記憶されたサイクル縫いのプロ
グラムに従い各駆動手段が動作し、具体的には布送り駆
動手段により布送り板を駆動し、縫い針下の所定位置に
布保持部、下ボタン保持部、上ボタンべた付け部を適切
な順に自動的に移動させるといったことが可能となる。
したがって、より一層、種類の異なるボタン付け縫製を
連続縫製する場合の時間間隔を少なくすることが可能と
なり作業効率の向上を図ることができる。
【0021】請求項1または2の根巻きボタン付けミシ
ンであれば、上ボタンと下ボタンとの相対的な位置関係
を自由に設定することができ、請求項5のように上下の
ボタンの種類や穴ピッチには関係なく縫製することがで
きる。すなわち、請求項5に記載の発明は、請求項1ま
たは2に記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、穴の
個数と穴のピッチと穴の配置の少なくとも一つが異なる
組み合わせの上ボタン及び下ボタンとによる下ボタン付
け縫いが可能であることを特徴とする。
【0022】従来のミシンでは、上下ボタンをミシンで
縫いつける場合には、穴ピッチが全く同じ上下のボタン
を用いなければならないなどの制約があった。しかし、
本発明のミシンでは、請求項5に記載の発明のように、
上下のボタンについては制約なく、様々な組み合わせを
選択でき、ボタン付け縫いの幅が広がる。ここで、「穴
の個数と穴のピッチと穴の配置の少なくとも一つが異な
る」であるから、全てが違っていてもよい。
【0023】さらに、請求項1に記載のミシンであれ
ば、上ボタンと布地を相対的に自由に移動させることが
できるので、すくい縫いであってもべた付け縫いであっ
ても請求項6のミシンのように針落ち点をコントロール
できる。すなわち、請求項6に記載の発明は、請求項1
に記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、上ボタンの
ボタン穴を通った縫い針の縫製物への針落ち位置が、1
点に集中する縫目と、所定の2点に集中する縫目と、所
定の3点以上とする縫目のそれぞれが形成可能であるこ
とを特徴とする。ここで、より具体的に説明すると、針
落ち点を1点に集中させると、ボタンと布地を側方から
見た場合に両者に連なる縫い糸が「V字型」になる。この
後に根巻き縫製をすれば風合いのよい縫目を形成でき
る。また縫い糸が太く、布地の同一箇所に針落ちするこ
とで縫いこぶが生じてしまうような場合には、所定の3
点以上の点に針落ちさせればよい。あるいは、根糸によ
って上ボタンが布地に対して支持されるように安定させ
たい場合には、ボタン穴の穴ピッチよりも大きな間隔を
有するように所定の2点に針落ちさせてもよい。もちろ
ん、ボタン穴の穴ピッチと同じ間隔をもって所定の2点
に針落ちさせてもよいし、穴ピッチよりも狭く所定の2
点に針落ちさせてもよい。
【0024】さらに、請求項1または2に記載のミシン
であれば、上ボタンに対して布地を移動させることがで
きるので、請求項7のミシンのように止め縫いの際の針
落ち点をコントロールできる。請求項7に記載の発明
は、請求項1または2記載の根巻きボタン付けミシンに
おいて、同一のボタン穴に連続して複数回縫い針を通す
止め縫いにおいて、ボタン穴の大きさに制限されずに縫
製物上の任意の複数の位置に対する針落ちを可能とした
ことを特徴とする。
【0025】従来のミシンでは、1つのボタン穴に複数
回針落ちさせる場合、布地のほとんど同じ箇所に針を落
とさざるを得なかった。しかし、請求項7に記載の発明
によれば、上ボタンの位置とは無関係に、縫製物を動か
すことにより1つのボタン穴を通りながら異なる箇所に
針落ちさせることができるので、縫製の状況に応じて、
例えば布地の織目に対して縫い糸がかなり太く同一箇所
に針を落とすことが好ましくないような場合に好適であ
る。
【0026】請求項8に記載の発明は、請求項1〜7の
いずれか記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、上ボ
タンが鉛直に支持されるように上ボタン把持部を90度
回転させる回転手段(ボタン回転手段46)を備えるこ
とを特徴とする。請求項8に記載の発明によれば、回転
手段により上ボタン把持部を90度回転させることがで
きるので、根巻き縫製や、シャンクボタンの縫い付けの
際に、上ボタンを立てた状態で固定することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の根巻きボ
タン付けミシンの一例としてのミシン1の外観の概略構
成を、制御回路のブロック図とともに示すものである。
ミシン1は、ベッド部2と、ベッド部2から立設する縦
胴部3と、縦胴部3からベッド部2に対向するように延
設するアーム部4とから構成される。以下の説明では、
ミシン1の前後方向、上下方向は図1で示す通りであ
り、それぞれY方向、Z方向とする。また図1の紙面に
垂直な方向を左右方向(X方向、図2)としている。
【0028】ミシン1は、アーム部4の先端に設けられ
た針棒9の先端に固定され、糸が通された縫い針5と、
ベッド部2内に縫い針5に対向するように設けられた図
示しないルーパとの協働により自動的に布地(縫製物)
にボタンを縫い付けるものである。ルーパの動作などの
縫い目の形成については周知の技術であるので、詳細な
説明は省略する。ミシン1は、上ボタンや布地などを独
立に自在に搬送することによって、多様なボタン付け縫
いが可能となっている。以下では、ボタン等を搬送する
各種機構について詳細に説明する。なお、以後の説明に
おいて、いわゆる表ボタンを上ボタン、力ボタンのよう
に表ボタンに対して布地の裏側に取り付けられるボタン
を下ボタンとして説明している。
【0029】図2〜図4はミシン1に設けられる針上下
動機構10及び鉢振り機構11を示す図である。針上下
動機構(針上下駆動手段)10は、縫い針5を上下に駆
動するもので、ミシン1内部に固定された主軸モータ1
4を駆動源としている。主軸モータ14の出力軸には、
軸受け7aによって回転自在に支持された状態で水平方
向に設けられている主軸7が接続されている。さらに該
主軸7の先端には、釣合い錘18が取り付けられてい
る。この釣合い錘18に隣接して天秤リンク16及び天
秤25が設けられている。天秤リンク16の一端部と天
秤25の基部は、それぞれ、釣合い錘18に対して回動
自在に軸支されており、釣合い錘18の回転に従って、
所定の軌跡に沿って上下動する。天秤リンク16の他端
部は、釣合い錘18の偏心位置に固定された針棒クラン
ク19の一端部に回動自在に取り付けられ、針棒クラン
ク19の他端部には針棒クランクロッド26の上端部が
回動自在に取り付けられている。針棒クランクロッド2
6の下端部には、軸穴26aが形成されている。針棒ク
ランクロッド26の後方には上下方向にガイド溝29a
が形成された案内部材29が設けられており、ガイド溝
29aに角駒27が摺動可能にはめ込まれている。角駒
27には水平方向に軸穴27aが形成されている。
【0030】一方、針棒クランクロッド26の前方には
上下ロッド28が設けられている。上下ロッド28には
上下に並ぶ2つの軸穴が形成され、上方の軸穴(図示せ
ず)には針棒9を固定支持している針棒抱き8に固定さ
れた軸が回動自在に通されている。そして、上下ロッド
28の下方の軸穴28aと、針棒クランクロッド26の
軸穴26aと、角駒27の軸穴27aには、図示しない
軸が通されており、これにより、針棒クランクロッド2
6の上下動が角駒27と上下ロッド28に伝達される。
なお、図4では、説明の都合上、、軸穴27a、26
a、28aが見えるように便宜的に上下方向にずらした
状態で示しているが、実際には水平方向に一直線上に並
んでいる。以上の構成の針上下動機構10では、主軸モ
ータ14の回転により主軸7が回転すると、釣合い錘1
8が回転し、針棒クランク19の一端部が主軸7が中心
に回転することで、針棒クランクロッド26が上下す
る。この上下動が、上下ロッド28、針棒抱き8を介し
て針棒9に伝達され、縫い針5が上下動するようになっ
ている。
【0031】針振り機構(針振り駆動手段)11は、縫
い針5を左右に往復揺動するもので、パルスモータであ
る針振りモータ20を駆動源とする。針振りモータ20
はミシン1の機枠に固定され、主軸モータ14と同期し
て回転する。その出力軸に第1リンク24が接続され、
この第1リンク24に第2リンク23が、第2リンク2
3に第3リンク22が順に連結されている。第3リンク
22に、前後方向に長く設けられている針棒揺動桿12
の後端部が回動自在に接続されている。針棒揺動桿12
の前端部には略L字形状を有する揺動腕13が固定さ
れ、さらに揺動腕13の先端には揺動角駒15が取り付
けられている。一方、前記針棒9は、その中間部と上部
において、針棒揺動台6に対して上下に摺動可能に支持
されている。この針棒揺動台6は、支点ピン17を中心
にX方向に揺動自在に構成されている。針棒揺動台6の
下端部には上下方向に溝6aが形成され、この溝6aに
揺動角駒15が上下に摺動自在にはめ込まれている。
【0032】上記構成を有する針振り機構11において
は、針振りモータ20が作動すると、その回転が第1リ
ンク24、第2リンク23、第3リンク22を介して針
棒揺動桿12に伝わり、往復揺動する。この揺動が揺動
角駒15を介して針棒揺動台6に伝わり、針棒揺動台6
は、支点ピン17を中心に、針棒9ごとX方向に揺動
し、これにより縫い針5が針振りされる。ところで、前
記上下ロッド28が、その上下の軸穴に通されている軸
に対して回動自在であって、軸穴28aを中心に鉛直面
内で針棒9の揺動に従って回転することができるので、
針棒9は針棒抱き8によって上下に駆動されながら、針
棒抱き8とともに針棒揺動台6によってX方向に揺動す
ることができるようになっている。また、針振りモータ
20は前述のように主軸モータ14と同期して作動する
が、具体的には、縫い針5がベッド部2上面の針板(図
示略)よりも上方に位置するときのみ針棒9が揺動する
ように制御される。
【0033】ところで、前記針上下動機構10の針棒ク
ランクロッド26には、針棒クランク19のクランク運
動による慣性力の横方向の分力が発生する。しかし、そ
の横方向の力は、角駒27に伝わりガイド溝29aにお
いて吸収され、結果的に針棒9側には横方向へぶれる力
が伝達されないようになっている。このように構成する
ことで、針棒揺動桿12には針上下動機構10側で発生
する負荷に抗する力はかからず、針棒9と針棒揺動台6
と揺動腕13の揺動の慣性による負荷のみかかり、針棒
揺動桿12にかかる負荷がそれほど大きくならず高速運
転が可能となる。
【0034】図5及び図6には、チャック部90に把持
された上ボタンBを、Y方向に搬送する上Y送り機構3
0とX方向に搬送するボタン差動機構70を示した。上
Y送り機構(第1ボタン送り駆動手段)30は、アーム
部4の中央部の内部に固定されている上Y送りモータ3
2を駆動源としている。上Y送りモータ32は、正逆両
回転可能に構成され、その出力軸にはピニオン32aが
固定されている。アーム部4の中央部には、いわゆる懐
部分に突出するように上Y送りベース36が設けられて
いる。この上Y送りベース36の上面36b上には、ア
ーム部4に固定されているアームガイド部31、31と
係合するベースガイド部36a、36aが設けれてい
る。アームガイド部31、31とベースガイド部36
a、36aは、互いにY方向に直線的に摺動可能である
ように係合している。上Y送りベース36の縁部には、
上面にラック33を支持するラック支持台36cが設け
られ、このラック33に対して前記ピニオン32aが噛
みあっている。よって、上Y送りモータ32が一方向に
回転動作しピニオン32aが回転すると、ラック33を
介して上Y送りベース36が前後いずれかの方向に移動
するようになっている。
【0035】なお、アーム部4内部であって、ラック支
持台36c近傍には、フォトインタラプタからなる位置
センサ42が設けられている。一方、ラック33の側面
には被センサ板33aが固定されている。ラック33が
所定距離前方に移動してくると、被センサ板33aがフ
ォトインタラプタである位置センサ42の間を通り、こ
れによりラック33が前方における限界位置に達したこ
とが検出され、さらに前進すると図示しないストッパに
当接し、これ以上前方に移動できないようになってい
る。
【0036】上Y送りベース36には、後述のチャック
ユニット71を上下させるボタン上下動機構40が設け
られている。ボタン上下動機構40は、上Y送りベース
36内部に取り付けられ、正逆両回転可能な上下駆動モ
ータ35と、該上下駆動モータ35の出力軸に固定され
た上下ピニオン35aと、上Y送りベース36の側面に
上下方向に沿って取り付けられた上下ラック41とから
なる。上下ラック41は、チャックユニット71を支持
するチャック支持腕34に対して、ラック支持板41a
を介して固定されている。よって、上下駆動モータ35
が一方向に回転動作し上下ピニオン35aが回転する
と、上下ラック41が上下のいずれかに移動し、これに
よりラック支持板41aを介してチャック支持腕34が
上下するようになっている。なお、上下ピニオン35a
に近接して、ラック支持板41aの上下方向の移動をガ
イドする上下ガイド棒43が設けられている。
【0037】ボタン上下動機構40の近傍には、チャッ
クユニット71を90度回転させるボタン回転機構(回
転手段)46が設けられ、チャック支持腕34の上部側
面に設けられた回転シリンダ37を駆動源としている。
この回転シリンダ37は、2つのエア口37a、37a
を備えた複動型のエアシリンダで、出力ロッド37bを
前後に往復駆動可能となっている。出力ロッド37bの
先端には、ほぼ三角形に形成されている三角リンク38
の1頂点が回動可能に接続されている。三角リンク38
の2つ目の頂点には、チャック支持腕34に沿うように
設けられている細長い主リンク39の一端部が接続され
ている。また三角リンク38の3つ目の頂点はチャック
支持腕34に接続されている。主リンク39の他端部
は、図7などに示すように、チャック支持腕34の下端
部との間に設けられている回転体45に接続されてい
る。この回転体45に、チャックユニット71全体を支
持するユニット支持腕81から延出するユニット軸81
aが固定されている。なお、チャック支持腕34の下端
部には軸穴(図示略)が形成され、この軸穴にユニット
軸81aが回動可能な状態で貫通している。
【0038】ボタン回転機構46においては、三角リン
ク38、主リンク39、回転体45、チャック支持腕3
4により、チャック支持腕34を固定リンクとする4節
リンクが構成される。そして、出力ロッド37bが前後
に動くことで、回転体45が90度時計方向及び反時計
方向のいずれかに回転し、これによりユニット軸81a
を介してチャックユニット71が90度回転する。具体
的には、出力ロッド37bが押し出された状態で、チャ
ックユニット71は上ボタンBを水平方向に把持し(図
5、図6の状態)、出力ロッド37bが引き込まれると
チャックユニット71は図6で時計方向に回転し、上ボ
タンBが立つように把持する。根巻き工程はこの状態で
行われる。
【0039】次に、図7〜図9に基づいてチャックユニ
ット71について説明する。図9は、モータユニット7
7を外した状態で示している。チャックユニット71
は、上ボタンBをチャックするチャック部90と、チャ
ック部90をX方向に駆動するボタン差動機構70とか
ら構成される。チャック部90は、左右に対向するよう
に設けられているチャック片91a、91bを備え、こ
れらの間で上ボタンBを挟んで把持するようになってい
る。チャック片91aは、L字型に形成されているチャ
ック可動部材92の下部に設けられたチャック取付部9
2aに固定されている。一方、チャック片91bは、チ
ャック可動部材92よりも短いL字型に形成されている
チャック可動部材93の下部に設けられたチャック取付
部93aに固定されている。
【0040】そして、チャック可動部材92、93は、
図7、図8に示すように、それぞれ、チャック片91b
と前記支持腕81の間に設けられた基台74の下面に形
成されたガイド溝74a、74bに対して摺動可能には
め込まれている。基台74の下面には、ネジ83によ
り、手で操作するための手動レバー82(図8では破線
で示す)がネジ83を中心に回動可能に取り付けられて
いる。チャック可動部材92、93の下面には、下方に
突出するピン92b、93bが固定され、これらは手動
レバー82に形成されている所定形状を有する穴(図示
せず)を貫通している。よって、手動レバー82がネジ
83を中心に図8における時計方向に回動すると、チャ
ック可動部材92はピン92bを介して左方に押され、
チャック可動部材93はピン93bを介して右方に引っ
張られ、これにより両チャック片91a、91bの間隔
が広げられ、上ボタンBを外せる状態になる。また、手
動レバー82がネジ83を中心に図8における反時計方
向に回動すると、チャック可動部材92はピン92bを
介して右方に引かれ、チャック可動部材93はピン93
bを介して左方に押され、これにより両チャック片91
a、91bの間隔が近づき、上ボタンBを把持できる。
なお、基台74の前縁部にはネジ74cで手動レバー8
2のストッパー板79が固定されている。長穴79aは
両チャック片91a、91bの間隔調節用の長穴であ
る。
【0041】ボタン差動機構(第2ボタン送り駆動手
段)70は、チャック部90を左右に駆動するもので、
主に、前記ユニット支持腕81に固定された差動ベース
80と、差動モータ72とストッパ部材78とから構成
される。差動ベース80には、図9に示すように、中央
に左右に長い長孔80aが形成され、該長孔80aのう
ちの2箇所がより細く形成された細孔80b、80bに
なっている。細孔80b、80bは、所定の幅をもって
所定長さを有し、それぞれに基台74に固定された段ネ
ジ75、75がはめ込まれている。段ネジ75、75が
細孔80b、80bに沿って移動することで、差動ベー
ス80に対して基台74が左右方向に往復移動可能にな
っている。
【0042】差動ベース80上には、断面形状が略U字
型に形成されたモータユニット77がネジ止めされ、該
モータユニット77を構成する左右の壁部77a、77
bの間にリニアモータである差動モータ72が固定支持
されている。差動モータ72の出力軸72aは壁部77
a、77bを貫通して、左右両側に突出している。この
出力軸72aは、差動モータ72が動作すると、左右い
ずれかの方向に直進するようになっている。一方、基台
74の左部上面には、ストッパ部材78がネジ止めによ
り立設されている。ストッパ部材78と壁部77aとの
間には、両者を近接する方向に付勢するバネ73、73
が掛け渡されている。このバネ73、73によりストッ
パ部材78が出力軸72aに対して常に当接するように
なっている。
【0043】以上構成のボタン差動機構70では、差動
モータ72が一方向に動作すると、出力軸72aが左方
に直進する。この出力軸72aの直進により、ストッパ
部材78が左方に押され、ストッパ部材78を固定支持
する基台74が、差動ベース80に対して左方に摺動す
る。基台74にはチャック可動部材92、93が係合し
ていることから、基台74ごとチャック部90が左方に
移動する。逆に、差動モータ72の逆方向への動作によ
り出力軸72aが右方に移動すると、バネ73、73の
付勢力によりストッパ部材78も右方に移動し、したが
って、基台74ごとチャック部90も右方に移動するよ
うになっている。
【0044】次に、図10〜図12に基づいて、ベッド
部2に設けられ、布地及び下ボタンをY方向に搬送する
下Y送り機構50について説明する。下Y送り機構(布
送り駆動手段)50は、下Y送りモータ51を駆動源と
し、該モータ51の出力軸にスプロケットホイール52
が固定されている。さらにこのスプロケットホイール5
2に、前後方向に張り渡されているタイミングベルト5
3がかみ合うように掛けられている。また、タイミング
ベルト53は、回転自在な従動ローラ58にも掛けら
れ、下Y送りモータ51が回転すると、スプロケットホ
イール52を介して回転移動するようになっている。な
お、タイミングベルト53の近傍には、図示しないルー
パを駆動する下軸69が設けられている。前記主軸モー
タ14の回転が、タイミングベルト68a、68b等を
介して、下軸69に伝達され、前記ルーパが主軸7と同
期して動作するようになっている。
【0045】タイミングベルト53には、図12に示す
ように、固定板63a、63aを介してY送りベース5
4、54がネジ止めされている。そして、ベッド部2内
の図示しないフレームに対して、タイミングベルト53
に平行するように、ガイドシャフト55a、55bが固
定されている。ガイドシャフト55aは、Y送りベース
54、54の基部54a、54aを貫通し、ガイドシャ
フト55bはY送りベース54、54の先端部54b、
54bを貫通し、これらガイドシャフト55a、55b
によりY送りベース54、54が支持されている。先端
部54b、54bの上面には、ネジ穴54c、54cが
形成されている。これらネジ穴54c、54cに、下板
56に形成されているネジ穴(図示略)を合わせ、止め
ネジ56c、56cで止めることにより、図10に示す
ように、Y送りベース54に対して下板56が固定され
ている。よって、下Y送りモータ51が作動し、タイミ
ングベルト53によりY送りベース54が移動すること
に伴って、下板56もY方向に移動するようになってい
る。
【0046】下板(布送り板)56は、その上面に布地
や下ボタンを載置するもので、本発明の下板56は複数
種類のボタン付け縫製に対応できるように、3つのボタ
ン付けポジションA、B、Cを有する。ポジションA
は、すくい縫製、根巻き縫製、あるいはその両方の縫製
を行う箇所である。下板56には、略L字型の大きな開
口56aが形成されている。一方、下板56の最前部に
は、左右に並んでいる2つのバネ挟持部60a、60a
からなり、布地をタング57ごと挟持する布挟持部(布
保持部)60が設けられている。各バネ挟持部60a
は、上下に対向する細い板バネから構成されている。布
挟持部60の後縁部には開口56aに臨むように針穴6
0bが設けられている。
【0047】ここで、布地を布挟持部60にセットする
ためのタング57について説明する。前記Y送りベース
54、54の下部にタング57を駆動するタングシリン
ダ66を支持するシリンダベース65が固定されてい
る。タングシリンダ66の出力ロッド66aは、タング
リンク67に接続されている。一方、タング57は円弧
状に形成されたタング支持部59の先端にネジ止めされ
ている。タング支持部59の基端部と、タングリンク6
7に対して、タング軸59aが挿通しており、タングリ
ンク67とタング支持部59はタング軸59aとともに
一体に回動可能となっている。
【0048】作業者は、タング57先端部をくるむよう
に布地をセットし、その状態で下板56に近づけるよう
に手動でタング57の手押し部57aを押して動かす。
下板56の近傍には、タングセンサ64(図1)が設け
られており、タング57が近づいてくるとタング検出信
号をCPU102に出力する。これを受けてCPU10
2の制御の下でタングシリンダ66がON状態になり、
出力ロッド66aが引き込み、これによりタング57が
布挟持部60に前進し、終には、布地を折り曲げた状態
のまま、左右のバネ挟持部60a、60aに挟まれるよ
うになっている。このとき、タング57先端に形成され
た針穴57bは、上下方向から見ると前記針穴60bに
対してほぼ一致するようになっている。このようにセッ
トされた布地に対して、前記チャック部90にチャック
された上ボタンは、図10の点線で示すように、針穴6
0bがそのほぼ中央に位置するように下板56上方にセ
ットされる。このように布地と上ボタンをセットするこ
とで、図20(a)に示したようなすくい縫いが可能と
なる。
【0049】すくい縫いの後に、根巻き縫製を行う場合
には、前述のように上ボタンを回転シリンダ37により
図10における時計方向に90度回転させる。このよう
に回転させることで、上ボタンは開口56aに臨んだ状
態で立てられ、上ボタンと布との間の根糸が前後方向に
向くことになり、根巻き縫製が可能となる。なお、タン
グシリンダ66は、縫製が終了すれば自動的にOFFに
なり、タング57は元の待機位置に戻る。
【0050】開口56aの後方には、ポジションB、C
を構成する針板61がその基部において固定されてい
る。針板61の前縁部には凹部61aが形成され、中央
部には針穴61bが形成されている。下板56におい
て、凹部61a及び針穴61bに対応する箇所には、針
穴となる長穴56bが形成されている。凹部61aがポ
ジションBであり、凹部61aと下板56との間に下ボ
タンをセットし、その上に布地を載置し、さらにその上
にチャック部90によって把持された上ボタンをセット
し、下ボタン付け縫いを行うことができる。よって、ポ
ジションBが本発明の下ボタン保持部である。また、針
穴61bがポジションCであり、この針穴61b上に布
を載置し、その上方にチャック部90に把持された上ボ
タンをセットし、下ボタンなしのべた付け縫いによりボ
タン付けを行うことができる。よって、ポジションCが
本発明の上ボタンべた付け部である。なお、ポジション
B、Cにおける縫いの場合、布地は図示しない布押えに
より押えられるようになっており、該布押えは、布押え
シリンダ107(図1)により駆動されるようになって
いる。このように、下板56は3種類のボタン付け縫い
のポジションを有し、下Y送り機構50によりポジショ
ンA、B、Cのそれぞれが縫い針5の下方に位置するよ
うに下板56が駆動される。ポジションA、B、Cそれ
ぞれに基準位置(原点)や初期位置が設定されている。
【0051】次に、ミシン1の制御回路について図1に
基づいて説明する。ミシン1には、本発明の制御手段で
あるCPU(Central Processing Unit)102を備え
る電装ボックス101が設けられ、この電装ボックス1
01に各部が接続されている。例えば、電装ボックス1
01には、操作パネル103、電源スイッチ104、ス
タートペダル105、一時停止スイッチ106が接続さ
れている。操作パネル103は作業者が根巻き縫いなし
のすくい縫い、すくい根巻き縫い、下ボタン付け縫い、
べた付け縫いなどからボタン付けの種類を選択したり、
選択したボタン付け縫製の縫製条件などを入力したり、
あるいは設定されている縫製条件や縫製状況などを表示
するものである。操作パネル103には外部メモリ10
3aが接続可能であり、外部メモリ103aからの縫製
データを読み込んで縫製条件を設定できるようにもなっ
ている。
【0052】CPU102には、メモリ(記憶手段)1
02aが設けられ、該メモリ102aに各種プログラム
が記憶されている。特に、メモリ102aには、連続し
て異なる種類のボタン付けを行うサイクル縫いのプログ
ラムが記憶され、該プログラムを呼び出すことで下板5
6を下Y送り機構50で駆動しながら、縫い針5の下方
にポジションA、B、Cを移動させるようになってい
る。
【0053】電源スイッチ104は、ミシン1を通電状
態にするためのON/OFFスイッチである。スタート
ペダル105は、縫製をスタートするときに操作するペ
ダルであり、これを操作するとCPU102の制御によ
り縫製を開始する。一時停止スイッチ106は、縫製開
始後に、一時的に停止するためのスイッチである。ま
た、電装ボックス101内には、図示しないインターフ
ェースが設けられ、CPU102からの制御信号がこの
インターフェースを介して、各駆動源に出力されるよう
になっている。すなわち、前記インターフェースを介し
て、前述の主軸モータ14、針振りモータ20、上Y送
りモータ32、上下駆動モータ35、差動モータ72、
下Y送りモータ51が接続されている。また、前記イン
ターフェースを介して電磁弁108が接続され、この電
磁弁108を介して回転シリンダ37、タングシリンダ
66、布押えシリンダ107が接続されている。さら
に、ミシン1には、図示しない糸切り機構が設けられ、
縫製途中や縫製後に所定のタイミングで糸が切断される
ようになっており、その駆動源として糸切りモータ10
9や糸切りシリンダ110が設けられている。
【0054】以上の構成を有するミシン1は、上ボタン
に関してはボタン差動機構70及び上Y送り機構30に
より、X方向及びY方向に移動させることができる。ま
た、下ボタン及び布地に関しては下Y送り機構50によ
りY方向に移動させることができる。加えて、X方向に
移動可能な針振り機構11を利用することで、下ボタン
及び布地を上ボタンに対して相対的にX方向に移動させ
ることができる。さらに、上ボタンについては、ボタン
上下動機構40により上下動自在であり、回転シリンダ
37により90度向きを変えることができる。これらの
機構を組み合わせることで、従来困難であった各種ボタ
ン付けに対応できるようになった。以下では、図13〜
図17に基づいて、ミシン1におけるボタン付けの際の
動作を具体的に例を挙げて説明する。
【0055】(1)4つ穴上ボタン及び4つ穴下ボタン
の場合 ミシン1におけるボタン付けの動作前にボタン及び布地
をセットする。すなわち、手動あるいは周知のボタンフ
ィーダー装置などによりチャック部90に4つ穴を有す
る上ボタンB1を供給し、上ボタンをチャック部90に
把持させる。チャック部90が上ボタンB1をチャック
すると図示しないセンサにより検出されて、上ボタンB
1はボタン上下動機構40により所定の原点位置まで下
降する。一方、所定の原点位置にある下板56のポジシ
ョンBに4つ穴を有する下ボタンC1をセットしその上
部に布地を載置した状態とする。このように上ボタンB
1、下ボタンC1をセッティングした初期状態を図13
(a)に示す。便宜的に布地は示していない。このと
き、縫い針5は、図13(a)のP1点の上方にあっ
て、つまり、上ボタンB1及び下ボタンC1の中心と、
縫い針5が一致する状態である。
【0056】A.縦目 まず、Y方向に糸を掛け渡す「縦目」縫製、例えば、上ボ
タンB1の穴b1及び下ボタンC1の穴c1に第1針を
落とし、次いで穴b2及び穴c2に第2針を落とす場合
について述べる。図13(a)のようにセットした状態
で操作パネル103上に設けられた準備キー(図示せ
ず)を操作することで、次のように各機構が動作する。 ア.針振り機構11により、P1点の縫い針5が、下ボ
タンC1の左右に並ぶ穴の中心間の距離w1(c1−c
3、c2−c4)の半分の距離分動き、P2点に移動す
る。 イ.下Y送り機構50により、下ボタンC1(布地)
が、前後に並ぶ穴の中心間の距離w2(c1−c2、c
3−c4)の半分の距離分移動し、穴c1がP2点に移
動する(点線で示す)。 ウ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、前後に
並ぶ穴の中心間の距離W2(b1−b2、b3−b4)
の半分の距離分移動する。次いで、ボタン差動機構70
により、上ボタンB1が、上下のボタンの中心間の距離
m1分移動し、穴b1がP2点に移動する(点線で示
す)。 以上のア〜ウの動作はほぼ同時に行われ、これによりP
2点に縫い針5、穴b1、穴c1が集まる。
【0057】次いで、スタートペダル105を踏むこと
により、主軸モータ14が回転し始め、1針目の縫い針
5が下降し、穴b1、布地、穴c1を貫通し、糸が前記
ルーパに絡み、その後縫い針5が上昇する。針先が上ボ
タンB1よりも上方に移動すると、次のように各機構が
動作する。 エ.下Y送り機構50により、下ボタンC1(布地)が
距離w2分移動し、点線で示す穴c2がP2点に移動す
る。 オ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が距離W2
分移動し、点線で示す穴b2がP2点に移動する。 以上のエ及びオの動作が同時に行われ、これによりP2
点に、縫い針5、穴b2、穴c2が集まる。次いで、縫
い針5が下降し、2針目が縫われる。2針目の針が上昇
すると、再びP2点に穴b1、穴c1が集まるように各
機構が動作し、3針目が縫われる。以上の動作を数回繰
り返すことで、b1−b2間、c1−c2間に縦目の縫
い目が形成される。この縫い目の最後に、縫い始め位置
と同じ穴b1、穴c1に縫い針5が落ちて、ルーパに糸
が絡むと、縫い針5は上昇する。ここで一旦主軸モータ
14は停止する。さらに、設定に応じて前記糸切り手段
により縫い糸が切断される。
【0058】次に、b3−b4(c3−c4)間に縫い
目を形成すべく各機構は次のように動作する。 カ.針振り機構11により、P2点の縫い針5が、w1
分動き、P3点に移動する。これにより、点線で示す穴
c3上に縫い針5が位置する。 キ.ボタン差動機構70により、上ボタンB1が前記距
離m1の2倍長さ動き、点線で示す穴b3の中心がP3
点に移動する。 これによりP3点に縫い針5、穴b3、穴c3が集ま
り、ここで主軸モータ14が回転し始める。この後は、
b1−b2(c1−c2)間と全く同様に動作が続き、
b3−b4(c3−c4)間に縦糸の縫い目が形成さ
れ、最後に縫い糸が前記糸切り手段により切断されて、
縫製が終了する。
【0059】B.横目 横目の場合も、縦目同様に、図13(a)で示す初期状
態から、準備キーを操作することで、縦目の際の前記ア
〜ウの動作が行われ、これによりP2点に縫い針5、穴
b1、穴c1が集まる(図13(a)の点線の状態)。
次にスタートペダル105を操作し、1針目がP2点に
落ち、縫い針5が上昇し、針先が上ボタンB1の上方に
達してから、各機構は次のように動作する。 ク.針振り機構11により、P2点の縫い針5が、距離
w1分動き、P3点に移動する。下Y送り機構50、上
Y送り機構30は動かない。 ケ.ボタン差動機構70により、上ボタンB1が、距離
m1の2倍長さ移動し、点線で示す穴b3がP3点に移
動する。 これによりP3点に縫い針5、穴b3、穴c3が集ま
り、縫い針5が下降し、2針目が縫われる。2針目の針
が再び、上ボタンB1の上に上昇すると、再びP2点に
穴b1、穴c1が集まるように各機構が動作し、3針目
が縫われる。以上の動作を数回繰り返すことで、b1−
b3間、c1−c3間に横目の縫い目が形成される。こ
の縫い目の最後に、縫い始め位置と同じ穴b1、穴c1
に縫い針5が落ちて、ルーパに糸が絡むと、縫い針5は
上昇する。ここで一旦主軸モータ14は停止する。さら
に、設定に応じて前記糸切り手段により縫い糸が切断さ
れる。
【0060】次に、b2−b4(c2−c4)間に縫い
目を形成すべく各機構は次のように動作する。 コ.針振り機構11、ボタン差動機構70は動かない。
下Y送り機構50により、下ボタンC1が、距離w2分
動き、点線で示す穴c2がP2点に移動する。 サ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、距離W
2分動き、点線で示す穴b2がP2点に移動する。 これによりP2点に縫い針5、穴b2、穴c2が集ま
り、ここで主軸モータ14が回転し始める。この後は、
b1−b3(c1−c3)間と全く同様に動作が続き、
b2−b4(c2−c4)間に横糸の縫い目が形成さ
れ、最後に縫い糸が前記糸切り手段により切断されて、
縫製が終了する。
【0061】C.クロス縫い クロス縫いの場合も、縦目及び横目同様に、図13
(a)で示す初期状態から、準備キーを操作すること
で、縦目の際の前記ア〜ウの動作が行われ、次にスター
トペダル105を操作すると、1針目がP2点に落ち、
縫い針5が上昇し、針先が上ボタンB1の上方に達して
から、各機構は次のように動作する。 シ.針振り機構11により、P2点の縫い針5が、距離
w1分動き、P3点に移動する。 ス.下Y送り機構50により、下ボタンC1が、距離w
2分移動し、点線で示す穴c4がP3点に移動する。 セ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、距離W
2分移動する。次いで、ボタン差動機構70により、上
ボタンB1が、距離m1の2倍長さ移動し、点線で示す
穴b4がP3点に移動する。 これによりP3点に縫い針5、穴b4、穴c4が集ま
り、縫い針5が下降し、2針目が縫われる。2針目の針
が再び、上ボタンB1の上に上昇すると、再びP2点に
穴b1、穴c1が集まるように各機構が動作し、3針目
が縫われる。以上の動作を数回繰り返すことで、b1−
b4間、c1−c4間に斜めの縫い目が形成される。こ
の縫い目の最後に、縫い始め位置と同じ穴b1、穴c1
に縫い針5が落ちて、ルーパに糸が絡むと、縫い針5は
上昇する。ここで一旦主軸モータ14は停止する。さら
に、設定に応じて前記糸切り手段により縫い糸が切断さ
れる。
【0062】次に、b2−b3(c2−c3)間に縫い
目を形成すべく各機構は次のように動作する。 ソ.針振り機構11、ボタン差動機構70は動かない。
下Y送り機構50により、下ボタンC1が、距離w2分
動き、点線で示す穴c2がP2点に移動する。 タ.上Y送り機構30により、上ボタンB1が、距離W
2分動き、点線で示す穴b2がP2点に移動する。 これによりP2点に縫い針5、穴b2、穴c2が集ま
り、ここで主軸モータ14が回転し始める。この後は、
b1−b4(c1−c4)間と同様に動作が続き、b2
−b3(c2−c3)間に斜めの縫い目が形成され、最
後に縫い糸が前記糸切り手段により切断されて、縫製が
終了する。
【0063】ミシン1では、上記(1)の他に様々なボ
タン付け縫製に対応できる。以下では、主軸モータ14
のON/OFFも含めた縫い針5の上下動については省
略し、上下のボタンのXY方向の移動を中心に説明す
る。
【0064】(2)4つ穴上ボタン及び2つ穴下ボタン
の場合 A.縦目 この場合にも、(1)同様に上下のボタンをセットする
と、図13(b)のように、上ボタンB2、下ボタンC
2の中心位置及び縫い針5の軸心がP1点に一致した初
期状態となる。この状態で準備キーを操作すると次のよ
うに動作する。図13(b)で、符号w2、W1、W2
は図13(a)同様である。なお、この縫製では、針振
り機構11は全く動かない。
【0065】チ.下ボタンC2は、下Y送り機構50に
より、距離w2の半分の距離移動し、穴c1がP1点に
移動する。 ツ.上ボタンB2は、上Y送り機構30により距離W2
の半分の距離移動し、ボタン差動機構70により、距離
W1の半分移動し、穴b1がP1点に移動する。 この状態(点線で示す状態)で1針目が落とされる。そ
して、2針目の前に次のように動作する。 テ.下ボタンC2は、下Y送り機構50により、距離w
2分移動し、点線で示す穴c2がP1点に移動する。 ト.上ボタンB2は、上Y送り機構30により距離W2
分の移動し、点線で示す穴b2がP1点に移動する。 以上を数回繰り返し、b1−b2(c1−c2)間に縦
目の縫い目を形成する。次いで、ボタン差動機構70に
より、上ボタンB2が距離W1分移動した後、テ〜トと
ほぼ同様にb3−b4(c1−c2)間に縦目の縫い目
を形成する。
【0066】B.横目 この場合、図14に示すように上ボタンB3、下ボタン
C3の中心と、縫い針5がP1点で一致した初期状態に
セットされる。この縫製では下Y送り機構50は全く動
かない。図14の初期状態で準備キーを操作すると次の
ように動作する。 ナ.針振り機構11により、縫い針5は、穴c1の中心
と一致するP2点に移動する。 ニ.上ボタンB3は、上Y送り機構30により距離W2
の半分の距離移動し、さらにボタン差動機構70によ
り、上下のボタンの距離m1分移動し、穴b1がP2点
に移動する。
【0067】この状態(点線で示す状態)で1針目が落
とされる。そして、2針目の前に次のように動作する。 ヌ.針振り機構11により、縫い針5は、距離w1分移
動し、穴c2の中心と一致するP3点に移動する。 ネ.上ボタンB3は、ボタン差動機構70により距離m
1の2倍長さ移動し、穴b3がP3点に移動する。 以上を数回繰り返し、b1−b3(c1−c2)間に横
目の縫い目を形成する。次いで、上Y送り機構30によ
り、距離W2分の移動した後、ヌ〜ネとほぼ同様にb2
−b4(c1−c2)間に横目の縫い目を形成する。
【0068】上記(1)、(2)の他にも、各種ボタン
付け縫製が可能である。例えば、図15(a)に示す2
つ穴(b1、b2)の上ボタンB4と2つ穴(c1、c
2)の下ボタンC4の縦目あるいは横目の縫製や、図1
5(b)に示す2つ穴(b1、b2)の上ボタンB5と
4つ穴(c1、c2、c3、c4)の下ボタンC5の縦
目あるいは横目の縫製なども可能である。
【0069】(3)下ボタンなしのべた付け縫いの場合 下板56のポジションCで行われる下ボタンなしのべた
付け縫いにおいても、各機構を自在に駆動することで多
様なボタン付けが可能である。例えば、従来であれば、
布地への針落ち位置は、ボタン穴の間隔分離れてしま
い、図19(c)のようになってしまっていた。しか
し、ミシン1では、Y方向の縦目であれば下Y送り機構
50により布地をY方向に移動させたり、あるいは、X
方向の横目であればボタン差動機構70によりボタンを
X方向に移動させることで、異なるボタン穴を通った針
の針落ち位置を布地の1箇所に落とすことが可能とな
り、図19(a)に示す「V字」型の良好な縫い目が得ら
れる。
【0070】(4)すくい縫いの場合 すくい縫いの場合、図16(a)に示すように、下板5
6のポジションAに上ボタンBをセットするとともに、
布地Sをタング57で折った状態で布挟持部60にセッ
トする。図16(a)のようにセットされた状態で、例
えば1針目にすくい縫いを行えば、次の2針目の針落ち
の前に、上Y送り機構30及び下Y送り機構50を駆動
して、1針目とは異なるボタン穴に針を通しかつ布地に
は針が刺さらない空縫いを行う。これを繰り返すことで
Y方向に縦目が形成できる。加えて、4つ穴の上ボタン
Bに縦方向に縫い目を形成する場合には、1列目L1の
縫製時から2列目L2の縫製に移るときに、針振り機構
11により縫い針5を適切な角度X方向に振り、かつ、
所定角度振られた縫い針5が目的とするボタン穴を通過
できるようにボタン差動機構70により上ボタンBをX
方向に移動させる。これにより、1列目L1及び2列目
L2のすくい縫いのいずれにおいても、布地S上のほぼ
同一の点Rに縫い針5を落とすことができる。したがっ
て、図19(a)に示すような「V字」型の縫い形状が形
成され、この後に根巻き縫製すれば同図(b)のような
手縫いのような見た目の良好な縫い目が形成される。な
お、状況に応じて1列目L1から2列目L2に移る際
に、ボタン差動機構70のみにより駆動してもよい。
【0071】また、すくい縫いの場合、図20(a)に
示したように布地Sの中に針を落とすようにしている
が、例えば1針分だけ、下Y送り機構50により布地S
をわずかにY方向において後方に移動させることで、図
16(b)に示すように根糸Tを布地Sの裏側に通し
「力糸」を形成することができる。
【0072】(5)シャンクボタンの場合 シャンクボタンを縫い付ける場合、下板56のポジショ
ンBにおいて、回転シリンダ37によりボタン頭部を9
0度回転させ、垂直に立てた状態、すなわち根巻きと同
じ状態で縫製する。図17にセット時の初期状態の様子
を模式的に示した。初期状態では、縫い針5の軸線とシ
ャンクボタンEのシャンク部e及び下ボタンC6の中心
がP1点で一致している。そして、シャンクボタンEを
4つ穴下ボタンC6とともに縫い付ける場合は次のよう
に各機構が動作する。 ハ.針振り機構11により、縫い針5は、P1点から距
離w1(c1−c3間、c2−c4間)の半分移動し、
P2点に移動する。 ヒ.下Y送り機構50により、下ボタンC6は、距離w
2(c1−c2間、c3−c4間)の半分移動し、穴c
1をP2点に移動させる。 フ.上Y送り機構30により、シャンクボタンEは、所
定距離移動し、シャンク部eが、点線で示す穴c1−c
2間に位置するように移動する。さらに、ボタン差動機
構70により、距離w1の半分移動し、シャンク部eの
中心が、穴c1−c2の間に位置する状態とする。
【0073】以上の状態で、穴c1に針が落ち1針目が
縫われ、次に、下Y送り機構50、上Y送り機構30が
動作し、シャンク部eをまたぐように縫い糸が渡った状
態でP2点において穴c2に針が落ちる。これを繰り返
しc1−c2間に縦目の縫い目を形成する。次に、縫い
針5が、P2点から針振り機構11により距離w1分移
動し、P3点に移動する。以後は、c1−c2間同様に
上記ヒ以後の動作を繰り返し、穴c3−c4間に縦糸の
縫い目を形成する。その他、ミシン1では、シャンクボ
タンと2つ穴の下ボタンの縫製も自在に行うことができ
る。
【0074】(6)止め縫いの場合 すくい縫いやべた付け縫いといった縫い方の種類に関わ
らず、縫製の最後には数回同じボタン穴に針を落とす
「止め縫い」を行う。その際、布地に対して異なる位置に
針を落としたい場合には、下Y送り機構50により布地
を動かすことで、同じボタン穴を通しながら、布地にお
いては全く異なる箇所に針を落とすことができる。
【0075】以上のミシン1によれば、上ボタンに関し
ては上Y送り機構30及びボタン差動機構70によりY
方向及びX方向に移動させることができる。また、下ボ
タン及び布地に関しては下Y送り機構50によりY方向
に移動させることができる。加えて、X方向に移動可能
な針振り機構11を利用することで、下ボタン及び布地
を上ボタンに対して相対的にX方向に移動させることが
できる。すなわち、上ボタンと下ボタン・布地とを、そ
れぞれ、独立にXY方向に駆動可能となっている。さら
に、上ボタンについては、ボタン上下動機構40により
上下に移動自在であり、回転シリンダ37により90度
向きを変えることができる。これらの機構を組み合わせ
ることで、見た目に美しい各種ボタン付けが可能となっ
た。すなわち、上記で説明したように、上下のボタンの
種類や穴の個数及びピッチには関係なく縫製することが
できる。
【0076】また、上ボタンに対する布地の針落ち位置
を自由に設定することができるので、すくい縫いであっ
てもべた付け縫いであっても、布地の針落ち位置をほぼ
1箇所に設定することができ、上ボタンと布地との間に
いわゆる「V字型」の縫目を形成することができ、この後
に根巻き縫製をすれば風合いのよい縫目を形成できる。
逆に、縫い糸が太く、布地の同一箇所に針落ちすること
で縫いこぶが生じてしまうような場合や、根糸によって
上ボタンが布地に対して支持されるように安定させたい
場合には、針落ち位置をわざとずらすこともできる。ま
たすくい根巻き縫製において、すくい縫い時においてボ
タン上下動機構40を利用して根糸の長さを自在に設定
し、次に根巻き縫製において下Y送り機構50によりわ
ざと根糸を弛ませてから根巻き縫製をすることで、上ボ
タンの直下から布地まで糸が直線的に形成され見た目が
良くなる。
【0077】また、前述のように従来は、すくい縫い工
程では力糸を形成することができず根巻き時に布地を貫
通させ力糸の代わりとしてしていたが、ミシン1ではす
くい縫いの工程中に力糸を形成することができるので、
上ボタンに十分な引張り強度を持たせることができるよ
うになった。
【0078】さらに、下板56に、ポジションA、B、
Cを設けたことから、各種ボタン付けに対応できる。し
たがって、1つの服に複数の種類のボタン付けを施す場
合に、1台のミシンで対応でき従来のようにボタン付け
の種類ごとにミシンを購入することに比べてコストを抑
制することができる。加えて、作業者もミシンからミシ
ンへ縫製物を移動させたり、アタッチメントの交換など
の手扱いの分が少なくなり、作業効率も向上する。さら
に、操作パネル103でサイクル縫いを選択すると、下
Y送り機構50により下板56を駆動し、縫い針5下の
所定位置にポジションA、B、Cを適切な順に移動させ
ることで、複数種類のボタン付け縫いを連続して行うこ
とが可能となり、より一層作業効率が向上する。
【0079】そして、上記のように上ボタンと、下ボタ
ン(布地)をそれぞれ独立にXY方向に自在に移動させ
ることが可能でありながら、下ボタンについては針振り
機構を利用しているので、従来のXYテーブルを2台設
ける場合に比較して、全体重量を低減することができ
る。また、針棒の揺動もXYテーブルの駆動も間欠的な
運動ではあるが、実際の構成上、針棒の揺動は、例えば
最高5000rpmで駆動可能であるのに対し、XYテ
ーブルの方が負荷が大きく最高2700rpm程度でし
か駆動できない。したがって、XYテーブルを利用する
よりも、高速運転が可能となり、作業効率が向上する。
さらに、下Y送り機構50については、ベルト駆動で構
成したので長い距離移動可能となりポジションA、B、
C間の移動を容易にしている。
【0080】なお、上記実施の形態では主軸の長手方向
に対して直交する面内において針棒を振らせる針振り駆
動手段として説明したが、主軸の長手方向に対して平行
な面内において針棒を振らせてもよい。また、本発明は
上記実施の形態に限定されるものではなく、具体的な形
状・構造等について適宜変更可能であるのは勿論であ
る。例えば、上記例では表ボタンを上ボタン、力ボタン
のような裏側のボタンを下ボタンとしたが、上下逆に設
置するように構成してもよい。また、本発明に特徴的な
上Y送り機構、ボタン差動機構、及び下Y送り機構など
の具体的な構造は上記実施例に限定されない。例えば、
下Y送り機構は、ベルト駆動を用いていたが、ラックと
ピニオンのようなギア機構で構成してもよい。逆に上Y
送り機構やボタン差動機構をベルト駆動で構成してもよ
いし、上記実施例とは異なるギア構造でもよい。チャッ
ク部90は手動レバーにより開閉していたが、シリンダ
などの駆動源を用いてボタンのチャック及び開放を行な
うように構成してもよい。
【0081】また、ボタン穴の縫製順序について、図1
3〜図17で説明した順序に限定されず、適宜変更可能
である。また、上ボタン、下ボタンの移動量について
も、例えば上ボタン、下ボタンの穴ピッチが全く同じで
あるなどの上下ボタンの穴ピッチの関係が異なれば適宜
変更すればよい。
【0082】さらに、本発明においては、ボタン差動機
構は必ずしも設けなくてもよい。図18には、ボタン差
動機構が設けられていないチャックユニット200を示
した。図18において、図7のチャックユニット71と
全く同じ部材については同符号を付す。例えば、上ボタ
ンBのX方向への駆動を必要としない場合には、図18
のように構成することで、アーム部4にかかる重量を軽
減することができることから有用である。
【0083】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、縫い針
は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、
平行または直交する面内において揺動運動する。また、
上ボタンに関しては、第1ボタン送り駆動手段により布
送り方向と同じ方向に、これに直交する第2ボタン送り
駆動手段によりに針振り方向と同じ方向に移動させるこ
とができる。さらに、下ボタン及び布地に関しては布送
り駆動手段により針振り方向とは直交する方向に移動さ
せることができる。縫い針の揺動運動を利用すれば、結
局下ボタン及び布地を上ボタンに対して相対的に布送り
駆動手段に直交する方向に移動させることができる。す
なわち、上ボタンと、布地(下ボタン)を、それぞれ、
水平面内において互いに直行する2方向に駆動可能とな
っている。よって、これらの駆動手段を組み合わせるこ
とで、上ボタンと、布地(下ボタン)の相対的な位置関
係を自由に変えることができ、従来は不可能であった各
種ボタン付けが可能となる。
【0084】また、上記のように上ボタンと、布地(下
ボタン)をそれぞれ互いに直行する2方向に自在に移動
させることが可能でありながら、下ボタンについては針
振り機構を利用しているので、従来の2台のXYテーブ
ルを設けこれらを駆動する場合に比較して、全体重量を
低減することができる。また、針棒の揺動もXYテーブ
ルの移動も、針が針板より上方に位置するときのみ動作
させるので、いずれにしても間欠的な運動ではあるが、
実際の構成上、針棒の揺動運動の方がテーブルを駆動す
るよりも速く、高速運転が可能となり、作業効率が高
い。
【0085】請求項2に記載の発明によれば、縫い針
は、針振り駆動手段により、主軸の長手方向に対して、
平行または直交する面内において揺動運動する。上ボタ
ンに関しては、第1ボタン送り駆動手段あるいは第2ボ
タン送り駆動手段により、布送り方向あるいは針振り方
向と同じ方向に移動させることができる。また、下ボタ
ン及び布地に関しては布送り駆動手段により針振り方向
とは直交する方向に移動させることができる。すなわ
ち、上ボタン、布地(下ボタン)、縫い針をそれぞれ一
方向に駆動可能となっているので、これらの駆動手段を
組み合わせることで、上ボタンと、布地(下ボタン)の
相対的な位置関係をある程度自由に変えることができ、
従来は不可能であった各種ボタン付けが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の根巻きボタン付けミシンの一例である
ミシンの外観の概略を制御ブロック図とともに示す図で
ある。
【図2】針上下動機構と針振り機構とを示す斜視図であ
る。
【図3】図2の針上下動機構と針振り機構それぞれの駆
動モータを示す斜視図である。
【図4】図2の針上下動機構と針振り機構の要部を示す
斜視図である。
【図5】上Y送り機構とチャックユニットとを主に示す
斜視図である。
【図6】上Y送り機構とチャックユニットとを主に示す
斜視図である。
【図7】チャックユニットを示す斜視図である。
【図8】チャックユニットの底面側を示す斜視図であ
る。
【図9】チャックユニットをモータユニットが外れた状
態で示す斜視図である。
【図10】下板と下Y送り機構を示す斜視図である。
【図11】下Y送り機構を下板を外した状態で示す斜視
図である。
【図12】下Y送り機構の底面側を示す斜視図である。
【図13】(a)は4つ穴上ボタンと4つ穴下ボタンの
縫い付けを説明するための図であり、(b)は4つ穴上
ボタンと2つ穴下ボタンの縫い付け(縦目)を説明する
ための図である。
【図14】4つ穴上ボタンと2つ穴下ボタンの縫い付け
(横目)を説明するための図である。
【図15】(a)は2つ穴上ボタンと2つ穴下ボタンを
例示した図であり(b)は2つ穴上ボタンと4つ穴下ボ
タンを例示した図である。
【図16】(a)すくい縫いの様子を示す斜視図であ
り、(b)は力糸を模式的に示す側面図である。
【図17】シャンクボタンと4つ穴下ボタンの縫い付け
を説明するための図である。
【図18】チャックユニットの他の例を示す斜視図であ
る。
【図19】上ボタンを布地に縫い付ける様子を模式的に
示す図である。
【図20】根巻きボタン付け縫製の工程を説明するため
の図であり、(a)はすくい縫いを示し、(b)は根巻
き縫いを示す。
【符号の説明】
1 ミシン(根巻きボタン付けミシン) 5 縫い針 7 主軸 9 針棒 10 針上下動機構(針上下駆動手段) 11 針振り機構(針振り駆動手段) 30 上Y送り機構(第1ボタン送り駆動手段) 40 ボタン上下動機構 46 ボタン回転機構(回転手段) 50 下Y送り機構(布送り駆動手段) 53 タイミングベルト 56 下板(布送り板) 57 タング 70 ボタン差動機構(第2ボタン送り駆動手段) 71、200 チャックユニット 72 差動モータ 101 電装ボックス 102 CPU(制御手段) 102a メモリ 103 操作パネル B、B1〜B5 上ボタン C1〜C6 下ボタン E シャンクボタン S 布地(縫製物)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下端部に縫い針を備えた針棒を、略水平に
    設置された主軸により上下に駆動する針上下駆動手段
    と、 主軸の長手方向に対して平行または直交する面内におい
    て針棒を振らせる針振り駆動手段と、 上面に下ボタン及び縫製物を載置する布送り板を、針振
    り駆動手段の針振り方向に直交する方向に駆動する布送
    り駆動手段と、 上ボタンを略水平に把持する上ボタン把持部を布送り駆
    動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第1ボタ
    ン送り駆動手段と、 上ボタン把持部を第1ボタン送り駆動手段の駆動方向に
    直交し、かつ、針振り方向に平行する方向に駆動する第
    2ボタン送り駆動手段と、 前記各駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特
    徴とする根巻きボタン付けミシン。
  2. 【請求項2】下端部に縫い針を備えた針棒を、略水平に
    設置された主軸により上下に駆動する針上下駆動手段
    と、 主軸の長手方向に対して平行または直交する面内におい
    て針棒を振らせる針振り駆動手段と、 上面に下ボタン及び縫製物を載置する布送り板を、針振
    り駆動手段の針振り方向に直交する方向に駆動する布送
    り駆動手段と、 上ボタンを略水平に把持する上ボタン把持部を布送り駆
    動手段の布送り方向に平行する方向に駆動する第1ボタ
    ン送り駆動手段と、上ボタン把持部を第1ボタン送り駆
    動手段の駆動方向に直交し、かつ、針振り方向に平行す
    る方向に駆動する第2ボタン送り駆動手段とのいずれか
    一方と、 前記各駆動手段を制御する制御手段とを備えることを特
    徴とする根巻きボタン付けミシン。
  3. 【請求項3】布送り板は、 縫製物を折り曲げた状態で保持し、すくい縫いを可能と
    する布保持部と、 縫製物の下方で下ボタンを保持し、下ボタン付け縫いを
    可能とする下ボタン保持部と、 縫製物の上面に、前記上ボタンをべた付けするべた付け
    縫いを可能とする上ボタンべた付け部とを備え、 布送り駆動手段は、布保持部と下ボタン保持部と上ボタ
    ンべた付け部のそれぞれが、ほぼ縫い針の下方に位置す
    るように布送り板を駆動可能であることを特徴とする請
    求項1または2に記載の根巻きボタン付けミシン。
  4. 【請求項4】すくい縫い、下ボタン付け縫い、及びべた
    付け縫いを含む異なる種類のボタン付け縫いの2種類以
    上を連続して縫製するサイクル縫いのプログラムを記憶
    する記憶手段を備え、 制御手段は、前記サイクル縫いのプログラムに従って、
    サイクル縫いを行うように前記各駆動手段を制御するこ
    と特徴とする請求項3に記載の根巻きボタン付けミシ
    ン。
  5. 【請求項5】穴の個数と穴のピッチと穴の配置の少なく
    とも一つが異なる組み合わせの上ボタン及び下ボタンと
    による下ボタン付け縫いが可能であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の根巻きボタン付けミシン。
  6. 【請求項6】上ボタンのボタン穴を通った縫い針の縫製
    物への針落ち位置が、1点に集中する縫目と、所定の2
    点に集中する縫目と、所定の3点以上とする縫目のそれ
    ぞれが形成可能であることを特徴とする請求項1に記載
    の根巻きボタン付けミシン。
  7. 【請求項7】同一のボタン穴に連続して複数回縫い針を
    通す止め縫いにおいて、ボタン穴の大きさに制限されず
    に縫製物上の任意の複数の位置に針落ちを可能としたこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の根巻きボタン付
    けミシン。
  8. 【請求項8】上ボタンが鉛直に支持されるように上ボタ
    ン把持部を90度回転させる回転手段を備えることを特
    徴とする請求項1〜7のいずれか記載の根巻きボタン付
    けミシン。
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