JP3868805B2 - 根巻きボタン付けミシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボタンを布に縫い付けるとともに、その後根巻き縫いを行う根巻きボタン付けミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
ボタンを布に縫い付けた後に、ボタンと布に架け渡された根糸の周りに糸を巻き付ける根巻きボタン付けミシンが知られている。図13に示すように、根巻きボタン付けミシンは、ボタン500を布501に縫い付ける際には左右に並んだ二つの根糸502,503をボタン500の穴と布501を結ぶように形成し、糸を巻き付ける際には根糸502,503を跨ぐようにして縫い針を左右に振ることで根巻き縫いを施す。縫製後は、根巻き縫いによって根糸502,503が絞られて、根糸502,503が布501に対して起立して、ボタン500が布501から浮いた状態が維持される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、根糸502,503がしっかりと絞られて、ボタン500が布501に接せずに浮いた状態が維持されて、美観性のあるようにボタン500が布501に縫い付けるためには、根巻き縫いの巻き数を多くする必要がある。しかしながら、根巻き縫いの巻き数を多くすると、糸の使用量が増えてしまう。更に、根巻き縫いの巻き数が多くなるということは、根巻き縫いの際の縫い針が上下動する回数が増えることであり、ボタン付け根巻き縫いに係るミシンの動作が長くなり、生産性が低くなる。
一方、根巻き縫いの巻き数が少ないと、根巻き縫いがずれてしまい、局部的に根巻き縫いの巻き数が非常に少ない部分がでてしまう。このため、根糸502,503が布501に対して起立した状態が保たれず、ボタン500が布501に着いてしまう。
そこで、本発明の課題は、糸の使用量を減らしつつ、生産性を高くし、かつ、美観性のあるボタン縫い付けを施せるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図2、図3、図4、図7又は図8に示すように、ボタン(200)を倒伏状態にして、ボタンの穴と布(300)との間に根糸(例えば左根糸205及び右根糸206)を施すことによりボタンを布に縫い付け、その後、ボタンを起立状態にして、根糸に対してジグザグ縫いで根巻き縫いを施す根巻きボタン付けミシン(1)において、
針を上下動する針上下動手段(例えば針上下動機構10)と、
前記針とボタンと布の相対位置を移動する相対移動手段(例えば針棒揺動機構11、ボタン送り機構30及び布送り機構50)と、
根巻き縫い時、ボタンと布の間をボタン側の第一領域(例えば領域C又は領域D)、布側の第二領域(例えば領域A又は領域F)及び前記第一領域と前記第二領域との間の第三領域(例えば領域B又は領域E)に区分けした前記第一領域及び/又は前記第二領域の根巻き糸の密度が前記第三領域の根巻き糸の密度より大きくなるように、前記針上下動手段及び前記相対移動手段を制御する制御手段(例えば制御装置150)と、
を備えることを特徴とする。
【0005】
請求項1記載の発明では、針が針上下動手段によって上下動され、相対移動手段によって針がボタン及び布に対して相対的に移動されることで、根糸に根巻き縫いが施される。ここで、第一領域及び/又は第二領域の根巻き糸の密度が、第三領域の根巻き糸の密度より大きくなるため、第一領域及び/又は第二領域で根糸に根巻き糸が多く巻かれ、第一領域に多く巻かれた場合、根巻き糸と根糸との摩擦が大きくなって根巻き糸が根糸からずり落ちることがなく根糸をしっかりと支えることができ、また、第二領域に多く巻かれた場合、根巻き糸によって根糸をしっかり支えることができる。一方、第三領域では、根巻き糸の使用量を抑えられるとともに、根巻き縫いにかかる時間の短縮が図られる。つまり、布又はボタン近傍では根巻き糸を多くして密度を大きくしているので、根糸が布に対して起立した状態が十分に保たれて、美観性のあるボタン縫い付けが施され、かつ、中間部付近では根巻き糸を少なくして密度を小さくしているので、生産性の向上及び糸の使用コストの削減が図られる。
【0006】
なお、第一領域、第二領域及び第三領域の各割合は限定されるものではなく、種々考えられ、例えば、第一領域から順に、1:1:3や、2:2:1や、2:3:5等に配分してもよい。また、第一領域と第二領域のうち少なくとも一方、例えば、第二領域がない場合には、第一領域と第三領域が所定の割合で区分され、これも、例えば第一領域から順に3:7、7:3等に配分されることが考えられる。さらに、割合は正数比である必要はない。
【0007】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、前記制御手段は、
根巻き縫いにおけるジグザグ縫いのピッチを変更することにより、前記第一領域及び/又は前記第二領域の根巻き糸の密度が、前記第三領域の根巻き糸の密度より大きくなるように、前記針上下動手段及び前記相対移動手段を制御することを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明では、ボタン及び/又は布の近傍でピッチを小さくし、ボタンと布の中間部付近でピッチを大きくするため、ボタン及び/又は布の近傍で根糸に根巻き糸が多く巻かれ、逆に、中間部付近では根糸に根巻き糸が少なく巻かれる。つまり、請求項1記載の発明と同様の効果を奏する。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の根巻きボタン付けミシンにおいて、前記根巻き縫いがボタンと布との間をジグザグ縫いにより往復移動して縫製するものであって、
前記制御手段は、
ボタンから布まで縫製する際のピッチ変更位置と、布からボタンまで縫製する際のピッチ変更位置とを異なるように制御することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明では、例えば、布からボタンまで縫製する際には、ボタン及び/又は布の近傍範囲に対する中間部の割合を少なくして、ボタン及び/又は布の近傍の広い範囲でピッチを小さくし、ボタン及び/又は布近傍で根糸にしっかりと根巻き縫いを行え、一方、ボタンから布まで縫製する際には、ボタン及び/又は布の近傍範囲に対する中間部の割合を多くして、中間部の広い範囲でピッチを大きくし、中間部の縫製を早く行うことができる。そのため、根糸が布に対して起立した状態を十分に保ちつつ、生産性の向上及び糸の使用コストの削減をより図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を用いて本発明の具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
図1に示すように、ミシン1は、ベッド部2と、ベッド部2の後端部に立設された縦胴部3と、縦胴部3の上部からベッド部2と略平行になるように延出するアーム部4と、アーム部4の前端部から下方へ延出する針棒9と、針棒9の下端部に取り付けられた縫い針5と、ベッド部2内において縫い針5の直下に設けられたルーパ(図示略)と、ミシン1全体を制御する制御装置150と、を備えている。
【0016】
ミシン1は、針棒9とともに上下動する縫い針5とルーパとの協働により自動的に布(つまり、被縫製物)にボタンを縫い付けるものである。ルーパ及び縫い針5の動作などによる縫い目の形成については周知の技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0017】
図2及び図3に示すように、ミシン1は、上下動自在な針棒9とともに縫い針5を上下に駆動する針上下動機構(つまり、針上下動手段)10と、針棒9とともに縫い針5を左右に揺動して縫い針5を左右に振る針棒揺動機構(つまり、相対移動手段)11とを備える。
【0018】
針上下動機構10は、駆動源となる主軸モータ14と、主軸モータ14の動力を伝動する主軸7と、主軸7により伝動された動力によって針棒9を上下に移動するクランク機構18とを備える。主軸モータ14は、ミシン1内に固定されている。主軸モータ14の駆動取出軸に主軸7が固定されている。主軸7は、前後に延在しており、軸受7aによって回転自在となってアーム部4内に支持されている。主軸7の前端部にクランク機構18が連結している。クランク機構18は、針棒9に連結している。針棒9は、その中間部と上部において、針棒揺動台6に対して上下に摺動自在となって、針棒揺動台6に支持されている。
【0019】
以上の構成の針上下動機構10では、主軸モータ14が作動して主軸7が回転すると、主軸7及びクランク機構18によって主軸モータ14の動力が針棒9に伝動するとともに、クランク機構18によって主軸7の回転運動が針棒9の上下運動に変換される。これにより、針棒9とともに縫い針5が上下動するようになっている。なお、主軸モータ14は、制御装置150によって制御され、主軸モータ14の回転角度或いは駆動速度を検出するためのエンコーダ157(図1に図示)が主軸モータ14に設けられ、エンコーダ157によって制御装置150は主軸モータ14の回転角度或いは駆動速度を認識できる。
【0020】
針棒揺動機構11は、針棒9とともに縫い針5を左右に振ることによって、左右方向(つまり、前後方向に交差する交差方向)における縫い針5の針落ち位置(下降位置)を決めるものである。針棒揺動機構11は、駆動源となる針棒揺動モータ20と、針棒揺動モータ20の動力を伝動する第一リンク24、第二リンク23、第三リンク22、針棒揺動桿12及び揺動腕13と、揺動腕13により伝動された動力によって針棒9を左右に揺動する針棒揺動台6とを備える。針棒揺動モータ20は、ミシン1内部に固定されている。針棒揺動モータ20の駆動取出軸に第一リンク24の一端部が固定されている。第一リンク24は回転自在に第二リンク23に取り付けられている。第二リンク23は回転自在となって第三リンク22に取り付けられている。第三リンク22の端部は、針棒揺動桿12の後端部に固定されている。針棒揺動桿12は回転自在となって前後に延在しており、針棒揺動桿12の前端部は揺動腕13の一端部に固定されている。揺動腕13の他端部は、針棒揺動台6の下部に回転自在となって取り付けられている。針棒揺動台6の上部が、前後方向に延在する軸心周り(支点ピン17周り)に回転自在となってアーム部4の前端部内部に取り付けられている。
【0021】
以上の構成の針棒揺動機構11では、針棒揺動モータ20が作動すると、針棒揺動モータ20の回転が第一リンク24、第二リンク23及び第三リンク22を介して針棒揺動桿12に伝動して、針棒揺動桿12が揺動する。針棒揺動桿12が回転することで、揺動腕13が針棒揺動桿12を中心にして左右に揺動し、針棒揺動台6が支点ピン17を中心にして左右に揺動する。これにより、針棒9とともに縫い針5が左右に振られ、縫い針5の針落ち位置が決まる。
また、針棒揺動モータ20が主軸モータ14と連動して動作するが、縫い針5がベッド部2上面よりも上方に位置するときのみ針棒9が揺動するように針棒揺動モータ20が制御装置150によって制御される。また、針棒揺動モータ20の回転角度が制御装置150によって制御されることで、針棒9の振り幅が定まり、縫い針5の針落ち位置が決まる。
【0022】
更に、図3に示すように、ミシン1は、ボタン200を起伏したり、ボタン200を移動したりするボタン移動機構100を具備する。ボタン移動機構100は、針棒9の後方においてアーム部4の下部に固定されたプレート部材49に種々の部材又は種々の機構が取り付けられることで構成される。ボタン移動機構100は、ボタン200を把持するとともにボタン200をベッド部2に対して左右に移動するチャックユニット71と、チャックユニット71とともにボタン200を倒伏状態(つまり、実質的に水平状態)と起立状態(つまり、実質的に垂直状態)とに回転するボタン回転機構46と、チャックユニット71とともにボタン200をベッド部2に対して上下に移動してボタン200の高さを調整するボタン高調整機構40と、チャックユニット71とともにボタン200をベッド部2に対して前後に移動して送るボタン送り機構(つまり、相対移動手段)30と、を備える。
【0023】
ボタン送り機構30は、前後に移動自在となってプレート部材49に取り付けられるとともにミシン1の懐部分(つまり、アーム部4とベッド部2との間の空間)へ延出する送りベース36と、送りベース36に設けられているとともに前後に延在するラック部33と、駆動源となるとともにアーム部4に固定されたボタン送りモータ32とを備える。ボタン送りモータ32の駆動取出軸にピニオン32aが固定されており、ピニオン32aがラック部33に噛み合っている。このボタン送り機構30では、ボタン送りモータ32が作動することで、送りベース36がプレート部材49に対して前後に移動するようになっている。なお、ボタン送りモータ32は、制御装置150によって制御される。
【0024】
ボタン高調整機構40は、送りベース36に固定されたボタン高さ調整モータ35と、ボタン高さ調整モータ35の駆動取出軸に固定されたピニオン35aと、ピニオン35aに噛み合うとともに上下に移動自在な上下ラック41と、上下ラック41に固定されると共に上下ラック41から前方へ延出するチャック支持腕34とを備える。このボタン高調整機構40では、ボタン高さ調整モータ35が作動すると、上下ラック41とともにチャック支持腕34が上下に移動するようになっている。なお、ボタン高さ調整モータ35は、制御装置150によって制御される。
【0025】
チャックユニット71は、ボタン200を把持するチャック部90と、チャック部90とともにボタン200を左右に移動するボタン差動機構70とを備える。ボタン差動機構70は、左右方向の軸心周りに回転自在となってチャック支持腕34の前端部に取り付けられたユニット支持部81と、ユニット支持部81に設けられた差動モータ72と、左右に移動自在となってユニット支持部81に取り付けられた基台74と、基台74とユニット支持部81との間に架け渡されているとともにユニット支持部81に対して基台74を左方に向けて付勢する引張バネ73と、を備える。駆動源となる差動モータ72はリニアモータであり、引張バネ73によって差動モータ72の軸72aと基台74は常に当接している。このボタン差動機構70では、差動モータ72が作動すると、軸72aとともに基台74がユニット支持部81に対して左右に移動するようになっている。なお、差動モータ72は、制御装置150によって制御される。
【0026】
チャック部90は、基台74に対して左右に移動自在なチャック可動部材92及びチャック可動部材93と、チャック可動部材93の左端部に取り付けられたチャック片91bと、チャック片91bに左右に対向するようにしてチャック可動部材92の左端部に取り付けられたチャック片91aと、基台74に対して回転自在に取り付けられているとともに回転することでチャック可動部材92及びチャック可動部材93を移動するレバー82とを具備する。このチャック部90では、作業者がレバー82を一方向に回転すると、チャック可動部材92が右方に移動すると共にチャック可動部材93が左方に移動し、チャック片91aとチャック片91bが互いに近づき、チャック片91aとチャック片91bとの間にボタン200が把持される。一方、作業者が手動でレバー82を他方向に回転すると、チャック可動部材92が左方に移動すると共にチャック可動部材93が右方に移動し、チャック片91aとチャック片91bが互いに離れ、ボタン200の把持が解除される。
【0027】
ボタン回転機構46は、ボタン回転シリンダ37と、三角リンク38と、主リンク39と、回転体45とを備える。駆動源となるボタン回転シリンダ37は、チャック支持腕34の後端部に取り付けられている。ボタン回転シリンダ37は、複動型のエアシリンダであり、ロッド37aを前後に進退するものである。ロッド37aの先端部に、三角リンク38の第一の頂点部分が回転自在に取り付けられている。三角リンク38の第二の頂点部分は、回転自在となってチャック支持腕34の側部に取り付けられている。三角リンク38の第三の頂点部分は、回転自在となって主リンク39の一端部に取り付けられている。主リンク39の他端部は回転自在となって回転体45に取り付けられている。回転体45は、ユニット支持部81に固定されていると共に、左右方向の軸心周りに回転自在となってチャック支持腕34の前端部に取り付けられている。このボタン回転機構46では、ボタン回転シリンダ37が作動して、ロッド37aが前進すると、三角リンク38、主リンク39及び回転体85を介してユニット支持部81が回転して、チャック部90とともにボタン200が起立する。一方、ボタン回転シリンダ37が作動して、ロッド37aが後退すると、三角リンク38、主リンク39及び回転体85を介してユニット支持部81が逆に回転して、チャック部90とともにボタン200が倒伏する。なお、制御装置150が電磁弁108を制御することによって、ボタン回転シリンダ37が制御される。
【0028】
以上の構成のボタン移動機構100では、ボタン送りモータ32が作動すると、ボタン高調整機構40、ボタン回転機構46、ボタン差動機構70及びチャック部90とともにボタン200が縫い針5に対して前後に移動する。ボタン高さ調整モータ35が作動すると、ボタン回転機構46、ボタン差動機構70及びチャック部90とともにボタン200が縫い針5に対して上下に移動する。ボタン回転シリンダ37が作動すると、ボタン差動機構70及びチャック部90とともにボタンが回転して、ボタン200が起伏する。差動モータ72が作動すると、チャック部90とともにボタン200が縫い針5に対して左右に移動する。
【0029】
更に、図4及び図5に示すように、ミシン1は、布を保持或いは載置すると共に布を前後に送る布送り機構(つまり、相対移動手段)50を具備する。布送り機構50は、送りモータ51と、タイミングベルト53と、布送りベース54,54と、シャフト55a,55bと、下板56と、タング57と、タング支持部59と、布保持部60と、針板61と、シリンダベース65と、タングシリンダ66等とを備える。
【0030】
駆動源となる送りモータ51はベッド部2に固定されており、送りモータ51の駆動取出軸52にタイミングベルト53が掛けられている。タイミングベルト53は従動ローラ58に掛けられている。従動ローラ58が駆動取出軸52の前方に配されており、タイミングベルト53は前後に延在している。タイミングベルト53に布送りベース54,54が固定されている。布送りベース54,54はシャフト55a,55bに取り付けられている。シャフト55a,55bは前後に延在しており、布送りベース54,54はシャフト55a,55bに対して前後に摺動自在となっている。布送りベース54,54の上端部には、略水平面を有する下板56が固定されている。下板56の前部には開口56aが形成されており、開口56aの後方において針板61が取り付けられている。針板61の中央部には針穴61bが形成されており、針板61の前縁部には凹部61aが形成されている。下板56において、凹部61a及び針穴61bに対応する箇所には、針穴となる長穴56bが形成されている。なお、図5には、下板56が布送りベース54,54から取り外された状態が示されている。
【0031】
一方、布送りベース54,54の下端部には、シリンダベース65の後端部が固定されている。シリンダベース65は、下板56の下方において前後に延在している。シリンダベース65の前端部には、円弧状に形成されたタング支持部59が左右方向の軸回りに回転自在となって取り付けられている。タング支持部59の先端部にタング57が固定されている。タング57の先端部には、針穴57bが設けられている。
【0032】
また、タングシリンダ66の基端部が、左右方向の軸回りに回転自在となって、シリンダベース65の中間部に取り付けられている。タングシリンダ66は、出力ロッド66aを進退するものである。出力ロッド66aは、左右方向の軸回りに回転自在となって、タングリンク67の一端部に取り付けられている。タングリンク67の他端部は、タング支持部59の基端部に固定されている。
【0033】
一方、下板56の最前部には、タング57ごと布を挟持して保持する布保持部60が設けられている。布保持部60は二つのバネ挟持部60a,60aを有している。各バネ挟持部60aは、上下に対向する二つの板ばねから構成されている。布保持部60の後縁部には開口56aに臨むように針穴60bが設けられている。
【0034】
以上の布送り機構50では、タングシリンダ66の動力によって、タング支持部59とともにタング57が起伏するようになっている。更に、送りモータ51の動力で、下板56とともにタング57が一体となって前後方向(つまり、布送り方向)に移動するようになっている。なお、送りモータ51及びタングシリンダ66は、制御装置150によって制御される。
【0035】
ミシン1の制御系について説明する。図1に示すように、制御装置150は、CPU151と、RAM152と、RAM153と、これらを接続するシステムバスとを有する演算処理装置を基本構成としている。更に、制御装置150は、画像を表示する表示装置(例えば、液晶ディスプレイ等)154と、表示装置154の表示面に設けられたタッチパネル155と、縫製開始を指示するために用いられる操作ペダル156とを備えている。
【0036】
CPU151に主軸モータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、送りモータ51及び差動モータ72がドライバ回路を介して接続されている。また、CPU154に表示装置154が表示制御回路を介して接続されている。CPU154に操作ペダル156及びタッチパネル155がインターフェースを介して接続されている。操作ペダル156は、作業者に踏まれることによってオン信号を出力するものである。更に、CPU154に電磁弁108がインターフェースを介して接続されている。
【0037】
タッチパネル155は、表示装置154の表示面がタッチされたことを検知して、その旨をCPU151に出力するものである。作業者は、タッチパネル155を操作(即ち、タッチ)することで種々のデータを入力することができる。
【0038】
ROM152には、ミシン1を制御するための制御プログラム及びこの制御プログラムで使用される制御データが格納されている。CPU151は、RAM152を作業領域としてROM153に格納された制御プログラムに従った演算を行えるとともに、タッチパネル155又はエンコーダ157から入力される信号に基づいて種々の演算処理を行える。そして、CPU151は、演算結果に応じた信号を主軸モータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、送りモータ51、差動モータ72、電磁弁108及び表示装置154に出力できる。これにより、制御装置150は、主軸モータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、送りモータ51、差動モータ72、タングシリンダ66、ボタン回転シリンダ37及び表示装置154の制御を行え、ミシン1(つまり、針上下動機構10、針棒揺動機構11、ボタン差動機構70、ボタン回転機構46、ボタン高調整機構40、ボタン送り機構30及び布送り機構50)が布に対してボタンを浮かした状態でのすくい縫い(以下、単にボタン付け縫いという。)又は根巻き縫いに係る動作を行う。
【0039】
ミシン1によるボタン付け縫い及び根巻き縫い(ボタン付け及び根巻き縫いを併せて、ボタン付け根巻き縫いという。)について図6又は図7を参照して詳細に説明する。図6は、ボタン付け縫いにおけるボタン200と布300の位置関係が示された側面図である。図7は、根巻き縫いにおけるボタン200と布300の位置関係が示された平面図ある。なお、以下では、ボタン200は四つ穴ボタンであるとして(ボタン200には穴201,202,203,204が形成されている)、ボタン付け縫いは平行縫い(穴201及び穴202への針落ちが順次繰り返された後に、穴203及び穴204への針落ちが順次繰り返されるように行われる縫い)であるとして説明する。また、図6において、穴201及び穴202は前後に並んでおり、穴203及び穴204も前後に並んでおり、穴201及び穴204は対角に並んでいる。
【0040】
まず、作業者がタング57の先端部をくるむように布をタング57にセットすると、タングシリンダ66によって出力ロッド66aが引き込み、タング支持部59が起立するように回転する。これにより、タング57の先端部がバネ挟持部60a,60aに向かって移動し、タング57とともに布がバネ挟持部60a,60aに挟持される。この際、針穴57bは、上下方向から見ると針穴60bに対してほぼ一致するようになっている。このようにセットされた布地に対して、チャック部90に把持されたボタン200は、タング57の先端部の近傍(つまり、布保持部60の近傍)に配される。
【0041】
布300が布保持部60にセットされたら、チャック部90に把持されたボタン200は、図6に示すような位置へボタン移動機構100によって移動されるとともに、布300は図6のような位置へと布送り機構50によって移動される。つまり、布送り機構50は、針穴60b及び針穴57bを縫い針5の直下に位置するように布300を移動するとともに、ボタン移動機構100は縫い針5の直下に位置するようにボタン200を移動する。ボタン移動機構100の動作について詳細に説明すると、ボタン回転機構46がボタン200を倒伏状態にして、ボタン高調整機構40が布300から所与間隔(以下、この間隔をボタン高さj(図7に図示)と述べる。)をあけるようにしてボタン200を布300の上方へ移動し、更に、ボタン200の中心部(つまり、穴201と穴204の対角線と、穴203と穴204の対角線との交差部)が縫い針5の直下に位置するようにボタン差動機構70及びボタン送り機構30がボタン200を移動する。これにより、ボタン付け縫いの準備が完了する。
【0042】
次いで、針棒揺動機構11が縫い針5を穴201の直上に位置させる。そして、針上下動機構10が針棒9とともに縫い針5を上下に往復移動しつつ、ボタン200と布300の相対的な位置関係を保つようにして布送り機構50が布300を前後に往復移動するとともに、ボタン送り機構30がボタン200を前後に往復移動する。これにより、縫い針5が穴201及び穴202に交互に針落ちして、上糸がボタン200と布300との間に架け渡される(以下、穴201及び穴202と布300に架け渡された糸を左根糸205と述べる。)。なお、ボタン200及び布300の前後移動は、縫い針5が穴201及び穴202から上方に抜けている際に行われる。
【0043】
穴201及び穴202への縫いが終了したら、針棒揺動機構11が縫い針5を穴204の直上に位置させる。そして、針上下動機構10が針棒9とともに縫い針5を上下に往復移動しつつ、ボタン200と布300の相対的な位置関係を保つようにして布送り機構50が布300を前後に往復移動するとともに、ボタン送り機構30がボタン200を前後に往復移動する。これにより、縫い針5が穴203及び穴204に交互に針落ちして、穴203及び穴204と布300に右根糸206が施される。
【0044】
穴203及び穴204への縫いが終了したら、糸切断機構が上糸を一度切断して、ボタン回転機構46がボタン200を布300(言い換えれば、タング57の先端)の後方で(つまり、下板56の開口56aで)ボタン200を起立させる。これにより、ボタン200と布300の位置関係は図7に示すようになる。次いで、針棒揺動機構11が縫い針5を移動すると共に布送り機構50が布を移動することで、左根糸205の根元(左根糸205が布300を貫通している位置の近傍)の直上に縫い針5が位置する。この際、ボタン200と布300の相対的な位置を保つようにして、ボタン送り機構30がボタン200も移動する。
【0045】
次いで、針上下動機構10が針棒9とともに縫い針5を上下に往復移動しつつ、針上下動機構10に連動して針棒揺動機構11が針棒9とともに縫い針5を根糸205,206上で左右に振る。これにより、縫い針5は左根糸205の左脇及び右根糸206の右脇に交互に繰り返されるように下降する。この際、ボタン200と布300の相対的な位置関係を保つようにして布送り機構50が布300を前へ移動するとともに、ボタン送り機構30がボタン200を前に移動する。これにより、針落ち点P1からボタン200へ向けてジグザグに根巻き糸207が左根糸205及び右根糸206を巻くようにして施され、このジグザグ縫いが根巻き縫いとなる。
【0046】
ボタン200近傍まで根巻き縫いが終了したら、縫い針5が上下動及び左右振れ運動しつつ、ボタン200と布300の相対的な位置関係を保つようにして、布送り機構50が布300を逆に後ろに移動するとともに、ボタン送り機構30がボタン200を逆に後ろに移動する。これにより、ボタン200近傍から針落ち点P2へ向けて根巻き縫いが施される。
【0047】
以上のようにミシン1が動作するように、制御装置150が主軸モータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、ボタン回転シリンダ37、送りモータ51、タングシリンダ66及び差動モータ72をCPU151で制御する。
【0048】
根巻き縫いについて詳細に説明する。図8は、根巻き縫いを、布300からボタン200に向けた縫い(つまり、ボタン200及び布300が前方に移動している際の縫い。以下、往き縫いと述べる。図8(a)に図示。)と、ボタン200から布300に向けた縫い(つまり、ボタン200及び布300が後方に移動している際の縫い。以下、戻り縫いと述べる。図8(b)に図示。)とに分けて示した概略図である。また、図7に示すように、布300の先端から距離gのところと、ボタン200から距離hのところまでの間に、根巻き縫いが施されるものとして説明する。更に、以下では、根巻き縫いが施される領域を領域Iと述べ、領域Iの布送り方向(つまり、前後方向)の長さは長さiとする。図7から明らかなように、ボタン高さj=距離g+距離h+長さiである。
【0049】
往き縫い及び戻り縫いともに、根巻き縫いを布送り方向で三つの領域に区分けした場合、送り方向の単位長さ当たりの針落ちの回数(以下、糸密度と述べる。)が各領域毎に異なっている。往き縫いにおいては、布300側の領域A(領域Aの布送り方向の長さは長さaである。)、ボタン200側の領域C(領域Cの布送り方向の長さは長さcである。)、領域Aと領域Cとの間の領域B(領域Bの布送り方向の長さは長さbである。)のそれぞれは、糸密度が異なっている。同様に、戻り縫いにおいては、ボタン200側の領域D(領域Dの布送り方向の長さは長さdである。)、布300側の領域F(領域Fの布送り方向の長さは長さfである。)、領域Dと領域Fとの間の領域E(領域Eの布送り方向の長さは長さeである。)のそれぞれは、糸密度が異なっている。なお、長さi=長さa+長さb+長さc=長さd+長さe+長さfである。
【0050】
具体的には、縫い針5の一振り当たり(つまり、縫い針5が左根糸205の左方で下降してから右根糸206の右方で下降するまで(又は右根糸206の右方で下降してから左根糸205の左方で下降するまで))のボタン200及び布300の前後方向の送り量(以下、単にピッチという。)は、各領域A〜F毎に異なっている。詳細に説明すると、領域AのピッチPa及び領域CのピッチPcは領域BのピッチPbより小さくなっており、領域DのピッチPd及び領域FのピッチPfは領域EのピッチPeより小さくなっている。即ち、領域A及び領域Cの糸密度は領域Bの糸密度より大きく、領域D及び領域Fの糸密度は領域Eの糸密度より大きい。なお、ピッチPaとピッチPcは互いに等しくても良いし、ピッチPdとピッチPfは互いに等しくても良い。また、長さdと長さcは異なっており、長さdの方が長さcより小さい。また、長さaと長さfは異なっており、長さfが長さaより長くなっている。つまり、往き縫いと戻り縫いで、ピッチの切り替わるタイミングが異なっている。
【0051】
以上のようにするために、根巻き縫いにおいて制御装置150は、以下のようにして、針上下動機構10(主軸モータ14)、針棒揺動機構11(針棒揺動モータ20)、布送り機構50(送りモータ51)及びボタン送り機構30(ボタン送りモータ32)を制御する。まず、針落ち点P1に縫い針5が下降するように、制御装置150は針上下動機構10、針棒揺動機構11、布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する(この縫製を開始止め縫いという。)。その後、ボタン送り機構30がボタン200を距離gだけ前方に移動するように、かつ、布送り機構50が布300を距離gだけ前方に移動するように、制御装置150がボタン送り機構30及び布送り機構50を制御する。この際、針棒揺動機構11が縫い針5を左に少し振るように、かつ、針上下動機構10が縫い針5を下降するように、制御装置150が針上下動機構10及び針棒揺動機構11を制御する。
【0052】
その後、針上下動機構10が縫い針5を上下に往復移動するように、かつ、針棒揺動機構11が縫い針5を左右に振るように、制御装置150が針上下動機構10及び針棒揺動機構11を制御する。縫い針5の上下動が繰り返されている最中に、縫い針5の一振り毎にピッチPaだけ布送り機構50が布300を前方へ送るように、かつ、縫い針5の一振り毎にピッチPaだけボタン送り機構30がボタン200を前方へ送るように、制御装置150が布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。これにより、穴201と穴203との間の間隔のかつピッチPaのジグザグ縫い(根巻き縫い)が領域Aに施される。
【0053】
第一のピッチ変更位置Y1に到達し、領域Aのジグザグ縫いが終了したら(つまり、根巻き縫い縫いが開始してから、‘距離g+長さa’だけボタン200及び布300が移動したら)、制御装置150は、一振り毎の送り量をピッチPbに変更するように布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。具体的には、縫い針5が下降して次の一振りの際にもしピッチPaだけボタン200及び布300が送られるものとしたら、次に縫い針5が領域Bに下降するような場合に、制御装置150は、次の一振りの送り量をピッチPbに変更するように布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。その後、ピッチPbだけ布送り機構50が布300を前方へ送るように、かつ、縫い針5の一振り毎にピッチPbだけボタン送り機構30がボタン200を前方へ送るように、制御装置150が布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。もちろん、制御装置150は、針上下動機構10の上下駆動及び針棒揺動機構11の針振り駆動を引き続き行わせる。これにより、穴201と穴203との間の間隔のかつピッチPaのジグザグ縫いが領域Bに施される。
【0054】
根巻き縫い縫いが開始してから‘距離g+長さa+長さb’だけボタン200及び布300が前方へ移動し、第二のピッチ変更位置Y2に到達したら、制御装置150は、一振り毎の送り量をピッチPcに変更するように布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。これにより、穴201と穴203との間の間隔のかつピッチPcのジグザグ縫いが領域Cに施される。
【0055】
根巻き縫い縫いが開始してから‘距離g+長さa+長さb+長さc’だけボタン200及び布300が前方へ移動し、第三のピッチ変更位置Y3に到達したら、制御装置150はボタン送り機構30及び布送り機構50の送り方向を後方に切り替える。更に、縫い針5の上下動が繰り返されている最中に、縫い針5の一振り毎にピッチPdだけ布送り機構50が布300を前方へ送るように、かつ、縫い針5の一振り毎にピッチPdだけボタン送り機構30がボタン200を前方へ送るように、制御装置150が布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。これにより、戻り縫いが開始し、穴201と穴203との間の間隔のかつピッチPdのジグザグ縫いが領域Dに施される。
【0056】
戻り縫いが開始してから‘長さd’だけボタン200及び布300が前方へ移動し、第四のピッチ変更位置Y4に到達したら、制御装置150は、一振り毎の送り量をピッチPeに変更するように布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。これにより、穴201と穴203との間の間隔のかつピッチPeのジグザグ縫いが領域Eに施される。更に、戻り縫いが開始してから‘長さd+長さe’だけボタン200及び布300が前方へ移動し、第五のピッチ変更位置Y5に到達したら、制御装置150は、一振り毎の送り量をピッチPfに変更するように布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する。これにより、穴201と穴203との間の間隔のかつピッチPfのジグザグ縫いが領域Fに施される。領域Fにジグザグ縫いが終了したら、針落ち点P2に縫い針5が下降するように、制御装置150は針上下動機構10、針棒揺動機構11、布送り機構50及びボタン送り機構30を制御する(この縫いを終了止め縫いという。)。
以上により、往き縫い及び戻り縫いからなる根巻き縫いが根糸205,206に施される。
【0057】
以上のミシン1では、種々の形状のボタンを布に縫い付けたり、縫い付けの風合いを変更したりできるように、種々の項目をデータ設定できるようになっている。つまり、ミシン1がボタン付け根巻き縫いを施す前に、制御装置150によって図9(a),(b)のような設定画面が表示装置154に表示されるようになっている。画面を見た作業者がタッチパネル155を操作(タッチ)することで、種々の項目のデータを入力できるようになっている。制御装置150が入力データに従って主軸モータ14、針棒揺動モータ14、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、ボタン回転シリンダ37、送りモータ51、タングシリンダ66及び差動モータ72を制御するようになっている。
【0058】
図7及び図8を参照して、設定できる項目について説明する。設定できる項目としては、布300に対するボタン200の高さjと、根巻き縫いが施される領域Iと布300との距離gと、領域Iとボタン200との距離hと、領域Aの長さaと、領域A内のピッチPaと、領域B内のピッチPbと、領域Cの長さcと、領域C内のピッチPcと、領域Dの長さdと、領域D内のピッチPdと、領域Eの長さeと、領域E内のピッチPeと、領域Fの長さfと、領域F内のピッチPfとがある。
【0059】
次に、設定画面について説明する。図9(a)に示すように、ボタン表示部400と、項目表示部401とが設定画面に表示される。ボタン表示部400には、ボタンの平面図402と、ボタンの側面図403と、距離jに対応する項目アイコン404と、距離hに対応する項目アイコン405と、距離gに対応する項目アイコン406とが表示されている。平面図402には、ボタンのイメージとともに引出線及び寸法線が付されており、穴と穴の前後間隔及び穴と穴の左右間隔として設定されている数値が表示されている。側面図403には、ボタン、根糸根巻き縫いのイメージが示されている。側面図403に種々の寸法線が付されており、引出線によって各寸法線に項目アイコン404,405,406がそれぞれ対応づけられている。これにより、各項目アイコン404,405,406がどの項目に対応するアイコンなのかが把握できる。各項目アイコン404、405,406には、当該項目アイコン404,405,406に対応する項目に設定されている数値が表示されている。
【0060】
項目表示部401には、長さaに対応する項目アイコン407と、ピッチPaに対応する項目アイコン408と、ピッチPbに対応する項目アイコン409と、長さcに対応する項目アイコン410と、ピッチPcに対応する項目アイコン411と、長さdに対応する項目アイコン412と、ピッチPdに対応する項目アイコン413と、ピッチPeに対応する項目アイコン414と、長さfに対応する項目アイコン415と、ピッチPfに対応する項目アイコン416とが表示されている。
【0061】
各項目アイコン407〜416には、ボタン、根糸及び根巻き縫いの側面図とともに引出線及び寸法線が描画されている。これにより、各項目アイコン407〜416がどの項目に対応するアイコンなのかが把握できる。更に、各項目アイコン407〜416に対応する項目に設定されている数値が表示されている。
【0062】
作業者は項目アイコン404〜416をタッチすることで(実際には、各項目アイコン404〜416の表示箇所においてタッチパネル155をタッチする。以下、アイコンをタッチする場合は、同様である。)各項目アイコン404〜416に対応する項目の数値を設定することができる。例えば、作業者が項目アイコン410をタッチすると、表示画面は図9(b)のような画面に切り替わる。つまり、項目表示部401が数値入力表示部417に切り替わる。数値入力表示部417には、「0」〜「9」の数値アイコン(符号省略)と、リターンアイコン418と、項目アイコン419とが表示されている。項目アイコン419は、図9(a)の画面でタッチされたアイコンと同様のものが表示される。作業者は、「0」〜「9」の数値アイコンをタッチすることで、項目アイコン419に相対応する項目(図9(b)では、長さC)の数値を入力することができ、最後にリターンアイコン418をタッチすることで、項目アイコン419に相対応する項目が入力された数値に設定される。また、リターンアイコン418がタッチされると、表示画面は図9(a)のような画面に切り替わる。なお、図9(a)或いは(b)への画面の切替は、タッチパネル155から出力される信号(タッチの箇所に応じた信号である。)に従って制御装置150がCPU151により表示信号を表示装置154へ出力することで行われる。また、タッチパネル155から出力される信号に従って作業者により入力された数値を制御装置150がCPU151により認識して、その数値がRAM152に格納されることで、各項目の数値の設定が行われる。
【0063】
次に、CPU151の演算による制御装置150の処理の流れ、その処理によるミシン1の動作を図10のフローチャートを用いて説明する。
まず、制御装置150によって図9(a)のような画面が表示装置154に表示されて、操作ペダル156が作業者によって踏まれたか否か(操作ペダル156からオン信号が出力されたか否か)を制御装置150は判定する(ステップS1)。操作ペダル156からオン信号が出力されていない場合(ステップS1:No)、作業者が図9(b)のような画面でタッチパネル155をタッチして各項目の数値(データ)を入力したか否かを制御装置150は判定する(ステップS2)。作業者が各項目の数値を入力した場合(ステップS2:Yes)、制御装置150は各項目を入力された数値に設定して(ステップS3)、制御装置150の処理はステップS1に移行する。作業者が各項目の数値を入力しない場合(ステップS2:No)、作制御装置150の処理はステップS1に移行する。操作ペダル156が作業者によって踏まれるまでの間、制御装置150はステップS1〜ステップS3の処理を繰り返し、各項目の数値を入力して設定する。
【0064】
操作ペダル156が作業者によって踏まれた場合(ステップS1:Yes)、制御装置150の処理はステップS4に移行する。なお、作業者が各項目の数値を入力しないで操作ペダル156を踏んだ場合には、制御装置150は各項目を予めROM153に記憶されたデフォルト値に設定する。ステップS4において、制御装置150は、各項目のデータ(つまり、入力された数値又はデフォルト値)に基づいて、ボタン付け縫い及び根巻き縫いに係る針落ち位置等を演算する。この際、制御装置150は、ボタン高さjから長さa、長さc、距離g及び距離hを減算することで長さbを算出するとともに、ボタン高さjから長さd、長さf、距離g及び距離hを減算することで長さeを算出する。
【0065】
次いで、制御装置150が主軸モータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、送りモータ51、差動モータ72及び電磁弁108を制御することによって、上述したようにボタン付け縫いが施される(ステップS5)。
【0066】
次いで、制御装置150がボタン回転シリンダ37を制御することによって、ボタン200が倒伏状態から起立状態へとボタン回転機構46によって回転される(ステップS6)。次いで、制御装置150は、上述の開始止め縫いの制御を行う(ステップS7)。次いで、制御装置150が主軸モータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32及び送りモータ51を制御する(ステップS8)ことによって、針上下動機構10、針棒揺動機構11、ボタン送り機構30及び布送り機構50によって上述したような領域AでピッチPaのジグザグ縫いが施される。次いで、制御装置150は、一回の針落ち当たりの送り量を順次ピッチPb、ピッチPc、ピッチPd、ピッチPe、ピッチPfと変更するようにボタン送りモータ32及び送りモータ51を制御する(ステップS9〜ステップS13)。これにより、針上下動機構10、針棒揺動機構11、ボタン送り機構30及び布送り機構50によって上述したような領域B、領域C、領域D、領域E及び領域Fで順次ジグザグ縫いが施される。次いで、制御装置150は、上述の終了止め縫いの制御を行う(ステップS14)。
【0067】
以上のように、本実施の形態では、図11に示すように、根巻き縫製後は、根糸205,206が根巻き糸(つまり、根巻き縫いにおいて縫い針5によって巻かれた糸)207によって絞られる。特に、領域A(領域F)、領域C(領域D)において、根糸205,206に根巻き糸207が多く巻かれるため、ボタン200及び布300近傍で根糸205,206が強く絞られる。従って、ボタン200が布300に対して起立した状態が十分に保たれて、美観性のあるボタン縫い付けが施される。一方、領域B(領域E)において、根糸205,206に根巻き糸207が少なく巻かれるため、糸の使用量を抑えられるとともに、根巻き縫いにかかる時間の短縮が図られる。なお、領域B(領域E)で根糸205,206に巻かれる根巻き糸207が少なくとも、ボタン200及び布300近傍で根糸205,206に根巻き糸207が多く巻かれれば、根糸205,206が起立した状態が十分に維持され、ボタン200が布300に対して浮いた状態が維持される。つまり、本実施の形態では、美観性のあるボタン縫い付けが施され、かつ、生産性の向上及び糸の使用コストの削減が図られる。
【0068】
なお、本実施の形態では、図8に示すように、ボタン200側の根巻き糸207の密度が大きいと思われるボタン200から第二のピッチ変更位置Y2付近までを第一領域、また、布側の根巻き糸207の密度が大きいと思われる布300から第五のピッチ変更位置Y5付近までを第二領域、また、その他の部分を第三領域として考えることができる。
また、本実施の形態では、図8に示すように、往き縫いのピッチ変更位置と戻り縫いのピッチ変更位置とが異なっている。すなわち、往き縫いにおけるのピッチ変更位置Y1とこれに対応する戻り縫いにおけるピッチ変更位置Y5は前後方向にずれており、また、往き縫いにおけるピッチ変更位置Y2とこれに対応する戻り縫いにおけるピッチ変更位置Y4も前後方向にずれている。
【0069】
〔他の実施の形態〕
上記実施の形態では、基本的に、根巻き縫いにおいて縫い針5の針落ち位置が左根糸205の左方及び右根糸206の右方に交互に繰り返されるように、針棒揺動機構11が縫い針5を左右に振っている。つまり、一ピッチ(一ピッチは、左根糸205の左方に縫い針5が下降してから右根糸206の右方に下降するまでの間のボタン200及び布300の送り量である。)あたり、縫い針205が一回下降していた。しかしながら、一ピッチ当たりに縫い針5が複数回下降しても良い。即ち、左根糸205若しくは右根糸206又はこれらの間に縫い針5が少なくとも一回下降するように、制御装置150が針棒揺動機構11を制御しても良い。例えば、図12(a)に示すように、針落ち位置▲1▼(右根糸206の右方の針落ち位置)と針落ち位置▲4▼(左根糸205の左方の針落ち位置)が最大振り幅の針落ち位置であるとしたら、針落ち位置▲1▼〜針落ち位置▲7▼の順に縫い針5が下降するように、制御装置150が針上下動機構10、針棒揺動機構11、ボタン送り機構30及び布送り機構50を制御する。また、図12(b)に示すように、針落ち位置▲1▼と針落ち位置▲5▼が最大振り幅の針落ち位置であるとしたら、針落ち位置▲1▼〜針落ち位置▲9▼の順に縫い針5が下降するように、制御装置150が針上下動機構10、針棒揺動機構11、ボタン送り機構30及び布送り機構50を制御する。縫い針5が左根糸205若しくは右根糸206又はこれらの間に下降するのはどの領域でも良いが、特に、領域B又領域Eの最初の一振り及び最後の一振りで(又は、領域A、領域C、領域D若しくは領域Fで)、縫い針5が左根糸205若しくは右根糸206又はこれらの間に下降するのが望ましい。以上の場合、最大振り幅となる二つの針落ち位置の間に何回針を下降させるかをタッチパネル155から設定できるようにしても良い。
【0070】
縫い針5が左根糸205若しくは右根糸206又はこれらの間に下降すると、縫製後領域A、領域C、領域D又は領域Fの根巻き縫いの糸が領域B又は領域Eへずれなくなるといった効果を奏する。そのため、布300又はボタン200近傍で根糸205,206が強く絞られた状態が維持されるから根糸205,206が布300に対して起立した状態が維持される。ゆえに、ボタン200が布300に着かないような美観性のあるボタン縫い付けが維持される。
【0071】
なお、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、各項目の数値を入力するためにタッチパネル155を用いていたが、タッチパネル155に代えてキーボード、マウス又は操作パネル等の入力装置であっても良い。
また、ボタン付け縫いは、平行縫いに限らず、クロス縫い(穴201及び穴204への針落ちが順次繰り返された後に、穴202及び穴203への針落ちが順次繰り返されるように行われる縫い)であっても良いし、他の縫い方であっても良い。また、ボタンは、四つ穴ボタンに限らず、二つ穴ボタンであっても良い。また、布300及びボタン200のそれぞれを別の駆動源で前後に送っていたが、同じ駆動源であっても良い。
【0072】
また、上記実施の形態では、縫い針5とボタン200との相対位置の変更が、針振りモータ20による縫い針5の左右への揺動、ボタン送りモータ32によるボタン200の前後方向への移動、差動モータ72によるボタン200の左右方向への移動、及び送りモータ51による布300の前後方向への移動によって行われていた。しかしながら、縫い針5が左右に揺動せず、ボタン200及び布300のみを前後左右方向に移動して、ボタン200及び布300を縫い針5に対して相対移動するようにしても良く、すなわち、縫い針5とボタン200との相対位置関係が変更できれば良い。
【0073】
また、往き縫いでは領域A、領域B及び領域Cの三つの領域に区分けし、戻り縫いでは領域D、領域E及び領域Fの三つの領域に区分けしていたが、更にピッチの異なる領域を多くに区分けしても良い。もちろん、領域が多くなったとしても、ボタン200又は布300近傍の領域での単位長さ当たりの根巻き回数は、他の領域の根巻き回数より多いのが望ましい。
また、往き縫いの領域数と戻り縫いの領域数を同数とする必要はなく、例えば、往き縫いを本実施の形態のように領域A,B,Cでピッチを変更するようにすることで、足りるのであれば、戻り縫いのときには、途中でピッチの変更を行わず、領域Bと同様に大きなピッチで根巻き縫いを行うようにすれば、縫製速度を上げることができ、生産性を向上させることができるとともに、糸の使用量を少なくすることができる。
【0074】
また、上記実施の形態では往き縫いの設定と戻り縫いの設定を別々に行えるようになっているが、一方の設定のみ行えて他方は一方の設定が反映されるようにしても良い。つまり、例えば、長さa及びピッチPaの設定がそれぞれ領域Fの長さf及びピッチPfに用いられ、長さb及びピッチPbの設定がそれぞれ領域Eの長さe及びピッチPfに用いられ、長さc及びピッチPcの設定がそれぞれ領域Dの長さd及びピッチPdに用いられても良い。
また、上記実施の形態では、ピッチを変更することで、ボタン200付近及び布300付近の根巻き糸207の密度を大きくするようにしていたが、ピッチの変更に限らず、例えば、同ピッチでボタン200付近や布300付近で前後に複数回往復してジグザグ縫いを施すことによって根巻き糸207の密度を大きくするようにしても良い。ただし、この場合、複数回往復した部分が、他の部分に比べて大きくなってしまうため、ピッチを変更した方が形の良い根巻き縫いを行うことができる。
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、第一領域又は第二領域の少なくとも一方において、単位長さ当たりに針の下降する回数が多いため、第一領域又は第二領域で根糸に糸が数多く巻かれて、布又はボタン近傍で根糸が強く絞られる。一方、第三領域において、単位長さ当たりに針の下降する回数が少ないため、糸の使用量を抑えられるとともに、根巻き縫いにかかる時間の短縮が図られる。つまり、布又はボタン近傍で根糸が強く絞られるので、根糸が布に対して起立した状態が十分に保たれて、美観性のあるボタン縫い付けが施され、かつ、生産性の向上及び糸の使用コストの削減が図られる。
【0076】
また、根糸に少なくとも一回針が下降しているため、根糸に通った糸によって根巻き縫いがずれることが防止される。従って、布又はボタン近傍で根糸が強く絞られた状態が維持され、根糸が布に対して起立した状態が維持され、美観性のあるボタン縫い付けが維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の適用された根巻きボタン付けミシンの概略的に外観及び該ミシンの制御系が示された図である。
【図2】 針上下動機構及び針棒揺動機構の具体的な態様が示された斜視図である。
【図3】 ボタン移動機構の具体的な態様が主に示された斜視図である。
【図4】 布送り機構の具体的な態様が示された斜視図である。
【図5】 布送り機構の具体的な態様が示され、一部の部材が外されて示された斜視図である。
【図6】 ボタン付け縫いにおけるボタン及び布の位置関係が主に示された側面図である。
【図7】 根巻き縫いにおけるボタン及び布の位置関係が主に示された平面図である。
【図8】 根巻き縫いを往き縫いと戻り縫いとに分けて示した概略図である。
【図9】 表示装置に表示される画面の具体的な態様が示された図である。
【図10】 制御装置の処理の流れが示されたフローチャートである。
【図11】 根巻き縫い後のボタン、根糸の状態が主に示された側面図である。
【図12】 針の下降する位置を説明するための図面である。
【図13】 従来の根巻き縫いを説明するための図面である。

Claims (3)

  1. ボタンを倒伏状態にして、ボタンの穴と布との間に根糸を施すことによりボタンを布に縫い付け、その後、ボタンを起立状態にして、根糸に対してジグザグ縫いで根巻き縫いを施す根巻きボタン付けミシンにおいて、
    針を上下動する針上下動手段と、
    前記針とボタンと布の相対位置を移動する相対移動手段と、
    根巻き縫い時、ボタンと布の間をボタン側の第一領域、布側の第二領域及び前記第一領域と前記第二領域との間の第三領域に区分けした前記第一領域及び/又は前記第二領域の根巻き糸の密度が前記第三領域の根巻き糸の密度より大きくなるように、前記針上下動手段及び前記相対移動手段を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする根巻きボタン付けミシン。
  2. 前記制御手段は、
    根巻き縫いにおけるジグザグ縫いのピッチを変更することにより、前記第一領域及び/又は前記第二領域の根巻き糸の密度が、前記第三領域の根巻き糸の密度より大きくなるように、前記針上下動手段及び前記相対移動手段を制御することを特徴とする請求項1記載の根巻きボタン付けミシン。
  3. 前記根巻き縫いがボタンと布との間をジグザグ縫いにより往復移動して縫製するものであって、
    前記制御手段は、
    ボタンから布まで縫製する際のピッチ変更位置と、布からボタンまで縫製する際のピッチ変更位置とを異なるように制御することを特徴とする請求項2記載の根巻き縫いボタン付けミシン。
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