JP2003154180A - 根巻きボタン付けミシン制御装置 - Google Patents
根巻きボタン付けミシン制御装置Info
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- JP2003154180A JP2003154180A JP2001357596A JP2001357596A JP2003154180A JP 2003154180 A JP2003154180 A JP 2003154180A JP 2001357596 A JP2001357596 A JP 2001357596A JP 2001357596 A JP2001357596 A JP 2001357596A JP 2003154180 A JP2003154180 A JP 2003154180A
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- sewing
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- neck
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 課題は、作業者にとって入力作業を容易にす
ることである。 【解決手段】 作業者が、穴201と穴203との間隔
A及び穴203と針落ち位置との距離Bを入力すると、
制御装置150は距離Bの二倍を間隔Aに加算すること
で根巻き幅Dを算出する。ボタン付け縫いの際には、制
御装置150は間隔Aに基づきミシン1を制御する。こ
れにより、ミシン1は、左根糸205と右根糸206と
の間隔が間隔Aとなるように、ボタン付け縫いを行う。
その後、ミシン1は、ボタンを倒伏して、根巻き縫いを
行う。その際、制御装置150は、距離Dに基づきミシ
ン1を制御する。これにより、ミシン1は、距離Dとな
るように縫い針5を左右に振って、根巻き縫いを行う。
ることである。 【解決手段】 作業者が、穴201と穴203との間隔
A及び穴203と針落ち位置との距離Bを入力すると、
制御装置150は距離Bの二倍を間隔Aに加算すること
で根巻き幅Dを算出する。ボタン付け縫いの際には、制
御装置150は間隔Aに基づきミシン1を制御する。こ
れにより、ミシン1は、左根糸205と右根糸206と
の間隔が間隔Aとなるように、ボタン付け縫いを行う。
その後、ミシン1は、ボタンを倒伏して、根巻き縫いを
行う。その際、制御装置150は、距離Dに基づきミシ
ン1を制御する。これにより、ミシン1は、距離Dとな
るように縫い針5を左右に振って、根巻き縫いを行う。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボタンを布に縫い
付けるとともに、その後根巻き縫いを行う根巻きボタン
付けミシンを制御する根巻きボタン付けミシン制御装置
に関する。
付けるとともに、その後根巻き縫いを行う根巻きボタン
付けミシンを制御する根巻きボタン付けミシン制御装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】ボタンを布に縫い付けた後に、ボタンと
布に架け渡された根糸の周りに糸を巻き付ける根巻きボ
タン付けミシンが知られている。図7(a)に示すよう
に、根巻きボタン付けミシンは、ボタンを布に縫い付け
る際には左右に並んだ二つの根糸205,206を形成
し、糸を巻き付ける際には根糸205,206を跨ぐよ
うにして縫い針を左右に振ることで根巻き縫いを施す。
布に架け渡された根糸の周りに糸を巻き付ける根巻きボ
タン付けミシンが知られている。図7(a)に示すよう
に、根巻きボタン付けミシンは、ボタンを布に縫い付け
る際には左右に並んだ二つの根糸205,206を形成
し、糸を巻き付ける際には根糸205,206を跨ぐよ
うにして縫い針を左右に振ることで根巻き縫いを施す。
【0003】ところで、近年ミシンの電子化が進んでい
る。根巻きボタン付けミシンにあっては、様々な種類の
ボタンを布に縫い付けられるように、縫い付けるボタン
の左右の二つの穴の間隔A及び根巻きの際の左右の針振
り幅である根巻き幅Dを作業者がミシンの制御装置に入
力できるようになっている。制御装置は、入力された間
隔A及び根巻き幅Dの数値に基づいてミシンを制御す
る。これにより、ミシンは、入力された間隔Aで根糸2
05,206を形成したり、入力された根巻き幅Dで縫
い針を左右に振ることで根巻き縫いを施したりする。
る。根巻きボタン付けミシンにあっては、様々な種類の
ボタンを布に縫い付けられるように、縫い付けるボタン
の左右の二つの穴の間隔A及び根巻きの際の左右の針振
り幅である根巻き幅Dを作業者がミシンの制御装置に入
力できるようになっている。制御装置は、入力された間
隔A及び根巻き幅Dの数値に基づいてミシンを制御す
る。これにより、ミシンは、入力された間隔Aで根糸2
05,206を形成したり、入力された根巻き幅Dで縫
い針を左右に振ることで根巻き縫いを施したりする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来で
は、ボタンの種類を変更する度に間隔A及び根巻き幅D
を入力する必要があり、作業者にとって入力作業が繁雑
である。また、例えば、二つのボタンの穴の間隔が大き
くなるように変更したにも関わらず、作業者が間隔Aの
みの入力を行い、根巻き幅Dの入力をし忘れた場合に、
根巻き縫いの際に針が根糸205と根糸206との間に
下降してしまう恐れがあり、根糸205,206に対し
て根巻き縫いが施されない恐れもある。そこで、本発明
の課題は、作業者にとって入力作業を容易にすることで
ある。
は、ボタンの種類を変更する度に間隔A及び根巻き幅D
を入力する必要があり、作業者にとって入力作業が繁雑
である。また、例えば、二つのボタンの穴の間隔が大き
くなるように変更したにも関わらず、作業者が間隔Aの
みの入力を行い、根巻き幅Dの入力をし忘れた場合に、
根巻き縫いの際に針が根糸205と根糸206との間に
下降してしまう恐れがあり、根糸205,206に対し
て根巻き縫いが施されない恐れもある。そこで、本発明
の課題は、作業者にとって入力作業を容易にすることで
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
め、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図6、図7
又は図9に示すように、ボタン(例えば、ボタン20
0)を倒伏状態にして、ボタンの穴(例えば、穴201
及び穴202)と布(例えば、布300)との間に根糸
(例えば、左根糸205)を針(例えば、縫い針5)で
施すことによりボタンを布に縫い付け、その後、ボタン
を起立状態にして、前記針を上下動することで根糸に根
巻き縫いを行う根巻きボタン付けミシン(例えば、ミシ
ン1)を制御する根巻きボタン付けミシン制御装置(例
えば、制御装置150)において、根巻き縫いの際の根
巻き幅方向におけるボタンの穴の間隔(例えば、左右間
隔A)を入力して設定する設定手段(例えば、タッチパ
ネル155、CPU151:ステップS2、ステップS
3)と、前記入力した間隔に基づいて根巻き幅(例え
ば、根巻き幅D)を算出する算出手段(例えば、CPU
151:ステップS8)と、前記根巻き縫いの際に、前
記算出した根巻き幅で根巻き縫いを行うように前記根巻
きボタン付けミシンを制御する制御手段(例えば、CP
U151:ステップS9)と、を備えることを特徴とす
る。
め、請求項1に記載の発明は、例えば図1、図6、図7
又は図9に示すように、ボタン(例えば、ボタン20
0)を倒伏状態にして、ボタンの穴(例えば、穴201
及び穴202)と布(例えば、布300)との間に根糸
(例えば、左根糸205)を針(例えば、縫い針5)で
施すことによりボタンを布に縫い付け、その後、ボタン
を起立状態にして、前記針を上下動することで根糸に根
巻き縫いを行う根巻きボタン付けミシン(例えば、ミシ
ン1)を制御する根巻きボタン付けミシン制御装置(例
えば、制御装置150)において、根巻き縫いの際の根
巻き幅方向におけるボタンの穴の間隔(例えば、左右間
隔A)を入力して設定する設定手段(例えば、タッチパ
ネル155、CPU151:ステップS2、ステップS
3)と、前記入力した間隔に基づいて根巻き幅(例え
ば、根巻き幅D)を算出する算出手段(例えば、CPU
151:ステップS8)と、前記根巻き縫いの際に、前
記算出した根巻き幅で根巻き縫いを行うように前記根巻
きボタン付けミシンを制御する制御手段(例えば、CP
U151:ステップS9)と、を備えることを特徴とす
る。
【0006】請求項1記載の発明では、作業者がボタン
の穴の間隔を入力すると、根巻きボタン付けミシン制御
装置(以下、単に制御装置と述べる。)においては、そ
の間隔を入力して設定し、その間隔に基づいて根巻き幅
を算出する。制御装置が根巻きボタン付けミシンを制御
すると、根巻きボタン付けミシンは、算出された根巻き
幅で根巻き縫いを行う。これにより、根糸を巻くような
根巻き縫い目が、根巻きボタン付けミシンによって施さ
れる。この根巻きボタン付けミシンでは、ボタンの種類
が変更されて、二つの穴の間隔が変更された場合、作業
者がその間隔だけを入力するだけで、その間隔に基づい
た根巻き幅で根巻き縫いミシンが動作するため、作業者
にとって入力作業が容易である。
の穴の間隔を入力すると、根巻きボタン付けミシン制御
装置(以下、単に制御装置と述べる。)においては、そ
の間隔を入力して設定し、その間隔に基づいて根巻き幅
を算出する。制御装置が根巻きボタン付けミシンを制御
すると、根巻きボタン付けミシンは、算出された根巻き
幅で根巻き縫いを行う。これにより、根糸を巻くような
根巻き縫い目が、根巻きボタン付けミシンによって施さ
れる。この根巻きボタン付けミシンでは、ボタンの種類
が変更されて、二つの穴の間隔が変更された場合、作業
者がその間隔だけを入力するだけで、その間隔に基づい
た根巻き幅で根巻き縫いミシンが動作するため、作業者
にとって入力作業が容易である。
【0007】請求項2記載の発明は、請求項1記載の根
巻きボタン付けミシン制御装置であって、前記算出手段
が、前記入力した間隔より大きく前記根巻き幅を算出す
ることを特徴とする。
巻きボタン付けミシン制御装置であって、前記算出手段
が、前記入力した間隔より大きく前記根巻き幅を算出す
ることを特徴とする。
【0008】請求項2記載の発明では、二つの穴の間隔
より大きく根巻き幅が算出されるため、確実に根糸を巻
くような根巻き縫い目が根巻きボタン付けミシンによっ
て施される。
より大きく根巻き幅が算出されるため、確実に根糸を巻
くような根巻き縫い目が根巻きボタン付けミシンによっ
て施される。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の根巻きボタン付けミシン制御装置であって、前記根
巻き幅方向における距離であって、前記針の下降位置
と、前記ボタンの穴との間の距離(例えば、距離B又は
距離C)を入力して設定する第二設定手段(例えば、タ
ッチパネル155、CPU151:ステップS4、ステ
ップS5)を備え、前記算出手段が、前記入力した距離
を前記入力した間隔に加算することによって前記根巻き
幅を算出することを特徴とする。
載の根巻きボタン付けミシン制御装置であって、前記根
巻き幅方向における距離であって、前記針の下降位置
と、前記ボタンの穴との間の距離(例えば、距離B又は
距離C)を入力して設定する第二設定手段(例えば、タ
ッチパネル155、CPU151:ステップS4、ステ
ップS5)を備え、前記算出手段が、前記入力した距離
を前記入力した間隔に加算することによって前記根巻き
幅を算出することを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明では、ボタンの穴と針
下降位置との間の距離を作業者が入力すると、制御装置
においては、その距離と間隔を加算することで、根巻き
幅を算出し、根巻き幅で根巻き縫いを行うように根巻き
ボタン付けミシンを制御する。つまり、ボタンの穴と針
下降位置との間の距離が作業者によって任意に入力され
ることにより、根巻き幅も様々に算出されるため、様々
な風合いの根巻き縫い目を施すことが可能となる。
下降位置との間の距離を作業者が入力すると、制御装置
においては、その距離と間隔を加算することで、根巻き
幅を算出し、根巻き幅で根巻き縫いを行うように根巻き
ボタン付けミシンを制御する。つまり、ボタンの穴と針
下降位置との間の距離が作業者によって任意に入力され
ることにより、根巻き幅も様々に算出されるため、様々
な風合いの根巻き縫い目を施すことが可能となる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、図面を用いて本発明の具
体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲を図示例に
限定するものではない。図1に示すように、ミシン1
は、ベッド部2と、ベッド部2の後端部に立設された縦
胴部3と、縦胴部3の上部からベッド部2と略平行にな
るように延出するアーム部4と、アーム部4の前端部か
ら下方へ延出する針棒9と、針棒9の下端部に取り付け
られた縫い針5と、ベッド部2内において縫い針5の直
下に設けられたルーパ(図示略)と、ミシン1全体を制
御する制御装置150と、を備えている。
体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲を図示例に
限定するものではない。図1に示すように、ミシン1
は、ベッド部2と、ベッド部2の後端部に立設された縦
胴部3と、縦胴部3の上部からベッド部2と略平行にな
るように延出するアーム部4と、アーム部4の前端部か
ら下方へ延出する針棒9と、針棒9の下端部に取り付け
られた縫い針5と、ベッド部2内において縫い針5の直
下に設けられたルーパ(図示略)と、ミシン1全体を制
御する制御装置150と、を備えている。
【0012】ミシン1は、針棒9とともに上下動する縫
い針5とルーパとの協働により自動的に布(つまり、被
縫製物)にボタンを縫い付けるものである。ルーパ及び
縫い針5の動作などによる縫い目の形成については周知
の技術であるので、詳細な説明は省略する。
い針5とルーパとの協働により自動的に布(つまり、被
縫製物)にボタンを縫い付けるものである。ルーパ及び
縫い針5の動作などによる縫い目の形成については周知
の技術であるので、詳細な説明は省略する。
【0013】図2及び図3に示すように、ミシン1は、
上下動自在な針棒9とともに縫い針5を上下に駆動する
針上下動機構10と、針棒9とともに縫い針5を左右に
揺動して縫い針5を左右に振る針棒揺動機構11とを備
える。
上下動自在な針棒9とともに縫い針5を上下に駆動する
針上下動機構10と、針棒9とともに縫い針5を左右に
揺動して縫い針5を左右に振る針棒揺動機構11とを備
える。
【0014】針上下動機構10は、駆動源となる主軸モ
ータ14と、主軸モータ14の動力を伝動する主軸7
と、主軸7により伝動された動力によって針棒9を上下
に移動するクランク機構18とを備える。主軸モータ1
4は、ミシン1内に固定されている。主軸モータ14の
駆動取出軸に主軸7が固定されている。主軸7は、前後
に延在しており、軸受7aによって回転自在となってア
ーム部4内に支持されている。主軸7の前端部にクラン
ク機構18が連結している。クランク機構18は、針棒
9に連結している。針棒9は、その中間部と上部におい
て、針棒揺動台6に対して上下に摺動自在となって、針
棒揺動台6に支持されている。
ータ14と、主軸モータ14の動力を伝動する主軸7
と、主軸7により伝動された動力によって針棒9を上下
に移動するクランク機構18とを備える。主軸モータ1
4は、ミシン1内に固定されている。主軸モータ14の
駆動取出軸に主軸7が固定されている。主軸7は、前後
に延在しており、軸受7aによって回転自在となってア
ーム部4内に支持されている。主軸7の前端部にクラン
ク機構18が連結している。クランク機構18は、針棒
9に連結している。針棒9は、その中間部と上部におい
て、針棒揺動台6に対して上下に摺動自在となって、針
棒揺動台6に支持されている。
【0015】以上の構成の針上下動機構10では、主軸
モータ14が作動して主軸7が回転すると、主軸7及び
クランク機構18によって主軸モータ14の動力が針棒
9に伝動するとともに、クランク機構18によって主軸
7の回転運動が針棒9の上下運動に変換される。これに
より、針棒9とともに縫い針5が上下動するようになっ
ている。なお、主軸モータ14は、制御装置150によ
って制御され、主軸モータ14の回転角度或いは駆動速
度を検出するためのエンコーダ157(図1に図示)が
主軸モータ14に設けられ、エンコーダ157によって
制御装置150は主軸モータ14の回転角度或いは駆動
速度を認識できる。
モータ14が作動して主軸7が回転すると、主軸7及び
クランク機構18によって主軸モータ14の動力が針棒
9に伝動するとともに、クランク機構18によって主軸
7の回転運動が針棒9の上下運動に変換される。これに
より、針棒9とともに縫い針5が上下動するようになっ
ている。なお、主軸モータ14は、制御装置150によ
って制御され、主軸モータ14の回転角度或いは駆動速
度を検出するためのエンコーダ157(図1に図示)が
主軸モータ14に設けられ、エンコーダ157によって
制御装置150は主軸モータ14の回転角度或いは駆動
速度を認識できる。
【0016】針棒揺動機構11は、針棒9とともに縫い
針5を左右に振ることによって、左右方向における縫い
針5の針落ち位置(下降位置)を決めるものである。針
棒揺動機構11は、駆動源となる針棒揺動モータ20
と、針棒揺動モータ20の動力を伝動する第一リンク2
4、第二リンク23、第三リンク22、針棒揺動桿12
及び揺動腕13と、揺動腕13により伝動された動力に
よって針棒9を左右に揺動する針棒揺動台6とを備え
る。針棒揺動モータ20は、ミシン1内部に固定されて
いる。針棒揺動モータ20の駆動取出軸に第一リンク2
4の一端部が固定されている。第一リンク24は回転自
在に第二リンク23に取り付けられている。第二リンク
23は回転自在となって第三リンク22に取り付けられ
ている。第三リンク22の端部は、針棒揺動桿12の後
端部に固定されている。針棒揺動桿12は回転自在とな
って前後に延在しており、針棒揺動桿12の前端部は揺
動腕13の一端部に固定されている。揺動腕13の他端
部は、針棒揺動台6の下部に回転自在となって取り付け
られている。針棒揺動台6の上部が、前後方向に延在す
る軸心周り(支点ピン17周り)に回転自在となってア
ーム部4の前端部内部に取り付けられている。
針5を左右に振ることによって、左右方向における縫い
針5の針落ち位置(下降位置)を決めるものである。針
棒揺動機構11は、駆動源となる針棒揺動モータ20
と、針棒揺動モータ20の動力を伝動する第一リンク2
4、第二リンク23、第三リンク22、針棒揺動桿12
及び揺動腕13と、揺動腕13により伝動された動力に
よって針棒9を左右に揺動する針棒揺動台6とを備え
る。針棒揺動モータ20は、ミシン1内部に固定されて
いる。針棒揺動モータ20の駆動取出軸に第一リンク2
4の一端部が固定されている。第一リンク24は回転自
在に第二リンク23に取り付けられている。第二リンク
23は回転自在となって第三リンク22に取り付けられ
ている。第三リンク22の端部は、針棒揺動桿12の後
端部に固定されている。針棒揺動桿12は回転自在とな
って前後に延在しており、針棒揺動桿12の前端部は揺
動腕13の一端部に固定されている。揺動腕13の他端
部は、針棒揺動台6の下部に回転自在となって取り付け
られている。針棒揺動台6の上部が、前後方向に延在す
る軸心周り(支点ピン17周り)に回転自在となってア
ーム部4の前端部内部に取り付けられている。
【0017】以上の構成の針棒揺動機構11では、針棒
揺動モータ20が作動すると、針棒揺動モータ20の回
転が第一リンク24、第二リンク23及び第三リンク2
2を介して針棒揺動桿12に伝動して、針棒揺動桿12
が揺動する。針棒揺動桿12が揺動することで、揺動腕
13が針棒揺動桿12を中心にして左右に揺動し、針棒
揺動台6が支点ピン17を中心にして左右に揺動する。
これにより、針棒9とともに縫い針5が左右に振られ、
縫い針5の針落ち位置が決まる。また、針棒揺動モータ
20が主軸モータ14と連帯して動作するが、縫い針5
がベッド部2上面よりも上方に位置するときのみ針棒9
が揺動するように針棒揺動モータ20が制御装置150
によって制御される。また、針棒揺動モータ20の回転
角度が制御装置150によって制御されることで、針棒
9の振り幅が定まり、縫い針5の針落ち位置が決まる。
揺動モータ20が作動すると、針棒揺動モータ20の回
転が第一リンク24、第二リンク23及び第三リンク2
2を介して針棒揺動桿12に伝動して、針棒揺動桿12
が揺動する。針棒揺動桿12が揺動することで、揺動腕
13が針棒揺動桿12を中心にして左右に揺動し、針棒
揺動台6が支点ピン17を中心にして左右に揺動する。
これにより、針棒9とともに縫い針5が左右に振られ、
縫い針5の針落ち位置が決まる。また、針棒揺動モータ
20が主軸モータ14と連帯して動作するが、縫い針5
がベッド部2上面よりも上方に位置するときのみ針棒9
が揺動するように針棒揺動モータ20が制御装置150
によって制御される。また、針棒揺動モータ20の回転
角度が制御装置150によって制御されることで、針棒
9の振り幅が定まり、縫い針5の針落ち位置が決まる。
【0018】更に、図3に示すように、ミシン1は、ボ
タン200を起伏したり、ボタン200を移動したりす
るボタン移動機構100を具備する。ボタン移動機構1
00は、針棒9の後方においてアーム部4の下部に固定
されたプレート部材49に種々の部材又は種々の機構が
取り付けられることで構成される。ボタン移動機構10
0は、ボタン200を把持するとともにボタン200を
ベッド部2に対して左右に移動するチャックユニット7
1と、チャックユニット71とともにボタン200を倒
伏状態(つまり、実質的に水平状態)と起立状態(つま
り、実質的に垂直状態)とに回転するボタン回転機構4
6と、チャックユニット71とともにボタン200をベ
ッド部2に対して上下に移動してボタン200の高さを
調整するボタン高調整機構40と、チャックユニット7
1とともにボタン200をベッド部2に対して前後に移
動して送るボタン送り機構30と、を備える。
タン200を起伏したり、ボタン200を移動したりす
るボタン移動機構100を具備する。ボタン移動機構1
00は、針棒9の後方においてアーム部4の下部に固定
されたプレート部材49に種々の部材又は種々の機構が
取り付けられることで構成される。ボタン移動機構10
0は、ボタン200を把持するとともにボタン200を
ベッド部2に対して左右に移動するチャックユニット7
1と、チャックユニット71とともにボタン200を倒
伏状態(つまり、実質的に水平状態)と起立状態(つま
り、実質的に垂直状態)とに回転するボタン回転機構4
6と、チャックユニット71とともにボタン200をベ
ッド部2に対して上下に移動してボタン200の高さを
調整するボタン高調整機構40と、チャックユニット7
1とともにボタン200をベッド部2に対して前後に移
動して送るボタン送り機構30と、を備える。
【0019】ボタン送り機構30は、前後に移動自在と
なってプレート部材49に取り付けられるとともにミシ
ン1の懐部分(つまり、アーム部4とベッド部2との間
の空間)へ延出する送りベース36と、送りベース36
に設けられているとともに前後に延在するラック部33
と、駆動源となるとともにアーム部4に固定されたボタ
ン送りモータ32とを備える。ボタン送りモータ32の
駆動取出軸にピニオン32aが固定されており、ピニオ
ン32aがラック部33に噛み合っている。このボタン
送り機構30では、ボタン送りモータ32が作動するこ
とで、送りベース36がプレート部材49に対して前後
に移動するようになっている。なお、ボタン送りモータ
32は、制御装置150によって制御される。
なってプレート部材49に取り付けられるとともにミシ
ン1の懐部分(つまり、アーム部4とベッド部2との間
の空間)へ延出する送りベース36と、送りベース36
に設けられているとともに前後に延在するラック部33
と、駆動源となるとともにアーム部4に固定されたボタ
ン送りモータ32とを備える。ボタン送りモータ32の
駆動取出軸にピニオン32aが固定されており、ピニオ
ン32aがラック部33に噛み合っている。このボタン
送り機構30では、ボタン送りモータ32が作動するこ
とで、送りベース36がプレート部材49に対して前後
に移動するようになっている。なお、ボタン送りモータ
32は、制御装置150によって制御される。
【0020】ボタン高調整機構40は、送りベース36
に固定されたボタン高さ調整モータ35と、ボタン高さ
調整モータ35の駆動取出軸に固定されたピニオン35
aと、ピニオン35aに噛み合うとともに上下に移動自
在な上下ラック41と、上下ラック41に固定されると
共に上下ラック41から前方へ延出するチャック支持腕
34とを備える。このボタン高調整機構40では、ボタ
ン高さ調整モータ35が作動すると、上下ラック41と
ともにチャック支持腕34が上下に移動するようになっ
ている。なお、ボタン高さ調整モータ35は、制御装置
150によって制御される。
に固定されたボタン高さ調整モータ35と、ボタン高さ
調整モータ35の駆動取出軸に固定されたピニオン35
aと、ピニオン35aに噛み合うとともに上下に移動自
在な上下ラック41と、上下ラック41に固定されると
共に上下ラック41から前方へ延出するチャック支持腕
34とを備える。このボタン高調整機構40では、ボタ
ン高さ調整モータ35が作動すると、上下ラック41と
ともにチャック支持腕34が上下に移動するようになっ
ている。なお、ボタン高さ調整モータ35は、制御装置
150によって制御される。
【0021】チャックユニット71は、ボタン200を
把持するチャック部90と、チャック部90とともにボ
タン200を左右に移動するボタン差動機構70とを備
える。ボタン差動機構70は、左右方向の軸心周りに回
転自在となってチャック支持腕34の前端部に取り付け
られたユニット支持部81と、ユニット支持部81に設
けられた差動モータ72と、左右に移動自在となってユ
ニット支持部81に取り付けられた基台74と、基台7
4とユニット支持部81との間に架け渡されているとと
もにユニット支持部81に対して基台74を左方に向け
て付勢する引張バネ73と、を備える。駆動源となる差
動モータ72はリニアモータであり、引張バネ73によ
って差動モータ72の軸72aと基台74は常に当接し
ている。このボタン差動機構70では、差動モータ72
が作動すると、軸72aとともに基台74がユニット支
持部81に対して左右に移動するようになっている。な
お、差動モータ72は、制御装置150によって制御さ
れる。
把持するチャック部90と、チャック部90とともにボ
タン200を左右に移動するボタン差動機構70とを備
える。ボタン差動機構70は、左右方向の軸心周りに回
転自在となってチャック支持腕34の前端部に取り付け
られたユニット支持部81と、ユニット支持部81に設
けられた差動モータ72と、左右に移動自在となってユ
ニット支持部81に取り付けられた基台74と、基台7
4とユニット支持部81との間に架け渡されているとと
もにユニット支持部81に対して基台74を左方に向け
て付勢する引張バネ73と、を備える。駆動源となる差
動モータ72はリニアモータであり、引張バネ73によ
って差動モータ72の軸72aと基台74は常に当接し
ている。このボタン差動機構70では、差動モータ72
が作動すると、軸72aとともに基台74がユニット支
持部81に対して左右に移動するようになっている。な
お、差動モータ72は、制御装置150によって制御さ
れる。
【0022】チャック部90は、基台74に対して左右
に移動自在なチャック可動部材92及びチャック可動部
材93と、チャック可動部材93の左端部に取り付けら
れたチャック片91bと、チャック片91bに左右に対
向するようにしてチャック可動部材92の左端部に取り
付けられたチャック片91aと、基台74に対して回転
自在に取り付けられているとともに回転することでチャ
ック可動部材92及びチャック可動部材93を移動する
レバー82とを具備する。このチャック部90では、作
業者がレバー82を一方向に回転すると、チャック可動
部材92が右方に移動すると共にチャック可動部材93
が左方に移動し、チャック片91aとチャック片91b
が互いに近づき、チャック片91aとチャック片91b
との間にボタン200が把持される。一方、作業者が手
動でレバー82を他方向に回転すると、チャック可動部
材92が左方に移動すると共にチャック可動部材93が
右方に移動し、チャック片91aとチャック片91bが
互いに離れ、ボタン200の把持が解除される。
に移動自在なチャック可動部材92及びチャック可動部
材93と、チャック可動部材93の左端部に取り付けら
れたチャック片91bと、チャック片91bに左右に対
向するようにしてチャック可動部材92の左端部に取り
付けられたチャック片91aと、基台74に対して回転
自在に取り付けられているとともに回転することでチャ
ック可動部材92及びチャック可動部材93を移動する
レバー82とを具備する。このチャック部90では、作
業者がレバー82を一方向に回転すると、チャック可動
部材92が右方に移動すると共にチャック可動部材93
が左方に移動し、チャック片91aとチャック片91b
が互いに近づき、チャック片91aとチャック片91b
との間にボタン200が把持される。一方、作業者が手
動でレバー82を他方向に回転すると、チャック可動部
材92が左方に移動すると共にチャック可動部材93が
右方に移動し、チャック片91aとチャック片91bが
互いに離れ、ボタン200の把持が解除される。
【0023】ボタン回転機構46は、ボタン回転シリン
ダ37と、三角リンク38と、主リンク39と、回転体
45とを備える。駆動源となるボタン回転シリンダ37
は、チャック支持腕34の後端部に取り付けられてい
る。ボタン回転シリンダ37は、複動型のエアシリンダ
であり、ロッド37aを前後に進退するものである。ロ
ッド37aの先端部に、三角リンク38の第一の頂点部
分が回転自在に取り付けられている。三角リンク38の
第二の頂点部分は、回転自在となってチャック支持腕3
4の側部に取り付けられている。三角リンク38の第三
の頂点部分は、回転自在となって主リンク39の一端部
に取り付けられている。主リンク39の他端部は回転自
在となって回転体45に取り付けられている。回転体4
5は、ユニット支持部81に固定されていると共に、左
右方向の軸心周りに回転自在となってチャック支持腕3
4の前端部に取り付けられている。このボタン回転機構
46では、ボタン回転シリンダ37が作動して、ロッド
37aが前進すると、三角リンク38、主リンク39及
び回転体85を介してユニット支持部81が回転して、
チャック部90とともにボタン200が起立する。一
方、ボタン回転シリンダ37が作動して、ロッド37a
が後退すると、三角リンク38、主リンク39及び回転
体85を介してユニット支持部81が逆に回転して、チ
ャック部90とともにボタン200が倒伏する。なお、
制御装置150が電磁弁108を制御することによっ
て、ボタン回転シリンダ37が制御される。
ダ37と、三角リンク38と、主リンク39と、回転体
45とを備える。駆動源となるボタン回転シリンダ37
は、チャック支持腕34の後端部に取り付けられてい
る。ボタン回転シリンダ37は、複動型のエアシリンダ
であり、ロッド37aを前後に進退するものである。ロ
ッド37aの先端部に、三角リンク38の第一の頂点部
分が回転自在に取り付けられている。三角リンク38の
第二の頂点部分は、回転自在となってチャック支持腕3
4の側部に取り付けられている。三角リンク38の第三
の頂点部分は、回転自在となって主リンク39の一端部
に取り付けられている。主リンク39の他端部は回転自
在となって回転体45に取り付けられている。回転体4
5は、ユニット支持部81に固定されていると共に、左
右方向の軸心周りに回転自在となってチャック支持腕3
4の前端部に取り付けられている。このボタン回転機構
46では、ボタン回転シリンダ37が作動して、ロッド
37aが前進すると、三角リンク38、主リンク39及
び回転体85を介してユニット支持部81が回転して、
チャック部90とともにボタン200が起立する。一
方、ボタン回転シリンダ37が作動して、ロッド37a
が後退すると、三角リンク38、主リンク39及び回転
体85を介してユニット支持部81が逆に回転して、チ
ャック部90とともにボタン200が倒伏する。なお、
制御装置150が電磁弁108を制御することによっ
て、ボタン回転シリンダ37が制御される。
【0024】以上の構成のボタン移動機構100では、
ボタン送りモータ32が作動すると、ボタン高調整機構
40、ボタン回転機構46、ボタン差動機構70及びチ
ャック部90とともにボタン200が縫い針5に対して
前後に移動する。ボタン高さ調整モータ35が作動する
と、ボタン回転機構46、ボタン差動機構70及びチャ
ック部90とともにボタン200が縫い針5に対して上
下に移動する。ボタン回転シリンダ37が作動すると、
ボタン差動機構70及びチャック部90とともにボタン
が回転して、ボタンが起伏する。差動モータ72が作動
すると、チャック部90とともにボタンが縫い針5に対
して左右に移動する。
ボタン送りモータ32が作動すると、ボタン高調整機構
40、ボタン回転機構46、ボタン差動機構70及びチ
ャック部90とともにボタン200が縫い針5に対して
前後に移動する。ボタン高さ調整モータ35が作動する
と、ボタン回転機構46、ボタン差動機構70及びチャ
ック部90とともにボタン200が縫い針5に対して上
下に移動する。ボタン回転シリンダ37が作動すると、
ボタン差動機構70及びチャック部90とともにボタン
が回転して、ボタンが起伏する。差動モータ72が作動
すると、チャック部90とともにボタンが縫い針5に対
して左右に移動する。
【0025】更に、図4及び図5に示すように、ミシン
1は、布を保持或いは載置すると共に布を前後に送る布
送り機構50を具備する。布送り機構50は、送りモー
タ51と、タイミングベルト53と、布送りベース5
4,54と、シャフト55a,55bと、下板56と、
タング57と、タング支持部59と、布保持部60と、
針板61と、シリンダベース65と、タングシリンダ6
6等とを備える。
1は、布を保持或いは載置すると共に布を前後に送る布
送り機構50を具備する。布送り機構50は、送りモー
タ51と、タイミングベルト53と、布送りベース5
4,54と、シャフト55a,55bと、下板56と、
タング57と、タング支持部59と、布保持部60と、
針板61と、シリンダベース65と、タングシリンダ6
6等とを備える。
【0026】駆動源となる送りモータ51はベッド部2
に固定されており、送りモータ51の駆動取出軸52に
タイミングベルト53が掛けられている。タイミングベ
ルト53は従動ローラ58に掛けられている。従動ロー
ラ58が駆動取出軸52の前方に配されており、タイミ
ングベルト53は前後に延在している。タイミングベル
ト53に布送りベース54,54が固定されている。布
送りベース54,54はシャフト55a,55bに取り
付けられている。シャフト55a,55bは前後に延在
しており、布送りベース54,54はシャフト55a,
55bに対して前後に摺動自在となっている。布送りベ
ース54,54の上端部には、略水平面を有する下板5
6が固定されている。下板56の前部には開口56aが
形成されており、開口56aの後方において針板61が
取り付けられている。針板61の中央部には針穴61b
が形成されており、針板61の前縁部には凹部61aが
形成されている。下板56において、凹部61a及び針
穴61bに対応する箇所には、針穴となる長穴56bが
形成されている。なお、図5には、下板56が布送りベ
ース54,54から取り外された状態が示されている。
に固定されており、送りモータ51の駆動取出軸52に
タイミングベルト53が掛けられている。タイミングベ
ルト53は従動ローラ58に掛けられている。従動ロー
ラ58が駆動取出軸52の前方に配されており、タイミ
ングベルト53は前後に延在している。タイミングベル
ト53に布送りベース54,54が固定されている。布
送りベース54,54はシャフト55a,55bに取り
付けられている。シャフト55a,55bは前後に延在
しており、布送りベース54,54はシャフト55a,
55bに対して前後に摺動自在となっている。布送りベ
ース54,54の上端部には、略水平面を有する下板5
6が固定されている。下板56の前部には開口56aが
形成されており、開口56aの後方において針板61が
取り付けられている。針板61の中央部には針穴61b
が形成されており、針板61の前縁部には凹部61aが
形成されている。下板56において、凹部61a及び針
穴61bに対応する箇所には、針穴となる長穴56bが
形成されている。なお、図5には、下板56が布送りベ
ース54,54から取り外された状態が示されている。
【0027】一方、布送りベース54,54の下端部に
は、シリンダベース65の後端部が固定されている。シ
リンダベース65は、下板56の下方において前後に延
在している。シリンダベース65の前端部には、円弧状
に形成されたタング支持部59が左右方向の軸回りに回
転自在となって取り付けられている。タング支持部59
の先端部にタング57が固定されている。タング57の
先端部には、針穴57bが設けられている。
は、シリンダベース65の後端部が固定されている。シ
リンダベース65は、下板56の下方において前後に延
在している。シリンダベース65の前端部には、円弧状
に形成されたタング支持部59が左右方向の軸回りに回
転自在となって取り付けられている。タング支持部59
の先端部にタング57が固定されている。タング57の
先端部には、針穴57bが設けられている。
【0028】また、タングシリンダ66の基端部が、左
右方向の軸回りに回転自在となって、シリンダベース6
5の中間部に取り付けられている。タングシリンダ66
は、出力ロッド66aを進退するものである。出力ロッ
ド66aは、左右方向の軸回りに回転自在となって、タ
ングリンク67の一端部に取り付けられている。タング
リンク67の他端部は、タング支持部59の基端部に固
定されている。
右方向の軸回りに回転自在となって、シリンダベース6
5の中間部に取り付けられている。タングシリンダ66
は、出力ロッド66aを進退するものである。出力ロッ
ド66aは、左右方向の軸回りに回転自在となって、タ
ングリンク67の一端部に取り付けられている。タング
リンク67の他端部は、タング支持部59の基端部に固
定されている。
【0029】一方、下板56の最前部には、タング57
ごと布を挟持して保持する布保持部60が設けられてい
る。布保持部60は二つのバネ挟持部60a,60aを
有している。各バネ挟持部60aは、上下に対向する二
つの板ばねから構成されている。布保持部60の後縁部
には開口56aに臨むように針穴60bが設けられてい
る。
ごと布を挟持して保持する布保持部60が設けられてい
る。布保持部60は二つのバネ挟持部60a,60aを
有している。各バネ挟持部60aは、上下に対向する二
つの板ばねから構成されている。布保持部60の後縁部
には開口56aに臨むように針穴60bが設けられてい
る。
【0030】以上の布送り機構50では、タングシリン
ダ66の動力によって、タング支持部59とともにタン
グ57が起伏するようになっている。更に、送りモータ
51の動力で、下板56とともにタング57が一体とな
って前後に移動するようになっている。なお、送りモー
タ51及びタングシリンダ66は、制御装置150によ
って制御される。
ダ66の動力によって、タング支持部59とともにタン
グ57が起伏するようになっている。更に、送りモータ
51の動力で、下板56とともにタング57が一体とな
って前後に移動するようになっている。なお、送りモー
タ51及びタングシリンダ66は、制御装置150によ
って制御される。
【0031】ミシン1の制御系について説明する。図1
に示すように、制御装置150は、CPU151と、R
AM152と、RAM153と、これらを接続するシス
テムバスとを有する演算処理装置を基本構成としてい
る。更に、制御装置150は、画像を表示する表示装置
(例えば、液晶ディスプレイ等)154と、表示装置1
54の表示面に設けられたタッチパネル155と、縫製
開始を指示するために用いられる操作ペダル156とを
備えている。
に示すように、制御装置150は、CPU151と、R
AM152と、RAM153と、これらを接続するシス
テムバスとを有する演算処理装置を基本構成としてい
る。更に、制御装置150は、画像を表示する表示装置
(例えば、液晶ディスプレイ等)154と、表示装置1
54の表示面に設けられたタッチパネル155と、縫製
開始を指示するために用いられる操作ペダル156とを
備えている。
【0032】CPU151に主軸モータ14、針棒揺動
モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モ
ータ35、送りモータ51及び差動モータ72がドライ
バ回路を介して接続されている。また、CPU154に
表示装置154が表示制御回路を介して接続されてい
る。CPU154に操作ペダル156及びタッチパネル
155がインターフェースを介して接続されている。操
作ペダル156は、作業者に踏まれることによってオン
信号を出力するものである。更に、CPU154に電磁
弁108がインターフェースを介して接続されている。
モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モ
ータ35、送りモータ51及び差動モータ72がドライ
バ回路を介して接続されている。また、CPU154に
表示装置154が表示制御回路を介して接続されてい
る。CPU154に操作ペダル156及びタッチパネル
155がインターフェースを介して接続されている。操
作ペダル156は、作業者に踏まれることによってオン
信号を出力するものである。更に、CPU154に電磁
弁108がインターフェースを介して接続されている。
【0033】タッチパネル155は、表示装置154の
表示面がタッチされたことを検知して、その旨をCPU
151に出力するものである。作業者は、タッチパネル
155を操作(即ち、タッチ)することで種々のデータ
を入力することができる。
表示面がタッチされたことを検知して、その旨をCPU
151に出力するものである。作業者は、タッチパネル
155を操作(即ち、タッチ)することで種々のデータ
を入力することができる。
【0034】ROM152には、ミシン1を制御するた
めの制御プログラム及びこの制御プログラムで使用され
る制御データが格納されている。CPU151は、RA
M152を作業領域としてROM153に格納された制
御プログラムに従った演算を行えるとともに、タッチパ
ネル155又はエンコーダ157から入力される信号に
基づいて種々の演算処理を行える。そして、CPU15
1は、演算結果に応じた信号を主軸モータ14、針棒揺
動モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整
モータ35、送りモータ51、差動モータ72、電磁弁
108及び表示装置154に出力できる。これにより、
制御装置150は、主軸モータ14、針棒揺動モータ2
0、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ3
5、送りモータ51、差動モータ72、タングシリンダ
66、ボタン回転シリンダ37及び表示装置154の制
御を行え、ミシン1(つまり、針上下動機構10、針棒
揺動機構11、ボタン差動機構70、ボタン回転機構4
6、ボタン高調整機構40、ボタン送り機構30及び布
送り機構50)が下ボタン付け縫い、べた付け縫い、布
に対してボタンを浮かした状態でのすくい縫い(以下、
単にボタン付け縫いという。)又は根巻き縫いに係る動
作を行う。
めの制御プログラム及びこの制御プログラムで使用され
る制御データが格納されている。CPU151は、RA
M152を作業領域としてROM153に格納された制
御プログラムに従った演算を行えるとともに、タッチパ
ネル155又はエンコーダ157から入力される信号に
基づいて種々の演算処理を行える。そして、CPU15
1は、演算結果に応じた信号を主軸モータ14、針棒揺
動モータ20、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整
モータ35、送りモータ51、差動モータ72、電磁弁
108及び表示装置154に出力できる。これにより、
制御装置150は、主軸モータ14、針棒揺動モータ2
0、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ3
5、送りモータ51、差動モータ72、タングシリンダ
66、ボタン回転シリンダ37及び表示装置154の制
御を行え、ミシン1(つまり、針上下動機構10、針棒
揺動機構11、ボタン差動機構70、ボタン回転機構4
6、ボタン高調整機構40、ボタン送り機構30及び布
送り機構50)が下ボタン付け縫い、べた付け縫い、布
に対してボタンを浮かした状態でのすくい縫い(以下、
単にボタン付け縫いという。)又は根巻き縫いに係る動
作を行う。
【0035】ミシン1の動作の一例について説明する。
下ボタン付け縫い又はべた付け縫いの場合には、作業者
が下板56に布を載置する。そして、チャック部90に
把持されたボタン200は、ボタン差動機構70、ボタ
ン回転機構46、ボタン高調整機構40及びボタン送り
機構30によって、倒伏した状態で針板61上に配され
る。下ボタン付け縫い又はべた付け縫いでは、縫い針5
が凹部61a又は針穴61bにおいて上下動すること
で、縫い針5とルーパとによる縫いが行われる。縫製中
にはボタン差動機構70及びボタン送り機構30によっ
てボタンが送られるとともに布送り機構50によって布
が送られることで、かつ、縫い針5が針棒揺動機構11
によって左右に振られることで、縫い針5が所与の順序
でボタン孔(ボタンに形成された穴)に貫通する。
下ボタン付け縫い又はべた付け縫いの場合には、作業者
が下板56に布を載置する。そして、チャック部90に
把持されたボタン200は、ボタン差動機構70、ボタ
ン回転機構46、ボタン高調整機構40及びボタン送り
機構30によって、倒伏した状態で針板61上に配され
る。下ボタン付け縫い又はべた付け縫いでは、縫い針5
が凹部61a又は針穴61bにおいて上下動すること
で、縫い針5とルーパとによる縫いが行われる。縫製中
にはボタン差動機構70及びボタン送り機構30によっ
てボタンが送られるとともに布送り機構50によって布
が送られることで、かつ、縫い針5が針棒揺動機構11
によって左右に振られることで、縫い針5が所与の順序
でボタン孔(ボタンに形成された穴)に貫通する。
【0036】一方、ボタン付け縫い又は根巻き縫いの場
合には、作業者がタング57の先端部をくるむように布
をタング57にセットすると、タングシリンダ66によ
って出力ロッド66aが引き込み、タング支持部59が
起立するように回転する。これにより、タング57の先
端部がバネ挟持部60a,60aに向かって移動し、タ
ング57とともに布がバネ挟持部60a,60aに挟持
される。この際、針穴57bは、上下方向から見ると針
穴60bに対してほぼ一致するようになっている。この
ようにセットされた布地に対して、チャック部90に把
持されたボタン200は、タング57の先端部の近傍
(つまり、布保持部60の近傍)に配される。
合には、作業者がタング57の先端部をくるむように布
をタング57にセットすると、タングシリンダ66によ
って出力ロッド66aが引き込み、タング支持部59が
起立するように回転する。これにより、タング57の先
端部がバネ挟持部60a,60aに向かって移動し、タ
ング57とともに布がバネ挟持部60a,60aに挟持
される。この際、針穴57bは、上下方向から見ると針
穴60bに対してほぼ一致するようになっている。この
ようにセットされた布地に対して、チャック部90に把
持されたボタン200は、タング57の先端部の近傍
(つまり、布保持部60の近傍)に配される。
【0037】ボタン付け縫い及び根巻き縫い(ボタン付
け及び根巻き縫いを併せて、ボタン付け根巻き縫いとい
う。)について図6又は図7を参照して詳細に説明す
る。図6(a)は、ボタン付け縫いにおけるボタン20
0と布300の位置関係が示された平面図であり、図6
(b)は、ボタン付け縫いにおけるボタン200と布3
00の位置関係が示された側面図である。図7(a)
は、根巻き縫いにおけるボタン200と布300の位置
関係が示された平面図であり、図7(b)は、根巻き縫
いにおけるボタン200と布300の位置関係が示され
た側面図である。なお、以下では、ボタン200は四つ
穴ボタンであるとして(ボタン200には穴201,2
02,203,204が形成されている)、ボタン付け
縫いは平行縫い(穴201及び穴202への針落ちが順
次繰り返された後に、穴203及び穴204への針落ち
が順次繰り返されるように行われる縫い)であるとして
説明する。また、図6において、穴201及び穴202
は前後に並んでおり、穴203及び穴204も前後に並
んでおり、穴201及び穴204は対角に並んでいる。
また、穴201及び穴203は左右に並んでおり、穴2
02及び穴204も左右に並んでいる。つまり、穴20
1と穴203を結ぶ線は、縫い針5の振り方向と略平行
である。
け及び根巻き縫いを併せて、ボタン付け根巻き縫いとい
う。)について図6又は図7を参照して詳細に説明す
る。図6(a)は、ボタン付け縫いにおけるボタン20
0と布300の位置関係が示された平面図であり、図6
(b)は、ボタン付け縫いにおけるボタン200と布3
00の位置関係が示された側面図である。図7(a)
は、根巻き縫いにおけるボタン200と布300の位置
関係が示された平面図であり、図7(b)は、根巻き縫
いにおけるボタン200と布300の位置関係が示され
た側面図である。なお、以下では、ボタン200は四つ
穴ボタンであるとして(ボタン200には穴201,2
02,203,204が形成されている)、ボタン付け
縫いは平行縫い(穴201及び穴202への針落ちが順
次繰り返された後に、穴203及び穴204への針落ち
が順次繰り返されるように行われる縫い)であるとして
説明する。また、図6において、穴201及び穴202
は前後に並んでおり、穴203及び穴204も前後に並
んでおり、穴201及び穴204は対角に並んでいる。
また、穴201及び穴203は左右に並んでおり、穴2
02及び穴204も左右に並んでいる。つまり、穴20
1と穴203を結ぶ線は、縫い針5の振り方向と略平行
である。
【0038】布300が布保持部60にセットされた
ら、チャック部90に把持されたボタン200は、図6
に示すような位置へボタン移動機構100によって移動
されるとともに、布300は図6のような位置へと布送
り機構50によって移動される。つまり、布送り機構5
0は、針穴60b及び針穴57bを縫い針5の直下に位
置するように布300を移動するとともに、ボタン移動
機構100は縫い針5の直下に位置するようにボタン2
00を移動する。ボタン移動機構100の動作について
詳細に説明すると、ボタン回転機構46がボタン200
を倒伏状態にして、ボタン高調整機構40が布300か
ら所定の間隔をあけるようにしてボタン200を布30
0の上方へ移動し、更に、ボタン200の中心部(つま
り、穴201と穴204の対角線と、穴203と穴20
4の対角線との交差部)が縫い針5の直下に位置するよ
うにボタン差動機構70及びボタン送り機構30がボタ
ン200を移動する。これにより、ボタン付け縫いの準
備が完了する。
ら、チャック部90に把持されたボタン200は、図6
に示すような位置へボタン移動機構100によって移動
されるとともに、布300は図6のような位置へと布送
り機構50によって移動される。つまり、布送り機構5
0は、針穴60b及び針穴57bを縫い針5の直下に位
置するように布300を移動するとともに、ボタン移動
機構100は縫い針5の直下に位置するようにボタン2
00を移動する。ボタン移動機構100の動作について
詳細に説明すると、ボタン回転機構46がボタン200
を倒伏状態にして、ボタン高調整機構40が布300か
ら所定の間隔をあけるようにしてボタン200を布30
0の上方へ移動し、更に、ボタン200の中心部(つま
り、穴201と穴204の対角線と、穴203と穴20
4の対角線との交差部)が縫い針5の直下に位置するよ
うにボタン差動機構70及びボタン送り機構30がボタ
ン200を移動する。これにより、ボタン付け縫いの準
備が完了する。
【0039】次いで、針棒揺動機構11が縫い針5を穴
201の直上に位置させる。そして、針上下動機構10
が針棒9とともに縫い針5を上下に往復移動しつつ、ボ
タン200と布300の相対的な位置関係を保つように
して布送り機構50が布300を前後に往復移動すると
ともに、ボタン送り機構30がボタン200を前後に往
復移動する。これにより、縫い針5が穴201及び穴2
02に交互に針落ちして、上糸がボタン200と布30
0との間に架け渡される(以下、穴201及び穴202
と布300に架け渡された糸を左根糸205と述べ
る。)。なお、ボタン200及び布300の前後移動
は、縫い針5が穴201及び穴202から上方に抜けて
いる際に行われる。
201の直上に位置させる。そして、針上下動機構10
が針棒9とともに縫い針5を上下に往復移動しつつ、ボ
タン200と布300の相対的な位置関係を保つように
して布送り機構50が布300を前後に往復移動すると
ともに、ボタン送り機構30がボタン200を前後に往
復移動する。これにより、縫い針5が穴201及び穴2
02に交互に針落ちして、上糸がボタン200と布30
0との間に架け渡される(以下、穴201及び穴202
と布300に架け渡された糸を左根糸205と述べ
る。)。なお、ボタン200及び布300の前後移動
は、縫い針5が穴201及び穴202から上方に抜けて
いる際に行われる。
【0040】穴201及び穴202への縫いが終了した
ら、針棒揺動機構11が縫い針5を穴204の直上に位
置させる。そして、針上下動機構10が針棒9とともに
縫い針5を上下に往復移動しつつ、ボタン200と布3
00の相対的な位置関係を保つようにして布送り機構5
0が布300を前後に往復移動するとともに、ボタン送
り機構30がボタン200を前後に往復移動する。これ
により、縫い針5が穴203及び穴204に交互に針落
ちして、穴203及び穴204と布300との間に上糸
が架け渡され、架け渡された上糸が右根糸206であ
る。
ら、針棒揺動機構11が縫い針5を穴204の直上に位
置させる。そして、針上下動機構10が針棒9とともに
縫い針5を上下に往復移動しつつ、ボタン200と布3
00の相対的な位置関係を保つようにして布送り機構5
0が布300を前後に往復移動するとともに、ボタン送
り機構30がボタン200を前後に往復移動する。これ
により、縫い針5が穴203及び穴204に交互に針落
ちして、穴203及び穴204と布300との間に上糸
が架け渡され、架け渡された上糸が右根糸206であ
る。
【0041】穴203及び穴204への縫いが終了した
ら、糸切断機構が上糸を一度切断して、ボタン回転機構
46がボタン200を布300(言い換えれば、タング
57の先端)の後方に(つまり、下板56の開口56a
に)ボタン200を起立させる。これにより、ボタン2
00と布300の位置関係は図7に示すようになる。次
いで、針棒揺動機構11が縫い針5を移動すると共に布
送り機構50が布を移動することで、左根糸205の根
元(左根糸205が布300を貫通している位置の近
傍)の直上に縫い針5が位置する。この際、ボタン20
0と布300の相対的な位置を保つようにして、ボタン
送り機構30がボタン200も移動する。
ら、糸切断機構が上糸を一度切断して、ボタン回転機構
46がボタン200を布300(言い換えれば、タング
57の先端)の後方に(つまり、下板56の開口56a
に)ボタン200を起立させる。これにより、ボタン2
00と布300の位置関係は図7に示すようになる。次
いで、針棒揺動機構11が縫い針5を移動すると共に布
送り機構50が布を移動することで、左根糸205の根
元(左根糸205が布300を貫通している位置の近
傍)の直上に縫い針5が位置する。この際、ボタン20
0と布300の相対的な位置を保つようにして、ボタン
送り機構30がボタン200も移動する。
【0042】次いで、針上下動機構10が針棒9ととも
に縫い針5を上下に往復移動しつつ、針上下動機構10
に連動して針棒揺動機構11が針棒9とともに縫い針5
を根糸205,206上で左右に振る。これにより、縫
い針5は振りの両端で下降する。この際、所定回数縫い
針5が上下動を繰り返すまで、ボタン200と布300
の相対的な位置関係を保つようにして布送り機構50が
布300を前へ移動するとともに、ボタン送り機構30
がボタン200を前に移動する。更にこの際、縫い針5
の左右の振り幅(つまり、根巻き幅)が、穴201と穴
203との間隔より大きくなるように、更に、縫い針5
の針落ち位置が、左根糸205の左方及び右根糸206
の右方に交互に繰り返されるように、針棒揺動機構11
は縫い針5を左右に振る。これにより、針落ち点P1か
らボタン200へ向けてジグザグ縫いが左根糸205及
び右根糸206を巻くようにして施され、このジグザグ
縫いが根巻き縫いとなる。
に縫い針5を上下に往復移動しつつ、針上下動機構10
に連動して針棒揺動機構11が針棒9とともに縫い針5
を根糸205,206上で左右に振る。これにより、縫
い針5は振りの両端で下降する。この際、所定回数縫い
針5が上下動を繰り返すまで、ボタン200と布300
の相対的な位置関係を保つようにして布送り機構50が
布300を前へ移動するとともに、ボタン送り機構30
がボタン200を前に移動する。更にこの際、縫い針5
の左右の振り幅(つまり、根巻き幅)が、穴201と穴
203との間隔より大きくなるように、更に、縫い針5
の針落ち位置が、左根糸205の左方及び右根糸206
の右方に交互に繰り返されるように、針棒揺動機構11
は縫い針5を左右に振る。これにより、針落ち点P1か
らボタン200へ向けてジグザグ縫いが左根糸205及
び右根糸206を巻くようにして施され、このジグザグ
縫いが根巻き縫いとなる。
【0043】ボタン200近傍まで根巻き縫いが終了し
たら、縫い針5が上下動及び左右振れ運動しつつ、ボタ
ン200と布300の相対的な位置関係を保つようにし
て、布送り機構50が布300を逆に後ろに移動すると
ともに、ボタン送り機構30がボタン200を逆に後ろ
に移動する。これにより、ボタン200近傍から針落ち
点P2へ向けて根巻き縫いが施される。
たら、縫い針5が上下動及び左右振れ運動しつつ、ボタ
ン200と布300の相対的な位置関係を保つようにし
て、布送り機構50が布300を逆に後ろに移動すると
ともに、ボタン送り機構30がボタン200を逆に後ろ
に移動する。これにより、ボタン200近傍から針落ち
点P2へ向けて根巻き縫いが施される。
【0044】以上のようにミシン1が動作するように、
制御装置150が主軸モータ14、針棒揺動モータ2
0、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ3
5、ボタン回転シリンダ37、送りモータ51、タング
シリンダ66及び差動モータ72をCPU151で制御
する。
制御装置150が主軸モータ14、針棒揺動モータ2
0、ボタン送りモータ32、ボタン高さ調整モータ3
5、ボタン回転シリンダ37、送りモータ51、タング
シリンダ66及び差動モータ72をCPU151で制御
する。
【0045】以上のミシン1では、種々の形状のボタン
を布に縫い付けたり、縫い付けの風合いを変更したりで
きるように、種々の項目をデータ設定できるようになっ
ている。つまり、ミシン1がボタン付け根巻き縫いを施
す前に、制御装置150によって図8(a),(b)の
ような設定画面が表示装置154に表示されるようにな
っている。画面を見た作業者がタッチパネル155を操
作(タッチ)することで、種々の項目のデータを入力で
きるようになっている。制御装置150が入力データに
従って主軸モータ14、針棒揺動モータ14、ボタン送
りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、ボタン回転
シリンダ37、送りモータ51、タングシリンダ66及
び差動モータ72を制御するようになっている。
を布に縫い付けたり、縫い付けの風合いを変更したりで
きるように、種々の項目をデータ設定できるようになっ
ている。つまり、ミシン1がボタン付け根巻き縫いを施
す前に、制御装置150によって図8(a),(b)の
ような設定画面が表示装置154に表示されるようにな
っている。画面を見た作業者がタッチパネル155を操
作(タッチ)することで、種々の項目のデータを入力で
きるようになっている。制御装置150が入力データに
従って主軸モータ14、針棒揺動モータ14、ボタン送
りモータ32、ボタン高さ調整モータ35、ボタン回転
シリンダ37、送りモータ51、タングシリンダ66及
び差動モータ72を制御するようになっている。
【0046】図6及び図7を参照して、設定できる項目
について説明する。設定できる項目としては、ボタン孔
の左右間隔Aと、根巻き縫いの際における右側の針落ち
位置と右根糸206との間の距離Bとがある。ボタン孔
の左右間隔Aとは、根巻き縫いにおけるボタン200及
び布300の進行方向に略垂直な左右方向(根巻き幅方
向)に互いに並んだ穴201と穴203(又はボタン2
02とボタン204)の間隔である。また、距離Bは、
左右方向における距離であって、根巻き縫いの際の右側
の針落ち位置と穴203との間の距離である。つまり、
距離Bは、右側の各針落ち位置を結んだ実質的な直線と
穴203との間の距離である。なお、根巻き縫いの際に
おける左側の針落ち位置と左根糸205との間の距離C
は、距離Bと等しいものとして説明するが、距離Cが距
離Bと等しくなければ、更に、距離Cを設定できるもの
としても良い。
について説明する。設定できる項目としては、ボタン孔
の左右間隔Aと、根巻き縫いの際における右側の針落ち
位置と右根糸206との間の距離Bとがある。ボタン孔
の左右間隔Aとは、根巻き縫いにおけるボタン200及
び布300の進行方向に略垂直な左右方向(根巻き幅方
向)に互いに並んだ穴201と穴203(又はボタン2
02とボタン204)の間隔である。また、距離Bは、
左右方向における距離であって、根巻き縫いの際の右側
の針落ち位置と穴203との間の距離である。つまり、
距離Bは、右側の各針落ち位置を結んだ実質的な直線と
穴203との間の距離である。なお、根巻き縫いの際に
おける左側の針落ち位置と左根糸205との間の距離C
は、距離Bと等しいものとして説明するが、距離Cが距
離Bと等しくなければ、更に、距離Cを設定できるもの
としても良い。
【0047】次に、設定画面について説明する。図8
(a)に示すように、ボタン表示部400と、項目表示
部401とが設定画面に表示される。ボタン表示部40
0には、ボタンの平面図402と、ボタンの側面図40
3と、距離Bの項目アイコン404とが表示されてい
る。平面図402には、ボタンのイメージとともに引出
線及び寸法線が付されており、ボタン孔の前後間隔及び
ボタン孔の左右間隔Aとして設定されている数値が表示
されている。側面図403には、ボタンのイメージとと
もに引出線及び寸法線が付されており、ボタン高さ及び
根巻きピッチとして設定されている数値が表示されてい
る。項目アイコン404には、ボタンの側面図とともに
引出線及び寸法線が付されており、左右間隔Aとして設
定されている数値が表示されている。
(a)に示すように、ボタン表示部400と、項目表示
部401とが設定画面に表示される。ボタン表示部40
0には、ボタンの平面図402と、ボタンの側面図40
3と、距離Bの項目アイコン404とが表示されてい
る。平面図402には、ボタンのイメージとともに引出
線及び寸法線が付されており、ボタン孔の前後間隔及び
ボタン孔の左右間隔Aとして設定されている数値が表示
されている。側面図403には、ボタンのイメージとと
もに引出線及び寸法線が付されており、ボタン高さ及び
根巻きピッチとして設定されている数値が表示されてい
る。項目アイコン404には、ボタンの側面図とともに
引出線及び寸法線が付されており、左右間隔Aとして設
定されている数値が表示されている。
【0048】項目表示部401には、ボタン種類の項目
アイコン405、ボタン孔の前後間隔の項目アイコン4
06、ボタン孔の左右間隔Aの項目アイコン407及び
距離Bの項目アイコン408が表示されている。項目ア
イコン405には、現在設定されている種類のボタンの
イメージが表示されおり(図8では、四つ穴ボタンが選
択されている)、作業者が項目アイコン405をタッチ
する毎に(実際には、項目アイコン405の表示箇所に
おいてタッチパネル155をタッチする。以下、アイコ
ンをタッチする場合は、同様である。)ことで、イメー
ジと共に種類が変更されて、その種類に設定される。項
目アイコン406には、ボタンの平面図とともに引出線
及び寸法線が付されており、前後間隔として設定されて
いる数値が表示されている。項目アイコン407は、ボ
タンの平面図とともに引出線及び寸法線が付されてお
り、左右間隔Aとして設定されている数値が表示されて
いる。項目アイコン408は、項目アイコン404とほ
ぼ同様である。
アイコン405、ボタン孔の前後間隔の項目アイコン4
06、ボタン孔の左右間隔Aの項目アイコン407及び
距離Bの項目アイコン408が表示されている。項目ア
イコン405には、現在設定されている種類のボタンの
イメージが表示されおり(図8では、四つ穴ボタンが選
択されている)、作業者が項目アイコン405をタッチ
する毎に(実際には、項目アイコン405の表示箇所に
おいてタッチパネル155をタッチする。以下、アイコ
ンをタッチする場合は、同様である。)ことで、イメー
ジと共に種類が変更されて、その種類に設定される。項
目アイコン406には、ボタンの平面図とともに引出線
及び寸法線が付されており、前後間隔として設定されて
いる数値が表示されている。項目アイコン407は、ボ
タンの平面図とともに引出線及び寸法線が付されてお
り、左右間隔Aとして設定されている数値が表示されて
いる。項目アイコン408は、項目アイコン404とほ
ぼ同様である。
【0049】作業者は項目アイコン404,406〜4
08をタッチすることで、各項目アイコン404,40
6〜408に対応する項目の数値を設定することができ
る。例えば、作業者が項目アイコン408をタッチする
と、表示画面は図8(b)のような画面に切り替わる。
つまり、項目表示部401が数値入力表示部409に切
り替わる。数値入力表示部409には、「0」〜「9」
の数値アイコン(符号省略)と、リターンアイコン41
0と、項目アイコン407とが表示されている。項目ア
イコン407は、図8(a)でタッチされたアイコン
(項目アイコン404,406〜408の何れか)と同
様のものが表示される。作業者は、「0」〜「9」の数
値アイコンをタッチすることで、項目アイコン407に
相対応する項目(図8(b)では、距離B)の数値を入
力することができ、最後にリターンアイコン410をタ
ッチすることで、項目アイコン407に相対応する項目
が入力された数値に設定される。また、リターンアイコ
ン410がタッチされると、表示画面は図8(a)のよ
うな画面に切り替わる。なお、図8(a)或いは(b)
への画面の切替は、タッチパネル155から出力される
信号(タッチの箇所に応じた信号である。)に従って制
御装置150がCPU151により表示信号を表示装置
154へ出力することで行われる。また、タッチパネル
155から出力される信号に従って作業者により入力さ
れた数値を制御装置150がCPU151により認識し
て、その数値がRAM152に格納されることで、各項
目の数値の設定が行われる。
08をタッチすることで、各項目アイコン404,40
6〜408に対応する項目の数値を設定することができ
る。例えば、作業者が項目アイコン408をタッチする
と、表示画面は図8(b)のような画面に切り替わる。
つまり、項目表示部401が数値入力表示部409に切
り替わる。数値入力表示部409には、「0」〜「9」
の数値アイコン(符号省略)と、リターンアイコン41
0と、項目アイコン407とが表示されている。項目ア
イコン407は、図8(a)でタッチされたアイコン
(項目アイコン404,406〜408の何れか)と同
様のものが表示される。作業者は、「0」〜「9」の数
値アイコンをタッチすることで、項目アイコン407に
相対応する項目(図8(b)では、距離B)の数値を入
力することができ、最後にリターンアイコン410をタ
ッチすることで、項目アイコン407に相対応する項目
が入力された数値に設定される。また、リターンアイコ
ン410がタッチされると、表示画面は図8(a)のよ
うな画面に切り替わる。なお、図8(a)或いは(b)
への画面の切替は、タッチパネル155から出力される
信号(タッチの箇所に応じた信号である。)に従って制
御装置150がCPU151により表示信号を表示装置
154へ出力することで行われる。また、タッチパネル
155から出力される信号に従って作業者により入力さ
れた数値を制御装置150がCPU151により認識し
て、その数値がRAM152に格納されることで、各項
目の数値の設定が行われる。
【0050】さて、根巻き縫いの際における左側の各針
落ち位置を結んだ直線と、右側の各針落ち位置を結んだ
直線との間の距離D(つまり、縫い針5の左右の振り幅
である。以下、根巻き幅Dと述べる。)は、左右間隔A
と距離Bと距離C(=距離B)との和である。つまり、
制御装置150は、設定した左右間隔A及び距離Bに基
づいて、根巻き幅Dを算出するようになっている。具体
的には、制御装置150は、CPU151の演算によ
り、距離Bの二倍の距離を左右間隔Aに加算すること
で、根巻き幅Dを算出するようになっている。そして、
左根糸205と右根糸206との間隔が、設定した左右
間隔Aとなるように、制御装置150が針棒揺動モータ
20を制御するようになっている。また、根巻き縫いの
際には、制御装置150は、縫い針5の左右の振り幅
が、算出された根巻き幅Dとなるように、制御装置15
0が針棒揺動モータ20を制御するようになっている。
落ち位置を結んだ直線と、右側の各針落ち位置を結んだ
直線との間の距離D(つまり、縫い針5の左右の振り幅
である。以下、根巻き幅Dと述べる。)は、左右間隔A
と距離Bと距離C(=距離B)との和である。つまり、
制御装置150は、設定した左右間隔A及び距離Bに基
づいて、根巻き幅Dを算出するようになっている。具体
的には、制御装置150は、CPU151の演算によ
り、距離Bの二倍の距離を左右間隔Aに加算すること
で、根巻き幅Dを算出するようになっている。そして、
左根糸205と右根糸206との間隔が、設定した左右
間隔Aとなるように、制御装置150が針棒揺動モータ
20を制御するようになっている。また、根巻き縫いの
際には、制御装置150は、縫い針5の左右の振り幅
が、算出された根巻き幅Dとなるように、制御装置15
0が針棒揺動モータ20を制御するようになっている。
【0051】次に、CPU151の演算による制御装置
150の処理の流れ、その処理によるミシン1の動作を
説明する。まず、制御装置150によって図8(a)の
ような画面が表示装置154に表示されて、操作ペダル
156が作業者によって踏まれたか否か(操作ペダル1
56からオン信号が出力されたか否か)を制御装置15
0は判定する(ステップS1)。操作ペダル156から
オン信号が出力されていない場合(ステップS1:N
o)、作業者が図8(b)のような画面でタッチパネル
155をタッチして左右間隔Aの数値を入力したか否か
を制御装置150は判定する(ステップS2)。作業者
が左右間隔Aの数値を入力した場合(ステップS2:Y
es)、制御装置150は左右間隔Aを入力された数値
に設定して(ステップS3)、制御装置150の処理は
ステップS1に移行する。作業者が左右間隔Aの数値を
入力しない場合(ステップS2:No)、作業者が図8
(b)の画面でタッチパネル155をタッチして距離B
の数値を入力したか否かを制御装置150は判定する
(ステップS4)。作業者が距離Bの数値を入力した場
合(ステップS4:Yes)、制御装置150は距離B
を入力された数値に設定して(ステップS5)、制御装
置150の処理はステップS1に移行する。作業者が距
離Bの数値を入力しない場合(ステップS4:No)、
制御装置150の処理はステップS1に移行する。操作
ペダル156が作業者によって踏まれるまでの間、制御
装置150はステップS1〜ステップS5の処理を繰り
返す。
150の処理の流れ、その処理によるミシン1の動作を
説明する。まず、制御装置150によって図8(a)の
ような画面が表示装置154に表示されて、操作ペダル
156が作業者によって踏まれたか否か(操作ペダル1
56からオン信号が出力されたか否か)を制御装置15
0は判定する(ステップS1)。操作ペダル156から
オン信号が出力されていない場合(ステップS1:N
o)、作業者が図8(b)のような画面でタッチパネル
155をタッチして左右間隔Aの数値を入力したか否か
を制御装置150は判定する(ステップS2)。作業者
が左右間隔Aの数値を入力した場合(ステップS2:Y
es)、制御装置150は左右間隔Aを入力された数値
に設定して(ステップS3)、制御装置150の処理は
ステップS1に移行する。作業者が左右間隔Aの数値を
入力しない場合(ステップS2:No)、作業者が図8
(b)の画面でタッチパネル155をタッチして距離B
の数値を入力したか否かを制御装置150は判定する
(ステップS4)。作業者が距離Bの数値を入力した場
合(ステップS4:Yes)、制御装置150は距離B
を入力された数値に設定して(ステップS5)、制御装
置150の処理はステップS1に移行する。作業者が距
離Bの数値を入力しない場合(ステップS4:No)、
制御装置150の処理はステップS1に移行する。操作
ペダル156が作業者によって踏まれるまでの間、制御
装置150はステップS1〜ステップS5の処理を繰り
返す。
【0052】操作ペダル156が作業者によって踏まれ
た場合(ステップS1:Yes)、制御装置150の処
理はステップS6に移行する。なお、作業者が左右間隔
A又は距離Bの数値を入力しないで操作ペダル156を
踏んだ場合には、制御装置150は左右間隔A又は距離
Bを予めROM153に記憶されたデフォルト値に設定
する。ステップS6において、制御装置150が主軸モ
ータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ3
2、ボタン高さ調整モータ35、送りモータ51、差動
モータ72及び電磁弁108を制御することによって、
ミシン1が上述したようなボタン付け縫いを施す。この
際、左根糸205と右根糸206との間の距離を設定し
た左右間隔Aとなるように、制御装置150が針棒揺動
モータ20を制御する。
た場合(ステップS1:Yes)、制御装置150の処
理はステップS6に移行する。なお、作業者が左右間隔
A又は距離Bの数値を入力しないで操作ペダル156を
踏んだ場合には、制御装置150は左右間隔A又は距離
Bを予めROM153に記憶されたデフォルト値に設定
する。ステップS6において、制御装置150が主軸モ
ータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ3
2、ボタン高さ調整モータ35、送りモータ51、差動
モータ72及び電磁弁108を制御することによって、
ミシン1が上述したようなボタン付け縫いを施す。この
際、左根糸205と右根糸206との間の距離を設定し
た左右間隔Aとなるように、制御装置150が針棒揺動
モータ20を制御する。
【0053】次いで、制御装置150がボタン回転シリ
ンダ37を制御することによって、ボタン200が倒伏
状態から起立状態へとボタン回転機構46によって回転
される(ステップS7)。次いで、制御装置150は、
設定した左右間隔A及び距離Bから根巻き幅Dを算出す
る(ステップS8)。次いで、制御装置150が主軸モ
ータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32
及び送りモータ51を制御する(ステップS9)ことに
よって、ミシン1が上述したような根巻き縫いを施す。
この際、縫い針5の左右の振り幅が、算出した根巻き幅
Dとなるように、制御装置150は針棒揺動モータ20
を制御する。
ンダ37を制御することによって、ボタン200が倒伏
状態から起立状態へとボタン回転機構46によって回転
される(ステップS7)。次いで、制御装置150は、
設定した左右間隔A及び距離Bから根巻き幅Dを算出す
る(ステップS8)。次いで、制御装置150が主軸モ
ータ14、針棒揺動モータ20、ボタン送りモータ32
及び送りモータ51を制御する(ステップS9)ことに
よって、ミシン1が上述したような根巻き縫いを施す。
この際、縫い針5の左右の振り幅が、算出した根巻き幅
Dとなるように、制御装置150は針棒揺動モータ20
を制御する。
【0054】以上のように、本実施の形態では、左右間
隔A及び距離Bが設定されると、制御装置150によっ
て根巻き幅Dが自動的に算出されて、根巻き縫いの際に
は算出された振り端Dで針棒9及び縫い針5が左右に振
られる。原則的にボタンの種類が変更されると、作業者
は左右間隔Aを入力し直さなければならないが、根巻き
幅Dを入力し直す必要はない。この際、作業者が入力し
た左右間隔A及び予め設定されたBに基づいて、根巻き
幅Dが算出される。従って、ボタンの変更による入力変
更は、最小限、左右間隔Aだけで済むため、作業者にと
って入力作業が簡単である。また、左右間隔A及び距離
Bを入力したものとしても、根巻き幅Dは必ず左右間隔
Aより大きくなるから、根巻き縫いの際に縫い針5は必
ず左根糸205及び右根糸206を跨ぐようにして左右
に振られる。つまり、左根糸205と右根糸206との
間に縫い針5が下降するようなことがなく、不完全な根
巻き縫いが施されることはない。更に、距離Bを入力で
きるようになっているため、根巻き縫いの風合いを自由
に変更することが可能である。
隔A及び距離Bが設定されると、制御装置150によっ
て根巻き幅Dが自動的に算出されて、根巻き縫いの際に
は算出された振り端Dで針棒9及び縫い針5が左右に振
られる。原則的にボタンの種類が変更されると、作業者
は左右間隔Aを入力し直さなければならないが、根巻き
幅Dを入力し直す必要はない。この際、作業者が入力し
た左右間隔A及び予め設定されたBに基づいて、根巻き
幅Dが算出される。従って、ボタンの変更による入力変
更は、最小限、左右間隔Aだけで済むため、作業者にと
って入力作業が簡単である。また、左右間隔A及び距離
Bを入力したものとしても、根巻き幅Dは必ず左右間隔
Aより大きくなるから、根巻き縫いの際に縫い針5は必
ず左根糸205及び右根糸206を跨ぐようにして左右
に振られる。つまり、左根糸205と右根糸206との
間に縫い針5が下降するようなことがなく、不完全な根
巻き縫いが施されることはない。更に、距離Bを入力で
きるようになっているため、根巻き縫いの風合いを自由
に変更することが可能である。
【0055】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
ることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。例えば、
各項目の数値を入力するためにタッチパネル155を用
いていたが、タッチパネル155に代えてキーボード、
マウス又は操作パネル等の入力装置であっても良い。ま
た、ボタン付け縫いは、平行縫いに限らず、クロス縫い
(穴201及び穴204への針落ちが順次繰り返された
後に、穴202及び穴203への針落ちが順次繰り返さ
れるように行われる縫い)であっても良いし、他の縫い
方であっても良い。また、ボタンは、四つ穴ボタンに限
らず、二つ穴ボタンであっても良い。二つ穴ボタンの場
合、二つの穴が左右に並ぶようにして、ボタン付け縫い
及び根巻き縫いが施され、二つの穴の間隔が左右間隔A
となる。また、本発明では、設定作業の簡略化という観
点から、距離Cと距離Bを互いに等しく、左右間隔Aの
他に距離Bだけを入力するようにしたが、設定の自由度
を広げるには、距離Bと距離Cとを別々に設定するよう
に構成することが望ましい。この場合、根巻き幅Dは、
左右間隔A、距離B及び距離Cの和として算出される。
また、より設定作業を簡略化する場合には、所定の値を
距離B及び距離Cとして予めROM153に格納するよ
うに構成するのが好ましい。この場合、根巻き幅Dは、
所定の値に左右間隔Aを加算することで算出される。ま
た、本発明では、縫い針5とボタン200との相対位置
の変更が、針振りモータ20による縫い針5の左右への
揺動、ボタン送りモータ32によるボタン200の前後
方向への移動、差動モータ72によるボタン200の左
右方向への移動、及び送りモータ51による布300の
前後方向への移動によって行われていたが、縫い針5を
位置固定とし、ボタン200のみを前後左右方向に移動
して、ボタン200を縫い針205に対して相対移動す
るようにしても良く、すなわち、縫い針5とボタン20
0との相対位置関係が変更できれば良い。
ることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、
種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。例えば、
各項目の数値を入力するためにタッチパネル155を用
いていたが、タッチパネル155に代えてキーボード、
マウス又は操作パネル等の入力装置であっても良い。ま
た、ボタン付け縫いは、平行縫いに限らず、クロス縫い
(穴201及び穴204への針落ちが順次繰り返された
後に、穴202及び穴203への針落ちが順次繰り返さ
れるように行われる縫い)であっても良いし、他の縫い
方であっても良い。また、ボタンは、四つ穴ボタンに限
らず、二つ穴ボタンであっても良い。二つ穴ボタンの場
合、二つの穴が左右に並ぶようにして、ボタン付け縫い
及び根巻き縫いが施され、二つの穴の間隔が左右間隔A
となる。また、本発明では、設定作業の簡略化という観
点から、距離Cと距離Bを互いに等しく、左右間隔Aの
他に距離Bだけを入力するようにしたが、設定の自由度
を広げるには、距離Bと距離Cとを別々に設定するよう
に構成することが望ましい。この場合、根巻き幅Dは、
左右間隔A、距離B及び距離Cの和として算出される。
また、より設定作業を簡略化する場合には、所定の値を
距離B及び距離Cとして予めROM153に格納するよ
うに構成するのが好ましい。この場合、根巻き幅Dは、
所定の値に左右間隔Aを加算することで算出される。ま
た、本発明では、縫い針5とボタン200との相対位置
の変更が、針振りモータ20による縫い針5の左右への
揺動、ボタン送りモータ32によるボタン200の前後
方向への移動、差動モータ72によるボタン200の左
右方向への移動、及び送りモータ51による布300の
前後方向への移動によって行われていたが、縫い針5を
位置固定とし、ボタン200のみを前後左右方向に移動
して、ボタン200を縫い針205に対して相対移動す
るようにしても良く、すなわち、縫い針5とボタン20
0との相対位置関係が変更できれば良い。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、ボタンの種類が変更さ
れて、二つの穴の間隔が変更された場合、作業者がその
間隔だけを入力するだけで、その間隔に基づいた根巻き
幅で根巻き縫いが施される。従って、作業者にとって入
力作業が容易である。
れて、二つの穴の間隔が変更された場合、作業者がその
間隔だけを入力するだけで、その間隔に基づいた根巻き
幅で根巻き縫いが施される。従って、作業者にとって入
力作業が容易である。
【図1】本発明の適用された根巻きボタン付けミシンの
概略的に外観及び該ミシンの制御系が示された図であ
る。
概略的に外観及び該ミシンの制御系が示された図であ
る。
【図2】針上下動機構及び針棒揺動機構の具体的な態様
が示された斜視図である。
が示された斜視図である。
【図3】ボタン移動機構の具体的な態様が主に示された
斜視図である。
斜視図である。
【図4】布送り機構の具体的な態様が示された斜視図で
ある。
ある。
【図5】布送り機構の具体的な態様が示され、一部の部
材が外されて示された斜視図である。
材が外されて示された斜視図である。
【図6】ボタン付け縫いにおけるボタン及び布の位置関
係が主に示された図である。
係が主に示された図である。
【図7】根巻き縫いにおけるボタン及び布の位置関係が
主に示された図である。
主に示された図である。
【図8】表示装置に表示される画面の具体的な態様が示
された図である。
された図である。
【図9】制御装置の処理の流れが示されたフローチャー
トである。
トである。
1 ミシン(根巻きボタン付けミシン)
150 制御装置(根巻きボタン付けミシン制御装
置) 151 CPU(設定手段、第二設定手段、算出手
段、制御手段) 155 タッチパネル(設定手段、第二設定手段) 200 ボタン 201 穴 202 穴 203 穴 204 穴 205 左根糸 206 右根糸 300 布
置) 151 CPU(設定手段、第二設定手段、算出手
段、制御手段) 155 タッチパネル(設定手段、第二設定手段) 200 ボタン 201 穴 202 穴 203 穴 204 穴 205 左根糸 206 右根糸 300 布
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 3B150 AA23 BA06 BB02 CE23 GD14
GD22 GF02 GF03 GG04 JA03
JA13 JA28 JA31 LA05 LA07
LA10 LA29 LA85 LA89 LB01
LB02 MA07 NA05 NA07 NA28
NA42 NA76 NB09 NB18 NC03
NC18 QA02 QA06 QA07 QA08
Claims (3)
- 【請求項1】 ボタンを倒伏状態にして、ボタンの穴と
布との間に根糸を針で施すことによりボタンを布に縫い
付け、その後、ボタンを起立状態にして、前記針を上下
動することで根糸に根巻き縫いを行う根巻きボタン付け
ミシンを制御する根巻きボタン付けミシン制御装置にお
いて、 根巻き縫いの際の根巻き幅方向におけるボタンの穴の間
隔を入力して設定する設定手段と、 前記入力した間隔に基づいて根巻き幅を算出する算出手
段と、 前記根巻き縫いの際に、前記算出した根巻き幅で根巻き
縫いを行うように前記根巻きボタン付けミシンを制御す
る制御手段と、を備えることを特徴とする根巻きボタン
付けミシン制御装置。 - 【請求項2】 前記算出手段が、前記入力した間隔より
大きく前記根巻き幅を算出することを特徴とする請求項
1記載の根巻きボタン付けミシン制御装置。 - 【請求項3】 前記根巻き幅方向における距離であっ
て、前記針の下降位置と前記ボタンの穴との間の距離を
入力して設定する第二設定手段を備え、 前記算出手段が、前記入力した距離を前記入力した間隔
に加算することによって前記根巻き幅を算出することを
特徴とする請求項1又は2記載の根巻きボタン付けミシ
ン制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001357596A JP2003154180A (ja) | 2001-11-22 | 2001-11-22 | 根巻きボタン付けミシン制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001357596A JP2003154180A (ja) | 2001-11-22 | 2001-11-22 | 根巻きボタン付けミシン制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003154180A true JP2003154180A (ja) | 2003-05-27 |
Family
ID=19168919
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001357596A Pending JP2003154180A (ja) | 2001-11-22 | 2001-11-22 | 根巻きボタン付けミシン制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003154180A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006218028A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Juki Corp | ボタン付けミシン |
CN101748563B (zh) * | 2008-12-02 | 2013-04-17 | 兄弟工业株式会社 | 钉扣机和钉扣方法 |
-
2001
- 2001-11-22 JP JP2001357596A patent/JP2003154180A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006218028A (ja) * | 2005-02-09 | 2006-08-24 | Juki Corp | ボタン付けミシン |
JP4530867B2 (ja) * | 2005-02-09 | 2010-08-25 | Juki株式会社 | ボタン付けミシン |
CN101748563B (zh) * | 2008-12-02 | 2013-04-17 | 兄弟工业株式会社 | 钉扣机和钉扣方法 |
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A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041118 |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050630 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051220 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20060418 |