JP2005131255A - 縫製装置 - Google Patents

縫製装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005131255A
JP2005131255A JP2003372985A JP2003372985A JP2005131255A JP 2005131255 A JP2005131255 A JP 2005131255A JP 2003372985 A JP2003372985 A JP 2003372985A JP 2003372985 A JP2003372985 A JP 2003372985A JP 2005131255 A JP2005131255 A JP 2005131255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sewing
data
continuous
sewing data
cloth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003372985A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Ueda
昌彦 植田
Keiko Yamatani
恵子 山谷
Tetsuhisa Yokota
哲久 横田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Juki Corp filed Critical Juki Corp
Priority to JP2003372985A priority Critical patent/JP2005131255A/ja
Priority to CN 200410090070 priority patent/CN1611651A/zh
Publication of JP2005131255A publication Critical patent/JP2005131255A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

【課題】 縫製作業の高効率化、迅速化を図る。
【解決手段】 針駆動手段30と布押さえ手段40と縫い針11の布への位置決め手段50とを有するミシン頭部10と、布載置用のテーブル3と、布をミシン頭部10に対して搬送する搬送機構20と、縫製に関する設定の入力手段4と、縫いデータと連続縫いデータとをそれぞれ記憶する記憶手段103と、記憶された各縫いデータに基づいて各部の制御を行う動作制御手段100とを備え、複数の連続縫いデータ、単独の縫いデータの組み合わせと、各縫いデータの縫製の順番と、各縫いデータに移行する時の搬送量とが、記憶手段103に入力され、動作制御手段100は、記憶手段103に記憶された順番に従って縫いデータ又は連続縫いデータの縫製を順次実行させると共に、縫いデータ又は連続縫いデータの縫製ごとに布押さえ手段40と搬送手段20の動作制御を行う、という構成を採っている。
【選択図】 図21

Description

本発明は、記憶された縫製パターンの単位で縫製を行う縫製装置に関する。
ボタン穴かがりミシンや模様縫いミシン等のミシンは、所定の縫製パターン単位ごと縫いデータが記憶され、当該縫いデータに従って縫製が行われる。
ここで、一例として、従来のボタン穴かがりミシンについて説明する。この従来のボタン穴かがりミシンは、縫い針の上下駆動を行う針駆動手段と、被縫製物を押さえる布押さえ手段と、縫い針と布押さえ手段とを相対的に移動させる位置決め手段と、縫製に関する設定を入力する入力手段と、縫製パターンを決定する縫いデータを記憶する記憶手段と、記憶された縫いデータに基づいて針駆動手段と位置決め手段の動作制御を行う動作制御手段とを備えている(特許文献1参照)。
かかるボタン穴かがりミシンでは、一つのボタン穴のかがり縫いに要する複数の針落ち位置が特定されてなる縫いデータに従って、一つのボタン穴ごとにかがり縫い縫製が行われる。また、布押さえ手段により布の付け替えを要しない範囲内であれば、複数の縫いデータに従って複数のボタン穴に対して連続的にかがり縫いを行うことができる。
特開平2002−320787号公報(第1図)
しかしながら、上記従来の縫製装置にあっては、連続的に行うことが可能なのは、布押さえ手段による布の付け替えを要しない範囲での複数の縫いデータに限られていた。従って、布押さえを行う枠の範囲を超えて複数の縫いデータについて縫製を行う場合には、当該枠により押さえ状態を途中で解除し、縫製装置の使用者が所望の位置に押さえ用の枠を位置決めして再度押さえ直す手間が必要となっていた。
その結果、布押さえ手段による布の付け替え作業により縫製作業の十分な高効率化、迅速化が図れないという不都合があった。
さらに、上記従来の縫製装置にあっては、布押さえ手段による布の付け替えが行われると、新たに複数の縫いデータの入力或いは特定を行う必要を生じ、縫製作業の十分な効率化、迅速化が図れないという不都合があった。
本発明は、縫製作業の高効率化、迅速化を図ることをその目的とする。
請求項1記載の発明は、縫い針の上下駆動を行う針駆動手段と、被縫製物を押さえる布押さえ手段と、縫い針を被縫製物に対して相対的に位置決めする位置決め手段と、を備えるミシン頭部と、被縫製物を載置するテーブルと、被縫製物をテーブル上で搬送する搬送機構と、縫製に関する設定を入力する入力手段と、縫製パターンを決定する縫いデータと、布押さえ手段が布を押さえたまま連続して縫製すべき順番が特定された複数の縫いデータからなる連続縫いデータとを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された縫いデータ(以下、連続縫いデータに含まれる複数の縫いデータと区別するために「個別縫いデータ」という)又は連続縫いデータに基づいて縫製の動作制御を行う動作制御手段と、を備えている。
そして、入力手段は、複数の連続縫いデータ又は連続縫いデータと単独の縫いデータ(個別縫いデータ)との組み合わせと、それらの縫いデータが縫製を行う順番と、各縫いデータ又は連続縫いデータによる縫製に移行する時の搬送量の入力を受け付けると共に、これらの入力内容を記憶手段に記憶し、動作制御手段は、記憶手段に記憶された順番に従って縫いデータ(個別縫いデータ)又は連続縫いデータの縫製を順次実行させると共に、縫いデータ(個別縫いデータ)又は連続縫いデータの縫製ごとに布押さえ手段と前記搬送手段の動作制御を行う、という構成を採っている。
上記構成にあっては、入力手段により縫いデータを生成するデータが設定入力されても良いし、予め既存の縫いデータが入力手段その他の手段により記憶手段に入力されても良い。また、連続縫いデータについても同様である。
入力手段は、連続縫いデータの組み合わせ又は連続縫いデータ個別縫いデータをその縫製の順番と共に特定する。このとき、特定を行うのは、複数の連続縫いデータの組み合わせであっても良いし、一又は複数の連続縫いデータと一又は複数の個別縫いデータの組み合わせであっても良い。
動作制御手段は、記憶手段を参照しつつも、特定された順番で、連続縫いデータ又は単独の個別縫いデータに従って縫製を開始する。縫製を行うのが単独の個別縫いデータの場合にはそのデータに指定された各針落ち位置となるように、また、連続縫いデータである場合にはそこに含まれる縫いデータに指定された針落ち位置となるように、位置決め手段により縫い針と布地とを相対的に順次位置決めすると共に針駆動手段により縫い針の下降動作が行われる。
また、縫製の対象が連続縫いデータの場合には、そこに含まれる複数の縫いデータによる縫製が順番に、布押さえ手段が押さえ状態を継続したまま行われる。
さらに、上記構成では、個別縫いデータ又は連続縫いデータについて縫製が行われるごとに、被縫製物を搬送して縫製位置を変える必要があるため、布押さえ手段による布地の押さえ直しを行う必要を生じる。従って、動作制御手段では、個別縫いデータ又は連続縫いデータの縫製が行われるたびに、一旦縫製作業を中断し、布押さえ手段の押さえ状態を解除し、搬送機構により設定された搬送量で布地が搬送され、次の連続縫いデータ又は個別縫いデータにより縫製が行われる。
これにより、被縫製物に対する複数の連続縫いデータの組み合わせ又は連続縫いデータと個別縫いデータとの組み合わせからなる一連の縫製が使用者の手を煩わすことなく連続的に行われる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、順番を特定された各連続縫いデータ又は縫いデータのいずれを縫製中かを表示すると共に、連続縫いデータを縫製中にはさらに当該連続縫いデータに含まれるいずれの縫いデータを縫製中かを表示する表示手段を備える。
上記構成では、請求項1記載の発明と同様の作用を奏すると共に、いずれかの連続縫いデータについて縫製が行われている場合は、縫製中である連続縫いデータを特定する表示と当該連続縫いデータ中のいずれの縫いデータを縫製しているかを特定するための表示とを表示手段に表示する。また、いずれかの単独縫いデータについて縫製が行われている場合は、縫製中である単独縫いデータを特定する表示を表示手段に表示する。
請求項1記載の発明は、予め、複数の連続縫いデータの組み合わせ又は連続縫いデータと単独縫いデータとの組み合わせ等についての入力情報を記憶することで、各縫いデータごとの布押さえ手段により押さえ直し及び被縫製物の搬送を自動的に行うことができるため、従来の如く、使用者による布押さえの押さえ直し作業及び被縫製物の移動位置決め作業を解消することができ、さらに、布押さえ手段による布地の押さえ直しが行われるごとに、設定入力や次の動作指示入力を行う必要がなく、迅速且つ効率良く縫製を行うことが可能となる。
また、従来行われていなかった複数の連続縫いデータにより縫製処理を一連の処理として実行することができ、縫製作業のさらなる高効率化及び迅速化を図ることが可能となる。
また、一つの布地に対して行うべき連続縫いデータや単独縫いデータに基づく縫製工程が多量にある場合であっても、これらを一連の縫いデータ群として一度にまとめて設定入力することができ、設定入力頻度を少なくし、作業の連続化を図り、より作業の迅速化及び高効率化を図ることが可能となる。
さらに、
請求項2記載の発明は、表示手段を備え、その表示手段が現在縫製中の連続縫いデータ及びその中に含まれる縫いデータ又は単独縫いデータを特定して表示するため、縫製装置の作業者は現在縫製中の工程をすぐに認識することが可能である。
(発明の実施形態の全体構成)
本発明の実施形態たるボタン穴かがり縫製装置1について図1乃至図24に基づいて説明する。図1は本実施形態たる穴かがり縫製装置1の概略斜視図を示す。
このボタン穴かがり縫製装置1は、被縫製物たる布地に対してボタン穴かがり縫製を行うミシン頭部10と、被縫製物を載置するテーブル3と、被縫製物をテーブル3上で搬送する搬送機構20と、搬送機構20による布地の搬送を案内するガイド機構90と、縫製に関する設定を入力する入力手段としての操作パネル4と、後述する記憶手段に記憶された縫いデータ又は連続縫いデータに基づいて縫製の動作制御を行う動作制御手段100とを備えている。
以下、各部を詳説する。なお、以下の説明において、水平となるテーブル3の上面と平行であって上記搬送機構20により布地が搬送される方向をX軸方向、テーブル3の上面と平行であってX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向と直交する方向をZ軸方向とする。
(ミシン頭部)
図2は本実施形態たるミシン頭部10の外観斜視図、図2はミシン頭部10の内部構造を示す概略斜視図を示す。
図2に示すように、このミシン頭部10は、外形が側面視にて略コ字状を呈するミシンフレーム2を備えている。このミシンフレーム2は、ミシン頭部10の上部をなし前後方向に延びるミシンアーム部2a、ミシンフレーム2の下部をなし前後方向に延びるミシンベッド部2bと、ミシンアーム部2aとミシンベッド部2bとを連結する縦胴部2cとを有している。なお、テーブル3上においてミシンベッド部2bの上面がテーブル3の上面とほぼ同じ高さとなるように、ミシン頭部10は、そのミシンベッド部2bがテーブル3の上面から沈み込むように設置されている。また、ミシン頭部10は、テーブル3上において、ミシンアーム部2a及びミシンベッド部2bの長手方向が前述したY軸方向と平行となるようにその向きが設定されている。
なお、搬送機構20と、ミシン頭部10の設置向きは、本説明の向きに限るものではなく、特に限定するものではない。
このミシン頭部10は、図2及び図3に示すように、縫い針11の上下駆動を行う針駆動手段30と、被縫製物たる布地を押さえる布押さえ手段40と、縫い針11を布地に対して相対的に位置決めする位置決め手段50と、ミシンベッド部2b内に設けられた釜機構60と、布地にボタン穴を形成するメス機構70を備えている。
針駆動手段30は、前後方向に沿った状態でミシンアーム部2aの内部において回転可能に支持された上軸31と、上軸31の一端部に連結されたミシンモータ32と、上軸31の他端部に設けられたクランク機構33と、ミシンアーム部2aの先端部においてクランク機構33により上下駆動力が伝達される針棒34とを備えている。
針棒34はその下端部において縫い針11を保持しており、また、針棒34は位置決め手段50によりミシンアーム部2aの内側上部においてY軸方向を中心に揺動自在にも支持されている。
そして、針駆動手段30は、上記構成により、ミシンモータ32の出力回転数と同じ周期で縫い針11の上下動駆動を行う。
布押さえ手段40は、図3に示すように、ミシンベッド2bの上面においてY軸方向に移動可能に載置された布保持板41と、この布保持板41の上方から布地を挟持する布押さえ枠42と、布押さえ枠42の上面に設けられた枠支持体43と、布押さえ枠42を昇降により押さえ状態と解除状態とに切り替える押さえ上げソレノイド44(図6参照)を備えている。
上記布押さえ枠42は長方形状の枠体であり、布押さえ枠42の内側は上下に貫通しており、当該枠の内側領域においてボタン穴かがり縫製が行われる。即ち、縫い針11は布押さえ枠42の内側において上下動を行う配置となっている。同様に、メス機構70の後述するメス71も布押さえ枠42の内側において上下動を行う配置となっている。また、布押さえ枠42は、Y軸方向について複数種の異なる大きさのものと交換することが可能である。つまり、より大きな布押さえ枠42を使用することで、布地のセットし直しによる位置調節を不要とし、布押さえを行ったまま広範囲に複数のボタン穴かがりを行うことが可能である。
また、布押さえ枠42と布保持板41とで布地を挟持するので、布保持板41には縫い針11及びメス71を下方に挿通させる貫通穴が形成されている。
また、布押さえ枠42は、後述する位置決め手段50の支持アーム51により昇降可能に支持され、押さえ上げソレノイドはかかる支持状態にある布押さえ枠42に対して昇降動作の付与を行う。かかる押さえ上げソレノイド44は、動作制御手段100により、押さえ方向の駆動と解除方向の駆動とを切り替えられる。
位置決め手段50は、その先端部において枠支持体43を介して布押さえ枠42を支持する支持アーム51と、支持アーム51のY軸方向一端部と布保持板41のY軸方向一端部とを支持する支持体52と、支持体52をY軸方向に移動させるための駆動源となるステッピングモータからなる送りモータ53と、送りモータ53の出力軸に設けられたピニオンギヤに噛合するラックが形成され、Y軸方向に駆動される駆動伝達軸54と、ミシンアーム部2aの上部においてY軸方向を中心に揺動可能に支持されると共に針棒34を上下動可能に支持する針棒支持体55と、その先端部に設けられたアームを介して針棒支持体55に揺動動作を付与する揺動駆動軸56と、揺動駆動軸を任意の揺動角度で揺動駆動可能な図示しない周知の揺動駆動機構及び針振りモータ57(図5参照)とを備えている。
支持アーム51は、そのY軸方向一端部において支持部材52によりX軸方向を中心に回動自在に支持されており、これにより、前端部側の布押さえ枠42を布保持板41に対して昇降させて、布保持と解除を切り替えることを可能としている。
そして、上記支持アーム51及び支持体52を介して布押さえ枠42及び布保持板41はいずれも同じ移動量でY軸方向に移動位置決めされる。また、針棒34を支持する針棒支持体55がY軸方向を中心として揺動することで縫い針11の先端部はX軸方向に移動位置決めされる。従って、布押さえ枠42と布保持板41とで保持される布地の平面上に対して縫い針11を任意の位置に針落ちさせることが可能である。
釜機構60は、縦胴部2c内に配設され、上軸31からベベルギヤを介してトルク伝達される縦軸61と、ミシンベッド部2b内に配設され、縦軸61からベベルギヤを介してトルク伝達される下軸62と、下軸62の前端部において回転駆動される釜63とを備えている。かかる釜63は、縫い針11の上下動周期と同期して回転駆動され、縫い針11と釜63との協働により布地に縫い目の形成を行う。なお、釜63は、従来公知のものと同様であるので、その構造について詳述しない。
図4はメス機構70の分解斜視図である。かかる図4に示すように、メス機構70は、布地にボタン穴を形成するメス71と、メス71をその下端部で保持すると共にミシンアーム部2aの前端部において上下動可能に支持されたメス保持体72と、メス保持体72を常時上方に張力を付勢する引っ張りバネ73と、その駆動により引っ張りバネ73に抗してメス保持体72を下方に移動させるメス駆動ソレノイド74とを備えている。
かかるメス機構70では、後述する動作制御手段80の制御によりメス駆動ソレノイド74がメス保持体72を下方に駆動し、メス71を布押さえ枠42の内側領域に下降させ、保持された布地にメス71を突き通してボタン穴を形成する。また、位置決め手段50により布押さえ枠42をY軸方向沿って移動位置決めすることができるため、当該Y軸方向についてボタン穴形成位置の位置決めを行うことが可能となっている。
(搬送機構)
搬送機構20は、テーブル3上において、ミシン頭部10を挟んでX軸方向の一方の側に配設された第一搬送部21と他方の側に配設された第二搬送部22とから構成される。図5は第1搬送部21を示す斜視図である。この第1搬送部21は、テーブル3によりX軸方向に沿って移動可能に支持される可動枠体23に固定され、可動枠体23にはその下部にラック24が設けられている。ラック24は、テーブル3内に設けられた搬送用パルスモータ25により回転されるピニオン26と噛み合うように配置されている。従って、搬送用パルスモータ25が駆動すると、ピニオン26,ラック24を介して可動枠体23がX軸方向に沿って移動する。
さらに、可動枠体23には、その先端部において布地をテーブル3の上面に向かって上方から押さえるアーム27と、当該アーム27の押さえ動作と解除動作とを付与可能な押さえシリンダ28とを備えている。
また、第二搬送部22も第一搬送部21と同じ構成を備えており、且つ動作制御手段100は、第二搬送部22の搬送用パルスモータ25を、第一搬送部21の搬送用パルスモータ25と同期を図って駆動制御する。従って、ミシン頭部10のミシンアーム部2aとミシンベッド部2bの間を通過する状態で、第一搬送部21のアーム27と第二搬送部22のアーム27との間で保持された布地は、自在にX軸方向に沿って移動位置決めすることが可能となり、布地に対してX軸方向について広範囲に渡って複数箇所の縫製を行うことが可能となる。
(ガイド機構)
ガイド機構90は、ミシン頭部10を挟んでX軸方向の一方の側と他方の側とにそれぞれ設けられている。このガイド機構90は、テーブル3の上面に対して垂直面を備え、その長手方向がX軸方向に沿って配設されたガイド部材91とこのガイド部材91を支持すると共に当該ガイド部材91をY軸方向に沿って移動調節可能な支持部92とを備えている。搬送機構40に保持された布地は、各ガイド機構90のガイド部材91の垂直面に沿って搬送される。従って、搬送前には、予め支持部92により、各ガイド部材91をY軸方向について適切な位置となるように調節が行われる。
(操作パネル)
テーブル3の上部には、オペレータが縫製に必要な各種設定、操作を行う入力手段としての操作パネル4が設けられている。この操作パネル4は、所定の画像を表示可能な液晶画面にタッチセンサが重ねて設けられたいわゆるタッチパネルを備えており、各種の設定入力に加えて各種の情報を表示する表示手段としても機能する。
そして、この操作パネル4に表示される各種のボタンによって後述する各種の設定入力が行われる。
操作パネル4により設定される主要な各パラメータは、メス巾(メス71は交換可能であって現在装着されているメス71の幅が入力される)、布押さえ枠42の大きさ(布押さえ枠42は前後方向について異なる大きさのものと交換可能であって現在装着されている布押さえ枠42の幅が入力される)、各種の縫製パターンを決定する複数の縫いデータからなる連続縫いデータの各種設定、各種縫いデータに従って縫製を行う場合の各縫製パターンの間隔、ミシンスピード(ミシンモータ32の回転数)、等である。
ここで、縫製パターンとは、一つのボタン穴に対するボタン穴かがり縫いを行うためのパターンをいう。
より具体的には、縫いデータについては、対象とするボタン穴の前後方向幅と、閂止めの前後方向長さ、縫いピッチ、左右方向の針振り幅、閂止め部ピッチ、ボタン穴とその左右両側のそれぞれにおける縫いとの隙間幅が設定される。これらのパラメータは、ボタン穴かがり縫製装置1の使用者が個別に設定し、かかる設定入力により形成された縫製パターンごとの個別縫いデータとして後述するRAM103に登録することが可能である。また、記憶手段としては、RAM103に限らずのその他の不揮発性メモリや交換可能な不揮発性の記憶メモリを用いても良い。また、予め上記各パラメータが設定されてなる既成の個別縫いデータを外部から予めRAM103等に登録してもおいても良い。
なお、縫いデータとは単独の縫製パターンを形成するためのデータであり、「個別縫いデータ」は単独の縫いデータであって後述する組み合わせデータに組み込まれた場合に、当該縫いデータの縫製に際してはその縫製の前後で布押さえ枠42の押さえ直しを要する縫いデータをいうものとする。即ち、連続縫いデータに含まれる縫いデータとデータの構造上変わらないが、説明の便宜上このような定義を設けることする。
また、各種の縫いデータは、その登録時にそれぞれ縫製パターンNo.が特定され、当該縫製パターンNo.と共に記憶される。また、この縫製パターンNo.により読み出しが行われる。
また、連続縫いデータは、布押さえ枠42を下ろしたままの状態(布押さえ位置を変えることなく)で縫製が可能な範囲内において複数の縫製パターンによる縫製を行う場合の複数の縫いデータの組み合わせからなり、各縫いデータによる縫製の順序及び縫製間隔(布押さえ枠42の送り量)に関するデータも含まれている。これらのパラメータは、ボタン穴かがり縫製装置1の使用者が個別に縫いデータを設定するか或いは予めRAM103等に記憶された縫いデータ群から選択し、組み合わせ、一つの連続縫いデータとして新たに登録する。また、予め連続縫いデータの各パラメータが設定されてなる既成の連続縫いデータを外部から予めRAM103又は不揮発性の記憶メモリに登録しても良い。
なお、各種の連続縫いデータは、その登録時にそれぞれ連続縫製パターンNo.が特定され、当該連続縫製パターンNo.と共に記憶される。また、この連続縫製パターンNo.により読み出しが行われる。
なお、ボタン穴かがり縫製装置1では、複数の連続縫いデータの組み合わせ又は連続縫いデータと個別縫いデータとを組み合わせて、連続縫いデータごと又は個別縫いデータごとに布押さえ手段40による布押さえ直し制御及び搬送機構20による新たな布地に対する位置決め制御を介して連続的に縫製を行うことを特徴とする。
(ボタン穴かがり縫製装置の制御系)
図6はボタンミシン頭部10の制御系を示している。かかる図6に示すように、このボタンミシン頭部10は、ミシンモータ32、針振りモータ57、送りモータ53、メス駆動ソレノイド74、操作パネル4、各搬送用パルスモータ25、モータ起動スイッチ5等に接続される動作制御手段100を有している。動作制御手段100は、ミシンモータ32の回転速度、針振りモータ57の駆動タイミング及び振り幅、送りモータ53による布地の送り量、布押さえ枠42の昇降切り替え、メス71の下降タイミング、二つの搬送用パルスモータ25による布地搬送量等を制御している。この動作制御手段100は、CPU101、ROM102、RAM103及びI/Oインターフェース104を備えている。CPU101には、バスを介して、ROM102、RAM103及びI/Oインターフェース104が接続される。
I/Oインターフェース104には、ミシンモータドライバ32aを介してミシンモータ32が接続される。このミシンモータドライバ32aには、ミシンモータ5の回転数を検出するエンコーダ32bが接続され、フィードバック制御が可能となっている。
さらに、ミシンモータドライバ32aには、縫い針11が上昇したことを検知する縫い針上位置センサ32cが接続される。これにより、縫い針11により縫い目が形成される際の縫い針数が、制御部100によりカウントされるようになっている。
また、I/Oインターフェース104には、送りモータドライバ53aを介して送りモータ53が接続される。また、I/Oインターフェース104には、メス駆動回路74aを介してメス駆動ソレノイド74が接続される。
さらに、I/Oインターフェース104には、押さえ上げ駆動回路44aを介して押さえ上げソレノイド44が接続されている。
さらに、I/Oインターフェース104には、搬送用モータドライバ25aを介して搬送用パルスモータ25が接続される(二つある内の一方は図示略)。また、I/Oインターフェース104には、ミシンモータ32の起動を支持入力するモータ起動スイッチ5がが接続されている。
さらに、I/Oインターフェース104には、搬送機構20の各押さえシリンダ28の作動空圧の供給と解除とを切り替える電磁バルブ28aが接続されている。
制御部100は、ROM102に記憶された各種のプログラムをRAM103を用いてCPU101が処理することで縫製パターンに関する連続縫いデータ及び単独縫いデータ(連続縫いデータに含まれる縫いデータと区別するために個別に縫製が実行される縫いデータを単独縫いデータと称することとする)の設定入力を受け付けると共にかかる各設定データに基づいて縫製制御を実行する。
ここで、動作制御手段100による連続縫いデータの設定入力方法について説明する。なお、本説明では、RAM103等に各種の縫いデータが既に初期値として登録されているものとする。
(連続縫いデータ作成処理)
上記構成の動作制御手段100は、各種プログラムに従って以下の各種処理を行う。各処理について順を追って説明する。
ここでは、縫製パターンNo.1及びNo.2との組み合わせの連続縫いデータを設定入力する場合を例示する。
まず、CPU101は、ROM102に記録された画像データに基づいて操作パネル4に連続縫いデータ設定画面G1(図7)を表示する。なお、操作パネル4には、各種画面が表示され、各種の機能を果たすボタン等が表示されるが、かかる画面の下方には固定スイッチが設けられており、各固定スイッチは表示の切り替えにかかわらず一定の機能を果たす。
そして、この連続縫いデータ設定画面G1中の表示M1は連続縫製パターンNo.を示す。表示M1の下方には縫いデータ候補表示ボタンB1が表示される。この縫いデータ候補表示ボタンB1の入力を検知するとCPU101は、縫いデータ候補選択画面G2(図8)に表示を切り替える処理を行う。
縫いデータ候補選択画面G2は、その下段に候補となる登録された複数の縫いデータ選択ボタンB2が表示される。また、その傍らには未表示の他の縫いデータ選択ボタンB2を表示させるスクロールボタンB3が表示される。いずれかの上記縫いデータ選択ボタンB2の入力が検知されると当該ボタンB2については白黒反転表示に切り替える処理が行われる。かかる状態では、選択はまだ未確定の仮選択状態であり、上段には下段において仮選択された縫いデータの各種設定値及び仮選択の確定ボタンB4が表示される。
上記縫いデータ候補選択画面G2において、縫製パターンNo.1の縫いデータ選択ボタンB2が入力され、さらに確定ボタンB4の入力を検知するとCPU101は、再び連続縫いデータ設定画面G1(図9)に表示を切り替える処理を行う。この段階では、連続縫いデータ設定画面G1の前述した縫いデータ候補表示ボタンB1に縫製パターンNo.の表示が行われる。また、縫いデータ候補表示ボタンB1の隣りには縫製パターンNo.1の簡易パラメータ表示M2の表示が行われる。
そして、縫いデータ候補表示ボタンB1及び簡易パラメータ表示M2の下方には、次に縫製される縫製パターンまでの前後方向に沿った送り量設定ボタンB5の表示が行われる。
この送り量設定ボタンB5の入力を検知するとCPU101は、数値入力サブ画面G3(図10)の表示処理を行う。かかる数値入力サブ画面G3では、送り量の数値を変動させる数値増減ボタンB6と送り量値を確定する数値確定ボタンB7とが表示される。
上記数値入力サブ画面G3において、送り量値が設定入力され、さらに確定ボタンB7の入力を検知するとCPU101は、数値入力サブ画面G3の表示を消去し、連続縫いデータ設定画面G1(図11)を表示する処理を行う。この段階では、連続縫いデータ設定画面G1の前述した送り量設定ボタンB5に設定された送り量の表示が行われる。また、送り量設定ボタンB5の下方には、二番目に縫製が行われる縫製パターンの縫いデータ候補表示ボタンB1が表示される。この縫いデータ候補表示ボタンB1の入力を検知するとCPU101は、前回と同様に、縫いデータ候補選択画面G2(図12)に表示を切り替える処理を行う。
縫いデータ候補選択画面G2は、下段に候補となる登録された複数の縫いデータ選択ボタンB2が表示される。そして、縫製パターンNo.2の縫いデータ選択ボタンB2が入力され、さらに確定ボタンB4の入力を検知するとCPU101は、再び連続縫いデータ設定画面G1(図13)に表示を切り替える処理を行う。この段階では、連続縫いデータ設定画面G1の二番目の縫いデータ候補表示ボタンB1に縫製パターンNo.の表示が行われ、当該縫いデータ候補表示ボタンB1の隣りには縫製パターンNo.2の簡易パラメータ表示M2の表示が行われる。
CPU101は、新たに縫製パターンの縫いデータが選択されるたびに、RAM103等に連続縫いデータを更新登録する。
従って、上記処理により、縫製パターンNo.1とNo.2とからなる連続縫いデータが形成される。かかる連続縫いデータは、連続縫製パターンNo.1として登録される。
なお、さらに縫製パターンを加える場合は、図10〜図13の処理を繰り返せば良い。
(連続縫いデータ、単独縫いデータ等の組み合わせデータ作成処理)
ここで、連続縫製パターンNo.1を三つ組み合わせてなる組み合わせデータを設定入力する場合を例示する。
前述した連続縫いデータ設定画面G1(図7,9,11,13参照)において、データ切り替えボタンB8の入力を検知すると、CPU101は、ROM102に記録された画像データに基づいて操作パネル4に組み合わせデータ設定画面G4(図14)を表示する。
そして、この組み合わせデータ設定画面G4の上段には、現在の組み合わせパターンNo.を表示した組み合わせパターン切り替えボタンB9が表示される。この組み合わせパターン切り替えボタンB9の入力により他の既に登録されている組み合わせパターンの組み合わせデータを読み出すことができる。
また、画面中央には、縫いデータ候補表示ボタンB10が表示されている。かかる縫いデータ候補表示ボタンB10は、登録開始時には二つしか表示されないが、二つ目まで登録すると、順次その下に新しい縫いデータ候補表示ボタンB10が追加表示される。
縫いデータ候補表示ボタンB10の入力を検知するとCPU101は、単独縫いデータ候補選択画面G5(図15)に表示を切り替える処理を行う。
この単独縫いデータ候補選択画面G5は、その下段に候補となる登録された複数の縫いデータ選択ボタンB11が表示される。また、その傍らには未表示の他の縫いデータ選択ボタンB11を表示させるスクロールボタンB12が表示される。いずれかの上記縫いデータ選択ボタンB11の入力が検知されると当該ボタンB11について白黒反転表示の仮選択状態となり、上段には当該仮選択された縫いデータの各種設定値及び仮選択の確定ボタンB13が表示される。かかる確定ボタンB13の入力が検知されると、組み合わせデータに、選択された単独縫いデータが組み込まれることとなる。
また、単独縫いデータ候補選択画面G5の上段には、縫いデータ種切り替えボタンB14が表示される。かかるボタンB14の入力を検知するとCPU101は、連続縫いデータ候補選択画面G6(図16)に表示を切り替える処理を行う。
この連続縫いデータ候補選択画面G6は、その下段に候補となる登録された複数の連続縫いデータ選択ボタンB15が表示される。また、その傍らには未表示の他の連続縫いデータ選択ボタンB15を表示させるスクロールボタンB16が表示される。いずれかの上記連続縫いデータ選択ボタンB15の入力が検知されると当該ボタンB15について白黒反転表示の仮選択状態となり、上段には当該仮選択された連続縫いデータの先頭の縫いデータの各種設定値及び仮選択の確定ボタンB117が表示される。かかる確定ボタンB17の入力が検知されると、組み合わせデータに、選択された連続縫いデータが組み込まれることとなる。
上述した例に従って、連続縫いデータ候補選択画面G6において連続縫製パターンNo.1の選択及び確定の入力を検知すると、CPU101は、組み合わせデータ設定画面G4(図17)に再度表示を切り替える処理を行う。この組み合わせデータ設定画面G4の一番目の縫いデータ候補表示ボタンB10にあっては、登録された連続縫いデータの連続縫製パターンNo.1の表示が行われる。
そして、一番目の縫いデータ候補表示ボタンB10と二番目の縫いデータ候補表示ボタンB10との間には、二番目の登録縫いデータにより縫製される縫製パターンまでの搬送機構20による搬送量設定ボタンB18の表示が行われる。
この搬送量設定ボタンB18の入力を検知するとCPU101は、数値入力サブ画面G7(図18)の表示処理を行う。かかる数値入力サブ画面G7は、左端に設定搬送量の値が表示され、その中央に搬送量の数値入力又は増減させる数値設定ボタンB19が表示され、その右端に搬送量値を確定する数値確定ボタンB20が表示される。
上記数値入力サブ画面G7において、送り量値が設定入力され、さらに確定ボタンB20の入力を検知するとCPU101は、数値入力サブ画面G7の表示を消去し、組み合わせデータ設定画面G4(図19)を再表示する処理を行う。この段階では、搬送量設定ボタンB18に設定された搬送量の表示が行われる。
その後は、上述と同様にして、二番目の縫いデータ候補表示ボタンB10の入力により連続縫製パターンNo.1の連続縫いデータの選択、次の搬送量の入力設定、三番目の縫いデータ候補表示ボタンB10の入力により連続縫製パターンNo.1の連続縫いデータの選択を行うことで、図20の組み合わせデータ設定画面G4(図20)となり、連続縫製パターンNo.1を三つ組み合わせてなる組み合わせデータが設定入力される。
このとき、CPU101は、新たに組み合わせパターンに連続縫いデータ又は単独縫いデータが選択されるたびに、RAM103等に組み合わせデータを更新登録する。従って、上記処理により、連続縫製パターンNo.1が三つ連続して行われる組み合わせデータが形成され、組み合わせパターンNo.1として登録される。
なお、さらに単独又は連続縫製パターンを加える場合には、次の搬送量の入力設定、新たな縫いデータの入力を繰り返せば良い。
(ボタン穴かがり縫製装置の動作説明)
図21は、動作制御手段100のCPU101がROM102に記憶されたプログラムに従って実行するボタン穴かがり縫製装置1の縫製動作処理を示すフローチャートである。また、図22は、組み合わせパターンNo.1が選択された組み合わせデータ設定画面G4(図20参照)から操作パネル4の固定スイッチの内の縫製開始スイッチW2の入力により切り替えられた縫製画面G8を示す。
上記縫製開始スイッチW2の入力を検知すると、CPU101では、ミシンモータ32の起動を支持するモータ起動スイッチ5の入力待ちとなる(ステップS1)。モータ起動スイッチ5の入力までに縫製装置1の使用者は、布地をテーブル3上における所定の縫製開始位置に配置する。
その後、CPU101がモータ起動スイッチ5の入力を検知すると、組み合わせデータに登録されている縫いデータ数(連続縫いデータも個別縫いデータも一つと数えられる)をカウントするためのカウント値nを1に設定する(ステップS2)。
また、上述したようにCPU101は、縫製画面G8(図22)の表示を行う。かかる縫製画面G8の上段には、組み合わせパターンに登録された連続縫製パターン及び単独縫製パターンのナンバーがその並び順で表示されると共に各縫製パターン間での設定搬送量が表示される。また、連続縫製パターン及び単独縫製パターンのナンバーの内で縫製中となるものについては、異なる色彩で表示され、そのパターンが縫製中であるかを認識容易としている。
縫製画面G8の下段には、現在縫製中の縫いデータが単独縫いデータである場合は当該縫いデータの詳細な各設定数値が表示される。また、現在縫製中の縫いデータが連続縫いデータである場合は当該連続縫いデータの中でさらに現在縫製が行われている縫いデータの詳細な各設定数値が表示される。
そして、CPU101では、縫製を行う組み合わせデータを参照して、そこに登録されている縫いデータ数を認識する。具体的には、組み合わせパターンNo.1では、連続縫製パターンNo.1の連続縫いデータが三つ登録されているので、認識する縫いデータ数は3となる。そして、認識縫いデータ数3と前述のカウント値nとを比較判定し、3を越えた場合(n>3)に縫製終了の処理を行う(ステップS3:YES)。
ステップS3において、現段階では、n=1であるため(ステップS3:NO)、電磁バルブ28aの制御により搬送機構20の二つのアーム27により布地を保持し、また、ミシン頭部10の押さえ上げソレノイド44を制御して布押さえ枠42により針下位置で布地を保持する。ついで、ミシンモータ32が駆動され、さらに、CPU101は、現在のカウント値nに従って、組み合わせデータのn番目に登録されている縫いデータを参照し、当該データに従っ縫製を行う(ステップS4)。具体的には、連続縫製パターンNo.1の連続縫いデータに従って縫製が行われている場合には、そこに含まれる縫製パターンNo.1の縫いデータに従って縫製が行われる。また、形成すべきボタン穴に応じて一乃至複数回メス駆動ソレノイド74が駆動され、布地上にボタン穴が形成される。
また、このとき、現在の連続縫製パターンNo.とさらにこれに含まれて現在縫製されている縫製パターンNo.及びその内容を表示する縫製画面G8(図22)が操作パネル4に表示される。
さらに、連続縫製パターンNo.1に含まれる一つ目の縫いデータである縫製パターンNo.1の縫製が終わると、ミシンモータ32が停止され、送りモータ53の駆動により次の縫製パターンNo.2までの設定送り量値に従って布押さえ枠42によりY軸方向に沿って布地の移動が行われる(ステップS5)。
そして、布地が送られると、ミシンモータ32の駆動が再開されて、CPU101は、現在のカウント値1である連続縫製パターンNo.1の連続縫いデータに含まれる縫製パターンNo.2の縫いデータに従って縫製を行う(ステップS6)。
このとき、現在の連続縫製パターンNo.1とさらにこれに含まれて現在縫製されている縫製パターンNo.2及びその内容を表示する縫製画面G8(図23)が表示される。
縫製パターンNo.2の縫製が終わると、ミシンモータ32が停止される。そして、押さえ上げソレノイド44の駆動により布押さえ枠42が上方に移動される(ステップS7)。これにより、一回目の連続縫製パターンNo.1の縫製が完了する。そして、CPU101は、カウント値nに1を加算する(ステップS8)。
さらに、布地が搬送機構20の各搬送用パルスモータ25の駆動により、設定搬送量に従ってX軸方向に沿って搬送される(ステップS9)。
また、上述したようにCPU101は、縫製画面G8(図22)の表示を行う。かかる縫製画面G8の上段に表示される組み合わせパターンに登録された連続縫製パターン及び単独縫製パターンのナンバーの内、二番目のものが縫製中を示す表示に切り替えられる。
縫製画面G8の下段には、縫製を行う縫いデータが単独縫いデータである場合は当該縫いデータの詳細な各設定数値が表示される。また、現在縫製中の縫いデータが連続縫いデータである場合は当該連続縫いデータの中でさらに現在縫製が行われている縫いデータの詳細な各設定数値が表示される。
そして、CPU101は、処理をステップS3に戻し、カウント値nと組み合わせパターンNo.1の縫いデータ数とを比較する。
カウント値が規定値である3を越えていなければ、前述と同様にステップS4〜S9までの処理が行われ、さらにもう一回同様にしてステップS3〜S9までの処理が繰り返される。そして、カウント値n=4となり、ステップS3の処理により縫製が終了される。
(実施形態の効果)
ボタン穴かがり縫製装置1は、予め、動作制御100の入力設定処理により複数の連続縫いデータの組み合わせ又は連続縫いデータと単独縫いデータとの組み合わせについて入力してRAM103等に記憶し、当該記憶された各種の縫いデータの組み合わせにより縫製が行われるので、特に連続縫いデータを含む組み合わせデータの場合にあっては、一つのパターンごとに布押さえの押さえ直し動作及び布地の搬送を行う必要がなく、これらの実行頻度を低減することで一連の縫製作業全体の迅速化、高効率化を図ることが可能となる。
また、搬送機構20により、個別又は連続縫いデータごとの布地の縫製位置変更調節作業を解消することができるので、かかる点からも一連の縫製作業全体の迅速化、高効率化を図ることが可能となる。
また、複数の連続縫いデータ或いは個別データの組み合わせデータを予め組み合わせてなる組み合わせデータを設定入力し、これらが順番に連続的に実行されるので、一つの連続縫いデータや個別縫いデータごとに設定入力や次の動作指示入力を行う必要がなく、迅速且つ効率良く縫製を行うことが可能となる。
さらに、一つの布地に対して行うべき連続縫いデータや単独縫いデータに基づく縫製工程が多量にある場合であっても、CPU102による入力設定処理によって、これらを一連の縫いデータ群として一度にまとめて設定入力することができ、且つ、RAM103等に登録することができるため、その設定入力頻度を低減し、作業の連続化を図り、より作業の迅速化及び高効率化を図ることが可能となる。
さらに、CPU101が、プログラムの処理に従って、操作パネル4に、現在縫製中の連続縫いデータ及びその中に含まれる縫いデータ又は単独縫いデータいずれの登録データであるかを識別可能に特定して表示すると共に各縫いデータに関する各種の設定値を表示するため、縫製装置の使用者は現在縫製中のパターン及びその内容をすぐに認識することが可能である。
なお、本実施形態では、ボタン穴かがり縫製装置を例示したが、一つの縫製パターン単位で縫いデータを作成し、当該縫いデータごとに縫製を行うような他のミシン頭部を備える縫製装置についても、本発明を適用しても良い。例えば、各種の模様ごとに縫製パターンを形成し、その単位で縫製を行う模様縫い用のミシン頭部等を備える縫製装置に本発明を適用しても良い。
また、上記実施形態では、組み合わせデータとして複数の連続縫いデータのみからなる場合のみを例示したが、連続縫いデータと個別縫いデータとを組み合わせても良い。
発明の実施形態たる穴かがり縫製装置の外観斜視図である。 図1に開示されたミシン頭部の外観斜視図である。 ミシン頭部の内部構造を示す概略斜視図である。 メス機構の分解斜視図である。 搬送機構の斜視図である。 ボタン穴かがりミシンの制御系を示すブロック図である。 連続縫いデータ設定画面の初期画面を示すパネル表示例である。 連続縫いデータ設定のための一番目の候補を示す縫いデータ候補選択画面を示すパネル表示例である。 一の縫いデータが設定された連続縫いデータ設定画面を示すパネル表示例である。 布送り量の数値入力サブ画面を示すパネル表示例である。 布送り量が設定された連続縫いデータ設定画面を示すパネル表示例である。 連続縫いデータ設定のための二番目の候補を示す縫いデータ候補選択画面を示すパネル表示例である。 二つの縫いデータが設定された連続縫いデータ設定画面を示すパネル表示例である。 組み合わせデータ設定画面の初期画面を示すパネル表示例である。 組み合わせデータの登録における単独縫いデータ候補選択画面を示すパネル表示例である。 組み合わせデータの登録における連続縫いデータ候補選択画面を示すパネル表示例である。 一の縫いデータが登録された組み合わせデータ設定画面を示すパネル表示例である。 搬送量の数値入力サブ画面を示すパネル表示例である。 搬送量が設定入力された組み合わせデータ設定画面を示すパネル表示例である。 三つの縫いデータが登録された組み合わせデータ設定画面を示すパネル表示例である。 ボタン穴かがりミシンの縫製動作処理を示すフローチャートである。 一番目の登録連続縫いデータにおける最初の縫いデータ縫製時の縫製画面を示すパネル表示例である。 一番目の登録連続縫いデータにおける二番目の縫いデータ縫製時の縫製画面を示すパネル表示例である。 二番目の登録連続縫いデータにおける最初の縫いデータ縫製時の縫製画面を示すパネル表示例である。
符号の説明
1 ボタン穴かがり縫製装置
2 ミシンフレーム
2a ミシンアーム部
2b ミシンベッド部
2c 縦胴部
3 テーブル
4 操作パネル(入力手段、表示手段)
10 ミシン頭部
20 搬送機構
30 針駆動手段
32 ミシンモータ
34 針棒
40 布押さえ手段
41 布保持板
42 布押さえ枠
44 押さえ上げソレノイド
44b 押さえ上げ入力ペダル
50 位置決め手段
53 送りモータ
70 メス機構
71 メス
100 動作制御手段
101 CPU

Claims (2)

  1. 縫い針の上下駆動を行う針駆動手段と、被縫製物を押さえる布押さえ手段と、前記縫い針を前記被縫製物に対して相対的に位置決めする位置決め手段と、を備えるミシン頭部と、
    前記被縫製物を載置するテーブルと、
    前記被縫製物を前記テーブル上で搬送する搬送機構と、
    縫製に関する設定を入力する入力手段と、
    縫製パターンを決定する縫いデータと、前記布押さえ手段が布を押さえたまま連続して縫製すべき順番が特定された複数の縫いデータからなる連続縫いデータとを記憶する記憶手段と、
    前記記憶手段に記憶された縫いデータ又は連続縫いデータに基づいて縫製の動作制御を行う動作制御手段と、
    を備え、
    前記入力手段は、複数の前記連続縫いデータ又は前記連続縫いデータと単独の前記縫いデータとの組み合わせと、それらの縫いデータが縫製を行う順番と、前記各縫いデータ又は連続縫いデータによる縫製に移行する時の搬送量の入力を受け付けると共に、これらの入力内容を前記記憶手段に記憶し、
    前記動作制御手段は、前記記憶手段に記憶された順番に従って前記縫いデータ又は連続縫いデータの縫製を順次実行させると共に、前記縫いデータ又は連続縫いデータの縫製ごとに前記布押さえ手段と前記搬送手段の動作制御を行うことを特徴とする縫製装置。
  2. 前記順番を特定された各連続縫いデータ又は縫いデータのいずれを縫製中かを表示すると共に、前記連続縫いデータを縫製中にはさらに当該連続縫いデータに含まれるいずれの縫いデータを縫製中かを表示する表示手段を備えることを特徴とする請求項1記載の縫製装置。
JP2003372985A 2003-10-31 2003-10-31 縫製装置 Pending JP2005131255A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003372985A JP2005131255A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 縫製装置
CN 200410090070 CN1611651A (zh) 2003-10-31 2004-11-01 缝制装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003372985A JP2005131255A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 縫製装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005131255A true JP2005131255A (ja) 2005-05-26

Family

ID=34649209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003372985A Pending JP2005131255A (ja) 2003-10-31 2003-10-31 縫製装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP2005131255A (ja)
CN (1) CN1611651A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005131247A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Juki Corp ミシン
CN106757817A (zh) * 2016-12-20 2017-05-31 广西风华服饰有限责任公司 一种工业缝纫机及缝制方法

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009005933A (ja) * 2007-06-28 2009-01-15 Brother Ind Ltd 穴かがり縫いミシン
KR20120130562A (ko) * 2011-05-23 2012-12-03 주식회사 썬스타 봉제틀 교환장치, 그 구동방법 및 봉제틀 교환장치를 포함한 재봉기
CN102321955B (zh) * 2011-07-21 2015-04-15 陕西新瑞阳科技有限公司 一种直驱工业缝纫机高速运动控制方法
JP5936843B2 (ja) * 2011-10-24 2016-06-22 Juki株式会社 ミシン
CN110680039A (zh) * 2019-11-14 2020-01-14 羊双虎 一种基于锁扣位置不易偏移的高品质服装加工工艺

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005131247A (ja) * 2003-10-31 2005-05-26 Juki Corp ミシン
CN106757817A (zh) * 2016-12-20 2017-05-31 广西风华服饰有限责任公司 一种工业缝纫机及缝制方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN1611651A (zh) 2005-05-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101178241B1 (ko) 상하 이송 재봉기
JP4744072B2 (ja) ミシン
JP5427438B2 (ja) ミシン
JP5993162B2 (ja) ミシン
JPH11123293A (ja) ミシンの制御装置
JP2005131255A (ja) 縫製装置
JP4975360B2 (ja) 玉縁縫いミシン
TWI534319B (zh) Automatic sewing machine
JP2007082812A (ja) ミシン
JP4220882B2 (ja) 自動縫製ミシン
JP2005130888A (ja) 自動縫製装置
JP2015066355A (ja) ミシン及びミシンの制御方法
JP2022032580A (ja) 縫製装置
JP2006158650A (ja) ミシン
JP3868805B2 (ja) 根巻きボタン付けミシン
JP2010179014A (ja) ミシン及び糸張力設定プログラム
TWI656255B (zh) Embroidery sewing machine with fixed function of false lining and material
JP2003071176A (ja) 刺しゅうミシン
JP4445355B2 (ja) ボタン付けミシン
JP2008104638A (ja) ミシン
JP2003053074A (ja) ミシンのプログラム作成装置
JP3986355B2 (ja) ミシン
JP6010304B2 (ja) ミシン及びミシンのデータ作成方法
JP2000000385A (ja) ベルトループ付けミシン
JP2007075490A (ja) ミシンの縫製データ作成装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20061026

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20080624

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Effective date: 20080825

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081028