JP4707354B2 - ボタン付けミシン - Google Patents

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Description

本発明は、ボタン付けミシンに関する。
従来、ボタン付けミシンは、縫い針を保持する針棒を上下動させる上下駆動装置と、糸通し穴を有するボタンを縫い針の針下の所定の供給位置に供給するボタン供給装置と、ボタン供給位置に供給されたボタンを受け取るボタン保持装置と、ボタン保持装置に保持されたボタンと縫い針とを、針棒の上下動方向と直交する方向に沿って相対移動させる移動装置等を備えている。
ここで、ボタン供給装置は、ボタンが載置されるボタンキャリア、このボタンキャリアを支持するアーム、このアームを水平面方向に沿って旋回させて、ボタンキャリアをボタン供給位置とボタンセット位置との間で往復移動させる旋回装置等を備えている。かかるボタン供給装置によりボタンをボタン供給位置に供給するには、旋回装置によりボタンキャリアをボタンセット位置にまで移動させ、ボタンキャリアにボタンを載置し、ボタンキャリアをボタン供給位置まで移動させる。
このようなボタン供給装置により、ボタン供給位置に供給されたボタンは、ボタン保持装置に設けられたボタンチャックにより左右から保持され、布地へと縫着される(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−205189号公報
しかし、従来のボタン保持装置は、同じ受取位置でボタンを受け取ることしかできなかった。そのため、ボタン供給位置に供給するボタンの種類が異なる場合には、ボタン供給位置とボタン受取位置にずれが生じてしまうため、ボタン供給装置自身の取付高さ、ボタン供給装置による旋回装置の回動量、アーム等の取付角等を作業者がその都度機械的に調整し、ボタン保持装置がボタンを受け取ることができる位置にボタンを供給させなければならなかった。
そこで、本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、ボタンをボタン保持装置に受け取らせる際の作業性を向上させることができるボタン付けミシンを提供することを目的とする。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、縫い針を保持する針棒を上下動させる針棒駆動手段と、糸通し穴を有するボタンを保持するボタン保持手段と、平行4節リンク機構を介して、ボタンセット位置におけるボタンの向きを維持したまま前記ボタン保持手段に保持される所定の供給位置に当該ボタンを供給するボタン供給手段と、前記ボタン保持手段に保持されたボタンを、前記針棒の上下動方向に直交するX方向及びY方向に沿ってそれぞれ移動させる差動モータ及び上Y送りモータを有する移動手段と、前記ボタン保持手段を上下方向に移動させる上下駆動モータを有する上下動手段と、前記針棒駆動手段と前記移動手段と前記上下動手段により、前記ボタン保持手段に保持されたボタンの糸通し穴に対して順次縫い針を挿入して布地に前記ボタンを縫着させる動作制御を行う動作制御手段と、を備えたボタン付けミシンであって、前記ボタン供給手段により前記所定の供給位置に供給されたボタンを、前記ボタン保持手段により受け取るボタン受取位置を設定する受取位置設定手段を備え、前記受取位置設定手段は、作業者による所定操作に基づいて、縫い方式と縫い形状が表示されるデータ入力画面から、縫製条件と複数の縫製データ項目が表示される縫製データ画面を経由して、受取位置調整画面に切替え可能な操作パネルを備え、前記受取位置調整画面には、前記ボタン保持手段の前記針棒の上下動方向に直交する方向への位置調整を行うためのXY方向調整ボタンと、前記ボタン保持手段の上下方向への位置調整を行うためのZ方向調整ボタンと、調整された位置を確定させるためのエンターボタンと、XY方向調整ボタン及びZ方向調整ボタンそれぞれの押した数又は時間に応じた数値が表示され、前記動作制御手段は、前記ボタン保持手段が前記ボタン受取位置でボタンを受け取るように前記移動手段及び前記上下動手段を駆動させることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ボタンは、ボタン供給手段により所定の供給位置に供給されるが、受取位置設定手段により、ボタン保持手段がボタンを受け取るボタン受取位置を設定しておくことにより、動作制御手段は、ボタン保持手段が受取位置設定手段により設定されたボタン受取位置でボタンを受け取るように移動手段及び上下動手段を駆動させる。
これにより、ボタンの種類や大きさ等によってボタンの供給位置が異なっても、ボタン保持手段は、それぞれのボタン供給位置に対応して設定されたボタン受取位置でボタンを受け取ることができる。
よって、従来のように、作業者がボタン供給手段を機械的に調整してボタンの供給位置を調整する必要がなくなり、ボタンをボタン保持手段で受け取らせる際の作業性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のボタン付けミシンにおいて、縫製データを構成する各種縫製条件を設定する縫製条件設定手段と、前記縫製条件設定手段により設定された各種縫製条件に基づいて構築された複数の縫製データを記憶する記憶手段と、を備え、前記縫製条件設定手段は、縫製条件として前記ボタン受取位置を設定可能とし、前記動作制御手段は、前記記憶手段に記憶された複数の縫製データから選択された一の縫製データに基づいて、前記ボタン保持手段が設定されたボタン受取位置でボタンを受け取れるように前記移動手段及び前記上下動手段を制御するとともに、前記ボタン保持手段に保持されたボタンを布地に縫着させることを特徴とする。
ここで、縫製条件とは、縫い方式、すくい縫い時の縫い形状、べた縫い時の縫い形状、すくいべた縫い時の縫い形状、カウンタ・力ボタン縫い時の縫い形状、上ボタン穴間隔(縦方向及び横方向)、下送りの針落ち間隔(縦方向及び横方向)、ボタン付け針数、ボタン付け縫い始め針数、すくい幅、すくい量等をいい、ここに列挙した条件に限らない。すなわち、縫製データの構築するに際して設定されるパラメータは縫製条件である。
請求項2に記載の発明によれば、縫製条件設定手段により、ボタン受取位置を含んだ各種縫製条件が設定されると、設定された各種縫製条件に基づいて構築された複数の縫製データが記憶手段に記憶される。動作制御手段は、記憶手段に記憶された複数の縫製データから選択された一の縫製データに基づいて、ボタン保持手段が設定されたボタン受取位置でボタンを受け取れるように移動手段及び上下動手段を制御するとともに、ボタン保持手段に保持されたボタンを布地に縫着させる。
これにより、ボタン受取位置は縫製条件として設定されて記憶手段に記憶されているので、動作制御手段は設定されたボタン受取位置にボタン保持手段を移動させることで、ボタン保持手段はボタンを受け取ることができるようになる。よって、作業者は縫製条件毎にボタン受取位置を記憶していなくても容易に作業を行うことができる。
請求項1に記載の発明によれば、ボタンの種類や大きさ等によってボタンの供給位置が異なっても、ボタン保持手段は、それぞれのボタンの供給位置に対応して設定されたボタン受取位置でボタンを受け取ることができる。
よって、従来のように、作業者がボタン供給手段を機械的に調整してボタンの供給位置を調整する必要がなくなり、ボタンをボタン保持手段で受け取らせる際の作業性を向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、ボタン受取位置は縫製条件として設定されて記憶手段に記憶されているので、動作制御手段は設定されたボタン受取位置にボタン保持手段を移動させることで、ボタン保持手段はボタンを受け取ることができるようになる。よって、作業者は縫製条件毎にボタン受取位置を記憶していなくても容易に作業を行うことができる。
以下、図面を参照して、本発明に係るボタン付けミシンの最良の形態について詳細に説明する。
<ボタン付けミシンの構成>
図1に示すように、ボタン付けミシン1は、ベッド部2と、ベッド部2から立設された縦胴部3と、縦胴部3からベッド部2に対向するように設けられたアーム部4と、を備えている。なお、以下の説明では、ボタン付けミシン1の前後方向、上下方向は図1に示す通りであり、それぞれY軸方向、Z軸方向とする。また、図1の紙面に向かって直角な方向を左右方向(X軸方向)とする。
ボタン付けミシン1は、アーム部4の先端に設けられた針棒9の先端に固定され、糸が通された縫い針5と、ベッド部2内に縫い針5に対向するように設けられた図示しないルーパとの協働により自動的に布地(被縫製物)にボタンを縫い付けるものである。ルーパの動作による縫い目の形成については周知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
ボタン付けミシン1は、ボタンや布地などを独立に自在に搬送することによって、多様なボタン付け縫いが可能となっている。以下では、ボタン等を搬送する各種機構について詳細に説明する。
<針棒駆動機構>
最初に、縫い針5を保持する針棒9を上下動させる針棒駆動機構について説明する。
針棒9は、針棒駆動手段としての主軸モータ14を駆動源としてクランク機構を介して上下動が行われる。また、針棒9は、Y軸方向(前後方向)を中心として揺動可能な針棒支持体により上下動可能に支持されている。従って、針棒9は、上下動を行いながらその下端部の縫い針5をX軸方向(左右方向)に沿って揺動させることが可能となっている。針棒支持体は、パルスモータである針振りモータ16を駆動源とする。この針振りモータ16は、その駆動時には、その揺動における両端部に縫い針5が位置するときに下死点となるように主軸モータ14と同期して駆動制御される。
<ボタン保持装置>
次に、糸通し穴を有するボタンを保持するボタン保持手段としてのボタン保持装置について説明する。
ボタンは、アーム部4の中間下部において垂下支持されるとともに、その先端部が縫い針5の上下動経路近傍まで延びるように設けられたボタン保持アーム25L,25Rが備えるボタン保持部26L,26Rにより保持される。かかるボタン保持アーム25L,25Rは、その基端部において、アーム部4に対してY軸方向に沿って移動可能に支持される上Y送りモータ31によりY軸方向への駆動が行われるようになっている。
さらに、ボタン保持アーム25L,25Rは、その基端部がX軸方向を中心として揺動可能に支持されており、且つ基端部には上下駆動モータ51が併設されている。かかる上下駆動モータ51により、ボタン保持アーム25L,25Rの先端側で保持されるボタンは、上下に移動することが可能となっている。
ボタン保持装置10は、図2,3に示すように、ボタン付けミシン1の内部の本体フレーム(図示略)によりY軸方向に往復自在に支持されたベース体18と、その基端部がベース体18に回動自在に支持されるとともにその先端部でボタンBを保持する第一のリンク体20と、その一端部が回動自在にベース体18に支持されるとともに他端部が第一のリンク体20の中間部に回動自在に連結された第二のリンク体15と、ベース体18をY軸方向に沿って往復移動させるY軸機構30と、第一のリンク体20をX軸方向に沿って往復移動させるX軸機構40と、第一のリンク体20の先端部をZ軸方向に沿って往復移動させるZ軸機構50とを備えている。
さらに、ボタン保持装置10は、第一のリンク体20が備える二本のボタン保持アーム25L,25Rを介してボタンBの保持及び解除を行うボタン保持部開閉機構(図示略)と、ボタン保持アーム25L,25Rが備えるボタン保持部26L,26Rを介してボタンBを90度回転させるボタン起立機構70L,70Rと、を備えている。
第一のリンク体20は、図3に示すように、略長方形状の板状体である本体プレート22と、この本体プレート22のX軸方向両側端部からそれぞれ立設された基端部側連結腕部21L,21Rと、その両端部が基端部側連結腕部21L,21Rに連結されるとともにベース体の滑動部材に貫通状態で支持されるプレート支軸23と、本体プレート22の底面(負のZ軸方向側平面)に並んでY軸方向に平行に支持された二本のボタン保持アーム25L,25Rと、各ボタン保持アーム25L,25Rの先端部に設けられたボタン保持部26L,26Rとを備えている。
プレート支軸23は、滑動部材に回転自在且つ軸方向に沿って摺動自在に支持されている。またプレート支軸23は、X軸方向に沿って配設されていることから、プレート支軸23を中心とする回動による各ボタン保持部26L,26RのZ軸方向の移動だけでなく、第一のリンク体20全体をベース体に対してX軸方向に沿って往復移動させることが可能となっている。
また、各ボタン保持アーム25L,25Rは、ボタン保持部開閉機構を介して本体プレート22に支持されており、互いの間隔を接離可能となっている。具体的には、開閉シリンダ68の駆動軸68aがY軸方向に移動することにより、各ボタン保持アーム25L,25Rを接離させることができる。
また、各ボタン保持部26L,26Rは各ボタン保持アーム25L,25Rの正のY軸方向先端部において互いに対向して装備されている。そして、これらのボタン保持部26L,26Rの対向部位にはそれぞれボタンBの外縁部がはまりこむ凹部が形成されており、各ボタン保持アーム25L,25Rの接近により各凹部を介してボタンBを狭持することを可能としている。さらに各ボタン保持部26L,26Rは、いずれも各ボタン保持アーム25L,25Rの先端部においてX軸方向に沿った回転軸を介して支持されており、ボタン起立機構70L,70Rにより回転動作が入力される。
(第二のリンク体)
第二のリンク体15は、図2,3に示すように、変形U字状に形成されており、U字の上端部に相当する位置で、第一のリンク体20のX軸方向両側面であってY軸方向中間部にそれぞれ回転自在に連結されている。また、U字の下端部に相当する位置で支持軸17を介してベース体18の正のY軸方向先端部に回動自在に連結されている。第二のリンク体15の第一のリンク体20に対する二つの回動軸線は、同一線上であっていずれもX軸方向に平行に向けられている。また、第二のリンク体15をベース体18に連結するベース体支軸19は、図2に示すように、やはりX軸方向に向けられているとともにベース体18に対して回転自在且つ軸方向に沿って摺動自在となっている。従って、第一のリンク体20がX軸機構40によりX軸方向に往動した場合に、第二のリンク体15は第一のリンク体20とともに往動することが可能となっている。
(Y軸機構)
ベース体18は、ボタン付けミシン1の内部においてY軸方向に往動可能に支持されるとともに、自らが各リンク体20,15を回動自在に支持している。即ち、ベース体18は、各軸機構30,40,50を除くボタン保持装置10の全ての構成を支持していることになる。
ベース体18の負のY軸方向端部側には、Y軸機構30が配設されている。かかるY軸機構30は、ボタン付けミシン1の本体フレームに出力軸をX軸方向に向けた状態で支持された移動手段としての上Y送りモータ31と、上Y送りモータ31の出力軸に設けられたピニオンギア32と、ベース体18の負のY軸方向端部の上部に設けられたラック部33とを備えている。ラック部33はY軸方向に沿って形成されており、上Y送りモータ31の駆動によりピニオンギア32を介してベース体18へのY軸方向への移動力が加えられる。これに伴い、各軸機構30,40,50を除くボタン保持装置10の全ての構成がY軸方向の移動を行うこととなり、第一のリンク体20の先端部おいて保持されるボタンBについて軸方向に往動させることが可能となる。
(X軸機構)
X軸機構40は、ボタン付けミシン1の本体フレームに支持されたモータ保持枠41と、このモータ保持枠41にその出力軸をY軸方向に向けて保持された移動手段としての差動モータ42と、差動モータ42の出力軸に装備されたピニオンギア43と、モータ保持枠41にX軸方向に沿ってスライド自在に支持されると共にピニオンギア43とかみ合うラック部を備えた丸棒状ラック部材44と、Y軸方向に沿った貫通長穴を備えると共に第一のリンク体20に固定支持された受け穴部材46と、その上端部(正のZ軸方向の端部)で丸棒状ラック部材44に固定連結されるとともに下端部(負のZ軸方向端部)が受け穴部材46の長穴に挿通される伝達軸45とを備えている。
受け穴部材46に形成された長穴はその長手方向がY軸方向に向けられているとともに、当該長穴のX軸方向の幅は、伝達軸45の下端部が挿入可能な範囲で当該伝達軸45の下端部におけるX軸方向の幅とほぼ一致する。一方、伝達軸45は丸棒状ラック部材44に垂下支持されると共にその下端部が受け穴部材46の上方から長穴に挿入されている。そして、この伝達軸45の下端部は、Z軸方向に沿った所定の長さにわたってそのX軸方向の幅が長穴に挿入可能な幅に均一化されている。
従って、差動モータ42の駆動によりピニオンギア43を介して丸棒状ラック部材44にX軸方向への移動力が入力されると、伝達軸45は丸棒状ラック部材44と共に移動し、その下端部において受け穴部材46の長穴の内部に当接して、第一のリンク体20全体をX軸方向に移動させることが可能である。なお、第一のリンク体20及び第二のリンク体15はベース体18に対してX軸方向に沿った往動が自在であるため、これらリンク体20,15が同時にベース体18に対してX軸方向に移動することとなる。その結果、第一のリンク体20の先端部に保持されたボタンBもまたX軸方向に移動させることができる。
さらに、Z軸機構50により第二のリンク体20にZ軸方向の移動力が入力された場合でも、伝達軸45の下端部がZ軸方向に沿って均一化されているので、受け穴部材46の長穴の内部が伝達軸45の下端部に沿って摺動し、第一のリンク体20のZ軸方向の移動を妨げない。このことは、X軸方向移動とZ軸方向移動とを同時に行った場合でも同様である。
また、受け穴部材46は、Y軸方向に沿った長穴により伝達軸45と係合しているので、第一のリンク体20がベース体18と共にY軸機構30によりY軸方向への移動力を入力された場合でも、伝達軸45の下端部が長穴に沿って相対的に移動することとなるので、第一のリンク体20のY軸方向の移動を妨げない。このことは、X軸方向移動とY軸方向移動とを同時に行った場合でも同様であり、さらには、X軸方向移動とY軸方向移動とZ軸方向移動とを同時に行った場合でも同様である。
(Z軸機構)
Z軸機構50は、ボタン付けミシン1の本体フレームに支持されたモータ保持枠50aと、このモータ保持枠50aにその出力軸がZ軸方向に向けて保持され、ボタン保持装置10をZ軸方向に移動させる上下動手段としての上下駆動モータ51と、上下駆動モータ51の出力軸に装備されたウォームギア52と、回転軸をX軸方向に沿わせた状態でモータ保持枠51aに回転自在に支持されたウォームホイール53と、ウォームホイール53と同一軸で連結された入力リンク54と、入力リンクの54の回動端部にその一端部が回転自在に連結された伝達リンク55と、伝達リンク55の他端部とその上端部が回転自在に連結された直動リンク56と、ボタン付けミシン1の本体フレームに支持されると共に直動リンク56をZ軸方向に沿った直動のみを可能とする直動ガイド57と、Y軸方向を向いてその一端部を直動リンク56の下端部に固定連結されている連結棹58と、連結棹58の他端部に連結され先端部が下方に延びたL字棒状体59とを備えている。
ウォームホイール53と入力リンク54とはX軸方向に沿った回転軸で連結されると共に入力リンク54はその長手方向がおおよそY軸方向に向けられた状態で回転軸に連結されている。従って、ウォームギア52の回転がX軸回りの回転に変換される結果、入力リンク54の出力側の端部は一定範囲内において、ほぼZ軸方向に沿った移動を行う。かかるZ軸方向の移動力が伝達リンク55を介して直動リンク56に伝達される。
直動リンク56は直動ガイド57に支持されている。この直動ガイド57は、丸棒状の直動リンク56が貫通状態で挿入可能なZ軸方向に向けられたガイド穴を有し、且つこのガイド穴は直動リンク56が滑動可能に軸受けが設けられている。従って、直動リンク56は、Z軸方向に沿ってのみ移動可能となり、入力リンク54の先端部に生じるY軸方向の変位は連結リンク55の両端部における回転により解消される。
連結棹58及びL字棒状体59は直動リンク56と共にZ軸方向移動を行う。L字棒状体59は、その中間部で直角に屈曲しており、屈曲部を境界に一端部側の部位がY軸方向に向けられ,他端部側の部位がZ軸方向に向けられた状態で、当該他端部が連結棹58に連結されている。
また、L字棒状体59は、そのY軸方向に向けられた部位を、第一のリンク体20に装備された揺動部材の受け棹部を引っかけて第一のリンク体20の先端部をZ軸方向に沿って移動させる。そして、Z軸方向に移動を行っているか否かにかかわらず、第一のリンク体20がY軸方向に沿った移動を行う場合には、L字棒状体59のY軸方向に向けられた部位上をY軸方向に沿って揺動部材の受け棹部が摺動して移動することにより、当該Y軸方向の移動を妨げることなく許容している。
また、揺動部材の受け棹部も丸棒状を成し、その長手方向がX軸方向に向けられた状態で第一のリンク体20に装備されている。従って、Z軸方向に移動を行っているか否かにかかわらず、第一のリンク体20がX軸方向に沿った移動を行う場合には、L字棒状体59のY軸方向に向けられた部位上をX軸方向に沿って受け棹部が摺動して移動することにより、当該X軸方向の移動を妨げることなく許容している。
従って、L字棒状体59のY軸方向に沿った部位の長さは、少なくともボタン保持装置10がボタンBに対して予定するY軸方向の必要移動量以上に設定されている。
<ボタン起立機構>
ボタン起立機構70L,70Rを図3に基づいて説明する。ボタン起立機構70L,70Rは、それぞれボタン保持アーム25L,25Rに設けられており、ボタン保持部開閉機構から入力される移動力によりボタン保持アーム25L,25RとともにそれぞれX軸方向に移動する。これらボタン起立機構70Lと70Rとは、その中間に位置するY−Z平面を基準に面対象となる構造を備えているので、ボタン起立機構70Lについて説明することとする。
かかるボタン起立機構70Lは、その一端部をボタン保持部26Lの回転軸と連結された出力リンク72Lと、その一端部をボタン保持アーム25Lの途中に回転自在に連結された入力リンク71Lと、出力リンク72Lの他端部にその一端部が回転自在に連結されるとともに入力リンク71Lの他端部とその他端部とが回転自在に連結された伝達リンク73Lと、入力リンク71Lに回転力を入力する起立用エアシリンダ74Lと、ボタンBが水平状態(ボタンの穴がある平面がX−Y平面に沿った状態)から起立した状態(ボタンの穴がある平面がX−Z平面に沿った状態)に向けて回転したときにそれ以上の出力リンク72Lの回動を規制する起立用ストッパ75Lとを備えている。
各リンク71L,72L,73Lは、いずれもその両端部の回転軸がX軸方向に沿っており、これにより四節リンク機構を構成している。一方、起立用エアシリンダ74Lは、その出力軸先端部が入力リンク71Lの中間部に設けられたリンク長手方向に沿った長穴に挿通される回転軸を介して入力リンク71Lに連結されているので、当該出力軸の直線的な往動が円滑に入力リンク71Lの回転力として入力される。入力リンク71Lの先端部と出力リンク72Lの先端部とは伝達リンク73Lにより均一距離が維持されるので、入力リンク71Lに回転力が入力されると、出力リンク72Lにも回転力が入力されることとなる。
また、起立用エアシリンダ74Lは、複動式であり、出力軸の突出及び縮退の双方を積極的に切り替えることが可能である。
即ち、図3の状態において、起立用エアシリンダ74Lの出力軸が縮退すると、出力リンク72Lは時計方向に回転して起立用ストッパ75Lに当接して止まり、かかる状態から起立用エアシリンダ74Lの出力軸が突出すると、出力リンク72Lは反時計方向に回転し、起立用エアシリンダ74Lのストロークエンドにて停止する。
<ベッド部周辺及びタング>
ベッド部2は、その上面が、すくい縫いではない通常のボタン縫着縫製(いわゆるベタ縫い)を行う場合において、被縫製物たる布地を広げて載置する載置台となっている。かかる載置台には、力ボタンの縫着縫製を行う際に当該力ボタンを保持する力ボタン保持部が設けられている。
さらに、図1に示すように、ベッド部2の前側先端部には、タング91がその基端部をX軸方向を中心に回動可能に支持装備されている。かかるタング91は、その先端部が後方を向いた状態でベッド部2の前側先端部に装備されており、当該先端部には布地が折り返した状態で装着を行うように先端が薄くなる板片状に形成されている。かかるタング91の先端部は、その基端部の回動により、縫い針5の上下動経路に接離可能となっている。タング91の回動はタングシリンダ92を駆動源としており、タング91の先端部が縫い針5の上下動経路に近づけると当該接近を検知するタングセンサ93が載置台に設けられており、当該タングセンサ93の出力によりタング91の先端部が縫い針5の上下動経路に最接近した状態となる使用位置にタングシリンダ92が引き寄せるようになっている。なお、使用位置までタング91が移動すると、タング91の先端部にセットされた布地を挟み込んで保持する板ばねが載置台の前方端部に設けられている。なお、タングシリンダ92は、縫製が終了すれば自動的にOFFになり、タング91は前方に倒れて元の待機位置に戻る。
<ボタン付けミシンの制御系>
次に、ボタン付けミシン1の制御回路について、図1に基づいて説明する。ボタン付けミシン1には、CPU101、メモリ102を備える電装ボックス100が設けられ、この電装ボックス100に各部が接続されている。
CPU101は、メモリ102内に格納されたプログラムを当該メモリ102内の作業エリアに展開してボタン付けミシン1の各部の動作制御を行う。
メモリ102は、後述する縫製条件毎のボタン受取位置に関する受取位置データ、具体的には、ボタン保持装置10の所定位置を原点とした場合に、ボタン受取位置のX,Y,Z軸の位置座標を記憶する記憶手段として機能する。また、メモリ102は、設定された縫製条件から構築された複数の縫製データが記憶される。
また、メモリ102には、ボタン付けミシン1の各部の動作制御を行う各種プログラムが記憶されている。例えば、メモリ102には、図1に示す主軸モータ14、上Y送りモータ31、上下駆動モータ51、差動モータ42の協働により、ボタン保持装置10を縫い針5に対してX軸方向、Y軸方向、Z軸方向に移動させ、ボタン保持装置10に保持されたボタンBの糸通し穴に対して順次縫い針5を挿入して布地にボタンBを縫着させる動作制御を行う動作制御プログラムが格納されている。
ここで、動作制御プログラムは、ボタン保持装置10が操作パネル103により設定されたボタン受取位置でボタンBを受け取るように上Y送りモータ31、上下駆動モータ51、差動モータ42を駆動させる。
また、操作パネル103により設定されたボタン受取位置の位置座標をメモリ102から読み出し、読み出したボタン受取位置の位置座標に基づくボタン受取位置でボタンBを受け取るように上Y送りモータ31、上下駆動モータ51、差動モータ42を駆動させる。
即ち、CPU101が動作制御プログラムを実行することにより、制御回路としての電装ボックス100は動作制御手段として機能する。
例えば、電装ボックス100には、操作パネル103、電源スイッチ104、スタートペダル105、一時停止スイッチ106等が接続されている。
操作パネル103は、作業者がボタン保持装置10のボタン保持部26L,26Rにより、後述するボタン供給機構110からボタン供給位置に供給されたボタンBを受け取るボタン受取位置を入力して設定する受取位置設定手段として機能する。具体的には、作業者は、操作パネル103上で、ボタン受取位置のX,Y,Z座標を入力できるようになっている。
また、操作パネル103は、作業者が縫製データを構成する各種縫製条件を入力して設定する縫製条件設定手段として機能する。
ここで、縫製条件は、すくい縫い、べた縫い、すくいべた縫い、根巻き縫い、カウンタ・力ボタン縫い等から選択される縫い方式、選択した縫い方式における縫い形状、上ボタン穴間隔、下送りの針落ち間隔、ボタン付け針数、ボタン付け縫い始め針数、すくい幅、すくい量、ボタン高さ、根巻き縫い始め針数等を設定できるほか、後述するボタン供給機構110によりボタン供給位置に供給されたボタンをボタン保持装置10により受け取るボタン受取位置を設定することができるようになっており、縫製条件は、対応するソフトウェアにより追加変更ができるようになっている。
また、操作パネル103は、設定されている縫製条件や縫製状況等も表示することができるようになっている。
操作パネル103には、フラッシュメモリ等の外部メモリ103aが接続可能であり、外部メモリ103aからの縫製データを読み込んで縫製条件を設定できるようにもなっている。また、逆に、操作パネル103から入力した各種の縫製条件を外部メモリ103aに記憶させることもできるようになっている。
電源スイッチ104は、ボタン付けミシン1を通電状態にするためのON/OFFスイッチである。スタートペダル105は、縫製をスタートするときに操作するペダルであり、これを操作するとCPU101の制御により縫製を開始する。一時停止スイッチ106は、縫製開始後に、一時的に停止するためのスイッチである。
また、電装ボックス100内には、図示しないインターフェースが設けられ、CPU101からの制御信号がこのインターフェースを介して、さらに図示しない駆動回路を介して各駆動源に出力されるようになっている。
すなわち、インターフェースを介して、主軸モータ14、針振りモータ16、上Y送りモータ31、上下駆動モータ51、差動モータ42、下Y送りモータ95が接続されている。
また、インターフェースを介して複数の電磁弁108が接続され、この電磁弁108のそれぞれを介して起立用エアシリンダ74L,74R、タングシリンダ92、布押さえシリンダ107、糸切りシリンダ109aが接続されている。
また、インターフェースを介してボタン供給機構110と接続されている。
(ボタン供給機構)
次に、ボタン供給機構110について、図4〜6に基づいて説明する。ボタン供給手段としてのボタン供給機構110は、ボタンセット位置(図4に示す位置)においてセットされたボタンBをボタン供給位置(図5に示す位置)まで搬送し、ボタン保持装置10に供給する装置であり、ボタン保持台120、平行4節リンク機構130、駆動装置140(回転モータ141及びかさ歯車142)等を備えている。なお、本実施形態においては、ボタン保持台120、平行4節リンク機構130、駆動装置140は、アーム部4の右側面に配置されている。
ボタン保持台120は、ボタンBを水平状態で保持するための部材であり、その端部において平行4節リンク機構130の従動部材133に接合されている。ボタン保持台120の長手方向には複数(本実施の形態においては2つ)のボタンセット部121が配設されており、ボタン保持台120はボタンセット位置において、その長手方向が前後方向に沿った状態で、ボタンセット部121が前方、即ち、作業者側に位置するようになっている。
各ボタンセット部121には、ボタン穴の位置に対応した複数のピン121aが取り付けられており、このピン121aをボタン穴に挿通することで、ボタンBがボタン保持台120に保持されるようになっている。
平行4節リンク機構130は、ボタン保持台120をボタンセット位置とボタン供給位置とにわたって移動させるための機構である。平行4節リンク機構130は、固定部材131と、原動部材132と、従動部材133と、回転部材134と、を備えている。
固定部材131は、アーム部4に接合されるとともに、駆動装置140を支持するための部材であり、略水平に配設される水平部135と、水平部135の左側面から上方に延出する側面部136と、水平部135の後部から上方に延出する背面部137とを備えている。
側面部136には、左右に貫通した開口136aが形成されており、この開口136aを介してアーム部4の右側面にねじ止めされている。
背面部137は、前後に貫通した開口137aを備えており、駆動装置140の回転モータ141は、その回転軸141aが開口137aに挿通された状態で背面部137に固定されている。なお、詳しい説明は後述するが、回転軸141aにはかさ歯車142aが取り付けられている。
水平部135は上下に貫通した2つの開口135aを備える略矩形状の板体であり、これら開口135aに原動部材支持部200及び回転部材支持部300が挿通されている。
原動部材支持部200は、原動部材132を水平面内で回転可能に支持するとともに、駆動装置140の駆動力を原動部材132に伝達するために設けられ、筒体201、回転軸202等を備えている。筒体201は水平部135の後方の開口135aに挿通された状態で固定されており、回転軸202は筒体201内に挿通されている。
回転軸202の下端には原動部材132が固定されており、回転軸202の上端にはかさ歯車142bが固定されている。このかさ歯車142bは、かさ歯車142aに噛み合わされており、回転モータ141の駆動力を回転軸202に伝達できるようになっているそして、回転モータ141の駆動により、かさ歯車142を介して回転軸202が軸回りに回転し、この回転軸202と一体に原動部材132が回転するようになっている。
回転部材支持部300は、回転部材134を水平面内で回転可能に支持するために設けられ、筒体301、回転軸302、ベアリング303等を備えている。筒体301は水平部135の前方の開口135aに挿通された状態で固定されており、下端に回転部材134が固定された回転軸302は筒体301内に挿通され、ベアリング303により軸回りに回転可能に支持されている。
原動部材132は、その一方の端部において原動部材支持部200の回転軸202に接合され、他方の端部において従動部材133に回転可能に連結されている。具体的には、原動部材132の他方の端部側は、斜め下方に延出するように形成されており、その先端部分には上下に貫通する開口132aが形成されている。この開口132aには従動部材133の端部から上方に突出して設けられた略円筒形の第一の連結部材310が挿通されており、原動部材132は第一の連結部材310を介して従動部材133に回転可能に連結する構成となっている。
従動部材133はボタン保持台120に接合され、原動部材132の回転に従って移動する平面視略L字状の部材である。上述のように、従動部材133の一方の端部には第一の連結部材310が設けられており、従動部材133は原動部材132と回転可能に連結されている。また、従動部材133の他方の端部には、略円筒形の第二の連結部材311が設けられており、この第二の連結部材311を介して回転部材134と回転可能に連結されている。そして、従動部材133の他方の端部から側方に延出した部分にボタン保持台120が取り付けられている。
回転部材134は、その一方の端部において回転部材支持部300の回転軸302に接合され、他方の端部において従動部材133に回転可能に連結されている。具体的には、回転部材134の他方の端部側は、斜め下方に延出するように形成されており、その先端部分には上下に貫通する開口134aが形成されている。この開口134aには従動部材133の端部から上方に突出して設けられた略円筒形の第二の連結部材311が挿通されており、回転部材134は第二の連結部材311を介して従動部材133と回転可能に連結された構成となっている。
ここで、図7に示すように、原動部材132の両端を結ぶ直線、即ち、原動部材132と原動部材支持部200の回転軸202との接合点と、原動部材132と第一の連結部材310との連結点とを結ぶ直線をL1とする。そして、回転部材134の両端を結ぶ直線、即ち、回転部材134と回転部材支持部300の回転軸302との接合点と、回転部材134と第二の連結部材311との連結点とを結ぶ直線をL2とする。そして、従動部材133の両端を結ぶ直線、即ち、第一の連結部材310の接合点と第二の連結部材311の接合点とを結ぶ直線をL3とする。そして、原動部材132と原動部材支持部200の回転軸202との接合点と、回転部材134と回転部材支持部300の回転軸302との接合点とを結ぶ直線をL4とする。そして、平面視した場合に、直線L1と直線L2とが平行となり、かつ、直線L3と直線L4とが平行となるように固定部材131、原動部材132、従動部材133及び回転部材134が連結されることで平行4節リンク機構130が構成されている。
また、原動部材132の長手方向の略中央部分と回転部材134の長手方向の略中央部分には補助部材312が回転可能に連結されている。そして、回転モータ141が駆動すると、図7に示すように、原動部材132が回転軸202との接合部分を中心として略水平面内で半時計回り、即ち、縦胴部3側に向かって回転し始め、この原動部材132の回転に従い従動部材133が後方に移動する。そして、従動部材133の移動に伴い回転部材134も回転軸302との接合部分を中心として回転するが、平行4節リンク機構130の性質上、直線L3と直線L4とは常に平面視した場合に平行状態を維持して移動する。従って、ボタン保持台120はボタンセット位置における向きを維持したまま、即ち、その長手方向が前後方向に沿った状態で、ボタンセット部121が前方に位置したまま移動することになる。
その後、原動部材132、従動部材133及び回転部材134が平面視同一直線L上に並ぶ、いわゆる死点を迎える。この状態では、一般的な平行4節リンク機構130では、従動部材133と回転部材134との連結点は、直線Lに対して左右いずれの側にも位置することが可能となるが、本実施形態に示す平行4節リンク機構130には補助部材312が取り付けられていることから、従動部材133と回転部材134との連結点が直線Lに対して右側に位置することなく、死点を通過することができる。
その後、ボタン保持台120はボタン供給位置のボタン保持装置10の近傍まで移動し(図6参照)、ボタン保持アーム25L,25Rが左右に対向するボタン保持部26L,26Rの間でボタンBを把持することでボタン供給動作が完了する。
さらに、ボタン付けミシン1には、図示しない糸切り機構が設けられ、図1に示すように、縫製途中や縫製後に所定のタイミングで糸が切断されるようになっており、その駆動源として糸切りモータ109や糸切りシリンダ109aが設けられている。
以上の構成を有するボタン付けミシン1は、ボタンに関しては、差動モータ42の駆動によりX軸方向への移動を行い、上Y送りモータ31の駆動によりY軸方向への移動を行い、上下駆動モータ51の駆動によりZ軸方向を行うことができる。
また、布地に関しては下Y送りモータ95の駆動によりY方向に移動させることができる。加えて、X軸方向に針棒9を揺動させる針振りモータ16の駆動により、縫い針5の針落ち位置をX軸方向について位置決めすることができる。
即ち、針振りモータ16,上Y送りモータ31,差動モータ42及び下Y送りモータ95が協働することで、ボタン保持アーム25L,25Rに保持されたボタンB及びタング57に保持された布地に対して縫い針5の針落ち位置を相対的に位置決めする。また、下Y送りモータ95は、タング91を縫い針5から退避させる。
<ボタン付けミシンの動作説明>
次に、上記構成からなるボタン付けミシン1の動作を説明する。
図8に示すように、縫製に用いる縫製データが変わることで、布地に縫着させるボタンBも変わった場合、ボタン保持装置10のボタン保持部26L,26Rのボタン受取位置を調整する必要がある。このような場合、作業者は操作パネル103から所定の操作を行うことにより、CPU101は、図8に示すようなデータ入力画面D1を表示させる。データ入力画面D1には、現在の縫製条件、縫製状況が表示されており、具体的には、縫い方式P1、縫い形状P2、上ボタン穴間隔P3、ボタン高さP4、すくい幅P5等が表示されている。また、データ入力画面D1の中央左側には、縫製データを変更する縫製データ画面D2に切り替えるための縫製データ表示ボタンB1が表示されている。
ここで、縫着させるボタンBの種類が変わると、縫製データを変更する必要が生じるため、作業者は、データ入力画面D1に表示された縫製データ表示ボタンB1を押す。縫製データ表示ボタンB1を押すと、CPU101は、図9に示すように、縫製データ画面D2を操作パネル103に表示させる。縫製データ画面D2には、上側に現在の縫製条件、縫製状況が表示されており、下側に変更可能な縫製データ項目を示す縫製データ項目ボタンB2が複数表示されている。縫製データ項目ボタンB2の右側には、縫製データ項目ボタンB2のリストを上下にスクロールさせる上下スクロールボタンB3が表示されている。すなわち、作業者が上下スクロールボタンB3を押すと、上下スクロールボタンB3を押した方向に縫製データ項目ボタンB2のリストが一行ずつスクロールすることになる。
作業者がボタン保持装置10によるボタン受取位置の設定を変更する場合には、上下スクロールボタンB3を用いて、受取位置調整ボタンB4を縫製データ画面D2に表示させ、表示させた受取位置調整ボタンB4を押す。
受取位置調整ボタンB4を押すと、CPU101は、図10に示すように、受取位置調整画面D3を操作パネル103に表示させる。受取位置調整画面D3には、ボタン保持部26L,26RのX軸方向及びY軸方向への位置調整を行うためのXY方向調整ボタンB5、ボタン保持部26L,26RのZ軸方向への位置調整を行うためのZ方向調整ボタンB6、調整された位置を確定させるためのエンターボタンB7等が表示されている。
上記の各ボタンB5,B6,B7により、ボタン受取位置の調整を行うには、XY方向調整ボタンB5にてボタン保持部26L,26RのX軸方向及びY軸方向への移動量を設定し、Z方向調整ボタンB6にてボタン保持部26L,26RのZ軸方向への移動量を設定する。XY方向の移動量は、XY方向調整ボタンB5を押した数又は時間に応じた数値が表示され、Z方向の移動量は、Z方向調整ボタンB6を押した数又は時間に応じた数値が表示される。そして、エンターボタンB7を押すと、ボタンの受取位置を確定するためのX軸方向、Y軸方向、Z軸方向の各移動量のデータが設定記憶され、CPU101は、動作制御プログラムを実行することにより、ボタン供給機構110からボタン保持部26L,26RがボタンBを受け取るように、受取位置調整画面D3で設定された移動量だけボタン保持部26L,26Rを移動させる。
<実施形態の作用効果>
実施形態におけるボタン付けミシン1によれば、ボタンBは、ボタン供給機構110により、ボタン供給位置に供給されるが、操作パネル103により、ボタン保持部26L,26RがボタンBを受け取るボタン受取位置を設定しておくことにより、CPU101は、ボタン保持部26L,26Rが操作パネル103により設定されたボタン受取位置でボタンBを保持するように上Y送りモータ31、上下駆動モータ51、差動モータ42を駆動させる。
これにより、ボタンBの種類や大きさ等によって異なる位置にボタンBが供給されても、ボタン保持装置10は、それぞれのボタンBの供給位置に対応して設定されたボタン受取位置でボタンBを受け取ることができる。
よって、従来のように、作業者がボタン供給機構110を機械的に調整して、ボタンの供給位置を調整する必要がなくなり、ボタンBをボタン保持装置に保持させる際の作業性を向上させることができる。
また、操作パネル103により、ボタン受取位置を含んだ各種縫製条件が設定されると、設定された各種縫製条件に基づいて構築された複数の縫製データがメモリ102に記憶される。そして、CPU101は、動作制御プログラムを実行することにより、メモリ102に記憶された複数の縫製データから選択された一の縫製データに基づいて、ボタン保持部26L,26Rが操作パネル103により設定されたボタン受取位置でボタンBを受け取れるように上Y送りモータ31、差動モータ42、上下駆動モータ51を制御するとともに、ボタン保持部26L,26Rに保持されたボタンBを布地に縫着させる。
これにより、ボタン受取位置は縫製条件として設定されてメモリ102に記憶されているので、CPU101が動作制御プログラムを実行することにより、設定されたボタン受取位置にボタン保持部26L,26Rを移動させてボタンBを受け取ることができるようになる。よって、作業者は縫製条件毎にボタン受取位置を記憶していなくても容易に作業を行うことができる。
ボタン付けミシンの構成ブロック図である。 ボタン保持装置の斜視図である。 ボタン保持装置の斜視図である。 ボタン供給機構がボタンセット位置にある場合の斜視図である。 ボタン供給機構がボタン供給位置にある場合の斜視図である。 ボタン保持部の斜視図である。 ボタン供給機構のボタン供給動作を説明する模式図である。 データ入力画面の表示例を示す図である。 縫製データ画面の表示例を示す図である。 受取位置調整画面の表示例を示す図である。
符号の説明
1 ボタン付けミシン
5 縫い針
9 針棒
14 主軸モータ(針棒駆動手段)
31 上Y送りモータ(移動手段)
42 差動モータ(移動手段)
51 上下駆動モータ(上下動手段)
10 ボタン保持装置(ボタン保持手段)
100 電装ボックス(動作制御手段)
102 メモリ(記憶手段)
103 操作パネル(受取位置設定手段、縫製条件設定手段)
110 ボタン供給機構(ボタン供給手段)
B ボタン

Claims (2)

  1. 縫い針を保持する針棒を上下動させる針棒駆動手段と、
    糸通し穴を有するボタンを保持するボタン保持手段と、
    平行4節リンク機構を介して、ボタンセット位置におけるボタンの向きを維持したまま前記ボタン保持手段に保持される所定の供給位置に当該ボタンを供給するボタン供給手段と、
    前記ボタン保持手段に保持されたボタンを、前記針棒の上下動方向に直交するX方向及びY方向に沿ってそれぞれ移動させる差動モータ及び上Y送りモータを有する移動手段と、
    前記ボタン保持手段を上下方向に移動させる上下駆動モータを有する上下動手段と、
    前記針棒駆動手段と前記移動手段と前記上下動手段により、前記ボタン保持手段に保持されたボタンの糸通し穴に対して順次縫い針を挿入して布地に前記ボタンを縫着させる動作制御を行う動作制御手段と、を備えたボタン付けミシンであって、
    前記ボタン供給手段により前記所定の供給位置に供給されたボタンを、前記ボタン保持手段により受け取るボタン受取位置を設定する受取位置設定手段を備え、
    前記受取位置設定手段は、
    作業者による所定操作に基づいて、縫い方式と縫い形状が表示されるデータ入力画面から、縫製条件と複数の縫製データ項目が表示される縫製データ画面を経由して、受取位置調整画面に切替え可能な操作パネルを備え、
    前記受取位置調整画面には、前記ボタン保持手段の前記針棒の上下動方向に直交する方向への位置調整を行うためのXY方向調整ボタンと、前記ボタン保持手段の上下方向への位置調整を行うためのZ方向調整ボタンと、調整された位置を確定させるためのエンターボタンと、XY方向調整ボタン及びZ方向調整ボタンそれぞれの押した数又は時間に応じた数値が表示され、
    前記動作制御手段は、前記ボタン保持手段が前記ボタン受取位置でボタンを受け取るように前記移動手段及び前記上下動手段を駆動させることを特徴とするボタン付けミシン。
  2. 縫製データを構成する各種縫製条件を設定する縫製条件設定手段と、
    前記縫製条件設定手段により設定された各種縫製条件に基づいて構築された複数の縫製データを記憶する記憶手段と、を備え、
    前記縫製条件設定手段は、縫製条件として前記ボタン受取位置を設定可能とし、
    前記動作制御手段は、前記記憶手段に記憶された複数の縫製データから選択された一の縫製データに基づいて、前記ボタン保持手段が設定されたボタン受取位置でボタンを受け取れるように前記移動手段及び前記上下動手段を制御するとともに、前記ボタン保持手段に保持されたボタンを布地に縫着させることを特徴とする請求項1に記載のボタン付けミシン。
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