JP2001074901A - 光学材料及びそれを用いた光学系 - Google Patents

光学材料及びそれを用いた光学系

Info

Publication number
JP2001074901A
JP2001074901A JP2000042600A JP2000042600A JP2001074901A JP 2001074901 A JP2001074901 A JP 2001074901A JP 2000042600 A JP2000042600 A JP 2000042600A JP 2000042600 A JP2000042600 A JP 2000042600A JP 2001074901 A JP2001074901 A JP 2001074901A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical
refractive index
fine particles
abbe number
dispersion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000042600A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3517625B2 (ja
Inventor
Hideo Ukuta
秀雄 宇久田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000042600A priority Critical patent/JP3517625B2/ja
Priority to EP00305499A priority patent/EP1065531B1/en
Priority to DE60041165T priority patent/DE60041165D1/de
Priority to US09/606,522 priority patent/US6759471B1/en
Publication of JP2001074901A publication Critical patent/JP2001074901A/ja
Priority to US10/680,198 priority patent/US7196132B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3517625B2 publication Critical patent/JP3517625B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G02OPTICS
    • G02BOPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
    • G02B1/00Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements
    • G02B1/04Optical elements characterised by the material of which they are made; Optical coatings for optical elements made of organic materials, e.g. plastics

Abstract

(57)【要約】 【課題】 低屈折率材料と屈折率の波長分散が大きな材
料を混合することにより低屈折率で高分散の光学材料及
びそれを用いた光学系を得ること。 【解決手段】 d線の屈折率が1.45以下の第1材料
と可視域での波長分散を示すアッベ数が25以下の第2
材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(n
d)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係
が、nd≦−6.667×10-3νd+1.70になるこ
と。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学材料及びそれを
用いる光学系に関し、例えばレンズ,フィルター,ミラ
ー,屈折光学素子、そして回折光学素子等の光学素子に
適用可能な低屈折率で高分散の光学材料やそれを用いる
カメラ,双眼鏡,顕微鏡等の光学機器の光学系に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より屈折系のみによって構成される
光学系の色収差を補正する方法の1つとして、分散特性
の異なる硝材を組み合わせる方法がある。例えば、望遠
鏡等の対物レンズでは分散の小さい硝材で正レンズ、分
散の大きい硝材で負レンズを構成し、これらを組み合わ
せて用いることで軸上色収差を補正している。この為、
レンズの構成、枚数が制限される場合や使用される硝材
が限られている場合等では色収差が十分に補正すること
はできないことがあった。
【0003】このときの色収差を補正する目的で硝材の
光学定数の範囲を広げる為に、屈折率とアッベ数を制御
し、低屈折率高分散の硝材を得る方法が、例えば特開平
6−32631号公報,特開昭61−9262号公報,
特公平4−33740号公報等で提案されている。
【0004】硝材の組み合わせにより色収差を減じる方
法に対して、レンズ面やあるいは光学系の一部に回折作
用を有する回折格子を設けた回折光学素子を用いて色収
差を減じる方法がSPIE Vol.1354 International Lens D
esign Conference(1990)等の文献により開示されてい
る。
【0005】これは、光学系中の屈折面と回折面とで
は、ある基準波長の光線に対する色収差の出方が逆方向
になるという物理現象を利用したものである。
【0006】さらに、この様な回折光学素子は、その回
折格子の周期的構造の周期を変化させることで非球面レ
ンズ的な効果を持たせることができ、収差の低減に大き
な効果がある。
【0007】ここで、光線の屈折作用において比較する
と、レンズ面では1本の光線は屈折後も1本の光線であ
るのに対し、回折面では1本の光線が回折されると、各
次数に光が複数に分かれてしまう。
【0008】そこで、レンズ系として回折光学素子を用
いる場合には、使用波長領域の光束が特定次数(以後
「設計次数」とも言う)に集中するように格子構造を決
定する必要がある。特定の次数に光が集中している場合
では、それ以外の回折光の光線の強度は低いものとな
り、強度が0の場合にはその回折光は存在しないものと
なる。
【0009】その為、前記特長を有する為には設計次数
の光線の回折効率が十分高いことが必要になる。また、
設計次数以外の回折次数を持った光線が存在する場合
は、設計次数の光線とは別な所に結像する為、フレア光
となる。
【0010】この回折効率の低下を減少できる構成が特
開平9−127321号公報,特開平11−44808
号公報に提示されている。これは異なる材質の分散と各
格子厚を最適に選ぶことで、広波長範囲で高い回折効率
を有する構成となっている。
【0011】具体的には基盤上に複数の光学材料(層)
を積層し、互いに異なる光学材料の境界面の少なくとも
1つにレリーフパターン,階段形状,キノフォーム等を
形成して成る回折光学素子を開示している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】特開平9−12732
1号公報,特開平11−44808号公報のいずれの場
合も広波長範囲で高い回折効率を有する構成を得る為
に、相対的に高屈折率低分散の材料と低屈折率高分散の
材料の組み合わせを用いている。具体的には特開平9−
127321号公報の場合はBMS81(nd=1.6
4,νd=60.1:オハラ製)とプラスチック光学材
料PC(nd=1.58,νd=30.5:帝人化成)、
特開平11−44808号公報の場合はCOO1(nd
=1.5250,νd=50.8:大日本インキ製)、
プラスチック光学材料PC(nd=1.58,νd=3
0.5:帝人化成)、BMS81(nd=1.64,νd
=60.1:オハラ製)等を用いている。
【0013】我々がさらに光学性能をあげる為、光学材
料として市販、もしくは研究開発されている光学材料を
調べたところ図1の様な分布となっていた。
【0014】特開平9−127321号公報,特開平1
1−44808号公報に記載の積層回折光学素子の材料
も図1の分布内にあてはまる。
【0015】また、屈折光学系の硝材の光学定数の範囲
を広げる目的で、低屈折率高分散をめざし、屈折率とア
ッベ数を制御したものが、例えば特開平6−32631
号公報,特開昭61−9262号公報,特公平4−33
740号公報等で提案されている。これらの各公報で
は、それぞれ制御する屈折率、屈折率分散が(nd
1.585−1.660、νd=40.5−32.
5)、(nd=1.5945−1.6925、νd=2
7.3−36.6)、(nd=1.55−1.65、νd
=27−35)となっており、図1の既存の物質の分布
内に収まっている。
【0016】高屈折率低分散に対して、より低屈折率高
分散(nd≦−6.667×10-3νd+1.70)の領
域の材料を組み合わせることにより可視域(400〜7
00nm)全域の回折効率が向上し、また屈折光学系に
おいては色収差の補正が向上すると考えられるが、この
低屈折率高分散(nd≦−6.667×10-3νd+1.
70)の領域としては、2-ethoxy-ethyl methacrylate
(nd=1.483,νd=32)しか、見受けられず、
これまでほとんど開発されていなかった。
【0017】本発明の目的は、従来にない低屈折率高分
散の光学材料であって、例えば屈折光学系、積層回折光
学素子の高性能化に欠かすことの出来ない光学材料及び
それを用いた光学系の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明の光学材
料は、d線の屈折率が1.45以下の第1材料と可視域
での波長分散を示すアッベ数が25以下の第2材料を含
む複数材料の混合物であってd線の屈折率(nd)と可
視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、 nd≦−6.667×10-3νd+1.70 になることを特徴としている。
【0019】請求項2の発明は請求項1の発明におい
て、可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)が40
未満であることを特徴としている。
【0020】請求項3の発明は請求項1又は2の発明に
おいて、前記第2材料は粒径が2〜100nmの微粒子
を含むことを特徴としている。
【0021】請求項4の発明は請求項1,2又は3の発
明において、前記第1材料が非晶性フッ素樹脂であるこ
とを特徴としている。
【0022】請求項5の発明は請求項1から4のいずれ
か1項の発明において、前記第2材料としてアッベ数
(νd)を24.4に調整したチタンとシリコンの複合
金属酸化物の微粒子(Six−Ti(1-x)2)を用いる
ことを特徴としている。
【0023】請求項6の発明は請求項1から5のいずれ
か1項の発明において、前記第1材料として非晶性フッ
素樹脂、前記第2材料としてアッベ数(νd)を24.
4に調整したチタンとシリコンの複合金属酸化物の微粒
子(Six−Ti(1-x)2)を用い、微粒子とフッ素樹
脂の重量比が45:100〜75:100であることを
特徴としている。
【0024】請求項7の発明は請求項1,2又は3の発
明において、前記材料Aがジメチルシリコーン樹脂であ
ることを特徴としている。
【0025】請求項8の発明は請求項1から3又は7の
いずれか1項の発明において、前記材料Bは酸化チタン
(TiO2)の微粒子を含むことを特徴としている。
【0026】請求項9の発明は請求項7又は8の発明に
おいて、前記材料Aはジメチルシリコーン樹脂であり、
前記材料Bは酸化チタン(TiO2)の微粒子を用い、
酸化チタンとジメチルシリコーン樹脂の混合する重量比
が18:100〜70:100であることを特徴として
いる。
【0027】請求項10の発明の光学材料は、d線の屈
折率(nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数
(νd)の関係が、nd≦−0.01νd+1.70を満
足することを特徴としている。
【0028】請求項11の発明の光学材料は、d線の屈
折率が1.40以下の第1材料と可視域での波長分散を
示すアッベ数が15以下の第2材料を含む複数材料の混
合物であってd線の屈折率(nd)と可視域での波長分
散を示すアッベ数(νd)の関係が、 nd≦−0.01νd+1.70 になることを特徴としている。
【0029】請求項12の発明は請求項10又は11の
発明において、前記可視域での波長分散を示すアッベ数
(νd)が40以下であることを特徴としている。
【0030】請求項13の発明は請求項11の発明にお
いて、前記第2材料が粒径2〜100nmの微粒子を含
むことを特徴としている。
【0031】請求項14の発明は請求項11又は13の
発明において、前記第1材料が非晶性フッ素樹脂を含む
ことを特徴としている。
【0032】請求項15の発明は請求項11,13又は
14のいずれか1項の発明において、前記第2材料は酸
化チタン(TiO2)の微粒子を含むことを特徴として
いる。
【0033】請求項16の発明は請求項11,13,1
4又は15の発明において、前記第1材料は非晶性フッ
素樹脂であり、前記第2材料は酸化チタン(TiO 2
の微粒子を用い、酸化チタンと非晶性フッ素樹脂の混合
する重量比が7:100〜90:100であることを特
徴としている。
【0034】請求項17の発明の光学材料は、d線の屈
折率が1.45以上1.55以下の範囲内にある第1材
料と可視域での波長分散を示すアッベ数が10以下の第
2材料との複合材料の混合物であってd線の屈折率(n
d)とアッベ数(νd)の関係が nd≦−6.667×10-3νd+1.70 になることを特徴としている。
【0035】請求項18の発明は請求項17の発明にお
いて、前記光学材料は可視域での波長分散を示すアッベ
数(νd)が40以下であることを特徴としている。
【0036】請求項19の発明は請求項17の発明にお
いて、前記第2材料の粒径が2〜100nmの微粒子を
含むことを特徴としている。
【0037】請求項20の発明は請求項17,18また
は19の発明において、前記第2材料としてITO(I
23)を用いることを特徴としている。
【0038】請求項21の発明は請求項17から20の
いずれか1項の発明において、前記第1材料がポリメタ
クリル酸メチルであることを特徴としている。
【0039】請求項22の発明は請求項17から21の
いずれか1項の発明において、前記第1材料としてポリ
メタクリル酸メチル、前記第2材料としてITOの微粒
子(In23)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材
料:第2材料=30:100〜250:100であるこ
とを特徴としている。
【0040】請求項23の発明は請求項17から20の
いずれか1項の発明において、前記第1材料がアモルフ
ァスポリオレフィンであることを特徴としている。
【0041】請求項24の発明は請求項17から20の
いずれか1項の発明において、前記第1材料としてアモ
ルファスポリオレフィン、前記第2材料としてITOの
微粒子(In23)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第
1材料:第2材料=44:100〜150:100であ
ることを特徴としている。
【0042】請求項25の発明は請求項17から20の
いずれか1項の発明において、前記第1材料がメタクリ
ル酸メチルとスチレンの共重合体であることを特徴とし
ている。
【0043】請求項26の発明は請求項17から20の
いずれか1項の発明において、前記第1材料としてメタ
クリル酸メチルとスチレンの共重合体の樹脂、前記第2
材料としてITOの微粒子(In23)を用い、微粒子
と樹脂の重量比が第1材料:第2材料=43:100〜
140:100であることを特徴としている。
【0044】請求項27の発明の光学部材は請求項1か
ら26,33のいずれか1項の光学材料より成ることを
特徴としている。
【0045】請求項28の発明の光学系は請求項27の
光学部材を有することを特徴としている。
【0046】請求項29の発明の回折光学素子は請求項
1から26,33のいずれか1項の光学材料を用いたこ
とを特徴としている。
【0047】請求項30の発明の光学系は請求項29の
回折光学素子を有することを特徴としている。
【0048】請求項31の発明の光学機器は請求項28
又は30の光学系を有することを特徴としている。
【0049】請求項32の発明の光学材料の製造方法
は、第1材料の充填率を下げ該第1材料の充填率を下げ
た隙間に該第1材料とアッベ数が異なる第2材料を埋め
こむことにより所望の屈折率とアッベ数を有する光学材
料を製造することを特徴としている。
【0050】請求項33の発明の光学部材は請求項32
に記載の製造方法により作られた材料を含むことを特徴
としている。
【0051】
【発明の実施の形態】本発明の光学材料の実施形態につ
いて説明する。
【0052】一般に物質は分子や原子によってできてい
る為、原子、分子構造によって振動子特性、密度が決ま
っている。この為、光学材料のd線(波長587nmの
光)に対する屈折率ndと可視域の波長分散を示すアッ
ベ数νd等の光学定数は図1の様な分布となっている。
屈折率nと物質の分極χ’の関係は式(1)の様に表せ
る。 n2=1+χ’…式(1) 大きさ2〜100nmの微粒子を仮定すると微粒子内部
の分極特性はバルク的な特性を示す。しかし、波長40
0〜700nmの可視波長域の光への分極特性は図2の
様な物質の充填率を減らした構造物を考えた場合、光学
的に不均一性を無視できるレベルの大きさである。従っ
て、図2の様な構造では式(2)のDrude理論に近
い光学特性を示す。 n2=1+χ1=1+T(n1 2−1)…式(2) (0≦T≦1)n1:バルクの屈折率 図3は物質の充填率を変えたときの屈折率ndとアッベ
数νdの関係を示す説明図である。図3に示すように曲
線S1,S2,S3に示すように屈折率n、屈折率
d、分散νdは見かけの密度を変化させても屈折率は変
化するがアッベ数はほとんど変化しない。従って図2の
構造にて屈折率を低下させれば、(nd≦−6.667
×10-3νd+1.70,νd≦40、及びnd≦−0.
01νd+1.70,νd≦40)の領域の物質を作るこ
とはできる。
【0053】レンズ面への薄膜蒸着等による反射防止膜
を形成する際、成膜の条件によっては膜の充填率が下が
り、図2の様な構造となり、波長分散の大きな(アッベ
数ν dの小さい)材料の屈折率がある程度低下する。
【0054】しかし、物質の充填率を極端に低くした場
合、真空中から通常の大気中にさらすと、多孔質である
為に空気や水の分子が吸着してしまい、屈折率の低下を
妨げるばかりかアッベ数を大きくしてしまう傾向にあ
る。また、非常にもろい物質となる。
【0055】そこで図4の様に、まず波長分散の大きな
物質(高分散物質)の充填率を下げ、隙間を屈折率の低
い低屈折率物質で埋めてしまい、これによって低屈折率
でアッベ数の小さな材料を実現している。
【0056】高屈折率で屈折率の波長分散の大きな材料
として(nd,νd)=(2.74,11.1)、(3.
31,8.40)、低屈折率で波長分散の小さな物質と
して(nd,νd)=(1.29,87.4)、(1.3
4,73.0)、(1.43,57.5)を仮定し、式
(1)にて分極率を求め、式(3) n2=1+Tχ1+(1−T)χ2 =1+T(n1 2−1)+(1−T)(n2 2−1)…式(3) (0≦T≦1)nχ:それぞれのバルクの屈折率に入
れ、それぞれを混合した場合の屈折率とアッベ数を計算
した。
【0057】その結果、図5に示す様になり、低屈折率
物質(nd≦1.45)と屈折率の波長分散の大きな材
料(νd≦25)を混合することにより、(nd≦−6.
667×10-3νd+1.70,νd≦40)の領域の光
学材料を実現している。
【0058】この際、同じ割合であってもより低屈折率
物質と混合した場合、屈折率分散があまり変わらず、低
屈折率へシフトし、より高分散な材料に混ぜた場合は屈
折率はあまり変化せず、屈折率分散が大きくなる傾向に
ある。
【0059】屈折率の波長分散の大きな物質と低屈折率
物質の混合は光の波長よりも小さく散乱にほとんど寄与
しないサイズ(100nm以下のユニット)であればど
んな方法でもよい。
【0060】具体的には図6に示すように屈折率高分散
材料の微粒子の場合は、 ・通常の場合 有機ポリマーを主鎖とするなら、 ・ゲスト−ホスト型 ・主鎖型 ・側鎖型 が考えられる。
【0061】また、真空蒸着による膜形成なら屈折率の
波長分散の大きな物質と低屈折率物質の2次元蒸着のほ
か、それぞれの物質を数nm単位で積層して等価膜等を
作成する形態も適用できる。
【0062】ただ、分極率の高分散を示すユニットが2
nm以下となり、分子レベルになるにしたがい、高分散
ユニットの環境がバルクの状態からかけ離れる為、Dr
ude理論よりも局所電界を考慮したLorentz−
Lorenz理論(式(4))に従う傾向にある。この
場合は同じ割合で混合をした場合、式(3)に比べ屈折
率が低分散になる傾向にある。
【0063】
【数1】
【0064】混合する材料は屈折率の波長分散が大きい
材料、もしくは低屈折率の特性を示すものであれば有機
・無機物どれでもかまわない。物質は限定しないが具体
的には低屈折率(nd≦1.45)の物質として、有機
物では
【0065】
【化1】
【0066】で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.2
8〜1.38)等が挙げられ、無機物ではMgF2(nd
=1.38)、CaF2(nd=1.44)等が挙げられ
る。
【0067】波長分散の大きな材料(νd≦25)とし
て特に限定はしないが、具体的なものとしてTiO
2(nd,νd=2.2652,11.8),Nb2
5(nd,νd=2.367,14.0),ITO(nd
νd=1.8581,5.53),Cr23(nd,νd
=2.2178,13.4),BaTiO3(nd,νd
=2.4362,11.3)等、及びこれらを少なくと
も1種類以上含む混合物が挙げられる。
【0068】この他の発明として低屈折率材料にnd
1.45、屈折率の波長分散の大きな材料にνd≦25
で大きさ粒径2〜100nmの微粒子を用いて、(nd
≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の
領域の光学材料を実現している。
【0069】低屈折率の材料としては特に限定はしない
が、非晶性のフッ素樹脂であることが望ましい。屈折率
が低く安定であり反応性が小さい為、混合したとき計算
値からのズレが少ないからである。
【0070】波長分散の大きさ(即ちアッベ数が小さ
い)材料としては特に限定はしないがチタンとシリコン
の複合金属酸化物の微粒子(Six−Ti(1-x)2)を
用いることが望ましい。チタンとシリコンの複合金属酸
化物は任意の割合で金属の比率を調整することが可能で
あり、アッベ数の調整が容易である。ここではアッベ数
(νd)≦25:24.5に調整したチタンとシリコン
の複合金属酸化物の微粒子を用いた。
【0071】チタンとシリコンの複合金属酸化物(Si
x−Ti(1-x)2)の微粒子の粒子径は無視できない光
の散乱を起こすものでなければ、特に制約はないが、1
00nm以下であることが望ましい。
【0072】また、例えば上記非晶性フッ素樹脂中に、
上記Six−Ti(1-x)2微粒子を均一に分散させる為
には、Six−Ti(1-x)2微粒子表面をフルオロアル
キル基の様な親フッ素で修飾して用いることができる。
【0073】フッ素樹脂とチタンとシリコンの複合金属
酸化物(Six−Ti(1-x)2)の混合する割合が4
5:100〜75:100であるとき、領域(nd≦−
6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)を満た
す光学材料となる。
【0074】このようにして低屈折率(nd≦1.4
5)の材料と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦2
5)とを混合することにより領域(nd≦−6.667
×10-3νd+1.70,νd≦40)の光学材料を作っ
ている。
【0075】本実施形態では以上のようにして低屈折率
高分散の光学材料を実現している。
【0076】なお、先に挙げた2-ethoxy-ethyl methacr
ylateは構造上、低密度化により(nd=1.483,ν
d=32)を実現している物質であると考えられる。本
実施形態での低屈折率(nd≦1.45)の材料と屈折
率の波長分散が大きな材料(νd≦25)の混合物を形
成することにより、領域(nd≦−6.667×10-3
νd+1.70,νd≦40)の光学材料とこの2-ethoxy
-ethyl methacrylateとは異なる構成であり、また、本
方法に比べ、この2-ethoxy-ethyl methacrylateは、屈
折率や波長分散の度合を調整する自由度に劣る。
【0077】この他の発明として低屈折率材料としてn
d≦1.40、屈折率の分散の大きな材料としてνd≦1
5で粒径2〜100nmの微粒子を用いることにより、
(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)の領域
のすぐれた光学材料を実現している。
【0078】低屈折率の材料としては特に限定はしない
が非晶性のフッ素樹脂であることが望ましい。屈折率が
低く安定であり、反応性が小さい為、混合した時、計算
値からのズレが少ないからである。
【0079】屈折率の分散の大きな材料としては特に限
定はしないがTiO2の微粒子であることは望ましい。
TiO2微粒子は比較的入手が容易で、さらに一般的に
市販されている光学用の微粒子の中で最も高い屈折率波
長分散を示す部類に属する。
【0080】TiO2微粒子の粒子径は無視できない光
の散乱を生じさせなければ、特に制約はないが、100
nm以下であることが望ましい。
【0081】また、例えば、上記、非晶性フッ素樹脂中
に、上記TiO2微粒子を均一に分散させる為には、T
iO2微粒子表面をフルオロアルキル基の様な親フッ素
で修飾して、用いることができる。
【0082】フッ素樹脂と酸化チタン(TiO2)の混
合する割合が7:100〜90:100であるとき、領
域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,νd
40)を満たし、9:100〜40:100の範囲では
領域(nd≦−0.01νd+1.70,νd≦40)を
満たす光学材料となる。
【0083】このようにして、低屈折率(nd≦1.4
0)の材料と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦1
5)にすることにより領域(nd≦−6.667×10
-3νd+1.70,νd≦40)および領域(nd≦−
0.01νd+1.70,νd≦40)の光学材料を作る
ことができる。
【0084】この他の発明としては次の構成の光学材料
がある。
【0085】屈折率分散の大きな物質としてTiO
2(nd,νd=2.2652,11.8),Nb2
5(nd,νd=2.367,14.0),ITO(n
d=,νd=1.8581,5.53),Cr2
3(nd,νd=2.2178,13.4)BaTIO
3(nd,νd=2.4362,11.3)等の物質の中
でITO(nd,νd=1.8581,5.53)は他の
屈折率高分散な物質に較べ、アッベ数(νd)が1/2
以下となり極端に大きな分散性を示す。
【0086】その為、ITO(nd,νd=1.858
1,5.53)に関しては、低屈折物質としてnd
1.45の物質であってもnd≦1.55であれば(nd
≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40)の
領域を満たす。
【0087】nd≦1.55と物質としてポリメタクリ
ル酸メチル(以下PMMAと記述nd=1.48)、ア
モルファスポリオレフィン(以下APOと記述nd
1.525)、メタクリル酸メチルとスチレンの共重合
体(以下MSと記述nd=1.53〜1.571)の一
部等の様に代表される様な汎用的な光学材料が混合する
材料として選択できる。
【0088】また、ITOは導電性物質である為、光学
用樹脂に特有の帯電によるレンズ表面の埃の付着も軽減
される。
【0089】また、ITOは紫外領域で吸収がある為、
UV吸収剤として作用し、紫外線による樹脂の劣化が軽
減する。
【0090】この発明においては低屈折率物質として
1.45≦nd≦1.55と屈折率の波長分散の大きな
材料としてνd≦10で2〜100nmの微粒子を用い
ることにより(nd≦−6.667×10-3νd+1.7
0,νd≦40)の領域の光学材料を実現している。
【0091】低屈折率の材料としては特に限定はしない
がPMMA(nd=1.48)、APO(nd=1.52
5)、MSの一部(nd=1.533メタクリル酸メチ
ルとスチレンモノマーの共重合体比率により屈折率が異
なる)などが汎用的な光学樹脂としてあげられる。
【0092】混合するITO(nd,νd=1.858
1,5.53)が望ましい。何故なら、可視域(400
〜700nmの光)でアッベ数が10以下の物質はIT
O(n d,νd=1.8581,5.53)を含むものし
か存在しない。
【0093】ITO(nd,νd=1.8581,5.5
3)の微粒子の粒子径は光の散乱に影響を与えなけれ
ば、特に制約はないが、100nm以下であることが望
ましい。
【0094】また、例えば、上記、PMMA(nd
1.48)、APO(nd=1.525)、MSの一部
(nd=1.533)中に、上記、ITO微粒子を均一
に分散させる為には、ITO微粒子を均一に分散させる
為には、ITO微粒子表面をPMMAになじむ様なアル
キル基で修飾して、用いることができる。
【0095】PMMAとITO(nd,νd=1.858
1,5.53)の混合する割り合いが30:100〜2
50:100であるとき、APO(nd=1.525)
とITO(nd,νd=1.8581.5.53)の場合
は混合する割り合いが44:100〜150:100で
あるとき、MS(nd=1.533)とITO(nd,ν
d=1.8581.5.53)の場合は混合する割り合
いが43:100〜140:100であるとき、領域
(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,ν d≦4
0)を満たす、光学材料となる。
【0096】また、ITOは導電性物質である為、上
記、光学材料の帯電性も軽減された。
【0097】本発明では以上の様にして低屈折率高分散
の光学材料を実現している。
【0098】なお、先に挙げた2-ethoxy-ethyl methacr
ylateは構造上、低密度化により(nd=1.483,ν
d=32)を実現している物質である。低屈折率(nd
1.55)の材料と屈折率の波長分散が大きな材料(ν
d≦10)にすることにより、領域(nd≦−6.667
×10-3νd+1.70,νd≦40)の光学材料とは異
なる構成であり、また、本方法に較べ、屈折率、屈折率
分散を調整する自由度に劣る。
【0099】次に本発明の光学材料の具体的な実施例に
ついて説明する。
【0100】<実施例1>後述するの[方法1]にて表
面にフッ素の界面活性剤を修飾した屈折率と、屈折率分
散を(nd,νd)=(1.703,24.4)を調整し
たSix−Ti(1- x)2微粒子と、
【0101】
【化2】
【0102】で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.2
9)を非晶性フッ素樹脂の可溶溶剤であるフッ素溶剤
[分子構造(C493N]に重量分率Six−Ti
(1-x)2:非晶性フッ素樹脂=18.3:100,4
1.1:100,70.5:100,88.5:100
の割合で混合した。非晶性フッ素樹脂の溶剤に対する割
合を4%とした。Φ45×2tのBK7の基材の上にデ
ップコート法により上記溶液をコーティングした後、1
80℃の炉の中で20分加熱し、非晶性フッ素樹脂とS
x−Ti(1-x)2の微粒子の混合した膜が得られた。
【0103】上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エ
プリソーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測
定した。
【0104】上記混合膜の両面反射率と透過率は分光光
度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0105】上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下
記式にて、 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0106】屈折率と分散の結果を表1に示す。
【0107】Six−Ti(1-x)2:非晶性フッ素樹脂
=18.3:100,41.1:100の混合物は、屈
折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.337,5
3.9)、(1.383,41.0)となり、nd≦−
6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはず
れた領域になる。吸収・散乱(率)が0.01以下とな
り光学膜として問題ない。
【0108】Six−Ti(1-x)2:非晶性フッ素樹脂
=70.5:100の混合物の屈折率と屈折率分散は
(nd,νd)=(1.337,53.9)となり、nd
≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領
域が存在する。吸収・散乱(率)が0.01以下となり
光学膜として問題ない。
【0109】重量分率Six−Ti(1-x)2:非晶性フ
ッ素樹脂=88.5:100は吸収・散乱(率)が0.
04と散乱が大きくなり、屈折率,屈折率分散を測定す
ることはできなかった。
【0110】[方法1]フッ素系界面活性剤を修飾した
Six−Ti(1-x)2微粒子分散溶液の調整 Six−Ti(1-x)2の微粒子(5〜20nm)20
g、2,2,3,3,3−5フッ化プロパノール500
g中に入れた溶液にフッ素系界面活性剤N−(3−(ト
リトキシシリル)プロピル)−N−プロピルパ−フルオ
ロオクタンスルフォンアミドを4g加え、その後1規定
の塩酸0.21mlに加え、25℃で24時間攪拌を行
ない微粒子表面に修飾した。その後、フッ素溶剤[分子
構造(C493N]を250g加え、90℃で分離蒸
留することにより5−フッ化プロパノール、加水分解に
より生じるイソプロパノール等を取り除き、Six−T
(1- x)2微粒子を分散させたフッ素溶剤溶液を作っ
た。
【0111】本実施形態では以上の方法で作成した光学
材料を撮像光学系,投影光学系,照明系等の光学系やカ
メラ,顕微鏡,双眼鏡等の光学機器に用いている。
【0112】<比較例1> <実施例1>と異なり、屈折率,屈折率分散を(nd
νd)=(1.636、29.1)と調整したSix−T
(1-x)2微粒子を用い、高分散材料の屈折率分散をν
d>25とした。
【0113】[方法1]にて表面にフッ素の界面活性剤
を修飾した屈折率、屈折率分散を(nd,νd)=(1.
636,29.1)を調整したSix−Ti(1-x)2
粒子を、
【0114】
【化3】
【0115】で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.2
9)を非晶性フッ素樹脂の可溶溶剤であるフッ素溶剤
[分子構造(C493N]に重量分率Six−Ti
(1-x)2:非晶性フッ素樹脂=17.3:100,3
8.9:100,66.7:100,83.8:100
の割合で混合した。非晶性フッ素樹脂の溶剤に対する割
合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデ
ップコート法により上記溶液をコーティングした後、1
80℃の炉の中で20分加熱し、非晶性フッ素樹脂とS
x−Ti(1-x)2の微粒子の混合した膜が得られた。
【0116】上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エ
リプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて
測定した。
【0117】上記混合膜の両面反射率と透過率は分光光
度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0118】上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下
記式にて、 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0119】屈折率と分散の結果を表1に示す。
【0120】Six−Ti(1-x)2:非晶性フッ素樹脂
=83.8:100の混合物は、吸収・散乱(率)が
0.04と散乱が大きくなり、屈折率,屈折率分散を測
定することはできなかった。
【0121】Six−Ti(1-x)2:非晶性フッ素樹脂
=17.3:100,38.9:100,66.7:1
00の混合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=
(1.329,62.1)、(1.366,48.
9)、(1.403,42.1)となり、nd≦−6.
667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域は全く
存在しない。
【0122】<実施例2> <実施例1>と異なり、Six−Ti(1-x)2の微粒子
を用いず、屈折率、屈折率分散(nd,νd)=(2.2
652,11.8)のTiO2微粒子を用いた。
【0123】後述する[方法2]にて表面にフッ素の界
面活性剤を修飾したTiO2微粒子を、
【0124】
【化4】
【0125】とで表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.
29)を非晶性フッ素樹脂の可溶溶剤であるフッ素溶剤
[分子構造(C493N]に重量分率TiO2:非晶性
フッ素樹脂=4.5:100,9.3:100,19:
100,39:100,74:100,120:100
の割合で混合した。非晶性フッ素樹脂の溶剤に対する割
合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデ
ップコート法により上記溶液をコーティングした後、1
80℃の炉の中で20分加熱し、非晶性フッ素樹脂とT
iO2の微粒子の混合した膜が得られた。
【0126】上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エ
リプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて
測定した。
【0127】上記混合膜の両面反射率と透過率は分光光
度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0128】上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下
記式にて、 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0129】屈折率と分散の結果を表2に示す。
【0130】TiO2:非晶性フッ素樹脂=4.5:1
00の混合物質の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=
(1.317,48.3)となり、nd≦−6.667
×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域に
存在する。吸収・散乱(率)が0.01以下となり光学
膜として問題ない。
【0131】TiO2:非晶性フッ素樹脂=9.3:1
00,19:100,39:100,74:100の混
合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.34
3,34.2)、(1.394,23.8)、(1.4
78,17.8)、(1.591,14.8)となり、
d≦−6.667×10-3νd+1.70,νd≦40
の領域に存在する。吸収・散乱(率)が0.01以下と
なり光学膜として問題ない。
【0132】TiO2:非晶性フッ素樹脂=120:1
00の混合物は吸収・散乱(率)が0.06と散乱が大
きくなり、屈折率,屈折率分散を測定することはできな
かった。
【0133】<実施例1>と比べ、nd≦−6.667
×10-3νd+1.70,νd≦40領域を重量比(Ti
2:非晶性フッ素樹脂=)7:100〜90:100
範囲で取ることが可能となり、さらにnd≦−0.01
×10-3νd+1.70,νd≦40の領域も実現され
る。
【0134】[方法2]フッ素系界面活性剤を修飾した
TiO2微粒子分散溶液の調整 TiO2の微粒子(5〜20nm)20g、2,2,
3,3,3−5フッ化プロパノール500g中に入れた
溶液にフッ素系界面活性剤N−(3−(トリトキシシリ
ル)プロピル)−N−プロピルパ−フルオロオクタンス
ルフォンアミドを4g加え、その後1規定の塩酸0.2
1mlを加え25℃で24時間攪拌を行い、微粒子表面
に修飾した。その後フッ素溶剤[分子構造(C493
N]を250g加え、90℃で分離蒸留することにより
5−フッ化プロパノール、加水分解により生じるイソプ
ロパノール等を取り除き、TiO2微粒子を分散させた
フッ素溶剤溶液を作った。
【0135】<比較例2> <実施例2>と異なり、非晶性フッ素樹脂(nd=1.
29)のかわりに屈折率(nd=1.52)のポリマー
を用いた。
【0136】TiO2微粒子とPVA(nd=1.52)
を溶液(水:MeOH=1:1)に重量分率TiO2
PVA=2〜200:100の割合で混合した。PVA
の溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK
7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーテ
ィングした後、180℃の炉の中で20分加熱し、PV
AとTiO2の微粒子の混合した膜が得られた。
【0137】上記混合膜の屈折率と屈折率分散は分光エ
リプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて
測定した。
【0138】上記混合膜の両面反射率と透過率は分光光
度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0139】上記混合膜の反射率,透過率を測定し、下
記式にて、 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0140】屈折率と分散の結果を表3に示す。
【0141】屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=
(1.564,33.0)、(1.590,23.
9)、(1.633,18.1)、(1.691,1
5.2)となり、nd≦−6.667×10-3νd+1.
70,νd≦40の領域に全て存在しない。
【0142】<実施例3> <実施例2>に記載の、
【0143】
【化5】
【0144】で表せる非晶性フッ素樹脂(nd=1.2
9)を非晶性フッ素樹脂とTiO2の微粒子を重量分率
TiO2非晶性フッ素樹脂=51:100の割合で混合
し、(nd,νd)=(1.523、16.4)に調整し
た光学材料を図7に示す構造にて、PSK50:スミタ
光学工業(nd,νd)=(1.5938,60.9)と
組み合わせた。格子の高さdは8μmで回折効率は40
0〜700nm可視域の波長の光において、回折効率が
98%以上となる。比較例3に比べ、格子の高さが1/
2となり、レンズの成型加工上優位となる。
【0145】<比較例3>従来の材料であるp-methoxyb
enzyl methacrylate:(nd,νd)=1.552,3
2.5)とPSK50:(nd,νd)=(1.593
8、60.9)と組み合わせた。格子の高さdは15μ
mで回折効率は400〜700nm可視域の波長の光に
おいて回折効率が98%以上となる。
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】
【表3】
【0149】<実施例4>後述する[方法3]にて表面
にPMMAとの相溶性を高める為にアルキル基を修飾し
たITO(nd,νd=1.8581,5.53)微粒子
とPMMA(nd=1.48)をPMMAの可溶溶剤で
あるメチルエチルケトン(以下MEKと記述)に重量分
率 ITO:PMMA=20:100、30:100、
50:100、120:100、200:100、30
0:100の割合で混合した。PMMAの溶剤に対する
割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上に
デップコート法により上記溶液をコーティングした後、
80℃の炉の中で20分加熱しPMMAとITOの微粒
子の混合した膜が得られた。
【0150】上記、混合膜の屈折率と屈折率分散は分光
エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測
定した。
【0151】上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光
光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0152】上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、
下記式にて吸収・散乱(率)を求めた。
【0153】屈折率と分散の結果を表4に示す。
【0154】重量分率 ITO:PMMA=20:10
0の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=
(1.507,32)となり、nd≦−6.667×1
-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域にな
る。
【0155】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。
【0156】ITO:PMMA=30:100、50:
100、120:100、200:100の混合物の屈
折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.515,2
6.6)、(1.531,20.1)、(1.571,
13.2)、(1.609,10.2)となりnd≦−
6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域が
存在する。
【0157】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。
【0158】重量分率 ITO:PMMA=300:1
00の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=
(1.647,8.6)となり、nd≦−6.667×
10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域にな
る。
【0159】また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カ
ネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計
で測定を行った。PMMA単体では3kvの帯電性が見
られたが混合物は全て帯電が見受けられなかった。
【0160】[方法3]アルキル基を修飾したITO微
粒子分散溶液の調整 ITOの微粒子(5〜20nm)20gをMEK500
g中に入れた溶液にγ−メタクロリキシプロピルトリメ
トキシシランを4g加え、その後、1規定の塩酸0.2
ml加え、25℃で24時間撹拌を行い、微粒子表面に
修飾した。
【0161】<比較例4> <実施例4>と異なりTiO2(nd,νd=2.265
2,11.8)微粒子を用い、高分散材料の屈折率分散
をνd>10とした。
【0162】後述する[方法4]にて表面にPMMAと
の相溶性を高める為にアルキル基を修飾したTiO2
粒子をTiO2(nd=1.29)を可溶溶剤であるME
Kに重量分率 TiO2:PMMA=20:100、5
0:100、85:100、160:100の割合で混
合した。PMMAの溶剤に対する割合を4%とした。Φ
49×2tのBK7の基材の上にデップコート法により
上記溶液をコーティングした後、80℃の炉の中で20
分加熱しPMMAとTiO2の微粒子の混合した膜が得
られた。
【0163】上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光
光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0164】上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、
下記式にて 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0165】屈折率と分散の結果を表4に示す。
【0166】重量分率 TiO2:PMMA=20:1
00、50:100、85:100、160:100混
合物の屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.51
9,40.2)、(1.585,26)、(1.63,
21.7)、(1.717,17.5)となりnd≦−
6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域は
全く存在しない。
【0167】また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カ
ネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計
で測定を行った。PMMA単体では3kvの帯電性が見
られた。混合物は1kv〜2kvの帯電性が見られた。
【0168】[方法4]アルキル基を修飾したTiO2
微粒子分散溶液の調整 TiO2の微粒子(5〜20nm)20gをMEK50
0g中に入れた溶液にγ−メタクロリキシプロピルトリ
メトキシシランを4g加え、その後、1規定の塩酸0.
2ml加え、25℃で24時間撹拌を行い、微粒子表面
に修飾した。
【0169】<比較例5> <実施例4>と異なりPMMA(nd=1.48)のか
わりに屈折率(nd=1.59)のポリカーボネート
(以下PCと記述)を用いた。
【0170】ITO微粒子とPC(nd=1.59)を
重量分率 ITO:PC=20:100、50:10
0、85:100、160:100の割合でジクロロエ
タン中で混合した。溶剤ジクロロエタンに対する溶質の
割合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上に
デップコート法により上記溶液をコーティングした後、
110℃の炉の中で20分加熱しAPOとITOの微粒
子の混合した膜が得られた。
【0171】上記、混合膜の屈折率と屈折率分散を分光
エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測
定した。
【0172】上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光
光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0173】上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、
下記式にて 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0174】屈折率と分散の結果を表4に示す。
【0175】屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=
(1.519,40)、(1.585,25.8)、
(1.630,21.7)、(1.717,17.5)
となり、n d≦−6.667×10-3νd+1.70,ν
d≦40の領域に全て存在しない。
【0176】また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カ
ネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計
で測定を行った。PC単体では3kvの帯電性が見られ
たが混合物は全て帯電が見受けられなかった。
【0177】<実施例5>後述する[方法5]にて表面
にAPO(nd=1.525)との相溶性を高める為に
アルキル基を修飾したITO(nd,νd=1.858
1,5.53)微粒子とAPO(nd=1.525)を
APOの可溶溶剤であるキシレンに重量分率ITO:A
PO=25:100、45:100、70:100、1
00:100、135:100、170:100の割合
で混合した。APOの溶剤に対する割合を4%とした。
Φ49×2tのBK7の基材の上にデップコート法によ
り上記溶液をコーティングした後、110℃の炉の中で
20分加熱しAPOとITOの微粒子の混合した膜が得
られた。
【0178】上記、混合膜の屈折率と屈折率分散を分光
エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測
定した。
【0179】上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光
光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0180】上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、
下記式にて 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0181】屈折率と分散の結果を表5に示す。
【0182】重量分率 ITO:APO=25:100
の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.
548,26.6)となり、nd≦−6.667×10
-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。
【0183】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。
【0184】ITO:APO=45:100、70:1
00、100:100、135:100の混合物の屈折
率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.562,20.
5)、(1.580,16.2)、(1.598,1
3.6)、(1.615,11.8)となりnd≦−
6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域が
存在する。
【0185】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。
【0186】重量分率 ITO:APO=220:10
0の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=
(1.650,9.63)となり、nd≦−6.667
×10-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域に
なる。
【0187】また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カ
ネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計
で測定を行った。APO単体では3kvの帯電性が見ら
れたが混合物は全て帯電が見受けられなかった。
【0188】[方法5]アルキル基を修飾したITO微
粒子分散溶液の調整 ITOの微粒子(5〜20nm)20gをn−ブタノー
ル500g中に入れた溶液にβ−(3,4エポキシシク
ロヘキシル)エチルトリメトキシシラン4gを加え、そ
の後、1規定の塩酸0.2ml加え、25℃で24時間
撹拌を行い、微粒子表面に修飾した。
【0189】その後、キシレンを250g加えた後、蒸
留によりn−ブタノールを除き、ITO微粒子のキシレ
ン溶液を作った。
【0190】<実施例6> [方法3]にて表面にMS(nd=1.534)との相
溶性を高める為にアルキル基を修飾した。
【0191】ITO(nd,νd=1.8581,5.5
3)微粒子とMS(nd=1.534)をMSの可溶溶
剤であるMEKに重量分率ITO:MS=25:10
0、45:100、70:100、100:100、1
35:100、170:100の割合で混合した。MS
の溶剤に対する割合を4%とした。Φ49×2tのBK
7の基材の上にデップコート法により上記溶液をコーテ
ィングした後、80℃の炉の中で20分加熱しAPOと
ITOの微粒子の混合した膜が得られた。
【0192】上記、混合膜の屈折率と屈折率分散は分光
エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて測
定した。
【0193】上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光
光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0194】上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、
下記式にて 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0195】屈折率と分散の結果を表5に示す。
【0196】重量分率 ITO:MS=25:100の
混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.5
55,24.1)となり、nd≦−6.667×10-3
νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。
【0197】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。
【0198】ITO:MS=45:100、70:10
0、100:100、135:100の混合物の屈折率
と屈折率分散は(nd,νd)=(1.569,19.
2)、(1.587,15.5)、(1.604,1
3.2)、(1.621,11.6)となり、nd≦−
6.667×10-3νd+1.70,νd≦40の領域が
存在する。
【0199】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。
【0200】重量分率 ITO:MS=220:100
の混合物は屈折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.
655,9.51)となり、nd≦−6.667×10
-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域になる。
【0201】また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カ
ネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計
で測定を行った。PMMA単体では3kvの帯電性が見
られたが混合物は全て帯電が見受けられなかった。
【0202】<実施例7>実施例4に記載のPMMAと
ITO微粒子を重量分率ITO:PMMA=50:10
0の割合で混合し、(nd,νd)=(1.531,2
0.1)に調整した光学材料を図8に示す構造にて、P
SK50:スミタ光学工業(nd,νd)=(1.593
8,60.9)と組み合わせた。格子の高さdは9.9
8μmで回折効率は400〜700nm可視域の波長の
光において、回折効率が98%以上となる。
【0203】比較例3に比べ、格子の高さがおよそ2/
3となり、レンズの成型加工上優位となる。
【0204】また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カ
ネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計
で測定を行った。帯電が見受けられなかった。
【0205】<比較例6>従来の材料であるp-methoxyb
enzyl methacrylate:(nd,νd)=1.552,3
2.5)とPSK50:(nd,νd)=(1.593
8、60.9)と組み合わせた。格子の高さdは15μ
mで回折効率は400〜700nm可視域の波長の光に
おいて回折効率が98%以上となる。
【0206】また、帯電性は拭き布(サ゛ウィーナミニマックス:カ
ネボウ合繊株式会社製)で20回拭いた後、静電電圧計
で測定を行った。1kvの帯電が見られた。
【0207】
【表4】
【0208】
【表5】
【0209】<実施例7> <実施例1>と異なり、Six−TiO2の微粒子を用い
ず、屈折率、屈折率分散(nd,νd)=(2.265
2,11.8)のTiO2微粒子を用い、また、非晶性
フッ素樹脂を用いず、ジメチルシリコーン樹脂を用い
た。
【0210】方法(2)にて表面にジメチルシリコーン
の官能基を修飾したTiO2微粒子とで表せるジメチル
シリコーン樹脂(nd=1.43)のエラストマーをジ
メチルシリコーン樹脂のエラストマーの可溶溶剤である
n−ヘプタンに重量分率 TiO2:ジメチルシリコー
ン樹脂=5:100、10:100、20:100、3
8:100、55:100、88:100の割合で混合
した。
【0211】ジメチルシリコーン樹脂の溶剤に対する割
合を4%とした。Φ49×2tのBK7の基材の上にデ
ップコート法により上記溶液をコーティングした後、1
50℃の炉の中で20分加熱しジメチルシリコーン樹脂
とTiO2の微粒子の混合した膜が得られた。
【0212】上記、混合膜の屈折率と屈折率分散は分光
エリプソメーター(VASE:J.A.Woollam.Co.,Inc製)にて
測定した。
【0213】上記、混合膜の両面反射率と透過率は分光
光度計(U4000:日立製作所製)にて行った。
【0214】上記、混合膜の反射率、透過率を測定し、
下記式にて 吸収・散乱(率)=1−(両面反射率)−(透過率) により吸収・散乱(率)を求めた。
【0215】屈折率と分散の結果を表6に示す。
【0216】TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=5:
100,10:100の混合物質の屈折率と屈折率分散
は(nd,νd)=(1.4395,44.6),(1.
4501,39.9)となりnd≦−6.667×10
-3νd+1.70,νd≦40からはずれた領域に存在す
る。
【0217】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。
【0218】TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=2
0:100、38:100、55:100の混合物の屈
折率と屈折率分散は(nd,νd)=(1.4713,3
3.5)、(1.5024,27.7)、(1.532
9,24.2)となり、nd≦−6.667×10-3ν
d +1.70,νd≦40の領域に存在する。
【0219】吸収・散乱(率)が0.01以下となり光
学膜として問題ない。TiO2:ジメチルシリコーン樹
脂=88:100の混合物は屈折率と屈折率分散は(n
d,νd)=(1.5824,20.6)となりnd≦−
6.667×10-3νd+1.70,νd≦40からはず
れた領域に存在する。
【0220】吸収・散乱(率)が0.02となる。
【0221】ホストになるポリマーが屈折率がnd
1.43と<実施例1>よりも大きくとも、νd)=
(2.2652,11.8)のTiO2微粒子の様にア
ッベ数の小さな物質を用いることによりnd≦−6.6
67×10-3νd+1.70,νd≦40領域を重量比
(TiO2:ジメチルシリコーン樹脂=)18:100
〜70:100範囲で同様に取ることが可能となり
(2)シリコーン官能基を修飾したTiO2微粒子分散
溶液の調整TiO2の微粒子(5〜20nm)20gを
n−ブタノール500g中に入れた溶液にシリコーン系
界面活性剤を4g加え、その後、1規定の塩酸0.2m
l加え、25℃で24時間撹拌を行い、微粒子表面に修
飾した。
【0222】その後、n−ヘプタンを250g加え、1
00℃で分離蒸留することによりn−ブタノール、およ
び、加水分解により生じるアルコール等を取りのぞき、
TiO2微粒子を分散させたn−ヘプタン溶液を作っ
た。
【0223】
【表6】
【0224】
【発明の効果】本発明によれば、領域(nd≦−6.6
67×10-3νd+1.70,νd≦40)または(nd
≦−0.01νd+1.70,νd≦40)を満足した屈
折光学系、積層光学素子の高性能化に欠かすことの出来
ない光学材料及びそれを用いた光学系を達成することが
できる。
【0225】特に本発明によれば上記の様に低屈折率材
料(nd≦1.45)と屈折率の波長分散が大きな材料
(νd≦25)を混合することにより、低屈折率高分散
の領域(nd≦−6.667×10-3νd+1.70,ν
d≦40)を満足した光学材料を実現することができ
る。
【0226】その際、屈折率の波長分散性の大きな材料
としてチタン/シリコンの複合金属酸化物(Six−T
(1-x)2)(νd=24.4)の微粒子(2〜100
nm)を用い、低屈折率材料として非晶性フッ素樹脂
(nd=1.29〜1.38)を用い、重量比(Six
Ti(1-x)2:フッ素樹脂)45:100〜75:10
0で混合するとより領域(nd≦−6.667×10-3
νd+1.70,νd≦40)を満たす、光学材料とな
る。
【0227】さらには、低屈折率材料(nd≦1.4
0)と屈折率の波長分散が大きな材料(νd≦15)の
微粒子を混合することにより低屈折率高分散の領域(n
d≦−0.01νd+1.70,νd≦40)を実現する
ことができる。
【0228】その際、屈折率の波長分散性の大きな材料
としてTiO2(nd,νd=2.2652,11.8)
の微粒子(2〜100nm)を用い、低屈折率材料とし
て非晶性フッ素樹脂(nd=1.29〜1.38)を用
い、重量比(TiO2:フッ素樹脂)7:100〜9
0:100で混合するとより低屈折率高分散となる。
【0229】このことにより、領域(nd≦−6.66
7×10-3νd+1.70,νd≦40)及び領域(nd
≦−0.01νd+1.70,νd≦40)の光学材料を
供給することができ、屈折光学系、積層光学素子等の光
学系の高性能化を容易にすることが可能としている。
【0230】又、本発明によれば、上記の様に低屈折率
材料(1.45≦nd≦1.55)と屈折率の波長分散
が大きな材料(νd≦10)を混合することにより低屈
折率高分散の領域(nd≦−6.667×10-3νd
1.70,νd≦40)を実現することができる。
【0231】その際、屈折率の波長分散性の大きな材料
としてITO(νd=5.53)の微粒子(2〜100
nm)を用い、低屈折率材料としてポリメタクリル酸メ
チル(PMMA nd=1.48)、アモルファスポリ
オレフィン(APO nd=1.525)、メタクリル
酸メチルとスチレン共重合体(MS nd=1.53
3)を用い、重量比(ITO:PMMA)30:100
〜250:100、(ITO:APO)44:100〜
150:100、(ITO:MS)43:100〜14
0:100で混合するとより領域(nd≦−6.667
×10-3νd+1.70,νd≦40)を満たす、光学材
料となる。
【0232】このことにより、領域(nd≦−6.66
7×10-3νd+1.70,νd≦40)の光学材料を汎
用的に光学材料として使用されているPMMA(nd
1.48)、APO(nd=1.525)、MS(nd
1.533)等1.45≦n d≦1.55を用いて、供
給することができ、屈折光学系、積層回折光学素子の高
性能化を容易にすることができる。
【0233】また、同時にITOは導電性物質である
為、上記、光学樹脂材料の帯電性を軽減し、埃等の付着
による光学系の透過光の減少や散乱光の増加を押えるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 光学材料の屈折率と分散との関係を示す説明
【図2】 物質の充填率の構造の説明図
【図3】 物質の充填率を変えたときの屈折率と分散と
の関係を示す説明図
【図4】 低屈折率材料への高分散材料を分散させる説
明図
【図5】 低屈折率材料と高分散材料を混合したときの
屈折率と分散との関係を示す説明図
【図6】 物質の混合の説明図
【図7】 回折光学素子の要部断面図
【図8】 回折光学素子の要部断面図
【符号の説明】
1 光学材料 2 高分散材料 3 低屈折率材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 27/18 C08L 27/18 29/10 29/10 33/12 33/12 37/00 37/00 83/04 83/04 G02B 1/04 G02B 1/04

Claims (33)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 d線の屈折率が1.45以下の第1材料
    と可視域での波長分散を示すアッベ数が25以下の第2
    材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率(n
    d)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の関係
    が、 nd≦−6.667×10-3νd+1.70 になることを特徴とする光学材料。
  2. 【請求項2】 可視域での波長分散を示すアッベ数(ν
    d)が40未満であることを特徴とする請求項1の光学
    材料。
  3. 【請求項3】 前記第2材料は粒径が2〜100nmの
    微粒子を含むことを特徴とする請求項1または2の光学
    材料。
  4. 【請求項4】 前記第1材料が非晶性フッ素樹脂である
    ことを特徴とする請求項1,2または3の光学材料。
  5. 【請求項5】 前記第2材料としてアッベ数(νd)を
    24.4に調整したチタンとシリコンの複合金属酸化物
    の微粒子(Six−Ti(1-x)2)を用いることを特徴
    とする請求項1から4のいずれか1項の光学材料。
  6. 【請求項6】 前記第1材料として非晶性フッ素樹脂、
    前記第2材料としてアッベ数(νd)を24.4に調整
    したチタンとシリコンの複合金属酸化物の微粒子(Si
    x−Ti(1-x)2)を用い、微粒子とフッ素樹脂の重量
    比が45:100〜75:100であることを特徴とす
    る請求項1から5のいずれか1項の光学材料。
  7. 【請求項7】 前記材料Aがジメチルシリコーン樹脂で
    あることを特徴とする請求項1,2又は3の光学材料。
  8. 【請求項8】 前記材料Bは酸化チタン(TiO2)の
    微粒子を含むことを特徴とする請求項1から3及び請求
    項7のいずれか1項の光学材料。
  9. 【請求項9】 前記材料Aはジメチルシリコーン樹脂で
    あり、前記材料Bは酸化チタン(TiO2)の微粒子を
    用い、酸化チタンとジメチルシリコーン樹脂の混合する
    重量比が18:100〜70:100であることを特徴
    とする請求項7又は8の光学材料。
  10. 【請求項10】 d線の屈折率(nd)と可視域での波
    長分散を示すアッベ数(νd)の関係が、 nd≦−0.01νd+1.70 を満足することを特徴とする光学材料。
  11. 【請求項11】 d線の屈折率が1.40以下の第1材
    料と可視域での波長分散を示すアッベ数が15以下の第
    2材料を含む複数材料の混合物であってd線の屈折率
    (nd)と可視域での波長分散を示すアッベ数(νd)の
    関係が、 nd≦−0.01νd+1.70 になることを特徴とする光学材料。
  12. 【請求項12】 前記可視域での波長分散を示すアッベ
    数(νd)が40以下であることを特徴とする請求項1
    0又は11の光学材料。
  13. 【請求項13】 前記第2材料が粒径2〜100nmの
    微粒子を含むことを特徴とする請求項11の光学材料。
  14. 【請求項14】 前記第1材料が非晶性フッ素樹脂を含
    むことを特徴とする請求項11又は13の光学材料。
  15. 【請求項15】 前記第2材料は酸化チタン(Ti
    2)の微粒子を含むことを特徴とする請求項11,13
    又は14の光学材料。
  16. 【請求項16】 前記第1材料は非晶性フッ素樹脂であ
    り、前記第2材料は酸化チタン(TiO2)の微粒子を
    用い、酸化チタンと非晶性フッ素樹脂の混合する重量比
    が7:100〜90:100であることを特徴とする請
    求項11,13,14又は15の光学材料。
  17. 【請求項17】 d線の屈折率が1.45以上1.55
    以下の範囲内にある第1材料と可視域での波長分散を示
    すアッベ数が10以下の第2材料との複合材料の混合物
    であってd線の屈折率(nd)とアッベ数(νd)の関係
    が nd≦−6.667×10-3νd+1.70 になることを特徴とする光学材料。
  18. 【請求項18】 前記光学材料は可視域での波長分散を
    示すアッベ数(νd)が40以下であることを特徴とす
    る請求項17の光学材料。
  19. 【請求項19】 前記第2材料の粒径が2〜100nm
    の微粒子を含むことを特徴とする請求項17または18
    の光学材料。
  20. 【請求項20】 前記第2材料としてITO(In
    23)を用いることを特徴とする請求項17、18また
    は19の光学材料。
  21. 【請求項21】 前記第1材料がポリメタクリル酸メチ
    ルであることを特徴とする請求項17から20のいずれ
    か1項の光学材料。
  22. 【請求項22】 前記第1材料としてポリメタクリル酸
    メチル、前記第2材料としてITOの微粒子(In
    23)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2
    材料=30:100〜250:100であることを特徴
    とする請求項17から21のいずれか1項の光学材料。
  23. 【請求項23】 前記第1材料がアモルファスポリオレ
    フィンであることを特徴とする請求項17から20のい
    ずれか1項の光学材料。
  24. 【請求項24】 前記第1材料としてアモルファスポリ
    オレフィン、前記第2材料としてITOの微粒子(In
    23)を用い、微粒子と樹脂の重量比が第1材料:第2
    材料=44:100〜150:100であることを特徴
    とする請求項17から20のいずれか1項の光学材料。
  25. 【請求項25】 前記第1材料がメタクリル酸メチルと
    スチレンの共重合体であることを特徴とする請求項17
    から20のいずれか1項の光学材料。
  26. 【請求項26】 前記第1材料としてメタクリル酸メチ
    ルとスチレンの共重合体の樹脂、前記第2材料としてI
    TOの微粒子(In23)を用い、微粒子と樹脂の重量
    比が第1材料:第2材料=43:100〜140:10
    0であることを特徴とする請求項17から20のいずれ
    かの1項の光学材料。
  27. 【請求項27】 請求項1から26,33のいずれか1
    項の光学材料より成ることを特徴とする光学部材。
  28. 【請求項28】 請求項27の光学部材を有することを
    特徴とする光学系。
  29. 【請求項29】 請求項1から26,33のいずれか1
    項の光学材料を用いたことを特徴とする回折光学素子。
  30. 【請求項30】 請求項29の回折光学素子を有するこ
    とを特徴とする光学系。
  31. 【請求項31】 請求項28又は30の光学系を有する
    ことを特徴とする光学機器。
  32. 【請求項32】 第1材料の充填率を下げ該第1材料の
    充填率を下げた隙間に該第1材料とアッベ数が異なる第
    2材料を埋めこむことにより所望の屈折率とアッベ数を
    有する光学材料を製造することを特徴とする光学材料の
    製造方法。
  33. 【請求項33】 請求項32に記載の製造方法により作
    られた材料を含むことを特徴とする光学部材。
JP2000042600A 1999-07-01 2000-02-21 光学材料及びそれを用いた光学系 Expired - Fee Related JP3517625B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000042600A JP3517625B2 (ja) 1999-07-01 2000-02-21 光学材料及びそれを用いた光学系
EP00305499A EP1065531B1 (en) 1999-07-01 2000-06-30 Low refractive index high dispersion optical material and method of production
DE60041165T DE60041165D1 (de) 1999-07-01 2000-06-30 Optisches Material mit niederem Brechungsindex und hoher Dispersion und Verfahren zur Herstellung
US09/606,522 US6759471B1 (en) 1999-07-01 2000-06-30 Optical material and optical system using it
US10/680,198 US7196132B2 (en) 1999-07-01 2003-10-08 Optical material and optical system using it

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP11-187678 1999-07-01
JP18767899 1999-07-01
JP2000042600A JP3517625B2 (ja) 1999-07-01 2000-02-21 光学材料及びそれを用いた光学系

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001074901A true JP2001074901A (ja) 2001-03-23
JP3517625B2 JP3517625B2 (ja) 2004-04-12

Family

ID=26504503

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000042600A Expired - Fee Related JP3517625B2 (ja) 1999-07-01 2000-02-21 光学材料及びそれを用いた光学系

Country Status (4)

Country Link
US (2) US6759471B1 (ja)
EP (1) EP1065531B1 (ja)
JP (1) JP3517625B2 (ja)
DE (1) DE60041165D1 (ja)

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005215387A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Canon Inc 光学系
JP2005316186A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Canon Inc 画像形成装置
JP2005316047A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Canon Inc ズームレンズ
JP2005338801A (ja) * 2004-04-28 2005-12-08 Canon Inc 光学系
JP2005352265A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Canon Inc 光学系
US7116497B2 (en) 2004-04-28 2006-10-03 Canon Kabushiki Kaisha Retrofocus type optical system
JP2006301508A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Canon Inc 接眼レンズ及びそれを用いた光学機器
JP2006301416A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Canon Inc 光学系
JP2006349947A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Canon Inc ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
WO2007055390A1 (ja) * 2005-11-10 2007-05-18 Teijin Chemicals Ltd. 光学素子および色収差補正レンズ
WO2008099460A1 (ja) * 2007-02-13 2008-08-21 Konica Minolta Opto, Inc. 光学用樹脂材料及び光学素子
JP2012047856A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Panasonic Electric Works Co Ltd 照明器具用反射板
JP2012108319A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Canon Inc 積層型回折光学素子
WO2014034701A1 (ja) * 2012-08-31 2014-03-06 富士フイルム株式会社 低屈折率膜、低屈折率膜形成用硬化性組成物、光学部材及びこれを用いた固体撮像素子
JPWO2014129175A1 (ja) * 2013-02-25 2017-02-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 光学レンズ
JPWO2014129206A1 (ja) * 2013-02-25 2017-02-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 光学素子、複合光学素子、交換レンズ及び撮像装置

Families Citing this family (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3517625B2 (ja) * 1999-07-01 2004-04-12 キヤノン株式会社 光学材料及びそれを用いた光学系
JP4217032B2 (ja) * 2002-06-17 2009-01-28 オリンパス株式会社 光学素子
DE60324062D1 (de) * 2002-06-17 2008-11-27 Canon Kk Optisches Beugungselement und damit ausgestattetes optisches System
JP4411026B2 (ja) * 2002-08-30 2010-02-10 キヤノン株式会社 光学材料及び、光学素子、回折光学素子、積層型回折光学素子、光学系
JP4266732B2 (ja) 2002-08-30 2009-05-20 キヤノン株式会社 積層型回折光学素子
US7864427B2 (en) * 2005-08-29 2011-01-04 Panasonic Corporation Diffractive optical element and method for manufacturing the same, and imaging apparatus using the diffractive optical element
CA2640199A1 (en) * 2006-01-27 2007-08-02 Asahi Glass Company, Limited Fluoropolymer for chromatic aberration-free lens and chromatic aberration-free lens
US8154803B2 (en) * 2006-04-13 2012-04-10 Panasonic Corporation Diffractive optical element with improved light transmittance
JP4847351B2 (ja) * 2007-01-11 2011-12-28 キヤノン株式会社 回折光学素子及びそれを用いた回折格子
EP1947488B1 (en) * 2007-01-22 2010-05-12 Canon Kabushiki Kaisha Laminated diffraction optical element
JP5167724B2 (ja) * 2007-08-21 2013-03-21 株式会社ニコン 光学系
JP5132284B2 (ja) * 2007-12-03 2013-01-30 キヤノン株式会社 回折光学素子およびそれを有する光学系並びに光学機器
JP5424623B2 (ja) 2008-01-21 2014-02-26 キヤノン株式会社 樹脂組成物およびそれにより成形された光学素子、回折光学素子及び積層型回折光学素子
JP2009276726A (ja) * 2008-04-17 2009-11-26 Olympus Corp 光学用の材料組成物およびそれを用いた光学素子
JP5618510B2 (ja) * 2008-09-22 2014-11-05 キヤノン株式会社 光学材料および光学素子
JP5590851B2 (ja) * 2008-12-10 2014-09-17 キヤノン株式会社 回折光学素子、積層型回折光学素子及びその製造方法
US9096712B2 (en) * 2009-07-21 2015-08-04 3M Innovative Properties Company Curable compositions, method of coating a phototool, and coated phototool
WO2014179483A2 (en) * 2013-05-02 2014-11-06 Bio-Rad Laboratories, Inc. Drawer handle mechanism
DE102019109944A1 (de) 2019-04-15 2020-10-15 Carl Zeiss Ag Diffraktives optisches Element, Verfahren zum Entwerfen einer effizienzachromatisierten diffraktiven Struktur und Verfahren zur Herstellung eines effizienzachromatisierten diffraktiven Elementes
DE102020105201A1 (de) 2020-02-27 2021-09-02 Carl Zeiss Ag Kompaktes Teleobjektiv mit diffraktivem optischen Element

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2936131A1 (de) 1979-09-07 1981-03-19 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Polymerisate, die styrole mit mindestens 3 fluoratomen enthalten, ein verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung
JPS619262A (ja) 1984-06-26 1986-01-16 Q P Corp 乾燥α化米
JPH04366115A (ja) 1991-06-12 1992-12-18 Nikon Corp 低屈折率高分散の光学用プラスチック
EP0544008B1 (en) 1991-06-17 1996-03-27 Seiko Epson Corporation Phase difference elemental film, phase difference plate and liquid crystal display using same
JPH0616450A (ja) 1992-06-29 1994-01-25 Hoya Corp 燐酸塩光学ガラス
JP3122236B2 (ja) 1992-07-17 2001-01-09 株式会社住田光学ガラス 精密プレス用光学ガラス
JP3717555B2 (ja) 1994-09-12 2005-11-16 オリンパス株式会社 回折光学素子
FR2762098B1 (fr) 1997-04-10 1999-05-21 Essilor Int Article transparent a gradient d'indice de refraction radial et son procede de fabrication
JP3472092B2 (ja) 1997-07-28 2003-12-02 キヤノン株式会社 回折光学素子及びそれを用いた光学系
JP3517625B2 (ja) * 1999-07-01 2004-04-12 キヤノン株式会社 光学材料及びそれを用いた光学系

Cited By (27)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4579553B2 (ja) * 2004-01-30 2010-11-10 キヤノン株式会社 光学系及びそれを有する光学機器
JP2005215387A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Canon Inc 光学系
JP2005338801A (ja) * 2004-04-28 2005-12-08 Canon Inc 光学系
JP2005316047A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Canon Inc ズームレンズ
US7116497B2 (en) 2004-04-28 2006-10-03 Canon Kabushiki Kaisha Retrofocus type optical system
JP2005316186A (ja) * 2004-04-28 2005-11-10 Canon Inc 画像形成装置
JP4636812B2 (ja) * 2004-04-28 2011-02-23 キヤノン株式会社 ズームレンズ
JP4630568B2 (ja) * 2004-04-28 2011-02-09 キヤノン株式会社 光学系及びそれを有する光学機器
JP2005352265A (ja) * 2004-06-11 2005-12-22 Canon Inc 光学系
US7158320B2 (en) 2004-06-11 2007-01-02 Canon Kabushiki Kaisha Optical system and image pickup apparatus including the same
JP4612810B2 (ja) * 2004-06-11 2011-01-12 キヤノン株式会社 光学系
JP2006301416A (ja) * 2005-04-22 2006-11-02 Canon Inc 光学系
JP4745707B2 (ja) * 2005-04-22 2011-08-10 キヤノン株式会社 光学系
JP4756901B2 (ja) * 2005-04-25 2011-08-24 キヤノン株式会社 接眼レンズ及びそれを用いた光学機器
JP2006301508A (ja) * 2005-04-25 2006-11-02 Canon Inc 接眼レンズ及びそれを用いた光学機器
JP2006349947A (ja) * 2005-06-15 2006-12-28 Canon Inc ズームレンズ及びそれを有する撮像装置
US7700714B2 (en) 2005-11-10 2010-04-20 Teijin Chemicals, Ltd. Optical element and achromatic lens
WO2007055390A1 (ja) * 2005-11-10 2007-05-18 Teijin Chemicals Ltd. 光学素子および色収差補正レンズ
WO2008099460A1 (ja) * 2007-02-13 2008-08-21 Konica Minolta Opto, Inc. 光学用樹脂材料及び光学素子
JP2012047856A (ja) * 2010-08-25 2012-03-08 Panasonic Electric Works Co Ltd 照明器具用反射板
JP2012108319A (ja) * 2010-11-17 2012-06-07 Canon Inc 積層型回折光学素子
WO2014034701A1 (ja) * 2012-08-31 2014-03-06 富士フイルム株式会社 低屈折率膜、低屈折率膜形成用硬化性組成物、光学部材及びこれを用いた固体撮像素子
JP2014063125A (ja) * 2012-08-31 2014-04-10 Fujifilm Corp 低屈折率膜、低屈折率膜形成用硬化性組成物、光学部材及びこれを用いた固体撮像素子
CN104641263A (zh) * 2012-08-31 2015-05-20 富士胶片株式会社 低折射率膜、低折射率膜形成用固化性组合物、光学部件及使用其的固态摄像元件
CN104641263B (zh) * 2012-08-31 2016-12-21 富士胶片株式会社 低折射率膜、低折射率膜形成用固化性组合物、光学部件及使用其的固态摄像元件
JPWO2014129175A1 (ja) * 2013-02-25 2017-02-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 光学レンズ
JPWO2014129206A1 (ja) * 2013-02-25 2017-02-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 光学素子、複合光学素子、交換レンズ及び撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1065531A2 (en) 2001-01-03
US6759471B1 (en) 2004-07-06
EP1065531B1 (en) 2008-12-24
DE60041165D1 (de) 2009-02-05
US20040104379A1 (en) 2004-06-03
EP1065531A3 (en) 2002-01-09
US7196132B2 (en) 2007-03-27
JP3517625B2 (ja) 2004-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2001074901A (ja) 光学材料及びそれを用いた光学系
US6207263B1 (en) Anti-reflection film and process for preparation thereof
US7336421B2 (en) Optical system with anti-reflection coating
US7256948B2 (en) Anti-reflection coating, and optical element and optical system with anti-reflection coating
CN105487210B (zh) 变焦镜头系统和光学设备
WO1998045734A1 (fr) Films antireflet et afficheur correspondant
JP2007126636A5 (ja)
EP1326096A1 (en) Photoresist nanocomposite optical plastic article and method of making same
CN107250868A (zh) 光学系统、具有该光学系统的摄像装置以及光学系统的制造方法
JPH08110401A (ja) 透明高屈折率皮膜及び透明積層体
JP2017182065A (ja) 光学素子及びその製造方法
CN101498797B (zh) 光学膜、偏振片以及图像显示器
JP2004145277A (ja) 光学材料及び、光学素子、回折光学素子、積層型回折光学素子、光学系
JP4906361B2 (ja) 無機酸化物超微粒子およびその製造法
EP3570076B1 (en) Cured product, and optical element, diffractive optical element, optical apparatus, and imaging device using the cured product
CN103926640A (zh) 有机-无机复合树脂组合物、有机-无机复合树脂材料、光学元件和层叠衍射光学元件
EP1376161A2 (en) Diffractive optical element and optical system provided with the same
KR100837483B1 (ko) 광학계 및 그것을 가지는 광학기기
JP2007191687A (ja) 有機無機複合体形成用材料、有機無機複合体、その製造方法及び光学素子
Schulz et al. Antireflection nanostructures for injection molded polymers and polymer resins
WO2022264458A1 (ja) 表面層、光学部材、眼鏡、及び表面層形成用材料
JP4135072B2 (ja) 高屈折率光学膜用分散液及び高屈折率光学膜とその製造方法
JP2006089706A (ja) 光学材料用組成物および光学材料
JP2005331707A (ja) 光学材料
CN101809466A (zh) 光学元件的制造方法

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040113

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040126

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3517625

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080130

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090130

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090130

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100130

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110130

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130130

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140130

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees