JP4266732B2 - 積層型回折光学素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、屈折光学素子及び回折光学素子等の光学素子に使用される、光学材料に関するものである。特に屈折率分散が高い光学材料及びそれにより形成された光学素子、回折光学素子、積層型回折光学素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から光の屈折のみによって構成される屈折光学系においては、分散特性の異なる硝材を組み合わせることによって色収差を減らしている。例えば、望遠鏡等の対物レンズでは分散の小さい硝材を正レンズ、分散の大きい硝材を負レンズとし、これらを組み合わせて用いることで軸上に現れる色収差を補正している。この為、レンズの構成、枚数が制限される場合や使用される硝材が限られている場合などでは、色収差を十分に補正することが非常に困難である。
【0003】
また、SPIE Vol.1354 International LensDesign Conference(1990)には、レンズ面やあるいは光学系の一部に、回折格子を有する回折光学素子を用いることで色収差を減じる方法が開示されている。これは、光学素子としての屈折面と回折面とでは、ある基準波長の光線に対する色収差の発生する方向が、逆になるという物理現象を利用したものである。さらに、このような回折光学素子は、その回折格子の周期的構造の周期を変化させることで、非球面レンズと同等の効果を持たせることができる。そのため、色収差の低減に非常に大きな効果がある。
【0004】
ここで、光線の回折作用について説明する。一般に屈折系の光学素子である球面及び非球面レンズに入射した1本の光線は、その球面及び非球面で屈折した後も1本の光線となる。これに対し、回折系の光学素子である回折光学素子に入射した1本の光線は、回折作用により各次数の複数の光に分かれる。
【0005】
そのため、光学系として用いられた回折光学素子の特長を充分に発揮させるには、使用波長領域の光束を特定次数(以後設計次数とも言う)に集中させなければならない。使用波長領域の光束が設計次数に集中している場合は、それ以外の回折次数の回折光の強度は非常に低いものとなる。そのため、設計次数以外の光線が設計次数の光線とは別な所に結像してしまうフレア光となる事はない。
【0006】
使用波長領域の光束が設計次数に集中するように、回折格子の格子構造をあらかじめ決定し、回折効率を十分に高くする構成は、特開平09−127321号(特許文献1)、特開平09−127322号(特許文献2)、特開平11−044808号(特許文献3)、特開平11−044810号(特許文献4)に開示されている。これらは複数の光学素子を組み合わせて構成されており、各光学素子の屈折率分散と光学素子の境界面に形成される格子の形状を最適に選ぶことで、広波長範囲で高い回折効率を有する構成となっている。具体的には基板上に複数の光学材料を積層し、その境界面の少なくとも1つにレリーフパターン、階段形状、キノフォーム等を形成することで、所望の回折光学素子を形成している。
【0007】
これらの先行特許においては、広い波長範囲で高い回折効率を有する構成を得るために、相対的に屈折率分散の低い材料と屈折率分散の高い材料との組み合わせている。具体的には、特開平09−127321号の場合は、屈折率分散の低い材料としてBMS81(n=1.64,ν=60.1:オハラ製)を、屈折率分散の高い材料としてプラスチック光学材料PC(n=1.58,ν=30.5:帝人化成)を用いている。同様に特開平09−127322号の場合は、屈折率分散の低い材料としてLaL14(n=1.698,ν=55.5:オハラ製)、アクリル樹脂(n=1.49,ν=57.7)、Cytop(n=1.34149,ν=93.8:旭硝子製)を、屈折率分散の高い材料としてプラスチック光学材料PC(n=1.58,ν=30.5:帝人化成)を用いている。特開平11−044808号及び特開平11−044810号の場合は、屈折率分散の低い材料としてC001(n=1.525,ν=50.8:大日本インキ製)、PMMA(n=1.4917,ν=57.4)、BMS81(n=1.64,ν=60.1:オハラ製)を、屈折率分散の高い材料としてプラスチック光学材料PC(n=1.58,ν=30.5:帝人化成)、PS(n=1.5918,ν=31.1)、等を用いている。
【0008】
また、屈折率分散の高い材料と低い材料において、屈折率分散の差が大きいほど構成される光学素子の回折効率は高くなり、光学素子の画角は広くなる。そのためには、より屈折率分散の高い(アッペ数が小さい)材料を使用する事が必要であり、それにより色収差をより正確に補正する事ができる。
【0009】
図1は、光学材料として市販されている材料の、アッベ数と屈折率を示したグラフである。図1において縦軸は屈折率(n)、横軸はアッベ数(ν)である。前述した特開平09−127321号、特開平09−127322号、特開平11−044808号、特開平11−044810号に記載された光学材料は図1に含まれている。図1からわかるように、一般の光学材料の屈折率はn>−6.667×10−3ν+1.70を満たしている事がわかる。尚、図に示した直線はn=−6.667×10−3ν+1.70である。また、図1に示されている有機高分子の光学材料の中でアッペ数が最も小さいのは、アッペ数が17.3であるポリビニルカルバゾール(PVCZ)である。
【0010】
【特許文献1】
特開平09−127321号
【特許文献2】
特開平09−127322号
【特許文献3】
特開平11−044808号
【特許文献4】
特開平11−044810号
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、回折光学素子の更なる機能向上のためには、単に屈折率分散の高い(アッペ数が小さい)材料を使用するだけでは、可視領域全域の回折効率は高まるがものの、使用波長領域において部分的に回折効率の落ち込みが発生してしまう。図2は屈折率分散の高い材料としてポリビニルカルバゾールを使用した場合の、ポリビニルカルバゾールを用いた多層回折光学素子の回折効率を示すグラフである。図2の縦軸は回折効率、横軸は波長を示している。図2に示すように、使用波長領域(400nm〜700nm)において、400〜420nm、630〜700nmにおける回折効率は98%以下の非常に低いものであり、特に短波長領域における回折効率の低下が顕著である。そのため更なる改良が必要となっている。
【0012】
本発明は、単に屈折率分散の高い(アッペ数が小さい)材料を使用するだけでは、屈折率(n)、アッペ数(ν)、2次分散(θg,F)、及び屈折率(n)とアッペ数(ν)との関係、アッペ数νと2次分散θg,Fとの関係を考慮した光学材料を使用することで、可視領域全域における回折効率を向上させるとともに、各波長域における部分的な回折効率の落ち込みが発生しない、光学材料及び光学素子を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明においては前述の課題を解決するために、d線の屈折率(nd)とアッペ数(νd)との関係が、nd>−6.667×10−3νd+1.70であり、アッペ数(νd)と2次分散(θg,F)との関係がθg,F≦−2×10−3νd+0.59である光学材料により形成され、一方の表面が回折形状を有する回折面である第1の回折光学素子と、該第1の回折光学素子よりもアッペ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2の回折光学素子とを有し、該第1の回折光学素子と第2の回折光学素子は、お互いの回折面が対向して配置されている積層型回折光学素子を提供している。
【0019】
また本発明は、前記光学材料から製造される光学素子を提供している。
【0020】
前記光学材料からから製造され、表面に回折面が形成されている回折光学素子及び表面に屈折面が形成されている屈折光学素子を提供している。
【0021】
また本発明は、d線の屈折率(nd)とアッペ数(νd)との関係が、n>−6.667×10−3ν+1.70であり、アッペ数(νd)と2次分散(θg,F)との関係がθg,F≦−2×10−3ν+0.59である光学材料により形成され、一方の表面が回折形状を有する回折面である第1の回折光学素子と、該第1の回折光学素子よりもアッペ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2の回折光学素子とを有し、該第1の回折光学素子と第2の回折光学素子は、お互いの回折面が対向して配置されている積層型回折光学素子を提供している。
【0022】
また本発明は、少なくとも2層からなり、各層が異なる光学材料から形成されている積層型回折光学素子において、d線の屈折率(nd)とアッペ数(νd)との関係が、n>−6.667×10−3ν+1.70であり、アッペ数(νd)と2次分散(θg,F)との関係がθg,F≦−2×10−3ν+0.59である光学材料により形成され、一方の表面が回折形状を有する回折面である第1の層と、該第1の光学材料よりもアッペ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2層とを有する積層型回折光学素子を提供している。
【0024】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
通常、光学素子による光の屈折率は、短波長になればなるほど急激に変化し、設計された屈折率と差が大きくなる。そのため、短波長になればなるほど設計次数に対する回折効率は低下する。本発明者はこの様な物質の波長分散の急激な変化が、屈折率の2次分散θg,F=(n−n)/(n−n)に起因し、屈折率の2次分散(θg,F)が小さいほど回折効率が向上する事を見出した。
【0025】
図3は、図1と同様に光学材料として市販されている材料のアッペ数と2次分散との関係を示したグラフである。図3において縦軸は2次分散(θg,F)、横軸はアッベ数νである。図3からわかるように、一般の光学材料の2次分散はθg,F>−2×10−3ν+0.59を満たしている事がわかる。
【0026】
本発明者は2次分散の値を下げることに着目し、通常光学材料には使用されないアッペ数の小さな無機酸化物の微粒子をポリマー等の光学材料に含有させる事で、屈折率の2次分散がθg,F≦−2×10−3ν+0.59を満たす光学材料とすることができないかを検討した。アッペ数の小さな無機酸化物としては、TiO2(n=2.2652,ν=11.8),Nb2O5(n=2.367,ν=14.0),ITO(n=1.8581,ν=5.53),Cr2O3(n=2.2178,ν=13.4),BaTiO3(n=2.4362,ν=11.3)等が考えられる。検討の結果、ITOを使用することにより、n>−6.667×10−3ν+1.70、及び屈折率の2次分散がθg,F≦−2×10−3ν+0.59を満足する光学材料を得る事ができた。また、この時の光学材料のアッペ数νは、30以下であることが望ましい。30よりも大きいと、屈折率分散の低い材料との屈折率分散の差が小さくなってしまい、所望の回折効率を得ることができなくなる。検討の結果。
【0027】
そこでITOに関して詳しく検証した。ITOは他の無機酸化物と異なり、電子遷移による屈折率の変化に加え、錫によるドーピングや酸素の空孔によりフリーキャリアが発生し屈折率が変化する。図4にITOの波長と屈折率の関係を示す。図4(a)は、電子遷移による各波長における屈折率の変化を示しており、図4(b)は、フリーキャリアによる各波長における屈折率の変化を示している。また図4(c)は、電子遷移による屈折率の変化とフリーキャリアによる屈折率の変化を組み合わせた、実際のITOの各波長における屈折率の変化を示している。図4(a)から分かるように、電子遷移による屈折率分散は可視域においては400nm〜450nmの短波長側で急激に変化する。また図4(b)から分かるように、フリーキャリアによる屈折率分散は可視域においては600nm〜700nmの長波長側でその変化が急激となる。その二つの影響が組み合わさることにより、屈折率の2次分散(θg,F)は他の無機酸化物に比べ非常に小さくなる。従って、ITOと同様に透明でフリーキャリアの影響があるSnO2及びATO(アンチモンをドーピングしたSnO2)等も使用する事ができる。
【0028】
また、ITOは通常透明電極を構成する材料であり、通常、液晶表示素子、EL素子等に用いられている。その厚みは50〜500nmの範囲で使用される事が多い。しかしながら、真空成膜により形状を整えることにより50nm以下の厚さの回折光学素子に使用する事が可能である。また、ITOはホストポリマーとして市販のUV硬化樹脂との組み合わせることができるため、非常に容易に光学材料として製造することができ、特に光硬化により製造する回折光学素子に適用が容易である。
【0029】
尚、ITO、SnO2及びATO等の無機酸化物粒子の2次分散(θg,F)は0.45以下であることが好ましい。これは0.45よりも大きいと、屈折率分散の低い材料との屈折率分散の差が小さくなってしまい、所望の回折効率を得ることができなくなるためである。
【0030】
また、ITO微粒子を用いる際にはその粒径が2〜50nmであることが望ましい。粒径が50nmよりも大きくなると混合物の光散乱が大きくなり、光学素子として用いることができない。また、粒径が2nm以下になると表面の量子効果が大きくなり、ITOの特性を示さなくなる。
【0031】
またITOを含有した光学材料は、アッペ数νが同一である場合、n≦−6.667×10−3ν+1.70の条件を満たす材料よりも、n>−6.667×10−3ν+1.70の条件を満たす材料の方が、2次分散(θg,F)が小さいなる。そのため、設計次数以外の回折光を低減する効果が大きい。
【0032】
また、ITOを含有するポリマーとしては、ITO微粒子を混合し均一に分散することのできるポリスチレンが最も好適である。ITOを含有したポリスチレンはITO微粒子をスチレンモノマーに添加されものを硬化させることにより得られる。但し、ITOを含有するポリマーはポリスチレンに限られるものではなく、光学材料としてn>−6.667×10−3ν+1.70でかつ、θg,F≦−2×10−3ν+0.59を満足するものであれば良い。
【0033】
以上説明したように、ITO微粒子をポリマー等の光学材料に添加することで、n>−6.667×10−3ν+1.70でかつ、θg,F≦−2×10−3ν+0.59の特性の光学材料を用いることにより、色収差をより正確に補正された光学素子を提供できる。また部分的な回折効率の落ち込みは発生せず、各使用波長領域において回折効率が非常に安定した光学素子を提供できる。
【0034】
尚本実施の形態では回折光学系についてのみ説明したが、本発明はこれに限定するものではない。屈折率分散の2次分散の小さな特性を用いた屈折光学系への利用も可能である。
【0035】
(実施例1)
図5乃至8を参照して、実施例1における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。まず、平均粒径10nmのITO微粒子を4.4w%分散させたクロロフォルム溶液に100gにスチレンモノマーを12gと光開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.15gを添加した後、クロロフォルム溶液を減圧して除去し光学原料2を製造した。
【0036】
次に図5(a)に示す様に、回折格子形状に加工された金型1に光学原料2を供給した。次に、図5(b)に示すように、光学原料2上にガラス(BK7)平板3を乗せ、UV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で20000mJ/cm(100mW/cm,200秒)で照射した。その後、図5(c)に示すように、硬化した光学素子2’を金型1から離型して回折光学素子4を製造した。尚、この光学原料2はUV露光し硬化することにより、スチレンの重合が進みポリスチレンとITO微粒子の光学材料が形成される。従って光学素子2’を形成する光学材料の光学特性は(n=1.606,ν=22.7,θg,F=0.495)であった。この光学特性はn>−6.667×10−3ν+1.70、θg,F≦−2×10−3ν+0.59をともに満足するものである。
【0037】
一方、もう一つの光学素子を形成するため、光学特性が(n=1.513,νd=51.0)の光硬化樹脂6を光学材料として準備した。図6(a)に示す様に、回折格子形状に加工された金型5を窒素雰囲気中で280℃に加熱した後、光硬化樹脂6を金型5に流し込んだ。その上にガラス(BK7)平板7を乗せて、図6(b)に示すように加圧した。その後不図示のUV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で3000mJ/cm(100mW/cm,30秒)照射した後、図6(c)に示すように、硬化した光学素子6’を金型5から離型して回折光学素子8を製造した。
【0038】
次に回折光学素子4と回折光学素子8の回折面に反射防止膜を成膜した後、図7に示す様に、お互いの回折格子が対向する様に組み合わせて積層型回折光学素子10を製造した。9は回折光学素子4と回折光学素子8の間隔を決定するスペーサである。回折光学素子4と回折光学素子8のそれぞれの格子間ピッチは共に80.00μmである。回折光学素子4と回折光学素子8のお互いの回折格子の谷間の間隔は24.00μm、山間の間隔は1.50μmである。回折光学素子4の山の高さは9.79μm、回折光学素子8の山の高さは12.71μmである。
【0039】
図8は、製造された積層型回折光学素子10における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm〜700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図8において、波長400nmの時の回折効率は99.3%、波長500nmの時の回折効率は99.7%、波長700nmの時の回折効率は99.4%である。従って積層型回折光学素子10の回折効率は、使用波長の全域において99%以上になっており、非常に良好な強度の波長分布を示していると言える。
【0040】
(実施例2)
次に図9、図6、図10、図11を参照して、実施例2における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。まず、平均粒径10nmのITO微粒子を8.8w%分散させたクロロフォルム溶液に100gにスチレンモノマーを12gと光開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.15gを添加した後、クロロフォルム溶液を減圧して除去し光学原料12を製造した。
【0041】
次に図9(a)に示す様に、回折格子形状に加工された金型11に光学材料12を供給した。次に、図9(b)に示すように、光学材料12上にガラス(BK7)平板13を乗せ、UV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で20000mJ/cm(100mW/cm,200秒)で照射した。その後、図9(c)に示すように、硬化した光学素子12’を金型11から離型して回折光学素子14を製造した。尚、この光学原料12はUV露光し硬化することにより、スチレンの重合が進みポリスチレンとITO微粒子の光学材料が形成される。従って光学素子12’を形成する光学材料の光学特性は(n=1.620,νd=18.2,θg,F=0.442)であった。この光学特性はn>−6.667×10−3ν+1.70、θg,F≦−2×10−3ν+0.59をともに満足するものである。
【0042】
一方、もう一つの光学素子を形成するため光学材料としては、実施例1と同様に光学特性が(nd=1.513,νd=51.0)の光硬化樹脂6を準備し、図6(a)〜(c)に示す実施例1と同様の方法により回折光学素子8を製造した。
【0043】
次に回折光学素子14と回折光学素子8の回折面に反射防止膜を成膜した後、図10に示す様に、お互いの回折格子が対向する様に組み合わせて積層型回折光学素子20を製造した。19は回折光学素子14と回折光学素子8の間隔を決定するスペーサである。回折光学素子14と回折光学素子8のそれぞれの格子間ピッチは共に85.00μmである。回折光学素子4と回折光学素子8のお互いの回折格子の谷間の間隔は18.67μm、山間の間隔は1.50μmである。回折光学素子14の山の高さは7.25μm、回折光学素子8の山の高さは9.92μmである。
【0044】
図11は、製造された積層型回折光学素子20における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm〜700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図11において、波長400nmの時の回折効率は99.3%、波長500nmの時の回折効率は99.9%、波長700nmの時の回折効率は99.9%である。従って積層型回折光学素子10の回折効率は、使用波長の全域において99%以上になっており、非常に良好な強度の波長分布を示していると言える。
【0045】
(実施例3)
次に図12、図6、図13、図14を参照して、実施例3における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。まず、平均粒径10nmのITO微粒子を10w%分散させたクロロフォルム溶液に200gにスチレンモノマーを12gと光開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.15gを添加した後、クロロフォルム溶液を減圧して除去し光学原料22を製造した。
【0046】
次に図12(a)に示す様に、回折格子形状に加工された金型21に光学原料22を供給した。次に、図12(b)に示すように、光学原料22上にガラス(BK7)平板23を乗せ、UV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で20000mJ/cm(100mW/cm,200秒)で照射した。その後、図12(c)に示すように、硬化した光学素子22’を金型21から離型して回折光学素子24を製造した。尚、この光学原料22はUV露光し硬化することにより、スチレンの重合が進みポリスチレンとITO微粒子の光学材料が形成される。従って光学素子22’を形成する光学材料の光学特性は(n=1.648,ν=13.3,θg,F=0.385)であった。この光学特性はn>−6.667×10−3ν+1.70、θg,F≦−2×10−3ν+0.59をともに満足するものである。
【0047】
一方、もう一つの光学素子を形成するための光学材料としては、実施例1と同様に光学特性が(nd=1.513,νd=51.0)の光硬化樹脂6を準備し、図6(a)〜(c)に示す実施例1と同様の方法により回折光学素子8を製造した。
【0048】
次に回折光学素子24と回折光学素子8の回折面に反射防止膜を成膜した後、図13に示す様に、お互いの回折格子が対向する様に組み合わせて積層型回折光学素子30を製造した。29は回折光学素子24と回折光学素子8の間隔を決定するスペーサである。回折光学素子24と回折光学素子8のそれぞれの格子間ピッチは共に80.00μmである。回折光学素子24と回折光学素子8のお互いの回折格子の谷間の間隔は13.21μm、山間の間隔は1.50μmである。回折光学素子24の山の高さは4.66μm、回折光学素子8の山の高さは7.05μmである。
【0049】
図14は、製造された積層型回折光学素子30における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm〜700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図14において、波長400nmの時の回折効率は99.7%、波長500nmの時の回折効率は100%、波長700nmの時の回折効率は100%である。従って積層型回折光学素子70の回折効率は、使用波長の全域において99%以上になっており、非常に良好な強度の波長分布を示していると言える。
【0050】
(実施例4)
次に図15、図6、図16、図17を参照して、実施例4における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。まず、1%光開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンを添加したメタクリル酸メチルをのせて光学原料32を製造した。次に図15(a)に示す様に、回折格子形状に加工された金型31に光学原料32を供給した。次に、図15(b)に示すように、光学原料32上にガラス(BK7)平板33を乗せ、UV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で3000mJ/cm(100mW/cm,30秒)照射した。その後、図15(c)に示すように、硬化した光学素子32’を金型31か離型して、図15(d)に示す回折光学素子34を製造した。その後、図15(e)に示すように、真空度2×10−4Paで光学素子32’の上に光学材料としてITO35を蒸着により2μm成膜した。次に図15(f)に示すように、ITOの表面を研磨することによりニュートン線1本以下の平面にした。その後、図15(g)に示すように、シランカップリング剤を塗布したガラス板36をITO上に接着させた。その後、図15(h)に示すように、メチルイソブチルケトン溶媒につけることにより硬化したPMMAを溶解させることにより、図15(i)に示すITOの回折素子形状37を作製した。この時の光学材料としてのITOの光学特性は(n=1.857,ν=5.7,θg,F=0.291)であった。
【0051】
一方、もう一つの光学素子を形成するための光学材料としては、実施例1と同様に光学特性が(nd=1.513,νd=51.0)の光硬化樹脂6を準備し、図6(a)〜(c)に示す実施例1と同様の方法により回折光学素子8を製造した。
【0052】
次に回折光学素子37と回折光学素子8の回折面に反射防止膜を成膜した後、図16に示す様に、お互いの回折格子が対向する様に組み合わせて積層型回折光学素子40を製造した。39は回折光学素子37と回折光学素子8の間隔を決定するスペーサである。回折光学素子37と回折光学素子8のそれぞれの格子間ピッチは共に80μmである。回折光学素子37と回折光学素子8のお互いの回折格子の谷間の間隔は6.22μm、山間の間隔は1.5μmである。回折光学素子37の山の高さは1.34μm、回折光学素子8の山の高さは3.38μmである。
【0053】
図17は、製造された積層型回折光学素子10における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm〜700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図17において、波長400nmの時の回折効率は99.8%,波長500nmの時の回折効率は100%,波長700nmの時の回折効率は100%である。従って積層型回折光学素子70の回折効率は、使用波長の全域において99%以上になっており、非常に良好な強度の波長分布を示していると言える。
【0054】
(比較例1)
次に図18、図6、図19、図20を参照して、比較例1における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。比較例1としては、実施例1に示した光学原料2に代えて、光学特性(n=1.636,ν=22.8,θg,F=0.697)の光硬化樹脂102を光学材料として使用した。この光学特性はn>−6.667×10−3ν+1.70は満足するものであるが、θg,F≦−2×10−3ν+0.59を満足するものではない。
【0055】
図18(a)に示すように光硬化樹脂102を金型101に供給した。その上を図18(b)に示すように、ガラス(BK7)平板103で押さえ込み、不図示のUV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で20000mJ/cm(100mW/cm,200秒)照射した。その後図18(c)に示すように、光硬化樹脂102を金型101から離型して回折光学素子104を製造した。
【0056】
一方、もう一つの光学素子を形成するための光学材料としては、実施例1と同様に光学特性が(nd=1.513,νd=51.0)の光硬化樹脂6を準備し、図6(a)〜(c)に示す実施例1と同様の方法により回折光学素子8を製造した。
【0057】
次に回折光学素子104と回折光学素子8に反射防止膜を成膜した後、図19に示す様に、お互いの回折格子が対向する様に組み合わせて積層型回折光学素子110を製造した。109は回折光学素子104と回折光学素子8の間隔を決定するスペーサである。回折光学素子104と回折光学素子8のそれぞれの格子間ピッチは80μmである。回折光学素子104と回折光学素子8のお互いの回折格子の谷間の間隔は17.06μm、山間の間隔は1.50μmである。回折光学素子104の山の高さは6.43μm、回折光学素子8の山の高さは9.13μmである。
【0058】
図20は、製造された積層型回折光学素子110における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm〜700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図20において、波長400nmの時の回折効率は97%、波長500nmの時の回折効率は98.3%、波長700nmの時の回折効率は95.3%であった。従って積層型回折光学素子110の回折効率は、実施例1〜4の積層型回折光学素子の回折効率に比べると、全体的に低くなっている。特に400〜410nm、450〜5300nm、650〜700nmにおける回折効率は著しく低くなっている。
【0059】
(比較例2)
次に図21、図6、図22、図23を参照して、比較例2における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。比較例2としては、まず、平均粒径10nmのITO微粒子を4.8w%分散させたMEK溶液に100gにメタクリル酸メチルを12gと光開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン0.15g添加した後、MEKを減圧して、除去したものを光学原料112を製造した。
【0060】
次に図21(a)に示すように光学原料112を金型111に供給した。その次に、図21(b)に示すように、光学原料112上をガラス(BK7)平板113で押さえ込み、不図示のUV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で20000mJ/cm(100mW/cm,200秒)照射した。その後図21(c)に示すように、光硬化樹脂112を金型111から離型して回折光学素子114を製造した。この時、光学原料112を硬化して形成される光学材料の光学特性は(n=1.523,ν=23.0,θg,F=0.53)であった。この光学特性はθg,F≦−2×10−3ν+0.59は満足するものであるが、n>−6.667×10−3ν+1.70を満足するものではない。
【0061】
一方、もう一つの光学素子を形成するための光学材料としては、実施例1と同様に光学特性が(nd=1.513,νd=51.0)の光硬化樹脂6を準備し、図6(a)〜(c)に示す実施例1と同様の方法により回折光学素子8を製造した。
【0062】
次に回折光学素子114と回折光学素子8に反射防止膜を成膜した後、図22に示す様に、お互いの回折格子が対向する様に組み合わせて積層型回折光学素子120を製造した。119は回折光学素子114と回折光学素子8の間隔を決定するスペーサである。回折光学素子114と回折光学素子8のそれぞれの格子間ピッチは80.00μmである。回折光学素子114と回折光学素子8のお互いの回折格子の谷間の間隔は23.56μm、山間の間隔は1.50μmである。回折光学素子14の山の高さは12.47μm、回折光学素子8の山の高さは11.09μmである。
【0063】
図23は、製造された積層型回折光学素子120における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm〜700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図23において、波長400nmの時の回折効率は99.1%,波長500nmの時の回折効率は99.5%,波長700nmの時の回折効率は98.6%であった。従って積層型回折光学素子110の回折効率は、実施例1〜4の積層型回折光学素子の回折効率に比べると、全体的に低くなっている。
【0064】
(比較例3)
次に図24、図6、図25、図26を参照して、比較例3における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。比較例3としては、実施例1に示した光学原料2に代えて、光開始剤1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン1%添加したN−ビニルカルバゾール(東京化成工業製)からなる光学原料122を使用した。
【0065】
次に図24(a)に示すように光学原料122を金型121に供給した。次に図24(b)に示すように、光学原料122上にガラス(BK7)平板123で押さえ込み、型ごと70℃に保った状態で不図示のUV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で20000mJ/cm(100mW/cm,200秒)照射した。4時間かけて室温まで徐冷した後、図24(c)に示すように、硬化した光学素子122’を金型121から離型して回折光学素子124を製造した。この光学素子122を形成する光学材料の光学特性は(n=1.699,ν=17.4,θg,F=0.694)であり、この光学特性はn>−6.667×10−3ν+1.70は満足するものであるが、θg,F≦−2×10−3ν+0.59を満足するものではない。
【0066】
一方、もう一つの光学素子を形成するための光学材料としては、実施例1と同様に光学特性が(nd=1.513,νd=51.0)の光硬化樹脂6を準備し、図6(a)〜(c)に示す実施例1と同様の方法により回折光学素子8を製造した。
【0067】
次に回折光学素子124と回折光学素子8の回折面に反射防止膜を成膜した後、図25に示す様に、お互いの回折格子が対向する様に組み合わせて積層型回折光学素子130を製造した。129は回折光学素子124と回折光学素子8の間隔を決定するスペーサである。回折光学素子124と回折光学素子8のそれぞれの格子間ピッチは共に80.00μmである。回折光学素子124と回折光学素子8のお互いの回折格子の谷間の間隔は11.87μm、山間の間隔は1.50μmである。回折光学素子34の山の高さは3.91μm、回折光学素子8の山の高さは6.45μmである。
【0068】
図26は、製造された積層型回折光学素子130における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm〜700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図26において、波長400nmの時の回折効率は95.0%、波長500nmの時の回折効率は98.4%,波長700nmの時の回折効率は95.4%である。従って積層型回折光学素子130の回折効率は、実施例1〜4の積層型回折光学素子の回折効率に比べると、全体的に低くなっている。
【0069】
ここで、実施例1〜4及び比較例1〜3の、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm,500nm,700nm)における回折効率を表1に示した。表1において条件1とはn>−6.667×10−3ν+1.70であり、条件2とはθg,F≦−2×10−3ν+0.59である。各光学材料が条件を満足している場合には○、満足していなければ×で示してある。一般に積層型回折光学素子の回折効率は、99%以上であれば良好であると言える。そこで今回実験におけるの良否の判定は400nm〜700nmの可視領域全域に亙って、回折効率が99%以上かどうかにより決定した。
【0070】
【表1】
表1
Figure 0004266732
【0071】
表1から分かるように実施例1〜4の光学材料においては、比較例1〜4の光学材料に比べ、可視領域全域(400nm〜700nm)における各使用波長領域の回折効率が非常に安定していることが分かる。
【0072】
また、本実施の形態においては2つの回折光学素子を、それらの回折面を対向して配置した2層型回折光学素子について述べるが、本発明はこれに限られるものではなく、3つ以上の回折光学素子または層を積層して配置した積層型回折光学素子に使用することもできる。図27は、3層の積層型回折光学素子50の一例を示す断面図である。図27において、7はガラス基板であり、41は第1層、42は第2層、43は第3層である。第3層43は前述の実施例1〜4に示したn>−6.667×10−3ν+1.70であり、θg,F≦−2×10−3ν+0.59を満足する光学材料により形成されている。第1層41、第2層42を形成する光学材料は、そのアッペ数が第3層43を形成する光学材料のアッベ数よりも大きな値を有している。回折光学素子の層数を増やすことにより、より複雑な機能を有する光学素子とする事ができる。
【0073】
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、前述の第1の実施の形態で示した回折光学素子を投影光学系に使用したものである。図28に投影光学系を示す。図28において71は光源、72はレチクル、73は投影光学系78のレンズ鏡筒、74はレンズ、75は本発明の回折光学素子、76はウエハ、77はウエハステージである。
【0074】
回折光学素子75は、レンズ74の色収差を補正するように設けてある。ウエハステージ77によってウエハ76を所望の位置に位置決めし、不図示のフォーカス検出手段により、ウエハ高さをフォーカス位置に調整する。ここで、場合に応じて不図示の検出系によって、ウエハにすでに露光されている下のレイヤーのマークに対してレチクルをアライメントする。フォーカスとアライメントが完了したとき、不図示のシャッターを開き、光源71からの照明光によってレチクルを照明し、レチクル72の上の回路パターンを投影光学系78によってウエハ76のレジスト上に投影露光する。
【0075】
こうして露光したウエハ76は公知の現像処理工程やエッチング工程等を介して複数のデバイスとなる。本発明に係る光学素子を有した光学系は画像形成用の光学機器や照明用の照明装置等にも同様に適用することができる。また本発明の光学素子としては、回折光学素子以外にも所望の形状を有する光学素子を使用する事ができる。
【0076】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態は、前述の第1の実施の形態で示した回折光学素子を撮影光学系に使用したものである。図29に撮影光学系を示す。図29において撮影光学系88は回折光学素子85、屈折光学素子83、絞り84を各々少なくとも1つ以上有している。図8では撮影光学系88に入射した物体からの光束が受光部(撮像手段)86に結像する状態を示している。
【0077】
回折光学素子85の設計次数の回折光は、屈折光学素子83との合成で特定の波長域で良好な光学性能が得られるように収差補正されている。受光部86は異なる分光感度を有する複数の受光体から構成され、異なる分光感度の受光体からの画像を合成することでカラー画像が得られる構成となっている。尚受光部86としてはCCD、銀塩フィルム、感光体、そして人眼の眼などが通常は用いられる。
【0078】
【発明の効果】
本発明によれば、d線の屈折率(n)とアッペ数(ν)との関係がn>−6.667×10−3ν+1.70およびであり、アッペ数(ν)と2次分散(θg,F)の関係がθg,F≦−2×10−3ν+0.59である光学材料を用いることにより、波長による部分的な回折効率の落ち込みが発生せず、可視領域全域における各使用波長領域の回折効率が良好な光学素子を提供することができる。言い換えれば、屈折率が大きくn>−6.667×10−3ν+1.70の光学材料であっても、2次分散(θg,F)がθg,F≦−2×10−3ν+0.59を満足していれば、回折効率が安定した光学材料となり、色収差をより正確に補正された光学素子を提供することができる。
【0079】
また、アッペ数(ν)が30以下の光学材料を使用する事により、回折効率の高い光学材料を得ることができる。また、硬化時の2次分散(θg,F)が0.45以下であり、無機微粒子との混合体からなるの光学材料を使用することにより、回折効率の高い光学材料を得ることができる。また、ポリスチレンとITO微粒子、特に粒径が2〜50nmのITO微粒子を含んでいる光学材料使用することにより、光散乱が発生や、表面の量子効果が増大によりITOの特性を示さなくなる事のない、回折効率の高い光学材料を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般の光学材料における屈折率とアッペ数の分布を示すグラフ。
【図2】PVCZを用いた多層回折光学素子の可視波長領域の回折効率を示すグラフ。
【図3】一般の光学材料におけるアッペ数と2次分散の分布を示すグラフ。
【図4】ITOの可視波長領域の屈折率を示すグラフ。
【図5】実施例1における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図6】実施例1における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図7】実施例1における多層回折光学素子の構造を示す断面図。
【図8】実施例1における多層回折光学素子の一次回折光強度を示すグラフ。
【図9】実施例2における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図10】実施例2における多層回折光学素子の構造を示す断面図。
【図11】実施例2における多層回折光学素子の一次回折光強度を示すグラフ。
【図12】実施例3における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図13】実施例3における多層回折光学素子の構造を示す断面図。
【図14】実施例3における多層回折光学素子の一次回折光強度を示すグラフ。
【図15】実施例4における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図16】実施例4における多層回折光学素子の構造を示す断面図。
【図17】実施例4における多層回折光学素子の一次回折光強度を示すグラフ。
【図18】比較例1における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図19】比較例1における多層回折光学素子の構造を示す断面図。
【図20】比較例1における多層回折光学素子の一次回折光強度を示すグラフ。
【図21】比較例2における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図22】比較例2における多層回折光学素子の構造を示す断面図。
【図23】比較例2における多層回折光学素子の一次回折光強度を示すグラフ。
【図24】比較例3における光学素子の成形プロセスを示す断面図。
【図25】比較例3における多層回折光学素子の構造を示す断面図。
【図26】比較例3における多層回折光学素子の一次回折光強度を示すグラフ。
【図27】3層の多層型回折光学素子の断面図。
【図28】第2の実施の形態における投影光学系の模式図。
【図29】第1の実施の形態における撮影光学系の模式図。
【符号の説明】
1、5、11、21、31、101、111、121、132 金型
2、12、22、32、102、112、122、132 光学原料
2’、12’、22’、32’、102’、112’、122’、132’ 光学素子
3、7、13、23、33、36 ガラス平板
4、8、14、24、34、37 回折光学素子
6 光硬化樹脂
9、19.29、39、109、119、129、139 スペーサ
10、20、40、50、110、120、130、140 積層型回折光学素子
41 第1層
42 第2層
43 第3層
72 レチクル
73 レンズ鏡筒
74 レンズ
76 ウエハ
77 ウエハステージ
78 投影光学系
83 屈折光学素子
84 絞り
86 受光部
88 撮影光学系

Claims (2)

  1. d線の屈折率(nd)とアッペ数(νd)との関係が、nd>−6.667×10−3νd+1.70であり、アッペ数(νd)と2次分散(θg,F)との関係がθg,F≦−2×10−3νd+0.59である光学材料により形成され、一方の表面が回折形状を有する回折面である第1の回折光学素子と、該第1の回折光学素子よりもアッペ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2の回折光学素子とを有し、該第1の回折光学素子と第2の回折光学素子は、お互いの回折面が対向して配置されていることを特徴とする積層型回折光学素子。
  2. 少なくとも2層からなり、各層が異なる光学材料から形成されている積層型回折光学素子において、d線の屈折率(nd)とアッペ数(νd)との関係が、nd>−6.667×10−3νd+1.70であり、アッペ数(νd)と2次分散(θg,F)との関係がθg,F≦−2×10−3νd+0.59である光学材料により形成され、一方の表面が回折形状を有する回折面である第1の層と、該第1の光学材料よりもアッペ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2層とを有することを特徴とする積層型回折光学素子。
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