JP5424623B2 - 樹脂組成物およびそれにより成形された光学素子、回折光学素子及び積層型回折光学素子 - Google Patents

樹脂組成物およびそれにより成形された光学素子、回折光学素子及び積層型回折光学素子 Download PDF

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    • C08K3/20Oxides; Hydroxides
    • C08K3/22Oxides; Hydroxides of metals

Description

本発明は、樹脂組成物およびそれにより成形された光学素子、回折光学素子及び積層型回折光学素子に関する。特にカメラ等の撮像光学系に用いる光学素子を成形するのに適した樹脂組成、即ち光学材料に関するものである。
従来から光の屈折を利用した屈折光学系では、分散特性の異なる硝材からなるレンズを組み合わせることによって色収差を減らしている。例えば、望遠鏡等の対物レンズでは分散の小さい硝材を正レンズ、分散の大きい硝材を負レンズとし、これらを組み合わせて用いることで軸上に現れる色収差を補正している。しかしながら、レンズの構成や枚数が制限される場合や、使用される硝材が限られている場合などでは、色収差を十分に補正することが困難な場合があった。
非特許文献1には、屈折面を有する屈折光学素子と回折格子を有する回折光学素子とを組み合わせて用いることで、少ないレンズの枚数で色収差を抑制することが開示されている。
これは、光学素子としての屈折面と回折面とでは、ある基準波長の光線に対する色収差の発生する方向が、逆になるという物理現象を利用したものである。また回折光学素子に連続して形成された回折格子の周期を変化させることで、非球面レンズと同等の特性を発現することができる。
しかしながら、回折光学素子に入射した1本の光線は、回折作用により各次数の複数の光に分かれる。この時、設計次数以外の回折光は、設計次数の光線とは別な所に結像してしまいフレアの発生要因となってしまう。
特許文献1および特許文献2には、各光学素子の屈折率分散と、光学素子の境界面に形成される格子の形状を最適化することで、広波長範囲で高い回折効率を実現することが示されている。使用波長領域の光束を特定の次数(以後設計次数と言う)に集中させることで、それ以外の回折次数の回折光の強度を低く抑え、フレアの発生を抑制している。
具体的には、特許文献1の場合はBMS81(nd=1.64,νd=60.1:オハラ製)とプラスチック光学材料PC(nd=1.58,νd=30.5:帝人化成製)を、特許文献2の場合はCOO1(nd=1.5250νd=50.8:大日本インキ製)、プラスチック光学材料PC(nd=1.58,νd=30.5:帝人化成製)、BMS81(nd=1.64,νd=60.1:オハラ製)等を用いている。
なお、アッベ数(ν)は、以下の式(1)により算出される。
ν=(n−1)/(n−n) 式(1)
:d線(587.6nm)屈折率
:F線(486.1nm)屈折率
:C線(656.3nm)屈折率
本発明者が、前記回折光学素子の光学性能をもっとあげる目的で光学材料として市販、もしくは研究開発されている光学材料を調べたところ図1−1の様な分布となっていた。特許文献1および特許文献2に記載の積層回折光学素子の材料も図1−1の分布内にあてはまる。
また、特許文献1には、広い波長範囲で高い回折効率を有する構成を得るために、相対的に屈折率分散の低い材料で形成された回折光学素子と、屈折率分散の高い材料で形成された回折光学素子を組み合わせて使用することも開示されている。
すなわち、屈折率分散の高い材料と低い材料との屈折率分散の差が大きいほど、構成される光学素子の回折効率は高くなり、光学素子の画角は広くなる。従って、色収差を高精度に補正するには、より屈折率分散の高い(アッベ数が小さい)材料及びより屈折率分散の低い(アッベ数が大きい)材料を使用する事が必要である。
特許文献3には、屈折率(nd)とアッベ数(νd)と関係が、nd>−6.667×10−3νd+1.70であり、屈折率の2次分散(θg,F)とアッベ数(νd)と関係が、θg,F≦−2νd×10−3+0.59である光学材料が開示されている。これらの式を満足することで、可視領域全域における回折効率を向上させることができる。
また、US6059411における光学材料は、屈折率分散が高く、2次分散特性の低い性質を示す透明導電性金属酸化物を、バインダー樹脂に微粒子として混合・分散させた複合材料である。また透明導電性金属酸化物としては、ITO、ATO、SnO2、ZnO等の透明導電性金属酸化物が開示されている。
特開平09−127321号公報 特開平11−044808号公報 特開2004−145273 SPIE Vol.1354 International Lens Design Conference(1990)
近年、光学素子を使用した光学機器においては、製品の小型化の要求が非常に高まってきている。そのため、光学素子の厚さを極力薄くするための開発が進められている。そこで、前述した1層目回折光学素子と、2層目の回折光学素子の間に空間が存在する積層型回折光学素子ではなく、空間のないタイプの多層(multi−layer)回折光学素子を開発されてきている。
空間のないタイプの多層(multi−layer)回折光学素子の場合、格子高さを低くするためには、2つの回折光学素子の屈折率分散特性に加えて、屈折率特性も大きく影響する。すなわち、2つの回折光学素子の屈折率差が大きければ大きいほど、格子高さを低く設計することができる。それにより格子高さに依存した格子壁面のフレア発生量を減少させることが可能となる。しかしながら、前述の(特許文献1)乃至(特許文献2)に記載の光学材料の場合、屈折率は低くても1.52程度である。
また回折効率を向上させるためには前述の特許文献3と同様に、屈折率分散の直線性を表す2次分散特性(θg,F)が、できるだけ小さいほうが良い。
本発明の目的は、低屈折率高分散、かつ2次分散特性を有しており、加工性、低吸水性、光学散乱性、環境耐久特性を有する樹脂組成物およびそれにより成形された光学素子を提供することである。
上記の課題を解決するため本発明は、一方の表面が回折形状を有する回折面である第1の回折光学素子と、該第1の回折光学素子よりも屈折率及びアッベ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2の回折光学素子とを有し、該第1の回折光学素子と第2の回折光学素子は、お互いの回折面が対向してかつ密着して配置されている積層型回折光学素子であって、
該第1の回折光学素子又は該第2の回折光学素子は、少なくとも(A)分子内に不飽和二重結合を有するフッ素系、又はシリコーン系のモノマー、オリゴマーのいずれか一種以上を有するバインダー成分、
(B)金属酸化物微粒子及び(C)重合開始剤を含有する樹脂組成物により形成されており、
前記金属酸化物微粒子は、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及び、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)よりなる群から選ばれるいずれかを有し、
前記樹脂組成物の屈折率(nd)が1.32<nd<1.53であり、
前記樹脂組成物のアッベ数(νd)が14<νd<35であり、
前記樹脂組成物の2次分散特性(θg、F)が0.34<θg、F<0.47であることを特徴とする積層型回折光学素子を提供する。
本発明の樹脂組成物は光学材料として用いられ、樹脂組成物からなる光学材料によれば、光学散乱特性にかかる微粒子の分散性を制御しつつ、低屈折率高分散、かつ2次分散特性を発現し得る。その為、当該光学材料で成形された光学素子を搭載した光学系では効率良く色収差を除去出来、小型軽量化が可能になる。得られる光学素子の回折効率は極めて高く、また格子高さが低く設計出来るため格子の壁面に依存したフレア発生量が少ない。
材料構成として特にフッ素系をバインダー成分として樹脂に用いていることから吸水性をより低く制御することができ、光学素子としては望ましい。また重合性官能基を有するフッ素系のモノマー、オリゴマー、又はシリコーン系のモノマー、オリゴマー等を主とするバインダー成分と重合開始剤を含有させた樹脂構成から、活性エネルギー硬化性樹脂とすることができ、高い加工性を付与することが出来る。そのため複雑形状の光学素子を低コストで効率良く製造出来る。製造時、金型等を用いて形状を転写する場合には、F、Si原子を含有することから離型性にも優れる。
さらには本発明の樹脂組成物からなる光学材料を用いて、互いの回折格子が密着する積層型の回折素子構成にすることでも、フレアの影響をより少なくすることが出来る。また光学素子の構成的な面において、密着した積層構造で互いが固定されていることから、環境信頼性も向上し得る。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に係る樹脂組成物は、少なくとも(A)分子内に重合性官能基を有するフッ素系のモノマー、オリゴマー及びシリコーン系のモノマー、オリゴマーから選ばれる一種以上を含有するバインダー成分と、(B)金属酸化物微粒子、及び(C)重合開始剤を含有することを特徴とする樹脂組成物からなる。
前記金属酸化物微粒子が、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及びフッ素をドープした酸化スズ(FTO)よりなる群から選ばれる一種以上からなることが好ましい。
前記金属酸化物微粒子の平均粒径が2nm以上30nm以下の範囲であり、かつ金属酸化物微粒子の95%以上が粒子径30nm以下であることが好ましい。
前記(A)バインダー成分と(B)金属酸化物微粒子の混合割合が体積比でA:B=99から75:1から25の範囲であることが好ましい。
前記樹脂組成物の屈折率(nd)が1.32<nd<1.53であることが好ましい。
前記樹脂組成物のアッベ数(νd)が14<νd<35であることが好ましい。
前記樹脂組成物の2次分散特性(θg、F)が0.34<θg、F<0.47であることが好ましい。
少なくとも(A)分子内に重合性官能基を有するフッ素系のモノマー、オリゴマー及びシリコーン系のモノマー、オリゴマーから選ばれる一種以上を含有するバインダー成分と、(B)ITOからなる金属酸化物微粒子、及び(C)重合開始剤を含有することが好ましい。
少なくとも(A)屈折率(nd)が1.31<nd<1.48の範囲である、分子内に重合性官能基を有するフッ素系のモノマー、オリゴマーから選ばれる一種以上を含有するバインダー成分と、(B)ITOからなる金属酸化物微粒子、及び(C)重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明に係る硬化膜は、少なくとも(A)分子内に重合性官能基を有するフッ素系のモノマー、オリゴマー及びシリコーン系のモノマー、オリゴマーから選ばれる一種以上を含有するバインダー成分と、(B)金属酸化物微粒子、及び(C)重合開始剤を含有する樹脂組成物であり、該樹脂をガラス基板に成膜し、硬化することにより得られた膜厚が10μmの硬化膜の光学的散乱率が、1%以内であることを特徴とする。
本発明に係る光学素子は、上記の樹脂組成物により形成されたことを特徴とする。
本発明に係る回折光学素子は、上記の光学素子からなり、該光学素子の表面は回折形状が形成された回折面であることを特徴とする。
本発明に係る回折光学素子は、上記の光学素子からなり、該光学素子の表面は屈折形状が形成された屈折面であることを特徴とする。
本発明に係る積層型回折光学素子は、上記の樹脂組成物により形成され、一方の表面が回折形状を有する回折面である第1の回折光学素子と、該第1の回折光学素子よりもアッベ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2の回折光学素子とを有し、該第1の回折光学素子と第2の回折光学素子は、お互いの回折面が対向してかつ密着して配置されていることを特徴とする。
本発明は、低屈折率特性、低吸水特性、離型特性を得るためにフッ素系のモノマー、オリゴマー又はシリコーン系のモノマー、オリゴマーをバインダー成分とし、屈折率高分散特性、2次分散特性を得るために、特にITO微粒子を添加した樹脂組成物を提示している。そして前記樹脂に活性エネルギー重合開始剤を添加した材料構成とすることで、加工性に優れた無溶媒系のエネルギー硬化性樹脂を得ることが出来る。
また本発明に係るモノマー、オリゴマーの材料構成であれば種々の材料選択が可能であり、例えばポリマー単体よりも容易に微粒子表面の分散剤、表面処理剤等に適した相溶性を得ることができる。即ち、光学散乱特性の一層の向上が図れる。
本発明の樹脂組成物を構成する金属酸化物微粒子(以降、微粒子と略記する。)の好適な例としては、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及び、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。必要に応じてSi、Ti、Sn、Zr等との複合酸化物微粒子とすることも出来る。
またベース樹脂となるモノマー、オリゴマー、前記微粒子を、あらかじめ分散させておく溶媒に適応させて、微粒子表面に種々の表面処理剤、分散剤を用いることが好適である。
微粒子の平均粒径としては、光透過率、光学散乱等に悪影響を及ぼさない大きさの粒子径であることが望ましく、2nm以上30nm以下、特に2nm以上20nm以下の範囲であることが好ましい。しかし例えば平均粒径が20nm以下であっても、微粒子の凝集した場合も含めて、粒子径の分布が幅広く30nmより大きな粒子径の粒子が体積分率で全微粒子の5%以上の割合になってしまうと光学散乱に大きな悪化の影響を及ぼす。そうした場合はベース樹脂を混ぜる前の溶媒に微粒子が分散した状態(スラリ状態)か、若しくはスラリにベース樹脂を溶解させた状態か、若しくは粘度により可否はあるが、前記状態で溶媒を除去してベース樹脂と微粒子の無溶媒系にした状態で、取り除きたい粒子サイズより比較的小さな細孔を持つフィルターで濾過処理をして、不要な大きな微粒子を取り除くことが好ましい。
微粒子には必要に応じて表面処理を施しておくことが望ましい。各表面処理は微粒子の合成、作製段階で行っても良いし、単独で微粒子を得た後に別途行っても良い。
また微粒子は、樹脂組成物として最終的に必要な特性に応じて1種類のみで使用することもできるし、2種類以上を併用して使用することもできる。前記(A)バインダー成分と(B)微粒子の混合割合が体積比でA:B=99から75:1から25の範囲であることが好ましい。微粒子の量が多すぎると微粒子自身の有する着色のため高い透過率を確保することが困難になる場合がある。そのため更に好ましくはA:B=90から82:10から18の範囲であることが望ましい。また微粒子の量が多すぎると光学散乱特性の悪化の原因にもなる。
本発明に用いるのに適当な分散溶媒の例としては、バインダー成分を溶解するため若しくは微粒子を溶媒に分散させておくため、必要に応じて表面処理剤、分散剤を溶解させるため、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族炭化水素、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、DMF、DMAc、NMP等のアミド系、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素、ジエチルエーテル、ブチルカルビトール等のエチル類、ジクロロメタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。用いる微粒子の親和性、表面処理剤、分散剤の親和性に合わせて分散溶媒を選択することができ、また有溶媒は1種類のみで使用することもできるし、分散性を損なわない範囲において2種類以上を併用して使用することもできる。
また、本発明において微粒子を凝集しないよう均一に分散させるための表面処理剤、分散剤(界面活性剤)に関しては以下のものが望ましい。一般に表面処理剤、分散剤を用いて微粒子を溶媒、樹脂等に分散する場合、添加する表面処理剤、分散剤の種類、添加量、分子量、極性、親和性等によって全く異なった分散状態を示すことが知られている。本発明に使用する表面処理剤、分散剤としては顔料の誘導体や樹脂型や活性剤型のものを好適に用いることができる。ここで表面処理剤、分散剤としては、カチオン系、弱カチオン系、ノニオン系あるいは両性界面活性剤が有効である。特にポリエステル系、ε−カプロラクトン系、ポリカルボン酸塩、ポリリン酸塩、ハイドロステアリン酸塩、アミドスルホン酸塩、ポリアクリル酸塩、オレフィンマレイン酸塩共重合物、アクリル−マレイン酸塩共重合物、アルキルアミン酢酸塩、アルキル脂肪酸塩、脂肪酸ポリエチレングリコールエステル系、シリコーン系、フッ素系を用いることができるが、本発明においてはアンモニアよび有機アミン類から選択される少なくとも一種の塩基系のものを用いることが好適である。具体的にはディスパービックシリーズ(ビッグケミー・ジャパン社製)の中ではディスパービック161、162、163、164、ソルスパースシリーズ(ゼネガ社製)の中ではソルスパース3000、9000、17000、20000、24000、41090あるいはTAMNシリーズ(日光ケミカル社製)の中ではTAMN−15等のアルキルアミンのPO若しくはEO変成物がある。かかる表面処理剤、分散剤を添加する量としては、大きく分けて表面処理剤、分散剤の種類、微粒子の種類、微粒子の表面積(微粒子径)、微粒子を混合する分散樹脂の種類等、分散溶媒の種類に応じて異なってくるが、本発明においては微粒子の重量に対して0.1重量%以上25.0重量%以下の範囲であることが望ましい。分散剤の添加量が多すぎると白濁の原因となり光学的散乱が生じてしまうため、また微粒子を含有して得られた組成物の特性(屈折率、アッベ数、2次分散特性、弾性率等)を必要以上に低下させてしまうため、好ましくは4.0重量%以上20.0重量%以下の範囲であることがより好適である。また、分散剤は1種類のみで使用することもできるし、2種類以上を併用して使用することもできる。
本発明においてベース樹脂としてのバインダー成分は、分子内に重合性官能基を有するフッ素系のモノマー、オリゴマー及びシリコーン系のモノマー、オリゴマーから選ばれる一種以上を有するものである。バインダー成分の選択としては前記金属酸化物微粒子が分散等している溶媒、表面処理剤、分散剤に良好に相溶するものが望ましい。
フッ素系の場合、好適な樹脂の例としては、フッ素アクリル系、フッ素メタクリル系、フッ素エポキシ系、フッ素ビニル系のモノマー、オリゴマーが挙げられる。具体的には2,2,2−トリフルオロエチルアクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルアクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチルアクリレート、3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチルアクリレート、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチルアクリレート、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチルアクリレート、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチルアクリレート、3−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチルアクリレート、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチルアクリレート、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピルアクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルアクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチルアクリレート、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニルアクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチルアクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロへキサン1,6−ジアクリレート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリレート、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピルメタクリレート、2−(パーフルオロブチル)エチルメタクリレート、3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフルオロヘキシル)エチルメタクリレート、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフルオロオクチル)エチルメタクリレート、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフルオロデシル)エチルメタクリレート、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチルメタクリレート、3−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチルメタクリレート、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチルメタクリレート、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、1H,1H,3H−テトラフルオロプロピルメタクリレート、1H,1H,5H−オクタフルオロペンチルメタクリレート、1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチルメタクリレート、1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニルメタクリレート、1H−1−(トリフルオロメチル)トリフルオロエチルメタクリレート、1H,1H,3H−ヘキサフルオロブチルメタクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロへキサン1,6−ジメタクリレート、ヘキサフルオロエポキシプロパン、3−パーフルオロブチル−1,2−エポキシプロパン、3−パーフルオロヘキシル−1、2−エポキシプロパン、3−パーフルオロオクチル−1、2−エポキシプロパン、3−パーフルオロデシル−1、2−エポキシプロパン、3−(パーフルオロ−3−メチルブチル)−1,2−エポキシプロパン、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−1,2−エポキシプロパン、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−1,2−エポキシプロパン、3−(2,2,3,3−テトラフルオロプロポキシ)−1,2−エポキシプロパン、3−(1H,1H,5H−オクタフルオロペンチロキシ)−1,2−エポキシプロパン、3−(1H,1H,7H−ドデカフルオロヘプチロキシ)−1,2−エポキシプロパン、3−(1H,1H,9H−ヘキサデカフルオロノニロキシ)−1,2−エポキシプロパン、1,4−ビス(2’,3’−エポキシプロピル)−パーフルオロ−n−ブタン等のモノマー、及びそれらに類するものが挙げられる。
それらモノマー、それらのオリゴマーのいずれか一種に特に制限されるものではなく、重合体のフッ素樹脂を選択しても良い。またコポリマーとしてはセントラル硝子(株)の中では、No.702C、703C、704C、705C、706C、707Cに類するものが挙げられる。
またモノマーやオリゴマーを配合させ、分散溶媒を除去した後、少なくとも加熱により溶融体となることが望ましい。より好ましくは室温で溶融体であることが取扱性上、望ましい。室温により結晶性等の固体性質で加熱時に溶融体となるならば、成型時には加熱したまま硬化する必要があり、ハンドリングや成形精度の問題が発生してくる。その他、透明性、相溶性、分散性(安定性)、硬化性、成形性、耐久性等の点から種々選択されるべきである。
また一般にフッ素系の材料は汎用の樹脂等と相溶性が低い。その為、微粒子の表面処理剤や分散剤と混合した際、また分散溶媒を除去した際に、白濁や沈殿が生じないものが好適である。相溶性の低下により光学散乱や透過率に大きな影響を及ぼすからである。また一般的にフッ素系樹脂の硬化物は耐熱性が低い。その為、耐熱性を補強するために、モノマー、オリゴマー問わず良好に相溶可能なアクリル等の汎用樹脂を添加することができる。それにより硬化物となった場合に、弾性率、Tg等の向上が得られる。その際は、屈折率等、各光学特性の変動に配慮した配合をしなければならない。
バインダー成分としては一種類のみで使用することもできるし、二種類以上を併用して使用することもできる。また後述するシリコーン系の成分と併用して用いても良い。
シリコーン系の場合も同様であり、好適な樹脂の例としては、シリコーンアクリル系、シリコーンメタクリル系、シリコーンエポキシ系、シリコーンビニル系のモノマー、オリゴマーが挙げられる。具体的には3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のモノマー、及びそれらに類するものが挙げられる。それらは上記記載のフッ素系の場合と同様の観点から成分選択、配合されるべきである。
本発明の樹脂組成物に含有されるバインダー成分の含有量は、(A)バインダー成分と(B)微粒子の混合割合が体積比でA:B=99から75:1から25の範囲であることが好ましい。微粒子の量が多すぎると微粒子自身の有する着色のため高い透過率を確保することが困難になる場合がある。そのため更に好ましくはA:B=90から82:10から18の範囲であることが望ましい。また微粒子の量が多すぎると光学散乱特性の低下の原因にもなる。
また本発明においてバインダー成分に光重合可能な樹脂を用いる場合における光重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤を利用して、光照射によるラジカル生成機構を利用することができる。通常、レンズ等のレプリカ成形に好ましいものとなる。前記バインダー成分において、利用可能な光重合開始剤としては、例えば、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−1−ブタノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、4−フェニルベンゾフェノン、4−フェノキシベンゾフェノン、4,4’−ジフェニルベンゾフェノン、4,4’−ジフェノキシベンゾフェノン等を好適なものとして挙げることができる。なお、バインダー成分に対する光重合開始剤の添加比率は、光照射量、更には、付加的な加熱温度に応じて適宜選択することができ、また、得られる重合体の目標とする平均分子量に応じて、調製することもできる。
本発明にかかる樹脂の硬化・成形に利用する場合、可視光に吸収を有する微粒子の添加量によっても異なってくるが、バインダー成分に対して、光重合開始剤の添加量は0.01重量%以上10.00重量%以下の範囲に選択することが好ましい。光重合開始剤はバインダー成分との反応性、光照射の波長によって1種類のみで使用することもできるし、2種類以上を併用して使用することもできる。
また本発明においてバインダー成分に熱重合可能な樹脂を用いる場合における熱重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤を利用して、加熱によるラジカル生成機構を利用するものとでき、通常、レンズ等のレプリカ成形に好ましいものとなる。前記バインダー成分において、利用可能な熱重合開始剤としては、例えば、アゾビソイソブチルニトリル(AIBN)、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ブチルパーオキシネオヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシネオヘキサノエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、クミルパーオキシネオヘキサノエート、クミルパーオキシネオデカノエート等を、好適なものとして挙げることができる。なお、バインダー成分に対する熱重合開始剤の添加比率は、加熱温度、更には成形時の酸素存在量に応じて、適宜選択することができる。また、得られる成形体の目標とする重合度に応じて、調製することもできる。
熱重合開始剤の添加量は、バインダー成分に対して0.01重量%以上10.00重量%以下の範囲に選択することが好ましい。熱重合開始剤はバインダー成分との反応性、所望の加熱温度によって1種類のみで使用することもできるし、2種類以上を併用して使用することもできる。
次に、本発明における樹脂組成物としての光学材料の調製工程について述べる。代表して光重合可能なバインダー成分を用いた場合を記載する。
まず選択した溶媒に好適な表面処理剤若しくは分散剤を適量溶解させ、あらかじめ表面処理を施した微粒子を加え均一な微粒子分散溶液(スラリ)を得る。その後、選択した光重合可能なバインダー成分及び光重合開始剤を溶解させる。バインダー成分にスラリを溶解させるにあたっては、バインダー成分の添加で微粒子の分散状態の悪化がより少ない溶媒、表面処理剤、分散剤の組み合わせにすることが望ましい。また必要に応じてフィルタリング処理を行い、凝集微粒子を除去することができる。完全に溶解後、微粒子の沈殿等なく好適に分散していることを確認した後、エバポレーターを用いて溶媒を除去する。この際、溶媒の沸点、残留溶媒量等に応じて減圧度を適宜調整することが望ましい。急激な溶媒の蒸発、除去により微粒子の凝集の程度を悪化させ、分散性を損なうことがある。また減圧による溶媒除去の際、必要に応じて分散性を損なわない程度に加熱することも可能である。このようにして本発明の光学材料を得る。
得られた光学材料には除去し切れなかった残留溶媒を含有することがあり、その含有率によっては後の成形品等における耐久性、光学特性に影響を及ぼすことが考えられる。そのため残留溶媒の含有率は溶媒重量を差し引いた全重量に対して、0.01から0.50重量%の範囲であることが望ましい。減圧度が高すぎると、または減圧と同時に加熱を伴うことで、若しくは長時間にわたる減圧工程を経ることで、溶媒と共に添加した表面処理剤、分散剤およびバインダー成分等のモノマー類も留去される恐れがある。そのため個々の分子量、沸点、昇華性等を考慮した減圧度、温度、時間等の調整が必要である。
本発明にかかる回折光学素子の成形において、かかる光重合法を利用して、上記光学材料より型成形体層を形成する過程を示す。基板に利用する光透過性材料上に膜厚の薄い層構造を形成する際には、例えば、ガラス平板を基板に利用し、一方、微細な回折格子構造に対応する型に金属材料を利用する際、両者の間に、流動性を示す該光学材料を流し込み、軽く抑えることで、型成形を成す。その状態に保ったまま該光学材料の光重合を行う。かかる光重合反応に供する光照射は、光重合開始剤を利用したラジカル生成に起因する機構に対応して、好適な波長の光、通常、紫外光もしくは可視光を利用して行う。例えば、前記基板に利用する光透過性材料、具体的には、ガラス平板を介して、成形されている光学材料調製用のモノマー等原料体に対して、均一に光照射を実施する。照射される光量は、光重合開始剤を利用したラジカル生成に起因する機構に応じて、また、含有される光重合開始剤の含有比率に応じて、適宜選択される。
一方、かかる光重合反応による該光学材料の型成形体層の作製においては、照射される光が型成形されているモノマー等原料体全体に均一に照射されることがより好ましい。従って、利用される光照射は、基板に利用する光透過性材料、例えば、ガラス平板を介して、均一に行うことが可能な波長の光を選択することが一層好ましい。その際、基板に利用
する光透過性材料上に形成する該光学材料の型成形体を含む回折格子の総厚を薄くする形態は、本発明にはより好適なものとなる。同様に、熱重合法により型成形体層の作製を行うこともでき、この場合、全体の温度をより均一とすることが望ましく、基板に利用する光透過性材料上に形成する該光学材料の型成形体を含む回折格子の総厚を薄くする形態は、本発明にはより好適なものとなる。
本発明における光学材料を用いて上記方法を利用することで、屈折率波長分散の異なる材料からなる層複数を基板上に積層し、使用波長域全域で特定次数(設計次数)の回折効率を高くする設計とした回折光学素子を、短時間で作製することが可能となる。また同時に離型剤、増感剤、酸化防止剤、安定剤、増粘剤等を含有させても良い。
[実施の形態]
通常、光学素子による光の屈折率は、短波長になればなるほど急激に変化し、設計された屈折率と差が大きくなる。そのため、短波長になればなるほど設計次数に対する回折効率は低下する。本発明者は、この様な物質の波長分散の急激な変化が、屈折率の2次分散特性θg,F=(ng−nF)/(nF−nc)に起因し、屈折率の2次分散特性(θg,F)を小さくすることで回折効率が向上することを見出した。
図1−2は光学材料として市販されている材料のアッベ数と2次分散特性との関係を示したグラフである。図1−2において縦軸は2次分散特性(θg,F)、横軸はアッベ数νdである。図1−2からわかるように、汎用の光学材料は14<νd<35、および0.34<θg、F<0.47(図1−2:X領域)を満たしていないことがわかる。
以下に本発明における光学材料の調製について具体的に説明する。屈折率測定にはアッベ屈折計(カルニュー光学工業)を用いて測定した。透過率、光学散乱率はU−4000(日立製作所製)を用いて測定した。
実施例1
図2から図5を参照して、実施例1における積層型回折光学素子の構成とその製造方法を説明する。
まず、分散剤としてディスパービッグ163と、平均粒径20nmのITO微粒子をキシレンにそれぞれ1.90wt%、10.55wt%になるように配合し、相溶分散させた。これによりキシレン溶媒のITO微粒子分散スラリを得た。そのスラリ50.50gに対し、バインダー成分として3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピルアクリレートを3.00g、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロへキサン1,6−ジアクリレートを5.25g、添加、相溶させた。また光重合開始剤としてイルガキュア184を0.255g、添加、相溶した。エバポレータにて得られた溶液から溶媒を減圧除去し、本発明における光学材料11を調製した。光学材料11の各特性は表1に示す。
次に図2(a)に示す様に、本実施例用に回折格子形状に加工された金型21に光学材料11を供給した。次に、図2(b)に示すように、光学材料11上にガラス(BK7)平板31を乗せ、UV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で30J/cm2(40mW/cm2)で照射した。その後、図2(c)に示すように、硬化した光学素子41を金型21から離型して回折光学素子51を製造した。71は素子厚を調整するスペーサーである。
一方、図4に記載の2層の積層型回折光学素子を作製するために、光学材料12と前記説明の回折光学素子51を用いる。図3(a)に示す様に、前記回折光学素子51の成型面に本発明における光学材料12を適量供給した。光学材料12として、RC−C001(大日本インキ社製)を用いた。
次に、図3(b)に示すように、光学材料12上にガラス(BK7)平板32を乗せ、UV露光機(EX250:HOYA−SCHOTT社製)で15J/cm2(40mW/cm2)で照射し、回折光学素子51と合わさった状態の回折光学素子52を得た。以上より、図3(c)に示すように、2層の積層型回折光学素子61を製造した。72は素子厚を調整するスペーサーである。また、この光学素子42を成形する光学材料12の光学特性は(nd=1.5230,νd=51.07,θg,F=0.568)である。
図4に示す様に、回折光学素子51と回折光学素子52のそれぞれの格子間ピッチは共に80.00μmである。回折光学素子51と回折光学素子52のお互いの回折格子の山の高さは13.80μmである。
図5は、製造された積層型回折光学素子61における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図5において、波長400nmの時の回折効率は99.9%、波長500nmの時の回折効率は100.0%、波長700nmの時の回折効率は99.8%である。従って積層型回折光学素子61の回折効率は、使用波長の全域において99.8%以上になっており、極めて良好な強度の波長分布を示していると言える。
なお、回折効率とは、全透過光束の光量に対する各次数の回折光の光量の割合で定義される。
実施例2
実施例1で調製したスラリ80.70gに対し、バインダー成分として3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピルアクリレートを3.00g、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロへキサン1,6−ジアクリレートを5.25g、添加、相溶させた。また光重合開始剤としてイルガキュア184を0.255g、添加、相溶した。得られた溶液からエバポレータにて溶媒を減圧除去し、本発明における光学材料13を調製した。光学材料13の各特性は表1に示す。
光学材料13を用いて実施例1と同様に回折光学素子を作製した。
一方、前記回折光学素子とはり合わせる回折光学素子を作製するために、光学材料14を調製する。分散剤が添加されたキシレン溶媒にAl2O3微粒子を分散させたスラリに光学特性が(nd=1.5274,νd=49.82,θg,F=0.552)の光硬化性樹脂を添加、相溶させた。エバポレータにて得られた溶液から溶媒を減圧除去し光学材料14を調製した。光学材料14の光学特性は(nd=1.5706,νd=54.20,θg,F=0.567)である。
得られた光学材料14を用いて実施例1と同様に光学材料13を用いて作製した回折光学素子と合わさった状態の回折光学素子を得た。以上より、2層の積層型回折光学素子を製造した。
回折光学素子の格子間ピッチは共に80.00μmである。回折光学素子のお互いの回折格子の山の高さは8.90μmである。実施例1に記載の回折格子の山の高さより約4.8μm程度、格子の山の高さを低く設計出来る。その結果、回折格子で発生するエッジのフレアの影響をより抑えた光学素子とすることが出来る。
図6は、前記に製造された積層型回折光学素子における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図6において、波長400nmの時の回折効率は99.9%、波長500nmの時の回折効率は100.0%、波長700nmの時の回折効率は99.9%である。従って回折効率は、使用波長の全域において99.9%以上になっており、極めて良好な強度の波長分布を示していると言える。
実施例3
実施例1で調製したスラリ119.80gに対し、バインダー成分として3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピルアクリレートを3.00g、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロへキサン1,6−ジアクリレートを5.25g、添加、相溶させた。また光重合開始剤としてイルガキュア184を0.255g、添加、相溶した。エバポレータにて得られた溶液から溶媒を減圧除去し、本発明における光学材料15を調製した。光学材料15の各特性は表1に示す。
光学材料15を用いて実施例1と同様に回折光学素子を作製した。
一方、前記回折光学素子とはり合わせる回折光学素子を作製するために、光学材料16を調製する。分散剤が添加されたキシレン溶媒にZrO2微粒子を分散させたスラリに実施例2に示した光学特性が(nd=1.5274,νd=49.82,θg,F=0.552)の光硬化性樹脂を添加、相溶させ、表1に記載の特性の光学材料16を調製した。光学材料16の光学特性は(nd=1.6086,νd=45.18,θg,F=0.548)である。
得られた光学材料16を用いて実施例1と同様に光学材料15を用いて作製した回折光学素子と合わさった状態の回折光学素子を得た。以上より、2層の積層型回折光学素子を製造した。
回折光学素子のそれぞれの格子間ピッチは共に80.00μmである。回折光学素子のお互いの回折格子の山の高さは7.32μmである。実施例2に記載の回折格子の山の高さより更に約1.6μm程度、格子の山の高さを低く設計出来る。その結果、回折格子で発生するエッジのフレアの影響を更に抑えた光学素子とすることが出来る。
図7は、前記に製造された積層型回折光学素子における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図7において、波長400nmの時の回折効率は100.0%、波長500nmの時の回折効率は100.0%、波長700nmの時の回折効率は100.0%である。従って回折効率は、使用波長の全域においてほぼ100.0%付近になっており、最も良好な強度の波長分布を示していると言える。
実施例4
実施例1で調製したスラリ53.12gに対し、バインダー成分として3―アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、光重合開始剤としてイルガキュア184を0.255g、添加、相溶した。エバポレータにて得られた溶液から溶媒を減圧除去し、本発明における光学材料17を調製した。光学材料17の各特性は表1に示す。
光学材料17を用いて実施例1と同様に回折光学素子を作製した。
一方、前記回折光学素子とはり合わせる回折光学素子を作製するために、実施例1で用いた光学材料12用意した。
光学材料12を用いて実施例1と同様に光学材料17を用いて作製した回折光学素子と合わさった状態の回折光学素子を得た。以上より、2層の積層型回折光学素子を製造した。
回折光学素子のそれぞれの格子間ピッチは共に80.00μmである。回折光学素子のお互いの回折格子の山の高さは17.86μmである。実施例1に記載の回折格子の山の高さより更に約4.1μm程度、格子の山の高さが高い設計となった。
図8は、前記に製造された積層型回折光学素子における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。
図8において、波長400nmの時の回折効率は100.0%、波長500nmの時の回折効率は100.0%、波長700nmの時の回折効率は99.9%である。従って回折効率は、使用波長の全域においてほぼ100.0%付近になっており、最も良好な強度の波長分布を示していると言える。
比較例1
実施例1に記載した光学材料11の代わりに実施例1から実施例3で用いたバインダー成分(3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロへキサン1,6−ジアクリレート、イルガキュア184を実施例1〜3と同比率で配合した樹脂)のみである光学材料18を用いて、積層型回折光学素子を作製した。
図9は、前記に製造された積層型回折光学素子における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図9において、波長400nm、700nmの時の回折効率は80%を下回っており、良好な強度の波長分布を得られなかった。
比較例2
実施例2に記載した光学材料13の代わりに比較例1に記載した光学材料18を用いて、積層型回折光学素子を作製した。
図10は、前記に製造された積層型回折光学素子における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図10において、波長400nm、700nmの時の回折効率は80%を下回っており、良好な強度の波長分布を得られなかった。
比較例3
実施例3に記載した光学材料15の代わりに比較例1に記載した光学材料18を用いて、積層型回折光学素子を作製した。
図11は、前記に製造された積層型回折光学素子における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図11において、波長400nm、700nmの時の回折効率は80%を下回っており、良好な強度の波長分布を得られなかった。
比較例4
実施例4に記載した光学材料17の代わりに実施例4で用いたバインダー成分(3―アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、イルガキュア184を実施例4と同比率で配合した樹脂)のみである光学材料19を用いて、積層型回折光学素子を作製した。
図12は、前記に製造された積層型回折光学素子における、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nmから700nm)における強度を示したグラフである。横軸は波長、縦軸は回折効率を示している。図12において、波長400nm、700nmの時の回折効率は80%を下回っており、良好な強度の波長分布を得られなかった。
実施例1から4で用いた光学材料11、13、15、17および比較例1から4で用いた光学材料18、19の光学特性、ITO微粒子体積分率、透過率および光学散乱率(400nm,500nm,700nm)、それぞれの光学材料を用いて作製した回折光学素子の回折格子の山の高さ、入射角度0°の一次回折光の各波長(400nm,500nm,700nm)における回折効率結果を表1に示す。また光学材料11、13、15、17および光学材料18、19を用いて、10μmのスペーサーを使用しフィルムを作製した。それらを用いて光学材料の薄膜の透過率、光学散乱率の評価を行った。透過率、光学散乱率の測定結果はそれぞれ図13および図14に示す。
また、一般に積層型回折光学素子の回折効率は、99%以上であれば良好であると言える。そこで今回実験におけるの良否の判定は測定波長400nmから700nmの可視領域全域にわたって、回折効率が99%以上かどうかにより○×を決定した。併せて格子高さに依存するフレアの観点から、格子高さ良否を○△で判断した。
(回折効率の評価)
○:測定波長400nmから700nmの可視領域全域において、回折効率が99%以上の場合を○とした。
×:測定波長400nmから700nmの可視領域全域において、回折効率が99%未満がある場合を×とした。
(格子高さの評価)
格子高さが高い程、入射光が格子で散乱しフレアの要因となる。従ってフレアの観点から格子高さは光学設計上、より低いことが望ましい。
○:格子高さが20μm未満の場合を○とした。
△:格子高さが20μm以上の場合を△とした。
Figure 0005424623
表1から分かるように、本発明にかかる光学物性を満たす実施例1から実施例4の光学材料11、13、15、17を用いて成形した積層回折光学素子は、可視領域全域にて回折効率が極めて良好である。また実施例2、実施例3では回折効率を高く保ったまま、格子高さをより低くすることも可能であった。
一方、本発明にかかる光学物性を満たさない比較例1から比較例3に記載の光学材料18、比較例4に記載の19を用いて成形した積層回折光学素子は、格子高さは低くなるものの短長波長側で部分的な回折効率の落ち込みが確認された。
本発明の樹脂組成物からなる光学材料によれば、光学散乱特性にかかる微粒子の分散性を制御しつつ、低屈折率高分散、かつ2次分散特性を発現できるので、光学素子、回折光学素子、積層型回折光学素子及び光学系、特にカメラ等の撮像光学系に利用することができる。
(1−1)は一般の光学材料におけるアッベ数と屈折率の分布を示すグラフである。(1−2)は一般の光学材料におけるアッベ数と2次分散特性の分布を示すグラフである。 実施例1における光学素子の成形プロセスを示す断面図である。 実施例1における光学素子の成形プロセスを示す断面図である。 実施例1における積層型回折光学素子の構造を示す断面図である。 実施例1における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 実施例2における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 実施例3における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 実施例4における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 比較例1における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 比較例2における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 比較例3における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 比較例4における積層型回折光学素子の一次回折強度を示すグラフである。 光学材料11、13、15、17、18、19の透過率(膜厚10μmスペーサー使用)を示すグラフである。 光学材料11、13、15、17、18、19の光学散乱率(膜厚10μmスペーサー使用)を示すグラフである。
符号の説明
11、12、13、14、15、16、17、18、19 光学材料
21 金型
31、32 ガラス(BK7)平板
41、42 光学素子
51、52 回折光学素子
61 積層型回折光学素子
71、72 スペーサー

Claims (4)

  1. 方の表面が回折形状を有する回折面である第1の回折光学素子と、該第1の回折光学素子よりも屈折率及びアッベ数が大きく、一方の表面が回折形状を有する回折面である第2の回折光学素子とを有し、該第1の回折光学素子と第2の回折光学素子は、お互いの回折面が対向してかつ密着して配置されている積層型回折光学素子であって、
    該第1の回折光学素子又は該第2の回折光学素子は、少なくとも(A)分子内に不飽和二重結合を有するフッ素系、又はシリコーン系のモノマー、オリゴマーのいずれか一種以上を有するバインダー成分、
    (B)金属酸化物微粒子及び(C)重合開始剤を含有する樹脂組成物により形成されており、
    前記金属酸化物微粒子は、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、スズをドープした酸化インジウム(ITO)、アンチモンをドープした酸化スズ(ATO)、亜鉛をドープした酸化インジウム(IZO)、アルミニウムをドープした酸化亜鉛(AZO)、及び、フッ素をドープした酸化スズ(FTO)よりなる群から選ばれるいずれかを有し、
    前記樹脂組成物の屈折率(nd)が1.32<nd<1.53であり、
    前記樹脂組成物のアッベ数(νd)が14<νd<35であり、
    前記樹脂組成物の2次分散特性(θg、F)が0.34<θg、F<0.47であることを特徴とする積層型回折光学素子。
  2. 前記金属酸化物微粒子の平均粒径が2nm以上30nm以下の範囲であり、かつ金属酸化物微粒子の95%以上が粒子径30nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の積層型回折光学素子。
  3. 前記(A)バインダー成分と前記(B)金属酸化物微粒子の混合割合が体積比でA:B=99:1から75:25の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の積層型回折光学素子。
  4. 前記(A)バインダー成分の屈折率(nd)が1.31<nd<1.48の範囲であり、(B)金属酸化物微粒子がITOであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の積層型回折光学素子。
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