JP2001001787A - 車両の制御装置 - Google Patents

車両の制御装置

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JP2001001787A
JP2001001787A JP16611199A JP16611199A JP2001001787A JP 2001001787 A JP2001001787 A JP 2001001787A JP 16611199 A JP16611199 A JP 16611199A JP 16611199 A JP16611199 A JP 16611199A JP 2001001787 A JP2001001787 A JP 2001001787A
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control
vehicle
speed
engine
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JP16611199A
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English (en)
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Atsushi Tabata
淳 田端
Noriki Asahara
則己 浅原
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 有人走行と無人走行とが可能な車両において
無人走行の際に無駄な制御および動力の消費を防止して
燃費を向上させる。 【解決手段】 搭乗者の居る有人走行と搭乗者の居ない
無人走行とをおこなうことが可能であり、かつ搭乗者が
五感で感じる物理量もしくは車両挙動を制御する対人用
制御の可能な車両の制御装置において、搭乗者の居ない
無人走行状態であることを判断する無人走行判断手段
(ステップS4)と、その無人走行判断手段(ステップ
S4)によって無人走行状態であることが判断された場
合に前記対人用制御を中止する対人用制御中止手段(ス
テップS5)とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、搭乗者が居る有
人走行のみならず搭乗者が居ない無人状態で自動走行す
る無人走行が可能であり、かつ搭乗者が五感で感じる物
理量を制御する対人用制御が可能な車両の制御装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】一般の車両は、ガソリンエンジンなどの
内燃機関(以下、エンジンと記す)やモータなどの動力
装置を動力源とし、その出力を変速機によって増大もし
くは低下させて駆動輪に伝達し、かつその動力源の出力
や変速機による変速比を、運転者がアクセルペダルやシ
フト装置を操作することにより変更して走行するように
構成されている。一方、最近では、これらの運転者によ
る操作を電気的な手段を介在させて実行するようになっ
てきており、それに伴って運転者がおこなっていた操作
を、いわゆるコンピュータを主体とする制御装置が自動
的に実行するようになってきている。さらに最近では、
自車両の走行状態のみならず、自車両の周囲の状況をデ
ータとして取り込み、そのデータを自車両の制御に利用
できるようになってきている。
【0003】このような技術的背景のもとに、車両の自
動走行制御が研究されている。その一例が特開平5−2
17096号公報に記載されている。この公報に記載さ
れた連結自動車は、自走することのできる複数の車両を
物理的に連結するとともに、その連結装置に通信用のイ
ンターフェースを設け、車両間でエンジン出力や舵角、
変速比、制動状態などのデータを相互に交換し、これら
のデータに基づいて自車両を制御して複数台の車両を連
結した連結走行を可能にするように構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の公報に記載され
た連結自動車は、自走するためのエンジンや変速機、操
舵装置、制動装置などを備えており、連結走行(隊列走
行)をおこなう場合には、インターフェースを介して得
られ他車両のデータに基づいてそれらの装置を制御する
ことにより、複数台が一連となって走行をおこなうよう
になっている。したがって先頭の車両の後方に順に連結
されている後続車両では、加減速や制動あるいは操舵な
どの走行のための操作が自動的におこなわれることにな
るから、必ずしも運転者が搭乗する必要はなく、無人走
行が可能である。
【0005】一方、このような連結走行もしくは隊列走
行をおこなう車両は、前方の車両に牽引される訳ではな
く、自走しつつ前方車両との相対位置を維持するように
制御されるから、一般の車両と同様に単独で走行するた
めに必要な装置は全て備えているのが通常である。すな
わち運転者が搭乗して走行することを前提としているか
ら、有人運転(有人走行)のための各種の制御をおこな
うシステムを備えている。
【0006】この種の車両を上記の連結走行もしくは隊
列走行において追従走行させる場合、少なくとも追従走
行中は人手による運転操作は不要であるから、無人走行
とすることができる。その場合、基本的な制御として乗
り心地の改善などのための制御すなわち運転者の五感で
感じる車両の挙動などを制御するシステムを動作させる
と、その制御で利益を受ける者が居ない状態で制御をお
こなうことになり、不必要に動力を消費し、ひいては燃
費を悪化させる可能性がある。
【0007】この発明は、上記の事情を背景としてなさ
れたものであり、無人走行をおこなう際の燃費の悪化を
防止もしくは改善することのできる制御装置を提供する
ことを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】この発明
は、上記の目的を達成するために、搭乗者が居ることす
なわち有人であることを前提として実行される制御を、
無人走行の際には中止して不必要にエネルギを消費する
ことを回避するように構成したことを特徴とする制御装
置である。具体的には、請求項1の発明は、搭乗者の居
る有人走行と搭乗者の居ない無人走行とをおこなうこと
が可能であり、かつ搭乗者が五感で感じる物理量もしく
は車両挙動を制御する対人用制御の可能な車両の制御装
置において、搭乗者の居ない無人走行状態であることを
判断する無人走行判断手段と、その無人走行判断手段に
よって無人走行状態であることが判断された場合に前記
対人用制御を中止する対人用制御中止手段とを備えてい
ることを特徴とする制御装置である。
【0009】したがって請求項1の発明では、無人走行
の際に搭乗者が居ることを前提とする対人用制御が実施
されないので、対人用制御のために必要なエネルギの消
費がなく、燃費が向上する。
【0010】また、請求項2の発明は、請求項1におけ
る前記対人用制御が、車両の振動を抑制する防振制御で
あることを特徴とする制御装置である。
【0011】したがって請求項2の発明では、無人走行
の際に防振制御を実行しないので、車両の振動が発生す
ることがあるが、これは搭乗者が居ないので、特に問題
となることがなく、また防振制御のために必要なエネル
ギの消費がなくなるので、燃費が向上する。
【0012】さらに、請求項3の発明は、請求項1にお
ける前記車両が、駆動力源から駆動輪に到る動力伝達系
統と、その動力伝達系統に介在された流体式伝動機構
と、その流体式伝動機構の入力部材と出力部材とを直接
機械的に連結するロックアップクラッチとを有し、前記
対人用制御が、前記ロックアップクラッチの係合状態の
制御であること特徴とする制御装置である。
【0013】したがって請求項3の発明では、搭乗者が
五感で感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙動
を改善するためのロックアップクラッチの制御が、無人
走行の際には中止され、燃費を重視した内容でロックア
ップクラッチが制御されるので、燃費が向上する。
【0014】請求項4の発明は、請求項1における前記
車両が、アイドル回転数を制御可能な内燃機関を備え、
前記対人用制御が、その内燃機関のアイドル回転数の制
御であることを特徴とする制御装置である。
【0015】したがって請求項4の発明では、搭乗者が
五感で感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙動
を改善するためのアイドル回転数の制御が、無人走行の
際には中止され、燃費を重視した内容でアイドル回転数
が制御されるので、燃費が向上する。
【0016】請求項5の発明は、請求項1の発明におけ
る前記車両が、走行のため以外に動作する補機を備え、
前記対人用制御が、その補機の駆動状態の制御であるこ
とを特徴とする制御装置である。
【0017】したがって請求項5の発明では、搭乗者が
五感で感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙動
を改善するための補機が、無人走行時には停止するな
ど、搭乗者を対象とした制御が実行されないので、燃費
が向上する。
【0018】請求項6の発明は、請求項1における前記
車両が、空燃比を変更可能な内燃機関を備え、前記対人
用制御が、その空燃比の制御であることを特徴とする制
御装置である。
【0019】したがって請求項6の発明では、搭乗者が
五感で感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙動
を改善するための空燃比の制御が、無人走行時には中止
され、燃費を重視した内容で空燃比が制御されるので、
燃費が向上する。
【0020】請求項7の発明は、請求項1の発明におけ
る前記車両が、駆動力源と、駆動力源に対する出力の要
求量を変更する出力操作装置と、その出力操作装置から
出力された前記駆動力源に対する出力要求量に基づいて
前記駆動力源の出力を変更する出力制御装置とを備え、
前記対人用制御が、その出力操作装置の操作量に対する
前記出力制御装置の応答量の応答特性の制御であること
を特徴とする制御装置である。
【0021】したがって請求項7の発明では、有人走行
時における前記出力操作装置の操作量に対する出力制御
装置の応答量の応答特性の制御が、無人走行時には中止
され、その応答特性を燃費を重視した特性に制御できる
ので、車両の燃費が向上する。
【0022】請求項8の発明は、請求項1における前記
車両が、被駆動状態で燃料の供給を停止する制御が実行
される内燃機関を備え、前記対人用制御が、前記燃料の
供給の停止制御を実行する前記内燃機関の下限回転数
が、所定の回転数以上に制限する制御であることを特徴
とする制御装置である。
【0023】したがって請求項8の発明では、無人走行
時には、有人走行時に設定されている燃料供給停止制御
をおこなう内燃機関の下限回転数の制限が中止され、こ
れより低い内燃機関の回転数であっても燃料の供給の停
止制御を継続できるので、無人走行中には、燃料を内燃
機関に供給しない期間が、有人走行の際よりも長くな
り、燃費が向上する。
【0024】請求項9の発明は、請求項1ないし8のい
ずれかにおける前記車両が、前方の車両に追従して自動
走行する追従走行が可能であり、その追従走行時に前記
無人走行判断手段が無人走行状態を判断した場合に前記
対人用制御中止手段が、前記対人用制御を中止し、前記
無人走行判断手段が無人走行状態を判断しない場合に
は、前記対人用制御が実行されるように構成されている
ことを特徴とする制御装置である。
【0025】したがって請求項9の発明では、無人によ
る追従走行時には、搭乗者が居ることを前提とした制御
が中止されるので、燃費が向上し、また搭乗者が居る場
合には、対人用制御が実行されるので、乗り心地や居住
性など搭乗者が五感で受ける感触が良好になる。
【0026】
【発明の実施の形態】つぎにこの発明を図面に示す具体
例に基づいて説明する。この発明で対象とする車両は、
搭乗者が運転操作することにより走行する有人走行を基
本的な機能として備え、これに隊列(追従)走行のため
のシステムなどを追加して無人での走行をおこなうこと
のできる車両である。その無人走行の一例である隊列走
行とは、図2に概念図で示してあるように、先導車両V
1 に第2番目以降の車両V2 ,V3 ,V4 が、一定の間
隔を維持し、もしくは間隔をあけないで追従して走行す
る走行形態である。その先導車両V1は、目的地に向け
て道路状況などに応じた運転がおなわれ、通常は運転者
が乗車している有人車両である。
【0027】これに対して、第2番目以降の車両V2 ,
V3 ,V4 は、レーダ波Rw を前方に向けて照射して前
方の車両を検出し、その前方の車両との間に予め定めた
一定の車間距離を維持し、もしくは車間距離をとらず
に、前方車両と同じ経路をたどって追従走行するように
制御される。そのために、後続の追従車両V2 ,V3 ,
V4 は、レーダ波Rw によって前方の車両を確認するだ
けでなく、各車両V1 ,V2 ,V3 ,V4 との間でそれ
ぞれの走行状態についての情報をデータ通信によって交
換し、得られたデータに基づいて走行のための制御を実
行するようになっている。そのために、コンピュータを
主体とする制御装置や送受信装置を備えている。したが
って第2番目以降の追従車両V2 ,V3 ,V4 は自動運
転をおこなう無人車両とすることができる。
【0028】図3は、上記の隊列走行に供される車両の
駆動系統の一例を模式的に示している。内燃機関(以
下、エンジンと記す)1の出力側にダンパ2が連結さ
れ、このダンパ2に続けて第1クラッチC1 と第2クラ
ッチC2 とが互いに直列に連結かつ配置されている。こ
のエンジン1は、要は、燃料を燃焼して動力を出力する
動力装置であり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジ
ンあるいはガスを燃料としたガスエンジンなどを使用す
ることができる。また、ダンパ2は、いわゆるトーショ
ナルダンパであって、トルクの変動を吸収するように構
成されている。さらに、クラッチC1 ,C2 は一例とし
て油圧によって係合・解放の制御をおこなうことのでき
る多板クラッチである。
【0029】これらのクラッチC1 ,C2 を挟んでダン
パ2とは反対側にモータ・ジェネレータ(MG)3が配
置され、そのロータが第2クラッチC2 の出力側の部材
に連結されている。さらに、モータ・ジェネレータ3を
挟んでクラッチC1 ,C2 とは反対側に、ラビニョ型遊
星歯車機構からなる副変速部4が設けられている。すな
わち第1サンギヤ5が第1クラッチC1 の出力側の部材
に連結され、その第1サンギヤ5がロングピニオン6に
噛合するとともに、このロングピニオン6にリングギヤ
7が噛合している。さらに、第2サンギヤ8がモータ・
ジェネレータ3のロータもしくは第2クラッチC2 の出
力側の部材に連結されており、この第2サンギヤ8が、
前記ロングピニオン6に噛合しかつロングピニオン6と
共にキャリヤ9に保持されたショートピニオン10に噛
合している。そのキャリヤ9を選択的に固定するブレー
キB1 が設けられている。
【0030】この副変速部4に続けてベルト式無段変速
機(CVT)からなる主変速部11が設けられている。
すなわちこの主変速部11は、共に溝幅を変更可能な駆
動プーリー12と従動プーリー13とにベルト14を巻
き掛け、これらのプーリー12,13の溝幅を互いに反
対方向に変化させることにより、ベルト14の巻き掛け
半径が連続的に変化し、変速比が無段階に変化するよう
に構成されている。そして、その駆動プーリー12が前
記リングギヤ7に連結され、また従動プーリー13が、
カウンタギヤ対15およびカウンタ軸16を介してフロ
ントデファレンシャル17に連結されている。
【0031】一方、エンジン1のクランクシャフトには
スタータ用のモータ18と、第2のモータ・ジェネレー
タ(MG)19とが連結されている。この第2モータ・
ジェネレータ19は、図示しないクラッチによってエン
ジン1に対して選択的に連結されるように構成されてお
り、エンジン1によって駆動されて生じた電力をバッテ
リ20に充電し、またエアコン用コンプレッサや電動オ
イルポンプなどの補機類(図示せず)に電力を供給する
ように構成されている。なお、そのバッテリ20は、第
2クラッチC2 に連結されたモータ・ジェネレータ(以
下、第1モータ・ジェネレータと記す)3によって発電
した電力を充電し、またその第1モータ・ジェネレータ
3に対して電力を供給するように構成されている。さら
に、各モータ・ジェネレータ3,19として交流同期モ
ータを使用した場合には、バッテリ20とこれらのモー
タ・ジェネレータ3,19との間にインバータ(図示せ
ず)を設け、そのインバータによって各モータ・ジェネ
レータ3,19の出力トルクや回転数あるいは充電電流
を制御するように構成することができる。
【0032】ここで、上記の副変速部4について更に説
明すると、上記の副変速部4は、ニュートラル(N)状
態およびドライブ(D:前進)ポジションでの低速段
(第1速)と高速段(第2速)との切り換え、ならびに
後進段の設定をおこなうための変速部であり、この副変
速部4を構成しているラビニョ型遊星歯車機構について
の共線図を示せば、図4のとおりであり、さらに各クラ
ッチC1 ,C2 およびブレーキB1 の係合作動表を示せ
ば、図5のとおりである。
【0033】先ず、ニュートラル(N)状態について説
明すると、この状態では第1モータ・ジェネレータ3を
停止させ、かつエンジン1を動力伝達系統から遮断する
状態であるから、各クラッチC1 ,C2 を解放する。ま
た、前進段もしくは後進段を設定するための予備的状態
としてブレーキB1 を係合させておく。
【0034】発進時の第1速は、上記のニュートラル状
態で第1モータ・ジェネレータ3を駆動し、リングギヤ
7すなわち出力部材にトルクを発生させる。これは副変
速部4の第2サンギヤ8を駆動し、キャリヤ9を固定し
た状態であるから、リングギヤ7は第2サンギヤ8より
も低速で同方向に回転し、したがってトルクが増幅され
て出力される。またその場合、バッテリ20の充電容量
が不足する場合には、モータ18によってエンジン1を
回転させてこれを起動し、かつエンジン1によって第2
モータ・ジェネレータ19を駆動して発電をおこなう。
こうすることにより、バッテリ20の充電状態(SO
C)に関係なく第1モータ・ジェネレータ3によって発
進することができる。また、停車時のクリープトルクを
第1モータ・ジェネレータ3によって発生させることが
できる。
【0035】このように発進時の第1速は、ブレーキB
1 を係合させた状態で第2サンギヤ8からトルクを入力
することにより設定することができるので、第1モータ
・ジェネレータ3に替えてエンジン1によって発進する
ことができる。すなわち、ブレーキB1 を係合した状態
で第2クラッチC2 をスリップ状態から次第に係合させ
ると、第2サンギヤ8に次第にトルクが入力され、それ
に伴ってリングギヤ7に発生するトルクが次第に増大す
るので、滑らかに発進することができる。
【0036】第1モータ・ジェネレータ3で発進後にエ
ンジン1の回転数を第1モータ・ジェネレータ3の回転
数に同期するまで増大させ、その状態で第1クラッチC
1 を次第に係合させるとともにブレーキB1 を次第に解
放することにより、第1サンギヤ5と第2サンギヤ8と
が同速度で回転するようになり、その結果、副変速部4
の全体が一体となって回転する第2速となる。その場
合、第1モータ・ジェネレータ3に対する電流の供給を
停止すれば、エンジン走行となり、また第1モータ・ジ
ェネレータ3に電流を供給してトルクを発生させれば、
第1モータ・ジェネレータ3によるトルクが駆動トルク
に加わるので、いわゆるトルクアシストすることができ
る。
【0037】さらに、減速時には、第1クラッチC1 を
解放してエンジン1を動力伝達系統から遮断することに
より、回生エネルギによって第1モータ・ジェネレータ
3のみを駆動できるので、効率よくエネルギの回生をお
こなうことができる。
【0038】また一方、後進段について説明すると、ニ
ュートラル状態で第1モータ・ジェネレータ3を反転さ
せることにより、低速状態での後進段が設定される。す
なわちキャリヤ9をブレーキB1 によって固定した状態
で第2サンギヤ8を反転させると、出力部材であるリン
グギヤ7が逆回転し、後進段となる。その場合、第2サ
ンギヤ8とリングギヤ7との歯数の比(ρ1 )に基づい
て変速比(ギヤ比)が決まるので、リングギヤ7の回転
数が低くなる。この低速の後進段では、第1サンギヤ5
が正回転するから、エンジン1を駆動させた状態で第1
クラッチC1 をスリップ状態から次第に係合させれば、
第1サンギヤ5を入力要素として後進段が設定される。
このようにして設定される後進段では、第1サンギヤ5
とリングギヤ7との歯数の比(ρ2 )に基づいて変速比
(ギヤ比)が決まるから、出力部材であるリングギヤ7
の回転数が上記の低速状態の後進段よりも高くなる。す
なわち高速状態の後進段が設定される。
【0039】なお、上記の説明から明らかなように、後
進段では第1モータ・ジェネレータ3によって後進方向
の駆動トルクを発生させることができるので、後進時の
クリープトルクを第1モータ・ジェネレータ3によって
発生させることができる。
【0040】図5にDおよびRevならびにNの符号で
示す各走行ポジションは、図示しないシフト装置におい
てシフトレバーをそれぞれの走行ポジションに移動させ
ることにより選択されるようになっている。これらのシ
フトポジションは図6に示すように、車両のほぼ前後方
向に沿って配列されたP(パーキング)ポジション、R
(リバース)ポジション、N(ニュートラル)ポジショ
ン、D(ドライブ)ポジション、Bポジションと、これ
らのポジションの配列方向に対して直交する方向にDポ
ジションに隣接されたM(マニュアル)ポジションであ
る。
【0041】Pポジションでは車両が停止状態に維持さ
れる。またNポジションおよびRポジションならびにD
ポジションについては前述したとおりの駆動状態が設定
される。さらにBポジションが選択されている状態で
は、前記主変速部11を構成している無段変速機によっ
て、車両の走行状態に応じた変速比が自動的に設定され
る。そしてMポジションが選択されている場合には、M
ポジションスイッチがオン状態となって手動変速モード
が設定されるようになっている。具体的には、Mポジシ
ョンに対して前記P,R,Nの各ポジションの配列方向
と平行な方向に、アップシフト用のプラス(+)ポジシ
ョンとダウンシフト用のマイナス(−)ポジションとが
配置され、これらの各プラスポジションとマイナスポジ
ションとに変速用のスイッチ(図示せず)が配置されて
いる。
【0042】前記Mポジションスイッチがオンとなるこ
とにより、これらの変速用スイッチがアクティブになる
ように構成されている。そして、プラススイッチが1回
オン動作されて信号を出力するごとに、その時点の変速
比に対して予め設定した所定の変速比幅の他の変速比に
アップシフトし、また反対にマイナススイッチが1回オ
ン動作されて信号を出力するごとに、その時点の変速比
に対して予め設定した所定の変速比幅の他の変速比にダ
ウンシフトするようになっている。
【0043】上記の駆動機構を制御するための制御系統
を図7に示してある。図3に示すエンジン1は、混合気
の吸気のためのバルブと燃焼排ガスの排気のためのバル
ブとの開閉タイミングを連続的に変更できるように構成
されている。すなわち可変バルブタイミング(VVT)
機構を備え、そのバルブタイミングを電気的に制御でき
るように構成されている。さらに、このエンジン1は、
加減速のためのアクセル操作量を電気信号に変換し、そ
の電気信号に基づいて開度が変更される電子スロットル
バルブを備えている。すなわち人為的なアクセル操作と
エンジン1での実際のスロットル開度の変更との間に電
気的な制御が介在するエンジン1であり、その電気的な
処理の仕方によって、アクセル操作とスロットル開度操
作との相関関係(すなわちスロットル開度特性)を変更
できるようになっている。
【0044】このようなバルブタイミングや電子スロッ
トルバルブの制御に加え、燃料の供給量(燃料噴射量)
などを制御するために、コンピュータを主体としたエン
ジン・コントローラ(E/G−ECU)21が設けられ
ている。
【0045】また、前記バッテリ20の充電状態(SO
C:State of Charge)を検出し、その検出結果に基づ
いていずれかのモータ・ジェネレータ3,19による充
電電流を制御し、さらには駆動要求量に基づいて前記第
1モータ・ジェネレータ3の出力トルクや回転数を制御
するモータ・ジェネレータ・コントローラ(MG−EC
U)22が設けられている。この第1モータ・ジェネレ
ータ3によるトルクの出力は、前述した発進や加速時の
トルクアシストだけでなく、エンジントルクの脈動によ
る駆動トルクの変動を抑制するように出力され、また変
速時に出力トルクが急激に変化することを抑制する方向
にトルクが出力されるなど、車両の振動を抑制するよう
に第1モータ・ジェネレータ3からトルクが出力され
る。このような第1モータ・ジェネレータ3の出力トル
クの制御は、主に乗り心地を改善するためのものであ
り、車両の搭乗者が五感で感じる車両の挙動を搭乗者に
とって良好なものとするための制御である。すなわちこ
の発明における対人用制御に相当する制御である。また
その場合、エンジン1がこの発明における駆動力源に相
当し、第1モータ・ジェネレータ3が駆動力源の出力ト
ルクの変動を減衰させるトルク変動抑制手段に相当して
いる。
【0046】第1モータ・ジェネレータ3によるエネル
ギの回生は、車両の有する走行慣性力によってモータ・
ジェネレータ3を回転させることよりおこなわれるか
ら、その回生量が制動トルクとして現れる。その回生量
すなわち回生制動力の大きさは、モータ・ジェネレータ
・コントローラ22によって制御できる。そしてこのモ
ータ・ジェネレータ・コントローラ22には図8に示す
減速度設定スイッチ23が接続されている。このスイッ
チ23はいわゆるボリュームに相当するものであって、
スライドノブ24によって設定値を大小に変更すること
により、回生制動力が大小に変化するようになってい
る。なお、回生制動トルクは、回生量の大小によっても
変更できるが、これ以外に回生効率を変更することによ
っても回生制動トルクを変更することができるので、上
記のスイッチ23によって回生量と回生効率とのいずれ
かを変更するように構成することができる。
【0047】さらに、前記副変速部4における各クラッ
チC1 ,C2 およびブレーキB1 の係合・解放を制御
し、また主変速部11で設定する変速比を制御するため
の変速機・コントローラ(T/M−ECU)25が設け
られている。各クラッチC1 ,C2 およびブレーキB1
ならびに主変速部11における各プーリー12,13
は、油圧によって動作するように構成されており、その
ための油圧制御装置(図示せず)に対して変速機・コン
トローラ25が制御信号を出力して変速段あるいは変速
比を適宜に設定するように構成されている。
【0048】上記の各コントローラ21,22,25
が、前述した隊列走行のための制御を実行する隊列走行
制御装置26にデータ通信可能に接続されている。この
隊列走行制御装置26は、前記の各コントローラ21,
22,25と同様にコンピュータを主体としたものであ
って、各コントローラ21,22,25に制御信号を出
力し、上記のエンジン1およびモータ・ジェネレータ3
ならびに各変速部4,11の制御内容を隊列走行に適す
る制御内容とするように構成されている。具体的には後
述する。
【0049】隊列走行をおこなう場合、前方車両との相
対位置関係や走行している道路環境、さらには今後走行
が予定されている道路環境などを知ることが有利であ
り、そのために上記の車両は、ナビゲーションシステム
およびオートクルーズシステム、ならびにレーダクルー
ズシステムを備えている。ナビゲーションシステムは、
電子データ化した地図情報と、人工衛星を利用したGP
S(グローバルポジショニングシステム)や自律航法な
どによる現在位置検出システムとを備え、地図情報上に
自車両の現在位置をあてはめて自車両の現在位置をディ
スプレー上に表示し、また、予め入力された目的地まで
のルートを併せて表示し、さらには交差点などの道路情
報を音声などで出力するように構成されている。したが
ってこのナビゲーションシステムによって現在位置の道
路状況や前方の走行予定路の道路状況を検出することが
できる。このナビゲーションシステムの主たる構成部材
であるコントローラ(ナビ−ECU)27が上記の隊列
走行制御装置26にデータ通信可能に接続されている。
【0050】オートクルーズシステムは、車速を設定値
に維持するためのシステムであり、アクティブ状態で入
力された設定車速と検出された実車速とを比較し、実車
速が設定車速に一致するように信号(出力要求信号)を
出力して、主にスロットル開度を制御するようになって
いる。このオートクルーズシステムの主たる構成部材で
あるコントローラ(オートクルーズ−ECU)28が上
記の隊列走行制御装置26にデータ通信可能に接続され
ている。
【0051】さらにレーダクルーズシステムは、前記レ
ーダ波Rwを照射するとともに前方の車両から反射した
レーダ波Rw を受信して、前方の車両の有無、相対距離
(車間距離)、相対速度、左右方向の相対位置のズレな
どを検出するように構成されている。また、前記のオー
トクルーズシステムと同様に、検出信号に基づいて車速
の制御ための信号を出力するように構成することができ
る。このレーダクルーズシステムの主たる構成部材であ
るコントローラ(レーダクルーズ−ECU)29が上記
の隊列走行制御装置26にデータ通信可能に接続されて
いる。
【0052】これらのオートクルーズシステムやレーダ
クルーズシステムは、車速を制御するためにエンジン1
に対する出力要求信号を出力し、これが隊列走行制御装
置26に入力され、さらにはエンジン・コントローラ2
1を介して電子スロットルバルブなどの出力制御装置に
入力される。その電子スロットルバルブなどの出力制御
装置には、アクセルペダルの踏み込み量に基づく出力要
求信号も入力される。したがってオートクルーズシステ
ムやレーダクルーズシステムあるいはアクセルペダルが
この発明における出力要求操作装置に相当している。ま
た、エンジン・コントローラ21は、アクセル開度など
の出力要求量に対する電子スロットルバルブの開度や燃
料噴射量などの応答量すなわち応答特性を適宜に変更で
きるように構成されている。
【0053】さらに上記の各車両は、車両相互の間で情
報の交換をおこなうための送受信機を備えている。その
交換される情報は、アクセル開度に対するスロットル開
度の特性、変速段、変速パターン、制動の有無、図8に
示す減速度設定スイッチ23で設定されている減速度レ
ベルなどの車両の走行に関する情報である。これらの情
報すなわち他車信号が隊列走行制御装置26に入力され
ている。
【0054】また、上記の各車両は、その運行を制御す
るセンター(図示せず)との間で情報を交換することが
可能であり、これは上記の送受信機を介しておこなうこ
とができる。そしてそのセンターからの信号が隊列走行
制御装置26に入力されている。
【0055】ここで、隊列走行制御装置26に入力され
ている信号を例示すれば、図9のとおりである。すなわ
ち前記ナビ−ECU27からの信号、変速パターンを選
択するパターンセレクトスイッチからの信号、エンジン
回転数NE の検出信号、車両加速度センサからの信号、
エンジン水温の検出信号、イグニッションスイッチから
の信号、バッテリの充電状態(SOC)の検出信号、エ
ンジン1におけるクランクの位置(角度)の検出信号、
デフォッガの動作状態を示す信号、エアコンの動作状態
を示す信号、車速信号、無段変速機(CVT)の油温の
検出信号、変速機で設定されているシフトポジションの
検出信号、サイドブレーキの動作状態を示す信号、フッ
トブレーキスイッチアッパスイッチからの信号、フット
ブレーキスイッチロアスイッチからの信号、排ガス用浄
化触媒の温度を示す信号、アクセル開度を示す信号、オ
ートクルーズスイッチからの信号、Mポジションスイッ
チからの信号、マイナススイッチからの信号、プライス
スイッチからの信号、レーダクルーズスイッチからの信
号、フューエルリッドに設けてあるスイッチからの信
号、変速機の入力回転数センサからの検出信号、発進の
際の変速段を最低速変速比より小さい変速比に設定する
ためのスノーモードスイッチからの信号、隊列走行する
他の車両からの信号、センターからの信号などが、隊列
走行制御装置26に入力されている。
【0056】一方、制御のための出力信号として、パタ
ーンセレクトスイッチインジケータのための信号、モー
タ(MO)用コントローラへの信号、点火時期を制御す
るための点火信号、エンジン1での燃料噴射を制御する
ための噴射信号、第1モータ・ジェネレータ3について
のコントローラに対する信号、第2モータ・ジェネレー
タ19についてのコントローラに対する信号、減速度を
制御するための減速装置に対する制御信号、無段変速機
における所定のソレノイドに対する制御信号、無段変速
機のライン圧を制御するための制御信号、ABS(アン
チ・ロック・ブレーキ・システム)におけるアクチュエ
ータの制御信号、駆動力源を表示するインジケータのた
めの信号、エアコンの制御のための信号、警報音のため
の信号、電子スロットルバルブを制御するための信号、
スノーモードが設定されていることを表示するインジケ
ータのための信号、可変バルブタイミング装置に対する
信号、システムの動作状態を表示するインジケータに対
する信号、設定減速度を表示するインジケータのための
信号、エアコンプレッサを動力源に連結するクラッチに
対する信号、無段変速機の油圧を発生させる電動オイル
ポンプの制御のための信号などが、隊列走行制御装置2
6から出力されている。
【0057】ここで、各インジケータの一例を図示すれ
ば、図10のとおりである。これらの表示は、メータパ
ネルの内部やインストルメントパネル、あるいはセンタ
ーコンソールの適宜の位置などに設けられ、システムイ
ンジケータの一種であるITSインジケータ30は、隊
列走行が選択された場合に「隊列走行」の文字表示をお
こなうようになっている。また、手動操作に基づいて変
速比を設定するマニュアルポジションインジケータ31
は設定されている変速段(あるいは変速比)を数字で表
示するようになっている。前記減速度設定スイッチ23
によって設定された減速度を表示する設定減速度インジ
ケータ32は、矢印の長さによって設定減速度の大きさ
を表示するようになっている。さらに、パターンセレク
トスイッチインジケータ33は、パターンセレクトスイ
ッチによって選択されたシフトパターンをP(パワ
ー)、N(ノーマル)、E(エコノミー)などの文字で
表示するようになっている。そして、スノーモードイン
ジケータ34は、スノーモードが選択された場合に「S
NOW」の文字表示をおこなうようになっている。
【0058】この発明に係る上記の車両は、通常の車両
と同様に運転者の運転操作による単独での有人走行が可
能であり、これに加えて図2に示す無人での隊列(追
従)走行が可能であって、それぞれの走行形態ごとに制
御内容を異ならせるように構成されている。図1はその
制御の一例を示すフローチャートであって、先ず、信号
の読み込みを含む入力信号の処理がおこなわれる(ステ
ップS1)。ついで隊列走行が可能か否かおよび隊列走
行が選択されているか否かが判断される(ステップS
2)。隊列走行では、前述したように、隊列に参加する
車両相互の間で情報の交換をおこない、また前方車両に
一定の間隔をあけて、もしくはあけないで、追従して走
行するから、これらの機能を果たすための機器が正常で
あることが必要であり、ステップS2ではその機器のフ
ェールの判断を含め、隊列走行が選択されているか否か
を判断する。なお、隊列走行の選択は、車両に設けられ
ている選択スイッチ(図示せず)によっておこなうこと
ができる。
【0059】隊列走行が可能でありかつ隊列走行が選択
されていることによりステップS2で肯定判断された場
合には、隊列走行制御の処理をおこなう(ステップS
3)。その隊列走行制御の処理の一例を挙げると、前方
車両との相対位置を検出するためのレーダクルーズシス
テムをアクティブにし、また車両間通信のための送受信
機をオン状態とし、さらに追従車両においては無人運転
を可能にするために自動操舵システム(図示せず)をア
クティブにする。
【0060】ついで無人走行か否かが判断される(ステ
ップS4)。このステップS4の機能的手段がこの発明
の無人走行判断手段に相当し、その判断は、例えば座席
シートに内蔵させてあるスイッチのオン・オフ状態で判
断することができる。なお、隊列走行の場合、先導車両
に後続の車両が追従して走行することにより、追従車両
の自動運転が可能になるので、無人走行となる車両は第
2番目以降の追従車両である。
【0061】このステップS4で肯定判断された場合、
第1モータ・ジェネレータ3による防振制御を中止する
(ステップS5)。このステップS5の機能的手段が、
請求項1あるいは請求項2の発明の対人用制御中止手段
に相当し、この防振制御は、搭乗者が居た場合にその搭
乗者の五感で感じ取ることのできる車両の振動を抑制す
る制御であって、一例として、変速時やエンジンの低回
転時などに駆動トルクの変動を抑制するように第1モー
タ・ジェネレータ3によってトルクを出力し、もしくは
反対に吸収して車体に伝達される振動を低減する制御で
ある。このような制御は、人体で感じられるいわゆる乗
り心地を改善するためのものであって、搭乗者を対象と
するいわゆる対人用制御である。したがってステップS
4で肯定判断されて搭乗者が居ないことが検出された場
合には、その対人用制御を実行すること自体が無駄にな
るので、これを中止する。同時に、その制御のために消
費されるエネルギの消費がなく、燃費を改善することが
できる。
【0062】一方、隊列走行であっても先導車両であれ
ば運転者が搭乗しており、また追従車両であっても監視
のためや移動のために搭乗することがあり、その場合に
は、ステップS4で肯定判断される。その場合には、第
1モータ・ジェネレータ3による防振制御を実施する
(ステップS6)。制御の対象もしくは前提となる搭乗
者が居るからである。
【0063】さらに、隊列走行をおこなうことができな
い状況にあり、あるいは隊列走行が選択されていないこ
とにより、ステップS2で否定判断された場合には、単
独走行制御の処理がおこなわれる(ステップS7)。こ
れは、前述した隊列走行のための制御を解除して通常の
車両としての走行をおこなうための制御を設定する。例
えば前述したレーダクルーズシステムをオフとし、また
車両間通信のための送受信機をオフ状態とし、さらに追
従車両においては無人運転を可能にするための自動操舵
システム(図示せず)をオフ状態すなわち手動操舵可能
な状態にする。
【0064】なお、上記の第1モータ・ジェネレータ3
によって起振力とは反対位相のトルクを生じさせ、ある
いは第1モータ・ジェネレータ3を負荷として作用させ
て動力伝達系統での振動を抑制する防振制御がこの発明
における対人用制御の一例であり、この発明における防
振制御には、上記の第1モータ・ジェネレータ3に替え
てフライホイールや静電気としてエネルギを蓄える手段
などの他の形式のリターダを用いる防振制御も含まれ
る。したがってこの発明の制御装置は、前記車両が、駆
動力源と、駆動力源で出力されたトルクを駆動輪に伝達
する動力伝達系統と、その動力伝達系統に介在され前記
駆動力源が出力するトルクの変動を減衰させるトルク変
動抑制手段とを備え、前記対人用制御が、前記トルク変
動抑制手段による前記駆動力源の出力トルクの変動を減
衰させる制御であることを特徴とする装置として構成す
ることができる。
【0065】また、この発明における防振制御は、車体
の揺れとして感じ取ることのできる振動の他に、音とし
て感じ取ることのできる振動を抑制もしくは防止する制
御も含まれる。したがってこの発明における防振制御
は、サスペンション機構の減衰特性などを制御する防振
制御、ロードノイズを低減する制御、エンジンの吸気系
の音に対して逆位相の音を発生させて騒音を低下させる
制御などが含まれる。
【0066】さらに、この発明における対人用制御は、
要は、搭乗者に所定の利益を得させるべく実行する制御
であるから、上記の防振制御以外の制御を中止すること
としてもよい。例えば、メーターパネルの点灯あるいは
輝度の変更、ナビゲーションシステムによる音声案内、
居眠り運転防止のための警告の発信制御などの搭乗者を
対象もしくは前提とした制御(搭乗者が五感で感じるこ
とのできる物理量の制御)を、無人走行状態であること
が検出された場合に中止することとしてもよい。
【0067】また、上記の具体例では、ラビニョ型遊星
歯車機構からなる副変速部と無段変速機からなる主変速
部とを備えた車両を対象とした制御装置の例を示した
が、この発明では、有段式の自動変速機やトロイダル型
無段変速機などの他の変速機を備えた車両を対象とする
制御装置にも適用することができる。さらに上記の車両
は、エンジンと変速機との間にモータ・ジェネレータを
配置した形式のハイブリッド車であるが、この発明を適
用することのできるハイブリッド形式は上記の具体例で
示した形式に限定されず、またエンジンを含む駆動系統
は、従来知られている内燃機関および有段式の自動変速
機を主体とするものであってもよい。さらに、動力源の
トルク変動を減衰させるための手段は、上記のモータ・
ジェネレータに限られないのであり、フライホイールあ
るいはアキュームレータなどのエネルギを蓄える手段で
あってもよい。
【0068】そこで、この発明を適用することのできる
他の車両の例および対人用制御ならびに対人用制御の中
止の例を説明する。図11はこの発明で対象とすること
のできる車両における動力伝達系統を模式的に示してお
り、内燃機関(エンジン)50の出力側に流体伝動機構
であるトルクコンバータ51を介して自動変速機52が
接続されている。そのエンジン50は、要は、供給され
た燃料を燃焼させて機械的な動力を出力する動力装置で
あり、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン、ガスエ
ンジンなどのレシプロタイプのエンジンが最も一般的で
あるが、これに限定されない。
【0069】このエンジン50として、吸気によって燃
料をシリンダ内に吸入する形式のエンジン、吸気ポート
に燃料を噴射する形式のエンジン、シリンダの内部に直
接燃料を噴射する形式のエンジン、吸気量を制御するた
めのスロットルバルブをアクセルペダルで直接開閉する
形式のエンジン、そのスロットルバルブを電子制御する
形式のエンジンなどを使用することができる。燃料を噴
射するエンジン50を使用する場合には、その空燃比を
適宜に制御し、空燃比を大きくしたいわゆるリーンバー
ン運転や空燃比を理論空燃比程度に設定したいわゆるス
トイキバーン運転などが可能である。
【0070】また、燃料をシリンダの内部に直接噴射す
る形式のエンジンにおいては、ピストンの頂部の形状や
燃料噴射のタイミングなどによって均質燃焼運転と成層
燃焼運転とが可能である。その均質燃焼は、シリンダの
内部に燃料と空気との混合気を均質に分散(拡散)させ
た状態で着火して燃焼させる燃焼状態であり、これは、
一般的には、空燃比が相対的に小さい状態(いわゆるリ
ッチに近い状態)で実行される。これに対して成層燃焼
は、空燃比がリッチもしくは理論空燃比に近いいわゆる
濃厚な混合気をシリンダの内部で部分的に形成させ、そ
の部分に着火して燃焼させる燃焼状態であり、混合気全
体としては空燃比が大きい場合でも円滑に燃焼が生じる
ので、リーンバーン運転の際に実行される。
【0071】さらに、スロットルバルブ(スロットル開
度)を電子制御することのできるエンジン50では、ア
クセルペダルやオートクルーズシステムなどの出力要求
装置とスロットルバルブとの間に電気的な制御装置が介
在するので、その出力要求量とスロットル開度である応
答量との関係を電気的に適宜に設定することができる。
すなわちスロットル開度の応答特性を可変にすることが
できる。
【0072】また、混合気を圧縮して爆発的に燃焼させ
ることにより動力を出力するエンジンでは、強制的に回
転させられている状態(被駆動状態)で燃料を供給する
ことにより始動することができるので、車両の減速時に
エンジン回転数が所定の下限回転数以上であれば、燃料
の供給を停止し、下限回転数にまで低下する直前に燃料
の供給を再開することにより、エンジンを回転状態に維
持することができる。これは、いわゆるフューエルカッ
ト制御であり、燃料を噴射して供給する形式のエンジン
で実行することができる。なお、図11に示すエンジン
50においても、従来のエンジンと同様に、アイドルス
ピードコントロールバルブを吸気側に設けるとともに、
その開度を電気的に制御することにより、アイドル回転
数を適宜に設定することができる。
【0073】上記のエンジン50の出力側に連結されて
いるトルクコンバータ51は、後述するように、その入
力側の部材と出力側の部材とを機械的に直接連結するロ
ックアップクラッチ53を備えている。またこのトルク
コンバータ51を含む自動変速機52は、ニュートラル
状態および後進段ならびに複数の前進段を設定する歯車
変速機部54と、ロックアップクラッチ53の係合、解
放、滑りを伴う係合状態(半係合)の制御および歯車変
速機部54の制御を実行するための油圧を生じさせる油
圧制御部55とを備えている。なお、この油圧制御部5
5は、調圧バルブや油路を切り換えるシフトバルブなど
の各種のバルブを電気的に制御できるように構成されて
おり、したがって変速段を電気的に制御できる。また、
この油圧制御部55には、オイルレベルゲージを挿入す
るフィラーチューブ56が設けられている。
【0074】この自動変速機52の出力軸57がプロペ
ラシャフト58およびデファレンシャル59を介して駆
動輪60に連結されている。したがってエンジン50か
ら駆動輪60に到るトルクの伝達経路が全体としてこの
発明における動力伝達系統を構成している。
【0075】また一方、エンジン50は、トルクコンバ
ータ51側とは反対側に延びた出力部を備えており、こ
こに伝動機構61を介して補機62が連結されている。
その伝動機構61は、一対のプーリとこれらに巻き掛け
たベルトなどからなる巻き掛け伝動機構や互いに噛合す
る複数の歯車からなる歯車伝動機構であって、その入力
側の部材がエンジン50の出力部(例えばクランクシャ
フト)に連結され、また出力側の部材が補機62に連結
されている。その補機62は、要は、走行以外のために
動作して出力する装置であって、例えば空調(エアコ
ン)用のコンプレッサ、あるいは補機用発電機である。
【0076】エンジン50と補機62とは選択的に連結
できるように構成されており、そのために上記の伝動機
構61とエンジン50もしくは補機62との間にクラッ
チ63が設けられている。図11に示す例では、伝動機
構61と補機62との間にクラッチ63が設けられてい
る。
【0077】ここで、上記の自動変速機52の一例を図
12および図13を参照して更に具体的に説明する。図
12において、トルクコンバータ53は、エンジン50
から動力を受けるフロントカバー64と一体のポンプイ
ンペラ65を備えており、このポンプインペラ65とフ
ロントカバー64との間にポンプインペラ65と対向し
てタービンランナ66が配置されている。これらポンプ
インペラ65とタービンランナ66との間でその回転中
心側の部分には、一方向クラッチ67によって保持され
たステータ68が配置されている。
【0078】さらに、タービンランナ66とフロントカ
バー64との間には、フロントカバー64の内面に向け
て押圧されてフロントカバー64に係合するロックアッ
プクラッチ53が配置され、このロックアップクラッチ
53は、タービンランナ66を取り付けてあるハブに一
体化されている。そしてこのフロントカバー64および
ポンプインペラ65によって形成される密閉容器の内部
に、作動油としてオートマチック・トランスミッション
・フルード(以下、ATFと略記する)が封入されてい
る。
【0079】したがってポンプインペラ65がフロント
カバー64と共に回転してATFの螺旋流を生じさせ、
これがタービンランナ66に作用してタービンランナ6
6を回転させ、このようにして両者の間でトルクを伝達
するようになっている。すなわちポンプインペラ65が
入力要素として機能し、またタービンランナ66が出力
要素として機能する。さらに、ロックアップクラッチ5
3が係合することにより、ATFを介さずにタービンラ
ンナ66に対して直接動力を伝達するようになってい
る。なお、ロックアップクラッチ53を所定の係合圧で
滑らせるスリップ制御をおこなうことも可能である。
【0080】このトルクコンバータ51に続けて配置さ
れている歯車変速機部54は、副変速部69および主変
速部70から構成されている。副変速部69は、オーバ
ドライブ用の遊星歯車機構71を備えており、前記トル
クコンバータ53におけるタービンランナ66と一体と
なって回転する入力軸73が、遊星歯車機構71のキャ
リヤ72に連結されている。この遊星歯車機構71を構
成するキャリヤ72とサンギヤ74との間には、多板ク
ラッチC0 と一方向クラッチF0 とが設けられている。
【0081】この一方向クラッチF0 は、サンギヤ74
がキャリヤ72に対して相対的に正回転、つまり、入力
軸73の回転方向に回転した場合に係合するようになっ
ている。そして、副変速部69の出力要素であるリング
ギヤ75が、主変速部70の入力要素である中間軸76
に接続されている。また、サンギヤ74の回転を選択的
に止める多板ブレーキB0 が設けられている。
【0082】したがって、副変速部69は、多板クラッ
チC0 もしくは一方向クラッチF0が係合した状態で遊
星歯車機構71の全体が一体となって回転する。このた
め、中間軸76が入力軸73と同速度で回転し、低速段
となる。また、ブレーキB0を係合させてサンギヤ74
の回転を止めた状態では、リングギヤ75が入力軸73
に対して増速されて正回転し、高速段となる。
【0083】他方、主変速部70は、三組の遊星歯車機
構77,78,79を備えており、三組の遊星歯車機構
77,78,79を構成しているそれぞれの回転要素
が、以下のように連結されている。すなわち、第1遊星
歯車機構77のサンギヤ80と、第2遊星歯車機構78
のサンギヤ81とが互いに一体的に連結されている。ま
た、第1遊星歯車機構77のリングギヤ82と、第2遊
星歯車機構78のキャリヤ83と、第3遊星歯車機構7
9のキャリヤ84とが連結されている。さらに、キャリ
ヤ84に出力軸85が連結されている。さらにまた、第
2遊星歯車機構78のリングギヤ86が、第3遊星歯車
機構79のサンギヤ87に連結されている。
【0084】この主変速部70の歯車列においては、後
進側の1つの変速段と、前進側の4つの変速段とを設定
することができる。このような変速段を設定するための
摩擦係合装置、つまりクラッチおよびブレーキが、以下
のように設けられている。先ずクラッチについて述べる
と、リングギヤ86およびサンギヤ87と、中間軸76
との間に第1クラッチC11が設けられている。また、互
いに連結されたサンギヤ80およびサンギヤ81と、中
間軸76との間に第2クラッチC12が設けられている。
【0085】つぎにブレーキについて述べると、第1ブ
レーキB11はバンドブレーキであって、第1遊星歯車機
構77のサンギヤ80、および第2遊星歯車機構78の
サンギヤ81の回転を止めるように配置されている。ま
たこれらのサンギヤ80,81とケーシング65との間
には、第1一方向クラッチF1 と、多板ブレーキである
第2ブレーキB12とが直列に配列されている。第1一方
向クラッチF1 はサンギヤ80,81が逆回転、つまり
入力軸73の回転方向とは反対方向に回転しようとする
際に係合するようになっている。
【0086】また、第1遊星歯車機構77のキャリヤ8
8とケーシング89との間に、多板ブレーキである第3
ブレーキB13が設けられている。そして第3遊星歯車機
構79はリングギヤ90を備えており、リングギヤ90
の回転を止めるブレーキとして、多板ブレーキである第
4ブレーキB14と、第2一方向クラッチF2 とが設けら
れている。第4ブレーキB14および第2一方向クラッチ
F2 は、ケーシング89とリングギヤ90との間に相互
に並列に配置されている。なお、この第2一方向クラッ
チF2 はリングギヤ90が逆回転しようとする際に係合
するように構成されている。さらに、歯車変速機部の入
力回転数を検出する入力回転数センサ(タービン回転数
センサ)91と、出力軸85の回転数を検出する出力回
転数センサ(車速センサ)92とが設けられている。
【0087】上記のように構成された自動変速機52に
おいては、各クラッチやブレーキなどの摩擦係合装置
を、図13の係合作動表に示すように係合・解放するこ
とにより、前進5段・後進1段の変速段を設定すること
ができる。なお、図13おいて○印は摩擦係合装置が係
合することを示し、◎印は、エンジンブレーキ時に摩擦
係合装置が係合することを示し、△印は摩擦係合装置が
係合・解放のいずれでもよいこと、言い換えれば、摩擦
係合装置が係合されてもトルクの伝達には無関係である
ことを示し、空欄は摩擦係合装置が解放されることを示
している。
【0088】図13に示すP(パーキング)、R(リバ
ース:後進段)、N(ニュートラル)ならびに第1速
(1st)ないし第5速(5th)の各シフト状態は、
図示しないシフト装置のレバーをマニュアル操作するこ
とにより設定される。そのシフトレバーによって設定さ
れる各シフトポジションの配列は、図14に示すとおり
であり、P(パーキング)ポジション、R(リバース)
ポジション、N(ニュートラル)ポジション、D(ドラ
イブ)ポジションが、ここに挙げた順序で車両の前後方
向に沿って配列され、そのDポジションに対して車両の
幅方向に隣接する位置に“4”ポジションが配置され、
その“4”ポジションに対して車両後方側に隣接して
“3”ポジションが配置され、さらにこの“3”ポジシ
ョンの位置から車両の斜め後方に“2”ポジションおよ
びLポジションが順に配列されている。
【0089】ここで、Dポジションは車速やアクセル開
度などの車両の走行状態に基づいて前進第1速ないし第
5速を設定するためのポジションであり、また“4”ポ
ジションは、第1速ないし第4速、“3”ポジションは
第1速ないし第3速、“2”ポジションは第1速および
第2速、Lポジションは第1速をそれぞれ設定するため
のポジションである。なお、“3”ポジションないしL
ポジションは、エンジンブレーキレンジを設定するポジ
ションであり、それぞれのポジションで設定可能な変速
段のうち最も高速側の変速段でエンジンブレーキを効か
せるように構成されている。
【0090】また、上記の自動変速機52は手動操作に
よって変速段を選択するマニュアルシフトモードを設定
できるように構成されている。その一例が、Dポジショ
ンないしLポジションのいずれかをシフトレバーによっ
て選択することにより、そのポジションに応じた変速段
を設定するモードである。すなわち、マニュアル操作に
よって変速段を設定する変速モードであって、これがス
ポーツモードである。このスポーツモードを選択するス
ポーツモードスイッチ93がインストルメントパネルも
しくはセンターコンソール(それぞれ図示せず)などに
設けられている。このスイッチ93をオン操作した状態
で、シフトレバーをDポジションに設定すると前進第5
速となり、また“4”ポジションに設定すると前進第4
速、“3”ポジションに設定すると前進第3速、“2”
ポジションに設定すると前進第2速、Lポジションに設
定すると前進第1速の各変速段が設定される。
【0091】他のマニュアルシフトモードの例がステア
マチックモードである。このモードは、要は、ステアリ
ングホイールに設けられたスイッチを手動操作すること
によって変速を実行するモードであり、そのスイッチの
一例を図15に示してある。すなわちステアリングホイ
ール94の表面側の左右二箇所にプッシュボタン式のダ
ウンスイッチ95が設けられている。また、これらのダ
ウンスイッチ95に対して背面側の位置にアップスイッ
チ96が設けられている。なお、図15ではこのアップ
スイッチ96を破線で示してある。そして、ダウンスイ
ッチ95を1回オン操作するごとに、その時点の変速段
に対して1段低速段側の変速段へのダウンシフト信号が
出力され、またアップスイッチ96を1回オン操作する
ごとに、その時点の変速段に対して1段高速段側の変速
段へのアップシフト信号が出力されるようになってい
る。その場合、これらのスイッチ95,96で選択され
た変速段の全てでエンジンブレーキが効くように制御さ
れる。具体的には図13に◎印を付してある摩擦係合装
置が係合させられる。
【0092】なお、ステアマチックモードは、上記の例
とは異なり、シフトポジションをスイッチ操作で切り換
えるように構成することもできる。すなわち上記のスポ
ーツモードスイッチに類する可能化(アクティベーショ
ン)スイッチ(図示せず)を設けておき、これをシフト
レバーによってオン動作させた状態(可能状態)で上記
のアップスイッチもしくはダウンスイッチをオン操作す
るごとにシフトポジションが図14に示すDポジション
からLポジションの範囲で1段ずつアップもしくはダウ
ンするように構成することができる。この制御は、Dポ
ジションないしLポジションのいずれかのポジションに
対するシフトレバーの手動切換操作に替わる制御であ
り、したがって設定可能な上限の変速段が切り替わるの
みであるから、それぞれのポジションで設定可能な上限
の変速段でエンジンブレーキが効き、他の変速段ではエ
ンジンブレーキが効かないように制御される。
【0093】上記のようにエンジン50および自動変速
機52は、電気的に制御できるように構成されており、
その制御をおこなうためにエンジン用電子制御装置(E
/G−ECU)97と、自動変速機用電子制御装置(A
/T−ECU)98とが設けられている。そのエンジン
用電子制御装置97は前述した図7に示すエンジン・コ
ントローラ21と同様な構成であり、また自動変速機用
電子制御装置98は前述した図7に示す変速機・コント
ローラ25と同様な構成である。そしてこれらの電子制
御装置97,98は、搭乗者の居ない無人走行時の制御
を含む各種の制御をおこなう総合制御装置(ECU)9
9に接続されている。
【0094】この総合制御装置99に入出力される信号
を例示すれば、図16のとおりである。先ず、入力信号
の例を挙げれば、ABS(アンチロックブレーキ)コン
ピュータからの信号、車両安定化制御(VSC:商標)
コンピュータからの信号、エンジン回転数NE 、エンジ
ン水温、イグニッションスイッチからの信号、ヘッドラ
イトのオン・オフ信号、オイルレベルセンサからの信
号、デフォッガのオン・オフ信号、エアコンのオン・オ
フ信号、車速信号、自動変速機(AT)油温、シフトポ
ジション、サイドブレーキのオン・オフ信号、フットブ
レーキのオン・オフ信号、触媒(排気浄化触媒)温度、
アクセル開度、カム角センサからの信号、スポーツシフ
ト信号、タービン回転数NT センサからの信号、追従走
行信号、有人/無人信号などである。
【0095】なお、デフォッガおよびエアコンは補機類
に属する。また、最後から2番目に挙げた追従走行信号
は、前方を走行する車両に追従して走行するように制御
されている際に出力される信号である。その追従走行
は、車間距離を一体に維持するように前方車両に追従す
る走行や、車間距離および走行路の両方を前方車両に従
って制御する追従制御などを含む。後者の追従制御の場
合には、無人での走行が可能である。また、これらの制
御は、レーザレーダやミリ波レーダ、さらにはナビゲー
ションシステムなどを使用して実行される。そして最後
に挙げてある有人/無人信号は、走行中の搭乗者の有無
に基づいて出力される信号であって、例えば座席に設け
てあシートスイッチからの信号である。
【0096】また、出力信号の例を挙げると、点火信
号、スタータへの信号、噴射(燃料の噴射)信号、AT
ソレノイドへの信号、ATライン圧コントロールソレノ
イドへの信号、ABSアクチュエータへの信号、オイル
レベルインジケータへの信号、ATロックアップコント
ロールソレノイドバルブへの信号、スポーツモードイン
ジケータへの信号、VSCアクチュエータへの信号など
である。
【0097】上記の動力伝達系統を備えた車両では、燃
費を向上させるために前記ロックアップクラッチ53を
係合させる制御が実施される。そのロックアップクラッ
チ53は、前述したようにトルクコンバータ51におけ
る入力側の部材であるフロントカバー64と出力側の部
材であるタービンランナ66もしくはこれが取り付けら
れているハブとを機械的に直接連結するように構成され
ているので、係合することによることにより動力の伝達
効率が向上する。その反面、入力トルクの変動をそのま
ま伝達することにもなるので、車体の振動や騒音が大き
くなって乗り心地が悪化する場合がある。そこで、この
発明の制御装置では、搭乗者に配慮したロックアップク
ラッチ53の制御と搭乗者に配慮しないロックアップク
ラッチ53の制御とを以下のように実行する。
【0098】図17はその制御例を説明するためのフロ
ーチャートであり、先ず、入力信号の読み込みなどの処
理がおこなわれる(ステップS11)。ついで追従走行
中か否かが判断される(ステップS12)。この追従走
行は、前述したように、前方車両をレーダなどで検出
し、その前方車両を所定の間隔をあけて追尾するように
車速や操舵などを制御しつつ走行する走行形態である。
追従走行中であれば、その信号が前記総合制御装置99
に入力されており、したがってその信号の有無によって
追従走行中か否かの判断をおこなうことができる。
【0099】追従走行中であることによりステップS1
2で肯定判断された場合には、搭乗者の有無すなわち無
人走行状態か否かが判断される(ステップS13)。前
方車両を追尾するように車速および操舵が制御されてい
る場合には、人手による運転操作が不必要であって無人
走行することができるので、ステップS12で肯定判断
された場合にはこのステップS13の判断をおこなう。
搭乗者が居ないことによりステップS13で肯定判断さ
れた場合には、ロックアップクラッチ53の係合制御を
おこなうためのパターンとして図18に示すAパターン
を採用する(ステップS14)。これとは反対に有人走
行状態であることによりステップS13で否定判断され
た場合には、ロックアップクラッチ53の係合制御をお
こなうためのパターンとして図18に示すBパターンを
採用する(ステップS15)。なお、追従走行をおこな
っていないことによりステップS12で否定判断された
場合にも、ステップ15に進んでBパターンを採用す
る。
【0100】これらのロックアップパターンA,Bにつ
いて説明すると、Aパターンは、無人走行時に採用され
るパターンであって、車両に搭乗者が居ないことにより
対人用の制御内容を含まないパターンである。具体的に
は、前進第3速が設定されている場合、比較的低い車速
V1 から車速V2 (>V1 )の間で、低スロットル開度
時にロックアップクラッチ53を半係合状態に維持し、
車速V2 以上では、ロックアップクラッチ53を完全係
合状態(ロックアップオン)に維持する。なお、半係合
状態とは、ロックアップクラッチ53が滑りを伴って係
合している状態であり、これは、油圧を制御することに
より設定される。
【0101】上記の自動変速機52は、前進5段を設定
することができるように構成されているので、第3速は
いわゆる中間段であって変速比が比較的大きい。したが
ってこの第3速でしかも車速が比較的低い状態でロック
アップクラッチ53を係合させると、入力トルクの変動
が変速比に応じて増大させられて出力される。そのた
め、動力の伝達効率が良くなるものの、車体に伝達され
る振動や騒音が大きくなる可能性が高い。しかしながら
搭乗者の居ない無人走行状態であるから、振動や騒音が
問題となることはない。
【0102】これに対してBパターンは、搭乗者の居る
有人走行時に採用されるパターンであり、第3速では、
ロックアップクラッチ53を解放状態に維持する。すな
わち図18に示す係合マップでは、ロックアップクラッ
チ53の係合領域が設定されていない。そのため、自動
変速機52に対する入力トルクの変動はトルクコンバー
タ51におけるポンプインペラ65とタービンランナ6
6との相対回転によって吸収され、車体に伝達される振
動や騒音が低くなる。その場合、トルクコンバータ51
でのこのような相対回転すなわち滑りによって動力の伝
達効率が若干低下するが、振動や騒音を低下させること
ができるので、乗り心地が向上する。したがってこのB
パターンは、搭乗者に配慮した対人用制御の内容を含ん
だパターンである。
【0103】直結段である第4速とオーバードライブ段
である第5速とでは、A,Bいずれのパターンでもロッ
クアップクラッチ53の半係合および係合の領域が設定
されているが、無人走行時に採用されるAパターンの方
が、有人走行時に採用されるBパターンよりも低車速側
に半係合領域および係合領域が設定されている。すなわ
ちAパターンでは、第4速において、比較的低い車速V
3 から車速V4 (>V3 )との間の低スロットル開度時
にロックアップクラッチ53が半係合状態に設定され、
また車速V4 以上で完全係合状態に設定されるのに対し
て、Bパターンでは、車速V4 から車速V5 (>V4 )
の間の低スロットル開度時にロックアップクラッチ53
が半係合状態に設定され、また車速V5 以上で完全係合
状態に設定される。また、Aパターンでは、第5速にお
いて、比較的低い車速V6 から車速V7 (>V6 )との
間の低スロットル開度時にロックアップクラッチ53が
半係合状態に設定され、また車速V7 以上で完全係合状
態に設定されるのに対して、Bパターンでは、車速V8
(>V7 )から車速V9 (>V8 )の間の低スロットル
開度時にロックアップクラッチ53が半係合状態に設定
され、また車速V9以上で完全係合状態に設定される。
【0104】一般にエンジン回転数が低い状態では、そ
のトルク変動の周波数が低くなるので、振動や騒音が体
感し易くなって乗り心地の悪化要因となる。そのため、
上記のAパターンのように相対的に低車速でロックアッ
プクラッチ53を係合させると、乗り心地が悪い傾向が
強くなり、これとは反対にBパターンのように相対的に
高車速側でロックアップクラッチ53を係合させれば、
乗り心地が改善させる傾向が強くなる。したがって搭乗
者の居る有人走行時に採用されるBパターンは、搭乗者
に配慮した対人用制御の内容を含んだパターンであり、
これに対してAパターンはそのような対人用の制御内容
を含んでいないパターンである。これらのAパターンと
Bパターンとの相違を総括的に述べれば、両者は、ロッ
クアップクラッチ53を係合させる変速段が相違し、ま
た係合させる走行状態が車速あるいはエンジン回転数の
点で相違しており、無人走行時には相対的に低速側の変
速段および相対的に低車速でロックアップクラッチ53
を係合させ、有人走行時には、搭乗者に配慮して、相対
的に高車速側の変速段および相対的に高車速状態でロッ
クアップクラッチ53を係合させる。
【0105】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、図17に示すステップS13の機能的手段
が、請求項1および請求項3ならびに請求項9における
無人走行判断手段に相当し、またステップS14の機能
的手段が、請求項1および請求項3ならびに請求項9に
おける対人用制御中止手段に相当する。
【0106】上述したエンジン50は、外部からトルク
を与えて強制的に回転させなければ始動することができ
ないので、再始動のためのシステムを備えていない場合
には、車両が停止しているなど駆動力が必要ない状態で
アイドリング状態に維持される。そのアイドリング回転
数は、基本的には、エンジン50が自律回転を継続する
ことのできる最低回転数とされるが、低回転数ほどエン
ジン50での燃料の燃焼が不安定になって振動が大きく
なるので、一般には、振動やそれに起因する乗り心地が
悪化しないようにアイドリング回転数が高めに設定され
る。このような制御は、搭乗者が居ることを前提した対
人用の制御であるから、無人走行時にはこれとは異なっ
た制御が実行される。以下、その制御例について説明す
る。
【0107】エンジン50のアイドリング回転数は、ス
ロットルバルブに対して並列に配置されたアイドルスピ
ードコントロールバルブ(ISC)(それぞれ図示せ
ず)の開度を増減することにより制御される。また、特
には図示していないが、油圧ポンプはトルクコンバータ
51と歯車変速機部54との間に配置されていてポンプ
インペラ65と共に回転するように、すなわちエンジン
50の動力で回転するように構成されている。したがっ
てアイドル回転数を低下させると、その油圧ポンプ(以
下、仮に機械式オイルポンプと記す)の吐出量が低下し
て油圧が不足する場合がある。これを解消するために、
以下の制御を実施する車両は、電力によって動作する電
動オイルポンプ100を備えている。これは、例えば図
11に破線で付記してあるように、自動変速機52にお
ける油圧制御部55に隣接して配置することができる。
【0108】この電動オイルポンプ100は、機械式オ
イルポンプの機能を補助し、もしくは代替え的に機能す
るように構成されており、したがってその電動オイルポ
ンプ100に対する油路は、図19に示すように構成さ
れている。すなわち電動オイルポンプ100と機械式オ
イルポンプ101とがチェックボール機構付の三方切換
弁102に接続されている。この三方切換弁102は、
2つの入力ポート103,104と、これらの入力ポー
ト103,104の間に配置された1つの出力ポート1
05と、上記2つの入力ポート103,104の間で移
動するチェックボール106とを備えている。
【0109】その一方の入力ポート103に電動オイル
ポンプ100が接続され、また他方の入力ポート104
に機械式オイルポンプ101が接続されている。したが
ってチェックボール106が吐出油圧の低いオイルポン
プの入力ポート側に押し付けられてその入力ポートを閉
じるとともに、高い油圧が供給される入力ポートを開い
てこれを出力ポート105に連通させるようになってい
る。そしてその出力ポート105に、ライン圧をスロッ
トル開度あるいはアクセル開度に応じた圧力に調圧する
プライマリレギュレータバルブ107が連通されてい
る。
【0110】この発明に係る制御装置は、上記のアイド
ルスピードコントロールバルブおよび電動オイルポンプ
100を、有人走行時と無人走行時とで異なって制御す
るように構成されており、その制御を実行するために、
前述した総合制御装置99は、これらアイドルスピード
コントロールバルブおよび電動オイルポンプ100を制
御するための信号を出力するように構成されている。
【0111】図20は、無人走行時と有人走行時とでエ
ンジン50のアイドル回転数を異ならせる制御を説明す
るためのフローチャートであって、先ず、入力信号の読
み込みなどの入力信号の処理が実行される(ステップS
21)。ついで追従走行中か否かが判断される(ステッ
プS22)。これは、上記の図17に示すステップS1
2と同様の判断プロセスである。前方車両を追尾して自
動走行する追従走行がおこなわれていてステップS22
で肯定判断された場合には、搭乗者の居ない無人走行状
態か否かが判断される(ステップS23)。この判断プ
ロセスは、図17に示すステップS13と同様のプロセ
スである。
【0112】追従走行をおこないかつ搭乗者が居ない場
合には、エンジン50のアイドル回転数の制御パターン
としてAパターンが設定される(ステップS24)。こ
れは、後述するように、アイドル回転数を相対的に低下
させる制御であるから、この制御と併せて電動オイルポ
ンプ100の回転数を高くする制御が実行される(ステ
ップS25)。
【0113】これに対して、追従走行をおこなっていな
いことによりステップS22で否定判断された場合、お
よび搭乗者が居ることによりステップS23で否定判断
された場合には、エンジン50のアイドル回転数の制御
パターンとしてBパターンが設定される(ステップS2
6)。これは、後述するように、アイドル回転数を相対
的に高くする制御であるから、併せて電動オイルポンプ
100の回転数を通常の回転数に設定する制御が実行さ
れる(ステップS27)。
【0114】アイドル回転数を制御するための各パター
ン(アイドル回転数設定マップ)を図21に示してあ
る。有人走行時に設定されるBパターンは、シフトポジ
ションが非走行ポジション(NポジションもしくはPポ
ジション)にある時にアイドル回転数をNn とし、前進
走行ポジション(D、“4”、“3”、“2”、L)に
ある時にアイドル回転数をNd とし、後進走行ポジショ
ン(R)にある時にアイドル回転数をNr とするように
構成されている。これらBパターンで設定されるアイド
ル回転数Nn ,Nd ,Nr は、燃料の供給を継続するこ
とによりエンジン50が自律回転を続けることのできる
最低回転数より高い回転数であって、エンジン50での
燃料の燃焼が安定的に生じ、かつエンジン50の回転数
もしくは出力トルクが比較的安定する回転数である。こ
れは、アイドリング時における車体の振動を抑制して乗
り心地の悪化を防止することに配慮したものであり、し
たがって対人用制御の内容を含んでいる。
【0115】これに対して無人走行時に設定されるAパ
ターンは、アイドル回転数をBパターンによるよりも一
定回転数(例えば200rpm)低い回転数(Nn −2
00.Nd −200,Nr −200)に設定するように
構成されている。したがって無人走行時でのアイドリン
グ状態では、アイドル回転数が低くなってエンジン50
での燃料の燃焼もしくは回転数がある程度不安定にな
り、振動が生じることがあるものの、搭乗者が居ないこ
とによりその振動は特には問題とならず、これに対して
アイドル回転数が低いことによりエンジン50に供給さ
れる燃料の量が低減され、燃費が向上する。すなわち無
人走行時には対人用制御が中止される。
【0116】上述したアイドリング回転数の低減制御に
合わせた電動オイルポンプ100の回転数制御は、図2
2に示すオイルポンプ回転数設定マップに従っておこな
われる。すなわち有人走行時の非走行ポジション(Nポ
ジションもしくはPポジション)および前進走行ポジシ
ョン(D、“4”、“3”、“2”、L)ならびに後進
走行ポジション(R)での電動オイルポンプ100の回
転数Npn,Npd,Nprに対して、無人走行時には所定回
転数高い回転数(Npn+100,Npd+100,Npr+
80)が設定されるように構成されている。したがって
エンジン回転数の低下に伴う機械式オイルポンプ101
によるオイルの吐出量の不足が、電動オイルポンプ10
0の回転数を増大させることにより補われる。なお、有
人走行時には、アイドル回転数を上記のように相対的に
高くするので、電動オイルポンプ100の回転数はゼロ
にしてもよい。
【0117】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、図20に示すステップS23の機能的手段
が請求項1および請求項4ならびに請求項9における無
人走行判断手段に相当し、またステップS24の機能的
手段が請求項1および請求項4ならびに請求項9におけ
る対人用制御中止手段に相当する。
【0118】つぎに補機による対人用制御について説明
する。上述した車両は搭乗者の居る有人走行と搭乗者の
居ない無人走行が可能であるから、有人走行を前提した
補機類を無人走行の際には以下に述べるように制御する
ようになっている。その補機類には、前述したエアコン
やデフォッガの他に、室内灯やオーディ装置、ヘッドラ
イトなどが含まれ、これらは、搭乗者のマニュアル操作
に基づいて適宜に動作させられ、また、マニュアル操作
によってオン状態とされていれば、室温やドアの開閉状
態、周囲の騒音、車高などの車両の状態に基づいて適宜
に制御される。これは、いわゆる通常制御である。無人
走行の場合には、これと異なる制御が実行される。
【0119】図23はその例を説明するためのフローチ
ャートであって、先ず、入力信号の読み込みなどの入力
信号の処理が実行される(ステップS31)。ついで追
従走行中か否かが判断される(ステップS32)。これ
は、上記の図17に示すステップS12と同様の判断プ
ロセスである。搭乗者が運転して自車両のみで単独で走
行していることによりステップS32で否定判断された
場合には、上記の補機類についての通常制御が実行され
る(ステップS33)。
【0120】これに対してステップS32で肯定判断さ
れた場合には、走行状態が無人走行か否かが判断される
(ステップS34)。この判断プロセスは、図17に示
すステップS13と同様のプロセスである。追従走行状
態であっても搭乗者が居ることによりステップS34で
否定判断された場合には、室内温度を保持するエアコン
や視界を確保するデフォッガなどの搭乗者が居ることを
前提とした対人用制御のために補機類の通常制御を実施
する(ステップS33)。
【0121】これとは反対に追従走行であることに加え
て搭乗者が居ない場合にはステップS34で肯定判断さ
れる。無人走行の場合には搭乗者が居ないために、基本
的には、補機類がマニュアル操作されることがないが、
例えば一時的な停止時にマニュアルオン操作されること
がある。したがってステップS34で肯定判断された場
合には、マニュアルでの追加操作の有無が判断される
(ステップS35)。このステップS35で否定判断さ
れた場合、すなわち無人走行が判断されたことに加えて
補機類についてマニュアルオン操作がなされていない場
合には、補機による負荷を低減するモードが設定される
(ステップS36)。また反対に、無人走行が判断され
ているにも関わらず補機についてのマニュアルオン操作
が検出されてステップS35で肯定判断された場合に
は、マニュアル操作された補機についてその操作による
設定に従って制御する通常制御に戻される(ステップS
37)。
【0122】有人走行時に採用される補機についての通
常の制御モードと無人走行時に採用される負荷低減モー
ド(補機負荷設定マップ)とを例示すると、図24のと
おりである。すなわち有人走行時には、エアコン、デフ
ォッガ、室内灯、オーディオ、ヘッドライトなどの補機
を、当初、車両に設定してある制御パターンに従って制
御する。すなわちオリジナル設定に従った制御とする。
具体的には、オン操作されることにより動作し、かつ予
め定めたシーケンスに従って、もしくは検出されたデー
タに基づいて制御される。これに対して無人走行時に
は、ヘッドライトのみオリジナル設定の制御内容に従っ
て制御され、他のエアコンやデフォッガ、室内灯、オー
ディオはオフとされる。これらは、搭乗者を対象とする
制御を実行するための装置であると同時に、走行のため
の駆動力に関係しないので、無人走行時にはオフ制御さ
れる。したがってこれらの補機による動力の消費がない
ので、無人走行時の燃費が向上する。エアコンやデフォ
ッガおよびオーディオならびに室内灯について、上記の
ように有人走行時と無人走行時とで異なる制御を実行す
るために、前述した総合制御装置99は、これらエアコ
ンやデフォッガおよびオーディオならびに室内灯を制御
するための信号を出力するように構成されている。
【0123】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、図23に示すステップS34の機能的手段
が、請求項1および請求項5ならびに請求項9における
無人走行判断手段に相当し、またステップS36の機能
的手段が、請求項1および請求項5ならびに請求項9に
おける対人用制御中止手段に相当する。
【0124】車体の振動などの乗り心地に配慮した制御
は、空燃比の制御についても実施される。すなわち空燃
比を大きくしたリーンバーン状態では、エンジン50で
の燃料の燃焼が不安定になったり、また出力が低下した
りするので、走行状態によってはこれが乗り心地やドラ
イバビリティなど搭乗者の五感に与える感触を悪化させ
る場合がある。このような搭乗者の受ける印象を改善す
るために、空燃比を最大限に大きくせずに幾分リッチ側
に設定して燃焼を安定させている。このような空燃比を
幾分リッチ側に設定する制御が、いわゆる対人用制御と
なる。搭乗者が居ない場合にはこのような対人用制御が
不要であるから、この発明に係る制御装置は、空燃比を
以下に述べるように制御する。
【0125】図25はその制御例を説明するためのフロ
ーチャートであって、先ず、入力信号の読み込みなどの
入力信号の処理が実行される(ステップS41)。つい
で追従走行中か否かが判断される(ステップS42)。
これは、上記の図17に示すステップS12と同様の判
断プロセスである。前方車両を追尾するように自動走行
する追従走行中であることにより、ステップS42で肯
定判断された場合には、搭乗者の居ない無人走行中か否
かか判断される(ステップS43)。この判断プロセス
は、図17に示すステップS13と同様のプロセスであ
る。ここで搭乗者とは、車両を運転操作している者に限
らず、単に乗車している者も含み、これは上述した各具
体例においても同様である。また、無人走行の判断は、
前述したようにシートスイッチなどの検出手段で検出す
ることにより実行してもよく、あるいは走行開始前に、
適宜の切換スイッチがマニュアル操作されたか否かによ
って判断してもよい。この点についても、上述した各具
体例も同様である。
【0126】搭乗者が居ないことによりステップS43
で肯定判断された場合には、成層燃焼域か否かが判断さ
れる(ステップS44)。成層燃焼とは、前述したよう
に、燃料をシリンダの内部に直接噴射する形式のエンジ
ンにおいて、空燃比が理論空燃比に近い比較的濃厚な混
合気をシリンダの内部の一部に形成し、その比較的リッ
チな混合気に着火することにより燃料を燃焼させる燃焼
形態であり、シリンダの内部全体としては空燃比を大き
くし、いわゆるリーンバーン運転をおこなうことができ
る。この成層燃焼をおこなう運転領域は予め決められて
おり、相対的に低車速もしくは低エンジン回転数でかつ
低スロットル開度の領域である。その一例を図26に模
式的に示してある。
【0127】運転状態(車両の走行状態)が成層燃焼域
にあることにより、ステップS44で肯定判断された場
合には、空燃比を大きく設定してリーンバーン運転をお
こなう(ステップS45)。例えば、空燃比を“30”
程度の大きい値に設定する。その場合、燃焼圧センサに
よるフィードバック制御を実施していた場合には、これ
を中止する。空燃比をこのように大きくすることによ
り、エンジン50の出力トルクの変動が大きくなって振
動や騒音が大きくなったり、駆動トルクが低下すること
がある。すなわち対人用制御が中止された状態となる。
しかしながら、このような状況は搭乗者が居ないので特
には問題とならず、これとは反対に燃料の消費量が少な
くなって燃費が向上する。
【0128】一方、追従走行をおこなっていないことに
よりステップS42で否定判断された場合には、空燃比
を通常の値に設定する。具体的には理論空燃比もしくは
それに近い値(“20”程度)に設定する(ステップS
46)。また、有人走行であることによりステップS4
3で否定判断された場合、および運転領域が成層燃焼領
域に入っていないことによりステップS44で否定判断
された場合には、ステップS46に進んで空燃比を通常
の値に設定する。したがって搭乗者が居る場合には、エ
ンジン50の供給される混合気の空燃比が理論空燃比に
近くなって安定した燃焼が生じるので、振動などの乗り
心地の悪化要因が抑制される。すなわち対人用制御が実
施された状態となる。
【0129】なお、空燃比についてこのように制御をお
こなうためには、エンジン50のシリンダ内に対する燃
料の噴射量やそのタイミングならびに空気の吸入量を制
御する必要があるので、図16に他の例における信号と
併せて示してあるように、前述した総合制御装置99か
ら燃料噴射ポンプおよび電子スロットルバルブもしくは
これらの制御装置に対して制御信号を出力するよう構成
すればよい。
【0130】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、図25に示すステップS43の機能的手段
が、請求項1および請求項6ならびに請求項9における
無人走行判断手段に相当し、またステップS45の機能
的手段が、請求項1および請求項6ならびに請求項9に
おける対人用制御中止手段に相当する。
【0131】車両の搭乗者がその五感で感じかつ違和感
の要因となる車両の挙動もしくは物理量として、上述し
た例以外に、加減速度がある。加減速度が大きければ、
搭乗者は前後方向に押されることになり、乗り心地の悪
さを感じる。その加減速度が大きくなる要因の一つとし
てエンジン出力やエンジンブレーキ力の変動率があり、
例えば前述したクルーズコントロールシステムでは、加
減速度が過剰にならないよう駆動力の要求量を設定して
いる。すなわち搭乗者に配慮とした制御内容となってお
り、対人用制御が含まれている。これは、電子スロット
ルバルブを搭載した車両におけるアクセルペダルの踏み
込み量に対するスロットル開度の応答特性についても同
様であり、アクセルペダルの踏み込み角度が比較的低角
度(低アクセル開度)の状態では、その変化量に対する
スロットル開度の変化量を小さくして(応答性を低くし
て)、エンジン出力の急激な立ち上がりを抑制してい
る。
【0132】このようなエンジン出力に対する要求量と
実際のエンジン出力量(すなわち応答量)との関係は、
搭乗者の受ける印象に配慮したものとなっている。しか
しながら無人走行する場合には、搭乗者が居ないのであ
るから、そのような配慮を含む制御は不要である。そこ
でこの発明に係る制御装置は、エンジン50などの動力
源に対する出力要求量とそれに対する応答量すなわち実
際の出力量との関係(応答特性)を以下のように制御す
る。
【0133】図27はその制御例を説明するためのフロ
ーチャートであって、先ず、入力信号の読み込みなどの
入力信号の処理が実行される(ステップS51)。つい
で追従走行中か否かが判断される(ステップS52)。
これは、上記の図17に示すステップS12と同様の判
断プロセスである。前方車両を追尾するように自動走行
する追従走行中であることにより、ステップS52で肯
定判断された場合には、搭乗者の居ない無人走行中か否
かか判断される(ステップS53)。この判断プロセス
は、図17に示すステップS13と同様のプロセスであ
る。ここで搭乗者とは、前述した各具体例と同様に車両
を運転操作している者に限らず、単に乗車している者も
含み、また、無人走行の判断は、前述したようにシート
スイッチなどの検出手段で検出することにより実行して
もよく、あるいは走行開始前に、適宜の切換スイッチが
マニュアル操作されたか否かによって判断してもよい。
【0134】搭乗者が居ないことによりステップS53
で肯定判断された場合には、追従している前方車両との
車間距離Ds が予め定めた基準値D1 以下か否かが判断
される(ステップS54)。このステップS54で肯定
判断された場合、すなわち前方車両との間隔が設定値以
下であって好適に追従制御がおこなわれている場合に
は、制御に余裕があるので、アクセル−スロットル開度
特性としてA特性を設定する(ステップS55)。ここ
で、アクセル−スロットル開度特性とは、一例として、
アクセル操作量に対するスロットル開度の応答特性であ
り、ステップS55で採用されるA特性は、相対的に高
い応答性を示す特性である。具体的には、図28に鎖線
で示す特性である。すなわち、アクセルペダルが戻され
てアクセル開度が低下した場合、スロットル開度が大き
な遅れを伴うことなく低下する特性である。したがって
このA特性によれば、アクセルペダルを戻すことによる
減速度が大きくなる。
【0135】一方、追従走行をおこなっていないことに
よりステップS52で否定判断された場合、および有人
走行であることによりステップS53で否定判断された
場合、ならびに前方車両との車間距離が大きく開いてい
て追従走行が必ずしも好適におこなわれていない場合に
は、アクセル−スロットル開度特性としてB特性を設定
する(ステップS56)。具体的には、図28に実線で
示す特性である。すなわち、アクセルペダルが戻されて
アクセル開度が低下した場合、スロットル開度がA特性
の場合よりある程度大きい遅れを伴って低下する特性で
ある。したがってこのB特性によれば、アクセルペダル
を戻すことによる減速度が小さくなる。
【0136】したがって図27に示す制御を実行する装
置によれば、減速時にスロットル開度の低下率が大きく
なって減速度が大きくなり、その点で乗り心地や搭乗者
が受ける印象などの悪化要因が大きくなるが、無人走行
であるために特に問題となることがなく、これとは反対
にスロットル開度が迅速に低下してエンジン50に対す
る燃料の供給量が少なくなるので、燃費が向上する。す
なわち搭乗者に配慮した対人用制御が中止されて燃費重
視の制御が実行される。これに対して有人走行の際に
は、減速時のスロットル開度の低下率が小さくなって減
速度が小さくなるから、対人用制御が実行されて乗り心
地が良くなり、あるいは搭乗者の受ける違和感が低減さ
れる。
【0137】なお、上記のアクセル開度はエンジン50
に対する出力要求量を示すパラメータの一つに過ぎない
のであり、アクセル開度に替えてクルーズコントロール
システムからの出力要求量を採用してもよい。また、ス
ロットル開度はエンジン50の出力量、言い換えれば、
出力要求量に対する応答量であるから、スロットル開度
に替えて燃料噴射量などエンジン50の出力に関するパ
ラメータを採用することができる。さらに、上記の図2
7に示す制御は、内燃機関に限定される制御ではないか
ら、内燃機関以外のモータなどの動力機械を動力源とす
る車両を対象とする制御装置に適用することができる。
【0138】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、図27に示すステップS53の機能的手段
が、請求項1および請求項7ならびに請求項9における
無人走行判断手段に相当し、またステップS55の機能
的手段が、請求項1および請求項7ならびに請求項9に
おける対人用制御中止手段に相当する。
【0139】車両の搭乗者がその五感で感じかつ違和感
の要因となる車両の挙動もしくは物理量は、前述したよ
うにエンジン50などの動力源の出力するトルク変動や
それに起因する振動もしくは加減速度が主なものであ
る。そのエンジン50の出力トルクの変動を来す要因
は、多くの場合、燃料の供給状態やそれに伴う燃焼状態
である。その一例として、従来、車両の減速時における
エンジン50に対する燃料の供給を停止するいわゆるフ
ューエルカット制御において、燃料の供給の再開の回転
数もしくは車速を、車体振動や騒音が大きくならない範
囲で設定し、搭乗者に配慮した制御としている。しかし
ながら無人走行の場合には、配慮すべき搭乗者が居ない
のであるから、そのような対人用制御は不要であり、し
たがってこの発明に係る制御装置は、フューエルカット
制御を以下に述べるように実行する。
【0140】図29はその制御例を説明するためのフロ
ーチャートであって、先ず、入力信号の読み込みなどの
入力信号の処理が実行される(ステップS61)。つい
で追従走行中か否かが判断される(ステップS62)。
これは、上記の図17に示すステップS12と同様の判
断プロセスである。前方車両を追尾するように自動走行
する追従走行中であることにより、ステップS62で肯
定判断された場合には、搭乗者の居ない無人走行中か否
かか判断される(ステップS63)。この判断プロセス
は、図17に示すステップS13と同様のプロセスであ
る。ここで搭乗者とは、前述した各具体例と同様に車両
を運転操作している者に限らず、単に乗車している者も
含み、また、無人走行の判断は、前述したようにシート
スイッチなどの検出手段で検出することにより実行して
もよく、あるいは走行開始前に、適宜の切換スイッチが
マニュアル操作されたか否かによって判断してもよい。
【0141】搭乗者が居ないことによりステップS63
で肯定判断された場合には、フューエルカット回転数の
制御パターンとしてAパターンを採用する(ステップS
64)。これに対して追従走行をおこなっていないこと
によりステップS62で否定判断された場合、および有
人走行であることによりステップS63で否定判断され
た場合には、フューエルカット回転数の制御パターンと
してBパターンを採用する(ステップS65)。
【0142】これらのフューエルカット回転数の各制御
パターンを図30に例示してある。すなわち無人走行時
に採用されるAパターンは、相対的に低いエンジン回転
数Ne1を下限回転数(フューエルカット復帰回転数)と
して燃料の供給を停止制御をおこなうパターンであり、
これに対して有人走行の際に採用されるBパターンは、
相対的に高いエンジン回転数Ne2(>Ne1)を下限回転
数(フューエルカット復帰回転数)として燃料の供給の
停止制御をおこなうパターンである。このBパターンで
の下限回転数Ne2は、エンジンストールが生じずかつエ
ンジン50の回転が不安定にならない程度の回転数があ
り、これは、乗り心地など搭乗者に配慮した対人用制御
を含むものである。これに対してAパターンにおける下
限回転数Ne1は、エンジンストールに到らない程度の限
界回転数である。したがってこのAパターンでは、フュ
ーエルカット制御からの復帰の直前ではエンジン50の
回転が不安定になって振動が生じることがあるが、搭乗
者が居ないためにその振動が特に問題となることはな
い。反対に、燃料の供給停止の期間が長くなるので、燃
費が向上する。すなわちこのAパターンでは、搭乗者が
居ることを前提とするフューエルカット復帰回転数を比
較的高くする制御が実行されないことになり、対人用制
御を中止した状態となる。
【0143】なお、上記のAパターンで制御をおこなっ
た場合、フューエルカット復帰直前に制動操作され、か
つその際に燃料供給再開の制御遅れが生じた場合、燃料
の供給がおこなわれた時点のエンジン回転数が低すぎて
エンジンストールに到る可能性がある。このような事態
を回避するためには、フューエルカット復帰回転数Ne1
を、Bパターンでのフューエルカット回転数Ne2より低
い範囲で、幾分高めに設定することが好ましい。あるい
は図12に破線で示してあるように、エンジン50とト
ルクコンバータ51との間などの動力伝達系統に、モー
タ・ジェネレータ108などの電動機からなる他の動力
装置を追加設置した車両でAパターンに従うフューエル
カット制御を実施することが好ましい。このような構成
であれば、たとえエンジン50がストールに到っても、
モータなどの他の動力装置の出力で走行することがで
き、あるいはエンジン50を再始動することができるか
ら、フューエルカット回転数をエンジンストールに配慮
せずに低い回転数とすることができ、それに応じて燃費
の向上効果が優れることになる。
【0144】ここで上記の具体例とこの発明との関係を
説明すると、図29に示すステップS63の機能的手段
が、請求項1および請求項8ならびに請求項9における
無人走行判断手段に相当し、またステップS64の機能
的手段が、請求項1および請求項8ならびに請求項9に
おける対人用制御中止手段に相当する。
【0145】なお、車両における搭乗者に配慮した制御
すなわち対人用制御として、上述した各種の制御以外
に、ステアリングホイールのリトラクト制御、座席を暖
めるシートウォーム制御、制動力のアシスト制御などが
あり、これらの制御についても無人走行時に中止するこ
ととしてもよい。また、上記の各具体例では、追従走行
の際に無人走行が実行される例について説明したが、こ
の発明は上記の各具体例に限定されないのであって、ナ
ビゲーションシステムおよびグローバルポジション人具
システム(GPS)を利用した無人走行や路面に設置さ
れた標識を検出しつつ走行する無人走行、あるいは予め
記憶されられたルートに沿って走行する無人走行など、
各種の形態の無人走行をおこなう車両の制御装置に適用
することができる。
【0146】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、無人走行の際には搭乗者が居ることを前提とす
る対人用制御が実施されないので、対人用制御のために
必要なエネルギの消費がなく、燃費を向上させることか
できる。
【0147】また、請求項2の発明によれば、無人走行
の際に防振制御を実行しないので、車両の振動が発生す
ることがあるが、これは搭乗者が居ないので、特に問題
となることがなく、これとは反対に防振制御のために必
要なエネルギの消費がなくなるので、燃費を向上させる
ことができる。
【0148】さらに、請求項3の発明によれば、搭乗者
が五感で感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙
動を改善するためのロックアップクラッチの制御が、無
人走行の際には中止され、燃費を重視した内容でロック
アップクラッチが制御されるので、燃費を向上させるこ
とができる。
【0149】請求項4の発明によれば、搭乗者が五感で
感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙動を改善
するためのアイドル回転数の制御が、無人走行の際には
中止され、燃費を重視した内容でアイドル回転数が制御
されるので、燃費を向上させることができる。
【0150】請求項5の発明によれば、搭乗者が五感で
感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙動を改善
するための補機が、無人走行時には停止させられるな
ど、搭乗者を対象とした制御が実行されないので、燃費
を向上させることができる。
【0151】請求項6の発明によれば、搭乗者が五感で
感じ取ることのできる物理量もしくは車両の挙動を改善
するための空燃比の制御が、無人走行時には中止され、
燃費を重視した内容で空燃比が制御されるので、燃費を
向上させることができる。
【0152】請求項7の発明によれば、有人走行時にお
けるアクセルペダルなどの出力操作装置の操作量に対す
るスロットルバルブなどの出力制御装置の応答量の応答
特性の制御が、無人走行時には中止され、その応答特性
を燃費を重視した特性に制御できるので、車両を燃費を
向上させることができる。
【0153】請求項8の発明によれば、無人走行時に
は、有人走行時に設定されている燃料供給停止制御をお
こなう内燃機関の下限回転数による制限が中止され、こ
れより低い内燃機関の回転数であっても燃料の供給の停
止制御を継続できるので、無人走行中に燃料を内燃機関
に供給しない期間が、有人走行の際よりも長くなり、燃
費を向上させることができる。
【0154】請求項9の発明によれば、無人による追従
走行時には、搭乗者が居ることを前提とした制御が中止
されるので、燃費を向上させることができ、また搭乗者
が居る場合には、対人用制御が実行されるので、乗り心
地や居住性など搭乗者が五感で受ける感触が良好にな
り、乗り心地やドライバビリティを向上させることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の制御装置による制御例を示すフロ
ーチャートである。
【図2】 複数台の車両による隊列走行の概念図であ
る。
【図3】 単独走行と隊列走行とが可能な車両の駆動系
統の一例を示すブロック図である。
【図4】 その駆動系統における副変速部を構成するラ
ビニョ型遊星歯車機構についての共線図である。
【図5】 その副変速部で各変速段を設定するための係
合作動表の一例を示す図表である。
【図6】 その変速機におけるシフトレバーポジション
の配列を示す図である。
【図7】 図3に示す駆動系統についての制御系統の一
例を模式的に示すブロック図である。
【図8】 減速度設定スイッチの一例を示す図である。
【図9】 隊列走行制御装置に入力される信号および出
力される信号の例を示すブロック図である。
【図10】 インジケータの一例を示す図である。
【図11】 この発明で対象とする車両の動力伝達系統
の他の例を模式的に示す概念図である。
【図12】 その自動変速機を示すスケルトン図であ
る。
【図13】 その自動変速機で各変速段を設定するため
の摩擦係合装置の係合・解放状態を示す図表である。
【図14】 その自動変速機を操作するシフト装置にお
けるシフトポジションの配列を示す図である。
【図15】 変速段もしくはシフトポジションを切り換
えるためのステアマチックシステムにおけるアップスイ
ッチおよびダウンスイッチの配置を示す図である。
【図16】 総合制御装置に対する入出力信号を示す図
である。
【図17】 この発明の制御例であって、ロックアップ
クラッチによる対人用制御およびその中止制御を実行す
るための制御例を示すフローチャートである。
【図18】 無人走行時に採用されるロックアップ制御
のためのAパターンと有人走行時に採用されるBパター
ンを例示する線図である。
【図19】 機械的オイルポンプと電動オイルポンプと
を接続する油路の構成を示す模式図である。
【図20】 この発明の制御例であって、アイドル回転
数による対人用制御およびその中止制御を実行するため
の制御例を示すフローチャートである。
【図21】 無人走行時に採用されるアイドル回転数設
定マップと有人走行時に採用されるアイドル回転数設定
マップとを示す図表である。
【図22】 アイドル回転数の制御と並行しておこなわ
れるオイルポンプの制御で使用するオイルポンプ回転数
設定マップを示す図表である。
【図23】 この発明の制御例であって、補機による対
人用制御およびその中止制御を実行するための制御例を
示すフローチャートである。
【図24】 図23に示す制御で使用される補機負荷設
定マップの一例を示す図表である。
【図25】 この発明の制御例であって、空燃比による
対人用制御およびその中止制御を実行するための制御例
を示すフローチャートである。
【図26】 成層燃焼領域を概略的に示す図である。
【図27】 この発明の制御例であって、アクセル−ス
ロットル開度特性による対人用制御およびその中止制御
を実行するための制御例を示すフローチャートである。
【図28】 無人走行時に採用されるアクセル−スロッ
トル開度特性と有人走行時に採用されるアクセル−スロ
ットル開度特性とを示す線図である。
【図29】 この発明の制御例であって、フューエルカ
ット回転数による対人用制御およびその中止制御を実行
するための制御例を示すフローチャートである。
【図30】 無人走行時に採用されるフューエルカット
制御パターンと有人走行時に採用されるフューエルカッ
ト制御パターンとを示す線図である。
【符号の説明】
V1 …先導車両、 V2 ,V3 ,V4 …追従車両、
1,50…エンジン、3…モータ・ジェネレータ、 4
…副変速部、 11…主変速部、 21…エンジン・コ
ントローラ、 22…モータ・ジェネレータ・コントロ
ーラ、 25…変速機・コントローラ、 26…隊列走
行制御装置、 29…レーダクルーズ・コントローラ、
51…トルクコンバータ、 53…ロックアップクラ
ッチ、60…駆動輪、 62…補機、 97…エンジン
用電子制御装置、 98…自動変速機用電子制御装置、
99…総合制御装置、 100…電動オイルポンプ、
108…モータ・ジェネレータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3D044 AA45 AB01 AC16 AC22 AC39 AC59 AD02 AD04 AD07 AD14 3G093 AA01 AA05 BA19 BA23 CB10 DA06 DB11 EA03 EA05 EA09 EB01 5H180 AA01 AA27 CC14 LL01 LL02 LL04 LL09

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 搭乗者の居る有人走行と搭乗者の居ない
    無人走行とをおこなうことが可能であり、かつ搭乗者が
    五感で感じる物理量もしくは車両挙動を制御する対人用
    制御の可能な車両の制御装置において、 搭乗者の居ない無人走行状態であることを判断する無人
    走行判断手段と、 その無人走行判断手段によって無人走行状態であること
    が判断された場合に前記対人用制御を中止する対人用制
    御中止手段とを備えていることを特徴とする車両の制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記対人用制御が、前記車両の振動を抑
    制する防振制御であることを特徴とする請求項1に記載
    の車両の制御装置。
  3. 【請求項3】 前記車両が、駆動力源から駆動輪に到る
    動力伝達系統と、その動力伝達系統に介在された流体式
    伝動機構と、その流体式伝動機構の入力部材と出力部材
    とを直接機械的に連結するロックアップクラッチとを有
    し、 前記対人用制御が、前記ロックアップクラッチの係合状
    態の制御であること特徴とする請求項1に記載の車両の
    制御装置。
  4. 【請求項4】 前記車両が、アイドル回転数を制御可能
    な内燃機関を備え、 前記対人用制御が、その内燃機関のアイドル回転数の制
    御であることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御
    装置。
  5. 【請求項5】 前記車両が、走行のため以外に動作する
    補機を備え、 前記対人用制御が、その補機の駆動状態の制御であるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記車両が、空燃比を変更可能な内燃機
    関を備え、 前記対人用制御が、その空燃比の制御であることを特徴
    とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記車両が、駆動力源と、駆動力源に対
    する出力の要求量を変更する出力操作装置と、その出力
    操作装置から出力された前記駆動力源に対する出力要求
    量に基づいて前記駆動力源の出力を変更する出力制御装
    置とを備え、 前記対人用制御が、その出力操作装置の操作量に対する
    前記出力制御装置の応答量の応答特性の制御であること
    を特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  8. 【請求項8】 前記車両が、被駆動状態で燃料の供給を
    停止する制御が実行される内燃機関を備え、 前記対人用制御が、前記燃料の供給の停止制御を実行す
    る前記内燃機関の下限回転数を、所定の回転数以上に制
    限する制御であることを特徴とする請求項1に記載の車
    両の制御装置。
  9. 【請求項9】 前記車両が、前方の車両に追従して自動
    走行する追従走行が可能であり、その追従走行時に前記
    無人走行判断手段が無人走行状態を判断した場合に前記
    対人用制御中止手段が、前記対人用制御を中止し、前記
    無人走行判断手段が無人走行状態を判断しない場合に
    は、前記対人用制御が実行されるように構成されている
    ことを特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の
    車両の制御装置。
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