JP2018076047A - 車両の制御装置 - Google Patents

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優志 関
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康之 加藤
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克哉 岩崎
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恭弘 鴛海
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Abstract

【課題】人が運転操作することなく自動で走行することができる自車両と先行車両との車間距離を適切に制御することができる車両の制御装置を提供する。【解決手段】自車両と前記自車両の直前を走行する先行車両との車間距離を所定距離に維持して追従走行する追従走行制御を行い(ステップS2)、前記自車両に搭乗者が存在するか否かの判断を行い(ステップS3)、前記追従走行を行っている場合であって、かつ前記自車両に搭乗者が存在すると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離より長くする(ステップS4,ステップS5)。【選択図】図3

Description

この発明は、人が運転操作することなく自動で走行することができる車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、車両の走行状態、周辺状況、および、運転者の状態の少なくともいずれかを検出する検知手段と、車両を自動運転する自動運転手段とを備え、検知手段の検知精度が所定の基準を満たさない場合に、自動運転を行うための条件を満たしていないと判断するように構成された自動運転車両制御装置が記載されている。また、この特許文献1には、上記の自動運転を行うための条件を満たしていると判断した場合に、自動運転を開始し、自動運転を行うための条件を満たしていないと判断した場合には、運転者に対して自動運転の解除を促す制御が記載されている。さらに、地図情報および検知手段から検出する車両の走行状態および車両の周辺状況に基づいて、車両を安全に停止可能な停車地点を定期的に算出するとともに、自動運転を行うための条件を満たしていないと判断して自動運転の解除を促したにもかかわらず運転者が自動運転を解除しない場合には、車両を上記の停車地点に誘導して停止させる制御が記載されている。
特開2014−106854号公報
上記の特許文献1に記載されている自動運転車両制御装置によれば、車両の走行状態や走行環境などに即して、自動運転の開始および解除、ならびに、車両の自動停止を行うことができる。すなわち、運転操作を自動制御する自動運転を実施することができる。そのような自動運転に関する技術を適用した車両においては、車内に搭乗者が存在する有人自動運転で走行する状況に加えて、車内に搭乗者が存在しない無人自動運転で走行する状況が想定される。また、自車両のみならず、自車両の直前を走行する先行車両(以下、単に先行車両とも記す)も有人自動運転もしくは無人自動運転で走行する場合がある。
自動運転では、有人での自動運転と無人での自動運転とでは要求される内容または制御内容が異なる。有人での自動運転では、車両のエネルギ効率よりも乗り心地や快適性を重視した制御が行われ、反対に、無人での自動運転では、車両のエネルギ効率を重視した制御が行われる。そのため、例えば、自車両が先行車両を追従して走行するアダプティブ・クルーズ・コントロール[Adaptive Cruise Control]を利用して走行する際には、自車両ならびに先行車両が、有人自動運転もしくは無人自動運転のいずれかである場合において上記の要求される制御が異なる。また、このアダプティブ・クルーズ・コントロールは、運転者の負担を軽減することが目的であって、特に先行車両を追従走行する際の空気抵抗や、自車両と先行車両との車間距離による搭乗者への乗り心地を考慮したものではない。したがって、自車両および先行車両が有人自動運転もしくは無人自動運転のいずれかの場合で、その車間距離を適切に制御しなければ搭乗者が感じる乗り心地や快適性、あるいは、車両のエネルギ効率が低下してしまうおそれがあり改善の余地があった。
この発明は上記のような技術的課題に着目して考え出されたものであり、人が運転操作することなく自動で走行することができる自車両と先行車両との車間距離を適切に制御することができる車両の制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源と、車輪に制動トルクを付与する制動装置と、操舵輪の操舵角を操作する操舵装置と、前記駆動力源と前記制動装置と前記操舵装置とのそれぞれを制御するコントローラとを備え、人が運転操作することなく、前記コントローラが前記駆動用モータと前記制動装置と前記操舵装置とを制御することにより自動運転走行が可能な車両の制御装置において、前記コントローラは、自車両と前記自車両の直前を走行する先行車両との車間距離を所定距離に維持して追従走行する追従走行制御を行い、前記自車両に搭乗者が存在するか否かの判断を行い、前記追従走行を行っている場合であって、かつ前記自車両に搭乗者が存在すると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離より長くすることを特徴とするものである。
また、この発明では、前記コントローラは、前記先行車両に搭乗者が存在するか否かの判断を行い、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断された場合であって、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離より長くしてよい。
また、この発明では、前記コントローラは、前記自車両の前照灯が点灯しているか否かの判断を行い、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合であって、前記自車両の前照灯が点灯していると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両の前照灯が点灯していないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離より長くしてよい。
また、この発明では、前記コントローラは、前記先行車両に搭乗者が存在するか否か、ならびに、前記自車両の前照灯が点灯しているか否かの判断を行い、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合であって、前記自車両の前照灯が点灯していると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両に搭乗者が存在する場合の前記追従走行における前記所定距離より短くし、前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合であって、かつ前記自車両の前照灯が点灯していないと判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両の前照灯が点灯していると判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くし、前記自車両に搭乗者および前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両の前照灯が点灯していないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くしてよい。
また、この発明では、前記コントローラは、前記先行車両の全高を検出し、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値未満の場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記先行車両の全高が前記所定値以上の場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くしてよい。
また、この発明では、前記コントローラは、前記所定値を前記先行車両の車種もしくは外形形状に応じて定めてよい。
そして、この発明では、前記先行車両に搭乗者が存在するか否かの判断、ならびに、前記先行車両の全高を検出し、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両に搭乗者が存在すると判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くし、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合であって、前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値以上の場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くし、前記自車両および前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合であって、かつ前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値未満の場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値以上の場合に前記追従走行における前記所定距離よりも短くしてよい。
この発明では、自車両において搭乗者(人)が運転操作することなく走行する自動運転走行している場合であって、かつ、先行車両を追従走行している場合に、自車両と先行車両との車間距離を適切に制御する。具体的には、その自動運転走行かつ追従走行している際に、自車両に搭乗者が存在する有人の場合には、自車両に搭乗者が存在しない無人の場合よりも、その車間距離を長くする。つまり、自車両に搭乗者がいる場合には、搭乗者がいない場合よりも車間距離を長くする。そのため、自車両の搭乗者に対して先行車両との車間距離が近すぎることなどを要因とする違和感や不快感を与えることを抑制もしくは回避することができる。また、これとは反対に、自車両に搭乗者が存在せず無人の場合には、上記の車間距離を短くするため走行路の渋滞緩和に貢献することができる。
また、この発明によれば、上述した自車両に加えて、先行車両が有人か否かを判断して自車両と先行車両との車間距離を適切に制御する。具体的には、自車両が無人かつ先行車両が有人の場合には、自車両が無人かつ先行車両が無人の場合よりも自車両と先行車両との車間距離を長くする。つまり、先行車両が有人の場合には、先行車両が無人の場合よりも上記の車間距離を長くする。そのため、先行車両の搭乗者に対して自車両との車間距離が近すぎることなどを要因とする違和感や不快感を与えることを抑制もしくは回避することができる。また、自車両および先行車両の双方ともが無人の場合には上記の車間距離を短くするため走行路の渋滞緩和に貢献することができる。
また、この発明によれば、上記の自車両および先行車両が有人か否かの判断に加えて、自車両の前照灯が点灯しているか否かに応じて、自車両と先行車両との車間距離を適切に制御する。具体的には、自車両が無人かつ先行車両が有人の場合において、自車両の前照灯が点灯している場合には、自車両の前照灯が点灯していない場合よりも、自車両と先行車両との車間距離を長くする。そのため、先行車両に搭乗者が存在し、かつ自車両の前照灯が点灯している場合には、先行車両の搭乗者に対して、その前照灯の灯りを要因とする違和感や不快感を与えることを抑制もしくは回避することができる。
また、この発明によれば、先行車両の全高に応じて自車両と先行車両との車間距離を適切に制御する。具体的には、自車両が無人の場合において、先行車両の全高が、予め定められた所定値未満の場合には、先行車両の全高が前記所定値以上の場合よりも上記の車間距離を短くする。つまり、先行車両の全高が所定値未満の場合には、安全面を考慮した上で、できる限り自車両と先行車両との車間距離を短くする。そのため、自車両が受ける空気抵抗を可能な限り低減することができるため、燃費や電費などのエネルギ効率を向上させることができる。また、先行車両の全高が所定値以上の場合には、上述したようにその所定値は、空気抵抗を十分に低減できる値であるため、同様に燃費や電費などのエネルギ効率を向上させることができる。
そして、上述したいずれの条件における車間距離において、適切にその車間距離を制御することができるため、走行路の渋滞緩和に貢献することができる。
この発明で対象とすることができる車両の一例を説明するためのスケルトン図である。 この発明の実施形態におけるシステム構成を説明するための模式図である。 この発明の実施形態における制御例を説明するためのフローチャートである。 図3の制御例における自車両と先行車両との車間距離を説明するための図である。 この発明の実施形態における他の制御例を説明するためのフローチャートである。 図5の制御例における自車両と先行車両との車間距離を説明するための図である。
この発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。先ず、この発明で対象とすることができる車両は、駆動力源として駆動用モータ(以下、単にモータと記す)を備えた車両であって、エンジンとモータとのそれぞれを駆動力源としたハイブリッド車両や、モータのみを駆動力源とした電気自動車を対象とすることができる。また、モータには、バッテリに充電された電力を供給するように構成されていてもよく、従来知られている燃料電池から電力を供給するように構成されていてもよい。
また、この発明で対象とすることができる車両は、運転者が操作することなく先行する車両に追従して走行することができるように構成されている。具体的には、運転者がアクセル操作やブレーキ操作を行うことなく、駆動力や制動力を制御して先行する車両との車間距離を適切な距離に維持しながら走行することができるように構成されている。そのような追従走行を行うことができる制御の一例としては、従来知られているクルーズ・コントロール制御、先行車両との車間距離を一定に保持し、先行車両が停車したときには自車両を停車させるアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)、ならびに、上記駆動力や制動力に加えて舵角も制御することができるように構成された、いわゆる自動運転制御などである。なお、これらのクルーズ・コントロール制御などは、例えば運転者や搭乗者によるスイッチ操作により実行、あるいは、各種センサからの信号によって実行される。
図1は、その車両Veの一例を説明するためのスケルトン図であり、エンジン1と二つのモータ2,3とを駆動力源として備えたハイブリッド車両Ve(以下、単に車両Veもしくは自車両Veとも記す)を示す図である。図1に示すエンジン1の出力軸4には、エンジン1による燃料の燃焼に伴った捩り振動を低減するためのダンパ機構5が連結されている。このダンパ機構5は、従来知られているバネダンパと同様に構成されており、出力軸4に連結された入力部材6と、その入力部材6と相対回転可能に設けられた出力部材7と、入力部材6のトルクを弾性力により出力部材7に伝達するように円周方向に所定の間隔を空けて配置された弾性体8とを備えている。
その出力部材7には、インプットシャフト9が一体に回転するように連結され、インプットシャフト9には、シングルピニオン型の遊星歯車機構10が連結されている。この遊星歯車機構10は、従来知られている遊星歯車機構と同様に構成されており、環状に形成されたサンギヤ11と、サンギヤ11と同心円上に配置されたリングギヤ12と、サンギヤ11およびリングギヤ12にそれぞれ噛み合う複数のピニオンギヤ13と、それぞれのピニオンギヤ13が自転できかつインプットシャフト9の回転軸線を中心として公転できるように、それぞれのピニオンギヤ13を保持するキャリヤ14とを備えている。
サンギヤ11には、遊星歯車機構10よりもエンジン1側に延出し、かつインプットシャフト9が挿入された第1円筒軸15が連結されており、その端部に第1モータ2が連結されている。この第1モータ2は、永久磁石形の同期モータなどの発電機能を有するものであり、そのロータ2aが第1円筒軸15と一体に回転するように構成され、ステータ2bがハウジングなどの固定部材16に連結されている。
また、リングギヤ12には、遊星歯車機構10を挟んでエンジン1とは反対側に延出した第2円筒軸17が連結され、その第2円筒軸17に第1モータ2と同様に構成された第2モータ3が連結されている。具体的には、第2モータ3のロータ3aが第2円筒軸17と一体に回転するように構成され、ステータ3bがハウジングなどの固定部材16に連結されている。
その第2円筒軸17には、出力軸18が一体に回転するように連結され、その出力軸18に、複数の外歯が形成されたパーキングロックギヤ19が一体に回転するように連結されている。このパーキングロックギヤ19に噛み合うことにより、出力軸18が回転することを制限するパーキングロック機構20が設けられている。このパーキングロック機構20は、図示しない電磁アクチュエータを備えており、その電磁アクチュエータを制御することにより、パーキングロックギヤ19をロックした状態と解放した状態とを切り替えることができるように構成されている。また、パーキングロック機構20は、上記のようにパーキングロックギヤ19をロックした状態で、ハイブリッド車両Veに搭載された電源装置21からの電力供給を遮断したとしても、パーキングロックギヤ19をロックした状態を維持することができるように構成されている。
そして、出力軸18の端部には、デファレンシャルギヤ22が連結され、デファレンシャルギヤ22には、車幅方向に延出する二つのドライブシャフト23を介して、駆動輪24が連結されている。また、上記駆動輪24は、操舵装置25により操舵角が変化するように構成されている。すなわち、それぞれの駆動輪24は、操舵輪としても機能する。さらに、図1に示す車両Veは、上記駆動輪24を含む四つの車輪26を備えており、それぞれの車輪26には、各車輪26に制動力を作用させるためのブレーキ(制動装置)27が連結されている。
上述したように構成された車両Veは、エンジン1を主な動力源として走行するHVモードと、第2モータ3を主な動力源として走行するEVモードとを切り替えることができる。具体的には、HVモードは、コントローラ(ECU)28により定められた要求駆動力に応じて、エンジン1から動力を出力し、その動力の一部が遊星歯車機構10を介して駆動輪24に伝達されるように、第1モータ2により反力トルクを出力する。この際に、第1モータ2が発電機として機能する場合には、第1モータ2により発電された電力を第2モータ3に供給して、第2モータ3から第2円筒軸17に動力を加える。すなわち、第1モータ2が反力トルクを出力することにより、エンジン1から出力された動力の一部が電気エネルギに変換され、その電気エネルギを第2モータ3により機械的なエネルギに変換して、エンジン1と駆動輪24とのトルクの伝達経路に戻すように構成されている。なお、第1モータ2が反力トルクを出力することにより、第1モータ2がモータとして機能する場合には、エンジン1と駆動輪24とのトルクの伝達経路に加えられた動力を、第2モータ3により電気エネルギに変換してそのトルクの伝達経路の動力を減らすように構成されている。
また、EVモードは、コントローラ28により定められた要求駆動力に応じて第2モータ3から動力を出力して走行する。その際には、エンジン1への燃料の供給を停止し、また第1モータ2への電力の供給を停止してよい。
つぎに、各モータ2,3に電力を供給する電気回路の一例について説明する。図1に示すように各モータ2,3には、それぞれインバータ29,30が連結されている。これらのインバータ29,30は、正極母線31と負極母線32とによりバッテリ(電源装置)21の出力端子に接続されている。また、各インバータ29,30は、正極母線31と負極母線32とにより、一方のモータ2(3)で発電される電力を他方のモータ3(2)に供給することができるように構成されている。また、正極母線31と負極母線32とには、電圧保持回路としてのコンデンサ33が並列接続され、さらに、空調装置を作動させるためのコンプレッサなど、比較的大きな電力が要求される補機類34が接続されている。正極母線31および負極母線32とバッテリ21の出力端子との間にはリレースイッチ35が接続されている。このリレースイッチ35は、搭乗者によるスイッチボタンやキーの操作に応じて通電状態と非通電状態とを切り替えることができるとともに、例えば、タイマーなどによりリレースイッチ35をオンとする時刻をコントローラ28に記憶させておくことにより、自動で非通電状態から通電状態に切り替わることができるように構成されている。
この車両Veは、上記のエンジン1や各モータ2,3あるいはブレーキ27などを制御するためのコントローラ28が設けられている。このコントローラ28のシステム構成の一例を図2に示している。図2に示すように、コントローラ28は、メインコントローラ36と、メインコントローラ36から出力された信号が入力され、その入力された信号を変換する駆動用コントローラ37およびサブコントローラ38とを備えている。この駆動用コントローラ37は、エンジン1に設けられたスロットルアクチュエータや各モータ2,3に設けられたインバータ29,30などに信号を出力するように構成されている。また、サブコントローラ38は、ブレーキ27などの種々の装置に設けられたアクチュエータに信号を出力するように構成されている。
さらに、上記の駆動用コントローラ37への電力の供給を遮断することができるメインスイッチ39が設けられている。このメインスイッチ39は、上記のリレースイッチ35の通電状態と非通電状態とを切り替えるために操作される上記スイッチボタンやキーの仕方に応じて、駆動用コントローラ37への電力の供給の有無を切り替えることができるように構成されている。例えば、上記スイッチボタンを押した場合に、メインスイッチ39がオンに切り替えられ、さらにスイッチボタンを予め定められた所定時間以上押し続けることにより、メインスイッチ39に加えて、リレースイッチ35がオンに切り替えられるように構成されている。また、メインスイッチ39は、メインコントローラ36により自動的に駆動用コントローラ37への電力の供給の有無を切り替えることができるように構成されている。
上記のメインコントローラ36は、マイクロコンピュータを主体にして構成されており、車両Veの走行状態および各部の作動状態や挙動等を検出する主な内部センサ40から信号が入力される。その内部センサ40は、例えば、アクセルペダル41の踏み込み量を検出するアクセルセンサ42、ブレーキペダル43の踏み込み量を検出するブレーキセンサ(もしくはブレーキスイッチ)44、ステアリング45の舵角を検出する舵角センサ46、各車輪26の回転速度をそれぞれ検出する車速センサ47、車両Veの前後加速度を検出する前後加速度センサ48、車両Veの横加速度を検出する横加速度センサ49、車両Veのヨーレートを検出するヨーレートセンサ50、シフトレバー(もしくはシフトスイッチ)51の位置を検出するシフトセンサ52などである。その内部センサ40から入力された信号や、予め記憶されている演算式あるいはマップなどに基づいて、エンジン1や各モータ2,3を制御するための信号を、駆動用コントローラ37に出力し、またブレーキ27などを制御するための信号を、サブコントローラ38に出力するように構成されている。なお、図1には、内部センサ40からコントローラ28に入力される信号、およびコントローラ28からエンジン1、各モータ2,3、ブレーキ27に出力する信号を破線で示している。
さらに、この発明の実施形態で制御対象とする車両Veは、車両Veの運転操作を自動制御して走行させる自動運転が可能である。この発明の実施形態において定義している自動運転とは、走行環境の認識や周辺状況の監視、ならびに、発進・加速、操舵、および、制動・停止などの全ての運転操作を、全て車両Veの制御システムが行う自動運転である。例えば、NHTSA[米国運輸省道路交通安全局]が策定した自動化レベルにおける「レベル4」、あるいは、米国のSAE[Society of Automotive Engineers]が策定した自動化レベルにおける「レベル4」および「レベル5」に該当する高度自動運転もしくは完全自動運転である。したがって、この発明の実施形態で制御対象とする車両Veは、車内に搭乗者(運転者、同乗者、および、乗客など)が存在しない状況であっても自動運転によって走行することが可能である。すなわち、車両Veは、車内に搭乗者が存在する状態で自動運転によって走行する有人自動運転(以下、単に有人自動運転と記す)と、車内に搭乗者が存在しない状態で自動運転(以下、単に無人自動運転と記す)によって走行する無人自動運転とが可能である。なお、車両Veは、例えば上記のSAEの自動化レベルにおける「レベル4」で定義されているように、自動運転で走行する自動運転モードと、車両Veの運転操作を運転者が行う手動運転モードとを選択できる構成であってもよい。
したがって、この車両Veは、搭乗者(人)が運転操作することなく、モータ2,3やブレーキ27あるいは操舵装置25を自動的に制御することにより走行する、いわゆる自動運転走行をすることができる。そのような自動運転走行をする際における各モータ2,3、ブレーキ27、操舵装置25、パーキングロック機構20なども上記コントローラ28により制御される。
上記のメインコントローラ36には、自動運転走行を行うために内部センサ40に加えて、車両Veの周辺情報や外部状況を検出する主な外部センサ53から信号が入力される。その外部センサ53は、例えば、車載カメラ、レーダー[RADAR:Radio Detection and Ranging]、およびライダー[LIDAR:Laser Imaging Detection and Ranging]、車車間通信などである。なお、外部センサ53として、上記の各センサの全てが設けられていてもよく、あるいは、上記の各センサのうちの少なくとも1つが設けられた構成であってもよい。
車載カメラは、例えば車両Veのフロントガラスの内側に設置され、車両Veの外部状況に関する撮像情報をメインコントローラ36に送信するように構成されている。車載カメラは、単眼カメラであってもよく、あるいはステレオカメラであってもよい。ステレオカメラは、両眼視差を再現するように配置された複数の撮像部を有している。ステレオカメラの撮像情報によれば、車両Ve前方の奥行き方向の情報も取得することができる。
レーダーは、ミリ波やマイクロ波などの電波を利用して車両Veの外部の他車両や障害物等を検出し、その検出データをメインコントローラ36に送信するように構成されている。例えば、電波を車両Veの周囲に放射し、他車両や障害物等に当たって反射された電波を受信して測定・分析することにより、他車両や障害物等を検出する。
ライダーは、レーザー光を利用して車両Veの外部の他車両や障害物等を検出し、その検出データをメインコントローラ36に送信するように構成されている。例えば、レーザー光を車両Veの周囲に放射し、他車両や障害物等に当たって反射されたレーザー光を受光して測定・分析することにより、他車両や障害物等を検出する。
車車間通信は、車両同士の無線通信により周囲の車両の情報(例えば、位置、速度、進行方向、車両制御情報など)を入手し、必要に応じて運転者や搭乗者に安全運転支援を行うシステムである。また、この車車間通信は、ITS[Intelligent Transport Systems]安全運転支援無線システムの車載器が搭載されている車両同士の情報交換によりサービスが受けられるものであって、インフラ設備の整備されていない不特定の場所でサービスの享受が可能である。したがって、インフラ設備の設置が難しい場所でもサービスが受けられる。
上記のような内部センサ40や外部センサ53の他に、GPS[Global Positioning System]受信部54、地図データベース55、および、ナビゲーションシステム56等からメインコントローラ36に信号が入力される。GPS受信部54は、複数のGPS衛星からの電波を受信することにより、車両Veの位置(例えば、車両Veの緯度および経度)を測定し、その位置情報をメインコントローラ36に送信するように構成されている。地図データベース55は、地図情報を蓄積したデータベースであり、例えば車両Veと通信可能な情報処理センタなどの外部施設のコンピュータに記憶されたデータを利用することができる。なお、地図データベース55は、メインコントローラ36の内部に記憶されていてもよい。ナビゲーションシステム56は、GPS受信部54が測定した車両Veの位置情報と、地図データベース55の地図情報とに基づいて、車両Veの走行ルートを算出するように構成されている。
上記のメインコントローラ36は、内部センサ40や外部センサ53などから入力された検出データや情報データおよび予め記憶させられているデータ等を使用して演算を行い、その演算結果を基に、駆動用コントローラ37およびサブコントローラ38ならびに補助機器57に信号を出力する。そして、駆動用コントローラ37が、エンジン1(スロットルバルブを含む)およびモータ2,3のアクチュエータ(インバータ29,30を含む)に対して制御指令信号を出力し、サブコントローラ38が、ブレーキ27、操舵装置25等の車両Ve各部のアクチュエータに対して、制御指令信号を出力するように構成されている。なお、以下の説明では、各アクチュエータを区別することなく、単にアクチュエータ58と記す場合がある。
車両Veを自動運転走行させるための主なアクチュエータ58として、ブレーキアクチュエータ、および操舵アクチュエータ等を備えている。ブレーキアクチュエータは、サブコントローラ38から出力される制御信号に応じてブレーキ27を作動させ、各車輪26へ付与する制動力を制御するように構成されている。操舵アクチュエータは、サブコントローラ38から出力される制御信号に応じて電動パワーステアリング装置のアシストモータを駆動し、操舵トルクを制御するように構成されている。
補助機器57は、上記のアクチュエータ58に含まれない機器もしくは装置であり、例えば、ワイパー、前照灯、方向指示器、エアコンディショナ、オーディオ装置など、車両Veの運転操作に直接には関与しない機器・装置である。
メインコントローラ36は、車両Veを自動運転走行させるための主な制御部として、例えば、車両位置認識部59、外部状況認識部60、走行状態認識部61、走行計画生成部62、走行制御部63、補助機器制御部64、および、有人無人判断部65などを有している。
車両位置認識部59は、GPS受信部54で受信した車両Veの位置情報および地図データベース55の地図情報に基づいて、地図上における車両Veの位置を認識するように構成されている。なお、ナビゲーションシステム56で用いられる車両Veの位置を、そのナビゲーションシステム56から取得することもできる。あるいは、道路上や道路脇の外部に設置されたセンサで車両Veの位置を測定可能な場合は、そのセンサとの通信によって車両Veの位置を取得することもできる。
外部状況認識部60は、例えば車載カメラの撮像情報やレーダーもしくはライダーの検出データに基づいて、車両Veの外部状況を認識するように構成されている。外部状況としては、例えば、走行車線の位置、道路幅、道路の形状、路面勾配、および車両周辺の障害物に関する情報等が取得される。また、走行環境として車両Veの周辺の気象情報や路面の摩擦係数などを取得してもよい。
走行状態認識部61は、内部センサ40の各種の検出データに基づいて、車両Veの走行状態を認識するように構成されている。車両Veの走行状態としては、例えば、車速、前後加速度、横加速度、およびヨーレートなどが取得される。
走行計画生成部62は、例えば、ナビゲーションシステム56で演算された目標ルート、車両位置認識部59で認識された車両Veの位置、および外部状況認識部60で認識された外部状況等に基づいて、車両Veの進路を生成するように構成されている。進路は、目標ルートに沿って車両Veが進行する軌跡である。また、走行計画生成部62は、目標ルート上で、安全に走行すること、法令を順守して走行すること、および効率よく走行すること等の基準に沿って、車両Veが適切に走行することができるように進路を生成する。
そして、走行計画生成部62は、生成した進路に応じた走行計画を生成するように構成されている。具体的には、少なくとも、外部状況認識部60で認識された外部状況および地図データベース55の地図情報に基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画が生成される。
走行計画は、車両Veの将来の駆動力要求を含む車両Veの走行状態を予め設定するものであり、例えば現在時刻から数秒先の将来のデータを基に生成される。車両Veの外部状況や走行状況によっては、現在時刻から数十秒先の将来のデータを用いることもできる。走行計画は、例えば、目標ルートに沿った進路を車両Veが走行する際に、車速、加速度、および操舵トルク等の推移を示すデータとして走行計画生成部62から出力される。
また、走行計画は、車両Veの速度パターン、加速度パターン、および操舵パターンとして走行計画生成部62から出力することもできる。速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標車速からなるデータである。加速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標加速度からなるデータである。操舵パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標操舵トルクからなるデータである。
また、この走行計画には、自車両Veが先行車両を追従する走行計画を含み、その一例として、従来知られているクルーズ・コントロールやアダプティブ・クルーズ・コントロールがある。そのクルーズ・コントロールなどの切り替えは、ステアリングホイールの脇やステアリングパッドに取り付けられた入力操作スイッチ群であって、システムの起動および停止、制御モードの切替え、設定車速の入力、目標車間距離の設定(例えば、長・中・短の3段階で設定される)等が行なわれる。
走行制御部63は、走行計画生成部62で生成された走行計画に基づいて、車両Veの走行を自動で制御するように構成されている。具体的には、走行計画に応じた制御信号が、駆動用コントローラ37およびサブコントローラ38を介してエンジン1や各モータ2,3あるいはアクチュエータ58に出力される。それによって、車両Veが自動運転走行される。
補助機器制御部64は、走行計画生成部62で生成された走行計画に基づいて、補助機器57を自動で制御するように構成されている。具体的には、走行計画に応じた制御信号が、必要に応じて、ワイパー、前照灯、方向指示器、エアコンディショナ、オーディオ装置などの補助機器57に対して出力される。
有人無人判断部65は、自車両Veならびに先行車両に搭乗者が存在するか否かを判断する。具体的には、自車両Veにおいては、パワースイッチあるいはイグニションキースイッチやスタートボタンスイッチがONに操作された場合や、着座センサが座席上に人が乗っていることを検知した場合、シートベルト着装センサがシートベルトの着装を検知した場合、ステアリングホイールが操作された場合など車室内に設けられている装置の操作状況または作動状態に基づいて搭乗者の有無を判断する。また先行車両においては、上述した車車間通信により無線通信することにより先行車両の情報を取得したり、あるいは、自車両Veにおける車載カメラなどによって先行車両の搭乗者の有無を判断する。
このように図1に示す車両Veは、いわゆる自動運転により走行することが可能である。その自動運転では、上述したように、有人自動運転と無人自動運転とでは要求内容または制御内容が異なる。具体的には、有人自動運転の場合には、乗り心地や快適性を重視した制御が行われ、一方、無人自動運転の場合にはエネルギ効率を重視した制御が行われる。したがって、例えば、自車両Veが自車両Veの直前を走行する先行車両を追従して走行する場合には、有人自動運転の場合には、搭乗者が違和感や不快感を感じない程度の車間距離を保つことが好ましく、また無人自動運転の場合には、エネルギ効率を考慮した車間距離を保つことが好ましい。また、自車両Veのみならず先行車両も有人自動運転もしくは無人自動運転の場合がある。そのため、この発明の実施形態における制御装置では、上記のような乗り心地やエネルギ効率の低下を抑制するために自車両Veと先行車両との車間距離を適切に制御するように構成されている。以下に、コントローラ28によって実行される制御例の一例について説明する。
図3は、その制御の一例を示すフローチャートであって、特に自車両Veが先行車両を追従走行する際に自車両Veと先行車両との車間距離を予め設定した距離に制御するための例である。なお、このフローチャートは、定常走行しているときに所定時間ごとに繰り返し実行される。以下に、具体的に説明する。
図3に示す例では、先ず、自動運転中か否かを判断する(ステップS1)。これは、自車両Veが自動運転中であるか否かの判断であって、自動運転モードに切り替えるスイッチの信号に基づいて判断することができ、あるいは、コントローラ28で実行される他の制御で自動運転を実行するフラグが成立しているか否かに基づいて判断することができる。
したがって、このステップS1で否定的に判断された場合、すなわち自動運転に切り替えるスイッチの信号が出力されていないことなどにより自動運転中でないと判断された場合には、これ以降の制御を実行することなくこのルーチンを一旦終了する。なお、このステップS1で否定的に判断された場合は、人が運転操作を行って走行する手動運転モードが選択されていると判断することができる。
これとは反対に、自動運転に切り替えるスイッチの信号が出力されていることなどにより、ステップS1で肯定的に判断された場合には、自車両Veは自動運転中と判断され、ついで追従制御条件が成立している否かを判断する(ステップS2)。先ず、追従制御とは、自車両Veが自車両Veの直前を走行する先行車両に追従して走行することをいい、例えば、先行車両に自車両Veを追従させる車両制御の一つとして、上述したアダプティブ・クルーズ・コントロールが知られている。したがって、この追従制御が実行されているか否かの判断は、例えば、そのアダプティブ・クルーズ・コントロールのスイッチがONされている否かに基づいて判断することができる。また、自車両Veと先行車両との車間距離を維持するように駆動力や制動力が制御されているか否かに基づいて判断することもできる。言い換えると、駆動力や制動力を制御する上で、車間距離を制御のパラメータとして用いているか否かに基づいて判断することができる。また、前記パラメータは、車間距離の他、先行車両の車速など先行車両の走行状態を含む値をパラメータとしているか否かにより判断することができる。
したがって、このステップS2で否定的に判断された場合、すなわち追従制御条件が成立しないと判断された場合には、これ以降の制御を実行することなく、このルーチンを一旦終了する。一方、これとは反対に、アダプティブ・クルーズ・コントロールのスイッチがONされることなどによって上記の追従条件が成立してステップS2で肯定的に判断された場合には追従制御を実行する(ステップS3)。
ついで、この追従制御を実行している自車両Veが、有人か否かを判断する(ステップS4)。具体的には、車内に搭乗者が存在するか否かを判断する。すなわち、自車両Veが有人自動運転の状態、もしくは、無人自動運転の状態であるかを判断する。この有人か否かの判断は、例えば、赤外線センサやドップラーセンサなどの生体センサあるいは動体検知センサを設け、搭乗者の体温や動作を検知することにより、車内に搭乗者が存在するか否かを判断することができる。上記のような専用のセンサを利用することにより、搭乗者の有無を確実に判断することができるためである。
また、この有人か否かの判断は、上記の判断の他に、上述した有人無人判断部65で説明したように車室内に設けられている装置の操作状況または作動状態に基づいて、搭乗者の有無を判断することもできる。例えば、パワースイッチあるいはイグニションキースイッチやスタートボタンスイッチがONに操作された場合や、着座センサが座席上に人が乗っていることを検知した場合、シートベルト着装センサがシートベルトの着装を検知した場合、ステアリングホイールが操作された場合、シフトレバー51が操作された場合、あるいは、アクセルペダル41やブレーキペダル43が操作された場合などに、それぞれ、車内に搭乗者が存在すると判断される。このように、車室内に設けられている装置の操作状況または作動状態に基づいて搭乗者の有無を判断することにより、車両Veに従来一般的に装備される装置や機器あるいはセンサ等を活用し、車内の搭乗者の有無を容易に判断することができる。
ついで、上記のステップS4で肯定的に判断された場合、すなわち、車内に搭乗者が存在しており自車両Veが有人自動運転の状態である場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第1車間距離に設定する(ステップS5)。この第1車間距離とは、自車両Veの搭乗者が違和感を感じない程度の車間距離であり、実験などに基づいて予め定められた距離である。つまり、ステップS4で肯定的に判断され、自車両Veは有人自動運転であるため、車内には搭乗者が存在する。したがって、自車両Veの搭乗者が先行車両との関係で、近すぎることなどの違和感を感じない程度の車間距離に設定される。また、この第1車間距離における先行車両は、車内に搭乗者が存在しても存在していなくてもよい。つまり、第1車間距離における先行車両には、手動運転、ならびに、自動運転における有人自動運転および無人自動運転が含まれる。
一方、ステップS4で否定的に判断された場合、すなわち、車内に搭乗者が存在せず自車両Veが無人自動運転の状態である場合には、先行車両が有人か否かを判断する(ステップS6)。これは上述した自車両Veと同様に、先行車両においても搭乗者が存在しているか否かを判断する。例えば、自車両Veに搭載された車車間通信と先行車両に搭載された車車間通信とによって自車両Veと先行車両とを無線通信により互いの車両の情報を入手することにより判断することができる。なお、車車間通信とは、上述したように外部センサの一部であって、車両同士に搭載されている場合に無線通信するセンサである。したがって、先行車両に車車間通信が搭載されていない場合には車車間通信に代えて自車両Veの車載カメラなどによって先行車両が有人か否かを判断する。具体的には、その車載カメラなどによって、先行車両の前方座席および後部座席のいずれかの座席に搭乗者が存在するか否かを判断する。なお、先行車両に車車間通信が搭載されていない場合や自車両Veに車載カメラなどの先行車両に搭乗者が存在するか否か判断できる手段がない場合には、先行車両は有人と判断される。
このステップS6で肯定的に判断された場合、すなわち先行車両には搭乗者が存在しており有人であると判断された場合には、自車両Veの前照灯(例えば、ヘッドライト)が点灯しているか否かを判断する(ステップS7)。これは、先行車両に搭乗者がいる場合であって、自車両Veの前照灯が点灯している場合には、その先行車両の搭乗者に対して、前照灯の灯りが目に入るなどによる違和感を与えるおそれがあり、それを抑制もしくは回避するための判断ステップである。したがって、このステップS6で肯定的に判断された場合、すなわち自車両Veの前照灯が点灯していると判断された場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第2車間距離に設定する(ステップS8)。
これとは反対に、このステップS6で否定的に判断された場合、すなわち自車両Veの前照灯が点灯していないと判断された場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第3車間距離に設定する(ステップS9)。上記の第2車間距離と第3車間距離との関係は、上述したようにステップS6の自車両Veの前照灯が点灯しているか否かによって判断されるものであって、一般に、前照灯が点灯している場合には、車間距離を長くした方が先行車両の搭乗者に違和感を与えないとされる。したがって、自車両Veと先行車両との関係では、前照灯が点灯している第2車間距離の方が、前照灯が点灯していない第3車間距離よりも車間距離が長く設定される。なお、これら第2車間距離および第3車間距離と上述した第1車間距離との関係は、第1車間距離の方が長く設定される。第1車間距離における自車両Veは、有人自動運転であるのに対して、第2車間距離および第3車間距離における自車両Veは、搭乗者が存在せず無人自動運転であるため、有人である第1車間距離よりも車間距離を短くした場合であっても搭乗者への違和感につながらないためである。
なお、上記の前照灯は、いわゆるハイビーム(走行用前照灯)やロービーム(すれ違い用前照灯)によって車間距離を変更してもよく、その場合には例えば、第2車間距離のなかでその車間距離を変更する。具体的には、ハイビームの場合はロービームの場合より車間距離を長くするなど前照灯の灯りの度合いによって車間距離を変更することにより搭乗者への違和感を抑制する。
一方、上述したステップS6で否定的に判断、すなわち、先行車両に搭乗者が存在しておらず先行車両が有人でない場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第4車間距離に設定する(ステップS10)。この第4車間距離は、上述した第3車間距離よりも短く設定される。すなわち、第4車間距離は、自車両Veが無人自動運転であって、先行車両が有人の場合かつ自車両Veの前照灯が点灯していない第3車間距離よりも短くなる。つまり、この第4車間距離における自車両Veおよび先行車両は、双方とも搭乗者が存在しない無人自動運転での走行となる。したがって、自車両Veおよび先行車両にも搭乗者が存在しないため搭乗者への違和感や不快感を与えることがないのでその車間距離はより短くなる。なお、上述した第1車間距離、第2車間距離、第3車間距離、ならびに、第4車間距離のそれぞれの関係をまとめると図4に示す通りであって、第1車間距離から第4車間距離の順に短くなるように設定される。つまり、第1車間距離が最も長く、第4車間距離が最も短く設定される。また、この第4車間距離は、上述したように最も短い車間距離であり、その車間距離は少なくとも安全運転などの安全面を考慮して維持すべき車間距離に設定される。
このように、自車両Veと先行車両との車両の状況を把握することによって、自車両Veと先行車両との車間距離を適切に制御することができる。つまり、自車両Veが先行車両を追従走行していて、かつ有人自動運転の場合には、第1車間距離として搭乗者が違和感を感じない程度の車間距離に設定する。そのため、自車両の搭乗者に対して、先行車両との関係で近すぎることなどを要因とした違和感や不快感を与えることを抑制もしくは回避することができる。また、自車両Veが無人自動運転かつ先行車両が有人の場合において、自車両Veの前照灯が点灯しているか否かに応じて、車間距離を第2車間距離もしくは第3車間距離に設定する。つまり、前照灯の点灯の有無に応じて車間距離を設定することができるため先行車両の搭乗者に対して前照灯の灯りを要因とした違和感や不快感を抑制もしくは回避することができる。さらに、自車両Veおよび先行車両の双方が無人自動運転で走行している場合には、車間距離を第4車間距離として上記の第1車間距離から第4車間距離のなかで最も短くする。そのため、走行路の渋滞緩和により貢献することができる。
つぎに、この発明における他の実施形態について説明する。図3に示す例では、自車両Veおよび先行車両が有人か否かを判断し、また、自車両Veの前照灯が点灯しているか否かを判断してそれぞれの状況に応じて車間距離を制御している。図5の示す例では、上記のステップS7の自車両Veの前照灯が点灯しているか否かの判断に代えて、先行車両の全高(以下、車両の高さとも記す)に応じて自車両Veと先行車両との車間距離を制御するように構成された例を示している。以下に、その制御例のフローチャートについて説明する。なお、上述した図3の制御例と同様のステップについては、同様の符号を付し、またその説明を簡略もしくは省略する。
先ず、ステップ1からステップS6までは、上記の図3の制御例と同様である。すなわち、自車両Veが自動運転中か否か(ステップS1)、先行車両を追従する追従制御条件が成立するか否か(ステップS2、ステップS3)、ならびに、自車両Veが有人か否か(ステップS4)を判断して、これらステップS1からステップS4で肯定的に判断された場合には第1車間距離が設定される(ステップS5)。その第1車間距離は、上述したように、自車両Veの搭乗者が先行車両との関係で違和感を感じない程度の車間距離である。一方、ステップS4で否定的に判断、すなわち自車両Veが有人でないと判断された場合には、先行車両が有人か否かを判断する(ステップS6)。この先行車両が有人か否かの判断は、上述したステップS6で説明したように、車車間通信などによって先行車両が有人か否かを判断する。したがって、先行車両が有人であることによりステップS6で肯定的に判断された場合には、第5車間距離が設定される(ステップS101)。この第5車間距離は、ステップS4で判断されたように自車両Veは有人ではなく、すなわち自車両Veには搭乗者は存在しないため第1車間距離よりも短く設定される。
これとは反対に、自車両Veに加えて先行車両も有人ではなくステップS6で否定的に判断された場合、すなわち、自車両Veと先行車両との双方の車両が無人の場合には、先行車両の全高が所定値以上か否かを判断する(ステップS102)。これは、先行車両の全高に応じて車間距離を制御することにより、自車両Veが受ける空気抵抗を低減させて燃費や電費などのエネルギ効率を向上させることができるためである。具体的には、先行車両の全高が、所定値以上であり、このステップS102で肯定的に判断された場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第6車間距離に設定する(ステップS103)。これとは反対に、先行車両の全高が、所定値未満でこのステップS102で否定的に判断された場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第7車間距離に設定する(ステップS104)。
その先行車両の全高が所定値以上もしくは所定値未満かの判断は、上述した車載カメラの撮像画像、もしくは、レーダーやライダーの出力データに基づいて、自車両Veの直前を走行する先行車両が所定のサイズの車両であるか否かを判別する。ここで、上記の先行車両の全高の所定値とは、追従していわゆるスリップストリーム状態で走行することにより、空気抵抗を低減させる効果が十分に生じる程度の車両の高さ、もしくは、後方投影面積が所定面積以上の車両とも定義でき、予め定めた設計値を用いてよい。また、その所定値は全高のみならず、車種や車幅、車重、容積などの外形形状に基づいて定めてもよく、つまり自車両Veと先行車両との相対関係に応じて適宜に設定されてよい。
したがって、先行車両の全高が所定値以上の場合に設定される第6車間距離は、少なくとも自車両Veが受ける空気抵抗を十分に低減できる車間距離に設定される。一方、先行車両の全高が所定値未満の場合に設定される第7車間距離は、安全運転など安全面を考慮した上で、より先行車両との車間距離を短くして、可能な限り空気抵抗が低減される車間距離に設定される。つまり、第7車間距離は第6車間距離よりも短く設定される。このように先行車両が所定サイズの車両であるか否かを判別することにより、追従走行によりエネルギの消費を抑制可能であるか否かを適切に判断することができる。なお、図5の実施形態における第1車間距離、第5車間距離、第6車間距離、ならびに、第7車間距離の各車間距離の関係をまとめると図6に示す通りであって、第1車間距離、第5車間距離、第6車間距離、第7車間距離の順に短くなるように設定される。つまり、第1車間距離が最も長く、第7車間距離が最も短く設定される。
また、このステップS102からステップS104における先行車両の全高に応じて車間距離を設定する制御は、先行車両が有人の場合に実行してもよい。その場合の自車両Veと先行車両との車間距離は、先行車両は有人のため、少なくとも自車両Veと先行車両とに搭乗者が存在しない第6車間距離よりも長く設定される。
このように、図5における制御例においても、自車両Veと先行車両との車両の状況を把握することによって、自車両Veと先行車両との車間距離を適切に制御することができる。すなわち、自車両Veが有人の場合には、図3の制御例と同様に第1車間距離が設定され、搭乗者に対して車間距離を要因とした違和感や不快感を抑制もしくは回避することができる。また、先行車両が有人か否かに応じて、第5車間距離または、第6車間距離もしくは第7車間距離に設定する。つまり、先行車両が有人の場合には、その先行車両の搭乗者に違和感を与えない程度の車間距離を設定する(第5車間距離)。これとは反対に、先行車両が無人の場合には有人のときよりその車間距離短くし、さらに先行車両の全高に応じて車間距離を設定する。より具体的には、先行車両の全高が上述した所定値以上の場合には空気抵抗を十分に低減させることができる車間距離に設定する(第6車間距離)。一方、先行車両が所定値未満の場合には、安全上を考慮した上で、できる限り先行車両との車間距離を短く設定する(第7車間距離)。そのため、第6車間距離および第7車間距離のいずれの車間距離においても空気抵抗を低減することができるため、燃費や電費などのエネルギ効率を向上させることができる。また、このように第1車間距離、第5車間距離、第6車間距離、ならびに、第7車間距離のいずれの車間距離において、自車両Veと先行車両との車間距離を適切に制御することができることにより走行路の渋滞緩和にも貢献することができる。
以上、この発明の複数の実施形態について説明したが、この発明は上述した例に限定されないのであって、この発明の目的を達成する範囲で適宜変更してもよい。例えば、上記のいずれの各実施形態では、自車両Veが定常走行から先行車両を追従走行する場合を対象として説明したが、この発明は、その追従走行している状態から停止した場合、すなわち停止中にも適用することができる。例えば、図3の例で説明した前照灯が点灯しているか否かの判断で、追従走行から先行車両が停止した際には、自車両Veの前照灯が点灯している場合の方が、前照灯が点灯していな場合よりも車間距離を長くすることにより、先行車両の搭乗者に対して、前照灯の灯りによって与える違和感や不快感などを抑制もしくは回避することができる。
また、上述した各実施形態は、図3や図5に示した制御例のみで実行されるだけでなく、例えば、自車両Veが有人か否かなどの各条件と選択される各車間距離との関係をマップ化して制御してもよい。また、上記の第1車間距離から第7車間距離の各車間距離は、所定の範囲で定められるが、その所定の範囲は常に一定でなくてもよく、車両の大きさや車種など自車両Veと先行車両との相対関係に応じて適宜に変更されてよい。
2,3…モータ、 25…操舵装置、 27…ブレーキ(制動装置)、 28…コントローラ(ECU)、 36…メインコントローラ、 37…駆動用コントローラ、 38…サブコントローラ、 53…外部センサ、 57…補助機器、 64…補助機器制御部、 65…有人無人判断部、 Ve…車両。
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源と、車輪に制動トルクを付与する制動装置と、操舵輪の操舵角を操作する操舵装置と、前記駆動力源と前記制動装置と前記操舵装置とのそれぞれを制御するコントローラとを備え、人が運転操作することなく、前記コントローラが駆動用モータと前記制動装置と前記操舵装置とを制御することにより自動運転走行が可能な車両の制御装置において、前記コントローラは、自車両と前記自車両の直前を走行する先行車両との車間距離を予め定められた所定距離に維持して追従走行する追従走行制御を行い、前記自車両に搭乗者が存在するか否かの判断を行い、前記追従走行制御を行っている場合であって、かつ前記自車両に搭乗者が存在すると判断された場合の前記追従走行制御における前記所定距離を、前記追従走行制御を行っている場合であって、かつ前記自車両に搭乗者が存在しないと判断された場合の前記追従走行制御における前記所定距離より長くすることを特徴とするものである。
また、この発明では、前記コントローラは、前記先行車両の全高を検出し、前記追従走行制御を行っている場合であって、かつ前記自車両に搭乗者が存在すると判断された場合の前記追従走行制御における前記所定距離を、前記追従走行制御を行っている場合であって、かつ前記自車両に搭乗者が存在しないと判断された場合の前記追従走行制御における前記所定距離より長くし、前記追従走行制御を行っている場合であって、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値未満の場合の前記追従走行制御における前記所定距離を、前記追従走行制御を行っている場合であって、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記検出された前記先行車両の全高が前記所定値以上の場合の前記追従走行制御における前記所定距離よりも短くしてよい。
このステップS6で肯定的に判断された場合、すなわち先行車両には搭乗者が存在しており有人であると判断された場合には、自車両Veの前照灯(例えば、ヘッドライト)が点灯しているか否かを判断する(ステップS7)。これは、先行車両に搭乗者がいる場合であって、自車両Veの前照灯が点灯している場合には、その先行車両の搭乗者に対して、前照灯の灯りが目に入るなどによる違和感を与えるおそれがあり、それを抑制もしくは回避するための判断ステップである。したがって、このステップS7で肯定的に判断された場合、すなわち自車両Veの前照灯が点灯していると判断された場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第2車間距離に設定する(ステップS8)。
これとは反対に、このステップS7で否定的に判断された場合、すなわち自車両Veの前照灯が点灯していないと判断された場合には、自車両Veと先行車両との車間距離を第3車間距離に設定する(ステップS9)。上記の第2車間距離と第3車間距離との関係は、上述したようにステップS7の自車両Veの前照灯が点灯しているか否かによって判断されるものであって、一般に、前照灯が点灯している場合には、車間距離を長くした方が先行車両の搭乗者に違和感を与えないとされる。したがって、自車両Veと先行車両との関係では、前照灯が点灯している第2車間距離の方が、前照灯が点灯していない第3車間距離よりも車間距離が長く設定される。なお、これら第2車間距離および第3車間距離と上述した第1車間距離との関係は、第1車間距離の方が長く設定される。第1車間距離における自車両Veは、有人自動運転であるのに対して、第2車間距離および第3車間距離における自車両Veは、搭乗者が存在せず無人自動運転であるため、有人である第1車間距離よりも車間距離を短くした場合であっても搭乗者への違和感につながらないためである。

Claims (7)

  1. 駆動力源と、車輪に制動トルクを付与する制動装置と、操舵輪の操舵角を操作する操舵装置と、前記駆動力源と前記制動装置と前記操舵装置とのそれぞれを制御するコントローラとを備え、人が運転操作することなく、前記コントローラが前記駆動用モータと前記制動装置と前記操舵装置とを制御することにより自動運転走行が可能な車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    自車両と前記自車両の直前を走行する先行車両との車間距離を所定距離に維持して追従走行する追従走行制御を行い、
    前記自車両に搭乗者が存在するか否かの判断を行い、
    前記追従走行を行っている場合であって、かつ前記自車両に搭乗者が存在すると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両に搭乗者が存在しないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離より長くする
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記先行車両に搭乗者が存在するか否かの判断を行い、
    前記自車両に搭乗者が存在しないと判断された場合であって、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離より長くする
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記自車両の前照灯が点灯しているか否かの判断を行い、
    前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合であって、前記自車両の前照灯が点灯していると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両の前照灯が点灯していないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離より長くする
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  4. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記先行車両に搭乗者が存在するか否か、ならびに、前記自車両の前照灯が点灯しているか否かの判断を行い、
    前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合であって、前記自車両の前照灯が点灯していると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両に搭乗者が存在する場合の前記追従走行における前記所定距離より短くし、
    前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合であって、かつ前記自車両の前照灯が点灯していないと判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両の前照灯が点灯していると判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くし、
    前記自車両に搭乗者および前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両の前照灯が点灯していないと判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くする
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  5. 請求項1または2に記載の車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記先行車両の全高を検出し、
    前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値未満の場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記先行車両の全高が前記所定値以上の場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くする
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  6. 請求項5に記載の車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記所定値を前記先行車両の車種もしくは外形形状に応じて定める
    ことを特徴とする車両の制御装置。
  7. 請求項1に記載の車両の制御装置において、
    前記コントローラは、
    前記先行車両に搭乗者が存在するか否かの判断、ならびに、前記先行車両の全高を検出し、
    前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記自車両に搭乗者が存在すると判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くし、
    前記自車両に搭乗者が存在しないと判断され、かつ前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合であって、前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値以上の場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記先行車両に搭乗者が存在すると判断された場合の前記追従走行における前記所定距離よりも短くし、
    前記自車両および前記先行車両に搭乗者が存在しないと判断された場合であって、かつ前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値未満の場合に前記追従走行における前記所定距離を、前記検出された前記先行車両の全高が予め定められた所定値以上の場合に前記追従走行における前記所定距離よりも短くする
    ことを特徴とする車両の制御装置。
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