JP2019034581A - 隊列走行システム - Google Patents
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Abstract
【課題】隊列走行において適切な隊列順序を構成することが可能な隊列走行システムを提供する。【解決手段】自動運転走行が可能であって、かつ自車両と他の車両とが連携して相対位置を維持しないで走行する単独走行と、前記自車両と前記他の車両とが連携して相対位置を維持しつつ隊列して走行する隊列走行とが可能な隊列走行システムにおいて、隊列走行する各車両の情報を検出し(ステップS2)、前記検出された情報のうちの所定のパラメータに基づいて前記隊列の順序を決定し(ステップS4)、前記決定された隊列の順序により予め定められた所定の目的地まで到着できない車両が存在する場合には、前記目的地まで到着できない車両を前記隊列の順序の最後尾に配置する(ステップS6)。【選択図】図3
Description
この発明は、複数の車両が相互に相対位置を維持して一体となって走行する隊列走行システムに関するものである。
特許文献1には、単独走行と、他の車両との相対位置を維持するように走行する連携走行(隊列走行)とが可能な車両の制御装置が記載されている。この特許文献1に記載された制御装置は、走行中に充電することが可能な電源(バッテリ)を備え、上記の単独走行と隊列走行とで、電源に対する充電の制御内容を異ならせるように構成されており、特に隊列走行時は、単独走行時より充電効率を重視して充電制御を行うように構成されている。また、上記の隊列走行時においては、隊列走行している各車両のバッテリの充電状態(SOC)に応じて、例えばバッテリのSOCが低い車両に対して他の車両から電力を供給(融通)するように構成されている。なお、その電力の供給は、電力ケーブルなどによる有線もしくはマイクロ波などによる無線によって行われる。
上記の特許文献1に記載された車両の制御装置によれば、上記の隊列走行の際に充電効率を重視して走行するため、充電効率を向上させることができるとともに燃費も向上させることができる。一方、特許文献1に記載された隊列走行では、その隊列走行における隊列順序(走行順序)を考慮しておらず、その隊列の順序が定かではない。そのため、例えば、隊列走行している各車両の目的地がそれぞれ異なる場合には、残燃料もしくはバッテリの充電状態によっては隊列走行しているいずれかの車両が目的地まで到達できないおそれがある。またそのような場合、上述したように、特許文献1に記載された制御装置では、各車両同士で、相互に電力の供給ができるから、その目的地まで到達できないおそれがある車両に他の車両から電力を供給することが想定されるものの、そのように他の車両から電力を供給するなどの制御は煩雑であり、未だ改善の余地があった。
この発明は上記のような技術的課題に着目して考え出されたものであり、隊列走行において適切な隊列順序を構成することが可能な隊列走行システムを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、駆動力源と、車輪に制動力を付与する制動装置と、操舵輪の操舵角を操作する操舵装置と、前記駆動力源と前記制動装置と前記操舵装置とのそれぞれを制御するコントローラとを備え、人が運転操作することなく、前記コントローラが前記駆動力源と前記制動装置と前記操舵装置とを制御することにより自動運転走行が可能であって、かつ自車両と他の車両とが連携して相対位置を維持しないで走行する単独走行と、前記自車両と前記他の車両とが連携して相対位置を維持しつつ隊列して走行する隊列走行とが可能な隊列走行システムにおいて、前記コントローラは、前記隊列走行する各車両の情報を検出し、前記検出された情報のうちの所定のパラメータに基づいて前記隊列の順序を決定し、前記決定された隊列の順序により予め定められた所定の目的地まで到着できない車両が存在する場合には、前記目的地まで到着できない車両を前記隊列の順序の最後尾に配置することを特徴とするものである。
この発明によれば、隊列走行における隊列の順序を各車両の情報や各車両の状態を検出して形成することにより、各車両が目的地まで到達できないことを抑制もしくは回避することができる。具体的には、各車両のサイズ、目的地、現在の残燃料やバッテリの充電状態、CD値(空気抵抗)などの様々な情報を把握した上で、隊列を形成するように構成されている。そして、その隊列の状態で目的地に到着できない車両を判断して、その目的地に到着できない車両が存在する場合には、その車両を隊列の順序の最後尾に配置するように構成されている。そのため、その目的地に到着できないと判断された車両の空気抵抗は、隊列を形成している先行車両の存在により小さくなるから、その車両の走行距離を長くすることができる。つまり燃費や電費が向上する。したがって、例えば単独走行では目的地まで到着できないおそれがあった車両、および、各車両の情報を考慮せずに単に隊列を形成して隊列走行した場合には目的地まで到着できないおそれがあった車両が、走行途中にエネルギの補給なしで目的地まで到着できる可能性を増大させることができる。
この発明の実施形態について図を参照しつつ説明する。先ず、この発明で対象とすることができる車両は、駆動力源として駆動用モータ(以下、単にモータと記す)を備えた車両であって、エンジンとモータとのそれぞれを駆動力源としたハイブリッド車両や、モータのみを駆動力源とした電気自動車を対象とすることができる。また、モータには、バッテリに充電された電力を供給するように構成されていてもよく、従来知られている燃料電池から電力を供給するように構成されていてもよい。
また、この発明で対象とすることができる車両は、運転者が操作することなく先行する車両に追従して走行することができるように構成されている。具体的には、運転者がアクセル操作やブレーキ操作を行うことなく、駆動力や制動力を制御して先行する車両との車間距離を適切な距離に維持しながら走行することができるように構成されている。そのような追従走行を行うことができる制御の一例としては、従来知られているクルーズ・コントロール制御、先行車両との車間距離を一定に保持し、先行車両が停車したときには自車両を停車させるアダプティブ・クルーズ・コントロール[ACC:Adaptive Cruise Control]、車車間通信を用いて自車両と先行車両との車間距離が比較的短く設定され、自車両と先行車両(前後車両も含む)との隊列走行を可能とする通信協調型アダプティブ・クルーズ・コントロール[CACC:Cooperative Adaptive Cruise Control]ならびに、上記駆動力や制動力に加えて舵角も制御することができるように構成された、いわゆる自動運転制御などである。なお、これらのクルーズ・コントロール制御などは、例えば運転者や搭乗者によるスイッチ操作により実行、あるいは、各種センサからの信号によって実行される。
図1は、その車両Veの一例を説明するためのスケルトン図であり、エンジン1と二つのモータ2,3とを駆動力源として備えたハイブリッド車両Ve(以下、単に車両Veもしくは自車両Veとも記す)を示す図である。図1に示すエンジン1の出力軸4には、エンジン1による燃料の燃焼に伴った捩り振動を低減するためのダンパ機構5が連結されている。このダンパ機構5は、従来知られているバネダンパと同様に構成されており、出力軸4に連結された入力部材6と、その入力部材6と相対回転可能に設けられた出力部材7と、入力部材6のトルクを弾性力により出力部材7に伝達するように円周方向に所定の間隔を空けて配置された弾性体8とを備えている。
その出力部材7には、インプットシャフト9が一体に回転するように連結され、インプットシャフト9には、シングルピニオン型の遊星歯車機構10が連結されている。この遊星歯車機構10は、従来知られている遊星歯車機構と同様に構成されており、環状に形成されたサンギヤ11と、サンギヤ11と同心円上に配置されたリングギヤ12と、サンギヤ11およびリングギヤ12にそれぞれ噛み合う複数のピニオンギヤ13と、それぞれのピニオンギヤ13が自転できかつインプットシャフト9の回転軸線を中心として公転できるように、それぞれのピニオンギヤ13を保持するキャリヤ14とを備えている。
サンギヤ11には、遊星歯車機構10よりもエンジン1側に延出し、かつインプットシャフト9が挿入された第1円筒軸15が連結されており、その端部に第1モータ2が連結されている。この第1モータ2は、永久磁石形の同期モータなどの発電機能を有するものであり、そのロータ2aが第1円筒軸15と一体に回転するように構成され、ステータ2bがハウジングなどの固定部材16に連結されている。
また、リングギヤ12には、遊星歯車機構10を挟んでエンジン1とは反対側に延出した第2円筒軸17が連結され、その第2円筒軸17に第1モータ2と同様に構成された第2モータ3が連結されている。具体的には、第2モータ3のロータ3aが第2円筒軸17と一体に回転するように構成され、ステータ3bがハウジングなどの固定部材16に連結されている。
その第2円筒軸17には、出力軸18が一体に回転するように連結され、その出力軸18に、複数の外歯が形成されたパーキングロックギヤ19が一体に回転するように連結されている。このパーキングロックギヤ19に噛み合うことにより、出力軸18が回転することを制限するパーキングロック機構20が設けられている。このパーキングロック機構20は、図示しない電磁アクチュエータを備えており、その電磁アクチュエータを制御することにより、パーキングロックギヤ19をロックした状態と解放した状態とを切り替えることができるように構成されている。また、パーキングロック機構20は、上記のようにパーキングロックギヤ19をロックした状態で、ハイブリッド車両Veに搭載された電源装置21からの電力供給を遮断したとしても、パーキングロックギヤ19をロックした状態を維持することができるように構成されている。
そして、出力軸18の端部には、デファレンシャルギヤ22が連結され、デファレンシャルギヤ22には、車幅方向に延出する二つのドライブシャフト23を介して、駆動輪24が連結されている。また、上記駆動輪24は、操舵装置25により操舵角が変化するように構成されている。すなわち、それぞれの駆動輪24は、操舵輪としても機能する。さらに、図1に示す車両Veは、上記駆動輪24を含む四つの車輪26を備えており、それぞれの車輪26には、各車輪26に制動力を作用させるためのブレーキ(制動装置)27が連結されている。
上述したように構成された車両Veは、エンジン1を主な動力源として走行するHVモードと、第2モータ3を主な動力源として走行するEVモードとを切り替えることができる。具体的には、HVモードは、コントローラ(ECU)28により定められた要求駆動力に応じて、エンジン1から動力を出力し、その動力の一部が遊星歯車機構10を介して駆動輪24に伝達されるように、第1モータ2により反力トルクを出力する。この際に、第1モータ2が発電機として機能する場合には、第1モータ2により発電された電力を第2モータ3に供給して、第2モータ3から第2円筒軸17に動力を加える。すなわち、第1モータ2が反力トルクを出力することにより、エンジン1から出力された動力の一部が電気エネルギに変換され、その電気エネルギを第2モータ3により機械的なエネルギに変換して、エンジン1と駆動輪24とのトルクの伝達経路に戻すように構成されている。なお、第1モータ2が反力トルクを出力することにより、第1モータ2がモータとして機能する場合には、エンジン1と駆動輪24とのトルクの伝達経路に加えられた動力を、第2モータ3により電気エネルギに変換してそのトルクの伝達経路の動力を減らすように構成されている。
また、EVモードは、コントローラ28により定められた要求駆動力に応じて第2モータ3から動力を出力して走行する。その際には、エンジン1への燃料の供給を停止し、また第1モータ2への電力の供給を停止してよい。
つぎに、各モータ2,3に電力を供給する電気回路の一例について説明する。図1に示すように各モータ2,3には、それぞれインバータ29,30が連結されている。これらのインバータ29,30は、正極母線31と負極母線32とによりバッテリ(電源装置)21の出力端子に接続されている。また、各インバータ29,30は、正極母線31と負極母線32とにより、一方のモータ2(3)で発電される電力を他方のモータ3(2)に供給することができるように構成されている。また、正極母線31と負極母線32とには、電圧保持回路としてのコンデンサ33が並列接続され、さらに、空調装置を作動させるためのコンプレッサなど、比較的大きな電力が要求される補機類34が接続されている。正極母線31および負極母線32とバッテリ21の出力端子との間にはリレースイッチ35が接続されている。このリレースイッチ35は、搭乗者によるスイッチボタンやキーの操作に応じて通電状態と非通電状態とを切り替えることができるとともに、例えば、タイマーなどによりリレースイッチ35をオンとする時刻をコントローラ28に記憶させておくことにより、自動で非通電状態から通電状態に切り替わることができるように構成されている。
この車両Veは、上記のエンジン1や各モータ2,3あるいはブレーキ27などを制御するためのコントローラ28が設けられている。このコントローラ28のシステム構成の一例を図2に示している。図2に示すように、コントローラ28は、メインコントローラ36と、メインコントローラ36から出力された信号が入力され、その入力された信号を変換する駆動用コントローラ37およびサブコントローラ38とを備えている。この駆動用コントローラ37は、エンジン1に設けられたスロットルアクチュエータや各モータ2,3に設けられたインバータ29,30などに信号を出力するように構成されている。また、サブコントローラ38は、ブレーキ27などの種々の装置に設けられたアクチュエータに信号を出力するように構成されている。
さらに、上記の駆動用コントローラ37への電力の供給を遮断することができるメインスイッチ39が設けられている。このメインスイッチ39は、上記のリレースイッチ35の通電状態と非通電状態とを切り替えるために操作される上記スイッチボタンやキーの仕方に応じて、駆動用コントローラ37への電力の供給の有無を切り替えることができるように構成されている。例えば、上記スイッチボタンを押した場合に、メインスイッチ39がオンに切り替えられ、さらにスイッチボタンを予め定められた所定時間以上押し続けることにより、メインスイッチ39に加えて、リレースイッチ35がオンに切り替えられるように構成されている。また、メインスイッチ39は、メインコントローラ36により自動的に駆動用コントローラ37への電力の供給の有無を切り替えることができるように構成されている。
上記のメインコントローラ36は、マイクロコンピュータを主体にして構成されており、車両Veの走行状態および各部の作動状態や挙動等を検出する主な内部センサ40から信号が入力される。その内部センサ40は、例えば、アクセルペダル41の踏み込み量を検出するアクセルセンサ42、ブレーキペダル43の踏み込み量を検出するブレーキセンサ(もしくはブレーキスイッチ)44、ステアリング45の舵角を検出する舵角センサ46、各車輪26の回転速度をそれぞれ検出する車速センサ47、車両Veの前後加速度を検出する前後加速度センサ48、車両Veの横加速度を検出する横加速度センサ49、車両Veのヨーレートを検出するヨーレートセンサ50、シフトレバー(もしくはシフトスイッチ)51の位置を検出するシフトセンサ52などである。その内部センサ40から入力された信号や、予め記憶されている演算式あるいはマップなどに基づいて、エンジン1や各モータ2,3を制御するための信号を、駆動用コントローラ37に出力し、またブレーキ27などを制御するための信号を、サブコントローラ38に出力するように構成されている。なお、図1には、内部センサ40からコントローラ28に入力される信号、およびコントローラ28からエンジン1、各モータ2,3、ブレーキ27に出力する信号を破線で示している。
さらに、この発明の実施形態で制御対象とする車両Veは、車両Veの運転操作を自動制御して走行させる自動運転が可能である。この発明の実施形態において定義している自動運転とは、走行環境の認識や周辺状況の監視、ならびに、発進・加速、操舵、および、制動・停止などの全ての運転操作を、全て車両Veの制御システムが行う自動運転である。例えば、NHTSA[米国運輸省道路交通安全局]が策定した自動化レベルにおける「レベル4」、あるいは、米国のSAE[Society of Automotive Engineers]が策定した自動化レベルにおける「レベル4」および「レベル5」に該当する高度自動運転もしくは完全自動運転である。したがって、この発明の実施形態で制御対象とする車両Veは、車内に搭乗者(運転者、同乗者、および、乗客など)が存在しない状況であっても自動運転によって走行することが可能である。すなわち、車両Veは、車内に搭乗者が存在する状態で自動運転によって走行する有人自動運転と、車内に搭乗者が存在しない状態で自動運転によって走行する無人自動運転とが可能である。なお、車両Veは、例えば上記のSAEの自動化レベルにおける「レベル4」で定義されているように、自動運転で走行する自動運転モードと、車両Veの運転操作を運転者が行う手動運転モードとを選択できる構成であってもよい。
したがって、この車両Veは、搭乗者(人)が運転操作することなく、モータ2,3やブレーキ27あるいは操舵装置25を自動的に制御することにより走行する、いわゆる自動運転走行をすることができる。そのような自動運転走行をする際における各モータ2,3、ブレーキ27、操舵装置25、パーキングロック機構20なども上記コントローラ28により制御される。
上記のメインコントローラ36には、自動運転走行を行うために内部センサ40に加えて、車両Veの周辺情報や外部状況を検出する主な外部センサ53から信号が入力される。その外部センサ53は、例えば、車載カメラ、レーダー[RADAR:Radio Detection and Ranging]、およびライダー[LIDAR:Laser Imaging Detection and Ranging]、車車間通信などである。
車載カメラは、例えば車両Veのフロントガラスの内側に設置され、車両Veの外部状況に関する撮像情報をメインコントローラ36に送信するように構成されている。車載カメラは、単眼カメラであってもよく、あるいはステレオカメラであってもよい。ステレオカメラは、両眼視差を再現するように配置された複数の撮像部を有している。ステレオカメラの撮像情報によれば、車両Ve前方の奥行き方向の情報も取得することができる。
レーダーは、ミリ波やマイクロ波などの電波を利用して車両Veの外部の他車両や障害物等を検出し、その検出データをメインコントローラ36に送信するように構成されている。例えば、電波を車両Veの周囲に放射し、他車両や障害物等に当たって反射された電波を受信して測定・分析することにより、他車両や障害物等を検出する。
ライダーは、レーザー光を利用して車両Veの外部の他車両や障害物等を検出し、その検出データをメインコントローラ36に送信するように構成されている。例えば、レーザー光を車両Veの周囲に放射し、他車両や障害物等に当たって反射されたレーザー光を受光して測定・分析することにより、他車両や障害物等を検出する。
車車間通信(車両間通信)は、車両同士の無線通信により周囲の車両の情報(例えば、目的地、位置、速度、進行方向、車両制御情報など)を入手し、必要に応じて運転者や搭乗者に安全運転支援を行うシステムである。また、この車車間通信は、ITS[Intelligent Transport Systems]安全運転支援無線システムの車載器が搭載されている車両同士の情報交換によりサービスが受けられるものであって、インフラ設備の整備されていない不特定の場所でサービスの享受が可能である。したがって、インフラ設備の設置が難しい場所でもサービスが受けられる。
上記のような内部センサ40や外部センサ53の他に、GPS[Global Positioning System]受信部54、地図データベース55、および、ナビゲーションシステム56等からメインコントローラ36に信号が入力される。GPS受信部54は、複数のGPS衛星からの電波を受信することにより、車両Veの位置(例えば、車両Veの緯度および経度)を測定し、その位置情報をメインコントローラ36に送信するように構成されている。地図データベース55は、地図情報を蓄積したデータベースであり、例えば車両Veと通信可能な情報処理センタなどの外部施設のコンピュータに記憶されたデータを利用することができる。なお、地図データベース55は、メインコントローラ36の内部に記憶されていてもよい。ナビゲーションシステム56は、GPS受信部54が測定した車両Veの位置情報と、地図データベース55の地図情報とに基づいて、車両Veの走行ルートを算出するように構成されている。
上記のメインコントローラ36は、内部センサ40や外部センサ53などから入力された検出データや情報データおよび予め記憶させられているデータ等を使用して演算を行い、その演算結果を基に、駆動用コントローラ37およびサブコントローラ38ならびに補助機器57に信号を出力する。そして、駆動用コントローラ37が、エンジン1(スロットルバルブを含む)およびモータ2,3のアクチュエータ(インバータ29,30を含む)に対して制御指令信号を出力し、サブコントローラ38が、ブレーキ27、操舵装置25等の車両Ve各部のアクチュエータに対して、制御指令信号を出力するように構成されている。なお、以下の説明では、各アクチュエータを区別することなく、単にアクチュエータ58と記す場合がある。
車両Veを自動運転走行させるための主なアクチュエータ58として、ブレーキアクチュエータ、および操舵アクチュエータ等を備えている。ブレーキアクチュエータは、サブコントローラ38から出力される制御信号に応じてブレーキ27を作動させ、各車輪26へ付与する制動力を制御するように構成されている。操舵アクチュエータは、サブコントローラ38から出力される制御信号に応じて電動パワーステアリング装置のアシストモータを駆動し、操舵トルクを制御するように構成されている。
補助機器57は、上記のアクチュエータ58に含まれない機器もしくは装置であり、例えば、ワイパー、前照灯、方向指示器、エアコンディショナ、オーディオ装置など、車両Veの運転操作に直接には関与しない機器・装置である。
メインコントローラ36は、車両Veを自動運転走行させるための主な制御部として、例えば、車両位置認識部59、外部状況認識部60、走行状態認識部61、走行計画生成部62、走行制御部63、補助機器制御部64、および、有人無人判断部65などを有している。
車両位置認識部59は、GPS受信部54で受信した車両Veの位置情報および地図データベース55の地図情報に基づいて、地図上における車両Veの位置を認識するように構成されている。なお、ナビゲーションシステム56で用いられる車両Veの位置を、そのナビゲーションシステム56から取得することもできる。あるいは、道路上や道路脇の外部に設置されたセンサで車両Veの位置を測定可能な場合は、そのセンサとの通信によって車両Veの位置を取得することもできる。
外部状況認識部60は、例えば車載カメラの撮像情報やレーダーもしくはライダーの検出データに基づいて、車両Veの外部状況を認識するように構成されている。外部状況としては、例えば、走行車線の位置、道路幅、道路の形状、路面勾配、および車両周辺の障害物に関する情報等が取得される。また、走行環境として車両Veの周辺の気象情報や路面の摩擦係数などを取得してもよい。
走行状態認識部61は、内部センサ40の各種の検出データに基づいて、車両Veの走行状態を認識するように構成されている。車両Veの走行状態としては、例えば、車速、前後加速度、横加速度、およびヨーレートなどが取得される。
走行計画生成部62は、例えば、ナビゲーションシステム56で演算された目標ルート、車両位置認識部59で認識された車両Veの位置、および外部状況認識部60で認識された外部状況等に基づいて、車両Veの進路を生成するように構成されている。進路は、目標ルートに沿って車両Veが進行する軌跡である。また、走行計画生成部62は、目標ルート上で、安全に走行すること、法令を順守して走行すること、および効率よく走行すること等の基準に沿って、車両Veが適切に走行することができるように進路を生成する。
そして、走行計画生成部62は、生成した進路に応じた走行計画を生成するように構成されている。具体的には、少なくとも、外部状況認識部60で認識された外部状況および地図データベース55の地図情報に基づいて、予め設定された目標ルートに沿った走行計画が生成される。
走行計画は、車両Veの将来の駆動力要求を含む車両Veの走行状態を予め設定するものであり、例えば現在時刻から数秒先の将来のデータを基に生成される。車両Veの外部状況や走行状況によっては、現在時刻から数十秒先の将来のデータを用いることもできる。走行計画は、例えば、目標ルートに沿った進路を車両Veが走行する際に、車速、加速度、および操舵トルク等の推移を示すデータとして走行計画生成部62から出力される。
また、走行計画は、車両Veの速度パターン、加速度パターン、および操舵パターンとして走行計画生成部62から出力することもできる。速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標車速からなるデータである。加速度パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標加速度からなるデータである。操舵パターンとは、例えば、進路上に所定間隔で設定された目標制御位置に対して、各目標制御位置毎に時間に関連付けられて設定された目標操舵トルクからなるデータである。
また、この走行計画には、自車両Veが先行車両を追従する走行計画を含み、その一例として、従来知られているクルーズ・コントロールやアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)、ならびに、車車間通信により追従制御する通信協調型アダプティブ・クルーズ・コントロール(CACC)がある。そのクルーズ・コントロールなどの切り替えは、ステアリングホイールの脇やステアリングパッドに取り付けられた入力操作スイッチ群であって、システムの起動および停止、制御モードの切替え、設定車速の入力、目標車間距離の設定(例えば、長・中・短の3段階で設定される)等が行なわれる。
走行制御部63は、走行計画生成部62で生成された走行計画に基づいて、車両Veの走行を自動で制御するように構成されている。具体的には、走行計画に応じた制御信号が、駆動用コントローラ37およびサブコントローラ38を介してエンジン1や各モータ2,3あるいはアクチュエータ58に出力される。それによって、車両Veが自動運転走行される。
補助機器制御部64は、走行計画生成部62で生成された走行計画に基づいて、補助機器57を自動で制御するように構成されている。具体的には、走行計画に応じた制御信号が、必要に応じて、ワイパー、前照灯、方向指示器、エアコンディショナ、オーディオ装置などの補助機器57に対して出力される。
有人無人判断部65は、自車両Veならびに先行車両に搭乗者が存在するか否かを判断する。具体的には、自車両Veにおいては、パワースイッチあるいはイグニションキースイッチやスタートボタンスイッチがONに操作された場合や、着座センサが座席上に人が乗っていることを検知した場合、シートベルト着装センサがシートベルトの着装を検知した場合、ステアリングホイールが操作された場合など車室内に設けられている装置の操作状況または作動状態に基づいて搭乗者の有無を判断する。また先行車両においては、上述した車車間通信により無線通信することにより先行車両の情報を取得したり、あるいは、自車両Veにおける車載カメラなどによって先行車両の搭乗者の有無を判断する。
このように図1に示す車両Veは、いわゆる自動運転により走行することが可能である。その自動運転では、上述したように、車車間通信によって、各車両同士が互いの位置や速度など車両の情報を送受信し、その情報を利用して自車両Veと先行車両あるいはその先行車両を含む前後車両とで隊列走行することができる。なお、隊列走行とは、複数台の車両が相互に相対位置を維持して一体となって隊列して走行する形態をいう。一方、その隊列走行において、例えば各車両の目的地がそれぞれ異なる場合には、残燃料もしくはバッテリの充電状態によっては、隊列走行しているいずれかの車両が目的地まで到達できないおそれがある。そこで、この発明の実施形態では、隊列走行する車両が、上述したような目的地まで到着できないことを抑制するために隊列走行における隊列の順序(走行順序)を適切に制御するように構成されている。以下に、コントローラ28によって実行される制御例の一例について説明する。
図3は、その制御の一例を示すフローチャートであって、上述したように、複数台で隊列走行している際の、隊列順序を制御するための例である。なお、図3に示す例では、各車両は自動運転走行が可能な車両であって、かつ搭乗者が存在している。以下、具体的に説明する。
図3に示す例では、先ず、隊列走行の要望があるか否かを検出する(ステップS1)。これは、例えば自車両Veが高速道路などのインターチェンジからその高速道路に進入し、他の車両と車車間通信によって、隊列を組む意志があるか否かを検出する。また、この隊列走行の要望は、既に隊列が組まれている隊列走行の列に自車両Veが参加する場合であってもよく、そのような場合においても各車両と車車間通信を通じて隊列を組む意志を検出する。なお、その際の隊列走行している列は、一つに限られず複数列あってもよい。複数列ある場合には、自車両Veの目的地や走行形態に合った列に参加するように構成される。
したがって、このステップS1にて否定的に判断された場合、すなわち隊列走行の要望が検出されなかった場合には、これ以降の制御を実行することなくリターンする。一方、隊列走行の要望が検出されてこのステップS1にて肯定的に判断された場合には、各車両の情報を検出および演算する(ステップS2)。これは、ステップS1にて、例えば未だ隊列走行している列が存在しない場合には、ステップS1にて隊列走行の意志を示した各車両の情報を検出および演算する。具体的には、各車両の車両サイズ、残燃料およびバッテリの充電状態(SOC)の検出、ならびに、各車両の目的地までの走行距離や予想経路が検出される。また、その隊列走行を要望する各車両が隊列を組まないで単独走行した場合の目的地までに予測される消費燃費あるいは電費が演算される。なお、上記の単独走行とは、自車両と他の車両とが相対位置を維持しないで走行する走行形態をいう。そして、各車両単体の空気抵抗値(いわゆるCD値)、および、その各車両の後ろについた車両のCD値の影響度が演算される。また併せて、搭乗者のクーラーの使用や、途中に休憩するか否かの情報などが検出される。なお、上述したステップS1で隊列要望を検出した際に、既に隊列走行している列が存在する場合には、その隊列走行している各車両の情報が検出および演算される。
ついで、ステップS2にて検出および演算した各車両の情報を基に隊列に加わる車両を選定する(ステップS3)。これは、ステップS2で検出および演算した各車両の情報を基に、どの車両同士で隊列を形成することが望ましいかを判断するステップである。したがって、目的地など上記の各種の情報を基に隊列に加わる車両を選定する。
そして、そのように隊列に加わる車両を選定したら、上述したCD値(空気抵抗)を基にそのCD値が低い順に仮想の隊列を形成する(ステップS4)。一般的には、空気抵抗が小さい方が燃費や電費は向上する。そのため、この発明の実施形態では、CD値が低い順に仮想の隊列を形成する。その仮想の隊列を形成する対象の車両としては、例えば図4に示すようにA車、B車、C車の3台であって、その隊列の順序はCD値が低い順にB車、A車、C車の順である。
ついで、ステップS4で形成した仮想の隊列によって、目的地まで到着できない車両が存在するか否かを判断する(ステップS5)。上述したように、図3に示す例では、各車両の情報を基に隊列に加わる車両を選定して、CD値の低い順に仮想の隊列を形成している。一方、このCD値の低い順に隊列を組んだことにより、例えばA車がエネルギの補給なしでは目的地に到着できないと判断されたとする。つまり、上記のステップS5にて肯定的に判断された場合には、この発明の実施形態では、目的地に到着できないと判断された車両(例えばA車)を隊列の最後尾に配置する(ステップS6)。なお、エネルギの補給なしで目的地まで到着できない車両が複数台いる場合には(例えばA車およびB車)、その目的地まで到着できない車両同士の比較でCD値が大きい方の車両を最後尾に配置する。なお、このCD値が、この発明の実施形態における「所定のパラメータ」に相当する。
そして、そのようにステップS5で肯定的に判断され、かつステップS6でエネルギの補給なしで目的地に到着できない車両が隊列の最後尾に配置された状態において、再度エネルギの補給なしで目的地まで到着できない車両が存在するか否かを判断する(ステップS7)。上述したように、ステップS5の判断では、その一例としてA車が目的地に到着できないと判断されている。したがって、そのA車を隊列の最後尾に配置してもなおエネルギの補給なしで目的地に到着できないか否かを判断する。
このステップS7で肯定的に判断された場合、すなわちステップS7で隊列の最後尾に配置した車両(A車)が未だ目的地に到着できないと判断された場合には、目的地まで到着できないその車両の搭乗者にエネルギの補給が必要であることが報知される(ステップS8)。これにより、搭乗者は、この車両は隊列走行においてエネルギの補給なしでは目的地まで到着できないことを知ることができる。
一方、上記のステップS5における目的地まで到着できない車両が存在するか否かの判断で否定的に判断された場合、すなわちステップS4で仮想の隊列を形成した際に、目的地まで到着できない車両が存在しない場合にはステップS4での隊列に決定し(ステップS9)、隊列走行の指示をする(ステップS10)。また同様にステップS7における目的地まで到着できない車両が存在するか否かの判断で否定的に判断された場合、すなわちステップS6で目的地まで到着できない車両を最後尾に配置したことにより、目的地まで到着できない車両が存在しないと判断された場合には、そのステップS7での隊列に決定し(ステップS9)、隊列走行の指示をする(ステップS10)。
また、上述したステップS7で目的地まで到着できないと判断され、ステップS8において、目的地到着までにエネルギの補給が必要と判断された車両は、目的地までエネルギの補給なしで行けないものの、この発明の実施形態では、隊列走行における隊列の順序を決定するものであるから、上記のステップS7で否定的に判断された場合、すなわちA車を最後尾に配置して隊列を形成し、目的地まで到着できない車両が存在しないと判断された場合と同様の隊列に決定する(ステップS11)。そして、そのステップS11で決定した隊列での走行指示を行う(ステップS12)。
一方、このステップS12で隊列走行を指示された車両(A車)は、上述したように、エネルギの補給なしでは目的地に到着できない。そのため、途中で休憩してエネルギを補給するか否かを判断する。その休憩における情報は、上述したステップS2で検出した各車両の情報に含まれているからその情報を用いる。したがって、ステップS12で隊列走行を形成した車両は、途中で休憩するか否かを判断する(ステップS13)。
このステップS13で肯定的に判断された場合、すなわち途中で休憩すると判断された場合には、エネルギを補給できる休憩場所を提案する(ステップS14)。つまり、隊列から離脱してエネルギの補給を行う。これとは反対に、ステップS13で否定的に判断された場合、すなわち途中で休憩しないと判断された場合には、これ以降の制御を実行することなくリターンする。
このように、隊列走行における隊列の順序を各車両の状態を考慮して形成することにより、各車両が目的地まで到達できないことを抑制もしくは回避することができる。つまり、各車両のサイズ、目的地、現在の残燃料やバッテリの充電状態、CD値などの様々な情報を把握した上で、仮想の隊列を形成し、その状態で目的地に到着できない車両を判断することができる。そして、その目的地に到着できない車両は、この発明の実施形態では、隊列の最後尾に配置されるから、隊列を形成している先行車両によってその車両の空気抵抗が小さくなり、走行距離が仮想隊列を形成した時点で走行できる距離より長くなる。つまり燃費や電費が向上する。そのため、例えば単独走行では目的地まで到着できないおそれがあった車両、ならびに、隊列を組む車両および隊列の順序を考慮しないで隊列走行した場合には目的地まで到着できないおそれがあった車両が、走行途中にエネルギの補給なしで目的地まで到着することができる。なお、上述したように、最後尾に配置した車両であってもエネルギの補給なしで目的地に到着できない場合であっても、単独走行あるいは単に隊列走行を形成する場合に比べて走行距離は長くなるから、少なくとも燃費や電費を向上させることができる。言い換えれば、この発明の実施形態では、単独走行あるいは、単に隊列走行した場合に、エネルギの補給なしで目的地まで到着できなかった車両を低減させることができる。
つぎに、この発明における他の実施形態について説明する。図3に示す例では、自車両Veに搭乗者が存在する有人の場合の隊列走行における隊列順序における制御について説明した。一方、図5に示す例では、隊列走行をする際に、少なくとも自車両Veには搭乗者が存在しない無人の状態であって、かつ自車両Veが停車している状態での制御例を示している。なお、この自車両Veが無人でありかつ停車中の状況としては、例えば高速道路などのサービスエリアに停車中の場合、一般道路の休憩所に停車中の場合、あるいは、所定の場所から隊列を形成して出発する場合などが想定される
また、上記の自車両Veが有人か無人かの判断は、例えば、赤外線センサやドップラーセンサなどの生体センサあるいは動体検知センサを設け、搭乗者の体温や動作を検知することにより、車内に搭乗者が存在するか否かを判断することができる。また上記の判断の他に、上述した有人無人判断部65で説明したように車室内に設けられている装置の操作状況または作動状態に基づいて、搭乗者の有無を判断することもできる。そして、各車両同士が有人か否かの判断は車車間通信によって判断することができる。
以下に、この図5の制御例のフローチャートについて説明する。なお、上述した図3の制御例と同様のステップについては、同様の符号を付し、またその説明を簡略もしくは省略する。先ず、ステップS1からステップS7までは、上記の図3の制御例と同様である。すなわち、隊列要望を検出し、その隊列要望が検出された各車両の情報を検出および演算して隊列に加わる車両を選定する(ステップS1〜ステップS3)。また、ステップS2で演算した各車両におけるCD値が低い順に仮想の隊列を形成し、その仮想の隊列によって目的地まで到着できない車両が存在するか否かを判断する(ステップS4、ステップS5)。そして、目的地まで到着できない車両が存在する場合には、その車両を隊列の最後尾に配置し、その状態で再度、目的地まで到着できない車両が存在するか否かを判断する(ステップS6、ステップS7)。なお、図5における例では、少なくとも自車両Veは無人であるから、ステップS2においてクーラーの使用状況や途中休憩の情報は検出されない。
ついで、ステップS7で肯定的に判断された場合、すなわちステップS6で最後尾に車両を配置しても未だ目的地まで到着できない車両が存在する場合には、その目的地に到着できない車両がエネルギの補給が必要であることを管理者に報知する(ステップS100)。ここでいう管理者とは、例えば各車両のうちいずれかの車両に搭乗者が存在する場合には、その搭乗者にエネルギの補給が必要な車両が存在することが報知される。また、各車両で搭乗者が存在しない場合には、その隊列走行を管理している管理者に報知される。これにより、その管理者は、エネルギの補給なしでは目的地まで到着できない車両が存在することを知ることができる。
一方、ステップS5もしくはステップS7で否定的に判断された場合は、図3の制御例と同様である。すなわち目的地まで到着できない車両が存在しない場合には、ステップS4で仮想した隊列に決定、あるいは、目的地に到着できない車両を最後尾に配置した隊列に決定して、隊列走行の指示をする(ステップS9、ステップS10)。
また、ステップS100において、エネルギ補給なしでは目的地まで到着できない車両が存在することを報知された場合であっても、この発明の実施形態では、隊列走行における隊列の順序を決定するものであるから、ステップS6で説明した目的地に到着できない車両を最後尾に配置して隊列を決定し(ステップS11)、その隊列での走行指示を行う(ステップS12)。
一方、上述したようにこのステップS12で隊列走行を指示された車両は、エネルギの補給なしでは目的地に到着できないため、事前にエネルギの補給を行うか否かを判断する(ステップS200)。この図5の例では、車両Veは停車中であるから、走行前にエネルギの補給を行うかを判断することができる。したがって、このステップS200にて肯定的に判断された場合、すなわち走行前にエネルギの補給を行う場合には、上述した管理者にエネルギの補給を行うことを報知する(ステップS300)。これとは反対に、ステップS200にて否定的に判断された場合、すなわち走行前にエネルギの補給を行わない場合には、以降の制御を実行することなくリターンする。
そして、ステップS300にてエネルギの補給を行うことを報知したら、そのエネルギが補給されたか否かを判断する(ステップS400)。なお、このステップS400にて否定的に判断されたらエネルギが補給されるまでこのステップを繰り返し実行する。
このように、図5における制御例においても、図3の制御例と同様に隊列走行における隊列順序を制御することにより、各車両が目的地まで到達できないことを抑制もしくは回避することができる。特に、この図5における制御例では、搭乗者が存在せず、かつ停車中であるから、走行前にエネルギを補給しておくことができ、その結果、目的地に到着できないなどの不都合が発生することを回避することができる。
以上、この発明の複数の実施形態について説明したが、この発明は上述した例に限定されないのであって、この発明の目的を達成する範囲で適宜変更してもよい。上記のいずれの実施形態では、所定のパラメータとしてCD値の低い順に仮想の隊列を形成しているものの、この仮想の隊列を形成するパラメータは燃費や電費を向上させて走行距離を延ばすことができるものであればよい。したがって、例えば各車両の車両サイズにおける前方投影面積の値をパラメータとして、その前方投影面積の値が小さい順に仮想の隊列を形成してもよい。車両の前方投影面積は、車両の燃費や電費の向上に重要なパラメータであるから、これを隊列順序の条件としてもよい。また、上記のCD値と前方投影面積との双方を考慮して仮想隊列を形成してもよい。さらに、上述した実施形態では、自動運転が可能な車両を例として説明したものの、要は、隊列走行する際の隊列順序を制御できればよく、いわゆる自動運転車両に限られず、人が運転操作する車両を対象としてもよい。
2,3…モータ、 25…操舵装置、 27…ブレーキ(制動装置)、 28…コントローラ(ECU)、 36…メインコントローラ、 37…駆動用コントローラ、 38…サブコントローラ、 40…内部センサ、 53…外部センサ、 65…有人無人判断部、 Ve…車両。
Claims (1)
- 駆動力源と、車輪に制動力を付与する制動装置と、操舵輪の操舵角を操作する操舵装置と、前記駆動力源と前記制動装置と前記操舵装置とのそれぞれを制御するコントローラとを備え、人が運転操作することなく、前記コントローラが前記駆動力源と前記制動装置と前記操舵装置とを制御することにより自動運転走行が可能であって、かつ自車両と他の車両とが連携して相対位置を維持しないで走行する単独走行と、前記自車両と前記他の車両とが連携して相対位置を維持しつつ隊列して走行する隊列走行とが可能な隊列走行システムにおいて、
前記コントローラは、
前記隊列走行する各車両の情報を検出し、
前記検出された情報のうちの所定のパラメータに基づいて前記隊列の順序を決定し、
前記決定された隊列の順序により予め定められた所定の目的地まで到着できない車両が存在する場合には、前記目的地まで到着できない車両を前記隊列の順序の最後尾に配置する
ことを特徴とする隊列走行システム。
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- 2017-08-10 JP JP2017155348A patent/JP2019034581A/ja active Pending
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