WO2006035795A1

WO2006035795A1 - ブロー成形容器

Info

Publication number: WO2006035795A1
Application number: PCT/JP2005/017800
Authority: WO
Inventors: Mitsuo Furusawa; Eiji Gotou; Masaru Ono; Tsugio Arai
Original assignee: Yoshino Kogyosho Co., Ltd.
Priority date: 2004-09-30
Filing date: 2005-09-28
Publication date: 2006-04-06
Also published as: JP4535259B2; EP1803541B1; KR20070072424A; EP1803541A4; KR101136291B1; CN100537190C; JP2006103692A; US20080302757A1; US7614515B2; CN1898073A; EP1803541A1

Abstract

ブロー成形された積層剥離プラスチック容器の底部の、食い切り成形された底シール部における底リブを構成する一対のリブ片の耐剥離強度を高めることにより、積層剥離プラスチック容器の底割れの発生を強力に防止し、良好な使用状態を安定して維持することを目的とする。そしてこの目的を達成するための手段は、ブロー成形された積層剥離プラスチック容器１の底部７の底シール部１３を、一対のリブ片１４を重合圧着した底リブ１５で構成し、底リブ１５に、一方のリブ片１４から他方に食い込む食い込み部１６を複数設け、この食い込み部１６の底部分に近接した穴面部分に、膨出部１８を設けて、両リブ片１４の重合部に噛み合い部１９を成形して耐底割れ強度を高める。

Description

明細書

ブロー成形容器

技術分野

[0001] 本発明は、ブロー成形された積層剥離プラスチック容器の底シール部分の構造に関するものである。

背景技術

[0002] 自己形状保持能力の高い外層に、可撓性に富んだ袋状の内層を、容易に剥離する状態で積層させて構成した、一般にデラミボトルと称されるブロー成形壜体である積層剥離プラスチック容器が知られて、る。

[0003] このブロー成形された積層剥離プラスチック容器は、相溶性の殆どない外層ノリソンと内層ノリソンとを共押し出しで積層ノリソンに押し出し成形し、この積層パリソンをブロー成形して得られる力ブロー金型のピンチオフ部で押し潰して食、切り成形される底シール部分は、基本的には相溶性の殆どない外層部分と内層部分との積層構造となるため、底シール部分に容易に底割れが発生する、と云う不満があった。

[0004] この不満を解消する従来技術として、ブロー金型のピンチオフ部により扁平に押し潰されて食、切り成形される底シール部を、一対のリブ片を重合圧着してパーテイングラインに沿った突条状に成形した底リブを主体として構成し、この底リブに、一対のリブ片の一方カゝら他方に食ヽ込む食ヽ込み部を複数設けて構成した特許文献 1に示された技術が知られて！/ヽる。

特許文献 1：特開平 8— 216238号公報

[0005] この特許文献 1に示された従来技術は、図 6および図 7に示すように、上端に口筒部 5を設けた胴部 4の下端に底部 7を設けたブロー成形積層剥離プラスチック容器 1 において、底シール部 13を、高さ幅を有する突条状とすることにより、底シール部 13 における外層 2と内層 3との圧着面積を大きくし、また複数の食、込み部 16を設けることにより、外層 2と内層 3との圧着面積をさらに増大させるば力りでなぐ圧着面に平行する剪断力に対する抗カを飛躍的に高め、これにより底割れの発生し難い、機械的強度の高、底シール部 13を得ることを可能として、る。発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0006] し力しながら、上記した従来技術にあっては、複数の食い込み部 16を設けることにより、底シール部 13における外層 2と内層 3との圧着面積を大きくし、その分、一対のリブ片 14間の圧着程度を高めることができるのであるが、得られる一対のリブ片 14間の耐剥離強度は必ずしも充分ではなく、底シール部 13における一対のリブ片 14間の耐剥離強度のさらなる強化が強く求められている。

[0007] 特に、容器 1に組付けたポンプにより内容液を注出するのではなぐ容器 1の胴部 4 のスクイズ変形を利用して内容液の注出を行うものにあっては、胴部 4スクイズ変形時に、底部 7に大きな橈み力が作用するので、底シール部 13の圧着強度を、この橈み力に充分に耐えることのできる程度とする必要があるが、上記した従来技術にあっては、この胴部 4側から作用する橈み力に必ずしも耐えるとは限らず、この底シール部 1 3の一対のリブ片 14間が剥離して、容器 1に底割れが発生する、と云う問題があった

[0008] そこで、本発明は、上記した従来技術における問題点を解消すべく創案されたもので、ブロー成形された積層剥離プラスチック容器の底部の、食い切り成形された底シール部における底リブを構成する一対のリブ片の耐剥離強度を高めることを技術的課題とし、もって積層剥離プラスチック容器の底割れの発生を強力に防止し、良好な使用状態を安定して維持することを目的とする。

課題を解決するための手段

[0009] 上記技術的課題を解決する本発明の内、請求項 1記載の発明の手段は、

ブロー成形された積層剥離プラスチック容器であること、

外層に吸気孔を開設すること、

ブロー金型のピンチオフ部により扁平に押し潰されて食い切り成形される底部の底シール部を、一対のリブ片を重合圧着して突条状に成形された底リブで構成すること、この底リブに、重合した一対のリブ片の一方力他方に食、込む複数の横穴状の食い込み部を、横列配設すること、

この食、込み部の底部分に近接した穴面部分に、食、込み部を成形するブロー金型のピンの無理抜きが可能である範囲内の高さ寸法で、膨出した膨出部を設けること、

にある。

[0010] この請求項 1記載の発明にあっては、一対のリブ片を重合圧着して突条状となった底リブで構成された底シール部は、圧着方向に沿って外層、内層、内層、外層の順で積層した壁構造となっていて、高さ幅を有する突条構造となっていることから、大きな圧着面積を有するものとなり、これにより相溶性の低い外層と内層との間であっても大きな圧着強度を得ることが可能となる。

[0011] 底リブに形成された食い込み部は、一方のリブ片力他方のリブ片に食い込む構造となっているので、底リブにおける外層と内層との重合面は、この食い込み部で凹凸状となり、これにより重合面積が増大して圧着強度が高められると共に、圧着面の主体部分に平行する剪断力に対する抗力が高くなる。

[0012] 食い込み部は、強い押圧力による底リブの局部的な押圧変形により成形されるので

、食い込み部付近の底リブ部分には強い押圧力が作用し、このため食い込み部における外層と内層とは強力に圧着されることになり、強い圧着強度を発揮する。

[0013] また、食い込み部の周囲に位置する榭脂材料は、膨出部に対向して位置する部分

1S 他の部分よりも押圧されて大きく変位するので、この変位量の違いにより、食い込み部の周囲に位置する両リブ片の重合面に、両リブ片の剥離方向に対してアンダーカット状に湾曲する嚙み合い部を形成することになる。

[0014] このように、嚙み合い部は、両リブ片の剥離方向に嚙み合うアンダーカットとして機能するので、両リブ片の剥離を強力に阻止する。

[0015] なお、食、込み部を成形するブロー金型のピンの離型時の無理抜きは、底シール部の榭脂材料温度が、無理抜きによる変形を自己復帰させる粘弾性を発揮することのできる範囲内にあるので、嚙み合い部は確実に成形されることになる。

[0016] 請求項 2記載の発明は、請求項 1記載の発明の構成に、膨出部を、食い込み部の上側だけに設けた、ことをカ卩えたものである。

[0017] この請求項 2記載の発明にあっては、食い込み部の上側だけに膨出部を形成するので、この膨出部の膨出高さを充分に大きくすることができ、また食い込み部の上側には多量の榭脂材料が存在することから、嚙み合ヽ程度の大き!/ヽ嚙み合!ヽ部を形成する。

[0018] 請求項 3記載の発明は、請求項 1または 2記載の発明に、食い込み部の底部分である圧着部を、充分に肉薄な平板状に構成した、ことを加えたものである。

[0019] この請求項 3記載の発明にあっては、食い込み部の底部分である圧着部は、その形状が充分に肉薄な平板状となっているので、この圧着部に成形される榭脂材料に対して、ブロー金型力充分に強大な押圧力を作用させることが可能となり、この押圧力が、圧着部に成形される榭脂材料の外層と内層との圧着面に圧着力として有効にかつ強力に働く。

[0020] すなわち、食い込み部の圧着部は、その大きさ（面積）が大きければ大きいほど、またその厚さが薄ければ薄いほど、この圧着部に成形される榭脂材料が移動し難くなり、これによりブロー金型力もの押圧力が強力に作用し、この押圧力が、外層と内層とを圧着させる圧着力として有効に作用するのである。

[0021] さらに、圧着部は、充分に肉薄な平板状となっているので、底シール部の冷却硬化時における収縮が殆ど起こらず、また収縮変形力が周囲力作用しても、この変形力を圧着部全体の橈み変形として吸収し、これにより圧着部における剥離発生を阻止する。

[0022] 請求項 4記載の発明は、請求項 3記載の発明に、食い込み部の底部分に連続して膨出部を設けた、ことを加えたものである。

[0023] この請求項 4記載の発明にあっては、食い込み部の容積を大幅に増大させることなぐ食い込み部の圧着部の大きさを、膨出部の膨出分だけ大きくすることができる。

[0024] 請求項 5記載の発明は、請求項 1、 2、 3または 4記載の発明に、食い込み部を、横に長、長円穴状に構成した、ことをカ卩えたものである。

[0025] この請求項 5記載の発明にあっては、食い込み部の圧着部も横長となり、その分、圧着部の大きさが無理なく大きくなり、また一対のリブ片の重合面に沿って上下方向に作用する剪断力に対して、幅の広い穴壁面を対向させることになるので、この剪断力に対して強大な抗カを発揮することになる。

[0026] 請求項 6記載の発明は、請求項 1、 2、 3、 4または 5記載の発明の構成に、食い込み部を、千鳥足状に上下 2列設けた、ことを加えたものである。

[0027] この請求項 6記載の発明にあっては、横方向に隣接する食い込み部の間隔を無理に小さくすることなぐパーテイングラインに沿った底リブの全幅範囲に亘つて、食い込み部を略均等に配置することができる。

[0028] 請求項 7記載の発明は、請求項 1、 2、 3、 4、 5または 6記載の発明の構成に、食い込み部の食い込み方向を、交互に反転させた、ことをカ卩えたものである。

[0029] この請求項 7記載の発明にあっては、隣り合った食い込み部の食い込み方向が反対であるので、食い込み部成形時に付近の外層と内層とが、強引に引っ張られて大きく延び変形することになるので、外層と内層との圧着面積が増大すると共に、外層と内層とがより強力に圧着されることになり、これにより底シール部全体としての圧着強度が高められる。

[0030] また、圧着面の主体部分に対して、食い込み部が交互に反対側に位置するので、複数の食い込み部により、両リブ片が圧着面の主体部分の両側で嚙み合う状態となり、これにより両リブ片の結合が構造的に高められる。

発明の効果

[0031] 本発明は、上記した構成となっているので、以下に示す効果を奏する。

請求項 1記載の発明にあっては、底リブにおける外層と内層との重合面力食い込み部により凹凸状となり、これにより重合面積が増大して圧着強度が高められると共に、圧着面の主体部分に平行する剪断力に対する抗力が高くなる。

[0032] また、食い込み部の膨出部に対応して位置する両リブ片の重合面に、両リブ片の剥離方向に対してアンダーカット状に湾曲する嚙み合い部が形成され、この嚙み合い部は、両リブ片の剥離方向に嚙み合うアンダーカットとして機能するので、両リブ片の剥離を強力に阻止し、これにより底割れの発生を強力に阻止することになる。

[0033] 請求項 2記載の発明にあっては、嚙み合、程度の大き!/、嚙み合!、部を形成することができ、これにより底割れ防止力をさらに強大なものとすることができる。

[0034] 請求項 3記載の発明にあっては、食い込み部の圧着部には、ブロー金型のピンからの押圧力が、圧着力として有効にかつ強力にそして確実に作用するので、この圧着部における外層と内層との圧着強度はきわめて強大となり、これにより底割れのな V、機械的強度の安定した底部を提供することができる。

[0035] また、食、込み部の圧着部は、その厚みが充分に小さ!/、ことから、冷却硬化時の収縮変形力の影響を殆ど受けることがなぐ外層と内層との積層構造を安定して強固に維持し、これにより強固な圧着状態を安定して維持する。

[0036] 請求項 4記載の発明にあっては、食い込み部の容積を大幅に増大させることなぐ食い込み部の圧着部を、膨出部の膨出分だけ大きくすることができるので、底シール部全体の機械的強度を低下させることなぐ圧着部の圧着強度を高めることができる

[0037] 請求項 5記載の発明にあっては、食い込み部の圧着部の大きさを無理なく大きくすることができると共に、一対のリブ片の重合面に沿って上下方向に作用する剪断力に対して、幅の広い穴壁面を対向させるので、この剪断力に対して強大な抗カを発揮することになり、これにより底割れに対してより強力な抗カを発揮することができる。

[0038] 請求項 6記載の発明にあっては、パーテイングラインに沿った底リブの全幅範囲に亘つて、食い込み部を無理なく略均等に配置することができるので、底リブ全域に亘つて、耐剥離強度および圧着強度の強化を均等に達成でき、これにより底リブの安定した圧着組付きを維持することができる。

[0039] 請求項 7記載の発明にあっては、隣り合った食い込み部の食い込み方向が逆となるので、両リブ片が互いに他方に食い込んで嚙み合う状態となると共に、食い込み部における外層と内層との圧着力が強められ、さらに底シール部における外層と内層との圧着面積が増加することになり、もって底シール部における外層と内層との耐剥離強度および圧着強度が更に高められる。

図面の簡単な説明

[0040] [図 1]本発明の一実施形態例を示す、全体正面図である。

[図 2]図 1に示した実施形態例の一部破断した、全体側面図である。

[図 3]図 1に示した実施形態例の、全体底面図である。

[図 4]図 1に示した実施例の、パーテイングラインからわずかに外れた位置で縦断した、底部拡大縦断正面図である。

[図 5]図 1に示した実施形態例の、底シール部の構造の詳細を示す、要部拡大縦断面側面図である。

[図 6]従来技術を示す、容器の全体正面図である。

[図 7]図 6に示した容器の、底シール部の構造の詳細を示す、要部拡大縦断面側面図である。

符号の説明

谷^

2 外層

3 内層

4 胴部

5 口筒部

6 吸気孔

7 底部

8 脚壁

9 凹欠部

10

11 斜面部

12 隆起部

13 底シール部

14 リブ片

15 底リブ

16 食い込み部

17 圧着部

18 膨出部

19 嚙み合い部

20 食い切り片

発明を実施するための最良の形態

[0042] 以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。

[0043] 図 1は、本発明による容器 1の正面図、図 2は側面図、図 3は底面図で、容器 1はポリエチレン、ポリプロピレン等の合成樹脂材料で、必要とする自己形状保持能力を持たせて成形された外層 2と、ナイロン、エチレンビニルアルコール共重合体、ポリエチレンテレフタレート等の、外層 2に対して相溶性の低い合成樹脂材料で、橈み変形が自在な袋状に成形された内層 3とを積層（図 2参照)させたブロー成形容器である。

[0044] この容器 1の胴部 4は円筒形状をしており、胴部 4の上端に起立連設され、外周面に螺条を刻設した口筒部 5の前後の外層 2部分には、外気を外層 2と内層 3との間に導入するための吸気孔 6が開設されており、胴部 4の下端には円形の底壁 10を有する底部 7が連設されている。

[0045] 底部 7 (図 3、図 4参照）は、容器 1の脚部を構成する周囲の脚壁 8と、この脚壁 8に囲まれて容器 1内に陥没している底壁 10と、この底壁 10と一体に連結し、パーテイングライン上に位置して底壁 10を横断する底シール部 13とから構成されている。

[0046] 脚壁 8 (図 2、図 3参照）は、外側の略直立した円筒状壁部分と、内側の下方に拡径したテーパー円筒状部分の下端間を、円弧状に連結した壁構造となっており、パーティングラインが位置する部分に、一部を切り欠ヽた凹欠部 9を形成して構成されている。

[0047] 底壁 10 (図 2、図 3、図 4参照）は、脚壁 8内周縁に連続する球弧状の斜面部 11と、この斜面部 11の中央部をパーテイングラインに沿って横断し、長径をパーテインダラインに沿わせた略楕円球弧壁状のドーム構造をして、容器 1の内方に湾曲陥没した肉厚な隆起部 12とから構成されている。

[0048] 底シール部 13 (図 3、図 4、図 5参照）は、両端を脚壁 8の凹欠部 9に連続させた状態で、底壁 10の隆起部 12の中央を横断して位置しており、ノリソンを容器 1にブロー成形する際に、このノリソンを前後から扁平に押し潰して食、切ることにより得られる一対のリブ片 14を、そのまま重合圧着して突条状に成形された底リブ 15を主体として構成され、この底リブ 15の下端面には、底リブ 15の略全長に亘つてノリソンの食い切り跡である食！、切り片 20が残存形成されてヽる。

[0049] 底リブ 15には、一方のリブ片 14から他方のリブ片 14に食い込む、横穴状の食い込み部 16が、リブ片 14の肉厚よりも大きぐ底リブ 15の厚みよりもわずかに小さい深さで、その陥没方向を交互に反転させて、かつ千鳥足状に上下に 2列横列形成されている。

[0050] また、底シール部 13は、パーテイングラインに沿って底壁 10を横断するリブ構造となっており、ブロー成形完了後における経時収縮変形による、底壁 10の中央部分の垂れ下がり変形の発生を確実に防止して、る。

[0051] 各食い込み部 16は、横に長い長円穴状となっていて、図 4に示すように、横隣同士の隙間を、互いに上下力塞ぐ姿勢で、上下に 2列千鳥足状に配置されており、その縦断面構造は、図 5に示すように、底部分に連続した上側部分に、ブロー金型のピンの無理抜きが可能な高さ範囲内の膨出高さで膨出部 18を形成したものとなっている

[0052] このように、食い込み部 16が、上側に膨出部 18を有する構造となっているので、図 5に示すように、この膨出部 18の直上に位置する榭脂材料は上方に押し上げられることになり、これにより食い込み部 16の直上部分に、両リブ片 14の重合面がアンダーカット構造に湾曲する嚙み合い部 19が形成され、この嚙み合い部 19が両リブ片 14 の剥離を強力に阻止する。

[0053] 各食い込み部 16の底部分である圧着部 17は、充分に肉薄な平板状となっている力食い込み部 16の形状が、横に長い長円穴状となっており、かつ膨出部 18が設けられて、ることから、その大きさ（面積）は無理なく大き!/、ものとすることができる。

[0054] また、圧着部 17の厚さは、必要とする機械的強度を維持できる範囲内で、できる限り薄いことが望ましぐ底リブ 15の厚さの 10分の 1〜20分の 1程度が適当である。

[0055] 外層 2を低密度ポリエチレン製とし、また内層 3をナイロン製として、全高を 154. 3m m、月同部外径を 44. 8mm、底リブ 15の高さを 5mm、幅を 38mm、厚みを 1. 8mmに成形した容器 1を使用して、図 6および図 7に示した従来技術例と、図 1ないし図 5に示した本発明の実施形態例との、耐底割れ強度の比較をした。

[0056] 本発明の実施形態例においては、食い込み部 16の数は 5で、圧着部 17の合計面積は 20. 32mm²,膨出部 18の膨出高さ 0. 1mmであるのに対し、従来技術例においては、食い込み部 16の数は 13で、圧着部 17の合計面積は 1. 638mm²であった

[0057] この本発明の実施形態例と従来技術例の容器 1の底部 7に対して、ノ一ティングラインに沿った方向から、 20mmZminで押圧力を作用させたところ、本発明の実施形態例の場合では、 3. 48mmの歪量が発生した 5. 64Kgの押圧力が作用したところで底割れが発生したのに対し、従来技術例の場合は、 2. 14mmの歪量が発生した 3 . 94Kgの押圧力が作用したところで底割れが発生した。

この比較実測結果力も明らかなように、図示した本発明の実施形態例は、同じく図示した従来技術例に比べて、耐底割れ強度が 1. 5倍近く高められた。

Claims

請求の範囲

[1] ブロー成形された積層剥離プラスチック容器であって、外層 (2)に吸気孔 (6)を開設し、ブロー金型のピンチオフ部により扁平に押し潰されて食い切り成形される底部（ 7)の底シール部（13)を、一対のリブ片（14)を重合圧着して突条状に成形された底リブ（15)で構成し、該底リブ（15)に、前記重合した一対のリブ片（14)の一方力も他方に食、込む複数の横穴状の食、込み部（ 16)を横列配設し、該食、込み部（ 16) の底部分に近接した穴面部分に、該食い込み部（16)を成形するブロー金型のピンの無理抜きが可能である範囲内の高さ寸法で、膨出した膨出部（18)を設けて成るブロー成形容器。

[2] 膨出部（18)を、食、込み部（16)の上側だけに設けた請求項 1記載のブロー成形谷器。

[3] 食い込み部（16)の底部分である圧着部（17)を、充分に肉薄な平板状に構成した請求項 1または 2記載のブロー成形容器。

[4] 食い込み部（16)の底部分に連続して膨出部（18)を設けた請求項 3記載のブロー成形容器。

[5] 食い込み部（16)を、横に長い長円穴状に構成した請求項 1、 2、 3または 4記載のブロー成形容器。

[6] 食い込み部（16)を、千鳥足状に上下 2列設けた請求項 1、 2、 3、 4または 5記載のブロー成形容器。

[7] 食い込み部（16)の食い込み方向を、交互に反転させた請求項 1、 2、 3、 4、 5または 6記載のブロー成形容器。