JP6794252B2 - 二重容器 - Google Patents

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本発明は、口部、胴部及び底部を有するボトル状をなし、容器の外殻を形成する外層体と、外層体の内側に収められる減容変形自在な内層体と、底部に形成される突条形状のピンチオフ部とを備える二重容器に関する。
化粧水などの化粧料や、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸、または食品調味料などの液状の内容物を収納する容器としては、口部、胴部及び底部を有するボトル状をなし、容器の外殻を形成する外層体と、外層体の内側に収められる減容変形自在な内層体とを備え、内層体を減容変形させて内容物を注出する一方、外層体に設けた空気導入孔から内層体と外層体との間に空気を導入することにより、内層体を減容変形させたまま外層体の外形を元の形状に復元させることができるようにした二重容器が知られている(例えば特許文献1参照)。この種の容器は、空気との置換を行うことなく内容物を注出することができるので、容器内において内容物が空気と接触することを減らして、内容物の劣化や変質を抑制することができる。
特開2013−151316号公報
上記のような二重容器としては、金型を用いて積層パリソンを押出ブロー成形することにより形成されるデラミ容器とも呼ばれる積層剥離容器が知られている。この場合、二重容器は、相溶性の低い外層用の合成樹脂と内層用の合成樹脂とを共押出して円筒状の積層パリソンとし、この積層パリソンを、左右分割型の金型を用いてブロー成形することにより、外層体の内面に内層体が積層された構造に形成される。このとき、円筒状の積層パリソンが、金型によって押し潰されるとともにその先端が食い切られて開口が閉塞されることにより、二重容器の底部には突条形状のピンチオフ部が設けられることになる。
一方、二重容器では、その口部に装着される注出キャップ等に設けた逆止弁機能により、胴部がスクイズされたときに外層体と内層体との間の空気が空気導入孔から外部に漏れ出すことを阻止して内層体が当該空気を介して間接的に胴部に押圧されて内容物が注出されるようにするとともに、胴部のスクイズが解除されたときに空気導入孔を開いて外層体と内層体との間に外気が導入されるようにして内層体を減容変形させたまま外層体のみを元の形状に復元させるようにしている。
このように、二重容器では、内容物を注出するために外層体の胴部がスクイズされたときには、外層体と内層体との間の空気が外部に漏出しないように外層体と内層体との間に保持する必要がある。そのため、容器が落下するなどして、その底部に設けられたピンチオフ部に衝撃等が加えられて当該ピンチオフ部に割れが生じると、内容物を注出させるために外層体の胴部をスクイズしても、外層体と内層体との間の空気がピンチオフ部から外部に漏出し、当該空気の内圧が高まらなくなって内容物を注出することができなくなるという問題が生じることになる。
従来は、外層体を構成する材質として比較的柔らかい樹脂材料(低密度ポリエチレン等)を用いていたため、衝撃等が加えられることによるピンチオフ部の割れが発生しづらかった。しかし、容器の耐熱性等を確保するために、例えばポリプロピレン等の比較的硬い樹脂材料を外層体に使用する場合には、衝撃等が加えられるとピンチオフ部に割れが生じて、内容物を注出しづらくなるおそれがあった。
本発明は、このような問題点を解決することを課題とするものであり、その目的は、ピンチオフ部に割れが生じにくい二重容器を提供することにある。
本発明の二重容器は、口部、胴部及び底部を有するボトル状をなし、容器の外殻を形成する外層体と、該外層体の内側に収められる減容変形自在な内層体と、前記底部に形成される閉塞された突条形状のピンチオフ部とを備える二重容器であって、前記ピンチオフ部が、底面視で、波形状であることを特徴とする。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記ピンチオフ部が、底面視で、略正弦波形状であるのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記ピンチオフ部が、底面視で、1周期分の略正弦波形状であるのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記外層体と前記内層体との間に、前記口部から前記底部にまで延びる少なくとも1本の接着帯層が設けられているのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記外層体がポリプロピレン層を含むのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記外層体が、外側から内側に向けて、低密度ポリエチレン層/再生材層/ポリプロピレン層の層構成を有し、前記内層体が、外側から内側に向けて、EVOH層/接着層/低密度ポリエチレン層の層構成を有するのが好ましい。
本発明の二重容器は、上記構成において、前記ピンチオフ部が、前記底部に沿って延びるベース部と、前記ベース部から下方に延びる第1縦壁部と、一側端において前記第1縦壁部の下端に一体に連なり、該第1縦壁部の下端から水平に延びる第1横壁部と、上端において前記第1横壁部の他側端に一体に連なり、該第1横壁部の他側端から下方に延びる第2縦壁部と、一側端において前記第2縦壁部の下端に一体に連なり、該第2縦壁部の下端から水平に延びて前記第1横壁部に対向して配置される第2横壁部とを有するのが好ましい。
本発明によれば、ピンチオフ部に割れが生じにくい二重容器を提供することができる。
本発明の一実施の形態に係る二重容器を一部切り欠いて示す正面図である。 図1に示す二重容器の底面図である。 図1に示す二重容器の底部を拡大して示す拡大正面図である。 図1に示す二重容器の底部を拡大して示す拡大側面図である。 図2におけるA−A線に沿う断面図である。 金型による積層パリソンの食い切り時に接着帯層がずれる様子を示す説明図である。 図5に示すピンチオフ部の変形例の断面図である。 図7に示す変形例のピンチオフ部が設けられた二重容器の底部の拡大正面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の一実施の形態に係る二重容器1について詳細に例示説明する。
なお、本明細書及び特許請求の範囲においては、上下方向は、図1に示すように二重容器1を正立姿勢とした状態における上方、下方を意味するものとする。また、径方向とは、二重容器1の中心軸線を通り当該中心軸線に垂直な直線に沿う方向を意味するものとする。
図1に示すように、本発明の一実施の形態に係る二重容器1は、容器の外殻を構成する外層体10と、この外層体10の内側に収められる内層体20とを備えた二重構造となっている。
外層体10は、略円筒状の口部11と、該口部11の下端に連なる略円筒状の胴部12と、胴部12の下端に連なり胴部12を閉塞する底部13とを有するボトル状をなしている。図示する場合では、胴部12は口部11よりも大径に形成され、口部11と胴部12の間は拡径形状の肩部14となっている。胴部12は可撓性を有しており、径方向内側に向けてスクイズ(押圧)されることで凹んだ状態に弾性変形することができるとともに、凹んだ状態から元の形状に自己の弾性力で復元することができる。また、外層体10の口部11には空気導入孔11aが設けられている。空気導入孔11aは外層体10と内層体20との間に連通し、外層体10と内層体20との間に外気を導入することができる。
外層体10は、例えばポリエチレン(PE)やポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)等の種々の樹脂材料により構成することができる。また、外層体10は、材質が異なる複数の層を積層した積層構造とすることもできる。本実施の形態においては、外層体10は、二重容器1の耐熱性を高めるために、ポリプロピレンの層を含んだ積層構造とされている。より具体的には、外層体10は、二重容器1の外側から内側に向けて順に、低密度ポリエチレン層/再生材層/ポリプロピレン層が積層された層構成を有する積層構造とされている。なお、再生材層とは、この二重容器1を成形する際に不要となった部材(端材等)やリサイクルされて粉砕された部材などの再生樹脂で構成される層のことである。本実施形態では、低密度ポリエチレン層の厚みを10μm、再生材層の厚みを600〜800μm、ポリプロピレン層の厚みを20μm、とした。外層体10の層構成は、上記に限定されるものではなく、二重容器1の用途等に応じてその層厚を含めて種々変更可能である。例えば、低密度ポリエチレン層をポリプロピレン層、高密度ポリエチレン層、中密度ポリエチレン層、直鎖状低密度ポリエチレン層などに変更可能である。また、ポリプロピレン層を高密度ポリエチレン層、中密度ポリエチレン層、直鎖状低密度ポリエチレン層などに変更可能である。
内層体20は、外層体10よりも薄肉で柔軟な袋状に形成され、その外面において外層体10の内面に剥離可能に密着している。内層体20の開口部は外層体10の口部11の開口端に連ねられ、その内部は、開口部に連なる収容空間Sとなっている。収容空間Sには、例えば化粧水などの化粧料、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸、または食品調味料などの液状の内容物を収納することができる。内層体20は減容変形自在となっており、収容空間Sから外部に内容物が注出されるのに伴って、外層体10から剥離しつつ内容積を減少させるように変形することができる。
内層体20は、例えばEVOH(エチレン−ビニルアルコール共重合体)樹脂やナイロン等の柔軟な樹脂材料により構成することができる。また、内層体20は、材質が異なる複数の層を積層した積層構造とすることもできる。本実施の形態においては、内層体20は、二重容器1の外側から内側に向けて順に、EVOH層/接着層/低密度ポリエチレン層が積層された層構成を有する積層構造とされている。接着層としては、例えば変性ポリオレフィン樹脂(「アドマー」(登録商標))を用いることができる。本実施形態では、EVOH層の厚みを15μm、接着層の厚みを10μm、低密度ポリエチレン層の厚みを50μmとした。なお、内層体20の層構成は、上記に限定されるものではなく、二重容器1の用途等に応じてその層厚を含めて種々変更可能である。例えば、EVOH層を他の成分を添加し柔軟性を高めたEVOH樹脂で構成された層に変更することもできる。また、EVOHの共重合成分であるエチレン含有量を要望されるバリア性に合わせ変更する事もできる。低密度ポリエチレン層については、ポリプロピレン層、高密度ポリエチレン層、中密度ポリエチレン層、直鎖状低密度ポリエチレン層、EVOH層などに変更することもできる。
本実施の形態では、二重容器1は、上記層構成を有する外層体10用の合成樹脂層と内層体20用の合成樹脂層とを共押出して円筒状の積層パリソンを形成し、この積層パリソンを、左右分割型の金型を用いてブロー成形(押出ブロー成形)することにより、外層体10の内面に内層体20が剥離可能に密着した積層構造に形成されるデラミ容器とも呼ばれる積層剥離容器として構成されている。左右分割型の金型を用いてブロー成形されることにより、外層体10の側面には、金型の分割面に沿って延びるパーティングライン15が形成されている。パーティングライン15は、外層体10の側面に、口部11から胴部12を通って底部13にまで延びている。
二重容器1の底部13には、円筒状の積層パリソンが、金型により押し潰されるとともに食い切られてその開口が閉塞されることにより、突条形状のピンチオフ部30が設けられている。ピンチオフ部30の詳細な構造については後述する。
二重容器1の口部11には、例えば、注出用弁と空気導入孔11a用の逆止弁とが配設された注出キャップ、各種ノズルまたは注出ポンプ等の注出具(図示省略)が装着される。注出具の装着は、例えば打栓によるアンダーカット係合で行うことができるが、ねじ結合により行う構成とすることもできる。二重容器1は、口部11に注出用弁が配設された注出キャップが装着されることで、外層体10の胴部12をスクイズすることによって、口部11から内容物を注出することができる。内容物の注出後、外層体10が元の形状に復元する際には、口部11に設けた空気導入孔11aから外層体10と内層体20との間に空気(外気)が流入し、内層体20を減容変形させたまま外層体10のみを元の形状に復元させることができる。したがって、内容物を注出したときに口部11から内層体20の収容空間Sへ空気が流入することを防止して、収容空間Sに収容された内容物を空気に触れづらくして、その劣化を防止することができる。再度内容物を注出するために胴部12をスクイズした場合には、空気導入孔11a用の逆止弁によって外層体10と内層体20との間の空気が外部に漏れ出すことが防止され、内層体20を当該間の空気を介して胴部12で押圧することができる。なお、外層体10を傾けることにより、内層体20の収容空間Sに収容した内容物を自重で口部11から注出させる構成とすることもできる。さらに、口部11にポンプを備えた注出具を装着した場合には、外層体10として可撓性を有していないものを用いることができる。
図1〜図5に示すように、底部13は、接地面となる円環状の外縁部13aと、外縁部13aの内周側で上向きにドーム状に湾曲する凹部13bとを有し、凹部13bの部分に前述したピンチオフ部30が設けられている。ピンチオフ部30は、凹部13bの中心を通り、その両端が外縁部13aの近傍にまで達してパーティングライン15に連なるとともに、図3に示すように凹部13bの深さの範囲内の(外縁部13aよりも下方に突出しない)高さの突条形状を有している。
ピンチオフ部30は、図2に示す底面視で、波形状とされる。本実施の形態においては、ピンチオフ部30は、底面視で、1周期分の略正弦波形状(S字形状)に形成されている。より具体的には、ピンチオフ部30は、底部13の中心を通って該底部13の径方向に沿って延びる第1直線部30aの両端に、それぞれ第1直線部30aに対して90度ずれた方向に延びる第2直線部30bを、湾曲部30cを介して互いに逆向きに連ねた形状を有し、底部13の中心について点対称となっている。また、図5に示すように、ピンチオフ部30の横断面形状は縦長の矩形形状となっており、その下面にはその中心に沿って断面三角形状の突起36が一体に設けられている。ピンチオフ部30は、上記波形状を有することにより、底部13に当該底部13におけるパーティングライン15に平行な方向の荷重ないし衝撃が加えられたときに、第1直線部30aと第2直線部30bとの間隔を狭めて径方向寸法を縮小させるようにバネ状に容易に弾性変形することができる。
なお、図5においては詳細を図示しないが、底部13の凹部13b及びピンチオフ部30においても、外層体10と内層体20とが積層された構成とされている。
以上の通り、本実施の形態に係る二重容器1では、ピンチオフ部30を、上記波形状としたので、本実施の形態のように、外層体10を比較的硬いポリプロピレン層を含む構成とした場合であっても、二重容器1がその内部に内容物を収容した状態で落下する等してピンチオフ部30に大きな衝撃等が加えられたときに、当該衝撃をピンチオフ部30の弾性変形により吸収して、ピンチオフ部30に割れが生じるのを防止することができる。
特に、底部13に当該底部13におけるパーティングライン15に平行な方向の荷重ないし衝撃が加えられたときには、ピンチオフ部30が、第1直線部30aと第2直線部30bとの間隔を狭めるように径方向バネ状に弾性変形して、当該荷重ないし衝撃を効果的に吸収し、ピンチオフ部30に割れが生じるのを確実に防止することができる。
二重容器1は、外層体10と内層体20との間に、外層体10と内層体20とを互いに接合する接着帯層40を設けた構成とすることもできる。この場合、接着帯層40は、例えば変性ポリオレフィン樹脂(「アドマー」(登録商標))で構成することができる。本実施形態では、この接着帯層40の厚みは10μmとした。
図2、図4に示すように、本実施の形態では、二重容器1の両側部に、それぞれ口部11から底部13にまで延びるとともにピンチオフ部30に達する2本の接着帯層40を設けるようにしている。このような接着帯層40を設けることにより、内容物が注出されたときに内層体20が扁平形状に減容変形するようにして、内層体20が歪んで変形することによって内層体20の内部に注出されずに内容物が残留することを抑制することができる。
本実施の形態においては、ピンチオフ部30を、底面視で、1周期分の略正弦波形状に形成する場合、円筒状の積層パリソンを食い切ってピンチオフ部30を形成する左右分割型の金型としては、その底部13における分割形状がピンチオフ部30に対応した1周期分の略正弦波形状とされたものが用いられる。このような金型を用いて円筒状の積層パリソンを食い切る際には、図6に示すように、積層パリソン50は、金型の挟み込み方向に対して傾斜する第1直線部30aに対応した部分により、その軸心を中心として回転させられながら挟み込まれる。これにより、積層パリソン50は、金型内において、口部の側から底部の側に向けて軸心を中心として捩じられた状態とされる。そのため、本実施の形態においては、二重容器1の両側部に設けられる一対の接着帯層40は、それぞれ口部11においてはパーティングライン15を挟んだ両側に該パーティングライン15に沿って配置されるが、そこから周方向の一方側に捩じれながら下方に向けて延び、底部13においては、両方の接着帯層40がパーティングライン15に対して周方向の一方側に位置するように構成されている。そして、それぞれの接着帯層40は、ピンチオフ部30の第2直線部30bの径方向外側を向く側面端部付近に連なっている。
このように、ピンチオフ部30を、底面視で、1周期分の略正弦波形状に形成した場合には、接着帯層40が、ピンチオフ部30の第2直線部30bの径方向外側を向く側面に連ねられ、当該部分における外層体10と内層体20との接着面積を広くすることができるので、二重容器1を落下等させたときに衝撃を受け易いピンチオフ部30の第2直線部30bの径方向外側を向く側面端部付近の強度を高めて、ピンチオフ部30の端部付近からの割れの発生を確実に防止することができる。
図7は図5に示すピンチオフ部の変形例の断面図であり、図8は図7に示す変形例のピンチオフ部が設けられた二重容器の底部の拡大正面図である。なお、図7、図8においては、前述した部材に対応する部材に同一の符号を付してある。
図5に示す場合では、ピンチオフ部30の横断面形状を縦長の矩形形状としているが、図7、図8に示す変形例のように、ピンチオフ部30の横断面形状を、折り畳み形状(クランク形状)とすることもできる。
すなわち、この変形例においては、ピンチオフ部30は、凹部13bに沿って延びる断面略矩形状のベース部31と、ベース部31から下方に延びる第1縦壁部32と、一側端において第1縦壁部32の下端に一体に連なり、第1縦壁部32の下端から水平(径方向)に延びる第1横壁部33と、上端において第1横壁部33の他側端に一体に連なり、第1横壁部33の他側端から下方に延びる第2縦壁部34と、一側端において第2縦壁部34の下端に一体に連なって第2縦壁部34の下端から水平に延びて第1横壁部33に対向して配置される第2横壁部35と、を有する形状に形成されている。ピンチオフ部30は、上記した折り畳み形状を有することにより、各壁部32〜35がベース部31や他の壁部32〜35に対して互いが成す角度が増減するように容易に弾性変形することができる。
第1縦壁部32と第2縦壁部34は互いに略平行であり、第1横壁部33と第2横壁部35は互いに略平行である。また、第1縦壁部32と第2縦壁部34の厚みは略同一であり、第1横壁部33と第2横壁部35の厚みは互いに略同一である。また、第1横壁部33と第2横壁部35の厚みよりも、第1縦壁部32と第2縦壁部34の厚みが薄くなっている。このような構成により、ピンチオフ部30は、薄く形成された第1縦壁部32と第2縦壁部34がより容易に弾性変形することにより、ベース部31と第1横壁部33との間隔及び第1横壁部33と第2横壁部35との間隔を狭めるように上下方向に向けてより容易に弾性変形することができる。
また、凹部13bは上向きにドーム状に湾曲する形状となっているので、ピンチオフ部30は、その両端側に向かうにつれて、ベース部31、第1縦壁部32、第1横壁部33、第2縦壁部34、第2横壁部35の順で徐々に凹部13bに一体化されるが、本実施の形態では、図8に示すように、ベース部31、第1縦壁部32、第1横壁部33、第2縦壁部34及び第2横壁部35を、それぞれ凹部13bよりも小さな曲率で中心側が上側となるように僅かに湾曲する形状としている。これにより、ピンチオフ部30の上記した折り畳み形状となる範囲を広くすることができる。
以上の通り、変形例のピンチオフ部30は、上記折り畳み形状を有するので、本実施の形態のように、外層体10を比較的硬いポリプロピレン層を含む構成とした場合であっても、二重容器1がその内部に内容物を収容した状態で落下する等してピンチオフ部30に大きな衝撃等が加えられたときに、当該衝撃をピンチオフ部30の弾性変形により吸収して、ピンチオフ部30に割れが生じるのを防止することができる。
特に、ピンチオフ部30に、底部13の中心位置から上方に向けた荷重が加えられたときには、ピンチオフ部30が、ベース部31と第1横壁部33との間隔及び第1横壁部33と第2横壁部35との間隔を狭めるように上下方向に弾性変形して、当該荷重を効果的に吸収し、ピンチオフ部30に割れが生じるのを確実に防止することができる。この場合、第1横壁部33と第2横壁部35の厚みよりも、第1縦壁部32と第2縦壁部34の厚みを薄い構成とすることにより、ピンチオフ部30を上下方向により弾性変形し易くして、ピンチオフ部30に割れが生じるのをさらに確実に防止することができる。
また、本実施の形態の二重容器1では、上向きのドーム状に湾曲する凹部13bに対し、ピンチオフ部30を構成するベース部31、第1縦壁部32、第1横壁部33、第2縦壁部34及び第2横壁部35を、それぞれ凹部13bよりも小さな曲率で中心側が上側となるように僅かに湾曲する形状としてピンチオフ部30の上記した折り畳み形状となる範囲を広くするようにしたので、底部13の種々の部位に様々な方向から加えられる荷重ないし衝撃に対して、ピンチオフ部30を効果的に弾性変形させ、当該荷重ないし衝撃を吸収させることができる。
さらに、本実施の形態の二重容器1のように、底部13の凹部13b及びピンチオフ部30において外層体10と内層体20とが積層される構成とした場合には、ピンチオフ部30の複数段の折曲げにより、外層体10と内層体20とを互いに確実に密着させて、外層体10と内層体20とが互いに剥離してピンチオフ部30において外層体10と内層体20との間に通じる隙間が生じることを防止することもできる。
なお、変形例の構成においても、底部13に当該底部13におけるパーティングライン15に平行な方向の荷重ないし衝撃が加えられたときには、ピンチオフ部30が、第1直線部30aと第2直線部30bとの間隔を狭めるように径方向バネ状に弾性変形して、当該荷重ないし衝撃を効果的に吸収し、ピンチオフ部30に割れが生じるのを確実に防止することができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記実施の形態においては、ピンチオフ部30を1周期分の略正弦波形状としているが、これに限らず、例えば、複数周期分の略正弦波形状とするなど、波形状であれば種々の形状に形成することもできる。なお、ピンチオフ部30を複数周期分の略正弦波形状とした場合には、金型により積層パリソンを食い切る際に当該積層パリソンが回転されないので、一対の接着帯層40は、それぞれ口部11から底部13に至るまでパーティングライン15を挟んで当該パーティングライン15に沿って配置されることになる。
また、前記実施の形態においては、二重容器1は押出ブロー成形により形成されるものとしたが、これに限らず、例えば予め射出成形等によって形成された積層構造のプリフォームを二軸延伸ブロー成形することにより形成されるものとしてもよい。また、二重容器1は、外層体10と内層体20とを別々に形成した後、内層体20を外層体10の内部に組み込んで形成されるものとしてもよい。
さらに、前記実施の形態においては、口部11に空気導入孔11aを設けるようにしているが、空気導入孔11aは、例えば胴部12など口部11以外の部分に設けてもよく、また、その個数や形状も種々変更可能である。
さらに、前記実施の形態においては、二重容器1の両側部に、それぞれ一対の接着帯層40を設けるようにしているが、接着帯層40は、少なくとも1本が設けられていればよい。
1 二重容器
10 外層体
11 口部
11a 空気導入孔
12 胴部
13 底部
13a 外縁部
13b 凹部
14 肩部
15 パーティングライン
20 内層体
30 ピンチオフ部
30a 第1直線部
30b 第2直線部
30c 湾曲部
31 ベース部
32 第1縦壁部
33 第1横壁部
34 第2縦壁部
35 第2横壁部
36 突起
40 接着帯層
50 積層パリソン
S 収容空間

Claims (7)

  1. 口部、胴部及び底部を有するボトル状をなし、容器の外殻を形成する外層体と、該外層体の内側に収められる減容変形自在な内層体と、前記底部に形成される閉塞された突条形状のピンチオフ部とを備える二重容器であって、
    前記ピンチオフ部が、底面視で、波形状であることを特徴とする二重容器。
  2. 前記ピンチオフ部が、底面視で、略正弦波形状である、請求項1に記載の二重容器。
  3. 前記ピンチオフ部が、底面視で、1周期分の略正弦波形状である、請求項2に記載の二重容器。
  4. 前記外層体と前記内層体との間に、前記口部から前記底部にまで延びる少なくとも1本の接着帯層が設けられている、請求項1〜3の何れか1項に記載の二重容器。
  5. 前記外層体がポリプロピレン層を含む、請求項1〜4の何れか1項に記載の二重容器。
  6. 前記外層体が、外側から内側に向けて、低密度ポリエチレン層/再生材層/ポリプロピレン層の層構成を有し、
    前記内層体が、外側から内側に向けて、EVOH層/接着層/低密度ポリエチレン層の層構成を有する、請求項5に記載の二重容器。
  7. 前記ピンチオフ部が、
    前記底部に沿って延びるベース部と、
    前記ベース部から下方に延びる第1縦壁部と、
    一側端において前記第1縦壁部の下端に一体に連なり、該第1縦壁部の下端から水平に延びる第1横壁部と、
    上端において前記第1横壁部の他側端に一体に連なり、該第1横壁部の他側端から下方延びる第2縦壁部と、
    一側端において前記第2縦壁部の下端に一体に連なり、該第2縦壁部の下端から水平に
    延びて前記第1横壁部に対向して配置される第2横壁部とを有する、請求項1〜6の何れか1項に記載の二重容器。
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