JP2019209994A - 倒立二重容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】内容物の残量の低減を実現可能な倒立二重容器を提供する。【解決手段】倒立二重容器1は、内層体11、外層体10及び外気導入口8を備える二重容器本体2と、吐出口37を有し、二重容器本体2の口部5に装着される吐出キャップ3aと、吐出口37を被覆する閉鎖位置で吐出キャップ3aと係合可能な蓋体3bと、吐出キャップ3aの内側に配置され、収容空間Sから吐出口37へ向かう内容物4の流れを許容するとともに吐出口37から収容空間Sへ向かう逆流を阻止する逆止弁構造と、を備え、収容空間Sは、収容空間Sの容積の5〜25%の大きさのヘッドスペースHを有し、蓋体3bは、閉鎖位置で二重容器本体2を倒立状態に保持可能な接地部30を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、倒立二重容器に関する。
二重容器本体、吐出キャップ、蓋体及び逆止弁構造を備える二重容器が知られている。このような二重容器は、例えば特許文献1に記載されるように、二重容器本体が、内容物の収容空間を形成する減容変形可能な内層体、内層体を取り囲む外層体、及び内層体と外層体との間に外気を導入する外気導入口を備え、吐出キャップが、内容物を吐出する吐出口を有し、二重容器本体の口部に装着されるように構成され、蓋体が、吐出口を被覆する閉鎖位置で吐出キャップと係合可能に構成されている。また、逆止弁構造は、吐出キャップの内側に配置され、収容空間から吐出口へ向かう内容物の流れを許容するとともに吐出口から収容空間へ向かう逆流を阻止するように構成されている。
したがって、このような二重容器によれば、蓋体を開き、二重容器を傾倒させて外層体をスクイズ(圧搾操作)することにより、内層体を減容変形させて、収容空間に収容された内容物を、吐出口から吐出することができる。また、スクイズを解除することにより、外気導入口から内層体と外層体との間に外気が導入されるので、内層体の減容変形を維持したままで外層体を復元させることができる。このように、二重容器本体を用いて収容空間内の内容物を空気と置換せずに吐出する構成により、収容空間内の内容物と外気との接触を抑制し、内容物の品質を良好に維持することができる。
特開2018−16362号公報
しかし、前記のような従来の二重容器は、内層体の特に底部周辺において、内層体の縮みきらない部分に内容物が残る傾向にあり、二重容器本体でない通常の容器本体を用いる場合と比べて残量が多くなるという改善点があった。
本発明の目的は、内容物の残量の低減を実現できる倒立二重容器を提供することにある。
本発明の一態様に係る倒立二重容器は、
内容物の収容空間を形成する減容変形可能な内層体、前記内層体を取り囲む外層体、及び前記内層体と前記外層体との間に外気を導入する外気導入口を備える二重容器本体と、
内容物を吐出する吐出口を有し、前記二重容器本体の口部に装着される吐出キャップと、
前記吐出口を被覆する閉鎖位置で前記吐出キャップと係合可能な蓋体と、
前記吐出キャップの内側に配置され、前記収容空間から前記吐出口へ向かう前記内容物の流れを許容するとともに前記吐出口から前記収容空間へ向かう逆流を阻止する逆止弁構造と、を備え、
前記収容空間は、前記収容空間の容積の5〜25%の大きさのヘッドスペースを有し、
前記蓋体は、前記閉鎖位置で前記二重容器本体を倒立状態に保持可能な接地部を備える。
本発明に係る倒立二重容器は、前記ヘッドスペースの大きさが、前記収容空間の容積の10〜20%であってもよい。
本発明に係る倒立二重容器は、前記接地部が、平面状をなしていてもよい。
本発明に係る倒立二重容器は、前記接地部が、前記口部の外径より大きくてもよい。
本発明に係る倒立二重容器は、前記内容物が、1000〜100000mPa・sの粘度を有してもよい。
本発明に係る倒立二重容器は、
前記逆止弁構造が、前記収容空間から前記吐出口へ向かう前記内容物の流路を区画形成する筒状の区画壁と、前記区画壁にヒンジを介して設けられ、前記ヒンジを支点として揺動する片開き構造の弁体とを有してもよく、
前記弁体よりも吐出口側の前記区画壁の内側の空間が、前記内容物の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間となってもよい。
本発明によれば、内容物の残量の低減を実現可能な倒立二重容器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る倒立二重容器を倒立状態で示す側面図である。 図1に示す倒立二重容器の一部断面側面図である。 図1に示す二重容器を正立状態で示す側面図である。 図3に示す二重容器を90°異なる角度から視た側面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態に係る倒立二重容器について詳細に例示説明する。なお、上下方向は、二重容器の正立状態を基準とする。すなわち、上方とは、図2等における下方を意味し、下方とはその反対方向を意味している。
図1〜図2に示すように、本実施形態に係る倒立二重容器1は、二重容器本体2と吐出キャップ3aと蓋体3bとを備えている。
二重容器本体2は、外口部5aと外口部5aに連なるとともに可撓性及び復元性を有する胴部6と胴部6に連なる底部9とを有する外層体10(外容器)と、外口部5aと協働して口部5を構成する内口部5bと内口部5bに連なる可撓性を有する袋状の収容部7とを有する内層体11(内容器)と、内層体11と外層体10との間に外気を導入する外気導入口8とによって構成されている。また、本実施形態では、二重容器本体2は、外層体10の内側に内層体11が剥離可能に積層された積層剥離容器である。外層体10及び内層体11の材料には、相互に相溶性が低い樹脂を用いることができる。また、図示は省略するが、外層体10と内層体11との間に、上下方向に延在して外層体10と内層体11とを部分的に接合する、1本又は複数本の接着帯を設けてもよい。
本実施形態では、二重容器本体2は、加熱溶融された積層パリソンを金型で挟み、内部に空気を吹き込んで積層剥離容器を形成する押出しブロー成形(EBM:Extrusion Blow Molding)によって形成されている。外層体10の材料には、低密度ポリエチレン(LDPE)、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)又はポリプロピレン(PP)等を好適に用いることができ、LDPEを用いた場合には、特に高いスクイズ性(可撓性及び復元性)を得ることができる。また、内層体11の材料には、エチレン−ビニルアルコール共重合樹脂(EVOH)又はナイロンを好適に用いることができる。
二重容器本体2は、押出しブロー成形によって形成されるものに限られず、例えば、二重構造の有底筒状に形成されたプリフォームから積層剥離容器を形成する二軸延伸ブロー成形によって形成されてもよい。二軸延伸ブロー成形によって積層剥離容器を形成する場合、外層体10の材料にはポリエチレンテレフタレート(PET)又はポリプロピレン(PP)等を用いてもよく、内層体11の材料にはポリプロピレン(PP)又はポリエチレンテレフタレート(PET)を用いてもよい。二重容器本体2は、積層剥離容器に限られず、例えば、外層体10と内層体11とを個別に形成して組み付けたものであってもよい。
口部5は、後述する拡径部14を含む2段円筒状をなしている。口部5の外周面には、キャップ3との係合部となる雄ねじ12が設けられている。なお、キャップ3との係合部は、雄ねじ12に限られず、例えば、打栓によってキャップ3を口部5に装着するための、例えば環状凸部等の係止部であってもよい。本実施形態では、外気導入口8は、口部5に設けられている。また、外気導入口8は、口部5の中心軸線Oを挟むように配置されるとともに外口部5aを貫通する2つの通気口(第3通気口)13cからなっている。口部5の雄ねじ12には、外気導入口8の真上に位置する部分を上下方向に亘って切欠く切欠き部12aが設けられている。なお、図2には、説明の便宜上、外気導入口8及び切欠き部12aが示されているが、外気導入口8及び切欠き部12aは、実際には、図2に示した位置ではなく、図3〜図4に示すように、当該位置に対して中心軸線Oの回りに90°ずれた位置に配置されている。口部5の下端部には、段差を形成する円筒状の拡径部14が設けられている。拡径部14は、外気導入口8より下方に設けられている。
図3〜図4に示すように、胴部6は、口部5に連なる円錐状の胴上部6aと、胴上部6aに連なる略円筒状の胴本体部6bと、を有している。しかし、胴部6の形状はこのような形状に限定されない。胴上部6aには、外気導入口8を構成する2つの第3通気口13cの真下にそれぞれ、胴上部6aの外面において凹溝状をなす4つの縦リブ15aによって構成される縦リブ群15が設けられている。このような縦リブ群15を設けることにより、縦リブ群15の周辺部分において、外層体10から一旦剥離した内層体11が外層体10に再密着し難くなるので、外気導入口8から下方に向かう外気の気道を確保し易くすることができる。なお、縦リブ群15を構成する縦リブ15aの数は、適宜変更が可能であり、複数に限られず単数であってもよい。また、縦リブ群15を構成する縦リブ15aの形状、大きさ、配置等は適宜変更が可能である。縦リブ群15を設けない構成であってもよい。
胴本体部6bには、上から順に、第1周溝16a、第2周溝16b及び第3周溝16cの全周に亘る3つの周溝が設けられている。胴本体部6bは、第1周溝16aと第2周溝16bとの間の部分が、横断面において多角形状(図示の例では12角形状)をなしている。しかし、胴本体部6bに設ける周溝の数は適宜変更が可能である。また、胴本体部6bに設ける周溝の形状、大きさ、配置等は適宜変更が可能である。周溝を設けない構成であってもよい。また、周溝間等における胴本体部6bの横断面形状は、適宜変更が可能である。
底部9は、押出しブロー成形の金型による挟み込みによって形成されたピンチオフ部9aを有している。ピンチオフ部9aには、内層体11の収容部7の底部分が外層体10の底部9に挟み込まれて固着されている。
図2に示すように、吐出キャップ3aは、内容物4を吐出する吐出口37を有し、二重容器本体2の口部5に装着されている。また、吐出キャップ3aの内側には、収容空間Sから吐出口37へ向かう内容物4の流れを許容するとともに吐出口37から収容空間Sへ向かう逆流を阻止する逆止弁構造が配置されている。当該逆止弁構造は、収容空間Sから吐出口37へ向かう内容物4の流路を区画形成するとともに本実施形態では内筒壁21cによって構成される筒状の区画壁38と、区画壁38にヒンジ19dを介して設けられ、ヒンジ19dを支点として揺動する片開き構造の弁体17とを有し、弁体17よりも吐出口37側の区画壁38の内側の空間が、内容物4の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間Saとなるように構成されている。弁体17は弾性体によって構成されている。蓋体3bは、吐出口37を被覆する閉鎖位置で吐出キャップ3aと係合可能である。
本実施形態では、キャップ本体部材19によって吐出キャップ3a及び蓋体3bが構成されている。また、逆止弁構造が、中栓部材20と弁部材21とによって構成されている。キャップ本体部材19、中栓部材20及び弁部材21は、それぞれ、例えば、合成樹脂材料の射出成形によって形成することができる。弁部材21は、ゴム又はエラストマー製であってよい。なお、吐出キャップ3a及び蓋体3bの部材構成はこれに限定されない。
キャップ本体部材19は、口部5に装着された装着筒19aと、装着筒19aに連なるとともに流出路18の下流端開口18aを有する天壁19bと、装着筒19aから径方向外側に延在する環状の蓋支持部19cと、蓋支持部19cにヒンジ19dを介して回動可能に連なる蓋体3bと、を備えている。中栓部材20は、口部5の上面と天壁19bの下面とに挟まれた外縁部20aと、流出路18の上流端開口18bと、を備えている。弁部材21は、流出路18の上流端開口18bを開放可能に閉塞した弁体17を有するとともに、キャップ本体部材19と中栓部材20との間に保持されている。
また、キャップ本体部材19の天壁19bは、第1通気口13aを有し、中栓部材20の外縁部20aは、外気導入口8と連通した第2通気口13bを有し、キャップ本体部材19の装着筒19aは、外気導入口8より下方で口部5(拡径部14)に全周に亘って密着しており、弁部材21は、第1通気口13aと第2通気口13bとの連通路22を開放可能に閉塞した逆止弁23を有している。このように、倒立二重容器1は、本実施形態では、外気導入口8を含むとともに逆止弁23によって開放可能に閉塞された外気導入路36を有している。外気導入路36は、第1通気口13a、連通路22、第2通気口13b、雄ねじ12の切欠き部12a及び外気導入口8によって構成されている。逆止弁23は弾性体で構成されている。
キャップ本体部3aのより具体的な構成は、以下のとおりである。装着筒19aの内面には、口部5の雄ねじ12と螺合する雌ねじ24が設けられている。装着筒19aの上端には、天壁19bの外周縁が連なっている。天壁19bの下面には、弁部材21の筒壁21aの上端縁と全周に亘って密着した円環状のシール部25が設けられている。シール部25は、筒壁21aの上部における内面と全周に亘って密着した筒状をなしている。しかし、シール部25の形状は、このような筒状に限られない。第1通気口13aは、シール部25より径方向外側に設けられている。シール部25より径方向内側には、流出路18の下流端開口18aを区画する円筒状の吐出筒26が設けられている。吐出筒26は、内容物4の吐出口37を構成している。
また、中栓部材20の外縁部20aは、円筒状をなすとともに天壁19bと口部5の上端とによって上下方向に挟まれている。外縁部20aの外面は、装着筒19aの内面に嵌合している。外縁部20aの下端には、径方向内側に延在する円環状の水平壁20bが連なっている。第2通気口13bは、外縁部20aと水平壁20bとの連結部における周方向の複数箇所に設けられた開口によって構成されている。水平壁20bの下面には、口部5の内面に全周に亘って密着するシール筒20cが垂設されている。水平壁20bの内周縁には、弁部材21の筒壁21aの下端縁と全周に亘って密着した円環状のシール部27が設けられている。シール部27は、水平壁20bの内周縁から垂下する円筒状の外壁27aと、外壁27aの下端から径方向内側に延在する円環状の水平壁27bと、水平壁27bの内周縁近傍に立設された円筒状の内壁27cと、によって構成されている。なお、内壁27cの外面には、全周に亘って間隔を空けて配置された上下方向に延在する複数の凸部が設けられている。当該複数の凸部は、弁部材21の筒壁21aの下部における内面に圧入されており、筒壁21aの下部における外面と外壁27aの内面とが全周に亘って密着している。水平壁27bの内周縁には円筒状の外筒壁20dが垂設されている。外筒壁20dの下端には、径方向内側に延在する円環状の水平壁20eが連なっている。水平壁20eの内周縁により、上流端開口18bが構成されている。
弁部材21の筒壁21aの上下方向中間部における内面には、径方向内側に延在する水平壁21bが連なっている。水平壁21bの内周縁には、円筒状の内筒壁21cが垂設されている。内筒壁21cの下端は、中栓部材20の水平壁20eに当接している。内筒壁21cの下端には、弁体17が設けられている。弁体17は、内筒壁21cの下端に連なる連結片17aと、連結片17aに連なる円板状の閉塞板17bと、によって構成されている。本実施形態では、弁体17は所謂1点弁として構成されているが、これに替えて、例えば3点弁として構成されてもよい。また、例えば、内筒壁21cを筒壁21aと切り離して、内筒壁21cが外筒壁20dの内側で上下方向に移動可能な構成としてもよい。筒壁21aの外面には、径方向外側に延在する円環状の逆止弁23が連なっている。逆止弁23の外周縁は、天壁19bの下面に離脱可能に着座している。
蓋支持部19cは、装着筒19aの上下方向中間部における外面から逆円錐状に径方向外側に延在する拡径壁28と、拡径壁28の円環状をなす外周縁部28aに全周に亘って設けられた、蓋体3bの閉鎖位置で蓋体3bと係合可能な蓋係合部29と、を有している。なお、蓋係合部29は、拡径壁28の外周縁部28aに全周の一部のみに亘って設けられていてもよい。拡径壁28の外周縁部28aには、ヒンジ19dが設けられている。
そして、蓋体3bは、閉鎖位置で二重容器本体2を倒立状態に保持可能な接地部30を備えている。接地部30は、平面状をなしていることが好ましい。また、接地部30は、口部5の外径より大きいことが好ましい。また、接地部30は、水平に延在していることが好ましい。本実施形態では、接地部30は、水平に延在するとともに口部5の外径より大きい円板状の頂壁31によって構成されている。接地部30は、本実施形態では二重容器2の外径と同等の大きさの外径を有している。なお、接地部30の形状は、二重容器本体2を倒立状態に保持可能であれば円板状に限られず、例えば、楕円形又は多角形の板状であってもよいし、板状にも限られない。例えば、接地部30は、頂壁31の外周縁から上方に向けて突出する環状壁によって構成されてもよい。また、接地部30の外径は、二重容器本体2を倒立状態に保持可能であれば二重容器2の外径より小さくてもよい。頂壁31の下面には、吐出筒26の外面に嵌合可能な円筒状の嵌合筒32が垂設されている。また、頂壁31の下面における嵌合筒32の内側部分には、吐出筒26の内面における上端に当接可能な円環状の当接凸部33が設けられている。頂壁31における上面視でヒンジ19dの反対側に位置する部分には、蓋体3bの開閉操作の際の指掛け片34が設けられている。また、頂壁31の外周縁には、円筒状の外周壁35が垂設されている。外周壁35の下端には、ヒンジ19dが連なっている。
本実施形態では、収容空間Sは、収容空間Sの容積の5〜25%の大きさのヘッドスペースHを有している。なお、ヘッドスペースHとは、気体(空気又は窒素等)で満たされた空間である。内容物4の残量をさらに好適に減らすためには、ヘッドスペースHの大きさは、収容空間Sの容積の10〜20%であることがより好ましい。
また、本実施形態では、内容物4は、粘性流体状をなしている。内容物4は、例えばマヨネーズ等の食品であってよいが、これに限定されない。内容物4は、1000〜100000mPa・sの粘度を有していることが好ましい。より好ましくは、内容物4の粘度は、2000〜80000mPa・sである。さらに好ましくは、内容物4の粘度は、10000〜50000mPa・sである。
このような構成によれば、蓋体3bが閉鎖位置にある状態で、蓋体3bの接地部30が接地面に接した状態にすることにより、二重容器本体2を倒立状態に保持することができる。そして、本実施形態では、内容物4が粘性流体状をなしているので、このような倒立状態で倒立二重容器1を保管することにより、例えば製造時における内容物4の充填工程の直後において二重容器本体2の口部5側に位置していた、ヘッドスペースHを、二重容器本体2の底部9側に移動させておくことができる一方、内容物4の吐出時には、ヘッドスペースHが二重容器本体2の底部9側に位置する状態を維持することができる。
内容物4の吐出に際しては、まず、使用者は、倒立姿勢で置かれている倒立二重容器1を取り上げて例えば正立姿勢にし、図2に二点鎖線で示すように蓋体3bを開いて、倒立二重容器1を傾倒姿勢にして胴部6をスクイズする。すると、収容空間Sの内圧の上昇によって弁体17が流出路18の上流端開口18bを開き、内容物4が流出路18を通って吐出口37から吐出される。そして、使用者がスクイズを解除すると、弁体17が流出路18の上流端開口18bを閉じ、収容部7の収縮変形状態が維持される。また、この状態で、逆止弁23が外気導入路36の連通路22を開き、外気が外気導入路36を通って胴部6と収容部7との間の部分に導入され、胴部6が元の形状に復元する。
本実施形態では、前述したように内容物4の吐出時にヘッドスペースHが二重容器本体2の底部9側に位置する状態が維持されるので、内容物4の吐出時にヘッドスペースHが消費(すなわち、ヘッドスペースHを形成する気体が排出)されてしまうことが抑制される。したがって、内容物4の吐出が進んでも、収容空間Sの内部にヘッドスペースHを良好に保持することができる。その結果、吐出の最終段階において、内層体11の特に底部周辺に形成される収容部7の縮みきらない部分に、ヘッドスペースHが残されることになる。
そして、ヘッドスペースHの大きさは、前述したとおり、収容空間Sの容積の5〜25%に設定されているので、内容物4の残量を低減することができる。ヘッドスペースHの大きさが収容空間Sの容積の5%未満である場合には、内容物4の残量を二重容器でない通常の容器を用いた場合より残量を低減することが難しく、また、内容物4の充填時や充填後の搬送時に内容物4が溢れる虞が大きくなる(小型ボトルの場合は特に)。また、ヘッドスペースHの大きさが収容空間Sの容積の25%を超える場合には、ヘッドスペースHが大きすぎて内容量が少なくなってしまう(大型ボトルの場合は特に)。ヘッドスペースHの大きさを、前述したような、収容空間Sの容積の10〜20%に設定することで、このような問題を低減し、より効果的に内容物4の残量を低減することができる。
なお、内容物4の粘度が100000mPa・sを超える場合には、倒立二重容器1を倒立状態で保管してもヘッドスペースHを底部9側に移動させることができないため、最初の内容物4の吐出時にヘッドスペースHが内容物4とともに消費されてしまう。また、内容物4の粘度が1000未満の場合には、二重容器本体2の正立姿勢からの傾倒時にヘッドスペースHが容易に底部側に移動することができるため、二重容器本体2を倒立状態に保持する必要性がそもそも生じない。このため、内容物4の粘度は、前述した範囲にあることが好ましい。
発明者は、本発明を完成するまでの調査において、次のような実験を行った。まず、大型ボトルとしてサンプル1〜3の比較実験を行った。サンプル1〜2では、内容積404mlのボトル形状の積層剥離容器を備えた吐出容器を用意し、内容物として361gのマヨネーズを収容した。また、この重量(内容物重量)とマヨネーズの密度0.945g/mlとに基づいてマヨネーズの体積(内容物体積)を算出した。そして、内容積とマヨネーズの体積との差から、ヘッドスペース量(HS量)を算出した。内容積に対するヘッドスペースの大きさ(HS占有率=HS量/内容積×100)も併せて算出した。サンプル1は正立状態で保管し、ヘッドスペースが口部付近に集まった状態にした。サンプル2は倒立状態で保管し、ヘッドスペースが底部付近に集まった状態にした。サンプル1〜2それぞれについて、まず、胴部のスクイズのみによって内容物を吐出する通常吐出を行い、内容物の残量を測定した。また、その残量から残存率(=残量/内容物重量×100)を算出した。その後さらに、積層剥離容器を押し潰して内容物を絞り出す絞り出し吐出を行い、内容物の残量を測定し、残存率を算出した。サンプル1は、実際には2個のサンプルで実施し、その平均値を取得した。サンプル2は、1個のサンプルで実施した。サンプル3では、ヘッドスペースの量を増やした他は、サンプル2と同様である。
次に、小型ボトルとしてサンプル4〜6の比較実験を行った。サンプル4は、サンプル1と同様に実施した。サンプル4は、実際には2個のサンプルで実施し、その平均値を取得した点も、サンプル1と同様である。サンプル5は、サンプル2と同様に実施した。サンプル6は、サンプル3と同様に実施した。また、この実験で用いたマヨネーズの粘度は41100mPa・sであった。当該粘度の測定は、Brookfield社製の「DV−1M」を用いて、常温で行った。
その結果を、表1に示す。
Figure 2019209994
この結果から、ヘッドスペースを5%以上設けて倒立状態で保管することにより、特に通常吐出での内容物の残量を低減できることが確認された。また、ヘッドスペースを10%以上設けた場合には、その効果が顕著となることも分かる。
前述した本実施形態は、本発明の実施形態の一例にすぎず、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
例えば、前記の実施形態では外気導入口8を2つの第3通気口13cで構成しているが、外気導入口8を構成する第3通気口13cの数は、増減が可能である。口部5の雄ねじ12に設ける切欠き部12aの数も、第3通気口13cの数に合わせて増減可能である。また、第3通気口13c及び切欠き部12aの形状及び配置等も変更が可能である。
前記の実施形態では外気導入路36は口部5の雄ねじ12に設けられた切欠き部12aを含んでいるが、切欠き部12aを設けない構成としてもよい。この場合には、雄ねじ12と雌ねじ24との間に形成される螺旋状の隙間を外気導入路36の一部として用いることができる。
前記の実施形態では逆止弁23によって開放可能に閉塞された外気導入路36を有しているが、逆止弁23を設けない構成としてもよい。この場合には、例えば、外気導入路36の少なくとも一部の流路断面積を小さく設定することにより、胴部6のスクイズ時には、胴部6と収容部7との間の部分に収容された空気が外気導入路36を通じて漏れ難くする一方、スクイズ解除時には、外気が外気導入路36を通じて徐々に外層体10と内層体11との間の部分に導入されて胴部6が復元する構成とすることができる。
前記の実施形態では外気導入口8は外口部5aを貫通する第3通気口13cによって構成されているが、外気導入口8は、外口部5aと内口部5bとの協働によって構成されてもよい。また、前記の実施形態では外気導入口8は口部5に設けられているが、外気導入口8を胴部6又は底部9(例えばピンチオフ部9a)に設けてもよい。この場合も、例えば外気導入口に弁体部材を取付けることにより、外気導入口を含むとともに逆止弁によって開放可能に閉塞された外気導入路を有する構成とすることができる。
1 倒立二重容器
2 二重容器本体
3a 吐出キャップ
3b 蓋体
4 内容物
5 口部
5a 外口部
5b 内口部
6 胴部
6a 胴上部
6b 胴本体部
7 収容部
8 外気導入口
9 底部
9a ピンチオフ部
10 外層体
11 内層体
12 雄ねじ
12a 切欠き部
13a 第1通気口
13b 第2通気口
13c 第3通気口
14 拡径部
15 縦リブ群
15a 縦リブ
16a 第1周溝
16b 第2周溝
16c 第3周溝
17 弁体
17a 連結片
17b 閉塞板
18 流出路
18a 下流端開口
18b 上流端開口
19 キャップ本体部材
19a 装着筒
19b 天壁
19c 蓋支持部
19d ヒンジ
20 中栓部材
20a 外縁部
20b 水平壁
20c シール筒
20d 外筒壁
20e 水平壁
21 弁部材
21a 筒壁
21b 水平壁
21c 内筒壁
22 連通路
23 逆止弁
24 雌ねじ
25 シール部
26 吐出筒
27 シール部
27a 外壁
27b 水平壁
27c 内壁
28 拡径壁
28a 外周縁部
29 蓋係合部
30 接地部
31 頂壁
32 嵌合筒
33 当接凸部
34 指掛け片
35 外周壁
36 外気導入路
37 吐出口
38 区画壁
O 中心軸線
S 収容空間
Sa 液溜め空間
H ヘッドスペース

Claims (6)

  1. 内容物の収容空間を形成する減容変形可能な内層体、前記内層体を取り囲む外層体、及び前記内層体と前記外層体との間に外気を導入する外気導入口を備える二重容器本体と、
    内容物を吐出する吐出口を有し、前記二重容器本体の口部に装着される吐出キャップと、
    前記吐出口を被覆する閉鎖位置で前記吐出キャップと係合可能な蓋体と、
    前記吐出キャップの内側に配置され、前記収容空間から前記吐出口へ向かう前記内容物の流れを許容するとともに前記吐出口から前記収容空間へ向かう逆流を阻止する逆止弁構造と、を備え、
    前記収容空間は、前記収容空間の容積の5〜25%の大きさのヘッドスペースを有し、
    前記蓋体は、前記閉鎖位置で前記二重容器本体を倒立状態に保持可能な接地部を備える、
    倒立二重容器。
  2. 前記ヘッドスペースの大きさは、前記収容空間の容積の10〜20%である、請求項1に記載の倒立二重容器。
  3. 前記接地部は、平面状をなしている、請求項1又は2に記載の倒立二重容器。
  4. 前記接地部は、前記口部の外径より大きい、請求項1〜3のいずれか一項に記載の倒立二重容器。
  5. 前記内容物は、1000〜100000mPa・sの粘度を有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の倒立二重容器。
  6. 前記逆止弁構造は、前記収容空間から前記吐出口へ向かう前記内容物の流路を区画形成する筒状の区画壁と、前記区画壁にヒンジを介して設けられ、前記ヒンジを支点として揺動する片開き構造の弁体とを有し、
    前記弁体よりも吐出口側の前記区画壁の内側の空間が、前記内容物の吐出後に残留内容物の一部が貯留される液溜め空間となる、請求項1〜5のいずれか一項に記載の倒立二重容器。
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