JP6866015B2 - 二重容器 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物を収容する内層体が、外層体の内部に収容された2層構造に形成され、内容物の吐出時に、外層体と内層体との間に空気流入孔から外気が取り入れられて、内層体のみを収縮させるようにした二重容器に関する。
化粧水などの化粧料や、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸、また食品調味料などを収納する容器としては、内容物を収容する収容部を備えた内層体と、この内層体を収容する外層体とを備え、外層体の胴部を押圧することで内容物を吐出する一方、押圧解除後は、外層体の口部等に設けた空気流入孔から、内層体と外層体との間に外気を導入して、内層体を減容したまま胴部が復元できるようにした二重容器が知られている。この種の容器は、内容物と外気との置換を行うことなく、吐出を行うことができるので、内容物の外気との接触を減らして、その劣化や変質を抑制することができる。
また、このような二重容器としては、デラミ容器とも呼ばれる積層剥離容器が知られており、この場合二重容器は、相溶性の低い外層用の合成樹脂と内層用の合成樹脂とを共押出して積層パリソンとし、この積層パリソンを、金型を用いてブロー成形することにより、外層体と内層体とが密着した積層構造に形成される(例えば特許文献1参照)。そのため、ブロー成形の後に、空気流入孔(例えば、外層体のみを貫く貫通孔や容器の底部に形成されるピンチオフ部のスリット状の開口部)から空気を圧送し、または口部から負圧吸引をして内層体を収縮させて、その全体を外層体から剥離させる剥離工程を行い、次いで、内層体の内部に空気を送り込み、その全体を再度外層体に密着させて、内容物の吐出時に、内層体が外層体から剥離し易くなるようにしている。
特開2003−341639号公報
ところで、特許文献1に記載の二重容器においては、底部に形成されるピンチオフ部に、ブロー成形用の割り金型にて外層体と内層体とを挟み込んで扁平に押し潰すことにより形成された補強リブを設けている。
しかしながら、内層体が減容変形(収縮)する際に、補強リブの端部付近において外層体から内層体が剥離し、場合によっては剥離した部分に応力が集中して内層体に破れが生じる虞がある。
それゆえ本発明は、二重容器の底部における内層体の剥離を抑制可能な構成を有する二重容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の二重容器は、口部、胴部及び底部を有する外層体と、該外層体の内側に収められる減容変形自在な内層体とを備え、
前記底部のピンチオフ部に、前記外層体を貫通するスリット状の外気導入孔と、該外気導入孔の端部に設けられた補強リブとが設けられており、
前記胴部の下部領域に、容器内側に向けて凹設され内層体を保持する内層保持部が設けられており、
前記内層保持部は、前記胴部の周方向に沿って延在し、平面視で前記胴部の径方向外側に凸になる円弧状の形状の凹部である弧状凹部であることを特徴とするものである。
なお、本発明の二重容器にあっては、前記胴部には、前記内層体と前記外層体を接着する接着層が設けられており、
前記内層保持部は、前記接着層とは異なる周方向位置に配置されていることが好ましい。
また、本発明の二重容器にあっては、前記内層保持部は、前記胴部におけるパーティングラインの両側に位置し、前記胴部の周方向に延在する一対の前記弧状凹部を有することが好ましい。
また、本発明の二重容器にあっては、前記内層保持部は、一対の前記弧状凹部に挟まれたリブ部を有することが好ましい。
また、本発明の二重容器にあっては、前記口部に前記外層体を貫通する通気孔が設けられており、
前記胴部の上部領域に、容器外側に向けて凸設された通気路形成部が設けられており、
該通気路形成部において前記外層体と前記内層体との間に隙間が形成されていることが好ましい。
また、本発明の二重容器にあっては、前記隙間が、前記通気孔を介して外部に連通してなることが好ましい。
また、本発明の二重容器にあっては、前記口部に装着された吐出栓と、前記口部との間に、前記通気孔を外部に連通させる空気流路が形成されていることが好ましい。
本発明によれば、二重容器の底部における内層体の剥離を抑制可能な構成を有する二重容器を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る二重容器の断面図である。 図1に示す二重容器の側面図である。 (a)は、図2に示す二重容器のA−A線における断面図であり、(b)は、図2に示す二重容器の底面図である。 (a)は、図2に示す二重容器における、剥離工程前のB−B線における断面図であり、(b)は、剥離工程及び再密着工程後を示す図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、通気路形成部の他の例を示す図である。 図1に示す二重容器の内容物が減少した状態を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る二重容器1の、中心軸Cを通りパーティングラインに沿った断面を示す断面図である。
図1に示すように、本発明の一実施形態である二重容器1は、外殻を構成する外層体10と、外層体10の内部に収容される減容変形自在な内層体20とを有している。また、本実施形態において外層体10と内層体20の間には、これら外層体10及び内層体20を互いに接合する接着層30(図3(b)参照)が設けられている。
本実施形態における二重容器1は積層剥離容器(デラミ容器)であり、例えば、相溶性の低い外層体10用の合成樹脂及び内層体20用の合成樹脂と、外層体10用の合成樹脂及び内層体20用の合成樹脂に対して接着性を有する接着層30用の合成樹脂とを積層して形成したパリソンを、ブロー成形することによって得られたものである。これにより、外層体10の内面に内層体20が、接着層30部分を除いて剥離可能に密着した積層構造に形成される。なお、本実施形態の二重容器1においては、外層体10に対して内層体20が剥離可能であれば、外層体10、内層体20、及び接着層30の材料は特に限定されるものではなく、それぞれ単層構造としてもよいし、多層構造としてもよい。
ブロー成形の後、口部11に設けた通気孔11bもしくは底部13に形成される外気導入孔17から空気を圧送し、または口部11から負圧吸引をして内層体20を収縮させて、その全体を外層体10から剥離させる剥離工程を行う。次いで、内層体20の内部に空気を送り込み、または内容物を収容空間Sに充填し、その全体を再度外層体10に密着させる。これにより、内容物の吐出時に、内層体20が外層体10から剥離し易くなり、内容物をスムーズに吐出することができる。
この内層体20の剥離工程の後、本例では、例えば、化粧料や食品調味料などの、液体状の内容物が内層体20の収容空間S内に収容され、自重吐出式(またはスクイズ吐出式)の吐出栓Dが装着される。なお、自重吐出式の吐出栓Dに代えて、例えば、押し下げ式ポンプを装着することもできる。なお、吐出栓Dの詳細構造については後述する。
外層体10は、復元自在な可撓性を有し、口部11、胴部12、及び底部13を備えたボトル形状をなしている。また、内層体20は、外層体10よりも薄肉の袋状に形成されており、その内部は、内容物の収容空間Sとなっている。
口部11は、円筒状となっており、その外周面には雄ねじ部11aが設けられている。また、口部11には、外層体10を貫通する通気孔11bが設けられている。通気孔11bは、本実施形態では口部11のパーティングラインから周方向に90°ずれた位置である2箇所に対向配置されているが、これに限られるものではない。通気孔11bは、1箇所または3箇所以上であってもよく、また、その形成箇所も特に限定されないが、少なくとも、外層体10と内層体20の間の内部空間Mが複数の接着層30によって複数の空間に区画されている場合には、当該空間それぞれに連通する通気孔11bを設けられる。また、口部11の下部に設けられた大径部11cには、通気溝11dが形成されている。本実施形態において通気溝11dは、通気孔11bに対応して2箇所に対向配置されているが、これに限られるものではなく、1箇所としてもよいし、3箇所以上であってもよい。
なお、本実施形態において胴部12は、中心軸Cに垂直な断面(横断面)が円形となる筒状であり、その上部領域には、口部11に向けて縮径する肩部12aを有している。なお、胴部12は、横断面が多角形や楕円形となる筒形状であってもよい。
胴部12の下部領域には、容器内側に向けて凹設され内層体20を保持する内層保持部14が設けられており、胴部12の上部領域(肩部12a)には、容器外側に向けて凸設された通気路形成部15が設けられている。ここで、図2は、二重容器1を、内層保持部14及び通気路形成部15を設けた側(図1の右側)から見た側面図である。また、図3(a)は、図2に示すA−A線における断面図である。
内層保持部14は、胴部12における接着層30とは異なる周方向位置に配置されている。本実施形態では、胴部12において、接着層30を設けた側(図1の左側)とは逆側(図1の右側)の側面に設けられている。
図2、3に示すように、内層保持部14は、胴部12のパーティングラインPLの両側に位置し、胴部12の周方向に沿って延在する一対の弧状凹部14aで構成されている。弧状凹部14aは平面視で略円弧状であり、中心軸Cに沿う断面が略コ字状となっている。これによれば、中心軸Cに略直交する上壁部及び下壁部の面積が比較的大きく確保されるため、内層体20が外層体10に密着保持され易く、内層保持部14では内層体20の剥離が生じ難くなる。
一対の弧状凹部14aの間には、リブ部14bが形成されており、リブ部14bはパーティングラインPL上に位置している。リブ部14bは、ブロー成形の割り金型において一対の弧状凹部14aに対応する一対の弧状凸部に挟み込まれることとなるため、内層体20が外層体10から剥離し難く、すなわちより密着保持され易くなる。弧状凹部14aはその延在方向に沿って、パーティングラインPLから離れた側の端部14cから、パーティングラインPL側の端部14dに向けて幅(中心軸Cに平行な軸線方向の距離)が小さくなっている。このような形状とすることにより、型開きの際にパーティングラインPLに対して垂直に移動する割り金型を用いてスムーズに弧状凹部14aを形成することができる。また、同様の理由により、弧状凹部14aにおけるパーティングラインPLから離れた側の端部14c近傍には傾斜面14eが設けられている。また、弧状凹部14aは、径方向外側から径方向内側に向けて凹部の幅(中心軸Cに平行な軸線方向の距離)が大きくなっていることにより、より内層体20が外層体10から剥離し難くなり、密着保持力を高めることができる。
内層保持部14は、容器内側に向けた凹状であれば特に限定されない。例えば、一対の弧状凹部14aのうちの何れか一方のみであってもよいし、一対の弧状凹部14aを連結させた1つの弧状の凹部としてもよい。
図4(a)は、図2に示す二重容器1の、剥離工程前のB−B線における断面図であり、(b)は、剥離工程及び再密着工程後のB−B線における断面図を示す。通気路形成部15は、剥離工程及び再密着工程を行うことによって外層体10と内層体20の間に隙間を形成するための構成である。図2に示すように、本実施形態において通気路形成部15は、通気路形成部15の正面視で1つの略三角形を構成しているが、これに限られるものではない。例えば、図5(a)に示すような2つの三角形を上下に隣接配置した通気路形成部115、図5(b)に示すような円柱状もしくは球面状の通気路形成部215、図5(c)に示すような中心軸Cに平行に延在する直線状の細長形状で構成される通気路形成部315のような形状とすることも可能である。
図4(a)は、ブロー成形後、剥離工程前の密着状態を示しており、通気路形成部15においても外層体10に内層体20が密着した状態となっている。剥離工程により、外層体10から内層体20を一時的に剥離し、再密着させた状態が図4(b)である。図4(b)に示すように、再密着工程を行っても、通気路形成部15に対応する内層体20の凸形状が、外層体10の凸形状の内側に入り込まないように構成されている。これにより、通気路形成部15を設けた領域及び周囲の近傍領域では外層体10と内層体20との間に隙間Gが形成されることとなる。すなわち、通気路形成部15を設けた部分においては、剥離工程の際に外層体10から剥離された内層体20が、再密着工程の際に外層体10に密着しないように構成されている。
これにより、容器外側に位置する通気路形成部15の先端部15aよりも容器内側に位置する基端部15bの幅が狭くなっていることが好ましい。これにより、再密着工程の際に、内層体20における通気路形成部15の先端部15aに対応する形状が、外層体10の通気路形成部15の基端部15bに引っ掛かり、より元の形状に復元し難くなる。これにより、剥離工程後は、通気路形成部15の周辺領域において外層体10と内層体20との間に隙間Gが形成され易くなる。
図3(b)は、図1に示す二重容器1の底面図である。図3(b)に示すように、底部13には、ブロー成形に際して積層パリソンをブロー成形の割り金型で挟んで押し潰し、切断した(ピンチオフした)部分に対応する直線状のピンチオフ部16が形成されている。ピンチオフ部16の中央領域には、外層体10を貫通するスリット状の外気導入孔17が形成されている。外気導入孔17は、外層体10と内層体20の間の内部空間M(図6参照)に連通している。
また、ピンチオフ部16には、外気導入孔17の両端部から径方向外側に向けて直線状に延びる補強リブ18が設けられている。なお、底部13は、外周縁部に設けられた接地面13aと、接地面13aの内側で、容器内側に向けて凹となる底面凹部13bが形成されている。外気導入孔17及び補強リブ18は、底面凹部13bに設けられている。
ここで、補強リブ18は、割り金型にて外層体10と内層体20とを挟み込んで扁平に押し潰すことにより形成される。また、外気導入孔17は、割り金型にてパリソンの底部中央域を食い切り、ブロー成形後に押圧等によって外層体10を割り、内層体20を外層体10から剥離させることにより形成される。補強リブ18を設けた領域は、内層体20が外層体10から剥離され難いため、外気導入孔17は、両側の補強リブ18に挟まれた所定の長さに形成される。
また、補強リブ18には、一方側の側面から他方側の側面に向かって食い込ませた複数の食い込み部18aが形成されている。本実施形態では、相互に食い込み方向が対向する食い込み部18aが交互に配置されている。なお、本発明において、食い込み部18aは必須の構成ではなく、その形状、数、位置、及び食い込み方向等は特に限定されるものではない。食い込み部18aは、ブロー成形の割り金型における補強リブ18の側面を形成する面に、食い込み部18aに対応するピンを設け、当該ピンを補強リブ8の側面に食い込ませることにより形成する。
本実施形態において、上述のように接着層30は、胴部12における内層保持部14(及び通気路形成部15)の逆側に形成されており、中心軸Cに平行に、帯状に延在している。接着層30は、底部13における補強リブ18の外端部付近から胴部12及び口部11の先端までにわたってパーティングラインPLに沿って延在している。なお、接着層30は、口部11に設けた通気孔11bとは周方向にずらして配置されており、通気孔11b近傍では、外層体10から内層体20が剥離可能に構成されている。なお、通気孔11b、内層保持部14及び通気路形成部15に対して異なる周方向位置であれば、接着層30の位置は特に限定されない。また、接着層30の長さ、幅、本数は特に限定されるものではなく適宜変更が可能であり、直線状に延在することに限らず、屈曲していたり湾曲していたりしてもよい。
本実施形態の二重容器1には、吐出キャップ40、ホルダー50及び球状体60で構成される吐出栓Dが装着されている。吐出キャップ40は、口部11にねじ係合により装着されるキャップ本体41と、キャップ本体41にヒンジ42を介して連結され、当該キャップ本体41の開閉を行う蓋体43とを備える。
キャップ本体41は、口部11の雄ねじ部11aに対して係合する雌ねじ部44aを内周面に備えた装着筒44と、装着筒44の上部を覆う頂壁45と、頂壁45から上方に立設する吐出筒46とを備える。装着筒44の下部内周面は、通気溝11dの部分を除いて口部11の大径部11cの外周面に当接している。本実施形態において、外層体10と内層体20の間の内部空間Mは、口部11の通気孔11b及び通気溝11dを含む吐出栓D内側の空気流路を介して、外部に連通している。なお、本実施形態では、口部11の雄ねじ部11aには縦方向に延びるスリットが形成され、雄ねじ部11aおよび雌ねじ部44aが設けられた部分においては、このスリットにより空気流路の一部が構成されている。なお、雄ねじ部11aにスリットを設けることなく、雄ねじ部11aと雌ねじ部44aとに沿って空気を流通させるようにしてもよい。
ホルダー50は、吐出キャップ40の内側に設けられる。ホルダー50は、吐出口から吐出筒46を介して収容空間Sに向けて延びる筒体51を備えている。筒体51は、外層体10の口部11の開口端を覆う頂壁52に一体連結されていて、口部11と吐出キャップ40の頂壁45との間で挟持される。また、頂壁52の裏面には、内層体20に当接して内容物の漏れ出しを阻止する環状のシール壁53を備えている。ここで、筒体51の上部には、環状体47が挿入されている。
筒体51の内周面には、周方向に間隔をあけて配置され、この筒体51の軸線に沿って延びる複数本の縦リブ54が設けられている。これらの縦リブ54の相互間には、隙間が形成されている。さらに、縦リブ54は、吐出口側に、径方向内側に向けて突出する突起55を備えている。
また、筒体51は、収容空間S側の端部に、収容空間Sに向うにつれて縮径する円錐状の傾斜壁56を備えている。
球状体60は、筒体51の内側に設けられる。球状体60は、図1に示すように二重容器1が起立姿勢にあるときは、傾斜壁56に全周に亘って当接して、内層体20の収容空間Sを封止している。
蓋体43は、キャップ本体41の上方を覆う天壁48の外縁部に周壁49を連結したものであり、周壁49はヒンジ42によって装着筒44に連結されている。また、天壁48の下面には、吐出筒46と液密に当接するシール筒48aを設けている。また、シール筒48aの径方向内側には、下方に向けて延びるピン48bを設けている。ピン48bは、球状体60が上方へ変位する際、上限に至る手前で球状体60に当接するように設けられている。これにより、輸送等によって球状体60が勢いよく上方に移動しても、縦リブ54の上端に設けた突起55を越えて外れてしまうことがない。
吐出栓Dを装着した二重容器1から内容物を吐出するに当たっては、蓋体43を開いて二重容器1を傾倒或いは倒立姿勢にすることで、球状体60は吐出筒46側に変位し、収容空間S内の内容物は自重により傾斜壁56の開口から筒体51の内側を通り、縦リブ54の相互間を通り抜けて吐出筒46の先端開口(吐出口)より吐出される。この際、外層体10と内層体20との相互間には外気導入孔17を通して外気が導入されるので、外層体10はその形状を保ったまま、内層体20のみが減容することとなる。なお、本実施形態では、通気孔11bも外気を導入可能に構成されているため、内層体20の減容変形がスムーズになり、内容物の吐出もスムーズとなる。
なお、内容物の吐出は、胴部12を両側から挟むようにして外層体10を押圧(スクイズ)することによっても行うことができ、押圧の強さによって、吐出の勢いを調整することができる。
上述のように、外気導入孔17は、外層体10と内層体20との相互間に外気を導入するものであるが、スクイズにより内容物を吐出する際には、内層体20を十分に押圧するために、外気導入孔17から漏れ出す空気の量が出来る限り少ないことが好ましい。同様に、スクイズにより内容物を吐出する際には、通気孔11b及び通気溝11dを介して漏れ出す空気の量が出来る限り少ないことが好ましい。
以上説明したように、本実施形態の二重容器1は、胴部12の下部領域に設けられた内層保持部14を備えている。内層保持部14を設けた領域においては、上述した剥離工程の際、及び、内容物の吐出に伴う内層体20の減容変形の際に、外層体10から内層体20が剥離し難くなる。このような内層保持部14を、胴部12の下部領域に設けることで、底部13における外層体10からの内層体20の剥離を抑制することができる。したがって、内層保持部14は、補強リブ18の外端部に近接した位置に設けることが好ましい。
図6は、図1に示す状態から内容物を所定量吐出した状態の二重容器1を示しており、外層体10と内層体20の間の内部空間Mには、空気が存在している。ここで、従来の二重容器では、キャップを閉めた状態で外層体と内層体の間の空気が膨張して内層体が外側から加圧された場合、蓋体を開いた時に、内容物が吐出口から外部に噴き出す虞があった。これに対して、本実施形態の二重容器1では、上記内部空間Mの空気が温度上昇等の要因により膨張した際でも、加圧された空気を、通気孔11b及び通気溝11d等を介して外部に排出することができる。また、通気路形成部15を胴部12の上部領域に設けたことにより、通気孔11bに連通する空気の通路が形成され易く、加圧された空気の排出効果を高めることができる。
なお、特に、胴部12の下部領域における外層体10と内層体20の間の空気が膨張した場合など、外気導入孔17に近い位置にある空気が膨張した場合には、外気導入孔17からも加圧された空気を排出することが可能である。すなわち、本実施形態では、外気導入孔17及び通気孔11bの少なくとも一方から加圧された空気を排出することができるので、蓋体43の開栓時における内容物の噴出抑制効果が高い。
以上、図示例に基づき説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載範囲内で適宜変更することができるものであり、例えば、口部11に打栓用の係合突起を設けて、ねじ係合ではなく、打栓により吐出キャップをアンダーカット係合させる構成としてもよい。また、ヒンジ42を設けずに、蓋体43を別体として形成し、キャップ本体41にねじ係合やアンダーカット係合させる構成としてもよい。
1 二重容器
10 外層体
11 口部
11a 雄ねじ部
11b 通気孔
12 胴部
12a 肩部
13 底部
13a 接地面
13b 底面凹部
14 内層保持部
14a 弧状凹部
14b リブ部
15 通気路形成部
15a 先端部
15b 基端部
16 ピンチオフ部
17 外気導入孔
18 補強リブ
20 内層体
30 接着層
40 吐出キャップ
41 キャップ本体
42 ヒンジ
43 蓋体
44 装着筒
44a 雌ねじ部
45 頂壁
46 吐出筒
47 環状体
48 天壁
48a シール筒
48b ピン
49 周壁
50 ホルダー
51 筒体
52 頂壁
53 シール壁
54 縦リブ
55 突起
56 傾斜壁
60 球状体
C 中心軸
D 吐出栓
M 内部空間
PL パーティングライン
S 収容空間

Claims (7)

  1. 口部、胴部及び底部を有する外層体と、該外層体の内側に収められる減容変形自在な内層体とを備え、
    前記底部のピンチオフ部に、前記外層体を貫通するスリット状の外気導入孔と、該外気導入孔の端部に設けられた補強リブとが設けられており、
    前記胴部の下部領域に、容器内側に向けて凹設され内層体を保持する内層保持部が設けられており、
    前記内層保持部は、前記胴部の周方向に沿って延在し、平面視で前記胴部の径方向外側に凸になる円弧状の形状の凹部である弧状凹部であることを特徴とする二重容器。
  2. 前記胴部には、前記内層体と前記外層体を接着する接着層が設けられており、
    前記内層保持部は、前記接着層とは異なる周方向位置に配置されている、請求項1に記載の二重容器。
  3. 前記内層保持部は、前記胴部におけるパーティングラインの両側に位置する一対の前記弧状凹部を有する、請求項1又は2に記載の二重容器。
  4. 前記内層保持部は、一対の前記弧状凹部に挟まれたリブ部を有する、請求項3に記載の二重容器。
  5. 前記口部に前記外層体を貫通する通気孔が設けられており、
    前記胴部の上部領域に、容器外側に向けて凸設された通気路形成部が設けられており、
    該通気路形成部において前記外層体と前記内層体との間に隙間が形成されている、請求項1〜4の何れか一項に記載の二重容器。
  6. 前記隙間が、前記通気孔を介して外部に連通してなる、請求項5に記載の二重容器。
  7. 前記口部に装着された吐出栓と、前記口部との間に、前記通気孔を外部に連通させる空気流路が形成されている、請求項6に記載の二重容器。
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