JP7139057B2 - 積層剥離容器 - Google Patents

積層剥離容器 Download PDF

Info

Publication number
JP7139057B2
JP7139057B2 JP2018185844A JP2018185844A JP7139057B2 JP 7139057 B2 JP7139057 B2 JP 7139057B2 JP 2018185844 A JP2018185844 A JP 2018185844A JP 2018185844 A JP2018185844 A JP 2018185844A JP 7139057 B2 JP7139057 B2 JP 7139057B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer body
inner layer
outer layer
container
outside air
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018185844A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020055558A (ja
Inventor
慎太郎 沓澤
孝行 本田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Original Assignee
Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yoshino Kogyosho Co Ltd filed Critical Yoshino Kogyosho Co Ltd
Priority to JP2018185844A priority Critical patent/JP7139057B2/ja
Publication of JP2020055558A publication Critical patent/JP2020055558A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7139057B2 publication Critical patent/JP7139057B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Packages (AREA)
  • Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)

Description

本発明は、外層体と内層体とを備える積層剥離容器に関する。
従来から、内容物の収容空間を有する減容変形自在な内層体と、内層体を収容する外層体とを備えた、合成樹脂製の積層剥離容器(デラミ容器)が知られている。当該容器は、例えば、内層体と外層体との間に外気を導入するための外気導入孔が形成された筒状の口部と、口部の下方に連なり、下方に向けて拡径する肩部と、肩部の下方に連なる筒状の胴部と、胴部の下端部を閉塞する底部とを備えたボトル形状に形成されている。
上記構成を有する積層剥離容器は、内容物を外部に吐出する際に、外気導入孔を通して外層体と内層体との相互間に外気を導入することで、内層体のみを減容変形させることができる。このような二重容器構造とすることで、内容物を吐出した後に内層体の内部に外気が導入されることを抑制して、容器内に収容されている内容物の劣化や変質を抑制することができる。
また、上記のような積層剥離容器において、内容物を吐出する際にスムーズに外層体から内層体を剥離させることを目的として、予め、外層体の口部に形成された外気導入孔から空気を吹き込む等により、内層体を外層体から剥離させた後に、容器の口部より空気を圧入して内層体を元に戻す初期剥離処理を施す場合がある。
しかしながら、初期剥離処理を施した場合でも、内層体全体が再び外層体に密着して、使用時に内層体がスムーズに外層体から剥離しないことがあった。そのため、初期剥離処理の後に、内層体が外層体に再密着し難くなって適切な隙間が形成されるように、肩部から胴部にかけて縦リブを設けた構成が提案されている(特許文献1参照)。これによれば、初期剥離処理後に当該縦リブの周辺領域で内層体と外層体との間に隙間が形成されるため、使用時に外気導入孔からスムーズに外気を導入することが可能となる。
特開2014-091537号公報
ところで、上記のような縦リブを設けた場合であっても、特に、肩部と胴部の境界位置における縦リブの溝深さが大きくなると、初期剥離処理の際に、内層体が外層体から剥がれ難くなる。そのため、初期剥離処理において高圧の空気を内層体と外層体との間に導入しなければならず、勢いよく外層体から剥離した内層体が縦リブで剥離を阻害されて塑性変形してしまったり、破れが生じたりする虞がある。また、高圧の空気によって勢いよく外層体から剥離させることで、広い範囲にわたって内層体が外層体から剥離するため、内層体を元に戻す際にも高圧の空気を内層体の内部に送出する必要がある。そして、このように高圧の空気を用いて内層体の戻し工程を行うことで、内層体が再び外層体に完全に密着してしまう虞もある。また、例えば内容量が500ml以上となる大容量の容器では、胴部の直径が大きくなり、この場合、内層体の肉厚が薄くなるため、上記のような内層体の塑性変形等の問題が生じ易い。
それゆえ本発明は、初期剥離処理の際には内層体が外層体から剥離し易く、内容物を吐出する際にはスムーズに外層体と内層体の間に外気を導入することが可能な積層剥離容器を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、本発明の積層剥離容器は、内容物の収容空間を有する減容変形自在な内層体と、
該内層体を収容する外層体と、を備えた合成樹脂製の積層剥離容器であって、
前記外層体は、外気導入孔を有する筒状の口部と、該口部の下方に位置し、下方に向けて拡径する肩部と、該肩部の下方に位置する筒状の胴部と、該胴部の下端部を閉塞する底部と、を有し、
前記肩部から前記胴部に跨って上下方向に延在する凹状の縦リブが設けられており、
前記縦リブは、下方に向けて溝深さが徐々に小さくなる漸減部を有し、
前記肩部と前記胴部の境界位置における前記縦リブの溝深さが、0.7mm以上、1.4mm以下であることを特徴とするものである。
なお、本発明の積層剥離容器は、前記境界位置における前記縦リブの溝深さが、1.0mm以上、1.3mm以下であることが好ましい。
また、本発明の積層剥離容器は、前記漸減部よりも上方に位置する前記縦リブの最深部の溝深さが、1.4mm超、2.0mm以下であることが好ましい。
また、本発明の積層剥離容器は、前記積層剥離容器の軸線に垂直な横断面において、前記縦リブの前記肩部又は前記胴部の外表面に連なる連結部分には、半径が3mm以上、6mm以下の湾曲部が設けられていることが好ましい。
また、本発明の積層剥離容器は、前記縦リブにおける前記内層体の厚みが、0.1mm以上、0.3mm以下であることが好ましい。
また、本発明の積層剥離容器は、前記外気導入孔の周方向位置の左右両側の周方向位置にそれぞれ、少なくとも1本の前記縦リブが設けられていることが好ましい。
本発明によれば、初期剥離処理の際には内層体が外層体から剥離し易く、内容物を吐出する際にはスムーズに外層体と内層体の間に外気を導入することが可能な積層剥離容器を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態である積層剥離容器の正面図であり、一部のみを断面で示している。 図1におけるA-A線に沿う断面図である。 図1におけるB-B線に沿う断面図である。
以下、図面を参照して、本発明をより具体的に例示説明する。
本明細書、特許請求の範囲、及び要約書において、「上下方向」とは、図1に示す起立姿勢を基準とした上下方向を意味するものとし、すなわち「上方」とは図1の積層剥離容器1において底部13に対して口部10が形成されている方向(図1における上方)を意味し、「下方」とは、その反対方向であり、口部10に対して底部13が形成されている方向(図1における下方)を意味するものとする。
図1に示す本発明の一実施形態である合成樹脂製の積層剥離容器1(以下、「容器1」ともいう)は、例えば、食品調味料等の食品の他、化粧水などの化粧料や、シャンプーやリンスあるいは液体石鹸等の内容物を収容することができる。なお、本例では、容器1の内容量(収容空間Sの容積)は600mlであるが、これに限られるものではない。
容器1は、外層体2と、外層体2の内側に収容された内層体3とを有する二重構造に構成されている。
外層体2は、容器1の外殻を構成する部分であり、筒状(本例では円筒状)の口部10と、口部10の下方に位置し、下方に向けて徐々に拡径する環状の肩部11と、肩部11の下方に位置する全体として略円筒状の胴部12と、胴部12の下端部を閉塞する底部13と、を備えたボトル形状となっている。
本実施形態において、外層体2は、低密度ポリエチレン(LDPE)を主材とした合成樹脂材料により構成されている。なお、例えば、低密度ポリエチレンを主材とした合成樹脂材料は、低密度ポリエチレンのみで構成された合成樹脂材料であってもよく、また、低密度ポリエチレンに他種類の合成樹脂材料ないし添加剤等を混ぜた合成樹脂材料であってもよい。
内層体3は、例えばEVOH(エチレン-ビニルアルコール共重合体)やナイロン(登録商標)等の合成樹脂材料により外層体2よりも薄肉の袋状に形成され、外層体2の内部に収容されている。本実施形態では、内層体3は、外層体2の内面に剥離可能に積層されて外層体2の形状に対応した形状を成している。なお、内層体3は、上記合成樹脂材料による単層構造に限らず、例えばEVOH層とポリエチレン層とを積層した構造のものなど、多層構造とすることもできる。
詳細は図示しないが、袋状に形成された内層体3の開口部は、外層体2の口部10の開口端に連ねられており、内層体3の内部は開口部に連なる収容空間Sとなっている。内層体3の内部すなわち収容空間Sには、上記した内容物を収容することができる。内層体3は減容変形自在となっており、内容物が吐出されるのに伴って外層体2の内面から剥離して収容空間Sの容積を減少させるように変形することができる。
外層体2と内層体3との間に、口部10から底部13にまで延びる細長い帯状の接着帯(不図示)を設けて、当該接着帯の部分で外層体2と内層体3とを互いに接着した構成とすることもできる。接着帯は、内層体3の減容変形を阻害しない位置であれば、1本であってもよいし、2本以上であってもよい。また、本実施形態のように、容器1を後述する押出し成形によって形成した場合には、当該成形によって生じるパーティングラインを挟んで2本の接着帯を設けることもできる。
外層体2の口部10には一対の外気導入孔14が設けられている。各外気導入孔14は、図1に示すように円形に形成され、容器1の中心軸である軸線Oを挟んで互いに対称に配置されている。これらの外気導入孔14は、それぞれ外層体2を貫通して外層体2と内層体3との相互間に連通している。これにより、内層体3が外層体2から剥離したときに、外層体2と内層体3との相互間に生じる隙間に当該外気導入孔14を通して外気を導入することができる。なお、口部10の外気導入孔14が設けられる部分は平坦に面取りされている。
容器1は、相溶性の低い外層体2用の合成樹脂材料と、内層体3用の合成樹脂材料とを共押出して積層パリソンを形成し、この積層パリソンを、金型を用いて押出ブロー成形(EBM:Extrusion Blow Molding)することにより形成することができる。容器1が押出ブロー成形によって形成されることにより、底部13には金型により積層パリソンが食い切られた部分であるピンチオフ部13aが設けられている。
口部10の外周面には雄ねじ10aが一体に設けられている。雄ねじ10aにねじ結合させることで、口部10には吐出キャップ(不図示)を装着することができる。吐出キャップとしては、例えば、内容物を吐出する吐出口を備えるとともに外気導入孔14を外部に連通させる開孔を備えた構成のものを用いることができる。この場合、吐出口と開孔の何れか一方のみ、または両方にそれぞれ逆止弁を設けることができる。
なお、吐出キャップは、口部10にねじ結合に替えて打栓によってアンダーカット係合することで装着される構成とすることができる。この場合、口部10の外周面には雄ねじ10aに替えて打栓用の係止突起が設けられる。
このような構成の容器1は、外層体2の胴部12を圧搾(スクイズ)することにより、口部10を通して内容物を外部に押し出して吐出させることができる。より具体的には、外層体2の胴部12を押圧することにより、押し出された内容物を吐出キャップの吐出口から外部に向けて吐出させることができる。また、内容物の吐出後に胴部12の押圧を解除すると、外層体2の胴部12が元の形状に復元する。このとき、吐出口が逆止弁により閉じられた状態となり、また、外気導入孔14から外層体2と内層体3との相互間に外気が導入されることにより、内層体3を減容変形させたまま外層体2の胴部12のみを元の形状に復元させることができる。したがって、内容物を吐出した後に、口部10から収容空間Sへ外気が流入することを阻止することができる。これにより、収容空間Sに収容された内容物が空気に触れることを抑制できるので、内容物の劣化や変質を防止することができる。
肩部11は、その上端11aが段差状の部分を介して口部10に連なり、その下端11bが胴部12に連なっている。肩部11の下端11bは、肩部11と胴部12の間の境界位置Pとなる。本例の肩部11は、肩部11の延在角度が下方に向けて徐々に変化する形状であり、容器外側に向けて膨出する湾曲したドーム状部分11cと、容器内側に向けて緩やかに凹となる環状凹部11dとを有している。
胴部12は、少なくとも、肩部11と胴部12の境界位置P(肩部11の下端11b)から下方に向けて直径が同一となっているストレート部を有しているか、肩部11との境界位置Pから下方に向けて直径が小さくなる(縮径する)部分を有している。本例の胴部12は、上記ストレート部を有している。
本実施形態の容器1には、肩部11から胴部12に跨って上下方向に延在する縦リブ17が設けられている。縦リブ17は、図2、3に示すように、容器内側に向けて凹む凹状のリブとして形成されている。縦リブ17が設けられた部分においては、外層体2の形状に対応して内層体3の形状も凹リブ状となっている。縦リブ17の上端17aは肩部11に位置し、縦リブ17の下端17bは胴部12に位置する。
このような縦リブ17を設けることにより、初期剥離処理の際に、縦リブ17の周辺領域で内層体3が外層体2に完全に再密着することを抑制し、内層体3と外層体2との間に隙間を形成することができる。なお、初期剥離処理としては、例えば、外気導入孔14から空気を吹き込む等して、成形後の容器1の内層体3を一度、外層体2から剥離させた後、口部10の上端開口から空気を圧入する等して内層体3を元に戻す方法がある。そして、上述のように初期剥離処理によって、縦リブ17の周辺領域で内層体3と外層体2との間に予め隙間を形成することにより、使用時(内容物の吐出時)に、外気導入孔14から当該隙間を介して内層体3と外層体2の間に外気を導入し易くすることができる。
ここで、図2は、図1に示すA-A線における断面図であり、軸線Oを通る平面で切断した縦断面図を示している。各縦リブ17は、下方に向けて溝深さが徐々に(連続的に)小さくなる漸減部17cを有している。本例の漸減部17cは、肩部11に設けられている。なお、漸減部17cは肩部11から胴部12に跨って形成されていてもよい。このように、下方に向けて徐々に溝深さが小さくなる漸減部17cを形成することで、初期剥離処理時に縦リブ17の領域において内層体3が外層体2から剥離し易くなる。特に、肩部11に漸減部17cを形成することで、初期剥離処理時における内層体3の剥離がスムーズになる。したがって、漸減部17cは、本例のように肩部11に形成されることが好ましい。さらに、特に境界位置Pの上部付近(本例の環状凹部11d付近)は、初期剥離処理時に内層体3が外層体2から剥離し難い傾向にある。これはブロー成形により胴部12の最大径位置で容器1が最も延伸され、その上部付近において初期剥離時に内装体3に最も力が加わり易くなるためである。そのため、漸減部17cの下端は、境界位置Pの上部付近(本例の環状凹部11d付近)よりも上方に配置されていることが好ましい。ここで、本例では、漸減部17cの上端の溝深さを1.5mmとし、漸減部17cの下端の溝深さを1.2mmとしている。なお、漸減部17cよりも下方の部分の溝深さは漸減部17cの下端の溝深さ(本例では1.2mm)以下としている。また、縦リブ17の上端17a及び下端17b付近も、内層体3が外層体2から剥離し難い傾向にあるため、縦リブ17の上端17a及び下端17b近傍も、上端17a及び下端17bに向けて溝深さが徐々に小さくなっていることが好ましい。なお、本例では、図2の縦断面図に示すように、縦リブ17の上端17aに連なる部分に、曲率半径が1.5mmとなる湾曲部17eを設け、縦リブ17の下端17bに連なる部分に、曲率半径が10mmとなる湾曲部17fを設けている。これにより、縦リブ17の上端17a及び下端17b付近においても、内層体3が外層体2から剥離し易くなる。
図3は、図1のB-B線で示すように、肩部11と胴部12の境界位置Pにおいて軸線Oに垂直な方向に切断した横断面図である。肩部11と胴部12の境界位置Pでの縦リブ17の溝深さDは、0.7mm以上、1.4mm以下となっている。境界位置Pでの縦リブ17の溝深さDが0.7mm未満であると、初期剥離処理後に内層体3が外層体2に再密着し易くなるため、内容物を吐出する際に、外気導入孔14から外層体2と内層体3の間に外気を導入し難くなる虞がある。また、境界位置Pでの縦リブ17の溝深さDが1.4mm超であると、初期剥離処理の際に内層体3が外層体2から剥離し難くなるため、高圧の空気で無理に引き剥がそうとすることで内層体3が塑性変形したり、必要以上に広い範囲で内層体3が外層体2から剥離してしまったりする虞がある。以上のような観点から、本実施形態の容器1にあっては、境界位置Pでの縦リブ17の溝深さDが、0.7mm以上、1.4mm以下となるようにしている。これにより、初期剥離処理の際には内層体3が外層体2から剥離し易く、内容物を吐出する際には外気導入孔14からスムーズに外層体2と内層体3の間に外気を導入することが可能となる。
なお、境界位置Pでの縦リブ17の溝深さDは、1.0mm以上、1.3mm以下であることがより好ましく、これによれば、上記の作用効果をより確実に発揮させることができる。また、境界位置Pでの縦リブ17の溝深さDは、特に、1.2mm以下であることがより望ましく、これによれば、初期剥離処理の際の内層体3の塑性変形等をより確実に抑制することができる。
本例の容器1においては、一方の外気導入孔14の下方側に4本の縦リブ17が設けられ、他方の外気導入孔14の下方側にも4本の縦リブ17が設けられている。つまり、それぞれの外気導入孔14に対応して縦リブ17が4本ずつ、つまり合計8本の縦リブ17が設けられている。また、それぞれの外気導入孔14に対応する4本の縦リブ17は、外気導入孔14の周方向位置の左右両側の周方向位置にそれぞれ2本ずつ均等に配置されている。なお、縦リブ17の本数や長さ等は種々変更可能である。
それぞれの縦リブ17において、漸減部17cよりも上方に位置する縦リブ17の最深部17dの溝深さは、2.0mm以下であることが好ましい。これによれば、初期剥離処理の際に縦リブ17の最深部17dにおいても内層体3が外層体2から比較的スムーズに剥離するため、内層体3が塑性変形したり、必要以上に広い範囲で内層体3が外層体2から剥離してしまったりすることを防止することができる。なお、縦リブ17の漸減部17cよりも上方であれば、最深部17dの位置は特に限定されない。例えば、縦リブ17の上端17aに最深部17dを設け、縦リブ17の長さ全体にわたって漸減部17cを形成してもよい。また、漸減部17cは、肩部11のみ、または胴部12のみに形成されていてもよいし、肩部11及び胴部12それぞれに形成されていてもよい。
また、上記縦リブ17の最深部17dの溝深さは、1.4mm超であることが好ましく、1.5mm以上であることがより望ましい。最深部17dの溝深さが、1.4mm超であることで、初期剥離処理後に最深部17dにおいて内層体3が外層体2に再密着し難くなるため、内層体3と外層体2の間に所期した隙間をより確実に形成することができる。その結果、内容物を吐出する際に、外気導入孔14から外層体2と内層体3の間に外気を導入し易くなるため、スムーズに内容物を吐出することができる。最深部17dの溝深さが1.5mm以上である場合、内層体3と外層体2の間に所期した隙間をより安定して形成することができる。
また、図3に示すように、容器1の軸線Oに垂直な横断面において、縦リブ17の肩部11又は胴部12の外表面に連なる連結部分には、半径rが3mm以上、6mm以下の湾曲部Cが設けられていることが好ましい。このように、湾曲部Cの半径rを3mm以上とすることで、湾曲部Cにおいて、初期剥離処理の際に内層体3の外層体2からの剥離がよりスムーズになる。また、湾曲部Cの半径rを6mm以下とすることで、湾曲部Cにおいて、初期剥離処理後に内層体3が外層体2に再密着し難くなるため、内層体3と外層体2の間に所期した隙間をより確実に形成することができる。なお、本例の容器1における上記半径rは5mmである。
また、縦リブ17における内層体3の厚みT(図3参照)は、0.1mm以上、0.3mm以下であることが好ましい。縦リブ17における内層体3の厚みTを0.1mm以上とすることで、内層体3の強度が適切に確保され、初期剥離処理時等における内層体3の破断や塑性変形をより確実に防止することができる。また、縦リブ17における内層体3の厚みTを0.3mm以下とすることで、内層体3を適度に変形し易くして、初期剥離処理時等における内層体3の外層体2からの剥離をスムーズにすることができる。
また、本例の容器1では、縦リブ17の幅(延在方向に垂直な方向における、肩部11の外表面に開口する部分の溝幅)が、縦リブ17の下端17bの付近において、下方に向けて徐々に小さくなっている。すなわち、縦リブ17の下端17b付近は、下端17bに向けて先細り形状となっている。このような構成により、縦リブ17の下端17b側の内層体3の剥離性をさらに高めることができる。
また、縦リブ17の最深部17dは、外気導入孔14に近い位置、すなわち上端17a付近に設けられていることが好ましく、これによれば、当該上端17a付近において、初期剥離処理後に内層体3と外層体2の間に隙間が形成され易くなり、使用時に外気導入孔14から外気を導入し易くなる。
縦リブ17は、各外気導入孔14の周方向位置の左右両側の周方向位置に少なくとも1本ずつ設けられていることが好ましく、これによれば、初期剥離処理によって外気導入孔14付近の左右両側に内層体3と外層体2の間の隙間が形成され易くなるため、使用時によりスムーズに外気を導入することができる。
胴部12は、ストレート部が設けられた胴上部12aと、胴下部12bと、ウエスト筒部12cとを有している。胴部12は、押圧による圧搾変形が可能であるとともに当該押圧力の解除により元の形状に復元するように構成されている。
ウエスト筒部12cは、周方向に並ぶ複数(図示する場合では10枚)のパネルを有する上下のパネル部12dと、周方向に延在する環状凸部12eとを有する。ウエスト筒部12cは、胴上部12a及び胴下部12bに対して全体として括れており、環状凸部12eは上下のパネル部12dよりも径方向外側に突出している。
容器1は、胴部12を押圧することにより、内容物を押し出して口部10から外部に吐出させることができる。また、本例ではウエスト筒部12cが圧搾し易くなっているため、当該ウエスト筒部12cを押圧することにより、容易に内容物を吐出させることができる。
本例の容器1は、胴上部12aに設けられた環状の上側凹リブ16と、胴下部12bに設けられた2本の環状の下側凹リブ18とを有する。このような上側凹リブ16及び下側凹リブ18を設けることにより、胴部12の剛性を高めることができる。したがって、胴部12が押圧されたときに、胴部12が過度に変形することを防止することができ、例えば、底部13に設けられたピンチオフ部13aに割れが生じること等を防止することができる。
また、本発明は、胴部12の直径が大きく胴部12の内層体3の肉厚が薄くなり易い内容量が500ml以上の大容量容器で特に有効である。
本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施形態では口部10に2つの外気導入孔14が設けられていたが、外気導入孔14は1つであっても3つ以上であってもよく、その位置も適宜変更可能である。
また、上記の実施形態では、肩部11の延在角度が下方に向けて徐々に変化する形状であり、容器外側に向けて膨出する湾曲したドーム状部分11cと、容器内側に向けて緩やかに凹となる環状凹部11dを有しているが、これに限られない。すなわち、例えば肩部11の上端11aから下端11bまで全体が一定の角度で直線的に拡径する形状であってもよいし、容器外側に向けて膨出するドーム状部分のみで構成されていてもよいし、容器内側に向けて凹となる環状凹部のみで構成されていてもよい。また、胴部12及び底部13の形状も、上記した形状に限らず、種々変更可能である。また、初期剥離処理の方法も、上記の方法に限定されず、他の方法を採用可能である。
また、上記の実施形態では、縦リブ17が、上端17aから下端17bまで、略直線状に延在しているが、これに限られず、屈曲していたり湾曲していたりしてもよい。
1:積層剥離容器
2:外層体
3:内層体
10:口部
10a:雄ねじ
11:肩部
11a:肩部の上端
11b:肩部の下端
11c:ドーム状部分
11d:環状凹部
12:胴部
12a:胴上部
12b:胴下部
12c:ウエスト筒部
12d:パネル部
12e:環状凸部
13:底部
13a:ピンチオフ部
14:外気導入孔
16:上側凹リブ
17:縦リブ
17a:縦リブの上端
17b:縦リブの下端
17c:漸減部
17d:最深部
17e、17f:湾曲部
18:下側凹リブ
O:軸線
P:肩部と胴部の境界位置
S:収容空間


Claims (6)

  1. 内容物の収容空間を有する減容変形自在な内層体と、
    該内層体を収容する外層体と、を備えた合成樹脂製の積層剥離容器であって、
    前記外層体は、外気導入孔を有する筒状の口部と、該口部の下方に位置し、下方に向けて拡径する肩部と、該肩部の下方に位置する筒状の胴部と、該胴部の下端部を閉塞する底部と、を有し、
    上端が前記肩部に位置し、下端が前記胴部に位置することによって、前記肩部から前記胴部に跨って上下方向に延在する凹状の縦リブが設けられており、
    前記縦リブは、下方に向けて溝深さが徐々に小さくなる漸減部を有し、
    前記肩部と前記胴部の境界位置における前記縦リブの溝深さが、0.7mm以上、1.4mm以下であることを特徴とする積層剥離容器。
  2. 前記境界位置における前記縦リブの溝深さが、1.0mm以上、1.3mm以下である、請求項1に記載の積層剥離容器。
  3. 前記漸減部よりも上方に位置する前記縦リブの最深部の溝深さが、1.4mm超、2.0mm以下である、請求項1又は2に記載の積層剥離容器。
  4. 前記積層剥離容器の軸線に垂直な横断面において、前記縦リブの前記肩部又は前記胴部の外表面に連なる連結部分には、半径が3mm以上、6mm以下の湾曲部が設けられている、請求項1~3の何れか一項に記載の積層剥離容器。
  5. 前記縦リブにおける前記内層体の厚みが、0.1mm以上、0.3mm以下である、請求項1~4の何れか一項に記載の積層剥離容器。
  6. 前記外気導入孔の周方向位置の左右両側の周方向位置にそれぞれ、少なくとも1本の前記縦リブが設けられている、請求項1~5の何れか一項に記載の積層剥離容器。
JP2018185844A 2018-09-28 2018-09-28 積層剥離容器 Active JP7139057B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018185844A JP7139057B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 積層剥離容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018185844A JP7139057B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 積層剥離容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020055558A JP2020055558A (ja) 2020-04-09
JP7139057B2 true JP7139057B2 (ja) 2022-09-20

Family

ID=70106289

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018185844A Active JP7139057B2 (ja) 2018-09-28 2018-09-28 積層剥離容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7139057B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7391480B2 (ja) 2020-09-30 2023-12-05 株式会社吉野工業所 積層剥離容器

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091291A (ja) 2005-09-29 2007-04-12 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形容器
JP2009149323A (ja) 2007-12-19 2009-07-09 Kao Corp 二重容器
JP2017114555A (ja) 2015-12-25 2017-06-29 株式会社吉野工業所 二重容器
JP2018087036A (ja) 2016-11-30 2018-06-07 株式会社吉野工業所 積層剥離ボトル

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007091291A (ja) 2005-09-29 2007-04-12 Yoshino Kogyosho Co Ltd ブロー成形容器
JP2009149323A (ja) 2007-12-19 2009-07-09 Kao Corp 二重容器
JP2017114555A (ja) 2015-12-25 2017-06-29 株式会社吉野工業所 二重容器
JP2018087036A (ja) 2016-11-30 2018-06-07 株式会社吉野工業所 積層剥離ボトル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020055558A (ja) 2020-04-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10329076B2 (en) Double-walled container
JP6054706B2 (ja) 積層剥離容器
WO2017169099A1 (ja) 積層剥離容器及びプリフォーム
JP6112385B2 (ja) ブロー成形容器及びその製造方法
JP6671783B2 (ja) 積層剥離容器
US11097871B2 (en) Synthetic resin container
JP2016043489A (ja) 二重容器の製造方法
JP7139057B2 (ja) 積層剥離容器
JP7094620B2 (ja) 合成樹脂製容器
JP7154691B2 (ja) スクイズ容器
JP2014091580A (ja) 積層剥離容器
JP6866015B2 (ja) 二重容器
JP7090977B2 (ja) 積層剥離容器
JP2020019522A (ja) 積層剥離容器
JP2014091581A (ja) 積層剥離容器
KR102227322B1 (ko) 이중 용기 및 그 제조 방법
JP7258429B2 (ja) 二重容器
JP7139064B2 (ja) 二重容器
JP2016141421A (ja) 二重容器
JP7246946B2 (ja) 積層剥離容器
JP7137075B2 (ja) 積層剥離容器
JP7197117B2 (ja) 積層剥離ボトル及びその製造方法
JP2022041270A (ja) 積層剥離容器
KR101549331B1 (ko) 화장품 이중 용기 제조방법 및 이로부터 제조되는 화장품 이중 용기
JP7317450B2 (ja) 二重容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210405

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220316

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220405

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220606

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220906

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220906

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7139057

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150